説明

回路基板、接続構造体及び回路基板の接続方法

【課題】高い接続信頼性を得ることが可能な回路基板提供する。
【解決手段】回路基板であるフレキシブル配線基板123は、配線と、配線の端部を構成する出力端子2を有する。出力端子2は、凸条をなし、その可撓性基材3と反対側の面に、その延在方向に沿って複数の凹部2aが列設されている。そして、各凹部2aの最大高さ粗さRzが、各凹部2a同士の間の各凸部2bの最大高さ粗さRzよりも小さいものとなっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板、接続構造体及び回路基板の接続方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶パネル等が備える回路基板においては、半導体ICのような電子部品や配線が設けられた他の回路基板を電気的に接続することが行われている。このように回路基板に他の回路基板を接続した接続構造体としては、例えば、他の回路基板の絶縁基板としてフレキシブル基板(FPC)を用いるCOF(Chip On FPC)構造や、ガラスエポキシ基板等を用いるCOB(Chip On board)構造等がある。
これらの接続構造体では、電子機器の高密度化に伴って配線幅や配線ピッチの狭小化(微細化)が進められ、それに伴って配線同士の接続部では接続抵抗の低減や接続信頼性を確保するのが難しい状況になっている。
【0003】
ところで、回路基板の配線に、他の回路基板の配線を接続する技術としては、導電粒子が分散された接着剤樹脂組成物、例えば異方導電性ペースト(ACP)や異方導電性フィルム(ACF)を用いる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術は、接合対象となる配線の接続端子間にACP又はACFからなる異方導電性接着剤を配置し、回路基板を介して異方導電性接着剤を圧着ツールで加熱加圧することで、該異方導電性接着剤を固着させ、導電粒子を介して接続端子間を導通させる技術である。
【0004】
しかし、ACPやACFを用いる接続方法では、これらに占める導電粒子の割合が面積換算で10%に満たないため、接続端子間での導電エリアを稼ぐべく端子長を1.0mm〜2.5mm程度確保しなければならない。このことがモジュールの外形を大きくする要因になっている。また、端子同士のピッチを狭くすると、隣り合う接続端子間で導電粒子が数珠繋ぎ(複数の導電粒子が列状に連結した状態)になる場合があり、これによる接続端子間の短絡も問題となる。このような短絡は、配線ピッチの狭小化を図る上での障害となる。
【0005】
そこで、特許文献2には、ベースフィルム上に設けられた配線の接続端子を凸状とし、この接続端子を、導電粒子を含まない接着剤を介して、他の回路基板の平面端子に圧着する接続方法が提案されている。ここで凸状の接続端子は、具体的には断面三角状の凸条形状やピラミッド(四角錐)状、すなわち先端が先鋭な形状とされている。このような接続方法では、接続端子の先端が、平面端子に圧着されて潰れ、この状態で平面端子に直接当接するため、導電粒子を介した接続方法に比べて広くすることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5−265024号公報
【特許文献2】特開平9−293751号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、接続端子の先端を平面端子に直接当接させる構成では、接続端子の先端と平面端子との間に接着剤が介在していないため、接続端子の先端が平面端子から浮いてしまい、接続抵抗が増大する問題がある。
また、断面形状が三角の接続端子は、平面端子に接続する際、その細い先端が折れ曲がり、三角の頂点に応力が集中できない。また、端子高さのバラツキによって、平面端子に当接したときのつぶれ量が安定せず、接続信頼性を確保することが難しい。
また、断面が三角状の接続端子は、端子をエッチングで細らせて形成されるが、この際、オーバーエッチングにより三角の頂点がなくなって丸状になったり、端子全体が消失したりするリスクが高く、実現性に乏しい。
【0008】
そこで、本発明は、上記した問題を解決するためになされたもので、高い接続信頼性を得ることが可能な回路基板を提供することを目的の一つとする。また、上記回路基板を用いた接続構造体及び回路基板の接続方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の回路基板は、基板と、該基板上に設けられた配線と、該配線の端部を構成し、凸条形状をなす接続端子とを有し、前記接続端子の前記基板と反対側の面に、前記接続端子の延在方向に沿って複数の凹部が列設され、前記凹部の最大高さ粗さRzが、前記凹部により前記凸条を分割してなる凸部の最大高さ粗さRzよりも小さいことを特徴とする。
【0010】
上記構成の回路基板を用いた基板接合過程は以下のようなものである。
