説明

医用画像取得システムおよび医用画像取得方法

【課題】記憶容量の比較的少ない記憶装置を有する自モダリティを用いて画像診断や治療、手術を行うに際し、その時点で自モダリティにない所望の新たな画像を、簡単な操作により他モダリティから取得できる医用画像取得システム及び医用画像取得方法を提供すること。
【解決手段】2つのモダリティがネットワークに接続されており、他のモダリティに所望の新規画像の送信を依頼する依頼元モダリティ10と、この依頼元モダリティ10から依頼された新規画像を生成し、依頼元モダリティ10に返信を行う依頼先モダリティ11とで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用診断装置に関するもので、特に、医用画像診断や医用画像を参照した治療・手術に使用される医用画像取得システムおよび医用画像取得方法に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置などのモダリティでは、CT(Computed Tomography)装置やX線診断装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置などの他モダリティの画像を自装置(超音波診断装置)上で参照して、画像診断や穿刺等の手技を実施することがある。また、X線診断装置でも、CT装置やMRI装置などの他モダリティの画像、又は、それを元に生成された3D画像をガイドにカテーテル手術を行うことがある。
【0003】
一方で、超音波診断装置などの小型なモダリティは、CT装置などの大型なモダリティの全ての画像を保持するだけの大容量の記憶装置がないため、可能な限り最小限の必要な画像だけを入手することが行われている。また通常、モダリティは、他モダリティの画像群をそのまま入手しても加工したり操作したりするための臨床アプリケーションは持っていないので、必要な再構成を行うことができない。
【0004】
そこで手技の前に先立って、他モダリティの画像群から数枚だけ選抜したり、または、3D画像や3Dキャプチャ画像などに加工したりして、当該モダリティにDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)通信などで送付することが行われている。
【0005】
DICOM通信を用いて他モダリティに保存されたDICOMファイル画像を取得する方法は種々知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−81083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、当該モダリティにて、他モダリティから事前に送付された画像を参照しながら画像診断や手術を実施する際、その参照画像の周辺(前後)の画像が必要になり、3D画像ならば、もう少し回転した画像など、その時点で手元にない新たな画像を必要とする場合がある。
【0008】
従来技術では、このような所望の画像を簡単に入手することは困難であり、結局、他のモダリティの全ての画像を取得して、そこからもう一度選抜したり、他モダリティ側で選抜し直して当該モダリティに送付したり、他モダリティ側で、臨床アプリケーションを操作し直して加工画像を新規に生成し、再度当該モダリティに送付したりするしかなかった。しかし、このような方法は手数や時間がかかるので、新たな画像の入手を我慢しながら画像診断や手術する場合もあった。
【0009】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、記憶容量の比較的少ない記憶装置を有する自モダリティを用いて画像診断や治療、手術を行うに際し、その時点で自モダリティにない所望の新たな画像を、簡単な操作により他モダリティから取得できる医用画像取得システム及び医用画像取得方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の請求項1によれば、ネットワークに接続された、被検者の元画像を有する依頼先モダリティおよびこの依頼先モダリティに新規画像の依頼を行う依頼元モダリティから成る医用画像取得システムであって、前記依頼元モダリティから前記元画像に基づいて所望の新規画像を生成するための条件を付帯情報として含む依頼メッセージを送信する送信手段と、この送信手段により送信された前記依頼メッセージの付帯情報に記載された条件から新規画像を生成する画像処理手段と、この画像処理手段により生成された前記新規画像と付帯情報を含む応答メッセージを前記依頼元モダリティに返送する返送手段と、を有することを特徴とする医用画像取得システムを提供する。
【0011】
