説明

収納容器及び画像形成装置

【課題】 粉体等を収容する柔軟な収納容器を、ユーザーの把持により圧力が加わっても折り目が崩されにくく、所望の一定形状に向かって安定して減容させることである。
【解決手段】 トナーを収容した柔軟なトナー収容部31を有するトナー収容器30は、そのトナー収容部に外圧を加え又は内圧を減少させると、そのトナー収容部が折り目31a,31bに沿って一定形状に向かって変形しながら減容する。ユーザーが把持するときの圧力がトナー収容部に加わっても、折り目が崩されないようなトナー収容部の外周面部分に貫通孔34aを設けている。これにより、ユーザーは、トナー収容器を振ったり、これを容器ホルダにセットしたりする際の取り扱い時に、折り目が崩されないような適切な外周面部分をユーザーに把持させることが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体、液体、気体等の収容物を収容する収納容器、及びこれを用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の収納容器は、様々な技術分野で使用されている。例えば、画像形成装置の分野においては、特許文献1に開示された収納容器がある。この収納容器は、現像装置に補給するためのトナーを収容するトナー収容器(収納容器)である。このトナー収容器は、袋状の柔軟な材料で形成されており、スクリューポンプの吸引力によって容器を収縮、減容させることができる。カートリッジやボトルといったハードボトルで形成されたトナー収容器は、そのトナー収容器の形状が変形せず、トナー収容器が使用済みとなったときでも、使用前と同じ大きさのままである。これに対し、同文献に開示のトナー収容器は、使用後には使用前よりも減容した状態となる。そのため、ハードボトルのトナー収容器に比べて、ユーザーの取り扱いが容易となる上、そのトナー収容器の交換に伴う使用済み容器の回収の際に、ユーザーからメーカーへの運搬するときのコストを低く抑えることができる。しかし、同文献に開示されたトナー収容器の減容後の形状は、一定の形状にならず、図7に示すように不定形で捻れたような状態になる場合がある。この場合、使用済み容器を保管したり運搬したりする際の収納性の点で、トナー収容器を減容させることの効果を十分に得ることができないという不具合が生じる。また、減容後の形状が不定形である場合、ユーザーからの見た目も良くない上、減容後の形状によっては、その取扱いの利便性を損ねるという不具合も生じる。
【0003】
このような不具合を解消くべく、本出願人は、特許文献2において、柔軟な袋状部材が内圧の減少により減容して変形するとき、その袋状部材に形成された折り目に沿ってきちんと折れて変形するように、その袋状部材の変形を補助するガイド部材を備えたトナー収容器を提案している。このガイド部材は、柔軟な袋状部材よりも剛性が高く、袋状部材の所定箇所に、固定されたり、着脱自在に取り付けられたり、一体形成されたりしている。これにより、袋状部材が減容するとき、そのガイド部材が設けられた箇所の変形が抑制され、予定していない部分の変形を抑制できる。その結果、減容する袋状部材は、折り目に沿ってきちんと変形し、所望の一定形状となる。したがって、特許文献2に開示のトナー収容器によれば、使用済み容器の保管や運搬の際の収納性、及び、使用済み容器の取扱いの利便性を更に高めることができる。
【0004】
【特許文献1】特開平7−219329号公報
【特許文献2】特開2003−43797号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、使用前のトナー収容器すなわち減容していない状態のトナー収容器は、ユーザーによって把持されながら画像形成装置にセットされる。そのため、ユーザーの持ち方によっては、ユーザーが把持したときに加わる圧力により、袋状部材に形成された折り目が崩される場合がある。この場合、減容後に所望の一定形状とならないという問題が発生する。
具体例を挙げて説明すると、図8に示すように、ユーザーは、トナー収容器130を画像形成装置にセットする際、排出口132を下に向けた状態で把持し、そのトナー収容器130を画像形成装置の上からセットする。このとき、ユーザーは、トナー収容器130の上部を図示のように把持することが多い。このように把持されると、トナー収容器130が図示のように変形し、トナー収容器130の上面に形成された折り目131bにシワができて、その折り目131bが崩されやすい。そして、折り目131bが崩れた状態でセットされたトナー収容器130が減容すると、当初の折り目131bの通りに屈折できず、トナー収容部(袋状部材)31が減容後に所望の一定形状とならない。
【0006】
なお、図示の例では、トナー収容器130の側面部分に剛性の高いガイド部材134が設けられているため、ユーザーの把持によりトナー収容部31に加わる圧力はガイド部材134の面方向に多少分散される。しかし、ガイド部材31が設けられていないトナー収容器では、ユーザーの指が接触した部分には局所的に高い圧力が加わる結果、トナー収容部の側面部分が波打った状態となる。そのため、上面の折り目131bが更に崩されやすく、減容後に所望の一定形状となりにくい。
また、ここで説明した事象は一例であり、ユーザーが不適切な持ち方をした場合には、同様に、折り目が崩されて減容後に所望の一定形状とならないことがある。
【0007】
