反射型フォトセンサを用いた位置検出装置
【課題】磁気センサや大型マグネットを用いることなく、簡単かつ小型な構成で、1mm以上の位置センシングが良好にでき、また高い分解能の検出が可能となるようにする。
【解決手段】発光素子9と受光素子10を有する反射型フォトセンサ7、移動方向に対し上り傾斜Ka及び下り傾斜Kbを有する形状が形成された反射板8を備え、上記受光素子10では、検出出力が反射板8の移動量に応じて直線的に変化するように、移動方向の中心部から両端へ向かう程、単位長さ当りの面積が広くなる受光領域を設け、上記反射板8をフォトセンサ7の発光/受光面SLに略平行で、かつ発光素子9と受光素子10を結ぶ方向に略垂直となる方向に移動するように配置する。これにより、長い距離でリニアリティがあり、高分解能の検出ができる。
【解決手段】発光素子9と受光素子10を有する反射型フォトセンサ7、移動方向に対し上り傾斜Ka及び下り傾斜Kbを有する形状が形成された反射板8を備え、上記受光素子10では、検出出力が反射板8の移動量に応じて直線的に変化するように、移動方向の中心部から両端へ向かう程、単位長さ当りの面積が広くなる受光領域を設け、上記反射板8をフォトセンサ7の発光/受光面SLに略平行で、かつ発光素子9と受光素子10を結ぶ方向に略垂直となる方向に移動するように配置する。これにより、長い距離でリニアリティがあり、高分解能の検出ができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は反射型フォトセンサを用いた位置検出装置、特にカメラ等の装置内の移動物の位置検出を行うための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば各種のカメラ、ズーム機能カメラ付き携帯電話等では、各種のアクチュエータを使用してレンズを駆動しており、この可動レンズ等の位置を把握するために位置検出装置(センサ)が用いられる。
【0003】
例えば、フォーカスレンズの位置及び移動量の検出装置としては、ステッピングモータ方式においてパルス発生器を用いるタイプや、ピエゾモータ方式において磁気センサ或いは光センサを用いてアナログ的に変化量を検出するタイプがあり、前者の例としては特開平04−9712号公報(文献1)等が挙げられ、後者の例としては特開平05−45179号公報(文献2)、特開2002−357762号公報(文献3)等が挙げられる。
【0004】
例えば、デジタルスチールカメラにおいては、これまでステッピングモータ方式が主流であったが、動画撮影時の音声ノイズの発生回避やアプリケーションの小型化のため、近年ではピエゾモータ方式が利用されるようになっている。このデジタルスチールカメラのアプリケーションに要求される位置検出として必要な距離範囲は、仕様にもよるが、一般的に5mm以上である。
【0005】
また、ピエゾモータ方式においては、近年、カメラ機能付き携帯電話のオートフォーカスレンズの位置検出の用途として位置検出装置が組み込まれており、この場合のアプリケーションに要求される位置検出として必要な移動距離範囲は、0.7mm程度あれば十分とされている。
【0006】
一方、位置検出装置として、反射型フォトセンサを用いたものが採用され、この反射型フォトセンサは、非接触で物体の有無の検出を行うだけでなく、位置及び移動量等のアナログ量の検出を行うことができる光センサである。この反射型フォトセンサを用いた位置検出装置では、例えば自動焦点カメラにおけるフォーカスレンズ位置の検出等が行われており、この位置検出や移動量検出の性能を向上させた例としては、特開2006−173306号公報(文献4)、特開2007−203698号公報(文献5)等の技術がある。また、反射型フォトセンサを用いたもので、出力信号の直線性を向上させた例として、特開2009−38321号公報(文献6)に示されるものがある。
【0007】
図9には、従来の一般的な反射型フォトセンサを用いた位置検出装置が示され、図10には、反射型フォトセンサの構成が示されている。図10において、反射型フォトセンサ1は、遮光壁2で隔てられた2ヶ所の凹部を有し、一方の凹部に発光素子3、他方の凹部に受光素子4が配置された構成となっている。
【0008】
そして、図9に示されるように、フォトセンサ1の発光/受光面SL側に、この発光/受光面SLに平行で、かつ発光素子3と受光素子4を結ぶ線方向に移動するように、反射板5が配置される。このような構成によれば、発光素子3からの光は反射板5で反射されて受光素子4へ入力され、その受光量によって反射板5の位置や移動距離が検出される。
【0009】
図11には、従来の反射型フォトセンサにおける移動距離の検出結果[反射板移動距離−フォトセンサの出力電流の相対出力(Io)]が示されており、この例の場合は、0.8mm〜1.5mmの距離、即ち約0.7mmの間で、直線的な特性が得られている。このような反射型フォトセンサによる位置検出装置は、一般に、ピエゾモータ方式のフォーカスレンズの位置検出等で、移動範囲が0.7mm程度となる場合に使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平04−9712号公報
【特許文献2】特開平05−45179号公報
【特許文献3】特開2002−357762号公報
【特許文献4】特開2006−173306号公報
【特許文献5】特開2007−203698号公報
