説明

半導体集積回路

【課題】 内蔵メモリの不良原因の解析時間を短縮することができると共に、内蔵メモリの不良原因解析用の回路規模を小さくすることができる半導体集積回路を提供することを目的とする。
【解決手段】 アドレス・データ生成部5はRAM1〜4の夫々の対象アドレスにテストデータを書き込む。照合部7は、RAM1〜4の夫々の対象アドレスに実際に記憶されたデータを読み出し、記憶データの夫々と期待値としてのテストデータとを照合する。記憶データの何れかとテストデータに相違があった場合、保存データ生成部8は、その相違内容を示すデータと相違の生じているRAMが何れのRAMであるかを表すデータと対象アドレスを表すデータとを含む保存データをRAM1に設けられた保存データ格納領域に保存する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LSI(Large Scale Integration)等の半導体集積回路(以下、ICという)に関し、特にRAM(Random Access Memory)等の内蔵メモリを検査するためのBIST(Built In Self Test)回路を有するICに関する。
【背景技術】
【0002】
内部に比較的大きな記憶容量を有するRAMを備えたSOC(System On a Chip)等のICにおいては、通常、そのRAMを自ら検査するためのBIST回路が備えられている。
【0003】
図7は、従来のBIST回路を備えたICの構成ブロック図である。IC100は、アドレス・データ生成部101と、RAM102と、照合部103と、セレクタ104と、を備えている。
【0004】
RAM102の検査時においては、「RAM102のテスト」を示す信号が外部よりセレクタ104に与えられ、アドレス・データ生成部101に接続されているバス121がRAM102に接続される。そして、アドレス・データ生成部101は、RAM102の検査の対象となるアドレス(対象アドレス)を示すアドレス信号、所定のテストデータを示す信号、及びライト信号をセレクタ104を介してRAM102に与えることにより、RAM102の対象アドレスにテストデータを書き込む。
【0005】
尚、検査ではなく、RAM102が通常に使用される時(通常使用時)は、CPU(Central Processing Unit;不図示)等からのアドレス信号/データ信号を伝送するバス120がセレクタ104を介してRAM102に接続され、それらのアドレス信号/データ信号がRAM102に与えられる(通常入力)。また、RAM1〜4からのデータは、前記CPU等に与えられる。
【0006】
その後、照合部103は、その対象アドレスに実際に記憶されているデータ(記憶データ)をRAM102から読み出し、その実際の記憶データとアドレス・データ生成部101から与えられた期待値としてのテストデータとを照合する。
【0007】
このアドレス・データ生成部101によるテストデータの書き込み及び照合部103による照合をRAM102の全アドレスを対象として繰り返し行い、照合部103は、全アドレスにおいて記憶データと期待値とが一致している場合はIC100の外部端子(不図示)にRAM102に不良がないことを示す信号を出力する一方、1つでも不一致がある場合はRAM102が不良であることを示す信号を出力する。
【0008】
RAM102が不良であるか否かを示すこれらの信号は、IC100の外部に設けたれた検査用機器(汎用ロジックテスタ等;不図示)に与えられる。このようにして、IC100に内蔵されたRAM102の良/不良が検査される。
【0009】
ICの製造歩留まりを向上させるためには、不良品となったICの不良原因を解析(不良箇所を特定;即ち、RAM102のどのアドレスのどのビットが不良箇所であるかを特定)する必要がある。例えば、特定アドレスの特定ビットばかりが不良になることが解析により分かれば、「ICのパターン形成用のマスクの特定の部分に傷があるのではないか」等の歩留まり改善のための情報が得られるからである。
【0010】
図7のIC100において、不良箇所を特定する際には、RAM102の記憶データを外部の検査用機器(不図示)が読み出すことができるように、セレクタ104を制御してアドレスバス、データバス等を切り換える(これにより、アドレスバス122がセレクタ104を介してRAM102に接続される)。そして、外部よりアドレス信号を与えてRAM102の全アドレスの記憶内容を外部に読み出すことにより、RAM102のどのアドレスのどのビットが不良であるのか、即ち不良箇所を特定する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
通常、不良アドレス(不良ビットを含むアドレス)が全アドレスに占める割合は、ごく僅か(例えば、数万分の1)である。しかしながら、図7の従来構成例においては、RAM102の不良箇所を特定するために、即ち、どのアドレスのどのビットが不良であるのかを特定するために、RAM102の全アドレスの記憶データを外部に読み出して検証する必要がある。このため、解析時間が長くなってしまうという問題(以下、「問題点1」ということがある)があった。この解析時間の長時間化は、ICの開発及び製造コストの増大を招く。
【0012】
