写真撮影装置、写真撮影装置の制御方法および写真撮影装置の制御プログラム
【課題】 撮影画像に対して編集画像の入力する、いわゆる落書きをする際に、撮影画像の枠の近傍においても、タッチペンなどの入力手段による入力を簡単かつ思い通りに行えるようにする。
【解決手段】 撮影した画像を表示し、入力を受け付けるタブレットディスプレイと、タブレットディスプレイに表示された撮影画像に対して編集情報を入力するタッチペンと、タブレットディスプレイの受付領域55内に前記撮影画像が表示される画像表示領域56と前記撮影画像が表示されない非表示領域57とが形成されるよう、前記撮影画像を前記受付領域55よりも小さく表示する制御手段とを備える。
【解決手段】 撮影した画像を表示し、入力を受け付けるタブレットディスプレイと、タブレットディスプレイに表示された撮影画像に対して編集情報を入力するタッチペンと、タブレットディスプレイの受付領域55内に前記撮影画像が表示される画像表示領域56と前記撮影画像が表示されない非表示領域57とが形成されるよう、前記撮影画像を前記受付領域55よりも小さく表示する制御手段とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影ブース内の被写体を撮影する写真撮影装置、写真撮影装置の制御方法および写真撮影装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
アミューズメント施設等に設置され、設けられた撮影ブース内において被写体(ユーザ)を自動的に撮影し、この撮影画像と、編集ブースにおいて付属のタッチペンによりユーザから入力される文字や図形、およびあらかじめ記憶されているスタンプ画像、フレーム画像、背景画像からなる編集画像とを合成して印刷用画像を作成し、この印刷用画像をシール等の印刷媒体に印刷して提供する写真撮影装置があることは広く知られている。
【0003】
このような編集画像の入力、いわゆる落書きは、編集ブースに設けられたタブレットディスプレイに表示される撮影画像に対してタッチペンにより行われ、タッチペンにより画像を入力する際には、ペン、スタンプなどの落書きの機能をあらかじめ選択したうえで、表示されている撮影画像上をタッチペンでタッチすることで、入力しようとする編集画像が撮影画像上に表示される。これにより、ユーザは撮影画像上に表示される編集画像を目視しながら、この編集画像を撮影画像に対してどの位置に配置するかを決定することができる。
【0004】
また、近年の写真撮影装置においては、上記のような落書きにおいて、表示されている撮影画像に領域が設定され、この領域として設定された範囲内に所定の図柄を書き込むなどの処理が施されるものがある。
【0005】
例えば特許文献1には、表示された撮影画像に対してあらかじめ所定の範囲の領域が設定されて、この領域内では落書きを受け付けないといった処理が施されていることが記載されている。
【0006】
このように、ユーザから単なる文字や図形の入力を受け付けるだけでなく、領域を設定し、この領域内で特定の編集入力を許容あるいは禁止することでユーザが上記の落書きをより効率的に、かつ、簡単に行うことができるようにされている。
【特許文献1】特開2002−185892号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の写真撮影装置においては、表示されている撮影画像に対して落書きをする際に、
ペン、スタンプなどの落書きの機能をあらかじめ選択したうえで、表示されている撮影画像上をタッチペンでタッチする必要があり、例えば、撮影したユーザの顔が撮影画像の枠に近く、ユーザがこの顔を囲むようにペン画像の入力をしたい場合、ユーザは、タッチペンのペン先を、ユーザの顔と撮影画像の枠とが接する位置に合わせる必要がある。このような微妙な位置にペン先を合わせることは非常に難しく、慎重な操作を要するため、ペン先がふらつきがちになり、ペン先を合わせてみたものの思った位置ではない場合が多くなる。このような場合には、ペン先を合わせた位置に点のような僅かなペン画像が描画されるため、ユーザは、この画像を消去する操作をわざわざ行う必要があり、落書きに余計な時間を費やしてしまう。
【0008】
また、このような微妙な位置にペン先を合わせることができても、その位置を始点として描かれるペン画像は、ユーザが撮影画像の中央などの任意の点を始点として描くペン画像よりも歪んで描かれることが多く、ユーザにとっては思い通りの描画をすることが難しい。このようにペン画像が歪んで描かれた場合、ユーザによってはこのペン画像を書き直すことも少なくなく、落書きにさらに余計な時間が費やされてしまう。
【0009】
また、上記のペン先を微妙な位置に合わせるときに発生する問題は、タッチペンにより撮影画像の端のほうで領域を設定する場合にも同様のことが言える。これに対し、領域の設定方法としては、特許文献1に開示されているように、あらかじめ領域を設定する方法もあるが、これではユーザが任意の箇所に任意の領域を設定することができないので、落書きの際における塗りつぶしや所定の図柄を書き込むための領域の設定方法としては好適でない。
【0010】
そこで本発明はこのような問題を解決して、撮影画像に対して編集画像の入力する、いわゆる落書きをする際に、撮影画像の枠の近傍においても、タッチペンなどの入力手段による入力を簡単かつ思い通りに行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、撮影ブース内のユーザを撮影する撮影手段と、撮影した画像を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された撮影画像に対して編集情報を入力する入力手段と、前記入力手段からの入力を受け付ける受付手段と、前記受付手段が受け付ける受付領域内に前記撮影画像が表示される画像表示領域と前記撮影画像が表示されない非表示領域とが形成されるよう、前記撮影画像を前記受付領域よりも小さく表示する制御手段とを備えるものである。
【0012】
このような構成によると、ユーザは、撮影画像が表示されていない非表示領域から撮影画像が表示されている画像表示領域に向けて入力手段による編集情報の入力を行うことができるので、例えば撮影したユーザの顔が撮影画像の枠に近く、ユーザがこの顔を囲むようにペン画像の入力をしたい場合であっても、ユーザは、ユーザの顔と撮影画像の枠とが接する位置に入力手段を合わせる必要がない。したがって、ユーザは、入力手段を慎重に操作するといったことから開放されるので、思い通りの入力を簡単に行うことができ、編集情報の入力を円滑に行うことができる。また、入力操作の開始位置を非表示領域内とすることができるので、この入力手段の操作が非表示領域から画像表示領域に及んだ際には、この画像表示領域内での入力手段の操作は、力の抜けたごく自然な動きによりなされ、したがって、ユーザは画像表示領域内においては思い通りに入力手段を操作することができる。また、逆に、撮影画像が表示されている画像表示領域よりも外側にはみ出して入力手段を操作した場合であっても、その入力手段の操作が非表示領域内で行われているのであれば、この非表示領域は受付領域内であるので、前記はみ出した入力操作も受け付けられ、したがって、ユーザは、表示されている撮影画像の端のほうにおいて、入力手段の操作を慎重に行う必要が無く、編集情報の入力操作を確実かつスムーズに行うことができる。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の写真撮影装置において、非表示領域は画像表示領域の周囲に形成されるものである。
【0014】
このような構成によると、入力手段による編集情報の入力を、非表示領域から撮影画像が表示されている画像表示領域に向けて行うことができるので、ユーザは、表示されている撮影画像の端のほうにおいて、入力手段の操作を慎重に行う必要が無く、編集情報の入力操作を容易かつスムーズに行うことができる。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の写真撮影装置において、編集情報の入力は、撮影画像に対する位置の指定入力、または撮影画像に合成する画像の入力を含む操作であるものである。
【0016】
このような構成によると、撮影画像に対する位置の指定入力に限らず、撮影画像に合成する画像の入力の場合であっても、ユーザは、表示されている撮影画像の端のほうでの入力手段の操作を慎重に行う必要が無いので、編集情報の入力時の操作性が向上する。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の写真撮影装置において、入力手段による位置の指定入力に基づいて領域を設定する領域設定手段と、前記領域設定手段で設定された領域のうち画像表示領域と重なる領域を判定する判定手段と、前記判定手段により判定された領域に画像を描画する描画手段とを有するものである。
【0018】
このような構成によると、入力手段による位置の指定入力が、表示されている撮影画像よりも外側であっても非表示領域内で行われているのであれば、領域設定手段は、指定入力に基づいて領域を設定することができるので、ユーザは、表示されている撮影画像の端のほうにおいても容易かつ確実に領域の設定を行うことができる。さらに、領域設定手段で設定された領域のうち画像表示領域と重なる領域を判定手段により判定し、描画手段により、この判定された領域に画像を描画することができるので、ユーザは、任意の箇所に任意の領域設定をしてその領域に画像を描画することができる。
【0019】
請求項5記載の発明は、請求項3または4記載の写真撮影装置において、入力手段による撮影画像に合成する画像の入力により、受付領域に対して入力された前記画像のうち、画像表示領域に重なる箇所は前記撮影画像に合成され、非表示領域に重なる箇所は前記撮影画像に合成されないものである。
【0020】
このような構成によると、受付領域に対して入力された画像のうち、画像表示領域に重なる箇所は前記撮影画像に合成され、非表示領域に重なる箇所は前記撮影画像に合成されないので、ユーザは、前記画像のうち思い通りの部分を撮影画像に合成することができる。
【0021】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5の何れかに記載の写真撮影装置において、受付手段は、受付領域の外側においてされる編集情報の入力をも受け付けるものである。
【0022】
このような構成によると、入力手段による編集情報の入力操作を受付領域の外側から画像表示領域に向けて行うことができ、ユーザは、入力手段を慎重に操作せずとも、思い通りの入力を簡単に行うことができる。また、逆に、非表示領域よりも外側にはみ出して入力手段を操作した場合であっても、受付手段が、受付領域の外側においてされる編集情報の入力をも受け付けるので、ユーザは、入力手段を慎重に操作せずとも、思い通りの入力を簡単に行うことができる。
【0023】
