説明

周波数および振幅が変化する超音波を用いてポリマーとナノ粒子のナノコンポジットの作製を促進する連続プロセス

本発明は、ポリマーを基盤とするナノ化合物、好ましくは、ポリマー/ナノ粒子混合物の総重量中、最高60%までの重量濃度のナノ粒子と熱可塑性材料とのナノ化合物を作製するための、振動および周波数が変化する超音波を利用する連続混合/押出法に関する。本発明では、溶融状態のポリマー/ナノ粒子混合物に対し、15 kHzから50 kHzの間で振幅および周波数が変化する不連続および連続スイープをかける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明では、周波数および振幅が変化する超音波を利用し、ポリマーマトリックス内でのナノ粒子の分散を促進するという方法でナノコンポジットを作製する連続的な混合/押出プロセスを説明する。生医学、光学、電子工学、電磁気学、半導体、および機械的劣化ならびに熱劣化への耐性を持つ材料の分野におけるそれらの応用方法も説明する。
【背景技術】
【0002】
ナノテクノロジーには、物質、材料、および素子を、ナノメータースケール(1 nm = 10~9 m)で、制御された方法により研究し、かつ操作するか、またはそのいずれかを行う、さまざまな科学技術分野が含まれる。特に、多様な用途を持つという理由で、現在、ポリマーマトリックス内へのナノ粒子の導入に関心が集まっている。それには例えば、自動車、生医学、光学、電子工学、半導体材料の業界における用途が含まれる。実際、ナノコンポジット製造の新たな戦略、およびそれらの性質を決定し、操作するツールを利用できるようになったことにより、この分野は飛躍的に拡大した。
【0003】
原則として、ナノ粒子とは、一つ以上の寸法がナノメータースケールであるようなナノ物体である。表面の原子は内部に位置する原子よりも活動的であり、ナノ粒子では表面に存在する原子の比率が高いため、それらの性質はバルク状態における性質と著しく異なる。それらは生医学的、光学的、電子工学的、電磁気学的な幅広い性質、および熱劣化ならびに機械的劣化に対する耐性により、改善された性質および機能上の特徴を備え、均一に分散したナノ粒子で強化された高分子(ポリマーナノコンポジットと呼ばれる)を作製するための魅力的な材料になる。
【0004】
これらの性質の改善を実現するには、ナノ粒子の均一な分散を達成し、ナノ粒子とポリマーマトリックスの適切な相互作用を可能にする必要がある。前述の性質を獲得するために、さまざまな物理的、化学的、物理化学的方法が使われてきた。そのような方法としては、溶液中で、またはプラズマ処理により、ナノ粒子を化学的に修飾し、その後、ポリマー溶液と混合する方法、押出中に溶融ポリマーと混合する方法、in situの重合化プロセス中に混合する方法、押出中に化学修飾したポリマーと混合する方法などがある。溶液プロセスを用いると、ナノ粒子の高い分散度を達成できる。しかし、プロセスにおける化学溶媒の使用および取扱いにより、これらの方法は環境に対して有害である。一方、溶融ポリマーとの混合を用いるナノコンポジット作製には、ナノ粒子の凝集体を解砕するために、せん断応力を加える必要があり、技術上の問題が生じる。すなわち、ナノ粒子の不要な修飾が起き、その結果、構造に欠陥が生じ、所望した性質が失われる可能性がある。加えるせん断応力が小さいと、凝集体の解砕およびそれによるナノ粒子の均一な分散を達成できない。世界の現状を展望すると、石油の不足、地球温暖化などの状況から、技術的、経済的、および環境への配慮という点で将来性のある、本発明で開発されたようなプロセスに対する必要性が生じる。
【0005】
最近、溶融混合/押出などの溶媒を使用しないプロセスにおける超音波の使用により、ナノ粒子の均一な分散、および最高重量濃度30%までのナノ粒子とポリマーの混合物の製造が可能になり、前述のような、ナノ粒子を分散させるための高いせん断応力による影響を、大幅に削減することが可能になった。特許US2006/0148959およびWO2007/145918では、超音波を利用してポリマー系ナノコンポジットを作製するための押出混合の連続プロセスを説明した。このプロセスでは、単軸スクリューまたは二軸スクリューを使い、材料が押出チャンバ中を前進する間に、材料が溶融する。その後、溶融した材料は加圧部に入り、そこで周波数および振幅が一定、静的、または固定された超音波をかけ、それにより、特定の固定したエネルギーが媒質に伝達される。従って、これは静的な超音波システムと見なすことができる。超音波処理を受けた材料は、装置の末端から排出された後、冷却とペレット化を受ける。しかし、媒質の物理的性質(ポリマー鎖の長さや、ナノ粒子およびその凝集体のサイズ分布など)が不均一であり、超音波との接触により、さらに変化するため、静的な超音波システムの使用により、分散効率が制限される。これは媒質への作用および十分なエネルギー移動を制限するため、前述の問題に加え、さらなる技術的問題が生じる。