医用画像観察装置
【課題】読影医が必要とする医用画像を医用画像観察装置に表示させること。
【解決手段】本実施形態に係る医用画像観察装置は、複数の医用画像のデータを受信するデータ受信部と、前記データ受信部により受信した前記複数の医用画像のデータに基づき医用画像を表示する表示部と、前記受信した複数の医用画像のデータに基づく医用画像を前記表示部の表示画面にレイアウトして表示するための制御を行う制御部とを具備し、前記制御部は、医用画像発生装置の種類、画像撮影条件、画像生成方法、撮影位置、操作者の指示、前記操作者による設定、および画像撮影日時のうち少なくとも一つに従って複数のグループに分類される前記受信した複数の医用画像のデータに基づく医用画像を、前記グループごとに前記表示画面上に配列して表示させ、前記操作者によるスクロール指示に従って、前記表示画面上で配列された医用画像を、前記グループ単位で前記表示画面上をスクロールさせること、を特徴とする医用画像観察装置。
【解決手段】本実施形態に係る医用画像観察装置は、複数の医用画像のデータを受信するデータ受信部と、前記データ受信部により受信した前記複数の医用画像のデータに基づき医用画像を表示する表示部と、前記受信した複数の医用画像のデータに基づく医用画像を前記表示部の表示画面にレイアウトして表示するための制御を行う制御部とを具備し、前記制御部は、医用画像発生装置の種類、画像撮影条件、画像生成方法、撮影位置、操作者の指示、前記操作者による設定、および画像撮影日時のうち少なくとも一つに従って複数のグループに分類される前記受信した複数の医用画像のデータに基づく医用画像を、前記グループごとに前記表示画面上に配列して表示させ、前記操作者によるスクロール指示に従って、前記表示画面上で配列された医用画像を、前記グループ単位で前記表示画面上をスクロールさせること、を特徴とする医用画像観察装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、医用画像を表示する医用画像観察装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医用画像観察装置は、表示画面の予め設定された場所に、読影対象とする複数の医用画像をシリーズ単位で表示する。例えば、読影医により選択されたシリーズの数に応じて、読影される医用画像の表示領域が表示画面に割り当てられて表示される(例えば図13乃至図14)。
【0003】
しかしながら、表示画面に表示されるシリーズの数は、表示画面の大きさや読影医が所望する医用画像の大きさにより制限される。このため、読影医が必要とする医用画像を医用画像観察装置に表示させることができない問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
目的は、読影医が必要とする医用画像を医用画像観察装置に表示させることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本実施形態に係る医用画像観察装置は、複数の医用画像のデータを受信するデータ受信部と、前記データ受信部により受信した前記複数の医用画像のデータに基づき医用画像を表示する表示部と、前記受信した複数の医用画像のデータに基づく医用画像を前記表示部の表示画面にレイアウトして表示するための制御を行う制御部とを具備し、前記制御部は、医用画像発生装置の種類、画像撮影条件、画像生成方法、撮影位置、操作者の指示、前記操作者による設定、および画像撮影日時のうち少なくとも一つに従って複数のグループに分類される前記受信した複数の医用画像のデータに基づく医用画像を、前記グループごとに前記表示画面上に配列して表示させ、前記操作者によるスクロール指示に従って、前記表示画面上で配列された医用画像を、前記グループ単位で前記表示画面上をスクロールさせること、を特徴とする医用画像観察装置。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】第1の実施形態に係る医用画像観察装置を含むシステム構成の一例を示す図である。
【図2】第1の実施形態に係る医用画像観察装置のブロック構成の一例を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係り、読影医が必要とする医用画像を医用画像観察装置に表示させるための手順を示すフローチャートである。
【図4】第1の実施形態に係り、グループごとに配列される複数の医用画像、およびスクロール方向を設定する表示画面の一例である。
【図5】第1の実施形態に係り、予め設定されたレイアウトルールによりグループごとに配列された複数の医用画像、および複数のスクロール方向を設定する表示画面の一例である。
【図6】第1の実施形態に係り、表示領域と非表示領域とに区分された表示画面に配列された複数の医用画像の一例を示す図である。実線は表示領域、点線は非表示領域をそれぞれ示している。
【図7】第1の実施形態に係り、表示画面1の画面上における医用画像と表示画面2の画面上における医用画像とを入れ換える一例を示す図である。
【図8】第1の実施形態に係り、複数の表示画面にグループごとに配列された医用画像全てが、操作者による表示画面ごとのスクロール指示に従って、グループ単位でそれぞれの表示画面上をスクロールされる一例を示す図である。
【図9】第1の実施形態に係り、複数の表示画面に配列された医用画像の一部が、操作者による表示画面ごとのスクロール指示に従って、グループ単位でそれぞれの表示画面上をスクロールされる一例を示す図である。
【図10】第1の実施形態に係り、医用画像の枚数が所定の枚数に達していないグループを表示対象から除外する一例を示す図である。
【図11】第1の実施形態に係り、アノテーションを有する医用画像がグループ単位でスクロールされるとき、所定時間の経過に同期してアノテーションを表示する一例を示す図である。
【図12】第1の実施形態に係り、2つの区域に区分された表示画面におけるポインタの位置に基づいて、医用画像の入れ替え指示が実行される区域と医用画像群のスクロール指示が実行される区域との境界の一例を示す図である。例えば、ポインタが医用画像上に位置する場合またはシリーズが選択されている(アクティブになっている)場合は、画像めくりが実行される。また、シフト(SHIFT)キーを押しながらホイールを操作するとスクロールが実行され、シフトキーを押していないときホイールを操作すると画像めくりが実行されてもよい。
【図13】従来の画像観察装置において、複数の医用画像が表示される表示画面の一例を示す図である。
【図14】従来の画像観察装置において、図13に示された複数の医用画像それぞれの付帯情報を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら本実施形態に係わる医用画像観察装置を説明する。本実施形態に係る医用画像観察装置は、例えば、同一被検体の同一スキャン部位に関する2つの断面画像を画面上に並列に表示し、比較読影のために用いられる。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
【0008】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して、第1の実施形態を説明する。
【0009】
図1は、第1の実施形態に係る医用画像観察装置を含むシステム構成の一例を示す図である。
【0010】
医用画像観察装置を含むシステムは、医用画像発生装置1、データベースサーバ3、ビューワとしての汎用PC(Personal Computer)5、医用画像観察装置7を有している。なお、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network:以下LANと呼ぶ)を介して図示していない画像処理装置を接続してもよい。画像処理装置は、医用画像発生装置1で発生された複数の医用画像のデ−タに対してレンダリング処理などの画像処理を施すことで、3次元画像データや断面変換された画像データなどを発生する。
【0011】
医用画像発生装置1は、被検体内を画像化することで、医用画像のデータを発生させる装置である。医用画像発生装置1は、超音波を送受信することで被検体内を画像化する超音波診断装置、X線を曝射することで被検体内を画像化するX線診断装置やX線コンピュータ断層撮影装置(以下X線CT(Computed Tomography)装置と呼ぶ)、または磁場を発生させて被検体内を画像化する磁気共鳴イメージング装置(以下MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置と呼ぶ)などである。医用画像発生装置1は、通信機能を有するコンピュータを備え、LANを介してデータ通信可能となっている。
【0012】
医用画像発生装置1は、医用画像のデータの付帯情報をこの医用画像のデータに付帯させた医用画像のデータを、データベースサーバ3に出力する。付帯情報は、DICOM(Digital Imaging and COmmunications in Medicine)規格に従って、検査日時情報、患者ID(IDentifier)、検査ID、シリーズID、医用画像固有の番号であるイメージID、および画像属性情報を含んで構成されている。患者ID、検査ID、シリーズID、イメージID、および画像属性情報などの情報は、DICOM規格に従って規格化されている。患者IDは、撮影された被検体を特定するための情報である。検査IDは、検査内容を特定するための情報である。シリーズIDは、撮影された被検体の部位ごと、画像発生時刻、スライス厚、画像生成方法、被検体を撮影した画像の画像撮影条件や撮影位置、または造影剤の有無などで、発生された複数の医用画像を分類するために用いられる情報である。画像生成方法とは、例えば、画像発生装置1により取得された投影データまたは信号データに基づいて、医用画像を再構成する方法である。
【0013】
被検体に対して複数の検査が実施されている場合、それぞれの検査で発生された複数の医用画像のデータに、それぞれの検査を示す検査IDが付されて、検査ごとに分類される。また、複数の部位を撮影するなどして検査に複数のシリーズが含まれている場合は、それぞれのシリーズについて発生された複数の医用画像のデータに、それぞれのシリーズを示すシリーズIDが付されて、シリーズごとに分類される。すなわち、ある患者IDが付帯された複数の医用画像のデータは、検査IDによって検査ごとに分類され、さらにそれぞれの検査では、シリーズIDによって、シリーズごとに分類される。画像属性情報は、医用画像の種別を特定するための情報である。画像属性情報は、例えば、モダリティ名、モダリティの製造者、装置シリアル番号、および検査対象の被検体の部位を特定するための情報などである。なお、上記付帯情報は、DICOM規格に基づいて説明をしたが、他の標準規格を適用してもよい。
【0014】
データベースサーバ3は、複数の医用画像を保管するための複数のハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:以下HDDと呼ぶ)やNAS(Network Attached Storage)などを有する。データベースサーバ3は、医用画像発生装置1により発生された医用画像のデータに付帯情報を付帯させた医用画像のデータを、LANを介した受信により保管する。データベースサーバ3は、医用画像観察装置7によりアノテーション(Anotation)が付加された医用画像を、LANを介した受信により保管する。アノテーションとは、例えば、医用画像において着目されている位置につけられるマーカ、医用画像の所見を示す文字列、および医用画像に付けられたコメントなどの医用画像に付加する付加情報である。
【0015】
ビューワとしての汎用コンピュータ5および医用画像観察装置7は、データベースサーバ3に保管された複数の医用画像のデータを、操作者からの指示に従って表示する。
【0016】
図2は、第1の実施形態に係る医用画像観察装置7もしくはビューワとしての汎用コンピュータ5のブロック構成の一例を示す図である。以下ではビューワとして医用画像観察装置7を例にとり説明する。医用画像観察装置7は、データ受信部11、メモリ部15、制御部17、入力部19、表示部21を有している。なお、本実施形態における医用画像観察装置は、メモリ部15を具備しない装置としても、動作可能である。このとき、医用画像画像観察装置1およびデータベースサーバ3から受信された医用画像は、以下で説明する制御部17による制御のもとで、表示部21の表示画面に表示される。
【0017】
データ受信部11は、LANを介して、データベースサーバ3で保管された複数の医用画像のデータ、または画像発生装置1で発生された医用画像のデータを受信する。データ受信部11は、入力部19を介して入力されたアノテーションを付加した医用画像を、LANを介してデータベースサーバ3に送信する。
【0018】
メモリ部15は、半導体集積回路で構成されたRAM(Random Access Memory)、半導体記憶素子であるFlash SSD(Solid State Disk)などの半導体記憶装置、HDDなどである。メモリ部15は、入力部19を介した操作者の指示により、データ受信部11により受信された複数の医用画像のデータ、および医用画像のデータに関連するデータなどを一時的に記憶する。
