説明

半導体装置の搬送装置、半導体装置の検査装置、及び、半導体装置の搬送方法

【課題】半導体装置の搬送効率を低下させずに、搬送装置における振動を軽減する。
【解決手段】半導体装置の搬送装置90は、半導体装置3を保持する搬送ハンド(第1搬送ハンド1)と、搬送ハンドを移動させる搬送ハンド移動機構(第1搬送ハンド移動機構10)を有する。更に、おもり(第1おもり31)と、おもりを移動させるおもり移動機構(第1おもり移動機構40)を有する。更に、搬送ハンド移動機構及びおもり移動機構の動作制御を行う制御部60を有する。制御部60は、おもりが搬送ハンドの移動と同期して該搬送ハンドと逆方向に移動するように、搬送ハンド移動機構及びおもり移動機構の動作制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の搬送装置、半導体装置の検査装置、及び、半導体装置の搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置をテスタ(検査装置)のテストソケット(検査部)或いは収納トレイ等へ搬送するハンドラ(搬送装置)においては、半導体装置の生産性向上のために、搬送速度の高速化が進められている。
しかし、ハンドラが半導体装置を高速搬送すると、ハンドラの振動が大きくなる。ハンドラの振動が大きくなると、半導体装置にダメージが加わることによる歩留の悪化、半導体装置の搬送ミス、ハンドラの耐久性の悪化等の諸問題が生じる。また、振動が大きすぎるとそもそも高速搬送自体も困難となる。
このため、ハンドラ(搬送装置)における振動の軽減が課題となっている。
【0003】
特許文献1には、コンタクトヘッドに保持した被測定デバイスを搬送する搬送手段と、被測定デバイスの電気的特性を測定するテスト部と、デバイストレイに載置した被測定デバイスを間欠的に移動させる移動部と、を備えたデバイス搬送装置が記載されている。そして、搬送手段は、2つのコンタクトヘッドが同時に逆方向に水平移動するように構成されている。
特許文献1の技術によれば、2つのコンタクトヘッドの動作方向の衝撃が相殺されるので、搬送手段の揺れを減少させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−170289号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術では、2つのコンタクトヘッドが同時に逆方向に移動する。このため、例えば、1つのコンタクトヘッドにより保持された被測定デバイスの測定中は、他のコンタクトヘッドは待機する必要がある。よって、この待機時間が無駄になり、半導体装置の搬送効率が低下する。
【0006】
このように、半導体装置の搬送効率を低下させずに、搬送装置における振動を軽減することは困難だった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、半導体装置を保持する搬送ハンドと、
前記搬送ハンドを移動させる搬送ハンド移動機構と、
おもりと、
前記おもりを移動させるおもり移動機構と、
前記搬送ハンド移動機構及び前記おもり移動機構の動作制御を行う制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記おもりが前記搬送ハンドの移動と同期して該搬送ハンドと逆方向に移動するように、前記動作制御を行うことを特徴とする半導体装置の搬送装置を提供する。
【0008】
この半導体装置の搬送装置によれば、おもりが搬送ハンドの移動と同期して該搬送ハンドと逆方向に移動するように、搬送ハンド移動機構及びおもり移動機構の動作制御を行う。これにより、搬送ハンドの移動により搬送装置に生じる振動と、おもりの移動により搬送装置に生じる振動と、を相殺させることができる。よって、搬送ハンドの移動に伴う搬送装置の振動を軽減することができる。
また、搬送ハンドは、他の搬送ハンドと同期して移動する必要がないため、搬送装置の振動軽減に伴う搬送効率の低下は生じない。
つまり、半導体装置の搬送効率を低下させずに、半導体装置の搬送装置における振動を軽減することができる。
【0009】
また、本発明は、検査対象の半導体装置を保持する搬送ハンドと、
前記半導体装置の検査を行う検査部と、
前記半導体装置を収容する収容部と前記検査部との間で前記搬送ハンドを移動させる搬送ハンド移動機構と、
おもりと、
前記おもりを移動させるおもり移動機構と、
前記搬送ハンド移動機構及び前記おもり移動機構の動作制御を行う制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記おもりが前記搬送ハンドの移動と同期して該搬送ハンドと逆方向に移動するように、前記動作制御を行うことを特徴とする半導体装置の検査装置を提供する。
【0010】
また、本発明は、半導体装置を保持した搬送ハンドを移動させる工程と、
前記搬送ハンドの移動と同期させて該搬送ハンドと逆方向におもりを移動させる工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の搬送方法を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、半導体装置の搬送効率を低下させずに、半導体装置の搬送装置における振動を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1の実施形態に係る半導体装置の検査装置を示す側面図である。
【図2】第1の実施形態に係る半導体装置の検査装置を図1とは反対側から見た側面図である。
