説明

半導体装置の製造装置および半導体装置の製造方法

【課題】レーザを照射して半導体ウエハにマーキングを施すことにより、半導体ウエハに大きな反りが生じ、半導体装置の製造が困難となる。
【解決手段】半導体基板11が研削されて薄型化された半導体チップ10は、半導体基板11の裏面がダイシングテープ21に接着され、ロード部50からチャック部64に搬送される。半導体チップ10は、順次、ピックアップされてマーキング前検査部70にてマーキング基板面の検査がなされた後、マーキング部80で半導体基板11の裏面にレーザによりマークが形成される。このように、半導体チップ10は個々に分離された状態でマーキングが施されるので、半導体基板11に反りが発生しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体装置の製造装置および半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハをダイシングして得られた半導体チップには、通常、製造番号等のマークを付す。マークは半導体チップの主面側に形成された絶縁膜に形成する場合と、主面側とは反対側の半導体基板の裏面に付す場合がある。半導体基板の裏面にマーキングする方法として、YVO4(Yttrium Orthovanadate)レーザ、YAG(Yttrium aluminum garnet)レーザまたはCO2レーザを用いる方法が知られている。この方法は、半導体ウエハ状態において、半導体ウエハの裏面にレーザによりマーキングを行い、この後、ダイシングして個々の半導体チップを得る(例えば、特許文献1、図3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−150174号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1では、半導体ウエハの状態で、当該半導体ウエハの裏面にレーザを照射してマークを形成する、いわゆる、マーキングを行っている。この方法の場合、半導体ウエハが薄いとレーザの照射により半導体ウエハが熱を吸収し大きな反りが生じる。このため、半導体ウエハへのマーキングのみでなく半導体装置を製造する際に必要なマーキング後の処理工程を行うことが困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明に係る半導体装置の製造装置は、それぞれ、半導体基板上に外部接続用電極が形成され、前記外部接続用電極の周囲に封止樹脂膜が形成された複数の半導体チップが接着シートに接着された半導体チップ集合体を搭載する半導体チップ集合体搭載部と、前記半導体チップ集合体の半導体チップをピックアップしてテーブル上に搬送する搬送部と、前記マーキング前検査において良品と判断された前記半導体チップに対し、レーザによりマークを形成するマーキング部と、を具備することを特徴とする。
請求項2に記載の発明に係る半導体装置の製造装置は、請求項1に記載の半導体装置の製造装置において、前記テーブル上に保持された前記半導体チップのマーキング前検査を行うマーキング前検査部と、前記マーキング部によるマーキング後に前記半導体チップの検査を行うマーキング後検査部と、を具備することを特徴とする。
請求項3に記載の発明に係る半導体装置の製造装置は、請求項1または2に記載の半導体装置の製造装置において、前記半導体チップは集積回路部に低誘電率膜を有し、前記マーキング前検査部は、前記低誘電率膜の内部の破損状況を観察可能な内部破損検査部を含むことを特徴とする。
請求項4に記載の発明に係る半導体装置の製造装置は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造装置において、前記マーキング前検査部は、さらに、前記封止樹脂膜の検査を行う封止樹脂膜検査部を含むことを特徴とする。
請求項5に記載の発明に係る半導体装置の製造装置は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造装置において、前記マーキング前検査部は、さらに、前記外部接続用電極の外観検査を行う外部接続用電極外観検査部を含むことを特徴とする。
請求項6に記載の発明に係る半導体装置の製造装置は、請求項1に記載の半導体装置の製造装置において、前記半導体チップは集積回路部に低誘電率膜を有し、前記マーキング後検査部は、前記低誘電率膜が前記封止樹脂膜から露出している否かを検査することが可能な低誘電率膜露出検査部を含むことを特徴とする。
請求項7に記載の発明に係る半導体装置の製造装置は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の半導体装置の製造装置において、さらに、前記マーキング前検査部およびマーキング後検査部における検査結果に基づいて、前記半導体チップを良品および不良品に仕分けし、不良品の場合は、不良内容別に仕分ける仕分け部を含むことを特徴とする。
請求項8に記載の発明に係る半導体装置の製造装置は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の半導体装置の製造装置において、前記マーキング前検査を行うテーブルは回転テーブルであることを特徴とする。
請求項9に記載の発明に係る半導体装置の製造装置は、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の半導体装置の製造装置において、前記マーキング後検査部は、前記レーザにより形成されたマークの検査を行うマーキング検査部を含むことを特徴とする。
