説明

印刷装置

【課題】前処理に用いる光照射部の光量を簡便な構成で効率的に測定することができる印刷装置を提供する。
【解決手段】基材上に液体の液滴を吐出する吐出ヘッドと、吐出ヘッドの液滴吐出動作に先立ち、基材の表面に活性光線を照射して基材の表面に対する所定の処理を行う処理部9と、を備えた印刷装置に関する。処理部9は、同一面内における一方向に沿って配列されて活性光線を照射する複数の照射部32aと、複数の照射部32aの光量を測定する光量測定部35と、光量測定部35を複数の照射部32aに対して昇降可能とする昇降機構36と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、機能液を液滴にして吐出するインクジェット法を用いて記録媒体上に塗布し、塗布された機能液を固化することで該記録媒体上に所定情報を印刷する技術が採用されている。下記特許文献1には、記録媒体としてICチップを用い、該ICチップ上に製造番号や製造会社等の所定情報を印刷する印刷装置が開示されている。
【0003】
ところで、上述したようなインクジェット法を用いた印刷装置においては、良好な印刷品位を得るために記録媒体の表面に対する液滴の密着性が重要である。そこで、上記印刷装置において、記録媒体の表面に対する液滴の密着性を向上させるための前処理工程を行うことが考えられる。このような前処理工程では、一般に記録媒体の表面に所定の光を照射することで記録媒体の表面を改質するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−80687号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記前処理工程は記録媒体の表面に光照射部から光を安定的に照射することが望ましい。一方、光照射部は経時的に劣化するため、光量が低下することで前処理を良好に行うことができなくなるおそれがある。そこで、光の光量(照度分布)を簡便且つ効率的に測定可能な新たな技術の提供が望まれている。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、前処理に用いる光照射部の光量を簡便な構成で効率的に測定することができる印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の印刷装置は、基材上に液体の液滴を吐出する吐出ヘッドと、該吐出ヘッドの液滴吐出動作に先立ち、前記基材の表面に活性光線を照射して該基材の表面に対する所定の処理を行う処理部と、を備え、前記処理部は、同一面内における一方向に沿って配列されて前記活性光線を照射する複数の照射部と、該複数の照射部の光量を測定する光量測定部と、該光量測定部を前記複数の照射部に対して昇降可能とする昇降機構と、を有することを特徴とする。
【0008】
本発明の印刷装置によれば、光量測定部が照射部に対して昇降可能とされるので、1つの光量測定部によって複数の照射部の光量を効率的に測定できる。よって、照射部に対する光量測定部の数を減らすことで装置構成が簡便化され、コスト低減を実現できる。
【0009】
また、上記印刷装置においては、前記処理部は、前記基材を保持するとともに該処理部内に該基板を搬出入する基材保持部を有し、前記光量測定部及び前記昇降機構は、前記複数の照射部が配列された平面に直交する方向から視た場合において前記基材保持部と平面的に重ならない位置に配置されるのが好ましい。
この構成によれば、光量測定部及び昇降機構が基材保持部と平面的に重ならない位置に配置されるので、基板保持部基材が基材を処理部に搬出入する場合においても照度測定を行うことができる。
【0010】
また、上記印刷装置においては、前記光量測定部の駆動を制御する制御部を有し、前記基材保持部は、前記複数の照射部が配列された平面に直交する方向において当該複数の照射部を挟持するように前記基材を保持し、前記光量測定部は、前記照射部に対していずれか一方側に配置されており、前記制御部は、一方側の前記基板保持部が保持する前記基材が前記複数の照射部に対向し、且つ他方側の前記基材が前記照射部に対向しないタイミングで照度測定を行うように前記光量測定部を制御するのが好ましい。
この構成によれば、一方の基材に対して表面改質処理を行っているタイミングで照度測定を行うことができる。よって、照度測定を効率的に行うことができ、照度測定に要する時間を短縮できる。
【0011】
また、上記印刷装置においては、前記昇降機構は、前記複数の照射部に接続される配線部の引き回し方向に沿って前記光量測定部を昇降させるのが好ましい。
この構成によれば、配線部の引き回しを、照射部と光量測定部とで同じ方向とすることができ、配線部の引き回しスペースを小さくすることができる。
【0012】
また、上記印刷装置においては、前記基板保持部は、前記処理部への搬出入時における前記基材の保持姿勢と、前記照明部の光照射時における前記基材の保持姿勢とを回動動作によって切り替え可能とする回動機構を含むのが好ましい。
この構成によれば、回動機構を備えるため、種々の状態で保持された基材に対して活性化光を良好に照射することができる。
【0013】
また、上記印刷装置においては、前記昇降機構は、前記回動機構に接続される配線部の引き回し方向に沿って前記光量測定部を昇降させるのが好ましい。
この構成によれば、配線部の引き回しを、回動機構と光量測定部とで同じ方向とすることができ、配線部の引き回しスペースを小さくすることができる。
【0014】
また、上記印刷装置においては、前記昇降機構は、前記回動機構とは前記複数の照射部を挟んで反対側から前記光量測定部を昇降させるのが好ましい。
この構成によれば、光量測定部は回動機構と干渉することなく、照射部の照度測定を確実に行うことができる。
【0015】
また、上記印刷装置においては、前記処理部は前記基材を搬出入させるための搬出入口を有しており、前記光量測定部は前記処理部内における前記搬出入口と反対側に配置されるのが好ましい。
この構成によれば、光量測定部が処理部に搬出入される基材と干渉することが防止される。よって、基材の搬出入時においても照射部の照度測定を行うことができる。
【0016】
また、上記印刷装置においては、前記吐出ヘッドは、前記基材に設けられた半導体装置に前記液滴を吐出するのが好ましい。
これにより、本発明では、半導体装置の属性情報等を示す印刷パターンを所定の印刷品質をもって成膜・印刷することができる。なお、本明細書における、直交する方向や鉛直方向については、製造・組立による誤差等によってずれる範囲も含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】(a)は半導体基板を示す模式平面図、(b)は液滴吐出装置を示す模式平面図。
【図2】供給部を示す模式図。
【図3】前処理部の構成を示す概略斜視図。
【図4】前処理部の要部構成を示す図。
【図5】(a)は、塗布部の構成を示す概略斜視図、(b)は、キャリッジを示す模式側面図。
【図6】(a)は、ヘッドユニットを示す模式平面図、(b)は、液滴吐出ヘッドの構造を説明するための要部模式断面図。
【図7】収納部を示す模式図。
【図8】搬送部の構成を示す概略斜視図。
【図9】印刷方法を示すためのフローチャート。
【図10】照度測定ユニットによる照度測定動作の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の印刷装置の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
なお、以下の実施の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。
【0019】