【図3】第1の実施形態に係る半導体装置の検査装置を示す平面図である。
【図4】第1の実施形態に係る半導体装置の検査装置を示す平面図である。
【図5】第1の実施形態に係る半導体装置の検査装置のブロック図である。
【図6】第2の実施形態に係る半導体装置の検査装置を示す側面図である。
【図7】第2の実施形態に係る半導体装置の検査装置を図6とは反対側から見た側面図である。
【図8】第2の実施形態に係る半導体装置の検査装置を示す平面図である。
【図9】第2の実施形態に係る半導体装置の検査装置を示す平面図である。
【図10】第2の実施形態に係る半導体装置の検査装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
【0014】
〔第1の実施形態〕
図1乃至図5は第1の実施形態に係る半導体装置の検査装置100(以下、単に検査装置100)を示す図である。このうち図3は平面図、図1は図3の矢印I方向から見た側面図、図2は図3の矢印J方向(矢印I方向とは反対方向)から見た側面図、図4は第2ベース板55(図1)よりも下側の構成のみを抜粋した平面図、図5はブロック図である。
なお、本実施形態に係る検査装置100は、本実施形態に係る半導体装置の搬送装置90(以下、単に搬送装置90)を含んで構成されている。
【0015】
本実施形態に係る搬送装置90は、半導体装置3を保持する搬送ハンド(例えば、第1及び第2搬送ハンド1、2)と、搬送ハンドを移動させる搬送ハンド移動機構(例えば、第1及び第2搬送ハンド移動機構10、20)とを有する。更に、搬送装置90は、おもり(例えば、第1及び第2おもり31、32)と、おもりを移動させるおもり移動機構(例えば、第1及び第2おもり移動機構40、45)とを有する。更に、搬送装置90は、搬送ハンド移動機構及びおもり移動機構の動作制御を行う制御部60を有する。制御部60は、おもりが搬送ハンドの移動と同期して搬送ハンドと逆方向に移動するように、搬送ハンド移動機構及びおもり移動機構の動作制御を行う。
また、本実施形態に係る検査装置100は、検査対象の半導体装置3を保持する搬送ハンド(例えば、第1及び第2搬送ハンド1、2)と、半導体装置3の検査を行う検査部4とを有する。更に、検査装置100は、半導体装置3を収容する収容部(例えば、第1及び第2シャトル部6、7)と検査部4との間で搬送ハンドを移動させる搬送ハンド移動機構(例えば、第1及び第2搬送ハンド移動機構10、20)を有する。更に、検査装置100は、おもり(例えば、第1及び第2おもり31、32)と、おもりを移動させるおもり移動機構(例えば、第1及び第2おもり移動機構40、45)とを有する。更に、検査装置100は、搬送ハンド移動機構及びおもり移動機構の動作制御を行う制御部60を有する。制御部60は、おもりが搬送ハンドの移動と同期して搬送ハンドと逆方向に移動するように、搬送ハンド移動機構及びおもり移動機構の動作制御を行う。
以下、詳細に説明する。
【0016】
本実施形態に係る検査装置100は、例えば、半導体装置3の搬送をそれぞれ行う複数の搬送系統(例えば、第1及び第2搬送系統の2つ)を有している。第1及び第2搬送系統は、例えば、互いに同様に構成されている。
【0017】
第1搬送系統は、図1に示すように、検査対象の半導体装置3を保持する第1搬送ハンド1と、この第1搬送ハンド1を移動させる第1搬送ハンド移動機構10と、第1シャトル部6と、を有している。更に、第1搬送系統は、第1おもり31と、この第1おもり31を移動させる第1おもり移動機構40と、を有している。
一方、第2搬送系統は、図2に示すように、検査対象の半導体装置3を保持する第2搬送ハンド2と、この第2搬送ハンド2を移動させる第2搬送ハンド移動機構20と、第2シャトル部7と、を有している。更に、第2搬送系統は、第2おもり32と、この第2おもり32を移動させる第2おもり移動機構45と、を有している。
【0018】
検査装置100は、更に、図1及び図2に示すように、第1及び第2搬送系統に共用の検査部4を有している。検査部4は、例えば、半導体装置3が電気的に接続されるテストソケットである。この検査部4は、第1搬送ハンド1により保持された半導体装置3の電気的特性の測定と、第2搬送ハンド2により保持された半導体装置3の電気的特性の測定とを行う。
第1搬送ハンド1は、この検査部4と第1シャトル部6との間で、例えば水平移動できるようになっている。同様に、第2搬送ハンド2は、この検査部4と第2シャトル部7との間で、例えば水平移動できるようになっている。
【0019】
図1乃至図3に示すように、検査装置100は、該検査装置100の各構成要素を支持する支持体50を有している。
この支持体50は、例えば、水平に配置されたベース板51と、このベース板51上にそれぞれ立設されて互いに対向する一対の壁板52、53と、ベース板51の上方において一対の壁板52、53間に水平に架設された第2ベース板55と、を有している。更に、支持体50は、一対の壁板52、53に対して直交するように第2ベース板55上に立設された壁板54を有している。図3に示すように、この壁板54は、第2ベース板55上において、一対の壁板52、53の間の空間を2つに間仕切りするように配置されている。
図1に示すように、第1搬送系統の各構成要素のうち、第1搬送ハンド1、第1搬送ハンド移動機構10及び第1シャトル部6は、例えば、ベース板51と第2ベース板55との間の空間に配置され、第1おもり31及び第1おもり移動機構40は、例えば、第2ベース板55の上側に配置されている。
