説明

化学化合物

本発明は、B−Raf阻害活性を有し、従ってそれらの抗癌活性について及びそれ故ヒト又は動物身体の治療法において有用である、式(I)の化学化合物又はそれらの薬学的に許容可能な塩に関する。本発明は、前記化学化合物の製造のための方法、それらを含有する医薬組成物、及びヒトのような温血動物での抗癌効果の発生に役に立つ医薬品の製造におけるそれらの使用にも関する。


【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、B−Raf阻害活性を有し、従ってそれらの抗癌活性について及びそれ故ヒト又は動物身体の治療法において有用である、化学化合物又はその薬学的に許容可能な塩に関する。本発明は、前記化学化合物の製造のための方法、それらを含有する医薬組成物、及びヒトのような温血動物での抗癌効果の発生において使用される医薬品の製造におけるそれらの使用にも関する。
【0002】
古典的Ras、Raf、MAPプロテインキナーゼ/細胞外シグナル制御キナーゼキナーゼ(MEK)、細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)経路は、細胞増殖、分化、生存、不死化及び血管新生を含む、細胞状況に依存する種々の細胞機能の制御において中心的役割を果たしている(Peyssonnaux and Eychene, Biology of the Cell, 2001, 93,3-62 、に概説されている)。この経路においては、Rafファミリーメンバーが原形質膜に動員され、グアノシン三リン酸(GTP)を積んだRasへの結合により、Rafタンパク質のリン酸化及び活性化を生じる。活性化Rafは次にMEKをリン酸化及び活性化し、それは順にERKをリン酸化及び活性化する。活性化により、ERKが細胞質から核へ移動され、Elk−1及びMycのような転写因子のリン酸化及び活性の制御を生じる。
【0003】
Ras/Raf/MEK/ERK経路は、不死化、増殖因子−非依存性増殖、増殖阻害シグナルに対する非感受性、侵襲する及び転移する能力、血管新生を刺激すること及びアポトーシスの阻害を誘導することにより、腫瘍発生性表現型に寄与することが報告されている(Kolch et al., Exp. Rev. Mol. Med., 2002, 25 April, http://www.expertreviews.org/02004386h.htm、に概説されている)。実際、ERKリン酸化がすべてのヒト腫瘍のおよそ30%において亢進されている(Hoshino et al., Oncogene, 1999, 18, 813-822)。このことは、経路の鍵となるメンバーの過剰発現及び/又は突然変異の結果であろう。
【0004】
3つのRafセリン/スレオニンプロテインキナーゼアイソホーム、Raf−1/c−Raf、B−Raf及びA−Raf、が報告されており、(Mercer and Pritchard, Biochim. Biophys. Acta, 2003, 1653, 25-40、に概説されている)、それらのための遺伝子は遺伝子複製により生じたと考えられている。3つすべてのRaf遺伝子がほとんどの組織で発現されており、神経組織においてはB−Raf及び泌尿生殖器組織においてはA−Rafが高レベル発現されている。高度に相同的なRafファミリーメンバーは、重複しているが、しかし特有の生化学的活性及び生物学的機能を有している(Hagemann and Rapp, Expt. Cell Res. 1999, 253, 34-46)。正常マウス発育に3つすべてのRaf遺伝子の発現が必要とされるが、c−Raf及びB−Rafの両方が、妊娠を完了するために必要とされる。B−Raf−/−マウスは、内皮細胞の亢進したアポトーシスにより起こされる血管出血により、E12.5で死亡する(Wojnowski et al., Nature Genet., 1997, 16, 293-297)。B−Rafは、伝えところによれば、細胞増殖に関与する主たるアイソホームであり、及び発癌性Rasの一次標的である。体細胞ミスセンス変異の活性化は、B−Rafについて独占的に同定されており、悪性皮膚黒色腫において66%の頻度で生じており(Davies et al., Nature, 2002, 417, 949-954)、限定されるわけではないが、甲状腺乳頭腫瘍(Cohen et al., J. Natl. Cancer Inst., 2003, 95,625-627)、胆管癌(Tannapfel et al., Gut, 2003, 52, 706-712)、結腸及び卵巣癌(Davies et al., Nature, 2002, 417, 949-954)を含む、広範囲のヒト癌でも存在している。B−Rafの最も高頻度(80%)の突然変異は、600位でのバリンからグルタミン酸への置換である。これらの突然変異はB−Rafの基礎キナーゼ活性を増加させ、それは、ERKの恒常的活性化を生じるRas及び増殖因子受容体活性化を含む上流増殖ドライブからのRaf/MEK/ERKシグナリングと脱共役していると考えられている。変異したB−Rafタンパク質は、NIH3T3細胞(Davies et al., Nature, 2002, 417, 949-95)及びメラニン細胞(Wellbrock et al., Cancer Res., 2004,64, 2338-2342)を形質転換し、及び黒色腫細胞の生存及び形質転換に必須であることも示されている(Hingorani et al., Cancer Res., 2003,63, 5198-5202)。Raf/MEK/ERKシグナリングカスケードの鍵となる駆動物質として、B−Rafは、この経路に依存する腫瘍での有望な介入点を代表している。
【0005】
アストラゼネカ出願WO00/07991は、TNF、特にTNFαのようなサイトカイン及び種々のインターロイキン、特にIL−1の産生の阻害剤である、ある種のベンゼン−1,3−アミノカルボニル化合物を開示している。本発明者らは驚くべきことに、特定のベンゼン−1,3−アミノカルボニル化合物が、強力なB−Raf阻害剤であり、従って新生物性疾患の治療に有用であると予期されることを発見した。
【0006】
従って、本発明は式(I)
【0007】
【化1】

【0008】
[式中:
環Aは、カルボシクリル又はヘテロシクリルであり;式中、もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含んでいれば、窒素はRから選択される基で場合により置換されていてもよく;
は、炭素上の置換基であり、そしてハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルカノイルオキシ、N−(C1〜6アルキル)アミノ、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ、C1〜6アルカノイルアミノ、N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、C1〜6アルキルS(O)(式中、aは0〜2である)、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R10−又はヘテロシクリル−R11−から選択され;ここで、Rは場合により、一つ又はそれより多くのR12により炭素上で置換されていてもよく;及び、もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はR13から選択される基で場合により置換されていてもよく;
nは、0〜4から選択され;ここで、Rの意義(value)は同じでも又は異なっていてもよく;
Zは−C(O)NH−、−NHC(O)−又は−CHNH−であり;
は、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルカノイルオキシ、N−(C1〜6アルキル)アミノ、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ、C1〜6アルカノイルアミノ、N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、C1〜6アルキルS(O)(式中、aは0〜2である)、C1〜6アルコキシカルボニル、N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R14−又はヘテロシクリル−R15−から選択され;ここで、Rは、一つ又はそれより多くのR16で炭素上が場合により置換されていてもよく;及び、もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はR17から選択される基で場合により置換されていてもよく;
は、ハロ、ヒドロキシ、メチル、メトキシ又はヒドロキシメチルから選択され;
Xは、−NR18C(O)−、−NR19−又は−NR20CH−であり;
、R、R、R及びRは独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルカノイルオキシ、N−(C1〜6アルキル)アミノ、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ、C1〜6アルカノイルアミノ、N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、C1〜6アルキルS(O)(式中、aは0〜2である)、C1〜6アルコキシカルボニル、N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R21−又はヘテロシクリル−R22−から選択され;ここで、R、R、R、R及びRはお互いに独立して、一つ又はそれより多くのR23で炭素上が場合により置換されていてもよく;及び、もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はR24から選択される基で場合により置換されていてもよく;
18、R19及びR20は独立して、水素、C1〜6アルキル、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1〜6アルキル)カルバモイル及びN,N−(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択され;ここで、R18、R19及びR20はお互いに独立して、一つ又はそれより多くのR25で炭素上が場合により置換されていてもよく;
12、R16、R23及びR25は独立して、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルカノイルオキシ、N−(C1〜6アルキル)アミノ、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ、C1〜6アルカノイルアミノ、N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、C1〜6アルキルS(O)(式中、aは0〜2である)、C1〜6アルコキシカルボニル、N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R26−又はヘテロシクリル−R27−から選択され;ここで、R12、R16、R23及びR25はお互いに独立して、一つ又はそれより多くのR28で炭素上が場合により置換されていてもよく;及び式中、もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はR29から選択される基で場合により置換されていてもよく;
10、R11、R14、R15、R21、R22、R26及びR27は独立して、直接結合、−O−、−N(R30)−、−C(O)−、−N(R31)C(O)−、−C(O)N(R32)−、−S(O)−、−SON(R33)−又は−N(R34)SO−から選択され;式中、R30、R31、R32、R33及びR34は、水素又はC1〜6アルキルであり、及びsは0〜2であり;
、R13、R17、R24及びR29は独立して、C1〜6アルキル、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル及びフェニルスルホニルから選択され;
28は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル又はN−メチル−N−エチルスルファモイルから選択される];
の化合物又はその薬学的に許容できる塩を提供し;
但し、前記化合物は、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミドではない。
【0009】
従って、本発明は式(Ia)
【0010】
【化2】

