説明

商品購入支援システム及び車載システム

【課題】ユーザの楽曲の購入を支援する「商品購入支援システム及び車載システム」を提供する。
【解決手段】ラジオ受信機24の出力楽曲を聴取中にユーザの所定の操作が行われたならば、車載システム1の制御部21は、ユーザが楽曲を購入のために店舗に立ち寄る時間的余裕があるかどうかを判定し、余裕がないと判定された場合には、ラジオ受信機24が楽曲と並行してFM多重放送で受信している楽曲情報をスケジュールリストに登録する。そして、次回起動時に、スケジュールリストに登録されている楽曲情報が示す楽曲が収録されている商品を販売している最寄り店舗位置を情報サーバ3に問い合わせて取得し、取得した店舗位置までの経路の案内を行う。一方、ラジオ受信機24の出力楽曲を聴取中にユーザの所定の操作が行われたときに、余裕があると判定できたときには、即座に店舗位置までの経路の案内を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車に搭載された放送受信機で受信した情報の活用を支援する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車に搭乗しているユーザの、放送受信機で受信した情報の活用を支援する技術としては、FM多重放送で放送される放送中の楽曲の曲名やアーティスト名などの楽曲情報を用いて、ユーザの、FM放送で放送される楽曲の購入を支援する技術が知られている。
【0003】
より具体的には、この技術では、FM放送で受信した楽曲を聴取中に行われたユーザの所定の操作に応答して、受信中の楽曲の楽曲情報をFM多重放送によって入手し、入手した楽曲情報で示される楽曲を販売している最寄り店舗位置を、無線通信を介して所定の情報センタに問い合わせることにより取得し、取得した店舗位置までの経路案内を行う(たとえば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2003-249906号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記FM多重放送で放送される楽曲情報を用いてユーザの楽曲の購入を支援する技術によれば、ユーザが聴取中の楽曲を購入したいと意図した時に、ユーザが所用があって当該楽曲を購入するために店舗に赴ける状態にない場合には、その楽曲を購入に、FM多重放送で放送された楽曲情報を活用することができない。すなわち、この技術では、ユーザは、放送で受信した情報を自身のスケジュールにあわせて利用することができない。したがって、この技術によれば、ユーザの放送受信機で受信した情報の活用の支援を充分に行うことができない。
【0005】
そこで、本発明は、自動車に搭乗しているユーザが、放送受信機で受信した情報を、ユーザのスケジュールにあわせて柔軟に活用できるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題達成のために、本発明は、商品情報センターと、前記商品情報センターに無線通信を介してアクセスする、各々自動車に搭載された複数の車載システムとを有する商品購入支援システムを提供する。そして、前記商品情報センターには、複数の商品について、商品と当該商品をユーザが購入可能な店舗の位置情報を記憶したデータベースと、
前記車載システムからの店舗探索要求に応じて、当該店舗探索要求で指定された商品の識別子が示す商品をユーザが購入可能な店舗であって、当該店舗探索要求で指定された当該要求元の車載システムの現在位置最寄りの前記店舗の位置を示す位置情報を、前記データベースより探索して、当該店舗探索要求元の車載システムに応答する情報提供手段とを設ける。また、前記車載システムには、無線放送局から商品の識別情報を受信する受信機と、設定された目的地までの経路案内を行うナビゲーション手段と、商品の識別情報を登録可能なリストを記憶する記憶手段と、ユーザから所定の操作があった場合に、前記受信機が最近に受信した当該商品の識別情報を前記リストに登録する商品識別情報登録手段と、前記商品の識別情報の受信とは独立して、前記リストに登録された商品の識別情報の指定と当該車載システムが搭載された自動車の現在位置の指定とを含む前記店舗探索要求を前記無線通信を介して前記商品情報センターに発行し、当該店舗探索要求に対して前記商品情報センターから応答された位置情報が示す店舗の位置を目的地として前記ナビゲーション手段に設定することにより、当該店舗の位置までの経路案内を前記ナビゲーション手段に行わせる最寄店舗経路案内手段とを備える。
【0007】
このような商品購入支援システムによれば、受信機が商品の識別情報を受信したときに、ユーザがその商品を購入したいと意図した場合に、その時点で、ユーザが所用があって当該商品を購入するために店舗に赴ける状態にない場合には、受信した商品の識別情報をリストに登録しておくことにより、後に、この商品の識別情報を用いた当該商品を販売している、その時点の最寄店舗までの経路案内を受けることができるようになる。したがって、ユーザは、放送で受信した商品の識別情報を自身のスケジュールにあわせて利用することができるようになる。
【0008】
ところで、以上の商品購入支援システムは、前記車載システムに、さらに、ユーザから前記所定の操作があった場合に、ユーザが時間的余裕を有している状況にあるかどうかを推定するユーザ状況推定手段と、ユーザから前記所定の操作があった場合に、前記ユーザ状況推定手段が、ユーザが時間的余裕を有している状況にあると推定した場合に、無条件にまたはユーザの指示に応じて、前記受信機が最近に受信した商品の識別情報の指定と当該車載システムが搭載された自動車の現在位置の指定とを含む前記店舗探索要求を前記無線通信を介して前記商品情報センターに発行し、当該店舗探索要求に対して前記商品情報センターから応答された位置情報が示す店舗の位置を目的地として前記ナビゲーション装置に設定することにより、当該店舗の位置までの経路案内を前記ナビゲーション手段に行わせる即時最寄店舗経路案内手段とを設けると共に、前記車載システムの前記商品識別情報登録手段において、前記ユーザから前記所定の操作があった場合に、前記ユーザ状況推定手段が、ユーザが時間的余裕を有している状況にないと推定した場合に、無条件にまたはユーザの指示に応じて、前記受信機が最近に受信した当該商品の識別情報のリストへの登録を行うようにしてもよい。
【0009】
また、この場合には、前記車載システムの前記ユーザ状況推定手段は、前記ナビゲーション手段における目的地の設定の有無と、前記ナビゲーション手段に設定されている目的地の種別と、現在の時間帯とのうちの少なくとも一つに応じて、ユーザが時間的余裕を有している状況にあるかどうかを推定するようにしてもよい。または、車載システム、当該車載システムが搭載された自動車の走行の履歴を記憶する走行履歴記憶手段を設けた上で、前記車載システムの前記ユーザ状況推定手段において、前記走行履歴記憶手段に記憶された走行の履歴と、当該車載システムが搭載された自動車の走行状況と現在時刻とより、現在、過去に頻繁に同時間帯に行っている移動を現在行っているかどうかを判定し、過去に頻繁に同時間帯に行っている移動を現在行っていると判定した場合に、ユーザが時間的余裕を有している状況にないと推定するようにしてもよい。
