説明

可撓性配線板及び電子部品

【課題】絶縁層に対する熱的ダメージを回避でき、且つ熱接着による組立が容易な可撓性配線板を得ること。
【解決手段】耐熱性樹脂層の片面に、イソシアヌレート化合物を硬化剤として含有するポリカーボネートポリウレタン樹脂層200及び金属箔層32を、この順序で積層した部分を含んでいる。金属箔層32はパターン化されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可撓性配線板及びこれを用いた電子部品に関する。
【背景技術】
【0002】
可撓性配線板は、銅箔の一面に絶縁層を接着したものであって、可撓性があり、曲げて用いることができるため、限られた空間内の配線に適していること、特殊な形状の電子素子に対しても、添設できることなどの利点があり、各種の電子機器に用いられている。
【0003】
通常、絶縁層としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの汎用樹脂が使用されているが、これらの樹脂は耐熱性に乏しく、直接半田付される可撓性配線板には使用することができない。
【0004】
そこで、耐熱性の要求される可撓性配線板の絶縁層として、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂などの耐熱性樹脂が使用されている。しかし、ポリイミド樹脂などの耐熱性樹脂を絶縁層として使用する場合、その耐熱性が高いゆえに、ポリイミド樹脂などは単体では、熱接着による接着が困難である。
【0005】
ポリイミド樹脂などの熱接着性に関する問題点を解決する手段として、回路基板の用途では、熱硬化型シリコン系樹脂を接着剤として用い、ポリイミド樹脂を接着せしめる方法(特許文献1)、エポキシ系樹脂を接着剤として配合し、ポリアミドイミド樹脂を接着せしめる方法(特許文献2)などが提案されている。
しかし、この場合でも、熱接着に高温、かつ、高圧の圧着が必要で、更に、熱硬化にも同様に高温で長時間の処理が必要となる。
【特許文献1】特公昭63−30797号公報
【特許文献2】特許第3223894号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、金属箔層と絶縁層との間の接着性、及び、対象物に対する接着性に優れた可撓性配線板、及び、この可撓性配線板を用いた高性能の電子部品を提供することである。
【0007】
本発明のもう1つの課題は、絶縁層に対する熱的ダメージを回避し得る可撓性配線板、この可撓性配線板を用いた高性能の電子部品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するため、本発明に係る可撓性配線板は、イソシアヌレート化合物を硬化剤として含有するポリカーボネートポリウレタン樹脂層の両面のうち片面に金属箔層が隣接し、前記金属箔層が隣接していないもう片面にポリアミドイミド樹脂を含有する耐熱性樹脂層が隣接する。前記金属箔層はパターン化されている。
【0009】
上述した可撓性配線板において、イソシアヌレート化合物を硬化剤として含有するポリカーボネートポリウレタン樹脂層は優れた接着性を有する。その為、金属箔層にポリアミドイミド樹脂層のみを設けた従来の場合と異なって、接着処理工程において、高温高圧処理が不要であり、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層の接着力を利用して、接着処理工程を短時間で終了させることが可能になる。
【0010】
これは金属箔層がパターン化されているので、金属箔層の存在しない部分のポリカーボネートポリウレタン樹脂層を対象物に接触させ、熱硬化させることにより、対象物の所定の位置に接着させることができるためである。その場合、ポリカーボネートポリウレタン樹脂は金属箔層の厚さ分だけ、接着相手の部材から浮き上がることになるが、ポリカーボネートポリウレタン樹脂も、ポリアミドイミド樹脂も柔軟なため、金属箔層のない部分では、両樹脂層が変形し、対象物に確実に接着することが可能である。
【0011】
前記ポリカーボネートポリウレタン樹脂層は、金属箔層と隣接していない面が耐熱性の高いポリアミドイミド樹脂を含有する耐熱性樹脂層に隣接しているので、全体として高い耐熱性を保持し、所定の位置への添設時に絶縁層に対する熱的ダメージを回避可能である。
【0012】
更に、本発明は、上述した可撓性配線板の一つの適用例として、可撓性配線板を備えた電子部品、例えばアイソレータ等の非可逆回路素子についても開示する。
【0013】
また、前記イソシアヌレート化合物を硬化剤として含有するポリカーボネートポリウレタン樹脂層として、前記イソシアヌレート化合物は、前記ポリカーボネートポリウレタン樹脂に対して5〜30wt%含有されることが好ましい。ポリカーボネートポリウレタン樹脂層は上述したように優れた接着性を示すが、前記範囲内のイソシアヌレート化合物の添加により、より優れた耐熱性と熱接着性を示す。
【0014】
前記ポリアミドイミド樹脂として、ガラス転移温度が300℃以上であるものがより好ましい。なぜなら、ガラス転移温度が300℃以上の前記ポリアミドイミド樹脂は、ハンダ付けでの耐熱性に優れ、特にスポットハンダ付けに適している。スポットハンダ付けでは配線板の温度が部分的に300℃近くにまでなる。
【0015】
前記ポリアミドイミド樹脂層として、前記ポリアミドイミド樹脂に対してエポキシ樹脂を2〜20wt%混合してなる前記ポリアミドイミド樹脂層が好ましい。このエポキシ樹脂は、ポリアミドイミド樹脂中のアミド基やカルボキシル基等と架橋反応し、三次元構造となり耐熱性や耐薬品性が向上する。又、耐アルカリ性を改善し、樹脂膜の収縮を防止する効果も持つ。20wt%を超えると、耐熱性が低下する。2wt%未満では、耐アルカリ性が改善されないし、樹脂膜の収縮を防止することもできない。
【発明の効果】
【0016】
以上述べたように、本発明によれば、次のような効果が得られる。
(1)金属箔層と絶縁層との間の接着性、及び、対象物に対する接着性に優れた可撓性配線板、及び、この可撓性配線板を用いた高性能の電子部品を提供することができる。
(2)絶縁層に対する熱的ダメージを回避し得る可撓性配線板、この可撓性配線板を用いた高性能の電子部品を提供することができる。
【0017】
本発明の他の目的、構成及び利点については、添付図面を参照し、更に詳しく説明する。但し、添付図面は、単なる例示に過ぎない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は本発明に係る可撓性配線板の断面構造を模式的に示す図である。図を参照すると、耐熱性樹脂層100の一面に、イソシアヌレート化合物を硬化剤として含有するポリカーボネートポリウレタン樹脂層200及び金属箔層301、302を、この順序で積層してある。耐熱性樹脂層100、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層200及び金属箔層301、302は本発明の形態から選択されるものであれば特に限定はしない。
【0019】
上述した可撓性配線板において、イソシアヌレート化合物を硬化剤として含有するポリカーボネートポリウレタン樹脂層200は優れた接着性を有する。その為、金属箔層301、302にポリアミドイミド樹脂層のみを設けた従来の場合と異なって、接着処理工程において、高温高圧処理が不要であり、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層200の接着力を利用して、接着処理工程を短時間で終了させることが可能になる。
【0020】