【特許文献6】特開2009−38321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、デジタルスチールカメラ、ズーム機能カメラ付き携帯電話、一眼レフカメラやカムコーダ等、ズーム機能が搭載されたカメラモジールのレンズ位置検出等では、5mm〜10mm程度の長距離範囲の位置検出が必要なため、上述の反射型フォトセンサを用いた装置を使用することは困難であった。
【0012】
一方、長距離検出が必要なアプリケーションについては、発生するパルス数のカウントに応じ、固有の回転角ずつ回転させるステッピングモータ方式の採用が一般的であるが、モータが連続回転ではないために回転時の騒音が大きく、この騒音が動画撮影時の音声ノイズの発生に繋がってしまうという問題がある。
【0013】
近年では、高速オートフォーカス機能を持たせること、或いはアプリケーションの小型化を実現させるため、ピエゾモータ方式が採用される機会が多い。しかし、このピエゾモータ方式を使用した距離5mm以上の位置検出は、一般的に複数の磁気センサ(MR素子又はホール素子)とこれらの素子を覆う大きさのマグネットを配置する構成が主流であり、システム自体が大型化していた。また、このような磁気センサ等が搭載されるアプリケーション内に他の磁気を使用するような場合には、磁気かぶり等の影響を受け誤動作する可能性があるという問題がある。
【0014】
また、磁気センサを使用する場合には、各センサの出力をオペアンプを介して又は集積回路内蔵型センサ出力としてADC(アナログデジタルコンバータ)に入力しなければならず、システムを構成するための部品コストが高価になるという問題がある。
【0015】
更に、図9の構成で、1mm以上の長い距離を1つの反射型フォトセンサ1のみで検出する場合、必然的に発光素子3のサイズを大きくしなければならず、受光素子側においては、必要検出距離以上の受光領域を確保するダイスを搭載することから、フォトセンサ1の外形サイズが大きくなり、部品コストも大幅に増加するという問題がある。
【0016】
また、反射型フォトセンサ1を用いた位置検出装置では、長い距離の検出が可能になると共に、分解能も高いものが求められる。
【0017】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、磁気センサや大型マグネットを用いることなく、簡単かつ小型な構成で、1mm以上の位置センシングが良好にでき、また高い分解能の検出が可能となる反射型フォトセンサを用いた位置検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するために、請求項1の発明に係る反射型フォトセンサを用いた位置検出装置は、発光素子及び受光素子を有する反射型フォトセンサと、このフォトセンサの発光/受光面に略平行に所定距離を移動するように配置された反射板又は反射パターンからなり、移動方向に対し上り傾斜及び下り傾斜を有する形状が形成された反射部と、を設け、上記発光素子の発光に基づき上記反射部から反射する光を上記受光素子で受光する上記フォトセンサの出力から上記反射部の移動位置を検出することを特徴とする。
請求項2の発明は、発光素子及び受光素子を有する反射型フォトセンサと、このフォトセンサの発光/受光面に略平行で、かつ上記発光素子と受光素子を結ぶ方向に略垂直となる方向に所定距離を移動するように配置された反射板又は反射パターンからなり、移動方向に対し傾斜を有する形状が形成された反射部と、を備えると共に、上記反射型フォトセンサの上記発光素子に、検出出力が上記反射部の移動量に応じて直線的に変化するように、反射部移動方向の中心部から両端へ向かう程、単位長さ当りの面積が広くなる発光領域を設け、又は上記受光素子に、検出出力が上記反射部の移動量に応じて直線的に変化するように、反射部移動方向の中心部から両端へ向かう程、単位長さ当りの面積が広くなる受光領域を設け、上記発光素子の発光に基づき上記反射部から反射する光を上記受光素子で受光する上記フォトセンサの出力から上記反射部の移動位置を検出することを特徴とする。
請求項3の発明は、上記反射部に、移動方向に対し上り傾斜及び下り傾斜を有する形状を形成したことを特徴とする。
請求項4の発明は、上記反射部に、移動方向に対し上り傾斜と下り傾斜が繰り返される形状を形成したことを特徴とする。
【0019】
上記請求項1の構成によれば、例えばカメラの可動レンズ等に反射部(反射板、又は高反射部と遮光部からなる反射パターン)を取り付け、この反射部の移動位置を反射型フォトセンサにて検出することで、可動レンズ等の位置(又は距離)を特定することができる。そして、この検出では、反射部の上り傾斜及び下り傾斜の形状又はこれらの繰返し形状によって反射型フォトセンサの出力が1mm以上の距離において直線性(リニアリティ)を維持することができ、かつ分解能を高くした移動位置の検出が可能となる。
【0020】
上記請求項2の構成によれば、反射型フォトセンサとして、検出出力が反射部の移動量に応じて直線的に変化するように、反射部移動方向の中心部から両端へ向かう程、単位長さ当りの面積が広くなる受光領域又は発光領域を設けたものを用い、反射部を、フォトセンサの発光/受光面に略平行で、かつ発光素子と受光素子を結ぶ方向に略垂直となる方向に移動するように配置することにより、1mm以上の距離において直線性が維持された検出出力を得ることができる。この場合、反射部(例えば上り傾斜)の傾斜角度を小さくすることにより、長い距離において直線性を維持することができる。