請求項7記載の発明は、撮影ブース内のユーザを撮影するステップと、撮影した画像を表示するステップと、前記表示した撮影画像に対して編集情報を入力するステップと、前記入力を受け付けるステップと、前記入力を受け付け可能な受付領域内に前記撮影画像が表示される画像表示領域と前記撮影画像が表示されない非表示領域とが形成されるよう、前記撮影画像を前記受付領域よりも小さく表示するステップとを有するものである。
【0024】
このようにすると、ユーザが、表示されている撮影画像よりも外側にはみ出して入力操作をした場合であっても、その入力が非表示領域内で行われているのであれば、この非表示領域は、入力を受け付け可能な受付領域内であるので、前記はみ出した入力操作も受け付けられる。したがって、ユーザは、表示されている撮影画像の端のほうにおいて、入力操作を慎重に行う必要が無く、編集情報の入力操作を容易かつスムーズに行うことができる。
【0025】
請求項8記載の発明は、撮影ブース内のユーザを撮影するステップと、撮影した画像を表示するステップと、前記表示した撮影画像に対して編集情報を入力するステップと、前記入力を受け付けるステップと、前記入力を受け付け可能な受付領域内に前記撮影画像が表示される画像表示領域と前記撮影画像が表示されない非表示領域とが形成されるよう、前記撮影画像を前記受付領域よりも小さく表示するステップとをコンピュータに実行させるためのものである。
【0026】
これによると、ユーザが、表示されている撮影画像よりも外側にはみ出して入力操作をした場合であっても、その入力が非表示領域内で行われているのであれば、この非表示領域は、入力を受け付け可能な受付領域内であるので、前記はみ出した入力操作も受け付けられる。したがって、ユーザは、表示されている撮影画像の端のほうにおいて、入力操作を慎重に行う必要が無く、編集情報の入力操作を容易かつスムーズに行うことができる。
【発明の効果】
【0027】
以上のように本発明によれば、撮影画像に対して編集画像の入力する、いわゆる落書きをする際に、撮影画像の枠の近傍においても、タッチペンなどの入力手段による入力を簡単かつ思い通りに行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の実施の形態を、図1〜図14を参照しながら説明する。
【0029】
まず、本発明の実施の形態の写真撮影装置1の外観構成から説明する。図1は写真撮影装置1を示す側面図、図2は図1に示した編集側筐体8の斜視図である。
【0030】
図1および図2に示すように、写真撮影装置1は、被写体を撮影する撮影手段であるカメラ2を備える撮影側筐体3と、この撮影側筐体3におけるカメラ2と対向する位置に距離を置いて設けられている背景ユニット4と、筐体3と背景ユニット4の上部に左右一対の天井フレーム5が架設されて形成される撮影ブース6内に設けられ、被写体であるユーザの撮影ポーズの形成を補助する門型のはしご7と、撮影側筐体3の背面に隣接して設けられている編集側筐体8とを備える。
【0031】
撮影側筐体3における背景ユニット4に対向する側の面には、カメラ2のほか、カメラ2が現在撮影している画像をユーザに対してリアルタイムで表示し、かつ、ユーザからの操作入力を受け付けるとともにデモ画面や撮影操作の手順等をユーザに対して表示するタッチパネルディスプレイ9(図3参照)と、撮影時にユーザを照射するための複数のストロボ10(図3参照)と、コインを投入するためのコイン投入口と、撮影操作時に音声案内やBGMを出力する撮影側スピーカ11(図3参照)とが設けられている。
【0032】
さらに、この撮影側筐体3の外部における一方の側面にはプリント取出口12が設けられ、このプリント取出口12からは、撮影画像と編集入力した画像とを合成した印刷用画像(編集画像を入力しなかった場合には撮影画像)が撮影側筐体3の内部に収納されたプリンタ13(図3参照)によってシールシートなどの印刷媒体14(図3参照)に印刷されたものが排出される。
【0033】
背景ユニット4における撮影側筐体3に対向する側の上部には、撮影時にユーザの背景となる背景カーテン15aを複数種類備えたカーテンユニット15が設けられている。それぞれの背景カーテン15aは、カーテンユニット15内に巻き取られた状態で収納されており、カーテンユニット15は、ユーザからタッチパネルディスプレイ9への操作を介して指定された背景カーテン15aを、背景ユニット4の壁面に沿って垂下させる。
【0034】
一方、編集側筐体8には、撮影ブース6において撮影した画像を表示して付属の入力手段としてのタッチペン16によりユーザからの編集情報の入力を受け付ける受付手段および表示手段としてのタブレットディスプレイ17と、編集入力操作時に音声案内やBGMを出力する編集側スピーカ18(図3参照)とが設けられている。なお、図中においては現れていないが、編集側筐体8の反対側の面にも、タッチペン、タブレットディスプレイ、編集側スピーカが設けられており、異なる2組のユーザが、それぞれが撮影した画像に対して同時に編集画像の入力操作を行うことが可能とされている。また、図2における19は、ユーザが編集情報の入力操作を行う編集ブースである。本実施の形態において編集情報とは、タブレットディスプレイ17に表示された撮影画像に対する位置の指定入力、または前記撮影画像に合成する画像の入力を含む操作であるが、詳細は後述する。さらに、上記の撮影ブース6および編集ブース19の周囲には、ユーザがそれぞれのブースにおいて操作処理を行う際に、他の利用者から画像等の内容が見えないようにするための周囲カーテンが設けられているが、図面の煩雑化を避けるため、図示は省略している。
【0035】
上記の写真撮影装置1は、ユーザからのニーズに対応すべくさまざまな機能、例えば音声案内、ストロボ照射光の変更、編集情報の入力時に表示された撮影画像に対して合成する画像の入力機能などを備えている。これらさまざまの機能を実現するための機能構成を、図3を参照しながら説明する。図3は、写真撮影装置1の機能構成を示すブロック図である。
【0036】
図3に示すように、写真自動販売装置1は、カメラ2による撮影およびカメラ2によって撮影した画像の転送など、撮影に関するデータ処理である撮影処理を実行する撮影用コンピュータ装置20aと、編集情報の入力操作時にユーザからタブレットディスプレイ17に入力された編集情報の内容をこのディスプレイに表示するとともに、入力された編集情報に基づいて編集入力する画像の作成、描画などの編集に関する処理やプリンタ13の印刷に関する処理を実行する画像編集用コンピュータ装置20bと、動作中のコンピュータ装置20a、20bからの指示を受け付けて、接続されている各種装置を制御する制御基板21とを備える。この撮影用コンピュータ装置20aと画像編集用コンピュータ装置20bとは互いに接続され、画像データなどの授受をピアツーピアで行う。
【0037】
この画像編集用コンピュータ装置20bは、上述の通り、タブレットディスプレイ17に入力された編集情報の内容をこのディスプレイに表示するとともに、入力された編集情報に基づいて編集入力する画像の作成、描画などの編集に関する処理を実行するので、詳細は後述するが、特許請求の範囲に記載した制御手段、領域設定手段、判定手段、描画手段および修正手段としての機能を備え、所定のデータ処理を実行することができる。
【0038】
コンピュータ装置20a、20bは、CPU(Central Processing Unit)22a、22bと、写真撮影装置1に所定の処理を実行させるためのプログラム、処理に必要なグラフィックデータ、音声データ、撮影画像、編集入力する画像などを記憶するハードディスクドライブ(HDD)23a、23bと、プログラムの一時的な作業領域となるメモリ24a、24とを有する。
【0039】
撮影用コンピュータ装置20aは、撮影ブース6での撮影処理を実行する。具体的には、撮影処理のプログラムの実行や、ユーザからタッチパネルディスプレイ9を介して受け付けた入力操作に基づく指示信号に従って制御基板21に対して制御信号を送信する。また、撮影用コンピュータ装置20aは、カメラ2、タッチパネルディスプレイ9、制御基板21と電気的に接続され、それらを制御する。
【0040】
画像編集用コンピュータ装置20bは、編集ブース19での編集情報の入力等の処理および撮影側筐体3内に収納されているプリンタ13の印刷処理を実行する。具体的には、画像編集用コンピュータ装置20bは、タブレットディスプレイ17に対してユーザが行うタッチペン16による編集情報の入力操作に応じて制御信号を制御基板21に送信する。この画像編集用コンピュータ装置20bは、プリンタ13、タブレットディスプレイ17、制御基板21に電気的に接続され、それらを制御する。
【0041】
画像編集用コンピュータ装置20b内のHDD23bは、後述する編集情報の入力操作時に入力される、撮影画像に合成するための文字や図形用のペン画像、スタンプ画像、フレーム画像、背景画像等を記憶する。なお、本実施の形態でいう合成とは、撮影画像と編集入力した画像との合成をいい、この合成は編集情報の入力処理後の印刷用画像の作成時に行われる処理である。
【0042】
プリンタ13は、撮影画像と、撮影画像に対して編集入力された画像とを合成した印刷用画像をシールシートなどの印刷媒体14に印刷する。本実施の形態では、プリンタ13が印刷用画像をシールシートに印刷する場合を説明するが、印刷媒体14はシールシートに限定されず、他の印刷媒体でもよい。
【0043】
撮影側筐体3に設けられているタッチパネルディスプレイ9は、ユーザの指等の接触を検知し、その位置に応じた指示信号を撮影用コンピュータ装置20aに送信する。このタッチパネルディスプレイ9は、撮影用コンピュータ装置20aから送信された画像、具体的には、カメラ2で撮像された画像、撮影のための案内、選択肢などをユーザに対して表示する。
【0044】
タブレットディスプレイ17は、付属の左右のタッチペン16におけるペン先の接触を検知し、その位置に応じた指示信号を画像編集用コンピュータ装置20bに送信する。このタブレットディスプレイ17は、画像編集用コンピュータ装置20bから送信された画像、具体的には、編集情報の入力操作時にユーザにより描画されたペン画像、スタンプ画像、フレーム画像、背景画像などの編集画像を、表示している撮影画像の上に重ねて表示する。
【0045】
制御基板21は、コンピュータ装置20a、20bの他に、ストロボ制御部25、撮影ブース6や編集ブース19に設けられている蛍光灯26、サービスパネル27、印刷中LED28、印刷エラーLED29、コイン制御部30、カーテンユニット15および音声制御部31に接続され、それぞれを所定の設定に従って制御する。
【0046】
ストロボ制御部25はカメラ2およびストロボ10に接続され、カメラ2のシャッタタイミングに応じて発光するようにストロボ10を制御する。
【0047】