【0019】
制御部17は、図示しない中央処理装置(Central Processing Unit:以下CPUと呼ぶ)と記憶回路とを備える。制御部17は、入力部19を介した操作者の指示により、メモリ部15に記憶された複数の医用画像を表示部21の表示画面にレイアウトするためのルール(以下レイアウトルールと呼ぶ)を記憶回路に記憶する。レイアウトルールについては、以下で詳述する。制御部17は、入力部19を介した操作者の指示により、表示部21の表示画面に配列された医用画像をスクロールするためのルール(以下スクロールルールと呼ぶ)を記憶回路に記憶する。スクロールルールについては、以下で詳述する。
【0020】
制御部17は、入力部19を介した操作者の指示に従って選択された複数の医用画像のデータを、データベースサーバ3から読み出させて、メモリ部15に書き込ませる。制御部17は、メモリ部15に書き込まれた複数の医用画像のデータの一部を、表示部21の表示走査方式のもと、記憶回路から読み出されたレイアウトルールに従って読み出させる。なお、制御部17は、データベースサーバ3から選択的に読み出させた複数の医用画像を、操作者により設定されたスクロールルールおよびレイアウトルールの少なくとも一つに従って、表示画面上にレイアウトするためにデータ書き込みとデータ読み出しの少なくとも一方を制御してもよい。また、制御部17は、操作者により設定されたスクロールルールおよびレイアウトルールの少なくとも一つに従って、前記表示画面にレイアウトされた医用画像を前記表示画面から除外するために、データ書き込みとデータ読み出しの少なくとも一方を制御してもよい。さらに、制御部17は、操作者により設定されたスクロールルールおよびレイアウトルールの少なくとも一つに従って、表示画面にレイアウトされた医用画像を表示画面から除外すると略同時に、医用画像を表示画面上にレイアウトするためにデータ書き込みとデータ読み出しの少なくとも一方を制御してもよい。また、制御部17は、表示画面にレイアウトされた医用画像と操作者によって選択された医用画像(例えば、データベースサーバ3に記憶された医用画像など)とを入れ換えるために、データ書き込みとデータ読み出しの少なくとも一方を制御してもよい。
【0021】
制御部17は、レイアウトルールおよびスクロールルールが設定されるとき、表示部21の表示画面を、読影のある瞬間に医用画像が表示される領域(以下表示領域と呼ぶ)と読影のある瞬間に医用画像が表示されない領域(以下非表示領域と呼ぶ)とに区分する。なお、表示画面の区分は、入力部19を介した操作者の指示により設定可能である。また、制御部17は、複数の医用画像の表示順序を設定するための複数の区画を、例えばメモリ部15に設定し、これら複数の区画のうちの特定の区画を表示用の区画として設定することも可能である。なお、表示用の区画全体は、上記表示領域に対応し、複数の区画から表示用の区画を除外した区画は、上記非表示領域に対応する。
【0022】
以下レイアウトルールについて説明する。レイアウトルールとは、メモリ部15に記憶されている複数の医用画像を表示部21の表示画面にレイアウトするために、メモリ部15からのデータ読み出しを制御するための規則である。具体的には、このレイアウトルールのもとでは、表示部21の表示画面は、nおよびmを1以上の整数としてn行m列の複数の表示枠に区分される。表示枠の大きさは、読影される医用画像の大きさに対応する。なお、表示枠の大きさは、操作者が所望する表示枠の大きさに設定可能である。入力部19を介して操作者により選択された複数の医用画像は、医用画像発生装置1の種類、画像生成方法、画像撮影条件、撮影位置、操作者の指示、操作者による設定、および画像撮影日時などのうち少なくとも一つに従って複数のグループに分類される。分類された複数の医用画像は、グループごとに、表示部21の表示画面に配列される。操作者による設定とは、例えば、DICOM規格などにおける医用画像の付帯情報のタグ(Tag)の情報を利用して、操作者が予めグループに分類される情報を設定することである。設定された情報を有する複数の医用画像は、一つのグループとして扱われる。
【0023】
レイアウトルール、およびスクロールルールを設定するときの表示画面(以下設定画面と呼ぶ)は、表示領域と非表示領域とに区分される。設定画面上の表示領域における複数の枠の大きさは、読影時における複数の表示枠の大きさより小さい。非表示領域は、表示領域に属する複数の枠(上記n行m列)を周囲に拡張した様式で設定される。設定画面における表示領域における複数の枠および非表示領域における複数の枠には、入力部19を介した操作者の指示に従って、グループごとに複数の医用画像が配列される。なお、表示領域の複数の枠に配列された医用画像は、入力部19を介した操作者の操作により、非表示領域の複数の枠に配列された医用画像と入れ換えること、または置き換えることも可能である。加えて、表示領域の複数の枠に配列された医用画像は、入力部19を介した操作者の操作により、データベースサーバ3に記憶された医用画像と入れ換えることも可能である。なお、表示領域の複数の枠の大きさは、医用画像をスクロールさせているときにおいて変化しない。すなわち、以下で説明する医用画像のスクロールにおいて、医用画像が表示画面から除外される時と表示画面に配列されていない医用画像が表示画面にレイアウトされる時とは、略同時に制御部17により制御される。
【0024】
レイアウトルールによる医用画像の具体的な配列方向は、以下の動作で詳述する。なお、レイアウトルールは、操作者により任意に変更可能である。具体的には、分類された複数の医用画像をグループごとに表示画面上に配列させる方向、および配列させる順序は、入力部19を介して操作者により設定可能である。なお、複数のグループそれぞれに属する複数の医用画像を順序付けすることも可能である。また、複数の医用画像を分類する複数のグループそれぞれは、DICOM規格に従うシリーズとしてもよい。
【0025】
以下スクロールルールについて説明する。スクロールルールとは、表示画面上に配列された複数の医用画像、または表示されていない複数の医用画像をグループ単位でスクロールさせるために、メモリ部15からのデータ読み出しを制御するための規則である。スクロールルールのもとでは、複数の医用画像は、レイアウトルールによって複数の医用画像が配列された方向にスクロ−ルされる。なお、スクロールされる方向は、配列された方向の逆方向であってもよい。これにより、非表示領域に配列された複数の医用画像は、表示画面に表示される。なお、スクロールされる医用画像が属するグループは、入力部19を介した操作者の指示により選択されてもよい。また、医用画像がスクロールされる方向は、入力部19を介した操作者の指示により設定されてもよい。スクロールルールによる具体的なスクロール方向は、以下の動作で詳述する。なお、複数のグループそれぞれがDICOM規格に従うシリーズである場合、スクロールルールは、シリーズごとにスクロールさせるルールとなる。制御部17は、操作者によるスクロール指示のもと、記憶回路から読み出されたスクロールルールに従って、表示部21で表示された複数の医用画像をグループごとにスクロールさせる。
【0026】
なお、制御部17は、上記スクロールルールに対応する複数の医用画像の表示順序を上記複数の区画に設定し、設定された表示順序に従って上記複数の区画に複数の医用画像を配置することも可能である。このとき、制御部17は、入力部19を介した操作者からのスクロールの指示の入力に応じて、複数の医用画像のうちの表示対象の医用画像を上記表示順序に従って、表示用の区画に配置させるように表示部21を制御する。
【0027】
制御部17は、表示部21における複数の表示画面間で表示されている医用画像を入れ換えるために、メモリ部15のデータ読み出しを制御する。具体的には、入力部19を介して操作者により、異なる表示画面において入れ換えられる第1の医用画像と第2の医用画像とが選択される。第1の医用画像が属する第1のグループと第2の医用画像が属する第2のグループにおいて、第1の医用画像は第2のグループに属し、第2の医用画像は第1のグループに属するように入れ換えられる。この属するグループの変更は、レイアウトルールの変更に対応する。変更されたレイアウトルールに従って、制御部17は、メモリ部15のデータ読み出しを制御する。なお、入れ換えられる医用画像は、2枚に限定されない。
【0028】
なお、制御部17における読み出し制御は、表示部21にフレームメモリを新たに設け、フレームメモリへの書き込み制御に変更させてもよい。このとき、表示領域と非表示領域とは、フレームメモリに設けられてもよい。
【0029】
入力部19は、操作者からの各種指示・命令・情報・選択・設定を制御部17に入力する。入力部19は、レイアウトルールおよびスクロールルールの設定、複数の医用画像のデータの選択、スクロール指示、入れ換える医用画像の選択、設定画面の区分などを行うためのトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード等の入力デバイスを有する。なお、入力デバイスは、表示画面を覆うように設けられたタッチパネルでもよい。
【0030】
具体的には、入力部19は、操作者による入力デバイスの操作に従って、データベースサーバ3に記憶された複数の医用画像のデータから複数の医用画像のデータに関する選択指示、レイアウトルールにおける複数の医用画像を複数のグループに分類するための条件、複数の医用画像をグループごとに表示画面上に配列させる方向、および医用画像をグループ単位でスクロールさせる方向、表示順序などを、制御部17に入力する。
【0031】
表示部21は、メモリ部15から読み出されたデータを表示画面に表示する。なお、表示部21は、複数の表示画面を有していてもよい。表示部21は、複数の医用画像を、表示領域と非表示領域とに対して割り当ててグループごとにレイアウトするための設定画面を表示する。
【0032】
(動作)
次に、医用画像観察装置7において、図3に示すフローチャートを参照しながら、操作者の指示に従って選択的に読み出された複数の医用画像のデータの一部を表示部21の表示画面に表示する動作と、表示された複数の医用画像をスクロールさせることにより、非表示領域に配列された医用画像を表示部21の表示画面に表示する動作とについて説明する。
【0033】
入力部19を介して操作者の指示に従って、データベースサーバ3に記憶された複数の医用画像などのデータが選択される(ステップS11)。制御部17は、入力部19を介した操作者の指示による設定のもと、レイアウトルールを記憶回路から読み出させる(ステップS12)。制御部17は、入力部19を介した操作者の指示による設定のもと、スクロールルールを記憶回路から読み出させる(ステップS13)。なお、ステップS11乃至ステップS13は、順序不同でもよい。また、レイアウトルールおよびスクロールルールは、表示部21に表示された設定画面または複数の表示区画に対して、入力部19を介して操作者の指示により設定されてもよい。
【0034】
図4は、予め設定されたレイアウトルールによりグループごとに配列された複数の医用画像と設定されたスクロール方向とを表示した設定画面の一例である。図4における医用画像41乃至医用画像46は、それぞれグループ1乃至グループ6に属している医用画像を示している。実線で囲まれた枠441乃至枠444は、読影時に表示部21の表示画面に表示される表示領域を示している。点線で囲まれた枠445乃至枠446は、読影時に表示部21の表示画面に表示されない非表示領域を示している。表示領域と非表示領域との枠には、スクロールの対象の医用画像が配置される。矢印は、医用画像41乃至医用画像46がスクロールされる方向を示している。読影時では、まず図4における医用画像41乃至医用画像44が表示部21の表示画面に表示される。
【0035】
次にスクロール指示が入力部19を介して操作者により入力されると、矢印の方向に沿って、複数の医用画像がスクロールされる。このとき、枠441には、医用画像42が配置され、枠442には医用画像43が配置され、枠443には、医用画像44が配置され、枠444には医用画像45が配置されて、表示部21の表示画面に表示される。また、枠445には医用画像46が配置される。このスクロールにおける医用画像の配置と略同時に、医用画像41は表示画面から除外される。具体的には、メモリ部15に記憶された医用画像42乃至医用画像45は、制御部17による読み出し制御により、レイアウトルールおよびスクロールルールに従って、枠441乃至枠444にそれぞれ配列されて、表示部21の表示画面に表示される。
【0036】
さらにスクロール指示が入力部19を介して操作者により入力されると、矢印の方向に沿って、複数の医用画像がスクロールされる。このとき、枠441には、医用画像43が配置され、枠442には医用画像44が配置され、枠443には医用画像45が配置され、枠444には医用画像46が配置されて、表示画面に表示される。このスクロールにおける医用画像の配置と略同時に、医用画像42は表示画面から除外される。具体的には、メモリ部15に記憶された医用画像43乃至医用画像46は、制御部17による読み出し制御により、レイアウトルールおよびスクロールルールに従って、枠441乃至枠444にそれぞれ配列されて、表示部21の表示画面に表示される。