請求項10に記載の発明に係る半導体装置の製造装置は、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造装置において、さらに、別の回転テーブルを有し、レーザによりマークを形成するマーク形成および前記マーキング後検査は、前記別の回転テーブルに前記半導体チップを保持して行うことを特徴とする。
請求項11に記載の発明に係る半導体装置の製造装置は、請求項10に記載の半導体装置の製造装置において、前記回転テーブルおよび前記別の回転テーブルは、それぞれ、前記半導体チップを真空吸着により保持する真空吸着部を有することを特徴とする。
請求項12に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、主面側の各デバイス領域内に集積回路部、前記集積回路部に接続された外部接続用電極および前記外部接続用電極の周囲に形成された封止樹脂膜を有する半導体ウエハを、前記デバイス領域毎に分離して半導体チップを形成すると共に、前記半導体チップの裏面を接着シートに接着して半導体チップ集合体を形成する工程と、前記半導体チップ集合体の半導体チップをピックアップしてテーブル上に配置する工程と、前記半導体チップに対し、レーザによりマークを形成する工程と、を含むことを特徴とする。
請求項13に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、請求項12に記載の半導体装置の製造方法において、前記半導体チップのマーキング前検査を行う工程と、前記半導体チップのマーキング後検査を行う工程と、前記マーキング前検査または前記マーキング後検査における良品と不良品を仕分けして収容器に収容する工程を含むことを特徴とする。
請求項14に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、請求項13に記載の半導体装置の製造方法において、前記半導体チップは集積回路部に低誘電率膜を有し、前記マーキング前検査は、前記低誘電率膜の内部の破損を観察する工程を含むことを特徴とする。
請求項15に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、請求項12乃至14のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記マーキング前検査は、前記封止樹脂膜の検査を行う工程を含むことを特徴とする。
請求項16に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、請求項12乃至15のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記マーキング前検査は、前記外部接続用電極の外観検査を行う工程を含むことを特徴とする。
請求項17に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、請求項12または13に記載の半導体装置の製造方法において、前記半導体チップは集積回路部に低誘電率膜を有し、前記マーキング後検査は、前記低誘電率膜が前記封止樹脂膜から露出している否かを検査する工程を含むことを特徴とする。
請求項18に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、請求項17に記載の半導体装置の製造方法において、前記低誘電率膜が前記封止樹脂膜から露出している否かを検査する工程は、前記半導体チップ集合体の抜き取り検査で行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
半導体チップ集合体から半導体チップをピックアップしてマーキング前検査、レーザによるマーキングおよびマーキング後検査を行う。つまり、半導体ウエハの状態ではなく個々に分離した状態で、半導体基板の裏面にマーキングを行うので、半導体ウエハに反りが発生するという問題を生じることなく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】この発明に係る半導体チップ集合体の平面図。
【図2】図1の半導体チップ集合体を構成する一個の半導体チップの平面図。
【図3】図1のIII−III線切断拡大断面図。
【図4】この発明の半導体装置の製造方法の一例を示す処理フローチャート。
【図5】図4の半導体装置の製造方法を示す拡大断面図。
【図6】図5に続く工程の拡大断面図。
【図7】図6に続く工程の拡大断面図。
【図8】この発明の半導体装置の製造装置の一例を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、この発明の半導体装置の製造装置および製造方法の一実施形態を図面と共に説明する。
図1は、多数の半導体チップがダイシングテープに接着された半導体チップ集合体1の平面図である。半導体チップ集合体1は、1枚の半導体ウエハをダイシシングライン2に沿って切断することにより多数の半導体チップ(半導体装置)10を形成し、各半導体チップ10の裏面をダイシングテープに接着したものである。半導体チップ10は行方向および列方向にマトリクス状に配列されている。各半導体チップ10は、後述する如く、外部接続用電極上に半田ボールを形成した後、半導体ウエハの裏面を研削することにより薄型化されている。
【0009】
図2は、図1において二点鎖線の円で囲まれた一個の半導体チップ10の拡大平面図である。