音声制御部31は制御基板21を介して撮影用コンピュータ装置20aおよび画像編集用コンピュータ装置20bに接続されている。撮影用スピーカ11は、撮影ブース6に配備され、撮影用コンピュータ装置20aから制御基板21および音声制御部31を介して与えられる指示信号に基づいて、撮影処理のための操作方法などの案内やBGMなどを出力する。編集用スピーカ18は、編集ブース19に配備され、画像編集用コンピュータ装置20bから制御基板21および音声制御部31を介して与えられる指示信号に基づいて、編集処理のための操作方法などの案内やBGMなどを出力する。
【0048】
以上のような構成において、ユーザは、撮影ブース6内において、はしご7を利用するなどして好みの撮影ポーズを形成して写真撮影を行い、撮影が終了すると、撮影した画像が表示される側の編集ブース19に移動し、タッチペン16を用いて、撮影画像が表示されるタブレットディスプレイ17に編集情報の入力操作を行う。そして、編集情報の入力操作が終わると、ユーザは、編集時に入力した画像と撮影画像とが合成処理されて生成された印刷用画像がシールシートに印刷されて排出されるプリント取出口12に移動し、出力されるシールシートを取得して写真撮影装置1の利用を終了する。なお、上記の撮影処理および印刷処理の詳細については、写真撮影装置の分野において既に公知であるので、本実施の形態においては説明を省略し、以下では、編集情報の入力処理など、ユーザが編集ブース19において行う操作、およびその操作に伴って画像編集用コンピュータ装置20bが行うデータ処理について詳述する。
【0049】
撮影ブース6において所定の枚数の写真撮影を終えたユーザは、編集ブース19における撮影した画像が表示される側に移動し、編集ブース19において、撮影画像に対して編集情報の入力処理を行う。このとき、画像編集用コンピュータ装置20bのCPU22bはHDD23bに記憶されたプログラムをメモリ24bに読出して実行することにより、図4に示す手順で編集情報の入力から印刷にかけての処理を行う。
【0050】
すなわち、図4に示すように、CPU22bは、撮影プレイから始めるよう促す待機画面をタブレットディスプレイ17に表示する(S1)。そして、撮影処理が終了すると、撮影用コンピュータ装置20aから画像編集用コンピュータ装置20bに撮影画像のデータが転送されてくるので、画像編集用コンピュータ装置20bはこれを受信する(S2)。続いて、CPU22bは、編集情報の入力処理を実行する(S3)。なお、この編集情報の入力処理については、後で詳述する。
【0051】
そして、編集情報の入力処理が終了すると、編集情報の入力処理により入力した画像と撮影画像とを合成した印刷用画像が、タブレットディスプレイ17に並べて表示される(S4)。ユーザはタブレットディスプレイ17に表示された合成画像から、印刷したい画像を選択する。CPU22bは、ユーザの選択に基づいて、印刷すべき画像を確定する(S5)。
【0052】
印刷すべき画像を確定後、CPU22bは、ユーザの操作に応じて印刷レイアウトを選択し(S6)、選択された印刷レイアウトを適用して、印刷用画像をプリンタ13で印刷媒体14に印刷する(S7)。印刷用画像が印刷された印刷媒体14(シールシート)は、プリント取出口12から利用者に提供される。
【0053】
次に、編集情報の入力処理について、図5〜図13を参照しながら説明する。
【0054】
まず、編集情報の入力処理時においてタブレットディスプレイ17に表示される落書き画面について説明する。図5に示すように、この落書き画面50には、少なくとも二人のユーザが一つのタブレットディスプレイ17に対して左右に分かれて撮影画像に落書きを行えるように、落書き画面の中央から左右に一つずつ、撮影画像51A、51Bが表示されている。タブレットディスプレイ17の左右に配置されているタッチペン16(図2参照)のうち、左側のタッチペン16は撮影画像51Aに対する入力に用いられ、右側のタッチペン16は撮影画像51Bに対する入力に用いられる。
【0055】
この落書き画面50において、撮影画像51Aが表示されているエリアをL、撮影画像51Bが表示されているエリアをRとすると、このエリアL、Rのそれぞれには、撮影画像51A、51Bのほか、撮影画像に対して画像を入力するペン画像、スタンプ画像、および領域を設定して(詳細は後述)その領域に所定の画像を描画するための囲み背景などの編集ツール52と、各編集ツール52に対応した複数のテンプレート53と、種々の画像加工ツール54とが表示されている。これらの撮影画像51A、51Bや、編集ツール52、テンプレート53、画像加工ツール54をタッチペン16によりタッチすることで、タッチペン16の入力は受け付けられ、タッチした項目を選択することができるが、本実施の形態でいう受付領域とは、特にこの撮影画像51A、51Bが表示されている領域のことをいい、図中においては55で示している。なお、図5においては、受付領域55と同じ大きさの撮影画像51A、51Bが表示されている。
【0056】
次に、編集情報の入力処理について説明する。なお、以下の説明においては、エリアLにおいての編集情報の入力処理を説明し、これと同様の入力処理を行うことができるエリアRについては、図示および説明は省略する。
【0057】
編集情報の入力処理は、図6に示すように、タブレットディスプレイ17に、図5に示した落書き画像50を表示する(S11)。このとき、撮影画像51A、51Bは受付領域55と同じ大きさに表示される(S12)。
【0058】
次に囲み背景ツールが選択されたかを監視し(S13)、選択されていない場合には、その他のツールが選択されたかを監視する(S16)。なお、S16以下の処理は後述する。
【0059】
S13において、囲み背景ツールが選択された場合には、図7に示すように、画像編集用コンピュータ装置20bは、制御手段の役割として、撮影画像51Aを受付領域55の中央部に、この受付領域55よりも小さく表示する(S14)。これにより、受付領域55の中央部には撮影画像51Aが表示されている画像表示領域56が形成され、画像表示領域56の外周には、撮影画像51Aが表示されない非表示領域57が形成される。なお、図7においては、編集ツール52、テンプレート53の図示は省略している。
【0060】
次に、図6に示すように、囲み背景処理が行われ(S15、詳細は後述)、囲み背景処理が終わると、その他のツールが選択されたかを監視する(S16)。ここで、囲み背景ツールが選択されている状態で、その他のツール、この場合はペンツールやスタンプツールなどの囲み背景ツール以外のツールが選択されている場合には、小さく表示されている撮影画像51Aを、通常の大きさ、すなわち受付領域55と同じ大きさに表示を戻す(S17)。なお、S13においてNOの判断がされてS17に至っている場合には、このS17の処理は無視する。
【0061】
そして、その他のツール、例えばペンツールが選択されている場合には、公知のペンツールによる描画、スタンプツールが選択されている場合には、公知のスタンプツールによる描画を行い(S18)、処理をS13に戻す。また、S16においてNOの判断がされた場合には、落書き処理を終了するかを監視し、しない場合には処理をS13に戻し、制限時間の終了など、落書きを終了すると判断した場合には、そのまま落書きを終了する。その後、図4に示すメインフローに戻り、上述した印刷処理を行い、ユーザに印刷用画像が印刷されたシールシートなどの印刷媒体14を提供する。
【0062】
次に、囲み背景処理の詳細について説明する。S15(図6参照)における囲み背景処理は、S14において画像表示領域56と非表示領域57とが形成されている状態で行われる。囲み背景ツールは、表示されている撮影画像51Aに対して位置の指定入力、すなわち、タッチペン16を用いて、撮影画像51Aのどの位置に、どのような形状の領域を設定するのかを指定して領域を設定し、設定された領域に、所定の背景画像を描画するためのツールである。
【0063】
まず、図8に示すように、ユーザは、タブレットディスプレイ17に表示されている撮影画像51Aに対して位置の指定入力を行う必要があるので、タッチペン16により、受付領域55に対して位置の指定入力を開始する。この段階では、画像編集用コンピュータ20bは、タッチペン16のペン先が受付領域55をタッチしたかを監視している(S21)。タッチされた場合には、タッチしているペン先が移動したかを監視する(S22)。具体的には、所定の間隔でタッチペン16の座標を検出し、その座標に差が生じた場合に移動したと判断する。なお、S21において受付領域55がタッチされない場合には、囲み背景処理を抜け、図6に示すメイン処理を繰り返す。
【0064】
ユーザがタッチペン16によって受付領域55をタッチするときには、図9に示すように、撮影画像51Aは受付領域55の中央部に、受付領域55よりも小さく表示されており、この受付領域55には、撮影画像51Aが表示されている画像表示領域56と、その画像表示領域56の外周に撮影画像51Aが表示されていない非表示領域57とが形成されており、この画像表示領域56および非表示領域57はともにタッチペン16による入力を受け付ける受付領域55内であるので、ユーザは、タッチペン16による入力の開始位置を、非表示領域57内とすることができる。これにより、ユーザは、この非表示領域57内にから画像表示領域56に向けてタッチペン16を移動させ、領域の位置の指定入力を行うことができる。
【0065】
したがって、例えば撮影したユーザの顔が撮影画像の枠に近く、ユーザがこの顔を囲むように位置の指定入力をしたい場合であっても、ユーザの顔と撮影画像の枠とが接する位置にタッチペン16を合わせる必要がない。これにより、ユーザは、タッチペン16を慎重に操作するといったことから開放されるので、思い通りの入力を簡単に行うことができ、位置の指定入力を円滑に行うことができる。また、逆に、撮影画像51Aが表示されている画像表示領域56よりも外側にはみ出してタッチペン16を操作した場合であっても、そのタッチペン16の操作が非表示領域57内で行われているのであれば、この非表示領域57は受付領域55内であるので、はみ出した入力操作も受け付けられ、したがって、ユーザは、表示されている撮影画像51Aの端のほうにおいて、タッチペン16の操作を慎重に行う必要が無く、位置の指定入力を容易かつスムーズに行うことができる。また、非表示領域57が画像表示領域56を囲むように形成されていることで、ユーザのタッチペン16の操作が、矩形状の画像表示領域56のどこからはみ出しても、そこには非表示領域57が形成されているので、ユーザは、タッチペン16の操作を容易に行うことができる。さらに、入力操作の開始位置を非表示領域57内とすることができるので、このタッチペン16の操作が非表示領域57から画像表示領域56に及んだ際には、この画像表示領域56内でのタッチペン16の操作は、力の抜けたごく自然な動きによりなされ、したがって、ユーザは画像表示領域56内においては思い通りにタッチペン16を操作することができる。このように、上記の非表示領域57を設けることで、画像表示領域56の周囲には、タッチペン16による入力の開始位置、すなわち書き始めの位置を定めやすくする領域(スペース)が形成され、ユーザはタッチペン16のペン先を撮影画像51A(画像表示領域56)に当てた状態で位置の指定入力を開始しなくてもよくなる。
