説明

化合物

3-カルボキシキノリン誘導体であって、YAK3阻害剤として有用なものを記載する。本発明はまた、そのような3-カルボキシキノリン誘導体を作成する方法、ならびに不適切なYAK3活性によってメディエートされる疾患の治療における該誘導体の使用方法をも含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は3-カルボキシキノリン誘導体、3-カルボキシキノリン誘導体を含有する組成物および医薬品、ならびに、それらの化合物、組成物、および医薬品の調製方法と使用に関する。このような3-カルボキシキノリン誘導体は不適当なYAK3活性を伴う疾患の治療に有用である。
【背景技術】
【0002】
セリン/トレオニンプロテインキナーゼのYAKファミリーは、ユニークな構造的、酵素的、およびおそらくは機能的な特徴を有する、二重特異的プロテインキナーゼの新規のファミリーである(BeckerとJoost (1999) Prog. Nucl. Acid Res. 62, 1-17)。酵母のYAK1配列を用いたヒトcDNAライブラリーの大規模スクリーニングによってYAKファミリーのメンバーの4種類のものが同定され、h(human)YAK1、2、3、および4と名付けられた(米国特許第5,972,606号(hYAK1)、米国特許第6,001,623号(hYAK2)、および米国特許第5,965,420号(hYAK3)を参照せよ)。 酵母のS. cerevisiaeのYAK1は細胞増殖の負のレギュレーターとして機能する (Garrett,S., Menold,M.M.とBroach,J. (1991) Mol. Cell. Biol. 11, 4045-4051)。酵母で3種類のPKA遺伝子(tpk1、tpk2、およびtpk3)を欠失させると細胞サイクルのG1期での停止を引き起こし、この増殖の欠陥はYAK1遺伝子を除去することによって軽減される(Garrett,S.とBroach,J. (1989) Gene Dev. 3,1336-1348)。最近のデータでは、yYAK1の発現は2つの転写因子MSN2/4、これらはPKAを負にレギュレートし、その結果yYAK1はPKAの下流に作用するようになるが、これらの因子によって制御されている(Smith、A., Ward,M.P. およびGarrett,S. (1998) EMBO J. 17,3556-3564)。yYAK1が細胞増殖を阻害する方法については依然として不明であるが、yYAK1の過剰な発現が細胞サイクルの有糸分裂後期の分裂後期促進複合体(APC)の欠損している変異体(cdc15、cdc5、dbf2、およびtem1)の状態での分裂停止を抑制する(Jaspersen,S.L., Charles,J.F., Tinker-Kulberg,R.L., およびMorgan,D.O. (1998) Mol. Biol. of the Cell. 9,2803-2817)。Dictyosteliumを用いた最近の研究では、細胞増殖でこのキナーゼファミリーの関与をサポートして増殖から発育への移行に必要なyYAK1の同族体が発見された(Souza、G.M.、Lu、S. とKuspa、A. (1998) Development 125、2291-2302)。
【0003】
ヒトの組織におけるhYAK3 mRNAの分布を調べるためにノーザン分析が行われた。複数のヒト組織から得たmRNAを含んでいる膜(Clontech #7760-1、 #7759-1、および#7768-1)をhYAK3プローブとハイブリダイズし、使用説明書に示されているとおり、高ストリンジェンシー条件下で洗った。その膜をX線フィルムに露光させることによってハイブリダイズしたmRNAを可視化した。精巣で〜2.5kbの位置に1個の大きな転写体が認められ、骨と胎児の肝臓では2.5、8、および10kbの転写体が見出された。その他の組織ではいずれも転写体は認められなかった;しかし、Human Masterブロット(Clonetech #7770-1)を用いたドットブロット分析では、hYAK3が骨格筋を含むその他の組織中でも発現されていることが示された。
【0004】
ヒトとマウスの双方から得た一次培養細胞および造血細胞系統を用いて調べたところ、赤血球系の細胞がhYAK3発現の増大の主因である可能性が示されている。それらのデータではhYAK3は細胞系統に特異的な機能を有していることが示唆されている。細胞系統においてはhYAK3は、赤血球系の表現型を有する細胞内に、骨髄細胞、単球、およびリンパ型細胞系統を含むその他の造血系の細胞系統の細胞内よりも高レベルで存在する。このような特徴はhYAK1とは全く異なるものであり、hYAK1は造血系細胞および組織に低い構成的レベルで観察されるにすぎない。ヒト骨髄をin vitroでEPO処理すると、hYAK3メッセージおよびhYAK3タンパク質の誘導と持続的発現がもたらされる。フェニルヒドラジン処理で貧血状態としたマウスから得た脾臓細胞は、赤血球系前駆体に富むようになり、hYAK3の発現の増加を示す。UT7-EPO細胞中でのメッセージとタンパク質双方の増加は赤血球系の分化の誘導を伴う。
【0005】
酵母では、yYAKは細胞サイクルを介する増殖の負のレギュレーターである。そのため、hYAK3が細胞サイクルの制御、および/または分化への関与を行っているのではないかと考えられる。我々はhYAK3のアンタゴニストが細胞増殖に対して正の効果を有しているのではないかと予測した。我々のデータはhYAK3が造血系の細胞、特に赤血球系で最終的な形への分化および増殖の分裂停止に関与している可能性を示している。
【発明の開示】
【0006】
本発明の発明者らは、YAK3活性の阻害剤である新規の3-カルボキシキノリン化合物を発見した。このような3-カルボキシキノリン誘導体は不適切なYAK3活性を伴う障害の治療に有用であり、特に腎不全または慢性疾患、例えば、自己免疫疾患、癌、および薬剤によって誘発された貧血、血球増多症、骨髄形成不全疾患、再生不良性貧血、および骨髄抑制;血球減少症を含む造血系の疾患の治療;神経変性性疾患;ならびに男性生殖能力の制御、特に避妊の目的での制御に有用である。
【0007】
本発明の簡潔な要旨
本発明の1態様においては、式(I)の化合物:
【化1】

【0008】
[式中:
R1 は-HまたはC1-C6 アルキル;
R2 は-(Q)q-(Q1)r-(Q2)であって、
式中:
QはCH2 でqは0、1、2、3、または4であり;
Q1 はO、NH、またはC(H)(R’)であり、ここでR’は-OHであり;rは0または1であり、
Q2 は-H、C1-C6 アルキル、アリール、ヘテロ環、C3-C7 シクロアルキル、-C(O)ORb、NRbRb、またはヘテロアリールであり;ここでQ2 は任意で少なくとも1つのRa 基で置換されたものであり;
R3 およびR3a は独立に-H、C1-C6 アルキル、またはC1-C6 ヒドロキシアルキルから選択されたものであり、mは0もしくは1で、nは0もしくは1であるか、または
mは1であり、nは1であり、R3 とR3a はそれが結合している原子とともに、任意で置換された縮合環
【化2】