半導体チップ10は、四つの側辺の各側辺に沿ってパッド部3が配列され、パッド部3が配列された領域の内側には多数の外部接続用電極17が配列されている。外部接続用電極17は、通常は、半導体チップ10の周側辺から中心に向かう環状に配列されるが、これとは異なるように配列されることもある。各外部接続用電極17とパッド部3とは配線15により接続されている。後述するが、各配線15は、外部接続用電極17に対応する部分に、外部接続用電極17の直径とほぼ同一サイズか、僅かに大きいサイズの接続パッド部を有しており、各外部接続用電極17は、配線15の接続パッド部上に形成される。
【0010】
図3は、図1のIII―III線切断拡大断面図であり、半導体チップ集合体1の断面構造を示している。以下、図3を参照して半導体チップ集合体1の構造について説明をする。
【0011】
半導体チップ集合体1は、例えば、シリコン基板などの半導体基板11を有する。半導体基板11は、後述するが、半導体ウエハの状態で裏面側を研削されて薄型化されており、50〜150μm程度の厚さを有する。半導体基板11の主面(上面)側には、図示はしないが、トランジスタ、抵抗、コンデンサなどの回路素子を有する集積回路素子形成領域19が形成されている。集積回路素子形成領域19上には、低誘電率(Low−k)膜4および内部配線5が交互に積層された低誘電率膜配線積層部6が形成されている。低誘電率膜配線積層部6の内部配線5は、集積回路素子形成領域19内に形成された集積回路素子に接続されており、銅またはアルミニウム等の金属薄膜で形成されている。半導体基板11の主面における低誘電率膜配線積層部6の周囲は、凹凸面1aとなっている。この凹凸面1aは、後述する、レーザビーム照射の痕跡である。集積回路素子形成領域19および低誘電率膜配線積層部6は集積回路部を構成する。
【0012】
低誘電率膜4は、比誘電率が3.0以下の誘電体で形成されている。誘電体材料としては、Si−O結合とSi−H結合を有するポリシロキサン系材料(HSQ:Hydrogen silsesquioxane、比誘電率3.0)、Si−O結合とSi−CH3 結合を有するポリシロキサン系材料(MSQ:Methyl silsesquioxane、比誘電率2.7〜2.9)、炭素添加酸化シリコン(SiOC:Carbon doped silicon oxide、比誘電率2.7〜2.9)、有機ポリマー系のLow−k材料等が挙げられ、比誘電率が3.0以下でガラス転移温度が400℃以上であるものを用いることができる。
【0013】
有機ポリマー系のLow−k材料としては、Dow Chemical社製の「SiLK(比誘電率2.6)」、Honeywell Electronic Materials社製の「FLARE(比誘電率2.8)」等が挙げられる。ここで、ガラス転移温度が400℃以上であるということは、製造工程における温度に十分に耐え得るようにするためである。なお、上記各材料のポーラス型も用いることができる。
【0014】
また、低誘電率膜4の材料としては、以上のほかに、通常の状態における比誘電率が3.0よりも大きいが、ポーラス型とすることにより、比誘電率が3.0以下でガラス転移温度が400℃以上であるものを用いることができる。例えば、フッ素添加酸化シリコン(FSG:Fluorinated Silicate Glass、比誘電率3.5〜3.7)、ボロン添加酸化シリコン(BSG:Boron-doped Silicate Glass、比誘電率3.5)、酸化シリコン(比誘電率4.0〜4.2)などがあげられる。
【0015】
低誘電率膜配線積層部6において、各層の内部配線5は層間で互いに接続されている。最下層の内部配線5の一端部は、最下層の低誘電率膜4に設けられた開口部を介してパッド部5aに接続されている。パッド部5aは、上述した如く、集積回路素子形成領域19内に形成された集積回路素子に接続されている。最下層の内部配線5よりも上層に位置する内部配線5の中にも、直接、集積回路素子形成領域19内に形成された集積回路素子に接続されているものもある。最上層の内部配線5は、パッド部3を有する。パッド部3は、図2に図示されるように半導体装置10の四辺の各辺に沿って配列されている。
【0016】
低誘電率膜配線積層部6の最上層の低誘電率膜4および内部配線5上には、第1の絶縁膜8が形成されている。第1の絶縁膜8は、酸化シリコン、窒化シリコンなどの無機材料で形成されている。第1の絶縁膜8は、平面視で、低誘電率膜配線積層部6の外形サイズより少し小さく形成され、低誘電率膜4の周縁部は第1の絶縁膜8の周側面から露出している。第1の絶縁膜8には、低誘電率膜配線積層部6の最上層の内部配線5のパッド部3を露出する開口部が形成されている。
【0017】
第1の絶縁膜8上に第2の絶縁膜12が形成されている。第2の絶縁膜12は、ポリイミド系樹脂、PBO(Poly-Phenylene-Benzobisoxazole;ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール)系樹脂等の有機樹脂材料によって形成されている。第2の絶縁膜12にも、パッド部3を露出する開口部が形成されている。第2の絶縁膜12は、平面視で、第1の絶縁膜8より小さいサイズに形成され、第1の絶縁膜8の周縁部は第2の絶縁膜12の周側面から露出している。
【0018】
第2の絶縁膜12上には、一端側が第2の絶縁膜12の開口部および第1の絶縁膜8の開口部を介してパッド部3に接続された配線15が形成されている。配線15は下部配線13と下部配線13上に形成された上部配線14の二層積層構造を有する。