本発明の請求項2によれば、ネットワークに接続され、依頼先モダリティにおいて得られた被検者の画像を依頼元モダリティから依頼メッセージにより要求する医用画像取得システムであって、前記依頼先モダリティは、被検者の元画像が保存されるデータベースと、抽出・加工条件及び元画像を一意に識別できる付帯情報が添付された前記依頼メッセージの前記付帯情報に記載された元画像を、前記データベースから取得する画像読出部と、前記抽出・加工条件に応じて前記元画像群から新規画像の抽出または加工を行う画像抽出・加工部と、前記依頼メッセージに基づいてこの画像抽出・加工部で生成された前記新規画像及びこの新規画像を一意に識別できる付帯情報が格納された応答メッセージを生成する応答生成部と、前記依頼メッセージを受信しこの応答生成部で生成された応答メッセージを送信する依頼先通信部と、を備え、前記依頼元モダリティは、前記依頼先モダリティから送られてきた元画像を表示する画像表示部と、この画像表示部で表示された前記元画像から所望の新規画像を生成するための抽出・加工条件を入力できる条件入力部と、この条件入力部により入力された前記抽出・加工条件から前記依頼メッセージを生成する要求生成部と、この要求生成部により生成された前記依頼メッセージを送信し前記応答メッセージを受信する依頼元通信部と、を備えることを特徴とする医用画像取得システムを提供する。
【0012】
さらに、本発明の請求項6によれば、前記依頼先モダリティは複数あり、各々の依頼先モダリティは、自モダリティの負荷状態を監視する状態監視部と、自モダリティの負荷状態が高い場合に他モダリティへ代理依頼を行う代理応答部と、前記ネットワークに接続された複数の依頼先モダリティの実行可能な画像加工種が記載されたテーブルと、を備え、更に前記ネットワークに接続された複数の依頼先モダリティと共有されるデータベースを有し、前記依頼元モダリティからの新規画像の依頼に対し、新規画像の作成が不可能であると前記状態監視部が判断した場合、その旨を依頼元のモダリティに返すか、または前記画像加工種が記載されたテーブルを参照し、この新規画像の作成が可能な他のモダリティに対し、代理作成を依頼することを特徴とする請求項2記載の医用画像取得システムを提供する。
【0013】
本発明の請求項7によれば、依頼元モダリティと被検者の元画像を有する依頼先モダリティはネットワークに接続され、前記依頼元モダリティは前記元画像から所望の新規の画像を生成するための条件を付帯情報として含む依頼メッセージを送信し、前記依頼先モダリティは前記依頼メッセージの付帯情報に記載された条件から新規画像を生成し、この生成された新規画像と付帯情報を含む応答メッセージを依頼元モダリティに送信することを特徴とする医用画像取得方法を提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、記憶容量の比較的少ない記憶装置を有する自モダリティを用いて画像診断や治療、手術を行うに際し、その時点で自モダリティにない所望の新たな画像を、簡単な操作により他モダリティから取得できる医用画像取得システム及び医用画像取得方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る医用画像取得システムの構成図である。
【図2】第1の実施形態に係る医用画像取得システムの各モダリティの構成図である。
【図3】第1の実施形態に係る医用画像取得システムの新規画像取得のフローチャートである。
【図4】第1の実施形態に係る医用画像取得システムの新規画像の生成条件を入力するためのGUI(グラフィカルユーザインタフェース)の例である。(a)はレイアウト条件、(b)は回転条件、(c)は移動条件である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る医用画像取得システムのシステム構成図である。
【図6】第2の実施形態に係る医用画像取得システムの各モダリティの構成図である。
【図7】第2の実施形態に係る医用画像取得システムの新規画像を代理依頼で取得する場合のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
<第1の実施形態>
一般に、依頼先モダリティにおいて再構成を行う場合、生データから再構成を行う態様と、3D画像のデータから再構成を行う態様がある。この実施形態では、まず前者の生データから再構成を行う態様について説明する。
【0018】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る医用画像取得システムのシステム構成図である。 ネットワークに2つのモダリティが接続されており、他方のモダリティに新規画像の送信を依頼する依頼元モダリティ10と、この依頼元モダリティ10から依頼された新規画像を生成し、依頼元モダリティ10に返信を行う依頼先モダリティ11とにより構成される。
【0019】
依頼元モダリティ10には、通常、画像診断や手術の前に必要と思われる画像を予め依頼元モダリティ11から入手しており、この元画像をもとにして、所望の新規条件で生成した新規画像を生成および送信を依頼する。
【0020】
この新規画像の依頼は、依頼メッセージ12によって行われ、依頼先モダリティ11で作成された新規画像は、応答メッセージ13によって返送される。
【0021】
その際、依頼メッセージ12には元画像の(依頼)付帯情報と、新規画像生成のための新規条件が含まれる。付帯情報とは、この画像を生成した装置の生成装置識別子、この画像を識別する画像識別子、この画像を生成する時に使用した原画像群識別子、再構成された原画像群の元となる生データ識別子、生データから画像を生成するための再構成条件、元画像に対して画像処理を行なって新規画像を生成するための再構成条件(画像処理条件)、画像の位置情報など、当該画像を一意に識別するための複数の識別子と生成条件パラメータで構成される。
【0022】