ポリカーボネートポリウレタン樹脂層200は、金属箔層301、302と隣接していない面が耐熱性の高いポリアミドイミド樹脂を含有する耐熱性樹脂層100に隣接しているので、全体として高い耐熱性を保持し、所定の位置への添設時に絶縁層に対する熱的ダメージを回避することができる。
【0021】
イソシアヌレート化合物を硬化剤として含有するポリカーボネートポリウレタン樹脂層200、金属箔層301、302または、ポリアミドイミド樹脂を含有する耐熱性樹脂層100の厚みは特に限定されるものでないが、5μm〜100μmの範囲で選択することができる。したがって、本発明に係る可撓性配線板は、実際には、非常に薄い可撓性のあるフィルムまたはシート状となる。
【0022】
イソシアヌレート化合物を硬化剤として含有するポリカーボネートポリウレタン樹脂層200において、硬化剤となるイソシアヌレート化合物は、ポリカーボネートポリウレタン樹脂に対して5wt%〜30wt%の範囲で含有させることが好ましい。5wt%〜30wt%の範囲のイソシアヌレート化合物の含有により、優れた熱接着性を示すようになる。5wt%未満の添加では耐熱性に劣り、30wt%を超える添加では後述するブロッキング(貼り付き)が起きて可撓性配線板の形成が困難になる。
【0023】
ポリアミドイミド樹脂を含有する耐熱性樹脂層100において、エポキシ樹脂をポリアミドイミド樹脂に対して、2〜20wt%の範囲で含有させることが好ましい。この範囲のエポキシ樹脂は、ポリアミドイミド樹脂中のアミド基やカルボキシル基等と架橋反応し、三次元構造となり耐熱性や耐薬品性が向上する。また、耐アルカリ性を改善し樹脂膜の収縮を防止する効果も持つ。20wt%を超えると、耐熱性が低下する。2wt%未満では、耐アルカリ性が改善されないし、樹脂膜の収縮を防止することもできない。
【0024】
また、ポリアミドイミド樹脂は、ガラス転移温度が300℃以上であるものが好ましい。ガラス転移温度が300℃以上のポリアミドイミド樹脂を使用することにより、ハンダ付けでの耐熱性に優れたものとなり、特にスポットハンダ付けに適したものとなる。
金属箔層301、302は、好ましくは銅箔で構成され、使用目的に合わせてパターン化されている。
【0025】
イソシアヌレート化合物を硬化剤として含有するポリカーボネートポリウレタン樹脂層200、ポリアミドイミド樹脂を含有する耐熱性樹脂層100は、セラミック誘電体もしくは磁性粉末または両者を含んでいてもよい。セラミック誘電体粉末は見かけ上の比誘電率を向上させるために用いることができ、磁性粉末は、比透磁率を向上させるために用いることができる。磁性粉末としては、フェライト磁性粉末等を用いることができる。
【0026】
次に、図2を参照して、図1に示した可撓性配線板の使用状態を説明する。図2において、可撓性配線板3は、図1を参照して説明した本発明に係る可撓性配線板で構成され、金属層301、302を、対象物4に向き合わせた状態で、対象物4の外面に接着されている。本発明では、適切な耐熱性と熱接着性を兼ね備えたイソシアヌレート化合物の硬化剤を使用して硬化処理したポリカーボネートポリウレタン樹脂層200の一面に、金属箔層301、302が設けられているので、金属箔層面側を対象物4に添設し、可撓性配線板を対象物4の所定の位置に接着させることができる。図中、太線で示された部位が対象物4とポリカーボネートポリウレタン樹脂層200の接着面であり、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層200は接する領域で全て接着する。
【0027】
接着状態において、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層200は金属箔層301、302の厚さ分だけ、接着相手の部材から浮き上がることになるが、金属箔層のない部分では、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層200及び耐熱樹脂層100で構成される絶縁樹脂膜が柔軟なため、変形し、対象物4に接する面で接着することが可能である。
【0028】
上記の可撓性配線板において、耐熱性樹脂層100と、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層200とが互いに隣接し、全体として、絶縁層として機能する。半田付時などに、外部からの熱を受ける金属箔層301、302には、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層200が隣接するが、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層200は、耐熱性樹脂層100と隣接し、裏打ちされた状態にある。したがって、形状が保持されることになり、結果として、耐熱性の高い絶縁層を構成しえる。
【0029】
上述した可撓性配線板は、一般的に、図3〜図6に示す工程によって製造できる。まず、銅箔でなる金属箔層300の上に、ポリカーボネートポリウレタン樹脂200を塗布にて形成し、乾燥させる。具体的には、ポリカーボネートポリウレタン樹脂と、イソシアヌレート化合物とを、ポリカーボネートポリウレタン樹脂に対して、5〜30wt%加えたものを、溶剤メチルエチルケトン(以下MEKと称する)で溶解し、20wt%濃度のラッカー溶液を作成する。
【0030】
そして、このラッカー溶液を、銅箔でなる金属箔層300の上に、乾燥上がりの層厚が5μmになるようにアプリケータを用いて塗布し、乾燥させる。
【0031】
次に、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層200の上に、ポリアミドイミド樹脂を含有する耐熱性樹脂と溶剤の混合液を、乾燥上がりの層厚が5μmとなるように、例えばアプリケータを用いて塗布し、乾燥させる。
【0032】
次いで、このシートを180〜200℃、3〜12時間の環境で硬化反応をさせる。
【0033】
次に、金属箔層300の上に、フォトレジストマスクを塗布し、フォトリソグラフィを実行し、図4に示すように、所望のパターンで、レジスト膜501、502を形成する。フォトリソグラフィ工程では、紫外線硬化処理などを実行した後、エッチング処理して、図5に示すように、パターン化された金属箔層301、302を得ることができる。
【0034】
この後、レジストマスク501、502を剥離することにより、図6に示すように、耐熱性樹脂層100に隣接させたポリカーボネートポリウレタン樹脂層200の表面に所定のパターンを有する金属箔層301、302を有する可撓性配線板材が得られる。これを、所定の寸法に裁断し、所望の可撓性配線板が得られる。なお、上述した各種数値、パターン、及び、工程等は、説明の具体化のための例示に過ぎず、これに限定する趣旨ではない。
【0035】
次に比較例及び実施例を挙げて本発明の内容を更に具体的に説明する。
【0036】
比較例1
ポリアミドイミド樹脂(東洋紡績製バイロマックス HR14ET 固形分濃度:30wt% Tg:250℃)を、溶剤の混合液(エチルアルコールとトルエンとの重量比1:1)を用いて溶解し、20wt%濃度のラッカー溶液を作成し、さらにエポキシ樹脂(ストルアス社製Epofix Resin)をポリアミドイミド樹脂に対して5wt%加えた。このラッカー溶液を、厚み12μmの電解銅箔(古河サーキット社製 F1-WS-12)の上に、乾燥上がり層厚10μmになるように、アプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。
【0037】
