動作検出システム
【課題】対象者の行動を把握できるシステムを提供すること。
【解決手段】動作検出システムは、携帯電話機1および報知端末5を備える。携帯電話機1は、筐体と、筐体に設けられた加速度センサ45および地磁気センサ46と、を備え、加速度センサ45および地磁気センサ46により検出された加速度情報および地磁気情報から、筐体の動作パターンを検出し、第1の動作パターンの情報を記憶し、検出された動作パターンが、第1の動作パターンと一致するか否かを判断し、判断結果の情報を報知端末5へ送信する。報知端末5は、携帯電話機1から判断結果の情報を受信し、検出された動作パターンと第1の動作パターンとが一致するとの判断結果の情報を得た場合に、第1の動作パターンが検出されたことを報知する。
【解決手段】動作検出システムは、携帯電話機1および報知端末5を備える。携帯電話機1は、筐体と、筐体に設けられた加速度センサ45および地磁気センサ46と、を備え、加速度センサ45および地磁気センサ46により検出された加速度情報および地磁気情報から、筐体の動作パターンを検出し、第1の動作パターンの情報を記憶し、検出された動作パターンが、第1の動作パターンと一致するか否かを判断し、判断結果の情報を報知端末5へ送信する。報知端末5は、携帯電話機1から判断結果の情報を受信し、検出された動作パターンと第1の動作パターンとが一致するとの判断結果の情報を得た場合に、第1の動作パターンが検出されたことを報知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動作パターンを検出するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遠隔地にいながら、人や動物等、特に高齢者や病人の状況を把握するため、様々なシステムが提案されている。このとき、遠隔地の状況を示すデータとして、各種センサの検出値や音声等が収集され、利用される。
【0003】
例えば、特許文献1には、圧力センサにより靴底の圧力を感知し、圧力情報を通知することで、人の移動を把握することが示されている。また、特許文献2には、対象者の生活空間で発する音声を集音し、登録した音声の検出結果を通知するシステムが示されている。
【特許文献1】特開2007−219974号公報
【特許文献2】特開2005−196812号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の圧力センサによる方法は、靴を脱いだ場合に移動を把握できない他、センサが設置された場所でのみ有効な方法である。また、特許文献2の方法は、騒音が激しい場合等、周囲の環境により登録された音声が拾えない場合がある。
【0005】
このように、上述の方法では、検出の可否が、状況を把握したい対象者の周囲の環境に左右されるため、場所によらず状況を把握することが難しかった。
【0006】
そこで本発明は、対象者の行動を確実に把握できるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る動作検出システムは、第1端末(例えば、後述の携帯電話機1)および第2端末(例えば、後述の報知端末5)を備え、前記第1端末は、筐体と、前記筐体に設けられた加速度センサおよび地磁気センサと、前記加速度センサおよび地磁気センサにより検出された加速度情報および地磁気情報から、前記筐体の動作パターンを検出する検出部と、第1の動作パターンの情報を記憶する記憶部と、前記検出部により検出された動作パターンが、前記第1の動作パターンと一致するか否かを判断する判断部と、前記判断部の判断結果の情報を前記第2端末へ送信する第1の無線通信部と、を備え、前記第2端末は、前記第1端末から前記判断部の判断結果の情報を受信する第2の無線通信部と、前記第2の無線通信部が前記検出された動作パターンと前記第1の動作パターンとが一致するとの判断結果の情報を得た場合に、前記第1の動作パターンが検出されたことを報知する報知部と、を備える。
【0008】
また、本発明に係る動作検出システムは、第1端末(例えば、後述の携帯電話機1)および第2端末(例えば、後述の報知端末5)を備え、前記第1端末は、筐体と、前記筐体に設けられた加速度センサおよび地磁気センサと、前記加速度センサおよび地磁気センサにより検出された加速度情報および地磁気情報から、前記筐体の動作パターンを検出する検出部と、前記検出部により検出された動作パターンの情報を前記第2端末へ送信する第1の無線通信部と、を備え、前記第2端末は、前記検出部により検出された動作パターンの情報を前記第1端末から受信する第2の無線通信部と、第1の動作パターンの情報を記憶する記憶部と、前記第2の無線通信部にて受信された動作パターンの情報に基づき、当該動作パターンが、前記第1の動作パターンと一致するか否かを判断する判断部と、前記判断部が、前記動作パターンと前記第1の動作パターンとが一致すると判断した場合に、前記第1の動作パターンが検出されたことを報知する報知部と、を備える。
【0009】
また、本発明に係る動作検出システムは、第1端末(例えば、後述の携帯電話機1)および第2端末(例えば、後述の報知端末5)ならびにサーバ(例えば、後述の管理サーバ8)を備え、前記第1端末は、筐体と、前記筐体に設けられた加速度センサおよび地磁気センサと、前記加速度センサおよび地磁気センサにより検出された加速度情報および地磁気情報から、前記筐体の動作パターンを検出する検出部と、前記検出部により検出された動作パターンの情報を前記サーバへ送信する第1の無線通信部と、を備え、前記サーバは、前記検出部により検出された動作パターンの情報を前記第1端末から受信する第2の無線通信部と、第1の動作パターンの情報を記憶する記憶部と、前記第2の無線通信部により受信された動作パターンの情報に基づき、当該動作パターンが、前記第1の動作パターンと一致するか否かを判断する判断部と、を備え、前記第2の無線通信部により、前記判断部の判断結果の情報を前記第2端末へ送信し、前記第2端末は、前記判断部の判断結果の情報を前記サーバから受信する第3の無線通信部と、前記第3の無線通信部が前記検出部により検出された動作パターンと前記第1の動作パターンとが一致するとの判断結果の情報を得た場合に、前記第1の動作パターンが検出されたことを報知する報知部と、を備える。
【0010】
また、前記記憶部は、前記第1の動作パターンの情報と共に、前記筐体を携帯する人間の動作の種類を示す情報を記憶することが好ましい。
【0011】
また、前記報知部は、表示部を備え、前記表示部は、前記第1の動作パターンが検出されたことを報知する際に、前記筐体を携帯する人間の動作の種類を示す画像として表現することが好ましい。
【0012】
また、前記第2端末は、前記第1の動作パターンが検出されたときに、前記報知部から警報音を発することが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、対象者の行動をより確実に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
[第1の実施形態]
以下、本発明の好適な実施形態の一例として、第1の実施形態を説明する。なお、本発明の第1端末の例として携帯電話機1を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、PHS(Personal Handy phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、ポータブルナビゲーション装置等、様々な電子機器に適用可能である。また、本発明の第2端末としては、携帯電話機、PHS、PDA等の携帯型電子機器の他、PC(Personal Computer)等、非携帯の通信端末であってもよい。
【0015】
図1は、本実施形態に係る動作検出システムの構成を示す概略図である。携帯電話機1と、第2端末としての報知端末5とは、基地局6およびネットワーク7を介して接続される。
【0016】
行動を把握したい対象者が携帯電話機1を携帯することにより、この携帯電話機1が対象者の状況を示すデータを検出する。そして、報知端末5により、対象者の状況が他のユーザへ報知される。
【0017】
なお、携帯電話機1と報知端末5の間でのデータの送受信は、ネットワーク7を介したものとしたが、これには限られない。例えば、赤外線通信等の直接的な通信であってもよい。また、中継サーバ等を介した間接的な通信であってもよい。
【0018】
図2は、本実施形態に係る携帯電話機1の外観斜視図である。なお、図2は、いわゆる折り畳み型の携帯電話機の形態を示しているが、本発明に係る携帯電話機の形態はこれに限られない。例えば、両筐体を重ね合わせた状態から一方の筐体を一方向にスライドさせるようにしたスライド式や、重ね合せ方向に沿う軸線を中心に一方の筐体を回転させるようにした回転式(ターンタイプ)や、操作部と表示部とが1つの筐体に配置され、連結部を有さない形式(ストレートタイプ)でもよい。
【0019】