【0011】
[式中:
環Aは、カルボシクリル又はヘテロシクリルであり;式中、もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含んでいれば、窒素はRから選択される基で場合により置換されていてもよく;
は、炭素上の置換基であり、そしてハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルカノイルオキシ、N−(C1〜6アルキル)アミノ、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ、C1〜6アルカノイルアミノ、N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、C1〜6アルキルS(O)(式中、aは0〜2である)、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R10−又はヘテロシクリル−R11−から選択され;ここで、Rは場合により、一つ又はそれより多くのR12により炭素上で置換されていてもよく;及び、もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はR13から選択される基で場合により置換されていてもよく;
nは、0〜4から選択され;ここで、Rの意義は同じでも又は異なっていてもよく;
Yは−C(O)−又は−CH−であり;
は、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルカノイルオキシ、N−(C1〜6アルキル)アミノ、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ、C1〜6アルカノイルアミノ、N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、C1〜6アルキルS(O)(式中、aは0〜2である)、C1〜6アルコキシカルボニル、N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R14−又はヘテロシクリル−R15−から選択され;ここで、Rは場合により、一つ又はそれより多くのR16により炭素上で置換されていてもよく;及び、もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はR17から選択される基で場合により置換されていてもよく;
は、ハロ、ヒドロキシ、メチル、メトキシ又はヒドロキシメチルから選択され;
Xは、−NR18C(O)−、−NR19−又は−NR20CH−であり;
、R、R、R及びRは独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルカノイルオキシ、N−(C1〜6アルキル)アミノ、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ、C1〜6アルカノイルアミノ、N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、C1〜6アルキルS(O)(式中、aは0〜2である)、C1〜6アルコキシカルボニル、N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R21−又はヘテロシクリル−R22−から選択され;ここで、R、R、R、R及びRはお互いに独立して、一つ又はそれより多くのR23で炭素上が場合により置換されていてもよく;及び、もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、R24から選択される基で窒素が場合により置換されていてもよく;
18、R19及びR20は独立して、水素、C1〜6アルキル、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1〜6アルキル)カルバモイル及びN,N−(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択され;ここで、R18、R19及びR20はお互いに独立して、一つ又はそれより多くのR25で炭素上が場合により置換されていてもよく;
12、R16、R23及びR25は独立して、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルカノイルオキシ、N−(C1〜6アルキル)アミノ、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ、C1〜6アルカノイルアミノ、N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、C1〜6アルキルS(O)(式中、aは0〜2である)、C1〜6アルコキシカルボニル、N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R26−又はヘテロシクリル−R27−から選択され;ここで、R12、R16、R23及びR25はお互いに独立して、一つ又はそれより多くのR28で炭素上が場合により置換されていてもよく;及び、もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はR29から選択される基で場合により置換されていてもよく;
10、R11、R14、R15、R21、R22、R26及びR27は独立して、直接結合、−O−、−N(R30)−、−C(O)−、−N(R31)C(O)−、−C(O)N(R32)−、−S(O)−、−SON(R33)−又は−N(R34)SO−から選択され;式中、R30、R31、R32、R33及びR34は、水素又はC1〜6アルキルであり、及びsは0〜2であり;
、R13、R17、R24及びR29は独立して、C1〜6アルキル、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル及びフェニルスルホニルから選択され;
28は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル又はN−メチル−N−エチルスルファモイルから選択される];
の化合物である式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩を提供し;
但し、前記化合物は、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミドではない。
【0012】
式(Ia)の化合物は式(I)の化合物であり、それ故特に記載しない限り、式(I)の化合物に関連する本発明の総ての側面は、式(Ia)の化合物にも関連する。
本明細書において、用語「アルキル」は、直鎖及び分枝鎖アルキル基の両方を含む。「プロピル」のような個々のアルキル基への言及は直鎖バージョンだけに特定され、「イソプロピル」のような個別の分岐鎖アルキルへの言及は分岐鎖バージョンだけに特定される。例えば、「C1〜6アルキル」は、C1〜4アルキル、C1〜3アルキル、プロピル、イソプロピル及びt−ブチルを含む。同様の慣例が他の基に適用され、例えば、「フェニルC1〜6アルキル」は、フェニルC1〜4アルキル、ベンジル、1−フェニルエチル及び2−フェニルエチルを含む。用語「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを指す。
【0013】
存在してもよい置換基が「一つ又はそれより多くの」基から選択されている所では、この定義は特定の基の一つから選ばれているすべての置換基、又は二つ又はそれ以上の特定の基から選ばれている置換基を含んでいると理解されたい。
【0014】
「ヘテロシクリル」は、飽和、部分飽和又は不飽和の、4〜12原子を含有している単環式又は二環式環であり、その少なくとも一つの原子は窒素、硫黄又は酸素から選択され、それは特に記載しない限り、炭素又は窒素で連結されていてもよく、−CH−基は場合により−C(O)−で置き換えられていてもよく、及び環硫黄原子は場合により酸化されてS−オキシドを形成してもよい。用語「ヘテロシクリル」の適した意義の例は、モルホリノ、ピペリジル、ピリジル、ピラニル、ピロリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、インドリル、キノリル、チエニル、1,3−ベンゾジオキソリル、チアジアゾリル、ピペラジニル、チアゾリジニル、ピロリジニル、チオモルホリノ、ピロリニル、ホモピペラジニル、3,5−ジオキサピペリジニル、テトラヒドロピラニル、イミダゾリル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、イソオキサゾリル、N−メチルピロリル、4−ピリドン、1−イソキノロン、2−ピロリドン、4−チアゾリドン、ピリジン−N−オキシド及びキノリン−N−オキシドである。用語「ヘテロシクリル」の特定の例はピラゾリルである。本発明の一つの側面において、「ヘテロシクリル」は 飽和、部分飽和又は不飽和、5又は6原子含有単環式環であり、その少なくとも一つの原子は窒素、硫黄又は酸素から選択され、それは特に記載しない限り、炭素又は窒素で連結されていてもよく、−CH−基は場合により−C(O)−で置き換えられていてもよく、及び環硫黄原子は場合により酸化されてS−オキシドを形成してもよい。
【0015】
「カルボシクリル」は、飽和、部分飽和又は不飽和の、3〜12の原子を含有する単環式又は二環式炭素環であり;−CH−基は場合により−C(O)−で置き換えることが可能である。具体的な「カルボシクリル」は、5又は6原子を含有する単環式環、又は9又は10原子を含有する二環式環である。「カルボシクリル」の適した意義には、シクロプロピル、シクロブチル、1−オキソシクロペンチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、ナフチル、テトラリニル、インダニル又は1−オキソインダニルが含まれる。「カルボシクリル」の特定の例はフェニルである。
【0016】
「C1〜6アルカノイルオキシ」の例はアセトキシである。「C1〜6アルコキシカルボニル」には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−及びt−ブトキシカルボニルが含まれる。「C1〜6アルコキシ」の例には、メトキシ、エトキシ及びプロポキシが含まれる。「C1〜6アルカノイルアミノ」の例には、ホルムアミド、アセトアミド及びプロピオニルアミノが含まれる。「C1〜6アルキルS(O)(式中、aは0〜2である)」の例には、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル及びエチルスルホニルが含まれる。「C1〜6アルカノイル」の例には、プロピオニル及びアセチルが含まれる。「N−(C1〜6アルキル)アミノ」の例には、メチルアミノ及びエチルアミノが含まれる。「N,N−(C1〜6アルキル)アミノ」の例には、ジ−N−メチルアミノ、ジ−(N−エチル)アミノ及びN−エチル−N−メチルアミノが含まれる。「C2〜6アルケニル」の例には、ビニル、アリル及び1−プロペニルが含まれる。「C2〜6アルキニル」の例は、エチニル、1−プロピニル及び2−プロピニルである。「N−(C1〜6アルキル)スルファモイル」の例は、N−(メチル)スルファモイル及びN−(エチル)スルファモイルである。「N−(C1〜6アルキル)スルファモイル」の例は、N,N−(ジメチル)スルファモイル及びN−(メチル)−N−(エチル)スルファモイルである。「N−(C1〜6アルキル)カルバモイル」の例は、N−(C1〜4アルキル)カルバモイル、メチルアミノカルボニル及びエチルアミノカルボニルである。「N,N−(C1〜6アルキル)カルバモイル」の例は、N,N−(C1〜4アルキル)カルバモイル、ジメチルアミノカルボニル及びメチルエチルアミノカルボニルである。「C1〜6アルキルスルホニル」の例は、メシル、エチルスルホニル及びイソプロピルスルホニルである。「C1〜6アルキルスルホニルアミノ」の例は、メシルアミノ、エチルスルホニルアミノ及びイソプロピルスルホニルアミノである。「C1〜6アルコキシカルボニルアミノ」の例は、メトキシカルボニルアミノ及びt−ブトキシカルボニルアミノである。
【0017】
本発明の化合物の適した薬学的に許容できる塩は、例えば、十分に塩基性である本発明の化合物の酸付加塩、例えば、例えば無機又は有機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸又はマレイン酸との酸付加塩である。加えて、十分に酸性である本発明の化合物の適した薬学的に許容できる塩は、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム又はカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム又はマグネシウム塩)、アンモニウム塩又は生理学的に許容できるカチオンを与える有機塩基との塩(例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリン又はトリス−(2−ヒドロキシエチル)アミンとの塩)である。
【0018】
式(I)のいくつかの化合物はキラル中心及び/又は幾何異性体中心(E−及びZ−異性体)を有することができ、本発明はB−Raf阻害活性を有するこのような光学異性体、ジアステレオ異性体及び幾何異性体の総てを包含するものと理解すべきである。本発明はさらに、B−Raf阻害活性を有する式(I)の化合物のいずれかの、また、総ての互変異性型に関する。
【0019】
式(I)の特定の化合物が、例えば、水和形のような溶媒和形ならびに非溶媒和形で存在することが可能であることも理解すべきである。本発明はB−Raf阻害活性を有する総てのこうした溶媒和形を包含することを理解すべきである。
【0020】
可変基の具体的な意義は以下のようである。こうした意義は適切な場合、前に又は以下に定義されたいずれの定義、特許請求の範囲又は態様でも使用することができる。
以下に具体的な意義が記載されている所において、各々式(Ia)及び(I)を指示するY及びZを除いて、これらの特定の意義は、式(I)及び式(Ia)の両方の化合物を指すことを理解すべきである。
【0021】
環Aはカルボシクリルである。
環Aはヘテロシクリルであり;もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はRから選択される基で場合により置換されていてもよい。
【0022】
環Aはカルボシクリル又はヘテロシクリルであり;もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はRから選択される基で場合により置換されていてもよく;RはC1〜6アルキルから選択される。
【0023】
環Aはカルボシクリル又はヘテロシクリルであり;もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はRから選択される基で場合により置換されていてもよく;Rはメチル又はt−ブチルから選択される。
【0024】
環Aは、フェニル、ピラゾリル、ベンズイミダゾリル、ピリジル、チエニル、フリル、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシニル、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラニル、ピリミジニル、イミダゾリル、インドリル、ピロリル又はピラジニルであり;前記ピロリル、ピラゾリル又はイミダゾリルは場合により、Rから選択される基で窒素上が置換されていてもよく;RはC1〜6アルキルから選択される。
【0025】
環Aは、フェニル、ピラゾリル、ベンズイミダゾリル、ピリジル、チエニル、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシニル、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラニル、ピリミジニル、イミダゾリル、インドリル、ピロリル又はピラジニルであり;前記ピロリル、ピラゾリル又はイミダゾリルは、Rから選択される基で窒素上が場合により置換されていてもよく;RはC1〜6アルキルから選択される。
【0026】
環Aは、フェニル、ピラゾール−3−イル、ピラゾール−5−イル、ベンズイミダゾール−2−イル、ピリド−2−イル、ピリド−3−イル、ピリド−4−イル、チエン−2−イル、チエン−3−イル、フラ−2−イル、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−5−イル、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−イル、ピリミジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、イミダゾール−2−イル、インドール−4−イル、インドール−7−イル、ピロール−2−イル又はピラジン−2−イルであり;前記ピロール−2−イル、ピラゾール−3−イル、ピラゾール−5−イル又はイミダゾール−2−イルは、Rから選択される基で窒素上が場合により置換されていてもよく;Rはメチル又はt−ブチルから選択される。
【0027】
環Aは、フェニル、ピラゾール−5−イル、ベンズイミダゾール−2−イル、ピリド−2−イル、ピリド−3−イル、チエン−2−イル、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−5−イル、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−イル、ピリミジン−5−イル、イミダゾール−2−イル、インドール−4−イル、インドール−7−イル、ピロール−2−イル又はピラジン−2−イルであり;前記ピロール−2−イル、ピラゾール−5−イル又はイミダゾール−2−イルは、Rから選択される基で窒素上が場合により置換されていてもよく;Rはメチル又はt−ブチルから選択される。
【0028】
環Aは、フェニル、1−メチルピラゾール−3−イル、1−メチルピラゾール−5−イル、1−t−ブチルピラゾール−5−イル、ベンズイミダゾール−2−イル、ピリド−2−イル、ピリド−3−イル、ピリド−4−イル、チエン−2−イル、チエン−3−イル、フラ−2−イル、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−5−イル、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−イル、ピリミジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、1−メチルイミダゾール−2−イル、インドール−4−イル、インドール−7−イル、1−メチルピロール−2−イル又はピラジン−2−イルである。
【0029】
環Aは、フェニル、1−t−ブチルピラゾール−5−イル、ベンズイミダゾール−2−イル、ピリド−2−イル、ピリド−3−イル、チエン−2−イル、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−5−イル、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−イル、ピリミジン−5−イル、1−メチルイミダゾール−2−イル、インドール−4−イル、インドール−7−イル、1−メチルピロール−2−イル又はピラジン−2−イルである。
【0030】
はN,N−(C1〜6アルキル)アミノではない。
は炭素上の置換基であり、そしてハロ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルカノイル、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルキルS(O)(式中、aは0〜2である)、C1〜6アルコキシカルボニルアミノ、N,N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R10−又はヘテロシクリル−R11−から選択され;Rは、一つ又はそれより多くのR12で炭素上が場合により置換されていてもよく;
12は、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、カルボシクリル−R26−又はヘテロシクリル−R27−から選択され;R12は場合により、一つ又はそれより多くのR28で炭素上が置換されていてもよく;もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はR29から選択される基で場合により置換されていてもよく;
10、R11、R26及びR27は直接結合であり;
29はC1〜6アルキルであり;
28はヒドロキシ及びメチルから選択される。
【0031】
は炭素上の置換基であり、そしてハロ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルカノイル、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルキルS(O)(式中、aは0である)、C1〜6アルコキシカルボニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R10−又はヘテロシクリル−R11−から選択され;Rは場合により、一つ又はそれより多くのR12で炭素上が置換されていてもよく;式中
12は、ハロ、シアノ、C1〜6アルキル又はカルボシクリル−R26−から選択され;
10、R11及びR26は直接結合である。
【0032】
は炭素上の置換基であり、そしてフルオロ、クロロ、ヨード、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、スルファモイル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、エチニル、プロピニル、3,3−ジメチルプロパ−1−イン−1−イル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、アセチル、2,2−ジメチルプロピオニルアミノ、ジメチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、メチルチオ、メシル、N,N−ジメチルスルファモイル、メシルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、シクロプロピル−R10−、シクロブチル−R10−、チエニル−R11−、ピロリル−R11−、ピリジル−R11−、ピペリジニル−R11−、モルホリノ−R11−、チアゾリル−R11−又はテトラヒドロ−2H−ピラニル−R11−から選択され;Rは、一つ又はそれより多くのR12で炭素上が場合により置換されていてもよく;
12は、フルオロ、シアノ、ヒドロキシ、メチル、メトキシ、シクロプロピル−R26−、シクロペンチル−R26−、フェニル−R26−、ピロリジニル−R27−、ピペラジニルン−R27−又はピラゾリル−R27−から選択され;R12は場合により、一つ又はそれより多くのR28で炭素上が置換されていてもよく;もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はR29から選択される基で場合により置換されていてもよく;
10、R11、R26及びR27は直接結合であり;
29はメチルであり;
28はヒドロキシ及びメチルから選択される。
【0033】
は炭素上の置換基であり、そしてフルオロ、クロロ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、スルファモイル、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、メトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、アセチル、ジメチルアミノ、アセチルアミノ、メチルチオ、t−ブトキシカルボニルアミノ、メシルアミノ、シクロプロピル、シクロブチル、チエニル、ピロリル、ピリジニル、チアゾリル又はテトラヒドロピラニルから選択され;Rは、一つ又はそれより多くのR12で炭素上が場合により置換されていてもよく;式中
12は、フルオロ、シアノ、メチル又はフェニルから選択される。
【0034】
は炭素上の置換基であり、そしてフルオロ、クロロ、ヨード、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、スルファモイル、メチル、トリフルオロメチル、シアノメチル、3,5−ジメチルピラゾール−1−イルメチル、エチル、1−メチル−1−シアノエチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、(1−ヒドロキシシクロペンチル)エチニル、シクロプロピルエチニル、3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル、3−(1−メチルピペラジン−4−イル)プロパ−1−イン−1−イル、3−(シクロペンチル)プロパ−1−イン−1−イル、3,3−ジメチルプロパ−1−イン−1−イル、ベンジルオキシ、2−ピロリジン−1−イルエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、メシル、ジメチルアミノ、N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アミノ、アセチル、N,N−ジメチルスルファモイル、アセチルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ,2,2−ジメチルプロピオニルアミノ、メシルアミノ、シクロプロピル、1−シアノシクロプロピル、1−シアノシクロブチル、1−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、チエン−2−イル、ピロール−1−イル、2,5−ジメチルピロール−1−イル、ピリド−3−イル、2−メチルチアゾール−4−イル、モルホリノ及びピペリジン−1−イルから選択される。
【0035】
は炭素上の置換基であり、そしてフルオロ、クロロ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、スルファモイル、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、トリフルオロメチル、シアノメチル、1−メチル−シアノエチル、プロポキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、メチルチオ、アセチル、1−シアノシクロブチル、1−シアノテトラヒドロピラニル、1−シアノシクロプロピル、チエン−2−イル、ピロール−1−イル、ピリド−3−イル、2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル、ベンジルオキシ又はアセチルアミノ、メシルアミノ、ジメチルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノから選択される。
【0036】
nは0〜2から選択され;Rの意義は同じでも又は異なっていてもよい。
nは0である。
nは1である。
【0037】
nは2から選択され;Rの意義は同じでも又は異なっていてもよい。
Yは−C(O)−である。
Yは−CH−である。
【0038】
Zは−C(O)NH−である。
Zは−NHC(O)−である。
Zは−CHNH−である。
【0039】
Zは−C(O)NH−又は−CHNH−である。
は水素又はハロから選択される。
は水素又はブロモから選択される。
【0040】
は水素から選択される。
はハロ、メチル又はメトキシから選択される。
はフルオロ、クロロ、ブロモ、メチル又はメトキシから選択される。
【0041】
はメチルから選択される。
Xは−NR18C(O)−である。
Xは−NHC(O)−である。
【0042】
Xは−NR19−である。
Xは−NH−である。
Xは−NR20CH−である;
Xは−NHCH−である;
Xは−NHC(O)−、−NH−又は−NHCH−である。
【0043】
、R、R、R及びRは独立して、水素、ハロ、C1〜6アルキル、N−(C1〜6アルキル)アミノ、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ又はヘテロシクリル−R22−から選択され;R、R、R、R及びRはお互いに独立して、場合により、一つまたはそれより多くのR23で炭素上が置換されていてもよく;式中、
23は、ヒドロキシ、アミノ、N−(C1〜6アルキル)アミノ、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ又はヘテロシクリル−R27−から選択され;及び
22及びR27は直接結合から選択される。
【0044】
、R、R、R及びRは独立して、水素又はC1〜6アルキルから選択される。
、R、R、R及びRは独立して、水素、クロロ、メチル、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、N−メチル−N−プロピルアミノ又はモルホリノ−R22−から選択され;R、R、R、R及びRはお互いに独立して、一つまたはそれより多くのR23で炭素上が場合により置換されていてもよく;式中、
23はヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、モルホリノ−R27−又はピペリジン−1−イル−R27−から選択され、
22及びR27は直接結合から選択される。
【0045】
、R、R、R及びRは独立して、水素又はメチルから選択される。
、R、R、R及びRは独立して、水素、クロロ、メチル、3−(ピペリジン−1−イル)プロピルアミノ、2−ヒドロキシエチルアミノ、2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ、2−(モルホリノ)エチルアミノ、メチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、N−メチル−N−(2−メチルアミノエチル)アミノ、モルホリノ、3−アミノプロピルアミノ又はN−メチル−N−(3−ジメチルアミノプロピル)アミノから選択される。
【0046】
、R及びRは水素である。
及びRは独立して、水素又はメチルから選択される。
、R及びRは水素であり、及びR及びRは独立して、水素、クロロ、メチル、3−(ピペリジン−1−イル)プロピルアミノ、2−ヒドロキシエチルアミノ、2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ、2−(モルホリノ)エチルアミノ、メチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、N−メチル−N−(2−メチルアミノエチル)アミノ、モルホリノ、3−アミノプロピルアミノ又はN−メチル−N−(3−ジメチルアミノプロピル)アミノから選択される。
【0047】
、R及びRは水素であり、及びR及びRは独立して、水素又はメチルから選択される。
それ故、本発明のさらなる側面において、式(Ia)の化合物:
式中、
環Aはカルボシクリル又はヘテロシクリルであり;もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はRから選択される基で場合により置換されていてもよく;
は炭素上の置換基であり、そしてハロ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルカノイル、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルキルS(O)(式中、aは0である)、C1〜6アルコキシカルボニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R10−又はヘテロシクリル−R11−から選択され;Rは一つ又はそれより多くのR12で炭素上が場合により置換されていてもよく;
12は、ハロ、シアノ、C1〜6アルキル又はカルボシクリル−R26−から選択され;
10、R11及びR26は直接結合であり;
nは0〜2から選択され;Rの意義は同じでも又は異なっていてもよく;
Yは、−C(O)−又は−CH−である。
【0048】
は水素又はハロから選択され;
は水素又はブロモから選択され;
は、ハロ、メチル又はメトキシから選択され;
Xは、−NHC(O)−、−NH−又は−NHCH−であり;
、R、R、R及びRは独立して、水素又はC1〜6アルキルから選択される;
又はその薬学的に許容可能な塩が提供され;但し、前記化合物は、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミドではない。
【0049】
それ故、本発明のさらなる側面において、式(I)の化合物:
式中、
環Aはカルボシクリル又はヘテロシクリルであり;もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はRから選択される基で場合により置換されていてもよく;
は炭素上の置換基であり、そしてハロ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルカノイル、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルキルS(O)(式中、aは0〜2である)、C1〜6アルコキシカルボニルアミノ、N,N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R10−又はヘテロシクリル−R11−から選択され;Rは一つ又はそれより多くのR12で炭素上が場合により置換されていてもよく;
nは、0〜2から選択され;Rの意義は同じでも又は異なっていてもよく;
Zは、−C(O)NH−、−NHC(O)−又は−CHNH−であり;
は、水素又はハロから選択され;
は、ハロ、メチル又はメトキシから選択され;
Xは、−NHC(O)−、−NH−又は−NHCH−であり;
、R、R、R及びRは独立して、水素、ハロ、C1〜6アルキル、N−(C1〜6アルキル)アミノ、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ又はヘテロシクリル−R22−から選択され;R、R、R、R及びRはお互いに独立して、一つ又はそれより多くのR23で炭素上が場合により置換されていてもよく;
は、C1〜6アルキルから選択され、
12は、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、カルボシクリル−R26−又はヘテロシクリル−R27−から選択され;R12は、一つ又はそれより多くのR28で炭素上が場合により置換されていてもよく;もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はR29から選択される基で場合により置換されていてもよく;
23は、ヒドロキシ、アミノ、N−(C1〜6アルキル)アミノ、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ又はヘテロシクリル−R27−から選択され;
10、R11、R22、R26及びR27は直接結合であり;
28は、ヒドロキシ及びメチルから選択され;
29は、C1〜6アルキルである;
又はその薬学的に許容可能な塩が提供され;但し、前記化合物は、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミドではない。
【0050】
それ故、本発明のさらなる側面において、式(Ia)の化合物:
式中、
環Aは、フェニル、1−t−ブチルピラゾール−5−イル、ベンズイミダゾール−2−イル、ピリド−2−イル、ピリド−3−イル、チエン−2−イル、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−5−イル、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−イル、ピリミジン−5−イル、1−メチルイミダゾール−2−イル、インドール−4−イル、インドール−7−イル、1−メチルピロール−2−イル又はピラジン−2−イルであり;
は炭素上の置換基であり、そしてフルオロ、クロロ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、スルファモイル、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、トリフルオロメチル、シアノメチル、1−メチル−シアノエチル、プロポキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、メチルチオ、アセチル、1−シアノシクロブチル、1−シアノテトラヒドロピラニル、1−シアノシクロプロピル、チエン−2−イル、ピロール−1−イル、ピリド−3−イル、2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル、ベンジルオキシ又はアセチルアミノ、メシルアミノ、ジメチルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノから選択され;
nは、0〜2から選択され;Rの意義は同じでも又は異なっていてもよく;
Yは、−C(O)−又は−CH−であり;
は、水素又はブロモから選択され;
は、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル又はメトキシから選択され;
Xは、−NHC(O)−、−NH−又は−NHCH−であり;
、R及びRは、水素であり、及びR及びRは独立して、水素又はメチルから選択される;
又はその薬学的に許容可能な塩が提供され;但し、前記化合物は、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミドではない。
【0051】
それ故、本発明のさらなる側面において、式(I)の化合物:
式中、
環Aは、フェニル、1−メチルピラゾール−3−イル、1−メチルピラゾール−5−イル、1−t−ブチルピラゾール−5−イル、ベンズイミダゾール−2−イル、ピリド−2−イル、ピリド−3−イル、ピリド−4−イル、チエン−2−イル、チエン−3−イル、フラ−2−イル、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−5−イル、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−イル、ピリミジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、1−メチルイミダゾール−2−イル、インドール−4−イル、インドール−7−イル、1−メチルピロール−2−イル又はピラジン−2−イルであり;
は炭素上の置換基であり、そしてフルオロ、クロロ、ヨード、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、スルファモイル、メチル、トリフルオロメチル、シアノメチル、3,5−ジメチルピラゾール−1−イルメチル、エチル、1−メチル−1−シアノエチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、(1−ヒドロキシシクロペンチル)エチニル、シクロプロピルエチニル、3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル、3−(1−メチルピペラジン−4−イル)プロパ−1−イン−1−イル、3−(シクロペンチル)プロパ−1−イン−1−イル、3,3−ジメチルプロパ−1−イン−1−イル、ベンジルオキシ、2−ピロリジン−1−イルエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、メシル、ジメチルアミノ、N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アミノ、アセチル、N,N−ジメチルスルファモイル、アセチルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、2,2−ジメチルプロピオニルアミノ、メシルアミノ、シクロプロピル、1−シアノシクロプロピル、1−シアノシクロブチル、1−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、チエン−2−イル、ピロール−1−イル、2,5−ジメチルピロール−1−イル、ピリド−3−イル、2−メチルチアゾール−4−イル、モルホリノ及びピペリジン−1−イルから選択され;
nは、0〜2から選択され;Rの意義は同じでも又は異なっていてもよく;
Zは、−C(O)NH−、−NHC(O)−又は−CHNH−であり;
は、水素又はブロモから選択され;
はフルオロ、クロロ、ブロモ、メチル又はメトキシから選択され;
Xは−NHC(O)−、−NH−又は−NHCH−であり;
、R、R、R及びRは独立して、水素、クロロ、メチル、3−(ピペリジン−1−イル)プロピルアミノ、2−ヒドロキシエチルアミノ、2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ、2−(モルホリノ)エチルアミノ、メチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、N−メチル−N−(2−メチルアミノエチル)アミノ、モルホリノ、3−アミノプロピルアミノ又はN−メチル−N−(3−ジメチルアミノプロピル)アミノから選択される;
又はその薬学的に許容可能な塩が提供され;但し、前記化合物はN−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミドではない。
【0052】
本発明の別の側面において、本発明の好適な化合物は、実施例のいずれか一つの化合物又はその薬学的に許容可能な塩である。
本発明の別の側面において、本発明の好適な化合物は、実施例18、27、31、36、38、51、70、71、72、75のいずれか一つの化合物又はその薬学的に許容可能な塩である。
【0053】
本発明の別の側面は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を製造するための方法を提供し、前記方法(ここで特に指摘しない限り、可変基は式(I)で定義した通りである)は:
方法a) Yが−C(O)−である式(Ia)の化合物、又はZが−C(O)NH−である式(I)の化合物については;式(II)
【0054】
【化3】