さらに、新規画像の生成を依頼先モダリティ11に依頼するために元画像を基準とした新規条件を付帯情報と共に送信する。新規条件とは、依頼先モダリティ11の臨床アプリケーションが実行可能な画像加工種を指定した依頼種と、画像を再構成するための新規の生成条件パラメータからなる。生データから画像を生成するための画像加工種は、スライス間隔、スライス厚、再構成フィルタ条件、再構成の種類等がある。また、元画像を再構成して新しい画像を生成する画像加工種は、三次元の元画像に対するMPR(Multi Planer Reconstruction)処理、画像回転処理、3D画像のボリュームレンダリング処理、スライス画像などが指定できる。また生成条件パラメータとしては、MPR断面の位置情報、画像の回転角、3D画像の投影方向、スライス画像のレイアウト条件などである。
【0023】
依頼先モダリティ11では、上述の付帯情報と新規条件を元に生データから新規画像を再構成し、この新規画像の付帯情報を添付して依頼元モダリティ10へ返送する。
【0024】
図2は、第1の実施形態に係る医用画像取得システムの各モダリティの構成例を示す図である。図中の太い実線矢印は画像データの流れを、細い矢印は依頼・応答メッセージの流れを、破線矢印は指示命令を各々表している。
【0025】
このシステムは、画像が保存された画像データベース201と、画像データベース201から画像を選択できる画像選択部202と、画像選択部202で選択した画像を表示する画像表示部203と、画像表示部203で表示された画像を基準とする元画像から新規画像を生成するための抽出・加工条件を入力できる条件入力部204と、依頼メッセージ12及び応答メッセージ13を送受信可能な通信部205と、依頼先モダリティへ送信する依頼メッセージ12を生成する要求生成部206と、依頼元モダリティから送信された依頼メッセージ12を受信しそのメッセージ内容を解析する要求解析部207と、この受信した依頼メッセージ12内の付帯情報に記載された元画像群をデータベース201から取得する画像読出部208と、この受信した依頼メッセージ12内の抽出・加工条件に応じて前記元画像群から新規画像の抽出または加工を行う画像抽出・加工部209と、画像抽出・加工部209で生成された新規画像を依頼元モダリティ10へ返送する応答メッセージ13を生成するための応答生成部210と、この依頼先より返送された応答メッセージ13を受信し、そのメッセージ内容を解析する応答解析部211と、この受信した応答メッセージ13内の新規画像と(応答)付帯情報を画像データベース201へ保存する画像保存部212と、被検者から生体情報を収集する画像収集部213から構成される。
【0026】
なお、この図は、依頼元モダリティ10と依頼先モダリティ11を共通化して書いた図であるが、臨床アプリケーションや記憶容量が貧弱な小型なモダリティは、依頼元モダリティ10としてのみ動作する場合、応答生成部210や要求解析部207は、なくても構わない。また逆に、大型の高機能モダリティであって、依頼先モダリティ11としてのみ動作する場合には、要求生成部206、応答解析部211が不要な場合もある。
【0027】
図3は、第1の実施形態に係る医用画像取得システムの新規画像取得のフローチャートである。図1、図2に示すモダリティの構成を参照しながら本発明のこの実施形態の医用画像取得システムの動作を説明する。依頼元モダリティは例えば超音波診断装置であり、依頼先モダリティは例えばCT装置である。
【0028】
まず、依頼先モダリティ11において、画像収集部213でスキャンすることにより得られた被検者からの生体情報(生データ)が収集され、この生データは、画像保存部212にて画像データベース201に保存される。この生データは、例えばCT装置の投影データである。生データの保存に成功すると、画像収集部213より画像抽出・加工部209に生データ識別子と共に生データからの再構成画像の生成が依頼され、画像抽出・加工部209は指定された生データを画像データベース201より取得して、この生データに基づいて逆投影処理を行なって再構成画像群を生成する。生成された画像群は画像保存部212にて画像データベース201に保存される。その際、保存される画像群には以下の付帯情報が含まれる。
【0029】
(1)生成装置の識別子:AAA
(2)生データの識別子:1
(3)再構成画像群の識別子:1.2
(4)再構成画像の識別子:1.2.3
(5)再構成条件(位置情報を含む、以下同じ)
ここで生成装置の識別子AAA とは、そのままでは画像として認識できない被検者の生データから数学的な処理を施して、認識できる画像に再構成を行ったモダリティ名を表している。
【0030】
生データの識別子は、この例では1とする。この生データ 1から生成された再構成画像群の識別子は1.2とする。さらに、この再構成画像群の中の一枚の画像に対しては、1.2.3のような付与を行う。
【0031】
生データからの再構成の条件とは、位置情報も含めて、収集された生データからどの部位の部分を再構成するか、どの位のスライス幅で画像を再構成するかなどの条件を示す。
【0032】
これら識別子は、対象物を一意に識別できるものであれば、どのような付与則を用いても構わないが、オブジェクト指向に基づいた付与である方が好ましい。この付帯情報によって生データから生成された再構成画像を一意に指定することができる。