携帯電話機1は、操作部側筐体2と、表示部側筐体3と、を備えて構成される。操作部側筐体2は、表面部10に、操作部11と、携帯電話機1の使用者が通話時に発した音声が入力されるマイク12と、を備えて構成される。操作部11は、各種設定機能や電話帳機能やメール機能等の各種機能を作動させるための機能設定操作ボタン13と、電話番号の数字やメールの文字等を入力するための入力操作ボタン14と、各種操作における決定やスクロール等を行う決定操作ボタン15と、から構成されている。
【0020】
また、表示部側筐体3は、表面部20に、各種情報を表示するための表示部21と、通話の相手側の音声を出力するレシーバ22と、を備えて構成されている。
【0021】
また、操作部側筐体2の上端部と表示部側筐体3の下端部とは、ヒンジ機構4を介して連結されている。また、携帯電話機1は、ヒンジ機構4を介して連結された操作部側筐体2と表示部側筐体3とを相対的に回転することにより、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが互いに開いた状態(開放状態)にしたり、操作部側筐体2と表示部側筐体3とを折り畳んだ状態(折畳み状態)にしたりできる。
【0022】
図3は、本実施形態に係る携帯電話機1の機能を示すブロック図である。携帯電話機1は、操作部11と、マイク12と、アンテナ40と、RF回路部41と、表示制御部42と、音声処理部43と、メモリ44と、加速度センサ45と、地磁気センサ46と、CPU47とが操作部側筐体2に備えられ、表示部21と、レシーバ22と、ドライバIC23とが表示部側筐体3に備えられている。
【0023】
アンテナ40は、所定の使用周波数帯(例えば、800MHz)で外部装置と通信を行う。なお、本実施形態では、所定の使用周波数帯として、800MHzとしたが、これ以外の周波数帯であってもよい。また、アンテナ40は、所定の使用周波数帯の他に、他の使用周波数帯(例えば、2GHz)に対応できる、いわゆるデュアルバンド対応型による構成であってもよい。
【0024】
RF回路部41は、アンテナ40によって受信した信号を復調処理し、処理後の信号をCPU47に供給し、また、CPU47から供給された信号を変調処理し、アンテナ40を介して外部装置(基地局6)に送信する。また、その一方で、アンテナ40によって受信している信号の強度をCPU47に通知を行う。
【0025】
表示制御部42は、CPU47の制御に従って、所定の画像処理を行い、処理後の画像データをドライバIC23に出力する。ドライバIC23は、表示制御部42から供給された画像データをフレームメモリに蓄え、所定のタイミングで表示部21に出力する。
【0026】
音声処理部43は、CPU47の制御に従って、RF回路部41から供給された信号に対して所定の音声処理を行い、処理後の信号をレシーバ22に出力する。レシーバ22は、音声処理部43から供給された信号を外部に出力する。なお、この信号は、レシーバ22に代えて、または、レシーバ22と共に、不図示のスピーカから出力されるとしてもよい。
【0027】
また、音声処理部43は、CPU47の制御に従って、マイク12から入力された信号を処理し、処理後の信号をRF回路部41に出力する。RF回路部41は、音声処理部43から供給された信号に所定の処理を行い、処理後の信号をアンテナ40に出力する。
【0028】
メモリ44は、例えば、ワーキングメモリを含み、CPU47による演算処理に利用される。具体的には、例えば、後述する動作パターンテーブル(図4)等を記憶する。なお、メモリ44は、着脱可能な外部メモリを兼ねていてもよい。
【0029】
加速度センサ45は、X軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向の互いに直交する3方向の加速度を検出する3軸(3次元)タイプであって、外部から加わった力(F)と質量(m)に基づいて、加速度(a)を測定する(加速度(a)=力(F)/質量(m))。なお、本実施形態の加速度センサ45は3軸タイプとしたが、これには限られない。例えば、簡易的に1軸や2軸であってもよいし、あるいは精度良く検出するために4軸以上の多軸センサを用いてもよい。
【0030】
また、加速度センサ45は、例えば、圧電素子によって所定の質量に加わる力を計測して軸ごとの加速度を求め、数値データ化してバッファリングする。そして、CPU47は、周期的にバッファリングされた加速度データを読み出す。なお、加速度センサ45は、圧電素子(圧電式)に限らず、ピエゾ抵抗型、静電容量型、熱検知型等によるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)式や、可動コイルを動かしてフィードバック電流によってもとに戻すサーボ式や、加速度によって生じる歪を歪ゲージによって測定する歪ゲージ式等により構成されてもよい。
【0031】
地磁気センサ46は、地球が生じている南北の地磁気を検出して方角を算出する。具体的には、地磁気センサ46は、磁気抵抗素子(MR素子)、磁気インピーダンス素子(MI素子)、ホール素子等により、X軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向の互いに直交する3方向について、地磁気の強さを検出する。そして、この検出した地磁気により、南北方向との角度に換算することにより、携帯電話機1の向きを求める。また、地磁気センサ46による検出値の時間変化を用いることで、携帯電話機1のヨー、ピッチ、ロール等の回転動作を検出することができる。
【0032】
なお、本実施形態の地磁気センサは3軸タイプとしたが、これには限られない。例えば、簡易的に1軸や2軸であってもよいし、あるいは精度良く検出するために4軸以上の多軸センサを用いてもよい。また、上述の加速度センサ45と組み合わせて、ワンチップの6軸センサ等としてもよい。
【0033】
CPU47は、携帯電話機1の全体を制御しており、例えば、RF回路部41、表示制御部42、音声処理部43に対して所定の制御を行う。また、CPU47は、先に述べたアンテナ40による電波状態や充電池(図示せず)の残量、不在着信および未読メールの有無等の内部状態を監視しており、この結果に基づいて、表示部21の表示内容を変更する制御も行う。
【0034】
ここで、加速度センサ45および地磁気センサ46と、CPU47の動作について説明する。
【0035】
加速度センサ45は、携帯電話機1に加わる加速度の推移を定期的に加速度データとして検出している。そして、CPU47は、これを読み出す。また同様に、地磁気センサ46は、携帯電話機1の3次元の向きを定期的に地磁気データとして検出し、CPU47がこれを読み出す。
【0036】
CPU47は、検出された加速度データおよび地磁気データの推移を、携帯電話機1の動作パターンとしてメモリ44に記憶する。具体的には、例えば、加速度データや地磁気データの振幅や振動数等を指標としてパターンを定義する。あるいは、波形を示す時系列のデータとして記憶してもよい。
【0037】
図4は、本実施形態に係る動作パターンテーブルを示す図である。ここでは、複数の動作パターンのそれぞれを識別するIDと、動作パターンを定義するデータと、この動作パターンの種類を示す名称と、が記憶される。
【0038】
CPU47は、加速度センサ45および地磁気センサ46により新たに検出された加速度データおよび地磁気データに基づいて、動作パターンテーブル(図4)を参照し、一致、または類似する動作パターンを抽出する。そして、CPU47は、この一致または類似する動作パターンが示す動作が行われたと判断し、抽出した動作パターンに関する情報を報知端末5へ送信する。
【0039】
ここで、加速度センサ45および地磁気センサ46による新たな検出は、定期的に行うこととしてよいが、これには限られない。例えば、報知端末5にて検出要求の操作入力を受け付け、この要求を示す信号を受信したことに応じて、動作パターンを検出してもよい。また、検出要求には、検出する日時の指定を含めてもよく、この場合、CPU47は、指定された日時に動作パターンの検出を行う。更に、検出結果をメモリ44に記憶しておくことにより、後から、報知端末5からの要求に応じて、この検出結果を送信してもよい。
【0040】
図5は、本実施形態に係る報知端末5の機能を示すブロック図である。制御部51、記憶部52、入力部53、出力部54、および通信部55は、バス56を介して互いに接続されている。
【0041】
制御部51は、情報の演算、処理を行う情報演算処理装置(CPU)であり、報知端末5全体の制御を行う。制御部51は、記憶部52に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上述のハードウェアと協働し、報知端末5の各種機能を実現している。
【0042】
具体的には、制御部51は、後述の通信部55により受信した携帯電話機1における動作パターンに関する情報に基づいて、出力部54を制御し、検出された動作パターンをユーザに対して報知する。
【0043】
