説明

単一3/2ソレノイド制御式リレー弁のための制御モジュール

1つの実施形態では、所望の制動応答を達成するように加圧空気をブレーキチャンバに送給するための車両用ブレーキシステム(12)は、加圧空気をブレーキチャンバに送給するための空気圧力制御リレー弁(10)を含む。ソレノイド(26)は、可変制御入力圧力を受け、該ソレノイドの状態の関数として制御入力圧力をリレー弁に送給する。ECU(40)は、加圧空気をブレーキチャンバ(38)に送給しかつ所望の制動応答を達成するような制御モデルに従ってソレノイドを制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2003年12月23日に出願された現在係属中の米国特許出願第10/745,126号の一部継続出願である。
本発明は、電子制御圧力システムに関する。本発明は、圧力を制御するための制御モデルに関連して空気圧力作動式車両用システムにおける具体的な用途を見出しており、特に空気圧力作動式車両用システムに関して説明することにする。しかしながら、本発明は、その他の用途にも適合可能であることを理解されたい。
【背景技術】
【0002】
電子制御ブレーキシステム(ECBS又はEBS)、アンチロックブレーキシステム(ABS)及び自動トラクション制御(ATC)システムが、制動性能及び車両操作性を改善するために車両に組み込まれている。EBSは、個々のホイールブレーキ間の制動力を絶え間なく最適に均衡させることを可能にし、かつ全ての駆動及び制動状況の間に最適な安定性及び制動性能を達成することを可能にする。比例ソレノイド又は多ソレノイド制御式弁が、電子制御装置(ECU)によって処理及び制御されながら個々のホイールに対する所望の圧力を分配しかつ調整するように使用される。ECUは、例えば運転者のブレーキペダル要求量、個々のホイールの速度、並びに制御及びブレーキチャンバ圧力からのセンサ入力信号を受ける。
【0003】
ECUによって計算した個々のホイールのためのブレーキ圧力は、高い精度でそれぞれのホイールに送給されなくてはならず、さらに非常に迅速に送給及び調整されなくてはならない。従って、空気ブレーキシステムにおいては、圧力調整リレー弁を使用して、迅速な圧力付与及び解放時間を達成している。また、付加的な圧力センサを使用して、所望の圧力精度を達成している。
【0004】
モジュール式リレー弁(MRV)は、運転者によって操作されるブレーキ弁又はその他の供給源から送給された制御空気に応答して、ブレーキチャンバに対して空気を送給するか又はブレーキチャンバから空気を放出するための遠隔制御ブレーキ弁として作動する。リレー弁は、運転者のブレーキペダル要求量の関数として制御された制御圧力に比例して、ブレーキチャンバ圧力を付与し、保持し、或いは解放する。
【0005】
EBS内に統合されたABS及びATCは、車両安定性と制動及びトラクション性能とを得るために、制動時におけるホイールロックアップと加速時における過度なホイールスピニングとを防止する。
【0006】
EBSと関連して使用されるMRVは一般的に、空気圧力を制御するための3つのソレノイドを含む。バックアップソレノイドは、空気リザーバから供給圧力を(電気的に)供給し、保持ソレノイドは、空気圧力を維持し、また解放ソレノイドは、空気圧力を除去又は排出する。EBSと関連して使用されるMRVは、圧力/電流比例ソレノイドとして設計された単一ソレノイドのみを含むことができる。
【0007】
比例ソレノイドは、ECU内のアルゴリズムによって決定された制御電流を、リレー弁のための比例制御圧力に変換する。比例ソレノイドで圧力を制御する1つの利点は、ソレノイドに供給された制御電流の関数として異なる圧力曲線及び圧力調整値を提供及び制御することができることである。しかしながら、比例ソレノイドは、より複雑かつ高価であり、さらにECUが制御電流として機能する電流制御出力段階を供給することを必要とする。
【発明の開示】
【0008】
1つの実施形態では、所望の制動応答を達成するように加圧空気をブレーキチャンバに送給するための車両用ブレーキシステムは、加圧空気をブレーキチャンバに送給するための空気圧力制御リレー弁を含む。ソレノイドは、可変制御入力圧力を受け、該ソレノイドの状態の関数として制御入力圧力をリレー弁に送給する。ECUは、加圧空気をブレーキチャンバに送給しかつ所望の制動応答を達成するための制御モデルに従ってソレノイドを制御する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本明細書に組み入れられかつその一部を構成する添付の図面には、上に述べた本発明の概説的な説明及び以下に述べる詳細な説明と共に、本発明の実施形態を例示するのに役立つ本発明の実施形態を示している。
【0010】
図1を参照すると、ソレノイド制御式リレー弁10は、本発明の1つの実施形態における制御モデルと関連してシステム(例えば、ABS制御装置)に送給される空気圧力を制御するために使用される。リレー弁10は、ソレノイド弁セクション12とリレー弁セクション14とを含む。
