説明

固体撮像装置

【課題】水平間転送をスムーズに行った場合でも、他の特性が劣化してしまうのを抑制する。
【解決手段】固体撮像装置100は、画素部110に行列状に配置された複数の光電変換部120と、複数の光電変換部120の列に対応して設けられ、対応する複数の光電変換部120から読み出した複数の信号電荷を列方向に転送する複数の垂直転送部130と、複数の垂直転送部130によって転送された信号電荷を行方向に転送する、並列に配置された第1の水平転送部140a及び第2の水平転送部140bと、第1の水平転送部140a及び第2の水平転送部140bの出力端に隣接する領域のそれぞれに形成された複数のフローティングディフュージョン部を含み、転送された信号電荷を電気信号として出力する第1の出力部160a及び第2の出力部160bとを備え、複数のフローティングディフュージョン部は、隣接する水平転送部間の間隔より広い間隔で配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入射した光を電気信号に変換し、映像信号として出力する固体撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、入射した光を電気信号に変換し、映像信号として出力する固体撮像装置が知られており、この固体撮像装置から得た映像信号に基づいて画像を表示するデジタルスチルカメラ(Digital Still Camera;DSC)が知られている。近年では、固体撮像装置を用いたカメラは、画質及び機能のさらなる向上のために、高画素化とともに、電荷転送の高速化が求められている。
【0003】
このような固体撮像装置において、映像信号の出力スピードを向上させるために、信号電荷を読み出す画素の間引きが提案されている。また、複数の信号電荷の混合により、出力映像信号の画素数を減らす方法や、水平転送部を複数列(2列以上)設けることにより、映像信号の出力スピード(フレームレート)を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図8は、従来の電荷結合素子(Charge Coupled Device;CCD)を用いた固体撮像装置400の構成の一例を示す平面図である。水平転送部が2列構成の例を示している。この固体撮像装置400は、垂直方向(図中、下方向)と水平方向(図中、左方向)とに行列状に配列された複数の光電変換部PDを備える。また、光電変換部PDの側部に、光電変換部PDから読み出した電荷を垂直方向に転送する垂直転送部430が設けられている。
【0005】
垂直転送部430の終端には、信号電荷を一時的に蓄積可能な電荷蓄積部として機能するラインメモリLMが接続され、このラインメモリLMには、第1の水平転送部440aが接続されている。また、第1の水平転送部440aには、水平間転送部450を介して第2の水平転送部440bが接続されている。第1の水平転送部440aの水平方向の端部には、信号電荷を出力する出力アンプAMP1が設けられ、第2の水平転送部440bの水平方向の端部には、信号電荷を出力する出力アンプAMP2が設けられている。
【0006】
また、この固体撮像装置400には駆動部(図示せず)が設けられ、この駆動部が、垂直転送部430、第1の水平転送部440a、第2の水平転送部440b、及び水平間転送部450にそれぞれ転送駆動パルスを供給している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−290722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来技術では、水平転送部間での信号電荷の転送をスムーズに行うためには、固体撮像装置の他の特性が劣化してしまうという課題がある。
【0009】
そこで、本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであって、水平間転送をスムーズに行った場合であっても、他の特性が劣化してしまうのを抑制することができる固体撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る固体撮像装置は、半導体基板の画素領域に行列状に配置され、入射光を信号電荷に変換する複数の光電変換部と、前記複数の光電変換部の列に対応して設けられ、対応する前記複数の光電変換部から読み出した複数の信号電荷を列方向に転送する複数の垂直転送部と、前記複数の垂直転送部によって転送された信号電荷を行方向に転送する、並列に配置されたn(nは2以上の整数)個の水平転送部と、前記n個の水平転送部の出力端に隣接する領域のそれぞれに形成されたn個のフローティングディフュージョン部を含み、前記n個の水平転送部によって転送された信号電荷を電気信号として出力する出力部とを備え、前記n個のフローティングディフュージョン部は、隣接する前記水平転送部間の間隔より広い間隔で配置されている。