【0037】
図5は、予め設定されたレイアウトルールによりグループごとに配列された複数の医用画像と複数のスクロール方向とを表示した設定画面の一例である。実線で囲まれた複数の枠は、読影時に表示部21の表示画面に表示される表示領域を示している。点線で囲まれた枠は、読影時に表示部21の表示画面に医用画像を配列させない非表示領域を示している。矢印は、第1行および第2行がスクロールされる方向と、第3行および第4行がスクロールされる方向とを示している。なお、図5における5行目のように、スクロールしないスクロールルールを設定することも可能である。
【0038】
図6は、表示領域と非表示領域とに区分された表示画面に、医用画像の付帯情報を用いて配列された複数の医用画像の付帯情報の一例を示す図である。図6における実線で囲まれた複数の枠は、表示画面に医用画像を配列させる表示領域を示している。図6における点線で囲まれた複数の枠は、表示画面に医用画像を配列させない非表示領域を示している。入力部19を介した操作者の指示により、表示領域および非表示領域それぞれの大きさおよび枠の総数は任意に設定可能である。複数の医用画像は、入力部19を介した操作者の指示により、グループごとに表示領域または非表示領域それぞれに配列させることも可能である。なお、設定画面においては、スクロールされる医用画像を例えば数字で関連付けることも可能である。また図6は、グループごとに配列される複数の医用画像それぞれの付帯情報に基づいて、図5と同じレイアウトを設定する設定表示の一例でもある。例えば、1行2列目の医用画像512の付帯情報は、当日のCT検査、属するグループがグループ1、およびグループ1の1枚目であることを示している。グループ1の1枚目とは、グループ1に属する複数の医用画像は、順序付けがなされていることに基づいている。なお、グループに属する複数の医用画像が順序付けをなされていない場合、DICOM規格などによる付帯情報により、医用画像を特定させることも可能である。また、図5、図6のように、1行1列および3行2列の表示枠に医用画像を配置させないようにレイアウトすることも可能である。
【0039】
ステップS13の後、制御部17は、選択された複数の医用画像のデータをデータベースサーバ3からデータ受信部3を介して読み出させ、メモリ部15に書き込ませる(ステップS14)。続いて制御部17は、メモリ部15に書き込まれた複数の医用画像のデータの一部を、表示部21の表示走査方式のもと、設定されたレイアウトルールに従って読み出させる(ステップS15)。複数の医用画像のデータの一部とは、選択された複数の医用画像のうち、上記複数の表示枠または表示用の区画に対応する数(n×m)の医用画像である。レイアウトルールとしては、例えば、MRIの画像を当日の検査日時で撮影部位に従って表示画面最上の行に配列させ、MRIの画像を過去の検査日時で表示画面最上の行の撮影部位と対応させて最上の行の一つ下段の行に配列させるルールなどである。このレイアウトルールのもとでは、表示画面最上の行と最上の行の一つ下段の行とに配列されたMRI画像を撮影部位ごとに比較読影されることができる。
【0040】
入力部19を介して操作者により、異なる表示画面に表示された医用画像を入れ換える指示がなされたとき(ステップS16)、操作者の指示に従って、医用画像を入れ換えたレイアウトルールを設定する(ステップS17)。図7は、表示画面1の画面上における医用画像と表示画面2の画面上における医用画像とを入れ換える一例を示す図である。入力部19を介して操作者により、異なる表示画面に表示された医用画像が選択されると、これら選択された医用画像を入れ換えたレイアウトルールが設定される。
【0041】
入力部19を介して操作者により、複数の表示画面に表示された医用画像を入れ換える指示がなされないとき(ステップS16)、操作者によるスクロール指示に備えて待機する(ステップS18)。この待機のとき、表示画面は静止状態となる。読影の終了の指示がなく(ステップS19)、入力部19を介して操作者によりスクロール指示がなされたとき、設定されたスクロールルールに従って、制御部17は、表示されている複数の医用画像を、グループ単位でスクロールさせる(ステップS20)。読影の終了が選択される(ステップS19)まで、表示部21の表示走査方式のもと、メモリ部15に書き込まれた複数の医用画像の一部を設定されたレイアウトルールに従って読み出させる処理(ステップS15)から、表示されている複数の医用画像をグループ単位でスクロールさせる処理(ステップS20)までの動作が繰り返される。以下、レイアウトルールおよびスクロールルールの一例を示す図について説明する。
【0042】
図8は、複数の表示画面にグループごとに配列された医用画像全てが、表示画面ごとの操作者によるスクロール指示に従って、グループ単位でそれぞれの表示画面上をスクロールされる一例を示す図である。図8の表示画面1および表示画面2において、複数の医用画像は、5行4列の表示枠から5行1列に向かい、5行1列の表示枠の次は4行4列の表示枠に移り、続いて4行4列の表示枠から4行1列の表示枠に向かい、4行1列の表示枠の次は4行4列の表示枠に移り、続いて4行4列の表示枠から4行1列の表示枠に向かい、4行1列の表示枠の次は3行4列の表示枠に移り、続いて3行4列の表示枠から3行1列の表示枠に向かい、3行1列の表示枠の次は2行4列の表示枠に移り、続いて2行4列の表示枠から2行1列の表示枠に向かい、2行1列の表示枠の次は1行4列の表示枠に移り、続いて1行4列の表示枠から1行1列の表示枠に向かう方向に配列される。以下上記配列方向の型をZ型と呼ぶ。
【0043】
図8の表示画面1および表示画面2における複数の医用画像は、Z型にスクロールされる。表示画面1乃至表示画面4における空白の表示枠は、医用画像が配列されていない表示枠である。図8の表示画面3に表示された複数の医用画像は、行ごとに表示画面3の右端から表示画面3の左端向かう方向に配列され、スクロールされる。図8の表示画面3は、5行3列の表示枠に表示された医用画像が属するグループの5枚目である場合、5行3列の表示枠に表示された医用画像がグループの5枚目を維持したままスクロールされる例を示している。図8の表示画面4に表示された複数の医用画像は、列ごとに表示画面4の下端から表示画面4の上端に向かう方向でスクロールされる。図8(a)は、複数の表示画面それぞれと医用画像がスクロールされる方向とを示す一覧表である。
【0044】
図9は、複数の表示画面に配列された医用画像の一部が、操作者による表示画面ごとのスクロール指示に従って、グループ単位でそれぞれの表示画面上をスクロールされる一例を示す図である。図9の表示画面1および表示画面3は、複数の医用画像をスクロールする方向が異なる1行目乃至3行目と、スクロールされない4行目および5行目とを示している。図9の表示画面1において、1行目の複数の医用画像は表示画面1の右端から表示画面1の左端へ配列され、スクロールされる。2行目の複数の医用画像は、表示画面1の左端から表示画面1の右端へ配列され、スクロールされる。3行目の複数の医用画像は、表示画面1の右端から表示画面1の左端へ配列され、スクロールされる。図9の表示画面2における複数の医用画像は、Z型に配列され、スクロールされる。図9の表示画面3において、1行目および2行目の複数の医用画像は、表示画面1の右端から表示画面1の左端へ配列され、スクロールされる。3行目の複数の医用画像は、表示画面1の左端から表示画面1の右端へスクロールされる。図9の表示画面4は、表示画面4の右下端から表示画面4の左上端へ向かう方向(以下対角線方向と呼ぶ)に平行な方向に配列され、スクロールされる。
【0045】
図9(a)は、複数の表示画面それぞれと、医用画像がスクロールされる行列情報と、医用画像がスクロールされる方向とを示す一覧表である。図8(a)と比べて図9(a)は、スクロールされる行列情報が付加されている。スクロールされる行列情報は、入力部19を介して操作者により設定されたスクロールされる行列の情報である。このスクロールされる行列情報により、n行m列に区分された複数の表示枠に対して、スクロールを行列ごとに設定することが可能となる。
【0046】
なお、図7のように2つの表示画面がある場合、片方の表示画面(例えば表示画面2)に1枚の医用画像を表示し、他方の表示画面(例えば表示画面1)に複数の医用画像を表示させるようにしてもよい。
【0047】
(第1の変形例)
第1の実施形態との相違は、第1の実施形態におけるレイアウトルールに、所定の枚数に達していない医用画像の枚数が属するグループを表示対象から除外することを付加するものである。
【0048】
入力部19は、医用画像を表示対象から除外するための条件を制御部17に入力する。
【0049】
制御部17は、グループごとに医用画像の枚数が所定の枚数に達していないグループを表示対象から除外する。具体的には、制御部17は、入力部19を介して操作者により設定された所定の枚数を、記憶回路に記憶する。制御部17は、レイアウトルールのもとで複数の医用画像を分類した複数のグループそれぞれに属する医用画像の枚数をカウントする。カウントされた医用画像の枚数が所定の枚数に達していないグループに属する医用画像は、制御部17によりメモリ部15から読み出されない。なお、制御部17は、メモリ部15の記憶容量に応じて、医用画像を配列できない複数の表示枠と表示されない複数の枠を、入力部19を介した操作者の指示により、予め設定させることも可能である。
【0050】
図10は、グループごとに医用画像の枚数が所定の枚数に達していないグループを表示対象から除外し、グループごとに複数の医用画像が配列される一例を示す図である。図10における米印は、メモリ部15の記憶容量に応じて予め設定された医用画像を配列できない表示枠である。この米印の表示枠には、医用画像を配列することができない。図10(a)は、複数の表示画面それぞれと、医用画像がスクロールされる行列情報と、医用画像がスクロールされる方向と、グループ表示情報とを示す一覧表である。図9(a)と比べて図10(a)は、グループ表示情報が付加されている。グループ表示情報は、入力部19を介して操作者により設定された所定の条件である。この所定の条件を満たしていないグループは、表示対象から除外される。例えば、グループ表示情報が2枚以上とは、グループに属する医用画像の枚数が2枚以上のとき、このグループの医用画像が表示画面に表示されることを意味する。グループ表示情報が2枚以下とは、グループに属する医用画像の枚数が2枚以下のとき、このグループの医用画像が表示画面に表示されることを意味する。グループ表示情報がアノテーション画像以外とは、グループに属する医用画像のうちアノテーションを付加していない医用画像のみが表示画面に表示されることを意味する。
【0051】
(第2の変形例)
第1の実施形態との相違は、アノテーションを有する医用画像がグループ単位でスクロールされるとき、医用画像のスクロール停止から所定時間の経過に同期してアノテーションを表示させることである。
【0052】
入力部19は、操作者からの所定時間の設定を制御部17に入力する。
【0053】
制御部17は、アノテーションを付加された医用画像がスクロールされるとき、医用画像のスクロールの停止から所定時間の経過に同期して、アノテーションを上記医用画像に表示させるように、メモリ部15のデータ読み出しを制御する。具体的には、制御部17は、入力部19を介して操作者により設定された所定時間を、記憶回路に記憶する。制御部17は、医用画像のスクロールの停止をトリガとして、所定時間の経過に同期して、上記医用画像に付加されたアノテーションをメモリ部15から読み出させる。読み出されたアノテーションは、スクロールされた医用画像に重ねられる。所定時間については、以下で説明する。
【0054】
図11は、アノテーションを有する医用画像がグループ単位でスクロールされるとき、所定時間の経過に同期してアノテーションを表示する表示画面1の時系列の一例を示す図である。図11(a)は、入力部19を介して操作者によりスクロール指示の入力直後の表示画面1を示している。このとき、医用画像に付加されたアノテーションは表示されない。図11(a)の表示画面1上の矢印は、医用画像がスクロールされる方向を示している。図11(b)は、医用画像のスクロールの停止直後での表示画面1を示している。図11(b)の表示画面1上の白抜きの矢印は、医用画像のスクロールの停止直後に表示されたアノテーションを表している。図11(c)は、医用画像のスクロールの停止から5.1秒経過後の表示画面1を示している。図11(c)の表示画面1上の白抜きの矢印は、医用画像のスクロールの停止直後から、0.5秒後と2.0秒後に表示されたアノテーションを表している。
【0055】