特に、近年では、トナー収容器が大型化の傾向にあり、使用前のトナー収容器の重量も重くなっている。そのため、ユーザーが持ったときにトナー収容器に加わる圧力も大きくなる結果、柔軟な袋状部材に形成された折り目が崩されやすく、減容後の袋状部材が所望の一定形状となりにくい。また、通常、ユーザーは、トナー収容器を画像形成装置にセットする前に、これを手に持って振る作業を行う。この作業の際にトナー収容器に加わる圧力は、トナー収容器を単に把持する場合に比べて高いものとなる。そのため、この振る作業時には、袋状部材に形成された折り目が更に崩されやすい状況となるため、減容後の袋状部材が所望の一定形状となりにくい。
【0008】
以上説明した、ユーザーが把持したときの圧力で折り目が崩されて所望の一定形状に減容できないという問題は、トナー収容器に限らず、粉体、液体、気体等の様々な収容物を収容する収納容器についても同様に生じ得る問題である。
【0009】
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、ユーザーの把持により圧力が加わっても折り目が崩されるのを抑制し、所望の一定形状に向かって安定して減容することが可能な収納容器及びこれを用いた画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、内部に収容物を収容した柔軟な袋状部材を有し、該袋状部材に外圧を加え又は内圧を減少させることにより、該袋状部材が折り目に沿って一定形状に向かって変形しながら減容する収納容器において、ユーザーが把持するときの圧力が上記袋状部材に加わっても、上記折り目が減容する袋状部材を上記一定形状とは異なる形状に向かって変形させるものにならないような該袋状部材の外周面部分に、ユーザーによる把持位置を案内するための把持案内手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の収納容器において、上記袋状部材が3つ以上の面を有する多面形状であり、これらの面のうち上記折り目が形成された面が、該袋状部材の内側に向かって屈折するように、該折り目を形成したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の収納容器において、上記把持案内手段として、上記袋状部材を把持するときに指を接触させる位置をユーザーに報知するためのマークを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の収納容器において、上記マークとして、上記袋状部材の外周面に設けられ又は該袋状部材と一体形成されたシート部材であって該袋状部材よりも剛性の高いシート部材に形成された凹部又は貫通孔を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項3の収納容器において、上記マークを、上記袋状部材の表面よりも、ユーザーの指に対する摩擦係数が高い摩擦面で構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5の収納容器において、減容する袋状部材が上記折り目に沿って屈折するように、該袋状部材の変形を補助する変形補助手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項6の収納容器において、上記変形補助手段として、上記袋状部材の一部を、該袋状部材の他部よりも剛性を高くするための剛性強化部材を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項7の収納容器において、上記袋状部材は、互いに対向する2つの平面部を有しており、上記剛性強化部材として、上記平面部の少なくとも一部に固定される平板状部材を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項7又は8の収納容器において、上記剛性強化部材を上記外周面部分に設け、上記把持案内手段を該剛性強化部材に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、記録材上に画像を形成する画像形成装置において、画像形成工程中に消費される消費物を収容する交換可能な収納容器として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の収納容器を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10の画像形成装置において、上記消費物は、記録材上に形成される画像を構成するトナーであることを特徴とするものである。
【0011】
請求項1乃至9の収納容器及び請求項10及び11の画像形成装置においては、内部に収容物を収容した袋状部材が柔軟なものであるため、その袋状部材に外圧を加え又は内圧を減少させることにより減容する。この袋状部材には折り目が形成されているため、減容時には、その折り目に沿って一定形状に向かって変形することが可能である。そして、本収納容器には、ユーザーの把持により袋状部材に圧力が加わっても、当初の折り目が、減容する袋状部材を上記一定形状とは異なる形状に向かって変形させるような折り目とならないような袋状部材外周面部分に、ユーザーによる把持位置を案内するための把持案内手段が設けられている。この把持案内手段により、使用前の収納容器は、ユーザーにより把持される際、その折り目が崩されないような適切な外周面部分をユーザーに把持させることが可能となる。したがって、ユーザーが収納容器を把持してこれを取り扱う際に、その把持による圧力によって収納容器の折り目が崩されることを抑制することが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1乃至11の発明によれば、ユーザーの把持により圧力が加わっても折り目が崩されるのを抑制し、所望の一定形状に向かって安定して減容することが可能となるという優れた効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を、電子写真方式の画像形成装置であるプリンタに適用した一実施形態について説明する。本実施形態では、単一の現像装置を利用して現像を行う単色画像形成装置を例に挙げて説明する。