【0009】
を形成し;
R4 は-OH、-NHS(O)2Rc、もしくは-N(Rb)Rであり;
R5 は-Hもしくはハロであり;
R は-H、アリール、-ORbであり;
Ra は独立にC1-C6 アルキル、ハロ、アリール、-C(O)ORb、-C(O)Rd、-OH、-NRbRb 、-N(H)C(O)ORb、-N(H)C(O)N(H)Re、-N(H)S(O)2Rc、-N(H)S(O)2NRbRb、C1-C6 アルコキシ、C1-C6 ハロアルキル、-NO2、-CN、-SF5、=O、-S(O)2NRbRb、もしくはアリールオキシであり;
Rb は-H、C1-C6 アルキル、もしくはC2-C4 アルケニルであり;
Rc はアリールもしくはC1-C6 アルキルであり;
Rd はC1-C6 アルキル、アリール、NRbRb、もしくはN(H)(CH2)sNRbRbであり;
Re は-H、アリール、もしくはC1-C6 アルキルであり;
s は1、2、3、もしくは4である]
または、それらの製薬上許容される塩もしくは溶媒和物を提供する。
【0010】
本発明の第2の態様においては、式(I)の化合物または、それの塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能を有する誘導体の治療上有効な量と、製薬上許容される担体、賦形剤、および添加剤の1つ以上とを含んでなる医薬組成物を提供する。
【0011】
本発明の第3の態様においては、哺乳類の障害を治療する方法が提供され、その障害は不適切なYAK3活性によってメディエートされるものであるが、そのような方法は:該哺乳類に式(I)の化合物または、それの塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能を有する誘導体の治療上有効な量を投与することを含んでなる。
【0012】
本発明の第4の態様においては、治療に用いるための式(I)の化合物または、それの塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能を有する誘導体が提供される。
【0013】
本発明の第5の態様においては、不適切なYAK3活性によってメディエートされる疾患の治療に用いるための医薬品の調製における式(I)の化合物または、それの塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能を有する誘導体の使用が提供される。
【0014】
本発明の詳細な説明
本明細書で用いている「有効量」という用語は、例えば、研究者または臨床医家が見つけ出そうとしている、組織、系、動物もしくはヒトの生物学的もしくは医学的応答を引き出すような医薬品もしくは薬剤の量を意味している。さらに、「治療上有効な量」という用語は、そのような量の投与を受けなかった対応する被験者と比較するとき、その投与が治療の改善、治癒、予防、または疾患、障害、もしくは副作用の改善、または疾患もしくは障害の進行速度の低下をもたらすような量を意味する。この用語にはその意味するところの範囲内に、正常な生理学的機能を増大させるために有効な量をも含んでいる。
【0015】
本明細書で用いている「アルキル」という用語は、1から12個の炭素原子を有し、任意でC1-C6 アルキル、C1-C6 ヒドロキシアルキル、C1-C6 アルコキシ、C1-C6 アルキルスルファニル、C1-C6 アルキルスルフェニル、C1-C6 アルキルスルホニル、オキソ、ヒドロキシ、メルカプト、任意でアルキルで置換されたアミノ、カルボキシ、任意でアルキルで置換されたカルバモイル、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、任意でアルキルで置換されたアミノスルホニル、ニトロ、シアノ、ハロ、またはC1-C6 ペルフルオロアルキルからなる群から選択された置換基で置換された(置換は複数であっても良い)、直鎖状または分枝した炭化水素ラジカルを意味する。本明細書で用いている「アルキル」の例としては、限定はされないが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、t-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、および類似のものが含まれる。
【0016】
本明細書で用いている「C1-C6 アルキル」という用語は、上記で定義したアルキル基であって、少なくとも1個、最多で6個の炭素原子を含んでいるものを意味する。そのようなもので本発明に有用な、分枝したまたは直鎖状のアルキル基の例としては、限定はされないが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、イソブチル、n-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、およびn-ヘキシルが含まれる。
【0017】
本明細書で用いている「アルキレン」という用語は、1個から10個の炭素原子を有し、任意でC1-C6 アルキル、C1-C6 アルコキシ、C1-C6 アルキルスルファニル、C1-C6 アルキルスルフェニル、C1-C6 アルキルスルホニル、オキソ、ヒドロキシ、メルカプト、任意でアルキルで置換されたアミノ、カルボキシ、任意でアルキルで置換されたカルバモイル、任意でアルキルで置換されたアミノスルホニル、ニトロ、シアノ、ハロ、およびC1-C6 ペルフルオロアルキルからなる群から選択された置換基で置換された(置換は複数であっても良い)、直鎖状または分枝した2価の炭化水素ラジカルを意味する。本明細書で用いている「アルキレン」の例としては、限定はされないが、メチレン、エチレン、n-プロピレン、n-ブチレン、および類似のものが含まれる。
【0018】
本明細書で用いている「C1-C3 アルキレン」および「C1-C6 アルキレン」という用語は、上記で定義したアルキレン基であって、少なくとも1個、最多で3個または6個の炭素原子を含んでいるものを意味する。本発明に有用な、「C1-C3 アルキレン」および「C1-C6 アルキレン」基の例としては、限定はされないが、メチレン、エチレン、n-プロピレン、n-ブチレン、イソペンチレン、および類似のものが含まれる。
【0019】
本明細書で用いている「ハロゲン」という用語は、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、またはヨウ素(I)を意味し、「ハロ」という用語は、ハロゲンラジカル:フルオロ(-F)、クロロ(-Cl)、ブロモ(-Br)、およびヨード(-I)を意味する。
【0020】
本明細書で用いている「C1-C6 ハロアルキル」という用語は、上記で定義したアルキル基であって、少なくとも1個のハロ基、ここでハロとは上記で定義したものであるが、それで置換された少なくとも1個、最多で6個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。そのようなもので本発明に有用な、分枝したまたは直鎖状のアルキル基の例としては、限定はされないが、1個以上のハロ、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードで独立に置換されたメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、およびn-ブチルが含まれる。
【0021】
本明細書で用いている「C1-C6 ヒドロキシアルキル」という用語は、少なくとも1個、最多で6個の炭素原子を有し、少なくとも1個のヒドロキシ基、ヒドロキシについては本明細書中で定義されているとおりであるが、そのヒドロキシ基で置換されたアルキル基を意味する。そのようなもので本発明に有用な、分枝したまたは直鎖状のヒドロキシアルキル基の例としては、限定はされないが、1個以上のヒドロキシ基で置換されたメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、およびn-ブチルが含まれる。
【0022】
本明細書で用いている「シクロアルキル」という用語は、3個から10個の炭素原子を含んでいる芳香環でない炭化水素環であって、任意でそれを介してその環を結合することができるC1-C6 アルキレンリンカーを含んでいる。同様にして「C3-C7 シクロアルキル」という用語は、3個から7個の炭素原子を含んでいる芳香環でない炭化水素環であって、任意でそれを介してその環を結合することができるC1-C6 アルキレンリンカーを含んでいる。C1-C6 アルキレン基とは上記で定義したとおりである。本発明で有用な、代表的な「C3-C7 シクロアルキル」としては、限定はされないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロヘプチルが含まれる。
【0023】
本明細書で用いている「ヘテロ環の(ヘテロサイクリック)」および「ヘテロシクリル」という用語は、3員から12員の芳香環でないヘテロ環であって、飽和されているかまたは1個以上の不飽和があり、任意で、C1-C6 アルキル、C1-C6 アルコキシ、C1-C6 アルキルスルファニル、C1-C6 アルキルスルフェニル、C1-C6 アルキルスルホニル、オキソ、ヒドロキシ、メルカプト、任意でアルキルで置換されたアミノ、カルボキシ、任意でアルキルで置換されたカルバモイル、任意でアルキルで置換されたアミノスルホニル、ニトロ、シアノ、ハロ、アリール、アルアルキル、ヘテロアリール、またはC1-C6 ペルフルオロアルキルからなる群から選択された置換基で置換された(置換は複数であっても良い)、S、S(O)、S(O)2、O、またはNから選択された1個以上のヘテロ原子置換を含んでいるものを意味している。
【0024】
このような環は任意で1つ以上の他の「ヘテロ環の」環、シクロアルキル環、またはアリール環と縮合させることができる。ヘテロ環の例としては、限定はされないが、テトラヒドロフラン-2-イルなどのテトラヒドロフラニル、ピラニル、1,4-ジオキサニル、1,3-ジオキサニル、ピペリジン-1-イルなどのピペリジニル、4-tert-ブトキシカルボニル-ピペラジン-1-イル、2,4-ピペラジンジオニル、2-オキソ−ピロリジン-1-イルおよびピロリジン-2-イルなどのピロリジニル、2-オキソ-イミダゾリジン-1-イルなどのイミダゾリジニル、ピラゾリジニル、モルホリン-4-イルなどのモルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロチオフェニル、ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イルなどのベンゾジオキシル、および類似のもの、ならびにそれらのさらに置換された形のものが挙げられる。
【0025】
本明細書で用いている「アリール」という用語は、任意で置換されたベンゼン環、または1個以上の任意で置換されたベンゼンもしくはシクロアルキル環と縮合して、例えば、アントラセン、フェナントイン、インダン、もしくはナフタレン環系を形成する、任意で置換されたベンゼン環系を意味する。任意で置換される代表的な置換基としては、C1-C6 アルキル、C1-C6 アルコキシ、C1-C6 ハロアルキル、C1-C6 ハロアルコキシ、C1-C6 アルキルスルファニル、C1-C6 アルキルスルフェニル、C1-C6 アルキルスルホニル、C1-C6 アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホノアミノ、アルキルカルボキシ、アルキルカルボキサミド、オキソ、ヒドロキシ、メルカプト、任意でアルキルもしくはアシルで置換されたアミノ、カルボキシ、テトラゾリル、任意でアルキルで置換されたカルバモイル、アリール、またはヘテロアリール、任意でアルキルで置換されたアミノスルホニル、アシル、アロイル、アロイルアミノ、ヘテロアロイル、アシルオキシ、アロイルオキシ、ヘテロアロイルオキシ、アルコキシカルボニル、ニトロ、シアノ、ハロ、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、任意でアリールで置換されたアリール 、ハロ、C1-C6 アルキル、C1-C6 ハロアルキル、またはC1-C6 アルキルスルホニル、ウレイド、アリールウレア、アルキルウレア、シクロアルキルウレア、アルキルチオウレア、アリールオキシ、またはアラルコキシの置換基が含まれる(置換は複数であっても良い)。「アリール」基の例としては、限定はされないが、フェニル、2-ナフチル、1-ナフチル、ビフェニル、インダニル、テトラヒドロナフチレニル、ならびにそれらの置換された誘導体が含まれる。
【0026】
本明細書で用いている「アラルキル」という用語は、本明細書で定義したアリール基またはヘテロアリール基であって、本明細書で定義しているC1-C3 アルキレンが含まれているのC1-C3 アルキレンリンカーを介して 結合しているものを意味する。「アラルキル」の例としては、限定はされないがベンジル、フェニルプロピル、フェニルエチル、2-ピリジルメチル、3-イソキサゾリルメチル、5-メチル-3-イソキサゾリルメチル、および2-イミダゾリルエチルが含まれる。
【0027】
本明細書で用いている「ヘテロアリール」という用語は、単環の5員から7員の芳香環、またはそのような単環で5員から7員の芳香環を2つ含んでなる縮合した二環または三環系のものを意味する。それらのヘテロアリール環は1個以上の窒素、イオウ、および/または酸素ヘテロ原子を含んでおり、N-オキシドならびにsulfur oxide、およびジオキシドはヘテロ原子の置換とすることができ、任意でC1-C6 アルキル、C1-C6 アルコキシ、C1-C6 アルキルスルファニル、C1-C6 アルキルスルフェニル、C1-C6 アルキルスルホニル、オキソ、ヒドロキシ、メルカプト、任意でアルキルで置換されたアミノ、カルボキシ、テトラゾリル、任意でアルキルで置換されたカルバモイル、任意でアルキルで置換されたアミノスルホニル、アシル、アロイル、ヘテロアロイル、アシルオキシ、アロイルオキシ、ヘテロアロイルオキシ、アルコキシカルボニル、ニトロ、シアノ、ハロ、C1-C6 ペルフルオロアルキル、ヘテロアリール、またはアリールからなる群から選択された3つまでのものと置換することができる(置換は複数であっても良い)。本発明で用いられる「ヘテロアリール」基の例としては、限定はされないが、フラニル、チオフェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、オキソピリジル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリダジル、ピラジニル、ピリミジル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インドリル、インダゾリル、およびそれらの置換された形のものが含まれる。
【0028】
本明細書で用いている「アルコキシ」という用語は、RaO-基を意味し、ここでRa は上記で定義したアルキルであり、「C1-C6 アルコキシ」という用語は、本明細書で定義しているアルコキシ基であってアルキル部分に少なくとも1個、最多で6個の炭素原子を含んでいるものである。本発明で有用な代表的なC1-C6 アルコキシ基としては、限定はされないが、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、およびt-ブトキシが含まれる。
【0029】
本明細書で用いている「アミノ」という用語は、-NH2基を意味する。
【0030】
本明細書で用いている「アルキルアミノ」という用語は、-NHRa基でRaが上記で定義されたアルキルであるものを意味する。
【0031】
本明細書で用いている「アリールアミノ」という用語は、-NHRa基でRaが上記で定義されたアルキルであるものを意味する。
【0032】
本明細書で用いている「アラルキルアミノ」という用語は、-NHRa基でRaが上記で定義されたアラルキル基であるものを意味する。
【0033】
本明細書で用いている「アラルコキシ」という用語は、RbRaO-基でRa がアルキレンおよびRb がアリールまたはヘテロアリールであるものを意味し、これらは上記で全て定義されている。
【0034】
本明細書で用いている「アリールオキシ」という用語は、RaO-基でRa がアリールまたはヘテロアリールであるものを意味し、これらは双方とも上記で定義されている。
【0035】
本明細書で用いている「ウレイド」という用語は、-NHC(O)NH2基を意味する。
【0036】
本明細書で用いている「アリールウレア」という用語は、-NHC(O)NHRa 基でRa が上記で定義されたアリールであるものを意味する。
【0037】
本明細書で用いている「アリールチオウレア」という用語は、-NHC(S)NHRa 基でRa が上記で定義されたアリールであるものを意味する。
【0038】
本明細書で用いている「アルキルウレア」という用語は、-NHC(O)NHRa 基でRa が上記で定義されたアルキルであるものを意味する。
【0039】
本明細書で用いている「シクロアルキルウレア」という用語は、-NHC(O)NHRa 基でRa が上記で定義されたシクロアルキルであるものを意味する。
【0040】
本明細書で用いている「C3-C7 シクロアルコキシ」という用語は、RaO-基でRa が上記で定義されたC3-C7 シクロアルキルであるものを意味する。本発明で有用な代表的なC3-C7 シクロアルコキシ基としては、限定はされないが、シクロブトキシ、およびシクロペントキシが含まれる。
【0041】
本明細書で用いている「ハロアルコキシ」という用語は、RaO-基を意味し、この式でRa は上記で定義されたハロアルキルであり、「C1-C6 ハロアルコキシ」という用語は、本明細書で定義されたハロアルコキシ基であってそのハロアルキル部分に少なくとも1個、最多で6個の炭素原子を含んでいるものを意味する。本発明で有用な代表的な C1-C6 ハロアルコキシ基としては、限定はされないがトリフルオロメトキシが含まれる。
【0042】
本明細書で用いている「アルキルスルファニル」という用語は、RaS-基を意味し、この式でRa は上記で定義されたアルキルであり、「C1-C6 アルキルスルファニル」という用語は、本明細書で定義されたアルキルスルファニル基であってそのアルキル部分に少なくとも1個、最多で6個の炭素原子を含んでいるものを意味する。
【0043】
本明細書で用いている「ハロアルキルスルファニル」という用語は、RaS-基を意味し、この式でRa は上記で定義されたハロアルキルであり、「C1-C6 ハロアルキルスルファニル」という用語は、本明細書で定義されたハロアルキルスルファニル基であってそのアルキル部分に少なくとも1個、最多で6個の炭素原子を含んでいるものを意味する。
【0044】
本明細書で用いている「アルキルスルフェニル」という用語は、RaS(O)-基を意味し、この式でRa は上記で定義されたアルキルであり、「C1-C6 アルキルスルフェニル」という用語は、本明細書で定義されたアルキルスルフェニル基であってそのアルキル部分に少なくとも1個、最多で6個の炭素原子を含んでいるものを意味する。
【0045】
本明細書で用いている「アルキルスルホニル」という用語は、RaS(O)2-基を意味し、この式でRa は上記で定義されたアルキルであり、「C1-C6 アルキルスルホニル」という用語は、本明細書で定義されたアルキルスルホニル基であってそのアルキル部分に少なくとも1個、最多で6個の炭素原子を含んでいるものを意味する。
【0046】
本明細書で用いている「アルキルスルホニルアミノ」という用語は、-NHS(O)2Ra基を意味し、この式でRa は上記で定義されたアルキルであり、「C1-C6 アルキルスルホニルアミノ」という用語は、本明細書で定義されたアルキルスルホニルアミノ基であってそのアルキル部分に少なくとも1個、最多で6個の炭素原子を含んでいるものを意味する。
【0047】
本明細書で用いている「アリールスルホニルアミノ」という用語は、-NHS(O)2Ra基を意味し、この式でRa は上記で定義されたアリールである。
【0048】
本明細書で用いている「アルキルカルボキシアミド」という用語は、-NHC(O)Ra基を意味し、この式でRa は上記で定義された、アルキル、アミノ、またはアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールで置換されたアミノである。
【0049】
本明細書で用いている「アルキルカルボキシ」という用語は、-C(O)Ra基を意味し、この式でRa は上記で定義されたアルキルである。
【0050】
本明細書で用いている「ヒドロキシ」という用語は、-OH基を意味する。
【0051】
本明細書で用いている「オキソ」という用語は、=O基を意味する。
【0052】
本明細書で用いている「メルカプト」という用語は、-SH基を意味する。
【0053】
本明細書で用いている「カルボキシ」という用語は、-C(O)ORa基を意味し、この式でRa はHまたは上記で定義されたアルキルである。
【0054】
本明細書で用いている「シアノ」という用語は、-CN基を意味する。
【0055】
本明細書で用いている「シアノアルキル」という用語は、-RaCN基を意味し、この式でRa は上記で定義されたアルキルである。本発明で有用な代表的な「シアノアルキル」基としては、限定はされないが、シアノメチル、シアノエチル、およびシアノイソプロピルが含まれる。
【0056】
本明細書で用いている「アミノスルホニル」という用語は、-S(O)2NH2基を意味する。
【0057】
本明細書で用いている「カルバモイル」という用語は、-OC(O)NHRa基を意味し、この式でRa は水素または上記で定義されたアルキルである。
【0058】
本明細書で用いている「カルボキサミド」という用語は、-C(O)NH2基を意味する。
【0059】
本明細書で用いている「スルファニル」という用語は、-S-基を意味する。
【0060】
本明細書で用いている「スルフェニル」という用語は、-S(O)-基を意味する。
【0061】
本明細書で用いている「スルホニル」という用語は、-S(O)2-基または-SO2-基を意味する。
【0062】
本明細書で用いている「アシル」という用語は、RaC(O)-基を意味し、この式でRa は上記で定義されたアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルである。
【0063】
本明細書で用いている「アロイル」という用語は、RaC(O)-基を意味し、この式でRa は上記で定義されたアリールである。
【0064】
本明細書で用いている「アロイルアミノ」という用語は、RaC(O)NH-基を意味し、この式でRa は上記で定義されたアリールである。
【0065】
本明細書で用いている「ヘテロアロイル」という用語は、RaC(O)-基を意味し、この式でRa は上記で定義されたヘテロアリールである。
【0066】
本明細書で用いている「アルコキシカルボニル」という用語は、RaOC(O)-基を意味し、この式でRa は上記で定義されたアルキルである。
【0067】
本明細書で用いている「アシルオキシ」という用語は、RaC(O)O-基を意味し、この式でRa は上記で定義されたアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルである。
【0068】
本明細書で用いている「アロイルオキシ」という用語は、RaC(O)O-基を意味し、この式でRa は上記で定義されたアリールである。
【0069】
本明細書で用いている「ヘテロアロイルオキシ」という用語は、RaC(O)O-基を意味し、この式でRa は上記で定義されたヘテロアリールである。
【0070】
本明細書で用いている「任意で」という用語は、後述する事象(単数または複数)が起こるかもしれないが起こらないかもしれないことを意味し、その用語には実際に起こる事象(単数または複数)、および実際に起こらない事象の双方が含まれる。
【0071】
本明細書で用いている「生理学的に機能を有する誘導体」という用語は、本発明の化合物の製薬上許容される誘導体の何らかのもの、例えばエステルまたはアミドなどを意味し、それは哺乳類に投与したとき本発明の化合物またはその活性代謝物を提供(直接的に、または間接的に)することができるものである。そのような誘導体がどのようなものであるかは、不適切な実験を行わなくとも、Burger’s Medicinal Chemistry And Drug Discovery、第5版、Vol 1: Principles and Practice、これは本明細書中に生理学的に機能を有する誘導体についての教示を参照により組み入れるが、これを参照することで、当業者には明白である。
【0072】
本明細書で用いている「溶媒和物」という用語は、溶質(本発明では、式(I)の化合物または、それの塩、もしくは生理学的に機能を有する誘導体)および溶媒によって形成される種々の化学量論的関係を有する複合体を意味する。このような本発明で用いる溶媒は、溶質の生物活性を妨害しない。適切な溶媒としては、限定はされないが、水、メタノール、エタノール、および酢酸が含まれる。好ましくは、用いる溶媒は製薬上許容される溶媒である。製薬上許容される適切な溶媒の例としては、限定はされないが、水、エタノール、および酢酸が含まれる。最も好ましくは、該溶媒は水である。
【0073】
本明細書で用いている「置換された」という用語は、言及している置換体(単数または複数)での置換を意味し、特に断らない限りは、複数の置換も許容される。
【0074】
本明細書に記載の化合物のある種のものは、1個以上のキラル原子を含むことができるか、または2つの鏡像異性体として存在することができる。本発明の化合物としては、鏡像異性体ならびに精製鏡像異性体の混合物、または鏡像異性体に富む混合物を包含する。また本発明の範囲には、上述の式(I)で示される化合物の個々の異性体、ならびにそれらの完全にまたは部分的に平衡化した混合物が包含される。本発明はまた、上記の式で示される化合物の個々の異性体を混合物として包含し、それらの異性体では1個以上のキラル中心が反転した形である。また、式(I)の化合物の互変異性体および互変異性体の混合物も式(I)の化合物の範囲に包含される。
【0075】
式(I)中に二重結合を含んでいるアルケニレン鎖が存在するので、式(I)の化合物の純粋なEおよびZ幾何異性体のそれぞれ、ならびにEおよびZ異性体の混合物も、式(I)の範囲内に含まれる。本発明はここで説明し、特許請求を行っているとおり、Z異性体とE異性体の比率については全く限定していない。
【0076】
1実施形態においては、式(I)の化合物は実質的に純粋なE幾何異性体の形態である。別の1実施形態においては、式(I)の化合物は実質的に純粋なZ幾何異性体の形態である。さらに別の1実施形態においては、式(I)の化合物はE幾何異性体とZ幾何異性体の混合物の形態であって、この2つの幾何異性体はどのような比率でもよい。
【0077】
上述の式(I)の化合物に関して、特に断って限定しない限りは、下記のR1、R2、R3、R3a、R4、R5、R、Ra、Rb、Rc、Rd、Re、q、r、s、Q、Q1、および Q2 は上記で定義した式(1)の範囲内にある全ての化合物に関して述べているものであることを理解すべきである。
【0078】
1実施形態においては、R1 は -H または メチル、好ましくはR1 は-Hである。
【0079】
上述のとおり、R2 は-(Q)q-(Q1)r-(Q2)で定義される基である。1実施形態においては、qとrは0で、R2 は -(Q2)である。別の1実施形態においては、q は1、2、3、または4、r は0、R2 は-(Q)q-(Q2)である。別の1実施形態においては、qは0、rは1、R2 は-(Q1)-(Q2)である。別の1実施形態においては、q は1、2、3、または4、rは1、R2 は-(Q)q-(Q1)-(Q2)である。
【0080】
1実施形態においては、q は1、2、3、または4、QはCH2である。別の1実施形態においては、mは1、2、または3、QはCH2である。好ましい1実施形態においては、qは1または2、Q はCH2である。
【0081】
1実施形態においては、rは0または1、Q1 はNHまたはOである。別の1実施形態においては、rは0または1、Q1 はNH である。好ましい1実施形態においてはrは0である。
【0082】
1実施形態においては、Q2 はC1-C6 アルキル、アリール、ヘテロ環、C3-C7シクロアルキル、またはヘテロアリールであって、その各々は任意で少なくとも1つのRa 基で置換されたものとすることができ、この式でRa は上記で定義されたとおりのものである。別の1実施形態においては、Q2 はアリールであって、任意で少なくとも1つのRa 基で置換されたものとすることができ、この式でRa は上記で定義されたとおりのものである。
【0083】
1実施形態においては、R2 は-(Q)q-(Q1)r-(Q2)で定義される基であって、この式でQ はCH2、q は1、2、3、または4、r は0、およびQ2 はアリールであって任意で少なくとも1つのRa 基で置換されたものとすることができ、この式でRa は上記で定義されたとおりのものであり、好ましくはQ はCH2、q は1、2、または3、r は0、およびQ2 はフェニルであって、任意で少なくとも1つのRa 基で置換されたものとすることができ、この式でRa は上記で定義されたとおりのものであり、より好ましくはQ はCH2、q は2、r は 0、および Q2 はフェニルであって、任意で少なくとも1つのRa 基で置換されたものとすることができ、この式でRa は上記で定義されたとおりのものである。
【0084】
別の1実施形態においては、R2 は-(Q)q-(Q1)r-(Q2)で定義される基であって、この式でq は 0、r は0、およびQ2 は アリールであって任意で少なくとも1つのRa 基で置換されたものとすることができ、この式でRa は上記で定義されたとおりのものであり、好ましくはq は 0、r は 0、およびQ2 はフェニルであって、任意で少なくとも1つのRa 基で置換されたものとすることができ、この式でRa は上記で定義されたとおりのものである。
【0085】
別の1実施形態においては、R2 は-(Q)q-(Q1)r-(Q2)で定義される基であって、この式でq は 0、r は 0、およびQ2 は C1-C6 アルキルであって任意で少なくとも1つのRa 基で置換されたものとすることができ、この式でRa は上記で定義されたとおりのものである。
【0086】
1実施形態においては、m は 0、n は 1、および R3 は -H または C1-C6 アルキル、好ましくは m は 0、n は 1、および R3 は-H またはメチルである。別の1実施形態においては、m は 1、n は 0、およびR3a は-H または C1-C6 アルキル、好ましくはm は 1、n は 0、および R3a は -H またはメチルである。
【0087】
1実施形態においては、m は 1および n は1で、R3 およびR3a はそれらが結合している原子と共に、任意に置換されてもよい縮合環、
【化3】