【0010】
このようにすることにより、受信機が商品の識別情報を受信したときに、ユーザがその商品を購入したいと意図した場合に、その時点で、ユーザが所用があって当該商品を購入するために店舗に赴ける状態にある場合には、簡単な操作で、即座に、この商品の識別情報を用いた当該商品販売最寄店舗までの経路案内を受けることができるようになると共に、その時点で、ユーザが所用があって当該商品を購入するために店舗に赴けない状態にある場合にも、簡単な操作で、この商品の識別情報を後に利用するためにリストに登録することができるようになる。
【0011】
また、以上の商品購入支援システムは、前記車載システムの最寄店舗経路案内手段において、当該車載システム起動時に、前記リストに商品の識別情報が登録されている場合に、当該リストに商品の識別情報が登録されている旨をユーザに通知すると共に、ユーザから最寄店舗案内実行の要否の指示を受付け、ユーザから最寄店舗案内の実行が指示された場合に、前記リストの登録された商品の識別情報の指定と当該車載システムが搭載された自動車の現在位置の指定とを含む前記店舗探索要求を前記無線通信を介して前記商品情報センターに発行し、当該店舗探索要求に対して前記商品情報センターから応答された位置情報が示す店舗の位置を目的地として前記ナビゲーション手段に設定することにより、当該店舗の位置までの経路案内を前記ナビゲーション手段に行わせるようにしてもよい。または、前記車載システムの最寄店舗経路案内手段において、ユーザから最寄店舗案内実行の指示操作を受け付けた場合に、前記リストの登録された商品の識別情報の指定と当該車載システムが搭載された自動車の現在位置の指定とを含む前記店舗探索要求を前記無線通信を介して前記商品情報センターに発行し、当該店舗探索要求に対して前記商品情報センターから応答された位置情報が示す店舗の位置を目的地として前記ナビゲーション手段に設定することにより、当該店舗の位置までの経路案内を前記ナビゲーション手段に行わせるようにしてもよい。
【0012】
ここで、以上の商品購入支援システムにおいて、前記車載システムの受信機は、少なくとも音声をコンテンツとして含む放送番組を受信し、受信した放送番組のコンテンツを出力する放送番組受信出力部と、前記放送番組受信部が受信している放送番組において前記音声コンテンツとして楽曲が放送されているときに、当該楽曲と並行して放送される楽曲の識別情報を、前記商品の識別情報として受信する商品の識別情報受信手段とを備えたものとしてよい。
【0013】
また、前記課題達成のために、本発明は、自動車に搭載される車載システムを、無線放送局から場所の位置情報を含む場所情報を受信する受信機と、設定された目的地までの経路案内を行うナビゲーション手段と、前記場所情報を登録可能なリストを記憶する記憶手段と、ユーザから所定の操作があった場合に、前記受信機が最近に受信した場所情報を前記リストに登録する場所情報登録手段と、当該車載システムが搭載された自動車の現在位置が、前記リストに登録された場所情報に含まれる位置情報が示す位置の所定レベル以上近傍の位置となったときに、当該リストに登録された場所情報に含まれる位置情報が示す位置を、無条件にまたはユーザの指示に応じて、目的地として前記ナビゲーション手段に設定することにより、当該場所情報に含まれる位置情報が示す位置までの経路案内を前記ナビゲーション手段に行わせる受信場所経路案内手段とを含めて構成したものである。
【0014】
このような車載システムによれば、無線放送局から放送される場所を告知する場所情報を利用して、当該場所までの経路案内を、当該場所近傍を通りかかったときユーザに対して開始することができるようになる。したがって、ユーザは、無線放送局から放送され場所に興味をもった場合には、放送された場所情報をリストに登録しておくことにより、後に、当該場所近くを通りかかったときに、立ち寄ってみることができるようになる。
また、前記課題達成のために、本発明は、自動車に搭載される車載システムを、無線放送局からイベント開催場所の位置情報とイベント開催日時を含むイベント情報を受信する受信機と、設定された目的地までの経路案内を行うナビゲーション手段と、前記イベント情報を登録可能なリストを記憶する記憶手段と、ユーザから所定の操作があった場合に、前記受信機が最近に受信したイベント情報をリストに登録するイベント情報登録手段と、現在日時が、当該車載システムが搭載された自動車の現在位置から出発して、前記リストに登録されたイベント情報に含まれるイベント開催場所の位置情報が示す位置に、イベント情報に含まれるイベント開催日時までに到着するための出発時刻として適した日時となったときに、当該リストに登録されたイベント情報に含まれるイベント開催場所の位置情報が示す位置を、無条件にまたはユーザの指示に応じて、目的地として前記ナビゲーション手段に設定することにより、当該イベント情報に含まれるイベント開催場所の位置情報が示す位置までの経路案内を前記ナビゲーション手段に行わせる受信イベント案内手段とを含めて構成したものである。
【0015】
このような車載システムによれば、無線放送局から放送されるイベントを告知するイベント情報を利用して、イベント開催場所までの経路案内を、当該イベントに参加するのに適した出発日時にユーザに対して開始することができるようになる。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明によれば、自動車に搭乗しているユーザは、放送受信機で受信した情報を、ユーザのスケジュールにあわせて柔軟に活用することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態につい説明する。
まず、第1の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係る情報システムの構成を示す。
図示するように、情報システムは、各々自動車に搭載される車載システム1と、車載システム1を無線通信を介して収容するWAN2と、WAN2を介して車載システム1がアクセス可能な情報サーバ3と、FM放送及びFM多重放送によりオーディオ信号と各種情報を並行して無線放送するラジオ放送局4とを含んで構成される。
【0018】
また、情報サーバ3は、情報提供サーバ31、情報探索部32、情報DB33、情報更新部34とを備えている。
ここで、情報DB33には、一般ユーザが購入可能な各楽曲毎に、当該楽曲の楽曲名やアーティスト名や収容アルバムのアルバム名などの楽曲情報と、当該楽曲が収録された商品(アルバムやシングルのCD-DAやAudio-DVDなど)を販売している各店舗における当該商品の在庫数と、当該楽曲が収録された商品を販売している各店舗の店舗名称や住所などの店舗情報とが登録されている。そして、情報更新部34は、このような情報DB33に登録された情報の更新を行うシステムである。
【0019】
次に、図2に各車両に搭載される車載システム1の構成を示す。
