説明

周辺処理システム、接続装置、外部装置、周辺処理システムの情報処理方法およびプログラム

【課題】接続装置が異なる情報処理装置に接続可能であると共に、接続する外部装置を選択して接続可能な周辺処理システム、接続装置、外部装置、周辺処理システムの情報処理方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】周辺処理システムは、携帯電話3などのメモリカードスロット2を有する情報処理装置に挿入して接続する携帯型のエミュレートカード1と、エミュレートカード1と通信可能でデータの授受をする外部装置50とを有する。そして、エミュレートカード1は、外部装置50を識別しエミュレートカード1と通信可能な外部装置50を特定するためのカード識別情報をROM13に記憶している。また、外部装置50は、外部装置50を特定するカード識別情報をROM53に記憶している。エミュレートカード1と外部装置50の記憶するカード識別情報が、同じであれば相互の通信が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に挿入されてデータの授受をする接続装置を有する周辺処理システム、接続装置、外部装置、周辺処理システムの情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、情報処理装置が備えるカード挿入用のスロットを利用して外部機器と接続する方法として、一端にスロットとの接続部を有し、他端に外部機器との接続部を有するインタフェース装置としてのカードが知られている。このカードは、外部機器と情報処理装置との間で情報を転送する転送部を有し、転送部は、外部機器および情報処理装置の情報を互いに送受可能な情報へ変換して転送する機能を有する。従って、カードは対応する外部機器と情報処理装置とに専用のものである。この接続方法によれば、情報処理装置に新たなコネクタを設けることなく情報処理装置と外部機器との接続が可能となる。接続方法は、無線などの非接触による方法を含んでいる(例えば特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−163169号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の技術において、インタフェース装置としてのカードは、情報処理装置と情報処理装置へ接続する外部装置とに対応した専用コネクタとしての機能を有するものである。異なる情報処理装置との接続および異なる外部装置との接続には、それぞれの情報処理装置および外部装置に対応した専用のカードが必要である。カードは指定された外部機器と情報処理装置との接続専用で、異なる情報処理装置あるいは外部装置との接続はできない。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するために、接続装置が異なる情報処理装置に接続可能であると共に、接続する外部装置を選択して接続可能な周辺処理システム、接続装置、外部装置、周辺処理システムの情報処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の周辺処理システムは、情報処理装置の接続部に挿入して接続する携帯型の接続装置と、前記接続装置と通信可能でデータの授受をする外部装置とを有する。そして、接続装置は、情報処理装置の接続部と接続するための入出力装置部と、外部装置と通信するための接続通信部と、外部装置を識別し接続装置と通信可能な外部装置を特定するための識別情報を記憶する接続記憶部と、接続通信部と接続記憶部とを制御すると共に、情報処理装置に対して外部装置を認識させず、接続装置を認識させる制御を実行する接続制御部と、を有する。また、外部装置は、接続通信部と通信するための外部通信部と、外部装置を特定するための識別情報を記憶する外部記憶部と、データを記憶するデータ記憶部と、識別情報またはデータを入力する入力部と、外部通信部と外部記憶部とデータ記憶部とを制御する外部制御部と、を有することを特徴とする。
【0007】
この周辺処理システムによれば、情報処理装置に挿入可能な接続装置と、接続装置と通信可能な外部装置とを有する。接続装置と外部装置とは、それぞれの接続通信部および外部通信部を介してデータの授受が可能である。また、接続装置の接続記憶部と外部装置の外部記憶部とは、識別情報を記憶している。この識別情報は、外部装置を識別するために外部装置で作成され、外部記憶部に記憶されている。また、接続記憶部には、通信可能な外部装置の識別情報が記憶されており、接続装置と外部装置とが同じ識別情報を記憶しているか否かにより接続装置と外部装置との対応が明確となる。さらに、接続装置の接続制御部は、情報処理装置に対して外部装置を認識させず、接続装置を認識させる制御を実行する。このため、情報処理装置は、接続装置のみ認識し、接続装置と通信可能な外部装置を認識しない。つまり、接続装置は、識別情報によって通信可能と特定された外部装置のデータを接続装置が有しているかのように、情報処理装置に対して認識させることができる。情報処理装置は、外部装置を制御するための回路変更やプログラム等の新規搭載をする必要がなく、情報処理装置に挿入されている接続装置を制御すれば、接続装置を介して接続装置と同じ識別情報を有する外部装置のデータの処理が行える。
【0008】
この場合、接続装置と外部装置とが通信可能な状態になると、外部制御部が接続装置および外部装置の有するそれぞれの識別情報を比較し、接続装置および外部装置の有する識別情報が一致する場合には、接続装置と外部装置とが通信可能であることを外部制御部が認識し、接続装置および外部装置の有する識別情報が一致しない場合には、接続装置と外部装置とが同じ識別情報を有するようにするため、外部制御部が外部記憶部の有する識別情報のうち入力部によって選択された識別情報を接続制御部へ送信し、接続制御部が接続記憶部に記憶することが好ましい。
【0009】
この構成によれば、接続装置と外部装置とが通信可能な状態になると、外部制御部が接続装置および外部装置の有するそれぞれの識別情報を比較する。識別情報を比較して接続装置および外部装置の有する識別情報が一致する場合には、接続装置へ接続するべき外部装置であると外部制御部が認識する。つまり、接続装置と外部装置とが通信を開始しても良いと判断する。一方、接続装置および外部装置の有する識別情報が一致しない場合には、接続装置へ接続するべき外部装置ではないと外部制御部が認識する。つまり、通信を開始することができない。接続装置へ接続するべき外部装置であると外部制御部が認識して通信を開始できるようにするために、接続装置と外部装置とが同じ識別情報を有する必要がある。そこで、外部制御部が外部記憶部の有する識別情報のうち、入力部によって選択された識別情報を接続制御部へ送信し、送信された識別情報を接続制御部が受信し接続記憶部に上書きして記憶する。これにより、接続装置と外部装置とが同じ識別情報を記憶することになる。外部装置の簡単な操作により、接続装置へ接続するべき外部装置を選択でき、接続装置と外部装置との通信を開始できる状態となる。
【0010】
そして、周辺処理システムは、接続装置と複数の外部装置とを有しており、接続装置と、複数の外部装置のうち接続装置と同じ識別情報を記憶している外部装置とが、接続通信部および外部通信部を介して通信可能であることが好ましい。
【0011】
この構成によれば、接続装置は、複数の外部装置の中から、接続装置と同じ識別情報を記憶している外部装置と通信を実行できる。接続装置は、識別情報を変更することにより、様々なデータを有する複数の外部装置を選択して、欲しいデータを有する外部装置と通信することができる。
【0012】
この場合、周辺処理システムは、外部装置のデータ記憶部は、複数に分割された領域を有しており、接続装置と、複数に分割された領域のうち接続装置と同じ識別情報に対応する領域とが、接続通信部および外部通信部を介してアクセス可能であることが好ましい。
【0013】
この構成によれば、接続装置と通信可能な外部装置のデータ記憶部は、複数の領域に分割されており、複数の領域はそれぞれ識別情報を記憶している。接続装置は、これら複数の領域のうち接続装置と同じ識別情報に対応する領域へアクセスできる。また、接続装置は、識別情報を変更することにより、様々なデータを有する複数の領域を選択して、欲しいデータを有する領域へアクセスすることができる。一つの外部装置の中に情報別の領域を設けてあるため、データ別の複数の外部装置を持ち歩く必要がなく、モバイル性の向上が図れる。
【0014】
この場合、周辺処理システムは、複数の接続装置と複数に分割された領域を有する外部装置のデータ記憶部とを有しており、それぞれ同じ識別情報を有する接続装置と領域とが接続通信部および外部通信部を介してアクセス可能であることが好ましい。
【0015】
この構成によれば、複数の接続装置とデータ記憶部の複数の領域は、それぞれ識別情報を有している。複数の接続装置は、個々に、データ記憶部の領域のうち同じ識別情報に対応している領域と相互にアクセスすることができる。接続装置は、外部装置によって複数の接続装置の中から選択され、データ記憶部の特定の領域に対応する識別情報と同じ識別情報を記憶することによりその領域へアクセス可能になり、領域の有するデータを授受できる。このように、接続装置を選択することにより、選択された接続装置が挿入されている種々の情報処理装置へ、データ記憶部の領域の有するデータを提供できる。
【0016】
この場合、接続装置の接続通信部と外部装置の外部通信部との通信が非接触な通信であることが好ましい。
【0017】
この構成によれば、接続装置の接続通信部と外部装置の外部通信部とは、データ等の授受が実行できるように通信可能に接続されている。この通信が、例えば無線通信などの非接触な通信であることが好ましく、非接触な通信であれば、接続装置と外部装置との距離や壁などを挟んでの使用位置などにさほど影響されずに、通信が可能である。
【0018】
この場合、接続制御部は、情報処理装置に対して外部装置を認識させず、接続装置をメモリカードとして認識させる制御を実行することが好ましい。
【0019】
この構成によれば、接続装置が、メモリカードとして情報処理装置に認識される。従って、メモリカードに対応可能な情報処理装置に接続装置を挿入すると、情報処理装置は、接続装置が通信可能な外部装置の有するデータを処理することができる。この場合、情報処理装置は、接続装置をメモリカードとして認識し、外部装置を認識せずに処理をする。そのため、情報処理装置は、外部装置の種別に対応してプログラムの追加搭載等が不必要であり、常に、メモリカードとして接続装置を認識すれば良い。
【0020】
この場合、外部装置のデータ記憶部は、ハードディスクドライブであることが好ましい。
【0021】