図11(d)は、表示画面情報と、検査情報と、アノテーション表示情報とを示す一覧表である。アノテーション表示情報は、医用画像のスクロールの停止からアノテーションが表示されるまでの時間、もしくは医用画像のスクロールの停止直後からアノテーションが表示されている時間を示している。医用画像のスクロールの停止からアノテーションが表示されるまでの時間、もしくは医用画像のスクロールの停止直後からアノテーションが表示されている時間は、上記所定時間に対応する。例えば、検査情報がMRのA装置のみのアノテーション表示情報は、スクロール停止直後から0.5秒後にアノテーションを表示させるというものである。検査情報がCTのB装置のみのアノテーション表示情報は、スクロール停止直後から2.0秒後にアノテーションを表示させるというものである。検査情報がコンピューテッドラジオグラフィ(Computed Radiography:以下CRと呼ぶ)のみのアノテーション表示情報は、スクロール停止直後から5.0秒間のみアノテーションを表示させる。スクロール停止直後から5.0秒間表示されたアノテーションは、スクロール停止直後から5.0秒後に非表示となる。
【0056】
なお、図11(d)に示すように、図11に図示していない表示画面2に関するアノテーション表示情報は、表示画面1とは独立に設定されることも可能である。
【0057】
(第3の変形例)
第1の実施形態との相違は、表示部21の表示画面の所定の範囲内にポインタが位置するとき、医用画像のスクロールを操作者の指示に従って開始または終了させ、入力部19を介した操作者の指示により、表示画面に配列されていない医用画像を表示部21の表示画面にレイアウトするものである。
【0058】
入力部19は、操作者からの所定の範囲の設定を制御部17に入力する。
【0059】
制御部17は、表示部21の表示画面の所定の範囲内にポインタが位置するとき、医用画像のスクロールを操作者の指示に従って開始または終了させる。このとき制御部17は、入力部19を介した操作者の指示により、表示画面に表示されていない医用画像を表示部21の表示画面にレイアウトするために、メモリ部15のデータ読み出しを制御する。所定の範囲とは、例えば、表示画面または複数の表示枠を仮想的に分割した複数の領域、または表示された複数の医用画像のうちの一枚の医用画像、または操作者により設定されて表示された複数の医用画像である。以下、所定の範囲は、表示画面を仮想的に2つの領域に分割したものとして説明する。なお、所定の範囲は、表示画面に表示された複数の医用画像それぞれ、または表示画面に表示された複数の医用画像それぞれを分割した領域などである。
【0060】
入力部19を介した操作者の指示により、表示部21の表示画面は、仮想的に2つの領域に分割される。なお、分割される領域は、2つに限定されない。制御部17は、分割された2つの領域の一方にポインタが位置するとき、医用画像のスクロールを操作者の指示に従って開始または終了させる。なお、操作者の指示に従ってスクロールが開始または終了される領域は、入力部19を介した操作者の指示により設定可能である。制御部17は、入力部19を介した操作者の指示のもと、表示画面に表示されている医用画像が属するグループに含まれる配列されていない医用画像を、表示画面にレイアウトするために、メモリ部15のデータ読み出しを制御する(以下画像めくりと呼ぶ)。
【0061】
図12は、2つの区域に区分された表示画面におけるポインタの位置に基づいて、医用画像の画像めくりが実行される領域と医用画像をスクロールさせる領域との境界の一例を示す図である。図12における表示画面の右下端と表示画面の左上端とを結んだ2重線は、上記境界を示している。図12の表示画面各行における矢印は、医用画像がスクロールされる方向を示している。図12のスクロールされる方向を示す矢印より大きな矢印は、ポインタを示している。図12の表示画面におけるポインタの位置が2重線より右上側にあれば、入力部19を介した操作者の指示により、表示画面に表示された複数の医用画像は、図12に示されたスクロールされる方向に沿って、スクロールされる。図12の表示画面におけるポインタの位置が2重線より左下側にあれば、医用画像のスクロールが操作者の指示により開始又は終了される。入力部19を介した操作者の指示により、表示画面に表示された複数の医用画像それぞれが属するグループに含まれる表示画面に配列されていない医用画像が、表示画面に表示される。なお、図12の説明における医用画像群とは、グループのことである。
【0062】
なお、複数の医用画像のグループに対するスクロールの解除状態(以下スクロール解除状態と呼ぶ)は、入力部19を介した操作者の指示により設定可能である。例えば、操作者がシフトキーを押していないとき、医用画像が操作者により選択されてアクティブとなっているとき、およびポインタが表示された医用画像上に位置しているときなどである。このとき、制御部17は、入力部19を介した操作者の指示のもと、画像めくりを実行する。操作者の指示とは、例えばシフトキーを押さずにホイールを操作することなどである。スクロールが実行される状態は、操作者がシフトキーを押しているとき、医用画像がアクティブとなっていないとき、およびポインタが表示された医用画像上に位置していないときなどである。このとき、制御部17は、入力部19を介した操作者の指示のもと、スクロールを実行する。操作者の指示とは、例えばシフトキーを押しながらホイールを操作することなどである。
【0063】
第1の実施形態及び第1乃至第3の変形例の効果をまとめると以下の通りである。
本医用画像観察装置によれば、操作者が所望する大きさに設定した表示枠を拡張して、表示画面に医用画像を配列しない複数の枠が設定される。本医用画像観察装置は、入力部19を介して操作者により選択された複数の医用画像を、医用画像発生装置1の種類、画像生成方法、画像撮影条件、撮影位置、操作者の指示(例えばDICOMのプライベートタグ情報など)、撮影日時などのうち少なくとも一つに従って複数のグループに分類する。分類された複数の医用画像は、グループごとに、表示部21の表示画面の複数の表示枠、または上記複数の枠に配列される。本医用画像観察装置は、表示画面上に配列された複数の医用画像、または表示画面上に配列されていない複数の医用画像をグループ単位で、入力部19を介して操作者により設定されたスクロール方向に従ってスクロールさせる。これにより、表示画面に医用画像を配列させない枠に位置する医用画像は、表示画面に表示される。以上のことから本医用画像観察装置は、表示画面に表示させることができなかった医用画像を、操作者が所望する大きさで表示させることができる。
【0064】
また、レイアウトルールおよびスクロールルールは操作者により設定できるため、本医用画像観察装置の操作性が向上し、読影医等の作業負担を軽減させることができる。さらに、アノテーションが付加された医用画像を観察する場合、医用画像のスクロール中にアノテーションを表示させないことで、スクロール中の表示画面のちらつきを軽減させることにより、読影医等の負担を軽減させることができる。
【0065】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0066】
1…医用画像発生装置、3…データベースサーバ、5…汎用PC(ビューワ)、7…医用画像観察装置(ビューワ)、11…データ受信部、15…メモリ部、17…制御部、19…入力部、21…表示部
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、医用画像を表示する医用画像観察装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医用画像観察装置は、表示画面の予め設定された場所に、読影対象とする複数の医用画像をシリーズ単位で表示する。例えば、読影医により選択されたシリーズの数に応じて、読影される医用画像の表示領域が表示画面に割り当てられて表示される(例えば図13乃至図14)。
【0003】
しかしながら、表示画面に表示されるシリーズの数は、表示画面の大きさや読影医が所望する医用画像の大きさにより制限される。このため、読影医が必要とする医用画像を医用画像観察装置に表示させることができない問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
目的は、読影医が必要とする医用画像を医用画像観察装置に表示させることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本実施形態に係る医用画像観察装置は、複数の医用画像のデータを受信するデータ受信部と、前記データ受信部により受信した前記複数の医用画像のデータに基づき医用画像を表示する表示部と、前記受信した複数の医用画像のデータに基づく医用画像を前記表示部の表示画面にレイアウトして表示するための制御を行う制御部とを具備し、前記制御部は、医用画像発生装置の種類、画像撮影条件、画像生成方法、撮影位置、操作者の指示、前記操作者による設定、および画像撮影日時のうち少なくとも一つに従って複数のグループに分類される前記受信した複数の医用画像のデータに基づく医用画像を、前記グループごとに前記表示画面上に配列して表示させ、前記操作者によるスクロール指示に従って、前記表示画面上で配列された医用画像を、前記グループ単位で前記表示画面上をスクロールさせること、を特徴とする医用画像観察装置。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】第1の実施形態に係る医用画像観察装置を含むシステム構成の一例を示す図である。
【図2】第1の実施形態に係る医用画像観察装置のブロック構成の一例を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係り、読影医が必要とする医用画像を医用画像観察装置に表示させるための手順を示すフローチャートである。
【図4】第1の実施形態に係り、グループごとに配列される複数の医用画像、およびスクロール方向を設定する表示画面の一例である。
【図5】第1の実施形態に係り、予め設定されたレイアウトルールによりグループごとに配列された複数の医用画像、および複数のスクロール方向を設定する表示画面の一例である。
【図6】第1の実施形態に係り、表示領域と非表示領域とに区分された表示画面に配列された複数の医用画像の一例を示す図である。実線は表示領域、点線は非表示領域をそれぞれ示している。
【図7】第1の実施形態に係り、表示画面1の画面上における医用画像と表示画面2の画面上における医用画像とを入れ換える一例を示す図である。
【図8】第1の実施形態に係り、複数の表示画面にグループごとに配列された医用画像全てが、操作者による表示画面ごとのスクロール指示に従って、グループ単位でそれぞれの表示画面上をスクロールされる一例を示す図である。
【図9】第1の実施形態に係り、複数の表示画面に配列された医用画像の一部が、操作者による表示画面ごとのスクロール指示に従って、グループ単位でそれぞれの表示画面上をスクロールされる一例を示す図である。
【図10】第1の実施形態に係り、医用画像の枚数が所定の枚数に達していないグループを表示対象から除外する一例を示す図である。
【図11】第1の実施形態に係り、アノテーションを有する医用画像がグループ単位でスクロールされるとき、所定時間の経過に同期してアノテーションを表示する一例を示す図である。
【図12】第1の実施形態に係り、2つの区域に区分された表示画面におけるポインタの位置に基づいて、医用画像の入れ替え指示が実行される区域と医用画像群のスクロール指示が実行される区域との境界の一例を示す図である。例えば、ポインタが医用画像上に位置する場合またはシリーズが選択されている(アクティブになっている)場合は、画像めくりが実行される。また、シフト(SHIFT)キーを押しながらホイールを操作するとスクロールが実行され、シフトキーを押していないときホイールを操作すると画像めくりが実行されてもよい。
【図13】従来の画像観察装置において、複数の医用画像が表示される表示画面の一例を示す図である。
【図14】従来の画像観察装置において、図13に示された複数の医用画像それぞれの付帯情報を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら本実施形態に係わる医用画像観察装置を説明する。本実施形態に係る医用画像観察装置は、例えば、同一被検体の同一スキャン部位に関する2つの断面画像を画面上に並列に表示し、比較読影のために用いられる。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
【0008】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して、第1の実施形態を説明する。
【0009】
図1は、第1の実施形態に係る医用画像観察装置を含むシステム構成の一例を示す図である。
【0010】
医用画像観察装置を含むシステムは、医用画像発生装置1、データベースサーバ3、ビューワとしての汎用PC(Personal Computer)5、医用画像観察装置7を有している。なお、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network:以下LANと呼ぶ)を介して図示していない画像処理装置を接続してもよい。画像処理装置は、医用画像発生装置1で発生された複数の医用画像のデ−タに対してレンダリング処理などの画像処理を施すことで、3次元画像データや断面変換された画像データなどを発生する。