まず、本実施形態に係るプリンタの構成及び動作について説明する。
図2は、本実施形態に係るプリンタにおける現像剤移送装置としての現像剤補給装置であるトナー補給装置周辺の概略構成図である。このプリンタは、一般的な電子写真プロセスと同様に、潜像担持体としての感光体ドラム1を、図示しない帯電装置により所定電荷で一様に帯電した後、図示しない露光装置により画像に応じた光を照射し、感光体ドラム1上に静電潜像を形成する。そして、現像装置10により、感光体ドラム1上の静電潜像をトナーで現像し、これにより感光体ドラム1上にはトナー像が形成される。その後、感光体ドラム1上に形成されたトナー像は、図示しない記録材としての転写紙上に転写され、定着装置によって転写紙上に定着固定されて画像が出力されることになる。
【0014】
上記現像装置10は、いわゆる2成分現像装置であり、トナーとキャリアとを混合した現像剤を使用する。現像装置10の内部に貯蔵されている現像剤は、2本の搬送スクリュー11a,11bにより、仕切部材10aにより仕切られた空間内を循環しながら攪拌される。そして、現像剤担持体としての現像ローラ12近傍に搬送された現像剤は、現像ローラ12の内部に設けられる図示しない磁石による磁力作用を受けて、現像ローラ12の表面に保持される。そして、現像ローラ12の表面に保持された現像剤は、現像ローラ12の回転に伴って、ドクターブレード13により所定の層厚に規制された後、感光体ドラム1との対向位置において感光体ドラム1上の静電潜像を現像する。
【0015】
現像装置10による現像時において、感光体ドラム1上の静電潜像に付着するのはトナーのみであり、現像するごとに現像剤中のトナーが消費されることになる。このため、本実施形態では、現像装置10が使用する現像剤中のトナー量を一定に保つために、トナー補給装置20により、トナー補給口14から少量ずつトナーを補給しながら現像を行う構成となっている。
【0016】
次に、本実施形態におけるトナー補給装置20の構成について説明する。
トナー補給装置20は、現像装置10のトナー補給口14に連結されるスクリューポンプ23と、このスクリューポンプ23に連通される現像剤搬送通路としての搬送チューブ21を有している。この搬送チューブ21は、好ましくは、フレキシブルで耐トナー性に優れたポリウレタン、ニトリル、EPDM等のゴム材料で形成されたものを利用する。また、トナー補給装置20は、収納容器としてのトナー収容器30を支持するための容器ホルダ22を有しており、この容器ホルダ22は樹脂等の剛性の高い材料で形成されている。
【0017】
トナー収容器30は、柔軟なシート材で形成される袋状部材であるトナー収容部31と、トナー収容部31の内部に収容された収容物としての消費物であるトナーを排出するための排出口であるトナー排出口を形成する排出口形成部材としての口金部32を有している。トナー収容器30におけるトナー収容部31の材質としては、ポリエチレンシート、ポリエステルシート、ポリウレタンシート等のプラスチックシートを用いることが好ましい。また、トナー収容部31は、単層構造でも複数層構造でもよい。また、口金部32には、スポンジ、ゴム等で形成されるシール材33が設けられており、このシール材33には十字型の切り込みが設けられている。そして、この切り込みにトナー補給装置20のノズル40を通すことで、トナー収容器30とトナー補給装置20が連通し固定される。トナー収容器30は、トナーの消耗に応じて順次新しい物と交換されるが、上記構成により、その着脱が容易となり、交換時や使用時におけるトナー漏れを防止する。
【0018】
図3(a)は、トナー補給装置20に設けられるノズル40の概略構成を示す外観図であり、図3(b)は、その軸方向断面図であり、図3(c)は、図3(b)中符号A−Aの断面図である。このノズル40は、図3(b)に示すように、内管41とその内管41を内部に収容する外管42とからなる2重管構造を有している。内管41の内部は、トナー収容器30内のトナーを排出するための現像剤搬送通路としてのトナー流路41aとなっている。トナー収容器30内のトナーは、スクリューポンプ23による吸引力により、吸引され、トナー流路41aを通ってスクリューポンプ23内に引き込まれることになる。
【0019】
図4は、スクリューポンプ23の概略構成を示す断面図である。このスクリューポンプ23は、一軸偏芯スクリューポンプと呼ばれるもので、内部にロータ24及びステータ25を備えている。ロータ24は、円形断面が螺旋状に捻れた形状を有し、硬い材質で形成されており、ステータ25の内部に嵌合される。一方、ステータ25は、ゴム状の柔軟な材料で形成され、長円形断面が螺旋状に捻れた形状の穴を有しており、この穴にロータ24が嵌合される。また、ステータ25の螺旋のピッチは、ロータ24の螺旋のピッチの2倍の長さに形成されている。また、ロータ24は、ユニバーサルジョイント27及び軸受28を介して、ロータ24を回転駆動させるための駆動モータ26に接続されている。