【0011】
1つの実施形態では、ソレノイド弁セクション12は、単一3/2ソレノイド弁を含むが、その他のタイプのソレノイド弁もまた考えられる。図示した3/2ソレノイド弁は、3つの空気ポート(接続部)16、18、20と切換え手段24とを含む。ポート16は、ソレノイド弁入口(制御)ポートであり、ポート18は、ソレノイド弁出口(送給)ポートであり、またポート20は、ソレノイド弁排出(通気)ポートである。図示した切換え手段24は、電流を流すことができるコイル26と磁気コア30とを含むソレノイド切換え装置である。
【0012】
制御ポート16は、車両運転者によって操作されるブレーキ弁(ブレーキペダル)32と流体連通している。ブレーキ弁32はまた、加圧流体(例えば、空気)を蓄えるリザーバ34と流体連通している。リレー弁14は、加圧流体をリザーバ34からブレーキチャンバ(圧力アクチュエータ)38に伝達して、ホイールを減速するために使用する常用ブレーキ(図示せず)を制御するようにする。電子制御装置(ECU)40は、そのホイール及び少なくとも1つのその他のホイール(図示せず)の速度をモニタする。以下に一層詳細に説明するように、加圧流体は、車両運転者がブレーキ弁32に加えた押圧力の大きさの程度とホイールの速度の関数としてECU40から切換え手段24に伝送された電気信号との関数として、リザーバ34からブレーキチャンバ38に伝達される。
【0013】
スプリング42が、コア30を第1の位置(図1に示すような)に付勢する。従って、コイル26を通って何らの電流も流れていない時には、コア30は、消磁位置と呼ばれる第1の位置にある。消磁位置にある間、コア30は、排出ポート20を密封状態に覆って、加圧空気がソレノイド弁12から大気に流れるのを阻止するようになる。コイル26を通って十分な電流が流れることにより、コア30はスプリング42の付勢力に打ち勝つようになり、さらにコア30は励磁位置と呼ばれる第2の位置に移動するようになる。励磁位置にある間、コア30は、制御ポート16を密封状態で覆うが、最早や排出ポート20を密封状態で覆うことはない。
【0014】
リレー弁セクション14は、ソレノイド弁排出ポート20及びリレー弁排出ポート54と流体連通した排出通路52を備えたリレーピストン50を含む。ピストン50の制御側56は、ソレノイド弁セクション12の送給ポート18と流体連通している。リレースプリング58は、リレーピストン50を上昇位置(図1に示すような)に付勢する。リザーバ34からの加圧流体は、リレー弁供給ポート64に流体連通されている。加圧流体シール66が、リレー弁セクション14のポイント70、72と密封状態で係合するようにスプリング68によって付勢されて、流体リザーバ34から伝達された加圧流体が逸出するのを阻止する。
【0015】
リレー弁送給ポート74は、ブレーキチャンバ38と流体連通している。さらに、ピストン50が上昇位置(図1に示すような)にある時、ブレーキチャンバ38は、リレー弁排出ポート76と流体連通する。従って、図1に示す上昇位置にある間、リレーピストン50は、排出位置にあると言われる。
【0016】
ピストン50が下向き方向に移動すると、ピストン50の底部ポイント80は、加圧流体シール66の上部と密封状態で係合して、ブレーキチャンバ38とリレー弁セクション14の排出ポート76との間に密封を形成するようになる。さらに、リレーピストンが下向きに移動し続けると、貯蔵ボリュームスプリング68の付勢力に打ち勝って、加圧流体シール66も下向き方向に移動し始める。加圧流体シール66が下向きに移動すると、ポイント70における密封が解除される。以下に一層詳細に説明するように、ピストン50の位置及び移動は、ピストン50の制御側56の圧力とソレノイド弁セクション12の送給ポート18内の圧力との関数として制御される。
【0017】
ポイント70における密封が解除されると、ブレーキチャンバ38は、ポイント70と加圧流体シール66との間の開口の大きさの関数として流体貯蔵ボリューム60と流体連通する。従って、ブレーキチャンバ38内の圧力は、加圧流体の圧力とポイント70及び加圧流体シール66間の開口の大きさとの関数として決定される。
【0018】
上に述べたように、ピストン50の位置及び移動は、ピストン50の制御側56の圧力とソレノイド弁セクション12の送給ポート18内の圧力との関数として制御される。より具体的には、加圧空気は、ブレーキ弁32の位置の関数として、空気リザーバ34からソレノイド弁制御ポート16に送給される。ブレーキ弁32の位置は、車両運転者によって制御される。例えば、常用ブレーキを使用することを所望する時に、運転者は、ブレーキ弁32を押し下げる。さらに、使用される所望の常用ブレーキ圧力のレベルは、ブレーキ弁32を押し下げる量に比例する。
【0019】