【0033】
ユーザは、画像表示部203に接続されたモニターに表示されるGUI(Graphical User Interface)を条件入力部204に接続されたマウスあるいはトラックボールなどのポインティングデバイスなどを操作することにより、画像選択部202にて所望の画像を選択し、画像データベース201に保存されている再構成画像群またはその中の一枚を選択し表示することができる(S301)。
【0034】
この再構成画像(群)をもとに3D画像の生成を画像抽出・加工部209に依頼する。画像抽出・加工部209では臨床アプリケーションを動作させ、3D画像を生成し、この生成された3D画像は画像表示部203に表示される(S302)。
【0035】
ユーザは、3D画像を回転するなどして所望の位置を見つけ、画像選択部202に画像の保存を要求する。画像選択部202は3D画像のセカンダリ画像としての保存を画像抽出・加工部209に依頼する。画像抽出・加工部209は、現在表示されている3D画像をキャプチャしてセカンダリ画像を生成し、その画像は画像保存部212にて画像データベース201に保存される(S303)。
【0036】
その際、保存される画像には、例えば以下の付帯情報が含まれる。
(1)生成装置の識別子:AAA
(2)3Dセカンダリ画像の識別子:1.3.1
(3)再構成画像(群)の識別子:1.2
(4)生データからの再構成条件、位置情報
このとき、各識別子がオブジェクト指向的に定義されていれば、特に生データの識別子はなくても構わない。識別子の先頭の数字(この場合は1)をみれば生データ1から生成されていることがわかるからである。また、3D画像の生成条件、位置情報とは、3D画像の回転角、加工すべき部位の座標などを表す。
【0037】
ユーザは、依頼元モダリティ10での画像診断、又は手術のため、画像選択部202にて選抜した、例えば再構成画像一枚と3Dのセカンダリ画像一枚を、応答生成部210と通信部205を通じて、依頼元モダリティ10に送付する(S304)。
【0038】
依頼元モダリティ10は、通信部205にて、送付されてきた画像を受信し、その画像は画像保存部212によって画像データベース201に画像の付帯情報と共に格納される(S305)。
【0039】
ユーザは、画像診断、又は手術の際、依頼元モダリティ10の画像選択部202にて、依頼先11モダリティから送付した画像を選択し、画像表示部203にその画像を表示する(S306)。ユーザは表示された画像を見ながら、画像診断または手術を行う(S307)。
【0040】
ユーザは、適切な画像診断を行うため、例えば表示された再構成画像の前後4画像を参照したくなったとする。このとき、ユーザは画像表示部203上に表示される後述するメニューからGUI(Graphical User Interface)(図4(a))を操作して、条件入力部204から画像の追加提供を依頼先モダリティ11に要求する(S308)。
【0041】
或いは、ユーザは、表示された3Dセカンダリ画像をもう少し回転した画像が必要になり、後述するGUI(図4(b))を使用して、もう少し回転した3Dセカンダリ画像の提供を依頼先モダリティ11に要求する。条件入力部204より入力された新規条件と、画像表示部203に表示されている画像の付帯情報を元に、要求生成部206は依頼先モダリティ11への依頼メッセージ12を作成する。生成された依頼メッセージ12は、通信部205を介して、依頼先モダリティ11へ送付される(S308)。
【0042】
依頼先モダリティ11では、通信部205を介して、依頼メッセージが受信され、要求解析部207へ通知される。要求解析部207では依頼メッセージの依頼内容が解析され、その結果に応じた処理が画像抽出・加工部209に依頼される(S309)。
【0043】
画像抽出・加工部209は、通知された依頼内容を元に、画像データベース201から加工対象の画像群を選出して条件に合致する新規画像を生成する。条件に合致した新規画像の保存が完了したら、画像抽出・加工部209は応答生成部210に対し、新規画像と付帯情報を添付した応答メッセージ13の生成を要求する。応答生成部210は画像の識別子を元に該当画像を画像データベース201から読み出し、画像と付帯情報を含む応答メッセージ13を生成する。この応答メッセージ13は通信部205を介して、依頼元モダリティ10へ送付される(S310)。
【0044】
依頼元モダリティは、通信部205にて、応答メッセージ13を受信し、応答解析部211では応答メッセージ13で送付されてきた画像を画像保存部212に送り、付帯情報と共に画像データベース201に格納する。画像の保存が完了すると、画像選択部202は画像保存部212から送られてきた新規画像を付帯情報と共に読み出し、画像表示部203に表示する(S311)。
【0045】
ユーザは表示された画像を参照して、画像診断、または手術を開始し継続する(S312)。
【0046】
図4は、第1の実施形態に係る医用画像取得システムの新規画像の生成条件を入力するためのGUI(グラフィカルユーザインタフェース)の例である。(a)はレイアウト条件、(b)は回転条件、(c)は移動条件である。
【0047】
図4(a)はレイアウト条件の入力画面を示している。画面表示部203にはタブウインドウが表示され、「レイアウト」と表示されたタブをクリックすることで選択できる。