【0020】
この構成において、トナー収容器30からノズル40のトナー流路41a及び搬送チューブ21を通って搬送されてきたトナーは、スクリューポンプ23のトナー吸引口23aから内部に入り込む。そして、ロータ24とステータ25の間に形成されるスペースに入り込み、ロータ24の回転に伴って、図2中右側方向に吸引搬送される。そして、ロータ24とステータ25の間のスペースを通過したトナーは、トナー落下口23bから下方に落下し、現像装置10のトナー補給口14を介して、現像装置10の内部に供給される。
【0021】
また、図3(b)に示すように、トナー補給装置20のノズル40は、内管41と外管42との間に、空気供給通路としてのエア流路44を有する。このエア流路44は、図3(c)に示すように、互いに独立した断面半円状の2つの流路44a,44bから構成されている。各エア流路44a,44bは、図2に示すように、それぞれ、気体供給通路としてのエア供給路61a,61bを介して、別個の気体送出装置としてのエアポンプ60a,60bに接続されている。このエアポンプ60a,60bとしては、通常のダイアフラム型のエアポンプを利用することができる。これらエアポンプ60a,60bから送り出される空気は、それぞれ、エア流路44a,44bを通って、各エア流路の気体供給口としてのエア供給口46a,46bからトナー収容器30内に供給される。各エア供給口46a,46bは、トナー流路41aの現像剤排出口としてのトナー流出口47の図中下方に位置している。これにより、各エア供給口46a,46bから供給される空気は、トナー流出口47付近のトナーに対して供給されることになり、使用されないまま長期間放置されてトナー流出口47にトナーが詰まった状態になったとしても、そのトナー流出口47を塞いでいるトナーを崩すことができる。
【0022】
また、エア供給路61a,61bには、図示しない気体送出制御手段としての制御部からの制御信号により、開閉動作する閉塞手段としての開閉弁62a,62bが設けられている。開閉弁62a,62bは、制御部からON信号を受け取ると弁を開けて空気を通過させ、制御部からOFF信号を受け取ると弁を閉めて空気の通過を阻止するように動作する。
【0023】
次に、本実施形態におけるトナー補給装置20の動作について説明する。
上記制御部は、現像装置10からトナー濃度が不足した旨の信号を受け取ることで、トナー補給動作を開始する。このトナー補給動作では、まず、エアポンプ60a,60bをそれぞれ駆動させ、トナー収容器30内に空気を供給するとともに、スクリューポンプ23の駆動モータ26を駆動させて、トナーの吸引搬送を行う。エアポンプ60a,60bから空気が送り出されると、その空気は、エア供給路61a,61bからノズル40のエア流路44a,44bに入り込み、エア供給口46a,46bからトナー収容器30内に供給される。この空気によって、トナー収容器30内のトナーは、攪拌されて、空気を多く内包した状態となり、流動化が促進される。
【0024】
また、トナー収容器30内に空気が供給されると、トナー収容器30内の内圧が高まることになる。従って、トナー収容器30の内圧と外圧(大気圧)との間に圧力差が生じ、流動化したトナーには、圧力の引く方向へ移動する力が働く。これにより、トナー収容器30内のトナーは、圧力の引く方向すなわちトナー流出口47から流出することになる。尚、本実施形態では、スクリューポンプ23による吸引力も作用して、トナー収容器30内のトナーがトナー流出口47から流出する。
【0025】
上述のようにして、トナー収容器30からトナー流出したトナーは、トナー流出口47からノズル40のトナー流路41aを通り、搬送チューブ21を介してスクリューポンプ23内に移動する。そして、スクリューポンプ23内を移動した後、トナー落下口23bから下方に落下し、トナー補給口14から現像装置10内にトナーが補給される。一定量のトナー補給が完了したら、制御部は、エアポンプ60a,60b及び駆動モータ26の駆動を停止させ、かつ、開閉弁62a,62bを閉じ、トナー補給動作を終了する。このように、トナー補給動作終了時に開閉弁62a,62bを閉じることで、トナー収容器30内のトナーがノズル40のエア供給路44a,44bを通ってエアポンプ60a,60b側に逆流するのを防止している。
【0026】
また、エアポンプ60a,60bから供給される空気の供給量は、スクリューポンプ23によるトナー及び空気の吸引量よりも少なく設定されている。よって、トナーを消費するにつれて、トナー収容器30の内圧が減少することになる。ここで、本実施形態におけるトナー収容器30のトナー収容部31は、柔軟なシート材で形成されているため、内圧の減少に伴って減容する。
【0027】
図1(a)及び(b)は、本実施形態におけるトナー収容器30の一例を示す外観図であり、図1(a)は、トナーが充填された使用前の状態を示し、図1(b)は、トナーを消費した使用後の状態を示している。このトナー収容器30のトナー収容部31は、少なくともポリエチレンテフタレート(PET)とポリエチレンの2層からなるシート材を熱融着して形成したものである。口金部32は、このトナー収容部31に融着によって固定している。口金部32をトナー収容部31に融着により固定することは、密閉性を確保する上で好ましい。なお、他の方法によりトナー収容器30を形成することもできる。
【0028】