通常の制動状態の間には、ECU40は、コア30が消磁位置に維持されるようにする。コア30が消磁位置にある時、加圧流体は、ブレーキ弁を押し下げた量の関数として、ソレノイド弁制御ポート16を介して空気リザーバ34とピストン50の制御側56との間で伝達される。ピストン50の制御側56にリレースプリング58の力に打ち勝つのに十分な圧力が確立されると、ピストン50は、下向きに移動し始める。さらに、ピストン50が下向きに移動する量は、ピストン50の制御側56に作用する圧力の量に比例する。上に述べたように、ピストン50の制御側56に十分な圧力が確立されると、ピストン50は、加圧流体シール66に接触しかつ加圧流体シール66を移動させるのに十分なほど下向きに移動して、ポイント70と加圧流体シール66との間の開口の大きさの関数としてブレーキチャンバ38を加圧流体と連通させるようにする。ブレーキ弁が解除されると、加圧流体は、ソレノイド弁制御ポート16を介してピストン50の制御側56から放出される。
【0020】
ブレーキ弁32を押し下げる量に比例しない方式でブレーキチャンバ38に送給される加圧空気を制御することを所望する時(例えば、アンチロックブレーキシステム(ABS)のような制御システムを起動させる時)には、リレー弁14に対する制御圧力の送給は、ソレノイド24の作動及び非作動によって調整される。ECU40は、所定のモデルに従ってソレノイド24の作動及び非作動を制御する。1つの実施形態では、モデルは、ECU40の内部に記憶され、ソレノイド24が交番に作動及び非作動になるようにする。
【0021】
図1及び図2を参照すると、ソレノイドが本発明の1つの実施形態における制御モデルに従って作動する時にリレーピストン50の制御側56に送給される制御圧力の第1のタイミング図(曲線)82を示している。第2のタイミング図(曲線)84は、ソレノイドが制御モデルに従って作動する時にリレー弁送給ポート74からアクチュエータ38に送給される圧力を示している。本発明の1つの実施形態による制御モデルにおける(送出)圧力サイクル84は、第1の圧力付与期間86、第1の圧力解放期間88、第1の安定圧力保持期間90、第2の圧力付与期間92、漸増圧力保持期間94、第2の圧力解放期間96及び第2の安定圧力保持期間98を含む。第3のタイミング図(曲線)100は、様々な期間86、88、90、92、94、96、98の間におけるソレノイド24の励起及び非励起(消磁状態)を示す。
【0022】
1つの実施形態では、制御モデルは、ECU40内に記憶され、またABS事象の間にソレノイド24とアクチュエータ38とを制御するように設計されている。しかしながら、他のタイミング図を作成するための、及び他の目的のために加圧空気を送給するためのその他の制御モデルも考えられることを理解されたい。
【0023】
簡略化するために、ABS制御ホイールの適正ホイール速度は図示していない。しかしながら、ホイール速度と上記の圧力期間との間には相関関係があることを理解されたい。ブレーキ圧力は、制御ホイールが過剰制動されかつロックする傾向になった時には、その使用中のブレーキアクチュエータ(チャンバ)において解放される。ホイールの速度がロック傾向から回復した時、ブレーキ圧力は保持される。ホイールが回復して車両速度に近くなった場合には、ブレーキ圧力を再び増大させて、最適なブレーキ性能及びホイールの安定性を達成する。以下に一層詳細に説明するが、図6は、ホイール速度と対応する反応ブレーキ圧力とを示している。
【0024】
ソレノイドが制御モデルに従って作動している事象の間においては、ECU40は、第1の期間86の間にはソレノイド24を消磁させ、従って制御ポート16は、開放される。運転者がブレーキ弁32に加えた押圧力の大きさの程度の関数として調整された制御圧力は、開放した制御ポート16を通して増大し、リレー弁ピストン50の制御側56に流れる。リレー弁14の制御側56における圧力が、スプリング58によって生じる付勢力に打ち勝つのに十分なほど大きい力を作用させた時、リレーピストン50は、下向きに移動し始める。リレー弁14の制御側56に作用する圧力が、ポイント80がシール66に密封状態で係合しかつ該シール66を下向きに移動させるようにリレーピストン50を移動させるのに十分なほど大きい場合には、供給圧力は、開口の大きさの関数としてリザーバボリューム34からブレーキチャンバ38に通過する。従って、ブレーキチャンバ38内の圧力は、ソレノイド弁の制御ポート16における圧力に比例する。制御ポート16における圧力の変化とリレー弁14の送給ポート74における対応する圧力の変化との間には時間遅延があることを理解されたい。この時間遅延は、リレー弁のヒステリシスによるものである。
【0025】
期間88の間には、切換え手段24が励磁される。従って、ピストン50の制御側56の圧力は、通路52を介して排出される。
【0026】