【0088】
を形成する。
【0089】
当業者であれは、任意の置換基の範囲が、どのR3 とR3a 基が縮合環を形成するかによって変わることは理解されよう。
【0090】
1実施形態においては、R4 は-NHS(O)2Rcであり、この式でRc は アリールまたは C1-C6 アルキル、好ましくはRc はフェニル、置換されたフェニル、またはメチルである。好ましい1実施形態においては、R4 は-OHである。別の1実施形態においては、R4 は-N(Rb)Rであって、この式でR は-H、アリール、または-ORb であり、Rb は-H、C1-C6 アルキル、またはC1-C6 アルケニルである。
【0091】
1実施形態においては、R5 はハロであり、好ましくは-Brである。好ましい1実施形態においては、R5 は -Hである。
【0092】
本発明の化合物の具体的な例としては下記のものが挙げられる:
2-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-アミノ-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(4-tert-ブトキシカルボニル-ピペラジン-1-イル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-tert-ブトキシカルボニルアミノ-ブチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-ジメチルアミノ-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-ジメチルアミノ-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-アミノ-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-アミノ-ブチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-ベンジルアミノ-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-フェネチルアミノ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(2-ピリジン-4-イル-エチルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-ジメチルアミノ-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(インダン-2-イルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(3-モルホリン-4-イル-プロピルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-ジエチルアミノ-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[3-(2-オキソ-ピロリジン-1-イル)-プロピルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-tert-ブチル-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(2-オキソ-イミダゾリジン-1-イル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-ジメチルアミノ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(2-モルホリン-4-イル-エチルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(4-フェノキシ-フェニル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-シクロヘキシルアミノ-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[(テトラヒドロ-フラン-2-イルメチル)-アミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-ヒドロキシ-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(3-ブロモ-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(4-メチル-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(2-ピリジン-3-イル-エチルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-ベンジルアミノ-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-ピペリジン-1-イル-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(3-ペンタフルオロスルファニル-フェニルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(5,6,7,8-テトラヒドロ-ナフタレン-1-イルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(ナフタレン-1-イルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-[4-(2-ジエチルアミノ-エチルカルバモイル)-フェニルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-tert-ブトキシカルボニルアミノ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-アミノ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(2,4,6-トリメトキシ-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[3-(3-フェニル-ウレイド)-ベンジルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[4-(3-フェニル-ウレイド)-ベンジルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[4-(トルエン-4-スルホニルアミノ)-ベンジルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(3-ウレイド-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(ジメチルアミノスルホニルアミノ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(4-メトキシ-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-[(ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イルメチル)-アミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(3-トリフルオロメチル-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(4-ニトロ-フェニル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-イミダゾール-1-イル-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(4-スルファモイル-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(3-メトキシ-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-クロロ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(3-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(4-アミノ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-アミノ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(3-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(4-スルファモイル-フェニル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(2-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(4-ヒドロキシ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-ブロモ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-クロロ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(2-ピペラジン-1-イル-エチルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(1-メチル-ピロリジン-2-イル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-ピペリジン-1-イル-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-クロロ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-イル)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(tert-ブトキシカルボニルメチル-アミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(2-ヒドロキシ-エトキシ)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(3-メトキシ-プロピルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(2-メトキシ-エチルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-ヒドロキシ-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-カルボキシ-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-プロピルアミノ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(カルボキシメチル-アミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
3-(2-クロロ-フェニルアミノ)-6-メトキシ-ナフタレン-2-カルボン酸;
2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸フェニルアミド;
2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-7-ヒドロキシ-キノリン-3-カルボン酸フェニルアミド;
2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-7-ヒドロキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-7-(2-ヒドロキシ-エトキシ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3,4-ジクロロフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-ビフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(フェニルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(メチル-3-メチルフェニルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(シクロヘキシルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-クロロフェニルアミノ)-6,7-ジメトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-クロロフェニルアミノ)-6,7-メチレンジオキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-クロロフェニルアミノ)-7-ヒドロキシ-キノリン-3-カルボン酸;
8-ブロモ-2-(3-クロロフェニルアミノ)-7-ヒドロキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-クロロフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボキサミドフェニルスルホンアミド;
2-(3-クロロフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボキサミド 2-ニトロ-フェニルスルホンアミド;
2-(3-クロロフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボキサミド メチルスルホンアミド;
8-ブロモ-2-(3-クロロフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-アセトフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-ベンゾフェノン-イル-アミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-フルオロ-5-メチルフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-シアノフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-クロロ-6-メチルフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-カルボキシベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-クロロ-6-メトキシフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-エチルフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(4-ニトロフェニルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-カルボキサミドフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(4-ヒドロキシフェネチルアミノ)- キノリン-3-カルボン酸;および
7-メトキシ-2-(ピペリジン-4-オール)- キノリン-3-カルボン酸;
またはそれらの塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能を有する誘導体。
【0093】
さらに本発明の化合物の具体的な例としては次のものが挙げられる:
【化4】

