説明

半導体発光素子

【課題】ワイヤボンディング用のパッド電極を有する半導体発光素子において、光取り出し効率を向上させる。
【解決手段】発光層25を含む半導体積層構造と、半導体積層構造と接続されるワイヤボンディング用のパッド電極と、パッド電極と半導体積層構造との間に介在する絶縁層40と、を備え、パッド電極は、絶縁層40を貫通し、半導体積層構造側とオーミック接触する下側パッド電極50と、絶縁層40上に形成され、下側パッド電極50とオーミック接触し、下側パッド電極50より発光層25から発せられた光の反射率が高く、下側パッド電極50より大きな面積であるワイヤボンディング用の上側パッド電極70と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤボンディング用の電極を有する半導体発光素子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体発光素子として、サファイアからなる基板上に、バッファ層、n型層、発光層、p型層をこの順序で形成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。p型層及び発光層の一部がエッチングにより除去されて、露出したn型層の表面にn電極が形成され、p型層の上には透光性を有するp電極が形成される。p電極の上には絶縁性膜が形成され、絶縁性膜の一部を開口させてp電極の表面を露出させ、露出させたp電極にパッド電極を形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−77717号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の半導体発光素子では、パッド電極の材料は、p電極とオーミック接触する材料を選択する必要があり、発光層から発せられる光の反射率が低いものを選択せざるを得ない場合がある。また、パッド電極は、ボンディングワイヤとの接続を考慮して、比較的広い面積で形成する必要もある。これにより、パッド電極による光の吸収量が大きくなり、素子の光取り出し効率が低下するという問題があった。
【0005】
したがって、本発明の目的は、ワイヤボンディング用の電極を有する半導体発光素子において、光取り出し効率を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するため、発光層を含む半導体積層構造と、前記半導体積層構造と接続されるワイヤボンディング用の電極と、前記電極と前記半導体積層構造との間に介在する絶縁層と、を備え、前記電極は、前記絶縁層を貫通し、前記半導体積層構造側とオーミック接触する下側電極と、前記絶縁層上に形成され、前記下側電極とオーミック接触し、前記下側電極より前記発光層から発せられた光の反射率が高く、前記下側電極より大きな面積であるワイヤボンディング用の上側電極と、を有する半導体発光素子が提供される。
【0007】
上記半導体発光素子において、前記上側電極は、前記下側電極よりも前記絶縁層との密着性が高いことが好ましい。
【0008】
上記半導体発光素子において、前記半導体積層構造は、n型半導体層と、発光層と、p型半導体層とを含む窒化物化合物半導体からなり、前記p型半導体層上に、前記p型半導体層とオーミック接触する導電性酸化物からなり、前記発光層から発せられた光に対して透明なp電極を備え、前記絶縁層は、前記p電極上に形成され、前記電極は、前記p電極とオーミック接触する下側pパッド電極と、前記下側pパッド電極とオーミック接触する上側pパッド電極と、有するpパッド電極を含むものであってもよい。
【0009】
上記半導体発光素子において、前記絶縁層は、前記n型半導体層上に形成され、前記電極は、前記n型半導体層とオーミック接触する下側n電極と、前記下側n電極とオーミック接触する上側n電極と、有するn電極を含むものであってもよい。
【0010】
また、本発明は、上記目的を達成するため、第1導電型層と第2導電型層とに挟まれた発光層を有する半導体積層構造を有し、前記発光層の前記第2導電型層側から光を取り出す半導体発光素子であって、第2の導電型層にオーミック接触する透明電極と、前記透明電極上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成されたワイヤボンディング用の上側電極と、前記絶縁層を貫通し、前記透明電極および前記ワイヤボンディング用電極にオーミック接触し、前記上側電極よりも面積の小さい下側電極と、前記透明電極の前記下側電極に接しない領域を透過した光の少なくとも一部を反射する反射部と、を有する半導体発光素子が提供される。
【0011】
上記半導体発光素子において、前記反射部は、前記発光層から発せられた光の反射率が前記上側電極よりも高く、前記透明電極、前記上側電極、および前記下側電極と接触しないように、前記絶縁層中に形成されるものであってもよい。
【0012】
上記半導体発光素子において、前記上側電極は前記下側電極と一体に形成されるものであってもよい。
【0013】
上記半導体発光素子において、前記下側電極は、前記透明電極とオーミック接触するパッド電極であってもよい。
【0014】