また、トナー収容部31は、図1(a)に示すように、互いに対向する2つの第1平面部Bと、これら第1平面部Bを連結する互いに対向した2つの第2平面部Cと、口金部32に対向する第3平面部Dを有する多面形状となっている。第2平面部Cには、トナー収容器30が減容して変形したときに、2つの第1平面部Bが互いに平行に近接するように、折り目31aが形成されている。この折り目31aは、第2平面部Cがトナー収容部31の内側に向かって屈折するように形成されている。また、第3平面部Dにも、トナー収容器30が減容して変形したときに、2つの第1平面部Bが互いに平行に近接するように、折り目31bが形成されている。この折り目31aは、第3平面部Dがトナー収容部31の内側に向かって屈折するように形成されている。
【0029】
なお、上記折り目31a,31bを、各平面部C,Dがトナー収容部31の外側に向かって屈折するように形成してもよい。しかし、本実施形態ではトナー収容器30がトナー消費に伴い減容するにつれて、各平面部C,Dがトナー収容部31の外側に突出するようになる。したがって、このような折り目を形成した場合には、本プリンタの機内に、各平面部C,Dがトナー収容部31の外側に突出できるようにスペースを空けておく必要がある。これに対し、本実施形態のように、上記折り目31a,31bを、各平面部C,Dがトナー収容部31の内側に向かって屈折するように形成すれば、トナー収容器30が減容して変形しても、第2平面部C及び第3平面部Dがトナー収容部31の内側に折り畳まれる。よって、トナーが充填された使用前の状態と、トナーを消費して減容した使用後の状態とで、第1平面部Bの法線方向から見た投影面積は同一となる。したがって、トナー収容器は、使用後においても、プリンタの機内を占有するスペースが第1平面部Bの面方向に広がることはない。よって、プリンタ機内におけるトナー収容器の設置スペースを節約することができ、小型化の点で有利である。また、よって、使用済みのトナー収容器30の寸法がコンパクトになり、その取り扱いの容易性又は収納性も更に高まる。
【0030】
トナー収容器30が減容するとき、トナー収容部31の第1平面部Bには不均一な圧力が加わる。そのため、柔軟なトナー収容部31の第1平面部Bは、撓んだり波打ったりして変形してしまうことがある。このような変形が起きると、例えば第2平面部Cに隣接する第1平面部Bの辺が曲がったり折れたりして、第2平面部Cに形成された折り目31aが崩されてしまう。その結果、トナー収容部31が減容して変形したとき、第2平面部Cをトナー収容部31の内側にきちんと折り畳むことができなくなる。また、第1平面部Bの変形により、例えば第3平面部Dに隣接する第1平面部Bの辺が曲がったり折れたりすると、第3平面部Dに形成された折り目31bが崩されてしまう。この場合も、トナー収容部31が減容して変形したときに、第3平面部Dをトナー収容部31の内側にきちんと折り畳むことができなくなる。
【0031】
そこで、本実施形態では、減容するトナー収容部31が折り目31a,31bに沿ってきちんと屈折するように、トナー収容部31の変形を補助する変形補助手段としての剛性強化部材であるガイド部材34を、トナー収容器30の外周面に設けている。このガイド部材34は、平板状部材であり、2つの第1平面部Bにそれぞれ設けられている。このガイド部材34は、トナー収容部31の材質よりも剛性が高い厚地の紙、薄いプラスチックシート等で形成されている。なお、このガイド部材34は、図5(a)に示すように、トナー収容部31の材料の一部として形成してもよい。すなわち、ガイド部材34の部分は、他の部分よりもトナー収容器30のシート材の厚みが増して形成されており、この厚み部分がガイド部材34として機能する。また、ガイド部材34は、図5(b)に示すように、トナー収容器30を形成するシート材とは別体のシート材又は板材で形成してもよい。この場合、そのガイド部材34を、トナー収容器30の外周面上の所定の位置、本実施形態では第1平面部Bの全面を覆うように、それぞれ接着又は融着して固定する。なお、この場合、ガイド部材34をトナー収容部31に対して着脱自在に構成してもよい。
【0032】
このようなガイド部材34の作用により、トナー収容部31が減容する間、トナー収容部31の第1平面部Bは平面を保つことができるので、第1平面部Bが減容時にシワになったり波打ったりしない。よって、第2平面部C及び第3平面部Dの折り目31a,31bは減容時に崩れることはなく、トナー収容部31が減容して変形したときに、各平面部C,Dがトナー収容部31の内側にきちんと折り畳まれる。その結果、トナーがなくなって使用済みとなったトナー収容器30を新しいトナー収容器に交換する際に、ユーザーによってトナー補給装置20の容器ホルダ22から取り出される使用済みのトナー収容器30は、図1(b)に示すように、きれいに折り畳まれて平坦な状態となっている。よって、トナー収容器の交換時には、ユーザーは、その平坦な状態のトナー収容器30を軽くつまみ上げるだけで、これを容器ホルダ22から取り出すことができ、使用済み容器のユーザーによる取り扱いが容易となる。また、使用済みとなったトナー収容器30が平坦な状態にあるため、保管や運搬の際の収納性も高まる。
【0033】
なお、本実施形態では、1枚のシート材を熱融着してトナー収容部31を形成しているため、いずれの平面部B,C,Dも同じ材質、同じ厚みである。このような構成であれば、トナー収容部31の製造コストを低く抑えることができるが、各平面部B,C,Dを互いに異なる材質、厚さで構成してもよい。この場合、第1平面部B、第2平面部C、第3平面部Dの順に、剛性が低くなるように構成するのが望ましい。すなわち、第3平面部Dが最も柔らかく、第1平面部Bが最も柔らかくないように構成するのが望ましい。このように構成すれば、減容時にトナー収容部31の折り目31a,31bに沿って屈折するときの変形がスムーズに行われる。