【0011】
医用画像発生装置1は、被検体内を画像化することで、医用画像のデータを発生させる装置である。医用画像発生装置1は、超音波を送受信することで被検体内を画像化する超音波診断装置、X線を曝射することで被検体内を画像化するX線診断装置やX線コンピュータ断層撮影装置(以下X線CT(Computed Tomography)装置と呼ぶ)、または磁場を発生させて被検体内を画像化する磁気共鳴イメージング装置(以下MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置と呼ぶ)などである。医用画像発生装置1は、通信機能を有するコンピュータを備え、LANを介してデータ通信可能となっている。
【0012】
医用画像発生装置1は、医用画像のデータの付帯情報をこの医用画像のデータに付帯させた医用画像のデータを、データベースサーバ3に出力する。付帯情報は、DICOM(Digital Imaging and COmmunications in Medicine)規格に従って、検査日時情報、患者ID(IDentifier)、検査ID、シリーズID、医用画像固有の番号であるイメージID、および画像属性情報を含んで構成されている。患者ID、検査ID、シリーズID、イメージID、および画像属性情報などの情報は、DICOM規格に従って規格化されている。患者IDは、撮影された被検体を特定するための情報である。検査IDは、検査内容を特定するための情報である。シリーズIDは、撮影された被検体の部位ごと、画像発生時刻、スライス厚、画像生成方法、被検体を撮影した画像の画像撮影条件や撮影位置、または造影剤の有無などで、発生された複数の医用画像を分類するために用いられる情報である。画像生成方法とは、例えば、画像発生装置1により取得された投影データまたは信号データに基づいて、医用画像を再構成する方法である。
【0013】
被検体に対して複数の検査が実施されている場合、それぞれの検査で発生された複数の医用画像のデータに、それぞれの検査を示す検査IDが付されて、検査ごとに分類される。また、複数の部位を撮影するなどして検査に複数のシリーズが含まれている場合は、それぞれのシリーズについて発生された複数の医用画像のデータに、それぞれのシリーズを示すシリーズIDが付されて、シリーズごとに分類される。すなわち、ある患者IDが付帯された複数の医用画像のデータは、検査IDによって検査ごとに分類され、さらにそれぞれの検査では、シリーズIDによって、シリーズごとに分類される。画像属性情報は、医用画像の種別を特定するための情報である。画像属性情報は、例えば、モダリティ名、モダリティの製造者、装置シリアル番号、および検査対象の被検体の部位を特定するための情報などである。なお、上記付帯情報は、DICOM規格に基づいて説明をしたが、他の標準規格を適用してもよい。
【0014】
データベースサーバ3は、複数の医用画像を保管するための複数のハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:以下HDDと呼ぶ)やNAS(Network Attached Storage)などを有する。データベースサーバ3は、医用画像発生装置1により発生された医用画像のデータに付帯情報を付帯させた医用画像のデータを、LANを介した受信により保管する。データベースサーバ3は、医用画像観察装置7によりアノテーション(Anotation)が付加された医用画像を、LANを介した受信により保管する。アノテーションとは、例えば、医用画像において着目されている位置につけられるマーカ、医用画像の所見を示す文字列、および医用画像に付けられたコメントなどの医用画像に付加する付加情報である。
【0015】
ビューワとしての汎用コンピュータ5および医用画像観察装置7は、データベースサーバ3に保管された複数の医用画像のデータを、操作者からの指示に従って表示する。
【0016】
図2は、第1の実施形態に係る医用画像観察装置7もしくはビューワとしての汎用コンピュータ5のブロック構成の一例を示す図である。以下ではビューワとして医用画像観察装置7を例にとり説明する。医用画像観察装置7は、データ受信部11、メモリ部15、制御部17、入力部19、表示部21を有している。なお、本実施形態における医用画像観察装置は、メモリ部15を具備しない装置としても、動作可能である。このとき、医用画像画像観察装置1およびデータベースサーバ3から受信された医用画像は、以下で説明する制御部17による制御のもとで、表示部21の表示画面に表示される。
【0017】
データ受信部11は、LANを介して、データベースサーバ3で保管された複数の医用画像のデータ、または画像発生装置1で発生された医用画像のデータを受信する。データ受信部11は、入力部19を介して入力されたアノテーションを付加した医用画像を、LANを介してデータベースサーバ3に送信する。
【0018】
メモリ部15は、半導体集積回路で構成されたRAM(Random Access Memory)、半導体記憶素子であるFlash SSD(Solid State Disk)などの半導体記憶装置、HDDなどである。メモリ部15は、入力部19を介した操作者の指示により、データ受信部11により受信された複数の医用画像のデータ、および医用画像のデータに関連するデータなどを一時的に記憶する。
【0019】
制御部17は、図示しない中央処理装置(Central Processing Unit:以下CPUと呼ぶ)と記憶回路とを備える。制御部17は、入力部19を介した操作者の指示により、メモリ部15に記憶された複数の医用画像を表示部21の表示画面にレイアウトするためのルール(以下レイアウトルールと呼ぶ)を記憶回路に記憶する。レイアウトルールについては、以下で詳述する。制御部17は、入力部19を介した操作者の指示により、表示部21の表示画面に配列された医用画像をスクロールするためのルール(以下スクロールルールと呼ぶ)を記憶回路に記憶する。スクロールルールについては、以下で詳述する。
【0020】
制御部17は、入力部19を介した操作者の指示に従って選択された複数の医用画像のデータを、データベースサーバ3から読み出させて、メモリ部15に書き込ませる。制御部17は、メモリ部15に書き込まれた複数の医用画像のデータの一部を、表示部21の表示走査方式のもと、記憶回路から読み出されたレイアウトルールに従って読み出させる。なお、制御部17は、データベースサーバ3から選択的に読み出させた複数の医用画像を、操作者により設定されたスクロールルールおよびレイアウトルールの少なくとも一つに従って、表示画面上にレイアウトするためにデータ書き込みとデータ読み出しの少なくとも一方を制御してもよい。また、制御部17は、操作者により設定されたスクロールルールおよびレイアウトルールの少なくとも一つに従って、前記表示画面にレイアウトされた医用画像を前記表示画面から除外するために、データ書き込みとデータ読み出しの少なくとも一方を制御してもよい。さらに、制御部17は、操作者により設定されたスクロールルールおよびレイアウトルールの少なくとも一つに従って、表示画面にレイアウトされた医用画像を表示画面から除外すると略同時に、医用画像を表示画面上にレイアウトするためにデータ書き込みとデータ読み出しの少なくとも一方を制御してもよい。また、制御部17は、表示画面にレイアウトされた医用画像と操作者によって選択された医用画像(例えば、データベースサーバ3に記憶された医用画像など)とを入れ換えるために、データ書き込みとデータ読み出しの少なくとも一方を制御してもよい。
【0021】
制御部17は、レイアウトルールおよびスクロールルールが設定されるとき、表示部21の表示画面を、読影のある瞬間に医用画像が表示される領域(以下表示領域と呼ぶ)と読影のある瞬間に医用画像が表示されない領域(以下非表示領域と呼ぶ)とに区分する。なお、表示画面の区分は、入力部19を介した操作者の指示により設定可能である。また、制御部17は、複数の医用画像の表示順序を設定するための複数の区画を、例えばメモリ部15に設定し、これら複数の区画のうちの特定の区画を表示用の区画として設定することも可能である。なお、表示用の区画全体は、上記表示領域に対応し、複数の区画から表示用の区画を除外した区画は、上記非表示領域に対応する。
【0022】
以下レイアウトルールについて説明する。レイアウトルールとは、メモリ部15に記憶されている複数の医用画像を表示部21の表示画面にレイアウトするために、メモリ部15からのデータ読み出しを制御するための規則である。具体的には、このレイアウトルールのもとでは、表示部21の表示画面は、nおよびmを1以上の整数としてn行m列の複数の表示枠に区分される。表示枠の大きさは、読影される医用画像の大きさに対応する。なお、表示枠の大きさは、操作者が所望する表示枠の大きさに設定可能である。入力部19を介して操作者により選択された複数の医用画像は、医用画像発生装置1の種類、画像生成方法、画像撮影条件、撮影位置、操作者の指示、操作者による設定、および画像撮影日時などのうち少なくとも一つに従って複数のグループに分類される。分類された複数の医用画像は、グループごとに、表示部21の表示画面に配列される。操作者による設定とは、例えば、DICOM規格などにおける医用画像の付帯情報のタグ(Tag)の情報を利用して、操作者が予めグループに分類される情報を設定することである。設定された情報を有する複数の医用画像は、一つのグループとして扱われる。
【0023】
レイアウトルール、およびスクロールルールを設定するときの表示画面(以下設定画面と呼ぶ)は、表示領域と非表示領域とに区分される。設定画面上の表示領域における複数の枠の大きさは、読影時における複数の表示枠の大きさより小さい。非表示領域は、表示領域に属する複数の枠(上記n行m列)を周囲に拡張した様式で設定される。設定画面における表示領域における複数の枠および非表示領域における複数の枠には、入力部19を介した操作者の指示に従って、グループごとに複数の医用画像が配列される。なお、表示領域の複数の枠に配列された医用画像は、入力部19を介した操作者の操作により、非表示領域の複数の枠に配列された医用画像と入れ換えること、または置き換えることも可能である。加えて、表示領域の複数の枠に配列された医用画像は、入力部19を介した操作者の操作により、データベースサーバ3に記憶された医用画像と入れ換えることも可能である。なお、表示領域の複数の枠の大きさは、医用画像をスクロールさせているときにおいて変化しない。すなわち、以下で説明する医用画像のスクロールにおいて、医用画像が表示画面から除外される時と表示画面に配列されていない医用画像が表示画面にレイアウトされる時とは、略同時に制御部17により制御される。
【0024】
レイアウトルールによる医用画像の具体的な配列方向は、以下の動作で詳述する。なお、レイアウトルールは、操作者により任意に変更可能である。具体的には、分類された複数の医用画像をグループごとに表示画面上に配列させる方向、および配列させる順序は、入力部19を介して操作者により設定可能である。なお、複数のグループそれぞれに属する複数の医用画像を順序付けすることも可能である。また、複数の医用画像を分類する複数のグループそれぞれは、DICOM規格に従うシリーズとしてもよい。
【0025】
以下スクロールルールについて説明する。スクロールルールとは、表示画面上に配列された複数の医用画像、または表示されていない複数の医用画像をグループ単位でスクロールさせるために、メモリ部15からのデータ読み出しを制御するための規則である。スクロールルールのもとでは、複数の医用画像は、レイアウトルールによって複数の医用画像が配列された方向にスクロ−ルされる。なお、スクロールされる方向は、配列された方向の逆方向であってもよい。これにより、非表示領域に配列された複数の医用画像は、表示画面に表示される。なお、スクロールされる医用画像が属するグループは、入力部19を介した操作者の指示により選択されてもよい。また、医用画像がスクロールされる方向は、入力部19を介した操作者の指示により設定されてもよい。スクロールルールによる具体的なスクロール方向は、以下の動作で詳述する。なお、複数のグループそれぞれがDICOM規格に従うシリーズである場合、スクロールルールは、シリーズごとにスクロールさせるルールとなる。制御部17は、操作者によるスクロール指示のもと、記憶回路から読み出されたスクロールルールに従って、表示部21で表示された複数の医用画像をグループごとにスクロールさせる。
【0026】
なお、制御部17は、上記スクロールルールに対応する複数の医用画像の表示順序を上記複数の区画に設定し、設定された表示順序に従って上記複数の区画に複数の医用画像を配置することも可能である。このとき、制御部17は、入力部19を介した操作者からのスクロールの指示の入力に応じて、複数の医用画像のうちの表示対象の医用画像を上記表示順序に従って、表示用の区画に配置させるように表示部21を制御する。