上記半導体発光素子において、前記上側電極は、ボンディングワイヤを接続するためのボンディング領域と、前記ボンディング領域から延在する線状の延在領域と、を含み、前記反射部は、前記ボンディング領域および前記延在領域の下方に形成されてもよい。
【0015】
上記半導体発光素子において、前記上側電極は、ボンディングワイヤを接続するためのボンディング領域と、前記ボンディング領域から延在する線状の延在領域と、を含み、前記反射部は、前記延在領域の下方に形成されてもよい。
【0016】
上記半導体発光素子において、前記上側電極は、ボンディングワイヤを接続するためのボンディング領域と、前記ボンディング領域から延在する線状の延在領域と、を含み、前記反射部は、前記ボンディング領域の下方に形成されてもよい。
【0017】
上記半導体発光素子において、前記上側電極は、ボンディングワイヤを接続するためのボンディング領域と、前記ボンディング領域から延在する線状の延在領域と、を含み、前記延在領域の下方の前記反射部の領域は、前記延在領域の長さ方向に沿って形成された、前記延在領域の幅の230%より小さい幅を有する線状の領域であってもよい。
【0018】
上記半導体発光素子において、前記上側電極は、前記下側電極よりも前記絶縁層との密着性が高いものであってもよい。
【0019】
上記半導体発光素子において、前記第1導電型層および前記第2導電型層は、それぞれn型半導体層およびp型半導体層であり、前記第1導電型層、前記第2導電型層、および前記発光層は、窒化物化合物半導体からなり、前記透明電極は、導電性酸化物からなり、前記下側電極は、前記透明電極とオーミック接触する下側パッド電極と、前記下側パッド電極とオーミック接触する上側パッド電極とを有するものであってもよい。
【0020】
上記半導体発光素子は、前記第1導電型層にオーミック接触する下側n電極と、前記下側n電極にオーミック接触する上側n電極と、有するn電極をさらに含むものであってもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ワイヤボンディング用の電極を有する半導体発光素子において、光取り出し効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態を示す半導体発光素子の模式断面図である。
【図2】図2は、半導体発光素子の模式平面図である。
【図3】図3は、第1の実施の形態の変形例を示す半導体発光素子の模式平面図である。
【図4】図4は、第1の実施の形態の変形例を示す半導体発光素子の模式平面図である。
【図5】図5は、第1の実施の形態の変形例を示す半導体発光素子の模式平面図である。
【図6】図6は、第1の実施の形態の変形例を示す半導体発光素子の模式断面図である。
【図7】図7は、第2の実施の形態を示す半導体発光素子の模式平面図である。
【図8】図8(a)、(b)は、図7の半導体発光素子の垂直断面図である。
【図9】図9は、延在領域の幅に対する反射膜の幅の割合を横軸、光取り出し量を縦軸とするグラフである。
【図10】図10は、第2の実施の形態の発光素子のボンディング領域近傍の部分拡大図である。
【図11】図11(a)、(b)は、第2の実施の形態の変形例を示す半導体発光素子の垂直断面図である。
【図12】図12(a)、(b)は、第3の実施の形態を示す半導体発光素子の垂直断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
〔第1の実施の形態〕
図1及び図2は本発明の第1の実施の形態を示し、図1は半導体発光素子の模式断面図である。
【0024】
この発光素子1は、図1に示すように、サファイア基板10と、サファイア基板10上に設けられるバッファ層20と、バッファ層20上に設けられるn型コンタクト層22と、n型コンタクト層22上に設けられるn型ESD層23と、n型ESD層23上に形成されるn型クラッド層24と、n側クラッド層24上に設けられる発光層25と、発光層25上に設けられるp型クラッド層26と、p型クラッド層26上に設けられるp型コンタクト層27とを含む半導体積層構造を備える。また、p型コンタクト層27からn型コンタクト層22の一部がエッチングにより除去され、n型コンタクト層22の一部が露出している。
【0025】
ここで、バッファ層20と、n型コンタクト層22と、n型ESD層23と、n型クラッド層24と、発光層25と、p型クラッド層26と、p型コンタクト層27とはそれぞれ、III族窒化物化合物半導体からなる層である。III族窒化物化合物半導体は、例えば、AlGaIn1−x−yN(ただし、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の四元系のIII族窒化物化合物半導体を用いることができる。
【0026】
本実施形態においては、バッファ層20は、AlNから形成される。そして、n型コンタクト層22、n型ESD層23及びn型クラッド層24は、所定量のn型ドーパント(例えば、Si)をそれぞれドーピングしたn−GaNからそれぞれ形成される。また、発光層25は、複数の井戸層と複数の障壁層とを含んで形成される多重量子井戸構造を有する。井戸層は例えばGaNから、障壁層は例えばInGaN若しくはAlGaN等から形成される。さらに、p型クラッド層26及びp型コンタクト層27は、所定量のp型ドーパント(例えば、Mg)をドーピングしたp−GaNからそれぞれ形成される。