この構成によれば、外部装置のデータ記憶部は、ハードディスクドライブであり、データ記憶部の記憶容量を大容量に設定できる。この構成により、外部装置と通信可能な接続装置は、大容量を有する接続装置であるかのように情報処理装置に対して振る舞うことができる。
【0022】
本発明の周辺処理システムを構成する接続装置は、情報処理装置の接続部と接続するための入出力装置部と、外部装置と通信するための接続通信部と、外部装置を識別し、接続装置と通信可能な外部装置を特定するための識別情報を記憶する接続記憶部と、接続通信部と接続記憶部とを制御すると共に、情報処理装置に対して外部装置を認識させず、接続装置を認識させる制御を実行する接続制御部と、を有することを特徴とする。
【0023】
この接続装置によれば、入出力装置部により、情報処理装置と接続可能であり、接続通信部により、外部装置と通信可能である。そして、接続記憶部には、外部装置を識別し、接続装置と接続するべき外部装置を特定するための識別情報を記憶している。この識別情報により、接続装置の接続制御部は、外部装置が接続装置と接続するべき外部装置であるか否かを判断する。さらに、接続制御部は、情報処理装置に対して外部装置を認識させず、接続装置を認識させる制御を実行する。このため、情報処理装置は、接続装置のみ認識し、接続装置と通信可能な外部装置を認識しない。つまり、接続装置は、識別情報によって通信可能と特定された外部装置のデータを接続装置が有しているかのように、情報処理装置に対して認識させることができる。情報処理装置は、外部装置を制御するための回路変更やプログラム等の新規搭載をする必要がなく、情報処理装置に挿入されている接続装置を制御すれば、接続装置を介して接続装置と同じ識別情報を有する外部装置のデータの処理が行える。
【0024】
本発明の周辺処理システムを構成する外部装置は、接続通信部と通信するための外部通信部と、外部装置を特定するための識別情報を記憶する外部記憶部と、データを記憶するデータ記憶部と、識別情報またはデータを入力する入力部と、外部通信部と外部記憶部とデータ記憶部とを制御する外部制御部と、を有することを特徴とする。
【0025】
この外部装置によれば、外部通信部により接続装置と通信が可能であり、外部記憶部に外部装置を特定するための識別情報を記憶している。識別情報は、入力部から入力され、外部装置が接続装置へ接続するべき外部装置であり通信を開始できるか否かを判断するための情報である。また、外部装置は、接続装置と授受するデータを記憶するデータ記憶部を有している。外部装置と同じ識別情報を有しており外部装置と接続するべき接続装置へ外部装置からデータを送ることにより、接続装置は、外部装置が有する種々のデータを自らが有するデータであるかのように扱うことが可能となる。接続装置が記憶部を有していなくても、大容量の記憶部を有する接続装置として機能できる。
【0026】
本発明の周辺処理システムを構成する外部装置は、データ記憶部内に領域を作成するための操作をするための領域作成入力部と、領域作成入力部の操作により作成された領域に識別情報を付与する識別情報生成部と、外部装置と接続装置のうち少なくとも一方は、接続装置がデータの記憶領域として使用する外部装置の領域を指定する領域指定入力部と、を備え、領域指定入力部により指定された領域の識別情報を、外部装置と接続装置とが通信可能な状態になったときに、外部装置から接続装置へ転送することを特徴とする外部装置。
【0027】
この外部装置によれば、外部装置のデータ記憶部内に、例えばデータを内容別に区分するなどして記憶する領域を作成するための領域作成入力部と、作成した領域に対して識別情報を付与する識別情報生成部とを有している。また、接続装置がデータの記憶領域として使用する外部装置の領域を領域指定入力部によって指定して、指定された領域の識別情報を、外部装置と接続装置とが通信可能な状態になったときに、外部装置から接続装置へ転送する。領域指定入力部は、接続装置が有している構成でもかまわない。このような構成の外部装置は、外部装置が記憶する領域のデータを領域に対応する識別情報を基に選択して、通信可能な接続装置へ送ることができる。
【0028】
本発明の周辺処理システムの情報処理方法は、接続装置と外部装置とが通信可能な状態になると、外部制御部が外部装置および接続装置の有するそれぞれの識別情報を比較するステップと、接続装置および外部装置の有する識別情報が一致する場合には、接続装置と外部装置とが通信可能であることを外部制御部が認識し、接続装置および外部装置の有する識別情報が一致しない場合には、接続装置と外部装置とが同じ識別情報を有するようにするため、外部記憶部の有する識別情報のうちから入力部によって識別情報を選択するステップと、外部制御部が選択された識別情報を接続制御部へ送信するステップと、接続制御部が選択された識別情報を接続記憶部に記憶するステップと、を有することを特徴とする。
【0029】
この情報処理方法によれば、接続装置と外部装置とが通信可能な状態になると、最初のステップとして、外部制御部が接続装置および外部装置の有するそれぞれの識別情報を比較する。次のステップにおいて、それぞれの識別情報を比較して、接続装置および外部装置の有する識別情報が一致する場合には、外部制御部が、接続装置と接続するべき外部装置であることを認識する。つまり、通信を開始しても良いと判断する。一方、接続装置および外部装置の有する識別情報が一致しない場合には、接続装置へ接続するべき外部装置ではないと外部制御部が認識する。つまり、通信を開始することができない。接続装置へ接続するべき外部装置であると外部制御部が認識して通信を開始できるようにするためには、接続装置と外部装置とが同じ識別情報を有する必要がある。そこで、外部制御部が外部記憶部の有する識別情報のうち、入力部によって選択された識別情報を接続制御部へ送信する。そして次ステップで、送信された識別情報を接続制御部が接続記憶部に上書きして記憶する。これにより、接続装置と外部装置とが同じ識別情報を記憶することになる。外部装置の簡単な操作により、接続装置へ接続するべき外部装置を選択でき、接続装置と外部装置とが通信を開始できる状態となる。
【0030】
本発明のプログラムは、周辺処理システムの接続装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、接続装置と外部装置とが通信可能な状態になると、外部制御部が外部装置および接続装置の有するそれぞれの識別情報を比較するために、接続制御部が接続装置の有する識別情報を外部制御部へ送信するステップと、接続装置および外部装置の有する識別情報が一致する場合には、外部制御部から接続装置と外部装置とが通信可能である旨の通知を接続制御部が受信し、接続装置および外部装置の有する識別情報が一致しない場合には、接続装置と外部装置とが同じ識別情報を有するようにするため、外部記憶部の有する識別情報のうちから入力部によって識別情報を選択する旨の通知を外部制御部から接続制御部が受信するステップと、外部制御部から選択された識別情報を接続制御部が受信するステップと、接続制御部が選択された識別情報を接続記憶部に記憶するステップと、接続制御部が選択された識別情報を接続記憶部に記憶した旨の通知を外部制御部へ送信するステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0031】
このプログラムによれば、周辺処理システムの接続装置が、通信可能となった新たな外部装置と通信を開始するための最初のステップとして、外部制御部が接続装置および外部装置の有するそれぞれの識別情報を比較するために、接続装置の接続制御部が接続装置の有する識別情報を外部制御部へ送信する。次のステップにおいて、接続装置および外部装置の有する識別情報を比較して、接続装置および外部装置の有する識別情報が一致する場合には、外部制御部が接続装置と接続するべき外部装置であることを認識し、接続装置と外部装置とが通信可能である旨の通知を外部装置から接続制御部が受信する。つまり、通信を開始しても良いとの判断を受信する。一方、接続装置および外部装置の有する識別情報が一致しない場合には、接続装置へ接続するべき外部装置ではないと外部制御部が認識して通信を開始することができない。接続装置へ接続するべき外部装置であると外部制御部が認識して通信を開始できるようにするためには、接続装置と外部装置とが同じ識別情報を有する必要がある。そこで、外部記憶部の有する識別情報のうち、入力部によって識別情報を選択する旨の通知を、外部制御部から接続制御部が受信する。そして次ステップで、外部制御部から選択されて送信された識別情報を接続制御部が受信する。次のステップでは、受信した識別情報を接続制御部が接続記憶部に上書きして記憶する。最後のステップで、接続制御部が受信した識別情報を接続記憶部に記憶した旨の通知を外部制御部へ送信する。これらのステップをコンピュータに実行させることにより、接続装置と外部装置とが同じ識別情報を記憶することになる。
【0032】
本発明のプログラムは、周辺処理システムの外部装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、接続装置と外部装置とが通信可能な状態になると、外部制御部が接続装置から識別情報を取得するステップと、外部制御部が外部装置および接続装置から取得したそれぞれの識別情報を比較するステップと、接続装置および外部装置の有する識別情報が一致する場合には、外部制御部が接続装置と外部装置とが通信可能であることを認識しその旨を接続制御部へ送信し、接続装置および外部装置の有する識別情報が一致しない場合には、接続装置と外部装置とが同じ識別情報を有するようにするため、外部記憶部の有する識別情報のうちから入力部によって選択された識別情報を受け付けるステップと、外部制御部が選択された識別情報を接続制御部へ送信するステップと、接続装置から選択された識別情報を接続記憶部に記憶した旨の通知を外部制御部が受信するステップと、外部制御部が外部装置と接続装置との通信を開始するステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0033】