本実施形態では、本発明の特徴的な印刷装置と、この印刷装置を用いて液滴を吐出して印刷する印刷方法の例について、図1〜図10に従って説明する。
【0020】
(半導体基板)
まず、印刷装置を用いて描画(印刷)する対象の一例である半導体基板について説明する。
図1(a)は半導体基板を示す模式平面図である。図1(a)に示すように、基材としての半導体基板1は基板2を備えている。基板2は耐熱性があり半導体装置3を実装可能であれば良く、基板2にはガラスエポキシ基板、紙フェノール基板、紙エポキシ基板等を用いることができる。
【0021】
基板2上には半導体装置3が実装されている。そして、半導体装置3上には会社名マーク4、機種コード5、製造番号6等のマーク(印刷パターン、所定パターン)が描画されている。これらのマークが印刷装置によって描画される。
【0022】
(印刷装置)
図1(b)は印刷装置を示す模式平面図である。
図1(b)に示すように、印刷装置7は主に供給部8、前処理部9、塗布部(印刷部)10、冷却部11、収納部12、搬送部13及び制御部14から構成されている。印刷装置7は搬送部13を中心にして時計回りに供給部8、前処理部9、塗布部10、冷却部11、収納部12、制御部14の順に配置されている。そして、制御部14の隣には供給部8が配置されている。供給部8、制御部14、収納部12が並ぶ方向をX方向とする。X方向と直交する方向をY方向とし、Y方向には塗布部10、搬送部13、制御部14が並んで配置されている。そして、鉛直方向をZ方向とする。
【0023】
供給部8は、複数の半導体基板1が収納された収納容器を備えている。そして、供給部8は中継場所8aを備え、収納容器から中継場所8aへ半導体基板1を供給する。
【0024】
前処理部9は、半導体装置3の表面を加熱しながら改質する機能を有する。前処理部9により半導体装置3は吐出された液滴の広がり具合及び印刷するマークの密着性が調整される。前処理部9は第1中継場所9a及び第2中継場所9bを備え、処理前の半導体基板1を第1中継場所9aまたは第2中継場所9bから取り込んで表面の改質を行う。その後、前処理部9は処理後の半導体基板1を第1中継場所9aまたは第2中継場所9bに移動して、半導体基板1を待機させる。第1中継場所9a及び第2中継場所9bを合わせて中継場所9cとする。そして、前処理部9の内部で前処理が行われるに際し、半導体基板1が位置する場所を処理場所9dとする。
【0025】
冷却部11は、前処理部9で加熱及び表面改質が行われた半導体基板1を冷却する機能を有している。冷却部11は、それぞれが半導体基板1を保持して冷却する処理場所11a、11bを有している。処理場所11a、11bは、適宜、処理場所11cと総称するものとする。
【0026】
塗布部10は、半導体装置3に液滴を吐出してマークを描画(印刷)するとともに、描画されたマークを固化または硬化する機能を有する。塗布部10は中継場所10aを備え、描画前の半導体基板1を中継場所10aから移動して描画処理及び硬化処理を行う。その後、塗布部10は描画後の半導体基板1を中継場所10aに移動して、半導体基板1を待機させる。
【0027】
収納部12は、半導体基板1を複数収納可能な収納容器を備えている。そして、収納部12は中継場所12aを備え、中継場所12aから収納容器へ半導体基板1を収納する。操作者は半導体基板1が収納された収納容器を印刷装置7から搬出する。
【0028】
印刷装置7の中央の場所には、搬送部13が配置されている。搬送部13は2つの腕部を備えたスカラー型ロボットが用いられている。そして、腕部の先端には半導体基板1を把持する把持部13aが設置されている。中継場所8a,9c,10a,11c,12aは把持部13aの移動範囲13b内に位置している。従って、把持部13aは中継場所8a,9c,10a,11c,12a間で半導体基板1を移動することができる。制御部14は印刷装置7の全体の動作を制御する装置であり、印刷装置7の各部の動作状況を管理する。そして、搬送部13に半導体基板1を移動する指示信号を出力する。これにより、半導体基板1は各部を順次通過して描画されるようになっている。
【0029】
以下、各部の詳細について説明する。
(供給部)
図2(a)は供給部を示す模式正面図であり、図2(b)及び図2(c)は供給部を示す模式側面図である。図2(a)及び図2(b)に示すように、供給部8は基台15を備えている。基台15の内部には昇降装置16が設置されている。昇降装置16はZ方向に動作する直動機構を備えている。この直動機構はボールネジと回転モーターとの組合せや油圧シリンダーとオイルポンプの組合せ等の機構を用いることができる。本実施形態では、例えば、ボールネジとステップモーターとによる機構を採用している。基台15の上側には昇降板17が昇降装置16と接続して設置されている。そして、昇降板17は昇降装置16により所定の移動量だけ昇降可能になっている。
【0030】
昇降板17の上には直方体状の収納容器18が設置され、収納容器18の中には複数の半導体基板1が収納されている。収納容器18はY方向の両面に開口部18aが形成され、開口部18aから半導体基板1が出し入れ可能となっている。収納容器18のX方向の両側に位置する側面18bの内側には凸状のレール18cが形成され、レール18cはY方向に延在して配置されている。レール18cはZ方向に複数等間隔に配列されている。このレール18cに沿って半導体基板1をY方向からまたは−Y方向から挿入することにより、半導体基板1がZ方向に配列して収納される。
【0031】
基台15のY方向側には支持部材21を介して、基板引出部22と中継台23とが設置されている。収納容器18のY方向側の場所において基板引出部22の上に中継台23が重ねて配置されている。基板引出部22はY方向に伸縮する腕部22aと腕部22aを駆動する直動機構とを備えている。この直動機構は直線状に移動する機構であれば特に限定されない、本実施形態では、例えば、圧縮空気にて作動するエアーシリンダーを採用している。腕部22aの一端には略矩形に折り曲げられた爪部22bが設置され、この爪部22bの先端は腕部22aと平行に形成されている。
【0032】
基板引出部22が腕部22aを伸ばすことにより、腕部22aが収納容器18内を貫通する。そして、爪部22bが収納容器18の−Y方向側に移動する。次に昇降装置16が半導体基板1を下降した後、基板引出部22が腕部22aを収縮させる。このとき、爪部22bが半導体基板1の一端を押しながら移動する。
【0033】
その結果、図2(c)に示すように、半導体基板1が収納容器18から中継台23上に移動させられる。中継台23は半導体基板1のX方向の幅と略同じ幅の凹部が形成され、半導体基板1はこの凹部に沿って移動する。そして、この凹部により半導体基板1のX方向の位置が決められる。爪部22bによって押されて半導体基板1が停止する場所により、半導体基板1のY方向の位置が決められる。中継台23上は中継場所8aであり、半導体基板1は中継場所8aの所定の場所にて待機する。供給部8の中継場所8aに半導体基板1が待機しているとき、搬送部13は把持部13aを半導体基板1と対向する場所に移動して半導体基板1を把持して移動する。
【0034】
この半導体基板1が搬送部13により中継台23上から移動した後、基板引出部22が腕部22aを伸長させる。次に、昇降装置16が収納容器18を降下させて、基板引出部22が半導体基板1を収納容器18内から中継台23上に移動させる。このようにして供給部8は順次半導体基板1を収納容器18から中継台23上に移動する。収納容器18内の半導体基板1を総て中継台23上に移動した後、操作者は空になった収納容器18と半導体基板1が収納されている収納容器18とを置き換える。これにより、供給部8に半導体基板1を供給することができる。