【0027】
サファイア基板10の上に設けられるバッファ層20からp型コンタクト層27までの各層は、例えば、有機金属化学気相成長法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition : MOCVD)、分子線エピタキシー法(Molecular Beam Epitaxy : MBE)、ハライド気相エピタキシー法(Halide Vapor Phase Epitaxy : HVPE)等によって形成することができる。ここで、バッファ層20がAlNから形成されるものを例示したが、バッファ層20はGaNから形成することもできる。また、発光層25の量子井戸構造は、多重量子井戸構造でなく、単一量子井戸構造、歪量子井戸構造にすることもできる。
【0028】
また、発光素子1は、p型コンタクト層27上に設けられるp電極30と、p電極30上及び半導体積層構造上に形成される絶縁層40と、を備えている。さらに、発光素子1は、絶縁層40を貫通しp電極30とオーミック接触する下側pパッド電極50と、絶縁層40を貫通しn型コンタクト層22とオーミック接触する下側n電極60と、を備えている。
【0029】
p電極30は、発光層25から発せられる光に対して透明な導電性酸化物から形成され、本実施形態においてはITO(Indium Tin Oxide)から形成される。p電極30は、例えば、真空蒸着法を用いて形成される。なお、p電極30は、スパッタリング法又はCVD法等により形成することもできる。本実施形態においては、p電極30には、後述する上側pパッド電極70の真下に非形成領域32が存在する。非形成領域32は、エッチング等により形成することができる。
【0030】
本実施形態においては、絶縁層40としてSiOが用いられる。尚、絶縁層40として他の材料を用いてもよく、例えばSiNの他、TiO、Al、Ta等の金属酸化物、若しくはポリイミド等の電気絶縁性を有する樹脂材料から形成することもできる。絶縁層40は、例えば真空蒸着法により形成されるが、化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition : CVD)により形成することもできる。絶縁層40におけるp電極30の上側の一部と、n型コンタクト層22の上側の一部は、下側pパッド電極50及び下側n電極60を形成するために、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術を用いて除去される。
【0031】
下側pパッド電極50は、p電極30と接触する第1金属層52と、この上に形成される第2金属層54と、を含む。第1金属層52は、例えばNi、Rh、Ti、Cr等のITOとオーミック接触する金属からなる。本実施形態においては、第1金属層52としてNiが、第2金属層54としてAuがそれぞれ用いられる。また、下側n電極60は、n型コンタクト層22と接触する第1金属層62と、この上に形成される第2金属層64と、を含む。第2金属層62は、例えばNi、Rh、Ti、V、Pt、Cr等のn型コンタクト層22とオーミック接触する金属からなる。本実施形態においては、第1金属層62と第2金属層64は、下側pパッド電極50の第1金属層52及び第2金属層64と同じ材料が用いられる。
【0032】
下側pパッド電極50及び下側n電極60は、例えば真空蒸着法を用いて形成される。本実施形態において、下側pパッド電極50を構成する材料と、下側n電極60を構成する材料とは、同一材料であり、電極材料を同時に真空蒸着することにより各電極50,60が形成される。尚、下側pパッド電極50と下側n電極60を異なる材料としてもよく、この場合は同時でなく別々に形成される。また、下側pパッド電極50及び下側n電極60を、スパッタリング法により形成することもできる。
【0033】
また、発光素子1は、絶縁層40上に形成され、下側pパッド電極50とオーミック接触する上側pパッド電極70を備えている。上側pパッド電極70は、平面視にて、下側pパッド電極50よりも大きく形成される。上側pパッド電極70は、絶縁層40及び下側pパッド電極50と接触する第1金属層72と、この上に形成され実装時にボンディングワイヤ(図示せず)が接続される第2金属層74と、を含む。第1金属層72は、第2金属層74よりも、発光層25から発せられる光に対して反射率が高い金属からなる。また、第2金属層74は、ボンディングワイヤとの接合に適した金属が選択される。本実施形態においては、第1金属層72としてAlが、第2金属層74としてAuがそれぞれ用いられる。尚、第1金属層72は、Al以外の材料を用いることができ、例えばAgから形成することもできるし、Al又はAgを主成分として含む合金から形成することもできる。
【0034】
また、発光素子1は、絶縁層40上に形成され、下側n電極60とオーミック接触する上側n電極80を備えている。上側n電極80は、平面視にて、下側n電極60よりも大きく形成される。上側n電極80は、絶縁層40及び下側n電極60と接触する第1金属層82と、この上に形成され実装時にボンディングワイヤ(図示せず)が接続される第2金属層84と、を含む。第1金属層82は、第2金属層84よりも、発光層25から発せられる光に対して反射率が高い金属からなる。また、第2金属層84は、ボンディングワイヤとの接合に適した金属が選択される。本実施形態においては、第1金属層82及び第2金属層84は、上側pパッド電極70の第1金属層72及び第2金属層74と同じ材料が用いられる。