このプログラムによれば、周辺処理システムの外部装置が、通信可能となった新たな接続装置と通信を開始するための最初のステップとして、外部制御部が接続装置の有する識別情報を取得する。次のステップにおいて、外部制御部が外部装置および接続装置から取得したそれぞれの識別情報を比較する。識別情報を比較して、接続装置および外部装置の有する識別情報が一致する場合には、外部制御部が接続装置と接続するべき外部装置であることを認識し、接続装置と外部装置とが通信可能である旨の通知を接続制御部へ送信する。つまり、通信を開始しても良いと判断する。一方、接続装置および外部装置の有する識別情報が一致しない場合には、接続装置へ接続するべき外部装置ではないと外部制御部が認識して通信を開始することができない。接続装置へ接続するべき外部装置であると外部制御部が認識して通信を開始できるようにするためには、接続装置と外部装置とが同じ識別情報を有する必要がある。そこで、外部記憶部の有する識別情報のうち、入力部によって選択された識別情報を受け付ける。そして次ステップで、外部制御部が選択された識別情報を接続制御部へ送信する。次のステップでは、外部制御部から送信された識別情報を接続制御部が接続記憶部に上書きして記憶した旨の通知を外部制御部が受信する。最後のステップで、外部制御部が外部装置と接続装置との通信を開始する。これらのステップをコンピュータに実行させることにより、接続装置と外部装置とが同じ識別情報を記憶して通信を開始することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明の情報処理装置を具体化した実施形態について、図面に従って説明する。実施形態で説明する情報処理装置は、メモリカードスロット(接続部)を備えた情報処理装置に挿入可能で、さらに無線通信機能を有するエミュレートカード(接続装置)と、エミュレートカードと無線通信によって通信可能な外部装置とで構成されている。エミュレートカードは、異なる情報処理装置に挿入して使用できると共に、通信可能な外部装置の中から選択した特定の外部装置と通信することができる。エミュレートカードと外部装置とは、それぞれ書き換え可能なカード識別情報(識別情報)を記憶していて、双方の有するカード識別情報が同一である場合に相互の通信が可能となる。エミュレートカードと外部装置とが記憶するカード識別情報が異なる場合、エミュレートカードの記憶するカード識別情報を、通信を行いたい外部装置の記憶するカード識別情報に書き換えることにより、相互の通信が可能となる。
【0035】
(実施形態1)
図1は、エミュレートカードと外部装置とで構成される周辺処理システムを示す斜視図である。図2は、エミュレートカードの構成を示すブロック図で、図3は、外部装置の構成を示すブロック図である。周辺処理システムの構成は、図1に示すように、エミュレートカード(接続装置)1と、エミュレートカード1を挿入するメモリカードスロット2を備えた携帯電話(情報処理装置)3と、エミュレートカード1と無線通信で通信可能な外部装置4とから成る。外部装置4は、データを記憶するデータ記憶部を内蔵し、データなどを入力する入力操作部(入力部)4aおよび図示していない入力ポートと、入力内容などを表示する表示部4bとを有する。周辺処理システムは、外部装置4に替えて他の外部装置5とエミュレートカード1とを無線通信で通信することが可能な構成である。外部装置5は、外部装置4と同様に入力操作部5aと、表示部5bとを有する。
【0036】
携帯電話3は、電話機能の他に、写真の撮影および再生機能、音楽の再生機能を有していて、各機能に必要なデータ等をメモリカードからメモリカードスロット2を介して取得している。携帯電話3のメモリカードスロット2に外部装置4と無線通信可能なエミュレートカード1を挿入することにより、通常のメモリカードでは対応できない大容量のデータを携帯電話3で扱うことができる。
【0037】
エミュレートカード1は、図2に示すように、携帯電話3と接続するための入出力装置部10と、外部装置4と無線通信のための接続通信部である無線アンテナ11および無線通信コントローラ12とを有する。入出力装置部10は、公知のメモリカードと同じ構成であり、携帯電話3のメモリカードスロット2に接続可能である。エミュレートカード1がメモリカードスロット2に接続されると、携帯電話3は、エミュレートカード1を公知のメモリカードとして認識する。無線アンテナ11は、外部装置4との電波の送受信をするモジュールで、電波の送受信は、無線通信コントローラ12によって制御される。無線通信は、ブルートウース(Bluetooth)による通信である。
【0038】
エミュレートカード1は、ROM(Read Only Memory)13と、RAM(Randam Access Memory)14と、CPU(Central Processing Unit)15とを有し、CPU15は、接続制御部としてエミュレートカード1を制御する。ROM13は、接続記憶部であって、通信可能な外部装置4が記憶するカード識別情報と同じカード識別情報を記憶している。さらに、ROM13は、CPU15がエミュレートカード1を制御するためのファームウエアおよびメモリカードとしてのイメージをエミュレートするための固有情報等を記憶している。RAM14は、CPU15のワーク用のメモリであり通信用のデータなどを展開する。これら入出力装置部10、無線通信コントローラ12、ROM13、RAM14およびCPU15は、内部バス16によって接続されている。なお、ROM13はフラッシュメモリなどにより構成された不揮発性メモリであり、所定の方法によって記録された情報を書き換え可能である。
【0039】
エミュレートカード1は、公知のメモリカードが有するようなデータ等を記憶する記憶部を有していない。その代わり、CPU15が、エミュレートカード1と通信可能な外部装置4をエミュレートカード1の記憶部であるかのように制御する。このとき携帯電話3は、エミュレートカード1をメモリカードとして認識するだけで、外部装置4が接続されていることは認識しない。
【0040】
そして、エミュレートカード1には、内部バス16に接続して挿抜エミュレート回路部17が設けられている。挿抜エミュレート回路部17は、エミュレートカード1がメモリカードスロット2から抜かれて、異なるエミュレートカード1に交換されたかのように携帯電話3に対して挿抜のエミュレーションを実行する。挿抜のエミュレーションが実行されると、携帯電話3は、メモリカードとして認識しているエミュレートカード1が、異なるエミュレートカード1に交換されたと認識する。
【0041】
従って、エミュレートカード1と通信している外部装置4が他の外部装置5に替えられた場合に、挿抜のエミュレーションを実行して、同じエミュレートカード1を、別のエミュレートカード1として携帯電話3に認識させる。実際にエミュレートカード1を交換することなく、携帯電話3には交換されたと認識させることができる。この挿抜のエミュレーションを実行するために、携帯電話3の仕様などを変更する必要はない。挿抜エミュレート回路部17の詳細は後述する。
【0042】
外部装置4は、図3に示すように、エミュレートカード1と無線通信のための外部通信部としての無線アンテナ20と、無線通信コントローラ21とを有する。また、外部装置4を大容量の記憶装置とするためのデータ記憶部であるHDD(ハードディスクドライブ)22と、HDD22を制御するHDDコントローラ23とを有し、これらにより公知のメモリカードを凌ぐ大容量のデータを携帯電話3で扱うことができるようになる。さらに、ROM24と、RAM25と、CPU26とを有し、CPU26は、外部制御部および識別情報生成部として外部装置4の制御およびエミュレートカード1との通信を制御し、カレンダ時計を内蔵している。外部記憶部としてのROM24は、外部装置4を特定するカード識別情報およびエミュレートするメモリカードのイメージの固有情報と、CPU26が外部装置4を制御するためのファームウエアと、を記憶している。RAM25は、CPU26のワーク用のメモリであり通信用のデータなどを展開する。なお、ROM24はフラッシュメモリなどにより構成された不揮発性メモリであり、所定の方法によって記録された情報を書き換え可能である。
【0043】
そして、外部装置4は、外部装置4用の内蔵電池による電源28と、入力操作部4aと、表示部4bとを有し、これらと無線通信コントローラ21、HDDコントローラ23、ROM24、RAM25、CPU26とが、それぞれ内部バス27によって接続されている。なお、エミュレートカード1のROM13と外部装置4のROM24とは、読み出しおよび書き込み可能なフラッシュROMである。外部装置4のHDD22へのデータの書き込みは、外部装置4と無線通信可能なエミュレートカード1が、携帯電話3をはじめ各種の情報処理装置からメモリカード書き込み指示を受け付けて行うことができる。
【0044】
次に、図4は、エミュレートカードと外部装置との識別情報の設定を示すブロック図である。携帯電話3に挿入されているエミュレートカード1のROM13には、カード30の領域が確保されていて、カード30は、エミュレートカード1が携帯電話3に対しエミュレートするメモリカードとしてのイメージの固有情報を有している。固有情報は、エミュレートするメモリカードの仕様に則った情報であり、エミュレートカード1と外部装置4とが新規に通信可能な状態になった時に、外部装置4によって作成されて、同じ固有情報が外部装置4のROM24とエミュレートカード1のROM13とにカードとして記憶される。
【0045】
外部装置4のROM24には、カード35の領域が確保されていて、カード35は、エミュレートカード1のカード30と同じ固有情報を有している。固有情報は、カード仕様情報とカード識別情報とがあり、エミュレートカード1にカード仕様情報31およびカード識別情報32が記憶され、外部装置4にカード仕様情報36およびカード識別情報37が記憶されている。具体的な固有情報であるカード仕様情報31、36を表1に示す。
【0046】
【表1】

【0047】
カード識別情報32、37は、エミュレートカード1が挿入されている携帯電話3と外部装置4とが、共にONで且つ通信可能なエリア内に位置する状態になった場合に、通信の開始が可能か否かを判断するための情報である。カード識別情報32とカード識別情報37とが同じであれば、エミュレートカード1と外部装置4との通信の開始が可能と判断できる。カード識別情報32、37は、それぞれカードの作成日時32a、37aと、カードの容量32b、37bと、シリアル番号32c、37cと、カードの名称32d、37dとからなる。カードの容量32b、37bとカードの名称32d、37dとは、外部装置4の入力操作部4bから入力され、他は外部装置4のCPU26によって自動的に付与される。
【0048】