【0035】
(前処理部)
図3は前処理部の構成を示す概略斜視図である。図3(a)に示すように、前処理部9は基台24を備え、基台24上にはX方向に延在するそれぞれ一対の第1案内レール25及び第2案内レール26が並んで設置されている。第1案内レール25上には第1案内レール25に沿ってX方向に往復移動する載置台としての第1ステージ27が設置され、第2案内レール26上には第2案内レール26に沿ってX方向に往復移動する載置台としての第2ステージ28が設置されている。第1ステージ27及び第2ステージ28は直動機構を備え、往復移動することができる。この直動機構は、例えば、昇降装置16が備える直動機構と同様の機構を用いることができる。
【0036】
第1ステージ27は、本体部27aと該本体部27a上に設けられた基板保持部27bと、を有している。基板保持部27bの上面には載置面27cが設置され、載置面27cには吸引式のチャック機構が形成されている。搬送部13が半導体基板1を載置面27cに載置した後、チャック機構を作動させることにより前処理部9は半導体基板1を載置面27cに固定することができる。
【0037】
同様に、第2ステージ28は、本体部28aと該本体部28a上に設けられた基板保持部28bと、を有している。基板保持部28bの上面には載置面28cが設置され、載置面28cには吸引式のチャック機構が形成されている。搬送部13が半導体基板1を載置面28cに載置した後、チャック機構を作動させることにより前処理部9は半導体基板1を載置面28cに固定することができる。
【0038】
第1ステージ27の基板保持部27bには、加熱装置27Hが内蔵されており、載置面27cに載置された半導体基板1を、制御部14の制御下で所定温度に加熱する。同様に、第2ステージ28の基板保持部28bには、加熱装置28Hが内蔵されており、載置面28cに載置された半導体基板1を、制御部14の制御下で所定温度に加熱する。
【0039】
第1ステージ27がX方向側に位置するときの載置面27cの場所が第1中継場所9aとなっており、第2ステージ28がX方向に位置するときの載置面28cの場所が第2中継場所9bとなっている。第1中継場所9a及び第2中継場所9bである中継場所9cは把持部13aの動作範囲内に位置しており、中継場所9cにおいて載置面27c及び載置面28cは露出する。従って、搬送部13は容易に半導体基板1を載置面27c及び載置面28cに載置することができる。半導体基板1に前処理が行われた後、半導体基板1は第1中継場所9aに位置する載置面27cまたは第2中継場所9bに位置する載置面28c上にて待機する。従って、搬送部13の把持部13aは容易に半導体基板1を把持して移動することができる。
【0040】
基台24の−X方向には平板状の支持部29が立設されている。支持部29のX方向側の面において上側には前処理ユニット32が設置されている。前処理ユニット32は支持部29の略中央部に設置されており、+X方向に延出している。前処理ユニット32としては、例えば、活性光線を発光する低圧水銀ランプ、水素バーナー、エキシマレーザー、プラズマ放電部、コロナ放電部等を例示できる。低圧水銀ランプを用いる場合、半導体基板1に紫外線を照射することにより、半導体基板1の表面の撥液性を改質することができる。水素バーナーを用いる場合、半導体基板1の酸化した表面を一部還元することで表面を粗面化することができ、エキシマレーザーを用いる場合、半導体基板1の表面を一部溶融固化することで粗面化することができ、プラズマ放電或いはコロナ放電を用いる場合、半導体基板1の表面を機械的に削ることで粗面化することができる。本実施形態では、例えば、低圧水銀ランプを採用している。
【0041】
具体的に、本実施形態に係る前処理ユニット32は同一面(YZ平面)内において鉛直方向(Z方向)に沿って配列された複数の水銀ランプ(照射部)32aを備えている。各水銀ランプ32aは棒状体からなり、X方向に長手方向を一致させるように設置されている。各水銀ランプ32aにおけるX方向の長さは半導体基板1のX方向の長さに対応しており、少なくとも半導体基板1よりも長く設定されている。水銀ランプ32aからは配線部30が下方(−Z方向)から引き回されており、該配線部30を介して不図示の電源部に接続されることで水銀ランプ32aは紫外線を照射可能とされている(図4参照)。
【0042】
なお、前処理ユニット32は制御部14に電気的に接続されており、その動作が制御されるようになっている。また、前処理部9は、加熱装置27H、28Hにより半導体基板1を加熱した状態で、前処理ユニット32から紫外線を照射する。
【0043】
また、前処理部9は、外装部33により全体が覆われている。外装部33の内部には上下に移動可能な戸部(搬出入口)34が設置されている。そして、図3(b)に示したように、第1ステージ27及び第2ステージ28が外装部33内に移動したあと、戸部34が下降する。
【0044】
搬送部13は中継場所9cに位置する載置面27c及び載置面28cに半導体基板1を給材する。そして、前処理部9は半導体基板1が載置された第1ステージ27及び第2ステージ28を処理場所9dに移動して上述したようにして前処理を行う。
【0045】
前処理が終了した後、前処理部9は第1ステージ27及び第2ステージ28を中継場所9cに移動する。続いて、搬送部13は載置面27cもしくは載置面28cから半導体基板1を除材する。
【0046】
図4は前処理部9の要部構成を示す図である。図4(a)はX方向から視た図であり、図4(b)はY方向から視た図である。図4(a)に示すように、第1ステージ27及び第2ステージ28は、基板保持部27b、28bの各々が回動機構90を含んでいる。回動機構90は、半導体基板1の保持姿勢を、前処理部9への搬出入時と、照射部32の紫外線照射時とにおいて切り替え可能にするものである。なお、回動機構90は制御部14に電気的に接続されており、その動作が制御されるようになっている。
【0047】
基板保持部27b、28bは、前処理部9への搬出入時においては載置面27c、28cをXY平面と平行とし、紫外線照射時のタイミングでは載置面27c、28cをXZ平面と平行とする。すなわち、回動機構90は、基板保持部27b、28bの載置面27c,28cを略90°回動することができる。回動機構90からは配線部90aが下方(−Z方向)から引き回されており、該配線部90aを介して制御部14に電気的に接続されている。
【0048】
載置面27c、28cがXZ平面と平行に配置されたとき、該載置面27c、28c上に保持されている半導体基板1が水銀ランプ32aの配列方向(Z方向)と交差する方向において前処理ユニット32の各水銀ランプ32aを挟持するようになっている。制御部14は、半導体基板1が水銀ランプ32aを挟持した状態において前処理ユニット32を駆動し、水銀ランプ32aから紫外線を照射させる。すなわち、第1ステージ27及び第2ステージ28の基板保持部27b、28bは、紫外線を照射するタイミングで水銀ランプ32aを挟持するように半導体基板1を保持する本発明の基板保持機構を構成している。
【0049】
なお、水銀ランプ32aから照射された紫外線は放射状に拡がる。よって、第1ステージ27及び第2ステージ28は半導体基板1の上面を水銀ランプ32aに対向させた状態で紫外線照射を行うため、水銀ランプ32aを挟持する半導体基板1の各々に対し、紫外線を同時に照射することができる。
【0050】
図4(b)は紫外線照射時における水銀ランプ32aと半導体基板1との位置関係を示す図である。本実施形態では、図4(b)に示すように、前処理ユニット32の複数の水銀ランプ32aが半導体基板1と平面的に重なるように配列されている。そのため、前処理ユニット32は半導体基板1の全面に対して紫外線を均一に照射することが可能となっている。