【0035】
上側pパッド電極70及び上側n電極80は、ボンディングワイヤのボール径に応じた面積となっており、下側pパッド電極50及び下側n電極60よりも大きな面積で形成される。これに対し、下側pパッド電極50及び下側n電極60は、p電極30及びn型コンタクト層22とのオーミック接触を主目的としていることから、上側pパッド電極70及び上側n電極80よりも小さな面積で形成される。本実施形態においては、上側pパッド電極70及び上側n電極80の直径は60μm〜90μmであり、下側pパッド電極50及び下側n電極60の直径は5μm〜30μmである。
【0036】
また、上側pパッド電極70及び上側n電極80の第1金属層72,82は、下側pパッド電極50及び下側n電極60の第1金属層52,62よりも、絶縁層40との密着性が高い材料が選択されている。さらに、下側pパッド電極50及び下側n電極60の第1金属層52,62には、上側pパッド電極70及び下側n電極80の第1金属層72,82よりもp電極30及びn型コンタクト層22とのオーミック抵抗が小さい材料が用いられる。また、上側pパッド電極70及び上側n電極80の第1金属層72,82は、下側pパッド電極50及び下側n電極60の第1金属層52,62よりも反射率の高い材料が用いられる。
【0037】
上側pパッド電極70及び上側n電極80は、例えば真空蒸着法を用いて形成される。本実施形態において、上側pパッド電極70を構成する材料と、上側n電極80を構成する材料とは、同一材料であり、電極材料を同時に真空蒸着することにより各電極70,80が形成される。尚、上側pパッド電極70と上側n電極80を異なる材料としてもよく、この場合は同時でなく別々に形成される。また、上側pパッド電極70及び上側n電極80を、スパッタリング法により形成することもできる。尚、特に図示していないが、下側pパッド電極50と上側pパッド電極70の間にバリア層を形成してもよい。
【0038】
図2は、半導体発光素子の模式平面図である。
図2に示すように、発光素子1は平面視にて略四角形状に形成される。発光素子1の平面寸法は、例えば、縦寸法及び横寸法がそれぞれ略350μmである。本実施形態においては、上側pパッド電極70及び上側n電極80は、対辺状に配置されている。また、上側pパッド電極70の真下には、p電極30が形成されていない非形成領域32が存在する。
【0039】
以上のように構成された発光素子1によれば、上側pパッド電極70及び上側n電極80にボンディングワイヤが接続される。そして、上側pパッド電極70及び上側n電極80に順方向の電圧を印加すると、発光層25から青色領域の波長の光が発せられる。例えば、発光素子1は、順電圧が3V程度で、順電流が20mAの場合に、ピーク波長が455nm程度の光を発する。
【0040】
発光層25から発せられた光のうち、下側pパッド電極50へ入射する光は、p電極30とオーミック接触している第1層52にて比較的大きく吸収される。しかしながら、本実施形態の発光素子1によれば、下側pパッド電極50がワイヤボンディングに必要な面積を有する上側pパッド電極70より小さく形成されているので、第1層52への入射量が比較的小さくなっている。また、上側pパッド電極70へ入射する光の殆どは、絶縁層40上に形成されている反射率の高い第1層72にて反射され、光の吸収が比較的大きい第2層74まで到達することはない。
【0041】
このように、p電極30上に絶縁層40を形成し、p電極30とオーミック接触する下側pパッド電極50と、ワイヤボンディング用の上側pパッド電極70とを別個に形成したので、パッド電極における光の吸収量を小さくするとともに、効率よく光を反射させることができ、発光素子1からの光取り出し量を向上させることができる。
【0042】
さらに、上側pパッド電極70及び上側n電極80における絶縁層40と接触する第1層72,82に、絶縁層40と密着性の高い材料を選択することができ、パッド電極の剥がれ等の不具合を抑制することができ、実用に際して極めて有利である。
【0043】
また、上側pパッド電極70の真下に、p電極30が形成されていない非形成領域32を設けたので、発光層25における上側pパッド電極70の真下の領域には電流が比較的流れない状態となり、発光が抑制されることとなる。このように、上側pパッド電極70の近傍での発光が抑制されるようにして、上側pパッド電極70で吸収される光量を減じることができる。さらに、発光層25から発せられた光の一部が、非形成領域32を通過することにより、導電性酸化物からなるp電極30において光が吸収されることはなく、素子の光取り出し効率をさらに向上させることができる。
【0044】
また、p側とn側で電極に同じ材料を用いたので、p側とn側の電極を同時に形成することができ、製造コストの低減を図ることができる。
【0045】