また、IC100の動作速度(例えば、動作クロックが200MHz)が如何に高速であっても、RAM102の記憶データの読み出し速度は検査用機器の動作速度(例えば、動作クロックが40MHz。通常、ICの動作速度より遅いことが多い)で制限されることになる。従って、検査用機器の動作速度が低速である場合、解析時間は非常に長くなってしまう。
【0013】
デジタルカメラ等に用いられる画像処理用等のICには、複数のRAM(例えば、数10個)が内蔵されていることも多いが、その場合には、どのRAMのどのアドレスのどのビットに不良であるのかを特定する必要がある。ところが、ICに含まれるRAMが複数であっても、各RAMにアクセスしているデータバスやアドレスバスに接続される外部端子は1セットしかないのが通常である(なぜなら、RAMごとに外部端子を設けているとICが大きくなってしまうから)ため、1つ1つのRAMごとに順番に上述の解析を行う必要が生じる。例えば、図7のようにRAMが1つしかない場合の解析時間が0.1秒必要であったとすると、100個のRAMが設けられたICにおいては、解析時間が10秒も必要となってくる。従って、複数のRAMを備えたICにおいては、上記問題点1は、非常に顕著なものとなる。
【0014】
また、不良箇所を特定するためには、上述したように、外部の検査用機器がRAM102の記憶データを読み出せるようにする必要があり、その読み出しのための配線領域及びセレクタ(図7のセレクタ104)が必要となってくるが、ICに複数のRAMが備えられている場合は、RAMの個数分のセレクタ(セレクタ104のような3つのバスを切り換えるためのセレクタ)が必要となると共に、そのセレクタに接続するための配線量が膨大になってくる。つまり、メモリ(RAM)の不良原因の解析用の回路規模が非常に大きなものとなってしまうという問題(以下、「問題点2」ということがある)がある。
【0015】
本発明は、上記の点に鑑み、内蔵メモリの不良原因の解析時間を短縮することができる
半導体集積回路(IC)を提供することを目的とする。また、本発明は、内蔵メモリの不良原因解析用の回路規模を小さくすることができる半導体集積回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するために本発明に係る半導体集積回路は、データの読み書きが可能なメモリと、前記メモリの所定の対象アドレスに所定のデータを書き込むアドレス・データ生成部と、前記アドレス・データ生成部による書き込みによって前記対象アドレスに実際に記憶されたデータを前記メモリから読み出し、その実際の記憶データと前記所定のデータが相違する場合、その相違内容を表すデータと前記対象アドレスを表すデータとを含む保存データを前記メモリに設けられた保存データ格納領域に保存する照合結果保存制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
これにより、保存データ格納領域に格納された小容量の保存データを読み出すだけで、不良箇所の特定(不良原因の解析)、即ち、どのアドレスのどのビットに不良があるかの特定ができるようになる。従って、不良原因の解析時間が大幅に短縮され、半導体集積回路の開発及び製造コストの削減にも寄与する。
【0018】
データの読み書きが可能な複数のメモリと、各メモリの所定の対象アドレスに所定のデータを書き込むアドレス・データ生成部と、前記アドレス・データ生成部による書き込みよって各対象アドレスに実際に記憶されたデータを各メモリから読み出して、各対象アドレスの実際の記憶データと前記所定のデータが相違するかをメモリ毎に判断し、何れかの記憶データが前記所定のデータと相違する場合は、その相違内容を表すデータと相違の生じているメモリが何れのメモリであるかを表すデータと前記対象アドレスを表すデータとを含む保存データを前記複数のメモリの何れか1つのメモリに設けられた保存データ格納領域に保存する照合結果保存制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0019】
これにより、保存データ格納領域に格納された小容量の保存データを読み出すだけで、不良箇所の特定、即ち、どのメモリのどのアドレスのどのビットに不良があるかの特定ができるようになる。従って、不良原因の解析時間が大幅に短縮され、半導体集積回路の開発及び製造コストの削減にも寄与する。
【0020】
また、複数のメモリの何れか1つのメモリにのみアクセスすれば不良原因の解析ができるため、従来のようなセレクタ(セレクタ104のような3つのバスを切り換えるためのセレクタ)をメモリの個数分、用意する必要はないし、メモリの個数分の配線領域を確保する必要もない。つまり、不良解析用の回路規模を大幅に削減することができる。
【0021】
また、例えば、前記保存データ格納領域への前記保存データの保存処理を行う前に、前記保存データ格納領域に不良領域が存在しないかを判断し、不良領域がある場合、前記照合結果保存制御部は前記不良領域を避けて前記保存データを保存するようにするとよい。
【0022】
これにより、正確な保存データを前記保存データ格納領域に格納することができる。
【0023】
また、例えば、前記保存データには、前記不良領域が存在するアドレスに関する情報が含まれているようにすればよい。
【0024】
これにより、保存データ格納領域に不良領域が存在していても、外部の検査用機器等は、保存データ格納領域中のどのアドレスに保存データが格納されているかを正確に知ることができる。
【0025】
また、具体的には、前記相違内容を表すデータは、前記所定のデータと対応付けられたデータ又は前記所定のデータと前記記憶データとから構成される。