【0066】
図8に示すように、S22において、ペンが移動したと判断した場合には、ペンの移動先が受付領域55よりも外側に出たかどうかを監視する(S23)。そして、ペン先が受付領域55よりも外側に出ている、すなわち領域の位置指定の入力が受付領域55よりも外側にはみ出している場合には、このタッチペン16の入力による指定位置を、画像編集用コンピュータ装置20bが有する修正手段としての機能により修正する(S24)。
【0067】
詳細には、図10に示すように、例えばユーザがタッチペン16により、円形の軌跡Tを描いた場合に、軌跡Tのうち、画像表示領域56から非表示領域57にかけての部分は、入力位置の座標に点が描画されることで、ペンの軌跡Tに沿った形状で、受付領域55内に表示される(図中の太線の円弧状部分)。しかしながら、この軌跡Tのうち、受付領域55からはみ出している部分は、修正手段により修正される。具体的には、受付領域55の右端がx=a、下端がy=bで定義されている場合には、軌跡Tのうち、x=aよりも右側にはみ出している箇所のX方向成分、すなわちx座標はx=aの値に修正され、また、軌跡Tのうち、y=bよりも下側にはみ出している箇所のY方向成分、すなわちy座標はy=bの値に修正される。例を挙げると、軌跡T上の任意の点A1の座標(a1、b1)は点A1´(a、b1)に、点A2の座標(a2、b2)は点A2´(a、b2)に修正され、点B1の座標(a3、b3)、点B2の座標(a4、b4)、および点B3の座標(a5、b5)は、いずれも点B´(a、b)に修正され、点C1の座標(a6、b6)は点C1´(a6、b)に、点C2の座標(a7、b7)は点C2´(a7、b)に修正される。
【0068】
このように修正された結果、受付領域55よりも外側にはみ出した入力情報は、受付領域55内に、この受付領域55の枠をなぞるように表示され(図中の太線の直線部分)、その結果、軌跡Tを描く入力情報は、図中の太線にて示されているような扇形状となって受付領域55内に表示される。なお、図中の斜線部は、タッチペン16により指定された領域と画像表示領域56とが重なる箇所を示している。また、この修正処理は、軌跡TのX方向成分がx=aを越えたときには、このX方向成分のx座標をx=aの値に固定し、軌跡TのY方向成分がy=bを下まわったときには、このY方向成分のy座標をy=bの値に固定するような処理により行ってもよい。
【0069】
これにより、ユーザは、タッチペン16による位置の指定入力を受付領域55の外側から画像表示領域56に向けて行うことができ、タッチペン16を慎重に操作せずとも、思い通りの入力を簡単に行うことができる。また、逆に、タッチペン16の入力が受付領域55よりも外側にはみ出した場合であっても、このはみ出した部分の入力を修正することができるので、ユーザは、タッチペン16を慎重に扱う必要が無く、落書き作業に充てる時間を有効に活用することができる。
【0070】
上記のようにして指定位置の修正を行うと、このタッチペン16により指定されている位置をユーザに対して表示し(S25)、処理をS22に戻す。ペン先がタッチされている間は、このような処理を繰り返しながら、S22にてペンの移動が止まったと判断した場合には、次に、タッチペン16のペン先がタブレットディスプレイ17から離れたかを監視する(S26)。ペン先が離れていなければ処理を再びS22に戻す。この監視は、所定の時間ごとに繰り返し行われている。そして、タッチペン16が離れたことを判断すると、タッチペン16により入力された情報に基づいて、画像編集用コンピュータ装置20bが有する領域設定手段としての機能により、領域を設定する(S27)。なお、この設定される領域58は、図11に示すように、タッチペン16により囲まれた領域58Aを設定してもよいし、タッチペン16により囲まれた部分以外を領域58Bとして設定してもよい。以下では、設定した領域が図11における58Bである場合の説明をする。
【0071】
領域58の設定を終えると、次に、設定された領域内を走査し(S28)、走査した画素位置が画像表示領域56内であるかを、画像編集用コンピュータ装置20bが有する判定手段としての機能により、判定する(S29)。そして、走査した画素位置が画像表示領域56内であり、画像編集用コンピュータ装置20bが有する描画手段としての機能により、図12に示すように、この画像表示領域56に重なる領域部分に、あらかじめ設定されている画像を描画する(S30)。このとき、図示は省略するが、画像が描画された領域に対して、ペンツール、スタンプツールなどを用いて、好みのフレーズや画像を入力することで、より個性的な写真シールを作成することができる。
【0072】
また、S29において、走査した画素位置が画像表示領域56外、すなわち非表示領域57内であれば、画像編集用コンピュータ装置20bは、この非表示領域57に重なる領域部分については描画しない。
【0073】
そして、設定した領域58内の走査が終了したかを判断し、終了していない場合には、処理をS29に戻して他の画素に対して同様の処理を行い、走査が終了した判断した場合には、そのまま囲み背景処理を終了する。このS30において描画された画像は、ペン画像、スタンプ画像などと同様、撮影画像に合成され、上述した印刷処理により、ユーザにシールシートなどの印刷媒体14に印刷されて提供される。
【0074】
なお、上記の実施の形態において、図10を参照して説明した修正処理は、通常のペン画像、スタンプ画像の入力時においても利用することができる。また、このような修正処理を用いると、例えば図13に示すように、受付領域55の外側から位置の指定入力を軌跡T2のように開始した場合であっても、この軌跡T2における受付領域55よりも外側の部分は、画像編集用コンピュータ装置20bにより受付領域55の枠の部分をなぞるように修正されるので、軌跡T2を描くように入力された位置の指定情報は、図中の太線にて示すように表示される。したがって、ユーザは受付領域55よりも外側から、位置の指定入力を行うことができる。
【0075】
また、上記においては、非表示領域57が画像表示領域56の外周に沿って形成されている場合を説明したが、これに限らず、例えば図14に示すように、非表示領域57は画像表示領域56に対して門型に形成されていてもよい。また、このような場合、非表示領域57における上側部分の幅は、側方部分の幅よりも太くなっているが、上側部分の幅を、側方部分の幅に合わせて狭めることで、受付領域55に対して撮影画像51Aを大きく表示することができる。画像表示領域56と非表示領域57との関係は、要するに、画像表示領域56が、受付領域55内に、この受付領域55よりも小さく表示されることで、空きスペースに非表示領域57が形成されるのであれば、画像表示領域56と非表示領域57との位置関係や互いの形状は適宜でかまわない。
【0076】
以上のように本発明によると、撮影画像に対して編集画像の入力する、いわゆる落書きをする際に、撮影画像の枠の近傍においても、タッチペンなどによる入力を簡単かつ思い通りに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の実施の形態の写真撮影装置の外観構成を示す側面図である。
【図2】図1に示した編集側筐体の斜視図である
【図3】写真撮影装置の機能構成を示すブロック図である。
【図4】編集、印刷処理を説明する図である。
【図5】タブレットディスプレイに表示される落書き画面の例を示す図である。
【図6】編集情報の入力処理を説明する図である。
【図7】受付領域に、画像表示領域および非表示領域が形成されている様子の例を示す拡大図である。
【図8】囲み背景処理を説明する図である。
【図9】位置の指定入力を説明する図である。
【図10】修正処理の例を示す図である。
【図11】領域の設定を説明する図である。
【図12】設定領域に画像を描画した様子を説明する図である。
【図13】修正処理の応用例を説明する図である。
【図14】図7に示した場合とは異なる例を示す図である。
【符号の説明】
【0078】
2 カメラ
6 撮影ブース
16 タッチペン
17 タブレットディスプレイ
55 受付領域
56 画像表示領域
57 非表示領域
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影ブース内の被写体を撮影する写真撮影装置、写真撮影装置の制御方法および写真撮影装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
アミューズメント施設等に設置され、設けられた撮影ブース内において被写体(ユーザ)を自動的に撮影し、この撮影画像と、編集ブースにおいて付属のタッチペンによりユーザから入力される文字や図形、およびあらかじめ記憶されているスタンプ画像、フレーム画像、背景画像からなる編集画像とを合成して印刷用画像を作成し、この印刷用画像をシール等の印刷媒体に印刷して提供する写真撮影装置があることは広く知られている。
【0003】
このような編集画像の入力、いわゆる落書きは、編集ブースに設けられたタブレットディスプレイに表示される撮影画像に対してタッチペンにより行われ、タッチペンにより画像を入力する際には、ペン、スタンプなどの落書きの機能をあらかじめ選択したうえで、表示されている撮影画像上をタッチペンでタッチすることで、入力しようとする編集画像が撮影画像上に表示される。これにより、ユーザは撮影画像上に表示される編集画像を目視しながら、この編集画像を撮影画像に対してどの位置に配置するかを決定することができる。
【0004】
また、近年の写真撮影装置においては、上記のような落書きにおいて、表示されている撮影画像に領域が設定され、この領域として設定された範囲内に所定の図柄を書き込むなどの処理が施されるものがある。
【0005】
例えば特許文献1には、表示された撮影画像に対してあらかじめ所定の範囲の領域が設定されて、この領域内では落書きを受け付けないといった処理が施されていることが記載されている。
【0006】
このように、ユーザから単なる文字や図形の入力を受け付けるだけでなく、領域を設定し、この領域内で特定の編集入力を許容あるいは禁止することでユーザが上記の落書きをより効率的に、かつ、簡単に行うことができるようにされている。
【特許文献1】特開2002−185892号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の写真撮影装置においては、表示されている撮影画像に対して落書きをする際に、