上記請求項3又は4の構成によれば、分解能の高い検出が行われる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の位置検出装置によれば、磁気センサや大型マグネットを用いることなく、簡単かつ小型な構成で、1mm以上或いは5mm以上の長距離範囲に渡って良好なリニア特性の下に位置センシングが可能となり、また、上り傾斜及び下り傾斜の形状、或いはこれらの繰返し形状によって小型で高分解能(高精度)の位置検出が安価に実現できる。従って、デジタルスチールカメラ、ズーム機能カメラ付き携帯電話、一眼レフカメラ、カムコーダ等、ズーム機能が必要なカメラモジュールのレンズ位置検出において、1mm〜10mm程度の長距離の位置検出が可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1実施例に係る位置検出装置の構成を示し、図(A)は上面図、図(B)は側面図である。
【図2】第1実施例に係る位置検出装置の各部材の構成を示し、図(A)は反射板の他の例の構成図、図(B)は反射型フォトセンサの構成図である。
【図3】第1実施例の位置検出装置において繰返し傾斜形状を用いた特性例(移動距離−相対出力)を示すグラフ図である。
【図4】第2実施例の位置検出装置の構成を示す図である。
【図5】第2実施例において傾斜角度3°の反射板を用いた場合の特性例(移動距離−相対出力)を示すグラフ図である。
【図6】第3実施例の位置検出装置の構成を示す図である。
【図7】第3実施例の位置検出装置において上り傾斜の部分の傾斜角度を変えたときの特性例(移動距離−相対出力)を示すグラフ図である。
【図8】第1実施例の位置検出装置において上り傾斜の部分の傾斜角度を変えたときの特性例(移動距離−相対出力)を示すグラフ図である。
【図9】従来の位置検出装置の構成を示し、図(A)は上面図、図(B)は側面図である。
【図10】従来の位置検出装置の反射型フォトセンサの構成を示す図である。
【図11】従来の位置検出装置の特性例[移動距離−相対出力(Io)]を示すグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1及び図2には、本発明の第1実施例に係る反射型フォトセンサを用いた位置検出装置の構成が示されており、この第1実施例は、反射型フォトセンサ7の発光/受光面SL側に、この発光/受光面SLに平行で、かつ発光素子9と受光素子10を結ぶ線方向に略垂直な方向に移動するように、反射板8が配置される。この反射板8は、レンズ等の可動体に接続され、可動体と一体となって移動するように構成される。
【0024】
第1実施例の上記フォトセンサ7は、図2(B)に示されるように、遮光壁11で隔てられた上下2ヶ所の凹部の下側凹部に発光素子9、上側凹部に受光素子10が配置された構成となっているが、このフォトセンサ7は、上記特許文献1(特開2009−38321)のものと同様に、受光素子10の活性層を遮光反射膜(AL膜)10aで覆うことにより、反射板8の移動方向の中心部から両端へ向かう程、単位長さ当りの面積が広くなる受光領域10bが設けられている。これにより、リニアリティに変化する検出出力が得られる反射板8の移動距離を長くすることができる。一方、発光素子9の発光領域についても、移動方向の長さが従来のものに比べて長くなるように形成されている。なお、このフォトセンサ7では、発光素子9についてその一部を遮光膜等で覆うことで、受光素子10と同様の構成とし、また受光素子10についても発光素子9と同様の構成等とすることにより、発光素子9について、反射板8の移動方向の中心部から両端へ向かう程、単位長さ当りの面積が広くなる発光領域を形成するようにしてもよく、これによっても、リニアリティに変化する検出出力が得られる反射板8の移動距離を長くすることができる。
【0025】
図1(A)に示されるように、第1実施例の反射板8の上部は、例えば角度θ=20度の上り傾斜Kaと同一角度の下り傾斜Kbを有する形状とされる。また、図2(A)に示されるように、他の構成の反射板18として、角度θ=20度の上り傾斜Kaと下り傾斜Kbを3つ以上繰り返した形状(パターン)を形成することもできる。このように、第1実施例では、上り傾斜Ka及び下り傾斜Kbを設けること、またこの上り傾斜Kaと下り傾斜Kbを繰り返し設けることにより、長い距離において移動する反射板8の移動位置をリニアな特性かつ高分解能で検出することが可能になる。
【0026】
図3には、図2(A)の反射板18(繰返し形状)を用いたときの位置検出装置の検出特性が示されており、第1実施例では、図のaが上り傾斜Ka、bが下り傾斜Kbによる変化量であり、このaとbが約1〜12mmの範囲において繰り返される特性となる。従って、繰返しパターンのc〜fの各出力のピーク点及びg〜iの各出力のボトム点、又はそのいずれかの点をカウントし、それらを積算することにより、長距離のレンジで反射板8のトータルの移動距離が検出できることになる。これによれば、長い距離の反射板8の移動位置を検出できるだけでなく、上り傾斜Kaと下り傾斜Kbを繰り返す形状を採用することで、検出を高分解能(高精度)にすることができる。
【0027】
即ち、高い分解能で検出を行う必要がある場合は、上り傾斜Kaと下り傾斜Kbの角度θを大きくし、図3のa,bの変化量が大きくなるような形状の繰り返しパターンとすることにより、フォトセンサ8の出力信号の勾配(変化量)を大きくすればよい。