【0026】
また、前記保存データ格納領域が設けられたメモリを不揮発性メモリとしてもよい。
【0027】
これにより、上記半導体集積回路が電気機器に組み込まれた後であっても、保存データを用いることが可能となる。そして、保存データを参照すれば、メモリの不良箇所を避けてデータの読み書きを行うといったことが可能となるため、メモリ中に多少の不良箇所が存在しても、メモリは正常に動作する。つまり、これによって半導体集積回路の製造時の歩留まりが向上する。
【発明の効果】
【0028】
上述した通り、本発明に係る半導体集積回路によれば、内蔵メモリの不良原因の解析時間を大幅に短縮することができる。また、メモリの不良原因解析用の回路規模を小さくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明に係る半導体集積回路(IC)の実施の形態につき、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るICの構成ブロック図である。
【0030】
IC10は、データの読み書きが可能なメモリとしてのRAM1、2、3及び4と、RAM1〜4の夫々にRAM1〜4を検査するためのアドレス信号、データ信号及び制御信号(ライト信号等)を与えるアドレス・データ生成部5と、照合結果保存制御部6と、から概略構成される。照合結果保存制御部6は、RAM1〜4の夫々の記憶データを読み出して、その記憶データとアドレス・データ生成部5が書き込んだデータとを照合する(一致/不一致を判断する)照合部7と、照合部7の照合結果を入力し、RAM1〜4に不良があった場合(記憶データとテストデータに相違があった場合)、その不良内容を表すデータを生成すると共にそのデータを保存データとしてRAM1に格納する保存データ生成部8と、RAM1、2、3、4に夫々接続されるバスを切り換えるためのセレクタ31、32、33、34と、から構成されている。
【0031】
RAM1〜4の検査時においては、「RAM1〜4のテスト」を示す信号が外部よりセレクタ31、32、33及び34に与えられ、アドレス・データ生成部5に接続されているバス21(p(pは3以上の整数)本の信号線から成る)がRAM1、2、3、4に接続される。これにより、アドレス・データ生成部5は、RAM1、2、3、4の夫々にRAM1〜4を検査するためのアドレス信号、データ信号及び制御信号(ライト信号等)を与えることが可能となる。
【0032】
検査ではなく、RAM1、2、3、4が通常に使用される時(通常使用時)は、CPU(不図示)等からのアドレス信号/データ信号を伝送するバス20(q(qは3以上の整数)本の信号線から成る)が、セレクタ31、32、33、34を介して、RAM1、2、3、4に接続され、それらのアドレス信号/データ信号がRAM1、2、3、4に与えられる(通常入力)。また、RAM1〜4からのデータは、前記CPU等に与えられる(通常出力)。
【0033】
RAM1〜4の夫々は、16ビットから成るデータ(1ワード)を4キロワード(4096ワード)分、記憶できるものとする。RAM1〜4の夫々の最下位アドレスを16進数表示で000hとし、最上位アドレスを16進数表示でFFFhとして、以下の説明を行う。
【0034】
(図2;検査の動作フローチャート)
図1のIC10において、RAM1〜4の夫々に不良ビット(不良セル)が存在しないかを検査する動作(RAM1〜4の検査時の動作)を、図2のフローチャートを用いて説明する。
【0035】
まず、ステップS1において、アドレス・データ生成部5は、検査の対象のアドレス(対象アドレス)を初期値の000hとする。続くステップS2において、アドレス・データ生成部5は、RAM1〜4の夫々の対象アドレスに予め定められたテストデータ(例えば、5555h)を書き込む。
【0036】
ステップS2を終えて移行するステップS3において、照合部7は、アドレス・データ生成部5による書き込み(ステップS2)によってRAM1〜4の夫々の対象アドレスに実際に記憶されたデータをRAM1〜4の夫々から読み出し、後述するステップS4に移行する。
【0037】
照合部7には、ステップS3にて読み出された記憶データの期待値として、ステップS2でRAM1〜4の各対象アドレスに書き込まれたテストデータがアドレス・データ生成部5から与えられている。そして、ステップS4において、照合部7は、ステップS3にて読み出された各対象アドレス(RAM1〜4の夫々の対象アドレス)の実際の記憶データ(実際に記憶されたデータ)とアドレス・データ生成部5から与えられた期待値としてのテストデータとをRAM毎に照合する(相違している否かを判断する)。
【0038】
ステップS4において、各対象アドレスの記憶データが、全てテストデータと一致していると判断された場合は(ステップS4のOK)、ステップS5に移行する。ステップS5において、照合部7は、各対象アドレスに不良がないことを示す信号(例えば、ハイレベルの信号)を、保存データ生成部8とIC10の外部に接続される検査用機器(汎用ロジックテスタ等;不図示)とに与えて、後述するステップS9に移行する。
【0039】
一方、ステップS4において、各対象アドレスの記憶データが、1つでもテストデータと相違していると判断された場合は(ステップS4のNG)、ステップS6に移行する。ステップS6において、照合部7は、RAM1〜4の何れかの対象アドレスに不良があることを示す信号(例えば、ローレベルの信号)を、保存データ生成部8とIC10の外部に接続される検査用機器(不図示)とに与えて、後述するステップS7に移行する。