記憶部52は、制御部51と組み合わせてプログラムの実行に使用するローカルメモリ、大容量のバルクメモリ、および当該バルクメモリの検索を効率的に行うために使用するキャッシュメモリ等を含んでよい。記憶部52を実現するコンピュータ可読媒体としては、電気的、磁気的、光学的、電磁的に実現するものを含んでよい。
【0044】
入力部53は、ユーザによる入力の受け付けを行うものであり、キーボード、ポインティング・デバイス等を含んでよい。入力部53により、例えば、携帯電話機1における動作パターンの検出要求をユーザから受け付ける。
【0045】
出力部54は、例えば、ユーザにデータの入力を受け付ける画面を表示したり、報知端末5による演算処理結果の画面を表示したりするディスプレイであり、ブラウン管(CRT)ディスプレイや、液晶ディスプレイ(LCD)等を含む。また、音声を出力するスピーカや、発光により報知を行うLED等も含む。
【0046】
CPU47は出力部54としてのディスプレイを制御し、携帯電話機1から受信した動作パターンに関する情報に基づいて、動作の種類を示す名称等の表示や、予め動作パターンに対応付けて記憶部52に記憶された画像データの表示等を行う。なお、画像データは、静止画には限られず、動画であってもよい。また、CPU47は、ディスプレイへの表示と共に、所定の動作パターンが検出された、あるいは登録された動作パターンが検出されなかったことに応じて、上記のスピーカにより警報音を発生させたり、LEDを発光させたりすることで報知を行ってもよい。
【0047】
通信部55は、報知端末5を専用ネットワークまたは公共ネットワークを介して別の演算処理システムまたは記憶装置と接続できるようにするためのネットワーク・アダプタである。通信部55により、携帯電話機1との通信を実現する。具体的には、通信部55は、動作パターンの検出要求を携帯電話機1に送信し、検出された動作パターンに関する情報を受信する。
【0048】
図6は、本実施形態に係る処理の流れを示す図である。本処理では、携帯電話機1にて判断した動作パターンを、処理を要求したユーザに対して報知端末5により報知する。
【0049】
ステップS11では、CPU47は、加速度センサ45および地磁気センサ46の検出値に基づいて、動作パターンを検出する。本ステップは、携帯電話機1を所持する対象者が頻繁に行う行動を、予め、この携帯電話機1を携帯した状態で行う。
【0050】
ステップS12では、CPU47は、ステップS11にて検出した動作パターンを、動作パターンテーブル(図4)に記憶する。これにより、対象者が行うと想定される動作パターンが登録される。
【0051】
ステップS13では、CPU47は、加速度センサ45および地磁気センサ46の検出値に基づいて、新しく動作パターンを検出する。
【0052】
ステップS14では、CPU47は、ステップS13にて検出した動作パターンが、動作パターンテーブル(図4)に記憶されているか否かを判断する。
【0053】
ステップS15では、CPU47は、ステップS14での判断結果と、検出された動作パターンの情報を、報知端末5に送信する。
【0054】
ステップS16では、報知端末5の制御部51は、ステップS15にて受信した判断結果に応じて、登録された動作パターンが検出されたか否か、あるいは検出された動作パターンに関する情報を、出力部54により出力する。
【0055】
図7は、報知端末5の出力部54としてのディスプレイにおいて、検出された動作パターンの情報を表示した画面例を示す図である。
【0056】
この画面例では、動作パターンテーブル(図4)において設定された動作の種類を示す名称「歩行中」が表示される。なお、登録された動作パターンが検出されなかった場合には、異常を示す表示を行うこととしてよい。あるいは、動作の種類として「転倒」や「痙攣」等の非常事態に関係する動作パターンが検出されたときに、警報を発するようにしてもよい。
【0057】
また、この画面例では、携帯電話機1の位置、すなわち動作パターンを検出する対象者の位置を示す情報「自宅周辺」が表示されている。これは、基地局6または携帯電話機1から送信された位置情報、および報知端末5の記憶部52に記憶された登録地データに基づいて表示される。なお、登録地データは、携帯電話機1のメモリ44に記憶されてもよい。
【0058】
ここで、位置情報は、基地局6が保持する緯度・経度情報や、携帯電話機1が備えるGPS(Global Positioning System)機能により測位された緯度・経度情報であってよい。また、登録地データは、緯度・経度情報と、「自宅」等の登録地の名称とを関連付けた情報である。
【0059】
図8は、報知端末5の出力部54としてのディスプレイにおいて、検出された動作パターンの情報を画像により表示した画面例を示す図である。
【0060】
この画面例では、予め動作の種類「歩行中」に対応付けて記憶部52に記憶された画像データが表示されている。この画像は、動作パターンを検出する対象者が識別可能な写真等の画像であってもよいが、これには限られない。
【0061】
また、この画面例では、図7の画面例と同様に、対象者の位置「自宅周辺」を示す情報として、自宅のアイコンが表示される。このように、画像の表示により、対象者の動作および位置を報知することにより、利用者は、容易に対象者の状況を把握することができる。
【0062】
以上のように、本実施形態によれば、携帯電話機1の筐体内に設けられた加速度センサおよび地磁気センサにより、検出された新たな動作パターンが、予め登録された動作パターンと同じあるいは類似する場合に、登録された動作パターンが検出されたことを、外部の報知端末5により報知することができる。
【0063】
また、ユーザは、状況を知りたいときに、報知端末5から動作パターンの検出情報の送出要求を携帯電話機1に送信することにより、速やかに検出結果を得られる。更に、予め設定した日時の動作状況を取得することができる。
【0064】
また、記憶部52が、動作パターンの判断結果を、その動作パターンが検出された時間情報と共に所定時間分記憶するようにしてもよい。この場合、例えば現在時刻の10分前から5分前までの間に累積された動作パターンの判断結果の情報を報知端末5に送出するように、携帯電話機1に送信要求を出すとよい。これにより、報知端末5では、10分前から5分前までの間に累積された動作パターンの判断結果の情報を確認することができる。
【0065】
また、対象者の実際の動作に基づいて動作パターンを登録するので、登録された動作パターンとは異なる動作パターンが検出された場合に、第3者により携帯電話機1が所持されている可能性を検出することができる。
【0066】
また、画像表示で報知することにより、対象者の動作状況を分かり易くし、更に、人物を特定できないキャラクタ画像を用いることにより、対象者のプライバシーを守ることもできる。
【0067】
また、予め登録された特定の動作パターンに対して、スピーカやLEDにより警報を発するので、特定の動作パターンが検出されたことを、より確実に報知することができる。更に、登録された動作パターンのいずれも検出されなかった場合に警報を発することにより、対象者の異常を発見できる可能性がある。
【0068】
また、管理サーバ等に動作パターンを記憶(登録)している場合と異なり、管理サーバのダウンやメンテナンス等により、動作パターンの検出が行えないということがない。
【0069】
[第2の実施形態]
以下、第2の実施形態を説明する。第1の実施形態では、動作パターンテーブル(図4)を携帯電話機1のメモリ44が記憶し、CPU47により、いずれの動作パターンが検出されたかの判断を行った。第2の実施形態では、動作パターンテーブル(図4)を報知端末5の記憶部52に記憶し、制御部51により、動作パターンの判断を行う。
【0070】
図9は、本実施形態に係る処理の流れを示す図である。
【0071】
ステップS21では、CPU47は、加速度センサ45および地磁気センサ46の検出値に基づいて、動作パターンを検出する。本ステップは、携帯電話機1を所持する対象者が頻繁に行う行動を、予め、この携帯電話機1を携帯した状態で行う。
【0072】
ステップS22では、CPU47は、ステップS21にて検出した結果を、報知端末5に送信する。なお、送信するデータは、各センサの検出値であってよいが、これには限られず、検出値の振幅や振動数等、動作パターンの判断に用いる指標であってもよい。
【0073】
ステップS23では、報知端末5の制御部51は、ステップS22にて受信した検出結果を、動作パターンテーブル(図4)に記憶する。これにより、対象者が行うと想定される動作パターンが登録される。
【0074】
ステップS24では、CPU47は、加速度センサ45および地磁気センサ46の検出値に基づいて、新しく動作パターンを検出する。
【0075】
ステップS25では、CPU47は、ステップS24にて検出した結果を、報知端末5に送信する。送信するデータは、ステップS22と同様である。
【0076】
ステップS26では、報知端末5の制御部51は、ステップS24にて検出した動作パターンが、動作パターンテーブル(図4)に記憶されているか否かを判断する。
【0077】