【0011】
これにより、出力部のフローティングディフュージョン部の間の間隔を広く保つので、出力部におけるクロストークの発生を抑制することができる。したがって、水平転送部間の転送性能を確保するため、水平転送部の電極の幅(垂直方向の長さ)を小さくした場合であっても、出力部間でのクロストークの発生を抑制することができ、入射光量に応じた正しい階調の信号を出力することができる。
【0012】
また、前記固体撮像装置は、さらに、前記n個の水平転送部のうち隣接する前記水平転送部間のそれぞれに形成され、前記n個の水平転送部の間で信号電荷を選択的に転送する(n−1)個の水平間転送部を備えてもよい。
【0013】
これにより、複数の水平転送部間での信号電荷の転送をスムーズに行うことができる。
【0014】
また、前記n個の水平転送部の少なくとも1つは、前記出力端を含む終端領域で屈曲していてもよい。
【0015】
これにより、水平転送部を屈曲させることで、複数の出力部の間の間隔を確保することができ、フローティングディフュージョン部の間の間隔をより広く保つことができる。したがって、出力部間でのクロストークの発生をより抑制することができる。また、屈曲しているのは終端領域であるので、画素領域に隣接する領域での水平転送部間の信号電荷の転送をスムーズに行うことができる。
【0016】
また、前記n個の水平転送部の少なくとも1つは、前記出力端を含む終端領域を含み、前記終端領域では、列方向の幅が前記出力端に向けて広がっていてもよい。
【0017】
これにより、水平転送部の列方向の幅を広げることで、複数の出力部の間の間隔を確保することができ、フローティングディフュージョン部の間の間隔をより広く保つことができる。したがって、出力部間でのクロストークの発生をより抑制することができる。また、幅が広がっているのは終端領域であるので、画素領域に隣接する領域での水平転送部間の信号電荷の転送をスムーズに行うことができる。
【0018】
また、前記nは、2であり、2個の前記水平転送部は、互いに上下対称に、前記出力端を含む終端領域で屈曲して、又は、列方向の幅が前記出力端に向けて広がっていてもよい。
【0019】
これにより、複数の水平転送部間で信号電荷が転送される経路の長さを等しくすることができるので、電荷転送中の転送不良に起因するようなチャンネル間の差を抑制することができる。
【0020】
また、前記垂直転送部の転送電極は、列方向に沿って配置されたシャント配線から給電され、前記固体撮像装置は、さらに、前記画素領域に隣接する領域に形成され、かつ、遮光膜に覆われた、黒レベルの信号を出力するオプティカルブラック領域と、前記オプティカルブラック領域に隣接する領域に形成され、かつ、遮光膜に覆われた、ダミー画素を含む配線領域とを含み、前記配線領域に含まれるダミー画素であり、前記n個の水平転送部に最も近いダミー画素と前記水平転送部との距離は、前記オプティカルブラック領域に含まれる画素であり、前記n個の水平転送部に最も近い画素と前記水平転送部との距離より大きく、前記n個の水平転送部の少なくとも1つは、前記終端領域において、前記画素領域側に屈曲して、又は、列方向の幅が広がっていてもよい。
【0021】
これにより、ダミー画素を配置することで、画素領域に配置された有効画素の均一性を向上させることができる。さらに、水平転送部に最も近いダミー画素を、画素領域における水平転送部に最も近い画素より離れて配置することで、水平転送部が屈曲する、あるいは、その幅を広げるスペースを確保することができる。したがって、出力部のフローティングディフュージョンをより広い間隔で配置することができるので、クロストークの発生をさらに抑制することができる。
【0022】
また、前記n個の水平転送部は、m(mは3以上の整数)相駆動であってもよい。
【0023】