【0051】
このように本実施形態では、水銀ランプ32aを挟持する2つの半導体基板1に対して同時に紫外線照射を行うことができるようになっている。また、半導体基板1自体を回動させることで前処理ユニット32に対向させる構成を採用しているため、前処理ユニット32をステージ27,28上の半導体基板1に対して相対移動させる必要が無い。以上のように、半導体基板1の表面の撥液性を改質する前処理に要するタクトタイムを短縮している。
【0052】
ところで、水銀ランプ32aは経時的な劣化により照度が低下する可能性がある。すると、半導体基板1における上記処理を良好に行うことができなくなってしまう。このような問題を解消すべく、本実施形態に係る前処理部9は、図3に示したように前処理ユニット32の水銀ランプ32aの照度を測定する照度測定ユニット31を備えている。
【0053】
照度測定ユニット31は、水銀ランプ32aの照度(光量)を測定するための照度センサー(照度測定部)35と、該照度センサー35を複数の水銀ランプ32aに対して昇降させる昇降機構36と、を有している。昇降機構36は照度センサー35をZ方向に沿って昇降動作させるためのものである。照度センサー35は下方(−Z方向)に引き出された配線部35aを介して制御部14に電気的に接続されている。このように本実施形態では、1つの照度センサー35によって複数(本実施形態では4本)の水銀ランプ32aの照度測定が行えるようになっている。
【0054】
また、昇降機構36は複数の水銀ランプ32aに接続される配線部30及び回動機構90に接続される配線部90aの引き回し方向(Z方向)に沿って照度センサー35を昇降させるようになっている。このように本実施形態では、配線部30,35a,90aの引き回しを水銀ランプ32a、照度センサー35、及び回動機構90で同じ方向とすることで、配線部30,35a,90aの引き回しスペースを小さくしている。
【0055】
なお、照度測定ユニット31は制御部14に電気的に接続されており、その駆動が制御されるようになっている。具体的に、照度センサー35の検出結果は制御部14へと送られるようになっている。制御部14は水銀ランプ32aの照度が所定値以下となった場合には、ユーザーに水銀ランプ32aの交換を知らせる旨を不図示の表示部に表示するようになっている。したがって、ユーザーが水銀ランプ32aの交換時期を容易に認識できるようになっている。
【0056】
本実施形態においては、照度測定ユニット31が前処理ユニット32における第1ステージ27側に設けられている。照度測定ユニット31は、後述するように第2ステージ28に保持される半導体基板1に対して紫外線照射を行うタイミングに合わせて水銀ランプ32aの照度測定を行うようになっている。すなわち、照度センサー35が水銀ランプ32aを挟んで第2ステージ28と反対側から昇降するようになっている。これにより、第2ステージ28の回動機構90に干渉することで駆動を妨げることが無いようになっている。
【0057】
また、照度測定ユニット31は、前処理部9の外装部33の内部における戸部34と反対側に配置されている。すなわち、照度測定ユニット31は外装部33に対する半導体基板1の搬出入方向と反対側に配置されたものとなっている。
これにより、照度測定ユニット31が外装部33内に移動してくる第1ステージ27及び該第1ステージ27上の半導体基板1と干渉するといった不具合の発生を防止している。
【0058】
図4(b)に示したように、照度測定ユニット31は、水銀ランプ32aが配列された面(YZ面)と直交する方向であるX方向から視た場合において第1ステージ27と平面的に重ならない位置に配置されている。これにより、照度測定ユニット31により第1ステージ27に保持された半導体基板1が前処理部9内に搬出入することが妨げられるのを防止できる。よって、第1ステージ27が保持する半導体基板1に対して紫外線照射を行う場合に、照度測定ユニット31と第1ステージ27とが干渉するのを防止できる。また、照度測定ユニット31が影となって半導体基板1に対する紫外線照射が妨げられるといった不具合の発生を防止できる。
【0059】
(冷却部)
冷却部11は、各処理場所11a、11bにそれぞれ設けられ、上面が半導体基板1の吸着保持面とされたヒートシンク等の冷却板110a、110bを有している。
処理場所11a、11b(冷却板110a、110b)は、把持部13aの動作範囲内に位置しており、処理場所11a、11bにおいて冷却板110a、110bは露出する。従って、搬送部13は容易に半導体基板1を冷却板110a、110bに載置することができる。半導体基板1に冷却処理が行われた後、半導体基板1は、処理場所11aに位置する冷却板110a上または処理場所11bに位置する冷却板110a上にて待機する。従って、搬送部13の把持部13aは容易に半導体基板1を把持して移動させることができる。
【0060】
(塗布部)
次に、半導体基板1に液滴を吐出してマークを形成する塗布部10について図5及び図6に従って説明する。液滴を吐出する装置に関しては様々な種類の装置があるが、インクジェット法を用いた装置が好ましい。インクジェット法は微小な液滴の吐出が可能であるため、微細加工に適している。
【0061】
図5(a)は、塗布部の構成を示す概略斜視図である。塗布部10により半導体基板1に液滴が吐出される。図5(a)に示すように、塗布部10には、直方体形状に形成された基台37を備えている。液滴を吐出するときに液滴吐出ヘッドと被吐出物とが相対移動する方向を主走査方向とする。そして、主走査方向と直交する方向を副走査方向とする。副走査方向は改行するときに液滴吐出ヘッドと被吐出物とを相対移動する方向である。本実施形態ではX方向を主走査方向とし、Y方向を副走査方向とする。
【0062】
基台37の上面37aには、Y方向に延在する一対の案内レール38がY方向全幅にわたり凸設されている。その基台37の上側には、一対の案内レール38に対応する図示しない直動機構を備えたステージ39が取付けられている。そのステージ39の直動機構は、リニアモーターやネジ式直動機構等を用いることができる。本実施形態では、例えば、リニアモーターを採用している。そして、Y方向に沿って所定の速度で往動または復動するようになっている。往動と復動を繰り返すことを走査移動と称す。さらに、基台37の上面37aには、案内レール38と平行に副走査位置検出装置40が配置され、副走査位置検出装置40によりステージ39の位置が検出される。
【0063】
そのステージ39の上面には載置面41が形成され、その載置面41には図示しない吸引式の基板チャック機構が設けられている。載置面41上に半導体基板1が載置された後、半導体基板1は基板チャック機構により載置面41に固定される。
【0064】
ステージ39が−Y方向に位置するときの載置面41の場所が中継場所10aとなっている。この載置面41は把持部13aの動作範囲内に露出するように設置されている。従って、搬送部13は容易に半導体基板1を載置面41に載置することができる。半導体基板1に塗布が行われた後、半導体基板1は中継場所10aである載置面41上にて待機する。従って、搬送部13の把持部13aは容易に半導体基板1を把持して移動することができる。
【0065】
基台37のX方向両側には一対の支持台42が立設され、その一対の支持台42にはX方向に延びる案内部材43が架設されている。案内部材43の下側にはX方向に延びる案内レール44がX方向全幅にわたり凸設されている。案内レール44に沿って移動可能に取り付けられるキャリッジ(移動手段)45は略直方体形状に形成されている。そのキャリッジ45は直動機構を備え、その直動機構は、例えば、ステージ39が備える直動機構と同様の機構を用いることができる。そして、キャリッジ45がX方向に沿って走査移動する。案内部材43とキャリッジ45との間には主走査位置検出装置46が配置され、キャリッジ45の位置が計測される。キャリッジ45の下側にはヘッドユニット47が設置され、ヘッドユニット47のステージ39側の面には図示しない液滴吐出ヘッドが凸設されている。