次に、金属銅面側にフォトレジストドライフィルム(日立化成工業製フォテックRY−3215)をラミネートし、高圧水銀灯により所定パターンを露光した。次に無水炭酸ナトリウム水溶液(0.8wt%)をスプレーして現像した。次いで金属銅面を30分エッチング処理した。(材料:水400cc、硫酸(比重1.84g/cc)5cc、プリポジットエッチ748(シプレイ社製)18gの混合溶液)、次いでマスク剥離(材料:水酸化ナトリウム水溶液(2wt%)、50℃、時間:1分間)を行い所定の寸法の可撓性配線板を作成した。
【0038】
こうして得られた可撓性配線板を、所定の寸法に裁断し、組み立て工程において、順次折曲げ・加熱を行い、熱接着によって、構造体を作成した。しかし、ポリアミドイミド樹脂は280℃まで加熱しても接着しないだけでなく、樹脂が硬く、クラック等が入り、目的の物は得られなかった。
【0039】
比較例2
ポリイミドの前駆体((株)アイ.エス.テイ製 RC5057 固形分濃度:15wt%)を、厚み12μmの電解銅箔(古河サーキット社製 F1-WS-12)の上に、乾燥上がり層厚10μmになるようにアプリケータを用いて塗布し、乾燥し巻き取った。次に、300℃で12時間のキュア処理を行った。
【0040】
次に、金属銅面側にフォトレジストドライフィルム(日立化成工業製フォテックRY−3215)をラミネートし、高圧水銀灯により所定パターンを露光した。次に無水炭酸ナトリウム水溶液(0.8wt%)をスプレーして現像した。次いで金属銅面を30分エッチング処理した。(材料:水400cc、硫酸(比重1.84g/cc)5cc、プリポジットエッチ748(シプレイ社製)18gの混合溶液)、次いでマスク剥離(材料:水酸化ナトリウム水溶液(2wt%)、50℃、時間:1分間)を行い、所定の寸法の可撓性配線板の作成を試みた。
【0041】
しかし、マスク剥離工程において、この工程で使用した水酸化ナトリウム水溶液への耐性が不足していたためなのか、明確ではないが、樹脂層が破れてしまい、所望の寸法の可撓性配線板は得られなかった。
【0042】
比較例3
ポリエステルウレタン樹脂(東洋紡績製バイロン UR-8700 固形分濃度:30wt% Tg:−22℃)に対して、イソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業製 コロネートL)を、15wt%加え、更に溶剤MEKで溶解し、20wt%濃度のラッカー溶液を作成した。
【0043】
このラッカー溶液を、厚み12μmの電解銅箔(古河サーキット社製 F1-WS-12)の上に、乾燥上がり層厚が10μmになるように、アプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後に巻き取った。
【0044】
次に、100℃で12時間のキュア処理を行った。次に、金属銅面側にフォトレジストドライフィルム(日立化成工業製フォテックRY−3215)をラミネートし、高圧水銀灯により所定パターンを露光した。次に無水炭酸ナトリウム水溶液(0.8wt%)をスプレーして現像した。次いで金属銅面を30分エッチング処理した。(材料:水400cc、硫酸(比重1.84g/cc)5cc、プリポジットエッチ748(シプレイ社製) 18gの混合溶液)、次いでマスク剥離(材料:水酸化ナトリウム水溶液(2wt%)、50℃、時間:1分間)を行い所定の寸法を有する可撓性配線板の作成を試みた。
【0045】
しかし、マスク剥離工程において、樹脂層が破れ所望の寸法の可撓性配線板は得られなかった。原因はポリエステルウレタン樹脂中にエステル基を有するので、この工程で使用した水酸化ナトリウム水溶液ヘの耐性が不足していたため、と考える。
【0046】
比較例4
ポリカーボネートポリウレタン樹脂 (日本ポリウレタン工業製 N5230 固形分濃度:30wt% Tg:−33℃ 軟化点:130℃)に対して、イソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業製 ミリオネートMR200)を、15wt%加え、更に、溶剤MEKで溶解し、20wt%濃度のラッカー溶液を作成した。
【0047】
このラッカー溶液を、厚み12μmの電解銅箔(古河サーキット社製 F1-WS-12)の上に、乾燥上がり層厚10μmになるように、アプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。
【0048】
次に、100℃で12時間のキュア処理を行った。次に、金属銅面側にフォトレジストドライフィルム(日立化成工業製フォテックRY−3215)をラミネートし、高圧水銀灯により所定パターンを露光した。次に無水炭酸ナトリウム水溶液(0.8wt%)をスプレーして現像した。次いで金属銅面を30分エッチング処理した。(材料:水400cc、硫酸(比重1.84g/cc)5cc、プリポジットエッチ748(シプレイ社製)18gの混合溶液) 次いでマスク剥離(材料:水酸化ナトリウム水溶液(2wt%)、50℃、時間:1分間)を行い所定の寸法の可撓性配線板を作成した。
【0049】
こうして得られた可撓性配線板を、所定の寸法に裁断し、組み立て工程において、順次折曲げ・加熱を行い、熱接着によって構造体を作成した。
【0050】
しかし、耐熱性が不足して配線パターンが変形し、所望の構造体は得られなかった。
【0051】
比較例5
ポリカーボネートポリウレタン樹脂 (日本ポリウレタン工業製 N5199 固形分濃度:30wt% Tg:−29℃ 軟化点:105℃)に対して、イソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業製 ミリオネートMR200)を、15wt%加え、溶剤MEKで溶解して、20wt%濃度のラッカー溶液を作成した。このラッカー溶液を、厚み12μmの電解銅箔(古河サーキット社製 F1-WS-12)の上に、乾燥上がり層厚が5μmになるようにアプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。
【0052】
次に、ポリアミドイミド樹脂(東洋紡績製 バイロマックス HR11NN 固形分濃度:15wt% Tg:300℃)にエポキシ樹脂(ストルアス社Epofix Resin)(ポリアミドイミド樹脂に対して5%)を加えたこの樹脂溶液を、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層の上に、乾燥上がり層厚が5μmになるようにアプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。
【0053】
次に、180℃で3時間のキュア処理を行った。次に、金属銅面側にフォトレジストドライフィルム(日立化成工業製フォテックRY−3215)をラミネートし、高圧水銀灯により所定パターンを露光した。次に無水炭酸ナトリウム水溶液(0.8wt%)をスプレーして現像した。次いで金属銅面を30分エッチング処理した。(材料:水400cc、硫酸(比重1.84g/cc)5cc、プリポジットエッチ748(シプレイ社製)18gの混合溶液) 次いでマスク剥離(材料:水酸化ナトリウム水溶液(2wt%)、50℃、時間:1分間)を行い所定の寸法の可撓性配線板を作成した。
【0054】
こうして得られた可撓性配線板を、所定の寸法に裁断し、組み立て工程において、金属箔層面側を対象物4に添設し、順次折曲げ加熱を行い、熱接着によって構造体を作成した。しかし、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層200の耐熱性が不足し、溶融粘度が低いため、所定の位置に接着できなかった。
【0055】
比較例6
ポリカーボネートポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン工業製N5230 固形分濃度30wt% Tg:−33℃ 軟化点:130℃)に対してイソシアヌレート化合物(日本ポリウレタン工業製 コロネート2030)を15wt%加え、更に溶剤MEKで溶解し、20wt%濃度のラッカー溶液を作成した。
【0056】
このラッカー溶液を、厚み12μmの電解銅箔(古河サーキット社製F1-WS-12)の上に乾燥上がり層厚10μmになるようにアプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後に巻き取った。
【0057】
次に100℃、12時間のキュア処理を行った。次に、金属銅面側にフォトレジストドライフィルム(日立化成工業製フォテックRY−3215)をラミネートし、高圧水銀灯により所定パターンを露光した。次に無水炭酸ナトリウム水溶液(0.8wt%)をスプレーして現像した。次いで金属銅面を30分エッチング処理した。(材料:水400cc、硫酸(比重1.84g/cc)5cc、プリポジットエッチ748(シプレイ社製)18gの混合溶液)。
【0058】
次いで、マスク剥離(材料:水酸化ナトリウム水溶液(2wt%)、50℃、時間:1分間)を行い所定の寸法の可撓性配線板を作成した。こうして得られた可撓性配線板を所定の寸法に裁断し、順次折曲げ加熱を行い、熱接着によって構造体を作成したが、接着できるものの、配線板の変形が大きく、所望の構造体は得られなかった。
【0059】
実施例1
ポリカーボネートポリウレタン樹脂 (日本ポリウレタン工業製 N5199 固形分濃度:30wt% Tg:−29℃ 軟化点:105℃)に対して、イソシアヌレート化合物(日本ポリウレタン工業製 コロネート2030)を、15wt%加え、更に、溶剤MEKで溶解して、20wt%濃度のラッカー溶液を作成した。この樹脂溶液を、厚み12μmの電解銅箔(古河サーキット社製 F1-WS-12)の上に、乾燥上がり層厚5μmになるように、アプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。
【0060】
次に、ポリアミドイミド樹脂(東洋紡績製バイロマックス HR11NN 固形分濃度:15wt% Tg:300℃) にエポキシ樹脂(ストルアス社Epofix Resin)(ポリアミドイミド樹脂に対して5wt%)を加えたこの樹脂溶液を、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層の上に、乾燥上がり層厚5μmになるように、アプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。次いで、180℃で3時間のキュア処理を行った。
【0061】
次に、金属銅面側にフォトレジストドライフィルム(日立化成工業製フォテックRY−3215)をラミネートし、高圧水銀灯により所定パターンを露光した。次に無水炭酸ナトリウム水溶液(0.8wt%)をスプレーして現像した。次いで金属銅面を30分エッチング処理した。(材料:水400cc、硫酸(比重1.84g/cc)5cc、プリポジットエッチ748(シプレイ社製)18gの混合溶液) 次いでマスク剥離(材料:水酸化ナトリウム水溶液(2wt%)、50℃、時間:1分間)を行い所定の寸法の可撓性配線板を作成した。
【0062】
こうして得られた可撓性配線板を、所定の寸法に裁断し、組み立て工程において、金属箔層面側を対象物4に添設し、順次、折曲げ・加熱を行い、熱接着によって構造体を作成した。
【0063】
実施例2
ポリカーボネートポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン工業製 N5230 固形分濃度:30wt% Tg:−33℃ 軟化点:130℃)に対して、イソシアヌレート化合物(日本ポリウレタン工業製 コロネートHX)を、15wt%加え、溶剤MEKで溶解して20wt%濃度のラッカー溶液を作成した。
【0064】
得られたラッカー溶液を、厚み12μmの電解銅箔(古河サーキット社製 F1-WS-12)の上に、乾燥上がり層厚5μmになるようにアプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。
【0065】
次に、ポリアミドイミド樹脂(東洋紡績製バイロマックス HR11NN 固形分濃度:15wt% Tg:300℃) にエポキシ樹脂(ストルアス社Epofix Resin)(ポリアミドイミド樹脂に対して5wt%)を加えたこの樹脂溶液を、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層の上に、乾燥上がり層厚5μmになるようにアプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。次いで、180℃で3時間のキュア処理を行った。
【0066】
次に、金属銅面側にフォトレジストドライフィルム(日立化成工業製フォテックRY−3215)をラミネートし、高圧水銀灯により所定パターンを露光した。次に無水炭酸ナトリウム水溶液(0.8wt%)をスプレーして現像した。次いで金属銅面を30分エッチング処理した。(材料:水400cc、硫酸(比重1.84g/cc)5cc、プリポジットエッチ748(シプレイ社製)18gの混合溶液) 次いでマスク剥離(材料:水酸化ナトリウム水溶液(2wt%)、50℃、時間:1分間)を行い所定の寸法の可撓性配線板を作成した。
【0067】
こうして得られた可撓性配線板を、所定の寸法に裁断し、組み立て工程において、金属箔層面側を対象物4に添設し、順次折曲げ・加熱を行い、熱接着によって構造体を作成した。
【0068】
実施例3
ポリカーボネートポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン工業製 N5230 固形分濃度:30wt% Tg:−33℃ 軟化点:130℃)に対し、イソシアヌレート化合物(日本ポリウレタン工業製 コロネート2030)を、15wt%加え、更に、溶剤MEKで溶解して、20wt%濃度のラッカー溶液を作成した。
【0069】
得られたラッカー溶液を、厚み12μmの電解銅箔(古河サーキット社製 F1-WS-12)の上に、乾燥上がり層厚5μmになるようにアプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。
【0070】
次に、ポリアミドイミド樹脂(東洋紡績製バイロマックス HR16NN 固形分濃度:15wt% Tg:320℃) にエポキシ樹脂(ストルアス社Epofix Resin)(ポリアミドイミド樹脂に対して5wt%)を加えたこの樹脂溶液を、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層の上に、乾燥上がり層厚5μmになるようにアプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。次いで、180℃で3時間のキュア処理を行った。
【0071】
次に、金属銅面側にフォトレジストドライフィルム(日立化成工業製フォテックRY−3215)をラミネートし、高圧水銀灯により所定パターンを露光した。次に無水炭酸ナトリウム水溶液(0.8wt%)をスプレーして現像した。次いで金属銅面を30分エッチング処理した。(材料:水400cc、硫酸(比重1.84g/cc)5cc、プリポジットエッチ748(シプレイ社製)18gの混合溶液)、次いでマスク剥離(材料:水酸化ナトリウム水溶液(2wt%)、50℃、時間:1分間)を行い所定の寸法の可撓性配線板を作成した。
【0072】