【0094】
または、それらの塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能を有する誘導体。
【0095】
典型的には、本発明の塩は製薬上許容される塩である。「製薬上許容される塩」という用語に包含される塩は、本発明の化合物の毒性を持たない塩を意味する。本発明の化合物の塩としては、式(I)の化合物で置換基上の窒素に由来する酸付加塩を含んでなるものとすることができる。代表的な塩としては次の塩が含まれる:酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、硫酸水素塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物、エデト酸カルシウム、カルシン酸塩、炭酸塩、塩化物、クラブラン酸塩、クエン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストール酸塩、エシル酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニル酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフト酸塩、ヨウ化物塩、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチルブロミド、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、マレイン酸モノカリウム塩、粘液酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、N-メチルグルカミン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、カリウム塩、サリチル酸塩、ナトリウム塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシル酸塩、トリエチオジド、トリメチルアンモニウム塩、および吉草酸塩。その他の塩、それらは製薬上許容されるものではないが、それらは本発明の化合物の調製に有用である可能性があり、それらは本発明のさらに別の態様を形成する。
【0096】
治療に用いる際に、式(I)の化合物、ならびにそれの塩、溶媒和物、および生理学的に機能を有する誘導体の治療上有効な量をそのままの化学物質として投与することは可能であるが、活性成分を医薬組成物とすることが可能である。従って、本発明はさらに医薬組成物を提供し、その医薬組成物には、式(I)の化合物、ならびにその塩、溶媒和物、および生理学的に機能を有する誘導体の治療上有効な量、ならびに1種以上の製薬上許容される担体、賦形剤、または添加剤が含まれる。式(I)の化合物ならびに、それの塩、溶媒和物、および生理学的に機能を有する誘導体は上述のとおりである。担体、賦形剤、または添加剤はその製剤の他の成分と両立しうるものであって、その製剤のレシピエントに無害なものでなければならない。本発明の別の1態様では、医薬品製剤の調製のための方法も提供され、その方法には、式(I)の化合物または、それの塩、溶媒和物、および生理学的に機能を有する誘導体を、1種以上の製薬上許容される担体、賦形剤、もしくは添加剤と混合することが含まれる
医薬品製剤は、ユニット投与量あたりあらかじめ定められた量の活性成分を含有しているユニット投与形態とすることができる。そのようなユニットには、治療しようとする状態、投与経路、ならびに患者の年齢、体重、および病状の如何によって変わるが、例えば、0.5 mgから1 gの、好ましくは1 mgから700 mgの、より好ましくは、5 mgから100 mgの式(I)の化合物を、含有させることができ、または医薬品製剤は、ユニット投与量あたりあらかじめ定められた量の活性成分を含有しているユニット投与形態とすることができる。好ましいユニット投与量製剤は、上記で説明したような、一日量もしくはそれ以下の投与量、またはそれを適切に分けた量の活性成分を含有するものである。さらに、そのような医薬品製剤は医薬品業界でよく知られた何らかの方法で調製することができる。
【0097】
医薬品製剤は適切な投与経路、例えば、経口(バッカルもしくは舌下を含む)、直腸内、鼻腔内、局所(バッカル、舌下、もしくは経皮)、膣内、または非経口経路(皮下、筋肉内、静脈内、および皮内を含む)による投与用とすることができる。そのような製剤は製薬業界では既知の何らかの方法、例えば、該有効成分を担体または添加剤と会合させることによって調製することができる。
【0098】
経口投与用とした医薬品製剤は別個のユニット、例えばカプセルもしくは錠剤;粉末もしくは顆粒;水性もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液;可食形態もしくはホイップ;または水中油型乳剤もしくは油中水型乳剤などとすることができる。
【0099】
例えば、錠剤もしくはカプセル剤での経口投与用には、該活性薬剤を経口用で無毒の製薬上許容される不活性の担体、例えばエタノール、グリセロール、水、および類似のものなどと組み合わせることができる。粉末剤は該化合物を適切な微細な大きさに破砕し、同程度に破砕した製薬用担体、例えば、可食炭水化物、例えば、デンプンもしくはマンニトールなどの担体と混合して調製することができる。着香剤、分散剤、および着色剤も含有させることができる。
【0100】
カプセル剤は、上述のように混合粉末を調製して、ゼラチンの鞘に充填することによって作製することができる。コロイド状シリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、または固体のポリエチレングリコールなどの流動促進剤および滑沢剤を、充填操作の前に混合粉末に添加することができる。カプセル剤を摂取した後の薬剤の利用度を改善するために、寒天、炭酸カルシウム、または炭酸ナトリウムなどの崩壊剤または可溶化剤を添加することもできる。
【0101】
さらに、所望により、またはそれが必要であれば、その混合物中に適切な結合剤、滑沢剤、崩壊剤、および着色剤を加えることもできる。適切な結合剤としては、デンプン、ゼラチン、天然の糖、例えばブドウ糖もしくはβ-乳糖、トウモロコシ甘味料など、天然および合成のゴム、例えばアラビアゴム、トラガカント、もしくはアルギン酸ナトリウムなど、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ロウおよび類似のものなどが含まれる。これらの投与形態中に用いられる滑沢剤としては、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、および類似のものが含まれる。崩壊剤としては、限定はされないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタン・ガム、および類似のものが含まれる。錠剤は、例えば、混合粉末を調製し、顆粒化またはスラッジ化し、滑沢剤と崩壊剤を添加し、打錠することによって製剤化する。混合粉末は、適度に破砕した該化合物を、上述の賦形剤もしくは基剤とともに、および任意で、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、もしくはポリビニルピロリドンなどの結合剤、パラフィンなどの溶解遅延剤、第4級塩などの再吸収促進剤、および/またはベントナイト、カオリン、もしくはリン酸カルシウムなどの吸収剤と混合することによって調製される。混合粉末は、シロップ、デンプンペイスト、アラビアゴム粘液、またはセルロース性のもしくはポリマー性の材料の溶液などの結合剤で湿潤化し、ふるいを通過させることによって粒状とすることができる。粒状化に替わるものとしては、混合粉末を打錠機にかけ、その結果、粒状に砕かれた不完全に形成されたスラッジが得られる。その粒状物は錠剤形成用の染料への粘着を防ぐために、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルク、または鉱油の添加によって滑沢化することができる。この滑沢化した混合物を錠剤へと圧縮する。また、本発明の化合物は自由流動している不活性の担体と組み合わせて、粒状化またはスラッジ化ステップを経由することなく直接的に錠剤へと圧縮することもできる。シェラックの密閉コーティング、糖のコーティング、またはポリマー性材料からなる透明または不透明の防護コーティング、およびロウの光沢コーティングを提供することができる。ユニット投与形態の異なるものを見分けられるようにこれらのコーティングに染料類を添加することができる。
【0102】
液剤、シロップ剤、およびエリキシル剤などの経口投与用液体は投与ユニットの形態で調製して、ある一定の量の液があらかじめ定められた量の化合物を含有するようにすることができる。シロップ剤は該化合物を適切に着香した水性溶液中に溶解することによって調製することができ、エリキシル剤は無毒のアルコール性ビヒクルを用いることによって調製される。懸濁液は該化合物を無毒のビヒクル中に分散させることによって製剤化することができる。可溶化剤およびエトキシル化イソステアリルアルコールおよびポリオキシエチレンソルビトールエーテルなどの乳化剤、保存剤、ペパーミント油などの着香剤、または天然甘味料またはサッカリンもしくはその他の人工甘味料、および類似のものも添加することができる。
【0103】
それが適切である場合には、経口投与用の投与ユニット剤型をマイクロカプセル化することができる。また、その製剤は、薬剤の放出を延長、または持続させるために、例えば、ポリマー、ロウ、または類似のもので微粒子状のものをコーティングするかまたは包埋することによって調製することもできる。
【0104】
式(I)の化合物ならびに、それの塩、溶媒和物、および生理学的に機能を有する誘導体はまた、リポソーム送達システムの形態、例えば小さな単層の小胞、大きな単層の小胞、および多層の小胞などの形態で投与することもできる。リポソームは種々のリン脂質、例えば、コレステロール、ステアリルアミン、またはホスファチジルコリンなどから形成することができる。
【0105】
式(I)の化合物ならびに、それの塩、溶媒和物、および生理学的に機能を有する誘導体はまた、該化合物分子が個々に結合する担体としてモノクローナル抗体を用いることによって送達させることもできる。該化合物はまた、標的を狙うことのできる薬剤担体として可溶性ポリマーと結合させることもできる。そのようなポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルタミドフェノール、またはパルミトイル残基で置換されたポリエチレンオキサイドポリリジンが含まれる。さらに、該化合物は、薬剤の調節された放出を行うことのできる生物崩壊性ポリマーのクラスのもの、例えばポリ乳酸、polepsilon カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルソエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート、および架橋したもしくは両親媒性のヒドロゲルのブロックコポリマーに結合させることができる。
【0106】
経皮投与用とした医薬品製剤は、レシピエントの表皮に長時間密接に接触し続けることを意図した個別のパッチとすることができる。例えば、該活性成分をそのパッチからイオン導入法(iontophoresis)によって放出させることができ、このことについてはPharmaceutical Research, 3(6), 318(1986)に総説されている。
【0107】
皮膚局所投与用の医薬品製剤は軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、粉末、溶液、ペイスト、ゲル、スプレー、エアロゾル、またはオイルとして製剤化することができる。
【0108】
眼またはその他の体表組織、例えば口腔および皮膚の治療用には、該製剤を局所用軟膏またはクリームとして適用することが好ましい。軟膏に製剤化する際には、該活性成分をパラフィン性軟膏基剤、または水と混和する軟膏基剤のいずれかと共に用いる。あるいはまた、該活性成分は、水中油型クリーム基剤または油中水型基剤を用いて製剤化することができる。
【0109】
眼の局所投与用の医薬品製剤としては、点眼液が含まれ、点眼液では該活性成分は適切な担体、特に水性溶媒中に溶解または懸濁される。
【0110】
口腔の局所投与用の医薬品製剤としては、ロゼンジおよび含嗽剤が挙げられる。
【0111】
直腸投与用の医薬品製剤は坐剤または浣腸剤とすることができる。
【0112】
経鼻投与用の医薬品製剤で担体が固体であるものは、粒子径が例えば20から500ミクロンの粗粉末が含まれ、それは鼻で吸い込んで、すなわち鼻の近傍に保持された粉末容器から鼻腔を経由して急速に吸入させることによって投与される。経鼻スプレーまたは点鼻剤として投与するための、担体が液体である適切な製剤としては、該活性成分の水性または油性溶液が挙げられる。
【0113】
吸入によって投与するための医薬品製剤としては、微粒子粉剤または噴霧剤が挙げられ、それらは種々のタイプの計量しうる、用量を加圧させたエアロゾル、ネブライザー、または通気器を用いることによって発生させることができる。
【0114】
経膣投与用の医薬品製剤は、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペイスト、フォーム、またはスプレイの剤型とすることができる。
【0115】
非経口投与用の医薬品製剤としては、水性および非水性の無菌注射用溶液、それには抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、およびその製剤の投与を意図しているレシピエントの血液と等張とする溶質を含有することができる;ならびに水性および非水性無菌懸濁液、それには懸濁剤および濃厚化剤を含有することができるが、それらの液が含まれる。この製剤はユニット投与量の容器、または複数回投与量の容器に入ったものとすることができ、例えば封じたアンプルおよびバイアルとすることができ、使用直前に無菌の液体担体、例えば注射用水を添加することのみが必要とされるような凍結乾燥条件で保存することができる。必要に応じて調製される注射用溶液および懸濁液は、無菌の粉末、顆粒、および錠剤から調製することができる。
【0116】
上記で特に言及した成分以外にも、対照としている製剤のタイプに関連して当業界で従来から用いられているその他の添加剤を含有させることができることは理解すべきであり、例えば、経口投与用に適した添加剤としては着香剤が含まれる。
【0117】
本発明の化合物の治療上有効な量は、多数の因子、例えば、動物の年齢および体重、治療を必要とする精確な病状およびその重篤度、該製剤の性質、および投与経路などの因子の如何によって変わり、究極的には担当医師または獣医師の裁量による。しかし、新生物増殖、例えば結腸癌や乳癌の治療のための式(I)の化合物の有効量は通常は1日あたりレシピエント(哺乳類)の体重1 kgあたり0.1 mgから100 mgの範囲であり、より一般的には1日あたり体重1 kgあたり1 mgから10 mgである。従って体重70 kgの成熟した哺乳類では、1日あたりの実際の投与量は70 mgから700 mgとなり、この量を1日に1回のみで、またはより一般的には1日あたり数回(例えば2、3、4、5、または6回)に分けて、合計の投与量が同量となるように投与することができる。式(I)の化合物の塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能を有する誘導体の有効量は、式(I)の化合物それ自体での有効量の比率として決定することができる。同様な投与量がその他の上述した病状の治療のためにも適切と考えられる。
【0118】
式(I)の化合物ならびに、それの塩、溶媒和物、および生理学的に機能を有する誘導体は、造血細胞の欠乏、例えば貧血、それには腎不全または自己免疫疾患もしくは癌などの慢性疾患による貧血が含まれるが、好中球減少症、血球減少症、薬剤によって誘発された貧血、血球増多症、プロテインキナーゼYAK3の阻害の結果生ずる癌および骨髄抑制などの病状の治療に有用であると考えられる。
【0119】
また本発明は、医学的治療、特にYAK3活性によってメディエートされる障害の治療に用いるための、式(I)の化合物および、それの製薬上許容される塩、溶媒和物、またはそれの生理学的に機能を有する誘導体を提供する。
【0120】
本明細書で言及している不適切なYAK3活性とは、ある特定の哺乳類の被験者で期待される正常なYAK3活性からはずれるようなYAK3活性である。不適切なYAK3活性は、例えば、活性の異常な上昇、またはYAK3活性が発揮されるタイミングおよび/または活性の制御の変調などの形をとりうる。このような不適切な活性は、例えば該プロテインキナーゼの過剰発現または変異の結果として不適切なまたは制御されない活性化がもたらされるものである。
【0121】
本発明は制御されないYAK3活性に関連した障害の予防および/または治療のためにYAK3を制御、変調、または阻害する方法を得ようとするものである。とりわけ、本発明の化合物は、貧血、それには腎不全または自己免疫疾患もしくは癌などの慢性疾患による貧血が含まれるが、好中球減少症、血球減少症、薬剤によって誘発された貧血、血球増多症、癌、および骨髄抑制などの、造血細胞の欠乏の特定の形態のものの治療に用いることができる。
【0122】
本発明のさらに別の態様では、YAK3活性によってメディエートされる障害に罹患している哺乳類の治療方法が提供され、その方法には、該被験者への式(I)の化合物または、それの製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能を有する誘導体の有効量の投与が含まれる。
【0123】
本発明のさらに別の態様では、不適切なYAK3活性によって特徴付けられる障害の治療のための薬剤の調製における、式(I)の化合物または、それの製薬上許容される塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能を有する誘導体の使用が提供される。
【0124】
本発明の特定の実施形態について実施例を提示することによって説明する。該化合物について示した物理的データはそれらの化合物の特定した構造と矛盾しないものである。
【0125】
実施例
本明細書の工程、スキーム、および実施例で用いている記号と約束ごとは現代の化学的文献、例えばthe Journal of the American Chemical Societyまたはthe Journal of Biological Chemistry中で用いられているものと同じものである。アミノ酸残基を示すためには標準的な1文字または3文字の略記法が一般的に用いられており、それらは特に断らない限りはL体を意味するものとされている。特に断らない限りは、出発材料は全て市販のものであり、それ以上精製することなく用いた。具体的には、下記の略語を実施例および本明細書全体にわたって用いる。
【表1】