これにより、2相駆動の場合と比べて、飽和信号電荷量を確保することができる。水平間転送をスムーズに行うためには、電極幅(垂直方向の幅)を小さくすることが好ましい。しかしながら、電極幅が短くなると、1つの電極によって蓄積することが可能な最大の電荷量である飽和信号電荷量が、さらに小さくなる。これに対して、3相駆動以上で水平転送部を駆動することで、ポテンシャルバリアの高さの調整の自由度が高まるので、飽和信号電荷量を確保することができる。
【0024】
また、前記n個の水平転送部は、インターレース方式で前記信号電荷を読み出して転送してもよい。
【0025】
これにより、さらに飽和信号電荷量を確保できるゲート幅を短く済ませることができ、例えば、端子容量の削減による消費電力を低減でき、垂直方向の転送距離が減ることから、優れたチャンネル間転送特性を得ることができる。
【0026】
また、前記固体撮像装置は、前記n個のフローティングディフュージョン部のそれぞれの間に形成された、ウェルのコンタクト群を備えてもよい。
【0027】
これにより、各出力アンプで発生するノイズを、ウェルコンタクト群190により吸収することが可能で、よりいっそうチャンネル間のクロストークの抑制が容易となる。
【0028】
また、前記n個のフローティングディフュージョン部をそれぞれ含む出力アンプのウェルの一部又は全てが分離していてもよい。
【0029】
これにより、ウェルを分離することで、各出力アンプで発生するノイズ成分がウェルを介して、別チャンネルの信号に乗ることを防ぐことができるため、クロストークを抑制することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明は、水平間転送をスムーズに行った場合であっても、他の特性が劣化してしまうのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の一例を示す構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1の変形例に係る固体撮像装置の一例を示す構成図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置の一例を示す構成図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置の一例を示す構成図である。
【図5】本発明の実施の形態の比較例に係る固体撮像装置において、2相駆動時の電極構造の一例を示す図である。
【図6A】本発明の実施の形態の比較例に係る固体撮像装置において、2相駆動の過渡時のポテンシャルの一例を示す図である。
【図6B】本発明の実施の形態の比較例に係る固体撮像装置において、4相駆動の過渡時のポテンシャルの一例を示す図である。
【図7A】本発明の実施の形態の比較例に係る固体撮像装置において、2相駆動の蓄積時のポテンシャルの一例を示す図である。
【図7B】本発明の実施の形態の比較例に係る固体撮像装置において、4相駆動の蓄積時のポテンシャルの一例を示す図である。
【図8】従来の固体撮像装置の概略構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0033】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置は、複数の光電変換部と、複数の光電変換部の列に対応して設けられ、対応する複数の光電変換部から読み出した複数の信号電荷を列方向に転送する複数の垂直転送部と、複数の垂直転送部によって転送された信号電荷を行方向に転送する、並列に配置されたn(nは2以上の整数)個の水平転送部とを備える。そして、実施の形態1に係る固体撮像装置は、さらに、n個の水平転送部の出力端に隣接する領域のそれぞれに形成されたn個のフローティングディフュージョン部を含み、n個の水平転送部によって転送された信号電荷を電気信号として出力する出力部とを備え、n個のフローティングディフュージョン部は、隣接する前記水平転送部間の間隔より広い間隔で配置されていることを特徴とする。
【0034】
図1は、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置100の一例を示す構成図である。
【0035】