従って、そこで論じたプロセスでは、ポリマーとナノ粒子の混合物の総重量に対し、特許WO2007/145918では最高20%まで、特許US2006/0148959では最高30%までのナノ粒子濃度でのみ、ナノコンポジットを製造できるように設定されている。言い換えれば、これらのプロセスでは、前述の既存の技術的問題を部分的に解決した。しかし、実用上は、最高重量濃度60%までの高いナノ粒子濃度で、ナノコンポジットに由来する材料を処理することが望ましいのである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述の情報から、これまでの方法における制約が導かれ、そこから、本発明の動機が導かれる。すなわち、ポリマーマトリックスに対する超音波の影響により、粘度、分子秩序などのポリマーマトリックスの局所的性質が変化し、その結果、ナノ粒子の分散が促進されるという点である。しかし、この同じ周波数が(従って、エネルギー移動も)、媒質の性質を変えることにより、ナノ粒子が分散する効率が低下するため、エネルギー移動を増大させ、ナノ粒子の分散を促進するには、周波数を引き上げることが必要になる。いかなる瞬間にも、この状況が反復される可能性があり、周波数と電力を再度変更する必要性が生じ、それが繰り返される。
【0007】
前述の条件に代え、本発明では、動的な超音波システムの使用について説明する。これは周波数および振幅が変化する超音波を一定の周波数間隔で発生させる、周波数走査を使う方法である。その目的は、異なる周波数の超音波を媒質の不均一性と連携させ、それにより、異なるサイズの凝集体の解砕を促進し、高効率のナノ粒子の分散を達成することである。
【0008】
それに加え、周波数および振幅が一定、静的、または固定の超音波をかけている間に、特許出願US2006/0148959およびWO2007/145918で説明したように、加圧部を通過中に溶融ポリマーにかかる高圧、および重量濃度30%までの高いナノ粒子濃度により、媒質へのエネルギー移動が困難になる。このことは、重量濃度30%よりも高い濃度での高効率のナノ粒子分散に対して悪影響を与える。これらの前例とは対照的に、本発明では、前述のように、溶融ポリマーの減圧時に周波数および振幅が変化する超音波をかけることによる総合的な効果により、ポリマーが加圧部、すなわち循環部または狭い管から、減圧部、すなわち循環部または広い管へと通過する時に、媒質へのエネルギー移動を制限せず、それを促進することにより、US2006/0148959およびWO2007/145918で説明した濃度に加え、30%を大幅に上回る濃度でも、ナノ粒子が均一に分散した状態のナノコンポジットを製造することができる。実用上は、重量濃度60%までの高いナノ粒子濃度のナノコンポジットに由来する材料を処理することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
要約すると、ポリマーマトリックス内でのナノ粒子の均一な分散のために、周波数および振幅が固定した超音波を用いる連続溶融混合/押出プロセスの使用は、先行技術において知られている。しかし、重量濃度30%を大幅に上回るナノ粒子濃度のポリマー系ナノコンポジットの処理を可能にする、周波数および振幅が変化する超音波を用いる連続溶融混合/押出プロセスの使用は、過去に報告例がない。本発明は、重量濃度30%を大幅に上回る濃度においてさえ、ナノ粒子の均一な分散を可能にするような、周波数および振幅が変化する超音波により、ポリマーおよびナノ粒子を基盤とするナノコンポジットの作製を促進するための連続溶融混合/押出プロセスに関する。
【0010】
溶融体の減圧段階中に、ポリマーとナノ粒子の混合物に対して周波数および振幅が変化する超音波を使用することにより、重量濃度30%を大幅に上回る濃度においてさえ、ナノ粒子の分散度が大幅に上昇し、材料の溶融および混合のプロセス中に、単軸スクリューまたは二軸スクリューという手段により、高いせん断応力を用いることを回避できる。本発明は後者から派生したものであり、先行技術で詳細に説明された技術的および環境的問題に対する解決策を提示する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、EVA/Cloisite(登録商標)6AおよびEVA/Cloisite(登録商標)2OAナノコンポジットのX線回折図形である。3および4.5の角度に対応するピークは、本発明で説明するプロセスを使い、EVAマトリックス中でCloisite(登録商標)20Aナノクレイが到達した剥離度の高さを証明している。