同様に、第2搬送系統の各構成要素のうち、第2搬送ハンド2、第2搬送ハンド移動機構20及び第2シャトル部7は、図2に示すように、例えば、ベース板51と第2ベース板55との間の空間に配置され、第2おもり32及び第2おもり移動機構45は、例えば、第2ベース板55の上側に配置されている。
【0020】
第1搬送系統は、例えば、図1の手前側(図2の奥側)(図3、図4参照)に配置され、第2搬送系統は、例えば、図1の奥側側(図2の手前側)(図3、図4参照)に配置されている。
なお、図1では第2搬送系統の第2搬送ハンド2、第2搬送ハンド移動機構20及び第2シャトル部7の図示を省略し、図2では第1搬送系統の第1搬送ハンド1、第1搬送ハンド移動機構10及び第1シャトル部6の図示を省略している。
【0021】
図1及び図4に示すように、第1搬送ハンド移動機構10は、例えば、第1搬送ハンド用ボールネジ11と、この第1搬送ハンド用ボールネジ11を回転駆動させる第1搬送ハンド移動モータ12と、第1搬送ハンド用ボールネジ11を回転可能に軸受けする軸受13と、を有している。
第1搬送ハンド移動モータ12及び軸受13は、それぞれ支持体50に固定されている。なお、第1搬送ハンド移動モータ12は、例えば、壁板52の内側面に、軸受13は、例えば、第2ベース板55の下面に、それぞれ固定されている。そして、第1搬送ハンド用ボールネジ11は、例えば、第1搬送ハンド移動モータ12から軸受13に亘って水平に架設されている。
第1搬送ハンド移動機構10は、更に、第1搬送ハンド用ボールネジ11に螺合されたボールナット14を有している。このボールナット14には、例えば、該ボールナット14から垂下するように第1搬送ハンド1が固定されている。
第1搬送ハンド移動機構10は、更に、ボールナット14の直線移動、ひいては第1搬送ハンド1の直線移動をガイドするLM(Linear Motion)ガイド15を有している。このLMガイド15は、第1搬送ハンド用ボールネジ11と平行に延在するように、支持体50(具体的には、例えば、第2ベース板55の下面)に固定されている。
ボールナット14は、その一端部がLMガイド15によりガイドされている。このため、第1搬送ハンド用ボールネジ11が第1搬送ハンド移動モータ12により正回転されることにより、ボールナット14が第1搬送ハンド用ボールネジ11に沿って一方向(例えば、図1の矢印A方向)に直線移動する。また、第1搬送ハンド用ボールネジ11が第1搬送ハンド移動モータ12により逆回転されることにより、ボールナット14が第1搬送ハンド用ボールネジ11に沿って逆方向(例えば、図1の矢印B方向)に直線移動する。
そして、第1搬送ハンド1はボールナット14と一体的に移動する。
【0022】
また、図1及び図3に示すように、第1おもり移動機構40は、例えば、第1おもり用ボールネジ41と、この第1おもり用ボールネジ41を回転駆動させる第1おもり移動モータ42と、を有している。また、第1おもり用ボールネジ41の一端部は、例えば、支持体50(例えば、壁板52)により軸受けされている。
第1おもり移動モータ42は、例えば、支持体50の第2ベース板55上に固定されている。第1おもり用ボールネジ41は、第1おもり移動モータ42から壁板52に亘って水平に架設されている。
第1おもり31は、例えば、金属の塊により構成されている。また、例えば、第1おもり31の重量は、第1搬送ハンド1とボールナット14とを合わせた重量と略等しいことが好ましい。第1おもり31には、雌ねじが形成されており、該第1おもり31は第1おもり用ボールネジ41に螺合されている。
第1おもり移動機構40は、更に、第1おもり31の直線移動をガイドするLMガイド43を有している。このLMガイド43は、第1おもり用ボールネジ41と平行に延在するように、支持体50(例えば、壁板54の一方の面)に固定されている。
第1おもり31は、その一端部がLMガイド43によりガイドされている。このため、第1おもり用ボールネジ41が第1おもり移動モータ42により正回転されることにより、第1おもり31が第1おもり用ボールネジ41に沿って一方向(例えば、図1の矢印C方向)に直線移動する。また、第1おもり用ボールネジ41が第1おもり移動モータ42により逆回転されることにより、第1おもり31が第1おもり用ボールネジ41に沿って逆方向(例えば、図1の矢印D方向)に直線移動する。
【0023】
ここで、第1おもり用ボールネジ41は、第1搬送ハンド用ボールネジ11と同じ方向に(第1搬送ハンド用ボールネジ11と平行に)延在している。
また、例えば、第1おもり用ボールネジ41は、第1搬送ハンド用ボールネジ11と上下において互いに重なる位置に配置されている。
また、検査部4は、例えば、第1搬送ハンド用ボールネジ11の一端部の下方に位置するように、ベース板51上に設けられている。
また、第1シャトル部6は、第1搬送ハンド1により保持される半導体装置3を検査部4での測定前及び測定後において収容する。この第1シャトル部6は、例えば、第1搬送ハンド用ボールネジ11の他端部の下方に位置するように、ベース板51上に設けられている。
【0024】
第1搬送ハンド1は、例えば、検査対象の半導体装置3を吸着保持する吸着保持部1aを、該第1搬送ハンド1の下端部に有している。
【0025】
第1搬送ハンド1は、更に、該第1搬送ハンド1の少なくとも吸着保持部1aをボールナット14に対して昇降させる第1搬送ハンド昇降モータ16(図5)を有している。
更に、検査装置100は、第1吸着ポンプ17(図5)を有している。この第1吸着ポンプ17が駆動することにより、吸着保持部1aにより半導体装置3を吸着できるようになっている。