次に、外部装置4の有する管理プログラムによるカード35の管理について説明する。図5は、外部装置の有する管理メニューを示す構成図である。図5(a)は、入力操作部4aで操作可能な管理メニューのトップメニューであって、管理する5項目が管理メニューとして表示部4bに表示される。5項目のうち、項目1を示す図5(b)は、外部装置4の記憶しているカードを表示している。この場合、外部装置4は、HDD22を分割せずに一つのデータ記憶部としているためROM24に記憶されているのは一枚のカード35だけである。カード35は、5GBの容量設定で、HDD1の名称が付与されている。HDD22を一つのデータ記憶部としている場合、カード35の設定容量を自動的に全体容量の20GBとする構成であっても良い。図5(c)は、項目2のカード作成の表示を示している。新規あるいは既データを消去し新しいデータに替えてHDD22を設定する場合に、新たにカード35を作成するためのメニューである。作成方法については、図8を用いて後述する。図5(d)は項目3のカード消去の表示を示している。既存のデータの消去を行うためのメニューである。選択されたカード35が四角の枠で囲まれて表示される。矢印の方向に枠を移動させてカード35を選択する。この場合、一枚のカード35だけであり選択不要である。図5(e)は、項目4のカード交換の表示を示している。この外部装置4の場合は、カード35のみが選択できる。図5(f)は、項目5の容量表示を示している。HDD22の全体容量20GBと、ROM24が記憶しているカード35による設定容量5GBと、差し引きの空き容量15GBとが表示される。この管理メニューの選択によって外部装置4のカード35を管理することができる。
【0049】
次に、エミュレートカード1と外部装置4とが通信を開始する方法について、図6および図7を用いて説明する。図6は、実施形態1における外部装置側のカード設定および通信開始方法を示すフローチャートである。また、図7は、実施形態1におけるエミュレートカード側のカード設定および通信開始方法を示すフローチャートである。最初に、図6に基づいて外部装置4が実行するフローについて説明する。まずステップS1において、エミュレートカード1と通信可能状態か否かを外部装置4のCPU26が判断する。通信可能な状態で無ければステップS2へ進み、一方、通信可能な状態であればステップS3へ進む。
【0050】
ステップS2では、エミュレートカード1の探索を続けるかどうかの判断をCPU26が行う。続ける場合はステップS1へ戻り、一方、続けない場合はフローを終了する。判断方法は、規定された時間内は探索を続け、規定時間経過後に探索を終了する方法である。あるいは、判断を操作者に仰ぐ方法なども考えられる。
【0051】
ステップS3では、エミュレートカード1がカード30にカード識別情報32を有しているか否かをCPU26が判断する。有していればステップS4へ進み、有していなければステップS5へ進む。
【0052】
ステップS4において、CPU26がエミュレートカード1からカード識別情報32を取得して、外部装置4のROM24のカード35が記憶しているカード識別情報37と同一であるか否かを比較する。同一であればステップS10へ進み、一方、同一でなければエミュレートカード1のカード30の有するカード識別情報32等を書き換えるために、後述するステップS41へ進む。
【0053】
ステップS5では、エミュレートカード1がカード識別情報32を有していないため、新たなカード35を作成する通知をエミュレートカード1へ送信するか否かを、CPU26が表示部4bへ表示して操作者の判断を促す。送信する旨の入力があった場合は、ステップS6へ進み、一方、送信しない旨の入力があった場合は、ステップS7へ進む。
【0054】
ステップS6では、入力操作部4aからの入力に基づき、CPU26がカード識別情報37を有する新たなカード35を作成し、作成後ステップS8へ進む。カード作成方法は、フローチャートを用いて後述する。
【0055】
ステップS7では、新たなカード作成を行わない決定を受けて、外部装置4のROM24に記憶されているカード35を選択して送信する通知をエミュレートカード1へ送信するか否かを、CPU26が表示部4bへ表示して操作者の判断を促す。外部装置4の場合は、一枚のカード35のみであり、その一枚のカード35の送信となる。送信しない場合は、フローを終了し、一方、送信する場合は、ステップS8へ進む。
【0056】
ステップS8では、エミュレートカード1へ外部装置4のカード識別情報37を含むカード35の情報を送信する。送信後ステップS9へ進む。送信された外部装置4のカード識別情報37を含むカード35の情報は、エミュレートカード1のカード30へCPU15によって書き込まれる。これにより、外部装置4とエミュレートカード1とは、同じカード識別情報を有することになる。
【0057】
ステップS9において、カード識別情報等が書き込まれてカード設定が終了した通知をエミュレートカード1から受信したか否かをCPU26が確認する。受信が確認されなければステップS8へ戻り、一方、受信が確認されればステップS10に進む。
【0058】
ステップS10において、エミュレートカード1および外部装置4の有するカード識別情報32、37が同一であるので、外部装置4のCPU26は、エミュレートカード1との通信を開始する。
【0059】
以上、外部装置4におけるカード設定およびエミュレートカード1との通信開始方法について説明した。次に、エミュレートカード1におけるカード設定および外部装置4との通信開始方法について図7を用いて一部図6と対比させて説明する。
【0060】
ステップS11において、外部装置4と通信可能状態か否かをエミュレートカード1のCPU15が判断する。図6のステップS1と対応するステップである。通信可能な状態で無ければフローを終了し、一方、通信可能な状態であればステップS12へ進む。
【0061】
ステップS12では、エミュレートカード1がカード30にカード識別情報32を有しているか否かをCPU15が判断する。ステップS3の外部装置4の対応に相当する。有していればステップS13へ進み、有していなければステップS15へ進む。
【0062】
ステップS13では、CPU15がエミュレートカード1の有するカード識別情報32を外部装置4へ送信する。送信後ステップS14へ進む。
【0063】
ステップS14において、送信したカード識別情報32と同一な情報を有するカード識別情報37を外部装置4が有しているか否かを判断する。この判断は、ステップS4における外部装置4のCPU26の判断を受けてエミュレートカード1のCPU15が行う。有していればステップS19へ進み、一方、有していなければエミュレートカード1のカード30の有するカード識別情報32等を書き換えるために、後述するステップS51へ進む。
【0064】
次に、ステップS15では、エミュレートカード1がカード識別情報32を有していないため、新たなカード35を作成する通知を外部装置4から受信したか否かを、エミュレートカード1のCPU15が確認する。ステップS5の外部装置4の送信に対応するステップである。受信した場合は、ステップS16へ進み、一方、受信していない場合、つまり新たなカード35を作成しない場合は、ステップS17へ進む。
【0065】
ステップS16では、CPU15が外部装置4からカード識別情報37を含む新たなカード35の情報を取得する。取得後ステップS18へ進む。
【0066】
また、ステップS17では、新たなカード作成を行わず外部装置4のROM24に記憶されているカード35を選択して送信する通知を外部装置4から受信したか否かを、エミュレートカード1のCPU15が確認する。ステップS7の外部装置4からの送信に対応するステップである。受信していない場合、つまりカード35が外部装置4から送信されない場合は、フローを終了し、一方、受信した場合は、ステップS16へ進む。
【0067】
ステップS18では、エミュレートカード1のROM13にカード識別情報32等を有するカード30が記憶されて、カード設定が終了した旨の通知をCPU15が外部装置4へ送信する。送信後、ステップS19へ進む。
【0068】
ステップS19において、エミュレートカード1および外部装置4の有するカード識別情報32、37が同一であるので、エミュレートカード1のCPU15は、ステップS10に対応して外部装置4との通信を開始する。また、エミュレートカード1は、携帯電話に対してメモリカードとしてエミュレーションを実行する。
【0069】
次に、ステップS6における新たなカード35の作成方法について説明する。図8は、カード作成の方法を示すフローチャートである。カード35は、外部装置4の管理プログラムによって作成される。なお、このフローによりステップS6に対応する場合だけでなく、いつでも入力の操作により、外部装置4にカード35を作成できる。
【0070】
ステップS21において、図5に基づき説明した管理プログラムのメニューから図5(c)に示すカード作成のメニューを選択する。選択後、ステップS22へ進む。
【0071】
ステップS22では、設定するカード35の容量を入力する。つまり、入力操作部4aから入力された容量をCPU26が受け付ける。この場合HDD22の全容量である20GBまでを設定できる。入力後、ステップS23へ進む。
【0072】
ステップS23では、HDD22の空き容量が、入力した容量以上であるか否かを外部装置4のCPU26が判定する。空き容量が入力した容量以上でなければ、ステップS24へ進み、一方、空き容量が入力した容量以上であれば、ステップS25へ進む。
【0073】
ステップS24では、HDD22の空き容量が入力した容量以上でないため、容量設定できない旨のエラー表示をCPU26が表示部4bに表示する。同時に、カード35の容量入力を再度行う表示をしてステップS22へ戻る。
【0074】
そして、ステップS25では、カード35の名称を入力する。つまり、入力操作部4aから入力された容量をCPU26が受け付ける。この場合、HDD1と入力してある。入力後、ステップS26へ進む。
【0075】
ステップS26では、入力した文字数が規定以内かどうかをCPU26が判定する。文字数が規定より多い場合は、ステップS27へ進み、一方、文字数が規定内の場合は、ステップS28へ進む。
【0076】
ステップS27では、文字数が規定外である旨のエラー表示をCPU26が表示部4bに表示する。同時に、名称の入力を再度行う表示をしてステップS25へ戻る。
【0077】
そして、ステップS28では、外部装置4のHDD22に対して入力した容量のパーティションを作成する。この場合、カード35の設定した5GBの名称HDD1のパーティションがCPU26によって自動的に作成される。パーティション作成後ステップS29へ進む。
【0078】
ステップS29では、カード識別情報37を作成する。既に作成した容量および名称に加えて、カード35の作成日時とシリアル番号とをCPU26が自動作成する。この時に、表1に示すカード仕様情報36も合わせて作成される。作成後ステップS30へ進む。
【0079】
ステップS30では、CPU26が外部装置4のROM24にカード識別情報37を書き込む。合わせてカード仕様情報36もROM24に書き込まれる。カード仕様情報36およびカード識別情報37からなる固有情報の書き込み後ステップS31へ進む。
【0080】
ステップS31では、カード35の作成終了の表示を表示部4bに表示する。以上が外部装置4によるカード35の作成フローである。