【図2】図2は、LLDPE-α-オレフィン/AgナノコンポジットのSEM画像であり、コポリマーマトリックス中に、銀のナノ粒子が高度に分散していることも観察できる。周波数および振幅が変化する超音波の使用は、分布領域が広いナノ粒子の均一な分散を保証する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、周波数および振幅が変化する超音波を用い、ナノ粒子の均一な分散を可能にする、ポリマーマトリックス内で重量濃度60%までのナノ粒子濃度によるナノコンポジット作製のための連続溶融混合/押出プロセスに関する。本プロセスは、一以上のタイプのポリマーおよびコポリマー、またはそのいずれか、またはそれらの混合物と、一以上のタイプのナノ粒子との予備混合段階を含むことが可能であり、その段階においては、ポリマーマトリックス内でナノ粒子凝集体が分布した分散状態を得るために、溶融体にせん断応力をかける。得られた予備混合物に対し、溶融混合/押出プロセスで、連続または不連続の周波数走査を使用し、周波数および振幅が変化する超音波をかけ、ポリマーマトリックス内での均一なナノ粒子の分散を達成する。超音波は周波発生器で発生させ、溶融材料の一以上の減圧部で行う限り、混合/押出プロセス中の複数の部分で超音波をかけることができる。
【0013】
本発明で使用するポリマーは、任意の合成方法で得られる純粋およびリサイクルの樹脂、またはそのいずれかであり、熱可塑性ポリマーを含む群から選択され、その中で一以上の熱可塑性ポリマーおよびコポリマー、またはそのいずれかが、ポリマーとナノ粒子の化合物を作製するために選択される。これらのポリマーの例としては、市販ポリマー、工業用ポリマー、エラストマー、またはそれらの二以上の混合物を含み、ただしそれらに限定しない。
【0014】
本発明の目的では、市販ポリマーおよびコポリマー、またはそのいずれかは、大規模に大量生産される低価格のポリマー系樹脂を意味し、ポリオレフィン、ポリ芳香族、ポリ塩化ビニル、またはそれらの二以上の混合物を含むが、それらに限定しない。例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、その他がある。
【0015】
本発明では、ポリオレフィン群には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソプレン、その他を含み、ただし、それらに限定しない。ポリエチレンおよびポリプロピレン群には、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、アイソタクチックポリプロピレン(i-PP)、シンジオタクチックポリプロピレン(s-PP)、アタクチックポリプロピレン(a-PP)、エチレンエチレンプロピレンコポリマー、α-オレフィンコポリマー、エチレン酢酸ビニル、またはそれらの二以上の混合物を含み、ただし、それらに限定しない。
【0016】
本発明の好ましい実施形態は、i-PP、s-PP、a-PP、およびα-オレフィンコポリマーとLLDPEの混合物の使用で構成され、好ましくは、i-PPをより多く使用する。
【0017】
本発明で、工業用ポリマーとは、低価格に加え、市販ポリマーと比較して優れた機械的性質および熱的性質を持つポリマー樹脂を意味する。これらのポリマーの例としては、ポリアクリル酸ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミドがあり、それにはポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ナイロン、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン6,10、およびナイロン6,12、その他が含まれ、ただし、それらに限定しない。本発明の一つの実施形態は、ナイロン6の使用である。
【0018】
エラストマーという用語は、微小な応力を加えた時の弾性変形に関して大きな能力を持つポリマーを意味する。これらの例としては、ポリイソプレンブタジエン、スチレンブタジエンスチレン、およびエチレン酢酸ビニル(EVA)コポリマー、その他を含み、ただし、それらに限定しない。
【0019】
本発明では、有機質および無機質、またはそのいずれかのナノ粒子を含む群からナノ粒子を選択し、それにはセラミック、金属、カーボン、その他のナノ粒子を含み、ただし、それらに限定しない。これらのナノ粒子の例としては、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、ナノクレイ、遷移金属ナノ粒子、酸化物ナノ粒子、二元金属ナノ粒子、多層金属ナノ粒子、機能性ナノ粒子、鉱物マトリックスに含有されるナノ粒子、ナノ粒子を含むゼオライト、ナノ粒子を含むシリカ、その他、およびそれらの混合物を含み、ただし、それらに限定しない。
【0020】
本発明では、カーボンナノチューブとは、実質的に、または大部分、カーボンで構成されるナノチューブを意味する。これらには、炭素原子が一層に並んだ構成の単層カーボンナノチューブ(SWNT)、および炭素原子が多層の同軸管状に並んだ構の多層カーボンナノチューブ(MWNT)が含まれる。
【0021】
本発明で使われるナノ粒子は、好ましくはSWNT、MWNT、カーボンナノファイバー(CNF)、グラフェン、またはそれらの二以上の混合物、シリカのナノクレイ、フィロシリケート、およびモンモリロナイト、カオリナイト、カネマイト、ならびにヘクトライトを含むアルミノシリケート、銀、金、銅、亜鉛、チタン、および多金属のナノ粒子、それらの二以上の化合物または混合物である。