図示するように車載システム1は、操作部11と、表示装置12と、車両状態センサ13と、GPS受信機14と、WAN2に接続するための無線通信装置15と、地図を表す地図データを記憶したHDDなどの記憶装置である地図データ記憶部16と、現在状態算出部17と、操作部11や表示装置12を用いたユーザと車載システム各部間の入出力を処理するGUI制御部18と、ルート探索部19と、メモリ20と、制御部21と、案内画像生成部22と、通信制御部23と、ラジオ放送局4から放送されたFM多重放送を受信するラジオ受信機24と、CD-DAプレイヤやMDプレイヤなどの音源機器であるオーディオソース機器25と、オーディオアンプ26と、スピーカ27とを備えて構成される。
【0020】
ここで、無線通信装置15は、たとえば、携帯電話などと呼称される移動電話機であり、この場合にはWAN2は、車載システム1の収容に移動電話網を用いて構成されることになる。また、車両状態センサ13は、角加速度センサや地磁気センサなどである方位センサや車速パルスセンサなどである車速センサなどの車両状態を検出するセンサ群である。
【0021】
但し、以上の車載システム1の一部は、ハードウエア的には、マイクロプロセッサや、メモリ20や、その他のグラフィックプロセッサやジオメトリックプロセッサ等の周辺デバイスを有する一般的な構成を備えたCPU回路として構成してよく、この場合の、CPU回路として構成した各部は、マイクロプロセッサが予め用意されたプログラムを実行することにより具現化するプロセスとして実現される。また、この場合、このようなプログラムは、記録媒体や適当な通信路を介してCPU回路に提供されるものであって良い。
【0022】
さて、このような構成において、車載システム1の現在状態算出部17は、以下の処理を繰り返し行う。
すなわち、現在状態算出部17は、車両状態センサ13やGPS受信機14の出力から推定される現在位置に対して、地図データ記憶部16から読み出した地図データが示す前回決定した現在位置の周辺の地図とのマップマッチング処理などを施して、現在位置として最も確からしい座標と、現在の進行方向として最も確からしい方向とを、それぞれ現在位置、現在進行方位として決定し、メモリ20に設定する。
【0023】
また、制御部21は、ユーザの目的地設定要求に応じて、ユーザから操作部11、GUI制御部18を介して目的地の設定を受付け、これをメモリ20にセットする。そして、制御部21は、目的地の設定を受け付けたならば、目的地までの推奨ルートをルート探索部19に探索させる。ルート探索部19は、必要地理的範囲の地巣データを地図データ記憶部16から読み出し、メモリ20に設定されている現在位置から目的地までの最小コストの経路を、距離最小などの所定のコストモデルに基づいて推奨ルートとして算出し、算出した推奨ルートの経路データを、メモリ20にセットする。
【0024】
また、制御部21は、メモリ20にセットされた現在位置が目的地近傍となったならば、目的地到着と判定し、メモリ20にセットされている目的地と推奨ルートをクリアする処理も行う。
そして、案内画像生成部22は、メモリ20にセットされた現在位置と、その時点で設定されている地図の表示縮尺に従って制御部21が算定した地図表示範囲の地図画像を、地図データ記録部に記憶された地図データに基づいて描画する。また、描画した地図画像上に、メモリ20にセットされている現在位置や推奨ルートや目的地を表す図形を描画した案内画像を生成しGUI制御部18を介して表示装置12に表示する。
【0025】
また、制御部21は、GUI制御部18を介して受け取った操作部11のユーザ操作に応じて、オーディオアンプ26のスピーカ27への音声の出力レベルの制御や、オーディオアンプ26における、スピーカ27に出力する音声のソースとなる機器のオーディオソース機器25とラジオ受信機24のうちからの選択の制御や、オーディオソース機器25やラジオ受信機24の各種動作の制御を行う。
【0026】
また、制御部21は、ラジオ受信機24の出力音声をスピーカ27から出力している期間中、ラジオ受信機24が音声と並行してFM多重放送で受信したFM多重情報を受け取り、これをGUI制御部18を介して表示装置12に表示する。
図3aは、このようにして表示装置12に表示される案内画像とFM多重情報の例を示すものであり、図示した例では、表示装置12の表示画面の上部に設けたナビゲーションエリア300に案内画像が表示され、表示画面の下部に設けた情報表示エリア310にFM多重情報が表示されている。
【0027】
また、ナビゲーションエリア300に表示される案内画像は、現在位置周辺の地図画像301上に、現在位置を表す現在位置マーク302や、地図表示範囲内の推奨ルートを表すルート図形303や、目的地を表す目的地マーク304が表されたものとなっている。
一方、ラジオ放送局4からFM多重放送によって放送されラジオ受信機24で受信され、情報表示エリア310に表示される情報には、3つの種類がある。一つ目の種類は、放送中の楽曲の楽曲名やアーティスト名などの楽曲情報であり、この楽曲情報を情報表示エリア310に表示する場合、制御部21は、GUI制御部18を介して図3aに示すように、情報表示エリア310内に「楽曲購入」ボタン311も併せて設定表示する。二つ目の種類は、放送中のニュースやコマーシャルに併せて、当該ニュースやコマーシャルに関連する場所(店舗など)の名称と住所の案内を行う場所情報であり、この場所情報を情報表示エリア310に表示する場合、制御部21は、GUI制御部18を介して図4aに示すように、情報表示エリア310内に「行ってみる」ボタン401も併せて設定表示する。そして、三つ目の種類は、放送中のニュースやコマーシャルに併せて、当該ニュースやコマーシャルに関連するイベントの名称とイベント開催場所の住所とイベント開催日時の案内を行うイベント情報であり、このイベント情報を情報表示エリア310に表示する場合、制御部21は、GUI制御部18を介して図4eに示すように、情報表示エリア310内に「参加する」411ボタンも併せて設定表示する。
【0028】
さて、このような構成において、制御部21は、FM多重放送で受信され情報表示エリア310に表示する各情報の処理として、楽曲購入支援処理と、受信情報地点訪問支援処理を行う。
まず、楽曲購入支援処理について説明する。
図5に楽曲購入支援処理の手順を示す。
図示するように、この処理では、情報表示エリア310に表示される情報が変化したならば(ステップ502)、情報表示エリア310に新たに表示された情報が楽曲情報かどうかを調べ(ステップ504)、楽曲情報でなければ、ステップ502に戻って情報表示エリア310に表示される情報の次の変化を待つ。
【0029】
一方、情報表示エリア310に新たに表示された情報が楽曲情報であれば、操作部11を用いたユーザによる「楽曲購入」ボタン311の操作と(ステップ506)、情報表示エリア310に表示される情報の変化と(ステップ508)を監視し、情報表示エリア310に表示される情報が変化したならば(ステップ508)、ステップ504からの処理に戻る。
【0030】