【0055】
のアミンと式(III)
【0056】
【化4】

【0057】
の酸又はその活性化酸誘導体を反応させること;
方法b) Xが−NR18C(O)−であり、及びR18が水素又はC1〜6アルキルである式(I)の化合物については;式(IVa)(式(Ia)の化合物について)又は(IV)(式(I)の化合物について):
【0058】
【化5】

【0059】
のアミンと式(V)
【0060】
【化6】

【0061】
の酸又はその活性化酸誘導体を反応させること;
方法c) Yが−CH−である式(Ia)の化合物、又はZが−CHNH−である(I)の化合物については;式(II)のアミンと式(VI):
【0062】
【化7】

【0063】
(式中、Gは置換可能基である)の化合物を反応させること;
方法d) Yが−CH−である式(Ia)の化合物、又はZが−CHNH−である(I)の化合物については;式(VII):
【0064】
【化8】

【0065】
(式中、Lは置換可能基である)のアミンと式(VIII):
【0066】
【化9】

【0067】
の化合物を反応させること;
方法e) Xが−NR19−であり、及びR19が水素又はC1〜6アルキルである式(I)の化合物については;式(IXa)(式(Ia)の化合物について)又は(IX)(式(I)の化合物について):
【0068】
【化10】

【0069】
のアミンと式(X):
【0070】
【化11】

【0071】
(式中、Lは置換可能基である)の化合物を反応させること;
方法f) Xが−NR19−であり、及びR19が水素又はC1〜6アルキルである式(I)の化合物については;式(XIa)(式(Ia)の化合物について)又は(XI)(式(I)の化合物について):
【0072】
【化12】

【0073】
(式中、Lは置換可能基である)のアミンと式(XII):
【0074】
【化13】

【0075】
の化合物を反応させること;
方法g) Xが−NR20CH−であり、及びR20が水素又はC1〜6アルキルである式(I)の化合物については;式(XIIIa)(式(Ia)の化合物について)又は(XIII)(式(I)の化合物について):
【0076】
【化14】

【0077】
のアミンと式(XIV):
【0078】
【化15】

【0079】
(式中、Gは置換可能基である)の化合物を反応させること;
方法h) Xが−NR20CH−(式中、R20は水素又はC1〜6アルキルである)である式(I)の化合物については;式(XIII)(式(I)の化合物について)又は(XIIIa)(式(Ia)の化合物について)のアミンと式(XVI):
【0080】
【化16】

【0081】
(式中、Lは置換可能基である)の化合物を反応させること;
方法i) Yが−CH−である式(I)の化合物については;式(II)のアミンと式(XVII):
【0082】
【化17】

【0083】
の化合物を反応させること;
方法j) Zが−NHC(O)−である式(I)の化合物(のみ)については;式(XVIII):
【0084】
【化18】

【0085】
の化合物又はその活性化酸誘導体と式(XIX):
【0086】
【化19】

【0087】
の化合物を反応させること、
その後必要に応じ:
i) 式(I)の化合物を別の式(I)の化合物へ変換すること;
ii) いずれの保護基も除去すること;
iii) 薬学的に許容可能な塩を形成させること;
を含んでなる。
【0088】
Lは置換可能基であり、Lについての適した意義は例えば、例えばクロロ、ブロモ又はヨードのようなハロである。
Gは置換可能基であり、Gについての適した意義は例えば、例えばクロロ、ブロモ又はヨードのようなハロ;トシル又はメシルである。
【0089】
上記反応の具体的反応条件は以下のようである。
方法a)及び方法b)及び方法j)
式(II)のアミンと式(III)の酸、及び式(IV)のアミンと式(V)の酸、及び式(XIX)のアミンと式(XVIII)の酸は、適したカップリング試薬の存在下で連結することができる。当該技術分野で既知の標準ペプチドカップリング試薬、例えば、カルボニルジイミダゾール及びジシクロヘキシル−カルボジイミドを適したカップリング試薬として、場合によりジメチルアミノピリジン又は4−ピロリジノピリジンのような触媒の存在下、場合により塩基、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、又は2,6−ルチジン又は2,6−ジ−tert−ブチルピリジンのような2,6−ジ−アルキル−ピリジンの存在下で用いることが可能である。適した溶媒には、ジメチルアセトアミド、ジクロロメタン、ベンゼン、テトラヒドロフラン及びジメチルホルムアミドが含まれる。カップリング反応は、−40〜50℃の範囲の温度で都合よく実施することができる。
【0090】
適した活性化酸誘導体には、酸ハライド、例えば、酸クロリド、及び活性エステル、例えば、ペンタフルオロフェニルエステルが含まれる。これらの型の化合物とアミンとの反応は当該技術分野ではよく知られており、上に記載したもののような塩基存在下、上に記載したもののような適した溶媒中で反応させることができる。本反応は、−40〜50℃の範囲の温度で都合よく実施することができる。
【0091】
式(II)のアミンは、スキーム1:
【0092】
【化20】

【0093】
に従って製造することができる。
式(IV)のアミンは、スキーム2:
【0094】
【化21】

【0095】
に従って製造することができる。式中、Lは上で定義した置換可能基である。
式(XVIII)の酸は、スキーム3:
【0096】
【化22】

【0097】
に従って製造することができる。
式(IIa)、(III)、(IVa)、(XVIIIa)、(XIX)及び(V)の化合物は商業的に入手可能な化合物であるか、又はそれらは文献で既知であるか、又は当該技術分野で周知の標準的方法により製造することができる。
【0098】
方法c)及び方法g)
式(II)及び(VI)の化合物及び式(XIII)及び(XIV)の化合物は、KCO又はCsCOのような塩基の存在下、DMF又はCHCNのような溶媒中で互いに反応させることが可能である。反応は通常、50℃〜100℃の範囲の熱条件を必要とする。
【0099】
化合物(XIII)は、化合物(IV)について概説した方法により製造することができるが、式中、R18はR20で置き換えられている。
式(VI)及び(XIV)の化合物は、商業的に入手可能な化合物であるか、又はそれらは文献で既知であるか、又は当該技術分野で周知の標準的方法により製造することができる。
【0100】
方法d)、方法e)及び方法f)
式(VII)及び(VIII)の化合物、及び式(IX)及び(X)の化合物、及び式(XI)及び(XII)の化合物は、各々Pd(dba)及びBINAPのような適切な触媒及びリガンド、及びナトリウムtert−ブトキシドのような適した塩基を利用するカップリング化学によりお互いを反応させることが可能である。反応は通常、しばしば80℃〜100℃の範囲の熱条件を必要とする。
【0101】
式(VII)の化合物はスキーム4:
【0102】
【化23】

【0103】
に従って製造することができる。
化合物(IX)は、化合物(IV)について概説した方法により製造することができるが、式中、R18はR19で置き換えられている。
【0104】
式(XI)の化合物はスキーム5:
【0105】
【化24】

【0106】
に従って製造することができる。
式(VIIa)、(VIII)、(X)、(XIa)及び(XII)の化合物は、商業的に入手可能な化合物であるか、又はそれらは文献で既知であるか、又は当該技術分野で周知の標準的方法により製造することができる。
【0107】
方法h)及び方法i)
式(XV)の及び(XVI)化合物、及び式(II)及び(XVII)の化合物は、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム又はシアノ水素化ホウ素ナトリウムのような還元剤の存在下、THF又は1、2−ジクロロエタンのような溶媒中で反応させる。
【0108】
化合物(XV)は、化合物(IV)について概説した方法により製造することができるが、式中、R18は水素で置き換えられている。
式(XVI)及び(XVII)の化合物は、商業的に入手可能な化合物であるか、又はそれらは文献で既知であるか、又は当該技術分野で周知の標準的方法により製造することができる。
【0109】
本発明の化合物中の、多様な環置換基の若干数のものは、上に述べた方法に先立ってか又は直後に、標準芳香族置換反応により導入することができ、又は慣用的官能基修飾により発生させることができ、及びそれ自体が本発明の方法の側面に含まれていることが理解されるであろう。こうした反応及び修飾には、例えば、芳香族置換反応による置換基の導入、置換基の還元、置換基のアルキル化及び置換基の酸化が含まれる。こうした方法のための試薬及び反応条件は、化学技術分野では周知である。芳香族置換反応の具体的な例には、濃硝酸を使用するニトロ基の導入、フリーデルクラフト条件下で、例えば、アシルハライド及びルイス酸(三塩化アルミニウムのような)を使用するアシル基の導入;フリーデルクラフト条件下で、例えば、アルキルハライド及びルイス酸(三塩化アルミニウムのような)を使用するアルキル基の導入;及びハロゲノ基の導入が含まれる。修飾の具体的な例には、例えば、ニッケル触媒での触媒的水素化、又は塩酸存在下、加熱しながらの鉄での処理による、アミノ基へのニトロ基の還元;アルキルチオのアルキルスルフィニル又はアルキルスルホニルへの酸化、が含まれる。
【0110】
本明細書に記載した反応のいくつかにおいては、化合物中のいずれかの感受性基を保護することは必要である/望ましいことも理解されるであろう。保護が必要である、又は望ましい例、及び保護のための適した方法は当業者には既知である。慣用的保護基を標準的実施に従って使用することができる(実例としては、T.W. Green, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley and Sons, 1991、を参照されたい)。それ故、もし反応体がアミノ、カルボキシ又はヒドロキシのような基を含んでいるとしたら、本明細書に記載した反応のいくつかにおいて、前記の基を保護することが望ましい。
【0111】
アミノ又はアルキルアミノ基のために適した保護基は、例えば、アシル基、例えば、アセチルのようなアルカノイル基、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル又はt−ブトキシカルボニル基)、アリールメトキシカルボニル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル)、又はアロイル基(例えば、ベンゾイル)である。上記保護基のための脱保護は、保護基の選択により必然的に変化する。それ故、例えば、アルカノイル又はアルコキシカルボニル基又はアロイル基のようなアシル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化リチウム又はナトリウム)のような適した塩基での加水分解により除去することができる。もしくは、t−ブトキシカルボニル基のようなアシル基は、塩酸、硫酸又はリン酸又はトリフルオロ酢酸のような適した酸での処理により除去でき、及びベンジルオキシカルボニル基のようなアリールメトキシカルボニル基は、例えば、パラジウム炭素のような触媒上での水素化又は、ルイス酸(例えば、トリス(トリフルオロ酢酸)ホウ素)での処理により除去することができる。第一級アミノ基に適した代替保護基は、例えば、フタロイル基であり、それは、アルキルアミン(例えば、ジメチルアミノプロピルアミン)での、又はヒドラジンでの処理により除去することができる。
【0112】
ヒドロキシ基のために適した保護基は、例えば、アシル基(例えば、アセチルのようなアルカノイル基)、アロイル基(例えば、ベンゾイル)又はアリールメチル基(例えば、ベンジル)である。上記保護基のための脱保護は、保護基の選択により必然的に変化する。それ故、例えば、アルカノイル又はアロイル基のようなアシル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化リチウム又はナトリウム)のような適した塩基での加水分解により除去することができる。もしくは、ベンジル基のようなアリールメチル基は、例えば、パラジウム炭素のような触媒上での水素化により除去することができる。
【0113】
カルボキシ基のために適した保護基は、例えばエステル化基、例えば水酸化ナトリウムのような塩基での加水分解により除去することができる、例えばメチル又はエチル基、又は、例えば酸(例えば、トリフルオロ酢酸のような有機酸)での処理により除去することができる、例えばt−ブチル基、又は、例えばパラジウム炭素のような触媒上での水素化により除去することができる、例えばベンジル基である。
【0114】
保護基は、化学技術分野で周知の慣用的技術を使用し、合成におけるいずれかの都合のよい段階で除去することができる。
前に本明細書で述べたように、本発明で定義した化合物は、化合物のB−Raf阻害活性から生じると考えられる抗癌活性を所有する。これらの特性は、例えば、以下に示した方法を使用して評価することができる:
【0115】
B−RafインビトロELISAアッセイ
ヒト組換え精製野生型His−B−Rafプロテインキナーゼの活性は、B−Raf基質、ヒト組換え精製HIs由来(脱タグ)MEK1のリン酸化を測定する、酵素連結免疫吸着(ELISA)アッセイフォーマットを使用してインビトロで決定した。本反応は、384ウェルプレート中、25μlの総反応容量で、種々の濃度の化合物又は化合物なしで、40mM N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−(2−エタンスルホン酸半ナトリム塩(HEPES)、5mM 1,4−ジチオ−DL−スレイトール(DTT)、10mM MgCl、1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)及び0.2M NaCl(1xHEPES緩衝液)中の2.5nM B−Raf、0.15μM MEK1及び10μMアデノシン三リン酸(ATP)を利用した。B−Raf及び化合物を1xHEPES緩衝液中、25℃で1時間プリインキュベートした。1xHEPES緩衝液にMEK1及びATPを加えることにより反応を開始させ、25℃で50分インキュベートし、10μlの175mM EDTA−1xHEPES緩衝液(最終濃度50mM)の添加により反応を停止させた。5μlのアッセイ混合物を50mM EDTA−1xHEPES緩衝液で1:20に希釈し、384ウェルブラック高タンパク質結合プレートに移し、4℃で一夜インキュベートした。プレートを0.1%トウィーン(Tween)20含有トリス(tris)緩衝化塩溶液(TBST)中で洗浄し、50μlのSuperblock(Pierce)で25℃にて1時間ブロックし、TBST中で洗浄し、TBSで1:1000に希釈した50μlのウサギポリクローナル抗ホスホ−MEK抗体(Cell Signaling)と、25℃で2時間インキュベートし、TBSTで洗浄し、TBSで1:2000に希釈した50μlのヤギ抗ウサギ西洋ワサビペルオキシダーゼ−連結抗体(Cell Signaling)と25℃で1時間インキュベートし、TBSTで洗浄した。50μlの蛍光発生ペルオキシダーゼ基質(Quantablu-Pierce)を加え、続いて45〜60分インキュベートし、50μlのQuantabluSTOP(Pierce)を加えた。青い蛍光生成物をTECAN Ultraプレートリーダーを使用し、励起325nm及び発光420nmで検出した。データをグラフ化し、Excel Fit(Microsoft)を使用してIC50を計算した。
【0116】
上記インビトロアッセイで試験した場合、本発明の化合物は、30μM未満の活性を示した。例えば、以下の結果を得た:
【0117】
【表1】