【0040】
保存データ生成部8には、ステップS4において照合の対象となった対象アドレス(初期値は000h)を示すアドレス信号及びテストデータを示すデータ信号がアドレス・データ生成部5から与えられていると共に、各対象アドレスの記憶データもRAM1〜4の夫々から与えられている。そして、ステップS7において、保存データ生成部8は、与えられた対象アドレス、テストデータ及び各対象アドレスの記憶データに基づいて、RAM1〜4の不良内容を表す保存データを生成し、後述するステップS8に移行する。この保存データの詳細については、後述する。
【0041】
ステップS8において、保存データ生成部8は、ステップS7で生成した保存データをRAM1に設けられた保存データ格納領域1aに保存する。この際、保存データ生成部8が保存データを保存データ格納領域1aに格納することができるように、セレクタ31が制御される。ここで、RAM1の記憶領域の配分を図3に示す。RAM1において、全アドレス領域000h〜FFFhの内の、F00h〜FFFhの領域は、保存データ格納用に確保された保存データ格納領域1aとなっている。ステップS8において、保存データは、この保存データ格納領域1aの上位アドレス側から保存される。勿論、下位アドレス側から保存するようにしてもよい。
【0042】
また、後述の説明にて明らかになるが、保存データ格納領域1a(F00h〜FFFh)に不良領域(不良ビットが存在する領域)が存在しないかどうかの検査が、図2の動作の前(保存データの保存処理を行う前)に別途行われており、保存データ生成部8は、保存データ格納領域1a中の不良領域に対応するアドレスを自身の内部レジスタ(不図示)に記憶している。そして、ステップS8において、保存データ生成部8は、保存データ格納領域1a中の不良領域を避けて(不良アドレスを避けて)保存データを保存する。これにより、正確な保存データが保存データ格納領域1aに格納される。
【0043】
前述したステップS5を終えて移行する、又はステップS8を終えて移行するステップS9においては、対象アドレス(初期値は000h)が検査対象の最終アドレスと一致しているかが判断される。RAM1〜4の夫々には、000hからFFFhまでのアドレスがあるので、検査対象の最終アドレスはFFFhとなる。
【0044】
対象アドレス=FFFhが成立しない場合は(ステップS9のNo)、ステップS10に移行して、対象アドレスの更新が行われる。具体的には、対象アドレスを1だけインクリメントする(1だけ増加させる)。尚、この際、テストデータを異なるデータに更新してもよい(例えば、555hからAAAhに更新)。
【0045】
そして、ステップS10を終えると、前述したステップS2に移行し、更新された対象アドレスを検査の対象として再度ステップS2〜S10の処理が行われる。
【0046】
全てのアドレスに対してステップS2〜S10の処理が行われると、ステップS9において、対象アドレス=FFFhが成立し(ステップS9のYes)、後述するステップ11に移行する。また、ステップS9の判定が肯定(ステップS9のYes)となった後、ステップS11に移行する前にテストデータを更新して(例えば、555hからAAAhに更新)ステップS1に戻り、再度ステップS2〜S10の処理を繰り返した上で、ステップS11に移行するようにしてもいい。
【0047】
尚、対象アドレスがF00h〜FFFhのとき、RAM1についてはステップS2〜ステップS8の処理は行われない。RAM1のF00h〜FFFhの領域は、保存データを格納する保存データ格納領域1aとして確保されるものであるため、テストデータの書き込み(ステップS2)を行うべきではないからである。従って、RAM1についてはアドレス000h〜EFFhが図2の動作における検査対象領域となり、RAM2〜4については全アドレス(000h〜FFFh)が図2の動作における検査対象領域となる。
【0048】
例えば、アドレス・データ生成部5のライト信号を出力する端子(不図示)と、RAM1のライト入力端子(書き込み動作を制御するための端子;不図示)との間にスリーステートバッファ(不図示)を設け、対象アドレスがF00h〜FFFhの時にステップS2の処理を行う際には、RAM1のライト入力端子にアドレス・データ生成部5からのライト信号(例えば、ローレベル信号)が加わらないように上記スリーステートバッファを制御すればいい。
【0049】
ステップS11においては、RAM1〜4の検査対象領域に不良アドレス(不良ビットを含むアドレス)があったか否かが判断される。ステップS11に移行するまでに一度もステップS6の処理を行わなかった場合(ステップS11のNo)、照合部7は全ての検査対象領域に不良がないことを示す信号(例えば、ハイレベルの信号)を、外部に接続される検査用機器に与える一方(ステップS12)、ステップS11に移行するまでに一度でもステップS6の処理を行った場合、照合部7は検査対象領域に不良があることを示す信号(例えば、ローレベルの信号)を、外部に接続される検査用機器に与える(ステップS13)。これらの信号により、RAM1〜4に不良領域が存在するか否かが判断可能となる。ステップS12又はステップS13を終えると、図2の検査動作は終了する。
【0050】
(図4;保存データ格納領域の検査)