一方、「楽曲購入」ボタン311の操作が発生したならば(ステップ506)、ユーザ状況が購入行動可能な状況にあるかどうかを判定する(ステップ510)。ここで、購入行動可能な状況とは、現在、ユーザが時間的な余裕を持っており、楽曲を購入するために楽曲販売店舗に赴ける状況である。より具体的には、たとえば、現在時刻がAM6:00AM9:00の出勤時間帯にある場合には、ユーザが出勤途中であるので、現在購入行動可能な状況にないと判定するようにしてもよい。または、ユーザの走行の履歴をメモリ20などに保存しておき、現在時刻がAM6:00AM9:00の出勤時間帯であり、かつ、走行の履歴より求まる、ユーザが今日と同じ曜日の、この時間帯に高い頻度で走っている経路上を、現在走行しているとメモリ20に保持されている現在位置や推奨ルートから判定できた場合などに、ユーザが出勤途中であると推定し、ユーザが現在購入行動可能な状況にないと判定するようにしてもよい。また、自宅として予め登録されている地点を目的地に設定している場合には、ユーザの用事は終了しており、ユーザが現在購入行動可能な状況にあると判定するようにしてもよい。
【0031】
また、目的地としてイベント施設(コンサートホールやサッカー場)などが設定されている場合には、ユーザが特定の予定を遂行中であるので、現在購入行動可能な状況にないと判定するようにしてもよい。また、現在時刻が深夜早朝であって楽曲販売店舗が閉店している時間帯にある場合などにも、ユーザが現在購入行動可能な状況にないと判定するようにしてもよい。
【0032】
さて、ステップ510において、ユーザが現在購入行動可能な状況にあると判定できた場合には、制御部21は、通信制御部23、無線通信装置15を介して、情報サーバ3にアクセスし、メモリ20に保持されている現在位置と情報表示エリア310に表示している楽曲名やアーティスト名などの楽曲情報とを含めた最寄り店舗探索要求を発行することにより、現在ユーザが聴取中の楽曲を販売している最寄りの店舗を探索する(ステップ512)。
【0033】
ここで、最寄り店舗探索要求を受け取った情報サーバ3の情報提供サーバ31は、情報探索部32に、情報DB33から、最寄り店舗探索要求に含まれる楽曲情報に該当する楽曲が収録された商品(アルバムやシングルのCD-DAやAudio-DVDなど)の在庫がある店舗であって、最寄り店舗探索要求に含まれる現在位置に最も近い住所を持つ店舗の店舗情報を探索させ、探索された店舗情報を、最寄り店舗探索要求発行元の車載システム1に応答する。一方、該当する店舗情報が探索できなかった場合には、探索失敗を寄り店舗探索要求発行元の車載システム1に応答する。
【0034】
制御部21は、情報サーバ3から探索失敗を応答された場合には(ステップ514)、探索失敗を通知するメッセージを情報表示エリア310に表示し(ステップ524)、ステップ502)からの処理に戻る。一方、情報サーバ3から店舗情報を応答された場合には(ステップ514)、図3bに示すように情報表示エリア310に、最寄り店舗の探索が成功したことを示すメッセージを表示すると共に、「今行く」ボタン312と「スケジュールに登録」ボタン313と「キャンセル」ボタン314を情報表示エリア310に設定表示し(ステップ516)、その操作を受け付ける(ステップ518、520、522)。
【0035】
そして、ユーザの「今行く」ボタン313の操作が発生したならば(ステップ518)、情報サーバ3から受け取った店舗情報に含まれる店舗住所に対応する座標を目的地としてメモリ20に設定し、前述のようにルート探索部19に推奨ルートの探索を行わせ(ステップ526)、ステップ502からの処理に戻る。この結果、以降は、ナビゲーションエリア300の表示は、ユーザが聴取中の楽曲が収録された商品を販売している現在位置最寄りの店舗までのルートを案内する案内画像に変化する。なお、「今行く」ボタン312の操作発生時に、既に目的地と推奨ルートがメモリ20に設定されている場合には、これら目的地と推奨ルートをクリアした上で、以上の店舗住所に対応する座標の目的地としての設定以降の処理を行う。なお、地図データ記憶部16には、住所の座標への変換のために、各地の住所と当該住所に対応する座標との対応を記憶させておく。
【0036】
一方、「スケジュールに登録」ボタン314が操作されたならば(ステップ520)、図3aの「楽曲購入」ボタン311操作発生時に情報表示エリア310に表示していた楽曲情報をメモリ20に設けたスケジュールリストに登録し(ステップ528)、ステップ502からの処理に戻る。
【0037】
ここで、図6に示すように、スケジュールリストには、スケジュールタイプ、スケジュール対象、場所、時間の項目からなるレコードを複数登録することができ、楽曲情報をスケジュールリストに登録する場合には、スケジュールリストに新たなレコードを作成した上で、このレコードのスケジュールタイプに商品購入を、スケジュール対象に楽曲情報を登録する。
【0038】
さて、図5に戻り、「キャンセル」ボタン314が操作された場合には、そのままステップ502からの処理に戻る。
ここで、先のステップ510において、ユーザ状況が購入行動可能状況に無いと判定された場合には、図3cに示すように、情報表示エリア310に、楽曲のスケジュールへの登録を行うかどうかを問い合わせるメッセージを表示すると共に、「登録」ボタン315と「キャンセル」ボタン316を情報表示エリア310に設定表示し(ステップ530)、その操作を受け付ける(ステップ532、534)。
【0039】
そして、「登録」ボタン315が操作されたならば、図3aの「楽曲購入」ボタン311操作発生時に情報表示エリア310に表示していた楽曲情報をメモリ20に設けたスケジュールリストに登録し(ステップ536)、ステップ502からの処理に戻る。
一方、「キャンセル」ボタンが操作された場合には(ステップ534)、そのままステップ502からの処理に戻る。
以上、制御部21が行う楽曲購入支援処理について説明した。
次に、制御部21が行う受信情報地点訪問支援処理について説明する。
図7に、受信情報地点訪問支援処理の手順を示す。
図示するように、この処理では、情報表示エリア310に表示される情報が変化したならば(ステップ702)、情報表示エリア310に新たに表示された情報がイベント情報か(ステップ704)、場所情報か(ステップ706)どうかを調べ、どいらでもなければ、ステップ702に戻って情報表示エリア310に表示される情報の次の変化を待つ。
【0040】
一方、情報表示エリア310に新たに表示された情報が場所情報であれば(ステップ706)、操作部11を用いたユーザによる「行ってみる」ボタン401の操作と(ステップ708)、情報表示エリア310に表示される情報の変化を監視し(ステップ710)、情報表示エリア310に表示される情報が変化したならば、ステップ704からの処理に戻る。
【0041】
一方、「行ってみる」ボタン401の操作が発生したならば(ステップ708)、ユーザ状況が訪問行動可能な状況にあるかどうかを判定する(ステップ712)。ここで、訪問行動可能な状況かどうかは、前述した購入行動可能な状況と同様に判定する。