下部配線13および上部配線14は、銅系金属により形成することができる。配線15は、二層積層構造に限らず、三層以上の積層構造とすることもできる。その場合には、例えば、チタン(Ti)、タングステン(W)またはチタンとタングステンの合金などからなる金属層を1層以上介在させる。
【0019】
上部配線14は、他端側に接続パッド部14aを有し、この接続パッド部14a上には、外部接続用電極17が形成されている。外部接続用電極17は平坦な上面17aを有し、例えば、直径100〜150μm、高さ60〜100μmの円柱形状を有し、銅系金属などで形成されている。半導体基板11上の全領域を覆って、例えば、ポリイミド系樹脂またはエポキシ系樹脂からなる封止樹脂膜16が形成されている。すなわち、封止樹脂膜16は、第2の絶縁膜12上および低誘電率膜配線積層部6の周囲における半導体基板11上に形成されており、低誘電率膜配線積層部6の周側面および第1の絶縁膜8の周側面を覆っている。封止樹脂膜16は第2の絶縁膜12上における外部接続用電極17の間にも形成されており、また、第1の絶縁膜8の周側縁および第2の絶縁膜12の周側面を覆っている。
【0020】
外部接続用電極17の上面17aは封止樹脂膜16の上面16aとほぼ同一平面となっているか、わずかに低く形成されている。外部接続用電極17の上面17aには半田ボール18が接合されている。半田ボール18は、ほぼ球状を有している。この場合、半田ボール18は少なくとも半球よりも球状に近い形状を有している。
【0021】
図4は、本発明の半導体装置の製造方法を示す処理フローチャートである。図4に図示された処理フローは2つの工程に大別される。1つはステップS1〜S10に係り、半導体チップ集合体1を形成する半導体チップ集合体の製造工程であり、もう1つは、ステップS11〜S20に係り、半導体チップ集合体1の各半導体チップをピックアップして完成品を得るまでの半導体装置の処理製造工程である。2つ目の工程は、後述するが、図8に図示される本発明の半導体装置の製造装置を用いて行う。
先ず、図5乃至図7を参照して、ステップS1〜S10に係る半導体チップ集合体1を製造する方法について説明する。
【0022】
まず、主面上に、低誘電率膜配線積層部6、第1の絶縁膜8および第2の絶縁膜12を有する半導体ウエハ11Aを準備する(ステップS1)。半導体ウエハ11Aは、ダイシングライン2を境界とする複数のデバイス領域DAを有する。デバイス領域DAは、半導体ウエハ11Aをダイシングライン2に沿って切断することにより半導体チップ10となるものである。半導体ウエハ11Aの厚さは、最終的な半導体チップ10を構成する半導体基板11よりも厚いもので、例えば、200〜500μmの厚さを有する。
【0023】
半導体ウエハ11Aを準備したら、ステップS2で低誘電率膜をデバイス領域DA毎に分離する。低誘電率膜配線積層部6は、半導体ウエハ11Aの主面側の全面に形成されており、レーザビームを照射してダイシングライン2に沿って、ダイシングライン2の幅よりも少し幅広く除去する。低誘電率配線積層部6の低誘電率膜4は脆くて切断時に側端部が崩落するのでレーザビームにより切断する方法が好ましい。
【0024】
半導体ウエハ11Aに配線15(ステップS3)、外部接続用電極17(ステップS4)および封止樹脂膜16(ステップS5)を形成する。
低誘電率膜配線積層部6、第1の絶縁膜8および第2の絶縁膜12の露出部分全面に金属膜を成膜し、この金属膜を電流路として電解めっきにより上部配線14および外部接続用電極17を形成する。そして、上部配線14をおよび外部接続用電極17をマスクとして金属膜をエッチングすることにより下部配線13を形成する。上部配線14と下部配線13により配線15が構成される。
【0025】
次に、封止樹脂膜16を形成する。封止樹脂膜16は、第2の絶縁膜12上に、一旦、外部接続用電極17の上面を覆うように厚く形成する。そして、外部接続用電極17の上面が露出されるまで封止樹脂膜16の上部側を研削する。研削により外部接続用電極17の上面にダレが形成され場合には、このダレと共に外部接続用電極17の上面をウエットエッチングにより除去する。これにより、外部接続用電極17の上面17aは、封止樹脂膜16の上面より数μm程度低くなる。
【0026】
次に、外部接続用電極17の上面17a上にフラックス層を印刷法等により形成する(図示せず)。そして、このフラックス層上に半田ボール18を搭載し、リフロー炉に装入してリフロー処理を行う。このリフロー処理により、半田ボール18が外部接続用電極17の上面に接合される(ステップS6)。
【0027】
次に、半導体ウエハ11Aの裏面をダイシングテープ21に貼り付け、ダイシングブレードを用いて、封止樹脂膜16の上面16a側から半導体ウエハ11Aの厚さの中間までダイシングライン2に沿って切断して、封止樹脂膜16および半導体ウエハ11Aに溝22を形成する(ステップS7)。この状態を図5に図示する。この場合、溝22の深さは、最終的に形成される半導体基板11の厚さよりも多少深く形成する。例えば、最終的な半導体基板11の厚さを100μm程度とする場合には、溝22の深さを120〜140μm程度とする。
【0028】
図5に図示された状態が得られたら、次に、封止樹脂膜16の上面16a上および半田ボール18の全周囲に支持用接着剤23を貼り付ける(ステップS8)。この状態を図6に示す。支持用接着剤23は、例えば、紫外線硬化型接着剤であり、図6に図示されるように、半田ボール18の最上部を含む全体を覆う厚さのものを用いる。一例として、半田ボール18の高さH=120〜150μmの場合、支持用接着剤23の厚さを160m〜200μmとする。