【0048】
ユーザが参照していた元画像がスライス画像の場合、レイアウト条件の選択が可能である。方向ボックスでは、±、+、−の3種類が選択可能であり、±は基準となる元画像に対して前後のスライス画像を取得し、+は、元画像に対し後方画像、−は前方画像を取得できる。
【0049】
枚数ボックスでは、取得する枚数を指定する。またレイアウトボックスではレイアウトの行列数を指定できる。図4(a)の例では、元画像に対し、前後4枚ずつのスライス画像を取得し、元画像を含めた計9枚を3×3のレイアウトに収めた1枚画像として画像を構成する。
【0050】
このようにして入力した依頼メッセージ13は、例えば以下のようになる。
(1)依頼種:レイアウト(シート)
(2)生成装置の識別子:AAA
(3)再構成画像の識別子:1.2.3
(4)生データの識別子:1
(5)再構成条件、位置情報
(6)新規条件:方向=±; 数=9; レイアウト=3×3; 基準=再構成画像の位置情報
となり「モダリティAAAで生成された識別子1.2.3の再構成画像を中心に、前後4枚のスライス画像を抽出し、3×3レイアウトのシート画像を生成する」旨が、依頼先モダリティの画像抽出・加工部209に依頼される。
【0051】
図4(b)は回転条件の入力画面である。回転条件の選択が可能なのは、ユーザが参照していた元画像が3D画像の時である。
【0052】
矢印41で示す部分をクリックするとX軸を中心に半時計周りに回転し、矢印41と逆向きの矢印をクリックすれば、X軸を中心に時計周りに回転する画像を取得できる。矢印42で示す部分をクリックするとY軸を中心に半時計周りに回転し、矢印42と逆向きの矢印をクリックすれば、Y軸を中心に時計周りに回転する画像を取得できる。さらに矢印43で示す部分をクリックするとZ軸を中心に半時計周りに回転し、矢印43と逆向きの矢印をクリックすれば、Z軸を中心に時計周りに回転する画像を取得できる。
【0053】
なお、その回転角は元画像の回転角を基準にしてX:ボックス、Y:ボックス、Z:ボックスに表示可能であり、これらのボックスに直接数値を入力することも可能である。図4(b)の例では、X軸に10°、Y軸に30°回転した3D画像を生成する。
【0054】
このようにして選択した依頼メッセージ13は、例えば以下のようになる。
(1)依頼種:3D(回転)
(2)生成装置の識別子:AAA
(3)3Dセカンダリ画像の識別子:1.3.1
(4)再構成画像(群)の識別子:1.2
(5)3D画像の生成(再構成)条件、位置情報
(6)新規条件:X=10°; Y=30°; Z=0°; 基準=3D元画像の位置情報
となり、「モダリティAAAで生成された識別子1.3.1の3D画像を基準に、X軸に10°、Y軸に30°回転した3D画像を生成する」旨が、依頼先モダリティ11の画像抽出・加工部209に依頼される。
【0055】
図4(c)は移動条件の入力画面である。元画像の上下左右の移動が可能である。
【0056】
上下方向の矢印をクリックすると上下方向の画像移動量を入力でき、左右方向の矢印をクリックすると左右方向の画像移動量が入力可能である。尚、その移動量は元画像の基準にしてX:ボックス、Y:ボックスに表示可能であり、これらのボックスに直接数値を入力することも可能である。図4(c)の例では、X軸方向に90mm移動した画像を生成する。
【0057】
このようにして選択した依頼メッセージ例えば以下のようになる。
(1)依頼種:レイアウト(移動)
(2)生成装置の識別子:AAA
(3)元画像の識別子:1.2.3
(4)再構成画像(群)の識別子:1.2
(5)生データからの再構成条件、位置情報
(6)新規条件:X=90mm 基準=元画像の位置情報
となり、「モダリティAAAで生成された識別子1.2.3の元画像を基準に、X軸方向に90mm移動した新規画像を生成する」旨が、依頼先モダリティ11の画像抽出・加工部209に依頼される。
【0058】
上記実施形態において、依頼元モダリティから依頼先モダリティに送信される依頼メッセージには少なくとも、先の画像を生成したモダリティ、元画像および再構成の条件(位置情報、新規条件を含む)を特定する付帯情報が含まれていればよい。
【0059】
本発明のこの実施形態によれば、容量の比較的少ない記憶装置を有する依頼元モダリティにおいて、簡単な操作で容易に、所望の新規画像を得ることができる効果を有する。
【0060】
上記実施形態では、CT装置などの移動先モダリティで生データから所望の画像を再構成する態様について説明した。しかし、移動先モダリティで、既に得られている3D画像のデータから所望の画像を再構成することも可能である。この場合には、上述の生データからの再構成条件に代えて3D画像データからの再構成条件を依頼メッセージとして、依頼元モダリティからCT装置などの依頼先モダリティに送信すればよい。
【0061】
<第2の実施形態>
図5は、本発明の第2の実施形態に係る医用画像取得システムシステム構成図である。
【0062】
複数のモダリティがネットワークに接続されており、その中の一つが依頼元となって他のモダリティに新規画像の依頼をするシステム構成を示している。依頼元モダリティ10と4つの依頼先モダリティ11A、11B、11C、11Dで構成されるシステム例であり、各依頼先モダリティは共通画像データベース51を共有している。本構成は説明のため依頼先モダリティを4つとしているが、モダリティの数は限定されない。