ペン、スタンプなどの落書きの機能をあらかじめ選択したうえで、表示されている撮影画像上をタッチペンでタッチする必要があり、例えば、撮影したユーザの顔が撮影画像の枠に近く、ユーザがこの顔を囲むようにペン画像の入力をしたい場合、ユーザは、タッチペンのペン先を、ユーザの顔と撮影画像の枠とが接する位置に合わせる必要がある。このような微妙な位置にペン先を合わせることは非常に難しく、慎重な操作を要するため、ペン先がふらつきがちになり、ペン先を合わせてみたものの思った位置ではない場合が多くなる。このような場合には、ペン先を合わせた位置に点のような僅かなペン画像が描画されるため、ユーザは、この画像を消去する操作をわざわざ行う必要があり、落書きに余計な時間を費やしてしまう。
【0008】
また、このような微妙な位置にペン先を合わせることができても、その位置を始点として描かれるペン画像は、ユーザが撮影画像の中央などの任意の点を始点として描くペン画像よりも歪んで描かれることが多く、ユーザにとっては思い通りの描画をすることが難しい。このようにペン画像が歪んで描かれた場合、ユーザによってはこのペン画像を書き直すことも少なくなく、落書きにさらに余計な時間が費やされてしまう。
【0009】
また、上記のペン先を微妙な位置に合わせるときに発生する問題は、タッチペンにより撮影画像の端のほうで領域を設定する場合にも同様のことが言える。これに対し、領域の設定方法としては、特許文献1に開示されているように、あらかじめ領域を設定する方法もあるが、これではユーザが任意の箇所に任意の領域を設定することができないので、落書きの際における塗りつぶしや所定の図柄を書き込むための領域の設定方法としては好適でない。
【0010】
そこで本発明はこのような問題を解決して、撮影画像に対して編集画像の入力する、いわゆる落書きをする際に、撮影画像の枠の近傍においても、タッチペンなどの入力手段による入力を簡単かつ思い通りに行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、撮影ブース内のユーザを撮影する撮影手段と、撮影した画像を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された撮影画像に対して編集情報を入力する入力手段と、前記入力手段からの入力を受け付ける受付手段と、前記受付手段が受け付ける受付領域内に前記撮影画像が表示される画像表示領域と前記撮影画像が表示されない非表示領域とが形成されるよう、前記撮影画像を前記受付領域よりも小さく表示する制御手段とを備えるものである。
【0012】
このような構成によると、ユーザは、撮影画像が表示されていない非表示領域から撮影画像が表示されている画像表示領域に向けて入力手段による編集情報の入力を行うことができるので、例えば撮影したユーザの顔が撮影画像の枠に近く、ユーザがこの顔を囲むようにペン画像の入力をしたい場合であっても、ユーザは、ユーザの顔と撮影画像の枠とが接する位置に入力手段を合わせる必要がない。したがって、ユーザは、入力手段を慎重に操作するといったことから開放されるので、思い通りの入力を簡単に行うことができ、編集情報の入力を円滑に行うことができる。また、入力操作の開始位置を非表示領域内とすることができるので、この入力手段の操作が非表示領域から画像表示領域に及んだ際には、この画像表示領域内での入力手段の操作は、力の抜けたごく自然な動きによりなされ、したがって、ユーザは画像表示領域内においては思い通りに入力手段を操作することができる。また、逆に、撮影画像が表示されている画像表示領域よりも外側にはみ出して入力手段を操作した場合であっても、その入力手段の操作が非表示領域内で行われているのであれば、この非表示領域は受付領域内であるので、前記はみ出した入力操作も受け付けられ、したがって、ユーザは、表示されている撮影画像の端のほうにおいて、入力手段の操作を慎重に行う必要が無く、編集情報の入力操作を確実かつスムーズに行うことができる。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の写真撮影装置において、非表示領域は画像表示領域の周囲に形成されるものである。
【0014】
このような構成によると、入力手段による編集情報の入力を、非表示領域から撮影画像が表示されている画像表示領域に向けて行うことができるので、ユーザは、表示されている撮影画像の端のほうにおいて、入力手段の操作を慎重に行う必要が無く、編集情報の入力操作を容易かつスムーズに行うことができる。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の写真撮影装置において、編集情報の入力は、撮影画像に対する位置の指定入力、または撮影画像に合成する画像の入力を含む操作であるものである。
【0016】
このような構成によると、撮影画像に対する位置の指定入力に限らず、撮影画像に合成する画像の入力の場合であっても、ユーザは、表示されている撮影画像の端のほうでの入力手段の操作を慎重に行う必要が無いので、編集情報の入力時の操作性が向上する。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の写真撮影装置において、入力手段による位置の指定入力に基づいて領域を設定する領域設定手段と、前記領域設定手段で設定された領域のうち画像表示領域と重なる領域を判定する判定手段と、前記判定手段により判定された領域に画像を描画する描画手段とを有するものである。
【0018】
このような構成によると、入力手段による位置の指定入力が、表示されている撮影画像よりも外側であっても非表示領域内で行われているのであれば、領域設定手段は、指定入力に基づいて領域を設定することができるので、ユーザは、表示されている撮影画像の端のほうにおいても容易かつ確実に領域の設定を行うことができる。さらに、領域設定手段で設定された領域のうち画像表示領域と重なる領域を判定手段により判定し、描画手段により、この判定された領域に画像を描画することができるので、ユーザは、任意の箇所に任意の領域設定をしてその領域に画像を描画することができる。
【0019】
請求項5記載の発明は、請求項3または4記載の写真撮影装置において、入力手段による撮影画像に合成する画像の入力により、受付領域に対して入力された前記画像のうち、画像表示領域に重なる箇所は前記撮影画像に合成され、非表示領域に重なる箇所は前記撮影画像に合成されないものである。
【0020】
このような構成によると、受付領域に対して入力された画像のうち、画像表示領域に重なる箇所は前記撮影画像に合成され、非表示領域に重なる箇所は前記撮影画像に合成されないので、ユーザは、前記画像のうち思い通りの部分を撮影画像に合成することができる。
【0021】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5の何れかに記載の写真撮影装置において、受付手段は、受付領域の外側においてされる編集情報の入力をも受け付けるものである。
【0022】
このような構成によると、入力手段による編集情報の入力操作を受付領域の外側から画像表示領域に向けて行うことができ、ユーザは、入力手段を慎重に操作せずとも、思い通りの入力を簡単に行うことができる。また、逆に、非表示領域よりも外側にはみ出して入力手段を操作した場合であっても、受付手段が、受付領域の外側においてされる編集情報の入力をも受け付けるので、ユーザは、入力手段を慎重に操作せずとも、思い通りの入力を簡単に行うことができる。
【0023】
請求項7記載の発明は、撮影ブース内のユーザを撮影するステップと、撮影した画像を表示するステップと、前記表示した撮影画像に対して編集情報を入力するステップと、前記入力を受け付けるステップと、前記入力を受け付け可能な受付領域内に前記撮影画像が表示される画像表示領域と前記撮影画像が表示されない非表示領域とが形成されるよう、前記撮影画像を前記受付領域よりも小さく表示するステップとを有するものである。
【0024】
このようにすると、ユーザが、表示されている撮影画像よりも外側にはみ出して入力操作をした場合であっても、その入力が非表示領域内で行われているのであれば、この非表示領域は、入力を受け付け可能な受付領域内であるので、前記はみ出した入力操作も受け付けられる。したがって、ユーザは、表示されている撮影画像の端のほうにおいて、入力操作を慎重に行う必要が無く、編集情報の入力操作を容易かつスムーズに行うことができる。
【0025】
請求項8記載の発明は、撮影ブース内のユーザを撮影するステップと、撮影した画像を表示するステップと、前記表示した撮影画像に対して編集情報を入力するステップと、前記入力を受け付けるステップと、前記入力を受け付け可能な受付領域内に前記撮影画像が表示される画像表示領域と前記撮影画像が表示されない非表示領域とが形成されるよう、前記撮影画像を前記受付領域よりも小さく表示するステップとをコンピュータに実行させるためのものである。
【0026】
これによると、ユーザが、表示されている撮影画像よりも外側にはみ出して入力操作をした場合であっても、その入力が非表示領域内で行われているのであれば、この非表示領域は、入力を受け付け可能な受付領域内であるので、前記はみ出した入力操作も受け付けられる。したがって、ユーザは、表示されている撮影画像の端のほうにおいて、入力操作を慎重に行う必要が無く、編集情報の入力操作を容易かつスムーズに行うことができる。
【発明の効果】
【0027】
以上のように本発明によれば、撮影画像に対して編集画像の入力する、いわゆる落書きをする際に、撮影画像の枠の近傍においても、タッチペンなどの入力手段による入力を簡単かつ思い通りに行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の実施の形態を、図1〜図14を参照しながら説明する。
【0029】
まず、本発明の実施の形態の写真撮影装置1の外観構成から説明する。図1は写真撮影装置1を示す側面図、図2は図1に示した編集側筐体8の斜視図である。
【0030】
図1および図2に示すように、写真撮影装置1は、被写体を撮影する撮影手段であるカメラ2を備える撮影側筐体3と、この撮影側筐体3におけるカメラ2と対向する位置に距離を置いて設けられている背景ユニット4と、筐体3と背景ユニット4の上部に左右一対の天井フレーム5が架設されて形成される撮影ブース6内に設けられ、被写体であるユーザの撮影ポーズの形成を補助する門型のはしご7と、撮影側筐体3の背面に隣接して設けられている編集側筐体8とを備える。
【0031】
撮影側筐体3における背景ユニット4に対向する側の面には、カメラ2のほか、カメラ2が現在撮影している画像をユーザに対してリアルタイムで表示し、かつ、ユーザからの操作入力を受け付けるとともにデモ画面や撮影操作の手順等をユーザに対して表示するタッチパネルディスプレイ9(図3参照)と、撮影時にユーザを照射するための複数のストロボ10(図3参照)と、コインを投入するためのコイン投入口と、撮影操作時に音声案内やBGMを出力する撮影側スピーカ11(図3参照)とが設けられている。
【0032】