次に、図2の動作の前に別途行われるRAM1の保存データ格納領域1aの検査について、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0051】
まず、ステップS21において、アドレス・データ生成部5は、検査の対象のアドレス(対象アドレス)を初期値のF00hとする。続くステップS22において、アドレス・データ生成部5は、RAM1の対象アドレスに予め定められたテストデータ(例えば、5555h)を書き込む。
【0052】
ステップS22を終えて移行するステップS23において、照合部7は、アドレス・データ生成部5による書き込み(ステップS22)によってRAM1の対象アドレスに実際に記憶されたデータをRAM1から読み出し、後述するステップS24に移行する。
【0053】
照合部7には、ステップS23にて読み出されたデータの期待値として、ステップS22でRAM1の対象アドレスに書き込まれたテストデータがアドレス・データ生成部5から与えられている。そして、ステップS24において、照合部7は、ステップS23にて読み出された対象アドレスの実際の記憶データ(実際に記憶されたデータ)とアドレス・データ生成部5から与えられた期待値としてのテストデータとを照合する。
【0054】
ステップS24において、対象アドレスの記憶データがテストデータと一致していると判断された場合は(ステップS24のOK)、後述するステップS26に移行する。
【0055】
一方、ステップS24において、対象アドレスの記憶データがテストデータと相違していると判断された場合は(ステップS24のNG)、ステップS25に移行し、保存データ生成部8は、その対象アドレスを不良アドレスとして自身の内部レジスタ(不図示)に記憶する。尚、保存データ生成部8には、ステップS24において照合の対象となった対象アドレス(初期値はF00h)を示すアドレス信号がアドレス・データ生成部5から与えられている。
【0056】
前述したステップS24又はS25を終えて移行するステップS26においては、対象アドレス(初期値はF00h)が検査対象の最終アドレスと一致しているかが判断される。RAM1の保存データ格納領域1aはアドレスF00hからFFFhまでであるので、検査対象の最終アドレスはFFFhとなる。
【0057】
対象アドレス=FFFhが成立しない場合は(ステップS26のNo)、ステップS27に移行して、対象アドレスの更新が行われる。具体的には、対象アドレスを1だけインクリメントする。尚、この際、テストデータを異なるデータに更新してもよい(例えば、555hからAAAhに更新)。
【0058】
そして、ステップS27を終えると、前述したステップS22に移行し、更新された対象アドレスを検査の対象として再度ステップS22〜S27の処理が行われる。
【0059】
保存データ格納領域1aに含まれる全てのアドレスに対してステップS22〜S27の処理が行われると、ステップS26において、対象アドレス=FFFhが成立し(ステップS26のYes)、後述するステップ28に移行する。また、ステップS26の判定が肯定(ステップS26のYes)となった後、ステップS28に移行する前にテストデータを更新して(例えば、555hからAAAhに更新)ステップS21に戻り、再度ステップS22〜S27の処理を繰り返した上で、ステップS28に移行するようにしてもいい。
【0060】
ステップS28においては、RAM1の保存データ格納領域1a(図4の動作における検査対象領域)に不良アドレスがあったか否かが判断される。ステップS28に移行するまでに一度もステップS25の処理を行わなかった場合(ステップS28のNo)、照合部7は保存データ格納領域1aに不良がないことを示す信号(例えば、ハイレベルの信号)を、外部に接続される検査用機器に与える一方(ステップS29)、ステップS28に移行するまでに一度でもステップS25の処理を行った場合は、照合部7は保存データ格納領域1aに不良があることを示す信号(例えば、ローレベルの信号)を、外部に接続される検査用機器に与える(ステップS30)。これらの信号により、保存データ格納領域1aに不良領域が存在するか否かが判断可能となる。ステップS29又はステップS30を終えると、図4の検査動作は終了する。
【0061】
(図5;保存データの内容)
図5は、図2のステップS7の処理において生成される保存データの内容を示したものである。1つの保存データは、第1ワード、第2ワード及び第3ワードの3つのワード(1ワードは16ビット)から構成されている。第1ワードには、不良アドレス(不良ビットが存在するアドレス)、即ち、ステップS7に至った時における対象アドレス(12ビットデータ;ADD[11:0])が格納される。
【0062】
第3ワードには、検査プログラム番号(6ビットデータ;PROG[5:0])が格納される。この検査プログラム番号は、アドレス・データ生成部5がRAM1〜4の夫々に書き込む(ステップS2)テストデータと対応付けられており、検査プログラム番号を特定すれば検査用機器はテストデータが何であるかを判断可能となっている。勿論、検査プログラム番号に代えて、テストデータを直接保存データに格納するようにしてもいい(但し、その場合は、1つ保存データに4ワードが必要になる)。
【0063】