【0118】
本発明のさらなる側面に従うと、薬学的に許容できる希釈剤又は担体と一緒に、本明細書で前に定義した式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を含んでなる医薬組成物が提供される。
【0119】
組成物は、例えば、錠剤又はカプセルのような経口投与に適した、滅菌溶液、懸濁液又は乳濁液のような非経口注射(静脈内、皮下、筋肉内、血管内又は注入を含んで)に適した、軟膏又はクリームのような局所投与に適した、又は座剤のような直腸投与に適した形態であることができる。
【0120】
一般に、上記組成物は、慣用的賦形剤を使用し、慣用的様式で製造することができる。
式(I)の化合物は通常、1〜1000mg/kgの範囲内の単位用量で温血動物に投与されるであろうが、このことは通常療法的有効量を提供する。好ましくは、10〜100mg/kgの範囲の日用量が用いられる。しかしながら、日用量は、治療されるホスト、投与の個々の経路、及び治療されている病気の重度に依存して、必然的に変化するであろう。従って、最適用量は、特定の患者を治療している医師が決定してもよい。
【0121】
従って、本発明のさらなる側面に従うと、療法によるヒト又は動物の体の治療方法に使用するための、本明細書で前に定義した式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩が提供される。
【0122】
我々は、本発明で定義した式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩が有効な抗癌剤であることを発見しており、その特性は、それらのB−Raf阻害特性から生じると考えられる。従って、本発明の化合物は、単独で又は一部B−Rafにより仲介される疾患又は医学的状態の治療において有用であることが期待され、即ち、本化合物は、こうした治療を必要としている温血動物においてB−Raf阻害効果を生み出すために使用することができる。
【0123】
それ故、本発明の化合物は、B−Rafの阻害により特徴付けられる、癌を治療するための方法を提供し、即ち、本化合物は、B−Rafの阻害により単独で又は一部仲介される抗癌効果を生み出すために使用することができる。
【0124】
B−Rafの突然変異を活性化することは、限定されるわけではないが、黒色腫、甲状腺乳頭腫瘍、胆管癌、結腸、卵巣及び肺癌を含む多くのヒト癌で観察されているので、本発明のこうした化合物は、広範囲の抗癌特性を有することが期待される。それ故、本発明の化合物は、これらの癌に対して抗癌活性を有するであろう。加えて、本発明の化合物は、白血病、リンパ様悪性腫瘍、及び肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、乳房及び膵臓のような組織における癌腫及び肉腫のような充実性腫瘍に対する活性を有するであろう。特に、本発明のこうした化合物は、例えば、皮膚、結腸、甲状腺、肺及び卵巣の原発性及び再発性充実性腫瘍の増殖を都合よく遅くすることが期待される。より特定的には、本発明の化合物又はその薬学的に許容可能な塩は、B−Rafと関連している原発性及び再発性充実性腫瘍、特に、例えば、皮膚、結腸、甲状腺、肺及び卵巣特定の腫瘍を含む、それらの増殖及び広がりが著しくB−Rafに依存している腫瘍の増殖を阻害することが期待される。特に、本発明の化合物は黒色腫の治療に有用である。
【0125】
それ故、本発明のこの側面に従うと、医薬品として使用するための、本明細書で前に定義した式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩が提供される。
本発明のさらなる側面に従うと、ヒトのような温血動物でのB−Raf阻害効果の発生に使用するための医薬の製造における、本明細書で前に定義した式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
【0126】
それ故、本発明のこの側面に従うと、ヒトのような温血動物での抗癌効果の発生に使用するための医薬品の製造における、本明細書で前に定義した式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
【0127】
本発明のさらなる側面に従うと、黒色腫;甲状腺乳頭腫瘍;胆管癌;結腸癌;卵巣癌;肺癌;白血病;リンパ様悪性腫瘍;肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、乳房及び膵臓の癌腫及び肉腫;及び皮膚、結腸、甲状腺、肺及び卵巣の原発性及び再発性充実性腫瘍;の治療における使用のための医薬品の製造における、本明細書で前に定義した式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
【0128】
本発明のこの側面のさらなる様相に従うと、B−Raf阻害効果を生み出す治療を必要としている、ヒトのような温血動物においてB−Raf阻害効果を生み出すための方法が提供され、その方法は、上に定義した式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含んでなる。
【0129】
本発明のこの側面のさらなる様相に従うと、抗癌効果を生み出す治療を必要としている、ヒトのような温血動物において抗癌効果を生み出すための方法が提供され、その方法は、上に定義した式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含んでなる。
【0130】
本発明のこの側面の追加の様相に従うと、黒色腫;甲状腺乳頭腫瘍;胆管癌;結腸癌;卵巣癌;肺癌;白血病;リンパ様悪性腫瘍;肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、乳房及び膵臓の癌腫及び肉腫;及び皮膚、結腸、甲状腺、肺及び卵巣の原発性及び再発性充実性腫瘍の治療を必要としているヒトのような温血動物においてそのような治療をする方法が提供され、その方法は、本明細書で上に定義した式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含んでなる。
【0131】
本発明のさらなる側面において、ヒトのような温血動物においてB−Raf阻害効果の発生に使用するための、薬学的に許容できる希釈剤又は担体と一緒に、本明細書で前に定義した式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を含んでなる医薬組成物が提供される。
【0132】
本発明のさらなる側面において、ヒトのような温血動物において抗癌効果の発生に使用するための、薬学的に許容できる希釈剤又は担体と一緒に、本明細書で前に定義した式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を含んでなる医薬組成物が提供される。
【0133】
本発明のさらなる側面において、ヒトのような温血動物における黒色腫;甲状腺乳頭腫瘍;胆管癌;結腸癌;卵巣癌;肺癌;白血病;リンパ様悪性腫瘍;肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、乳房及び膵臓の癌腫及び肉腫;及び皮膚、結腸、甲状腺、肺及び卵巣の原発性及び再発性充実性腫瘍の治療に使用するための、薬学的に許容できる希釈剤又は担体と一緒に、本明細書で前に定義した式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を含んでなる医薬組成物が提供される。
【0134】
本発明のさらなる側面に従うと、ヒトのような温血動物においてB−Raf阻害効果の発生に使用するための医薬品の製造における、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド又はその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
【0135】
それ故、本発明のこの側面に従うと、ヒトのような温血動物において抗癌効果の発生に使用するための医薬品の製造における、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド又はそれらの薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
【0136】
本発明のさらなる側面に従うと、黒色腫;甲状腺乳頭腫瘍;胆管癌;結腸癌;卵巣癌;肺癌;白血病;リンパ様悪性腫瘍;肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、乳房及び膵臓の癌腫及び肉腫;及び皮膚、結腸、甲状腺、肺及び卵巣の原発性及び再発性充実性腫瘍の治療における使用のための、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド又はその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
【0137】
本発明のこの側面のさらなる様相に従うと、B−Raf阻害効果を生み出す治療を必要としているヒトのような温血動物においてB−Raf阻害効果を生み出すための方法が提供され、その方法は、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド又はその薬学的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含んでなる。
【0138】
本発明のこの側面のさらなる様相に従うと、抗癌効果を生み出す治療を必要としているヒトのような温血動物において抗癌効果を生み出すための方法が提供され、その治療は、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド又はその薬学的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含んでなる。
【0139】
本発明のこの側面の追加の様相に従うと、黒色腫;甲状腺乳頭腫瘍;胆管癌;結腸癌;卵巣癌;肺癌;白血病;リンパ様悪性腫瘍;肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、乳房及び膵臓の癌腫及び肉腫;及び皮膚、結腸、甲状腺、肺及び卵巣の原発性及び再発性充実性腫瘍の治療を必要としているヒトのような温血動物においてそのような治療をする方法が提供され、その方法は、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド又はその薬学的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含んでなる。
【0140】
本発明のさらなる側面において、ヒトのような温血動物においてB−Raf阻害効果の発生に使用するための、薬学的に許容できる希釈剤又は担体と一緒に、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド又はその薬学的に許容可能な塩を含んでなる医薬組成物が提供される。
【0141】
本発明のさらなる側面において、ヒトのような温血動物において抗癌効果の発生に使用するための、薬学的に許容できる希釈剤又は担体と一緒に、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド又はその薬学的に許容可能な塩を含んでなる医薬組成物が提供される。
【0142】
本発明のさらなる側面において、ヒトのような温血動物における黒色腫;甲状腺乳頭腫瘍;胆管癌;結腸癌;卵巣癌;肺癌;白血病;リンパ様悪性腫瘍;肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、乳房及び膵臓の癌腫及び肉腫;及び皮膚、結腸、甲状腺、肺及び卵巣の原発性及び再発性充実性腫瘍の治療に使用するための、薬学的に許容できる希釈剤又は担体と一緒に、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド又はその薬学的に許容可能な塩を含んでなる医薬組成物が提供される。
【0143】
本明細書で前に定義したB−Raf阻害治療は、単独療法として適用することができるが、又は本発明の化合物に加えて、慣用的手術又は放射線療法又は化学療法を含むこともできる。こうした化学療法は、一つ又はそれより多くの、以下のカテゴリーの抗腫瘍剤を含むことができる。
【0144】
(i)アルキル化剤(例えば、シス−プラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン及びニトロソ尿素);代謝拮抗薬(例えば、5−フルオロウラシルおよびテガフルのようなフルオロピリミジン類、ラルチトレキセド、メトトレキサート、シトシンアラビノシドおよびヒドロキシ尿素などの葉酸拮抗薬);抗腫瘍抗生物質(例えば、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシンC、ダクチノマイシンおよびミトラマイシンのようなアントラサイクリン系);抗有糸分裂剤(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビンのようなビンカアルカロイド類、およびタキソールおよびタキソテールのようなタキソイド類);及びトポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシドおよびテニポシドのようなエピポドフィロトキシン類、アムサクリン、トポテカンおよびカンプトテシン);のような医療腫瘍学で使用される抗増殖性/抗新生物性薬剤及びそれらの組み合わせ;
(ii)抗エストロゲン剤(例えば、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン及びヨードキシフェン)、エストロゲン受容体下方調節剤(例えば、フルベストラント)、抗アンドロゲン剤(例えば、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド及び酢酸シプロテロン)、LHRHアンタゴニスト又はLHRHアゴニスト(例えば、ゴセレリン、リュープロレリン及びブセレリン)、黄体ホルモン剤(例えば、酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストラゾール、レトロゾール、ボラゾール及びエクセメスタン)及びフィナステリドのような5α−レダクターゼ阻害剤のような細胞増殖抑制性薬剤;
(iii)癌細胞侵襲を阻害する剤(例えば、マリマスタットのようなメタロプロテイナーゼ阻害剤、及びウロキナーゼプラスミノゲン活性化因子受容体機能の阻害剤);
(iv)増殖因子機能の阻害剤、例えば、こうした阻害剤には、増殖因子抗体、増殖因子受容体抗体(例えば、抗erbb2抗体トラスツズマブ[ハーセプチン(商標)]及び抗erbb1抗体セツキシマブ[C225])、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、MEK阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤及びセリン/スレオニンキナーゼ阻害剤、例えば上皮増殖因子ファミリーの阻害剤(例えば、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(ゲフィチニブ、AZD1839)、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(エルロチニブ、OSI−774)及び6−アクリルアミド−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(CI1033)のようなEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤)、例えば血小板由来増殖因子ファミリーの阻害剤、及び、例えば肝細胞増殖因子ファミリーの阻害剤;
(v)血管内皮増殖因子の効果を阻害するものような抗血管新生剤(例えば、抗血管内皮細胞増殖因子抗体ベバシズマブ[アバスチン(商標)]、国際特許出願WO97/22596、WO97/30035、WO97/32856及びWO98/13354に開示されているものような化合物)及び他の機構で働く化合物(例えば、リノマイド、インテグリンαvβ3阻害剤及びアンギオスタチン);
(vi)コンブレタスタチンA4、及び国際特許出願WO99/02166、WO00/40529、WO00/41669、WO01/92224、WO02/04434及びWO02/08213に開示されている化合物のような血管障害剤;
(vii)アンチセンス療法、例えば、ISIS 2503のような、上に掲げた標的に向かうもの、抗rasアンチセンス;
(viii)例えば、異常p53又は異常BRCA1又はBRCA2のような異常遺伝子を置き換えるアプローチ、シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼ又は細菌ニトロレダクターゼを使用するようなGDEPT(遺伝子−指向性酵素プロドラッグ療法)アプローチ、及び多剤耐性遺伝子療法のような、化学療法又は放射線療法への患者耐性を増加させるアプローチを含む遺伝子療法アプローチ;
(ix)例えば、インターロイキン2、インターロイキン4又は顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子のようなサイトカインでのトランスフェクションのような、患者腫瘍細胞の免疫原性を増加させる生体外及び生体内アプローチ、T−細胞アネルギーを減少させるアプローチ、サイトカイン−トランスフェクト樹状細胞のようなトランスフェクトされた免疫細胞を使用するアプローチ、サイトカイン−トランスフェクト腫瘍細胞株を使用するアプローチ、及び抗抗イディオタイプ抗体を使用するアプローチを含む免疫療法アプローチ;
(x)例えば、CDK阻害剤(例えば、フラボピリドール)及び細胞周期チェックポイント他の阻害剤(例えば、チェックポイントキナーゼ);有糸分裂及び細胞質分裂調節に含まれるオーロラキナーゼ及び他のキナーゼ(例えば、有糸分裂キネシン)の阻害剤;及びヒストンデアセチラーゼ阻害剤を含む、細胞周期阻害剤;及び
(xi)エンドセリンAアンタゴニスト、及びエンドセリンBアンタゴニスト及びエンドセリンA及びBアンタゴニストを含むエンドセリンアンタゴニスト;例えば、ZD4054及びZD1611(WO96 40681)、アトラセンタン及びYM598。
【0145】
こうした共同治療は、治療の個々の構成要素の、同時、連続的又は別々の投薬により達成することができる。こうした組み合わせ製品は、本明細書で前に記載した用量範囲内の本発明の化合物、及びその適切な用量範囲内の、他の薬理学的に活性な剤を用いる。
【0146】
療法的医学におけるそれらの使用に加え、式(I)の化合物及びその薬学的に許容できる塩は、新規療法剤の探索の一部として、ネコ、イヌ、ウサギ、サル、ラット及びマウスのような実験動物における、B−Rafの阻害剤の効果の評価のための試験管内及び生体内試験システムの開発及び標準化における、薬理学的道具としても有用である。
【0147】
上記の他の医薬組成物、プロセス、方法、使用及び医薬品製造態様においては、本明細書に記載された化合物の代わりの及び好ましい態様もまた適用される。
【0148】
実施例
ここで本発明は以下の非制限的実施例により例示されるが、ここにおいて特に記載しない限り:
(i)温度は摂氏度(℃)で与えられており;操作は室温又は外界温度、即ち、18〜25℃の範囲の温度で実施され;
(ii)有機溶液は無水硫酸ナトリウムで乾燥され;溶媒の蒸発は、減圧下(600〜4000パスカル;4.5〜30mmHg)、60℃までの浴温度で、ロータリーエバポレーターを使用して実施され;
(iii)一般に、反応の経過はTLCにより追跡され、そして反応時間は例示のためのみに与えられており;
(iv)最終生成物は満足すべきプロトン核磁気共鳴(NMR)スペクトル及び/又は質量スペクトルを有しており;
(v)収率は例示のためのみに与えられており、必ずしも入念なプロセス開発により得ることができたものではなく;もしより以上の材料が必要とされるならば製造を繰り返し;
(vii)NMRデータは、与えられている場合、主たる診断的プロトンについてのデルタ値の形であり、内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)と比較した百万分率(ppm)で与えられており、特に記載しない限り、溶媒として過重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d)を使用して400MHzで決定し;
(vii)化学記号は通常の意味を有しており;SI単位及び記号が使用されており;
(viii)溶媒比は容量:容量(v/v)用語で与えられており;及び
(ix)質量スペクトルは、直接暴露プローブを使用し、化学イオン化(CI)モードで70電子ボルトの電子エネルギーで実施し;示されたイオン化は、電子衝撃(EI)、高速電子衝撃(FAB)又はエレクトロンスプレー(ESP)により達成し;m/zについての値が与えられており;一般に、親質量を示すイオンのみが報告されており;そして特に記載しない限り、引用された質量イオンは(MH)であり;
(x)合成が、以前の実施例に記載したものに類似していると記載されている場合、使用された量は、以前の実施例で使用された量とミリモル比で均等であり;
(xi)以下の略語が使用されており;
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート;THF テトラヒドロフラン;DMF N,N−ジメチルホルムアミド;EtOAc 酢酸エチル;Pd(dba) トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0);BINAP (+/−)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル;DIEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン;DCM ジクロロメタン;及びDMSO ジメチルスルホキシド;
(xii)「ISCO」は、ISCO, Inc, 4700 superior street Lincoln, NE, USA から得られた使用説明書に従って使用された、12g及び40gの販売前に充填されたシリカゲルカートリッジを使用する順相フラッシュカラムクロマトグラフィーを指している;及び
【0149】
実施例1
N−(2−メチル−5−{[3−(メチルチオ)ベンゾイル]アミノ}フェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド
N−(5−アミノ−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド塩酸塩(方法4;100mg、0.317mmol)、3−(メチルチオ)安息香酸(59mg、0.348mmol)、HATU(145mg、0.380mmol)、無水DMF(2ml)及びDIEA(275μL、1.585mmol)を20mlのシンチレーションバイアルに加えた。反応混合物を25℃で一夜振盪した。水(10ml)を徐々に加えると生成物が沈澱した。生じた沈殿物を水(10ml)で洗浄し、単離しそして真空オーブン中、70℃で一夜乾燥すると、表題化合物98.4mg(73%)を固形物として得た。NMR: 2.25 (s, 3H), 2.54 (s, 3H), 7.27 (d, 1H), 7.46 (d, 2H), 7.62 (d, 1H), 7.71 (t, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 8.25 (d, 1H), 8.37 (d, 1H), 8.77 (s, 1H), 9.17 (d, 2H), 10.32 (d, 2H); m/z: 429 。
【0150】
実施例2〜75
以下の化合物を、N−(5−アミノ−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド塩酸塩(方法4)及び適切なSMを使用し、実施例1の方法により製造した。いくつかの場合、さらなる精製が必要とされた(超臨界流体及び/又は逆相分取HPLC)。
【0151】
【表2】