上記回路基板の接続端子には複数の凹部が設けられており、かかる凹部により凸条を分割してなる複数の凸部を備えている。そして、該回路基板の接続端子形成領域を、接着剤が供給された他の回路基板の接続端子形成領域に、各接続端子同士が対応するように圧着して接続構造体を構成した場合に、接続端子の凸部は、その先端面がこれに対応する接続端子の表面に直接当接し、電気的に接続される。一方、接続端子の凹部では、その内側に接着剤が貯留する。この接着剤によって、該接続端子が、これに対応する接続端子に直接接着され、凸部と接続端子との当接状態が保持される。
【0011】
ここで、このような回路基板の接合過程では、回路基板の接続端子が、他の回路基板に供給された接着剤中に進入する際、平坦面に形成された接続端子の凹部が空気を巻き込み、その気泡が凹部の内面に付着する。しかし、本発明の回路基板では、凹部の最大高さ粗さRzを凸部の最大高さ粗さよりも小さくしているため、凹部の内面では、凸部の表面と比較しても付着した気泡が引っかかり難くなっている。これにより、気泡は凹部の内面上を容易に移動し、接続端子の外側へ効率良く排出されることになる。
【0012】
上記の作用により、凹部の内面に接着剤が密着性良く接着することで、当該回路基板の接続端子の凸部と、他の接続端子との当接状態を確実に保持することができる。また、気泡が凹部の内面から除去されることによって、該気泡中の水分に起因した接続端子のマイグレーションも抑制される。
このため、本発明の回路基板によれば、接続信頼性に優れた接続構造体を構成することが可能となる。また、接続端子の凸部を、これに対応する接続端子に直接当接させて接続するため、導電粒子を介した接続に比べて導電エリアが広く、各接続端子間の接続抵抗を低減することが可能となる。
【0013】
前記凸部の最大高さ粗さRzが0.3μm以上2.0μm以下、前記凹部の最大高さ粗さRzが0.01μm以上0.3μm未満である構成としてもよい。
最大高さ粗さRzが上記範囲の凸部は、その表面に、適度な高さの微小突起を有している。これにより、回路基板の接合過程で、該回路基板の接続端子が接着剤中を進入する際、凸部表面の微小突起が、その周囲に接着剤をかき出すように作用し、凸部の先端面と、これに対応する接続端子の表面との間から接着剤が効率良く排除される。このため、接続端子を、これに対応する接続端子に低い接続抵抗で接続することが可能となる。
また、凹部の最大高さ粗さRzが上記範囲に規定されていることにより、回路基板の接合過程で、凹部の内面に付着した気泡が、この内面上を容易に移動し、確実に外部に放出される。これにより、凹部の内面に、接着剤がより密着性良く接着し、凸部と、これに対応する接続端子との当接状態をより確実に保持することが可能となる。また、気泡中の水分に起因した接続端子のマイグレーションをより抑制することが可能となる。
【0014】
前記接続端子の前記凸部の断面形状は、台形である構成としてもよい。
このような構成とすることにより、回路基板の接合過程で、該回路基板の接続端子が接着剤中を進入する際、凸部表面の微小突起とともに凸部自体が、その周囲に接着剤をかき出すように作用し、凸部の先端面と、これに対応する接続端子の表面との間から接着剤がより効率良く排除される。このため、接続端子を、これに対応する接続端子に、より低い接続抵抗で接続することが可能となる。
また、断面台形状の接続端子は先端が平坦面であるため、その先端面を、これに対応する接続端子の表面に、広い導電エリアで安定に当接させることができる。このため、接続端子を、これに対応する接続端子に、より低い接続抵抗で接続することができ、また、高い接続信頼性を得ることが可能となる。
さらに、断面台形状の接続端子は、ウェットエッチングによる形成工程でオーバーエッチングになっても、先端に幅があるため、高さ方向での急激な侵食は生じず、設定した端子高さを容易に得ることができる。このため、接続端子の形状として断面台形状を採用することにより、回路基板を歩留まり良く得ることが可能となる。
【0015】
本発明の接続構造体は、先に記載の回路基板よりなる第1回路基板と、第2基板と、該第2基板上に設けられた第2配線と、該第2配線の端部を構成し、前記第1回路基板の接続端子に接続される第2接続端子を有する第2回路基板とを備え、前記第2回路基板の第2接続端子形成領域に、前記第1回路基板の接続端子形成領域が、前記第2接続端子に前記接続端子の前記各凸部を当接させた状態で、導電粒子を実質的に含まない樹脂層を介して固定されていることを特徴とする。
【0016】
上記構成の接続構造体によれば、第1回路基板として先に記載の回路基板を用いているので、凹部の内面に気泡が残留し難く、接続端子の凹部と第2接続端子との間に介在する樹脂層(接着剤層)が凹部の内面に密着性良く接着している。これにより、接続端子の凸部と第2接続端子との当接状態を確実に保持することが可能であるとともに、気泡中の水分に起因した接続端子のマイグレーションが抑制され、優れた接続信頼性を得ることが可能となる。
【0017】
また、接続端子の凸部が、第2接続端子に直接当接することによって接続されているため、導電粒子を介して接続する場合に比べて導電エリアが広く、各接続端子間の接続抵抗を低減することが可能となる。さらに、導電粒子を含まない樹脂を用いるため、導電粒子による端子間の短絡の懸念がなく、接続端子同士及び第2接続端子同士の各ピッチのさらなる狭小化を図ることが可能となる。