【0081】
続いて、ステップS4において、エミュレートカード1のカード識別情報32と外部装置4のカード識別情報37とが同一の情報でなく、カード識別情報32を書き換えるカード交換のステップへ進んだ場合について説明する。図9は、外部装置側のカード交換方法を示すフローチャートである。
【0082】
通常、エミュレートカード1を備えた携帯電話3は、定期的にエミュレートカード1に対して送信などの処理要求があるかを確認するポーリングを行っている。ポーリングによって携帯電話3とエミュレートカード1との情報処理が円滑に行われる。以下に説明するカード交換時においては、携帯電話3からのポーリングを含むいかなるアクセスに対してもエミュレートカード1は応答しない状態となる。
【0083】
カード交換は、まず、ステップS41において、図5に基づき説明した管理プログラムのメニューから図5(e)に示すカード交換のメニューを選択する。選択後、ステップS42へ進む。
【0084】
ステップS42では、交換するカード35が選択されたか否かをCPU26が判定する。このHDD22の場合では、カード35は、名称HDD1のカード35のみであり、このカード35が選択できる。カード選択がされなければステップS42のステップを繰り返し、一方、選択されればステップS43へ進む。
【0085】
ステップS43では、エミュレートカード1へカード交換の指示をCPU26が送信する。送信後ステップS44へ進む。
【0086】
ステップS44では、携帯電話3に対してエミュレートカード1の交換をエミュレートするため、エミュレートカード1の挿抜エミュレート回路部17による挿抜エミュレーション処理が終了した通知を、エミュレートカード1から受信したか否かをCPU26が判定する。受信していなければステップS45へ進み、一方、受信すればステップS46へ進む。受信は、挿抜エミュレーション処理が終了したことを意味する。
【0087】
ステップS45では、カード交換を継続するか否かをCPU26が判断する。規定時間を経過しても受信できなければフローを終了し、一方、規定時間内であればステップS43へ戻る。判断方法は、受信できていない旨を表示部4bに表示して、操作者に判断させる方法などでも良い。
【0088】
そして、ステップS46では、エミュレートカード1からカード識別情報32の要求を受信したか否かをCPU26が判定する。エミュレートカード1は、挿抜エミュレーション処理によって、交換された新しいメモリカードであると携帯電話3に認識されており、新しいメモリカードとして振る舞うためのカード識別情報32を外部装置4に要求する。この要求を受信していなければステップS47へ進み、一方、受信していればステップS48へ進む。
【0089】
ステップS47では、ステップS45と同様にカード交換を継続するか否かをCPU26が判断する。規定時間を経過しても要求を受信できなければフローを終了し、一方、規定時間内であればステップS46へ戻る。判断方法は、受信できていない旨を表示部4bに表示して、操作者に判断させる方法などでも良い。
【0090】
ステップS48では、エミュレートカード1へカード識別情報32として記憶する外部装置4のカード識別情報37をCPU26が送信する。
【0091】
以上、外部装置4側のカード交換のフローについて説明した。ここで、エミュレートカード1の挿抜エミュレート回路部17について、図10の挿抜エミュレート回路部の構成を示すブロック図を用いて説明する。
【0092】
挿抜エミュレート回路部17は、CPU15からの挿抜エミュレーション処理を指示する切替信号40を受けて作動を開始するタイマ回路41と、タイマ回路41に同調してスイッチをONまたはOFFに切り替えるアナログスイッチ42とからなる。そして、挿抜エミュレート回路部17につながって、携帯電話3のメモリカードスロット2の端子と接続するためのコネクタ端子43と、コネクタ端子43とアナログスイッチ42とを接続する検出信号線44および接地信号線45とからなる入力装置部を有する。
【0093】
この構成によれば、携帯電話3と接続されているエミュレートカード1を交換するエミュレーションを実行する場合に、まず、タイマ回路41がCPU15からの挿抜エミュレーション処理を指示する切替信号40を受ける。切替信号40を受けると、ONの状態であったアナログスイッチ42は、ONからOFFに切り替わり、同時にタイマ回路が計時を開始する。タイマ回路41が、この場合規定された時間である3秒を計時し、3秒経過後にアナログスイッチ42は、OFFからONに切り替わる。
【0094】
携帯電話3は、メモリカードスロット2を介して、エミュレートカード1のコネクタ端子43からの信号の変化を検出する。アナログスイッチ42がONからOFFへ切り替わると、検出信号線44および接地信号線45がハイ「1」からロー「0」へ変化する。この変化を検出して、携帯電話3はエミュレートカード1が抜かれたと判断する。続いて、アナログスイッチ42がOFFからONへ切り替わると、検出信号線44および接地信号線45がロー「0」からハイ「1」へ変化する。この変化を検出して、携帯電話3はエミュレートカード1が挿入されたと判断する。
【0095】
即ち、エミュレートカード1を実際には抜き差しすることなく、携帯電話3に対して、エミュレートカード1が交換されたと認識させることができる。従って、挿抜操作を行うことにより、一枚のエミュレートカード1を何枚ものメモリカードとして使用できる。
【0096】
次に、外部装置4に対応してエミュレートカード1側が行うカード交換のフローについて説明する。図11は、エミュレートカード側のカード交換方法を示すフローチャートである。
【0097】
ステップS51において、外部装置4のステップS43に対応して、外部装置4からカード交換の指示を受信したか否かをエミュレートカード1のCPU15が判定する。受信していなければステップS51を繰り返し、一方、受信すればステップS52へ進む。
【0098】
ステップS52では、CPU15がカード交換をエミュレートするエミュレートカード1の挿抜操作のための切替信号40を、挿抜エミュレート回路部17へ出力する。出力後ステップS53へ進む。
【0099】
ステップS53では、切替信号40により、挿抜エミュレート回路部17は、アナログスイッチ42をONからOFFに切り替える。既述したように、この変化を検出して、携帯電話3はエミュレートカード1が抜かれたと判断する。切り替え後ステップS54へ進む。
【0100】
ステップS54では、アナログスイッチ42をONからOFFに切り替えてから3秒の規定時間が経過したかをタイマ回路41が検出し、経過していなければステップS54を繰り返し、一方、経過すればステップS55へ進む。
【0101】
ステップS55では、アナログスイッチ42をOFFからONに切り替える。既述したように、この信号の変化を検出して、携帯電話3はエミュレートカード1が挿入されたと判断する。切り替え後ステップS56へ進む。
【0102】
ステップS56では、外部装置4へエミュレートカード1の挿抜エミュレーション処理終了の通知を送信する。外部装置4によるステップS44がこの送信に対応するステップである。送信後ステップS57へ進む。
【0103】
ステップS57では、外部装置4へカード識別情報32の要求を送信する。挿抜エミュレーション処理終了に伴い、エミュレートカード1が新しいメモリカードとして携帯電話3に対して振る舞うために、新しいカード識別情報32等として記憶する情報を外部装置4に要求する。この要求に対して、ステップS48で外部装置4が対応する。送信後ステップS58へ進む。
【0104】
ステップS58では、外部装置4からカード識別情報37を受信したか否かをCPU15が判定する。受信していなければステップS57へ戻り、一方、受信すればステップS59へ進む。
【0105】
ステップS59では、受信したカード識別情報37をエミュレートカード1のカード識別情報32としてROM13のカード30に記憶し、携帯電話3にエミュレーションを開始する。このとき、メモリカードとしての詳細な情報であるカード仕様情報31も合わせて記憶される。以上のような挿抜のエミュレーションによって、携帯電話3に対してエミュレートカード1の交換がなされたことになる。
【0106】
以下、実施形態1の効果を記載する。
【0107】
(1)エミュレートカード1は、書き替え自在なカード30にカード識別情報32を記憶しており、通信したい外部装置4の記憶するカード35をカード30に上書きして同じカード識別情報を共に有することにより、異なる外部装置4をエミュレートカード1の通信エリア内で使用するとき、外部装置4との通信が開始できる。さらに、携帯電話3に外部装置4を認識させずに、エミュレートカード1をメモリカードとして認識させる。つまり、エミュレートカード1は、通信可能な外部装置4がどのような装置であるかに関係なく、カード識別情報により選択した外部装置4のデータを携帯電話3に対して授受することができる。
【0108】
(2)エミュレートカード1と外部装置4とが通信可能かどうかを判断するためのカード識別情報32、37は、カード名称の他にシリアル番号、カード作成の日時などを有しており、同じカード名称のまま外部装置4の内容が更新された場合でもカード作成の日時などが自動的に更新される。従って、カード識別情報32、37の比較による判断をすれば、通信可能となったエミュレートカード1と外部装置4とは、以前に通信したことがあるかまたは新規なのかが正確に判断でき、セキュリティの面からも効果的である。
【0109】
(3)エミュレートカード1と外部装置4とは、それぞれ無線通信の機能を備え、無線通信によってデータ等の授受をする構成である。この構成により、エミュレートカード1と外部装置4との距離や壁などを挟んでの使用位置等にさほど影響されずに、互いの通信が可能である。
【0110】
(4)外部装置4のデータ記憶部がHDD22であるので、大容量のデータが記憶できる。このHDD22の使用によって、外部装置4と通信可能なエミュレートカード1は、携帯電話3に対して、従来最大2GBである公知のメモリカードよりさらに大容量のメモリカードとして、振る舞うことができる。
【0111】
(5)外部装置4の有する管理メニューは、GUI(Graphical User Interface)により、ユーザーが見やすく、操作しやすい環境を実現できる。
【0112】
(6)外部装置4用の電源28は、内蔵電池であり、外部装置4は、携帯電話3と同様に携帯可能である。
【0113】
(7)エミュレートカード1を実際に抜き差しする必要がないため、エミュレートカード1の紛失や破損の恐れがない。また、複数枚のエミュレートカード1を持ち歩く必要がない。
【0114】
(実施形態2)