【0022】
本発明の一つの実施形態は、MWNTおよび銀ナノ粒子の使用である。
【0023】
本発明で使われるナノ粒子は、先行技術で知られる方法を除外せず、一次生成物、二次生成物、または不用生成物のいずれかとして、ナノ粒子を合成または製造する能力を有する他の方法を含め、さまざまな方法により作製することができ、プラズマおよび化学結合の切断を介した化学的機能付与、その他の予備混合に先立つ処理の有無に関わらず、それらの方法により作製することができる。
【0024】
本発明では、ナノコンポジットの作製に使用されるナノ粒子濃度は、ポリマーとナノ粒子の混合物の総重量中0.01%から60%の間であり、好ましくは、ポリマーとナノ粒子の混合物の総重量中1%から40%の間であり、さらに好ましくは、ポリマーとナノ粒子の混合物の総重量中1%から20%の間である。本発明では、予備混合段階の溶融状態にせん断応力を加えるために、密閉式混合機、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、スクリューなしの押出機、または、ポリマーマトリックス内に分布した凝集体の分散を達成できる別のプロセスを用いることができる。予備混合は約25 °Cから400 °Cの温度で行われ、好ましくは約100 °Cから250 °Cの温度で行われ、さらに好ましくは、約100 °Cから190 °Cの温度で行われる。
【0025】
本発明の溶融混合/押出段階は、混合機/押出機内で、連続もしくは不連続周波数走査を使用して周波数および振幅が変化する超音波をかけることにより実施するか、または、連続もしくは不連続の周波数走査を用いてポリマーマトリックス内での凝集体の解砕およびナノ粒子の均一な分散を可能にするプロセスとして、周波数および振幅が変化する超音波をかけ、溶融体の混合/押出プロセスを促進できる、他の装置内で実施する。
【0026】
本発明で使われる、周波数および振幅が変化する超音波を利用する混合/押出プロセスは、本発明で使われるポリマーに関し、25 °Cから400 °Cの温度で実施され、好ましくは100 °Cから250 °Cの温度で実施され、さらに好ましくは約100 °Cから190 °Cの温度で実施される。本発明の目的では、超音波(ultrasound and/or ultrasonic waves)とは、高エネルギー音波を意味する。不連続周波数走査とは、特定の動作周波数を長い時間間隔で使用した後、次の動作周波数に移行する動作条件を意味し、次の動作周波数は0.01 KHz以上の小さい増減幅で決定する。連続周波数走査とは、特定の動作周波数を短い時間間隔で使用した後、次の動作周波数に移行する動作条件を意味し、次の動作周波数は、0.01 KHz以上の小さい増減幅で決定する。
【0027】
本発明で使われる超音波周波数は、好ましくは15 kHzから50 kHzの値である。連続走査の速度は2.5 kHz/秒から10 kHz/秒、不連続走査の速度は1.7x10-3 kHz/秒から5x10-2 kHz/秒である。より好ましくは、超音波周波数は30 kHzから50 kHzである。
【0028】
本発明で使用する周波数および振幅が変化する超音波は、混合/押出プロセス中で、溶融材料が加圧部を通過した時点、すなわち、溶融材料が減圧部で減圧を経験した瞬間に加える。
【0029】
本発明で説明する、周波数が変化する超音波を利用する混合/押出プロセスに対する好ましい第2の変更要素として、超音波が溶融材料の減圧部でかけられる限り、周波発生器から発生する超音波を、混合/押出プロセス中の複数の部分でかけることができる。
【0030】

【0031】
ナノコンポジットを得るための方法は、以下の例を通じてより明確に例示されるが、それらは例示のみの目的で本明細書に含まれ、本発明を限定するものではない。
【0032】
例1. 市販ポリマーとカーボンナノ粒子: i-PP-MWNTのナノコンポジット
【0033】
事例1. 不連続周波数走査
【0034】
1.1 材料と実験手順
【0035】
i-PP/MWNTナノコンポジットの作製は、本発明で説明するプロセスを使い実施され、予備混合プロセス、および、それに続く周波数および振幅が変化する超音波を利用する混合/押出プロセスを用いたポリマーマトリックス中でのナノ粒子の均一な分散で構成された。
【0036】