【0029】
次に、ダイシングテープ21を半導体ウエハ11Aの裏面から剥離し、支持用接着剤23を支持部材として、半導体ウエハ11Aの裏面を研削する(ステップS9)。この状態を図7に図示する。研削は、最終の半導体基板11の厚さとなるまで行う。溝22は、予め、最終的な半導体基板11の厚さより深くなる位置まで形成されているので、図7に二点鎖線で示すように、溝22の底部よりも深く研削することになる。半導体ウエハ11Aを図7に二点鎖線で示す位置まで研削すると、半導体ウエハ11Aは、デバイスエリアDA毎に分離されて多数の半導体チップ10の集合体となっている。
【0030】
次に、研削された半導体ウエハ11Aの裏面をダイシングテープ21に貼り付ける。そして、支持用接着剤23に紫外線を照射して支持用接着剤23硬化させ、支持用接着剤62をピーリング法により剥離する(ステップS10)。このようにして、図3に図示された半導体チップ集合体1が得られる。
【0031】
ここで、ステップS11以下の説明をする前に、図8に図示された本発明の半導体装置の製造装置50について説明する。
半導体装置の製造装置100は、半導体チップ集合体1をロードするロード部50と、半導体チップ集合体1から半導体チップ10をピックアップするチェンジャー部60と、マーキング前検査部70と、マーキング部80と、マーキング後検査部90とスタッカ部95を有する。
【0032】
ロード部50には、半導体チップ集合体1を保持するダイシングフレーム51を収納したカセット52がローディングおよびアンローディングされる。半導体チップ集合体1は、ダイシングテープ(接着シート)21を有しており、このダイシングテープ21がダイシングフレーム51に接着されている。カセット52内には半導体チップ集合体1が接着されたダイシングフレーム51が複数枚、収納されており、図示しないモータにより回転される多数のローラ53により、カセット52はロード部50からチェンジャー部60に搬送される。29は、ダイシングテープ21に接着された各半導体ウエハ11Aの情報が記録されたバーコードラベルである。
なお、搬送機構は、モータとローラによる機構に限らず、例えば、油圧シリンダ等による機構としてもよい。
【0033】
チェンジャー部60には、搭載用テーブル61、転載機構63が設けられている。転載機構63はアームを有し、また、アームの先端にチャック部64を有しており、チャック部64によりカセット52内のダイシングフレーム51を保持し、搭載用テーブル61上に載置する。搭載用テーブル61は点線で示す搭載位置から実線で示すピックアップ位置まで移動可能である。
【0034】
搭載用テーブル61の上方に第1の回転テーブル71が設けられ、第1の回転テーブル71の下方に第2の回転テーブル75が設けられている。また、第1の回転テーブル71と第2の回転テーブル75との間にチップ移転機構74が設けられている。第1の回転テーブル71の下面側には真空吸着部(図示せず)が設けられており、第2の回転テーブル75の上面側には真空吸着部(図示せず)が設けられている。
【0035】
ピックアップ機構65は複数のアームと真空吸着部66を有しており、真空吸着部66を半導体チップ集合体1の半導体チップ10の封止樹脂膜16に密着して、各半導体チップ10を吸着する。ピックアップ機構65は真空吸着部66の表裏面を反転させる機構を備えており、吸着した半導体チップ10の表裏面を反転して第1の回転テーブル71の真空吸着部に位置決めする。これにより、半導体チップ10の半導体基板11の裏面が第1の回転テーブル71の下面側に設けられた真空吸着部に吸着され、保持される。
【0036】
マーキング前検査部70は、封止樹脂膜16の膜状態及び外部接続用電極17の外観を検査する封止樹脂膜・電極検査装置72、73、マーキング前の半導体チップ10の半導体基板11のマーキング面の外観を検査するマーキング前基板面検査装置76および低誘電率膜4の内部の破損状態を検査する内部破損検査装置77を有する。各検査装置は、それぞれ、検査部位を撮影するカメラ72a、73a、76aおよび77aを有する。
【0037】
すなわち、第1の回転テーブル71は時計方向に回転し、半導体チップ10は封止樹脂膜・電極検査装置72の位置および封止樹脂膜・電極検査装置73の位置に順次移送される。半導体チップ10の封止樹脂膜16は、半田ボール18側から封止樹脂膜・電極検査装置検査装置72のカメラ72aにより撮像され、封止樹脂膜16中のボイドおよび異物の状況が画像表示される。この表示画像に基づいて、検査員は良品または不良品の判断をする。半導体チップ10の外部接続用電極17は封止樹脂膜・電極検査装置73のカメラ73aにより撮像され、外部接続用電極17の破損、バリ、短絡の有無等の状況が画像表示される。この表示画像を、予め撮影した基準画像と比較して、閾値を越えたか否かにより、良品または不良品の判断をする(自動外観検査)。なお、封止樹脂膜・電極検査装置72と73とでは、設置するカメラ72a、73aの位置はそれぞれ同じであるが、照明装置の角度はそれぞれ異なるため、検査内容は同じであるが、互いに見えないものを補う働きがある。上方に固定された半導体チップ10に、下側から照明を当て、下側に取り付けられたカメラ72a、73aで撮影する。
【0038】
