説明

可変指向性アンテナ

【課題】指向性を現場で容易に調整することが可能な可変指向性アンテナを提供する。
【解決手段】この可変指向性アンテナでは、放射素子を円筒状のレドーム1内に収容し、主反射素子2を支持部材5,8によってレドーム1に固定し、副反射素子3を支持部材11,17によってレドーム1の周方向に回動可能に支持し、副反射素子4を支持部材18,19によってレドーム1の周方向に回動可能に支持した。したがって、副反射素子3,4を回動させることにより、アンテナの指向性を現場で容易に調整できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は可変指向性アンテナに関し、特に、放射素子と主反射素子と複数の副反射素子とを備え、指向性の調整が可能な可変指向性アンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
地上デジタル放送の電波は、放送局から見てビルの影になるような地域(不感地域と称す)には届かない。このような不感地域において地上デジタル放送の視聴を可能にするためには、放送局から送信された電波を受信して不感地域に再送信する再送信装置が必要となる。再送信装置は、たとえばビルの屋上や電柱の頂部に設置される。
【0003】
再送信装置から送信された電波が不感地域でない地域に届くと、その電波と放送局から送信された電波とが重なって受信障害が発生する。したがって、再送信装置は不感地域のみに電波を再送信する必要があり、このためには不感地域に応じた指向性を持つ指向性アンテナを使用する必要がある。しかし、不感地域毎に異なる指向性アンテナを使用すると、多数の種類の指向性アンテナを用意する必要があり、コスト高になる。そこで、1本の指向性アンテナで種々の指向性を得ることが可能な可変指向性アンテナが提案された(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
この可変指向性アンテナは、平行に配置された放射素子、主反射素子、および2本の副反射素子を備えている。放射素子と主反射素子は一定の間隔を開けて固定されており、2本の副反射素子は放射素子から見て主反射素子の両側に配置されている。2枚の角度調整板が上下に平行に配置されており、各副反射素子の上端部は上側の角度調整板の長孔に挿入されてボルトで固定され、各副反射素子の下端部は下側の角度調整板の長孔に挿入されてボルトで固定されている。各副反射素子の位置を角度調整板の長孔に沿って移動させることにより、可変指向性アンテナの指向性を変えることが可能となっている。
【特許文献1】特開2002−335120号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような可変指向性アンテナを不感地域に設置する場合、現場で指向性を調整し、受信可能か否か、および受信障害が発生するか否かを検証する必要がある。しかし、従来の可変指向性アンテナでは、各副反射素子の上下のボルトを緩めて各副反射素子を長孔に沿って移動させ、再度、上下のボルトを締める必要があり、現場で指向性を調整することが容易でなかった。
【0006】
それゆえに、この発明の主たる目的は、指向性を現場で容易に調整することが可能な可変指向性アンテナを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る可変指向性アンテナは、放射素子と主反射素子と複数の副反射素子とを備え、指向性の調整が可能な可変指向性アンテナであって、放射素子を収納した円筒部材と、主反射素子を円筒部材に平行に支持する第1の支持部材と、各副反射素子に対応して設けられ、対応する副反射素子を円筒部材に平行に支持する第2の支持部材とを備えたものである。第1の支持部材は、その一方端が主反射素子の上端部に固定され、その他方端が円筒部材の上端部に固定された第1のアーム部と、その一方端が主反射素子の下端部に固定され、その他方端が円筒部材の下端部に固定された第2のアーム部とを含む。第2の支持部材は、それらの内周部に円筒部材が挿入され、各々が円筒部材の周方向に回動可能に設けられた第1および第2のリング部と、その一方端が対応する副反射素子の上端部に固定され、その他方端が第1のリング部に固定された第3のアーム部と、その一方端が対応する副反射素子の下端部に固定され、その他方端が第2のリング部に固定された第4のアーム部とを含む。
【0008】
好ましくは、さらに、円筒部材の上端に設けられ、その表面に第1および第3のアーム部の間の角度を設定するための目盛が付けられた蓋部材を備える。