【0066】
図5(b)は、キャリッジを示す模式側面図である。図5(b)に示すようにキャリッジ45の半導体基板1側にはヘッドユニット47と一対の照射部としての硬化ユニット48が配置されている。ヘッドユニット47の半導体基板1側には液滴を吐出する液滴吐出ヘッド(吐出ヘッド)49が凸設されている。
【0067】
硬化ユニット48の内部には吐出された液滴を硬化させる紫外線を照射する照射装置が配置されている。硬化ユニット48は主走査方向(相対移動方向)においてヘッドユニット47を挟んだ両側の位置に配置されている。照射装置は発光ユニットと放熱板等から構成されている。発光ユニットには多数のLED(Light Emitting Diode)素子が配列して設置されている。このLED素子は、電力の供給を受けて紫外線の光である紫外光を発光する素子である。
【0068】
キャリッジ45の図中上側には収容タンク50が配置され、収容タンク50には機能液が収容されている。液滴吐出ヘッド49と収容タンク50とは図示しないチューブにより接続され、収容タンク50内の機能液がチューブを介して液滴吐出ヘッド49に供給される。
【0069】
機能液は樹脂材料、硬化剤としての光重合開始剤、溶媒または分散媒を主材料とする。この主材料に顔料または染料等の色素や、親液性または撥液性等の表面改質材料等の機能性材料を添加することにより固有の機能を有する機能液を形成することができる。本実施形態では、例えば、白色の顔料を添加している。機能液の樹脂材料は樹脂膜を形成する材料である。樹脂材料としては、常温で液状であり、重合させることによりポリマーとなる材料であれば特に限定されない。さらに、粘性の小さい樹脂材料が好ましく、オリゴマーの形態であるのが好ましい。モノマーの形態であればさらに好ましい。光重合開始剤はポリマーの架橋性基に作用して架橋反応を進行させる添加剤であり、例えば、光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール等を用いることができる。溶媒または分散媒は樹脂材料の粘度を調整するものである。機能液を液滴吐出ヘッドから吐出し易い粘度にすることにより、液滴吐出ヘッドは安定して機能液を吐出することができるようになる。
【0070】
図6(a)は、ヘッドユニットを示す模式平面図である。図6(a)に示すように、ヘッドユニット47には第1、第2の吐出ヘッドを構成する2つの液滴吐出ヘッド49が副走査方向に間隔をあけて配置され、各液滴吐出ヘッド49の表面にはノズルプレート51がそれぞれ配置されている。各ノズルプレート51には複数のノズル52が配列して形成されている。本実施形態においては、各ノズルプレート51に、15個のノズル52が副走査方向に沿って配置されたノズル列60が一列設けられている。また、2つのノズル列60は、Y方向に沿った直線状に、且つX方向については両側の硬化ユニット48と等間隔となる位置に配置されている。
【0071】
各液滴吐出ヘッド49においては、ノズル列60の両端に位置するノズル52については液滴の吐出特性が不安定になる傾向があるため、液滴吐出処理には用いない。すなわち、本実施形態では、両端のノズル52を除く13個のノズル52によって、実際に半導体基板1に対して液滴を吐出する実ノズル列60Aが形成される。
【0072】
ここで、各実ノズル列60Aの副走査方向の長さをLNとし、隣り合う液滴吐出ヘッド49同士の実ノズル列60A間の副走査方向の距離をLHとすると、隣り合う液滴吐出ヘッド49は、以下の式を満足する位置関係で配置される。
LH=n×LN(nは正の整数) …(1)
本実施形態では、n=1、すなわち、LH=LNとなる位置関係で二つの液滴吐出ヘッド49がY方向に沿って配置されている。
【0073】
硬化ユニット48の下面には、照射口48aが形成されている。照射口48aは、Y方向における吐出ヘッド49、49の長さ、これら吐出ヘッド49、49間の距離の和以上の長さの照射範囲を有して設けられている。そして、照射装置が発光する紫外光が照射口48aから半導体基板1に向けて照射される。
【0074】
図6(b)は、液滴吐出ヘッドの構造を説明するための要部模式断面図である。図6(b)に示すように、液滴吐出ヘッド49はノズルプレート51を備え、ノズルプレート51にはノズル52が形成されている。ノズルプレート51の上側であってノズル52と相対する位置にはノズル52と連通するキャビティ53が形成されている。そして、液滴吐出ヘッド49のキャビティ53には機能液(液体)54が供給される。
【0075】
キャビティ53の上側には上下方向に振動してキャビティ53内の容積を拡大縮小する振動板55が設置されている。振動板55の上側でキャビティ53と対向する場所には上下方向に伸縮して振動板55を振動させる圧電素子56が配設されている。圧電素子56が上下方向に伸縮して振動板55を加圧して振動し、振動板55がキャビティ53内の容積を拡大縮小してキャビティ53を加圧する。それにより、キャビティ53内の圧力が変動し、キャビティ53内に供給された機能液54はノズル52を通って吐出される。
【0076】
液滴吐出ヘッド49が圧電素子56を制御駆動するためのノズル駆動信号を受けると、圧電素子56が伸張して、振動板55がキャビティ53内の容積を縮小する。その結果、液滴吐出ヘッド49のノズル52から縮小した容積分の機能液54が液滴57となって吐出される。機能液54が塗布された半導体基板1に対しては、照射口48aから紫外光が照射され、硬化剤を含んだ機能液54を固化または硬化させるようになっている。
【0077】
(収納部)
図7(a)は収納部を示す模式正面図であり、図7(b)及び図7(c)は収納部を示す模式側面図である。図7(a)及び図7(b)に示すように、収納部12は基台74を備えている。基台74の内部には昇降装置75が設置されている。昇降装置75は供給部8に設置された昇降装置16と同様の装置を用いることができる。基台74の上側には昇降板76が昇降装置75と接続して設置されている。そして、昇降板76は昇降装置75により昇降させられる。昇降板76の上には直方体状の収納容器18が設置され、収納容器18の中には半導体基板1が収納されている。収納容器18は供給部8に設置された収納容器18と同じ容器が用いられている。
【0078】
基台74のY方向側には支持部材77を介して、基板押出部78と中継台79とが設置されている。収納容器18のY方向側の場所において基板押出部78の上に中継台79が重ねて配置されている。基板押出部78はY方向に移動する腕部78aと腕部78aを駆動する直動機構とを備えている。この直動機構は直線状に移動する機構であれば特に限定されない、本実施形態では、例えば、圧縮空気にて作動するエアーシリンダーを採用している。中継台79上には半導体基板1が載置され、この半導体基板1のY方向側の一端の中央に腕部78aが接触可能となっている。
【0079】
基板押出部78が腕部78aを−Y方向に移動させることにより、腕部78aが半導体基板1を−Y方向に移動させる。中継台79は半導体基板1のX方向の幅と略同じ幅の凹部が形成され、半導体基板1はこの凹部に沿って移動する。そして、この凹部により半導体基板1のX方向の位置が決められる。その結果、図7(c)に示すように、半導体基板1が収納容器18の中に移動させられる。収納容器18にはレール18cが形成されており、レール18cは中継台79に形成された凹部の延長線上に位置するようになっている。そして、基板押出部78によって半導体基板1はレール18cに沿って移動させられる。これにより、半導体基板1は収納容器18に品質良く収納される。