期間90の間には、圧力保持フェーズが必要とされ、ソレノイド24は、内部に記憶された制御モデルに従ってECU40によって交番に励磁及び消磁される。確立及び排出フェーズ間でソレノイド24を所定のデューティサイクルで交番に励起させることによって、上下に脈動する制御圧力が、ピストン50の制御側56に確立される。しかし、ピストン50のヒステリシス及び緩慢な応答により、得られたピストン50の位置は、ピストンの制御側56の調整圧力の平均値として決定される。この意味において、ピストン50の制御側56に作用する調整圧力は、ヒステリシスによって擬似的にフィルタ処理されかつ平準化され、さらに、得られたブレーキチャンバ38圧力は、制御側56における平均圧力(何らの行過ぎ量もない状態の)に比例する。保持フェーズ(例えば、期間90の間の)を達成するために、ソレノイド24の交番的な励磁及び消磁のデューティサイクル比の周波数及びパーセンテージは一定である。
【0027】
期間92の間には、ソレノイド24は消磁され、期間86の間と同様な方式で給送圧力が増大される。
【0028】
期間94の間には、ECU40は、ソレノイドを再び交番に励磁及び消磁させて、期間90に関して上記したのと同様な反応及び応答を得る。ソレノイド24の交番励起の周波数は、期間90におけるのと同一であるが、期間94の間では、ECU40によってデューティサイクル比を緩やかに変化させる(例えば、減少させる)。一定の周波数だけデューティサイクル比を減少させることは、制御側56の圧力のより高い平均値が達成されるように、消磁時間に対する励磁時間の比率を変化させることを意味する。その結果、送給ポート74における圧力は、比例した状態で増大する。
【0029】
期間96の間には、ソレノイド24は励磁されて、送給ポート74において、期間88の間に達成されたのと同様な圧力減少を生じる。
【0030】
期間98の間には、ソレノイド24は励磁及び消磁されて、送給ポート74において、期間90において達成されたのと同様な圧力保持を生じる。
【0031】
図1及び図3を参照すると、グラフ110は、可変制御圧力に応じたデューティサイクル比Φ(x軸)対専用送給圧力(y軸)を示している。図示したようなグラフは、主として実験データに基づいている。%で表したデューティサイクル比は、Φ=(TE/TE+TB)*100と定義され、ここでTE=排出時間(圧力解放のためにソレノイド24が励磁されている)、TB=確立時間(ソレノイド24は励磁されず、圧力が増大する)である。デューティサイクル期間の周波数fは、f=1/TE+TBであり、給送圧力の依然として容認できる脈動のローエンド及びソレノイド自体の破滅又は寿命のハイエンドにおける限界値によって決定される。
【0032】
ソレノイド24及びリレーピストン50の反応時間及びヒステリシスもまた、ローエンド周波数によって決定される。図示したグラフ110における周波数は、25Hzである。より低い周波数は、一層波状の給送圧力をもたらし、より高い周波数は、ソレノイド励起の回数を増大させ、その結果、ソレノイドの寿命を短縮させる。しかしながら、異なる可能な周波数範囲を必要とするその他のソレノイド及び/又はリレー弁設計も考えられることを理解されたい。
【0033】
グラフ110によると、所望の圧力は、所定の制御圧力に対してソレノイド24の励起の特定のデューティサイクル比を使用することにより送給ポート74に送給することができる。ソレノイド24をオン・オフ切換えすることによるこの場合の周波数は、一定であり、非励磁フェーズ(TB)の長さに対する励磁フェーズ(TE)の長さ(パーセンテージ)のみを変更する。
【0034】
一例として、グラフ110は、80psi(PSI)の所定の制御圧力の場合に、39psiの所望の圧力は、ソレノイド24の60%デューティサイクル比の励起の場合に送給されることを示している。言い換えると、時間TE+TBの60%だけソレノイドが励磁され(例えば、圧力解放モードとして)、また時間TE+TBの40%だけソレノイドが励磁されない(例えば、圧力が確立される)。同じ60%のデューティサイクル比の場合に、60psiの圧力は、120psiの制御圧力値の場合に送給される。
【0035】
グラフ110と同様に、図4に示すグラフ112は、可変制御圧力に応じたデューティサイクル比Φ(x軸)対専用給送圧力(y軸)を示している。しかしながら、図3に示すグラフ110は、実験データに基づいているが、図4に示すグラフ112は、圧力の確立及び解放の物理的挙動を考察した数理ベースのプログラムに基づいている。
【0036】
単純化したデューティサイクルデータモデルが、次の数式から導き出される。
【0037】
一般化した圧力変化率は、増大圧力に対するものである、

と、減少圧力に対するものである、

とである。KB及びKEは、制御ボリュームに対する制限制御入口及び大気に対する制御ボリュームをモデル化するための定数である。
【0038】
時間の小さな変化の場合には、制御ボリューム圧力(p)の変化は、1次膨張によって近似させることができる。公称非励磁の場合には、あらゆる制御ボリューム圧力pの増大は、

であり、ここで、TB=確立時間である。
【0039】
励磁の場合には、制御ボリューム圧力の減少は、

であり、ここで、TE=排出時間である。
【0040】
デューティサイクルの選択
パルス幅によりソレノイドを調整するが、デューティサイクルΦは、