【0063】
この第2の実施形態においても、依頼先モダリティにおいて、生データから再構成を行う態様と、3D画像データから再構成を行う態様がある。この第2の実施形態においては、3D画像データから再構成を行う態様について説明する。すなわち、この場合には依頼元モダリティから依頼先モダリティに送る依頼メッセージに送られる再構成条件は、3D画像データから再構成を行うための条件となる。
【0064】
第1の実施形態と同様に、依頼元モダリティ10から依頼先モダリティ11Aへ新規画像の依頼を行う。依頼先モダリティ11Aが画像の再構成中であるなど、CPUの負荷状況および使用状況が高く、新規画像を依頼されても対応できない場合、他のモダリティへ新規画像の作成を代理依頼する構成を示している。
【0065】
依頼先モダリティ11Aは、ネットワークに接続されている複数のモダリティが実行可能な画像の加工種を示すマッピングテーブル52を保持しており、依頼メッセージ12内に記載された依頼種(加工種を示す)から新規画像を再構成できるモダリティを検索し、そのモダリティへ代理依頼メッセージ53を送信し、代理応答メッセージ54の受信を行う。この代理依頼メッセージにも3D画像データから所望の画像を再構成するための再構成条件が含まれる。
【0066】
図6は、第2の実施形態に係る医用画像取得システムの各モダリティの構成図である。
【0067】
本構成は、第1の実施形態で示した図2の構成に加え、モダリティの負荷状態を監視する状態監視部61と、自モダリティの負荷状態が高い場合に他モダリティへ代理依頼を行う代理依頼応答部62と、前記ネットワークに接続された複数のモダリティが実行可能な画像加工種が記載されたマッピングテーブル63が追加されている。また、図2に示す各モダリティにおける画像データベース201の代わりに、ネットワークに接続された複数のモダリティと共有される共通画像データベース51が設けられる。
【0068】
図7は、第2の実施形態に係る医用画像取得システムの新規画像を代理依頼で取得する場合のフローチャートである。図5、図6のモダリティの構成を参照しながら説明する。
【0069】
まず、依頼先モダリティ11Aは、依頼元モダリティ10から依頼メッセージ12を受け取る(S701)。この依頼メッセージ12に3D画像データから再構成を行うための再構成条件が含まれている。依頼メッセージ12を受け取ると依頼先モダリティ11Aは、要求解析部207から状態監視部61に通知され、自装置の負荷状況及び使用状況すなわち負荷が低いか否かをチェックする(S702)。
【0070】
負荷状況が低い場合は、依頼先モダリティ11Aは、第1の実施形態と同じく新規画像を生成して依頼元モダリティに新規画像を格納した応答メッセージ13を送信する(S703)。一方、負荷状況が高い場合には、代理依頼応答部62では代理依頼をするかどうかを判断する(S704)。
【0071】
他モダリティへ代理依頼が不可能な場合や、代理依頼をしたくない場合には、代理依頼応答部62は、代理応答メッセージ54(不可)を依頼元モダリティ10へ送信する(S705)。この場合、依頼元モダリティ10では、他のモダリティ、例えばモダリティ11Cへ、新たに新規画像の作成を依頼することになる。
【0072】
他モダリティへ代理依頼をする場合、代理依頼応答部62は各モダリティが実行可能な画像加工種のマッピングテーブル52を保持しており、これと依頼メッセージ12中の依頼種とつき合わせることにより、新規画像の代理作成が可能な代理依頼先モダリティを選出する。尚、マッピングテーブル52は各モダリティがそれぞれ保持してもよいし、共有画像データベース51などに集中保管されていてもよい。
【0073】
図5に示すマッピングテーブル52の例では、依頼メッセージ12の依頼種が「3D」である場合、代理依頼先モダリティ11Cと代理依頼先モダリティ11Dが選出される。尚、どの代理依頼先モダリティも選出されなかった場合は、ステップS705で述べたように、代理依頼元である依頼先モダリティ11Aは、依頼元モダリティ10に対し、代理不可の代理応答メッセージ54を送信する。なお、所定の時間待つことにより自モダリティで画像処理が可能になる場合もあるので、所定の処理待ち時間を設ける。また代理依頼先があっても通信エラーなどの場合を考慮してタイムアウト時間を設ける。
【0074】
代理依頼応答部62は、依頼元モダリティ10からの依頼メッセージ12の情報を含む代理依頼メッセージ53を生成し、通信部205を介して、選出された依頼先モダリティ11Cに送付する(S706)。
【0075】
通信部205を介して代理依頼メッセージ53を受信した代理依頼先モダリティ11Cは、要求解析部207にて代理依頼であることを判別すると同時に状態監視部61にて自モダリティの負荷状況・使用状況が低いか否かをチェックする(S707)。
【0076】
そして負荷の高低に基づいて代理依頼を拒否するか受理するかを判断する。そして、その結果を代理依頼応答部62に通知する。本実施形態では代理依頼先モダリティ11Cが代理依頼を拒否することとし、代理依頼応答部62にて代理依頼不可の代理応答メッセージ54(不可)が作成され、通信部205を介して代理依頼元モダリティ11Aに返却される(S708)。