【0152】
【表3】

【0153】
【表4】

【0154】
【表5】

【0155】
【表6】

【0156】
【表7】

【0157】
【表8】

【0158】
【表9】

【0159】
【表10】

【0160】
【表11】

【0161】
【表12】

【0162】
【表13】

【0163】
【表14】

【0164】
【表15】

【0165】
【表16】

【0166】
【表17】

【0167】
【表18】

【0168】
【表19】

【0169】
【表20】

【0170】
実施例76
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−フルオロフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド
キノキサリン−6−カルボン酸(141mg、0.81mmol)の塩化チオニル(3ml)溶液を80℃で1時間加熱した。揮発成分を減圧下で除去した。得られた残渣のDMF(3ml)溶液に、DIEA(0.28ml、1.60mmol)及びN−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(方法57;118mg、0.40mmol)のDMF(1ml)溶液を加え、反応混合物を25℃で30分攪拌した。反応混合物をEtOAc及びHO間に分配し、有機層をHOで洗浄し、乾燥(MgSO(s))した。減圧下で溶媒を除去し、生成物を分取HPLCにより精製すると、75.0mgの表題化合物(42.0%)を得た。NMR (300MHz): 10.63 (s, 1H), 10.47 (s, 1H), 9.08 (s, 2H), 8.79 (s, 1H), 8.43 (d, 1H), 8.27 (d, 1H), 7.88-8.19 (m, 3H), 7.50-7.86 (m, 3H), 7.36 (t, 1H), 1.76 (s, 6H); m/z 454。
【0171】
実施例77〜80
以下の化合物を、適切なSM及びキノキサリン−6−カルボン酸を使用し、実施例76の方法により製造した。
【0172】
【表21】

【0173】
実施例81
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[4−メチル−3−(キノキサリン−6−イルアミノ)フェニル]ベンズアミド
N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(方法60;0.150g、0.51mmol)、6−ブロモキノキサリン(0.109g、0.51mmol)、Pd(dba)(0.024g、0.026mmol)、BINAP(0.032g、0.051mmol)及びナトリウムtert−ブトキシド(0.147g、1.53mmol)を、アルゴン雰囲気下の封管中、トルエン(3ml)に混合し、100℃で15時間加熱した。反応混合物は珪藻土を通して濾過し、濃縮し、そして逆相分取HPLCにより精製した。NMR (300 MHz): 10.24 (s, 1H), 8.62 (d, 1H), 8.51 (d, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.94 (t, 1H), 7.77-7.90 (m, 3H), 7.62-7.72 (m, 1H), 7.48-7.58 (m, 2H), 7.45 (dd, 1.98, 1H), 7.23 (d, 1H), 7.02 (d, 1H), 2.16 (s, 3H), 1.67 (s, 6H); m/z 422。
【0174】
実施例82
N−(2−メチル−5−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}フェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド
N−(5−アミノ−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド塩酸塩(方法4;0.080g、0.253mmol)、3−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(0.044g、0.253mmol)及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.059g、0.278mmol)を、1,2−ジクロロエタン(4ml)中で混合し、25℃で5時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、逆相分取HPLCにより精製した。NMR (300 MHz): 10.05 (s, 1H), 8.94-9.05 (m, 2H), 8.65 (s, 1H), 8.27 (dd, 1H), 8.10-8.22 (m, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.58-7.65 (m, 1H), 7.45-7.57 (m, 2H), 6.94 (d, 1H), 6.71 (s, 1H), 6.44 (dd, 1H), 4.33 (s, 2H), 2.05 (s, 3H); m/z 437。
【0175】
実施例83
以下の化合物を、適切なSM及びN−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド塩酸塩(方法65)を使用し、実施例82の方法により製造した。
【0176】
【表22】

【0177】
実施例84
N−(5−{[(1−tert−ブチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)カルボニル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド
N−(5−アミノ−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド塩酸塩(方法4;0.080g、0.253mmol)、1−tert−ブチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−カルボニルクロリド(0.071、0.351mmol)及びトリエチルアミン(0.115ml、0.759mmol)を4mlの無水DCM中で混合し、25℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、逆相分取HPLCにより精製した。NMR (300 MHz): 10.28 (s, 1H), 9.57 (s, 1H), 9.01 (d, 2H), 8.71 (s, 1H), 8.24-8.36 (m, 1H), 8.18 (d, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.58 (dd, 1H), 7.19 (d, 1H), 6.51 (s, 1H), 2.41 (s, 3H), 2.18 (s, 3H), 1.57 (s, 9H); m/z 443。
【0178】
実施例85
2,3−ジメチル−N−(2−メチル−5−{[3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アミノ}フェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド
N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド塩酸塩(方法65;0.080g、0.27mmol)、2,3−ジメチルキノキサリン−6−カルボン酸(0.055g、0.27mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(141μl、0.81mmol)のDMF(2ml)溶液を、HATU(0.123g、0.32mmol)で処理した。反応混合物を50℃で15時間攪拌した。反応をHOでクエンチし、EtOAcで抽出した。有機相をNaCl(飽和)で、次にNaSO(s)で乾燥し、減圧下で除去した。生じた固形物を逆相分取クロマトグラフィーにより精製した。NMR (300 MHz): 10.45 (s, 1H), 10.16 (s, 1H), 8.58 (d, 1H), 8.14-8.28 (m, 3H), 8.02 (d, 1H), 7.91 (d, 1H), 7.84 (d, 1H), 7.73 (t, 1H), 7.58 (dd, 1H), 7.23 (d, 1H), 2.67 (s, 6H), 2.21 (s, 3H); m/z 479。
【0179】
実施例86
以下の化合物を、適切なSM及び方法65を使用し、実施例85の方法により製造した。
【0180】
【表23】

【0181】
実施例87
N−{2−メチル−5−[(3−ニトロベンジル)アミノ]フェニル}キノキサリン−6−カルボキサミド
50mg(0.18mmol)のN−(5−アミノ−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド塩酸塩(方法4;50mg、0.18mmol)及びトリエチルアミン(35μl)のDMF(2ml)溶液に、1−(ブロモメチル)−3−ニトロベンゼン(54mg、0.25mmol)を加え、反応混合物を60℃で3時間振盪した。反応混合物をHO(20ml)上に注ぎ、生じた固形物を濾過して集め、水で洗浄した。固形物のシリカゲルでのクロマトグラフィーにより、8mgの表題化合物を得た。NMR : 10.09 (s, 1H), 9.06 (s, 2H), 8.71 (s, 1H), 8.32 (s, 1H), 8.22 (s, 2H), 8.09 (s, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.63 (s, 1H), 6.96 (s, 1H), 6.69 (s, 1H), 6.42 (s, 2H), 4.42 (s, 2H), 3.31 (s, 2H), 2.08 (s, 3H); m/z 414。
【0182】
実施例88
N−(5−{[3−アミノ−5−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド
ジオキサン中の4N HCl(14ml)中のtert−ブチル{3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−5−[({4−メチル−3−[(キノキサリン−6−イルカルボニル)アミノ]フェニル}アミノ)カルボニル]フェニル}カルバメート(実施例44;314mg、0.556mmol)を2時間攪拌した。減圧下で溶媒を除去し、褐色粗生成物を逆相分取HPLCで精製すると、36mg(14%)の表題化合物を白色固形物として得た。NMR (300 MHz): 10.28 (s, 1H), 10.08 (s, 1H), 9.07-8.93 (m, 2H), 8.71 (s, 1H), 8.39-8.24 (m, 1H), 8.19 (d, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.53 (d, 1H), 7.21 (d, 1H), 7.09-7.03 (m, 1H), 7.02-6.94 (m, 1H), 6.90-6.78 (m, 1H), 5.47 (s, 2H), 2.20 (s, 3H), 1.62 (s, 6h); m/z 464。
【0183】
実施例89
2−クロロ−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド
N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(方法60;0.694g、2.37mmol)を2−クロロキノキサリン−6−カルボニルクロリド(方法106;0.537g、2.37mmol)及びトリエチルアミン(1.65ml、11.85mmol)のDCM(30ml)溶液に加え、25℃で1時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、生じた生成物はさらに精製することなく使用した;m/z 484。
【0184】
実施例90
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)−2−[(3−ピペリジン−1−イルプロピル)アミノ]キノキサリン−6−カルボキサミド
3−ピペリジン−1−イルプロパン−1−アミン(1ml)を、2−クロロ−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド(実施例89;0.060g、0.123mmol)のMeOH(3ml)攪拌溶液に加え、反応混合物を60℃で2時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、生成物を逆相セミ分取HPLCにより精製した。NMR (300 MHz): 10.35 (s, 1H), 10.06 (s, 1H), 8.49 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 8.01-8.20 (m, 2H), 7.80-7.99 (m, 2H), 7.71-7.79 (m, 1H), 7.52-7.70 (m, 2H), 7.21-7.36 (m, 2H), 7.14 (s, 1H), 3.33-3.61 (m, 4H), 2.99-3.25 (m, 2H), 2.77-2.96 (m, 2H), 2.25 (s, 3H), 1.96 - 2.10 (m, 2H), 1.76 (s, 6H), 1.58-1.89 (m, 4H), 1.28-1.53 (m, 2H); m/z 590。
【0185】
実施例91〜99
以下の化合物を、適切なSM及び2−クロロ−N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド(実施例89)を使用し、実施例90の方法により製造した。
【0186】
【表24】

【0187】
【表25】

【0188】
【表26】

【0189】
出発物質の製造
方法1
tert−ブチル(4−メチル3−ニトロフェニル)カルバメート
炭酸カリウム(172.33g、1.25mol)を水(700ml)及びTHF(700ml)に加えた混合物に、0℃で4−メチル3−ニトロアニリン(63.25g、0.41mol)のTHF(700ml)溶液を加え、続いて二炭酸ジ−tert−ブチル(99.78g、0.46mol)のTHF(700ml)溶液を加えた。反応混合物を次に窒素下で攪拌し、15時間で25℃まで温めた。溶媒を減圧下で除去し、粗残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製した;m/z 251[M-H]-
【0190】
方法2
tert−ブチル(3−アミノ−4−メチルフェニル)カルバメート
tert−ブチル(4−メチル3−ニトロフェニル)カルバメート(方法1;31.54g、0.125mol)及び10%Pd/C(1.71g、1.6mmol)をメタノール(200ml)に加え、45psiの水素下で90分振盪した。反応混合物は珪藻土を通して濾過し、減圧下で濃縮すると、26.62gの表題生成物を得た(96%);NMR (300 MHz): 8.93 (s, 1H), 6.83 (s, 1H), 6.73 (d, 1H), 6.47 (dd, 1H), 4.74 (s, 1H), 1.95 (s, 3H), 1.45 (s, 9H)。
【0191】
方法3
tert−ブチル{4−メチル3−[(キノキサリン−6−イルカルボニル)アミノ]フェニル}カルバメート
tert−ブチル(3−アミノ−4−メチルフェニル)カルバメート(方法2;50.10g、0.23mol)、キノキサリン−6−カルボン酸(50.10g、0.23mol)及びジイソプロピルエチルアミン(70ml、0.68mol)のDMF(575ml)溶液をHATU(94.3g、0.25mol)で処理した。反応液を25℃で24時間攪拌した。反応をHOでクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をNaCl(飽和)そして次にNaSO(s)で乾燥し、減圧下で除去した。生じた固形物をDCM/ヘキサンから再結晶化すると、生成物を褐色結晶として得た;m/z 379。
【0192】
方法4
N−(5−アミノ−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド塩酸塩
tert−ブチル{4−メチル3−[(キノキサリン−6−イルカルボニル)アミノ]フェニル}カルバメート(方法3;107.76g、0.29mol)にジオキサン中の4M HClを加えた。反応液を25℃で24時間攪拌した。二倍量のジエチルエーテルを加えると生成物の沈澱が生じ、それを吸引濾過により集めると72.11g(79%)が得られた; m/z 279。
【0193】
方法5
4−フルオロ−3−メチル安息香酸メチル
4−フルオロ−3−メチル安息香酸(5.0g、0.032mol)及び炭酸カリウム(9.0g、0.064mol)のDMF(80ml)攪拌溶液にヨードメタン(2.4ml、0.038mol)を加えた。反応混合物を25℃で15時間攪拌した。DMFを減圧下で除去し、生じた残渣をEtOAc及びHOで洗浄した。有機層を乾燥し、溶媒を減圧下で除去した; m/z 169。
【0194】
方法6
3−(ブロモメチル)−4−クロロ安息香酸メチル
4−クロロ−3−メチル安息香酸メチル(2.50g、13.54mmol)及びN−ブロモスクシンイミド(3.00g、16.93mmol)の四塩化炭素(50ml)溶液をアゾビスイソブチロニトリル(500mg)で処理した。溶液を80℃で4時間攪拌した後、室温まで冷却した。反応混合物は珪藻土を通して濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を、ISCOシステム(ヘキサン/EtOAc)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、2.70gの表題化合物を白色固形物として得た(76%);m/z 264 。
【0195】
方法7〜11
以下の化合物を、適切なSM及びN−ブロモスクシンイミドを使用し、方法6の方法により製造した。
【0196】
【表27】