【0126】
エーテルと記載しているものは全てジエチルエーテルである;塩水(brine)とは飽和NaCl水溶液を意味する。特に断らない限りは、温度は全て℃(摂氏)で表されている。特に断らない限り、全ての反応は不活性気体の雰囲気下で室温で行われている。
【0127】
1H NMRスペクトルは、Varian VXR-300、Varian Unity-300、Varian Unity-400装置、Brucker AVANCE-400、またはGeneral Electric QE-300で記録した。化学シフトは百万分率で表した(ppm, δ単位)。カップリング定数はヘルツ(Hz)単位である。スプリットパターンは見かけの多重度を示し、s(シングレット)、d(ダブレット)、t(トリプレット)、q(カルテット)、quint (クインテット)、m(マルチプレット)、br(ブロード)として示した。
【0128】
HPLCはGilson HPLCまたはShimazu HPLCシステムで次の条件で記録した。カラム: 50 X 4.6mm (id)ステンレスで5 μm Phenomenex Luna C-18を充填したもの ; 流速: 2.0 mL/分; 移動相: A 相= 50 mM 酢酸アンモニウム(pH 7.4)、B 相 = アセトニトリル、0-0.5 分 (A: 100%、B: 0%)、0.5-3.0 分 (A:100-0%、B:0-100%)、3.0-3.5 分 (A: 0%、B: 100%)、3.5-3.7 分 (A: 0-100%、B: 100-0%)、3.7-4.5 分 (A: 100%、B: 0%); 検出 : UV 254nm; 注入量: 3μL。
【0129】
低分解能マススペクトル(MS)はJOEL JMS-AX505HA、JOEL SX-102、またはSCIEX-APIiiiスペクトロメーターで記録し;LC-MSはmicromass 2MDおよびWaters 2690で記録し; 高分解能MSはJOEL SX-102Aスペクトロメーターを用いて得た。全てのマススペクトルは、エレクトロスプレーイオン化法(ESI)、化学イオン化法(CI)、電子衝撃法(EI)により、または高速原子衝撃(FAB)法により行なった。赤外(IR)スペクトルは、1-mm NaClセルを用いてNicolet 510 FT-IRスペクトロメーターで得た。反応の多くは0.25 mm E. Merck シリカゲルプレート(60F-254)での薄層クロマトグラフィーでモニターし、UV光、5%エタノール性リンモリブデン酸、またはp-アニスアルデヒド溶液で可視化した。フラッシュカラムクロマトグラフィはシリカゲル(230-400メッシュ, Merck)で行なった。
本発明の化合物は標準的な化学的操作を含む種々の方法で作成することができる。特に断らない限りは、以前に定義した変数は全て以前に定義したとおりの意味を今後も引き続き有するものとする。一般的合成方法の説明を下記に示し、本発明の特定の化合物は作業実施例において調製する。
【0130】
一般式(I)の化合物は下記の合成スキームで部分的には示しているとおり、有機合成の分野で既知の方法によって調製することができる。下記のスキームの全てにおいて、化学の一般原則のとおり感受性のまたは反応性の基のための保護基を必要に応じて用いることは良く理解されている。保護基は有機合成の標準的方法に従って用いられる(T. W. GreenとP. G. M. Wuts (1991) 「有機合成での保護基」"Protecting Groups in Organic Synthesis"、John Wiley & Sons)。これらの保護基は該化合物の合成の都合の良いステージで当業者であれば容易に判る方法を用いて除去される。工程ならびに反応条件とその実行の順番の選択は式(I)の化合物の調製法と一致したものとすべきである。当業者であれば、式(I)の化合物中に立体中心が存在するかどうか判るであろう。従って、本発明には、立体異性体として存在しうるものの双方、およびラセミ化合物のみならず、個々の鏡像異性体も含まれる。ある化合物が単一の鏡像異性体であることが望ましい場合には、立体特異的合成によって、または最終産物もしくは都合の良い中間体の分離によって得ることができる。最終産物、中間体、または出発材料の分離は当業界で既知の何らかの適切な方法で行うことができる。例えば、「有機化合物の立体化学」"Stereochemistry of Organic Compouns", E.L.Eliel, S.H.WilenとL.N.Mander (Wiley-Interscience, 1994)を参照せよ。
【0131】
式(I)の化合物はスキーム1、2、3、4、および5で説明している合成手順、ならびにそれ以降の実施例の項のさらに詳細な説明に従って調製することができる。概括的には、置換されたカルボキシキノリンの調製のための本明細書で用いている合成方法は、J.C.S. Perkin, 1, 1981, 5, 1520-30およびJ. Het.Chem. 1991,28(5),1339-40中に詳述されている方法である。
【0132】
スキーム1は、式Iの化合物の調製に有用な3-カルボキシキノリン中間体の調製のための合成スキームを説明したものである。簡潔に述べれば、置換されたアニリン(I)をジエチルアミンとTHFの存在下で塩化アセチルでアシル化してアセトアニリド(II)を得る。DMF中でアセトアニリド(II)をPOCl3で処理して2-塩化-3-ホルミルキノリン(III)を得る。塩基性エタノール中でAgNO3で酸化させて、対応する2-塩化-3-カルボキシキノリン(IV)を得る。
【0133】
スキーム1
【化5】