次に、本発明を具体化した実施形態2について説明する。実施形態2は、外部装置のHDDが複数のパーティションに分割されており、それぞれのパーティション(領域)が個別にエミュレートカード1と通信可能な周辺処理システムである。実施形態1との相違は、HDDが複数のパーティションに分割されていることである。また、入力操作部は、領域作成入力部および領域指定入力部として機能する。
【0115】
図12は、実施形態2におけるエミュレートカードと外部装置とで構成される周辺処理システムを示す斜視図である。また図13は、エミュレートカードと複数のカードを有する外部装置との識別情報の設定を示すブロック図である。図12および図13において、周辺処理システムは、携帯電話3のメモリカードスロット2に挿入されるエミュレートカード1と、エミュレートカード1と通信可能な外部装置50とを有している。外部装置50は、HDD51を内蔵しており、HDD51は、この例では、3つのパーティション51a、51b、51cを領域作成入力部の操作によって作成した領域として有している。図13に示すように、パーティション51aは、パーティション番号1としてPHOTOデータを記憶している。パーティション51bは、パーティション番号2としてMUSICデータを記憶している。また、パーティション51cは、パーティション番号3としてMOVIEデータを記憶している。
【0116】
外部装置50のフラッシュROMであるROM53には、パーティション51aのPHOTOデータに関するカード識別情報およびカード仕様情報に対応するカード53aと、パーティション51bのMUSICデータに関する情報に対応するカード53bと、パーティション51cのMOVIEデータに関する情報に対応するカード53cとが記憶されている。
【0117】
また、エミュレートカード51aのROM13には、カード52が記憶されている。カード52は、パーティション1のPHOTOデータに関する外部装置50のカード53aと同一の情報を有している。従って、エミュレートカード52は、外部装置50のHDD51が有するパーティション51aのPHOTOデータとアクセス可能である。エミュレートカード1とHDD51のパーティション51cのMOVIEとの通信を行いたい場合は、エミュレートカード1のカード52を、パーティション51cのMOVIEに対応するカード53cの情報に書き替えることにより可能である。
【0118】
HDD51をパーティションに分割し、それぞれのパーティションとエミュレートカード1とが個別に通信可能であるので、目的のジャンル別に分割されているパーティションのデータとエミュレートカード1との通信を迅速に開始できる。
【0119】
図14は、外部装置の有する管理メニューを示す構成図である。図5を用いて説明した実施形態1の場合とほぼ同様の管理メニューである。実施形態1との相違は、外部装置50のROM53が複数のカード53a、53b、53cを有していることである。従って、カード表示は、それぞれのカード53a(PHOTO)、53b(MUSIC)、53c(MOVIE)に対応するPHOTO、MUSIC、MOVIEが表示されている。
【0120】
この場合のカード設定および通信開始方法について説明する。図15は、実施形態2における外部装置側のカード設定および通信開始方法を示すフローチャートであり、図16は、実施形態2におけるエミュレートカード側のカード設定および通信開始方法を示すフローチャートである。まず図15を用いて外部装置50側のフローを説明する。
【0121】
ステップS61において、エミュレートカード1と通信可能状態か否かを外部装置50のCPU26が判断する。通信可能な状態で無ければステップS62へ進み、一方、通信可能な状態であればステップS63へ進む。
【0122】
ステップS62では、エミュレートカード1の探索を続けるかどうかの判断をCPU26が行う。続ける場合はステップS61へ戻り、一方、続けない場合はフローを終了する。判断方法は、規定された時間内は探索を続け、規定時間経過後に探索を終了する方法である。あるいは、判断を操作者に仰ぐ方法なども考えられる。
【0123】
ステップS63では、エミュレートカード1がカード52にカード識別情報を有しているか否かをCPU26が判断する。有していればステップS64へ進み、有していなければステップS66へ進む。
【0124】
ステップS64において、CPU26がエミュレートカード1からカード識別情報を取得して、外部装置50のROM53が記憶しているカード53a、53b、53cのそれぞれが有するカード識別情報と同一なカード識別情報であるか否かを比較する。同一であればステップS65へ進み、一方、同一でなければエミュレートカード1のカード52の有するカード識別情報等を書き換えるために、ステップS41へ進む。
【0125】
ステップS65では、カード53a、53b、53cの中から選択して、この場合、エミュレートカード1のカード52が有するPHOTOと同じカード53a(PHOTO)をエミュレートカード1へ送信する。送信後ステップS71へ進む。
【0126】
ステップS66では、エミュレートカード1がカード識別情報を有していないため、新たなカードを作成する通知をエミュレートカード1へ送信するか否かを、CPU26が外部装置50の表示部へ表示して操作者の判断を促す。送信する旨の入力があった場合は、ステップS68へ進み、一方、送信しない場合は、ステップS67へ進む。
【0127】
ステップS67では、新たなカード作成を行わない決定を受けて、外部装置50のROM53に記憶されているカード53a、53b、53cの中から選択して送信する通知をエミュレートカード1へ送信するか否かを、CPU26が表示部へ表示して操作者の判断を促す。操作者は、領域指定操作部としての入力操作部4aによって選択する。送信しない場合は、フローを終了し、一方、送信する場合は、ステップS69へ進む。
【0128】
ステップS68では、外部装置50の入力操作部からの入力に基づき、CPU26がカード識別情報を有する新たなカードを作成し、作成後ステップS69へ進む。カード作成方法は、図8を用いて既に説明した方法で作成する。
【0129】
ステップS69では、エミュレートカード1へ、選択された例えばカード53b(MUSIC)のカード識別情報を含むカード情報を送信する。送信後ステップS70へ進む。送信された外部装置50のカード識別情報を含むカード53bの情報は、エミュレートカード1のカード52へCPU15によって上書きされる。これにより、外部装置50とエミュレートカード1とは、同じMUSICのカード識別情報を有することになる。
【0130】
ステップS70において、カード識別情報等が書き込まれてカード設定が終了した通知をエミュレートカード1から受信したか否かをCPU26が確認する。受信が確認されなければステップS69へ戻り、一方、受信が確認されればステップS71に進む。
【0131】
ステップS71において、エミュレートカード1および外部装置50の有するカード識別情報が同一であるので、外部装置50のCPU26は、エミュレートカード1との通信を開始する。
【0132】
以上、外部装置50におけるカード設定およびエミュレートカード1との通信開始方法について説明した。次に、エミュレートカード1におけるカード設定および外部装置50との通信開始方法について図16を用いて一部図15と対比させて説明する。
【0133】
ステップS81において、外部装置50と通信可能状態か否かをエミュレートカード1のCPU15が判断する。図15のステップS61と対応するステップである。通信可能な状態で無ければフローを終了し、一方、通信可能な状態であればステップS82へ進む。
【0134】
ステップS82では、エミュレートカード1がカード52にカード識別情報を有しているか否かをCPU15が判断する。ステップS63の外部装置50の対応に相当する。有していればステップS83へ進み、有していなければステップS86へ進む。
【0135】
ステップS83では、CPU15がエミュレートカード1の有するカード識別情報を外部装置50送信する。送信後ステップS84へ進む。
【0136】
ステップS84において、送信したカード識別情報と同一のカード識別情報を外部装置50が有しているか否かを判断する。この判断は、ステップS64における外部装置50のCPU26の判断を受けてエミュレートカード1のCPU15が行う。有していればステップS85へ進み、一方、有していなければエミュレートカード1のカード52の有するカード識別情報等を書き換えるために、ステップS51へ進む。
【0137】
ステップS85では、外部装置50が選択したカード53aを送信した通知をCPU15が受信する。受信後ステップS90へ進む。
【0138】
そして、ステップS86では、エミュレートカード1がカード識別情報を有していないため、新たなカードを作成する通知を外部装置50から受信したか否かを、エミュレートカード1のCPU15が確認する。ステップS66の外部装置50の送信に対応するステップである。受信した場合は、ステップS88へ進み、一方、受信していない場合、つまり新たなカードを作成しない場合は、ステップS87へ進む。
【0139】
また、ステップS87では、新たなカード作成を行わず外部装置50のROM53に記憶されているカード53a、53b、53cの中から選択して送信する通知を外部装置50から受信したか否かを、エミュレートカード1のCPU15が確認する。ステップS67の外部装置50からの送信に対応するステップである。受信していない場合、つまりカードが外部装置50から送信されない場合は、フローを終了し、一方、受信した場合は、ステップS88へ進む。
【0140】
ステップS88では、CPU15が外部装置50から選択された例えばカード識別情報を含むカード53bの情報を取得する。取得後ステップS89へ進む。
【0141】
ステップS89では、エミュレートカード1のROM13にカード識別情報等を有するカード52が上書き記憶され、カード設定が終了した通知をCPU15が外部装置50へ送信する。送信後、ステップS90へ進む。
【0142】
ステップS90において、エミュレートカード1および外部装置50の有するカード識別情報が同一であるので、エミュレートカード1のCPU15は、ステップS71に対応して外部装置50との通信を開始する。また、エミュレートカード1は、携帯電話に対してメモリカードとしてエミュレーションを実行する。なお、カード作成およびカード交換については、実施形態1と同様である。
【0143】
以下、実施形態2の効果を記載する。
【0144】
(1)外部装置50のHDD51が複数のパーティション51a、51b、51cに分割されており、それぞれが個別にエミュレートカード1と通信可能である。パーティション51a、51b、51cはそれぞれカード識別情報を有しており、エミュレートカード1に通信をしたいパーティションのカード識別情報を記憶させることにより、エミュレートカード1とHDD51の有する目的のパーティションとの通信を開始できる。カード識別情報によって、エミュレートカード1と通信可能なパーティションを明確に選定できる。