尚、前記実施形態においては、平面視が略正方形状の発光素子1を例示したが、例えば図3及び図4に示すように、略長方形状であってもよいことは勿論である。図3及び図4の発光素子101,201は、上側pパッド電極70及び上側n電極80が、ボンディングワイヤとの接続部70a,80aと、接続部70a,80aから延在する延在部70b,80bと、を有する。そして、延在部70b,80bに下側pパッド電極50及び下側n電極60が接続されている。尚、図3及び図4においては、延在部70b,80bは、前述の第2層74,84のみにより形成されている。
【0046】
図3の発光素子101においては、上側pパッド電極70及び上側n電極80の延在部70b,80bが、平面視にて、対向する発光素子1の辺部に沿って延びている。図4の発光素子201においては、平面視にて、一方の延在部80bが発光素子1の中央を所定方向へ延び、他方の2つの延在部70bが一方の延在部80bを挟むように辺部に沿って延びている。図3及び図4の発光素子101,201は、いずれも、延在部70b,80bに複数の下側pパッド電極50及び下側n電極60が接続されており、効率よく電流が拡散されるようになっている。
【0047】
また、前記実施形態においては、上側pパッド電極70及び上側n電極80が対辺状に配置されるものを示したが、電極の配置は任意である。例えば、一方の電極が中央側に配置され、他方の電極が外縁側に配置されるようにしてもよいし、図5の発光素子301のように上側pパッド電極70及び上側n電極80が対角状に配置されるものであってもよい。
【0048】
また、前記実施形態においては、上側pパッド電極70及び上側n電極80の高さが異なるものを示したが、例えば図6に示すように、上側n電極80側の絶縁層40を厚くすることにより、同じ高さとすることも可能である。この場合、ワイヤを形成する高さが同じ高さとなるので、発光素子1の実装時に極めて便利である。
【0049】
また、前記実施形態においては、p電極30に非形成領域32を設けたものを示したが、非形成領域32を設けずともよいことは勿論である。この場合、非形成領域32を設けるためのエッチング工程等を省略することができる。
【0050】
また、前記実施形態においては、p側とn側の両方に本発明の電極を適用したものを示したが、いずれか一方であってもよいことは勿論である。さらに、発光素子1が青色領域にピーク波長を有するLEDであるものを示したが、紫外領域、緑色領域等にピーク波長を有するLEDであってもよいことは勿論である。
【0051】
また、前記実施形態においては、窒化ガリウム系化合物半導体を用いた発光素子1について述べたが、GaAlAsやGaP、GaAsP、InGaAlP等の化合物半導体を用いた発光素子に対しても、本発明の思想を逸脱しない範囲内で適用することが可能である。
【0052】
〔第2の実施の形態〕
本発明の第2の実施の形態では、発光層25から発せられる光に対する反射率が高い金属からなる反射部として、第1の実施の形態の第1金属層72の代わりに、ボンディング用電極から独立した反射膜を用いる。なお、第1の実施の形態と同様の点については、説明を省略または簡略化する。
【0053】
図7は、本発明の第2の実施の形態に係る発光素子2の模式平面図である。図8(a)は、図7の線分A−Aに沿った発光素子2の垂直断面図であり、図8(b)は、図7の線分B−Bに沿った発光素子2の垂直断面図である。
【0054】
発光素子2は、第1の実施の形態の発光素子1と同様に、サファイア基板10と、サファイア基板10上に設けられるバッファ層20と、バッファ層20上に設けられるn型コンタクト層22と、n型コンタクト層22上に設けられるn型ESD層23と、n型ESD層23上に形成されるn型クラッド層24と、n側クラッド層24上に設けられる発光層25と、発光層25上に設けられるp型クラッド層26と、p型クラッド層26上に設けられるp型コンタクト層27とを含む半導体積層構造を備える。また、p型コンタクト層27からn型コンタクト層22の一部がエッチングにより除去され、n型コンタクト層22の一部が露出している。半導体積層構造の各部の材料や製法は、第1の実施の形態の発光素子1と同様である。
【0055】
また、発光素子2は、p型コンタクト層27上に設けられるp電極30と、p電極30上及び半導体積層構造上に形成される絶縁層40と、を備えている。p電極30及び絶縁層40の材料や製法は、第1の実施の形態と同様である。
【0056】
さらに、発光素子2は、パッド電極91を介してp電極30とオーミック接触するボンディング用p電極90と、パッド電極95を介してn型コンタクト層22とオーミック接触するボンディング用n電極94と、を備えている。
【0057】
ボンディング用p電極90及びボンディング用n電極94は、それぞれ第1の実施の形態の反射率が高い金属からなる第1金属層72、82に相当する反射部を含まない。
【0058】
また、ボンディング用p電極90は、第1の実施の形態の上側pパッド電極70に対応し、パッド電極91は、第1の実施の形態の下側pパッド電極50に対応する。
【0059】
また、ボンディング用n電極94は、第1の実施の形態の上側n電極80に対応し、パッド電極95は、第1の実施の形態の下側n電極60に対応する。
【0060】
ボンディング用p電極90およびボンディング用n電極94は、平面視にて、それぞれパッド電極91およびパッド電極95よりも大きく形成される。すなわち、ボンディング用p電極90およびボンディング用n電極94は、それぞれパッド電極91およびパッド電極95よりも面積が大きい。