【0026】
また、第2搬送ハンド移動機構20は、第1搬送ハンド移動機構10と同様に構成されている。
すなわち、図2及び図4に示すように、第2搬送ハンド移動機構20は、第1搬送ハンド用ボールネジ11と同様の第2搬送ハンド用ボールネジ21と、第1搬送ハンド移動モータ12と同様の第2搬送ハンド移動モータ22と、軸受13と同様の軸受23と、を有している。
なお、第2搬送ハンド移動機構20は、平面視において、第1搬送ハンド移動機構10に対して、検査部4を中心とする点対称に配置されている。このため、第2搬送ハンド移動モータ22は、壁板52ではなく壁板53に固定されている。
第2搬送ハンド移動機構20は、ボールナット14と同様のボールナット24を有している。このボールナット24には、例えば、該ボールナット24から垂下するように第2搬送ハンド2が固定されている。
第2搬送ハンド移動機構20は、更に、LMガイド15と同様のLMガイド25を有している。
そして、第2搬送ハンド用ボールネジ21が第2搬送ハンド移動モータ22により正回転されることにより、ボールナット24が第2搬送ハンド用ボールネジ21に沿って一方向(例えば、図2の矢印E方向)に直線移動する。また、第2搬送ハンド用ボールネジ21が第2搬送ハンド移動モータ22により逆回転されることにより、ボールナット24が第2搬送ハンド用ボールネジ21に沿って逆方向(例えば、図2の矢印F方向)に直線移動する。
そして、第2搬送ハンド2はボールナット24と一体的に移動する。
【0027】
また、第2おもり移動機構45は、第1おもり移動機構40と同様に構成されている。
すなわち、図2及び図3に示すように、第2おもり移動機構45は、第1おもり用ボールネジ41と同様の第2おもり用ボールネジ46と、第1おもり移動モータ42と同様の第2おもり移動モータ47と、を有している。
なお、第2おもり移動機構45は、平面視において、第1おもり移動機構40に対して、検査部4を中心とする点対称に配置されている。このため、第2おもり用ボールネジ46の一端部は、壁板52ではなく、壁板53により軸受けされている。
第2おもり32は、第1おもり31と同様に構成されている。また、例えば、第2おもり32の重量は、第2搬送ハンド2とボールナット24とを合わせた重量と略等しいことが好ましい。この第2おもり32は第2おもり用ボールネジ46に螺合されている。
第2おもり移動機構45は、更に、LMガイド43と同様のLMガイド48を有している。このLMガイド48は、例えば、壁板54の他方の面に固定されている。
そして、第2おもり用ボールネジ46が第2おもり移動モータ47により正回転されることにより、第2おもり32が第2おもり用ボールネジ46に沿って一方向(例えば、図2の矢印G方向)に直線移動する。また、第2おもり用ボールネジ46が第2おもり移動モータ47により逆回転されることにより、第2おもり32が第2おもり用ボールネジ46に沿って前記一方向に対する逆方向(例えば、図2の矢印H方向)に直線移動する。
【0028】
ここで、第2おもり用ボールネジ46は、第2搬送ハンド用ボールネジ21と同じ方向に(第2搬送ハンド用ボールネジ21と平行に)延在している。
また、例えば、第2おもり用ボールネジ46は、第2搬送ハンド用ボールネジ21と上下において互いに重なる位置に配置されている。
また、検査部4は、例えば、第2搬送ハンド用ボールネジ21の一端部の下方に位置する。
また、第2シャトル部7は、第2搬送ハンド2により保持される半導体装置3を検査部4での測定前及び測定後において収容する。この第2シャトル部7は、例えば、第2搬送ハンド用ボールネジ21の他端部の下方に位置するように、ベース板51上に設けられている。
【0029】
第2搬送ハンド2は、第1搬送ハンド1と同様に構成されている。
すなわち、第2搬送ハンド2は、吸着保持部1aと同様の吸着保持部2aと、第1搬送ハンド昇降モータ16と同様の第2搬送ハンド昇降モータ18(図5)と、第1吸着ポンプ17と同様の第2吸着ポンプ19(図5)と、を有している。
【0030】
更に、検査装置100は、当該検査装置100の動作制御を行う制御部60を有している。
図5に示すように、制御部60は、第1制御部60aと、第1搬送ハンド移動制御部61と、第1おもり移動制御部62と、第1搬送ハンド昇降制御部63と、第1搬送ハンド吸着制御部64と、を有している。
このうち、第1搬送ハンド移動制御部61は第1搬送ハンド移動モータ12の動作制御を、第1おもり移動制御部62は第1おもり移動モータ42の動作制御を、第1搬送ハンド昇降制御部63は第1搬送ハンド昇降モータ16の動作制御を、第1搬送ハンド吸着制御部64は第1吸着ポンプ17の動作制御を、それぞれ行う。また、第1制御部60aは、第1搬送ハンド移動制御部61、第1おもり移動制御部62、第1搬送ハンド昇降制御部63及び第1搬送ハンド吸着制御部64を統括的に制御する。
更に、制御部60は、第2制御部60bと、第2搬送ハンド移動制御部65と、第2おもり移動制御部66と、第2搬送ハンド昇降制御部67と、第2搬送ハンド吸着制御部68と、を有している。
このうち、第2搬送ハンド移動制御部65は第2搬送ハンド移動モータ22の動作制御を、第2おもり移動制御部66は第2おもり移動モータ47の動作制御を、第2搬送ハンド昇降制御部67は第2搬送ハンド昇降モータ18の動作制御を、第2搬送ハンド吸着制御部68は第2吸着ポンプ19の動作制御を、それぞれ行う。また、第2制御部60bは、第2搬送ハンド移動制御部65、第2おもり移動制御部66、第2搬送ハンド昇降制御部67及び第2搬送ハンド吸着制御部68を統括的に制御する。