【0134】
アルキルアミン置換基をR2 の位置に有する式(I)の化合物は、スキーム1および2、ならびに実施例1および2の方法に従って調製することができる。
【0135】
スキーム2
【化6】

【実施例1】
【0136】
2-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸
【化7】

【0137】
2-クロロ-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸(60 mg、0.22 ミリモル)、(3-アミノ-プロピル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル(77 mg、0.44ミリモル)、炭酸カリウム(73 mg、0.46ミリモル)、および乾燥DMSO(4 mL)中の分子ふるい-4A (300mg)の懸濁液を100℃で一晩加熱した。この反応混液をSCXカラムでMeOHを溶出液として用いてクロマトグラフィーで精製し、CH2Cl2 とヘキサンから再結晶させて2-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸を白色の固形物として得た; 収量70 mg (85%)。 1H NMR (400MHz、DMSO-d6) ppm 1.38 (s, 9H)、1.73 (m, 2H)、3.02 (q, 2H, J = 6.1 Hz)、3.53 (q, 2H, J = 6.1 Hz)、3.87 (s, 3H)、6.84 (dd, 1H, J = 2.3, 8.8 Hz)、6.93 (br, 1H)、7.71 (d, 1H, J = 8.8 Hz)、8.23 (br, 1H)、8.62 (br, 1H)、13.22 (br, 1H)。LC/MS: m/z 376 (M+1)+, 374 (M-1) -
【実施例2】
【0138】
2-(3-アミノ-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸
【化8】

【0139】
乾燥4N HCl/1,4-ジオキサン(1 ml)溶液中に2-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸(30 mg、0.08ミリモル)を含む懸濁液を還流しつつ5日間加熱した。溶媒を蒸発させた後、残査をメタノールおよびジエチルエーテルから再結晶させて、2-(3-アミノ-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸を白色結晶として得た; 収量19.3 mg (88%)。 1H NMR (400MHz, DMSO-d6) ppm 1.91 (m, 2H)、2.90 (t, 2H, J = 7.3 Hz)、3.56 (m, 2H)、3.83 (s, 3H)、6.74 (dd, 1H, J = 2.4, 8.6 Hz)、6.88 (d, 1H, J = 2.4 Hz)、7.55 (d, 1H, J = 8.6 Hz)、8.24 (br, 1H)、8.37 (s, 1H)、10.38 (br, 1H)。 LC/MS: m/z 276 (M+1)+, 274 (M-1) -
【0140】
アルキルアミンR2置換基またはそれのtert-ブトキシカルボニル誘導体を有する式(I)のさらに別の化合物を、スキーム1および2、ならびに実施例1および2の方法に従って調製した。それらは下記のとおり同定された。
【0141】
2-[2-(4-tert-ブトキシカルボニル-ピペラジン-1-イル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-tert-ブトキシカルボニルアミノ-ブチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;および
2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸,
2-(2-アミノ-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;および
2-(4-アミノ-ブチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸.
R2 の位置にフェネチル、ベンジル、他のアリールアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、アルキルアミン、またはヘテロアリール置換基を有する式(I)の化合物はスキーム3および実施例3-8の方法に従って調製することができる。典型的には、2-クロロ-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸 (60 mg, 0.22 ミリモル)、対応するアミン(0.44 ミリモル)、炭酸カリウム(73 mg、0.46ミリモル)、および乾燥DMSO(4 mL)中の分子ふるい-4A (300mg)の懸濁液を100℃で一晩加熱した。この反応混液をSCXカラムでMeOHを溶出液として用いてクロマトグラフィーで精製した。対応する産物は通常はCH2Cl2 とヘキサンから再結晶させて良好な収率で白色の固形物として得た。実施例3-8およびその他の特別に名付けられた化合物は、スキーム1および3の方法に従って調製した。
【0142】
スキーム3
【化9】

【実施例3】
【0143】
2-ベンジルアミノ-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸
【化10】

【0144】
1H NMR (400MHz, DMSO-d6) ppm 3.87 (s, 3H)、4.79 (d, 2H, J = 5.0 Hz)、6.86 (dd, 1H, J = 2.5, 8.6 Hz)、6.92 (d, 1H, J = 2.5 Hz)、7.25 (t, 1H, J = 7.1 Hz)、7.32〜7.42 (m, 4H)、7.74 (d, 1H, J = 8.8 Hz)、8.58 (br, 1H)、8.67 (s, 1H)。 LC/MS: m/z 309 (M+1)+, 307 (M-1) -
【実施例4】
【0145】
7-メトキシ-2-フェネチルアミノ-キノリン-3-カルボン酸
【化11】

【0146】
1H NMR (400MHz, DMSO-d6) ppm 2.95 (t, 2H, J = 7.0 Hz)、3.76 (dt, 2H, J = 5.3, 7.0 Hz)、3.88 (s, 3H)、6.85 (dd, 1H, J = 2.3, 8.8 Hz)、6.96 (s, 1H)、7.21 (m, 1H)、7.24〜7.33 (m, 4H)、7.71 (d, 1H, J = 8.8 Hz)、8.27 (br, 1H)、8.62 (s, 1H). LC/MS: m/z 323 (M+1)+, 321 (M-1) -
【実施例5】
【0147】
7-メトキシ-2-(2-ピリジン-4-イル-エチルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸
【化12】

【0148】
1H NMR (400MHz, DMSO-d6) ppm 2.98 (t, 2H, J = 7.0 Hz)、3.81 (m, 2H)、3.89 (s, 3H)、6.85 (dd, 1H, J = 2.0, 8.6 Hz)、6.96 (s, 1H)、7.33 (d, 2H, J = 4.6 Hz)、7.70 (d, 1H, J = 8.6 Hz)、8.33(br, 1H)、8.48(d, 2H, J = 4.6 Hz)、8.62 (s, 1H)、13.23 (br, 1H)。 LC/MS: m/z 324 (M+1)+, 322 (M-1) -
【実施例6】
【0149】
【化13】