本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置100は、画素部110と、複数の光電変換部120と、複数の垂直転送部130と、第1の水平転送部140aと、第2の水平転送部140bと、水平間転送部150と、第1の出力部160aと、第2の出力部160bとを備える。具体的には、固体撮像装置100は、単層で形成された垂直転送電極V1〜V8(図示せず)と、同じく単層の水平転送電極H1〜H4(図示せず)とを有するCCD型の固体撮像装置であり、駆動パルスφV1〜φV8及びφH1〜φH4により駆動される。なお、図1に示す固体撮像装置100は、2つの出力部を備えるので、2チャンネルの画像信号を出力することができる。これらの垂直転送電極及び水平転送電極は、例えば、単層のポリシリコン膜等の導電膜からなる。
【0036】
また、図1に示すように、垂直転送部130へ駆動パルスφV1〜φV8を印加するために、フォトダイオード上を避けるように、水平方向に水平シャント配線170が延伸されている。水平シャント配線170は、例えば、タングステンが用いられている。
【0037】
画素部110は、複数の光電変換部120と、複数の垂直転送部130とを備える。
【0038】
複数の光電変換部120は、画素領域に、行列状に(すなわち、2次元的に)配列され、入射光を信号電荷に変換する。画素領域は、画素部110が形成されている領域である。
【0039】
垂直転送部130は、複数の光電変換部120の列に対応して設けられ、光電変換部120で生成された信号電荷を列方向、すなわち、垂直方向(図中、下方向)に転送する。垂直転送部130は、垂直転送電極V1〜V8を有し、駆動パルスφV1〜φV8によって駆動されることによって、光電変換部120で生成された信号電荷を第1の水平転送部140aへ転送する。
【0040】
なお、ここでは図示していないが、画素部110から第1の水平転送部140aへ信号を転送する際、途中に、例えば、画素部110から転送された複数の信号電荷をホールドする、又は、転送する役割をもつ振り分け転送部を設けて、信号の進行を制御してもよい。
【0041】
光電変換部120は、入射された光に応じた信号電荷を生成する、例えば、フォトダイオードである。光電変換部120の各々には、赤(R)、緑(G)及び青(B)の3色のカラーフィルタが配列されている。本発明の実施の形態1では、垂直及び水平方向のそれぞれに1画素おきにRGBのそれぞれのカラーフィルタが周期的に配置されている。言い換えると、RGBの各画素が市松状に配置されている。
【0042】
垂直転送部130は、光電変換部120の列毎に対応して設けられ、対応する光電変換部120から読み出した複数の信号電荷を垂直方向に転送する。垂直転送部130は、例えば、8相駆動であり、駆動パルスφV1〜φV8に応じて、光電変換部120で生成された複数の信号電荷を垂直方向に転送する。
【0043】
第1の水平転送部140a及び第2の水平転送部140bは、複数の垂直転送部130によって転送された信号電荷を行方向、すなわち、水平方向(図中、左方向)に転送する。図1に示すように、第1の水平転送部140a及び第2の水平転送部140bは、互いに並列に配置されている。
【0044】
本発明の実施の形態1では、垂直転送部130から第1の水平転送部140a、水平間転送部150、第2の水平転送部140bへの電荷転送を転送不良なくスムーズに行うために、第1の水平転送部140a及び第2の水平転送部140bは、4相駆動である。具体的には、第1の水平転送部140a及び第2の水平転送部140bは、それぞれ、水平転送電極H1〜H4を有し、垂直転送部130から転送された複数の信号電荷を、駆動パルスφH1〜φH4に応じて水平方向に転送する。
【0045】
水平間転送部150は、第1の水平転送部140aと第2の水平転送部140bとの間に配置され、第1の水平転送部140aと第2の水平転送部140bとの間で信号電荷を選択的に転送する。
【0046】
第1の出力部160a及び第2の出力部160bは、第1の水平転送部140a及び第2の水平転送部140bのそれぞれの出力端に接する領域に形成されたフローティングディフュージョン部を含んでいる。第1の出力部160a及び第2の出力部160bはそれぞれ、第1の水平転送部140a及び第2の水平転送部140bのそれぞれから転送された信号電荷を電気信号として出力する。
【0047】
具体的には、第1の出力部160a及び第2の出力部160bは、第1の水平転送部140a及び第2の水平転送部140bから転送された信号電荷を電圧に変換して出力する。第1の出力部160aには、第1のフローティングディフュージョン部を含む第1の出力アンプ161aが設けられている。第2の出力部160bには、第2のフローティングディフュージョン部を含む第2の出力アンプ161bが設けられている。また、ここでは詳しい動作は記載しないが、これら出力部には、その動作に必要なパルスφRG及び電圧RDも印加している。