制御部60は、例えば、PC(Personal Computer)等により構成することができる。
【0031】
次に、動作を説明する。なお、この動作説明は、本実施形態に係る半導体装置の搬送方法、ひいては、この搬送方法を利用した半導体装置の検査方法の説明を兼ねる。以下に説明する動作は、制御部60の制御下で行われる。
【0032】
先ず、第1搬送ハンド1及び第1おもり31の動作を説明する。
【0033】
第1搬送ハンド1は、例えば、当初、図1に実線で示す位置にあり、半導体装置3を保持していないものとする。この状態から、吸着保持部1aを下降させて、第1シャトル部6の半導体装置3を該吸着保持部1aにより吸着保持する。次に、吸着保持部1aを上昇させる。この状態の第1搬送ハンド1及び半導体装置3は図1に実線で示されている。また、この段階での第1おもり31は図1に実線で示されている。
【0034】
次に、第1搬送ハンド1と、該第1搬送ハンド1により保持されている半導体装置3と、を矢印A方向に移動させ、図1に点線で示される位置で停止させる。また、この移動に同期させて、第1おもり31を矢印A方向の逆方向である矢印C方向に移動させ、図1に点線で示される位置で停止させる。なお、ここで、第1搬送ハンド1と第1おもり31とを、互いに同じタイミングに移動開始させ、互いに同じタイミングに移動停止させる。
このように第1おもり31が第1搬送ハンド1の移動と同期して該第1搬送ハンド1と逆方向に移動するので、第1搬送ハンド1の移動により搬送装置90に生じる振動と、第1おもり31の移動により搬送装置90に生じる振動と、を相殺させることができる。よって、第1搬送ハンド1の移動に伴う搬送装置90の振動を軽減することができる。
また、ここで、制御部60は、第1搬送ハンド1と第1おもり31と互いに略等しい速度で、互いに同じ距離だけ移動させる一方で、第2搬送ハンド2と第2おもり32と互いに略等しい速度で、互いに同じ距離だけ移動させることが好ましい。
【0035】
その後は、図1の点線の位置で吸着保持部1aを下降させて、該吸着保持部1aにより保持されている半導体装置3を検査部4に電気的に接続し、該検査部4により半導体装置3の電気的特性の測定(検査)を行う。
検査後は、図1の点線の位置まで吸着保持部1aを上昇させて、第1搬送ハンド1と該第1搬送ハンド1により保持されている半導体装置3とを矢印B方向に移動させ、図1に実線で示される位置で停止させる。また、この移動に同期させて、第1おもり31を矢印B方向に対する逆方向である矢印D方向に移動させ、図1に実線で示される位置で停止させる。なお、ここでも、第1搬送ハンド1と第1おもり31とを、互いに同じタイミングに移動開始させ、互いに同じタイミングに移動停止させる。
この移動の際にも、第1搬送ハンド1の移動により搬送装置90に生じる振動と、第1おもり31の移動により搬送装置90に生じる振動と、を相殺させることができるので、搬送装置90の振動を軽減することができる。
次に、図1の実線の位置で吸着保持部1aを下降させて、該吸着保持部1aにより保持されている半導体装置3の吸着を解除し、該半導体装置3を第1シャトル部6に戻す。
【0036】
一方、第2搬送ハンド2及び第2おもり32も、第1搬送ハンド1及び第1おもり31と同様に移動する。
すなわち、第2搬送ハンド2は、例えば、当初、図2に実線で示す位置にあり、半導体装置3を保持していない。この状態から、吸着保持部2aを下降させて、第2シャトル部7の半導体装置3を該吸着保持部2aにより吸着保持する。次に、吸着保持部2aを上昇させる。この状態の第2搬送ハンド2及び半導体装置3は図2に実線で示されている。また、この段階での第2おもり32は図2に実線で示されている。
次に、第2搬送ハンド2と、該第2搬送ハンド2により保持されている半導体装置3と、を矢印E方向に移動させ、図2に点線で示される位置で停止させる。また、この移動に同期させて、第2おもり32を矢印E方向の逆方向である矢印G方向に移動させ、図2に点線で示される位置で停止させる。
このように第2おもり32が第2搬送ハンド2の移動と同期して該第2搬送ハンド2と逆方向に移動するので、第2搬送ハンド2の移動により搬送装置90に生じる振動と、第2おもり32の移動により搬送装置90に生じる振動と、を相殺させることができる。従って、第2搬送ハンド2の移動に伴う搬送装置90の振動を軽減することができる。
その後は、図2の点線の位置で吸着保持部2aを下降させて、該吸着保持部2aにより保持されている半導体装置3を検査部4に電気的に接続し、該検査部4により半導体装置3の電気的特性の測定(検査)を行う。
検査後は、図2の点線の位置まで吸着保持部2aを上昇させて、第2搬送ハンド2と該第2搬送ハンド2により保持されている半導体装置3とを矢印F方向に移動させ、図2に実線で示される位置で停止させる。また、この移動に同期させて、第2おもり32を矢印F方向に対する逆方向である矢印H方向に移動させ、図2に実線で示される位置で停止させる。
この移動の際にも、第2搬送ハンド2の移動により搬送装置90に生じる振動と、第2おもり32の移動により搬送装置90に生じる振動と、を相殺させることができるので、搬送装置90の振動を軽減することができる。
次に、図1の実線の位置で吸着保持部2aを下降させて、該吸着保持部2aにより保持されている半導体装置3の吸着を解除し、該半導体装置3を第2シャトル部7に戻す。
【0037】