【0028】
図4には、第2実施例の構成が示されており、この第2実施例は、第1実施例のものと同一のフォトセンサ7と1つの傾斜部を有する反射板14を有する。図4に示されるように、フォトセンサ7には、発光素子9と受光素子10が設けられており、このフォトセンサ7の発光/受光面SL側(図の裏側)に、この発光/受光面SLに平行で、かつ発光素子9と受光素子10を結ぶ線方向に略垂直な方向に移動するように、反射板14が配置される。この反射板14では、角度θを小さな角度、例えば3度とした上り傾斜(又は下り傾斜)Kcが形成される。そして、図4に示すスタート位置から検出を行うように構成する。
【0029】
図5には、第2実施例の特性例(測定例)が示されており、この第2実施例では、反射板14の傾斜角度を3度とすることにより、10mm程度の高精度のリニアリティ特性が得られている。このような反射板14の位置検出で得られる反射型フォトセンサ7のリニアリティ特性の絶対値は、反射板14の角度θに依存しており、この角度θを小さく設定すればする程、高いリニアリティ特性が得られる。従って、必要とされるリニアリティ幅に対応した上記角度θを任意に設定することにより、所望のリニアリティ特性を得ることができる。
【0030】
図6には、第3実施例の構成が示されており、この第3実施例は、従来技術で説明した図10のフォトセンサ1と上り傾斜Ka及び下り傾斜Kbを有する反射板16を用いたものである。この場合、図6に示されるように、反射板16はフォトセンサ1の発光/受光面(SL)に略平行で、かつ発光素子3と受光素子4を結ぶ方向に略垂直となる方向に所定距離を移動するように配置される。
【0031】
図7には、第3実施例の構成で、反射板16の角度θを90度(グラフ線101)から7度(グラフ線105)まで振って測定したときの上り傾斜Ka部分の特性が示されている。この図7から分かるように、第3実施例では、傾斜角度θを10度(グラフ線104)や7度(グラフ線105)とすれば、約2mm以上のリニアリティ特性が得られることになる。
【0032】
図8には、第3実施例のフォトセンサ1を第1実施例で用いたフォトセンサ7に代えて(図1(A)と略同様の構成)、同様に角度θを90度(グラフ線201)から7度(グラフ線205)まで振って測定したときの特性が示されており、この例では、傾斜角度θを10度(グラフ線204)や7度(グラフ線205)とすれば、約4mm以上のリニアリティ特性が得られている。
【0033】
また、上記図7及び図8において、例えば傾斜角度θが7度のときの相対出力が0.1から0.9まで直線的に変化する領域の反射板16の移動距離の長さを比較すると、図7の結果(フォトセンサ1[図10]を用いた場合)が2.8mmであるのに対し、図8の結果(フォトセンサ7[図2(B)]を用いた場合)は5.8mmとなっており、リニアリティ特性を向上させるための最適設計を行ったフォトセンサ7を用いれば、より長い距離においてリニアリティ特性が実現できることになる。
【0034】
上記実施例では、反射部として反射板を用いた例を説明したが、板状、柱状等の部材に高反射部と遮光部とからなる反射パターンを形成したもの等を用いることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、ピエゾモータを組み込んだ位置検出装置等として、例えばデジタルスチールカメラ、ズーム機能カメラ付き携帯電話、一眼レフ、カムコーダー等ズーム機能か必要なカメラモジュールのレンズ位置検出装置等に使用することができ、これらの1mm以上の位置センシング等において、小型化ができ、かつ安価なシステム構成が実現できる。
【符号の説明】
【0036】
1,7…反射型フォトセンサ、 3,9…発光素子、
4,10…受光素子、 5,8,14,16,18…反射板、
Ka,Kc…上り傾斜、 Kb…下り傾斜、
SL…発光/受光面。
【技術分野】
【0001】
本発明は反射型フォトセンサを用いた位置検出装置、特にカメラ等の装置内の移動物の位置検出を行うための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば各種のカメラ、ズーム機能カメラ付き携帯電話等では、各種のアクチュエータを使用してレンズを駆動しており、この可動レンズ等の位置を把握するために位置検出装置(センサ)が用いられる。
【0003】
例えば、フォーカスレンズの位置及び移動量の検出装置としては、ステッピングモータ方式においてパルス発生器を用いるタイプや、ピエゾモータ方式において磁気センサ或いは光センサを用いてアナログ的に変化量を検出するタイプがあり、前者の例としては特開平04−9712号公報(文献1)等が挙げられ、後者の例としては特開平05−45179号公報(文献2)、特開2002−357762号公報(文献3)等が挙げられる。
【0004】
例えば、デジタルスチールカメラにおいては、これまでステッピングモータ方式が主流であったが、動画撮影時の音声ノイズの発生回避やアプリケーションの小型化のため、近年ではピエゾモータ方式が利用されるようになっている。このデジタルスチールカメラのアプリケーションに要求される位置検出として必要な距離範囲は、仕様にもよるが、一般的に5mm以上である。
【0005】
また、ピエゾモータ方式においては、近年、カメラ機能付き携帯電話のオートフォーカスレンズの位置検出の用途として位置検出装置が組み込まれており、この場合のアプリケーションに要求される位置検出として必要な移動距離範囲は、0.7mm程度あれば十分とされている。