【0009】
また好ましくは、第1〜第4のアーム部は絶縁材料で形成されている。
また好ましくは、さらに、円筒部材の下端部に設けられ、円筒部材の仰角を調整する仰角調整手段と、円筒部材の下端部に設けられ、円筒部材の方位角を調整する方位角調整手段とを備える。
【発明の効果】
【0010】
この発明に係る可変指向性アンテナでは、放射素子が円筒部材に収納され、主反射素子が第1および第2のアーム部によって円筒部材に固定され、各副反射素子が第1および第2のリング部および第3および第4のアーム部によって円筒部材の周方向に回動可能に支持されている。したがって、各副反射素子を円筒部材の周方向に回動させることにより、指向性を現場で容易に調整することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は、この発明の一実施の形態による可変指向性アンテナの構成を示す側面図であり、図2はその要部の正面図であり、図3はその平面図である。また、図4は、この可変指向性アンテナの上部を斜め上方から見た斜視図である。さらに、図5(a)は図1のVA−VA線断面図であり、同図(b)は図1のVB−VB線断面図であり、同図(c)は図1のVC−VC線断面図である。
【0012】
図1〜図5(c)において、この可変指向性アンテナは、放射素子(図示せず)と、放射素子を収納した円筒状のレドーム1と、主反射素子2と、2本の副反射素子3,4とを備える。放射素子は、垂直偏波無指向性アンテナ(同軸ダイポールアンテナ)である。放射素子の長さ方向の中心線とレドーム1の中心線は一致している。レドーム1は、たとえばFRP(繊維強化プラスチック)により形成されている。反射素子2〜4の各々は、金属板を断面コの字形に板金加工したものでもよいし、金属棒でもよい。
【0013】
主反射素子2の上端部は支持部材5によってレドーム1の上端部に固定され、主反射素子2の下端部は支持部材8によってレドーム1の下端部に固定されている。支持部材5は、円板状の上蓋部6と棒状のアーム部7とを含む。上蓋部6は、レドーム1の上端に固定されている。たとえば、上蓋部6の下面に円柱状の突起部を設け、その突起部をレドーム1の上端の開口部に挿嵌することにより、上蓋部6をレドーム1の上端に固定することができる。アーム部7は、上蓋部6の側面から水平方向に突出しており、可変指向性アンテナの正面(図1では右側)の反対側に配置される。
【0014】
支持部材8は、円板状の底蓋部9と棒状のアーム部10とを含む。底蓋部9は、レドーム1の下端に固定されている。たとえば、底蓋部9の上面に円柱状の突起部を設け、その突起部をレドーム1の下端の開口部に挿嵌することにより、底蓋部9をレドーム1の下端に固定することができる。アーム部10は、底蓋部9の側面から水平方向に突出しており、可変指向性アンテナの正面の反対側に配置される。アーム部7と10は、同じ長さに形成されている。
【0015】
主放射素子2の上端部はアーム部7の先端に固定され、その下端部はアーム部10の先端に固定される。これにより、主放射素子2とレドーム1を所定の間隔(たとえば、放射する電波の平均波長の4分の1の長さ)を開けて平行に配置することができる。
【0016】
副反射素子3の上端部は支持部材11によってレドーム1の上端部に支持され、副反射素子3の下端部は支持部材17によってレドーム1の下端部に支持されている。副反射素子3は主反射素子2よりも短く形成されており、支持部材11は支持部材5の下方に配置され、支持部材17は支持部材8の上方に配置されている。
【0017】
支持部材11は、円環状のリング部12と棒状のアーム部13とを含む。リング部12の内径は、レドーム1の外径と略同じ値に設定されている。リング部12の内周部にはレドーム1が挿入されている。リング部12の正面側には切欠き部が設けられており、切欠き部の両側に突起部14,15が設けられている。突起部14,15には貫通孔が形成されており、突起部14,15は、その貫通孔に挿入された樹脂製のネジ16によって締結されている。アーム部13は、リング部12の後側の側面から水平方向に突出しており、可変指向性アンテナの正面側から見て左斜め側後方に配置される。支持部材17は、支持部材11と同じ構成である。
【0018】
副放射素子3の上端部は支持部材11のアーム部13の先端に固定され、その下端部は支持部材17のアーム部13の先端に固定される。これにより、副放射素子3とレドーム1を所定の間隔(たとえば、放射する電波の平均波長の4分の1の長さ)を開けて平行に配置することができる。また、支持部材11,17のネジ16を緩めることにより、副反射素子3をレドーム1の周方向に回動させることができる。また、支持部材11,17のネジ16を締付けることにより、副反射素子3を所望の位置に固定することができる。