【0077】
この代理応答メッセージ54を受信した代理依頼元モダリティ11Aの代理依頼応答部62は、次の代理依頼先モダリティ11Dへ代理依頼メッセージ53を生成し送信する(S709)。
【0078】
通信部205を介して代理依頼メッセージ53を受信した代理依頼先モダリティ11Dは、要求解析部207にて代理依頼であることを判別すると同時に状態監視部61にて自モダリティの負荷状況・使用状況の高低をチェックする(S710)。そしてこれに基づいて代理依頼を受理するか拒否するかを判断する。そして、その結果を代理依頼応答部62に通知する。
【0079】
代理依頼を受理する場合は、代理依頼応答部62にて代理依頼受理の代理応答メッセージ54(受理)が作成され、通信部205を介して代理依頼元モダリティ11Aに返却される(S711)。
【0080】
それと同時に、要求解析部207では代理依頼メッセージ53内に含まれる依頼メッセージ12の依頼内容が解析され、その結果に応じた処理が、画像抽出・加工部209に依頼され、第1の実施形態と同様の処理が実施され新規画像が生成される。
【0081】
本実施形態では、説明のため2番目の代理依頼先モダリティで代理依頼が受理された例を示したが、代理依頼が受理されるまで順次マッピングテーブル52を参照して実施される。そして、選出された全ての代理依頼先モダリティから代理依頼を拒否された場合には、代理依頼元の依頼先モダリティ11Aは、例えば自装置で画像処理をするための処理待ちとするか、エラー処理を実施する。
【0082】
代理依頼を受理した代理依頼先モダリティ11Dでは、新規画像の生成が完了すると、画像抽出・加工部209から応答生成部210に通知される。応答生成部210は代理依頼応答部62に通知する。代理依頼応答部62では、送付画像の識別子を添付した代理応答メッセージ54(処理完了)が生成され、通信部205を介して代理依頼元の依頼先モダリティ11Aに返却される(S712)。
【0083】
依頼先モダリティ11Aでは、通信部205で受信した代理応答メッセージ54(処理完了)が要求解析部207にて解析され、応答生成部210は識別子を元に該当画像を共通画像データベース51から読み出し、画像を含む応答メッセージ13を生成する。この応答メッセージ13は通信部205を介して、依頼元モダリティ10へ送付される(S713)。
【0084】
上記第2の実施形態によれば、複数の依頼先モダリティは共通の画像データベースを有するので、記憶容量を効率的に用いることが可能である。1つの依頼先モダリティが依頼元からの依頼を受けることが困難であっても、他の依頼先モダリティが新規画像を生成することができるので、依頼先モダリティは依頼元モダリティからの頻繁な新規画像生成の依頼に対してもこたえることができる利点がある。
【0085】
上記第2の実施形態では依頼元モダリティ10は、共通画像データベース51を共有していないが、共有する場合は応答メッセージ13内に必ずしも画像を含む必要はなく、画像の保存場所を一意に指定できる識別子のみを依頼元モダリティ10に返送し、依頼元モダリティ10が共通画像データベース51から新規画像を取得することも可能である。
【0086】
本発明で用いた、画像の付帯情報およびメッセージ通信は、DICOMで定義されるデータ構造でも実現可能であるが、別の新たなデータ構造、通信規格であっても実現可能である。
【0087】
上記第2の実施形態では、依頼元モダリティから依頼先モダリティに3D画像データからの再構成条件を含む依頼メッセージを送信する態様について述べた。しかし、上記第1の実施形態と同じように、依頼元モダリティから依頼先モダリティに生データからの再構成条件を含む依頼メッセージを送信し、依頼先モダリティにおいて依頼メッセージに含まれる生データからの再構成条件に基づいて、所望の画像を再構成して、依頼元モダリティに送付するようにすることも可能である。
【0088】
上記実施形態では、依頼先モダリティがCT装置であるので、依頼元モダリティからの依頼に応じて修正する処理を再構成として説明した。しかし本発明では、依頼先モダリティがCT装置とは限られず、一般に依頼元モダリティからの依頼に応じて依頼先モダリティが新しい画像を作ることを、画像の生成という。また。依頼メッセージに含まれる所望の生成画像を得るための条件を新規画像の生成条件という。
【0089】
本発明による医用画像取得システムによれば、他モダリティの画像を参照して行う画像診断や治療、手術において、その時点で自モダリティにない新たな画像を、簡単な操作で他モダリティから取得できるという効果を奏する。特に、CPU能力やディスク容量に限界がある小型モダリティ、例えば小型の超音波診断装置に対しては非常に有効である。
【0090】
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。これらも本発明の技術思想に基づく限り本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0091】
10…依頼元モダリティ、
11…依頼先モダリティ、
12…依頼メッセージ、
13…応答メッセージ、
201…画像データベース、
202…画像選択部、
203…画像表示部、
204…条件入力部、
205…通信部、
206…要求生成部、