封止樹脂膜・電極検査装置73での検査を終了した半導体チップ10は、チップ移転機構74により第1の回転テーブル71から第2の回転テーブル75に転載される。チップ移転機構74は、吸着した半導体チップ10を第2の回転テーブル75の上面側に設けられた真空吸着部に位置決めする。これにより、半導体チップ10の半導体基板11の表面が第2の回転テーブル75の真空吸着部に吸着され、保持される。
【0039】
第2の回転テーブル75は反時計方向に回転し、半導体チップ10はマーキング前基板検査装置76の位置および内部破損検査装置77の位置に順次移送される。そして、マーキング前基板検査装置76のカメラ76aによりマーキング前の半導体基板11の裏面が撮像され、半導体基板11のクラック、破損および表面の凹凸等の状況が画像表示される。この表示画像に基づいて、検査員は良品または不良品の判断をする。また、内部破損検査装置77は赤外線照射部(図示せず)を有し、カメラ77aにより低誘電率膜4が撮像され、低誘電率膜4のクラックの状況が画像表示される。この表示画像を、予め撮影した基準画像と比較して、閾値を越えたか否かにより、良品または不良品の判断をする(自動外観検査)。
【0040】
封止樹脂膜・電極検査装置72、73、マーキング前基板面検査装置76および内部破損検査装置77における検査により不良とされた半導体チップには、図示しない捺印装置により不良表示がなされる。不良表示は、各検査別に異なるマークでなされ、どの検査での不良であるかが判別可能とされる。
【0041】
そして、マーキング前検査のすべてにおいて良品とされた半導体チップ10には、マーキング部80においてマークが形成される。マーキング部80は、YVO4等の第2高調波レーザを照射するレーザ照射部81を有し、このレーザ照射部81から半導体チップ10の半導体基板11の裏面にレーザを照射して製造日を含む製造番号等をマーキングする。いずれかの検査装置で不良とされた半導体チップ10にはマーキングは施されない。不良チップも含めて、全チップマーキングすることは可能であり、選択できる。
【0042】
マークを形成された半導体チップ10は、マーキング後検査部90に移送される。マーキング後検査部90は、マーキングされたマークの状態を検査するマーキング検査装置91および低誘電率膜4の露出状態を検査する低誘電率膜露出検査装置93を有する。
詳細には、マーキング検査装置91では、カメラ91aにより半導体チップ10の半導体基板11の裏面に形成されたマークの状況が撮像され、マークの位置および文字の形状・傷などの状況が画像表示される。この表示画像を、予め撮影した基準画像と比較して、閾値を越えたか否かにより、良品または不良品の判断をする(自動外観検査)。
【0043】
また、低誘電率膜露出検査装置93では、カメラ94により半導体チップ10の側面が撮像され、周囲を封止樹脂膜16により被覆されている筈の低誘電率膜4の露出状況が画像表示される。この表示画像表示に基づいて、検査員は良品または不良品の判断をする。
この低誘電率膜の露出部検査は、抜き取り検査で行うようにしてもよい。
【0044】
次に、図4の処理フローチャートに基づいて本発明の半導体装置の製造方法を簡潔に説明する。
各半導体チップ10の裏面がダイシングテープ21で接着された半導体チップ集合体1が、カセット52に収容されて半導体装置の製造装置100のロード部50に搭載され、チェンジャー部60に搬送される。
チェンジャー部60に搬送されるとステップS11で、ピックアップ機構65により、半導体チップ10が第1の回転テーブル71に吸着され、保持される。
【0045】
第1の回転テーブル71に保持された半導体チップ10は、第1の回転テーブル71の回転によりマーキング前検査部70に向けて移送される。封止樹脂膜装置72の位置に移送されると、第1の回転テーブル71の回転は停止され、半導体チップ10の封止樹脂膜16が封止樹脂膜・電極検査装置72のカメラ72aにより撮像される。そして、封止樹脂膜16中のボイドおよび異物の状況が画像表示される。この表示画像を、予め撮影した基準画像と比較して、閾値を越えたか否かにより、良品または不良品の判断をする(自動外観検査)(ステップS12)。
【0046】
第1の回転テーブル71により更に移送されて、封止樹脂膜・電極検査装置73により外部接続用電極17の破損、バリ、短絡の有無等の状況が画像表示される。この表示画像を、予め撮影した基準画像と比較して、閾値を越えたか否かにより、良品または不良品の判断をする(自動外観検査)(ステップS13)。
【0047】
次に、チップ移転機構74により、半導体チップ10は第1の回転テーブル71から第2の回転テーブル75に転載される。そして、第2の回転テーブル75の回転により移送されてマーキング前基板面検査装置76により検査される。マーキング前基板面検査装置76では半導体基板11の裏面が撮像され、半導体基板11のクラックや割れおよび表面の凹凸等の状況が画像表示される。この表示画像を、予め撮影した基準画像と比較して、閾値を越えたか否かにより、良品または不良品の判断をする(自動外観検査)(ステップS14)。
【0048】
半導体チップ10は第2の回転テーブル75により更に移送されて、内部破損検査装置77で検査される。内部破損検査装置77では赤外線により低誘電率膜4が撮像され、低誘電率膜4のクラックの状況が画像表示される。この表示画像を、予め撮影した基準画像と比較して、閾値を越えたか否かにより、良品または不良品の判断をする(自動外観検査)(ステップS15)。
【0049】