【0019】
副反射素子4の上端部は支持部材18によってレドーム1の上端部に支持され、副反射素子4の下端部は支持部材19によってレドーム1の下端部に支持されている。副反射素子4は副反射素子3よりも短く形成されており、支持部材18は支持部材11の下方に配置され、支持部材19は支持部材17の上方に配置されている。支持部材18,19の各々は、支持部材11と同じ構成である。ただし、支持部材18,19のアーム部13は、可変指向性アンテナの正面側から見て右斜め側後方に配置される。
【0020】
副放射素子4の上端部は支持部材18のアーム部13の先端に固定され、その下端部は支持部材19のアーム部13の先端に固定される。これにより、副放射素子4とレドーム1を所定の間隔(たとえば、放射する電波の平均波長の4分の1の長さ)を開けて平行に配置することができる。また、支持部材18,19のネジ16を緩めることにより、副反射素子4をレドーム1の周方向に回動させることができる。また、支持部材18,19のネジ16を締付けることにより、副反射素子4を所望の位置に固定することができる。
【0021】
なお、支持部材5,8,11,17〜19の各々は、たとえば樹脂成型品であり、絶縁材料で形成されている。これにより、支持部材5,8,11,17〜19を金属材料で形成した場合に比べ、アーム部7,10,13の長さを短くすることができ、装置寸法の小型化を図ることができる。支持部材5,8,11,17〜19を金属材料で形成すると、支持部材11,17〜19も反射素子2〜4の一部を構成するので、反射素子2〜4とレドーム1内の放射素子の距離を大きくする必要がある。
【0022】
また、図3に示すように、支持部材5の上蓋部6の上面には、支持部材5のアーム部7と支持部材11のアーム部13との間の角度θ1と、支持部材5のアーム部7と支持部材18のアーム部13との間の角度θ2とを設定するための目盛が付けられている。また、各アーム部13の上面のレドーム1側の端部には、アーム部13の中心を示すマークMが付けられている。
【0023】
作業者は、支持部材11,17〜19の各ネジ16を緩め、上蓋部6の目盛と各アーム部13のマークMを見ながら、副反射素子3,4をレドーム1の周方向に回動させることにより、副反射素子3,4を所望の位置に移動させることができる。支持部材5のアーム部7と支持部材11のアーム部13との間の角度θ1と、支持部材5のアーム部7と支持部材18のアーム部13との間の角度θ2とは、同じ角度に設定される(θ1=θ2)。支持部材11,17〜19の各ネジ16を締めることにより、副反射素子3,4の位置を固定することができる。
【0024】
また、図1および図2に示すように、この可変指向性アンテナは、支持台20と取付け具24を備える。支持台20は、断面がコの字形の3つの金具21〜23を含む。金具21は、2本の脚部を下向きにして配置されており、その中央部には貫通孔が形成されている。支持部材8の底蓋部9の下面には円柱状の突起部が形成されており、その突起部は金具21の貫通孔に挿入される。また、その突起部の外周部にはネジ溝が形成されており、その突起部にナット25が螺合されて底蓋部9が金具21に固定されている。
【0025】
また、金具22は2本の脚部を上向きにして配置されており、金具22の2本の脚部は金具21の2本の脚部を挟むように配置されている。金具21の下端部の4つの角の各々には貫通孔が形成されている。金具21の4つの貫通孔に対応して、金具22にも4つの貫通孔が形成されている。金具22の各端部の2つの貫通孔のうちの一方側(図1中の右側)の貫通孔は長孔22aにされている。長孔22aは、金具22の他方側(図1中の左側)の貫通孔を中心とする円弧状に形成されている。金具21,22の4対の貫通孔の各々にボルト31が挿入され、各ボルト31にナット32が螺合される。
【0026】
各ボルト31およびナット32を緩めることにより、図6(a)〜(c)に示すように、可変指向性アンテナの仰角θ3を−30度から+30度までの任意の角度に調整することが可能となっている。長孔22aに挿入されたボルト31が長孔22aの中央に位置する場合は、図6(a)に示すように、仰角θ3は0度となる。そのボルト31が長孔22aの上端に位置する場合は、図6(b)に示すように、仰角θ3は+30度となる。そのボルト31が長孔22aの下端に位置する場合は、図6(c)に示すように、仰角θ3は−30度となる。各ボルト31およびナット32を締めると、金具21と22は固定される。