【0061】
また、ボンディング用p電極90は、ボンディングワイヤ(図示しない)を接続するためのボンディング領域903と、ボンディング領域903から延在する線上の延在領域904を有する。パッド電極91は延在領域904下に設けられる。延在領域904下に複数のパッド電極91が設けられることにより、p電極30に効率よく電流を拡散させることができる。
【0062】
ボンディング用n電極94は、ボンディングワイヤを接続するためのボンディング領域943と、ボンディング領域943から延在する線上の延在領域944を有する。パッド電極95は延在領域944下に設けられる。延在領域944下に複数のパッド電極95が設けられることにより、n型コンタクト層22に効率よく電流を拡散させることができる。
【0063】
ボンディング用p電極90およびボンディング用n電極94の材料として、ボンディングワイヤとの接合に適した金属、例えば、Auが用いられる。ボンディング用p電極90とボンディング用n電極94の材料は同一であってもよい。
【0064】
ボンディング用p電極90およびボンディング用n電極94は、例えば真空蒸着法またはスパッタリング法を用いて形成される。ボンディング用p電極90とボンディング用n電極94の材料が同一である場合、ボンディング用p電極90およびボンディング用n電極94を同時に形成することができる。
【0065】
ボンディング用p電極90およびボンディング用n電極94に順方向の電圧を印加すると、発光層25から青色領域の波長の光が発せられる。例えば、発光素子2は、順電圧が3V程度で、順電流が20mAの場合に、ピーク波長が455nm程度の光を発する。
【0066】
反射膜92は、ボンディング用p電極90およびボンディング用n電極94よりも、発光層25から発せられる光に対して反射率が高い金属、例えば、Al、Ag、またはこれらの少なくとも一方を主成分とする合金からなる。
【0067】
ボンディング用p電極90およびボンディング用n電極94は、発光層25から発せられた光に対する反射率が比較的低いため、この光が吸収されやすい。しかしながら、本実施形態の発光素子2によれば、ボンディング用p電極90およびボンディング用n電極94の方向へ進む光の殆どは、絶縁層40中の反射膜92により反射され、ボンディング用p電極90およびボンディング用n電極94の方向まで到達することはない。このように、反射膜92により光を反射させ、発光素子2からの光取り出し量を向上させることができる。
【0068】
反射膜92は、少なくともボンディング用p電極90の下方に、ボンディング用p電極90の形状に対応した形状に形成される。これにより、p電極30のボンディング用p電極90に接しない領域を透過した光の少なくとも一部を反射することができる。
【0069】
より好ましくは、反射膜92は、ボンディング用p電極90およびボンディング用n電極94の下方に、これらの形状に対応した形状に形成される。これにより、発光素子2からの光取り出し量をより向上させることができる。
【0070】
反射膜92が、ボンディング用p電極90およびボンディング用n電極94の形状に対応した形状に形成されるのは、発光層25からボンディング用p電極90およびボンディング用n電極94の方向へ進む光を反射し、それ以外の方向へ進む光をそのまま外部へ取り出すためである。
【0071】
例えば、ボンディング用p電極90の線状の延在領域904の下方の反射膜92の領域は、延在領域904の幅W1となるべく近い幅W2を有する、延在領域904の長さ方向に沿った線状の領域であることが好ましい。この反射膜92の線状の領域の長さ方向の中心線は、延在領域904の直下の領域内にある。
【0072】
同様に、ボンディング用n電極94の線状の延在領域944の下方の反射膜92の領域は、延在領域944の幅となるべく近い幅を有する、延在領域904の長さ方向に沿った線状の領域であることが好ましい。この反射膜92の線状の領域の長さ方向の中心線は、延在領域944の直下の領域内にある。
【0073】
ここで、延在領域904、944の幅に対するその下方の反射膜92の領域の幅と、発光素子2の光取り出し量との関係の一例を図9を用いて示す。この例において、ボンディング用p電極90及びボンディング用n電極94はAuからなり、反射膜92はAlからなる。延在領域904、944の幅は、10μmである。
【0074】
図9は、延在領域904、944の幅に対する反射膜92の幅の割合を横軸、光取り出し量の相対値[%]を縦軸とするグラフである。相対値[%]は、反射膜92を形成しない場合の値を100%とする光取り出し量の相対値である。
【0075】
図9から分かるように、延在領域904、944の幅と反射膜92の幅が等しいときに光取り出し量が最大になり、幅の差が広がるほど光取り出し量が減少する。光取り出し量増加の効果を得る、すなわち光取り出し量の相対値が100%を超えるためには、延在領域904、944の幅に対する反射膜92の幅の割合は0%より大きく、およそ230%より小さいことが求められる。また、より多くの光を取り出すために、延在領域904、944の幅に対する反射膜92の幅の割合は約25%〜200%であることが好ましく、約40%〜160%であることがより好ましい。
【0076】