プロセスの予備混合段階では、平均分子量が220,000 g/mol、フローインデックスが35 g/10分のi-PP、および平均直径が50 nmから80 nm、長さ分布が1 μmから50 μmのMWNTを使用した。使用したMWNTの重量比率は31%、35%、40%、および60%であった。重量100 gの試料を調製し、Brabender(登録商標) Plasti-Corder PL-2000密閉式混合機に入れ、その中で、それぞれ180〜190 °C、180〜190 °C、180 °C、および180 °Cの温度で予備混合を実施した。予備混合した材料を室温まで冷却した後、粒子サイズが2 mm未満になるまですり潰した。次に、190 °Cから200 °Cの温度で、Dynisco LME-120混合機/押出機に、重量濃度60%の材料以外の混合材料を入れ、60%の混合材料はDynisco LMM-120混合機/押出機で調製した。溶融材料に対し、周波数および振幅が30 kHzから40 kHzの間隔で変化する超音波をかけた。周波の不連続走査速度は1.7 x 10-3 kHz/秒、間隔は100 Hzであった。混合機/押出機から得た超音波をかけたナノコンポジットは、冷却後、ペレット化した。
【0037】
1.2 体積抵抗率
【0038】
処理したナノコンポジットの体積抵抗率(ρ)の値は、直径8 mm、厚み1.5 mmのペレット形状のナノコンポジット試料を使い、文献で詳しく説明されているケルビン検査法または四点プローブ法により間接的に求めた。ペレットの調製は、Mettler Toledo FP90 Central ProcessorおよびMettler Toledo FP82HTホットステージを使い、ナノコンポジットを10°C/分の加熱速度で190 °C まで加熱し、この温度を3分間維持して溶融した後、10°C/分の冷却速度で室温まで冷却して行った。表1は、結果として得られたナノコンポジットの導電率を、MWNTの濃度の関数として表したものである。
【0039】
1.3物理的性質
【0040】
ナノコンポジットの結晶温度の初期値(T0)およびピーク値(Tc)の測定は、TA Instruments 2920で変調した示差走査熱量計(DSC)を用いて行った。これらの測定には、事前に作製したディスク状試料を使い、N2雰囲気中で、10 °C/分の加熱および冷却速度で、0 °Cから200 °Cの温度での加熱/冷却/加熱プロセスを採用した。表1に求められたT0およびTcを示す。ナノコンポジットの劣化温度(Td)は、TA Instruments Q500熱重量分析装置(TGA)を使い求めた。これらの測定は、事前に作製したディスク状試料を使い、10 °C/分の加熱速度と窒素雰囲気により、25 °Cから600 °Cの温度で、および、酸素雰囲気中で20 °C/分の加熱速度により、600 °Cから800 °Cの温度で行った。表1に求められたTdを示す。
【0041】
事例2. 連続周波数走査:材料と実験手順
【0042】
このナノコンポジットは、例1の説明と同じ手順を使い作製した。i-PPを含むナノコンポジットは、フローインデックスを35 g/10分(i-PP35)、55 g/10分(i-PP55)、およびこれらの混合(i-PP35/55)とし、直径15〜45 nm、20〜30 nm、30〜50 nmおよび50〜80 nmのMWNTを使い、重量濃度を20%として、15〜30 kHz(F1)、30〜40 kHz(F2)、および40〜50 kHz(F3)の周波数間隔に関し、連続走査速度5 kHz/秒で作製した。
【0043】
それに加え、比較の目的で、i-PP/MWNT(i-PP/MWNT-S)のナノコンポジット試料を、メキシコでの特許出願NL/E/2005/000962で説明した溶液プロセスを使い、固定周波数20 kHzおよび周波数走査速度0 kHzで作製した。
【0044】
2.1 体積抵抗率
【0045】
ρの測定は、例1の説明と同じ手順を使い実施した。表2に、求められた抵抗率の値を示す。
【0046】
2.2物理的性質
【0047】
ナノコンポジットのT0およびTcの測定は、例1の事例1の説明と同じ手順を使い実施した。表2に、T0およびTcに関して求められた値を示す。
【0048】
同様に、劣化温度(Td)は例1の説明と同じ手順を使い決定した。表2に、求められたTdを示す。
【0049】
例2. 工業用ポリマーとカーボンナノ粒子:ナイロン6-MWNTのナノコンポジット
【0050】
3.1. 不連続周波数走査に関する材料と実験手順
【0051】
このナノコンポジットは、例1の説明と同じ手順で、分子量60,000 g/molのBASF製Ultramid(登録商標)ナイロン6を使い、作製した。ナノコンポジットの作製には、重量濃度0%および10%のMWNTを使用した。予備混合段階は250 °C、混合/押出段階は225 °Cで実施した。
【0052】
3.2. 体積抵抗率
【0053】
ρの測定は、例1の説明と同じ手順を使い実施した。変更点として、ディスク状試料を作製するために、250 °Cの温度を使用した。表1に、求められた抵抗率の値を示す。
【0054】
3.3. 物理的性質
【0055】
ナノコンポジットのT0およびTcの測定は、例1の事例1の説明と同じ手順を使い実施した。変更点として、加熱温度は260 °Cであった。表1に、T0およびTcに関して求められた値を示す。
【0056】
同様に、劣化温度(Td)は、例1の説明と同じ手順を使い決定した。表1に、求められたTdを示す。
【0057】
例3.