【0048】
第1のフローティングディフュージョン部及び第2のフローティングディフュージョン部は、第1の水平転送部140a及び第2の水平転送部140bの間の間隔より広い間隔で配置されている。なお、第1の水平転送部140a及び第2の水平転送部140bの間の間隔は、例えば、水平間転送部150の幅(垂直方向の長さ)に相当する。つまり、第1のフローティングディフュージョン部及び第2のフローティングディフュージョン部は、水平間転送部150の幅より大きな間隔を隔てて形成されている。
【0049】
以上の構成により、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置100は、フローティングディフュージョン部を含む出力アンプ間の距離を一定以上に保つことができるので、チャンネル間の信号の飛び込み(クロストーク)が起きにくくなる。その結果、各チャンネルの出力信号は、不要な信号の飛び込みがなく、入射光量に応じた正しい階調が得られた信号となる。
【0050】
なお、図1に示すように、第1の水平転送部140a及び第2の水平転送部140bの少なくとも1つは、出力端を含む終端領域で屈曲していてもよい。
【0051】
具体的には、第1の水平転送部140aは、有効画素(すなわち、画素部110)が形成された画素領域と、遮光された黒レベルの信号を出力するオプティカルブラック(OB)領域とを越えた領域から、徐々に列方向の幅が広がるように、屈曲している。
【0052】
また、第2の水平転送部140bは、第1の水平転送部140aの屈曲に沿って、屈曲されている。このとき、第1の水平転送部140aと第2の水平転送部140bとでは、屈曲の程度(角度、又は、傾き)が異なっていてもよい。例えば、図1に示すように、第2の水平転送部140bは、第1の水平転送部140aより大きく屈曲していてもよい。これにより、第1の水平転送部140aの出力端と第2の水平転送部140bの出力端との間隔を広げることができるので、フローティングディフュージョン部を含む出力アンプ間の距離を一定以上に保つことができる。
【0053】
ここで、第1の水平転送部140a及び第2の水平転送部140bは、それぞれ屈曲するだけでなく、その幅を広げるとなおよい。
【0054】
垂直転送部130、第1の水平転送部140a及び第2の水平転送部140bを介して送られた信号電荷は、第1の出力部160a及び第2の出力部160bに設けたフローティングディフュージョン部に転送される。第1の出力部160a及び第2の出力部160bでは、それぞれのフローティングディフュージョン部の電位変動を、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタによって検出し、これを電気信号に変換、及び増幅することにより出力端子Vo1及びVo2から電気信号として出力している。
【0055】
第1の水平転送部140a及び第2の水平転送部140bは、4相駆動であるため、2相駆動と比べて、同じ飽和信号電荷量を確保するための電極幅(垂直方向の長さ)が少なくて済む。ところが、それぞれの幅が狭いことから、チャンネル間の距離、すなわち、水平転送部間の距離が縮まり、従来の構成であれば、フローティングディフュージョン部を含む出力アンプ同士が近づくことになる。これは、チャンネル間で信号のクロストークが発生しやすいということである。
【0056】
そこで、本発明の実施の形態1では、第1の水平転送部140a及び第2の水平転送部140bをそれぞれ屈曲させ、かつ、その幅も広げることで、出力アンプ同士の距離を遠ざけている。このため、クロストークの発生を抑制することができる。
【0057】
なお、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置100は、点線で囲われた配線領域180を備えていてもよい。そして、配線領域180には、フォトダイオードを設けずに、有効画素の出来映えの均一性を高めるために使われるダミー画素を設けてもよい。ダミー画素は、遮光膜に覆われている。
【0058】