と定義される。安定状態の圧力レベルは、確立及び排出フェーズが効果的に相殺された圧力であるので、Φの関数としての制御ボリューム内の平均圧力は、pを求めることによって見出すことができる。



【0041】
この特性を実験データと比較することにより、およその比率を決定することができる。正確な定数は、過渡分析が必要とされない限り不要である。
【0042】
期間の選択
PWM期間TE+TBの選択は、制御ボリューム内に見られる脈動の量を決定する。あらゆる安定状態制御ボリューム圧力pにおいてΔpB=ΔpEであるから、ピークからピークまでの変化は、

に相当する。
【0043】
同一のデューティサイクルを維持しながらPWM期間を増大させることは、一次膨張が最早や有効でなくなるまで、この脈動期間を増大させる。PWM期間を減少させることは、その唯一の物理的限界がソレノイド自体の破滅時である状態で、脈動を強制的にゼロに向かわせることができることを示している。
【0044】
一般的に、リレーによって制御される負荷ボリュームは、該負荷ボリュームが一般的に遙かに大きいので、制御ボリュームよりも著しく緩慢な動的応答を有する。従って、PWM期間は、負荷圧力脈動要件に応じて実験的に決定することができる。
【0045】
図4に示すような単純な数理モデルは、図3に示すような実験データと一致することが判明している。図4のモデルは、実際にはデューティサイクル軸のハイエンドにおいて幾つかの不一致点を示す。しかしながら、これらの相違は、励磁時間が最少又は最大になった時にソレノイド応答帯域幅に近づくことに起因すると考えることができる。
【0046】
図3及び図4は、給送圧力がデューティサイクル比と制御圧力との関数であることを示している。しかしながら、運転者が操作したブレーキ弁から送給されるような制御圧力は、常に既知であるわけではない。例えば、ブレーキ弁を足で操作することによって運転者が要求するような制御は、通常の制動の間においてまたABS事象の間においても未知である。このハンディキャップは、図5に示す圧力推定プログラム120の使用により排除することができる。
【0047】
圧力推定プログラム120は、ソレノイド制御式リレー弁14によってブレーキ圧力を調整する必要があるABS事象の間にのみ動作状態になる。このプログラムは、各個々のABS制御ホイールのその後のホイール速度サイクルのための確立目標圧力を計算する。その後のホイール速度サイクルにおける実際の圧力が以前の推定目標圧力と異なる場合には、プログラムは、次のホイール速度サイクルのための調整を行う。この圧力推定の方法により、未知の制御圧力値が自動的に考慮される。
【0048】
図5のフロー図120に示すように、圧力推定プログラムは、最大可能ブレーキ圧力(Pmax)の半分である圧力要求値(Pstart)で開始する。Pmaxは、空気リザーバ圧力レベルであり、一般的におよそ120psiである。第1のソレノイドが励起している時には、実際の圧力レベルについての情報は、何ら得られないので、最大圧力レベルの半分である第1の圧力推定値で開始することは、正しい圧力レベルを見出すための妥協的解決策である。
【0049】
圧力解放モード(ΔPrel)の場合には、適切なソレノイドの各電気的作動命令と関係する第1の解放サイクルからその時点で適切な圧力レベルが減算され、また圧力確立(増大)モード(ΔPup)の場合には、第1の解放サイクルにその時点で適切な圧力レベルが加算される。ΔP値は、解放されかつその後再確立された時の加圧空気の物理的挙動を考察した数式を用いて計算され、その圧力レベルに対する圧力勾配及びさらにソレノイド制御式圧力調整弁の励起時間に依存している。圧力解放(ΔPrel)のために及び圧力増大(ΔPup)のために、異なるΔP係数が使用される。
【0050】
新規な推定ブレーキ圧力レベルPnewは、実際のブレーキ圧力が推定したよりも高いレベルに達した場合には、次の圧力増大フェーズの間に増大(Pold+Pup)される。新規な推定ブレーキ圧力レベルPnewは、実際のブレーキ圧力が推定したよりも低いレベルに達した場合には、次の圧力増大フェーズの間に減少(Pold−Prel)される。実際の圧力レベルに対する推定圧力レベルの相関関係のための測定読取り値は、ソレノイドの作動時間である。ソレノイド作動時間は、圧力解放及び圧力確立のための各ホイールサイクルにおいて計数される。
【0051】
図5に示す圧力近似方法は、ABS事象の間における瞬間的圧力レベルの比較的正確な推定を可能にする。
【0052】
図6は、本発明の1つの実施形態に記載したような制御モデルがソレノイド132を作動させた場合の高度な圧力制御性とそれらの適切なホイール速度とを、先行技術134における2ソレノイド制御と比較して示したタイミング図を示している。
【0053】