【0018】
本発明の回路基板の接続方法は、先に記載の回路基板よりなる第1回路基板の接続端子を、第2基板と、該第2基板上に設けられた第2配線と、該第2配線の端部を構成する第2接続端子とを有する第2回路基板の前記第2接続端子に接続するに際して、前記第2回路基板の第2接続端子形成領域に、導電粒子を実質的に含まない接着剤を供給する第1工程と、前記第2回路基板の接着剤が供給された面に、前記第1回路基板の接続端子形成領域を、前記第2接続端子と前記接続端子とが対応するように重ねた状態で、前記第1回路基板と前記第2回路基板とを、前記第2接続端子に前記接続端子の各々の前記凸部が当接するように圧着する第2工程と、を有することを特徴とする。
【0019】
上記の回路基板の接続方法によれば、第1回路基板として先に記載の回路基板を用いているので、第2工程で、接続端子の凹部の内面に付着した気泡が、凹部の内面に沿って移動し、容易に外部に放出される。これにより、得られた接続構造体では、接続端子の凹部の内面に接着剤が密着性良く接着しており、接続端子の凸部と第2接続端子との当接状態を確実に保持することができる。また、気泡が外部に放出されているため、該気泡中の水分に起因した接続端子のマイグレーションが抑制される。このため、優れた接続信頼性を得ることが可能となる。
また、接続端子の凸部が、第2接続端子に直接当接することによって接続されるため、導電粒子を介して接続する場合に比べて導電エリアが広く、接続抵抗を低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明が適用された液晶表示装置の構造を模式的に示す概略斜視図。
【図2】図1に示す液晶表示装置に適用された接続構造体を配線の幅方向に切った断面図。
【図3】実施形態のフレキシブル配線基板を示す要部拡大斜視図。
【図4】出力端子の凹部内に気泡が付着した状態を示す断面図。
【図5】実施形態の回路基板の接続方法を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の回路基板、接続構造体及び回路基板の接続方法を詳しく説明する。
図1は本発明に係る接続構造体を適用した液晶表示装置を示す模式図である。まず、図1を用いて本発明に係る接続構造体の適用例を説明する。
液晶表示装置100は、図1に示すように、液晶パネル110と、電子部品(液晶駆動用ICチップ)121と、フレキシブル配線基板123とを有して構成されている。なお、この液晶表示装置100には、図示しないものの、偏光板、反射シート、バックライト等の付帯部材が、必要に応じて適宜設けられるものとする。また、液晶表示装置100は、電子部品121を有さない場合もある。
【0022】
液晶パネル110は、ガラスや合成樹脂からなる基板111及び112を備えて構成されたものである。基板111と基板112とは、相互に対向配置され、図示しないシール材などによって相互に貼り合わされている。基板111と基板112の間には、電気光学物質である液晶(図示せず)が封入されている。基板111の内面には、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電材料からなる電極111aが形成され、基板112の内面には前記電極111aに対向配置される電極112aが形成されている。
【0023】
電極111aは、同じ材質で一体に形成された配線111bに接続されて、基板111に設けられた基板張出部111Tの内面上に引き出されている。基板張出部111Tは、基板111の端部において基板112の外形よりも外側に張り出された部分である。配線111bの一端側には、端子111bxが形成されている。
【0024】
電極112aも、同じ材質で一体に形成された配線112bに接続されて、図示しない上下導通部を介して基板111上の配線111cに導電接続されている。配線111cはITOにより形成されている。配線111cは基板張出部111T上に引き出され、その一端側に端子111cxが形成されている。基板張出部111Tの端縁近傍には入力配線111dが形成されており、その一端側は端子111dxとなっている。端子111dxは、端子111bx及び端子111cxと対向配置されている。また、入力配線111dの他端側は、入力端子111dyとなっている。
【0025】
ここで、本実施形態では、基板111及び入力配線111dが、本発明の回路基板(フレキシブル配線基板123)が実装される第2回路基板を構成し、この第2回路基板とフレキシブル配線基板123(第1回路基板)とが、本発明の接続構造体を構成する。
【0026】
基板張出部111T上の入力端子111dyの配列領域には、樹脂層6(図2参照)を介してフレキシブル配線基板123が実装されている。入力端子111dyは、フレキシブル配線基板123に設けられた、それぞれに対応する配線(図示せず)の出力端子2に導電接続されている。そして、フレキシブル配線基板123を介して外部から制御信号、映像信号、電源電位などが、入力端子111dyに供給される。入力端子111dyに供給された制御信号、映像信号、電源電位などは、電子部品121に入力され、ここで液晶駆動用の駆動信号が生成されて液晶パネル110に供給される。