ステップS27では、報知端末5の制御部51は、ステップS26の判断結果に応じて、登録された動作パターンが検出されたか否か、あるいは検出された動作パターンに関する情報を、出力部54により出力する。
【0078】
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、携帯電話機1により検出された新たな動作パターンが、予め登録された動作パターンと同じあるいは類似する場合に、登録された動作パターンが検出されたことを、外部の報知端末5により報知することができる。
【0079】
更に、動作パターンの記憶(ステップS23、ステップS26)および動作パターンの判断(ステップS26)を報知端末5で行うことにより、携帯電話機1の処理負荷を低減し、また、使用する記憶容量を節減することができる。
【0080】
[第3の実施形態]
以下、第3の実施形態を説明する。第1の実施形態および第2の実施形態では、動作パターンの記憶および動作パターンの判断処理を、携帯電話機1または報知端末5で行った。第3の実施形態では、動作検出システムに管理サーバ8を備え、この管理サーバ8にて、動作パターンの記憶および判断処理を行う。
【0081】
図10は、本実施形態に係る動作検出システムの構成を示す概略図である。携帯電話機1と、第2端末としての報知端末5とは、基地局6およびネットワーク7を介して接続され、更に、ネットワーク7に管理サーバ8が接続される。
【0082】
なお、管理サーバ8の構成は、報知端末5と同様であり、少なくとも、制御部、記憶部、および通信部を備える。
【0083】
図11は、本実施形態に係る処理の流れを示す図である。
【0084】
ステップS31では、携帯電話機1のCPU47は、加速度センサ45および地磁気センサ46の検出値に基づいて、動作パターンを検出する。本ステップは、携帯電話機1を所持する対象者が頻繁に行う行動を、予め、この携帯電話機1を携帯した状態で行う。
【0085】
ステップS32では、携帯電話機1のCPU47は、ステップS31にて検出した結果を、管理サーバ8に送信する。なお、送信するデータは、各センサの検出値であってよいが、これには限られず、検出値の振幅や振動数等、動作パターンの判断に用いる指標であってもよい。
【0086】
ステップS33では、管理サーバ8の制御部は、ステップS32にて受信した検出結果を、動作パターンテーブル(図4)に記憶する。これにより、対象者が行うと想定される動作パターンが登録される。これにより、携帯電話機1や報知端末5に動作パターンを記憶しなくてよいことから、これらの記憶領域を他の機能に割り当てることができる。
【0087】
ステップS34では、携帯電話機1のCPU47は、加速度センサ45および地磁気センサ46の検出値に基づいて、新しく動作パターンを検出する。
【0088】
ステップS35では、携帯電話機1のCPU47は、ステップS34にて検出した結果を、管理サーバ8に送信する。送信するデータは、ステップS32と同様である。
【0089】
ステップS36では、管理サーバ8の制御部は、ステップS34にて検出した動作パターンが、動作パターンテーブル(図4)に記憶されているか否かを判断する。
【0090】
ステップS37では、管理サーバ8の制御部は、ステップS36での判断結果と、検出された動作パターンの情報を、報知端末5に送信する。
【0091】
ステップS38では、報知端末5の制御部51は、ステップS37にて受信した判断結果に応じて、登録された動作パターンが検出されたか否か、あるいは検出された動作パターンに関する情報を、出力部54により出力する。
【0092】
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態または第2の実施形態と同様に、携帯電話機1により検出された新たな動作パターンが、予め登録された動作パターンと同じあるいは類似する場合に、登録された動作パターンが検出されたことを、外部の報知端末5により報知することができる。
【0093】
更に、動作パターンの記憶(ステップS23、ステップS26)および動作パターンの判断(ステップS26)を管理サーバ8で行うことにより、携帯電話機1および報知端末5の処理負荷を低減し、また、使用する記憶容量を節減することができる。
【0094】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】第1の実施形態に係る動作検出システムの構成を示す概略図である。
【図2】第1の実施形態に係る携帯電話機1の外観斜視図である。
【図3】第1の実施形態に係る携帯電話機1の機能を示すブロック図である。
【図4】第1の実施形態に係る動作パターンテーブルを示す図である。
【図5】第1の実施形態に係る報知端末5の機能を示すブロック図である。
【図6】第1の実施形態に係る処理の流れを示す図である。
【図7】第1の実施形態に係る動作パターンの情報を表示した画面例を示す図である。
【図8】第1の実施形態に係る動作パターンの情報を画像により表示した画面例を示す図である。
【図9】第2の実施形態に係る処理の流れを示す図である。
【図10】第2の実施形態に係る動作検出システムの構成を示す概略図である。
【図11】第3の実施形態に係る処理の流れを示す図である。
【符号の説明】
【0096】
1 携帯電話機(第1端末)
2 操作部側筐体(筐体)
3 表示部側筐体(筐体)
5 報知端末(第2端末)
8 管理サーバ(サーバ)
44 メモリ(記憶部)
45 加速度センサ
46 地磁気センサ
47 CPU(検出部、判断部、通信部)
51 制御部(判断部)
52 記憶部
53 入力部
54 出力部(報知部)
55 通信部
【技術分野】
【0001】
本発明は、動作パターンを検出するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遠隔地にいながら、人や動物等、特に高齢者や病人の状況を把握するため、様々なシステムが提案されている。このとき、遠隔地の状況を示すデータとして、各種センサの検出値や音声等が収集され、利用される。
【0003】
例えば、特許文献1には、圧力センサにより靴底の圧力を感知し、圧力情報を通知することで、人の移動を把握することが示されている。また、特許文献2には、対象者の生活空間で発する音声を集音し、登録した音声の検出結果を通知するシステムが示されている。
【特許文献1】特開2007−219974号公報
【特許文献2】特開2005−196812号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の圧力センサによる方法は、靴を脱いだ場合に移動を把握できない他、センサが設置された場所でのみ有効な方法である。また、特許文献2の方法は、騒音が激しい場合等、周囲の環境により登録された音声が拾えない場合がある。
【0005】
このように、上述の方法では、検出の可否が、状況を把握したい対象者の周囲の環境に左右されるため、場所によらず状況を把握することが難しかった。
【0006】
そこで本発明は、対象者の行動を確実に把握できるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る動作検出システムは、第1端末(例えば、後述の携帯電話機1)および第2端末(例えば、後述の報知端末5)を備え、前記第1端末は、筐体と、前記筐体に設けられた加速度センサおよび地磁気センサと、前記加速度センサおよび地磁気センサにより検出された加速度情報および地磁気情報から、前記筐体の動作パターンを検出する検出部と、第1の動作パターンの情報を記憶する記憶部と、前記検出部により検出された動作パターンが、前記第1の動作パターンと一致するか否かを判断する判断部と、前記判断部の判断結果の情報を前記第2端末へ送信する第1の無線通信部と、を備え、前記第2端末は、前記第1端末から前記判断部の判断結果の情報を受信する第2の無線通信部と、前記第2の無線通信部が前記検出された動作パターンと前記第1の動作パターンとが一致するとの判断結果の情報を得た場合に、前記第1の動作パターンが検出されたことを報知する報知部と、を備える。
【0008】
また、本発明に係る動作検出システムは、第1端末(例えば、後述の携帯電話機1)および第2端末(例えば、後述の報知端末5)を備え、前記第1端末は、筐体と、前記筐体に設けられた加速度センサおよび地磁気センサと、前記加速度センサおよび地磁気センサにより検出された加速度情報および地磁気情報から、前記筐体の動作パターンを検出する検出部と、前記検出部により検出された動作パターンの情報を前記第2端末へ送信する第1の無線通信部と、を備え、前記第2端末は、前記検出部により検出された動作パターンの情報を前記第1端末から受信する第2の無線通信部と、第1の動作パターンの情報を記憶する記憶部と、前記第2の無線通信部にて受信された動作パターンの情報に基づき、当該動作パターンが、前記第1の動作パターンと一致するか否かを判断する判断部と、前記判断部が、前記動作パターンと前記第1の動作パターンとが一致すると判断した場合に、前記第1の動作パターンが検出されたことを報知する報知部と、を備える。
【0009】