第3ワードには、更にステップS4にて不良ビットが存在していると判断されたRAMがRAM1〜4の何れであるかを示すRAM番号(2ビットデータ:RAMID[1:0])が格納される。不良ビットが存在していると判断されたRAMが、RAM1である場合、RAMID[1:0]=「00」(2進数表示)となり、RAM2、3、4である場合、RAMID[1:0]は夫々、「01」、「10」、「11」(2進数表示)となる。また、第2ワードから第3ワードにかけて、不良ビットのあると判断された対象アドレスの実際の記憶データ(16ビットデータ:DATA[15:0])が格納される。
【0064】
例えば、図2のステップS2にてアドレス・データ生成部5がプログラム番号1に対応するテストデータ5555hを各対象アドレスA00hに書き込み、ステップS3にて照合部7に読み出されたRAM1、2、3、4の記憶データが、夫々5555h、5555h、5554h、5555hであった場合を考える。その場合に作成される保存データでは、不良アドレス(ADD[11:0])がA00h、記憶データDATA[15:0]が5554h、検査プログラム番号PROG[5:0]が01h、不良ビットが存在していると判断されたRAM番号RAMID[1:0]が「10」(2進数表示)となる。
【0065】
上述したように、図2のステップS4にて、検査の対象アドレスに不良がある(テストデータと実際の記憶データに相違がある)と一度でも判断された場合、ステップS13に移行して不良の存在が外部の検査用機器(不図示)に知らされる。不良の存在を知った検査用機器(不図示)は、IC10に設けられたアドレス入力用端子及び制御信号用入力端子(双方不図示)、並びにセレクタ(不図示)等を介してRAM1にアドレス信号及び制御信号(リード信号)を与え、IC10に設けられたデータ出力用端子(不図示)を介して保存データ格納領域1aに格納された保存データを読み出す。
【0066】
この保存データには、上述したように、テストデータ(又はテストデータと対応付けられた検査プログラム番号)と不良アドレス(図2のステップS4にて、実際の記憶データがテストデータと相違すると判断されたアドレス)の記憶データとから構成されるテストデータと記憶データとの相違内容を表すデータの他、その不良アドレス及び不良が存在しているRAM番号が含まれているため、検査用機器は保存データ格納領域1aに格納された小容量の保存データを読み出すだけで、不良箇所の特定(不良原因の解析)、即ち、どのRAMのどのアドレスのどのビットに不良があるかの特定が完了する。これにより、不良原因の解析時間(不良箇所を特定するための時間)が大幅に短縮される(従来、問題となっていた上記「問題点1」が解消される)。
【0067】
また、従来の複数RAMを内蔵したICにおいては、全てのRAMの記憶データを外部に読み出す必要があったため、RAMの個数分のセレクタやRAMの個数分の配線領域を確保する必要があった。一方、図1のIC10においては、外部の検査用機器は、RAM1にのみアクセスすれば不良箇所の特定ができるため、従来例のようなセレクタ(図7のセレクタ104のような3つのバスを切り換えるためのセレクタ)をメモリの個数分、用意する必要はないし、RAMの個数分の配線領域を確保する必要もない。つまり、不良解析用の回路規模を大幅に削減することができる(従来、問題となっていた上記「問題点2」が解消される)。
【0068】
また、保存データの第1ワード〜第3ワードにかけて、保存データ格納領域1a中の不良領域が保存データ格納領域1a中のどのアドレスに存在するかを表すデータ(6ビットデータ;INC[5:0])が格納されている。図2のステップS11にて、検査対象領域に不良があると判断された場合(ステップS11のYes)、外部の検査用機器は保存データ格納領域1a中に記憶されているデータを読み出すことになるが、検査用機器は上記のデータINC[5:0]を参照することで、保存データが保存データ格納領域1aのどのアドレスに保存されているかを知ることができる。
【0069】
図6は、図2及び図4の動作後における上記データINC[5:0]の一例を示すものである。この例においては、図4の動作で保存データ格納領域1a中のアドレスFF2h、FF3h、FF4h、FF5h及びFF9hが不良アドレスであると判断されている。そして、図4に示す保存データ格納領域1aを検査する動作の後、図2に示す動作によって、RAM1〜4の何れかに4つの不良アドレスがあることが発見されたとする。
【0070】
この場合、1つめの保存データAは、RAM1のアドレスFFDh〜FFFhに格納される。アドレスFFFh、FFEh、FFDhが、夫々保存データAの第1ワード、第2ワード、第3ワードに対応している(図5参照)。同様に、保存データ格納領域1a中の不良アドレスを避けつつ、保存データB、C、Dが、夫々RAM1のアドレスFFAh〜FFCh、アドレスFF6h〜FF8h、アドレスFEFh〜FF1hに格納される。
【0071】
保存データAのINC[5:0]は、2進数表示で「000000」(10進数表示で「0」)となっており、次の保存データBが保存データAの下位アドレス側に隙間なく保存されていることを示している。保存データBのINC[5:0]は、2進数表示で「000001」(10進数表示で「1」)となっており、次の保存データCが保存データBの下位アドレス側に1つのアドレスを空けて保存されていることを示している。保存データCのINC[5:0]は、2進数表示で「000100」(10進数表示で「4」)となっており、次の保存データDが保存データCの下位アドレス側に4つのアドレスを空けて保存されていることを示している。保存データDのINC[5:0]は、2進数表示で「000000」(10進数表示で「0」)となっており、次に保存される保存データが保存データDの下位アドレス側に隙間なく保存されていることを示している(しかしながら、この例では保存データDの次に保存される保存データはない)。