こうして得られた可撓性配線板を、所定の寸法に裁断し、組み立て工程において、金属箔層面側を対象物4に添設し、順次折曲げ,加熱を行い、熱接着によって構造体を作成した。
【0073】
実施例4
ポリカーボネートポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン工業製 N5230 固形分濃度:30wt% Tg:−33℃ 軟化点:130℃)に対して、イソシアヌレート化合物(日本ポリウレタン工業製 コロネート2030)を、5wt%加え、更に溶剤MEKで溶解して、20wt%濃度のラッカー溶液を作成した。
【0074】
得られたラッカー溶液を、厚み12μmの電解銅箔(古河サーキット社製 F1-WS-12)の上に、乾燥上がり層厚5μmになるように、アプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。
【0075】
次に、ポリアミドイミド樹脂(東洋紡績製バイロマックス HR16NN 固形分濃度:15wt% Tg:320℃) にエポキシ樹脂(ストルアス社製Epofix Resin)(ポリアミドイミド樹脂に対して5wt%)を加えたこの樹脂溶液を、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層の上に、乾燥上がり層厚5μmになるように、アプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。次いで、180℃で3時間のキュア処理を行った。
【0076】
次に、金属銅面側にフォトレジストドライフィルム(日立化成工業製フォテックRY−3215)をラミネートし、高圧水銀灯により所定パターンを露光した。次に無水炭酸ナトリウム水溶液(0.8wt%)をスプレーして現像した。次いで金属銅面を30分エッチング処理した。(材料:水400cc、硫酸(比重1.84g/cc)5cc、プリポジットエッチ748(シプレイ社製)18gの混合溶液)、次いでマスク剥離(材料:水酸化ナトリウム水溶液(2wt%)、50℃、時間:1分間)を行い所定の寸法の可撓性配線板を作成した。
【0077】
こうして得られた可撓性配線板を、所定の寸法に裁断し、組み立て工程において、金属箔層面側を対象物4に添設し、順次折曲げ・加熱を行い、熱接着によって構造体を作成した。
【0078】
実施例5
ポリカーボネートポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン工業製 N5230 固形分濃度:30wt% Tg:−33℃ 軟化点:130℃)に対して、イソシアヌレート化合物(日本ポリウレタン工業製 コロネート2030)を、30wt%加え、溶剤MEKで溶解し,20wt%濃度のラッカー溶液を作成した。
【0079】
得られたラッカー溶液を、厚み12μmの電解銅箔(古河サーキット社製 F1-WS-12)の上に、乾燥上がり層厚5μmになるように、アプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。
【0080】
次に、ポリアミドイミド樹脂(東洋紡績製バイロマックスHR16NN 固形分濃度:15wt% Tg:320℃) にエポキシ樹脂(ストルアス社Epofix Resin)(ポリアミドイミド樹脂に対して5wt%)を加えたこの樹脂溶液を、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層の上に、乾燥上がり層厚5μmになるように、アプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。次いで、180℃で3時間のキュア処理を行った。
【0081】
次に、金属銅面側にフォトレジストドライフィルム(日立化成工業製フォテックRY−3215)をラミネートし、高圧水銀灯により所定パターンを露光した。次に無水炭酸ナトリウム水溶液(0.8wt%)をスプレーして現像した。次いで金属銅面を30分エッチング処理した。(材料:水400cc、硫酸(比重1.84g/cc)5cc、有機過酸化物 プリポジットエッチ748(シプレイ社製)18gの混合溶液)、次いでマスク剥離を行った。(材料:水酸化ナトリウム水溶液(2wt%)、50℃、時間:1分間)を行い所定の寸法の可撓性配線板を作成した。
【0082】
こうして得られた可撓性配線板を所定の寸法に裁断し、組み立て工程において、金属箔層面側を対象物4に添設し、順次折曲げ・加熱を行い、熱接着によって構造体を作成した。
【0083】
実施例6
ポリカーボネートポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン工業製 N5230 固形分濃度:30wt% Tg:−33℃ 軟化点:130℃)に対して、イソシアヌレート化合物(日本ポリウレタン工業製 コロネート2030)を、10wt%加え、更に、溶剤MEKで溶解して、20wt%濃度のラッカー溶液を作成した。
【0084】
得られたラッカー溶液を、厚み12μmの電解銅箔(古河サーキット社製 F1-WS-12)の上に、乾燥上がり層厚5μmになるように、アプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。
【0085】
次に、ポリアミドイミド樹脂(東洋紡績製バイロマックス HR16NN 固形分濃度:15wt% Tg:320℃) にエポキシ樹脂(ストルアス社Epofix Resin)(ポリアミドイミド樹脂に対して5wt%)を加えたこの樹脂溶液を、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層の上に、乾燥上がり層厚5μmになるように、アプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。次いで、180℃で3時間のキュア処理を行った。
【0086】
次に、金属銅面側にフォトレジストドライフィルム(日立化成工業製フォテックRY−3215)をラミネートし、高圧水銀灯により所定パターンを露光した。次に無水炭酸ナトリウム水溶液(0.8wt%)をスプレーして現像した。次いで金属銅面を30分エッチング処理した。(材料:水400cc、硫酸(比重1.84g/cc)5cc、プリポジットエッチ748(シプレイ社製)18gの混合溶液)、次いでマスク剥離(材料:水酸化ナトリウム水溶液(2wt%)、50℃、時間:1分間)を行い所定の寸法の可撓性配線板を作成した。
【0087】
こうして得られた可撓性配線板を、所定の寸法に裁断し、組み立て工程において、金属箔層面側を対象物4に添設し、順次折曲げ・加熱を行い、熱接着によって構造体を作成した。
【0088】
実施例7
ポリカーボネートポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン工業製 N5230 固形分濃度:30wt% Tg:−33℃ 軟化点:130℃)に対して、イソシアヌレート化合物(日本ポリウレタン工業製 コロネート2030)を、10wt%加え、更に、溶剤MEKで溶解して、20wt%濃度のラッカー溶液を作成した。
【0089】
得られたラッカー溶液を、厚み12μmの電解銅箔(古河サーキット社製 F1-WS-12)の上に、乾燥上がり層厚5μmになるように、アプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。
【0090】