配線領域180にダミー画素を設けた場合、画素部110の垂直転送部130の転送電極へは、水平方向に延伸した水平シャント配線170からφV1〜φV8の駆動パルスを印加しているため、第1の水平転送部140aの片側(図中、上側)は、水平シャント配線170が形成されている影響で屈曲できない。また、ダミー画素を設けない場合でも、例えば、水平シャント配線170へ給電するための、φV1〜φV8のバスライン配線(図示せず)を設置する必要があるため、その配線スペースを作るためにも、第1の水平転送部140aは片側(図中、上側)へは屈曲できない。
【0059】
なお、図示していないが、ダミー画素は、点線で囲われた配線領域180だけでなく、画素部110の上部(図中、上部)や画素部110の右部(図中、右部)に配置してもよい。このダミー画素を配置することで、有効画素部内の均一性をより高めることができる。
【0060】
なお、第1の水平転送部140a及び第2の水平転送部140bは、インターレース読み出し構造としてもよい。これにより、さらに飽和信号電荷量を確保できるゲート幅を短く済ませることが可能で、例えば、端子容量の削減による消費電力を低減でき、垂直方向の転送距離が減ることから、優れたチャンネル間転送特性を得ることができる。
【0061】
また、第1の出力アンプ161a及び第2の出力アンプ161b間の距離が十分にあれば、例えば、図2に示す固体撮像装置100aのように、第1の出力アンプ161aと第2の出力アンプ161bとの間に、ウェルコンタクト群190を配置することが好ましい。これにより、各出力アンプで発生するノイズを、ウェルコンタクト群190により吸収することが可能で、よりいっそうチャンネル間のクロストークを防ぐことが容易となる。
【0062】
あるいは、第1の出力アンプ161a及び第2の出力アンプ161bのウェルの一部又は全てを分離して形成してもよい。ウェルを分離することで、各出力アンプで発生するノイズ成分がウェルを介して、別チャンネルの信号に乗ることを防ぐことができるため、クロストーク対策には有効である。
【0063】
なお、本発明の実施の形態1において、水平転送部は4相駆動としたが、m(mは3以上の整数)相以上の多相駆動とすれば、従来の2相駆動と比べて、電極幅を狭めることができるため、水平間転送の不良を防ぐためには、有効である。
【0064】
以上、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置は、半導体基板の画素領域に行列状に配置され、入射光を信号電荷に変換する複数の光電変換部と、複数の光電変換部の列に対応して設けられ、対応する複数の光電変換部から読み出した複数の信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送部と、複数の垂直転送部から転送した信号電荷を水平方向に転送する、並列に配置されたn個の水平転送部と、n個の水平転送部の出力端に隣接する領域のそれぞれに形成されたn個のフローティングディフュージョン部を含み、n個の水平転送部によって転送された信号電荷を電気信号として出力する出力部とを備える。そして、n個のフローティングディフュージョン部を含む出力アンプの間隔は、隣接する水平転送部間の間隔より広い間隔で配置されている。
【0065】
具体的には、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置は、複数の水平転送部の少なくとも1つの水平転送部は、出力端を含む終端領域において屈曲している。さらに好ましくは、複数の水平転送部の少なくとも1つの水平転送部における、出力端を含む終端領域では、列方向の幅が各々の出力部に向けて広がっている。
【0066】
これにより、出力部において、各チャンネルのフローティングディフュージョン(FD)部を含む出力アンプ間の距離を一定以上に保つことが可能であることから、チャンネル間の信号の飛び込み(クロストーク)が起きにくくなる。その結果、各チャンネルの出力信号は、不要な信号の飛び込みが無く、入射光量に応じた正しい階調が得られる。
【0067】
すなわち、消費電力の増大や水平間転送の不良を防ぎつつ、チャンネル間のクロストークによる影響を低減し、正しい階調が得られる固体撮像装置を提供することができる。
【0068】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置について説明するが、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
【0069】