さらに、この撮影側筐体3の外部における一方の側面にはプリント取出口12が設けられ、このプリント取出口12からは、撮影画像と編集入力した画像とを合成した印刷用画像(編集画像を入力しなかった場合には撮影画像)が撮影側筐体3の内部に収納されたプリンタ13(図3参照)によってシールシートなどの印刷媒体14(図3参照)に印刷されたものが排出される。
【0033】
背景ユニット4における撮影側筐体3に対向する側の上部には、撮影時にユーザの背景となる背景カーテン15aを複数種類備えたカーテンユニット15が設けられている。それぞれの背景カーテン15aは、カーテンユニット15内に巻き取られた状態で収納されており、カーテンユニット15は、ユーザからタッチパネルディスプレイ9への操作を介して指定された背景カーテン15aを、背景ユニット4の壁面に沿って垂下させる。
【0034】
一方、編集側筐体8には、撮影ブース6において撮影した画像を表示して付属の入力手段としてのタッチペン16によりユーザからの編集情報の入力を受け付ける受付手段および表示手段としてのタブレットディスプレイ17と、編集入力操作時に音声案内やBGMを出力する編集側スピーカ18(図3参照)とが設けられている。なお、図中においては現れていないが、編集側筐体8の反対側の面にも、タッチペン、タブレットディスプレイ、編集側スピーカが設けられており、異なる2組のユーザが、それぞれが撮影した画像に対して同時に編集画像の入力操作を行うことが可能とされている。また、図2における19は、ユーザが編集情報の入力操作を行う編集ブースである。本実施の形態において編集情報とは、タブレットディスプレイ17に表示された撮影画像に対する位置の指定入力、または前記撮影画像に合成する画像の入力を含む操作であるが、詳細は後述する。さらに、上記の撮影ブース6および編集ブース19の周囲には、ユーザがそれぞれのブースにおいて操作処理を行う際に、他の利用者から画像等の内容が見えないようにするための周囲カーテンが設けられているが、図面の煩雑化を避けるため、図示は省略している。
【0035】
上記の写真撮影装置1は、ユーザからのニーズに対応すべくさまざまな機能、例えば音声案内、ストロボ照射光の変更、編集情報の入力時に表示された撮影画像に対して合成する画像の入力機能などを備えている。これらさまざまの機能を実現するための機能構成を、図3を参照しながら説明する。図3は、写真撮影装置1の機能構成を示すブロック図である。
【0036】
図3に示すように、写真自動販売装置1は、カメラ2による撮影およびカメラ2によって撮影した画像の転送など、撮影に関するデータ処理である撮影処理を実行する撮影用コンピュータ装置20aと、編集情報の入力操作時にユーザからタブレットディスプレイ17に入力された編集情報の内容をこのディスプレイに表示するとともに、入力された編集情報に基づいて編集入力する画像の作成、描画などの編集に関する処理やプリンタ13の印刷に関する処理を実行する画像編集用コンピュータ装置20bと、動作中のコンピュータ装置20a、20bからの指示を受け付けて、接続されている各種装置を制御する制御基板21とを備える。この撮影用コンピュータ装置20aと画像編集用コンピュータ装置20bとは互いに接続され、画像データなどの授受をピアツーピアで行う。
【0037】
この画像編集用コンピュータ装置20bは、上述の通り、タブレットディスプレイ17に入力された編集情報の内容をこのディスプレイに表示するとともに、入力された編集情報に基づいて編集入力する画像の作成、描画などの編集に関する処理を実行するので、詳細は後述するが、特許請求の範囲に記載した制御手段、領域設定手段、判定手段、描画手段および修正手段としての機能を備え、所定のデータ処理を実行することができる。
【0038】
コンピュータ装置20a、20bは、CPU(Central Processing Unit)22a、22bと、写真撮影装置1に所定の処理を実行させるためのプログラム、処理に必要なグラフィックデータ、音声データ、撮影画像、編集入力する画像などを記憶するハードディスクドライブ(HDD)23a、23bと、プログラムの一時的な作業領域となるメモリ24a、24とを有する。
【0039】
撮影用コンピュータ装置20aは、撮影ブース6での撮影処理を実行する。具体的には、撮影処理のプログラムの実行や、ユーザからタッチパネルディスプレイ9を介して受け付けた入力操作に基づく指示信号に従って制御基板21に対して制御信号を送信する。また、撮影用コンピュータ装置20aは、カメラ2、タッチパネルディスプレイ9、制御基板21と電気的に接続され、それらを制御する。
【0040】
画像編集用コンピュータ装置20bは、編集ブース19での編集情報の入力等の処理および撮影側筐体3内に収納されているプリンタ13の印刷処理を実行する。具体的には、画像編集用コンピュータ装置20bは、タブレットディスプレイ17に対してユーザが行うタッチペン16による編集情報の入力操作に応じて制御信号を制御基板21に送信する。この画像編集用コンピュータ装置20bは、プリンタ13、タブレットディスプレイ17、制御基板21に電気的に接続され、それらを制御する。
【0041】
画像編集用コンピュータ装置20b内のHDD23bは、後述する編集情報の入力操作時に入力される、撮影画像に合成するための文字や図形用のペン画像、スタンプ画像、フレーム画像、背景画像等を記憶する。なお、本実施の形態でいう合成とは、撮影画像と編集入力した画像との合成をいい、この合成は編集情報の入力処理後の印刷用画像の作成時に行われる処理である。
【0042】
プリンタ13は、撮影画像と、撮影画像に対して編集入力された画像とを合成した印刷用画像をシールシートなどの印刷媒体14に印刷する。本実施の形態では、プリンタ13が印刷用画像をシールシートに印刷する場合を説明するが、印刷媒体14はシールシートに限定されず、他の印刷媒体でもよい。
【0043】
撮影側筐体3に設けられているタッチパネルディスプレイ9は、ユーザの指等の接触を検知し、その位置に応じた指示信号を撮影用コンピュータ装置20aに送信する。このタッチパネルディスプレイ9は、撮影用コンピュータ装置20aから送信された画像、具体的には、カメラ2で撮像された画像、撮影のための案内、選択肢などをユーザに対して表示する。
【0044】
タブレットディスプレイ17は、付属の左右のタッチペン16におけるペン先の接触を検知し、その位置に応じた指示信号を画像編集用コンピュータ装置20bに送信する。このタブレットディスプレイ17は、画像編集用コンピュータ装置20bから送信された画像、具体的には、編集情報の入力操作時にユーザにより描画されたペン画像、スタンプ画像、フレーム画像、背景画像などの編集画像を、表示している撮影画像の上に重ねて表示する。
【0045】
制御基板21は、コンピュータ装置20a、20bの他に、ストロボ制御部25、撮影ブース6や編集ブース19に設けられている蛍光灯26、サービスパネル27、印刷中LED28、印刷エラーLED29、コイン制御部30、カーテンユニット15および音声制御部31に接続され、それぞれを所定の設定に従って制御する。
【0046】
ストロボ制御部25はカメラ2およびストロボ10に接続され、カメラ2のシャッタタイミングに応じて発光するようにストロボ10を制御する。
【0047】
音声制御部31は制御基板21を介して撮影用コンピュータ装置20aおよび画像編集用コンピュータ装置20bに接続されている。撮影用スピーカ11は、撮影ブース6に配備され、撮影用コンピュータ装置20aから制御基板21および音声制御部31を介して与えられる指示信号に基づいて、撮影処理のための操作方法などの案内やBGMなどを出力する。編集用スピーカ18は、編集ブース19に配備され、画像編集用コンピュータ装置20bから制御基板21および音声制御部31を介して与えられる指示信号に基づいて、編集処理のための操作方法などの案内やBGMなどを出力する。
【0048】
以上のような構成において、ユーザは、撮影ブース6内において、はしご7を利用するなどして好みの撮影ポーズを形成して写真撮影を行い、撮影が終了すると、撮影した画像が表示される側の編集ブース19に移動し、タッチペン16を用いて、撮影画像が表示されるタブレットディスプレイ17に編集情報の入力操作を行う。そして、編集情報の入力操作が終わると、ユーザは、編集時に入力した画像と撮影画像とが合成処理されて生成された印刷用画像がシールシートに印刷されて排出されるプリント取出口12に移動し、出力されるシールシートを取得して写真撮影装置1の利用を終了する。なお、上記の撮影処理および印刷処理の詳細については、写真撮影装置の分野において既に公知であるので、本実施の形態においては説明を省略し、以下では、編集情報の入力処理など、ユーザが編集ブース19において行う操作、およびその操作に伴って画像編集用コンピュータ装置20bが行うデータ処理について詳述する。
【0049】
撮影ブース6において所定の枚数の写真撮影を終えたユーザは、編集ブース19における撮影した画像が表示される側に移動し、編集ブース19において、撮影画像に対して編集情報の入力処理を行う。このとき、画像編集用コンピュータ装置20bのCPU22bはHDD23bに記憶されたプログラムをメモリ24bに読出して実行することにより、図4に示す手順で編集情報の入力から印刷にかけての処理を行う。
【0050】
すなわち、図4に示すように、CPU22bは、撮影プレイから始めるよう促す待機画面をタブレットディスプレイ17に表示する(S1)。そして、撮影処理が終了すると、撮影用コンピュータ装置20aから画像編集用コンピュータ装置20bに撮影画像のデータが転送されてくるので、画像編集用コンピュータ装置20bはこれを受信する(S2)。続いて、CPU22bは、編集情報の入力処理を実行する(S3)。なお、この編集情報の入力処理については、後で詳述する。
【0051】
そして、編集情報の入力処理が終了すると、編集情報の入力処理により入力した画像と撮影画像とを合成した印刷用画像が、タブレットディスプレイ17に並べて表示される(S4)。ユーザはタブレットディスプレイ17に表示された合成画像から、印刷したい画像を選択する。CPU22bは、ユーザの選択に基づいて、印刷すべき画像を確定する(S5)。
【0052】
印刷すべき画像を確定後、CPU22bは、ユーザの操作に応じて印刷レイアウトを選択し(S6)、選択された印刷レイアウトを適用して、印刷用画像をプリンタ13で印刷媒体14に印刷する(S7)。印刷用画像が印刷された印刷媒体14(シールシート)は、プリント取出口12から利用者に提供される。
【0053】
次に、編集情報の入力処理について、図5〜図13を参照しながら説明する。
【0054】
まず、編集情報の入力処理時においてタブレットディスプレイ17に表示される落書き画面について説明する。図5に示すように、この落書き画面50には、少なくとも二人のユーザが一つのタブレットディスプレイ17に対して左右に分かれて撮影画像に落書きを行えるように、落書き画面の中央から左右に一つずつ、撮影画像51A、51Bが表示されている。タブレットディスプレイ17の左右に配置されているタッチペン16(図2参照)のうち、左側のタッチペン16は撮影画像51Aに対する入力に用いられ、右側のタッチペン16は撮影画像51Bに対する入力に用いられる。
