説明

冷却水循環配管の水洗方法

【課題】 連通管または整流板等を供え、冷水を貯えておく蓄熱槽及び当該蓄熱槽に設備された冷却水循環配管に対し、仮設廃液槽および仮設槽を使用することなく、狭いスペースでも採用でき、且つ、費用のかからない冷却水循環配管の水洗方法を提供すること。
【解決手段】 蓄熱槽に共沈剤、中和剤及び凝集剤を注入し、前記蓄熱槽内の保有水を凝集沈殿処理し、前記凝集沈殿処理で得られる上澄水を蓄熱槽に設備された冷却水循環配管の押出し水洗水として利用することを特徴とする水洗方法

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却水循環配管の水洗方法に関し、更に詳細には、連通管または整流板等を供え、冷水を貯えておく蓄熱槽に設備された冷却水循環配管について、熱効率を向上させる目的で実施する薬剤洗浄や、蓄熱槽保有水の水質を、当該施設放流基準値以下に管理するため実施される水質改善処理を実施した後の冷却水循環配管の水洗方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、蓄熱槽に設備された冷却水循環配管の熱効率向上を目的として実施される洗浄は、図2に示す様にして行われていた。すなわち、蓄熱槽1および蓄熱槽に設備された冷却水循環配管4を薬剤洗浄した後、薬剤を含む蓄熱槽保有水を一旦仮設廃液槽12に受ける。次いで、純水または水道水などの清浄な水を張るための仮設槽11を準備し、この仮設槽11に設置した仮設ポンプ13により清浄な水で押出し水洗を行なう。その後に押出し水洗により押出された薬剤を含む洗浄廃液を受けるための仮設槽(図示せず)を準備し、押出された廃液を仮設槽に受けることにより行われていた。
【0003】
上記のように、従来の冷却水循環配管の水洗方法では、いくつかの仮設槽を設置することが必要であるため、仮設槽を設置するスペースのない事業所では、薬剤を含む蓄熱槽保有水の受入ができず、薬剤洗浄後の冷却水循環配管の水洗ができないため、蓄熱槽および冷却水循環配管の洗浄を行えないこともあった。
【0004】
一方、蓄熱槽および冷却水循環配管の保有水の水質改善処理としては、イオン交換樹脂を使用したり、蓄熱槽および冷却水循環配管の保有水を全量産業廃棄物にして当該蓄熱槽の水を入れ換えるなどの方法が取られていたが、大量のイオン交換樹脂や持ち出す水が産業廃棄物となり、膨大な費用がかかっていた。
【0005】
更に、仮設槽の設置場所の問題がある事業所では、薬剤洗浄時と同様な理由で、薬剤により蓄熱槽および冷却水循環配管の保有水の水質を改善を実施できないこともあった。
【0006】
以上のように、従来法は蓄熱槽に設備された冷却水循環配管の水洗、または保有水の水質改善処理に膨大な費用がかかり、仮設槽などの設置スペースがない事業所では、薬剤洗浄または水質改善処理ができず、万が一冷却水循環配管からの漏水があった場合、下水などへの排水基準を超過する懸念を持ちながら運転を続けざるを得ない状況であった。
【0007】
従って、仮設槽を必要としない狭いスペースでも採用でき、且つ、費用のかからない蓄熱槽に設備された冷却水循環配管の水洗方法の開発が求められていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、連通管または整流板等を供え、冷水を貯えておく蓄熱槽及び当該蓄熱槽に設備された冷却水循環配管に対し、仮設廃液槽および仮設槽を使用しないで実施できる効率的な冷却水循環配管の水洗方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、連通管または整流板等を供え、冷水を貯えておく蓄熱槽では、連通管または整流板で分離された各槽が槽中の流れ方向にむけて、混合がなくピストンで押出すようにして流れる特性に着目した。そして、蓄熱槽及び当該蓄熱槽に設備された冷却水循環配管を薬剤洗浄した後、蓄熱槽に共沈剤、中和剤および凝集剤を注入して沈降分離操作した後に分離した上澄水を水洗水として冷却水配管に送り込み、配管内部に残留している薬剤を含む洗浄液を蓄熱槽の冷却水循環配管からの戻り槽である終端槽に戻しても、蓄熱槽からの汲み上げ槽である始端槽では、薬剤の影響はなく、水洗水として十分利用が可能であることを見出し、配管内部に残留している薬剤を含む洗浄液を受けるための仮設槽を必要としない水洗方法である本発明を完成した。
【0010】
即ち本発明は、蓄熱槽に共沈剤、中和剤及び凝集剤を注入し、前記蓄熱槽内の保有水を凝集沈殿処理し、前記凝集沈殿処理で得られる上澄水を蓄熱槽に設備された冷却水循環配管の押出し水洗水として利用することを特徴とする蓄熱槽に設備された冷却水循環配管の水洗方法である