【0058】
エラストマーとセラミックナノ粒子: EVAとナノクレイのナノコンポジット
【0059】
4.1不連続周波数走査に関する材料と実験手順
【0060】
このナノコンポジットは、例1の説明と同じ手順を使い作製した。この例では、市販のEVA樹脂であるELVAX 250(登録商標)を使用した。Cloisite(登録商標) 6Aの含有量が0%および5%(EVA/ Cloisite(登録商標) 6A)のナノコンポジットを作製し、Cloisite(登録商標) 20Aナノクレイの含有量が0%および5%(EVA/Cloisite(登録商標) 20A)のナノコンポジットも作製した。予備混合段階は90 °C、混合/押出段階は100 °Cで実施した。
【0061】
4.2.物理的性質
【0062】
ナノコンポジットのT0およびTcの測定は、例1の事例1の説明と同じ手順を使い実施した。変更点として、ディスク状試料の作製は90 °Cの温度で実施し、加熱に用いた温度は140 °Cであった。表1に、T0およびTcに関して求められた値を示す。
【0063】
同様に、劣化温度(Td)は例1の説明と同じ手順を使い決定した。表1に、求められたTdを示す。
【0064】
4.3 機械的性質
【0065】
貯蔵弾性係数(E')の測定は、TA Instruments Q800動的機械的アナライザー(DMA)を使い実施した。この測定のために調製した試料の大きさは、1.52 mm x 3.81 mm x 1.27 mmであった。金型温度を80 °Cとし、これらの試料を90 °Cから95 °Cの温度で射出した。試料は-30 °Cから80 °Cの温度範囲で、加熱速度を2 °C/分として変形させた。表1に、得られたナノコンポジットに関して求められたE'を示す。
【0066】
4.4形態
【0067】
ポリマーマトリックス内でのナノクレイの剥離の程度を、X線解析を使って決定した。この解析のために、得られたナノコンポジットの試料を、前節の説明と同じ手順を使い作製した。図2に、作製したナノコンポジットのX線回折図形を示す。
【0068】
例4. ポリマー混合物と金属ナノ粒子:LLDPE-α-オレフィンコポリマーと銀ナノ粒子のナノコンポジット(LLDPE-α-オレフィン/Ag)
【0069】
5.1不連続周波数走査に関する材料と実験手順
【0070】
このナノコンポジットは、例1の事例1の説明と同じ手順を使い作製した。銀ナノ粒子含有率が0%から1%のナノコンポジットを作製した。予備混合段階と混合/押出段階の両方を、160 °Cで実施した。
【0071】
5.2. 体積抵抗率
【0072】
ナノコンポジットのρの測定は、例1の事例の説明と同じ手順を使い実施した。変更点として、ディスク状試料の調製は160 °Cの温度で行った。表1に、求められた抵抗率の値を示す。
【0073】
5.3. 物理的性質
【0074】
ナノコンポジットの溶融温度(Tf)および結晶温度(Tc)の測定は、例1の事例1の説明と同じ手順を使い実施した。変更点として、加熱に用いた温度は160 °Cであった。表1に、TfおよびTcに関して得られた値を示す。
【0075】
同様に、劣化温度(Td)は例1の事例1の説明と同じ手順を使い決定した。表1に、求められたTdを示す。
【0076】
5.4. 機械的性質
【0077】
貯蔵弾性係数(E')の測定は、例3の説明と同じ手順を使い実施した。この事例では、金型温度をそれぞれ130 °Cおよび150 °Cとし、160 °Cの温度で試料を射出した。試料は30 °Cから110 °Cの温度範囲で、加熱速度を2 °C/分として変形させた。表1に、得られたナノコンポジットに関して求められたE'を示す。
【0078】
5.5 形態
【0079】
ポリマーマトリックス中での銀ナノ粒子の分散度を、TOP GUN CM510走査型電子顕微鏡(SEM)を使い決定した。この例では、混合機/押出機により直接製造された状態の超音波処理ナノコンポジットのフィラメントを、極低温条件で破砕し、試料を作製した。試料の破面を25,000倍および50,000倍のSEMで解析した。図2は、得られたナノコンポジットのSEM画像である。
【0080】
本発明の新規の局面は、添付した請求項で詳細に説明する。それにもかかわらず、発明自体、その目的、およびその重要な優位点は、付属の表および図を参考として、以下の詳細な説明を読むことにより、最もよく理解できる。
【表1】

【表2】


【0081】
表1は、不連続周波数走査を使用して得られたナノコンポジットを説明するための最も重要な特性パラメータの値を示したものである。一例として、i-PP/MWNTナノコンポジットの抵抗率は、MWNT含有量が増加するにつれて低下することが観察され、重量濃度60%までの濃度で、導電性の高いナノコンポジットが作製される。このことは、既存のプロセスおよび先行技術で説明されたプロセスと比較し、非常に重要な技術的および経済的優位性を意味する。
【0082】
表2は、連続周波数走査を使用して得られたi-PP/MWNTナノコンポジットを説明する最も重要な特性パラメータの値を示したものである。i-PPマトリックス中でのMWNTの分散度が高いため、超音波の周波数間隔が上昇するにつれ、電気抵抗率の低下が観察される。これらの値は、メキシコの特許出願NL/E/2005/000962で説明した溶液から調整されるナノコンポジットで得た値と、大きさの順が一致しており、本発明で説明するプロセスを通じて得られるMWNTの高い分散度を裏付けている。
【0083】
本発明の例は、予備混合した材料を含む加圧部を備えた混合/押出装置中で実施された。加圧部の末端に減圧部があり、すでに溶融した予備混合材料はそこで、周波発生器により供給される、周波数および振幅が変化する超音波と接触し、その超音波がナノ粒子をポリマーマトリックス中に均一に分散させる。溶融材料は超音波処理後、冷却され、ペレット化される。
【0084】