207…要求解析部、
208…画像読出部、
209…画像抽出・加工部、
210…応答生成部、
211…応答解析部、
212…画像保存部、
213…画像収集部、
51…共通画像データベース、
52…マッピングテーブル、
61…状態監視部、
62…代理依頼応答部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続された、被検者の元画像を有する依頼先モダリティおよびこの依頼先モダリティに新規画像の依頼を行う依頼元モダリティから成る医用画像取得システムであって、
前記依頼元モダリティから前記元画像に基づいて所望の新規画像を生成するための条件を付帯情報として含む依頼メッセージを送信する送信手段と、
この送信手段により送信された前記依頼メッセージの付帯情報に記載された条件から新規画像を生成する画像処理手段と、
この画像処理手段により生成された前記新規画像と付帯情報を含む応答メッセージを前記依頼元モダリティに返送する返送手段と、
を有することを特徴とする医用画像取得システム。
【請求項2】
ネットワークに接続され、依頼先モダリティにおいて得られた被検者の画像を依頼元モダリティから依頼メッセージにより要求する医用画像取得システムであって、
前記依頼先モダリティは、
被検者の元画像が保存されるデータベースと、
抽出・加工条件及び元画像を一意に識別できる付帯情報が添付された前記依頼メッセージの前記付帯情報に記載された元画像を、前記データベースから取得する画像読出部と、
前記抽出・加工条件に応じて前記元画像群から新規画像の抽出または加工を行う画像抽出・加工部と、
前記依頼メッセージに基づいてこの画像抽出・加工部で生成された前記新規画像及びこの新規画像を一意に識別できる付帯情報が格納された応答メッセージを生成する応答生成部と、
前記依頼メッセージを受信しこの応答生成部で生成された応答メッセージを送信する依頼先通信部と、を備え、
前記依頼元モダリティは、
前記依頼先モダリティから送られてきた元画像を表示する画像表示部と、
この画像表示部で表示された前記元画像から所望の新規画像を生成するための抽出・加工条件を入力できる条件入力部と、
この条件入力部により入力された前記抽出・加工条件から前記依頼メッセージを生成する要求生成部と、
この要求生成部により生成された前記依頼メッセージを送信し前記応答メッセージを受信する依頼元通信部と、を備える
ことを特徴とする医用画像取得システム。
【請求項3】
前記依頼メッセージの付帯情報は少なくとも、元画像を生成したモダリティ、元画像および生成の条件を特定する付帯情報を含むことを特徴とする請求項2記載の医用画像取得システム。
【請求項4】
前記応答メッセージの付帯情報は、前記新規画像が生成された装置の生成装置識別子、新規画像識別子、新規画像を生成するのに用いた原画像群識別子、原画像群を生成するのに必要な生データ識別子、および新規画像の生成条件を含むことを特徴とする請求項2または3記載の医用画像取得システム。
【請求項5】
前記抽出・加工条件は、基準となる元画像から、X軸、Y軸、Z軸周りに回転した回転画像と、X軸、Y軸、Z軸方向に移動した移動画像と、スライス画像群の前後複数のスライス画像を一枚のレイアウトに配置するレイアウト画像のいずれかを選択できることを特徴とする請求項2記載の医用画像取得システム。
【請求項6】
前記依頼先モダリティは複数あり、各々の依頼先モダリティは、自モダリティの負荷状態を監視する状態監視部と、
自モダリティの負荷状態が高い場合に他モダリティへ代理依頼を行う代理応答部と、
前記ネットワークに接続された複数の依頼先モダリティの実行可能な画像加工種が記載されたテーブルと、を備え、更に前記ネットワークに接続された複数の依頼先モダリティと共有されるデータベースを有し、
前記依頼元モダリティからの新規画像の依頼に対し、新規画像の作成が不可能であると前記状態監視部が判断した場合、その旨を依頼元のモダリティに返すか、または前記画像加工種が記載されたテーブルを参照し、この新規画像の作成が可能な他のモダリティに対し、代理作成を依頼することを特徴とする請求項2記載の医用画像取得システム。
【請求項7】
被検者の元画像を有する依頼先モダリティとこの依頼先モダリティに新規画像の依頼を行う依頼元モダリティがネットワークに接続され、
前記依頼元モダリティは前記元画像から所望の新規の画像を生成するための条件を付帯情報として含む依頼メッセージを送信し、
前記依頼先モダリティは前記依頼メッセージの付帯情報に記載された条件から新規画像を生成し、この生成された新規画像と付帯情報を含む応答メッセージを依頼元モダリティに送信することを特徴とする医用画像取得方法。
【請求項8】
前記依頼メッセージの付帯情報は少なくとも、元画像を生成したモダリティ、元画像および生成の条件を特定する付帯情報を含むことを特徴とする請求項7記載の医用画像取得方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−15837(P2011−15837A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−162719(P2009−162719)
【出願日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】