ABS事象における独特の圧力制御は、圧力解放により過剰制動ホイールに応答し、ホイール速度が回復しつつある時に圧力保持して待機し、また再び圧力を増大させて、最適ブレーキ性能を達成することである。リレー弁が2つのソレノイドで制御される場合には、制御圧力と給送圧力との間の時間遅延及びリレーピストンの緩速応答により、圧力制御精度には限界がある。この欠点は、本発明の1つの実施形態における制御モデルでソレノイドを作動させる(特に、保持及び緩速確立圧力段階の間に)場合には、実質的に排除される。
【0054】
本発明のソレノイド制御は、全ての圧力レベルに保持することができ、かつ何らの圧力行過ぎもない状態で緩やかに圧力を増大させることができる。この異なる圧力制御動作は、両ソレノイド装置の個々の制御目標要求値に基づくものである。
【0055】
本発明の1つの実施形態における制御モデルは、給送圧力値を目標とした状態でソレノイド圧力を制御する。図5で説明したような圧力推定プログラムを図3及び/又は図4で説明したようなデューティサイクル計算プログラムと関連させて組合せて使用することにより、所望のブレーキ圧力を要求通りに達成することが可能になる。
【0056】
図6の2つの圧力線間の斜線区域は、本発明の1つの実施形態における2圧力制御方法(点線)と複数のソレノイドを組み込んだ先行技術の方法(実線)との間の差異を示している。
【0057】
区域aは、低い圧力レベルにおいて保持段階を必要とする場合の差異を示す。2つのソレノイド制御式リレー弁は通常、圧力を完全に解放することになる。それは、制御圧力が給送圧力になるからである。給送圧力がECUによって観察されたホイール速度挙動に基づいて適正圧力値にある間に、制御圧力は、完全に排出することができる。制御圧力が完全に排出されると、たとえECUがシステムを所定の圧力に保持することを要求している場合でも、給送圧力は、該給送圧力が完全に排出されるまで減少し続けることになる。排出が命令された後には、送給において小さな圧力を維持することは難しい。2つのソレノイドを備えたシステムとは異なり、単一ソレノイド制御は、所望の保持圧力値を目標としている。図2の期間90に示すように、適切なデューティサイクル比を有する間歇的に励起するソレノイド24は、制御及び給送圧力間の圧力遅延を克服しかつ補償する。
【0058】
区域bに示すような圧力増大段階においても同じ状況が当てはまる。目標とする給送圧力値を行過ぎることを回避するために、先行技術の2つのソレノイド制御式リレー弁は、目標圧力に段階的に近づくことができるだけである。その結果、制動サイクルの開始時に制動不足が生じ、また制動サイクルの終わりには過剰制動が生じるおそれがある。他方、給送圧力に対するデューティサイクル比の擬似線形特性を備えた単一ソレノイドは、デューティサイクルを適切な方法で直ちに変更することによって、圧力保持の勾配を滑らかかつ一定した状態で急な勾配から平坦な勾配に変更することができる。
【0059】
本発明の1つの実施形態における制御モデルで作動させる場合の単一ソレノイドは、先行技術の2ソレノイド制御と比較した時により正確な圧力制御を提供する。この単一ソレノイドは、より最適な制御性能を提供する能力も有する。給送圧力は、制御事象の間に、より長時間にわたって最適圧力にすることができる。
【0060】
記号dを付した点線の圧力線で図6に示すように、単一ソレノイド制御を用いた平坦な圧力増大勾配は、より高い平均レベルにあり、実線で示したような2ソレノイド制御圧力と交差して延びる。このように延びることによって、適正なホイール速度を最良の制動及び最良の安定速度範囲(記号eを付した)内により長時間保持することができる。この性能強化と共に、より低い制御サイクル度数が達成され、これもまた空気消費量をより低下させる。
【0061】
図7は、制御圧力グラフ140と共に鋸歯形状の給送圧力を示すグラフ142及びソレノイド励起段階を示すグラフ144を示す。図7のグラフ140、142、144は、図1に示すような単一ソレノイド制御式リレー弁の制御性を示している。本発明の1つの実施形態における制御モデルのこの実用的な実施例は、組立ラインにおいて使用して製造部品を適所に配置することができる。
【0062】
本発明をその実施形態の記載によって説明し、またそれらの実施形態をかなり詳細に説明してきたが、請求項の範囲をそのような細部に制限或いは多少なりとも限定することは出願人の意図するところではない。当業者には、付加的な利点及び変更が容易に考えられるであろう。従って、本発明は、そのより広い態様において、図示しまた説明した特定の細部、代表的な装置及び例示的な実施例に限定されるものではない。従って、本出願人の全般的な発明概念の技術思想及び範囲から離れずに、そのような細部からの逸脱が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の1つの実施形態における制御モデルと関連して使用するソレノイドを組み込んだブレーキ回路を示す。
【図2】本発明の1つの実施形態における制御モデルによって制御された場合の単一3/2ソレノイド作動式リレー弁の独特のABS圧力サイクルを示す。
【図3】異なる可変制御圧力値についての送給圧力に対するデューティサイクル比の相関関係を示した実験データを示す。