また、本発明に係る動作検出システムは、第1端末(例えば、後述の携帯電話機1)および第2端末(例えば、後述の報知端末5)ならびにサーバ(例えば、後述の管理サーバ8)を備え、前記第1端末は、筐体と、前記筐体に設けられた加速度センサおよび地磁気センサと、前記加速度センサおよび地磁気センサにより検出された加速度情報および地磁気情報から、前記筐体の動作パターンを検出する検出部と、前記検出部により検出された動作パターンの情報を前記サーバへ送信する第1の無線通信部と、を備え、前記サーバは、前記検出部により検出された動作パターンの情報を前記第1端末から受信する第2の無線通信部と、第1の動作パターンの情報を記憶する記憶部と、前記第2の無線通信部により受信された動作パターンの情報に基づき、当該動作パターンが、前記第1の動作パターンと一致するか否かを判断する判断部と、を備え、前記第2の無線通信部により、前記判断部の判断結果の情報を前記第2端末へ送信し、前記第2端末は、前記判断部の判断結果の情報を前記サーバから受信する第3の無線通信部と、前記第3の無線通信部が前記検出部により検出された動作パターンと前記第1の動作パターンとが一致するとの判断結果の情報を得た場合に、前記第1の動作パターンが検出されたことを報知する報知部と、を備える。
【0010】
また、前記記憶部は、前記第1の動作パターンの情報と共に、前記筐体を携帯する人間の動作の種類を示す情報を記憶することが好ましい。
【0011】
また、前記報知部は、表示部を備え、前記表示部は、前記第1の動作パターンが検出されたことを報知する際に、前記筐体を携帯する人間の動作の種類を示す画像として表現することが好ましい。
【0012】
また、前記第2端末は、前記第1の動作パターンが検出されたときに、前記報知部から警報音を発することが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、対象者の行動をより確実に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
[第1の実施形態]
以下、本発明の好適な実施形態の一例として、第1の実施形態を説明する。なお、本発明の第1端末の例として携帯電話機1を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、PHS(Personal Handy phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、ポータブルナビゲーション装置等、様々な電子機器に適用可能である。また、本発明の第2端末としては、携帯電話機、PHS、PDA等の携帯型電子機器の他、PC(Personal Computer)等、非携帯の通信端末であってもよい。
【0015】
図1は、本実施形態に係る動作検出システムの構成を示す概略図である。携帯電話機1と、第2端末としての報知端末5とは、基地局6およびネットワーク7を介して接続される。
【0016】
行動を把握したい対象者が携帯電話機1を携帯することにより、この携帯電話機1が対象者の状況を示すデータを検出する。そして、報知端末5により、対象者の状況が他のユーザへ報知される。
【0017】
なお、携帯電話機1と報知端末5の間でのデータの送受信は、ネットワーク7を介したものとしたが、これには限られない。例えば、赤外線通信等の直接的な通信であってもよい。また、中継サーバ等を介した間接的な通信であってもよい。
【0018】
図2は、本実施形態に係る携帯電話機1の外観斜視図である。なお、図2は、いわゆる折り畳み型の携帯電話機の形態を示しているが、本発明に係る携帯電話機の形態はこれに限られない。例えば、両筐体を重ね合わせた状態から一方の筐体を一方向にスライドさせるようにしたスライド式や、重ね合せ方向に沿う軸線を中心に一方の筐体を回転させるようにした回転式(ターンタイプ)や、操作部と表示部とが1つの筐体に配置され、連結部を有さない形式(ストレートタイプ)でもよい。
【0019】
携帯電話機1は、操作部側筐体2と、表示部側筐体3と、を備えて構成される。操作部側筐体2は、表面部10に、操作部11と、携帯電話機1の使用者が通話時に発した音声が入力されるマイク12と、を備えて構成される。操作部11は、各種設定機能や電話帳機能やメール機能等の各種機能を作動させるための機能設定操作ボタン13と、電話番号の数字やメールの文字等を入力するための入力操作ボタン14と、各種操作における決定やスクロール等を行う決定操作ボタン15と、から構成されている。
【0020】
また、表示部側筐体3は、表面部20に、各種情報を表示するための表示部21と、通話の相手側の音声を出力するレシーバ22と、を備えて構成されている。
【0021】
また、操作部側筐体2の上端部と表示部側筐体3の下端部とは、ヒンジ機構4を介して連結されている。また、携帯電話機1は、ヒンジ機構4を介して連結された操作部側筐体2と表示部側筐体3とを相対的に回転することにより、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが互いに開いた状態(開放状態)にしたり、操作部側筐体2と表示部側筐体3とを折り畳んだ状態(折畳み状態)にしたりできる。
【0022】
図3は、本実施形態に係る携帯電話機1の機能を示すブロック図である。携帯電話機1は、操作部11と、マイク12と、アンテナ40と、RF回路部41と、表示制御部42と、音声処理部43と、メモリ44と、加速度センサ45と、地磁気センサ46と、CPU47とが操作部側筐体2に備えられ、表示部21と、レシーバ22と、ドライバIC23とが表示部側筐体3に備えられている。
【0023】
アンテナ40は、所定の使用周波数帯(例えば、800MHz)で外部装置と通信を行う。なお、本実施形態では、所定の使用周波数帯として、800MHzとしたが、これ以外の周波数帯であってもよい。また、アンテナ40は、所定の使用周波数帯の他に、他の使用周波数帯(例えば、2GHz)に対応できる、いわゆるデュアルバンド対応型による構成であってもよい。
【0024】
RF回路部41は、アンテナ40によって受信した信号を復調処理し、処理後の信号をCPU47に供給し、また、CPU47から供給された信号を変調処理し、アンテナ40を介して外部装置(基地局6)に送信する。また、その一方で、アンテナ40によって受信している信号の強度をCPU47に通知を行う。
【0025】
表示制御部42は、CPU47の制御に従って、所定の画像処理を行い、処理後の画像データをドライバIC23に出力する。ドライバIC23は、表示制御部42から供給された画像データをフレームメモリに蓄え、所定のタイミングで表示部21に出力する。
【0026】
音声処理部43は、CPU47の制御に従って、RF回路部41から供給された信号に対して所定の音声処理を行い、処理後の信号をレシーバ22に出力する。レシーバ22は、音声処理部43から供給された信号を外部に出力する。なお、この信号は、レシーバ22に代えて、または、レシーバ22と共に、不図示のスピーカから出力されるとしてもよい。
【0027】
また、音声処理部43は、CPU47の制御に従って、マイク12から入力された信号を処理し、処理後の信号をRF回路部41に出力する。RF回路部41は、音声処理部43から供給された信号に所定の処理を行い、処理後の信号をアンテナ40に出力する。
【0028】
メモリ44は、例えば、ワーキングメモリを含み、CPU47による演算処理に利用される。具体的には、例えば、後述する動作パターンテーブル(図4)等を記憶する。なお、メモリ44は、着脱可能な外部メモリを兼ねていてもよい。
【0029】
加速度センサ45は、X軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向の互いに直交する3方向の加速度を検出する3軸(3次元)タイプであって、外部から加わった力(F)と質量(m)に基づいて、加速度(a)を測定する(加速度(a)=力(F)/質量(m))。なお、本実施形態の加速度センサ45は3軸タイプとしたが、これには限られない。例えば、簡易的に1軸や2軸であってもよいし、あるいは精度良く検出するために4軸以上の多軸センサを用いてもよい。
【0030】
また、加速度センサ45は、例えば、圧電素子によって所定の質量に加わる力を計測して軸ごとの加速度を求め、数値データ化してバッファリングする。そして、CPU47は、周期的にバッファリングされた加速度データを読み出す。なお、加速度センサ45は、圧電素子(圧電式)に限らず、ピエゾ抵抗型、静電容量型、熱検知型等によるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)式や、可動コイルを動かしてフィードバック電流によってもとに戻すサーボ式や、加速度によって生じる歪を歪ゲージによって測定する歪ゲージ式等により構成されてもよい。
【0031】