【0027】
制御部17は、表示部21における複数の表示画面間で表示されている医用画像を入れ換えるために、メモリ部15のデータ読み出しを制御する。具体的には、入力部19を介して操作者により、異なる表示画面において入れ換えられる第1の医用画像と第2の医用画像とが選択される。第1の医用画像が属する第1のグループと第2の医用画像が属する第2のグループにおいて、第1の医用画像は第2のグループに属し、第2の医用画像は第1のグループに属するように入れ換えられる。この属するグループの変更は、レイアウトルールの変更に対応する。変更されたレイアウトルールに従って、制御部17は、メモリ部15のデータ読み出しを制御する。なお、入れ換えられる医用画像は、2枚に限定されない。
【0028】
なお、制御部17における読み出し制御は、表示部21にフレームメモリを新たに設け、フレームメモリへの書き込み制御に変更させてもよい。このとき、表示領域と非表示領域とは、フレームメモリに設けられてもよい。
【0029】
入力部19は、操作者からの各種指示・命令・情報・選択・設定を制御部17に入力する。入力部19は、レイアウトルールおよびスクロールルールの設定、複数の医用画像のデータの選択、スクロール指示、入れ換える医用画像の選択、設定画面の区分などを行うためのトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード等の入力デバイスを有する。なお、入力デバイスは、表示画面を覆うように設けられたタッチパネルでもよい。
【0030】
具体的には、入力部19は、操作者による入力デバイスの操作に従って、データベースサーバ3に記憶された複数の医用画像のデータから複数の医用画像のデータに関する選択指示、レイアウトルールにおける複数の医用画像を複数のグループに分類するための条件、複数の医用画像をグループごとに表示画面上に配列させる方向、および医用画像をグループ単位でスクロールさせる方向、表示順序などを、制御部17に入力する。
【0031】
表示部21は、メモリ部15から読み出されたデータを表示画面に表示する。なお、表示部21は、複数の表示画面を有していてもよい。表示部21は、複数の医用画像を、表示領域と非表示領域とに対して割り当ててグループごとにレイアウトするための設定画面を表示する。
【0032】
(動作)
次に、医用画像観察装置7において、図3に示すフローチャートを参照しながら、操作者の指示に従って選択的に読み出された複数の医用画像のデータの一部を表示部21の表示画面に表示する動作と、表示された複数の医用画像をスクロールさせることにより、非表示領域に配列された医用画像を表示部21の表示画面に表示する動作とについて説明する。
【0033】
入力部19を介して操作者の指示に従って、データベースサーバ3に記憶された複数の医用画像などのデータが選択される(ステップS11)。制御部17は、入力部19を介した操作者の指示による設定のもと、レイアウトルールを記憶回路から読み出させる(ステップS12)。制御部17は、入力部19を介した操作者の指示による設定のもと、スクロールルールを記憶回路から読み出させる(ステップS13)。なお、ステップS11乃至ステップS13は、順序不同でもよい。また、レイアウトルールおよびスクロールルールは、表示部21に表示された設定画面または複数の表示区画に対して、入力部19を介して操作者の指示により設定されてもよい。
【0034】
図4は、予め設定されたレイアウトルールによりグループごとに配列された複数の医用画像と設定されたスクロール方向とを表示した設定画面の一例である。図4における医用画像41乃至医用画像46は、それぞれグループ1乃至グループ6に属している医用画像を示している。実線で囲まれた枠441乃至枠444は、読影時に表示部21の表示画面に表示される表示領域を示している。点線で囲まれた枠445乃至枠446は、読影時に表示部21の表示画面に表示されない非表示領域を示している。表示領域と非表示領域との枠には、スクロールの対象の医用画像が配置される。矢印は、医用画像41乃至医用画像46がスクロールされる方向を示している。読影時では、まず図4における医用画像41乃至医用画像44が表示部21の表示画面に表示される。
【0035】
次にスクロール指示が入力部19を介して操作者により入力されると、矢印の方向に沿って、複数の医用画像がスクロールされる。このとき、枠441には、医用画像42が配置され、枠442には医用画像43が配置され、枠443には、医用画像44が配置され、枠444には医用画像45が配置されて、表示部21の表示画面に表示される。また、枠445には医用画像46が配置される。このスクロールにおける医用画像の配置と略同時に、医用画像41は表示画面から除外される。具体的には、メモリ部15に記憶された医用画像42乃至医用画像45は、制御部17による読み出し制御により、レイアウトルールおよびスクロールルールに従って、枠441乃至枠444にそれぞれ配列されて、表示部21の表示画面に表示される。
【0036】
さらにスクロール指示が入力部19を介して操作者により入力されると、矢印の方向に沿って、複数の医用画像がスクロールされる。このとき、枠441には、医用画像43が配置され、枠442には医用画像44が配置され、枠443には医用画像45が配置され、枠444には医用画像46が配置されて、表示画面に表示される。このスクロールにおける医用画像の配置と略同時に、医用画像42は表示画面から除外される。具体的には、メモリ部15に記憶された医用画像43乃至医用画像46は、制御部17による読み出し制御により、レイアウトルールおよびスクロールルールに従って、枠441乃至枠444にそれぞれ配列されて、表示部21の表示画面に表示される。
【0037】
図5は、予め設定されたレイアウトルールによりグループごとに配列された複数の医用画像と複数のスクロール方向とを表示した設定画面の一例である。実線で囲まれた複数の枠は、読影時に表示部21の表示画面に表示される表示領域を示している。点線で囲まれた枠は、読影時に表示部21の表示画面に医用画像を配列させない非表示領域を示している。矢印は、第1行および第2行がスクロールされる方向と、第3行および第4行がスクロールされる方向とを示している。なお、図5における5行目のように、スクロールしないスクロールルールを設定することも可能である。
【0038】
図6は、表示領域と非表示領域とに区分された表示画面に、医用画像の付帯情報を用いて配列された複数の医用画像の付帯情報の一例を示す図である。図6における実線で囲まれた複数の枠は、表示画面に医用画像を配列させる表示領域を示している。図6における点線で囲まれた複数の枠は、表示画面に医用画像を配列させない非表示領域を示している。入力部19を介した操作者の指示により、表示領域および非表示領域それぞれの大きさおよび枠の総数は任意に設定可能である。複数の医用画像は、入力部19を介した操作者の指示により、グループごとに表示領域または非表示領域それぞれに配列させることも可能である。なお、設定画面においては、スクロールされる医用画像を例えば数字で関連付けることも可能である。また図6は、グループごとに配列される複数の医用画像それぞれの付帯情報に基づいて、図5と同じレイアウトを設定する設定表示の一例でもある。例えば、1行2列目の医用画像512の付帯情報は、当日のCT検査、属するグループがグループ1、およびグループ1の1枚目であることを示している。グループ1の1枚目とは、グループ1に属する複数の医用画像は、順序付けがなされていることに基づいている。なお、グループに属する複数の医用画像が順序付けをなされていない場合、DICOM規格などによる付帯情報により、医用画像を特定させることも可能である。また、図5、図6のように、1行1列および3行2列の表示枠に医用画像を配置させないようにレイアウトすることも可能である。
【0039】
ステップS13の後、制御部17は、選択された複数の医用画像のデータをデータベースサーバ3からデータ受信部3を介して読み出させ、メモリ部15に書き込ませる(ステップS14)。続いて制御部17は、メモリ部15に書き込まれた複数の医用画像のデータの一部を、表示部21の表示走査方式のもと、設定されたレイアウトルールに従って読み出させる(ステップS15)。複数の医用画像のデータの一部とは、選択された複数の医用画像のうち、上記複数の表示枠または表示用の区画に対応する数(n×m)の医用画像である。レイアウトルールとしては、例えば、MRIの画像を当日の検査日時で撮影部位に従って表示画面最上の行に配列させ、MRIの画像を過去の検査日時で表示画面最上の行の撮影部位と対応させて最上の行の一つ下段の行に配列させるルールなどである。このレイアウトルールのもとでは、表示画面最上の行と最上の行の一つ下段の行とに配列されたMRI画像を撮影部位ごとに比較読影されることができる。
【0040】
入力部19を介して操作者により、異なる表示画面に表示された医用画像を入れ換える指示がなされたとき(ステップS16)、操作者の指示に従って、医用画像を入れ換えたレイアウトルールを設定する(ステップS17)。図7は、表示画面1の画面上における医用画像と表示画面2の画面上における医用画像とを入れ換える一例を示す図である。入力部19を介して操作者により、異なる表示画面に表示された医用画像が選択されると、これら選択された医用画像を入れ換えたレイアウトルールが設定される。
【0041】
入力部19を介して操作者により、複数の表示画面に表示された医用画像を入れ換える指示がなされないとき(ステップS16)、操作者によるスクロール指示に備えて待機する(ステップS18)。この待機のとき、表示画面は静止状態となる。読影の終了の指示がなく(ステップS19)、入力部19を介して操作者によりスクロール指示がなされたとき、設定されたスクロールルールに従って、制御部17は、表示されている複数の医用画像を、グループ単位でスクロールさせる(ステップS20)。読影の終了が選択される(ステップS19)まで、表示部21の表示走査方式のもと、メモリ部15に書き込まれた複数の医用画像の一部を設定されたレイアウトルールに従って読み出させる処理(ステップS15)から、表示されている複数の医用画像をグループ単位でスクロールさせる処理(ステップS20)までの動作が繰り返される。以下、レイアウトルールおよびスクロールルールの一例を示す図について説明する。
【0042】
図8は、複数の表示画面にグループごとに配列された医用画像全てが、表示画面ごとの操作者によるスクロール指示に従って、グループ単位でそれぞれの表示画面上をスクロールされる一例を示す図である。図8の表示画面1および表示画面2において、複数の医用画像は、5行4列の表示枠から5行1列に向かい、5行1列の表示枠の次は4行4列の表示枠に移り、続いて4行4列の表示枠から4行1列の表示枠に向かい、4行1列の表示枠の次は4行4列の表示枠に移り、続いて4行4列の表示枠から4行1列の表示枠に向かい、4行1列の表示枠の次は3行4列の表示枠に移り、続いて3行4列の表示枠から3行1列の表示枠に向かい、3行1列の表示枠の次は2行4列の表示枠に移り、続いて2行4列の表示枠から2行1列の表示枠に向かい、2行1列の表示枠の次は1行4列の表示枠に移り、続いて1行4列の表示枠から1行1列の表示枠に向かう方向に配列される。以下上記配列方向の型をZ型と呼ぶ。
【0043】
図8の表示画面1および表示画面2における複数の医用画像は、Z型にスクロールされる。表示画面1乃至表示画面4における空白の表示枠は、医用画像が配列されていない表示枠である。図8の表示画面3に表示された複数の医用画像は、行ごとに表示画面3の右端から表示画面3の左端向かう方向に配列され、スクロールされる。図8の表示画面3は、5行3列の表示枠に表示された医用画像が属するグループの5枚目である場合、5行3列の表示枠に表示された医用画像がグループの5枚目を維持したままスクロールされる例を示している。図8の表示画面4に表示された複数の医用画像は、列ごとに表示画面4の下端から表示画面4の上端に向かう方向でスクロールされる。図8(a)は、複数の表示画面それぞれと医用画像がスクロールされる方向とを示す一覧表である。
【0044】
図9は、複数の表示画面に配列された医用画像の一部が、操作者による表示画面ごとのスクロール指示に従って、グループ単位でそれぞれの表示画面上をスクロールされる一例を示す図である。図9の表示画面1および表示画面3は、複数の医用画像をスクロールする方向が異なる1行目乃至3行目と、スクロールされない4行目および5行目とを示している。図9の表示画面1において、1行目の複数の医用画像は表示画面1の右端から表示画面1の左端へ配列され、スクロールされる。2行目の複数の医用画像は、表示画面1の左端から表示画面1の右端へ配列され、スクロールされる。3行目の複数の医用画像は、表示画面1の右端から表示画面1の左端へ配列され、スクロールされる。図9の表示画面2における複数の医用画像は、Z型に配列され、スクロールされる。図9の表示画面3において、1行目および2行目の複数の医用画像は、表示画面1の右端から表示画面1の左端へ配列され、スクロールされる。3行目の複数の医用画像は、表示画面1の左端から表示画面1の右端へスクロールされる。図9の表示画面4は、表示画面4の右下端から表示画面4の左上端へ向かう方向(以下対角線方向と呼ぶ)に平行な方向に配列され、スクロールされる。
