説明

半導体材料のエッチングによって形成された作動部品を使用して駆動部品を移動させる方法及び装置

本発明は、被駆動部品(10)、被駆動部品(10)と係合するための駆動部品(250)、及び、ステッピング運動に従って駆動部品(250)が被駆動部品(10)を駆動するように駆動部品(250)を移動させるのに適した作動部品(200)を備える装置であって、駆動部品(250)及び作動部品(200)が半導体材料製の小プレート(21)内のエッチングによって形成される装置において、駆動部品(250)を被駆動部品(10)と接触させて保持するための弾性プレストレス手段(212)を備えることを特徴とする装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)分野に関するものである。
【背景技術】
【0002】
これらのマイクロエレクトロメカニカルシステムは、半導体材料製、一般的にはシリコン製のブロックまたは小プレート内のエッチングによって形成される。
【0003】
仏国特許発明第2852111号明細書(2004年9月10日公開)には、歯車、歯車と順次噛み合うための駆動部品及びヒステリシス運動によって駆動部品を移動させ、それによって駆動部品が歯車の連続した歯に噛み合うようにするのに適した作動装置を備えるクロック装置が記載されている。そのような装置では、部品の全体(歯車、駆動部品、作動装置)は、半導体材料製の単一のブロック内のマイクロエッチングによって形成されている。従って、部品の相対的な位置決定の精度は、ブロックがエッチングされた精度によって決定される。
【0004】
また、小プレート内のマイクロエッチングによって形成された駆動装置と他のいずれかの技術(時計技術、マイクロ鋳造、放電加工による加工など)によって作製された被駆動部品を組み合わせることが可能であることが望ましい。
【0005】
このハイブリッド方法によって、標準的な駆動装置を使用し、それを特定の目的の用途に適した被駆動部品、例えば、腕時計または時計の還元機構のインデューサ、回転式ステッピングマイクロモータの円盤形状の歯車ロータ、またはリニアモータのラックに組み合わせることができるであろう。
【0006】
これによって、また、半導体材料製の単一ブロック(ウエハ)内に同時に多数の駆動装置を作製することもできるであろう。
【0007】
しかしながら、駆動装置と被駆動部品の組み合わせのとき、駆動装置と被駆動部品の相対的な位置決定は細心の注意を必要とする。実際、例えば、被駆動部品の製造精度及び機械的遊びを原因とする位置決定の不確実性は、駆動部品の運動の物理的振動の幅を上回る場合がある。その結果、駆動部品は被駆動部品と噛み合わないようになり、装置が作動しなくなる。
【特許文献1】仏国特許発明第2852111号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、駆動装置に対する被駆動部品の相対的な位置決定の不確実性にもかかわらず、被駆動部品の駆動を可能にする装置を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、被駆動部品、被駆動部品と係合するための駆動部品、及び、ステッピング運動に従って駆動部品が被駆動部品を駆動するように、駆動部品を移動させるのに適した作動部品を備える装置であって、駆動部品及び作動部品が、半導体材料製の小プレート内のエッチングによって形成される装置において、駆動部品を被駆動部品と接触させて保持するための弾性プレストレス手段を備えることを特徴とする装置によって、本発明の範囲内で達成される。
【0010】
弾性手段によって、駆動部品を被駆動部品と接触させて保持することができ、従って、被駆動部品に対する小プレートの相対的な位置決定の欠陥を補正することができる。
【0011】
本発明の装置は、また、以下の特徴を示す。
弾性手段は、作動部品と駆動部品との間に延びており、
弾性手段は、駆動部品を作動部品と接続する可撓性の薄板を備え、
装置は、小プレートと被駆動部品が上に配置された支持板を備え、
装置は、支持板上に固定された位置決定スタッドを備え、それによって、支持板上での小プレートの位置決定を可能にし、
小プレートは、位置決定スタッドに支持されて配置され、
小プレートは、その小プレートの切断面に形成された少なくとも一つの切込を備え、その切込は小プレートを支持板で位置決定するための位置決定スタッドを収容するためのものであり、
作動部品は、第一の方向に沿って駆動部品を移動させて、被駆動部品を駆動するのに適した第1作動モジュール、及び、第二の方向に駆動部品を移動させて、駆動部品を被駆動部品から遠ざけるのに適した第2作動モジュールを備え、それらの作動モジュールは同時に制御されることによって駆動部品のヒステリシス結合運動を生じさせるのに適しており、
第2作動モジュールは電極と可撓性の軸棒を備え、電極は、駆動部品を被駆動部品から遠ざけるために、駆動部品を第二の方向に移動させるように可撓性の軸棒を変形させるために制御されるのに適しており、