ここで、第1及び第2搬送ハンド1、2は、他の搬送ハンドと同期して移動する必要がない。このため、制御部60は、各搬送ハンド1、2をそれぞれ独立的なタイミングで移動させる。よって、搬送装置90の振動軽減に伴う搬送効率の低下は生じないようにできる。
第1及び第2搬送ハンド1、2の待機時間(他の搬送ハンドが移動するのを待つ時間)は、不要であるか、或いは、少なくとも特許文献1の技術と比べて削減することができる。
【0038】
なお、第1搬送ハンド1により保持されている半導体装置3の検査中は、第2搬送ハンド2により保持されている半導体装置3の検査を行うことができないため、第2搬送ハンド2が待機する必要が生じる場合がある。
そこで、以下のような動作制御を行うことにより、この待機時間を削減することができる。
先ず、第1搬送ハンド1により保持されている半導体装置3の検査中に、第2搬送ハンド2を図2の点線の位置の直近の位置(例えば、図2の位置70)まで移動させていく。そして、この検査が終了し、且つ、第1搬送ハンド1が図1の点線の位置から離れ次第、第2搬送ハンド2を図2の位置70から点線の位置まで移動させる。これにより、第2搬送ハンド2の待機時間を削減できる。なお、第2搬送ハンド2の移動に同期させて第2おもり32を移動させる点は上記と同様である。
【0039】
以上のような第1の実施形態によれば、第1おもり31が第1搬送ハンド1の移動と同期して該第1搬送ハンド1と逆方向に移動するように、第1搬送ハンド移動機構10及び第1おもり移動機構40の動作制御が行われる。これにより、第1搬送ハンド1の移動により搬送装置90及び検査装置100に生じる振動と、第1おもり31の移動により搬送装置90及び検査装置100に生じる振動と、を相殺させることができる。従って、第1搬送ハンド1の移動に伴う搬送装置90及び検査装置100の振動を軽減することができる。
同様に、第2おもり32が第2搬送ハンド2の移動と同期して該第2搬送ハンド2と逆方向に移動するように、第2搬送ハンド移動機構20及び第2おもり移動機構45の動作制御が行われる。これにより、第2搬送ハンド2の移動により搬送装置90及び検査装置100に生じる振動と、第2おもり32の移動により搬送装置90及び検査装置100に生じる振動と、を相殺させることができる。よって、第2搬送ハンド2の移動に伴う搬送装置90及び検査装置100の振動を軽減することができる。
また、各搬送ハンド1、2は、他の搬送ハンドと同期して移動する必要がないため、搬送装置90及び検査装置100の振動軽減に伴う搬送効率の低下は生じない。
要するに、半導体装置3の搬送効率を低下させずに、搬送装置90及び検査装置100における振動を軽減することができる。
【0040】
また、制御部60は、第1搬送ハンド1と第1おもり31とを、互いに同じタイミングに移動開始させ、互いに同じタイミングに移動停止させるので、より適切に、第1搬送ハンド1の移動に伴う搬送装置90及び検査装置100の振動を軽減することができる。
同様に、制御部60は、第2搬送ハンド2と第2おもり32とを、互いに同じタイミングに移動開始させ、互いに同じタイミングに移動停止させるので、より適切に、第2搬送ハンド2の移動に伴う搬送装置90及び検査装置100の振動を軽減することができる。
【0041】
また、第1搬送ハンド移動機構10及び第1おもり移動機構40は、それぞれ第1搬送ハンド用ボールネジ11、第1おもり用ボールネジ41を有している。そして、第1搬送ハンド1は第1搬送ハンド移動機構10の第1搬送ハンド用ボールネジ11に沿って移動し、第1おもり31は第1おもり移動機構40の第1おもり用ボールネジ41に沿って移動する。しかも、第1搬送ハンド移動機構10の第1搬送ハンド用ボールネジ11と第1おもり移動機構40の第1おもり用ボールネジ41とは、互いに上下に重なるように、それぞれ水平に配置されている。
よって、搬送装置90及び検査装置100を水平面内で回転させようとする方向のモーメントの発生を抑制でき、搬送装置90及び検査装置100の振動を一層適切に軽減することができる。
【0042】
また、上述のように、第1搬送ハンド1(及びボールナット14)と第1おもり31との重量を互いに略等しく設定する一方で、第2搬送ハンド2(及びボールナット24)と第2おもり32との重量を互いに略等しく設定し、制御部60は、第1搬送ハンド1と第1おもり31と互いに略等しい速度で移動させる一方で、第2搬送ハンド2と第2おもり32と互いに略等しい速度で移動させる。これにより、より適切に、第1搬送ハンド1の移動に伴う搬送装置90及び検査装置100の振動、並びに、第2搬送ハンド2の移動に伴う搬送装置90及び検査装置100の振動を軽減することができる。
【0043】
〔第2の実施形態〕
図6乃至図10は第2の実施形態に係る半導体装置の検査装置200(以下、単に検査装置200)を示す図である。このうち図8は平面図、図6は図8の矢印I方向から見た側面図、図7は図8の矢印J方向(矢印I方向とは反対方向)から見た側面図、図9は第2ベース板55(図6)よりも下側の構成のみを抜粋した平面図、図10はブロック図である。
【0044】
上記の第1の実施形態では、第1及び第2搬送系統に共用の検査部4を有する例を説明したが、第2の実施形態では、各搬送系統毎に、別個の検査部4a、4bを有する例を説明する。
すなわち、本実施形態に係る検査装置200は、各搬送ハンド1、2と対応する複数の検査部4a、4bを有する点で上記の第1の実施形態に係る検査装置100と相違し、その他の点では検査装置100と同様に構成されている。