【0027】
また、図1に示すように、金具23は2本の脚部を下向きにして配置されており、その上面の一方側(図1中の右側)の端部の上に金具22が搭載される。図5(c)に示すように、金具22と23が重なる領域において金具22に4つの円弧状の長孔22b〜22eが形成され、金具23に5個の貫通孔23a〜23eが形成されている。長孔22b〜22eは所定の大きさの円に沿って等角度間隔で形成され、貫通孔23aはその円の中心に形成され、貫通孔23b〜23eはそれぞれ長孔22b〜22eの中央に形成されている。貫通孔23a〜23eの各々にボルトが挿入され、各ボルトにナットが螺合されて金具22と23が締結される。
【0028】
各ボルトおよびナットを緩めることにより、図7(a)〜(c)に示すように、可変指向性アンテナの方位角θ4を−15度から+15度までの任意の角度に調整することが可能となっている。長孔22b〜22eに挿入されたボルトが長孔22b〜22eの中央に位置する場合は、図7(a)に示すように、方位角θ4は0度となる。そのボルトが図5(c)の貫通孔23aの位置から見て長孔22b〜22eの右端に位置する場合は、図7(b)に示すように、方位角θ4は+15度となる。そのボルトが長孔22b〜22eの左端に位置する場合は、図7(c)に示すように、方位角θ4は−15度となる。各ボルトおよびナットを締めると、金具22と23は固定される。
【0029】
取付け具24は、金属板を断面M字形に板金加工したものである。取付け具24の2本の脚部は横側から金具23の2本の脚部の間に挿入されており、取付け具24と金具23は複数組のボルトおよびナットで固定されている。これにより、取付け具24の頂部の断面3角形の溝24aは、支持台20の後側(図1の左側)において垂直方向に延びるように配置される。また、取付け具24の各肩部には、2つの貫通孔24b,24cが開けられている。
【0030】
図1に示すように、取付け具24の溝24aを電柱26の上端部の側面に当接させ、両肩部の2つの貫通孔24bに1本のベルト部材27を通し、両肩部の2つの貫通孔24cにもう1本のベルト部材27を通し、電柱26を介して各ベルト部材27の端部同士を固着することにより、可変指向性アンテナを電柱26の上端部に固定することができる。
【0031】
図8(a)(b)および図9(a)(b)は、この可変指向性アンテナの指向性を示す図である。指向性の測定には、590MHzの電波を使用した。図8(a)は、支持部材5のアーム部7と支持部材11のアーム部13との間の角度θ1を90度に設定するとともに、支持部材5のアーム部7と支持部材18のアーム部13との間の角度θ2を90度に設定した場合の指向性を示している。図8(a)の0度方向は、可変指向性アンテナの正面方向(図3の右方向)を示している。この場合、半値角は約120度であった。
【0032】
図8(b)はθ1=θ2=50度の場合の指向性を示しており、この場合の半値角は約150度であった。図9(a)はθ1=θ2=25度の場合の指向性を示しており、この場合の半値角は約180度であった。図9(b)はθ1=θ2=0度の場合の指向性を示しており、この場合の半値角は約195度であった。θ1=θ2=0度の場合、実際には副放射素子3,4を取り外して測定した。このように、θ1,θ2を調整することにより、指向性を調整することができた。
【0033】
また、図10は、この可変指向性アンテナの利得の周波数特性を示す図である。図10において、周波数の範囲は470〜770MHzである。日本では、UHFテレビ放送における放送電波の周波数範囲は470〜770MHz(13〜62チャンネル)である。特に、地上波デジタル放送の場合、周波数範囲は470〜710MHzである。アンテナの利得は、上記の角度θ1=θ2が90度の場合、50度の場合、25度の場合、0度の場合で測定した。図10から、このアンテナはいずれの場合も、広い周波数範囲において十分に高い利得を有することが分かる。
【0034】
また、上記の角度θ1=θ2が大きいほど利得が高くなることが分かった。これは、図8(a)(b)および図9(a)(b)で示したように、上記の角度θ1=θ2が大きいほどアンテナの半値角が小さくなり、アンテナから放射されるビーム幅が狭くなることに対応している。
【0035】