地磁気センサ46は、地球が生じている南北の地磁気を検出して方角を算出する。具体的には、地磁気センサ46は、磁気抵抗素子(MR素子)、磁気インピーダンス素子(MI素子)、ホール素子等により、X軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向の互いに直交する3方向について、地磁気の強さを検出する。そして、この検出した地磁気により、南北方向との角度に換算することにより、携帯電話機1の向きを求める。また、地磁気センサ46による検出値の時間変化を用いることで、携帯電話機1のヨー、ピッチ、ロール等の回転動作を検出することができる。
【0032】
なお、本実施形態の地磁気センサは3軸タイプとしたが、これには限られない。例えば、簡易的に1軸や2軸であってもよいし、あるいは精度良く検出するために4軸以上の多軸センサを用いてもよい。また、上述の加速度センサ45と組み合わせて、ワンチップの6軸センサ等としてもよい。
【0033】
CPU47は、携帯電話機1の全体を制御しており、例えば、RF回路部41、表示制御部42、音声処理部43に対して所定の制御を行う。また、CPU47は、先に述べたアンテナ40による電波状態や充電池(図示せず)の残量、不在着信および未読メールの有無等の内部状態を監視しており、この結果に基づいて、表示部21の表示内容を変更する制御も行う。
【0034】
ここで、加速度センサ45および地磁気センサ46と、CPU47の動作について説明する。
【0035】
加速度センサ45は、携帯電話機1に加わる加速度の推移を定期的に加速度データとして検出している。そして、CPU47は、これを読み出す。また同様に、地磁気センサ46は、携帯電話機1の3次元の向きを定期的に地磁気データとして検出し、CPU47がこれを読み出す。
【0036】
CPU47は、検出された加速度データおよび地磁気データの推移を、携帯電話機1の動作パターンとしてメモリ44に記憶する。具体的には、例えば、加速度データや地磁気データの振幅や振動数等を指標としてパターンを定義する。あるいは、波形を示す時系列のデータとして記憶してもよい。
【0037】
図4は、本実施形態に係る動作パターンテーブルを示す図である。ここでは、複数の動作パターンのそれぞれを識別するIDと、動作パターンを定義するデータと、この動作パターンの種類を示す名称と、が記憶される。
【0038】
CPU47は、加速度センサ45および地磁気センサ46により新たに検出された加速度データおよび地磁気データに基づいて、動作パターンテーブル(図4)を参照し、一致、または類似する動作パターンを抽出する。そして、CPU47は、この一致または類似する動作パターンが示す動作が行われたと判断し、抽出した動作パターンに関する情報を報知端末5へ送信する。
【0039】
ここで、加速度センサ45および地磁気センサ46による新たな検出は、定期的に行うこととしてよいが、これには限られない。例えば、報知端末5にて検出要求の操作入力を受け付け、この要求を示す信号を受信したことに応じて、動作パターンを検出してもよい。また、検出要求には、検出する日時の指定を含めてもよく、この場合、CPU47は、指定された日時に動作パターンの検出を行う。更に、検出結果をメモリ44に記憶しておくことにより、後から、報知端末5からの要求に応じて、この検出結果を送信してもよい。
【0040】
図5は、本実施形態に係る報知端末5の機能を示すブロック図である。制御部51、記憶部52、入力部53、出力部54、および通信部55は、バス56を介して互いに接続されている。
【0041】
制御部51は、情報の演算、処理を行う情報演算処理装置(CPU)であり、報知端末5全体の制御を行う。制御部51は、記憶部52に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上述のハードウェアと協働し、報知端末5の各種機能を実現している。
【0042】
具体的には、制御部51は、後述の通信部55により受信した携帯電話機1における動作パターンに関する情報に基づいて、出力部54を制御し、検出された動作パターンをユーザに対して報知する。
【0043】
記憶部52は、制御部51と組み合わせてプログラムの実行に使用するローカルメモリ、大容量のバルクメモリ、および当該バルクメモリの検索を効率的に行うために使用するキャッシュメモリ等を含んでよい。記憶部52を実現するコンピュータ可読媒体としては、電気的、磁気的、光学的、電磁的に実現するものを含んでよい。
【0044】
入力部53は、ユーザによる入力の受け付けを行うものであり、キーボード、ポインティング・デバイス等を含んでよい。入力部53により、例えば、携帯電話機1における動作パターンの検出要求をユーザから受け付ける。
【0045】
出力部54は、例えば、ユーザにデータの入力を受け付ける画面を表示したり、報知端末5による演算処理結果の画面を表示したりするディスプレイであり、ブラウン管(CRT)ディスプレイや、液晶ディスプレイ(LCD)等を含む。また、音声を出力するスピーカや、発光により報知を行うLED等も含む。
【0046】
CPU47は出力部54としてのディスプレイを制御し、携帯電話機1から受信した動作パターンに関する情報に基づいて、動作の種類を示す名称等の表示や、予め動作パターンに対応付けて記憶部52に記憶された画像データの表示等を行う。なお、画像データは、静止画には限られず、動画であってもよい。また、CPU47は、ディスプレイへの表示と共に、所定の動作パターンが検出された、あるいは登録された動作パターンが検出されなかったことに応じて、上記のスピーカにより警報音を発生させたり、LEDを発光させたりすることで報知を行ってもよい。
【0047】
通信部55は、報知端末5を専用ネットワークまたは公共ネットワークを介して別の演算処理システムまたは記憶装置と接続できるようにするためのネットワーク・アダプタである。通信部55により、携帯電話機1との通信を実現する。具体的には、通信部55は、動作パターンの検出要求を携帯電話機1に送信し、検出された動作パターンに関する情報を受信する。
【0048】
図6は、本実施形態に係る処理の流れを示す図である。本処理では、携帯電話機1にて判断した動作パターンを、処理を要求したユーザに対して報知端末5により報知する。
【0049】
ステップS11では、CPU47は、加速度センサ45および地磁気センサ46の検出値に基づいて、動作パターンを検出する。本ステップは、携帯電話機1を所持する対象者が頻繁に行う行動を、予め、この携帯電話機1を携帯した状態で行う。
【0050】
ステップS12では、CPU47は、ステップS11にて検出した動作パターンを、動作パターンテーブル(図4)に記憶する。これにより、対象者が行うと想定される動作パターンが登録される。
【0051】
ステップS13では、CPU47は、加速度センサ45および地磁気センサ46の検出値に基づいて、新しく動作パターンを検出する。
【0052】
ステップS14では、CPU47は、ステップS13にて検出した動作パターンが、動作パターンテーブル(図4)に記憶されているか否かを判断する。
【0053】
ステップS15では、CPU47は、ステップS14での判断結果と、検出された動作パターンの情報を、報知端末5に送信する。
【0054】
ステップS16では、報知端末5の制御部51は、ステップS15にて受信した判断結果に応じて、登録された動作パターンが検出されたか否か、あるいは検出された動作パターンに関する情報を、出力部54により出力する。
【0055】
図7は、報知端末5の出力部54としてのディスプレイにおいて、検出された動作パターンの情報を表示した画面例を示す図である。
【0056】
この画面例では、動作パターンテーブル(図4)において設定された動作の種類を示す名称「歩行中」が表示される。なお、登録された動作パターンが検出されなかった場合には、異常を示す表示を行うこととしてよい。あるいは、動作の種類として「転倒」や「痙攣」等の非常事態に関係する動作パターンが検出されたときに、警報を発するようにしてもよい。
【0057】
また、この画面例では、携帯電話機1の位置、すなわち動作パターンを検出する対象者の位置を示す情報「自宅周辺」が表示されている。これは、基地局6または携帯電話機1から送信された位置情報、および報知端末5の記憶部52に記憶された登録地データに基づいて表示される。なお、登録地データは、携帯電話機1のメモリ44に記憶されてもよい。
【0058】
ここで、位置情報は、基地局6が保持する緯度・経度情報や、携帯電話機1が備えるGPS(Global Positioning System)機能により測位された緯度・経度情報であってよい。また、登録地データは、緯度・経度情報と、「自宅」等の登録地の名称とを関連付けた情報である。
【0059】
図8は、報知端末5の出力部54としてのディスプレイにおいて、検出された動作パターンの情報を画像により表示した画面例を示す図である。
【0060】
この画面例では、予め動作の種類「歩行中」に対応付けて記憶部52に記憶された画像データが表示されている。この画像は、動作パターンを検出する対象者が識別可能な写真等の画像であってもよいが、これには限られない。
【0061】