【0055】
この落書き画面50において、撮影画像51Aが表示されているエリアをL、撮影画像51Bが表示されているエリアをRとすると、このエリアL、Rのそれぞれには、撮影画像51A、51Bのほか、撮影画像に対して画像を入力するペン画像、スタンプ画像、および領域を設定して(詳細は後述)その領域に所定の画像を描画するための囲み背景などの編集ツール52と、各編集ツール52に対応した複数のテンプレート53と、種々の画像加工ツール54とが表示されている。これらの撮影画像51A、51Bや、編集ツール52、テンプレート53、画像加工ツール54をタッチペン16によりタッチすることで、タッチペン16の入力は受け付けられ、タッチした項目を選択することができるが、本実施の形態でいう受付領域とは、特にこの撮影画像51A、51Bが表示されている領域のことをいい、図中においては55で示している。なお、図5においては、受付領域55と同じ大きさの撮影画像51A、51Bが表示されている。
【0056】
次に、編集情報の入力処理について説明する。なお、以下の説明においては、エリアLにおいての編集情報の入力処理を説明し、これと同様の入力処理を行うことができるエリアRについては、図示および説明は省略する。
【0057】
編集情報の入力処理は、図6に示すように、タブレットディスプレイ17に、図5に示した落書き画像50を表示する(S11)。このとき、撮影画像51A、51Bは受付領域55と同じ大きさに表示される(S12)。
【0058】
次に囲み背景ツールが選択されたかを監視し(S13)、選択されていない場合には、その他のツールが選択されたかを監視する(S16)。なお、S16以下の処理は後述する。
【0059】
S13において、囲み背景ツールが選択された場合には、図7に示すように、画像編集用コンピュータ装置20bは、制御手段の役割として、撮影画像51Aを受付領域55の中央部に、この受付領域55よりも小さく表示する(S14)。これにより、受付領域55の中央部には撮影画像51Aが表示されている画像表示領域56が形成され、画像表示領域56の外周には、撮影画像51Aが表示されない非表示領域57が形成される。なお、図7においては、編集ツール52、テンプレート53の図示は省略している。
【0060】
次に、図6に示すように、囲み背景処理が行われ(S15、詳細は後述)、囲み背景処理が終わると、その他のツールが選択されたかを監視する(S16)。ここで、囲み背景ツールが選択されている状態で、その他のツール、この場合はペンツールやスタンプツールなどの囲み背景ツール以外のツールが選択されている場合には、小さく表示されている撮影画像51Aを、通常の大きさ、すなわち受付領域55と同じ大きさに表示を戻す(S17)。なお、S13においてNOの判断がされてS17に至っている場合には、このS17の処理は無視する。
【0061】
そして、その他のツール、例えばペンツールが選択されている場合には、公知のペンツールによる描画、スタンプツールが選択されている場合には、公知のスタンプツールによる描画を行い(S18)、処理をS13に戻す。また、S16においてNOの判断がされた場合には、落書き処理を終了するかを監視し、しない場合には処理をS13に戻し、制限時間の終了など、落書きを終了すると判断した場合には、そのまま落書きを終了する。その後、図4に示すメインフローに戻り、上述した印刷処理を行い、ユーザに印刷用画像が印刷されたシールシートなどの印刷媒体14を提供する。
【0062】
次に、囲み背景処理の詳細について説明する。S15(図6参照)における囲み背景処理は、S14において画像表示領域56と非表示領域57とが形成されている状態で行われる。囲み背景ツールは、表示されている撮影画像51Aに対して位置の指定入力、すなわち、タッチペン16を用いて、撮影画像51Aのどの位置に、どのような形状の領域を設定するのかを指定して領域を設定し、設定された領域に、所定の背景画像を描画するためのツールである。
【0063】
まず、図8に示すように、ユーザは、タブレットディスプレイ17に表示されている撮影画像51Aに対して位置の指定入力を行う必要があるので、タッチペン16により、受付領域55に対して位置の指定入力を開始する。この段階では、画像編集用コンピュータ20bは、タッチペン16のペン先が受付領域55をタッチしたかを監視している(S21)。タッチされた場合には、タッチしているペン先が移動したかを監視する(S22)。具体的には、所定の間隔でタッチペン16の座標を検出し、その座標に差が生じた場合に移動したと判断する。なお、S21において受付領域55がタッチされない場合には、囲み背景処理を抜け、図6に示すメイン処理を繰り返す。
【0064】
ユーザがタッチペン16によって受付領域55をタッチするときには、図9に示すように、撮影画像51Aは受付領域55の中央部に、受付領域55よりも小さく表示されており、この受付領域55には、撮影画像51Aが表示されている画像表示領域56と、その画像表示領域56の外周に撮影画像51Aが表示されていない非表示領域57とが形成されており、この画像表示領域56および非表示領域57はともにタッチペン16による入力を受け付ける受付領域55内であるので、ユーザは、タッチペン16による入力の開始位置を、非表示領域57内とすることができる。これにより、ユーザは、この非表示領域57内にから画像表示領域56に向けてタッチペン16を移動させ、領域の位置の指定入力を行うことができる。
【0065】
したがって、例えば撮影したユーザの顔が撮影画像の枠に近く、ユーザがこの顔を囲むように位置の指定入力をしたい場合であっても、ユーザの顔と撮影画像の枠とが接する位置にタッチペン16を合わせる必要がない。これにより、ユーザは、タッチペン16を慎重に操作するといったことから開放されるので、思い通りの入力を簡単に行うことができ、位置の指定入力を円滑に行うことができる。また、逆に、撮影画像51Aが表示されている画像表示領域56よりも外側にはみ出してタッチペン16を操作した場合であっても、そのタッチペン16の操作が非表示領域57内で行われているのであれば、この非表示領域57は受付領域55内であるので、はみ出した入力操作も受け付けられ、したがって、ユーザは、表示されている撮影画像51Aの端のほうにおいて、タッチペン16の操作を慎重に行う必要が無く、位置の指定入力を容易かつスムーズに行うことができる。また、非表示領域57が画像表示領域56を囲むように形成されていることで、ユーザのタッチペン16の操作が、矩形状の画像表示領域56のどこからはみ出しても、そこには非表示領域57が形成されているので、ユーザは、タッチペン16の操作を容易に行うことができる。さらに、入力操作の開始位置を非表示領域57内とすることができるので、このタッチペン16の操作が非表示領域57から画像表示領域56に及んだ際には、この画像表示領域56内でのタッチペン16の操作は、力の抜けたごく自然な動きによりなされ、したがって、ユーザは画像表示領域56内においては思い通りにタッチペン16を操作することができる。このように、上記の非表示領域57を設けることで、画像表示領域56の周囲には、タッチペン16による入力の開始位置、すなわち書き始めの位置を定めやすくする領域(スペース)が形成され、ユーザはタッチペン16のペン先を撮影画像51A(画像表示領域56)に当てた状態で位置の指定入力を開始しなくてもよくなる。
【0066】
図8に示すように、S22において、ペンが移動したと判断した場合には、ペンの移動先が受付領域55よりも外側に出たかどうかを監視する(S23)。そして、ペン先が受付領域55よりも外側に出ている、すなわち領域の位置指定の入力が受付領域55よりも外側にはみ出している場合には、このタッチペン16の入力による指定位置を、画像編集用コンピュータ装置20bが有する修正手段としての機能により修正する(S24)。
【0067】
詳細には、図10に示すように、例えばユーザがタッチペン16により、円形の軌跡Tを描いた場合に、軌跡Tのうち、画像表示領域56から非表示領域57にかけての部分は、入力位置の座標に点が描画されることで、ペンの軌跡Tに沿った形状で、受付領域55内に表示される(図中の太線の円弧状部分)。しかしながら、この軌跡Tのうち、受付領域55からはみ出している部分は、修正手段により修正される。具体的には、受付領域55の右端がx=a、下端がy=bで定義されている場合には、軌跡Tのうち、x=aよりも右側にはみ出している箇所のX方向成分、すなわちx座標はx=aの値に修正され、また、軌跡Tのうち、y=bよりも下側にはみ出している箇所のY方向成分、すなわちy座標はy=bの値に修正される。例を挙げると、軌跡T上の任意の点A1の座標(a1、b1)は点A1´(a、b1)に、点A2の座標(a2、b2)は点A2´(a、b2)に修正され、点B1の座標(a3、b3)、点B2の座標(a4、b4)、および点B3の座標(a5、b5)は、いずれも点B´(a、b)に修正され、点C1の座標(a6、b6)は点C1´(a6、b)に、点C2の座標(a7、b7)は点C2´(a7、b)に修正される。
【0068】
このように修正された結果、受付領域55よりも外側にはみ出した入力情報は、受付領域55内に、この受付領域55の枠をなぞるように表示され(図中の太線の直線部分)、その結果、軌跡Tを描く入力情報は、図中の太線にて示されているような扇形状となって受付領域55内に表示される。なお、図中の斜線部は、タッチペン16により指定された領域と画像表示領域56とが重なる箇所を示している。また、この修正処理は、軌跡TのX方向成分がx=aを越えたときには、このX方向成分のx座標をx=aの値に固定し、軌跡TのY方向成分がy=bを下まわったときには、このY方向成分のy座標をy=bの値に固定するような処理により行ってもよい。
【0069】
これにより、ユーザは、タッチペン16による位置の指定入力を受付領域55の外側から画像表示領域56に向けて行うことができ、タッチペン16を慎重に操作せずとも、思い通りの入力を簡単に行うことができる。また、逆に、タッチペン16の入力が受付領域55よりも外側にはみ出した場合であっても、このはみ出した部分の入力を修正することができるので、ユーザは、タッチペン16を慎重に扱う必要が無く、落書き作業に充てる時間を有効に活用することができる。
【0070】
上記のようにして指定位置の修正を行うと、このタッチペン16により指定されている位置をユーザに対して表示し(S25)、処理をS22に戻す。ペン先がタッチされている間は、このような処理を繰り返しながら、S22にてペンの移動が止まったと判断した場合には、次に、タッチペン16のペン先がタブレットディスプレイ17から離れたかを監視する(S26)。ペン先が離れていなければ処理を再びS22に戻す。この監視は、所定の時間ごとに繰り返し行われている。そして、タッチペン16が離れたことを判断すると、タッチペン16により入力された情報に基づいて、画像編集用コンピュータ装置20bが有する領域設定手段としての機能により、領域を設定する(S27)。なお、この設定される領域58は、図11に示すように、タッチペン16により囲まれた領域58Aを設定してもよいし、タッチペン16により囲まれた部分以外を領域58Bとして設定してもよい。以下では、設定した領域が図11における58Bである場合の説明をする。