【0045】
図9(a)は、複数の表示画面それぞれと、医用画像がスクロールされる行列情報と、医用画像がスクロールされる方向とを示す一覧表である。図8(a)と比べて図9(a)は、スクロールされる行列情報が付加されている。スクロールされる行列情報は、入力部19を介して操作者により設定されたスクロールされる行列の情報である。このスクロールされる行列情報により、n行m列に区分された複数の表示枠に対して、スクロールを行列ごとに設定することが可能となる。
【0046】
なお、図7のように2つの表示画面がある場合、片方の表示画面(例えば表示画面2)に1枚の医用画像を表示し、他方の表示画面(例えば表示画面1)に複数の医用画像を表示させるようにしてもよい。
【0047】
(第1の変形例)
第1の実施形態との相違は、第1の実施形態におけるレイアウトルールに、所定の枚数に達していない医用画像の枚数が属するグループを表示対象から除外することを付加するものである。
【0048】
入力部19は、医用画像を表示対象から除外するための条件を制御部17に入力する。
【0049】
制御部17は、グループごとに医用画像の枚数が所定の枚数に達していないグループを表示対象から除外する。具体的には、制御部17は、入力部19を介して操作者により設定された所定の枚数を、記憶回路に記憶する。制御部17は、レイアウトルールのもとで複数の医用画像を分類した複数のグループそれぞれに属する医用画像の枚数をカウントする。カウントされた医用画像の枚数が所定の枚数に達していないグループに属する医用画像は、制御部17によりメモリ部15から読み出されない。なお、制御部17は、メモリ部15の記憶容量に応じて、医用画像を配列できない複数の表示枠と表示されない複数の枠を、入力部19を介した操作者の指示により、予め設定させることも可能である。
【0050】
図10は、グループごとに医用画像の枚数が所定の枚数に達していないグループを表示対象から除外し、グループごとに複数の医用画像が配列される一例を示す図である。図10における米印は、メモリ部15の記憶容量に応じて予め設定された医用画像を配列できない表示枠である。この米印の表示枠には、医用画像を配列することができない。図10(a)は、複数の表示画面それぞれと、医用画像がスクロールされる行列情報と、医用画像がスクロールされる方向と、グループ表示情報とを示す一覧表である。図9(a)と比べて図10(a)は、グループ表示情報が付加されている。グループ表示情報は、入力部19を介して操作者により設定された所定の条件である。この所定の条件を満たしていないグループは、表示対象から除外される。例えば、グループ表示情報が2枚以上とは、グループに属する医用画像の枚数が2枚以上のとき、このグループの医用画像が表示画面に表示されることを意味する。グループ表示情報が2枚以下とは、グループに属する医用画像の枚数が2枚以下のとき、このグループの医用画像が表示画面に表示されることを意味する。グループ表示情報がアノテーション画像以外とは、グループに属する医用画像のうちアノテーションを付加していない医用画像のみが表示画面に表示されることを意味する。
【0051】
(第2の変形例)
第1の実施形態との相違は、アノテーションを有する医用画像がグループ単位でスクロールされるとき、医用画像のスクロール停止から所定時間の経過に同期してアノテーションを表示させることである。
【0052】
入力部19は、操作者からの所定時間の設定を制御部17に入力する。
【0053】
制御部17は、アノテーションを付加された医用画像がスクロールされるとき、医用画像のスクロールの停止から所定時間の経過に同期して、アノテーションを上記医用画像に表示させるように、メモリ部15のデータ読み出しを制御する。具体的には、制御部17は、入力部19を介して操作者により設定された所定時間を、記憶回路に記憶する。制御部17は、医用画像のスクロールの停止をトリガとして、所定時間の経過に同期して、上記医用画像に付加されたアノテーションをメモリ部15から読み出させる。読み出されたアノテーションは、スクロールされた医用画像に重ねられる。所定時間については、以下で説明する。
【0054】
図11は、アノテーションを有する医用画像がグループ単位でスクロールされるとき、所定時間の経過に同期してアノテーションを表示する表示画面1の時系列の一例を示す図である。図11(a)は、入力部19を介して操作者によりスクロール指示の入力直後の表示画面1を示している。このとき、医用画像に付加されたアノテーションは表示されない。図11(a)の表示画面1上の矢印は、医用画像がスクロールされる方向を示している。図11(b)は、医用画像のスクロールの停止直後での表示画面1を示している。図11(b)の表示画面1上の白抜きの矢印は、医用画像のスクロールの停止直後に表示されたアノテーションを表している。図11(c)は、医用画像のスクロールの停止から5.1秒経過後の表示画面1を示している。図11(c)の表示画面1上の白抜きの矢印は、医用画像のスクロールの停止直後から、0.5秒後と2.0秒後に表示されたアノテーションを表している。
【0055】
図11(d)は、表示画面情報と、検査情報と、アノテーション表示情報とを示す一覧表である。アノテーション表示情報は、医用画像のスクロールの停止からアノテーションが表示されるまでの時間、もしくは医用画像のスクロールの停止直後からアノテーションが表示されている時間を示している。医用画像のスクロールの停止からアノテーションが表示されるまでの時間、もしくは医用画像のスクロールの停止直後からアノテーションが表示されている時間は、上記所定時間に対応する。例えば、検査情報がMRのA装置のみのアノテーション表示情報は、スクロール停止直後から0.5秒後にアノテーションを表示させるというものである。検査情報がCTのB装置のみのアノテーション表示情報は、スクロール停止直後から2.0秒後にアノテーションを表示させるというものである。検査情報がコンピューテッドラジオグラフィ(Computed Radiography:以下CRと呼ぶ)のみのアノテーション表示情報は、スクロール停止直後から5.0秒間のみアノテーションを表示させる。スクロール停止直後から5.0秒間表示されたアノテーションは、スクロール停止直後から5.0秒後に非表示となる。
【0056】
なお、図11(d)に示すように、図11に図示していない表示画面2に関するアノテーション表示情報は、表示画面1とは独立に設定されることも可能である。
【0057】
(第3の変形例)
第1の実施形態との相違は、表示部21の表示画面の所定の範囲内にポインタが位置するとき、医用画像のスクロールを操作者の指示に従って開始または終了させ、入力部19を介した操作者の指示により、表示画面に配列されていない医用画像を表示部21の表示画面にレイアウトするものである。
【0058】
入力部19は、操作者からの所定の範囲の設定を制御部17に入力する。
【0059】
制御部17は、表示部21の表示画面の所定の範囲内にポインタが位置するとき、医用画像のスクロールを操作者の指示に従って開始または終了させる。このとき制御部17は、入力部19を介した操作者の指示により、表示画面に表示されていない医用画像を表示部21の表示画面にレイアウトするために、メモリ部15のデータ読み出しを制御する。所定の範囲とは、例えば、表示画面または複数の表示枠を仮想的に分割した複数の領域、または表示された複数の医用画像のうちの一枚の医用画像、または操作者により設定されて表示された複数の医用画像である。以下、所定の範囲は、表示画面を仮想的に2つの領域に分割したものとして説明する。なお、所定の範囲は、表示画面に表示された複数の医用画像それぞれ、または表示画面に表示された複数の医用画像それぞれを分割した領域などである。
【0060】
入力部19を介した操作者の指示により、表示部21の表示画面は、仮想的に2つの領域に分割される。なお、分割される領域は、2つに限定されない。制御部17は、分割された2つの領域の一方にポインタが位置するとき、医用画像のスクロールを操作者の指示に従って開始または終了させる。なお、操作者の指示に従ってスクロールが開始または終了される領域は、入力部19を介した操作者の指示により設定可能である。制御部17は、入力部19を介した操作者の指示のもと、表示画面に表示されている医用画像が属するグループに含まれる配列されていない医用画像を、表示画面にレイアウトするために、メモリ部15のデータ読み出しを制御する(以下画像めくりと呼ぶ)。
【0061】
図12は、2つの区域に区分された表示画面におけるポインタの位置に基づいて、医用画像の画像めくりが実行される領域と医用画像をスクロールさせる領域との境界の一例を示す図である。図12における表示画面の右下端と表示画面の左上端とを結んだ2重線は、上記境界を示している。図12の表示画面各行における矢印は、医用画像がスクロールされる方向を示している。図12のスクロールされる方向を示す矢印より大きな矢印は、ポインタを示している。図12の表示画面におけるポインタの位置が2重線より右上側にあれば、入力部19を介した操作者の指示により、表示画面に表示された複数の医用画像は、図12に示されたスクロールされる方向に沿って、スクロールされる。図12の表示画面におけるポインタの位置が2重線より左下側にあれば、医用画像のスクロールが操作者の指示により開始又は終了される。入力部19を介した操作者の指示により、表示画面に表示された複数の医用画像それぞれが属するグループに含まれる表示画面に配列されていない医用画像が、表示画面に表示される。なお、図12の説明における医用画像群とは、グループのことである。
【0062】
なお、複数の医用画像のグループに対するスクロールの解除状態(以下スクロール解除状態と呼ぶ)は、入力部19を介した操作者の指示により設定可能である。例えば、操作者がシフトキーを押していないとき、医用画像が操作者により選択されてアクティブとなっているとき、およびポインタが表示された医用画像上に位置しているときなどである。このとき、制御部17は、入力部19を介した操作者の指示のもと、画像めくりを実行する。操作者の指示とは、例えばシフトキーを押さずにホイールを操作することなどである。スクロールが実行される状態は、操作者がシフトキーを押しているとき、医用画像がアクティブとなっていないとき、およびポインタが表示された医用画像上に位置していないときなどである。このとき、制御部17は、入力部19を介した操作者の指示のもと、スクロールを実行する。操作者の指示とは、例えばシフトキーを押しながらホイールを操作することなどである。
【0063】
第1の実施形態及び第1乃至第3の変形例の効果をまとめると以下の通りである。
本医用画像観察装置によれば、操作者が所望する大きさに設定した表示枠を拡張して、表示画面に医用画像を配列しない複数の枠が設定される。本医用画像観察装置は、入力部19を介して操作者により選択された複数の医用画像を、医用画像発生装置1の種類、画像生成方法、画像撮影条件、撮影位置、操作者の指示(例えばDICOMのプライベートタグ情報など)、撮影日時などのうち少なくとも一つに従って複数のグループに分類する。分類された複数の医用画像は、グループごとに、表示部21の表示画面の複数の表示枠、または上記複数の枠に配列される。本医用画像観察装置は、表示画面上に配列された複数の医用画像、または表示画面上に配列されていない複数の医用画像をグループ単位で、入力部19を介して操作者により設定されたスクロール方向に従ってスクロールさせる。これにより、表示画面に医用画像を配列させない枠に位置する医用画像は、表示画面に表示される。以上のことから本医用画像観察装置は、表示画面に表示させることができなかった医用画像を、操作者が所望する大きさで表示させることができる。
【0064】
また、レイアウトルールおよびスクロールルールは操作者により設定できるため、本医用画像観察装置の操作性が向上し、読影医等の作業負担を軽減させることができる。さらに、アノテーションが付加された医用画像を観察する場合、医用画像のスクロール中にアノテーションを表示させないことで、スクロール中の表示画面のちらつきを軽減させることにより、読影医等の負担を軽減させることができる。
【0065】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0066】
1…医用画像発生装置、3…データベースサーバ、5…汎用PC(ビューワ)、7…医用画像観察装置(ビューワ)、11…データ受信部、15…メモリ部、17…制御部、19…入力部、21…表示部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の医用画像のデータを受信するデータ受信部と、
前記データ受信部により受信した前記複数の医用画像のデータに基づき医用画像を表示する表示部と、
前記受信した複数の医用画像のデータに基づく医用画像を前記表示部の表示画面にレイアウトして表示するための制御を行う制御部とを具備し、
前記制御部は、