【0197】
方法12
3−シアノメチル−安息香酸メチルエステル
3−(ブロモメチル)安息香酸メチル(13.5g、58.9mmol)及びシアン化ナトリウム(4.33g、88.4mmol)のDMF(25ml)及び水(1ml)懸濁液を75℃で5時間攪拌した。反応混合物を水(50ml)でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を乾燥し、減圧下で濃縮した。生じた残渣を、ISCOシステム(ヘキサン/EtOAc)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、7.2g(70%)の無色油状物を得た。NMR: 7.90 (s, 1H), 7.86 (d, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.50 (m, 1H), 4.10 (s, 2H), 3.80 (s, 3H); m/z 175。
【0198】
方法13〜20
以下の化合物を、適切なSM及びシアン化ナトリウムを使用し、方法12の方法により製造した。
【0199】
【表28】

【0200】
方法21
5−(ベンジルオキシ)イソフタル酸ジメチル
5−ヒドロキシイソフタル酸ジメチル(17.3グラム、82.3mmol)及び炭酸カリウム(22.7グラム、164.6mmol)をDMF(200ml)に加えた混合物に、臭化ベンジル(10.8ml、90.5mmol)を加え、反応混合物を25℃で2時間攪拌した。反応混合物をEtOAc(750ml)で希釈し、水(200ml)で洗浄した。有機層を保持し、HO、次に食塩水で洗浄し、乾燥した。減圧下で溶媒を除去すると、表題化合物を得た(25.5g,91.1%); NMR (300 MHz): 8.23, (s, 1H), 7.78 (s, 2H), 7.25-7.40 (m, 5H), 3.87 (s, 6H)。
【0201】
方法22
3−(ベンジルオキシ)−5−(メトキシカルボニル)安息香酸
5−(ベンジルオキシ)イソフタル酸ジメチル(方法21;24.7g、82.2mmol)のTHF(200ml)、メタノール(200ml)及び水(50ml)の溶液にNaOH(2.96g、74.0mmol)を加え、反応混合物を25℃で15時間攪拌した。反応混合物を、減圧下、その元の容量の3分の1にまで濃縮し、2N NaOHでpH10に調整した。反応混合物をEtOAc(75ml)で洗浄し、水相を保持した。水相を濃HClでpH2まで酸性化し、EtOAcで抽出し、乾燥し、そして減圧下で溶媒を除去すると表題化合物を得た(12.5g、収率53.2%); NMR (300 MHz): 8.29 (s, 1H), 7.82 (s, 2H), 7.26 -7.40 (m, 5H), 5.09 (s 2H), 3.88 (s, 3H)。
【0202】
方法23
3−(ベンジルオキシ)−5−(ヒドロキシメチル)安息香酸メチル
3−(ベンジルオキシ)−5−(メトキシカルボニル)安息香酸(方法22;11.5g、40.2mmol)及びトリエチルアミン(13.5ml、96.5mmol)のDCM(200ml)攪拌懸濁液に、クロロギ酸イソブチル(1.05ml、48.2mmol)を、0℃で15分で加えた。反応物を放置して25℃まで温めた。反応混合物は珪藻土を通して濾過し、溶媒を減圧下で除去した。生じた粗混合無水物のテトラヒドロフラン(200ml)及び水(30ml)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(2.0g、52.9mmol)を15分で加えた。25℃で1時間攪拌後、追加の水素化ホウ素ナトリウム(1g、26.4mmol)を加え、反応物を1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で、その元の容量の4分の1にまで濃縮し、次に水(100ml)で希釈し、EtOAc(100ml)で抽出した。水相をEtOAc(50ml)で抽出し、合わせた有機抽出物を食塩水(50ml)で洗浄し、乾燥し、そして溶媒を減圧下で除去した。生じた残渣を、ISCOシステム(ヘキサン/EtOAc)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、2.9gの表題化合物を得た; NMR (300 MHz): 7.14-7.66 (m, 8H), 5.03 (s, 2H), 4.63 (s, 2H), 3.83 (s, 3H)。
【0203】
方法24
3−(ヒドロキシメチル)−5−ニトロ安息香酸メチル
方法24は、J. Med. Chem., 2003, Vol. 46, No. 19, 4050-4062 に記載されている方法に従って製造した;m/z 212。
【0204】
方法25
3−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}−5−ニトロ安息香酸メチル
3−(ヒドロキシメチル)−5−ニトロ安息香酸メチル(方法24;790mg、3.74mmol)及びトリエチルアミン(680μl、4.87mmol)のDCM溶液に、塩化メタンスルホニル(435μl、5.62mmol)を0℃で加えた。DCMを減圧下で除去し、EtOAcに溶解した。有機層を10%HCl水溶液、食塩水で洗浄し、次ぎに乾燥させると1.06g(98%)が得られた; NMR (300 MHz): 3.04 (s, 3H), 3.94 (s, 3H), 5.29 (s, 2H), 8.33 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 8.80 (s, 1H)。
【0205】
方法26〜27
以下の化合物を適切なSM及び塩化メタンスルホニルを使用し、方法25の方法により製造した。
【0206】
【表29】

【0207】
方法28
3−(ベンジルオキシ)−5−(シアノメチル)安息香酸メチル
3−(ベンジルオキシ)−5−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}安息香酸メチル(方法26;2.14g、6.1mmol)の無水DMF(40ml)溶液をシアン化ナトリウム(0.45g、9.2mmol)で処理し、反応混合物を25℃で1.5時間攪拌した。反応物をEtOAc(100ml)で希釈し、水で洗浄した。有機相を保持し、乾燥し、そして溶媒を減圧下で除去した。クロマトグラフィー(シリカ:20%EtOAc/ヘキサン)により0.5グラムの表題化合物(収率30%)を得た;NMR (300 MHz): 7.61-7.63 (m, 2H), 7.26-7.37 (m, 6H), 5.03 (s, 2H), 3.84 (s, 3H), 3.67 (s, 2H)。
【0208】
方法29〜30
以下の化合物を適切なSM及びシアン化ナトリウムを使用し、方法28の方法により製造した。
【0209】
【表30】

【0210】
方法31
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチルエステル
3−シアノメチル−安息香酸メチルエステル(方法12;7.2g、41.1mmol)の無水DMSO(80ml)溶液を水素化ナトリウム(60%,4.9g、123.3mmol)で処理した。次ぎにヨウ化メチルを0℃で滴下した。反応混合物を25℃で12時間攪拌した。次ぎに反応混合物を水(200ml)でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、ISCOシステム(ヘキサン−EtOAc)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、5.5g(66%)の無色油状物を得た;NMR: 8.05 (s, 1H), 7.90 (d, 1H), 7.75 (d, 1H), 7.55 (m, 1H), 3.80 (s, 3H), 1.62 (s, 6H); m/z 203。
【0211】
方法32〜45
以下の化合物を適切なSM及びヨウ化アルキルを使用し、方法31の方法により製造した。
【0212】
【表31】

【0213】
方法46
2−(5−ホルミル−2−チエニル)−2−メチルプロパンニトリル
2−メチル−2−(2−チエニル)プロパンニトリル(方法35;260mg、1.71mmol)のTHF(5.8ml)溶液を−78℃に冷却した。冷却反応液に、1.26mlのtert−ブチルリチウム(1.7Mペンタン溶液)を滴下した。生じた明るい黄色の混合物を1時間攪拌させた後、無水DMF(0.330ml、4.27mmol)を加えた。反応液を−78℃で6時間攪拌した後、25mlの飽和NHCl水溶液の添加によりクエンチした。生じた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機相を食塩水で洗浄し、MgSO(s)で乾燥させ、溶媒を減圧下で除去すると、271mgの表題化合物(88%)を無色油状物として得た;m/z 180。
【0214】
方法47
以下の化合物を適切なSMを使用し、方法46の方法により製造した。
【0215】
【表32】

【0216】
方法48
5−(1−シアノ−1−メチルエチル)チオフェン−2−カルボン酸
2−(5−ホルミル−2−チエニル)−2−メチルプロパンニトリル(方法46;0.271g、1.51mmol)の2−メチル−2−プロパノール(7.5ml)及び2−メチル−2−ブテン(4.5ml)溶液を、NaClO(1.22g、13.60mmol)及びNaHPO(1.45g、10.57mmol)のHO(7ml)溶液の滴下により処理した。反応混合物を25℃で30分攪拌し、次ぎに溶媒を減圧下で除去した。生成物を飽和NaHCO(水溶液)で洗浄し、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を食塩水で洗浄し(50ml)、MgSO(s)で乾燥させ、溶媒を減圧下で除去すると、0.265gの表題化合物(90%)を白色固形物として得た;m/z 196。
【0217】
方法49〜50
以下の化合物を適切なSMを使用し、方法48の方法により製造した。
【0218】
【表33】

【0219】
方法51
2−メチル−2−(6−メチルピリジン−2−イル)プロパンニトリル
2−フルオロ6−メチルピリジン(1.00g、9.00mmol)及び2−メチルプロパンニトリルの無水トルエン(30ml)溶液を、カリウムヘキサメチルジシラジド(13.5mmol)で処理し、反応液を1時間還流した後、25℃まで冷却した。次ぎに反応物を飽和NHCl水溶液(50ml)でクエンチし、混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機相をMgSO(s)で乾燥し、溶媒を減圧下で除去した。生成物を、ISCOシステム(ヘキサン/EtOAc5:1)を利用するシリカゲルで精製すると、0.990g(70%)の表題化合物を無色油状物として得た; m/z 162。
【0220】
方法52
6−(1−シアノ−1−メチルエチル)ピリジン−2−カルボン酸
2−メチル−2−(6−メチルピリジン−2−イル)プロパンニトリル(方法51;0.850g、5.30mmol)のピリジン(50ml)溶液を二酸化セレン(2.64g、23.87mmol)で処理した。反応物を72時間加熱還流した。ピリジンを減圧下で除去し、生じた残渣をEtOAc(200ml)及びHO(100ml)で洗浄した。有機相を1N HCl、そして次ぎに食塩水で洗浄した。有機相をMgSO(s)で乾燥させ、溶媒を減圧下で除去した。生成物を、ISCOシステム(EtOAc/MeOH 10:1)を利用するシリカゲルクロマトグラフィーで精製すると、0.313g(32%)の表題化合物を白色固形物として得た;m/z 191。
【0221】
方法53
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)ベンズアミド
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−安息香酸(方法73;200mg、1.06mmol)のDMF(5ml)攪拌溶液に、4−フルオロ−3−ニトロアニリン(174mg、1.06mmol)、HATU(603mg、1.59mmol)及びDIEA(0.55ml、3.15mmol)を加え、反応混合物を25℃で10時間攪拌した。反応混合物をEtOAc及びHO間に分配した。有機層をHO、食塩水で洗浄し、乾燥した(MgSO(s))。溶媒を減圧下で除去すると、330mg(95%)の表題化合物を得た;m/z 328 。
【0222】
方法54〜56
以下の化合物を適切なSM及び方法73を使用し、方法53の方法により製造した。
【0223】
【表34】

【0224】
方法57
N−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド
塩化アンモニウム(273mg、5.05mmol)のHO(5ml)溶液に、3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)ベンズアミド(方法53;330mg、1.01mmol)のメタノール(5ml)溶液及び鉄粉(283mg、5.05mmol)を加えた。溶液を78℃で1時間攪拌した後、50℃で濾過した。濾液を集め、溶媒を減圧下で除去した。残渣にDCMい溶解して濾過した。濾液を集め、溶媒を減圧下で除去すると、163mgの表題化合物(54.7%)を得た;m/z 298。
【0225】
方法58〜60
以下の化合物を適切なSM及び鉄粉を使用し、方法57の方法により製造した。
【0226】
【表35】

【0227】
方法61
4−クロロベンゼン−1,3−ジアミン
塩化アンモニウム(1.57g、29mmol)のHO(10ml)溶液に、2−クロロ−5−ニトロアニリン(1.0g、5.8mmol)及び鉄粉(1.62g、29mmol)を加えた。溶液を78℃で1時間攪拌し、次ぎに50℃で濾過した。濾液を集め、溶媒を減圧下で除去した。残渣をDCMに溶解し、濾過した。濾液を集め、溶媒を減圧下で除去すると、337mgの表題化合物(41%)を得た;m/z 143。
【0228】
方法62
以下の化合物を適切なSM及び鉄粉を使用し、方法61の方法により製造した。
【0229】
【表36】

【0230】
方法63
N−(3−アミノ−4−クロロフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−安息香酸(方法73;268mg、1.41mmol)のDMF(10ml)攪拌溶液に、4−クロロベンゼン−1,3−ジアミン(方法61;337mg、2.36mmol)、HATU(808mg、2.13mmol)及びDIEA(0.74ml、4.25mmol)を加え、反応混合物を25℃で10時間攪拌した。反応混合物をEtOAc及びHOに分配した。有機層をHO、食塩水で洗浄し、乾燥した(MgSO(s))。溶媒を減圧下で除去すると、330mg(98%)の表題化合物を得た;m/z 314。
【0231】
方法64
以下の化合物を適切なSM及び方法73を使用し、方法63の方法により製造した。
【0232】
【表37】