【0080】
搬送部13が中継台79上に半導体基板1を移動した後、昇降装置75が収納容器18を上昇させる。そして、基板押出部78が腕部78aを駆動して半導体基板1を収納容器18内に移動させる。このようにして収納部12は半導体基板1を収納容器18内に収納する。収納容器18内に所定の枚数の半導体基板1が収納された後、操作者は半導体基板1が収納された収納容器18と空の収納容器18とを置き換える。これにより、操作者は複数の半導体基板1をまとめて次の工程に持ち運ぶことができる。
【0081】
収納部12は収納する半導体基板1を載置する中継場所12aを有している。搬送部13は半導体基板1を中継場所12aに載置するだけで、収納部12と連携して半導体基板1を収納容器18に収納することができる。
【0082】
(搬送部)
次に、半導体基板1を搬送する搬送部13について図8に従って説明する。図8は、搬送部の構成を示す概略斜視図である。図8に示すように、搬送部13は平板状に形成された基台82を備えている。基台82上には支持台83が配置されている。支持台83の内部には空洞が形成され、この空洞にはモーター、角度検出器、減速機等から構成される回転機構83aが設置されている。そして、モーターの出力軸は減速機と接続され、減速機の出力軸は支持台83の上側に配置された第1腕部84と接続されている。また、モーターの出力軸と連結して角度検出器が設置され、角度検出器がモーターの出力軸の回転角度を検出する。これにより、回転機構83aは第1腕部84の回転角度を検出して、所望の角度まで回転させることができる。
【0083】
第1腕部84上において支持台83と反対側の端には回転機構85が設置されている。回転機構85はモーター、角度検出器、減速機等により構成され、支持台83の内部に設置された回転機構と同様の機能を備えている。そして、回転機構85の出力軸は第2腕部86と接続されている。これにより、回転機構85は第2腕部86の回転角度を検出して、所望の角度まで回転させることができる。
【0084】
第2腕部86上において回転機構85と反対側の端には昇降装置87が配置されている。昇降装置87は直動機構を備え、直動機構を駆動することにより伸縮することができる。この直動機構は、例えば、供給部8の昇降装置16と同様の機構を用いることができる。昇降装置87の下側には回転装置88が配置されている。
【0085】
回転装置88は回転角度を制御可能であれば良く、各種モーターと回転角度センサーとを組み合わせて構成することができる。他にも、回転角度を所定の角度にて回転できるステップモーターを用いることができる。本実施形態では、例えば、ステップモーターを採用している。さらに減速装置を配置しても良い。さらに細かな角度で回転させることができる。
【0086】
回転装置88の図中下側には把持部13aが配置されている。そして、把持部13aは回転装置88の回転軸と接続されている。従って、搬送部13は回転装置88を駆動することにより把持部13aを回転させることができる。さらに、搬送部13は昇降装置87を駆動することにより把持部13aを昇降させることができる。
【0087】
把持部13aは4本の直線状の指部13cを有し、指部13cの先端には半導体基板1を吸引して吸着させる吸着機構が形成されている。そして、把持部13aはこの吸着機構を作動させて、半導体基板1を把持することができる。
【0088】
基台82の−Y方向側には制御装置89が設置されている。制御装置89には中央演算装置、記憶部、インターフェース、アクチュエーター駆動回路、入力装置、表示装置等を備えている。アクチュエーター駆動回路は回転機構83a、回転機構85、昇降装置87、回転装置88、把持部13aの吸着機構を駆動する回路である。そして、これらの装置及び回路はインターフェースを介して中央演算装置と接続されている。他にも角度検出器がインターフェースを介して中央演算装置と接続されている。記憶部には搬送部13を制御する動作手順を示したプログラムソフトや制御に用いるデータが記憶されている。中央演算装置はプログラムソフトに従って搬送部13を制御する装置である。制御装置89は搬送部13に配置された検出器の出力を入力して把持部13aの位置と姿勢とを検出する。そして、制御装置89は回転機構83a及び回転機構85を駆動して把持部13aを所定の位置に移動させる制御を行う。
【0089】
(印刷方法)
次に上述した印刷装置7を用いた印刷方法について図8にて説明する。図9は、印刷方法を示すためのフローチャートである。
図9のフローチャートに示されるように、印刷方法は、半導体基板1を収納容器18から搬入する搬入工程S1、搬入された半導体基板1の表面に対して前処理を施す前処理工程S2、前処理工程S2で温度上昇した半導体基板1を冷却する冷却工程S3、冷却された半導体基板1に対して各種マークを描画印刷する印刷工程S4、各種マークが印刷された半導体基板1に対して後処理を施す後処理工程S5、後処理が施された半導体基板1を収納容器18に収納する収納工程S6を主体に構成される。
【0090】
上記の工程の中、前処理工程S2から印刷工程S4に至る工程が本発明の特徴部分であるため、以下の説明においては、この特徴部分について説明する。
前処理工程S2においては、前処理部9では第1ステージ27と第2ステージ28とのうち一方のステージが中継場所9cに位置している。搬送部13は中継場所9cに位置するステージと対向する場所に把持部13aを移動させる。続いて、搬送部13は把持部13aを下降させた後、半導体基板1の吸着を解除することにより、半導体基板1を中継場所9cに位置する第1ステージ27もしくは第2ステージ28上に載置する。その結果、中継場所9cに位置する第1ステージ27上に半導体基板1が載置される(図3(b)参照)。もしくは、中継場所9cに位置する第2ステージ28上に半導体基板1が載置される(図3(a)参照)。
【0091】
第1ステージ27及び第2ステージ28は、加熱装置27H、28Hにより予め加熱されており、第1ステージ27または第2ステージ28に載置された半導体基板1は直ちに所定温度に加熱される。半導体基板1を加熱する温度としては、後述するように、半導体基板1の表面を効果的に改質あるいは表面の有機物除去を効率的に行え、且つ半導体基板1の耐熱温度以下であることが好ましく、本実施形態では、半導体基板1を150℃〜200℃の範囲の温度となるように、例えば180℃の温度に加熱している。
【0092】
搬送部13により半導体基板1が載置された第1ステージ27は、前処理ユニット32の下方に位置する処理場所9dに移動させる。続いて、制御部14は第1ステージ27の回動機構90を駆動し、載置面27cをXZ平面と平行に配置する。これにより、半導体基板1が水銀ランプ32aと対向した状態となる。続いて、制御部14は前処理ユニット32を駆動し、各水銀ランプ32aから紫外線を照射する。水銀ランプ32aから照射された紫外線は放射状に拡がることで対向する半導体基板1の上面に均一に照射される。
【0093】
本実施形態においては、上述したように複数の水銀ランプ32aが半導体基板1と平面的に重なるように配列されているため、紫外線を半導体基板1の全面に対して均一に照射することができる。
【0094】