この実施の形態では、放射素子を円筒状のレドーム1に収容し、主反射素子2を支持部材5,8によってレドーム1に固定し、副反射素子3を支持部材11,17によってレドーム1の周方向に回動可能に支持し、副反射素子4を支持部材18,19によってレドーム1の周方向に回動可能に支持した。したがって、可変指向性アンテナを現場に設置した後においても、副反射素子3,4の各々をレドーム1の周方向に回動させることにより、指向性を容易に調整することができる。
【0036】
また、支持部材5の上蓋部6の上面にアーム部7,13間の角度θ1,θ2を設定するための目盛を設けるとともに、各アーム部13の上面にアーム部13の中心を示すマークMを設けたので、アーム部7,13間の角度θ1,θ2を容易かつ正確に設定することができる。
【0037】
また、支持台20の金具22に長孔22a〜22eを設け、アンテナの仰角θ3および方位角θ4を調整可能にしたので、可変指向性アンテナを現場に設置した後においても、仰角θ3および方位角θ4を容易に調整することができる。
【0038】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】この発明の一実施の形態による可変指向性アンテナの構成を示す側面図である。
【図2】図1に示した可変指向性アンテナの要部を示す正面図である。
【図3】図1に示した可変指向性アンテナを示す平面図である。
【図4】図1に示した可変指向性アンテナの上端部を斜め上方から見た斜視図である。
【図5】図1に示した可変指向性アンテナの断面図である。
【図6】図1に示した支持台の動作を示す図である。
【図7】図1に示した支持台の他の動作を示す図である。
【図8】図1に示した可変指向性アンテナの指向性を示す図である。
【図9】図1に示した可変指向性アンテナの指向性を示す他の図である。
【図10】図1に示した可変指向性アンテナの利得の周波数特性を示す図である。
【符号の説明】
【0040】
1 レドーム、2 主反射素子、3,4 副反射素子、5,8,11,17〜19 支持部材、6 上蓋部、7,10,13 アーム部、9 底蓋部、12 リング部、14,15 突起部、16 ネジ、20 支持台、21〜23 金具、22a〜22e 長孔、23a〜23e,24b,24c 貫通孔、24 取付け具、24a 溝、25,32 ナット、26 電柱、27 ベルト部材、31 ボルト、M マーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射素子と主反射素子と複数の副反射素子とを備え、指向性の調整が可能な可変指向性アンテナであって、
前記放射素子を収納した円筒部材と、
前記主反射素子を前記円筒部材に平行に支持する第1の支持部材と、
各副反射素子に対応して設けられ、対応する副反射素子を前記円筒部材に平行に支持する第2の支持部材とを備え、
前記第1の支持部材は、
その一方端が前記主反射素子の上端部に固定され、その他方端が前記円筒部材の上端部に固定された第1のアーム部と、
その一方端が前記主反射素子の下端部に固定され、その他方端が前記円筒部材の下端部に固定された第2のアーム部とを含み、
前記第2の支持部材は、
それらの内周部に前記円筒部材が挿入され、各々が前記円筒部材の周方向に回動可能に設けられた第1および第2のリング部と、
その一方端が対応する副反射素子の上端部に固定され、その他方端が前記第1のリング部に固定された第3のアーム部と、
その一方端が対応する副反射素子の下端部に固定され、その他方端が前記第2のリング部に固定された第4のアーム部とを含む、可変指向性アンテナ。
【請求項2】
さらに、前記円筒部材の上端に設けられ、その表面に前記第1および第3のアーム部の間の角度を設定するための目盛が付けられた蓋部材を備える、請求項1に記載の可変指向性アンテナ。
【請求項3】
前記第1〜第4のアーム部は絶縁材料で形成されている、請求項1または請求項2に記載の可変指向性アンテナ。
【請求項4】
さらに、前記円筒部材の下端部に設けられ、前記円筒部材の仰角を調整する仰角調整手段と、
前記円筒部材の下端部に設けられ、前記円筒部材の方位角を調整する方位角調整手段とを備える、請求項1から請求項3までのいずれかに記載の可変指向性アンテナ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−50791(P2010−50791A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−213802(P2008−213802)
【出願日】平成20年8月22日(2008.8.22)
【出願人】(000109668)DXアンテナ株式会社 (394)
【Fターム(参考)】