【図4】異なる制御圧力値についての送給圧力に対するデューティサイクル比の相関関係を示した単純な数理データモデルを示す。
【図5】本発明の1つの実施形態における圧力推定プログラムの動作のフロー図を示す。
【図6】ABS事象におけるABS制御ホイールの独特のホイール速度ループと、本発明の1つの実施形態における単一3/2ソレノイドリレー弁で制御した場合の先行技術システムと比較した反応ブレーキ圧力挙動とを示す。
【図7】本発明の1つの実施形態における制御モデルと関連する3/2単一ソレノイド制御リレー弁の制御性を表したグラフを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所望の圧力応答を達成するように加圧空気を圧力アクチュエータに送給するための圧力制御システムであって、
加圧空気を前記圧力アクチュエータに送給するための空気圧力制御リレー弁と、
可変制御入力圧力を受け、それ自体の状態に応じて該制御入力圧力を前記リレー弁に送給するソレノイドと、
前記所望の圧力応答を達成するように加圧空気を前記圧力アクチュエータに送給する制御モデルに従って前記ソレノイドを制御するためのECUと、
を含むことを特徴とする圧力制御システム。
【請求項2】
前記リレー弁がピストンを含み、加圧空気が、前記ピストンの位置の関数として前記圧力アクチュエータに送給され、
前記制御入力圧力が、前記ソレノイドの状態に応じて前記ピストンの制御側に確立される、
ことを特徴とする、請求項1に記載の圧力制御システム。
【請求項3】
前記制御入力圧力が、前記ソレノイドが第1の状態にある時に前記ピストンの制御側に確立され、
前記制御入力圧力が、前記ソレノイドが第2の状態にある時に排出される、
ことを特徴とする、請求項2に記載の圧力制御システム。
【請求項4】
前記ソレノイドの状態が、前記ECUによって交番に切換えられ、
前記ピストンが、前記ソレノイドの交番切換えによって生成された制御入力圧力の平均値と該ピストンのヒステリシスとに応じて、前記リレー弁内で位置決めされる、
ことを特徴とする、請求項2に記載の圧力制御システム。
【請求項5】
前記ソレノイドの交番切換え及び前記ピストンのヒステリシスによって生成された制御入力圧力が、前記ピストンの位置をほぼ一定に保持し、
前記ピストンのほぼ一定の位置が、前記圧力アクチュエータに対する加圧空気のほぼ一定の送給を発生させる、
ことを特徴とする、請求項4に記載の圧力制御システム。
【請求項6】
前記ピストンの位置が、前記交番切換えするソレノイドのデューティサイクルに応じて設定されることを特徴とする、請求項4に記載の圧力制御システム。
【請求項7】
前記圧力アクチュエータに対する加圧空気のほぼ一定の送給が、前記交番切換えするソレノイドのデューティサイクルに応じて線形に変化することを特徴とする、請求項4に記載の圧力制御システム。
【請求項8】
加圧空気をブレーキアクチュエータに送給するためのリレー弁と、
可変制御入力圧力を受け、それ自体の位置に応じて該制御入力圧力を前記リレー弁に送給する切換え手段と、
アンチロック制動応答を達成するように加圧空気を前記ブレーキアクチュエータに送給する制御モデルに従って前記切換え手段を制御するためのECUと、
を含むことを特徴とするアンチロックブレーキシステム。
【請求項9】
前記切換え手段が、単一ソレノイドであることを特徴とする、請求項8に記載のアンチロックブレーキシステム。
【請求項10】
前記ソレノイドが、第1の位置と第2の位置との間で切換え可能なコアを含み、
前記制御圧力が、前記コアが第1の位置にある時に前記リレー弁のピストン上に確立され、前記コアが第2の位置にある時に排出される、
ことを特徴とする、請求項8に記載のアンチロックブレーキシステム。
【請求項11】
前記制御モデルが、前記ECUにより所定の周波数で前記コアを前記2つの位置間で運動させ、
前記ブレーキアクチュエータに送給される加圧空気が、前記コアが前記2つの位置間で運動している間に前記ピストンに加えられた圧力の平均値に応じてほぼ一定に保持される、
ことを特徴とする、請求項10に記載のアンチロックブレーキシステム。
【請求項12】
前記ブレーキアクチュエータに送給される加圧空気が、前記ピストンのヒステリシスに応じてほぼ一定に保持されることを特徴とする、請求項11に記載のアンチロックブレーキシステム。
【請求項13】
前記ブレーキアクチュエータに送給される加圧空気が、前記コアが前記2つの位置間で運動する周波数に応じて線形に変化することを特徴とする、請求項11に記載のアンチロックブレーキシステム。
【請求項14】
所望の制動応答を達成するように加圧空気をブレーキチャンバに送給する方法であって、
可変制御入力圧力をソレノイド内に受けるステップと、
制御モデルに従って2つの状態間で作動するように前記ソレノイドを制御するステップと、
前記ソレノイドの状態に応じて前記制御入力圧力をリレー弁に送給するステップと、
前記リレー弁内の制御入力圧力に応じて該リレー弁を介して加圧空気を前記ブレーキチャンバに送給するステップと、