【0006】
一方、位置検出装置として、反射型フォトセンサを用いたものが採用され、この反射型フォトセンサは、非接触で物体の有無の検出を行うだけでなく、位置及び移動量等のアナログ量の検出を行うことができる光センサである。この反射型フォトセンサを用いた位置検出装置では、例えば自動焦点カメラにおけるフォーカスレンズ位置の検出等が行われており、この位置検出や移動量検出の性能を向上させた例としては、特開2006−173306号公報(文献4)、特開2007−203698号公報(文献5)等の技術がある。また、反射型フォトセンサを用いたもので、出力信号の直線性を向上させた例として、特開2009−38321号公報(文献6)に示されるものがある。
【0007】
図9には、従来の一般的な反射型フォトセンサを用いた位置検出装置が示され、図10には、反射型フォトセンサの構成が示されている。図10において、反射型フォトセンサ1は、遮光壁2で隔てられた2ヶ所の凹部を有し、一方の凹部に発光素子3、他方の凹部に受光素子4が配置された構成となっている。
【0008】
そして、図9に示されるように、フォトセンサ1の発光/受光面SL側に、この発光/受光面SLに平行で、かつ発光素子3と受光素子4を結ぶ線方向に移動するように、反射板5が配置される。このような構成によれば、発光素子3からの光は反射板5で反射されて受光素子4へ入力され、その受光量によって反射板5の位置や移動距離が検出される。
【0009】
図11には、従来の反射型フォトセンサにおける移動距離の検出結果[反射板移動距離−フォトセンサの出力電流の相対出力(Io)]が示されており、この例の場合は、0.8mm〜1.5mmの距離、即ち約0.7mmの間で、直線的な特性が得られている。このような反射型フォトセンサによる位置検出装置は、一般に、ピエゾモータ方式のフォーカスレンズの位置検出等で、移動範囲が0.7mm程度となる場合に使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平04−9712号公報
【特許文献2】特開平05−45179号公報
【特許文献3】特開2002−357762号公報
【特許文献4】特開2006−173306号公報
【特許文献5】特開2007−203698号公報
【特許文献6】特開2009−38321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、デジタルスチールカメラ、ズーム機能カメラ付き携帯電話、一眼レフカメラやカムコーダ等、ズーム機能が搭載されたカメラモジールのレンズ位置検出等では、5mm〜10mm程度の長距離範囲の位置検出が必要なため、上述の反射型フォトセンサを用いた装置を使用することは困難であった。
【0012】
一方、長距離検出が必要なアプリケーションについては、発生するパルス数のカウントに応じ、固有の回転角ずつ回転させるステッピングモータ方式の採用が一般的であるが、モータが連続回転ではないために回転時の騒音が大きく、この騒音が動画撮影時の音声ノイズの発生に繋がってしまうという問題がある。
【0013】
近年では、高速オートフォーカス機能を持たせること、或いはアプリケーションの小型化を実現させるため、ピエゾモータ方式が採用される機会が多い。しかし、このピエゾモータ方式を使用した距離5mm以上の位置検出は、一般的に複数の磁気センサ(MR素子又はホール素子)とこれらの素子を覆う大きさのマグネットを配置する構成が主流であり、システム自体が大型化していた。また、このような磁気センサ等が搭載されるアプリケーション内に他の磁気を使用するような場合には、磁気かぶり等の影響を受け誤動作する可能性があるという問題がある。
【0014】
また、磁気センサを使用する場合には、各センサの出力をオペアンプを介して又は集積回路内蔵型センサ出力としてADC(アナログデジタルコンバータ)に入力しなければならず、システムを構成するための部品コストが高価になるという問題がある。
【0015】
更に、図9の構成で、1mm以上の長い距離を1つの反射型フォトセンサ1のみで検出する場合、必然的に発光素子3のサイズを大きくしなければならず、受光素子側においては、必要検出距離以上の受光領域を確保するダイスを搭載することから、フォトセンサ1の外形サイズが大きくなり、部品コストも大幅に増加するという問題がある。
【0016】
また、反射型フォトセンサ1を用いた位置検出装置では、長い距離の検出が可能になると共に、分解能も高いものが求められる。
【0017】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、磁気センサや大型マグネットを用いることなく、簡単かつ小型な構成で、1mm以上の位置センシングが良好にでき、また高い分解能の検出が可能となる反射型フォトセンサを用いた位置検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するために、請求項1の発明に係る反射型フォトセンサを用いた位置検出装置は、発光素子及び受光素子を有する反射型フォトセンサと、このフォトセンサの発光/受光面に略平行に所定距離を移動するように配置された反射板又は反射パターンからなり、移動方向に対し上り傾斜及び下り傾斜を有する形状が形成された反射部と、を設け、上記発光素子の発光に基づき上記反射部から反射する光を上記受光素子で受光する上記フォトセンサの出力から上記反射部の移動位置を検出することを特徴とする。