本実施形態では、第1搬送ハンド1により保持されている半導体装置3の検査は、一方の検査部4aにより行い、第2搬送ハンド2により保持されている半導体装置3の検査は、他方の検査部4bにより行う。
第1搬送ハンド1は、検査部4aと第1シャトル部6との間で、例えば水平移動できるようになっている。同様に、第2搬送ハンド2は、検査部4bと第2シャトル部7との間で、例えば水平移動できるようになっている。
検査部4aは、例えば、第1搬送ハンド用ボールネジ11の一端部の下方に位置するように、ベース板51上に設けられ、検査部4bは、例えば、第2搬送ハンド用ボールネジ21の一端部の下方に位置するように、ベース板51上に設けられている。
なお、第2搬送ハンド移動機構20は、平面視において、第1搬送ハンド移動機構10に対して、検査部4aと検査部4bとの中点を中心とする点対称に配置されている。
また、本実施形態の場合、支持体50は、例えば、壁板54の代わりに、互いに平行に配置された一対の壁板54a、54bを有している。これら壁板54a、54bは、一対の壁板52、53に対して直交するように第2ベース板55上に立設されている。このうち一方の壁板54aにLMガイド43が固定され、他方の壁板54bにLMガイド48が固定されている。
【0045】
次に、動作を説明する。なお、この動作説明は、本実施形態に係る半導体装置の搬送方法、ひいては、この搬送方法を利用した半導体装置の検査方法の説明を兼ねる。以下に説明する動作は、制御部60の制御下で行われる。
【0046】
先ず、第1搬送ハンド1及び第1おもり31の動作を説明する。
【0047】
上記の第1の実施形態と同様に吸着保持部1aにより第1シャトル部6の半導体装置3を吸着保持して該吸着保持部1aを上昇させる。この状態は図6に実線で示される。また、この段階での第1おもり31も図1に実線で示されている。
次に、第1搬送ハンド1及び第1おもり31を上記の第1の実施形態と同様に図6に点線で示される位置までそれぞれ移動させて停止させる。
その後、図6の点線の位置で吸着保持部1aを下降させて、該吸着保持部1aにより保持されている半導体装置3を検査部4aに電気的に接続し、該検査部4aにより半導体装置3の電気的特性の測定(検査)を行う。
検査後は、図6の点線の位置まで吸着保持部1aを上昇させ、第1搬送ハンド1及び第1おもり31を上記の第1の実施形態と同様に図6に点線で示される位置までそれぞれ移動させて停止させる。
次に、図6の実線の位置で吸着保持部1aを下降させて、該吸着保持部1aにより保持されている半導体装置3の吸着を解除し、該半導体装置3を第1シャトル部6に戻す。
【0048】
一方、第2搬送ハンド2及び第2おもり32も、第1搬送ハンド1及び第1おもり31と同様に移動する。
すなわち、上記の第1の実施形態と同様に吸着保持部2aにより第2シャトル部7の半導体装置3を吸着保持して該吸着保持部2aを上昇させる。この状態は図7に実線で示される。また、この段階での第2おもり32も図7に実線で示されている。
次に、第2搬送ハンド2及び第2おもり32を上記の第2の実施形態と同様に図7に点線で示される位置までそれぞれ移動させて停止させる。
その後、図7の点線の位置で吸着保持部2aを下降させて、該吸着保持部2aにより保持されている半導体装置3を検査部4bに電気的に接続し、該検査部4bにより半導体装置3の電気的特性の測定(検査)を行う。
検査後は、図7の点線の位置まで吸着保持部2aを上昇させ、第2搬送ハンド2及び第2おもり32を上記の第2の実施形態と同様に図7に点線で示される位置までそれぞれ移動させて停止させる。
次に、図7の実線の位置で吸着保持部2aを下降させて、該吸着保持部2aにより保持されている半導体装置3の吸着を解除し、該半導体装置3を第2シャトル部7に戻す。
【0049】
ここで、本実施形態の場合、各搬送ハンド1、2毎に検査部4a、4bが備えられているので、各搬送ハンド1、2は、完全に他の搬送ハンドの動作に依存しないタイミングで移動することができる。よって、第1及び第2搬送ハンド1、2の待機時間は不要となる。
【0050】
以上のような第2の実施形態によれば、各搬送ハンド1、2と対応する複数の検査部4a、4bを有し、各搬送ハンド1、2は、それぞれ対応する検査部4a、4bへ半導体装置3を搬送するので、各搬送ハンド1、2の待機時間は不要となる。
【0051】
また、上記の各実施形態では、第1おもり31の重量を、第1搬送ハンド1とボールナット14とを合わせた重量よりも重くしても良い。この場合、第1おもり31の移動距離を上記の各実施形態よりも短くできるので、第1おもり移動機構40の設置スペースを小さくできる。また、第1おもり31の移動速度を上記の各実施形態よりも遅くすることもできるので、第1おもり移動機構40の耐久性が向上する。
同様に、上記の各実施形態では、第2おもり32の重量を、第2搬送ハンド2とボールナット24とを合わせた重量よりも重くしても良く、第2おもり移動機構45の設置スペースの小型化や、第1おもり移動機構40の耐久性向上が可能となる。
【符号の説明】
【0052】
1 第1搬送ハンド
1a 吸着保持部
2 第2搬送ハンド
2a 吸着保持部
3 半導体装置
4 検査部
4a 検査部
4b 検査部
6 第1シャトル部
7 第2シャトル部
10 第1搬送ハンド移動機構
11 第1搬送ハンド用ボールネジ
12 第1搬送ハンド移動モータ
13 軸受
14 ボールナット
15 LMガイド
16 第1搬送ハンド昇降モータ
17 第1吸着ポンプ
18 第2搬送ハンド昇降モータ
19 第2吸着ポンプ
20 第2搬送ハンド移動機構