【0145】
(2)エミュレートカード1のROM13のカード52を書き換えることにより、エミュレートカード1は複数のパーティション51a、51b、51cと個別に通信可能である。一対のエミュレートカード1と外部装置50とであっても、エミュレートカード1は、3種類のメモリカードであるかのように携帯電話3にエミュレーションできる。
【0146】
(実施形態3)
次に、本発明を具体化した実施形態3について説明する。この周辺処理システムは、外部装置と通信可能なエミュレートカードを、異なる情報処理装置に挿入して使用できるシステムであって、図17および図18を用いて説明する。
【0147】
図17は、実施形態3におけるエミュレートカードと外部装置とで構成される周辺処理システムを示す斜視図である。図18は、実施形態3における複数のエミュレートカードと複数のカードを有する外部装置との識別情報の設定を示すブロック図である。この場合の情報処理装置は、図17に示すように、携帯電話3、音楽聴取機能付デジタルカメラ70およびビデオカメラ80であり、それぞれメモリカードスロット2、72、82を有している。携帯電話3のメモリカードスロット2には、エミュレートカード1が挿入されており、デジタルカメラ70のメモリカードスロット72には、エミュレートカード71が挿入されており、ビデオカメラ80のメモリカードスロット82には、エミュレートカード81が挿入されている。また、外部装置は、実施形態2で説明した外部装置50である。
【0148】
また、図18に示すように、携帯電話3のメモリカードスロット2に挿着されるエミュレートカード1は、エミュレートカード1のROM13に、外部装置50の有するパーティション51b(MUSIC)に対応するカード53bと同じカード識別情報等に対応するカード18を有している。デジタルカメラ70のメモリカードスロット72に挿着されるエミュレートカード71は、外部装置50の有するパーティション51a(PHOTO)に対応するカード53aと同じカード識別情報等に対応するカード74をROM73に有している。ビデオカメラ80のメモリカードスロット82に挿着されるエミュレートカード81は、外部装置50の有するパーティション51c(MOVIE)に対応するカード53cと同じカード識別情報等に対応するカード84をROM83に有している。
【0149】
このような構成によって、外部装置50は、図15および図16を用いて説明した通信開始方法によって、携帯電話3、デジタルカメラ70およびビデオカメラ80にそれぞれ挿入されているエミュレートカード1、71、81のいずれかと通信を開始することができる。携帯電話3に挿入されているエミュレートカード1と外部装置50とが通信可能になれば、携帯電話3で外部装置50の記憶しているMUSICを聴取できる。このとき携帯電話3は、MUSIC情報を有するメモリカードとしてエミュレートカード1を認識しているだけで、外部装置50を認識していない。従って、既に図9を用いて説明したカード交換方法によって、携帯電話3のメモリカードスロット2に挿着されるエミュレートカード1の有するカード18が外部装置50のカード53a(PHOTO)に書き替えられると、携帯電話3で外部装置50の記憶しているPHOTOを見ることができる。このときも携帯電話3は、PHOTO情報を有するメモリカードとしてエミュレートカード1を認識しているだけで、外部装置50を認識していない。
【0150】
同様に、デジタルカメラ70に挿入されているエミュレートカード71と外部装置50とが通信可能になれば、デジタルカメラ70で外部装置50の記憶しているPHOTOを見ることができる。このときデジタルカメラ70は、PHOTO情報を有するメモリカードとしてエミュレートカード71を認識しているだけで、外部装置50を認識していない。従って、既に説明したカード交換方法によって、デジタルカメラ70のメモリカードスロット2に挿着されるエミュレートカード71のカード74が外部装置50のカード53b(MUSIC)に書き替えられると、デジタルカメラ70で外部装置50の記憶しているMUSICを聴取できる。このときもデジタルカメラ70は、MUSIC情報を有するメモリカードとしてエミュレートカード71を認識しているだけで、外部装置50を認識していない。ビデオカメラ80についても同様である。
【0151】
図17においては、携帯電話3、デジタルカメラ70およびビデオカメラ80にそれぞれエミュレートカード1、71、81を挿入しているが、携帯電話3に挿入しているエミュレートカード1をデジタルカメラ70に挿入して使用することもできる。エミュレートカード1がデジタルカメラ70のメモリカードスロット72へ挿入されると、デジタルカメラ70は、エミュレートカード1を交換されたメモリカードとして認識する。続いて通信開始方法による操作により、エミュレートカード1は、外部装置50のパーティション51bが有するMUSIC情報と通信可能となり、デジタルカメラ70でMUSICが聴取できる。デジタルカメラ70にエミュレートカード1を挿入したまま、外部装置50のカード交換の操作により、パーティション51cが有するMOVIE情報とエミュレートカード1との通信も可能である。この場合、デジタルカメラ70でMOVIEが視聴できる。
【0152】
また、エミュレートカード71をデジタルカメラ70から抜いてビデオカメラ80へ挿入すると、ビデオカメラ80は、エミュレートカード71を交換されたメモリカードとして認識する。続いて通信開始方法による操作により、エミュレートカード1は、外部装置50のパーティション51aが有するPHOTO情報と通信可能となり、ビデオカメラ80でPHOTOを見ることができる。
【0153】
以下、実施形態3の効果を記載する。
【0154】
(1)情報処理装置である携帯電話3、デジタルカメラ70およびビデオカメラ80に挿入されているエミュレートカード1、71、81と、エミュレートカード1、71、81の記憶するそれぞれのカード識別情報と同じカード識別情報に対応する外部装置50のパーティション51a、51b、51cとが、通信可能である。従って、パーティション51a、51b、51cのデータを、エミュレートカード1、71、81を介して、異なる情報処理装置の携帯電話3、デジタルカメラ70およびビデオカメラ80のそれぞれが授受することができる。
【0155】
また、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、次のような変形例が挙げられる。
【0156】
(変形例1)エミュレートカード1は、携帯電話3、デジタルカメラ70およびビデオカメラ80に挿入されて用いられるだけでなく、メモリカードスロットを有するその他の情報処理装置に対しても有効である。その他の情報処理装置として、電子辞書、モバイルコンピュータ、プリンタ、健康機器などが挙げられる。
【0157】
(変形例2)エミュレートカード1は、カード識別情報によって通信可能な外部装置50を選択できる機能を有するメモリカードとして、情報処理装置に認識されるものだけでなく、情報処理装置が対応するPCカードやICカードなどとして認識されるものであっても良い。
【0158】
(変形例3)データ記憶部としてのHDD22、51は、HDD以外であっても良く、データをカード識別情報によって管理可能なDVD、光ディスク、大容量メモリなどを用いることができる。データ記憶部として多種の装置の中から選択できる。
【0159】
(変形例4)情報処理装置の接続部は、メモリカードスロット2、72、82に限定されない。USBポートなどのコネクタであっても良い。
【0160】
(変形例5)入力操作部4a、5aは、キー操作などの手入力操作の他、例えば音声操作によるものであっても良い。
【0161】
(変形例6)既述の各実施形態では、エミュレーションカード1がデータの記憶領域として使用する外部装置4、5、50の選択を外部装置の入力操作部4a、5aで行う設定にしたが、エミュレートカード1、71、81に切替スイッチ(入力操作部)を設けて、このスイッチを切り替えて外部装置4、5、50の選択をする構成であっても良い。この場合、例えば、エミュレートカード1、71、81のフラッシュROMにはスイッチの切り替え数と同数のカードを記憶できるようにしておき、スイッチが切り替えられると、その切り替え位置に対応するカードの情報が外部装置4、5、50へ送信されて、該当する外部装置が選択できる構成とする。
【0162】
(変形例7)外部装置4として、外部装置4の管理プログラムを搭載し、データをカード識別情報によって管理可能なパーソナルコンピュータ(PC)やホームサーバを用いて、周辺処理システムを構成しても良い。既設のPC等を使用すれば、外部装置4が不要で初期導入の費用を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0163】
【図1】実施形態1におけるエミュレートカードと外部装置とで構成される周辺処理システムを示す斜視図。
【図2】エミュレートカードの構成を示すブロック図。
【図3】外部装置の構成を示すブロック図。
【図4】エミュレートカードと外部装置との識別情報の設定を示すブロック図。
【図5】実施形態1における外部装置の有する管理メニューを示す構成図。
【図6】実施形態1における外部装置側のカード設定および通信開始方法を示すフローチャート。
【図7】実施形態1におけるエミュレートカード側のカード設定および通信開始方法を示すフローチャート。
【図8】カード作成の方法を示すフローチャート。
【図9】外部装置側のカード交換方法を示すフローチャート。
【図10】挿抜エミュレート回路部の構成を示すブロック図。
【図11】エミュレートカード側のカード交換方法を示すフローチャート。
【図12】実施形態2におけるエミュレートカードと外部装置とで構成される周辺処理システムを示す斜視図。
【図13】エミュレートカードと複数のカードを有する外部装置との識別情報の設定を示すブロック図。
【図14】実施形態2における外部装置の有する管理メニューを示す構成図。
【図15】実施形態2における外部装置側のカード設定および通信開始方法を示すフローチャート。
【図16】実施形態2におけるエミュレートカード側のカード設定および通信開始方法を示すフローチャート。
【図17】実施形態3におけるエミュレートカードと外部装置とで構成される周辺処理システムを示す斜視図。
【図18】複数のエミュレートカードと複数のカードを有する外部装置との識別情報の設定を示すブロック図。
【符号の説明】
【0164】