また、この画面例では、図7の画面例と同様に、対象者の位置「自宅周辺」を示す情報として、自宅のアイコンが表示される。このように、画像の表示により、対象者の動作および位置を報知することにより、利用者は、容易に対象者の状況を把握することができる。
【0062】
以上のように、本実施形態によれば、携帯電話機1の筐体内に設けられた加速度センサおよび地磁気センサにより、検出された新たな動作パターンが、予め登録された動作パターンと同じあるいは類似する場合に、登録された動作パターンが検出されたことを、外部の報知端末5により報知することができる。
【0063】
また、ユーザは、状況を知りたいときに、報知端末5から動作パターンの検出情報の送出要求を携帯電話機1に送信することにより、速やかに検出結果を得られる。更に、予め設定した日時の動作状況を取得することができる。
【0064】
また、記憶部52が、動作パターンの判断結果を、その動作パターンが検出された時間情報と共に所定時間分記憶するようにしてもよい。この場合、例えば現在時刻の10分前から5分前までの間に累積された動作パターンの判断結果の情報を報知端末5に送出するように、携帯電話機1に送信要求を出すとよい。これにより、報知端末5では、10分前から5分前までの間に累積された動作パターンの判断結果の情報を確認することができる。
【0065】
また、対象者の実際の動作に基づいて動作パターンを登録するので、登録された動作パターンとは異なる動作パターンが検出された場合に、第3者により携帯電話機1が所持されている可能性を検出することができる。
【0066】
また、画像表示で報知することにより、対象者の動作状況を分かり易くし、更に、人物を特定できないキャラクタ画像を用いることにより、対象者のプライバシーを守ることもできる。
【0067】
また、予め登録された特定の動作パターンに対して、スピーカやLEDにより警報を発するので、特定の動作パターンが検出されたことを、より確実に報知することができる。更に、登録された動作パターンのいずれも検出されなかった場合に警報を発することにより、対象者の異常を発見できる可能性がある。
【0068】
また、管理サーバ等に動作パターンを記憶(登録)している場合と異なり、管理サーバのダウンやメンテナンス等により、動作パターンの検出が行えないということがない。
【0069】
[第2の実施形態]
以下、第2の実施形態を説明する。第1の実施形態では、動作パターンテーブル(図4)を携帯電話機1のメモリ44が記憶し、CPU47により、いずれの動作パターンが検出されたかの判断を行った。第2の実施形態では、動作パターンテーブル(図4)を報知端末5の記憶部52に記憶し、制御部51により、動作パターンの判断を行う。
【0070】
図9は、本実施形態に係る処理の流れを示す図である。
【0071】
ステップS21では、CPU47は、加速度センサ45および地磁気センサ46の検出値に基づいて、動作パターンを検出する。本ステップは、携帯電話機1を所持する対象者が頻繁に行う行動を、予め、この携帯電話機1を携帯した状態で行う。
【0072】
ステップS22では、CPU47は、ステップS21にて検出した結果を、報知端末5に送信する。なお、送信するデータは、各センサの検出値であってよいが、これには限られず、検出値の振幅や振動数等、動作パターンの判断に用いる指標であってもよい。
【0073】
ステップS23では、報知端末5の制御部51は、ステップS22にて受信した検出結果を、動作パターンテーブル(図4)に記憶する。これにより、対象者が行うと想定される動作パターンが登録される。
【0074】
ステップS24では、CPU47は、加速度センサ45および地磁気センサ46の検出値に基づいて、新しく動作パターンを検出する。
【0075】
ステップS25では、CPU47は、ステップS24にて検出した結果を、報知端末5に送信する。送信するデータは、ステップS22と同様である。
【0076】
ステップS26では、報知端末5の制御部51は、ステップS24にて検出した動作パターンが、動作パターンテーブル(図4)に記憶されているか否かを判断する。
【0077】
ステップS27では、報知端末5の制御部51は、ステップS26の判断結果に応じて、登録された動作パターンが検出されたか否か、あるいは検出された動作パターンに関する情報を、出力部54により出力する。
【0078】
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、携帯電話機1により検出された新たな動作パターンが、予め登録された動作パターンと同じあるいは類似する場合に、登録された動作パターンが検出されたことを、外部の報知端末5により報知することができる。
【0079】
更に、動作パターンの記憶(ステップS23、ステップS26)および動作パターンの判断(ステップS26)を報知端末5で行うことにより、携帯電話機1の処理負荷を低減し、また、使用する記憶容量を節減することができる。
【0080】
[第3の実施形態]
以下、第3の実施形態を説明する。第1の実施形態および第2の実施形態では、動作パターンの記憶および動作パターンの判断処理を、携帯電話機1または報知端末5で行った。第3の実施形態では、動作検出システムに管理サーバ8を備え、この管理サーバ8にて、動作パターンの記憶および判断処理を行う。
【0081】
図10は、本実施形態に係る動作検出システムの構成を示す概略図である。携帯電話機1と、第2端末としての報知端末5とは、基地局6およびネットワーク7を介して接続され、更に、ネットワーク7に管理サーバ8が接続される。
【0082】
なお、管理サーバ8の構成は、報知端末5と同様であり、少なくとも、制御部、記憶部、および通信部を備える。
【0083】
図11は、本実施形態に係る処理の流れを示す図である。
【0084】
ステップS31では、携帯電話機1のCPU47は、加速度センサ45および地磁気センサ46の検出値に基づいて、動作パターンを検出する。本ステップは、携帯電話機1を所持する対象者が頻繁に行う行動を、予め、この携帯電話機1を携帯した状態で行う。
【0085】
ステップS32では、携帯電話機1のCPU47は、ステップS31にて検出した結果を、管理サーバ8に送信する。なお、送信するデータは、各センサの検出値であってよいが、これには限られず、検出値の振幅や振動数等、動作パターンの判断に用いる指標であってもよい。
【0086】
ステップS33では、管理サーバ8の制御部は、ステップS32にて受信した検出結果を、動作パターンテーブル(図4)に記憶する。これにより、対象者が行うと想定される動作パターンが登録される。これにより、携帯電話機1や報知端末5に動作パターンを記憶しなくてよいことから、これらの記憶領域を他の機能に割り当てることができる。
【0087】
ステップS34では、携帯電話機1のCPU47は、加速度センサ45および地磁気センサ46の検出値に基づいて、新しく動作パターンを検出する。
【0088】
ステップS35では、携帯電話機1のCPU47は、ステップS34にて検出した結果を、管理サーバ8に送信する。送信するデータは、ステップS32と同様である。
【0089】
ステップS36では、管理サーバ8の制御部は、ステップS34にて検出した動作パターンが、動作パターンテーブル(図4)に記憶されているか否かを判断する。
【0090】
ステップS37では、管理サーバ8の制御部は、ステップS36での判断結果と、検出された動作パターンの情報を、報知端末5に送信する。
【0091】
ステップS38では、報知端末5の制御部51は、ステップS37にて受信した判断結果に応じて、登録された動作パターンが検出されたか否か、あるいは検出された動作パターンに関する情報を、出力部54により出力する。
【0092】
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態または第2の実施形態と同様に、携帯電話機1により検出された新たな動作パターンが、予め登録された動作パターンと同じあるいは類似する場合に、登録された動作パターンが検出されたことを、外部の報知端末5により報知することができる。
【0093】
更に、動作パターンの記憶(ステップS23、ステップS26)および動作パターンの判断(ステップS26)を管理サーバ8で行うことにより、携帯電話機1および報知端末5の処理負荷を低減し、また、使用する記憶容量を節減することができる。
【0094】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】第1の実施形態に係る動作検出システムの構成を示す概略図である。
【図2】第1の実施形態に係る携帯電話機1の外観斜視図である。
【図3】第1の実施形態に係る携帯電話機1の機能を示すブロック図である。
【図4】第1の実施形態に係る動作パターンテーブルを示す図である。
【図5】第1の実施形態に係る報知端末5の機能を示すブロック図である。
【図6】第1の実施形態に係る処理の流れを示す図である。
【図7】第1の実施形態に係る動作パターンの情報を表示した画面例を示す図である。
【図8】第1の実施形態に係る動作パターンの情報を画像により表示した画面例を示す図である。