さて、ステップ712において、ユーザが現在訪問行動可能な状況にあると判定できた場合には、制御部21は、図4bに示すように情報表示エリア310に、すぐに情報表示エリア310に場所情報が表示されている場所に行くかどうかを問い合わせるメッセージを表示すると共に、「今行く」ボタン402と「スケジュールに登録」ボタン403と「キャンセル」ボタン404を情報表示エリア310に設定表示し(ステップ714)、その操作を受け付ける(ステップ716、718、720)。
【0042】
そして、ユーザの「今行く」ボタン402の操作が発生したならば(ステップ716)、「行ってみる」ボタン401操作発生時に情報表示エリア310に表示していた場所情報に含まれる住所に対応する座標を目的地としてメモリ20に設定し、前述のようにルート探索部19に推奨ルートの探索を行わせ(ステップ722)、ステップ702からの処理に戻る。この結果、以降は、ナビゲーションエリア300の表示は、「行ってみる」ボタン401操作発生時に情報表示エリア310に表示していた場所情報が示す場所までのルートを案内する案内画像に変化する。
【0043】
一方、「スケジュールに登録」ボタン403が操作されたならば、図4aの「行ってみる」ボタン401操作発生時に情報表示エリア310に表示していた場所情報をメモリ20に設けたスケジュールリストに登録し(ステップ724)、ステップ702からの処理に戻る。
【0044】
ここで、図6に示すように、場所情報をスケジュールリストに登録する場合には、スケジュールリストに新たなレコードを作成した上で、このレコードのスケジュールタイプに場所を、スケジュール対象に場所情報に含まれている場所の名称を、場所に場所情報に含まれている住所を登録する。
【0045】
さて、図7に戻り、「キャンセル」ボタン403が操作された場合には(ステップ720)、そのままステップ702からの処理に戻る。
ここで、先のステップ712において、ユーザ状況が訪問行動可能状況に無いと判定された場合には、図4cに示すように、情報表示エリア310に、場所のスケジュールへの登録を行うかどうかを問い合わせるメッセージを表示すると共に、「登録」ボタン405と「キャンセル」ボタン406を情報表示エリア310に設定表示し(ステップ738)、その操作を受け付ける(ステップ740、742)。
【0046】
そして、「登録」ボタン405が操作されたならば(ステップ740)、図4aの「行ってみる」ボタン401操作発生時に情報表示エリア310に表示していた場所情報をメモリ20に設けたスケジュールリストに登録し(ステップ744)、ステップ702からの処理に戻る。一方、「キャンセル」ボタ406ンが操作された場合には(ステップ742)、そのままステップ702からの処理に戻る。
【0047】
さて、先のステップ704において、情報表示エリア310に新たに表示された情報がイベント情報であると判定された場合には、操作部11を用いたユーザによる図4eの「参加する」ボタン411の操作と(ステップ726)、情報表示エリア310に表示される情報の変化と(ステップ728)を監視し、情報表示エリア310に表示される情報が変化したならば(ステップ728)、ステップ704からの処理に戻る。
【0048】
一方、「参加する」ボタン411が操作された場合には(ステップ726)、図4fに示すように、情報表示エリア310に、イベントのスケジュールへの登録を行うかどうかを問い合わせるメッセージを表示すると共に、「登録」ボタン412と「キャンセル」ボタン413を情報表示エリア310に設定表示し(ステップ730)、その操作を受け付ける(ステップ732、734)。
【0049】
そして、「登録」ボタン412が操作されたならば(ステップ732)、図4eの「参加する」ボタン411操作発生時に情報表示エリア310に表示していたイベント情報をメモリ20に設けたスケジュールリストに登録し(ステップ736)、ステップ702からの処理に戻る。一方、「キャンセル」ボタン413が操作された場合には(ステップ734)、そのままステップ702からの処理に戻る。
【0050】
ここで、イベント情報をスケジュールリストに登録する場合には、スケジュールリストに新たなレコードを作成した上で、このレコードのスケジュールタイプにイベントを、スケジュール対象にイベント情報に含まれているイベントの名称を、場所にイベント情報に含まれているイベント開催場所の住所を、時間にイベント情報に含まれているイベント開催日時を登録する。
【0051】
以上、制御部21が行う受信情報地点訪問支援処理について説明した。
以下、制御部21がスケジュールリストに登録された各レコードを処理するために行うスケジュール楽曲購入支援処理と、スケジュール地点訪問支援処理と、スケジュールイベント参加支援処理について説明する。
まず、スケジュール楽曲購入支援処理について説明する。
なお、この処理は、車載システム1の起動時に起動され実行される。
図8に、このスケジュール楽曲購入支援処理の手順を示す。
さて、図示するように、この処理では、まず、ユーザ状況が購入行動可能状況にあるかどうかを調べ(ステップ802)、購入行動可能状況になければ、ステップ826に進む。
一方、購入行動可能状況にあれば(ステップ802)、スケジュールリストにスケジュールタイプが商品購入のレコードが存在するかどうかを調べ(ステップ804)、存在しなければステップ826に進む。一方、スケジュールタイプが商品購入のレコードが存在する場合には(ステップ802)、スケジュールタイプが商品購入のレコードが複数存在するかどうかを調べ(ステップ806)、一つしか存在しない場合には、その一つのレコードの楽曲情報を選択楽曲情報としてステップ814に進み、複数存在する場合には、存在した各レコードのスケジュール対象に登録されている楽曲情報の一覧を表示して(ステップ808)、ユーザのいずれか一つの楽曲情報の選択を受け付け(ステップ810)て選択楽曲情報とし、ステップ814に進む。また、この時点で、キャンセル操作が発生した場合には(ステップ812)、そのままステップ826に進む。
【0052】
さて、ステップ814では、通信制御部23、無線通信装置15を介して、情報サーバ3にアクセスし、メモリ20に保持されている現在位置と選択楽曲情報とを含めた最寄り店舗探索要求を発行することにより、前述のように現在ユーザが聴取中の楽曲を販売している最寄りの店舗を探索する。そして、情報サーバ3から探索失敗を応答された場合には(ステップ816)、ステップ826に進む。一方、情報サーバ3から店舗情報を応答された場合には(ステップ816)、図3dに示すように情報表示エリア310に、最寄り店舗の探索が成功したことを示すメッセージを表示すると共に、「今行く」ボタン317と「購入取り止め」ボタン318と「キャンセル」ボタン319を情報表示エリア310に設定表示し(ステップ818)、その操作を受け付ける(ステップ820、822、824)。
【0053】