【0034】
ところで、ユーザーは、トナー収容器30を交換する際、使用済みのトナー収容器30を容器ホルダ22から取り出した後に、新しい未使用のトナー収容器30を容器ホルダ22にセットしなければならない。このとき、ユーザーは、その未使用のトナー収容器30のトナー収容部31の一部を把持して、セット作業を行う。そして、このセット作業時におけるユーザーの持ち方によっては、上述したように、ユーザーの把持により加わる圧力によって、トナー収容部31に形成された折り目31a,31bが崩されることがある。特に、本実施形態のトナー収容器30は、従来よりも大型化されており、重さが1kgにもなる。そのため、ユーザーがは把持したときにトナー収容部31に加わる圧力は従来よりも大きく、折り目31a,31bがより崩されやすいものとなっている。また、ユーザーは、通常、上記セット作業を行う前に、トナー収容器30内に収容されたトナーの流動性を確保すべく、未使用のトナー収容器30を手に持って振る作業をする。この作業のときにトナー収容部31に加わる圧力は、トナー収容器30を単に把持する場合に比べて高いものとなるため、この作業時に折り目31a,31bが特に崩されやすい。これらの作業により折り目31a,31bが崩されたトナー収容器30を容器ホルダ22にセットすると、減容時にトナー収容部31が当初の折り目31a,31bのとおりに屈折できず、トナー収容部31が減容後に所望の一定形状とならない。
【0035】
そこで、本実施形態では、シート部材としてのガイド部材34に、把持案内手段としてのマークである複数の貫通孔34aを設けている。この貫通孔34aは、ユーザーが適切にトナー収容部31を把持するように、その適切な把持位置を案内するためのものである。具体的には、この貫通孔34aは、ユーザーが把持するときの圧力がトナー収容部31に加わっても、減容するトナー収容部31が予定していない形状に向かって変形させるように折り目31a,31bが崩されることがない位置に形成されている。各貫通孔34aは、ユーザーが折り目31a,31bを崩さないように適切に把持したときに、そのユーザーの各指が接触することになる位置にそれぞれ形成されている。
【0036】
このような構成により、本実施形態では、図6に示すように、ユーザーは、各貫通孔34aにそれぞれ指を入れた状態で、トナー収容器30を把持することができる。なお、本実施形態では、図中手前側の第1平面部Bに設けられたガイド部材34には、ユーザーが両手で把持したときに、その人差し指から小指までの4本の指に対応する貫通孔34aがそれぞれ形成されている。そして、図示されていない裏側の第1平面部Bに設けられたガイド部材34には、ユーザーが両手で把持したときに、その親指に対応する貫通孔34aがそれぞれ形成されている。このように各指に対応する貫通孔34aをそれぞれ設ければ、ユーザーがトナー収容器30を把持したときのトナー収容器30の姿勢を、常に一定とすることができる。これにより、本プリンタにトナー収容器30をセットするときにプリンタに向かうユーザーの位置が一定であれば、そのプリンタの容器ホルダ22に対してトナー収容器30が間違った姿勢(2つの第1平面部Bの位置が逆さまの姿勢)でセットされるのを抑制することができる。一方で、2つの第1平面部B上の各ガイド部材34にそれぞれ設けられる貫通孔34aを同じ位置に形成してもよい。この場合、各第1平面部Bに設けられる2つのガイド部材34を同一構造とすることができるので、製造コストを抑えることができる。
【0037】
また、本実施形態においては、ユーザーがトナー収容器30を把持したときに指が貫通孔34aに引っかかるため、トナー収容部31に対して指が滑りにくい構成となっている。これにより、ユーザーがトナー収容器30を把持して振ったり、容器ホルダ22にセットしたりする作業のときに、手を滑らせてトナー収容器30を落下させてしまうのを抑制することができるという効果が得られる。また、このように指が引っかかることで、弱い圧力でも十分にトナー収容器30を把持することができる。したがって、ユーザーの把持によりトナー収容部31に加わる圧力が小さくなり、折り目31a,31bが崩れにくくなるという効果も得られる。
なお、本実施形態では、トナー収容部31を把持するときに指を接触させる位置をユーザーに報知するためのマークとして、ガイド部材34に形成した貫通孔34aを用いたが、これ以外の構成であっても同様に上記効果を得ることは可能である。例えば、上記貫通孔34aと同様の位置に、十分に指が引っかかる程度の凹部や突起部を形成した構成でも、同様の効果を得ることができる。また、ユーザーがトナー収容部31を把持したときに、ユーザーの指が滑らないように、上記マークをユーザーの指に対する摩擦係数が高い摩擦面で構成しても、同様の効果を得ることができる。例えば、ガイド部材34の表面に、多数の微小突起を形成したり、滑りにくいゴムを貼り付けたりすればよい。この場合、上記貫通孔34aと同様の位置を色分けするなどする。なお、上記貫通孔34aと同様の位置だけに、多数の微小突起を形成したり、滑りにくいゴムを貼り付けたりしてもよい。
また、本実施形態では、トナー収容器30が大型であるため、ユーザーが両手で把持する構成となっているが、トナー収容器30が小型であり、ユーザーが片手て把持できる程度のものであれば、ユーザーが片手で適切に把持するように、貫通孔34a等のマークを形成してもよい。