1…接続装置としてのエミュレートカード、2…接続部としてのメモリカードスロット、3…情報処理装置としての携帯電話、4、5…外部装置、4a、5a…入力部、領域作成入力部、領域指定入力部としての入力操作部、10…入出力装置部、11…接続通信部を構成する無線アンテナ、12…接続通信部を構成する無線通信コントローラ、13…接続記憶部としてのROM、15…接続制御部としてのCPU、17…挿抜エミュレート回路部、20…外部通信部を構成する無線アンテナ、21…外部通信部を構成する無線通信コントローラ、22…データ記憶部としてのHDD、24…外部記憶部としてのROM、26…外部制御部および識別情報生成部としてのCPU、30…カード、32…識別情報としてのカード識別情報、35…カード、37…識別情報としてのカード識別情報、40…タイマ回路、42…アナログスイッチ、50…外部装置、51…データ記憶部としてのHDD、51a…領域としてのパーティション1、51b…領域としてのパーティション2、51c…領域としてのパーティション3、52…カード、53…外部記憶部としてのROM、53a…カード1、53b…カード2、53c…カード3、70…情報処理装置としてのデジタルカメラ、80…情報処理装置としてのビデオカメラ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置の接続部に挿入して接続する携帯型の接続装置と、前記接続装置と通信可能でデータの授受をする外部装置とを有する周辺処理システムであって、
前記接続装置は、
前記情報処理装置の前記接続部と接続するための入出力装置部と、
前記外部装置と通信するための接続通信部と、
前記外部装置を識別し、前記接続装置と通信可能な前記外部装置を特定するための識別情報を記憶する接続記憶部と、
前記接続通信部と前記接続記憶部とを制御すると共に、前記情報処理装置に対して前記外部装置を認識させず、前記接続装置を認識させる制御を実行する接続制御部と、を有し、
前記外部装置は、
前記接続通信部と通信するための外部通信部と、
前記外部装置を特定するための前記識別情報を記憶する外部記憶部と、
前記データを記憶するデータ記憶部と、
前記識別情報または前記データを入力する入力部と、
前記外部通信部と前記外部記憶部とデータ記憶部とを制御する外部制御部と、を有することを特徴とする周辺処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の周辺処理システムにおいて、
前記接続装置と前記外部装置とが通信可能な状態になると、前記外部制御部が前記接続装置および前記外部装置の有するそれぞれの前記識別情報を比較し、
前記接続装置および前記外部装置の有する前記識別情報が一致する場合には、前記接続装置と前記外部装置とが通信可能であることを前記外部制御部が認識し、
前記接続装置および前記外部装置の有する前記識別情報が一致しない場合には、前記接続装置と前記外部装置とが同じ前記識別情報を有するようにするため、前記外部制御部が前記外部記憶部の有する前記識別情報のうち前記入力部によって選択された前記識別情報を前記接続制御部へ送信し、前記接続制御部が前記接続記憶部に記憶することを特徴とする周辺処理システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の周辺処理システムにおいて、
前記接続装置と複数の前記外部装置とを有しており、
前記接続装置と、前記複数の前記外部装置のうち前記接続装置と同じ前記識別情報を記憶している前記外部装置とが、前記接続通信部および前記外部通信部を介して通信可能であることを特徴とする周辺処理システム。
【請求項4】
請求項1または2に記載の周辺処理システムにおいて、
前記外部装置の前記データ記憶部は、複数に分割された領域を有しており、
前記接続装置と、前記複数に分割された領域のうち前記接続装置と同じ前記識別情報に対応する前記領域とが、前記接続通信部および前記外部通信部を介してアクセス可能であることを特徴とする周辺処理システム。
【請求項5】
請求項1または2に記載の周辺処理システムにおいて、
複数の前記接続装置と複数に分割された領域を有する前記外部装置の前記データ記憶部とを有しており、
それぞれ同じ前記識別情報を有する前記接続装置と前記領域とが前記接続通信部および前記外部通信部を介してアクセス可能であることを特徴とする周辺処理システム。
【請求項6】
請求項1または2に記載の周辺処理システムにおいて、
前記接続装置の前記接続通信部と前記外部装置の前記外部通信部との通信が非接触な通信であることを特徴とする周辺処理システム。
【請求項7】
請求項1または2に記載の周辺処理システムにおいて、
前記接続制御部は、前記情報処理装置に対して前記外部装置を認識させず、前記接続装置をメモリカードとして認識させる制御を実行することを特徴とする周辺処理システム。
【請求項8】
請求項1または2に記載の周辺処理システムにおいて、
前記外部装置の前記データ記憶部は、ハードディスクドライブであることを特徴とする周辺処理システム。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の周辺処理システムを構成する接続装置であって、
前記情報処理装置の前記接続部と接続するための入出力装置部と、
前記外部装置と通信するための接続通信部と、
前記外部装置を識別し、前記接続装置と通信可能な前記外部装置を特定するための識別情報を記憶する接続記憶部と、
前記接続通信部と前記接続記憶部とを制御すると共に、前記情報処理装置に対して前記外部装置を認識させず、前記接続装置を認識させる制御を実行する接続制御部と、を有することを特徴とする接続装置。
【請求項10】
請求項1から8のいずれか一項に記載の周辺処理システムを構成する外部装置であって、
前記接続通信部と通信するための外部通信部と、
前記外部装置を特定するための前記識別情報を記憶する外部記憶部と、
前記データを記憶するデータ記憶部と、
前記識別情報または前記データを入力する入力部と、
前記外部通信部と前記外部記憶部とデータ記憶部とを制御する外部制御部と、を有することを特徴とする外部装置。
【請求項11】
請求項1から8のいずれか一項に記載の周辺処理システムを構成する外部装置であって、
前記データ記憶部内に領域を作成するための操作をするための領域作成入力部と、
前記領域作成入力部の操作により作成された前記領域に識別情報を付与する識別情報生成部と、
前記外部装置と前記接続装置のうち少なくとも一方は、前記接続装置がデータの記憶領域として使用する前記外部装置の前記領域を指定する領域指定入力部と、を備え、
前記領域指定入力部により指定された前記領域の前記識別情報を、前記外部装置と前記接続装置とが通信可能な状態になったときに、前記外部装置から前記接続装置へ転送することを特徴とする外部装置。
【請求項12】
請求項1または2に記載の周辺処理システムの情報処理方法であって、
前記接続装置と前記外部装置とが通信可能な状態になると、前記外部制御部が前記外部装置および前記接続装置の有するそれぞれの前記識別情報を比較するステップと、
前記接続装置および前記外部装置の有する前記識別情報が一致する場合には、前記接続装置と前記外部装置とが通信可能であることを前記外部制御部が認識し、
前記接続装置および前記外部装置の有する前記識別情報が一致しない場合には、前記接続装置と前記外部装置とが同じ前記識別情報を有するようにするため、前記外部記憶部の有する前記識別情報のうちから前記入力部によって前記識別情報を選択するステップと、
前記外部制御部が選択された前記識別情報を前記接続制御部へ送信するステップと、
前記接続制御部が前記選択された識別情報を前記接続記憶部に記憶するステップと、を有することを特徴とする周辺処理システムの情報処理方法。
【請求項13】
請求項1または2に記載の周辺処理システムの前記接続装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記接続装置と前記外部装置とが通信可能な状態になると、前記外部制御部が前記外部装置および前記接続装置の有するそれぞれの前記識別情報を比較するために、前記接続制御部が前記接続装置の有する前記識別情報を前記外部制御部へ送信するステップと、
前記接続装置および前記外部装置の有する前記識別情報が一致する場合には、前記外部制御部から前記接続装置と前記外部装置とが通信可能である旨の通知を前記接続制御部が受信し、
前記接続装置および前記外部装置の有する前記識別情報が一致しない場合には、前記接続装置と前記外部装置とが同じ前記識別情報を有するようにするため、前記外部記憶部の有する前記識別情報のうちから前記入力部によって前記識別情報を選択する旨の通知を前記外部制御部から前記接続制御部が受信するステップと、
前記外部制御部から選択された前記識別情報を前記接続制御部が受信するステップと、
前記接続制御部が前記選択された識別情報を前記接続記憶部に記憶するステップと、
前記接続制御部が前記選択された識別情報を前記接続記憶部に記憶した旨の通知を前記外部制御部へ送信するステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項14】
請求項1または2に記載の周辺処理システムの前記外部装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記接続装置と前記外部装置とが通信可能な状態になると、前記外部制御部が前記接続装置から前記識別情報を取得するステップと、
前記外部制御部が前記外部装置および前記接続装置から取得したそれぞれの前記識別情報を比較するステップと、
前記接続装置および前記外部装置の有する前記識別情報が一致する場合には、前記外部制御部が前記接続装置と前記外部装置とが通信可能であることを認識しその旨を前記接続制御部へ送信し、
前記接続装置および前記外部装置の有する前記識別情報が一致しない場合には、前記接続装置と前記外部装置とが同じ前記識別情報を有するようにするため、前記外部記憶部の有する前記識別情報のうちから前記入力部によって選択された前記識別情報を受け付けるステップと、
前記外部制御部が前記選択された識別情報を前記接続制御部へ送信するステップと、
前記接続装置から前記選択された識別情報を前記接続記憶部に記憶した旨の通知を前記外部制御部が受信するステップと、
前記外部制御部が前記外部装置と前記接続装置との通信を開始するステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−148620(P2006−148620A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−336985(P2004−336985)
【出願日】平成16年11月22日(2004.11.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】