本実施形態では、フレキシブル配線基板123の構成、特に、出力端子2の形状及び最大高さ粗さRzの規定に特徴がある。これについては、後に詳述する。
【0027】
基板張出部111T上には、熱硬化性樹脂からなる封止樹脂122を介して電子部品121が実装されている。電子部品121は、例えば液晶パネル110を駆動する液晶駆動用ICチップである。電子部品121の下面には、多数のバンプ電極(図示せず)が形成されており、これらのバンプ電極は、基板張出部111T上の端子111bx,111cx,111dxにそれぞれ導電接続されている。
【0028】
以上のように構成された液晶表示装置100によれば、電子部品121を介して電極111aと電極112aとの間に適宜の電圧が印加されることにより、電極111a,112aが対向配置される部分に構成される各画素毎に独立して光を変調させることができ、これによって液晶パネル110の表示領域に所望の画像を形成することができる。
【0029】
次に、液晶表示装置100に適用された、本発明の接続構造体の実施形態について説明する。
図2は、実施形態に係る接続構造体を出力端子の幅方向に切った断面図(図1におけるA−A線断面図)である。図3は、図2に示す接続構造体が備えるフレキシブル配線基板123を拡大して示す要部拡大斜視図である。図4は、出力端子の凹部内に気泡が付着した状態を示す断面図である。
【0030】
図2に示すように、本実施形態の接続構造体1は、第2回路基板5と、第2回路基板5に実装されたフレキシブル配線基板(回路基板、第1回路基板)123と、これら第2回路基板5とフレキシブル配線基板123との間を、入力端子(第2接続端子)111dyと出力端子(接続端子)2とが接続した状態で接続固定する樹脂層6とを備えて構成されている。
【0031】
第2回路基板5は、前述の液晶パネル110を構成するものであり、基板111及び入力配線111dとを備えている。入力配線111dの基板端側に、フレキシブル配線基板123の各出力端子2と接続される複数の入力端子111dyが形成されている。各入力端子111dyは、それぞれ帯状をなし、本実施形態では互いに並列した状態で等間隔に整列配置されている。具体的には、各入力端子111dyは、隣り合う入力端子111dy、111dy間のピッチ(中心線間の距離)が20〜80μm程度の狭ピッチとされており、フレキシブル配線基板123の出力端子2よりも厚さが薄く、出力端子2の先端面の幅wよりも幅広に形成されている。
【0032】
フレキシブル配線基板123は、第2回路基板5の第2端子形成領域(第2接続端子形成領域)S2に、その第1端子形成領域(接続端子形成領域)S1を対峙させて固定されている。
フレキシブル配線基板123は、柔軟性があり、大きく変形させることが可能なプリント基板である。フレキシブル配線基板123において、ポリイミド膜やフォトソルダーレジスト膜等の絶縁膜からなるフィルム状の可撓性基材(基材)3上に、複数の配線が形成されてなり、各配線の一端部が出力端子2として機能する。配線及び出力端子2は、例えば可撓性基材3に設けられた銅箔がエッチング等によってパターニングされて形成されている。なお、各出力端子2には、さらにその表面に金メッキが施されていても良い。これにより、入力端子111dyとの接続抵抗を安定化することができる。
【0033】
各出力端子2は、それぞれ、凸条の形状をなし、第2回路基板5の各入力端子111dyと対応するように等間隔に整列配置されている。そして、各出力端子2は、それぞれ、その端子幅が10〜40μm程度、隣り合う出力端子2、2間のピッチ(中心線間の距離)が入力端子111dy、111dy間のピッチ(20〜80μm程度)と略等しい長さとされており、その厚さ(端子高さh)が4〜15μm程度とされている。
【0034】
また、図3に示すように、各出力端子2には、その延在方向に沿って複数の凹部2aが列設されている。本実施形態では、複数の凹部2aは、出力端子2の延在方向に沿って略一定のピッチで列設されている。それぞれの凹部2aは、出力端子2の幅方向に開放された形状を有しており、延在方向における長さが互いに略等しい長さとされている。
【0035】
隣り合う各凹部2a同士の間の各凸部2bが、入力端子111dyの表面に当接して電気的に接続されており、各凹部2aと入力端子111dyとの間には樹脂層6が介在している。接続構造体1では、凹部2aと入力端子111dyとの間の樹脂層6によって、各出力端子2と入力端子111dyとが直接接着され、各凸部2bと入力端子111dyとの当接状態が保持される。
【0036】
そして本実施形態では、各出力端子2における各凹部2aの表面における最大高さ粗さRzが、各凸部2bの表面における最大高さ粗さRzよりも小さくされている。ここで、最大高さ粗さRzは、JIS規格に規定される最大高さ粗さである。なお、通常の表面粗さの測定において適用されるように、測定表面において並外れて大きい山部や谷部は突発的な傷であるとみなして測定範囲(基準長さ)から除外する。