【発明の効果】
【0011】
本発明方法は、蓄熱槽の水質改善において現状で行われている全量産廃等と比較してコストメリットが高いものである。また、狭い場所で仮設タンクの設置ができずに従来法では洗浄が施工不能な蓄熱槽であっても本発明方法によれば施工が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の洗浄対象は、連通管または整流板等を供え、冷水を貯えておく蓄熱槽とこれに設備された冷却水循環配管である。これらの構成を模式的に図1に示す。
【0013】
この図1において、1は蓄熱槽、2は冷却装置、3は連通管または整流板、4は冷却水循環配管、5は始端槽、6は終端槽、7は循環水移送ポンプ、8は冷却対象物、9は冷却装置循環配管、10は冷水移送ポンプを示す。
【0014】
この蓄熱槽1は、連通管または整流板3により、連通可能に分離された複数の槽に分けられており、この中に冷水が蓄えられるようになっている。この冷水は、冷却対象物8への汲み上げ槽(始端槽5)から、循環水移送ポンプ7を介して冷却水循環配管4に送られ、冷却対象物8を冷却した後、蓄熱槽の戻り槽(終端槽6)に戻される。その一方で、冷水は、冷水移送ポンプ10を介して冷却装置循環配管9に送られ、冷却される。
【0015】
本発明方法は、必要により、薬剤を含む洗浄剤で洗浄した後の蓄熱槽1および冷却水循環配管4を水洗対象とするものであり、前記蓄熱槽1内の保有水に共沈剤、中和剤及び凝集剤を注入し、凝集沈殿処理した後に得られる上澄水を水洗水として使用するものである。
【0016】
蓄熱槽1や冷却水循環配管4の洗浄に使用する洗浄剤は、水質改善することで再利用ができる薬剤を選定することが必要である。そのため、薬剤のpHは中性に近い程良く、導電率も小さいものが好ましい。例えば、洗浄剤の薬剤主剤としては、過酸化水素、過炭酸塩、重炭酸ナトリウム等と、界面活性剤との混合物などを挙げることができ、特に過酸化水素とノニオン系界面活性剤とを薬剤主剤としたものが望ましい。
【0017】
洗浄剤中の薬剤濃度は、効果がある範囲において低い濃度で選定することが必要であり、一般には、酸化剤、界面活性剤とも10mg/l〜10000mg/l程度が良いが、特に100mg/l〜1000mg/lが望ましい。
【0018】
蓄熱槽1中の保有水に添加する共沈剤については、無機系の凝集剤であるPAC(ポリ塩化アルミニウム)、硫酸アルミニウム、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄のいずれか1つおよび2種類以上の混合物などを使用するが、特に硫酸第一鉄および硫酸第二鉄が望ましい。
【0019】
なお、蓄熱槽1あるいは冷却水配管4中に藻などが生育してしまった場合やスライムが存在する場合などの洗浄では、薬剤の一つとして酸化剤を含む洗浄剤が使用されるが、このような酸化剤が残留している場合には、共沈剤として硫酸第一鉄および硫酸第二鉄が良いが、特に硫酸第一鉄が望ましい。この共沈剤の濃度は、10mg/l〜1000mg/lが良いが、50mg/l〜200mg/lが特に望ましい。
【0020】
また、中和剤および凝集剤は任意でよいが、中和剤は水酸化ナトリウム、凝集剤は高分子凝集剤を利用することが望ましい。これらは、フロックの生成、沈殿状況を見ながら適宜加えればよい。
【0021】
本発明方法の実施に当たっては、共沈剤の添加前から凝集剤の添加後まで、フロックがうまく生成し、金属成分を十分に吸着、除去させるため、槽内を撹拌することが好ましい。撹拌装置は任意で良いが、エアーバブルによる撹拌(エアレーション)が特に望ましい。
【0022】
また本発明方法では、冷却水循環配管4(送出管4a、戻り管4b)は、蓄熱槽の始端槽5と終端槽6に接続されており、蓄熱槽内で凝集沈殿処理した後に得られる上澄水は、冷却水配管4と結合された循環水移送ポンプ7(本設ポンプ)の設置された槽(始端槽5)の水を使用する。これは、冷却水配管水が蓄熱槽に戻ってくる槽(終端槽6)から経路上で一番遠い槽であり、汚れた冷却水の影響を一番受けにくい。これにより効率よい水洗が可能となる。押出水洗に使用するポンプは当該本設ポンプまたは、同じ槽に仮設水中ポンプを設置して使用してもよい。
【0023】
本発明方法による水洗は、前記始端槽5の上澄水及び押出し水洗水の終端槽6の戻り水の水質の分析をしながら行うことが好ましい。すなわち、水洗を行うに先立ち、凝集剤による沈降後の上澄水の分析を行い、既定の排水基準を満足することを確認した後に水洗を開始し、水洗の途中でも適宜、断続的あるいは間欠的に分析することが好ましい。この水洗水の分析は、現場で測定できる機器・試薬を選定し、これを利用して行えばよい。