【0233】
方法65
N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド塩酸塩
メタノール(20ml)中のN−(4−メチル3−ニトロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(方法103;3.7g、11.41mmol)及び10%パラジウム炭素(370mg)を、40psiのH下で3時間振盪した。反応混合物は次ぎに珪藻土を通して濾過し、溶媒を減圧下で除去した。残渣を30mlの4N HClジオキサン溶液に溶解し、溶媒を減圧下で除去すると表題化合物(3.66g、97%)を得た;m/z 295。
【0234】
方法66
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−5−ヒドロキシ安息香酸メチル
メタノール中の3−(ベンジルオキシ)−5−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチル(方法36;0.200g、0.65mmol)及び10%Pd炭素(0.020g)を、50psi下で1時間振盪した。反応混合物は次ぎに珪藻土を通して濾過し、溶媒を減圧下で除去した;NMR (300 MHz): 7.68 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 7.19 (s, 1H,) 3.86 (s, 3H), 1.67 (s, 6H)。
【0235】
方法67
3−アミノ−5−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチル
メタノール中の3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−5−ニトロ安息香酸メチル(方法37;0.068g、0.27mmol)及び10%Pd炭素(5mg)を、50psi下で3時間振盪した。反応混合物は次ぎに珪藻土を通して濾過し、溶媒を減圧下で除去した;m/z 249。
【0236】
方法68
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−5−(ジメチルアミノ)安息香酸メチル
3−アミノ−5−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチル(方法67;290mg、1.33mmol)のMeCN(10ml)溶液を炭酸カリウム(550mg、3.99mmol)及びヨードメタン(420μl、6.65mmol)で処理した。溶液を80℃で15時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、生じた残渣をEtOAc(100ml)に溶解し、水で洗浄した。有機層をNaCl(飽和)及び次ぎにNaSO(s)で乾燥し、減圧下で除去すると、261mg(80%)の粗オレンジ色油状物を得た;m/z 246。
【0237】
方法69
3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチル
二炭酸ジ−tert−ブチル(69mg、0.215mmol)を、3−アミノ−5−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチル(方法67;57mg、0.261mmol)及び炭酸カリウム(108mg、0.784mmol)のTHF:HO(3:1)攪拌溶液に加えた。反応混合物を15時間攪拌させ、水層を分離した。有機層を保持し、溶媒を減圧下で除去した。生成物を、ISCOシステム(30%EtOAc含有ヘキサン)を利用してシリカゲルで精製すると、表題化合物(41mg、50%)を白色固形物として得た;m/z 318。
【0238】
方法70
3−[ビス(メチルスルホニル)アミノ]−5−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチル
3−アミノ−5−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチル(方法67;350mg、1.60mmol)及びDIEA(0.838ml、4.8mmol)のDCM溶液に、塩化メタンスルホニル(0.310ml、4.0mmol)を加えた。反応混合物を25℃で1時間攪拌させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をEtOAcに溶解し、10%HCl(水溶液)で洗浄した。有機層をNaCl(飽和)及び次ぎにNaSO(s)で乾燥し、減圧下で除去すると、表題化合物(430mg、72%)を黄色固形物として得た;NMR (300 MHz): 8.26 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 3.98 (s, 3H), 3.46 (s, 6H), 1.81 (s, 6H)。
【0239】
方法71
3−(アセチルアミノ)−5−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチル
3−アミノ−5−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチル(方法67;300mg、1.37mmol)及びトリエチルアミン(0.210ml、1.51mmol)のDCM溶液に塩化アセチル(0.108ml、1.51mmol)を加えた。反応混合物を25℃で1時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をEtOAcに溶解し、10%HCl(水溶液)で洗浄した。有機層をNaCl(飽和)及び次ぎにNaSO(s)で乾燥し、減圧下で除去すると、表題化合物(218mg、92%)を得た;m/z 261。
【0240】
方法72
3−イソプロピル安息香酸
1−ブロモ−3−イソプロピルベンゼン(500mg、2.51mmol)のペンタン/エーテル(1:1;8ml)溶液を、−78℃にてt−ブチルリチウム(1.7Mペンタン溶液、3.0ml)で処理した。混合物を−78℃で10分攪拌し、次ぎに混合物内にCO(g)を数分間通気した。反応を10%HClでクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をNaCl(飽和)次ぎにNaSO(s)で乾燥した。溶媒を減圧下で除去すると、白色固形物(379mg,92%)を得た;m/z 166。
【0241】
方法73
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチルエステル(方法31;5.5g、27.1mmol)のTHF/MeOH/HO(3:1:1、100ml)溶液を、水酸化リチウム(1.95g)の20ml水溶液で処理した。混合物を25℃で12時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、生じた溶液を水で希釈し、次ぎに10%HClでpH=1〜3の酸性とした。生じた白色固形物(4.83g、94%)を濾過し、水で洗浄して乾燥した;NMR: 13.00 (s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.80 (d, 1H), 7.65 (d, 1H), 7.45 (m, 1H), 1.60 (s, 6H); m/z 189。
【0242】
方法74〜102
以下の化合物を、適切なSM及び水酸化リチウムを使用し、方法73の方法により製造した。
【0243】
【表38】

【0244】
【表39】

【0245】
方法103
N−(4−メチル3−ニトロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
3−(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド(2.70g、12.95mmol)の10ml無水DCM溶液を、4−メチル3−ニトロアニリン(1.9g、12.95mmol)及びTEA(5.4ml、38.85mmol)のDCM(65ml)溶液に加え、反応混合物を25℃で1時間攪拌させた。生じた混合物を、1N HCl、水及び食塩水で洗浄した。有機抽出物を乾燥させ、溶媒を減圧下で除去すると、表題化合物を淡黄色固形物として得た(3.70g、88%);m/z 325。
【0246】
方法104
2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン−6−カルボン酸メチル
3−[(2−メトキシ−2−オキソエチル)アミノ]−4−ニトロ安息香酸メチル(方法130;0.90g、3.36mmol)及び10%Pd炭素(180mg)のメタノール(30ml)混合物を40psiのH下で30分振盪した。反応混合物を珪藻土を通して濾過し、溶媒を減圧下で除去した;m/z 207。
【0247】
方法105
2−オキソ−1,2−ジヒドロキノキサリン−6−カルボン酸
2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン−6−カルボン酸メチル(方法104;0.730g、3.54mmol)を10mlの1N NaOH及び10mlの3%Hに加え、100℃で2時間攪拌した。反応混合物を25℃間で冷却し、1N HClでpH4まで酸性化した。生成物を吸引濾過により集めると、0.450g(67%)を得た;m/z 191。
【0248】
方法106
塩化2−クロロキノキサリン−6−カルボニル
塩化チオニル(5ml)及びDMF(3滴)中の2−オキソ−1,2−ジヒドロキノキサリン−6−カルボン酸(方法105;0.450g、2.37mmol)を90℃で3時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、生じた生成物はさらに精製することなく使用した; m/z 227。
【0249】
方法107
3−(3,3−ジメチルブタ−1−イン−1−イル)安息香酸エチル
3−ブロモ安息香酸エチル(0.500g、2.18mmol)、3−ジメチルブタ−1−イン(0.27g、3.27mmol)及びトリエチルアミン(1.53ml、10.9mmol)のアセトニトリル(8.70ml)溶液をPd(PPh(0.25g、0.21mmol)及びCuI(0.083g、0.436mmol)で処理した。反応物を60℃で4時間加温した。反応物を次ぎにEtOAcで希釈し、SiOのパッドを通して濾過し、真空下で濃縮した。粗反応生成物を、ISCOシステム(ヘキサン/EtOAc 10:1)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、0.45gの表題化合物を無色油状物として得た(91%);m/z 231。
【0250】
方法108〜111
以下の化合物を、適切な出発物質を使用し、方法107の方法により製造した。
【0251】
【表40】

【0252】
方法112
5−ピペリジン−1−イルニコチン酸メチル
5−ブロモニコチン酸メチル(0.500g、2.31mmol)及びピペリジン(0.305g、3.46mol)のトルエン(5ml)溶液を炭酸セシウム(2.25g、6.93mmol)、酢酸パラジウム(II)(52mg、0.23mmol)及びBINAP(0.287g、0.46mmol)で処理した。反応物を80℃で8時間加熱した後、EtOAcで希釈し、SiOのパッドを通して濾過し、真空下で濃縮した。粗反応生成物を、ISCOシステム(EtOAc)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、0.376gの表題化合物を無色油状物として得た(74%);m/z221。
【0253】
方法113
以下の化合物を、適切なSM及び3−ブロモ安息香酸エチルを使用し、方法112の方法により製造した。
【0254】
【表41】

【0255】
方法114
3−シクロプロピル安息香酸メチル
DCM(20ml)中のジエチル亜鉛(12.3ml、1Mヘキサン溶液)を0℃に冷却し、次ぎにトリフルオロ酢酸(1.40g、12.3mmol)を滴下により処理した。反応物を0℃で20分攪拌し、次ぎにCH(3.30g、12.3mmol)を加えた。反応混合物を20分攪拌した後、3−ビニル安息香酸メチル(1.00g、6.16mmol)を加えた。反応物は次ぎに、3時間攪拌しながら室温まで温めた後、〜50mlの飽和NHCl水溶液の添加によりクエンチした。混合物を分液ロートに注ぎ、水相をさらにDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO(s)で乾燥し、真空下で濃縮すると粗反応生成物を得、溶出液としてヘキサン/EtOAc 10:1を使用する120gのSiOで精製すると、1.01gの3−シクロプロピル安息香酸メチルを無色油状物として得た(94%); m/z 177。
【0256】
方法115
tert−ブチル(ジフェニル)(3−チエニルメトキシ)シラン
3−チエニルメタノール(5.0g、43.8mmol)及びイミダゾール(8.94g、131.4mmol)のDMF(86ml)溶液を、0℃にてtert−ブチルクロロジフェニルシラン(15.0g、54.7mmol)で処理した。反応物を25℃で6時間攪拌した後、250mlの飽和NHCl水溶液の添加によりクエンチした。生じた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機相をNaCl(飽和)(100ml)で1回洗浄し、MgSO(s)で乾燥し、減圧下で濃縮した。粗反応生成物を、ISCOシステム(ヘキサン/EtOAc 10:1)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、14.8gの表題化合物を無色油状物として得た(96%);m/z 353。
【0257】
方法116
[4−({[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)−2−チエニル]メタノール
4−({[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)チオフェン−2−カルボアルデヒド(方法47;3.99g、10.48mmol)をMeOH(50ml)に溶解した。攪拌しながら、NaBH(0.792g、20.96mmol)を一度に加えた。1時間後、NHCl溶液(飽和)(〜250ml)で注意深くクエンチした。生じた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機相をNaCl(飽和)(250ml)で洗浄し、MgSO(s)で乾燥し,真空下で濃縮すると粗反応生成物を得、溶出液としてヘキサン/EtOAc 5:2を使用する120gのSiOで精製すると、3.99gの表題化合物を無色油状物として得た(98%);m/z 384。
【0258】
方法117
{[5−(ブロモメチル)−3−チエニル]メトキシ}(tert−ブチル)ジフェニルシラン
[4−({[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)−2−チエニル]メタノール(方法116;4.2g、10.98mmol)のTHF(5ml)溶液を、三臭化リン(3.56g、3.17mmol)で処理した。反応物を25℃で1時間攪拌した後、飽和NaHCO(10ml)水溶液でクエンチした。反応混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機相をMgSO(s)で乾燥し、減圧下で濃縮した。生成物を、ISCOシステム(ヘキサン/EtOAc 10:1)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、3.70gの表題化合物を黄色油状物として得た(76%);m/z 447。
【0259】
方法118
以下の化合物を、適切なSMを使用し、方法117の方法により製造した。
【0260】
【表42】

【0261】
方法119
2−[4−(ヒドロキシメチル)−2−チエニル]−2−メチルプロパンニトリル
無水THF(25ml)を2−[4−({[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)−2−チエニル]−2−メチルプロパンニトリル(方法43;0.880g、2.10mmol)に加えた。フッ化テトラブチルアンモニウムの1M THF溶液(5.25mmol)を、シリンジを通して滴下し、反応物を25℃で12時間攪拌した後、NHCl(飽和)でクエンチした。反応混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機相をMgSO(s)で乾燥し、真空下で濃縮した。生成物を、ISCOシステム(ヘキサン/EtOAc 2:1)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、0.270gの表題化合物を無色油状物として得た(71%);m/z 182。
【0262】
方法120
2−(4−ホルミル−2−チエニル)−2−メチルプロパンニトリル
DMSO(0.277g、3.55mmol)を含むDCM(10ml)を−78℃に冷却し、塩化オキサリル(0.225g、1.78mmol)で処理した。反応物を−78℃で30分攪拌した。2−[4−(ヒドロキシメチル)−2−チエニル]−2−メチルプロパンニトリル(方法119;0.270g、1.48mmol)の1M DCM溶液を、シリンジを通して滴下し、反応物を30分攪拌した。次ぎにトリエチルアミン(0.718g、7.40mmol)を加え、1時間で25℃まで温めた後、NaHCO(飽和)でクエンチした。次ぎに反応混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機相をMgSO(s)で乾燥し、真空下で濃縮した。
【0263】
方法121
4−(ヒドロキシメチル)チオフェン−2−カルボン酸メチル
4−({[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)チオフェン−2−カルボン酸(方法50;0.900g、2.27mmol)のMeOH(50ml)溶液を濃HCl(10ml)で処理した。反応物を12時間加熱還流し、減圧下で濃縮した。粗反応生成物を飽和NaHCO(100ml)水溶液で洗浄し、EtOAcで抽出した。有機相をMgSO(s)で乾燥し、減圧下で濃縮した。生成物を、ISCOシステム(ヘキサン/EtOAc 3:1)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、0.190gの表題化合物を無色油状物として得た(50%);m/z 173。
【0264】
方法122
2−メチル−2−(4−メチルピリジン−2−イル)プロパンニトリル
2−フルオロ−4−メチルピリジン(1.00g、9.00mmol)及び2−メチルプロパンニトリルのトルエン(30ml)溶液を、カリウムヘキサメチルジシラジド(13.5mmol)で処理し、反応液を1時間還流した後、25℃まで冷却した。次ぎに反応物を飽和NHCl水溶液(50ml)でクエンチし、混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機相をMgSO(s)で乾燥し、減圧下で濃縮した。生成物を、ISCOシステム(ヘキサン/EtOAc5:1)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、0.990gの表題化合物を無色油状物として得た(70%);m/z 162。
【0265】
方法123
2−(1−シアノ−1−メチルエチル)イソニコチン酸
還流凝縮器を備えた50mlの3口フラスコに、磁気攪拌子、2−メチル−2−(4−メチルピリジン−2−イル)プロパンニトリル(方法122;0.870g、5.43mmol)及び水(15ml)を加えた。反応混合物を60℃に加熱し、KMnO(4.3g、27mmol)を加えた。反応物を2時間加熱還流し、続いてセライトのパッドを通して濾過した。1N HClを注意深く添加してpHを4に調整し、水相をEtOAcで抽出した。有機相をMgSO(s)で乾燥し、真空下で濃縮すると粗反応生成物を得、ISCOシステム(EtOAc/MeOH 10:1)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、0.700gの表題化合物を白色固形物として得た(68%);m/z 191。
【0266】
方法124
以下の化合物を、適切なSMを使用し、方法123の方法により製造した。
【0267】
【表43】

【0268】
方法125
3−ブロモ−5−(ヒドロキシメチル)安息香酸メチル
3−ブロモ−5−(メトキシカルボニル)安息香酸(方法97;1.2g、4.6mmol)の無水THF(20ml)溶液を、窒素下、0℃でのBH−ジメチルスルフィド(2.0M THF溶液、3.5ml、6.9mmol)の滴下により処理した。混合物を0℃で30分攪拌し、次ぎに12時間、60℃に加熱した。反応混合物をHO−酢酸(1:2)(3ml)でクエンチし、EtOAcで希釈した。有機層をNaHCO(飽和)で洗浄し、NaCl(飽和)続いてNaSO(s)で乾燥した。溶媒を減圧下で除去すると所望の生成物を得た。
【0269】
方法126
3−プロピル−5−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチル
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−5−(3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル)安息香酸メチル(方法111;78mg、0.30mmol)のMeOH(3ml)溶液を、Pd/C(10mg)で処理した。反応混合物は、水素ガス雰囲気下、25℃で12時間攪拌した。混合物をセライトを通して濾過し、溶媒を減圧下で除去すると生成物(26mg、34%)を得た;NMR (300 MHz): 7.89 (s, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.48 (s, 1H), 3.88 (s, 3H), 2.62 (t, 2H), 1.75-1.59 (m, 8H), 0.91 (s, 3H)。
【0270】
方法127
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−5−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパ−1−イン−1−イル]安息香酸メチル
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−5−(3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル)安息香酸メチル(方法111;115mg、0.447mmol)及びトリエチルアミン(81μl、0.581mmol)のDCM溶液を、塩化メタンスルホニル(52μl、0.671mmol)で処理した。反応混合物を25℃で15分攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をEtOAcに溶解し、食塩水で洗浄し、次ぎにNaSO(s)で乾燥した。溶媒を減圧下で除去すると、149mgの所望の中間体を得た。中間体をDCM(3ml)に溶解し、トリエチルアミン(190μl、1.34mmol)及びN−メチルピペラジン(0.5ml、4.5mmol)で処理した。溶媒を減圧下で除去し、生成物を、ISCOシステム(DCM/MeOH 10:1)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、50mgの所望の化合物(33%)を得た;m/z 339。
【0271】
方法128
3−[(ジメチルアミノ)スルホニル]安息香酸
3−(クロロスルホニル)安息香酸(2.60g、12mmol)のDCM(20ml)溶液を、ジメチルアミン(2.0M THF溶液、20ml、40mmol、3.3当量)で処理した。30分後、反応物を10%HClでクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をNaCl(飽和)で洗浄し、NaSO(s)で乾燥した。有機層を次ぎに減圧下で除去すると、1.80g(65%)を得た;m/z 229。
【0272】
方法129
3−(シアノ−ジメチルメチル−メチル)−5−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−安息香酸メチルエステル
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−5−ヒドロキシ安息香酸メチル(方法66;200mg、0.91mmol),1−(2−クロロエチル)ピロリジン塩酸塩(233mg、1.37mol、1.5当量),炭酸カリウム(1.26g、9.13mmol、10当量)及びヨウ化ナトリウム(137mg、0.91mmol、1当量)のアセトン(10ml)懸濁液を12時間還流した。塩を濾去し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/メタノール)により精製すると、150mg(57%)の無色油状物を得た。NMR: 7.65 (s, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.30 (s, 1H), 4.15 (t, 2H), 3.90 (s, 3H), 2.90 (m, 2H), 2.62 (m, 4H), 1.65 (m, 10H); m/z 316。
【0273】
方法130
3−[(2−メトキシ−2−オキソエチル)アミノ]−4−ニトロ安息香酸メチル
グリシンメチルエステル塩酸塩(1.82g、14.5mmol)を、3−フルオロ−4−ニトロ安息香酸メチル(0.72g、3.62mmol)及びDIEA(3.8ml、21.7mmol)のアセトニトリル(20ml)攪拌溶液に加え、反応混合物を80℃で4時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、生成物をシリカゲルで精製すると、0.90gの表題化合物(93%)を得た;m/z 269。
【0274】
方法131
3−ブロモ−5−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチル
3−ブロモ−5−(シアノメチル)安息香酸メチル(方法30;600mg、2.36mmol)の無水DMSO(12ml)溶液を、水素化ナトリウム(60%、284mg、7.09mmol)で処理した。次ぎに、0℃でヨードメタン(0.882ml、14.17mmol)を滴下した。反応混合物を25℃で12時間攪拌した。次ぎに反応混合物を水(200ml)でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、ISCOシステム(ヘキサン−EtOAc)を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、635mg(95%)の透明油状物を得た;NMR (300 MHz): 7.92 (s, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.55 (s, 1H), 3.94 (s, 3H), 1.76 (s, 6H)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物:
【化1】