医用画像発生装置の種類、画像撮影条件、画像生成方法、撮影位置、操作者の指示、前記操作者による設定、および画像撮影日時のうち少なくとも一つに従って複数のグループに分類される前記受信した複数の医用画像のデータに基づく医用画像を、前記グループごとに前記表示画面上に配列して表示させ、
前記操作者によるスクロール指示に従って、前記表示画面上で配列された医用画像を、前記グループ単位で前記表示画面上をスクロールさせること、
を特徴とする医用画像観察装置。
【請求項2】
前記制御部は、予め設定されたスクロールされる方向に従って、前記表示画面上に配列されていない医用画像を前記表示画面にレイアウトするため、または前記表示画面にレイアウトされた医用画像を前記表示画面から除外するため、または予め設定されたスクロールされる方向に従って前記表示画面にレイアウトされた医用画像を前記表示画面から除外しかつ前記表示画面上に配列されていない医用画像を前記表示画面にレイアウトするための制御を行うこと、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項3】
前記操作者により指示された少なくとも一つのグループに含まれる医用画像がスクロールされること、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項4】
前記医用画像は、前記操作者により設定された方向に配列されること、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項5】
前記医用画像は、前記操作者により設定された方向にスクロールされること、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項6】
前記制御部は、医用画像の枚数が所定の枚数に達していないグループを表示対象から除外すること、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記表示画面の所定の範囲内にポインタが位置するとき、前記医用画像のスクロールを前記操作者の指示に従って開始または終了させること、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記表示画面における医用画像が表示される領域を複数の表示区画に分割し、または前記表示される領域を一つの表示区画として、前記表示区画に配列された医用画像を前記表示区画間で入れ換えるための制御を行うこと、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項9】
前記医用画像は、前記表示画面の第1の端から前記第1の端に対向する第2の端へ向かう方向、または前記第2の端から前記第1の端へ向かう方向に配列され、
前記配列された医用画像は、前記配列された方向または前記配列された方向の逆方向にスクロールされること、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項10】
前記医用画像は、nおよびmを1以上の整数としてn行m列の複数の表示枠に区分された前記表示画面に対して、前記表示画面の右下端であるn行m列の表示枠からn行1列の表示枠まで向かい、続けてn−1行m列の表示枠からn−1行1列の表示枠まで向かう手順を、n行m列の表示枠から1行1列の表示枠まで繰り返すことによって得られる方向に配列され、
前記配列された医用画像は、前記配列された方向または前記配列された方向の逆方向にスクロールされること、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項11】
前記医用画像は、前記表示画面の右下端から前記表示画面の左上端ヘ向かう方向に平行な方向、または前記左上端から右下端へ向かう方向に平行な方向に配列され、
前記配列された医用画像は、前記配列された方向または前記配列された方向の逆方向にスクロールされること、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項12】
前記医用画像をスクロールさせる方向またはスクロールさせる規則は、前記操作者の指示に従って設定され、
前記医用画像発生装置の種類、前記画像撮影条件、前記画像生成方法、前記撮影位置、前記操作者の指示、前記操作者による設定、および前記画像撮影日時のうち少なくとも一つに従って複数のグループに分類される前記受信した複数の医用画像のデータは、設定された前記スクロールさせる方向または前記スクロールさせる規則に従って前記グループごとに前記表示画面上に配列され、
前記制御部は、前記表示画面上に前記前記グループごとに配列された複数の医用画像の少なくとも一つを前記操作者の指示に従って前記表示画面上にレイアウトするため、または前記表示画面にレイアウトされた医用画像を前記操作者の指示に従って前記表示画面から除外するため、または前記表示画面上に前記前記グループごとに配列された複数の医用画像の少なくとも一つを前記操作者の指示に従って前記表示画面上にレイアウトしかつ前記表示画面にレイアウトされた医用画像を前記操作者の指示に従って前記表示画面から除外するための制御を行うこと、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記操作者の指示に従って、前記表示画面にレイアウトされた医用画像と前記操作者によって選択された医用画像とを入れ換えるための制御を行うこと、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項14】
表示画面を有する表示部と、
前記表示部を制御する制御部とを具備し、
前記制御部は、
複数の医用画像の表示順序を設定するための複数の区画のうちの特定の区画を表示用の区画に設定し、
前記表示順序に従って前記複数の区画に前記複数の医用画像を配置し、
操作者からの指示の入力に応じて、前記表示用の区画に前記複数の医用画像のうちの表示対象の医用画像が前記表示順序に従って配置されるよう制御を行うこと、
を特徴とする医用画像観察装置。
【請求項1】
複数の医用画像のデータを受信するデータ受信部と、
前記データ受信部により受信した前記複数の医用画像のデータに基づき医用画像を表示する表示部と、
前記受信した複数の医用画像のデータに基づく医用画像を前記表示部の表示画面にレイアウトして表示するための制御を行う制御部とを具備し、
前記制御部は、
医用画像発生装置の種類、画像撮影条件、画像生成方法、撮影位置、操作者の指示、前記操作者による設定、および画像撮影日時のうち少なくとも一つに従って複数のグループに分類される前記受信した複数の医用画像のデータに基づく医用画像を、前記グループごとに前記表示画面上に配列して表示させ、
前記操作者によるスクロール指示に従って、前記表示画面上で配列された医用画像を、前記グループ単位で前記表示画面上をスクロールさせること、
を特徴とする医用画像観察装置。
【請求項2】
前記制御部は、予め設定されたスクロールされる方向に従って、前記表示画面上に配列されていない医用画像を前記表示画面にレイアウトするため、または前記表示画面にレイアウトされた医用画像を前記表示画面から除外するため、または予め設定されたスクロールされる方向に従って前記表示画面にレイアウトされた医用画像を前記表示画面から除外しかつ前記表示画面上に配列されていない医用画像を前記表示画面にレイアウトするための制御を行うこと、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項3】
前記操作者により指示された少なくとも一つのグループに含まれる医用画像がスクロールされること、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項4】
前記医用画像は、前記操作者により設定された方向に配列されること、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項5】
前記医用画像は、前記操作者により設定された方向にスクロールされること、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項6】
前記制御部は、医用画像の枚数が所定の枚数に達していないグループを表示対象から除外すること、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記表示画面の所定の範囲内にポインタが位置するとき、前記医用画像のスクロールを前記操作者の指示に従って開始または終了させること、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記表示画面における医用画像が表示される領域を複数の表示区画に分割し、または前記表示される領域を一つの表示区画として、前記表示区画に配列された医用画像を前記表示区画間で入れ換えるための制御を行うこと、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項9】
前記医用画像は、前記表示画面の第1の端から前記第1の端に対向する第2の端へ向かう方向、または前記第2の端から前記第1の端へ向かう方向に配列され、
前記配列された医用画像は、前記配列された方向または前記配列された方向の逆方向にスクロールされること、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項10】
前記医用画像は、nおよびmを1以上の整数としてn行m列の複数の表示枠に区分された前記表示画面に対して、前記表示画面の右下端であるn行m列の表示枠からn行1列の表示枠まで向かい、続けてn−1行m列の表示枠からn−1行1列の表示枠まで向かう手順を、n行m列の表示枠から1行1列の表示枠まで繰り返すことによって得られる方向に配列され、
前記配列された医用画像は、前記配列された方向または前記配列された方向の逆方向にスクロールされること、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項11】
前記医用画像は、前記表示画面の右下端から前記表示画面の左上端ヘ向かう方向に平行な方向、または前記左上端から右下端へ向かう方向に平行な方向に配列され、
前記配列された医用画像は、前記配列された方向または前記配列された方向の逆方向にスクロールされること、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項12】
前記医用画像をスクロールさせる方向またはスクロールさせる規則は、前記操作者の指示に従って設定され、
前記医用画像発生装置の種類、前記画像撮影条件、前記画像生成方法、前記撮影位置、前記操作者の指示、前記操作者による設定、および前記画像撮影日時のうち少なくとも一つに従って複数のグループに分類される前記受信した複数の医用画像のデータは、設定された前記スクロールさせる方向または前記スクロールさせる規則に従って前記グループごとに前記表示画面上に配列され、
前記制御部は、前記表示画面上に前記前記グループごとに配列された複数の医用画像の少なくとも一つを前記操作者の指示に従って前記表示画面上にレイアウトするため、または前記表示画面にレイアウトされた医用画像を前記操作者の指示に従って前記表示画面から除外するため、または前記表示画面上に前記前記グループごとに配列された複数の医用画像の少なくとも一つを前記操作者の指示に従って前記表示画面上にレイアウトしかつ前記表示画面にレイアウトされた医用画像を前記操作者の指示に従って前記表示画面から除外するための制御を行うこと、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記操作者の指示に従って、前記表示画面にレイアウトされた医用画像と前記操作者によって選択された医用画像とを入れ換えるための制御を行うこと、
を特徴とする請求項1記載の医用画像観察装置。
【請求項14】
表示画面を有する表示部と、
前記表示部を制御する制御部とを具備し、
前記制御部は、
複数の医用画像の表示順序を設定するための複数の区画のうちの特定の区画を表示用の区画に設定し、
前記表示順序に従って前記複数の区画に前記複数の医用画像を配置し、
操作者からの指示の入力に応じて、前記表示用の区画に前記複数の医用画像のうちの表示対象の医用画像が前記表示順序に従って配置されるよう制御を行うこと、
を特徴とする医用画像観察装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−254904(P2011−254904A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−130328(P2010−130328)
【出願日】平成22年6月7日(2010.6.7)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月7日(2010.6.7)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】
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