次に、ポリアミドイミド樹脂(東洋紡績製バイロマックス HR16NN 固形分濃度:15wt% Tg:320℃) にエポキシ樹脂(ストルアス社Epofix Resin)(ポリアミドイミド樹脂に対して2wt%)を加えたこの樹脂溶液を、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層の上に、乾燥上がり層厚5μmになるように、アプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。次いで、180℃で3時間のキュア処理を行った。
【0091】
次に、金属銅面側にフォトレジストドライフィルム(日立化成工業製フォテックRY−3215)をラミネートし、高圧水銀灯により所定パターンを露光した。次に無水炭酸ナトリウム水溶液(0.8wt%)をスプレーして現像した。次いで金属銅面を30分エッチング処理した。(材料:水400cc、硫酸(比重1.84g/cc)5cc、プリポジットエッチ748(シプレイ社製)18gの混合溶液)、次いでマスク剥離(材料:水酸化ナトリウム水溶液(2wt%)、50℃、時間:1分間)を行い所定の寸法の可撓性配線板を作成した。
【0092】
こうして得られた可撓性配線板を、所定の寸法に裁断し、組み立て工程において、金属箔層面側を対象物4に添設し、順次折曲げ・加熱を行い、熱接着によって構造体を作成した。
【0093】
実施例8
ポリカーボネートポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン工業製 N5230 固形分濃度:30wt% Tg:−33℃ 軟化点:130℃)に対して、イソシアヌレート化合物(日本ポリウレタン工業製 コロネート2030)を、10wt%加え、更に、溶剤MEKで溶解して、20wt%濃度のラッカー溶液を作成した。
【0094】
得られたラッカー溶液を、厚み12μmの電解銅箔(古河サーキット社製 F1-WS-12)の上に、乾燥上がり層厚5μmになるように、アプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。
【0095】
次にポリアミドイミド樹脂(東洋紡績製バイロマックス HR16NN 固形分濃度:15wt% Tg:320℃) にエポキシ樹脂(ストルアス社Epofix Resin)(ポリアミドイミド樹脂に対して20wt%)を加えたこの樹脂溶液を、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層の上に、乾燥上がり層厚5μmになるように、アプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。次いで、180℃で3時間のキュア処理を行った。
【0096】
次に、金属銅面側にフォトレジストドライフィルム(日立化成工業製フォテックRY−3215)をラミネートし、高圧水銀灯により所定パターンを露光した。次に無水炭酸ナトリウム水溶液(0.8wt%)をスプレーして現像した。次いで金属銅面を30分エッチング処理した。(材料:水400cc、硫酸(比重1.84g/cc)5cc、プリポジットエッチ748(シプレイ社製)18gの混合溶液)、次いでマスク剥離(材料:水酸化ナトリウム水溶液(2wt%)、50℃、時間:1分間)を行い所定の寸法の可撓性配線板を作成した。
【0097】
こうして得られた可撓性配線板を、所定の寸法に裁断し、組み立て工程において、金属箔層面側を対象物4に添設し、順次折曲げ,加熱を行い、熱接着によって構造体を作成した。
【0098】
表1に、上述した実施例1〜8及び比較例1〜6のそれぞれについて、1層目及び2層目を構成する組成分示してある。
【0099】
【表1】


次に、表2に、比較例1〜6、及び、実施例1〜8について、アルカリ剥離性、熱接着性、取り扱い性を評価した結果を示す。表2において、アルカリ剥離性は、10wt%の水酸化ナトリウム水溶液(40℃)に1時間浸漬し、樹脂の溶解または樹脂層の破れを目視で判断した。○印は変化なしを示し、×印は樹脂の溶解または樹脂層の破れが見られたことを示す。
【0100】
熱接着性は、可撓性配線板を重ね、100g/cm2の荷重を与えた状態で280℃に
加熱し、その後接着力を確認した。×印は僅かな力で剥がれたことを示し、△印は溶融粘度が低く接着位置が安定しない、または配線パターンが変形することを示し、○印は接着位置が安定し且つ簡単には剥がれないことを示している。取り扱い性は、手で屈曲させてクラックを目視観察した。◎印は非常に取り扱いしやすいことを示し、○印はクラック等なしを示し、×印はクラックが発生したことを示している。
【0101】
【表2】

表2に示すとおり、実施例1〜8の何れも、比較例1〜6との対比において、良好なアルカリ剥離性、熱接着性及び取り扱い性を示す。
【0102】
また、2層目の製造でポリカーボネートポリウレタン樹脂に添加されたイソシアヌレート化合物をポリカーボネートポリウレタン樹脂に対して50wt%以上添加した場合、ポリアミドイミド樹脂上に塗布し、巻き取った後、ほどく段階でポリカーボネートポリウレタン層と銅箔の間でブロッキング(貼り付き)が起きて膜が破れてしまうことが予想される。逆に5wt%以下の添加の場合、耐熱性が著しく劣り、溶融時の粘度が低くなり、所定の位置に接着することができない。
【0103】
次にガラス転移温度(Tg)と熱接着性との関連を実施例9、10を挙げて具体的に述べる。
【0104】
実施例9
ポリカーボネートポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン工業製 N5230 固形分濃度:30wt% Tg:−33℃ 軟化点:130℃)に対して、イソシアヌレート化合物(日本ポリウレタン工業製 コロネート2030)を、15wt%加え、溶剤MEKで溶解して、20wt%濃度のラッカー溶液を作成した。このラッカー溶液を、厚み12μmの電解銅箔(古河サーキット社製 F1-WS-12)の上に、乾燥上がり層厚5μmになるようにアプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。
【0105】
次にポリアミドイミド樹脂(東洋紡績製 バイロマックスHR17NN 固形分濃度:35wt% Tg:230℃)にエポキシ樹脂(ストルアス社Epofix Resin)(ポリアミドイミド樹脂に対して5wt%)を加えたこの樹脂溶液を、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層の上に、乾燥上がり層厚が5μmになるようにアプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。次いで100℃12時間のキュア処理を行った。
【0106】
次に、金属銅面側にフォトレジストドライフィルム(日立化成工業製フォテックRY−3215)をラミネートし、高圧水銀灯により所定パターンを露光した。次に無水炭酸ナトリウム水溶液(0.8wt%)をスプレーして現像した。次いで金属銅面を30分エッチング処理した。(材料:水400cc、硫酸(比重1.84g/cc)5cc、プリポジットエッチ748(シプレイ社製)18gの混合溶液) 次いでマスク剥離(材料:水酸化ナトリウム水溶液(2wt%)、50℃、時間:1分間)を行い所定の寸法の可撓性配線板を作成した。こうして得られた可撓性配線板を所定の寸法に裁断し、金属箔層面側を対象物4に添設し、順次折曲げ,加熱を行い、熱接着によって構造体を作成したが、接着はできるものの、熱接着時の配線板の変形が大きく、所望の構造体を作成するのに困難を極めた。
【0107】
実施例10
ポリカーボネートポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン工業製 N5230 固形分濃度:30wt% Tg:−33℃ 軟化点:130℃)に対して、イソシアヌレート化合物(日本ポリウレタン工業製 コロネート2030)を、15wt%加え、溶剤MEKで溶解して、20wt%濃度のラッカー溶液を作成した。このラッカー溶液を、厚み12μmの電解銅箔(古河サーキット社製 F1-WS-12)の上に、乾燥上がり層厚5μmになるようにアプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。
【0108】
次にポリアミドイミド樹脂(東洋紡績製 バイロマックスHR85ET 固形分濃度:25wt% Tg:150℃)にエポキシ樹脂(ストルアス社Epofix Resin)(ポリアミドイミド樹脂に対して5wt%)を加えたこの樹脂溶液を、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層の上に、乾燥上がり層厚が5μmになるようにアプリケータを用いて塗布し、乾燥させた後、巻き取った。次いで100℃12時間のキュア処理を行った。
次に、金属銅面側にフォトレジストドライフィルム(日立化成工業製フォテックRY−3215)をラミネートし、高圧水銀灯により所定パターンを露光した。次に無水炭酸ナトリウム水溶液(0.8wt%)をスプレーして現像した。次いで金属銅面を30分エッチング処理した。(材料:水400cc、硫酸(比重1.84g/cc)5cc、プリポジットエッチ748(シプレイ社製)18gの混合溶液) 次いでマスク剥離(材料:水酸化ナトリウム水溶液(2wt%)、50℃、時間:1分間)を行い所定の寸法の可撓性配線板を作成した。こうして得られた可撓性配線板を所定の寸法に裁断し、金属箔層面側を対象物4に添設し、順次折曲げ,加熱を行い、熱接着によって構造体を作成したが、接着はできるものの、熱接着時の配線板の変形が大きく、所望の構造体を作成するのに困難を極めた。
【0109】
下記の表3は、上述した実施例9、10のそれぞれについて、1層目及び2層目を構成する組成成分を示してある。
【0110】
【表3】


次に、表4は、実施例1〜8、及び、実施例9、10について、アルカリ剥離性、熱接着性、取り扱い性を評価した結果を示す。アルカリ剥離性、熱接着性、取り扱い性については表2に記載されたものと同様の意味を有し、評価の○、△、×も同様の評価を表す。
【0111】
尚、実施例1〜8について表2と重複して表記したが、実施例9、10との比較のためであり、評価は表2で表記されたものと変わらない。
【0112】
【表4】


上記の表4より、実施例9、10は、アルカリ剥離性、取り扱い性については良評価である。しかし、熱接着性について実施例1〜8と対比をすると、評価は低い。これはガラス転移温度の差異によると考えられる。つまり、好ましいガラス転移温度の範囲は、300度以上である。
【0113】
更に、本発明に係る可撓性配線板を用いた電子部品について、非可逆回路素子を例にとって説明する。図7は非可逆回路素子の一例を示す分解斜視図である。図示の非可逆回路素子は、ケース部材1と、カバー部材9と、電気部品と、磁性部品とを含み、アイソレータを構成する。ケース部材1は、導電性を有する磁性金属部分10と、電気絶縁性樹脂部分11とを含み、上部が開口した箱形に形成され、チップコンデンサC1〜C3やチップ抵抗器R等の電気部品、磁気回転子2、及び、永久磁石を収容する。ケース部材1の底部にはグランド導体13があり、また、電気絶縁性樹脂部分11には、端子部15、17が設けられている。
【0114】
カバー部材9は、導電性を有する磁性金属材料で構成され、永久磁石7に重なり、ケース部材1の開口を閉塞するようにケース部材1と組み合わされ、ケース部材1の磁性金属部分10と磁気的に結合してヨークを構成する。永久磁石7は磁気回転子2と対向し、磁気回転子2に直流磁界を印加する。
【0115】
全体的な部品配置、及び、電気的接続関係は、図7に示したものに限定されず、従来より周知の態様をとりえる。図示された非可逆回路素子の特徴は、上述した一般的な構造の中で、磁気回転子2を構成する中心電極の部分に本発明に係る可撓性配線板を適用した点にある。次にこの点について説明する。
【0116】
図8は、磁気回転子2の一例を示す平面図、図9は図8の9−9線断面図である。図示の磁気回転子2は、可撓性配線板3と、軟磁性基体4とを含む。軟磁性基体4は、イットリウム/鉄/ガーネット(YIG)等の軟磁性材料が好適である。その外形形状は任意である。図において、軟磁性基体4は、四角形状の平板状に形成されている。
【0117】
可撓性配線板3は、可撓性を有する絶縁層31の一面上に中心電極を構成する金属箔層32を有し、軟磁性基体4の外面に添設されている。この可撓性配線板3は、図1〜図6を参照して説明した本発明に係る可撓性配線板で構成されている。この点が、この非可逆回路素子の特徴である。この例では、可撓性配線板3は、金属箔層32を形成した面を内側にして、軟磁性基体4に添設されている。絶縁層31は、イソシアヌレート化合物を硬化剤として含有するポリカーボネートポリウレタン樹脂層と、ポリアミドイミド樹脂層とで構成されており、金属箔層32に合わせて、それより若干大きめのパターンとする。
【0118】
図8、9で示したように、この場合、隣りあう中心導体部321−322の相互間、及び、中心導体部322−323には、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層及び耐熱性樹脂層でなる絶縁層31が介在することになるから、重なり合う中心導体部321−322、及び、中心導体部322−323は、その交差部分で、絶縁層31によって互いに絶縁されることになる。よって、従来と異なって、中心導体部321、322、323の交差部分に、個別的に、専用の絶縁シートを挟んだり、絶縁物を塗布する必要はない。このため、交差部分の絶縁処理が容易になる。
【0119】
しかも、重なり合う中心導体部321−322、322−323の交差部分には、厚みが一定の絶縁層31が介在することになるので、軟磁性基体4に対する中心導体部321〜323の距離が、絶縁層31の厚みに依存した一定の値に保持され、特性が安定する。
【0120】
また、絶縁層31は、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層及び耐熱性樹脂層でなり、本来的に薄いものを用いることが可能であり、軟磁性基体4に対する中心導体部321〜323の距離の差を小さくできるので、電気的諸特性の優れた非可逆回路素子を提供できる。
【0121】
更に、絶縁層31は、イソシアヌレート化合物を硬化剤として含有するポリカーボネートポリウレタン樹脂層と、耐熱性樹脂層とで構成されており、280℃前後の加熱により溶着性、接着性を示す。したがって、中心導体部321〜323の全体を、絶縁層31で電気絶縁しながら、中心導体部321〜323の相互間を、交差角を所定の関係に保ったままで、確実に固定することができる。
【0122】
上述した可撓性配線板3の具体的な構成は、図10及び図11に図示されている。図10は可撓性配線板3の展開図、図11は図10の11−11線断面図である。
【0123】
可撓性配線板3を構成する絶縁層31は、高周波領域で使用して損失の少ない電気絶縁性材料であることが好ましい。これに加えて、熱接着性を有すれば、更に望ましい。この実施例では、絶縁層31は、イソシアヌレート化合物を硬化剤として含有するポリカーボネートポリウレタン樹脂層と、ポリアミドイミド樹脂層とで構成されており、高周波における低損失を満たす。しかも、イソシアヌレート化合物を硬化剤として含有するポリカーボネートポリウレタン樹脂層は、280℃で、十分な熱接着性を示す。この温度は、後述する非可逆回路素子の組み立てにおいて、半田リフロー温度260℃よりも高いため、リフロー炉において溶融しない温度である。したがって、この種の可撓性配線板3で要求される特性を、ほぼ完璧に満たすことができる。ポリカーボネートポリウレタン樹脂層または耐熱性樹脂層に、フェライト磁性粉を含有させた場合は、磁気回転子2の比透磁率特性を改善することができる。