また、反射膜92は、絶縁層40中に、p電極30およびボンディング用p電極90と接触しないように形成される。一般に、反射率が高い金属は、エレクトロマイグレーションが発生しやすいものが多い。そのため、第1の実施の形態の第1金属層72、82のような、他の導電部材に接続される部材に反射率が高い金属を用いる場合、材料の選択の幅が狭くなるという問題が生じる。しかし、本実施の形態の反射膜92は、全面が絶縁層40に覆われ、他の導電部材と接触しないため、エレクトロマイグレーションが発生した場合であっても、発光素子2の電気的特性を損なうおそれがない。そのため、反射膜90の材料の選択の幅は、第1金属層72、82等のそれよりも広い。すなわち、反射膜90を用いることにより、発光層25から発せられる光に対する高い反射率を有する反射部の材料の選択の幅を広げることができる。
【0077】
パッド電極91は、例えばNi、Rh、Ti、Cr等のITOとオーミック接触する金属からなる。パッド電極95は、例えばNi、Rh、Ti、V、Pt、Cr等のn型コンタクト層22とオーミック接触する金属からなる。パッド電極91とパッド電極95の材料は同一であってもよい。
【0078】
パッド電極91、95は、例えば真空蒸着法またはスパッタリング法を用いて形成される。パッド電極91とパッド電極95の材料が同一である場合、パッド電極91、95を同時に形成することができる。
【0079】
図10は、発光素子2のボンディング領域903近傍の部分拡大図である。図10に示すように、ボンディング用p電極90は多層構造を有してもよい。多層構造は、例えば、Tiからなる第1層900a、Niからなる第2層900b、Auからなる第3層900c、Alからなる第4層900dを順に積層した構造である。このような多層構造においては、ボンディング領域903で電気抵抗の低いAu層を露出させてボンディングワイヤを接続することにより、ボンディングワイヤとボンディング用p電極90とのコンタクト抵抗を小さくすることができる。また、最下層にTi層を設けることにより、SiO等からなる絶縁層40との密着性を向上させることができる。なお、ボンディング用p電極90と同様に、ボンディング用n電極94もこのような多層構造を有してもよい。
【0080】
図11(a)、(b)は、本実施の形態の発光素子2の変形例である発光素子3の垂直断面図である。発光素子3は、パッド電極91、95が形成されない点において、発光素子2と異なる。
【0081】
発光素子3のボンディング用p電極905は、パッド電極91に対応する下側電極901と、ボンディング用p電極90に対応する上側電極902を有する。また、発光素子3のボンディング用p電極945は、パッド電極95に対応する下側電極941と、ボンディング用p電極94に対応する上側電極942を有する。下側電極901と上側電極902は一体に形成され、下側電極941と上側電極942は一体に形成される。
【0082】
この様に、ボンディング用p電極(多層構造を有する場合はその最下層)がp電極30と適切にコンタクトできる材料からなる場合は、パッド電極91の形成を省略することができる。また、ボンディング用n電極(多層構造を有する場合はその最下層)がn型コンタクト層22と適切にコンタクトできる材料からなる場合は、パッド電極95の形成を省略することができる。
【0083】
〔第3の実施の形態〕
第3の実施の形態は、発光層25から発せられる光に対する高い反射率を有する反射部を、反射膜92の代わりにボンディング用p電極及びボンディング用n電極の下部(積層構造の最下層)として設ける点において第2の実施の形態と異なる。なお、第2の実施の形態と同様の点については、説明を省略または簡略化する。
【0084】
図12(a)、(b)は、第3の実施の形態の発光素子4の垂直断面図である。なお、ボンディング用p電極及びボンディング用n電極のレイアウトは、第2の実施の形態の発光素子2と同様である。
【0085】
ボンディング用p電極110は、反射部としての下層膜111と下層膜111上の上層膜112を有する。上層膜112の材料として、ボンディングワイヤとの接合に適した金属、例えば、Auが用いられる。下層膜111は、上層膜112よりも、発光層25から発せられる光に対して反射率が高い金属、例えば、Al、Ag、またはこれらの少なくとも一方を主成分とする合金からなる。
【0086】
また、下層膜111がNi膜であり、上層膜112がAu膜とAl膜の積層膜である構成であってもよい。
【0087】
ボンディング用n電極113は、反射部としての下層膜114と下層膜114上の上層膜115を有する。上層膜115の材料として、ボンディングワイヤとの接合に適した金属、例えば、Auが用いられる。下層膜114は、上層膜115よりも、発光層25から発せられる光に対して反射率が高い金属、例えば、Al、Ag、またはこれらの少なくとも一方を主成分とする合金からなる。
【0088】
下層膜111、114は、発光層25から発せられて上層膜112、115の方向へ進む光を反射することができる。これにより、発光素子4の光取り出し量を増加させることができる。
【0089】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記に記載した実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