21 第2搬送ハンド用ボールネジ
22 第2搬送ハンド移動モータ
23 軸受
24 ボールナット
25 LMガイド
31 第1おもり
32 第2おもり
40 第1おもり移動機構
41 第1おもり用ボールネジ
42 第1おもり移動モータ
43 LMガイド
45 第2おもり移動機構
46 第2おもり用ボールネジ
47 第2おもり移動モータ
48 LMガイド
50 支持体
51 ベース板
52 壁板
53 壁板
54 壁板
54a 壁板
54b 壁板
55 第2ベース板
60 制御部
60a 第1制御部
60b 第2制御部
61 第1搬送ハンド移動制御部
62 第1おもり移動制御部
63 第1搬送ハンド昇降制御部
64 第1搬送ハンド吸着制御部
65 第2搬送ハンド移動制御部
66 第2おもり移動制御部
67 第2搬送ハンド昇降制御部
68 第2搬送ハンド吸着制御部
70 位置
90 半導体装置の搬送装置
100 半導体装置の検査装置
200 半導体装置の検査装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体装置を保持する搬送ハンドと、
前記搬送ハンドを移動させる搬送ハンド移動機構と、
おもりと、
前記おもりを移動させるおもり移動機構と、
前記搬送ハンド移動機構及び前記おもり移動機構の動作制御を行う制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記おもりが前記搬送ハンドの移動と同期して該搬送ハンドと逆方向に移動するように、前記動作制御を行うことを特徴とする半導体装置の搬送装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記搬送ハンドと前記おもりとを、互いに同じタイミングに移動開始させ、互いに同じタイミングに移動停止させることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の搬送装置。
【請求項3】
前記搬送ハンド移動機構及び前記おもり移動機構は、それぞれボールネジを有し、
前記搬送ハンドは前記搬送ハンド移動機構の前記ボールネジに沿って移動し、
前記おもりは前記おもり移動機構の前記ボールネジに沿って移動し、
前記搬送ハンド移動機構の前記ボールネジと前記おもり移動機構の前記ボールネジとは、互いに上下に重なるように、それぞれ水平に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の搬送装置。
【請求項4】
前記搬送ハンドと前記おもりとは重量が互いに略等しく、
前記制御部は、前記搬送ハンドと前記おもりとを互いに略等しい速度で移動させることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の半導体装置の搬送装置。
【請求項5】
複数の前記搬送ハンドと、各搬送ハンドをそれぞれ移動させる複数の前記搬送ハンド移動機構と、
各搬送ハンドとそれぞれ対応する複数の前記おもりと、各おもりをそれぞれ移動させる複数の前記おもり移動機構と、
を有し、
前記制御部は、各搬送ハンドがそれぞれ独立的なタイミングで移動するように、前記動作制御を行うことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の半導体装置の搬送装置。
【請求項6】
検査対象の半導体装置を保持する搬送ハンドと、
前記半導体装置の検査を行う検査部と、
前記半導体装置を収容する収容部と前記検査部との間で前記搬送ハンドを移動させる搬送ハンド移動機構と、
おもりと、
前記おもりを移動させるおもり移動機構と、
前記搬送ハンド移動機構及び前記おもり移動機構の動作制御を行う制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記おもりが前記搬送ハンドの移動と同期して該搬送ハンドと逆方向に移動するように、前記動作制御を行うことを特徴とする半導体装置の検査装置。
【請求項7】
複数の前記搬送ハンドと、各搬送ハンドをそれぞれ移動させる複数の前記搬送ハンド移動機構と、
各搬送ハンドとそれぞれ対応する複数の前記おもりと、各おもりをそれぞれ移動させる複数の前記おもり移動機構と、
を有し、
前記制御部は、各搬送ハンドがそれぞれ独立的なタイミングで移動するように、前記動作制御を行うことを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の検査装置。
【請求項8】
各搬送ハンドと対応する複数の前記検査部を有し、
各搬送ハンドは、それぞれ対応する前記検査部へ前記半導体装置を搬送することを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の検査装置。
【請求項9】
半導体装置を保持した搬送ハンドを移動させる工程と、
前記搬送ハンドの移動と同期させて該搬送ハンドと逆方向におもりを移動させる工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の搬送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−96973(P2011−96973A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−252035(P2009−252035)
【出願日】平成21年11月2日(2009.11.2)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】