そして、マーキング前検査のすべてにおいて良品とされた半導体チップ10は、第2の回転テーブル75の回転によりさらに移送され、マーキング部80においてレーザによりマークを形成される(ステップS16)。
【0050】
マークを形成された半導体チップ10は、第2の回転テーブル75の回転によりさらに移送され、マーキング検査装置91によりマーキング状況を検査される(ステップS17)。マーキング状況の検査が完了した半導体チップ10は、スタッカ部95に搬送され、半導体チップ10を吸着した状態で検査する。具体的には、低誘電率膜露出検査装置93により、半導体チップ10の側面が撮像され、周囲を封止樹脂膜16により被覆されている筈の低誘電率膜4の露出状況が画像表示される。この表示画像に基づいて、検査員は良品または不良品の判断をする(ステップS18)。
【0051】
次に、良品と不良品とに仕分けされてトレイ96に収容される。不良品は、不良マークを付され、いずれの検査での不良であるかにより、グループ化して収容される(ステップS19)。
この低誘電率膜の露出部検査は、抜き取り検査で行う。
そして、ステップS19で良品と判断されたグループは完成品として出荷用に取り出され(ステップS20)終了する。
【0052】
以上のように本発明の半導体装置の製造装置および半導体装置の製造方法によれば、半導体チップ集合体1から半導体チップ10をピックアップしてマーキング前検査、レーザによるマーキングおよびマーキング後検査を行うので、半導体ウエハに反りを生じさせることなく製造することが可能となる。
【0053】
また、マーキング前検査およびマーキング後検査を、複数の回転テーブル71および75に保持して行うので、1つの回転テーブルで行う場合に比して回転テーブルの直径を小さくすることができ、製造装置全体の寸法を小さくすることができる。
【0054】
なお、上記実施形態では、半導体チップ10が低誘電率膜4を有する場合で説明したが、この発明は、低誘電率膜4を有していない半導体チップ10に対しても適用可能である。
マーキング前検査およびマーキング後検査の検査内容は、適宜、異なる検査内容に変更することが可能である。
【0055】
また、各検査を全数実施するか抜き取りで実施するかは、不良の発生頻度、製造する半導体チップ10が新規生産であるか継続生産であるか等により、種々、変更することができる。本発明は、抜き取りであっても、マーキング前検査およびマーキング後検査の工程を行うものをすべて含むものである。
半導体チップ10を吸着するテーブルを2個の回転テーブル71および75としたが、テーブルの数を増減したり、回転テーブルではなく、スライド式の移動テーブルにしたりしてもよい。
【0056】
その他、本発明の半導体装置の製造装置は発明の趣旨の範囲内において、種々、変形して構成することが可能であり、要は、それぞれ、半導体基板上に外部接続用電極が形成され、外部接続用電極の周囲に封止樹脂膜が形成された複数の半導体チップが接着シートに接着された半導体チップ集合体を搭載する半導体チップ集合体搭載部と、半導体チップ集合体の半導体チップをピックアップしてテーブル上に搬送する搬送部と、マーキング前検査において良品と判断された半導体チップに対し、レーザによりマークを形成するマーキング部と、を具備するものであればよい。
【0057】
また、本発明の半導体装置の製造方法は、主面側の各デバイス領域内に集積回路部、集積回路部に接続された外部接続用電極および外部接続用電極の周囲に形成された封止樹脂膜を有する半導体ウエハを、デバイス領域毎に分離して半導体チップを形成すると共に、半導体チップの裏面を接着シートに接着して半導体チップ集合体を形成する工程と、半導体チップ集合体の半導体チップをピックアップしてテーブル上に配置する工程と、半導体チップに対し、レーザによりマークを形成する工程と、を含むものであればよい。
【符号の説明】
【0058】
1 半導体チップ集合体
4 低誘電率膜
10 半導体チップ(半導体装置)
11 半導体基板
11A 半導体ウエハ
16 封止樹脂膜
17 外部接続用電極
18 半田ボール
21 ダイシングテープ(接着シート)
70 マーキング前検査部
80 マーキング部
90 マーキング後検査部
100 半導体装置の製造装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ、半導体基板上に外部接続用電極が形成され、前記外部接続用電極の周囲に封止樹脂膜が形成された複数の半導体チップが接着シートに接着された半導体チップ集合体を搭載する半導体チップ集合体搭載部と、
前記半導体チップ集合体の半導体チップをピックアップしてテーブル上に搬送する搬送部と、
前記マーキング前検査において良品と判断された前記半導体チップに対し、レーザによりマークを形成するマーキング部と、
を具備することを特徴とする半導体装置の製造装置。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置の製造装置において、
前記テーブル上に保持された前記半導体チップのマーキング前検査を行うマーキング前検査部と、
前記マーキング部によるマーキング後に前記半導体チップの検査を行うマーキング後検査部と、