電極は、可撓性の薄板の部分に対向して延びている、凸状の、好ましくは放物線状の側面を備え、
第2作動モジュールは、電極の側面に沿って配置された一連の止具を備え、止具は薄板と電極との接触を防ぐのに適している。
【0012】
本発明は、また、同一支持板上に、
被駆動部品、
半導体材料製の小プレートであって、その内部に、被駆動部品と係合するための駆動部品、及び、支持板に対するステッピング運動に従って駆動部品が被駆動部品を駆動するように駆動部品を移動させるのに適した作動部品がエッチングによって形成された小プレート、
を配置することからなる段階を備える装置の組立て方法において、
弾性手段を介して駆動部品を被駆動部品と接触させて保持することからなる段階を備えることを特徴とする方法を提案するものである。
【0013】
本発明の方法は、下記の特徴を示すことができる。
装置は、支持板(30)上に固定された位置決定スタッドを備え、該方法は位置決定スタッドに小プレートを支持させて配置することからなる段階を備え、
小プレートは、小プレートの切断面に形成された少なくとも一つの切込を備え、上記方法は支持板上に小プレートを配置するための切込内に位置決定スタッドを配置することからなる段階から成る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
その他の特徴及び利点は、添付図面を参照して行う下記の説明からより明らかになるであろうが、その説明は、例示的であり、本発明を何ら限定するものではない。
図1は、本発明の第1実施態様による装置の概略的な斜視図である。
図2は、本発明の第1実施態様による装置の概略的な平面図である。
図3は、本発明の第2実施態様による装置の、小プレートがまだ被駆動部品に対して位置決定されていないときの概略的な平面図である。
図4は、本発明の第2実施態様による装置の、小プレートが被駆動部品に対して位置決定された後の概略的な平面図である。
図5は、図3及び図4に示した装置で使用されるための電極の概略図である。
【0015】
図1及び図2では、本発明の第1実施態様による装置は、被駆動部品10、駆動装置20及び支持板30を備える。
【0016】
支持板30は、被駆動部品10及び駆動装置20が配置された、平坦な収容面31を備える。
【0017】
被駆動部品10は、全体的に円柱形の歯車を備える。歯車は、非対称的な歯1、2、3、4、5から構成される歯形及びほぼ円柱形の軸11を備える。
【0018】
支持板30は、軸11を収容するための、全体的に円形の孔34、35を備える。孔34、35は、回転する軸11を案内するのに適した軸受を形成する。
【0019】
駆動装置20は、シリコンなどの半導体材料製の小プレート21を備える。駆動装置20は、小プレート21内にマイクロエッチングによって形成された作動部品200、割出部品50(図1には示されていない)及び駆動部品250を備える。
【0020】
駆動部品250は、三角形の形状を示す歯として示されている。歯は、歯車に対して半径方向に、歯車10の近傍に延びており、先端は歯車10の方を向いている。従って、駆動部品250は、歯車10の歯1、2、3、4、5と噛み合うのに適している。
【0021】
作動部品200は、主に、接線作動基本モジュール202及び割出モジュール50によって構成される。
【0022】
接線作動モジュール202は、櫛形構造体222(「コームドライブ」という英語の呼称で公知である)及び歯車10に対して全体的に接線方向に延びた可撓性の薄板212を備える。駆動部品250は、接線方向の薄板212によって櫛形構造体222に接続されている。
【0023】
接線作動モジュール202が交流信号によって制御されているとき、接線作動モジュール202は、接線方向(矢印I)に交番運動を発生させる。
【0024】
割出モジュール50は、歯車10に対して接線方向に延びている可撓性の薄板511及び割出部品550を備える。可撓性の薄板511は基板から突出して延びており、歯車10に対して半径方向に可撓性である。可撓性の薄板511は、その固定されていない端部の位置で割出部品550を支持する。割出部品550は、三角形の形状を示す歯の形をとる。歯は、歯車に対して半径方向に、歯車10の近傍に延びており、その先端は歯車10の方を向いている。従って、割出部品550は、歯車10の歯1、2、3、4、5と接触するのに適している。
【0025】
本発明の第1実施態様による装置は、また、支持板30上に固定された二つの位置決定スタッド32、33を備える。位置決定スタッド32、33は、全体的に円柱形の形状を示し、支持板30の収容面31に垂直な方向に延びている。
【0026】
小プレート21は、小プレートの外側切断面24に形成された二つの切込22、23を備える。切込22、23は、駆動部品250の両側に配置されている。切込22は、第1位置決定スタッド32を収容するためのものであり、切込23は第2位置決定スタッド33を収容するためのものであり、それによって小プレート21を支持板30上で位置決定することができる。位置決定スタッド32、33は、支持板30の収容面31上で小プレート21の唯一の位置を決定する。