【0037】
最大高さ粗さRzが、各凸部2bよりも各凹部2aで小さいことにより、次のような効果が得られる。
図4に示すように、回路基板の接合過程では、各出力端子2を接着剤6a中に進入させる際に、平坦面に形成された各凹部2aが空気を巻き込み、その気泡6bが各凹部2aの内面に付着する。その後、出力端子2は入力端子111dyに圧着されるが、各凹部2aの内面は入力端子111dyに当らないため、付着した気泡6bは、そのまま留まり易い。そこで本実施形態のフレキシブル配線基板123では、各凹部2aの最大高さ粗さRzが比較的小さくされ、各凹部2aの表面に付着した気泡6bが、その表面に沿って移動しやすい表面とされている。これにより、気泡6bを圧着過程で効率良く外部に排出することができる。
【0038】
このように凹部2aの内面から気泡6bを排出できることで、接着剤6aを各凹部2aの表面に密着性良く接着させることができ、これにより出力端子2と入力端子111dyとを強固に接着することができる。その結果、各凸部2bと入力端子111dyとの当接状態が確実に保持される。また、各凹部2aの内面に付着する気泡6bが排除されるため、気泡6b中の水分に起因した各出力端子2のマイグレーションが回避される。
以上から、本実施形態の接続構造体1では、各出力端子2と各入力端子111dyとの間で優れた接続信頼性を得ることができる。また、出力端子2の凸部2bを、入力端子111dyに直接当接させて接続するため、導電エリアが広く、接続構造体1の接続抵抗を低減することができる。
【0039】
ここで、各凸部2b及び各凹部2aの最大高さ粗さは、具体的には各凸部2bの最大高さ粗さRzが0.3μm以上2.0μm以下、各凹部2aの最大高さ粗さRzが0.01μm以上0.3μm未満であるのが好ましい。なお、突発的要因等によるキズやへこみは、粗さに含まないものとする。
最大高さ粗さRzが範囲の各凸部2bは、その表面に、適度な高さの微小突起を有している。これにより、回路基板の接合過程で各出力端子2が接着剤6a中を進入する際、凸部2b表面の微小突起が、接着剤6aを周囲にかき出すように作用し、各凸部2bの先端面と各入力端子111dyの表面との間の接着剤が効率良く排除される。このため、各凸部2bと各入力端子111dyとの接続抵抗を低減することが可能となる。
【0040】
各凸部2bの最大高さ粗さRzが0.3μm未満である場合には、微小突起の高さが低いため、接着剤6aをかき出す作用が十分に得られず、各凸部2bの断面形状や接着剤の物性によっては、各凸部2bと入力端子111dyとの間の接着剤が十分に排除されない可能性がある。また、各凸部2bの最大高さ粗さRzが2.0μmを超える場合には、微小突起の高さが高過ぎるため、各凸部2bの先端面と各入力端子111dyの表面との接触性が不良となる。このため、出力端子2と入力端子111dyとの接続抵抗が比較的高くなる可能性がある。
【0041】
また、各凹部2aの最大高さ粗さRzが0.3μm以上である場合には、回路基板の接合過程で、各凹部2aが巻き込んだ気泡6bが、各凹部2a表面に存する微小突起に引っかかり、そのまま留まる可能性が高い。これにより、各凹部2a表面と接着剤6aとの密着性が低くなり、使用環境によっては、各凸部2bと各入力端子111dyとの当接状態が十分に保持されない可能性がある。一方、各凹部2aの最大高さ粗さRzを0.01μm未満とするには、極めて高精度な加工装置が必要となるため、実用性に欠ける。
【0042】
ここで、以上のような形状の各出力端子2は、例えば、金属膜を、凸条形状をなす複数の金属膜が整列配置されたパターンにエッチング加工し、各金属膜の凹部2aに対応する領域をプレス加圧することによって形成することができる。この場合、各凸部2bの最大高さ粗さRzは金属膜の成膜条件によって制御することができ、また、各凹部2aの最大高さ粗さRzは、プレス加圧に際する加圧力やプレス機の最大高さ粗さによって制御することができる。
【0043】
このような出力端子2では、各凸部2bの幅方向における断面形状が台形であるのが好ましい。これにより、各出力端子2が接着剤中を進入する際、各凸部2b表面の微小突起とともに各凸部2b自体が、接着剤6aを周囲にかき出すように作用し、各凸部2bと入力端子111dyとの間の接着剤が効率良く排除される。このため、各凸部2bと入力端子111dyとの接続抵抗を低減することが可能となる。
【0044】
また、断面台形状の凸部2bは先端が平坦であるため、その先端面を、入力端子111dyの表面に、広い導電エリアを有して安定に当接させることができる。このため、接続抵抗が低く抑えられ、また、高い接続信頼性を得ることが可能となる。さらに、断面台形状の接続端子は、ウェットエッチングによる形成工程でオーバーエッチングになっても、先端に幅があるため高さ方向での急激な侵食は生じず、設定した端子高さを容易に得ることができる。このため、接続端子の形状として断面台形状を採用することにより、フレキシブル配線基板123を歩留まり良く得ることが可能となる。
【0045】