【0090】
例えば、上記の各実施の形態においては、半導体積層構造のn型の層とp型の層が逆であってもよい。すなわち、n型コンタクト層22、n型ESD層23、およびn型クラッド層24から構成されるn型半導体層の代わりにp型半導体層が形成され、p型クラッド層26およびp型コンタクト層27から構成されるp型半導体層の代わりにn型半導体層が形成されてもよい。
【符号の説明】
【0091】
1 発光素子
2 発光素子
3 発光素子
4 発光素子
10 基板
22 n型コンタクト層
25 発光層
30 p電極
32 非形成領域
40 絶縁層
50 下側pパッド電極
60 下側n電極
70 上側pパッド電極
80 上側n電極
90 ボンディング用p電極
901 下側電極
902 上側電極
903 ボンディング領域
904 延在領域
905 ボンディング用p電極
91 パッド電極
92 反射膜
101 発光素子
201 発光素子
301 発光素子
401 発光素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1導電型層と第2導電型層とに挟まれた発光層を有する半導体積層構造を有し、前記発光層の前記第2導電型層側から光を取り出す半導体発光素子であって、
第2の導電型層にオーミック接触する透明電極と、
前記透明電極上に形成された絶縁層と、
前記絶縁層上に形成されたワイヤボンディング用の上側電極と、
前記絶縁層を貫通し、前記透明電極および前記ワイヤボンディング用電極にオーミック接触し、前記上側電極よりも面積の小さい下側電極と、
前記透明電極の前記下側電極に接しない領域を透過した光の少なくとも一部を反射する反射部と、
を有する半導体発光素子。
【請求項2】
前記反射部は、前記発光層から発せられた光の反射率が前記上側電極よりも高く、前記透明電極、前記上側電極、および前記下側電極と接触しないように、前記絶縁層中に形成される、
請求項1に記載の半導体発光素子。
【請求項3】
前記上側電極は前記下側電極と一体に形成される、
請求項2に記載の半導体発光素子。
【請求項4】
前記下側電極は、前記透明電極とオーミック接触するパッド電極である、
請求項2に記載の半導体発光素子。
【請求項5】
前記上側電極は、ボンディングワイヤを接続するためのボンディング領域と、前記ボンディング領域から延在する線状の延在領域と、を含み、
前記反射部は、前記ボンディング領域および前記延在領域の下方に形成される、
請求項2〜4のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
【請求項6】
前記上側電極は、ボンディングワイヤを接続するためのボンディング領域と、前記ボンディング領域から延在する線状の延在領域と、を含み、
前記反射部は、前記延在領域の下方に形成される、
請求項2〜4のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
【請求項7】
前記上側電極は、ボンディングワイヤを接続するためのボンディング領域と、前記ボンディング領域から延在する線状の延在領域と、を含み、
前記反射部は、前記ボンディング領域の下方に形成される、
請求項2〜4のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
【請求項8】
前記上側電極は、ボンディングワイヤを接続するためのボンディング領域と、前記ボンディング領域から延在する線状の延在領域と、を含み、
前記延在領域の下方の前記反射部の領域は、前記延在領域の長さ方向に沿って形成された、前記延在領域の幅の230%より小さい幅を有する線状の領域である、
請求項2〜7のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
【請求項9】
前記反射部は、前記上側電極の下部または全部として形成され、前記発光層から発せられた光の反射率が前記下側電極より高い、
請求項1に記載の半導体発光素子。
【請求項10】
前記上側電極は、前記下側電極よりも前記絶縁層との密着性が高い、
請求項9に記載の半導体発光素子。
【請求項11】
前記第1導電型層および前記第2導電型層は、それぞれn型半導体層およびp型半導体層であり、
前記第1導電型層、前記第2導電型層、および前記発光層は、窒化物化合物半導体からなり、
前記透明電極は、導電性酸化物からなり、
前記下側電極は、前記透明電極とオーミック接触する下側パッド電極と、前記下側パッド電極とオーミック接触する上側パッド電極とを有する、
請求項10に記載の半導体発光素子。
【請求項12】
前記第1導電型層にオーミック接触する下側n電極と、前記下側n電極にオーミック接触する上側n電極と、有するn電極をさらに含む、
請求項11に記載の半導体発光素子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−192960(P2011−192960A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−261646(P2010−261646)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【出願人】(000241463)豊田合成株式会社 (3,467)
【Fターム(参考)】