本発明の好ましい実施形態を上記のように説明したが、本発明においてはさまざまな改変が可能であり、付属の請求項は、本発明の精神および範囲と一致するそれらすべての改変を対象とすることを意図しており、そのように認識し、理解するものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリマーマトリックス中で、最高60%のナノ粒子濃度によりナノコンポジットを作製するための連続溶融混合/押出プロセスであって、ポリマーならびにコポリマー、もしくはそのいずれか、またはそれらの混合物、および一以上のナノ粒子との予備混合段階を含み、そこで、溶融状態においてせん断応力がかけられる。そのようにして得た予備混合物の溶融混合/押出段階では、周波数および振動が変化する超音波による促進に、連続および不連続の走査が採用され、超音波は周波発生器から発生する。一以上の溶融材料の減圧部で超音波がかけられる限り、複数の部分で超音波をかけることができる。
【請求項2】
請求項1に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ポリマーおよびコポリマー、またはそのいずれかは、市販ポリマー、工業用ポリマー、エラストマー、またはそれらの二以上の混合で構成される群から選択される。
【請求項3】
請求項2に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ナノコンポジットはさらに、ポリオレフィン、ポリ芳香族、ポリ塩化ビニル、またはそれらの二以上の混合物を含む群から選択される一以上の市販ポリマーおよびコポリマー、またはそのいずれかを含むという性質を持つ。
【請求項4】
請求項3に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ナノコンポジットはさらに、ポリオレフィンを含む群から選択される一以上の市販ポリマーおよびコポリマー、またはそのいずれかを含むという性質を持つ。
【請求項5】
請求項4に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ナノコンポジットはさらに、ポリエチレンおよびポリプロピレンを含む群から選択される一タイプ以上のポリオレフィン系ポリマーおよびコポリマー、またはそのいずれかを含むという性質を持つ。
【請求項6】
請求項5に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ナノコンポジットはさらに、LDPE、HDPE、LLDPE、UHMWPE、およびEVA、またはそれらの二以上の混合物を含む群から選択される一タイプ以上のポリエチレン系ポリマーおよびコポリマー、またはそのいずれかを含むという性質を持つ。
【請求項7】
請求項6に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ナノコンポジットはさらに、選択されるポリマーとしてLLDPEを含むという性質を持つ。
【請求項8】
請求項7に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ナノコンポジットはさらに、i-PP、s-PP、a-PP、またはそれらの二以上の混合物を含む群から選択される一タイプ以上のポリプロピレン系ポリマーおよびコポリマー、またはそのいずれかを含むという性質を持つ。
【請求項9】
請求項8に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ナノコンポジットはさらに、選択されるポリマーとしてi-PPを含むという性質を持つ。
【請求項10】
請求項2に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ナノコンポジットはさらに、ポリアクリル酸ポリエステル、ポリカーボネート、およびポリアミドを含む群から選択される一タイプ以上の工業用ポリマーおよびコポリマー、またはそのいずれかを含むという性質を持つ。
【請求項11】
請求項10に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ナノコンポジットはさらに、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン6,10、およびナイロン6,12、またはそれらの二以上の混合物を含む群から選択される一タイプ以上のポリアミド系ポリマーおよびコポリマー、またはそのいずれかを含むという性質を持つ。
【請求項12】
請求項11に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、さらに、選択されるポリマーがナイロン6であるという性質を持つ。
【請求項13】
請求項2に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ナノコンポジットはさらに、ポリイソプレンブタジエン、スチレンブタジエンスチレン(SBS)およびエチレン酢酸ビニル(EVA)等を含む群から選択される一タイプ以上のエラストマー系ポリマーおよびコポリマー、またはそのいずれかを含むという性質を持つ。
【請求項14】
請求項13に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ナノコンポジットはさらに、選択されるポリマーとしてエチレン酢酸ビニル(EVA)を含むという性質を持つ。
【請求項15】
請求項1に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ナノコンポジットはさらに、金属、セラミック、カーボンのナノ粒子を含む群から選択されるナノ粒子を含むという性質を持つ。
【請求項16】
請求項15に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ナノコンポジットはさらに、SWNT、MWNT、CNF、グラフェン、またはそれらの二以上の混合物を含む群から選択されるカーボンナノ粒子を含むという性質を持つ。