【0038】
以上、本実施形態のプリンタは、内部に収容物であるトナーを収容した柔軟な袋状部材としてのトナー収容部31を有する収納容器としてのトナー収容器30を備えている。このトナー収容器30は、トナー収容部31に外圧を加え又は内圧を減少させることにより、そのトナー収容部31が折り目31a,31bに沿って一定形状に向かって変形しながら減容する。そして、このトナー収容器30には、ユーザーが把持するときの圧力がトナー収容部31に加わっても、折り目31a,31bが、減容するトナー収容部31を上記一定形状とは異なる形状に向かって変形させるものにならないようなトナー収容部31の外周面部分に、ユーザーによる把持位置を案内するための把持案内手段としての貫通孔34aが設けられている。これにより、ユーザーは、トナー収容器30を振ったり、容器ホルダ22にセットしたりする際の取り扱い時に、折り目31a,31bが崩されないような適切な外周面部分をユーザーに把持させることが可能となる。したがって、ユーザーがトナー収容器30を把持してこれを取り扱う際に、その把持による圧力によって収納容器の折り目が崩されることを抑制することが可能となり、減容時にトナー収容部31を所望の一定形状に向かって安定して減容させることが可能となる。
また、本実施形態では、トナー収容部31が3つ以上の面を有する多面形状であり、これらの面のうち折り目31a,31bが形成された第2平面部C及び第3平面部Dがトナー収容部31の内側に向かって屈折するように、その折り目が形成されている。これにより、上述したように、プリンタ機内におけるトナー収容器30の設置スペースを節約でき、小型化の点で有利であるとともに、使用済みのトナー収容器30の寸法が更にコンパクトになり、その取り扱いの容易性又は収納性も更に高まる。
また、本実施形態では、把持案内手段としての貫通孔34aが、トナー収容部31を把持するときに指を接触させる位置をユーザーに報知するためのマークとして機能している。これにより、ユーザーは、適切な把持位置を具体的に認識することができる。
また、本実施形態では、上記マークが、トナー収容部31の外周面に設けられ又はトナー収容部31と一体形成されたシート部材であってトナー収容部31よりも剛性の高いシート部材であるガイド部材34に形成された凹部又は貫通孔34である。これにより、ユーザーは、指を凹部又は貫通孔34の縁に引っかけることができる。よって、上述したように、トナー収容部31に対して指が滑りにくくなり、ユーザーがトナー収容器30を把持して振ったり、容器ホルダ22にセットしたりする作業のときに、手を滑らせてトナー収容器30を落下させてしまうのを抑制することができるという効果が得られる。また、弱い圧力でも十分にトナー収容器30を把持することができるようになるので、折り目31a,31bが崩れにくくなるという効果も得られる。また、上記実施形態で説明したように、貫通孔34aの代わりに、トナー収容部31の表面よりもユーザーの指に対する摩擦係数が高い摩擦面でマークを構成しても、同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、減容するトナー収容部31が折り目31a,31bに沿って屈折するように、トナー収容部31の変形を補助する変形補助手段としてのガイド部材34が設けられている。これにより、トナー収容部31は減容時に折り目31a,31bに沿ってきちんと屈折でき、トナー収容部31を安定してきれいに折り畳むことができる。よって、使用済みのトナー収容器30の高い取扱性及び高い収納性を安定して得ることができる。
また、本実施形態では、変形補助手段としてのガイド部材34が、トナー収容部31の一部を、トナー収容部31の他部よりも剛性を高くするための剛性強化部材として機能している。トナー収容部31が減容するときには、剛性が低い部分が変形し、剛性が高い部分は変形しない。よって、ガイド部材34を適宜配置することで、トナー収容部31が減容したときに所望の一定形状となるようにすることができる。
また、本実施形態では、トナー収容部31が互いに対向する2つの平面部である第1平面部Bを有しており、ガイド部材34が、その第1平面部Bの少なくとも一部に固定される平板状部材で構成されている。このようなガイド部材3は、板材又はシート材を切断するなど、容易に製造できるため、変形補助手段を簡単かつ低コストで実現することができる。
また、本実施形態では、ガイド部材34に上記貫通孔34を設けているので、ユーザーがトナー収容部31を把持したときの圧力による変形力の折り目31a,31bへの伝達がガイド部材34によって妨げられる。よって、折り目31a,31bが崩されにくく、トナー収容部31は、減容したときに所望の一定形状となる。
また、本実施形態のプリンタは、画像形成工程中に消費される消費物であるトナーを収容する交換可能な収納容器として、上述した収納容器を用いている。よって、ユーザーによって交換される使用済みのトナー収容器の取扱性や収納性を安定して高めることができる。
【0039】
尚、本実施形態では、スクリューポンプ23による吸引によってトナー収容部31の内圧を減少させることにより、トナー収容器30を減容させる構成について説明したが、他の構成により、トナー収容器30を減容させることもできる。例えば、トナー収容部31の外周面に一部にトナーは通さずに空気だけ通すフィルタを設け、そのフィルタを介してトナー収容部31の内部の空気を吸引する構成してもよい。また、トナー収容部31に外圧を加えて減容させるようにしてもよい。また、本実施形態では、トナー収容器30がトナーを消費するにつれて徐々に減容する場合について説明したが、トナーが空になるまでは減容せず、トナーが空になった後にこれをユーザーが取り出す前に、外圧を加えたり、内圧を減少させたりしてトナー収容器30を減容させてもよい。