【0072】
即ち、INC[5:0]は、次に保存される保存データが幾つのアドレスを空けて保存されているかを示すポインタとして機能する。このようなデータINC[5:0]を各保存データに設けるようにすることで、外部の出荷用検査機器は、保存データA、B、C及びDが保存データ格納領域1aのどのアドレスに保存されているかを知ることができる。
【0073】
尚、保存データの第1ワード、第2ワード及び第3ワードの夫々には、誤り検出のためのデータ(2ビットデータ:CRC)が設けられている(図5参照)。
【0074】
<<その他、変形等>>
上述の実施形態では、ICに内蔵されるRAMの数は4つであるが、RAMの数は幾つでも本発明は適用可能である。内蔵RAMの数が1つであっても、本発明は適用可能であるが、内蔵RAMの数が増えれば増えるほど、本発明を適用したことによる効果は増大する。尚、内蔵RAMの数が1つの場合、保存データには不良ビットが存在していると判断されたRAMが何れのRAMであるかを示すRAM番号(RAMID[1:0];図5参照)は不要である。
【0075】
また、RAM1の保存データ格納領域1aは、RAM1〜4の不良箇所を特定するために用いられるものであるため、RAM1〜4が電気機器に組み込まれて通常に使用される際には、基本的に必要のないものである。従って、RAM1〜4が電気機器に組み込まれて通常に使用される際には、保存データ格納領域1aも通常に読み書きされる領域となる。
【0076】
しかしながら、RAM1を不揮発性メモリとし、検査時において保存データ格納領域1aに保存された保存データを、電気機器に組み込まれた後も保存データ格納領域1aに格納し続けるようにしてもよい。このようにしておくと、RAM1〜4にデータの読み書きを行うCPU等(メモリ使用部)は、RAM1の保存データ格納領域1aに格納されている保存データを参照することにより、RAM1〜4の不良箇所を避けてデータの読み書きを行うことが可能となる。
【0077】
通常、RAM1〜4中に不良箇所が1つでも存在していた場合、IC10を電気機器に組み込むことはできないが、上記のようにRAM1を不揮発性メモリとし、RAM1〜4の不良箇所を避けてデータの読み書きを行うようにすれば、RAM1〜4中に多少の不良箇所が存在しても、RAM1〜4は正常に動作する。つまり、これによってIC10の製造時の歩留まりが向上する。
【0078】
(本発明の別の表現)
また、本発明は、以下のように表現することもできる。
データの読み書きが可能なメモリと、
前記メモリの第1対象アドレス、第2対象アドレス、・・・、第n対象アドレス(n;2以上の整数)に、夫々第1データ、第2データ、・・・、第nデータを書き込むアドレス・データ生成部と、
前記アドレス・データ生成部による書き込みよって第1対象アドレス、第2対象アドレス、・・・、第n対象アドレスの夫々に実際に記憶されたデータを前記メモリから読み出し、
第1対象アドレスの実際の記憶データと前記第1データが相違するとき、その相違内容を表すデータと前記第1対象アドレスを表すデータとを含む保存データを前記メモリに設けられた保存データ格納領域に保存し、
第2対象アドレスの実際の記憶データと前記第2データが相違するとき、その相違内容を表すデータと前記第2対象アドレスを表すデータとを含む保存データを前記保存データ格納領域に保存し、・・・、
第n対象アドレスの実際の記憶データと前記第nデータが相違するとき、その相違内容を表すデータと前記第n対象アドレスを表すデータとを含む保存データを前記保存データ格納領域に保存する照合結果保存制御部と、
を備えたことを特徴とする半導体集積回路(以下、「別表現1」という)。
【0079】
更に、本発明は、以下のように表現することもできる。
データの読み書きが可能な複数のメモリと、
各メモリの第1対象アドレス、第2対象アドレス、・・・、第n対象アドレス(n;2以上の整数)に、夫々第1データ、第2データ、・・・、第nデータを書き込むアドレス・データ生成部と、
前記アドレス・データ生成部による書き込みよって各メモリの第1対象アドレス、第2対象アドレス、・・・、第n対象アドレスの夫々に実際に記憶されたデータを各メモリから読み出し、
各メモリの第1対象アドレスの実際の記憶データと前記第1データとの間に相違があるとき、その相違内容を表すデータと相違の生じているメモリが何れのメモリであるかを表すデータと前記第1対象アドレスを表すデータとを含む保存データを、前記複数のメモリの何れか1つのメモリに設けられた保存データ格納領域に保存し、
各メモリの第2対象アドレスの実際の記憶データと前記第2データとの間に相違があるとき、その相違内容を表すデータと相違の生じているメモリが何れのメモリであるかを表すデータと前記第2対象アドレスを表すデータとを含む保存データを、前記保存データ格納領域に保存し、・・・、
各メモリの第n対象アドレスの実際の記憶データと前記第nデータとの間に相違があるとき、その相違内容を表すデータと相違の生じているメモリが何れのメモリであるかを表すデータと前記第n対象アドレスを表すデータとを含む保存データを、前記保存データ格納領域に保存する照合結果保存制御部と、