【0124】
金属箔層32は、図1〜図6の金属箔層301、302に該当する部分であって、銅箔をエッチングするなどして形成される。金属箔層32は、この種の非可逆回路素子において一般的なパターンでよい。即ち、共通電極部320と、共通電極部320から伸びる複数の中心導体部321〜323とを有し、中心導体部321〜323が互いに所定の角度をもって交差するように配置されたパターンである。中心導体部321〜323の一端は、共通電極部320に連続し、他端は端子部331〜333を構成している。
【0125】
図示の可撓性配線板3では、絶縁層31は、金属箔層32の外形パターンよりも大きな相似的平面形状を有し、金属箔層32の全周にわたって、その外側に拡がる縁部分を有するが、必ずしも、相似形である必要はない。例えば、絶縁層31の縁部を、部分的に切り欠いた形状など、非相似的形状であってもよい。
【0126】
図10及び図11に示したように、可撓性配線板3は、絶縁層31の一面上に、中心電極を構成する金属箔層32を有するから、絶縁層31により、金属箔層32に対する機械的補強作用が得られる。このため、磁気回転子2が小型化、薄型化された場合でも、金属箔層32を絶縁層31によって補強し、可撓性配線板3として、十分な機械的強度を確保できるようになり、組立が容易になるとともに、組立後の信頼性も高くなる。
【0127】
しかも、絶縁層31は、可撓性を有するから、その可撓性を利用して、絶縁層31を軟磁性基体4に沿って折りたたむなどの手法によって、軟磁性基体4の外面に添設し、磁気回転子2を構成することができる。
【0128】
次に、図12〜図15を参照し、軟磁性基体4に対する可撓性配線板3の取り付け方法について説明する。軟磁性基体4に対する可撓性配線板3の取り付けにあたっては、まず、図12に示すように、可撓性配線板3の共通電極部320の面上に、軟磁性基体4を配置する。
【0129】
次に、図13に示すように、中心導体部321を軟磁性基体4の外面に沿って折り畳む。可撓性配線板3を構成する絶縁フィルムは、可撓性を有する薄いフィルムであるから、中心導体部321は、その形状に従い、図13において右下から左上の方向に向かうように曲げられる。
【0130】
次に、図14に示すように、中心導体部322を軟磁性基体4の外面に沿って曲げる。中心導体部322は、その形状に従い、図14において左下から右上の方向に向かうように曲げられ、その中間部で、中心導体部321と交差する。
【0131】
次に、図15に示すように、中心導体部323を軟磁性基体4の外面に沿って曲げる。中心導体部323は、その形状に従い、図15において中央上部から中央下部の方向に向かうように曲げられ、その中間部で、中心導体部322と交差する。
【0132】
これにより、可撓性配線板3の金属箔層32を形成した面を内側にし、軟磁性基体4を包み込むように、その外側に可撓性配線板3を添設した磁気回転子2が得られる。
【0133】
図16は、図8〜図15に示した磁気回転子2を、組み込んだ非可逆回路素子の電気回路図である。図8〜図15に示した磁気回転子2を用いた場合、図7の非可逆回路素子への組み込みにおいて、中心導体部321〜323の端子部331〜333が、チップコンデンサC1〜C3及びチップ抵抗器Rと対面することになるので、中心導体部321〜323の端子部331〜333と、チップコンデンサC1〜C3及びチップ抵抗器Rとの接続が容易である。
【0134】
中心導体部321〜323の端子部331〜333と、チップコンデンサC1〜C3及びチップ抵抗器Rとは、半田付によって接続される。半田付時、中心導体部321の端子部331〜333に、半田溶融温度が直接に加わることになるが、図1〜図6を参照して説明したように、イソシアヌレート化合物を含有するポリカーボネートポリウレタン樹脂層が、金属箔層をパターン化するためのエッチング処理によって表層となり、熱接着の機能を有し、しかも、耐熱性樹脂層と隣接しているために、形状を保持することができる。
また、寸法上、ポリカーボネートポリウレタン樹脂層は、金属箔層32の厚さ分だけ、接着相手の軟磁性基体4から浮き上がることになるが、金属箔層32のない部分が、柔軟な樹脂膜となるため、変形し接着することが可能である。
【0135】
以上、好ましい実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、当業者であれば、その基本的技術思想および教示に基づき、種々の変形例を想到できることは自明である。
【図面の簡単な説明】
【0136】
【図1】本発明に係る可撓性配線板の断面構造を模式的に示す図である。
【図2】図1に示した可撓性配線板の使用状態を示す図である。
【図3】図1に示した可撓性配線板の製造工程を示す図である。
【図4】図3に示した工程の後の工程を示す図である。
【図5】図4に示した工程の後の工程を示す図である。
【図6】図5に示した工程の後の工程を示す図である。
【図7】本発明に係る非可逆回路素子の分解斜視図である。
【図8】図7に示した非可逆回路素子に用いられる磁気回転子の平面図である。
【図9】図8の9−9線断面図である。
【図10】図9に示した磁気回転子に用いられる可撓性配線板の展開図である。
【図11】図10の11−11線断面図である。
【図12】図10及び図11に示した可撓性配線板を用いた磁気回転子組立工程を示す図である。
【図13】図12に示した工程の後の工程を示す図である。
【図14】図13に示した工程の後の工程を示す図である。
【図15】図3に示した工程の後の工程を示す図である。
【図16】図8〜図14に示した磁気回転子を組み込んだ非可逆回路素子の電気回路図である。
【符号の説明】
【0137】
100 耐熱性樹脂層
200 ポリカーボネートポリウレタン樹脂層
301、302 金属箔層32




【特許請求の範囲】
【請求項1】
イソシアヌレート化合物を硬化剤として含有するポリカーボネートポリウレタン樹脂層の両面のうちの一面に、金属箔層が隣接し、前記金属箔層が隣接していない他面にポリアミドイミド樹脂を含有する耐熱性樹脂層が隣接し、前記金属箔層は、パターン化されている、
可撓性配線板。
【請求項2】
前記ポリアミドイミド樹脂は、ガラス転移温度が300℃以上であることを特徴とする請求項1記載の可撓性配線板。
【請求項3】
前記ポリカーボネートポリウレタン樹脂に対して、前記イソシアヌレート化合物を、5〜30wt%混合してなる請求項1または2に記載の可撓性配線板。
【請求項4】
前記ポリアミドイミド樹脂に対して、エポキシ樹脂を2〜20wt%混合してなる請求項1乃至3のいずれかに記載の可撓性配線板。
【請求項5】
可撓性配線板を含む電子部品であって、
前記可撓性配線板は、請求項1乃至4のいずれかに記載されたものでなる、
電子部品。
【請求項6】
請求項5に記載された電子部品であって、非可逆回路素子である電子部品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−194290(P2007−194290A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−9113(P2006−9113)
【出願日】平成18年1月17日(2006.1.17)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】