【0150】
2-(2-ジメチルアミノ-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸 塩酸塩
1H NMR (400MHz, DMSO-d6, 333K) ppm 2.88 (s, 6H)、3.41 (t, 2H, J = 6.1 Hz)、3.91 (s, 3H)、4.05 (br, 2H)、6.98 (dd, 1H, J = 2.3, 8.8 Hz)、7.32 (br, 1H)、7.82 (d, 1H, J = 8.8 Hz)、8.77 (s, 1H)。 LC/MS: m/z 290 (M+1)+, 288 (M-1) -
【実施例7】
【0151】
2-(インダン-2-イルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸
【化14】

【0152】
1H NMR (400MHz, DMSO-d6) ppm 2.90 (dd, 2H, J = 5.6, 15.9 Hz)、3.40 (DMSO-d6中ではH2Oのピークに隠されている, 2H)、3.89 (s, 3H)、4.96 (m, 1H)、6.86 (dd, 1H, J = 2.5, 8.8 Hz)、6.98 (d, 1H, J = 2.5 Hz)、7.17 (m, 2H)、7.28 (m, 2H)、7.74 (d, 1H, J = 8.8 Hz)、8.55 (br, 1H)、8.64 (s, 1H)。 LC/MS: m/z 335 (M+1)+, 333 (M-1) -
【実施例8】
【0153】
7-メトキシ-2-(3-モルホリン-4-イル-プロピルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸
【化15】

【0154】
1H NMR (400MHz, DMSO-d6) ppm 1.80 (クインテット, 2H, J = 6.8 Hz)、2.46 (m, 6H)、3.57 (t, 2H, J = 6.8 Hz)、3.62 (t, 4H, J = 4.5 Hz)、3.87 (s, 3H)、6.83 (dd, 1H, J = 2.2, 8.8 Hz)、6.90 (d, 1H, J = 2.2 Hz)、7.69 (d, 1H, J = 8.8 Hz)、8.60 (s 1H)。 LC/MS: m/z 346 (M+1)+, 344 (M-1) -
【0155】
フェネチル、ベンジル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、アルキルアミン、またはヘテロアリール R2 置換基を有する式(I)のさらに別の化合物を、スキーム1および3の方法に従って調製た。それらは下記のとおり同定された。
【0156】
7-メトキシ-2-[3-(2-オキソ-ピロリジン-1-イル)-プロピルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-tert-ブチル-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(2-オキソ-イミダゾリジン-1-イル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-ジメチルアミノ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(2-モルホリン-4-イル-エチルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(4-フェノキシ-フェニル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-シクロヘキシルアミノ-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[(テトラヒドロ-フラン-2-イルメチル)-アミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-ヒドロキシ-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(3-ブロモ-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(4-メチル-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(2-ピリジン-3-イル-エチルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-ベンジルアミノ-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(4-メトキシ-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-[(ベンゾ[1,3]ジオキソl-5-イルメチル)-アミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(3-トリフルオロメチル-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(4-ニトロ-フェニル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-イミダゾール-1-イル-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(4-スルファモイル-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(3-メトキシ-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-クロロ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(3-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-
7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(4-アミノ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-アミノ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-ベンゾ[1,3]ジオキソl-5-イル-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(3-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(4-スルファモイル-フェニル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(2-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(4-ヒドロキシ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-ブロモ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-クロロ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(2-ピペラジン-1-イル-エチルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(1-メチル-ピロリジン-2-イル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸 塩酸塩;
7-メトキシ-2-(3-モルホリン-4-イル-プロピルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-ピペリジン-1-イル-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(3-ペンタフルオロスルファニル-フェニルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(5,6,7,8-テトラヒドロ-ナフタレン-1-イルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(ナフタレン-1-イルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-[4-(2-ジエチルアミノ-エチルカルバモイル)-フェニルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-tert-ブトキシカルボニルアミノ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-アミノ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(2,4,6-トリメトキシ-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[3-(3-フェニル-ウレイド)-ベンジルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[4-(3-フェニル-ウレイド)-ベンジルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[4-(トルエン-4-スルホニルアミノ)-ベンジルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-クロロ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-カルボキシ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-イル)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-ジエチルアミノ-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸 塩酸塩;
2-(3-ジメチルアミノ-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸塩酸塩;
2-(2-ジメチルアミノ-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸塩酸塩;
7-メトキシ-2-(3-ウレイド-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;および
2-(ジメチルアミノスルホニルアミノ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸。
【0157】
R2 がアリールまたはアルキル基であり、R3 が上記で定義したとおりのものであるような式(I)の化合物を調製するための別の方法をスキーム4-6に示しており、これらについては国際特許出願PCT/US02/10657の17-19ページで特に言及されている。
【0158】
スキーム4
【化16】

【0159】
概括的には、置換されたカルボキシキノリンの調製のための本明細書で用いている合成方法は、J.C.S. Perkin, 1, 1981, 5, 1520-30およびJ. Het.Chem. 1991,28(5),1339-40中に詳述されている方法である。簡潔に述べれば、置換されたアニリン(I)をピリジン中の無水酢酸でアシル化してアセトアニリド(II)を得る。DMF中でアセトアニリド(II)をPOCl3で処理して2-塩化-3-ホルミルキノリン(III)を得る。塩基性エタノール中でAgNO3で酸化させて、対応する2-塩化-3-カルボキシキノリン(IV)を得る。この2-クロロはDMSO中の適切なアミンを用いて置換して2-置換キノリン(V)を得る(スキーム1)。
【0160】
スキーム5
【化17】

【0161】
あるいはまた、スキーム5の方法を用いることができ、その方法では、2-塩化-3-カルボキシキノリン (IV)をTHF(-70℃から室温)中のリチウムヘキサメチルジシラザンが過剰に存在する条件下でアリールアミンで処理して2-置換キノリン(V) (スキーム 2)を得る。アルキルアミンの場合には、リチウムヘキサメチルジシラザンの替わりにその特定のアルキルアミンのリチウム塩の過剰量を用いる。
【0162】
アルキル、アリール、またはその他の適切なR2 置換基を有する式(I)のさらに別の化合物を、スキーム4および5の方法に従って調製した。それらは下記のとおり同定された。
【0163】
2-(tert-ブトキシカルボニルメチル-アミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(2-ヒドロキシ-エトキシ)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(3-メトキシ-プロピルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(2-メトキシ-エチルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-ヒドロキシ-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-カルボキシ-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-プロピルアミノ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(カルボキシメチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3,4-ジクロロフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-ビフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(フェニルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(メチル-3-メチルフェニルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(シクロヘキシルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-クロロフェニルアミノ)-6,7-ジメトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-クロロフェニルアミノ)-6,7-メチレンジオキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-クロロフェニルアミノ)-7-ヒドロキシ-キノリン-3-カルボン酸;
8-ブロモ-2-(3-クロロフェニルアミノ)-7-ヒドロキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-クロロフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボキサミド フェニルスルホンアミド;
2-(3-クロロフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボキサミド 2-ニトロ-フェニルスルホンアミド;
2-(3-クロロフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボキサミド メチルスルホンアミド;
8-ブロモ-2-(3-クロロフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-アセトフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-ベンゾフェノン-イル-アミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-フルオロ-5-メチルフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-シアノフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-クロロ-6-メチルフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-カルボキシベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-クロロ-6-メトキシフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-エチルフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(4-ニトロフェニルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-カルボキサミドフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(4-ヒドロキシフェネチルアミノ)- キノリン-3-カルボン酸;および
7-メトキシ-2-(ピペリジン-4-オール)- キノリン-3-カルボン酸.
R2の位置に置換されたアリール置換基、ならびにそれのフェニルアミド誘導体を有する式(I)の化合物は、スキーム7および実施例9-12の方法に従って調製することができる。
【0164】
スキーム7
【化18】

【実施例9】
【0165】
3-(2-クロロ-フェニルアミノ)-6-メトキシ-ナフタレン-2-カルボン酸
【化19】

【0166】
この化合物はスキーム7の第1ステップで例示した方法によって76%の収率で調製された。
【実施例10】
【0167】
2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸 フェニルアミド
【化20】

【0168】
DMF(5 mL)中に2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸(986 mg, 3.0 ミリモル)、HOBt(446 mg, 3.3 ミリモル)、およびアニリン(307 mg, 3.3 ミリモル)を含む液に、EDC(633 mg, 3.3 ミリモル) を室温で添加した。その混合物を1時間撹拌した後、反応混液の抽出にCH2Cl2 を用い、水、飽和塩水で洗った後、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を除去して黄色の油を得た。その黄色の油をMeOHを溶出液としてSCXカラムのクロマトグラフィーで精製した。CH2Cl2およびヘキサンから再結晶させて、最終的に2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸 フェニルアミドを黄色の固形物として得た;収量947 mg (78%)。
【実施例11】
【0169】
2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-7-ヒドロキシ-キノリン-3-カルボン酸 フェニルアミド
【化21】

【0170】
2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸 フェニルアミド (404 mg, 1.0 ミリモル)を乾燥CH2Cl2 (5 mL)中に溶解した。-78℃に冷却した後、CH2Cl2中の1.0 N BBr3 (5.0 mL, 5.0 ミリモル)を上記の溶液に5分間かけて滴下して添加した。この反応混液を1時間かけて室温まで加温し、5日間撹拌した。この反応混液を抽出するためにCH2Cl2 を添加し、水、飽和塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を蒸発させた後、残査をMeOHを溶出液として用いてSCXカラムのクロマトグラフィーで精製した。CH2Cl2およびヘキサンから再結晶させて、最終的に2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-7-ヒドロキシ-キノリン-3-カルボン酸 フェニルアミドを黄色の固形物として得た;収量210 mg (54%)。
【実施例12】
【0171】
2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-7-ヒドロキシ-キノリン-3-カルボン酸
【化22】

【0172】
16N HCl水溶液(0.1 mL)および1,4-ジオキサン(0.1 mL)中に2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-7-ヒドロキシ-キノリン-3-カルボン酸 フェニルアミド (17 mg, 0.04 ミリモル)を含む懸濁液を還流しつつ5日間加熱した。溶媒を蒸発させた後、残査をメタノールから再結晶させて2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-7-ヒドロキシ-キノリン-3-カルボン酸を白色結晶として得た;収量13 mg (99%)。1H NMR (400MHz, DMSO-d6) ppm 6.96 (dd, 1H, J = 2.3, 8.6 Hz)、6.99 (d, 1H, J = 2.3 Hz)、7.04 (ddd, 1H, J = 1.5, 7.8, 8.8 Hz)、7.40 (ddd, 1H, J = 1.5, 7.8, 8.8 Hz)、7.52 (dd, 1H, J = 1.5, 7.8 Hz)、7.83 (d, 1H, J = 8.8 Hz)、8.84 (s, 1H)、9.10 (d, 1H, J = 11.2 Hz)、10.48 (s, 1H)、11.05 (s, 1H)。 LC/MS: m/z 315 (M+1)+, 313 (M-1) -
【0173】
さらに別の式(I)の化合物を、スキーム7の方法に従って調製した。それらは下記のとおり同定された。
【0174】
2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-7-ヒドロキシ-キノリン-3-カルボン酸;および
2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-7-(2-ヒドロキシ-エトキシ)-キノリン-3-カルボン酸.
さらに別の式(I)の化合物を、スキーム1、2、3、4、5、6、および/または7のうちの適切な方法に従って調製した。それらは下記のとおり同定された。
【化23】