【請求項17】
請求項16に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ナノコンポジットはさらに、選択されるナノ粒子としてMWNTを含むという性質を持つ。
【請求項18】
請求項15に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ナノコンポジットはさらに、シリケートナノクレイ、フィロシリケート、アルミノシリケート、またはそれらの二以上の混合物を含む群から選択されるナノ粒子を含むという性質を持つ。
【請求項19】
請求項18に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ナノコンポジットはさらに、モンモリロナイト、ヘクトライト、またはそれらの二以上の混合物を含む群から選択されるアルミノシリケート・ナノクレイを含むという性質を持つ。
【請求項20】
請求項19に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ナノコンポジットはさらに、モンモリロナイトを含む群から選択されるナノクレイを含むという性質を持つ。
【請求項21】
請求項15に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ナノコンポジットはさらに、銀、金、銅、亜鉛、チタン、ならびに多金属のナノ粒子およびそれらの化合物、またはそれらの二以上の混合物を含む群から選択される金属系ナノ粒子を含むという性質を持つ。
【請求項22】
請求項21に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、ナノコンポジットはさらに、選択される金属系ナノ粒子として銀のナノ粒子を含むという性質を持つ。
【請求項23】
請求項1に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、さらに、ポリマーとナノ粒子の混合物中のナノ粒子濃度が、混合物の総重量の0.01%から60%の間であるという性質を持つ。
【請求項24】
請求項23に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、さらに、ポリマーとナノ粒子の混合物中のナノ粒子濃度が、混合物の総重量の1%から20%の間であるという性質を持つ。
【請求項25】
請求項1に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、さらに、混合/押出プロセス中の動作温度が25 °Cから400 °Cの間であるという性質を持つ。
【請求項26】
請求項25に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、さらに、混合/押出プロセス中の動作温度が100 °Cから190 °Cの間であるという性質を持つ。
【請求項27】
請求項1に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、さらに、混合/押出プロセス中に、周波数が15 kHzから50 kHzの間である超音波を使用するという性質を持つ。
【請求項28】
請求項1に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、さらに、混合/押出プロセス中に、周波数が30 kHzから50 kHzの間である超音波を使用するという性質を持つ。
【請求項29】
請求項1に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、さらに、混合/押出プロセス中に、2.5 kHz/秒から10 kHz/秒の連続走査速度で超音波をかけるという性質を持つ。
【請求項30】
請求項1に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、さらに、混合/押出プロセス中に、1.7 x 10-3 kHz/秒から5 x 10-2 kHz/秒の不連続走査速度で超音波をかけるという性質を持つ。
【請求項31】
請求項1に従いナノコンポジットを作製するための連続プロセスであって、さらに、混合/押出プロセス中に、減圧部で超音波をかけるという性質を持つ。

【図1】
image rotate

image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2012−523327(P2012−523327A)
【公表日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−504636(P2012−504636)
【出願日】平成22年4月7日(2010.4.7)
【国際出願番号】PCT/MX2010/000032
【国際公開番号】WO2010/117253
【国際公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(511239317)ナノソルシオネス エス エー デーイー シー ブイ (1)
【氏名又は名称原語表記】NANOSOLUCIONES S. A. DE C. V.
【住所又は居所原語表記】Canal de la Mancha 2800 Col. Francisco I. Madero C. P. 52172 Metepec (MX)
【出願人】(511239328)
【氏名又は名称原語表記】CENTRO DE INVESTIGACION EN QUIMICA APLICADAD
【住所又は居所原語表記】Boulevard Ing. Enrique Reyna Hermosillo No. 140 Antiguo Predio el Charquillo C. P. 25253 Saltillo, Coahuila (MX)
【Fターム(参考)】