請求項2の発明は、発光素子及び受光素子を有する反射型フォトセンサと、このフォトセンサの発光/受光面に略平行で、かつ上記発光素子と受光素子を結ぶ方向に略垂直となる方向に所定距離を移動するように配置された反射板又は反射パターンからなり、移動方向に対し傾斜を有する形状が形成された反射部と、を備えると共に、上記反射型フォトセンサの上記発光素子に、検出出力が上記反射部の移動量に応じて直線的に変化するように、反射部移動方向の中心部から両端へ向かう程、単位長さ当りの面積が広くなる発光領域を設け、又は上記受光素子に、検出出力が上記反射部の移動量に応じて直線的に変化するように、反射部移動方向の中心部から両端へ向かう程、単位長さ当りの面積が広くなる受光領域を設け、上記発光素子の発光に基づき上記反射部から反射する光を上記受光素子で受光する上記フォトセンサの出力から上記反射部の移動位置を検出することを特徴とする。
請求項3の発明は、上記反射部に、移動方向に対し上り傾斜及び下り傾斜を有する形状を形成したことを特徴とする。
請求項4の発明は、上記反射部に、移動方向に対し上り傾斜と下り傾斜が繰り返される形状を形成したことを特徴とする。
【0019】
上記請求項1の構成によれば、例えばカメラの可動レンズ等に反射部(反射板、又は高反射部と遮光部からなる反射パターン)を取り付け、この反射部の移動位置を反射型フォトセンサにて検出することで、可動レンズ等の位置(又は距離)を特定することができる。そして、この検出では、反射部の上り傾斜及び下り傾斜の形状又はこれらの繰返し形状によって反射型フォトセンサの出力が1mm以上の距離において直線性(リニアリティ)を維持することができ、かつ分解能を高くした移動位置の検出が可能となる。
【0020】
上記請求項2の構成によれば、反射型フォトセンサとして、検出出力が反射部の移動量に応じて直線的に変化するように、反射部移動方向の中心部から両端へ向かう程、単位長さ当りの面積が広くなる受光領域又は発光領域を設けたものを用い、反射部を、フォトセンサの発光/受光面に略平行で、かつ発光素子と受光素子を結ぶ方向に略垂直となる方向に移動するように配置することにより、1mm以上の距離において直線性が維持された検出出力を得ることができる。この場合、反射部(例えば上り傾斜)の傾斜角度を小さくすることにより、長い距離において直線性を維持することができる。
上記請求項3又は4の構成によれば、分解能の高い検出が行われる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の位置検出装置によれば、磁気センサや大型マグネットを用いることなく、簡単かつ小型な構成で、1mm以上或いは5mm以上の長距離範囲に渡って良好なリニア特性の下に位置センシングが可能となり、また、上り傾斜及び下り傾斜の形状、或いはこれらの繰返し形状によって小型で高分解能(高精度)の位置検出が安価に実現できる。従って、デジタルスチールカメラ、ズーム機能カメラ付き携帯電話、一眼レフカメラ、カムコーダ等、ズーム機能が必要なカメラモジュールのレンズ位置検出において、1mm〜10mm程度の長距離の位置検出が可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1実施例に係る位置検出装置の構成を示し、図(A)は上面図、図(B)は側面図である。
【図2】第1実施例に係る位置検出装置の各部材の構成を示し、図(A)は反射板の他の例の構成図、図(B)は反射型フォトセンサの構成図である。
【図3】第1実施例の位置検出装置において繰返し傾斜形状を用いた特性例(移動距離−相対出力)を示すグラフ図である。
【図4】第2実施例の位置検出装置の構成を示す図である。
【図5】第2実施例において傾斜角度3°の反射板を用いた場合の特性例(移動距離−相対出力)を示すグラフ図である。
【図6】第3実施例の位置検出装置の構成を示す図である。
【図7】第3実施例の位置検出装置において上り傾斜の部分の傾斜角度を変えたときの特性例(移動距離−相対出力)を示すグラフ図である。
【図8】第1実施例の位置検出装置において上り傾斜の部分の傾斜角度を変えたときの特性例(移動距離−相対出力)を示すグラフ図である。
【図9】従来の位置検出装置の構成を示し、図(A)は上面図、図(B)は側面図である。
【図10】従来の位置検出装置の反射型フォトセンサの構成を示す図である。
【図11】従来の位置検出装置の特性例[移動距離−相対出力(Io)]を示すグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1及び図2には、本発明の第1実施例に係る反射型フォトセンサを用いた位置検出装置の構成が示されており、この第1実施例は、反射型フォトセンサ7の発光/受光面SL側に、この発光/受光面SLに平行で、かつ発光素子9と受光素子10を結ぶ線方向に略垂直な方向に移動するように、反射板8が配置される。この反射板8は、レンズ等の可動体に接続され、可動体と一体となって移動するように構成される。
【0024】