【0024】
具体的には、前記始端槽5の上澄水及び押出し水洗水の終端槽6での戻り水の水質の分析を、押出し水洗水の戻り水及び始端槽の上澄水が、共に下水放流基準値以下となった時点で、水洗が完了したと判断して洗浄操作を終了する。一方、押出し水洗水の戻り水の水質が下水放流基準値以下となる前に、始端槽の上澄水の水質が低下した場合は、水洗を停止し、蓄熱槽に共沈剤、中和剤および凝集剤を注入して再度凝集沈殿処理を行い、得られる上澄水を水洗水として用いて更に水洗を行ない、押出し水洗水の戻り水及び始端槽の上澄水が、前記と同様下水放流基準値以下となった時点で洗浄操作を終了すれば良い。
【0025】
なお、始端槽5の水質が低下したかどうかの判断は、例えば、所定金属イオン濃度が、下水放流基準値の90%を超えたかどうかで判断すれば良く、好ましくは、下水放流基準値の80%を超えた場合に水質が低下したと判断し、水洗を停止すればよい。
【0026】
また、本発明では蓄熱槽1内においてフロックを形成させるが、このフロックは、本発明の水洗の後に排出して処理しても良いし、また、そのまま沈降させておいても良い。すなわち、蓄熱槽1内の液の流れは、フロックを巻き上げるほど速くないので、フロックをそのまま放置、沈殿させ、数回の水洗処理の後にまとめて排出処理することも可能である。
【実施例】
【0027】
次に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例等に何ら制約されるものではない。
【0028】
実 施 例 1
蓄熱槽および冷却水配管内の水質改善の工事を実施した。対象蓄熱槽の液量は、300m、冷却水配管の液量が第1系統で150m、第2系統で300mの計750mだった。
【0029】
この蓄熱槽は、その内壁にスライム、藻等の有機物が確認されたので、酸化剤による洗浄を実施する必要があった。また、この蓄熱槽はビル屋内式なので、仮設槽を設置するスペースはなく、既存液を再利用する必要があった。
【0030】
蓄熱槽水のサンプリングは前もって行い、下水排水基準に該当する全項目を第三者機関の計量証明により超過項目の特定を行った。今回の超過項目としては、鉄濃度が約10mg/L(以下ppm)(排水基準は3ppm)、銅濃度が約4ppm(排水基準は1ppm)、亜鉛濃度が約4ppm(排水基準は1ppm)であり、この3項目の水質改善を行い、排水基準値未満にすることが施工の目的だった。
【0031】
なお、酸化剤による洗浄の前に、各蓄熱槽のマンホールを開放して撹拌目的のエアレーションパイプを注入した。エアー源としては、仮設のコンプレッサーを使用した。
【0032】
( 薬剤処理 )
蓄熱槽に過酸化水素を徐々に添加後、本設循環ポンプを起動して冷却水配管へも酸化剤を通液した。酸化剤の注入は、濃度が全体で1000ppmになるように均一に行った。エアレーションは適宜行い、酸化剤の消費がほぼなくなった時点で本設循環ポンプおよびエアレーションを停止して洗浄を終了した。
【0033】
( フロック形成 )
薬剤処理の後、共沈剤として硫酸第一鉄を蓄熱槽の各マンホールから添加した後、水酸化ナトリウム溶液を添加して液を中和した後、高分子凝集剤を添加して水酸化第二鉄のフロックを生成させた。
【0034】
フロックの大きさが層内で均一になったらエアレーションを停止し、フロックを沈降させた。フロックは終夜、自然沈降させた。
【0035】
( 水質確認 )
翌朝、上澄み液の水質を測定した結果、鉄および銅濃度が0.1ppm未満,亜鉛濃度が0.1ppmであったので、この上澄み液を冷却水循環配管の押出水として使用することとした。
【0036】
実 施 例 2
第1系統の水洗:
冷却水循環用の本設ポンプを起動して、槽の上澄水による押出水洗を開始した。冷却水配管行きおよび戻りの水質を適時確認しながら、冷却水配管内を浄化した。
【0037】
水洗終了時の戻りの水質としては、鉄濃度が0.2ppm、銅濃度が0.1ppm、亜鉛濃度が0.3ppmであった。この時、行きの水質も基準値未満であったので、洗浄完了と判断し、冷却水配管内の洗浄操作を終了した。押出水洗時の水質管理は亜鉛濃度で行った。測定キットは、メルク社製アクアクァント亜鉛テストを使用し、サンプルに試薬を添加して緑色に発色させ、緑色の濃淡を対照に亜鉛濃度を測定した。終了直前では5分〜10分毎に測定を行い、終了判定の基準とした。
【0038】
この蓄熱槽の液は再利用するため、実施例1のフロック形成および水質確認の操作を再度繰り返して、同系統の次のラインの浄化を行った結果、冷却水配管水は蓄熱槽1回ずつの処理で浄化を行うことができた。
【0039】
実 施 例 2
第2系統の水洗:
第1系統の水洗終了後、上澄水の再利用の目的で蓄熱槽水について前記フロック形成の操作を行なった。翌朝、上澄水の水質を測定した結果、鉄濃度が0.1ppm,銅濃度が0.1ppm未満、亜鉛濃度が0.1ppmであったので、水洗水として利用可能と判断した。
【0040】
冷却水循環用の本設ポンプを起動して、槽の上澄水による押出水洗を開始した。冷却水配管行きおよび戻りの水質を適時確認しながら、冷却水配管内を浄化した。
【0041】
配管行きの水質で亜鉛濃度が0.9ppmとなったため、本設ポンプを停止して戻りの水質を測定したところ、鉄濃度が0.8ppm,銅濃度が0.9ppm,亜鉛濃度が1.2ppmであった。この時点で、亜鉛濃度が基準値を満たしていなかったので、蓄熱槽水の再処理が必要になった。
【0042】
再度フロック形成の操作を行い、数時間後、上澄水の水質は鉄濃度0.5ppm,銅濃度0.1ppm,亜鉛濃度0.2ppmとなったので、この上澄水を使用して2回目の押出水洗を実施した。
【0043】
戻り水の水質が鉄濃度0.3ppm,銅濃度0.2ppm,亜鉛濃度0.5ppmとなった時点で押出水洗を終了した。行きの水質は、基準値以下であった。
【0044】
この結果、同系統の次のラインの浄化を完了するには、蓄熱槽2回ずつの処理が必要であることがわかった。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明方法によれば、蓄熱槽の水質改善において現状で行われている全量産廃等と比較してコストメリットが高く、狭い場所で仮設タンクの設置ができずに従来法では施工不能な蓄熱槽でも施工が可能である。今後は、当該企業および同系の蓄熱槽を保有する企業にとっても水質改善の問題を解決できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明方法による水洗方法を示す模式図
【図2】従来方法による水洗方法を示す模式図
【符号の説明】
【0047】
1 … … 蓄熱槽
2 … … 冷却装置
3 … … 連通管または流板
4 … … 冷却水循環配管
5 … … 始端槽
6 … … 終端槽
7 … … 循環水移送ポンプ
8 … … 冷却対象物
9 … … 冷却装置循環配管
10 … … 冷水移送ポンプ
11 … … 仮設槽
12 … … 仮設廃液槽
13 … … 仮設ポンプ
14 … … 仮設配管
15 … … 冷凍機
16 … … 冷却装置配管
17 … … 仮設ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄熱槽に共沈剤、中和剤及び凝集剤を注入し、前記蓄熱槽内の保有水を凝集沈殿処理し、前記凝集沈殿処理で得られる上澄水を蓄熱槽に設備された冷却水循環配管の押出し水洗水として利用することを特徴とする冷却水循環配管の水洗方法。
【請求項2】
共沈剤が、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸第一鉄または硫酸第二鉄のいずれか1または2種類以上である請求項1記載の冷却水循環配管の水洗方法。
【請求項3】
前記凝集沈澱処理に先立ち、前記蓄熱冷却水循環配管の薬剤洗浄を行う請求項1または2に記載の冷却水循環配管の水洗方法。
【請求項4】
前記冷却水循環配管は、蓄熱槽の始端槽と終端槽に接続されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の冷却水循環配管の水洗方法。
【請求項5】
水洗を、前記始端槽の上澄水及び押出し水洗水の戻り水の水質の測定をしながら行う請求項1ないし4のいずれかに記載の冷却水循環配管の水洗方法。
【請求項6】
前記始端槽の上澄水及び押出し水洗水の戻り水の水質の測定において、押出し水洗水の戻り水及び始端槽の上澄水が、下水放流基準値以下となった場合、水洗が完了したと判断して水洗を終了し、押出し水洗水の戻り水の水質が下水放流基準値以下となる前に、始端槽の上澄水の水質の低下が認められた場合は、水洗を停止し、蓄熱槽に共沈剤、中和剤および凝集剤を注入して再度凝集沈殿処理を行い、得られる上澄水を水洗水として更に水洗を行う請求項5に記載の冷却水循環配管の水洗方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−74714(P2009−74714A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−241933(P2007−241933)
【出願日】平成19年9月19日(2007.9.19)
【出願人】(591172663)荏原工業洗浄株式会社 (17)
【Fターム(参考)】