前処理部9では、半導体基板1に実装された半導体装置3に紫外線を照射する。これにより、半導体装置3の表面層における有機系被照射物の化学結合を切断するとともに、紫外線で発生したオゾンから分離した活性酸素がその切断された表面層の分子に結合し、親水性の高い官能基(例えば−OH、−CHO、−COOH)に変換され、基板1の表面を改質するとともに、表面の有機物除去が行われる。ここで、半導体装置3(半導体基板1)は、上述したように、予め180℃に加熱された状態で紫外線が照射されるため、半導体基板1に損傷が及ぶことなく、表面層の分子の衝突速度を大きくして、効果的に表面を改質できるとともに、表面の有機物を効率的に除去できる。
【0095】
前処理を行った後に制御部14は回動機構90を駆動し、載置面27cをXY平面と平行に配置する。そして、前処理部9は第1ステージ27を駆動することにより、半導体基板1を第1中継場所9aに移動させる。なお、前処理部9内の処理場所9dで第1ステージ27上の半導体基板1に対する前処理を行っている間、搬送部13が第2ステージ28上に半導体基板1を移動するようにしている。
【0096】
続いて、前処理部9は第2ステージ28を駆動することにより、第2中継場所9bに載置された半導体基板1を前処理ユニット32と対向する処理場所9dに移動させる。これにより、第1ステージ27上の半導体基板1の前処理が終了した後、すぐに、第2ステージ28上の半導体基板1の前処理を開始することができる。
【0097】
同様に、搬送部13が第2ステージ28上に半導体基板1を移動するときには、前処理部9の内部にある処理場所9dでは第1ステージ27上の半導体基板1の前処理が行われている。そして、第1ステージ27上の半導体基板1の前処理が終了した後、第1ステージ27が第1中継場所9aに半導体基板1を移動させる。次に、前処理部9は第2ステージ28を駆動することにより、第2中継場所9bに載置された半導体基板1を前処理ユニット32と対向する処理場所9dに移動させる。これにより、第1ステージ27上の半導体基板1の前処理が終了した後、直に、第2ステージ28上の半導体基板1の前処理を開始することができる。続いて、前処理部9は半導体基板1に実装された半導体装置3に紫外線を照射することにより、上記第1ステージ27上の半導体基板1と同様に、半導体基板1に損傷が及ぶことなく、効果的に表面を改質できるとともに、表面の有機物を効率的に除去できる。前処理を行った後に前処理部9は第2ステージ28を駆動することにより、半導体基板1を第2中継場所9bに移動させる。
【0098】
このように本実施形態では、第1ステージ27及び第2ステージ28上の半導体基板1を前処理部9内に順次搬送するとともに前処理を行うことができるので、前処理に要するタクトタイムを大幅に短縮できる。
【0099】
ところで、本実施形態に係る前処理部9では、照度測定ユニット31を用いて水銀ランプ32aの照度を測定するようにしている。図10は照度測定方法を説明するための図である。照度測定ユニット31は、第2ステージ28上の半導体基板1の前処理を行うタイミングで水銀ランプ32aの照度測定を行うようにしている。すなわち、制御部14は、第1ステージ27上の半導体基板1が水銀ランプ32aに対向しないタイミングで照度測定を行うように照度測定ユニット31(照度センサー35)を制御するようにしている。具体的には、図10に示すように、制御部14は昇降機構36を駆動し、照度センサー35を上昇させつつ、各水銀ランプ32aから照射される紫外線の照度を測定する。
【0100】
本実施形態では、このように一方のステージ28上の半導体基板1に対し、前処理を行っているタイミングで照度測定を行うため、照度測定を効率的に行うことができ、照度測定に要する時間を短縮することができる。
【0101】
また、照度測定時においては、照度センサー35が水銀ランプ32aを挟んで第2ステージ28と反対側から昇降するため、第2ステージ28の回動機構90を駆動する場合でも干渉することがなく、水銀ランプ32aの照度測定を良好に行うことができる。
【0102】
また、照度測定ユニット31は、前処理部9の外装部33の内部における戸部34と反対側、すなわち外装部33に対する半導体基板1の搬出入方向と反対側に配置されるので、照度測定ユニット31が外装部33内に移動してくる第1ステージ27及び該第1ステージ27上の半導体基板1と干渉するのを防止できる。
【0103】
前処理工程S2で半導体基板1の前処理が完了し、冷却工程S3に移行すると、搬送部13は中継場所9cにある半導体基板1を処理場所11a、11bに設けられた冷却板110aまたは110bに載置する。これにより、前処理工程S2で加熱された半導体基板1は、印刷工程S4が行われる際の適切な温度(例えば室温)に所定時間冷却(温度調整)される。
【0104】
冷却工程S3で冷却された半導体基板1は、搬送部13により塗布部10の中継場所10aに位置するステージ39上に搬送される。印刷工程S4において、塗布部10はチャック機構を作動させてステージ39上に載置された半導体基板1をステージ39に保持する。そして、塗布部10は、ステージ39に対してキャリッジ45を、例えば+X方向に走査移動(相対移動)しながら、各液滴吐出ヘッド49に形成されたノズル52から液滴57を吐出する。
【0105】
これにより、半導体装置3の表面には会社名マーク4、機種コード5、製造番号6等のマークが描画される。そして、走査移動方向における後方側であるキャリッジ45の−X側に設置された硬化ユニット48からマークに紫外線が照射される。これにより、マークを形成する機能液54には紫外線により重合が開始する光重合開始剤が含まれているため、マークの表面が直ちに固化または硬化される。
【0106】
このとき、二つの液滴吐出ヘッド49は、副走査方向であるY方向に沿って配置され、ノズル列60についてもY方向に直線状に配置されているため、液滴57が半導体装置3に吐出されてから紫外線に照射されて硬化するまでのピニング時間は、二つの液滴吐出ヘッド49間で差が生じずに同一となる。
【0107】
キャリッジ45の+X方向への走査移動が完了すると、ステージ39を例えば+Y方向に距離LN(=LH)フィードする。そして、ステージ39に対してキャリッジ45を、−X方向に走査移動(相対移動)しながら、各液滴吐出ヘッド49に形成されたノズル52から液滴57を吐出しつつ、走査移動方向における後方側であるキャリッジ45の+X側に設置された硬化ユニット48からマークに紫外線が照射される。
【0108】
これにより、一回目の走査移動で液滴が吐出されなかった二つの液滴吐出ヘッド49間のエリアに対しても液滴が吐出される。また、二回目の走査移動による液滴吐出においても、液滴57が半導体装置3に吐出されてから紫外線に照射されて硬化するまでのピニング時間は、二つの液滴吐出ヘッド49間で差が生じずに同一となる。さらに、ノズル列60(実ノズル列60A)と両側の硬化ユニット48とのX方向の距離が同一であるため、一回目の走査移動による液滴吐出と二回目の走査移動による液滴吐出とでピニング時間が同一となる。
【0109】
半導体基板1に対する印刷を行った後に塗布部10は半導体基板1が載置されたステージ39を中継場所10aに移動させる。これにより、搬送部13が半導体基板1を把持し易くすることができる。そして、塗布部10はチャック機構の動作を停止して半導体基板1の保持を解除する。
【0110】
この後、半導体基板1は、収納工程S5において、搬送部13により収納部12に搬送され、収納容器18に収納される。
【0111】
以上述べたように、本実施形態では、照度センサー35が水銀ランプ32aに対して昇降可能とされるので、1つの照度センサー35によって複数の水銀ランプ32aにおける照度測定を実行できる。よって、水銀ランプ32aに対する照度センサー35の数を減らすことで印刷装置7の装置構成を簡便化することができ、コストの低減を実現できる。
【0112】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0113】