樹脂層6は、第2回路基板5の第2端子形成領域S2とフレキシブル配線基板123の第1端子形成領域S1との間を接合固定するもので、特に入力端子111dyと、これに対応する出力端子2とが接続した状態を保持固定して、フレキシブル配線基板123と第2回路基板5との間を接続するものである。
【0046】
樹脂層6は、異方導電性接着剤から導電粒子を無くしたNCP(絶縁樹脂ペースト)やNCF(絶縁樹脂フィルム)等の絶縁樹脂、例えばエポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の熱硬化性絶縁樹脂からなるものである。このように導電粒子を含まない樹脂を用いることにより、隣り合う各出力端子2、2間や各入力端子111dy、111dy間で、導電粒子による短絡の懸念がなくなり、配線ピッチの狭小化を図る上で有利となる。
【0047】
以上のように、本発明の接続構造体1では、フレキシブル配線基板123に設けられた出力端子2の先端面に、その延在方向に沿って複数の凹部2aが列設されており、各凹部2aの最大高さ粗さRzが、各凸部2bの最大高さ粗さRzよりも小さいことにより、各凹部2aの内面に気泡6bが残留し難く、樹脂層(接着剤層)6を各凹部2aの内面に密着性良く接着することができる。これにより、出力端子2の凸部2bと入力端子111dyとの当接状態を確実に保持することが可能であるとともに、気泡6b中の水分に起因した出力端子2のマイグレーションが回避され、優れた接続信頼性を得ることが可能となる。
【0048】
また、出力端子2の凸部2bが、入力端子111dyに直接当接することによって接続されているため、導電粒子を介して接続する場合に比べて導電エリアが広く、出力端子2と入力端子111dyとの接続抵抗を低減することが可能となる。
さらに、導電粒子を含まない樹脂を用いるため、導電粒子による端子間の短絡の懸念がなく、各出力端子2、2同士及び各入力端子111dy、111dy同士の各ピッチのさらなる狭小化を図ることが可能となる。
【0049】
次に、本実施形態の回路基板の接続方法を、図2に示す接続構造体を製造する場合を例にして説明する。
図5は、実施形態に係る回路基板の接続方法を説明するための縦断面図である。
本実施形態の回路基板の接続方法は、第2回路基板5の第2端子形成領域S2に、導電粒子を実質的に含まない接着剤6aを供給する第1工程と、第2回路基板5の接着剤6aが供給された面に、フレキシブル配線基板123の第1端子形成領域S1を、入力端子111dyと出力端子2とが対応するように重ね、この状態で、フレキシブル配線基板123と第2回路基板5とを、入力端子111dyに出力端子2の各凸部2bが当接するように圧着する第2工程とを有する。以下、工程順に説明する。
【0050】
[1]接着剤供給工程(第1工程)
図2に示す接続構造体1を製造するには、まず、図5(a)に示すように、第2回路基板5と、フレキシブル配線基板123とを用意する。そして、入力端子111dyを上側にして第2回路基板5を基台(図示せず)上に載置し、第2端子形成領域S2に樹脂層6の形成材料である接着剤6aとして、NCP又はNCFを配置する。なお、本実施形態では、接着剤6aが熱硬化性樹脂からなるものであるとして説明する。
【0051】
[2]端子接続工程(第2工程)
次に、図5(b)に示すように、第2回路基板5の第2端子形成領域S2に対してフレキシブル配線基板123の第1端子形成領域S1を位置合わせし、複数の入力端子111dyに対してそれぞれに対応する出力端子2の各凸部が当接するように、フレキシブル配線基板123を第2回路基板5上に配置する。その際、出力端子2の接続面(先端側の面)全体が入力端子111dyの接続面上に載るように、フレキシブル配線基板123を配置する。
【0052】
次いで、フレキシブル配線基板123を図示しない加圧装置によって加圧し、第2回路基板5に対してフレキシブル配線基板123を圧着させる。図5(c)に示すように、この過程で、フレキシブル配線基板123の出力端子2は接着剤6a中を下降し、各凸部2bが第2回路基板5の入力端子111dyに当接して加圧される。このとき、各凹部2aは入力端子111dyに当らないため、各凸部2bが優先的に加圧される。
なお、第2回路基板5とフレキシブル配線基板123との間からはみ出た熱硬化性樹脂については、取り除いておく。
【0053】
ここで、各出力端子2が接着剤6a中に進入する際には、図4に示すように、各凹部2aが空気を巻き込み、その気泡6bが各凹部2aの内面に付着する。しかし、このフレキシブル配線基板123では、各凹部2aの最大高さ粗さRzが比較的小さいため、各凹部2aの表面に付着した気泡6bが、その表面に沿って容易に移動し、効率良く外部に放出される。
【0054】
また、出力端子2が接着剤6a中を進行する際、各凸部2b及びその表面の微小突起が、接着剤6aを周囲にかき出すように作用し、入力端子111dyの表面と出力端子2の先端面との間から接着剤が効率良く排除され、凸部2bの先端面が入力端子111dyの表面とが確実に当接する。
その後、接着剤6aが硬化する適宜な温度で加熱し、熱硬化性樹脂を硬化させて樹脂層6とする。