第1実施例の上記フォトセンサ7は、図2(B)に示されるように、遮光壁11で隔てられた上下2ヶ所の凹部の下側凹部に発光素子9、上側凹部に受光素子10が配置された構成となっているが、このフォトセンサ7は、上記特許文献1(特開2009−38321)のものと同様に、受光素子10の活性層を遮光反射膜(AL膜)10aで覆うことにより、反射板8の移動方向の中心部から両端へ向かう程、単位長さ当りの面積が広くなる受光領域10bが設けられている。これにより、リニアリティに変化する検出出力が得られる反射板8の移動距離を長くすることができる。一方、発光素子9の発光領域についても、移動方向の長さが従来のものに比べて長くなるように形成されている。なお、このフォトセンサ7では、発光素子9についてその一部を遮光膜等で覆うことで、受光素子10と同様の構成とし、また受光素子10についても発光素子9と同様の構成等とすることにより、発光素子9について、反射板8の移動方向の中心部から両端へ向かう程、単位長さ当りの面積が広くなる発光領域を形成するようにしてもよく、これによっても、リニアリティに変化する検出出力が得られる反射板8の移動距離を長くすることができる。
【0025】
図1(A)に示されるように、第1実施例の反射板8の上部は、例えば角度θ=20度の上り傾斜Kaと同一角度の下り傾斜Kbを有する形状とされる。また、図2(A)に示されるように、他の構成の反射板18として、角度θ=20度の上り傾斜Kaと下り傾斜Kbを3つ以上繰り返した形状(パターン)を形成することもできる。このように、第1実施例では、上り傾斜Ka及び下り傾斜Kbを設けること、またこの上り傾斜Kaと下り傾斜Kbを繰り返し設けることにより、長い距離において移動する反射板8の移動位置をリニアな特性かつ高分解能で検出することが可能になる。
【0026】
図3には、図2(A)の反射板18(繰返し形状)を用いたときの位置検出装置の検出特性が示されており、第1実施例では、図のaが上り傾斜Ka、bが下り傾斜Kbによる変化量であり、このaとbが約1〜12mmの範囲において繰り返される特性となる。従って、繰返しパターンのc〜fの各出力のピーク点及びg〜iの各出力のボトム点、又はそのいずれかの点をカウントし、それらを積算することにより、長距離のレンジで反射板8のトータルの移動距離が検出できることになる。これによれば、長い距離の反射板8の移動位置を検出できるだけでなく、上り傾斜Kaと下り傾斜Kbを繰り返す形状を採用することで、検出を高分解能(高精度)にすることができる。
【0027】
即ち、高い分解能で検出を行う必要がある場合は、上り傾斜Kaと下り傾斜Kbの角度θを大きくし、図3のa,bの変化量が大きくなるような形状の繰り返しパターンとすることにより、フォトセンサ8の出力信号の勾配(変化量)を大きくすればよい。
【0028】
図4には、第2実施例の構成が示されており、この第2実施例は、第1実施例のものと同一のフォトセンサ7と1つの傾斜部を有する反射板14を有する。図4に示されるように、フォトセンサ7には、発光素子9と受光素子10が設けられており、このフォトセンサ7の発光/受光面SL側(図の裏側)に、この発光/受光面SLに平行で、かつ発光素子9と受光素子10を結ぶ線方向に略垂直な方向に移動するように、反射板14が配置される。この反射板14では、角度θを小さな角度、例えば3度とした上り傾斜(又は下り傾斜)Kcが形成される。そして、図4に示すスタート位置から検出を行うように構成する。
【0029】
図5には、第2実施例の特性例(測定例)が示されており、この第2実施例では、反射板14の傾斜角度を3度とすることにより、10mm程度の高精度のリニアリティ特性が得られている。このような反射板14の位置検出で得られる反射型フォトセンサ7のリニアリティ特性の絶対値は、反射板14の角度θに依存しており、この角度θを小さく設定すればする程、高いリニアリティ特性が得られる。従って、必要とされるリニアリティ幅に対応した上記角度θを任意に設定することにより、所望のリニアリティ特性を得ることができる。
【0030】
図6には、第3実施例の構成が示されており、この第3実施例は、従来技術で説明した図10のフォトセンサ1と上り傾斜Ka及び下り傾斜Kbを有する反射板16を用いたものである。この場合、図6に示されるように、反射板16はフォトセンサ1の発光/受光面(SL)に略平行で、かつ発光素子3と受光素子4を結ぶ方向に略垂直となる方向に所定距離を移動するように配置される。
【0031】
図7には、第3実施例の構成で、反射板16の角度θを90度(グラフ線101)から7度(グラフ線105)まで振って測定したときの上り傾斜Ka部分の特性が示されている。この図7から分かるように、第3実施例では、傾斜角度θを10度(グラフ線104)や7度(グラフ線105)とすれば、約2mm以上のリニアリティ特性が得られることになる。
【0032】
図8には、第3実施例のフォトセンサ1を第1実施例で用いたフォトセンサ7に代えて(図1(A)と略同様の構成)、同様に角度θを90度(グラフ線201)から7度(グラフ線205)まで振って測定したときの特性が示されており、この例では、傾斜角度θを10度(グラフ線204)や7度(グラフ線205)とすれば、約4mm以上のリニアリティ特性が得られている。
【0033】
また、上記図7及び図8において、例えば傾斜角度θが7度のときの相対出力が0.1から0.9まで直線的に変化する領域の反射板16の移動距離の長さを比較すると、図7の結果(フォトセンサ1[図10]を用いた場合)が2.8mmであるのに対し、図8の結果(フォトセンサ7[図2(B)]を用いた場合)は5.8mmとなっており、リニアリティ特性を向上させるための最適設計を行ったフォトセンサ7を用いれば、より長い距離においてリニアリティ特性が実現できることになる。
【0034】