[式中、
環Aは、カルボシクリル又はヘテロシクリルであり;ここで、もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含んでいれば、窒素はRから選択される基で場合により置換されていてもよく;
は、炭素上の置換基であり、そしてハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルカノイルオキシ、N−(C1〜6アルキル)アミノ、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ、C1〜6アルカノイルアミノ、N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、C1〜6アルキルS(O)(式中、aは0〜2である)、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R10−又はヘテロシクリル−R11−から選択され;Rは場合により、一つ又はそれより多くのR12により炭素上で置換されていてもよく;及び、もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はR13から選択される基で場合により置換されていてもよく;
nは、0〜4から選択され;Rの意義は同じでも又は異なっていてもよく;
Zは−C(O)NH−、−NHC(O)−又は−CHNH−であり;
は、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルカノイルオキシ、N−(C1〜6アルキル)アミノ、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ、C1〜6アルカノイルアミノ、N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、C1〜6アルキルS(O)(式中、aは0〜2である)、C1〜6アルコキシカルボニル、N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R14−又はヘテロシクリル−R15−から選択され;Rは、一つ又はそれより多くのR16で炭素上が場合により置換されていてもよく;及び、もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はR17から選択される基で場合により置換されていてもよく;
は、ハロ、ヒドロキシ、メチル、メトキシ又はヒドロキシメチルから選択され;
Xは、−NR18C(O)−、−NR19−又は−NR20CH−であり;
、R、R、R及びRは独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルカノイルオキシ、N−(C1〜6アルキル)アミノ、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ、C1〜6アルカノイルアミノ、N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、C1〜6アルキルS(O)(式中、aは0〜2である)、C1〜6アルコキシカルボニル、N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R21−又はヘテロシクリル−R22−から選択され;R、R、R、R及びRはお互いに独立して、一つ又はそれより多くのR23で炭素上が場合により置換されていてもよく;及び、もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はR24から選択される基で場合により置換されていてもよく;
18、R19及びR20は独立して、水素、C1〜6アルキル、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1〜6アルキル)カルバモイル及びN,N−(C1〜6アルキル)カルバモイルから選択され;R18、R19及びR20はお互いに独立して、一つ又はそれより多くのR25で炭素上が場合により置換されていてもよく;
12、R16、R23及びR25は独立して、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルカノイルオキシ、N−(C1〜6アルキル)アミノ、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ、C1〜6アルカノイルアミノ、N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、C1〜6アルキルS(O)(式中、aは0〜2である)、C1〜6アルコキシカルボニル、N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R26−又はヘテロシクリル−R27−から選択され;R12、R16、R23及びR25はお互いに独立して、一つ又はそれより多くのR28で炭素上が場合により置換されていてもよく;及び、もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はR29から選択される基で場合により置換されていてもよく;
10、R11、R14、R15、R21、R22、R26及びR27は独立して、直接結合、−O−、−N(R30)−、−C(O)−、−N(R31)C(O)−、−C(O)N(R32)−、−S(O)−、−SON(R33)−又は−N(R34)SO−から選択され;式中、R30、R31、R32、R33及びR34は、水素又はC1〜6アルキルであり、及びsは0〜2であり;
、R13、R17、R24及びR29は独立して、C1〜6アルキル、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1〜6アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル及びフェニルスルホニルから選択され;
28は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル又はN−メチル−N−エチルスルファモイルから選択され;
但し、前記化合物は、N−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミドではない];
又はその薬学的に許容できる塩。
【請求項2】
環Aが、フェニル、ピラゾリル、ベンズイミダゾリル、ピリジル、チエニル、フリル、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシニル、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラニル、ピリミジニル、イミダゾリル、インドリル、ピロリル又はピラジニルであり;前記ピロリル、ピラゾリル又はイミダゾリルは場合により、Rから選択される基で窒素上が置換されていてもよく;RがC1〜6アルキルから選択される;
請求項1に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩。
【請求項3】
が炭素上の置換基であり、そしてハロ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、スルファモイル、C1〜6アルキル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルカノイル、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ、C1〜6アルカノイルアミノ、C1〜6アルキルS(O)(式中、aは0〜2である)、C1〜6アルコキシカルボニルアミノ、N,N−(C1〜6アルキル)スルファモイル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、カルボシクリル−R10−又はヘテロシクリル−R11−から選択され;Rは、一つ又はそれより多くのR12で炭素上が場合により置換されていてもよく;
12が、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、カルボシクリル−R26−又はヘテロシクリル−R27−から選択され;R12は場合により、一つ又はそれより多くのR28で炭素上が置換されていてもよく;もし前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有していれば、窒素はR29から選択される基で場合により置換されていてもよく;
10、R11、R26及びR27が直接結合であり;
29がC1〜6アルキルであり;
28がヒドロキシ及びメチルから選択される;
請求項1又は請求項2に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩。
【請求項4】
nが0〜2から選択され;Rの意義が同じでも又は異なっていてもよい、請求項1〜3のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
【請求項5】
Zが−C(O)NH−である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
【請求項6】
Zが−NHC(O)−である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
【請求項7】
Zが−CHNH−である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
【請求項8】
が水素又はハロから選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
【請求項9】
がハロ、メチル又はメトキシから選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
【請求項10】
Xが−NHC(O)−、−NH−又は−NHCH−である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
【請求項11】
、R、R、R及びRが独立して、水素、ハロ、C1〜6アルキル、N−(C1〜6アルキル)アミノ、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ又はヘテロシクリル−R22−から選択され;ここにおいて、R、R、R、R及びRはお互いに独立して、場合により、一つまたはそれより多くのR23で炭素上が置換されていてもよく;
ここにおいて、
23が、ヒドロキシ、アミノ、N−(C1〜6アルキル)アミノ、N,N−(C1〜6アルキル)アミノ又はヘテロシクリル−R27−から選択され;及び
22及びR27が直接結合から選択される;
請求項1〜10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
【請求項12】
式(1)の化合物:
[式中、
環Aが、フェニル、1−メチルピラゾール−3−イル、1−メチルピラゾール−5−イル、1−t−ブチルピラゾール−5−イル、ベンズイミダゾール2−イル、ピリド−2−イル、ピリド−3−イル、ピリド−4−イル、チエン−2−イル、チエン−3−イル、フラ−2−イル、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−5−イル、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−イル、ピリミジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、1−メチルイミダゾール−2−イル、インドール−4−イル、インドール−7−イル、1−メチルピロール−2−イル又はピラジン−2−イルであり;
が炭素上の置換基であり、そしてフルオロ、クロロ、ヨード、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、スルファモイル、メチル、トリフルオロメチル、シアノメチル、3,5−ジメチルピラゾール−1−イルメチル、エチル、1−メチル−1−シアノエチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、(1−ヒドロキシシクロペンチル)エチニル、シクロプロピルエチニル、3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル、3−(1−メチルピペラジン−4−イル)プロパ−1−イン−1−イル、3−(シクロペンチル)プロパ−1−イン−1−イル、3,3−ジメチルプロパ−1−イン−1−イル、ベンジルオキシ、2−ピロリジン−1−イルエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、メシル、ジメチルアミノ、N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アミノ、アセチル、N,N−ジメチルスルファモイル、アセチルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、2,2−ジメチルプロピオニルアミノ、メシルアミノ、シクロプロピル、1−シアノシクロプロピル、1−シアノシクロブチル、1−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、チエン−2−イル、ピロール−1−イル、2,5−ジメチルピロール−1−イル、ピリド−3−イル、2−メチルチアゾール−4−イル、モルホリノ及びピペリジン−1−イルから選択され;
nが、0〜2から選択され;ここで、Rの意義は同じでも又は異なっていてもよく;
Zが、−C(O)NH−、−NHC(O)−又は−CHNH−であり;
が、水素又はブロモから選択され;
が、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル又はメトキシから選択され;
Xが、−NHC(O)−、−NH−又は−NHCH−であり;
、R、R、R及びRが独立して、水素、クロロ、メチル、3−(ピペリジン−1−イル)プロピルアミノ、2−ヒドロキシエチルアミノ、2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ、2−(モルホリノ)エチルアミノ、メチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、N−メチル−N−(2−メチルアミノエチル)アミノ、モルホリノ、3−アミノプロピルアミノ又はN−メチル−N−(3−ジメチルアミノプロピル)アミノから選択され;
但し、前記化合物はN−(5−{[3−(ジメチルアミノ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミドではない];
又はその薬学的に許容可能な塩。
【請求項13】
式(1)の化合物であって:
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−5−(3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド;
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド;
N−[5−({3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−5−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパ−1−イン−1−イル]ベンゾイル}アミノ)−2−メチルフェニル]キノキサリン−6−カルボキサミド;
N−(5−{[3−(ベンジルオキシ)−5−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド;
N−{5−[(3−tert−ブチルベンゾイル)アミノ]−2−メチルフェニル}キノキサリン−6−カルボキサミド;
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−5−プロピルベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド;
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−5−(2−ピロリジン−1−イルエトキシ)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド;
N−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−5−メチルベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド;
N−{5−[(3,5−ジ−tert−ブチルベンゾイル)アミノ]−2−メチルフェニル}キノキサリン−6−カルボキサミド;及び
N−(5−{[3−(1−シアノシクロブチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェニル)キノキサリン−6−カルボキサミド;
から選択される化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
【請求項14】
式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を製造する方法であって、前記方法が(式中可変基は特に記載しない限り請求項1に定義した通りである):
方法a) Zが−C(O)NH−である式(I)の化合物については;式(II)
【化2】

のアミンと式(III)
【化3】

の酸又はその活性化酸誘導体を反応させること;
方法b) Xが−NR18C(O)−であり、及びR18が水素又はC1〜6アルキルである式(I)の化合物については;式(IV):
【化4】

のアミンと式(V)
【化5】

の酸又はその活性化酸誘導体を反応させること;
方法c) Zが−CHNH−である(I)の化合物については;式(II)のアミンと式(VI):
【化6】

(式中、Gは置換可能基である)の化合物を反応させること;
方法d) Zが−CHNH−である(I)の化合物については;式(VII):
【化7】

(式中、Lは置換可能基である)のアミンと式(VIII):
【化8】

の化合物を反応させること;
方法e) Xが−NR19−であり、及びR19が水素又はC1〜6アルキルである式(I)の化合物については;式(IX):
【化9】

のアミンと式(X):
【化10】

(式中、Lは置換可能基である)の化合物を反応させること;
方法f) Xが−NR19−であり、及びR19が水素又はC1〜6アルキルである式(I)の化合物については;式(XI):
【化11】

(式中、Lは置換可能基である)のアミンと式(XII):
【化12】

の化合物を反応させること;
方法g) Xが−NR20CH−であり、及びR20が水素又はC1〜6アルキルである式(I)の化合物については;式(XIII):
【化13】

のアミンと式(XIV):
【化14】

(式中、Gは置換可能基である)の化合物を反応させること;
方法h) Xが−NR20CH−(式中、R20は水素又はC1〜6アルキルである)である式(I)の化合物については;式(XIII)のアミンと式(XVI):
【化15】

(式中、Lは置換可能基である)の化合物を反応させること;
方法i) Yが−CH−である式(I)の化合物については;式(II)のアミンと式(XVII):
【化16】

の化合物を反応させること;
方法j) Zが−NHC(O)−である式(I)の化合物については;式(XVIII):
【化17】

の化合物又はその活性化酸誘導体と式(XIX):
【化18】

の化合物を反応させること、
そして、その後必要に応じ:
i) 式(I)の化合物を別の式(I)の化合物へ変換すること;
ii) いずれの保護基も除去すること;
iii) 薬学的に許容可能な塩を形成させること;
を含んでなる方法。
【請求項15】
医薬組成物であって、薬学的に許容できる希釈剤又は担体と一緒に、請求項1〜13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩を含んでなる医薬組成物。
【請求項16】
医薬品として使用するための、請求項1〜13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩。
【請求項17】
ヒトのような温血動物でのB−Raf阻害効果の発生において使用するための医薬品の製造における、請求項1〜13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩の使用。
【請求項18】
ヒトのような温血動物での抗癌効果の発生に使用するための医薬品の製造における、請求項1〜13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩の使用。
【請求項19】
黒色腫;甲状腺乳頭腫瘍;胆管癌;結腸癌;卵巣癌;肺癌;白血病;リンパ様悪性腫瘍;肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、乳房及び膵臓の癌腫及び肉腫;及び皮膚、結腸、甲状腺、肺及び卵巣の原発性及び再発性充実性腫瘍;の治療における使用のための医薬品の製造における、請求項1〜13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩の使用。
【請求項20】
B−Raf阻害効果を生み出すための治療を必要としている、ヒトのような温血動物においてB−Raf阻害効果を生み出すための方法であって、請求項1〜13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含んでなる方法。
【請求項21】
抗癌効果を生み出す治療を必要としている、ヒトのような温血動物において抗癌効果を生み出すための方法であって、請求項1〜13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含んでなる方法。
【請求項22】
黒色腫;甲状腺乳頭腫瘍;胆管癌;結腸癌;卵巣癌;肺癌;白血病;リンパ様悪性腫瘍;肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、乳房及び膵臓の癌腫及び肉腫;及び皮膚、結腸、甲状腺、肺及び卵巣の原発性及び再発性充実性腫瘍の治療を必要としているヒトのような温血動物においてそのような治療をする方法であって、請求項1〜13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩の有効量を前記動物に投与することを含んでなる方法。
【請求項23】
ヒトのような温血動物でのB−Raf阻害効果の発生に使用するための医薬組成物であって、薬学的に許容できる希釈剤又は担体と一緒に、請求項1〜13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩を含んでなる医薬組成物。
【請求項24】
ヒトのような温血動物での抗癌効果の発生に使用するための医薬組成物であって、薬学的に許容できる希釈剤又は担体と一緒に、請求項1〜13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩を含んでなる医薬組成物。
【請求項25】
ヒトのような温血動物において黒色腫;甲状腺乳頭腫瘍;胆管癌;結腸癌;卵巣癌;肺癌;白血病;リンパ様悪性腫瘍;肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、乳房及び膵臓の癌腫及び肉腫;及び皮膚、結腸、甲状腺、肺及び卵巣の原発性及び再発性充実性腫瘍の治療に使用するための医薬組成物であって、薬学的に許容できる希釈剤又は担体と一緒に、請求項1〜13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容できる塩を含んでなる医薬組成物。

【公表番号】特表2008−516939(P2008−516939A)
【公表日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−536261(P2007−536261)
【出願日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【国際出願番号】PCT/GB2005/003953
【国際公開番号】WO2006/040568
【国際公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【出願人】(300022641)アストラゼネカ アクチボラグ (581)
【Fターム(参考)】