そして、ユーザの「今行く」ボタン317の操作が発生したならば(ステップ820)、情報サーバ3から受け取った店舗情報に含まれる店舗住所に対応する座標を目的地としてメモリ20に設定し、前述のようにルート探索部19に推奨ルートの探索を行わせ(ステップ828)、選択楽曲情報のレコードをスケジュールリストから消去した上で(ステップ830)、ステップ826に進む。この結果、以降は、ナビゲーションエリア300の表示は、スケジュールリストに登録されていた楽曲情報に対応する楽曲が収録された商品を販売している現在位置最寄りの店舗までのルートを案内する案内画像に変化する。
【0054】
一方、「購入取り止め」ボタン318が操作されたならば選択楽曲情報のレコードをスケジュールリストから消去し(ステップ832)、ステップ826に進む。
また、「キャンセル」ボタン319が操作されたならば(ステップ824)、そのままステップ826に進む。
そして、ステップ826では、ユーザのスケジュール楽曲探索指示操作の発生を待ち、スケジュール楽曲探索指示操作が発生したならばステップ804からの処理を再度行う。これにより、ユーザは、所望の時点で、スケジュールリストに登録されている任意の楽曲情報が示す楽曲を販売している最寄り店舗を目的地とする経路案内を受けることができるようになる
次に、スケジュール地点訪問支援処理について説明する。
【0055】
なお、この処理は、車載システム1の起動時に起動され実行される。
図9に、このスケジュール地点訪問支援処理の手順を示す。
さて、図示するように、この処理では、まず、ユーザ状況が訪問行動可能状況にあるかどうかを調べ(ステップ902)、訪問行動可能状況になければ、ステップ922に進む。
一方、訪問行動可能状況にあれば、スケジュールリストにスケジュールタイプが場所のレコードが存在するかどうかを調べ(ステップ904)、存在しなければステップ922に進む。一方、スケジュールタイプが商品購入のレコードが存在する場合には、スケジュールタイプが商品購入のレコードが複数存在するかどうかを調べ(ステップ906)、一つしか存在しない場合にはその一つのレコードに登録されている場所情報を選択場所情報としてステップ914に進み、複数存在する場合には、存在した各レコードのスケジュール対象に登録されている場所の名称の一覧を表示して(ステップ908)、ユーザのいずれか一つの場所の名称の選択を受け付けて(ステップ910)、選択された場所の名称に対応するレコードに登録されている場所情報を選択場所情報とし、ステップ914に進む。また、この時点で、キャンセル操作が発生した場合には(ステップ912)、そのままステップ922に進む。
【0056】
さて、ステップ914では、図4dに示すように情報表示エリア310に、選択場所の名称を表示する。また、すぐに名称を表示した場所に行くかどうかを問い合わせるメッセージを表示し、「今行く」ボタン407と「訪問取り止め」ボタン408と「キャンセル」ボタン409を情報表示エリア310に設定表示し(ステップ914)、その操作を受け付ける(ステップ916、918、920)。
【0057】
そして、ユーザの「今行く」ボタン407の操作が発生したならば、選択場所情報の住所に対応する座標を目的地としてメモリ20に設定し、前述のようにルート探索部19に推奨ルートの探索を行わせ(ステップ926)、選択場所情報のレコードをスケジュールリストから消去した上で(ステップ928)、ステップ922に進む。この結果、以降は、ナビゲーションエリア300の表示は、スケジュールリストに登録されていた場所情報が示す場所までのルートを案内する案内画像に変化する。
【0058】
一方、「訪問取り止め」ボタン408が操作されたならば(ステップ918)、選択場所情報のレコードをスケジュールリストから消去し(ステップ930)、ステップ922に進む。
また、「キャンセル」ボタン409が操作されたならば(ステップ920)、そのままステップ922に進む。
そして、ステップ922に進んだならば、メモリ20に保持される現在位置が、スケジュールリストに登録されているスケジュールタイプが場所の任意のレコードに登録されている場所情報が示す住所に対応する座標近傍(たとえば、1km以内)となることの監視と(ステップ922)、ユーザのスケジュール場所探索指示操作の発生の監視と(ステップ924を行う。
【0059】
そして、スケジュール場所探索指示操作が発生したならば(ステップ924)、ステップ904からの処理を再度行う。これにより、ユーザは、所望の時点で、スケジュールリストに登録されている任意の場所情報が示す場所を目的地とする経路案内を受けることができるようになる。
【0060】
また、現在位置が、スケジュールリストに登録されているスケジュールタイプが場所のいずれかのレコードに登録されている場所情報が示す住所に対応する座標近傍となったならば(ステップ922)、そのレコードに登録されている場所情報を選択場所情報として(ステップ932)、ステップ914からの処理を行う。この結果、スケジュールリストに場所情報が登録されている場所近傍を通りかかった時点において、ユーザに対して当該場所を訪問するかどうかの問い合わせが行われ、ユーザが当該場所を訪問する場合には、当該場所までの案内画像により経路案内が行われることになる。
【0061】
次に、スケジュールイベント参加支援処理について説明する。
図10に、スケジュールイベント参加支援処理の手順を示す。
なお、この処理は、車載システム1の起動時に起動され実行される。
さて、図示するように、この処理では、まず、スケジュールリストにスケジュールタイプがイベントのレコードが発生するのを待つ(ステップ102)。
そして、スケジュールタイプがイベントのレコードが存在するようになったならば、スケジュールタイプがイベントのレコードのうち、現在時刻とメモリ20に設定されている現在位置からみて、レコードに登録されているイベント情報のイベント開催日時までに、レコードに登録されているイベント情報のイベント開催場所に到達することができないレコードが存在するかどうかを調べ(ステップ104)、存在する場合には、そのレコードをスケジュールリストから削除する(ステップ108)。より具体的には、メモリ20に設定されている現在位置から、レコードに登録されているイベント情報のイベント開催場所までの推奨ルートをルート探索部19に探索させ、探索させたルートの所要時間をルートの道程距離やルートが使用する道路種別などから算出し、算出した所要時間を現在時刻に加えた時刻が、レコードに登録されているイベント開催日時より後となったならば、そのレコードをスケジュールリストから削除する。なお、レコードのイベント情報のイベント開催日時に開催開始日時のみならず、開催終了日時も登録されている場合には、開催終了日時までにイベント開催場所に到達できない場合にのみ、当該レコードを削除する。また、レコードのイベント情報のイベント開催日時に開催開始日時のみが登録されている場合には、開催日時までにイベント開催場所に到達できない場合には、当該レコードを削除する。
【0062】