を備えたことを特徴とする半導体集積回路(以下、「別表現2」という)。
【0080】
上記「別表現1」及び「別表現2」における第1データ、第2データ、・・・、第nデータは、夫々に任意の値を取りうる。従って、第1データ、第2データ、・・・、第nデータは、夫々互いに異なっていてもいいし、一部が一致していてもいい。また、全部が一致していてもいい。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明によれば、メモリの不良原因の解析時間を短くすることができ、また不良原因解析用の回路規模を縮小することができる。従って、本発明は、BIST回路を備えた半導体集積回路(IC)として、SOC(System On a Chip)等に好適である。また、本発明を適用すれば低コスト化及び小型化が実現されるため、携帯電話機及びPHS(Personal Handyphone System)等の低コスト化や小型化が望まれる移動体通信機、並びにパーソナルコンピュータに代表される情報処理機器等、様々な電気機器に本発明は好適である。特に、内蔵メモリの数が増えれば増えるほど本発明の効果は顕著となるため、多数のメモリが内蔵されることが多い画像処理用のIC(デジタルカメラ等に用いられる)に本発明は好適である。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の実施形態に係るICの構成ブロック図である。
【図2】図1のICの動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】図1のRAMの記憶領域の配分を示す図である。
【図4】図1のICの動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】図2の動作において保存される保存データの内容を示したものである。
【図6】図2の動作において保存される保存データの内容を示したものである。
【図7】従来のICの構成ブロック図である。
【符号の説明】
【0083】
1、2、3、4 RAM
5 アドレス・データ生成部
6 照合結果保存制御部
7 照合部
8 保存データ生成部
31、32、33、34 セレクタ
10 IC
1a 保存データ格納領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データの読み書きが可能なメモリと、
前記メモリの所定の対象アドレスに所定のデータを書き込むアドレス・データ生成部と、
前記アドレス・データ生成部による書き込みによって前記対象アドレスに実際に記憶されたデータを前記メモリから読み出し、その実際の記憶データと前記所定のデータが相違する場合、その相違内容を表すデータと前記対象アドレスを表すデータとを含む保存データを前記メモリに設けられた保存データ格納領域に保存する照合結果保存制御部と、
を備えたことを特徴とする半導体集積回路。
【請求項2】
データの読み書きが可能な複数のメモリと、
各メモリの所定の対象アドレスに所定のデータを書き込むアドレス・データ生成部と、
前記アドレス・データ生成部による書き込みよって各対象アドレスに実際に記憶されたデータを各メモリから読み出して、各対象アドレスの実際の記憶データと前記所定のデータが相違するかをメモリ毎に判断し、何れかの記憶データが前記所定のデータと相違する場合は、その相違内容を表すデータと相違の生じているメモリが何れのメモリであるかを表すデータと前記対象アドレスを表すデータとを含む保存データを前記複数のメモリの何れか1つのメモリに設けられた保存データ格納領域に保存する照合結果保存制御部と、
を備えたことを特徴とする半導体集積回路。
【請求項3】
前記保存データ格納領域への前記保存データの保存処理を行う前に、前記保存データ格納領域に不良領域が存在しないかを判断し、不良領域がある場合、前記照合結果保存制御部は前記不良領域を避けて前記保存データを保存する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体集積回路。
【請求項4】
前記保存データには、前記不良領域が存在するアドレスに関する情報が含まれている
ことを特徴とする請求項3に記載の半導体集積回路。
【請求項5】
前記相違内容を表すデータは、前記所定のデータと対応付けられたデータ又は前記所定のデータと前記記憶データとから構成される
ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の半導体集積回路。
【請求項6】
前記保存データ格納領域が設けられたメモリは不揮発性メモリである
ことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の半導体集積回路。
【請求項7】
請求項1〜請求項6の何れかに記載の半導体集積回路を備えたことを特徴とする電気機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−38782(P2006−38782A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−222776(P2004−222776)
【出願日】平成16年7月30日(2004.7.30)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】