本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置は、実施の形態1に係る固体撮像装置と比較して、画素部のシャント配線構造が異なっている。これに対して、実施の形態1に係る固体撮像装置と同様に、第1の出力部と第2の出力部との距離を保ち、互いの信号からのクロストークの影響を低減し、入射光量に応じた正しい階調が得られる。
【0070】
図3は、本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置200の一例を示す構成図である。図3に示すように、固体撮像装置200は、実施の形態1に係る図1の固体撮像装置100と比較して、第1の水平転送部140a及び第2の水平転送部140bの代わりに第1の水平転送部240a及び第2の水平転送部240bを備え、水平シャント配線170の代わりに垂直シャント配線270を備える点が異なっている。
【0071】
具体的には、図3に示す固体撮像装置200は、実施の形態1の固体撮像装置100とほぼ同じであるが、画素部110の垂直転送部130の転送電極へ駆動パルスを印加するための垂直シャント配線270が水平方向に延伸するのではなく、垂直方向に延伸している。また、第1の水平転送部240a及び第2の水平転送部240bのそれぞれが、第1の出力部160a及び第2の出力部160bのそれぞれに近づく終端にかけて、画素部110側に屈曲し、及び、広がっている。これにより、各チャンネルのフローティングディフュージョン部を含む出力アンプ間の距離を離して、クロストークを防いでいる。以下、実施の形態1と異なる点を中心に説明し、同じ点は説明を省略する。
【0072】
垂直転送部130は、4相駆動であり、駆動パルスφV1〜φV4に応じて、信号電荷を垂直方向に転送する。垂直方向に延伸した垂直シャント配線270は、フォトダイオードを避けるような形で、例えば、垂直転送部130上や画素間分離部などのスペースを使って配線している。シャント配線には、例えば、アルミニウムが用いられている。以下では、実施の形態1と異なり、垂直シャント配線を用いた利点について、説明する。
【0073】
実施の形態1では、水平シャント配線構造を用いていたため、点線で囲われた配線領域180には、シャント配線及びバスライン配線を配置する必要があった。これに対して、本発明の実施の形態2のように、垂直シャント配線構造の場合、バスライン配線は、画素部110の上部(図示せず)に配置すればよいので、配線領域180には必要ない。
【0074】
また、有効画素部の均一性を高めるために、配線領域180にダミー画素を配置した場合でも、転送電極に印加するための垂直シャント配線270は垂直方向に延伸していることから、例えば、垂直転送電極が、フォトダイオードを避けるような形で水平方向に延伸するように形成されていれば、全ての列において必ずしも垂直方向全領域にシャント配線を配置する必要は無い。例えば、第1の水平転送部240aに最も近い数ビット分のダミー画素を削除するといったことも可能である。
【0075】
図4は、ダミー画素を例えば1ビット削った場合の固体撮像装置200aの構成の一例を示す図である。図4に示すように、固体撮像装置200aでは、配線領域280には、複数のダミー画素281が行列状に配置されている。そして、図4に示すように、配線領域280に配置された複数のダミー画素281のうち、第1の水平転送部240aに近い領域のダミー画素(1行分のダミー画素)が除去されている。
【0076】
なお、図4は模式図であり、実際の画素サイズは、本模式図と比較して大幅に小さいため、数ビット削ることが、出力部の配置スペースを確保することに有効である。ダミー画素を削ることで、第1の水平転送部240aを画素部110側に屈曲する、あるいは、広げることが容易となり、第1の出力部160aも、画素部110寄りの領域に配置することができるようになる。
【0077】
また、本発明の実施の形態2のように複数の水平転送部の数が2本で、画素部110に近い第1の水平転送部240aと、画素部110から遠い第2の水平転送部240bとが、それぞれの第1の出力部160a及び第2の出力部160bに近い終端の領域で互いに上下対称に、屈曲していればよく、あるいは、その列方向の幅が広がっていてもよい。これにより、各水平転送部の転送経路を考えた場合、上下対称の経路を電荷が移動することから転送距離もほぼ等しくなり、例えば、電荷転送中の転送不良に起因するようなチャンネル間の差を抑えることが可能である。
【0078】