【0027】
第1切込22は、全体的にV字形の形状を示す。切込22は二つの支持面を備え、その間に120°の角度を形成する。第1切込22の各支持面は、スタッド32の円柱形の表面で支持されるようになっている。
【0028】
第2切込23は、小プレート21の切断面24に平行な単一の支持面を備え、スタッド33の円柱形の表面で支持されるようになっている。
【0029】
位置決定スタッド32、33は、切込22、23と協働して、支持板30の収容面31上で小プレート20の位置を決定する。このように、位置決定スタッド32、33は、収容面31に平行に駆動装置を固定する機能を有する基準スタッドを形成する。
【0030】
装置の組立ては、下記の段階を備える。
【0031】
組立ての第一段階によると、歯車10は、支持板30上に回転式に取り付けられる。このため、軸11は、軸11に連結された歯車10が収容面31に垂直な回転軸を中心にして自由に回転することができるように軸受34、35に取り付けられる。
【0032】
組立ての第二段階によると、小プレート21は、第1スタッド32及び第2スタッド33に支持される。
【0033】
スタッド32、33は、駆動部品250が歯車10と接触するように、支持板30上に配置されている。
【0034】
駆動部品250は、接線方向の薄板212を介して歯車10と接触して保持されている。薄板212は、櫛形構造体222から突出して延びており、歯車10に対して半径方向に可撓性である。薄板212は弾力性があるので、駆動部品250は歯車10と係合して保持されている。
【0035】
可撓性の薄板212は、被駆動部品10に対する小プレート21の位置決定の欠陥を吸収する。
【0036】
特に、図1に見られるように、歯車10は軸受34、35によって案内される軸11に取り付けられている。支持板30に対する歯車の位置は、装置の部品全体の加工公差に関連する不確実性、特に、
歯車10及び軸11の幾何学的欠陥(歯車の円柱形性及び同心性の欠陥、軸11の直線性の欠陥)、
軸11の案内軸受34、35を収容する中繰りの位置決定の欠陥、
軸11への歯車10の取り付けの機械的遊び及び軸受34、35と軸11との間に存在する案内遊び、
に影響されやすい。
【0037】
また、歯車10に対する小プレート21の相対的な位置決定の不確実性も、同様に、支持板30上の位置決定スタッド32、33の位置決定の欠陥に由来する。
【0038】
装置は、下記のように動作する。
【0039】
接線作動モジュール202は、交流信号によって制御される。
【0040】
接線作動モジュール202によって発生した運動の第一の交番の間、駆動部品250は歯車10と係合し、歯車10を牽引する。割出部品550は、歯車10の歯を一つ飛び越える。
【0041】
接線作動モジュール202によって発生した反対方向の第二の交番の間、割出部品550は歯車10を動かないようにし、駆動部品250は歯車10を滑動する。
【0042】
このように、歯車10は、駆動部品250によるステッピング回転運動(矢印III)によって駆動される。割出部品50は、歯車10が逆方向に回転することを防止する戻り防止歯止めを形成する。
【0043】
図3及び図4は、本発明の第2実施態様による装置を示している。組立ては、作動部品200が半径方向作動モジュール203を備えることを除いて、第1実施態様の組立てと同じである。
【0044】
装置は、被駆動部品10、駆動装置20及び支持板30を備える。
【0045】
被駆動部品10は、場合によっては歯のある、車を備える。
【0046】
駆動装置20は、シリコンなどの半導体材料製の小プレート21を備える。駆動装置20は、小プレート21内にマイクロエッチングによって形成された作動部品200及び駆動部品250を備える。
【0047】
この第2実施態様では、作動部品200は、主に、接線作動基本モジュール202と半径方向作動基本モジュール203とによって構成されている。
【0048】
別の変形実施例(図示せず)では、また、小プレート21内に割出部品を形成することも考えられる。
【0049】
接線作動モジュール202は、櫛形構造体222及び歯車10に対して全体的に接線方向に延びた可撓性の薄板212を備える。駆動部品250は、接線方向の薄板212によって、櫛形構造体222に接続されている。
【0050】
接線作動モジュール202が交流信号によって制御されるとき、接線作動モジュール202は接線方向(矢印I)に交番運動を発生させる。
【0051】
半径方向作動モジュール203は、電極223、可撓性の薄板210及び止具243を備える。
【0052】
可撓性の薄板210は、全体的にL字形の形状を示し、第1枝部213及び第2枝部214を備える。
【0053】
第1枝部213は、歯車10に対して接線方向に延びている。第1枝部213は、基板から突出して延びており、歯車10に対して半径方向に可撓性である。
【0054】
第2枝部214は、歯車に対して全体的に半径方向に延びており、第1枝部213の固定されていない端部を駆動部品250に接続する。