を含むことを特徴とする、加圧空気をブレーキチャンバに送給する方法。
【請求項15】
前記リレー弁内の制御入力圧力の平均値に従った前記リレー弁内の位置にピストンを移動させるステップをさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の加圧空気をブレーキチャンバに送給する方法。
【請求項16】
前記加圧空気をブレーキチャンバに送給するステップが、前記リレー弁内での前記ピストンの位置に応じて加圧空気を前記ブレーキチャンバに送給するステップを含むことを特徴とする、請求項15に記載の加圧空気をブレーキチャンバに送給する方法。
【請求項17】
前記ソレノイドのデューティサイクルを設定するステップをさらに含み、前記ピストンのほぼ一定の位置が、前記デューティサイクルと前記ピストンのヒステリシスとに応じて設定されることを特徴とする、請求項16に記載の加圧空気をブレーキチャンバに送給する方法。
【請求項18】
前記ソレノイドのデューティサイクルを変更するステップをさらに含み、前記ピストンのほぼ一定の位置が、前記デューティサイクルの変更に応じて線形に変化することを特徴とする、請求項17記載の加圧空気をブレーキチャンバに送給する方法。
【請求項19】
前記制御モデルに従って前記ソレノイドをその状態の1つに設定するようにECUを起動させるステップをさらに含むことを特徴とする、請求項14載の加圧空気をブレーキチャンバに送給する方法。
【請求項20】
前記ソレノイドのデューティサイクルを設定するステップをさらに含み、前記ブレーキチャンバに対する加圧空気のほぼ一定の送給が、前記デューティサイクルに応じて設定されることを特徴とする、請求項14載の加圧空気をブレーキチャンバに送給する方法。
【請求項21】
所望の圧力応答を達成するように加圧空気を圧力アクチュエータに送給するための圧力制御システムであって、
加圧空気を前記圧力アクチュエータに送給するための空気圧力制御リレー弁と、
可変制御入力圧力を受け、それ自体の状態に応じて該制御入力圧力を前記リレー弁に送給するソレノイドと、
前記所望の圧力応答を達成するように加圧空気を前記圧力アクチュエータに送給する制御モデルに従って前記ソレノイドを制御するための手段と、
を含むことを特徴とする圧力制御システム。
【請求項22】
前記制御手段が、電子制御装置であることを特徴とする、請求項21に記載の圧力制御システム。
【請求項23】
前記制御するための手段が、前記所望の圧力応答がほぼ一定の圧力である時に前記ソレノイドを交番に励起させることを特徴とする、請求項21に記載の圧力制御システム。
【請求項24】
前記圧力アクチュエータに対する加圧空気のほぼ一定の送給が、前記交番励起するソレノイドのデューティサイクルに応じて線形に変化することを特徴とする、請求項23に記載の圧力制御システム。
【請求項25】
切換え手段と電気的に導通したコネクタを含み、前記切換え手段が、前記コネクタを介して伝送された制御信号に応じてリレー弁を介して圧力アクチュエータに送給される加圧流体を制御するように通電され、
前記リレー弁のヒステリシスに応じて決定された制御モデルを含み、前記切換え手段が、前記制御モデルに応じて通電される、
ことを特徴とする電子制御装置。
【請求項26】
前記切換え手段のデューティサイクルが、前記リレー弁のヒステリシスと相互作用して前記リレー弁をほぼ一定の位置に保持するようにし、
前記アクチュエータ内の加圧流体が、前記リレー弁の移動に応じて制御される、
ことを特徴とする、請求項25に記載の電子制御装置。
【請求項27】
前記制御モデルが、前記アクチュエータ内に加圧流体を保持する所定のデューティサイクルに従って前記切換え手段を作動させることを特徴とする、請求項26に記載の電子制御装置。
【請求項28】
前記リレー弁の位置がまた、車両におけるブレーキペダルに応じて設定された制御圧力に応じて決定されることを特徴とする、請求項26に記載の電子制御装置。
【請求項29】
前記制御モデルが、前記リレー弁に作用する制御圧力に応じて決定されることを特徴とする、請求項25に記載の電子制御装置。
【請求項30】
前記制御モデルが、ABS事象の間に前記切換え手段の作動を制御することを特徴とする、請求項25に記載の電子制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−500237(P2008−500237A)
【公表日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527359(P2007−527359)
【出願日】平成17年5月17日(2005.5.17)
【国際出願番号】PCT/US2005/017191
【国際公開番号】WO2005/115815
【国際公開日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願人】(502125832)ベンディックス コマーシャル ヴィヒクル システムズ リミテッド ライアビリティ カンパニー (5)
【Fターム(参考)】