次に、スケジュールリストに登録されているスケジュールタイプがイベントのレコードのうち、現在すぐに、レコードに登録されているイベント情報が示すイベント開催場所に出発しないと、レコードに登録されているイベント情報が示すイベント開催開始日時より所定時間(たとえば、15分)前までに、イベント開催場所に到着できなくなるレコードが存在するかどうかを調べ(ステップ106)、存在しない場合にはステップ102に戻る。一方、そのようなレコードが存在する場合には、そのレコードのイベント情報を選択イベント情報として(ステップ110)、図4gに示すように、情報表示エリア310に、選択イベント情報のイベント名称を表示すると共に、イベント名称を表示したイベントに参加するかどうかを問い合わせるメッセージを表示すると共に、「参加する」ボタン414と「参加取り止め」ボタン415と「キャンセル」ボタン416を情報表示エリア310に設定表示し(ステップ112)、その操作を受け付ける(ステップ114、116、118)。
【0063】
そして、ユーザの「参加する」ボタン414の操作が発生したならば(ステップ114)、選択イベント情報のイベント開催場所住所に対応する座標を目的地としてメモリ20に設定し、前述のようにルート探索部19に推奨ルートの探索を行わせ(ステップ120)、選択イベント情報のレコードをスケジュールリストから消去した上で(ステップ122)、ステップ102からの処理に戻る。この結果、以降は、ナビゲーションエリア300の表示は、スケジュールリストに登録されていたイベント開催情報が示すイベント開催場所までのルートを案内する案内画像に変化する。
【0064】
一方、「参加取り止め」ボタン415が操作されたならば(ステップ116)、選択イベント情報のレコードをスケジュールリストから消去し(ステップ124)、ステップ102からの処理に戻る。
また、「キャンセル」ボタン416が操作されたならば(ステップ118)、そのままステップ101からの処理に戻る。
なお、制御部21は、このスケジュールイベント参加支援処理の他に、ユーザのスケジュールイベント探索指示操作に応じて、スケジュールリストに登録されているイベント情報が示すイベントの一覧を表示して、表示した一覧中でユーザによって選択されたイベントのイベント情報が示すイベント開催場所を目的地に設定して経路案内を行うスケジュールイベント探索処理も実行する。これにより、ユーザは、所望の時点で、スケジュールリストに登録されている任意のイベント情報が示すイベント開催場所を目的地とする経路案内を受けることができるようになる。
【0065】
以上、本発明の実施形態について説明した。
ところで、以上の実施形態では、スケジュールリストに登録された楽曲情報が示す楽曲を販売している最寄り店舗の案内を、車載システム1の起動時とユーザからのスケジュール楽曲探索指示があった場合にのみ行ったが、これは、定期的にスケジュールリストに登録された楽曲情報が示す楽曲を販売している最寄り店舗を探索し、探索した最寄り店舗のうちにメモリ20に設定されている現在位置近傍の店舗があった場合に、当該現在位置近傍の店舗に行くかどうかをユーザに問い合わせ、ユーザが店舗に行くことを選択した場合に、当該店舗の住所を目的地に設定して、当該店舗までの経路案内を行うようにしてもよい。
【0066】
また、以上の実施形態では、FM多重放送で楽曲情報を受信し、当該楽曲を購入可能な最寄り店舗までの経路を案内する場合について説明したが、本実施形態は、楽曲にかえて任意の商品(たとえば、コンサートや映画のチケット)の情報をFM多重放送で受信し、当該商品を購入可能な最寄り店舗までの経路を案内する場合に同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の実施形態に係る情報システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る車載システムの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係る車載システムの表示例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る車載システムの表示例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る楽曲購入支援処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態に係るスケジュールリストを示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る受信情報地点訪問支援処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態に係るスケジュール楽曲購入支援処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態に係るスケジュール地点訪問支援処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態に係るスケジュールイベント参加支援処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0068】
1…車載システム、2…WAN、3…情報サーバ、4…ラジオ放送局、11…操作部、12…表示装置、13…車両状態センサ、14…GPS受信機、15…無線通信装置、16…地図データ記憶部、17…現在状態算出部、18…GUI制御部、19…ルート探索部、20…メモリ、21…制御部、22…案内画像生成部、23…通信制御部、24…ラジオ受信機、25…オーディオソース機器、26…オーディオアンプ、27…スピーカ、31…情報提供サーバ、32…情報探索部、33…情報DB、34…情報更新部、300…ナビゲーションエリア、310…情報表示エリア。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品情報センターと、
前記商品情報センターに無線通信を介してアクセスする、各々自動車に搭載された複数の車載システムとを有する商品購入支援システムであって、
前記商品情報センターは、
複数の商品について、商品と当該商品をユーザが購入可能な店舗の位置を示す位置情報を記憶したデータベースと、
前記車載システムからの店舗探索要求に応じて、当該店舗探索要求で指定された商品の識別子が示す商品をユーザが購入可能な店舗であって、当該店舗探索要求で指定された当該要求元の車載システムの現在位置最寄りの前記店舗の位置情報を、前記データベースより探索して、当該店舗探索要求元の車載システムに応答する情報提供手段とを備え、
前記車載システムは、
無線放送局から商品の識別情報を受信する受信機と、
設定された目的地までの経路案内を行うナビゲーション手段と、
商品の識別情報を登録可能なリストを記憶する記憶手段と、
ユーザから所定の操作があった場合に、前記受信機が最近に受信した当該商品の識別情報を前記リストに登録する商品識別情報登録手段と、
前記商品の識別情報の受信とは独立して、前記リストに登録された商品の識別情報の指定と当該車載システムが搭載された自動車の現在位置の指定とを含む前記店舗探索要求を前記無線通信を介して前記商品情報センターに発行し、当該店舗探索要求に対して前記商品情報センターから応答された位置情報が示す店舗の位置を目的地として前記ナビゲーション手段に設定することにより、当該店舗の位置までの経路案内を前記ナビゲーション手段に行わせる最寄店舗経路案内手段とを有することを特徴とする商品購入支援システム。