【0055】
電極223を図5により詳細に示した。電極223は、全体的に凸形状、好ましくは、放物線の形状の側面233を備える。止具243は、側面233に沿って規則的な間隔で配置されている。止具243は、小プレート21内にエッチングされたスタッドによって形成されている。スタッドは、電極223から電気的に絶縁されている。
【0056】
電極223に電圧を印加したとき、この電圧は電極223と薄板210との間に電位差を生じさせる。電極223と薄板210との間に電界が形成される。この電界は、枝部213を電極223の側面233に接近させようとする静電気力を発生させる。この静電気力は枝部213の変形を引き起こし、従って、駆動歯250を歯車10に対して半径方向に並進させる。
【0057】
止具243は、薄板210の運動の幅を制限することができ、薄板210を電極223から離して保持し、第1枝部213が電極223の側面233と接触することを防止することができる。実際、異なる電圧で給電された薄板210と電極223との接触は、短絡の原因となり、装置の故障を引き起こすことがある。
【0058】
電極の側面233の凸形状によって、歯車10に対する駆動歯250の位置決定による枝部213の初期変形に関係なく、軸棒210の運動を制御することができる。
【0059】
このように、薄板210の枝部213は、歯車10に対する小プレートの位置決定の不確実性を吸収する。
【0060】
接線作動モジュール202が交流信号によって制御されるとき、接線作動モジュール202は、歯車10に対する接線方向(矢印I)に交番運動を発生させる。
【0061】
半径方向作動モジュール203の電極223が交流信号によって制御されるとき、半径方向作動モジュール203は、歯車10に対する半径方向(矢印II)に交番運動を発生させる。
【0062】
装置は、以下のように動作する。
【0063】
接線作動モジュール202及び半径方向作動モジュール203は、交流信号によって制御される。交流信号は、位相をずらされ、従って、駆動部品250は、ヒステリシス運動によって移動される。
駆動歯250のヒステリシス運動は、駆動位相(矢印I)と作動位相(矢印II)を交互にする。
駆動部品250は、歯車10の連続した歯と噛み合い、その歯車をステッピング回転運動によって駆動する。
【0064】
薄板212、210の各々の側面の可撓性によって、薄板をもう片方の薄板の作用下で変形させることができることが注目される。半径方向及び接線方向の二つの可撓性の薄板212、214によって、モジュール202、203の機械的な分離を確実にすることができる。実際、薄板の可撓性によって、二つの基本自由度に応じて、すなわち、半径方向と接線方向の二つの並進方向に沿って別々に駆動部品250の移動を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の第1実施態様による装置の概略的な斜視図である。
【図2】本発明の第1実施態様による装置の概略的な平面図である。
【図3】本発明の第2実施態様による装置の、小プレートがまだ被駆動部品に対して位置決定されていないときの概略的な平面図である。
【図4】本発明の第2実施態様による装置の、小プレートが被駆動部品に対して位置決定された後の概略的な平面図である。
【図5】図3及び4に示した装置で使用されるための電極の概略図である。
【符号の説明】
【0066】
1 歯
2 歯
3 歯
4 歯
5 歯
10 被駆動部品
11 軸
20 駆動装置
21 小プレート
22 第1切込
23 第2切込
24 切断面
30 支持板
31 収容面
32 第1位置決定スタッド
33 第2位置決定スタッド
34 孔
35 孔
50 割出モジュール
200 作動部品
202 第1作動モジュール
203 第2作動モジュール
222 櫛形構造体
223 電極
233 側面
243 止具
250 駆動部品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被駆動部品(10)、被駆動部品(10)と係合するための駆動部品(250)、及び、ステッピング運動に従って駆動部品(250)が被駆動部品(10)を駆動するように駆動部品(250)を移動させるのに適した作動部品(200)を備える装置であって、駆動部品(250)及び作動部品(200)が半導体材料製の小プレート(21)内のエッチングによって形成される装置において、駆動部品(250)を被駆動部品(10)と接触させて保持するための弾性プレストレス手段を備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
弾性手段(212)は、作動部品(200)と駆動部品(250)との間に延びていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
弾性手段(212)は、駆動部品(250)を作動部品(200)と接続する可撓性の薄板(212)を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