また、本実施形態では、収容物がトナーであるトナー収容器30を例に挙げて説明したが、トナー収容器に限らず、食品分野等の他の技術分野における粉体、液体、気体等の様々な収容物を収容する収納容器についても同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】(a)は、実施形態係るプリンタのトナー収容器にトナーが充填された使用前の状態を示すトナー収容器の斜視図。 (b)は、同トナー収容器のトナーを消費した使用後の状態を示す斜視図。
【図2】同プリンタのトナー補給装置周辺の概略構成図。
【図3】(a)は、同トナー補給装置に設けられるノズルの概略構成を示す外観図。 (b)は、同ノズルの軸方向断面図。 (c)は、同図(b)中符号A−Aの断面図。
【図4】同トナー補給装置に設けられるスクリューポンプの概略構成を示す断面図。
【図5】(a)は、同トナー収容器に設けられたガイド部材の一例を示す断面図。 (b)は、同ガイド部材の他の例を示す断面図。
【図6】同トナー収容器をユーザーが把持した状態を示す斜視図。
【図7】従来のトナー収容器におけるトナーを消費した使用後の状態を示す斜視図。
【図8】ガイド部材が設けられた従来のトナー収容器をユーザーが把持した状態を示す斜視図。
【符号の説明】
【0041】
1 感光体ドラム
10 現像装置
12 現像ローラ
14 トナー補給口
20 トナー補給装置
21 搬送チューブ
22 容器ホルダ
23 スクリューポンプ
30 トナー収容器
31 トナー収容部
31a,31b 折り目
32 口金部
34 ガイド部材
34a 貫通孔
40 ノズル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に収容物を収容した柔軟な袋状部材を有し、
該袋状部材に外圧を加え又は内圧を減少させることにより、該袋状部材が折り目に沿って一定形状に向かって変形しながら減容する収納容器において、
ユーザーが把持するときの圧力が上記袋状部材に加わっても、上記折り目が減容する袋状部材を上記一定形状とは異なる形状に向かって変形させるものにならないような該袋状部材の外周面部分に、ユーザーによる把持位置を案内するための把持案内手段を設けたことを特徴とする収納容器。
【請求項2】
請求項1の収納容器において、
上記袋状部材が3つ以上の面を有する多面形状であり、
これらの面のうち上記折り目が形成された面が、該袋状部材の内側に向かって屈折するように、該折り目を形成したことを特徴とする収納容器。
【請求項3】
請求項1又は2の収納容器において、
上記把持案内手段として、上記袋状部材を把持するときに指を接触させる位置をユーザーに報知するためのマークを用いたことを特徴とする収納容器。
【請求項4】
請求項3の収納容器において、
上記マークとして、上記袋状部材の外周面に設けられ又は該袋状部材と一体形成されたシート部材であって該袋状部材よりも剛性の高いシート部材に形成された凹部又は貫通孔を用いたことを特徴とする収納容器。
【請求項5】
請求項3の収納容器において、
上記マークを、上記袋状部材の表面よりも、ユーザーの指に対する摩擦係数が高い摩擦面で構成したことを特徴とする収納容器。
【請求項6】
請求項1、2、3、4又は5の収納容器において、
減容する袋状部材が上記折り目に沿って屈折するように、該袋状部材の変形を補助する変形補助手段を設けたことを特徴とする収納容器。
【請求項7】
請求項6の収納容器において、
上記変形補助手段として、上記袋状部材の一部を、該袋状部材の他部よりも剛性を高くするための剛性強化部材を用いたことを特徴とする収納容器。
【請求項8】
請求項7の収納容器において、
上記袋状部材は、互いに対向する2つの平面部を有しており、
上記剛性強化部材として、上記平面部の少なくとも一部に固定される平板状部材を用いたことを特徴とする収納容器。
【請求項9】
請求項7又は8の収納容器において、
上記剛性強化部材を上記外周面部分に設け、
上記把持案内手段を該剛性強化部材に設けたことを特徴とする収納容器。
【請求項10】
記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
画像形成工程中に消費される消費物を収容する交換可能な収納容器として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の収納容器を用いたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
請求項10の画像形成装置において、
上記消費物は、記録材上に形成される画像を構成するトナーであることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−67473(P2009−67473A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−271581(P2008−271581)
【出願日】平成20年10月22日(2008.10.22)
【分割の表示】特願2003−120963(P2003−120963)の分割
【原出願日】平成15年4月25日(2003.4.25)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】