【図9】第2の実施形態に係る処理の流れを示す図である。
【図10】第2の実施形態に係る動作検出システムの構成を示す概略図である。
【図11】第3の実施形態に係る処理の流れを示す図である。
【符号の説明】
【0096】
1 携帯電話機(第1端末)
2 操作部側筐体(筐体)
3 表示部側筐体(筐体)
5 報知端末(第2端末)
8 管理サーバ(サーバ)
44 メモリ(記憶部)
45 加速度センサ
46 地磁気センサ
47 CPU(検出部、判断部、通信部)
51 制御部(判断部)
52 記憶部
53 入力部
54 出力部(報知部)
55 通信部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端末および第2端末を備えた動作検出システムにおいて、
前記第1端末は、
筐体と、
前記筐体に設けられた加速度センサおよび地磁気センサと、
前記加速度センサおよび地磁気センサにより検出された加速度情報および地磁気情報から、前記筐体の動作パターンを検出する検出部と、
第1の動作パターンの情報を記憶する記憶部と、
前記検出部により検出された動作パターンが、前記第1の動作パターンと一致するか否かを判断する判断部と、
前記判断部の判断結果の情報を前記第2端末へ送信する第1の無線通信部と、
を備え、
前記第2端末は、
前記第1端末から前記判断部の判断結果の情報を受信する第2の無線通信部と、
前記第2の無線通信部が前記検出された動作パターンと前記第1の動作パターンとが一致するとの判断結果の情報を得た場合に、前記第1の動作パターンが検出されたことを報知する報知部と、
を備える動作検出システム。
【請求項2】
第1端末および第2端末を備えた動作検出システムにおいて、
前記第1端末は、
筐体と、
前記筐体に設けられた加速度センサおよび地磁気センサと、
前記加速度センサおよび地磁気センサにより検出された加速度情報および地磁気情報から、前記筐体の動作パターンを検出する検出部と、
前記検出部により検出された動作パターンの情報を前記第2端末へ送信する第1の無線通信部と、
を備え、
前記第2端末は、
前記検出部により検出された動作パターンの情報を前記第1端末から受信する第2の無線通信部と、
第1の動作パターンの情報を記憶する記憶部と、
前記第2の無線通信部にて受信された動作パターンの情報に基づき、当該動作パターンが、前記第1の動作パターンと一致するか否かを判断する判断部と、
前記判断部が、前記動作パターンと前記第1の動作パターンとが一致すると判断した場合に、前記第1の動作パターンが検出されたことを報知する報知部と、
を備える動作検出システム。
【請求項3】
第1端末および第2端末ならびにサーバを備えた動作検出システムにおいて、
前記第1端末は、
筐体と、
前記筐体に設けられた加速度センサおよび地磁気センサと、
前記加速度センサおよび地磁気センサにより検出された加速度情報および地磁気情報から、前記筐体の動作パターンを検出する検出部と、
前記検出部により検出された動作パターンの情報を前記サーバへ送信する第1の無線通信部と、
を備え、
前記サーバは、
前記検出部により検出された動作パターンの情報を前記第1端末から受信する第2の無線通信部と、
第1の動作パターンの情報を記憶する記憶部と、
前記第2の無線通信部により受信された動作パターンの情報に基づき、当該動作パターンが、前記第1の動作パターンと一致するか否かを判断する判断部と、
を備え、前記第2の無線通信部により、前記判断部の判断結果の情報を前記第2端末へ送信し、
前記第2端末は、
前記判断部の判断結果の情報を前記サーバから受信する第3の無線通信部と、
前記第3の無線通信部が前記検出部により検出された動作パターンと前記第1の動作パターンとが一致するとの判断結果の情報を得た場合に、前記第1の動作パターンが検出されたことを報知する報知部と、
を備える動作検出システム。
【請求項4】
前記記憶部は、前記第1の動作パターンの情報と共に、前記筐体を携帯する人間の動作の種類を示す情報を記憶する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の動作検出システム。
【請求項5】
前記報知部は、表示部を備え、
前記表示部は、前記第1の動作パターンが検出されたことを報知する際に、前記筐体を携帯する人間の動作の種類を示す画像として表現する請求項4に記載の動作検出システム。
【請求項6】
前記第2端末は、前記第1の動作パターンが検出されたときに、前記報知部から警報音を発する請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の動作検出システム。
【請求項1】
第1端末および第2端末を備えた動作検出システムにおいて、
前記第1端末は、
筐体と、
前記筐体に設けられた加速度センサおよび地磁気センサと、
前記加速度センサおよび地磁気センサにより検出された加速度情報および地磁気情報から、前記筐体の動作パターンを検出する検出部と、
第1の動作パターンの情報を記憶する記憶部と、
前記検出部により検出された動作パターンが、前記第1の動作パターンと一致するか否かを判断する判断部と、
前記判断部の判断結果の情報を前記第2端末へ送信する第1の無線通信部と、
を備え、
前記第2端末は、
前記第1端末から前記判断部の判断結果の情報を受信する第2の無線通信部と、
前記第2の無線通信部が前記検出された動作パターンと前記第1の動作パターンとが一致するとの判断結果の情報を得た場合に、前記第1の動作パターンが検出されたことを報知する報知部と、
を備える動作検出システム。
【請求項2】
第1端末および第2端末を備えた動作検出システムにおいて、
前記第1端末は、
筐体と、
前記筐体に設けられた加速度センサおよび地磁気センサと、
前記加速度センサおよび地磁気センサにより検出された加速度情報および地磁気情報から、前記筐体の動作パターンを検出する検出部と、
前記検出部により検出された動作パターンの情報を前記第2端末へ送信する第1の無線通信部と、
を備え、
前記第2端末は、
前記検出部により検出された動作パターンの情報を前記第1端末から受信する第2の無線通信部と、
第1の動作パターンの情報を記憶する記憶部と、
前記第2の無線通信部にて受信された動作パターンの情報に基づき、当該動作パターンが、前記第1の動作パターンと一致するか否かを判断する判断部と、
前記判断部が、前記動作パターンと前記第1の動作パターンとが一致すると判断した場合に、前記第1の動作パターンが検出されたことを報知する報知部と、
を備える動作検出システム。
【請求項3】
第1端末および第2端末ならびにサーバを備えた動作検出システムにおいて、
前記第1端末は、
筐体と、
前記筐体に設けられた加速度センサおよび地磁気センサと、
前記加速度センサおよび地磁気センサにより検出された加速度情報および地磁気情報から、前記筐体の動作パターンを検出する検出部と、
前記検出部により検出された動作パターンの情報を前記サーバへ送信する第1の無線通信部と、
を備え、
前記サーバは、
前記検出部により検出された動作パターンの情報を前記第1端末から受信する第2の無線通信部と、
第1の動作パターンの情報を記憶する記憶部と、
前記第2の無線通信部により受信された動作パターンの情報に基づき、当該動作パターンが、前記第1の動作パターンと一致するか否かを判断する判断部と、
を備え、前記第2の無線通信部により、前記判断部の判断結果の情報を前記第2端末へ送信し、
前記第2端末は、
前記判断部の判断結果の情報を前記サーバから受信する第3の無線通信部と、
前記第3の無線通信部が前記検出部により検出された動作パターンと前記第1の動作パターンとが一致するとの判断結果の情報を得た場合に、前記第1の動作パターンが検出されたことを報知する報知部と、
を備える動作検出システム。
【請求項4】
前記記憶部は、前記第1の動作パターンの情報と共に、前記筐体を携帯する人間の動作の種類を示す情報を記憶する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の動作検出システム。
【請求項5】
前記報知部は、表示部を備え、
前記表示部は、前記第1の動作パターンが検出されたことを報知する際に、前記筐体を携帯する人間の動作の種類を示す画像として表現する請求項4に記載の動作検出システム。
【請求項6】
前記第2端末は、前記第1の動作パターンが検出されたときに、前記報知部から警報音を発する請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の動作検出システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−290505(P2009−290505A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−140333(P2008−140333)
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
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