上記実施例では、反射部として反射板を用いた例を説明したが、板状、柱状等の部材に高反射部と遮光部とからなる反射パターンを形成したもの等を用いることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、ピエゾモータを組み込んだ位置検出装置等として、例えばデジタルスチールカメラ、ズーム機能カメラ付き携帯電話、一眼レフ、カムコーダー等ズーム機能か必要なカメラモジュールのレンズ位置検出装置等に使用することができ、これらの1mm以上の位置センシング等において、小型化ができ、かつ安価なシステム構成が実現できる。
【符号の説明】
【0036】
1,7…反射型フォトセンサ、 3,9…発光素子、
4,10…受光素子、 5,8,14,16,18…反射板、
Ka,Kc…上り傾斜、 Kb…下り傾斜、
SL…発光/受光面。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子及び受光素子を有する反射型フォトセンサと、
このフォトセンサの発光/受光面に略平行に所定距離を移動するように配置された反射板又は反射パターンからなり、移動方向に対し上り傾斜及び下り傾斜を有する形状が形成された反射部と、を設け、
上記発光素子の発光に基づき上記反射部から反射する光を上記受光素子で受光する上記フォトセンサの出力から上記反射部の移動位置を検出することを特徴とする反射型フォトセンサを用いた位置検出装置。
【請求項2】
発光素子及び受光素子を有する反射型フォトセンサと、
このフォトセンサの発光/受光面に略平行で、かつ上記発光素子と受光素子を結ぶ方向に略垂直となる方向に所定距離を移動するように配置された反射板又は反射パターンからなり、移動方向に対し傾斜を有する形状が形成された反射部と、を備えると共に、
上記反射型フォトセンサの上記発光素子に、検出出力が上記反射部の移動量に応じて直線的に変化するように、反射部移動方向の中心部から両端へ向かう程、単位長さ当りの面積が広くなる発光領域を設け、又は上記受光素子に、検出出力が上記反射部の移動量に応じて直線的に変化するように、反射部移動方向の中心部から両端へ向かう程、単位長さ当りの面積が広くなる受光領域を設け、
上記発光素子の発光に基づき上記反射部から反射する光を上記受光素子で受光する上記フォトセンサの出力から上記反射部の移動位置を検出することを特徴とする反射型フォトセンサを用いた位置検出装置。
【請求項3】
上記反射部に、移動方向に対し上り傾斜及び下り傾斜を有する形状を形成したことを特徴とする請求項2記載の反射型フォトセンサを用いた位置検出装置。
【請求項4】
上記反射部に、移動方向に対し上り傾斜と下り傾斜が繰り返される形状を形成したことを特徴とする請求項1又は3記載の反射型フォトセンサを用いた位置検出装置。
【請求項1】
発光素子及び受光素子を有する反射型フォトセンサと、
このフォトセンサの発光/受光面に略平行に所定距離を移動するように配置された反射板又は反射パターンからなり、移動方向に対し上り傾斜及び下り傾斜を有する形状が形成された反射部と、を設け、
上記発光素子の発光に基づき上記反射部から反射する光を上記受光素子で受光する上記フォトセンサの出力から上記反射部の移動位置を検出することを特徴とする反射型フォトセンサを用いた位置検出装置。
【請求項2】
発光素子及び受光素子を有する反射型フォトセンサと、
このフォトセンサの発光/受光面に略平行で、かつ上記発光素子と受光素子を結ぶ方向に略垂直となる方向に所定距離を移動するように配置された反射板又は反射パターンからなり、移動方向に対し傾斜を有する形状が形成された反射部と、を備えると共に、
上記反射型フォトセンサの上記発光素子に、検出出力が上記反射部の移動量に応じて直線的に変化するように、反射部移動方向の中心部から両端へ向かう程、単位長さ当りの面積が広くなる発光領域を設け、又は上記受光素子に、検出出力が上記反射部の移動量に応じて直線的に変化するように、反射部移動方向の中心部から両端へ向かう程、単位長さ当りの面積が広くなる受光領域を設け、
上記発光素子の発光に基づき上記反射部から反射する光を上記受光素子で受光する上記フォトセンサの出力から上記反射部の移動位置を検出することを特徴とする反射型フォトセンサを用いた位置検出装置。
【請求項3】
上記反射部に、移動方向に対し上り傾斜及び下り傾斜を有する形状を形成したことを特徴とする請求項2記載の反射型フォトセンサを用いた位置検出装置。
【請求項4】
上記反射部に、移動方向に対し上り傾斜と下り傾斜が繰り返される形状を形成したことを特徴とする請求項1又は3記載の反射型フォトセンサを用いた位置検出装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−93302(P2012−93302A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−242390(P2010−242390)
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(000191238)新日本無線株式会社 (569)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(000191238)新日本無線株式会社 (569)
【Fターム(参考)】
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