【請求項2】
請求項1記載の商品購入支援システムであって、
前記車載システムは、
ユーザから前記所定の操作があった場合に、ユーザが時間的余裕を有している状況にあるかどうかを推定するユーザ状況推定手段と、
ユーザから前記所定の操作があった場合に、前記ユーザ状況推定手段が、ユーザが時間的余裕を有している状況にあると推定した場合に、無条件にまたはユーザの指示に応じて、前記受信機が最近に受信した商品の識別情報の指定と当該車載システムが搭載された自動車の現在位置の指定とを含む前記店舗探索要求を前記無線通信を介して前記商品情報センターに発行し、当該店舗探索要求に対して前記商品情報センターから応答された位置情報が示す店舗の位置を目的地として前記ナビゲーション装置に設定することにより、当該店舗の位置までの経路案内を前記ナビゲーション手段に行わせる即時最寄店舗経路案内手段とを有し、
前記車載システムの前記商品識別情報登録手段は、前記ユーザから前記所定の操作があった場合に、前記ユーザ状況推定手段が、ユーザが時間的余裕を有している状況にないと推定した場合に、無条件にまたはユーザの指示に応じて、前記受信機が最近に受信した当該商品の識別情報のリストへの登録を行うことを特徴とする商品購入支援システム。
【請求項3】
請求項2記載の商品購入支援システムであって、
前記車載システムの前記ユーザ状況推定手段は、前記ナビゲーション手段における目的地の設定の有無と、前記ナビゲーション手段に設定されている目的地の種別と、現在の時間帯とのうちの少なくとも一つに応じて、ユーザが時間的余裕を有している状況にあるかどうかを推定することを特徴とする商品購入支援システム。
【請求項4】
請求項2記載の商品購入支援システムであって、
当該車載システムは、当該車載システムが搭載された自動車の走行の履歴を記憶する走行履歴記憶手段を有し、
前記車載システムの前記ユーザ状況推定手段は、前記走行履歴記憶手段に記憶された走行の履歴と、当該車載システムが搭載された自動車の走行状況と現在時刻とより、現在、過去に頻繁に同時間帯に行っている移動を現在行っているかどうかを判定し、過去に頻繁に同時間帯に行っている移動を現在行っていると判定した場合に、ユーザが時間的余裕を有している状況にないと推定することを特徴とする商品購入支援システム。
【請求項5】
請求項1、2、3または4記載の商品購入支援システムであって、
前記車載システムの最寄店舗経路案内手段は、当該車載システム起動時に、前記リストに商品の識別情報が登録されている場合に、当該リストに商品の識別情報が登録されている旨をユーザに通知すると共に、ユーザから最寄店舗案内実行の要否の指示を受付け、ユーザから最寄店舗案内の実行が指示された場合に、前記リストの登録された商品の識別情報の指定と当該車載システムが搭載された自動車の現在位置の指定とを含む前記店舗探索要求を前記無線通信を介して前記商品情報センターに発行し、当該店舗探索要求に対して前記商品情報センターから応答された位置情報が示す店舗の位置を目的地として前記ナビゲーション手段に設定することにより、当該店舗の位置までの経路案内を前記ナビゲーション手段に行わせることを特徴とする商品購入支援システム。
【請求項6】
請求項1、2、3または4記載の商品購入支援システムであって、
前記車載システムの最寄店舗経路案内手段は、ユーザから最寄店舗案内実行の指示操作を受け付けた場合に、前記リストの登録された商品の識別情報の指定と当該車載システムが搭載された自動車の現在位置の指定とを含む前記店舗探索要求を前記無線通信を介して前記商品情報センターに発行し、当該店舗探索要求に対して前記商品情報センターから応答された位置情報が示す店舗の位置を目的地として前記ナビゲーション手段に設定することにより、当該店舗の位置までの経路案内を前記ナビゲーション手段に行わせることを特徴とする商品購入支援システム。
【請求項7】
請求項1、2、3、4、5または6記載の商品購入支援システムであって、
前記車載システムの前記受信機は、
少なくとも音声をコンテンツとして含む放送番組を受信し、受信した放送番組のコンテンツを出力する放送番組受信出力部と、
前記放送番組受信部が受信している放送番組において前記音声コンテンツとして楽曲が放送されているときに、当該楽曲と並行して放送される楽曲の識別情報を、前記商品の識別情報として受信する商品の識別情報受信手段とを有することを特徴とする商品購入支援システム。
【請求項8】
自動車に搭載された車載システムであって、
無線放送局から場所の位置情報を含む場所情報を受信する受信機と、
設定された目的地までの経路案内を行うナビゲーション手段と、
前記場所情報を登録可能なリストを記憶する記憶手段と、
ユーザから所定の操作があった場合に、前記受信機が最近に受信した場所情報を前記リストに登録する場所情報登録手段と、
当該車載システムが搭載された自動車の現在位置が、前記リストに登録された場所情報に含まれる位置情報が示す位置の所定レベル以上近傍の位置となったときに、当該リストに登録された場所情報に含まれる位置情報が示す位置を、無条件にまたはユーザの指示に応じて、目的地として前記ナビゲーション手段に設定することにより、当該場所情報に含まれる位置情報が示す位置までの経路案内を前記ナビゲーション手段に行わせる受信場所経路案内手段とを有することを特徴とする商品購入支援システム。
【請求項9】
自動車に搭載された車載システムであって、
無線放送局からイベント開催場所の位置情報とイベント開催日時を含むイベント情報を受信する受信機と、
設定された目的地までの経路案内を行うナビゲーション手段と、
前記イベント情報を登録可能なリストを記憶する記憶手段と、
ユーザから所定の操作があった場合に、前記受信機が最近に受信したイベント情報をリストに登録するイベント情報登録手段と、
現在日時が、当該車載システムが搭載された自動車の現在位置から出発して、前記リストに登録されたイベント情報に含まれるイベント開催場所の位置情報が示す位置に、イベント情報に含まれるイベント開催日時までに到着するための出発時刻として適した日時となったときに、当該リストに登録されたイベント情報に含まれるイベント開催場所の位置情報が示す位置を、無条件にまたはユーザの指示に応じて、目的地として前記ナビゲーション手段に設定することにより、当該イベント情報に含まれるイベント開催場所の位置情報が示す位置までの経路案内を前記ナビゲーション手段に行わせる受信イベント経路案内手段とを有することを特徴とする商品購入支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−127196(P2006−127196A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−315322(P2004−315322)
【出願日】平成16年10月29日(2004.10.29)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】