以上の工程により、図2に示した本実施形態の接続構造体1が得られる。
【0055】
以上に説明した本実施形態の接続方法では、凸部2bの先端面と、入力端子111dyの表面との間の接着剤6aが確実に排除されるため、凸部2bと入力端子111dyとを低い接続抵抗で接続することができる。また、凹部2aの内面に一旦付着した気泡6bを圧着過程で効率良く外部に放出することができるため、出力端子2の凹部2aの内面に接着剤6aが密着性良く接着させることができ、出力端子2の凸部2bと入力端子111dyとの当接状態を確実に保持することができる。また、気泡6bが外部に放出されているため、該気泡6b中の水分に起因した出力端子2のマイグレーションの発生も抑制される。
【0056】
以上、本発明を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において種々の様態において実施することが可能である。
例えば、本実施形態では、第1回路基板がフレキシブル配線基板である場合を例にして説明したが、第1回路基板はリジッド回路基板であっても構わない。リジッド回路基板のベース材料としては、例えばガラスやシリコン等の無機材料が用いられる。
【0057】
また、本発明の接続構造体が適用される電子部品は、液晶表示装置に限るものではなく、有機エレクトロルミネッセンス装置(有機EL装置)や、プラズマディスプレイ装置、電気泳動ディスプレイ装置、電子放出素子を用いた装置(Field Emission Display 及び Surface-Conduction Electron-Emitter Display 等)など、各種の電気光学装置や各種の電子モジュールに適用可能である。
【実施例】
【0058】
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
【0059】
1.回路基板の接続
(接続構造体1)
まず、フレキシブル配線基板と第2回路基板とを用意した。
次に、フレキシブル配線基板の作製工程では、可撓性基材上に、最大高さ粗さRzが0.6μmの銅箔を貼り合わせた銅箔基板を用意し、上記銅箔をフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程によりパターニングし、先端部分の配線幅が25μmである銅配線を形成した。その後、25μmピッチで圧子が配列されたスタンパーを上記銅配線の先端部分に押圧することで、銅配線に25μmピッチの複数の凹部を形成した。これにより、凸部と凹部が周期的に配列された接続端子を、上記銅配線の先端部に形成した。形成された接続端子は、断面台形状の凸条形状であり、凹部の最大高さ粗さRzは0.1μm、凸部の最大高さ粗さRzは0.6μmであった。
また、第2回路基板は、ガラス基板上にITOからなる第2配線をパターン形成することにより作製した。
【0060】
次に、第2回路基板を、その第2接続端子を上側にして基台上に載置し、その上に接着剤を供給した。
次に、第2回路基板の第2接続端子形成領域に、フレキシブル配線基板の接続端子形成領域を、第2接続端子と、それに対応する接続端子との位置が合うように重ね、この状態でフレキシブル配線基板を加圧して第2回路基板に圧着させた。
そして、第2回路基板とフレキシブル配線基板との間からはみ出た熱硬化性樹脂を除去し、第2回路基板とフレキシブル基板との間の熱硬化性樹脂を加熱硬化させた。
以上の工程により、接続構造体1を作製した。
【0061】
(接続構造体2)
フレキシブル配線基板の製造工程において、銅箔基板の表面を研磨することにより銅箔の最大高さ粗さRzを0.2μmとした。その後、接続構造体1と同様の工程により、フレキシブル配線基板を作製した。作製されたフレキシブル配線基板の接続端子は、断面台形状の凸条形状であり、凹部の最大高さ粗さRzは0.1μm、凸部の最大高さ粗さRzは0.2μmであった。
次いで、接続構造体1と同様の工程により、第2回路基板との接続を行い、接続構造体2を作製した。
【0062】
(接続構造体3)
フレキシブル配線基板の製造工程において、銅箔基板の表面を研磨することにより銅箔の最大高さ粗さRzを0.3μmとした。その後、接続構造体1と同様の工程により、フレキシブル配線基板を作製した。作製されたフレキシブル配線基板の接続端子は、断面台形状の凸条形状であり、凹部の最大高さ粗さRzは0.1μm、凸部の最大高さ粗さRzは0.3μmであった。
次いで、接続構造体1と同様の工程により、第2回路基板との接続を行い、接続構造体2を作製した。
【0063】
(接続構造体4)
フレキシブル配線基板の製造工程において、最大高さ粗さRzが2.0μmの銅箔を貼り合わせた銅箔基板を用意し、その他は接続構造体1と同様の工程により、フレキシブル配線基板を作製した。作製されたフレキシブル配線基板の接続端子は、断面台形状の凸条形状であり、凹部の最大高さ粗さRzは0.1μm、凸部の最大高さ粗さRzは2.0μmであった。
次いで、接続構造体1と同様の工程により、第2回路基板との接続を行い、接続構造体2を作製した。
【0064】