例えば、上記実施形態では、UVインクとして紫外線硬化型インクを用いたが、本発明はこれに限定されず、可視光線、赤外線を硬化光として使用することができる種々の活性光線硬化型インクを用いることができる。
また、光源も同様に、可視光等の活性光を射出する種々の活性光光源を用いること、つまり活性光線照射部を用いることができる。
【0114】
ここで、本発明において「活性光線」とは、その照射によりインク中において開始種を発生させうるエネルギーを付与することができるものであれば、特に制限はなく、広く、α線、γ線、X線、紫外線、可視光線、電子線などを包含するものである。中でも、硬化感度及び装置の入手容易性の観点からは、紫外線及び電子線が好ましく、特に紫外線が好ましい。従って、活性光線硬化型インクとしては、本実施形態のように、紫外線を照射することにより硬化可能な紫外線硬化型インクを用いることが好ましい。
【0115】
上記実施形態では、前処理部のステージは2つであり、搬送部13は1つで構成されていた。これに限られず、前処理部のステージを3以上としてもよいし、搬送部を2以上としてもよい。
【0116】
また、上記実施形態では、第1ステージ27側のみに照度測定ユニット31を配置する場合を例に挙げて説明したが、例えば、第2ステージ28側のみに照度測定ユニット31を配置するようにしても構わない。この場合、照度測定ユニット31による水銀ランプ32aの照度測定は、第1ステージ27上の半導体基板1に対する前処理を行っている間に行うことができる。
【0117】
また、第1ステージ27及び第2ステージ28側のいずれにも照度測定ユニット31を配置する構成であっても構わない。この場合、第1ステージ27上の半導体基板1に対する前処理を行っているときには第2ステージ28側の照度測定ユニット31による水銀ランプ32aの照度測定を行うとともに、第2ステージ28上の半導体基板1に対する前処理を行っているときには第1ステージ27側の照度測定ユニット31による水銀ランプ32aの照度測定を行うようにすればよい。
【0118】
また、上記実施形態においては、照度測定ユニット31が水銀ランプ32aの下方(−Z方向)から照度センサー35を昇降させる場合について説明したが、水銀ランプ32aの上方(+Z方向)から照度センサー35を昇降させる構成であっても構わない。
【0119】
また、上記実施形態では、外装部33に戸部34を1つだけ設ける場合を例に説明したが、第1ステージ27及び第2ステージ28のそれぞれに対応した戸部34を外装部33にそれぞれ設置しても構わない。このようにすれば、例えば第1ステージ27の半導体基板1に対して前処理を行っている途中に、第2ステージ28を前処理部9内に搬入或いは搬出する場合であっても、第1ステージ27側の戸部34を下降させて第2ステージ28側の戸部34のみを上昇させておくことができる。よって、一方の半導体基板1に対して前処理を行っている途中に、他方の半導体基板1を前処理部9内に搬出入する場合であっても紫外線の外側への漏れ量を抑制することができる。
【0120】
また、第1ステージ27及び第2ステージ28上の半導体基板1に対して同時に前処理を行う構成であっても構わない。この場合、照度測定ユニット31は半導体基板1に対する前処理を行っていないときに水銀ランプ32aの照度測定を行うようにすればよい。或いは、照度測定ユニット31と第1ステージ27及び第2ステージ28とが干渉しない程度のクリアランスが確保できる場合、前処理中に水銀ランプ32aの照度測定を行うことができる。
【符号の説明】
【0121】
1…半導体基板(基材)、 3…半導体装置、 7…印刷装置、 9…前処理部、 10…塗布部(印刷部)、 14…制御部、 27…第1ステージ、 27b…基板保持部、 28…第2ステージ、 28b…基板保持部、31 照度測定ユニット、32a 水銀ランプ(照射部)、34 戸部(搬出入口)、35 照度センサー(光量測定部)、 49…液滴吐出ヘッド(吐出ヘッド)、 52…ノズル、 54…機能液(液体)、 57…液滴、 90…回動機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材上に液体の液滴を吐出する吐出ヘッドと、
該吐出ヘッドの液滴吐出動作に先立ち、前記基材の表面に活性光線を照射して該基材の表面に対する所定の処理を行う処理部と、を備え、
前記処理部は、同一面内における一方向に沿って配列されて前記活性光線を照射する複数の照射部と、該複数の照射部の光量を測定する光量測定部と、該光量測定部を前記複数の照射部に対して昇降可能とする昇降機構と、を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記処理部は、前記基材を保持するとともに該処理部内に該基板を搬出入する基材保持部を有し、
前記光量測定部及び前記昇降機構は、前記複数の照射部が配列された平面に直交する方向から視た場合において前記基材保持部と平面的に重ならない位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記光量測定部の駆動を制御する制御部を有し、
前記基材保持部は、前記複数の照射部が配列された平面に直交する方向において当該複数の照射部を挟持するように前記基材を保持し、
前記光量測定部は、前記照射部に対していずれか一方側に配置されており、
前記制御部は、一方側の前記基板保持部が保持する前記基材が前記複数の照射部に対向し、且つ他方側の前記基材が前記照射部に対向しないタイミングで照度測定を行うように前記光量測定部を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記昇降機構は、前記複数の照射部に接続される配線部の引き回し方向に沿って前記光量測定部を昇降させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記基板保持部は、前記処理部への搬出入時における前記基材の保持姿勢と、前記照明部の光照射時における前記基材の保持姿勢とを回動動作によって切り替え可能とする回動機構を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記昇降機構は、前記回動機構に接続される配線部の引き回し方向に沿って前記光量測定部を昇降させることを特徴とする請求項5に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記昇降機構は、前記回動機構とは前記複数の照射部を挟んで反対側から前記光量測定部を昇降させることを特徴とする請求項5又は6に記載の印刷装置。
【請求項8】
前記処理部は前記基材を搬出入させるための搬出入口を有しており、
前記光量測定部は前記処理部内における前記搬出入口と反対側に配置されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の印刷装置。
【請求項9】
前記吐出ヘッドは、前記基材に設けられた半導体装置に前記液滴を吐出することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−200704(P2012−200704A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−69526(P2011−69526)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【公序良俗違反の表示】
特許法第64条第2項第4号の規定により図面の一部または全部を不掲載とする。
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】