小プレート(21)と被駆動部品(10)が上に配置された支持板(30)を備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の装置。
【請求項5】
支持板(30)に固定された位置決定スタッド(32、33)を備え、それによって、支持板(30)上でのプレート(21)の位置決定を可能にすることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
小プレート(21)は、位置決定スタッド(32、33)に支持されて配置されていることを特徴とする、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
小プレート(21)は、小プレート(21)の切断面(24)に形成された少なくとも一つの切込(22、23)を備え、切込(22、23)は、プレート(21)を支持板(30)上で位置決定するための位置決定スタッド(32、33)を収容するためのものであることを特徴とする、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
作動部品(200)は、被駆動部品(10)を駆動するために第一の方向に沿って駆動部品(250)を移動させるのに適した第1作動モジュール(202)、及び、駆動部品(250)を被駆動部品(10)から遠ざけるために第二の方向に駆動部品(250)を移動させるのに適した第2作動モジュール(203)を備え、それらの作動モジュール(202、203)は同時に制御されて、駆動部品(250)のヒステリシス結合運動を生じさせるのに適していることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一つに記載の装置。
【請求項9】
第2作動モジュール(203)は、電極(223)と可撓性の軸棒(210)を備え、電極は、駆動部品(250)を被駆動部品(10)から遠ざけるために、駆動部品(250)を第二の方向に移動させることによって可撓性の軸棒(210)を変形させるように制御されるのに適していることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
電極は、可撓性の薄板(210)の部分(213)に対向して延びている、凸状の、好ましくは放物線状の側面(233)を備えることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
第2作動モジュール(203)は、電極(223)の側面(233)に沿って配置された一連の止具(243)を備え、止具(243)は薄板(210)と電極(223)との接触を防ぐのに適していることを特徴とする、請求項9または10に記載の装置。
【請求項12】
同一支持板(30)上に、
被駆動部品(10)、
半導体材料製の小プレート(21)であって、その内部に被駆動部品(10)と係合するための駆動部品(250)、及び、支持板(30)に対するステッピング運動に従って駆動部品(250)が被駆動部品(10)を駆動するように駆動部品(250)を移動させるのに適した作動部品(200)がエッチングによって形成された小プレート(21)、
を配置することからなる段階を備える装置の組立て方法において、
弾性手段(210、212)を介して駆動部品(250)を被駆動部品(10)と接触させて保持することからなる段階から成ることを特徴とする方法。
【請求項13】
装置が支持板(30)上に固定された位置決定スタッド(32、33)を備える方法において、該方法は、
位置決定スタッド(32、33)に小プレート(21)を支持させて配置することからなる段階、
から成ることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
小プレート(21)は、小プレート(21)の切断面(24)に形成された少なくとも一つの切込(22、23)を備える方法において、該方法は、
支持板(30)上に小プレート(21)を配置するために、切込(22、23)内に位置決定スタッド(32、33)を配置することからなる段階、
から成ることを特徴とする、請求項13に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2009−529429(P2009−529429A)
【公表日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−501323(P2008−501323)
【出願日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際出願番号】PCT/EP2006/060806
【国際公開番号】WO2006/097516
【国際公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(507069601)
【氏名又は名称原語表記】SILMACH
【Fターム(参考)】