を具備することを特徴とする半導体装置の製造装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の半導体装置の製造装置において、前記半導体チップは集積回路部に低誘電率膜を有し、前記マーキング前検査部は、前記低誘電率膜の内部の破損状況を観察可能な内部破損検査部を含むことを特徴とする半導体装置の製造装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造装置において、前記マーキング前検査部は、さらに、前記封止樹脂膜の検査を行う封止樹脂膜検査部を含むことを特徴とする半導体装置の製造装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造装置において、前記マーキング前検査部は、さらに、前記外部接続用電極の外観検査を行う外部接続用電極外観検査部を含むことを特徴とする半導体装置の製造装置。
【請求項6】
請求項1に記載の半導体装置の製造装置において、前記半導体チップは集積回路部に低誘電率膜を有し、前記マーキング後検査部は、前記低誘電率膜が前記封止樹脂膜から露出している否かを検査することが可能な低誘電率膜露出検査部を含むことを特徴とする半導体装置の製造装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の半導体装置の製造装置において、さらに、前記マーキング前検査部およびマーキング後検査部における検査結果に基づいて、前記半導体チップを良品および不良品に仕分けし、不良品の場合は、不良内容別に仕分ける仕分け部を含むことを特徴とする半導体装置の製造装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の半導体装置の製造装置において、前記マーキング前検査を行うテーブルは回転テーブルであることを特徴とする半導体装置の製造装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の半導体装置の製造装置において、前記マーキング後検査部は、前記レーザにより形成されたマークの検査を行うマーキング検査部を含むことを特徴とする半導体装置の製造装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造装置において、さらに、別の回転テーブルを有し、レーザによりマークを形成するマーク形成および前記マーキング後検査は、前記別の回転テーブルに前記半導体チップを保持して行うことを特徴とする半導体装置の製造装置。
【請求項11】
請求項10に記載の半導体装置の製造装置において、前記回転テーブルおよび前記別の回転テーブルは、それぞれ、前記半導体チップを真空吸着により保持する真空吸着部を有することを特徴とする半導体装置の製造装置。
【請求項12】
主面側の各デバイス領域内に集積回路部、前記集積回路部に接続された外部接続用電極および前記外部接続用電極の周囲に形成された封止樹脂膜を有する半導体ウエハを、前記デバイス領域毎に分離して半導体チップを形成すると共に、前記半導体チップの裏面を接着シートに接着して半導体チップ集合体を形成する工程と、
前記半導体チップ集合体の半導体チップをピックアップしてテーブル上に配置する工程と、
前記半導体チップに対し、レーザによりマークを形成する工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項13】
請求項12に記載の半導体装置の製造方法において、
前記半導体チップのマーキング前検査を行う工程と、
前記半導体チップのマーキング後検査を行う工程と、
前記マーキング前検査または前記マーキング後検査における良品と不良品を仕分けして収容器に収容する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項14】
請求項13に記載の半導体装置の製造方法において、前記半導体チップは集積回路部に低誘電率膜を有し、前記マーキング前検査は、前記低誘電率膜の内部の破損を観察する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項15】
請求項12乃至14のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記マーキング前検査は、前記封止樹脂膜の検査を行う工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項16】
請求項12乃至15のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記マーキング前検査は、前記外部接続用電極の外観検査を行う工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項17】
請求項12または13に記載の半導体装置の製造方法において、前記半導体チップは集積回路部に低誘電率膜を有し、前記マーキング後検査は、前記低誘電率膜が前記封止樹脂膜から露出している否かを検査する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項18】
請求項17に記載の半導体装置の製造方法において、前記低誘電率膜が前記封止樹脂膜から露出している否かを検査する工程は、前記半導体チップ集合体の抜き取り検査で行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−129814(P2011−129814A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−289115(P2009−289115)
【出願日】平成21年12月21日(2009.12.21)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】