【0175】

【0176】
生物学的データ
ミエリン塩基性タンパク質のSer164をリン酸基受容体として用いたYAK3 Scintillation Proximityアッセイ
Ser164基質ペプチドの出所:
ビオチニル化したSer164、S164Aペプチド(ビオチニル- LGGRDSRAGS*PMARR-OH )、Ser162をAla162に置換したウシミエリン塩基性タンパク質(MBP)のC末端由来の配列はCalifornia Peptide Research Inc. (Napa, CA)から購入し、その純度はHPLCで調べた。リン酸化は164の位置(上記で印を付けたS*)で起こる。このペプチドの計算上の分子量は2166ダルトンであった。固体サンプルをDMSO中に10 mMとなるように溶解し、アリコートを取り、使用するまで-20℃で保存した。
【0177】
酵素の出所:
hYAK3:ヒトYAK3のアミノ酸残基124-526を含有するグルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)-hYak3-His6を、Sf9細胞にバキュロウイルス発現系を用いたものから得て、Glutathione Sepharose 4Bカラムクロマトグラフィーを行った後、Ni-NTA-Agaroseカラムクロマトグラフィーで精製した。典型的には65%を超える純度のものが得られる。50 mM Tris、150 mM NaCl、10% グリセロール、0.1% Triton、250 mM イミダゾール、10 mM β-メルカプトエタノール、pH 8.0中で、サンプルを使用するまで-80℃で保存した。
【0178】
精製hYAK3のキナーゼアッセイ:
アッセイは96ウエルのプレート(Costar, カタログNo.3789)、または384ウエルのプレート(Costar, カタログNo.3705)で行った。反応混液(20、25、または40μLの液量)には最終濃度で25 mM Hepesバッファー, pH 7.4; 10 mM MgCl2; 10 mM β-メルカプトエタノール; 0.0025% Tween-20; 0.001 mM ATP、0.1μCiの[γ-33P]ATP;精製 hYAK3 (7-14 ng/アッセイ; 終濃度4 nM); および4 μM Ser164ペプチドが含まれているものを用いた。DMSO中で濃度を決定した化合物を50 μMから0.5 nMの濃度の範囲で評価した。DMSOの最終的なアッセイ濃度は5%を上回らない濃度であり、DMSO不含の対照と比較してYAK3活性のロスは15%未満であった。反応液を室温で2時間インキュベートし、反応の停止はPBS, pH 7.4中の0.19μgのストレプトアビジンScintillation Proximityビーズ(Amersham Pharmacia Biotech、カタログNo. RPNQ 0007)、10 mM EDTA、0.1% Triton X-100、1 mM ATPを、75μL添加することによって行った。上記で定めたアッセイ条件下で、ATPのKm (見かけの)は7.2 +/- 2.4 μMであった。アッセイ結果は表2に示している。
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物:
【化1】

[式中:
R1 は-HまたはC1-C6 アルキル;
R2 は-(Q)q-(Q1)r-(Q2)であって、
式中:
QはCH2 でqは0、1、2、3、または4であり;
Q1 はO、NH、またはC(H)(R’)であり、ここでR’は-OHであり;rは0または1であり、
Q2 は-H、C1-C6 アルキル、アリール、ヘテロ環、C3-C7 シクロアルキル、-C(O)ORb、NRbRb、またはヘテロアリールであり;ここでQ2 は少なくとも1つのRa 基で置換されていてもよく;
R3 およびR3a は独立に-H、C1-C6 アルキル、またはC1-C6 ヒドロキシアルキルから選択されたものであり、mは0もしくは1で、nは0もしくは1であるか、または
mは1であり、nは1であり、R3 とR3a はそれが結合している原子とともに、置換されていてもよい縮合環
【化2】

を形成し;
R4 は-OH、-NHS(O)2Rc、もしくは-N(Rb)Rであり;
R5 は-Hもしくはハロであり;
R は-H、アリール、-ORbであり;
Ra は独立にC1-C6 アルキル、ハロ、アリール、-C(O)ORb、-C(O)Rd、-OH、-NRbRb 、-N(H)C(O)ORb、-N(H)C(O)N(H)Re、-N(H)S(O)2Rc、-N(H)S(O)2NRbRb、C1-C6 アルコキシ、C1-C6 ハロアルキル、-NO2、-CN、-SF5、=O、-S(O)2NRbRb、もしくはアリールオキシであり;
Rb は-H、C1-C6 アルキル、もしくはC2-C4 アルケニルであり;
Rc はアリールもしくはC1-C6 アルキルであり;
Rd はC1-C6 アルキル、アリール、NRbRb、もしくはN(H)(CH2)sNRbRbであり;
Re は-H、アリール、もしくはC1-C6 アルキルであり;
s は1、2、3、もしくは4である]
または、それらの製薬上許容される塩もしくは溶媒和物。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物であって:
2-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-アミノ-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(4-tert-ブトキシカルボニル-ピペラジン-1-イル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-tert-ブトキシカルボニルアミノ-ブチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-ジメチルアミノ-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-ジメチルアミノ-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-アミノ-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-アミノ-ブチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-ベンジルアミノ-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-フェネチルアミノ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(2-ピリジン-4-イル-エチルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-ジメチルアミノ-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(インダン-2-イルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(3-モルホリン-4-イル-プロピルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-ジエチルアミノ-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[3-(2-オキソ-ピロリジン-1-イル)-プロピルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-tert-ブチル-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(2-オキソ-イミダゾリジン-1-イル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-ジメチルアミノ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(2-モルホリン-4-イル-エチルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(4-フェノキシ-フェニル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-シクロヘキシルアミノ-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[(テトラヒドロ-フラン-2-イルメチル)-アミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-ヒドロキシ-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(3-ブロモ-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(4-メチル-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(2-ピリジン-3-イル-エチルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-ベンジルアミノ-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(3-モルホリン-4-イル-プロピルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸
7-メトキシ-2-ピペリジン-1-イル-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(3-ペンタフルオロスルファニル-フェニルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(5,6,7,8-テトラヒドロ-ナフタレン-1-イルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(ナフタレン-1-イルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-[4-(2-ジエチルアミノ-エチルカルバモイル)-フェニルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-tert-ブトキシカルボニルアミノ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-アミノ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(2,4,6-トリメトキシ-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[3-(3-フェニル-ウレイド)-ベンジルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[4-(3-フェニル-ウレイド)-ベンジルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[4-(トルエン-4-スルホニルアミノ)-ベンジルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(3-ウレイド-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(ジメチルアミノスルホニルアミノ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(4-メトキシ-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-[(ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イルメチル)-アミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(3-トリフルオロメチル-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(4-ニトロ-フェニル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-イミダゾール-1-イル-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(4-スルファモイル-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(3-メトキシ-ベンジルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-クロロ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(3-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(4-アミノ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-アミノ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(3-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(4-スルファモイル-フェニル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(2-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(4-ヒドロキシ-フェニル)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-ブロモ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-クロロ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(2-ピペラジン-1-イル-エチルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-[2-(1-メチル-ピロリジン-2-イル)-エチルアミノ]-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-ピペリジン-1-イル-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-クロロ-ベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-イル)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(tert-ブトキシカルボニルメチル-アミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-[2-(2-ヒドロキシ-エトキシ)-エチルアミノ]-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(3-メトキシ-プロピルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(2-メトキシ-エチルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-ヒドロキシ-プロピルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-カルボキシ-エチルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-プロピルアミノ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(カルボキシメチル-アミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
3-(2-クロロ-フェニルアミノ)-6-メトキシ-ナフタレン-2-カルボン酸;
2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸フェニルアミド;
2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-7-ヒドロキシ-キノリン-3-カルボン酸フェニルアミド;
2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-7-ヒドロキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-クロロ-フェニルアミノ)-7-(2-ヒドロキシ-エトキシ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3,4-ジクロロフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-ビフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(フェニルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(メチル-3-メチルフェニルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(シクロヘキシルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-クロロフェニルアミノ)-6,7-ジメトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-クロロフェニルアミノ)-6,7-メチレンジオキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-クロロフェニルアミノ)-7-ヒドロキシ-キノリン-3-カルボン酸;
8-ブロモ-2-(3-クロロフェニルアミノ)-7-ヒドロキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-クロロフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボキサミドフェニルスルホンアミド;
2-(3-クロロフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボキサミド 2-ニトロ-フェニルスルホンアミド;
2-(3-クロロフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボキサミド メチルスルホンアミド;
8-ブロモ-2-(3-クロロフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-アセトフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-ベンゾフェノン-イル-アミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-フルオロ-5-メチルフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-シアノフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-クロロ-6-メチルフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-カルボキシベンジルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(3-クロロ-6-メトキシフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
2-(2-エチルフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(4-ニトロフェニルアミノ)-キノリン-3-カルボン酸;
2-(4-カルボキサミドフェニルアミノ)-7-メトキシ-キノリン-3-カルボン酸;
7-メトキシ-2-(4-ヒドロキシフェネチルアミノ)- キノリン-3-カルボン酸;および
7-メトキシ-2-(ピペリジン-4-オール)- キノリン-3-カルボン酸からなる群から選択されたものである化合物、またはそれらの塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能を有する誘導体。
【請求項3】
請求項1に記載の化合物であって:
【化3】

からなる群から選択されたものである化合物、またはそれらの塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能を有する誘導体。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の化合物、またはそれらの塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能を有する誘導体の治療上有効な量と、製薬上許容される担体、賦形剤、および添加剤の1つ以上とを含んでなる、医薬組成物。
【請求項5】
哺乳類の障害を治療する方法であって、該障害が不適切なYAK3活性によってメディエートされるものであり、その方法が、該哺乳類に請求項1から3のいずれか1項に記載の化合物、またはそれらの塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能を有する誘導体の治療上有効な量を投与することを含んでなる、方法。
【請求項6】
治療に用いるための、請求項1から3のいずれか1項に記載の化合物、またはそれらの塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能を有する誘導体。
【請求項7】
不適切なYAK3活性によってメディエートされる障害の治療に使用するための医薬品の調製における、請求項1から3のいずれか1項に記載の化合物、またはそれらの塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能を有する誘導体の使用。

【公表番号】特表2006−503094(P2006−503094A)
【公表日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−545302(P2004−545302)
【出願日】平成15年10月15日(2003.10.15)
【国際出願番号】PCT/US2003/032625
【国際公開番号】WO2004/034985
【国際公開日】平成16年4月29日(2004.4.29)
【出願人】(597173680)スミスクライン ビーチャム コーポレーション (157)
【Fターム(参考)】