なお、銅箔の最大高さ粗さRzが2.0μmを超える銅箔基板を用いてフレキシブル配線基板を作製したが、銅箔の表面が粗すぎるために微細加工が困難であり、本実施例では所望の形状の配線パターンを形成することができなかった。
【0065】
2.評価
上記で作製した接続構造体1〜4(サンプル数:620個)について、それぞれ、次のようにして接続信頼性を評価した。
各接続構造体について、初期の接続抵抗Ro、及び、高温高湿度条件下で放置した後の接続抵抗Raをそれぞれ測定した。そして、初期の接続抵抗Roに対する接続抵抗変化の割合(Ra−Ro)×100/Roを求め、その平均値を以下の基準に従い評価した。
【0066】
○:接続抵抗変化の割合が±10%以内の場合
△:接続抵抗変化の割合が±12%以内の場合
×:接続抵抗変化の割合が±15%を超える場合
【0067】
なお、接続構造体1については、温度サイクル後及び高温条件下で放置した後の接続抵抗もそれぞれ測定し、同様にして初期の接続抵抗Roに対する抵抗変化の割合を評価した。
評価結果を表1に示す。
【0068】
【表1】

【0069】
表1に示すように、フレキシブル配線基板における接続端子の凸部の最大高さ粗さRzが0.3μm以上2.0μm以下であり、凹部の最大高さ粗さRzが0.1μmである接続構造体1,3,4は、高温高湿度条件下放置後の抵抗変化が小さく、良好な接続信頼性を得ることができた。
また、凸部の最大高さ粗さRzが0.6μmである接続構造体1については、温度サイクル条件、高温条件に放置した後の抵抗変化も小さく、良好な接続信頼性が得られることが確認された。
一方、凸部の最大高さ粗さRzが0.2μmである接続構造体2については、許容範囲ではあったが、他の接続構造体1,3,4と比較すると抵抗変化が大きかった。
【符号の説明】
【0070】
1…接続構造体、2…出力端子(接続端子)、2a…凹部、2b…凸部、3…可撓性基材(基板)、5…第2回路基板、6…樹脂層、6a…熱硬化性樹脂(接着剤)、111…基板(第2基板)、111d…入力配線(第2配線)、111dy…入力端子(第2接続端子)、123…フレキシブル配線基板(回路基板、第1回路基板)、h…端子高さ(断面における高さ)、w…トップ幅(断面における上底)、L…凸部の長さ、P…隣り合う各凹部同士のピッチ、S1…第1端子形成領域(接続端子形成領域)、S2…第2端子形成領域(第2接続端子形成領域)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、該基板上に設けられた配線と、該配線の端部を構成し、凸条形状をなす接続端子とを有し、
前記接続端子の前記基板と反対側の面に、前記接続端子の延在方向に沿って複数の凹部が列設され、
前記凹部の最大高さ粗さRzが、前記凹部により前記凸条を分割してなる凸部の最大高さ粗さRzよりも小さいことを特徴とする回路基板。
【請求項2】
前記凸部の最大高さ粗さRzが0.3μm以上2.0μm以下であり、前記凹部の最大高さ粗さRzが0.01μm以上0.3μm未満である、請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記接続端子の前記凸部は、その幅方向における断面形状が台形である、請求項1又は請求項2に記載の回路基板。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の回路基板よりなる第1回路基板と、
第2基板と、該第2基板上に設けられた第2配線と、該第2配線の端部を構成し、前記第1回路基板の接続端子に接続される第2接続端子を有する第2回路基板とを備え、
前記第2回路基板の第2接続端子形成領域に、前記第1回路基板の接続端子形成領域が、前記第2接続端子に前記接続端子の各々の前記凸部を当接させた状態で、導電粒子を実質的に含まない樹脂層を介して固定されていることを特徴とする接続構造体。
【請求項5】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の回路基板よりなる第1回路基板の接続端子を、第2基板と、該第2基板上に設けられた第2配線と、該第2配線の端部を構成する第2接続端子とを有する第2回路基板の前記第2接続端子に接続するに際して、
前記第2回路基板の第2接続端子形成領域に、導電粒子を実質的に含まない接着剤を供給する第1工程と、
前記第2回路基板の接着剤が供給された面に、前記第1回路基板の接続端子形成領域を、前記第2接続端子と前記接続端子とが対応するように重ねた状態で、前記第1回路基板と前記第2回路基板とを、前記第2接続端子に前記接続端子の各々の前記凸部が当接するように圧着する第2工程と、を有することを特徴とする回路基板の接続方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−199263(P2012−199263A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−60461(P2011−60461)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】