【0071】
領域58の設定を終えると、次に、設定された領域内を走査し(S28)、走査した画素位置が画像表示領域56内であるかを、画像編集用コンピュータ装置20bが有する判定手段としての機能により、判定する(S29)。そして、走査した画素位置が画像表示領域56内であり、画像編集用コンピュータ装置20bが有する描画手段としての機能により、図12に示すように、この画像表示領域56に重なる領域部分に、あらかじめ設定されている画像を描画する(S30)。このとき、図示は省略するが、画像が描画された領域に対して、ペンツール、スタンプツールなどを用いて、好みのフレーズや画像を入力することで、より個性的な写真シールを作成することができる。
【0072】
また、S29において、走査した画素位置が画像表示領域56外、すなわち非表示領域57内であれば、画像編集用コンピュータ装置20bは、この非表示領域57に重なる領域部分については描画しない。
【0073】
そして、設定した領域58内の走査が終了したかを判断し、終了していない場合には、処理をS29に戻して他の画素に対して同様の処理を行い、走査が終了した判断した場合には、そのまま囲み背景処理を終了する。このS30において描画された画像は、ペン画像、スタンプ画像などと同様、撮影画像に合成され、上述した印刷処理により、ユーザにシールシートなどの印刷媒体14に印刷されて提供される。
【0074】
なお、上記の実施の形態において、図10を参照して説明した修正処理は、通常のペン画像、スタンプ画像の入力時においても利用することができる。また、このような修正処理を用いると、例えば図13に示すように、受付領域55の外側から位置の指定入力を軌跡T2のように開始した場合であっても、この軌跡T2における受付領域55よりも外側の部分は、画像編集用コンピュータ装置20bにより受付領域55の枠の部分をなぞるように修正されるので、軌跡T2を描くように入力された位置の指定情報は、図中の太線にて示すように表示される。したがって、ユーザは受付領域55よりも外側から、位置の指定入力を行うことができる。
【0075】
また、上記においては、非表示領域57が画像表示領域56の外周に沿って形成されている場合を説明したが、これに限らず、例えば図14に示すように、非表示領域57は画像表示領域56に対して門型に形成されていてもよい。また、このような場合、非表示領域57における上側部分の幅は、側方部分の幅よりも太くなっているが、上側部分の幅を、側方部分の幅に合わせて狭めることで、受付領域55に対して撮影画像51Aを大きく表示することができる。画像表示領域56と非表示領域57との関係は、要するに、画像表示領域56が、受付領域55内に、この受付領域55よりも小さく表示されることで、空きスペースに非表示領域57が形成されるのであれば、画像表示領域56と非表示領域57との位置関係や互いの形状は適宜でかまわない。
【0076】
以上のように本発明によると、撮影画像に対して編集画像の入力する、いわゆる落書きをする際に、撮影画像の枠の近傍においても、タッチペンなどによる入力を簡単かつ思い通りに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の実施の形態の写真撮影装置の外観構成を示す側面図である。
【図2】図1に示した編集側筐体の斜視図である
【図3】写真撮影装置の機能構成を示すブロック図である。
【図4】編集、印刷処理を説明する図である。
【図5】タブレットディスプレイに表示される落書き画面の例を示す図である。
【図6】編集情報の入力処理を説明する図である。
【図7】受付領域に、画像表示領域および非表示領域が形成されている様子の例を示す拡大図である。
【図8】囲み背景処理を説明する図である。
【図9】位置の指定入力を説明する図である。
【図10】修正処理の例を示す図である。
【図11】領域の設定を説明する図である。
【図12】設定領域に画像を描画した様子を説明する図である。
【図13】修正処理の応用例を説明する図である。
【図14】図7に示した場合とは異なる例を示す図である。
【符号の説明】
【0078】
2 カメラ
6 撮影ブース
16 タッチペン
17 タブレットディスプレイ
55 受付領域
56 画像表示領域
57 非表示領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影ブース内のユーザを撮影する撮影手段と、撮影した画像を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された撮影画像に対して編集情報を入力する入力手段と、前記入力手段からの入力を受け付ける受付手段と、前記受付手段が受け付ける受付領域内に前記撮影画像が表示される画像表示領域と前記撮影画像が表示されない非表示領域とが形成されるよう、前記撮影画像を前記受付領域よりも小さく表示する制御手段とを備えることを特徴とする写真撮影装置。
【請求項2】
非表示領域は画像表示領域の周囲に形成されることを特徴とする請求項1記載の写真撮影装置。
【請求項3】
編集情報の入力は、撮影画像に対する位置の指定入力、または撮影画像に合成する画像の入力を含む操作であることを特徴とする請求項1または2記載の写真撮影装置。
【請求項4】
入力手段による位置の指定入力に基づいて領域を設定する領域設定手段と、前記領域設定手段で設定された領域のうち画像表示領域と重なる領域を判定する判定手段と、前記判定手段により判定された領域に画像を描画する描画手段とを有することを特徴とする請求項3記載の写真撮影装置。
【請求項5】
入力手段による撮影画像に合成する画像の入力により、受付領域に対して入力された前記画像のうち、画像表示領域に重なる箇所は前記撮影画像に合成され、非表示領域に重なる箇所は前記撮影画像に合成されないことを特徴とする請求項3または4記載の写真撮影装置。
【請求項6】
受付手段は、受付領域の外側においてされる編集情報の入力をも受け付けることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の写真撮影装置。
【請求項7】
撮影ブース内のユーザを撮影するステップと、撮影した画像を表示するステップと、前記表示した撮影画像に対して編集情報を入力するステップと、前記入力を受け付けるステップと、前記入力を受け付け可能な受付領域内に前記撮影画像が表示される画像表示領域と前記撮影画像が表示されない非表示領域とが形成されるよう、前記撮影画像を前記受付領域よりも小さく表示するステップとを有することを特徴とする写真撮影装置の制御方法。
【請求項8】
撮影ブース内のユーザを撮影するステップと、撮影した画像を表示するステップと、前記表示した撮影画像に対して編集情報を入力するステップと、前記入力を受け付けるステップと、前記入力を受け付け可能な受付領域内に前記撮影画像が表示される画像表示領域と前記撮影画像が表示されない非表示領域とが形成されるよう、前記撮影画像を前記受付領域よりも小さく表示するステップとをコンピュータに実行させるための写真撮影装置の制御プログラム。
【請求項1】
撮影ブース内のユーザを撮影する撮影手段と、撮影した画像を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された撮影画像に対して編集情報を入力する入力手段と、前記入力手段からの入力を受け付ける受付手段と、前記受付手段が受け付ける受付領域内に前記撮影画像が表示される画像表示領域と前記撮影画像が表示されない非表示領域とが形成されるよう、前記撮影画像を前記受付領域よりも小さく表示する制御手段とを備えることを特徴とする写真撮影装置。
【請求項2】
非表示領域は画像表示領域の周囲に形成されることを特徴とする請求項1記載の写真撮影装置。
【請求項3】
編集情報の入力は、撮影画像に対する位置の指定入力、または撮影画像に合成する画像の入力を含む操作であることを特徴とする請求項1または2記載の写真撮影装置。
【請求項4】
入力手段による位置の指定入力に基づいて領域を設定する領域設定手段と、前記領域設定手段で設定された領域のうち画像表示領域と重なる領域を判定する判定手段と、前記判定手段により判定された領域に画像を描画する描画手段とを有することを特徴とする請求項3記載の写真撮影装置。
【請求項5】
入力手段による撮影画像に合成する画像の入力により、受付領域に対して入力された前記画像のうち、画像表示領域に重なる箇所は前記撮影画像に合成され、非表示領域に重なる箇所は前記撮影画像に合成されないことを特徴とする請求項3または4記載の写真撮影装置。
【請求項6】
受付手段は、受付領域の外側においてされる編集情報の入力をも受け付けることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の写真撮影装置。
【請求項7】
撮影ブース内のユーザを撮影するステップと、撮影した画像を表示するステップと、前記表示した撮影画像に対して編集情報を入力するステップと、前記入力を受け付けるステップと、前記入力を受け付け可能な受付領域内に前記撮影画像が表示される画像表示領域と前記撮影画像が表示されない非表示領域とが形成されるよう、前記撮影画像を前記受付領域よりも小さく表示するステップとを有することを特徴とする写真撮影装置の制御方法。
【請求項8】
撮影ブース内のユーザを撮影するステップと、撮影した画像を表示するステップと、前記表示した撮影画像に対して編集情報を入力するステップと、前記入力を受け付けるステップと、前記入力を受け付け可能な受付領域内に前記撮影画像が表示される画像表示領域と前記撮影画像が表示されない非表示領域とが形成されるよう、前記撮影画像を前記受付領域よりも小さく表示するステップとをコンピュータに実行させるための写真撮影装置の制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−74061(P2007−74061A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−255962(P2005−255962)
【出願日】平成17年9月5日(2005.9.5)
【出願人】(591237685)株式会社メイクソフトウェア (137)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月5日(2005.9.5)
【出願人】(591237685)株式会社メイクソフトウェア (137)
【Fターム(参考)】
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