なお、実施の形態1と同様に、第1の出力アンプ161a及び第2の出力アンプ161b間の距離が十分にあれば、出力アンプの間に、ウェルのコンタクト群を配置してもよい。これにより、実施の形態1と同様に、クロストークをより低減することができる。
【0079】
あるいは、第1の出力アンプ161a及び第2の出力アンプ161bのウェルの一部又は全てを分離して形成してもよい。これにより、ノイズ成分がウェルを介して、別チャンネルの信号に乗ることを防ぐことができるため、クロストーク対策には有効である。
【0080】
また、本発明の実施の形態2においても、水平転送部は4相駆動としたが、m(mは3以上の整数)相以上の多相駆動とすれば、2相駆動と比べて、電極幅を狭めることができるため、水平間転送の不良を防ぐためには、有効である。
【0081】
ここで、上記に示した各実施の形態に係る固体撮像装置の効果について、図面を用いて説明する。まず、図面を参照しながら、本発明の実施の形態の比較例に係る固体撮像装置について説明する。
【0082】
図5は、本比較例に係る固体撮像装置の水平転送部の構造を示す図であり、具体的には、第1の水平転送部340a及び第2の水平転送部340bが、2相駆動の場合の電極構造を示している。
【0083】
図5に示すように、垂直転送部330から転送された信号電荷を、第1の水平転送部340a及び水平間転送部350を通じて、第2の水平転送部340bへ転送するような、垂直方向の電荷転送(図中、Xの経路)は、第1の水平転送部340aの水平方向の電荷転送(図中、Yの経路)と比べて、1電極で長い距離Gxを転送不良なく信号電荷を送る必要がある。このため、電極幅Gxを長くすると、第1の水平転送部340aから第2の水平転送部340bへ信号を送るような水平転送部間の転送が非常に不利になる。通常、垂直方向の電極幅Gxは、水平方向の電極長Gyの何十倍も長い。
【0084】
つまり、第1の水平転送部340aの飽和信号電荷量を確保すること(電極幅Gxを大きくすること)と、垂直方向の水平間転送を難なく実現すること(電極幅Gxを小さくすること)とは、相反するものである。したがって、これらを両立するために、例えば、第1の水平転送部340a及び第2の水平転送部340bを4相駆動など、多相にする案が考えられる。
【0085】
次に、図6A〜図7Bは、本比較例に係る固体撮像装置であり、2相駆動と4相駆動との違いを表している。具体的には、図6Aは、本発明の実施の形態の比較例に係る固体撮像装置において、2相駆動の過渡時のポテンシャルの一例を示す図である。図6Bは、本発明の実施の形態の比較例に係る固体撮像装置において、4相駆動の過渡時のポテンシャルの一例を示す図である。また、図7Aは、本発明の実施の形態の比較例に係る固体撮像装置において、2相駆動の蓄積時のポテンシャルの一例を示す図である。図7Bは、本発明の実施の形態の比較例に係る固体撮像装置において、4相駆動の蓄積時のポテンシャルの一例を示す図である。
【0086】
図6A〜図7Bに示すように、第1の水平転送部340a及び第2の水平転送部340bは、印加する駆動電圧の電位レベルに応じて電荷蓄積領域又はバリア領域として動作する複数の電荷転送段を水平方向に並列した構成である。水平転送部は、印加電圧を駆動制御して電荷蓄積領域及びバリア領域の位置を切り替えることで電荷転送段に蓄積される電荷を出力端側へ転送している。
【0087】
まず、0Vと3Vの電圧を電極H1及びH2に印加する2相駆動の場合、印加電圧が変遷する過渡時(それぞれ1.5V)のとき、飽和信号電荷量は、図6Aに示すように、ポテンシャルバリア(障壁)の高さはP1で定義できる1電極分の蓄積しかできない。このポテンシャル段差は、例えば、ボロン(B)などのイオン注入によって形成できる。一方、0Vと3Vの電圧を電極H1〜H4に印加する4相駆動の場合、同じ過渡時でも、例えば、駆動によっては、図6Bに示すように、H2が0V、H4が3Vを維持したまま、H1とH3とのみ過渡電圧(1.5V)となるような構成が可能となる。このときの飽和信号電荷量が、2相駆動と同じく最も少なくなるが、図6Bに示すように、飽和信号電荷量は、2相駆動に比べて、大きくなり、2相駆動の1電極分の何倍もの大きな信号を蓄積することが可能である。なお、このときのポテンシャルバリアは、Q1で定義できる。
【0088】
一方、蓄積時のポテンシャルを考えた場合、2相駆動であれば、ポテンシャルバリアは、図7Aに示すように、P2で定義でき、P2は、図6Aに示すP1よりも高い障壁となる。しかし、蓄積できる信号電荷量は過渡時で決まるため、蓄積できる信号電荷量は、図7Aに示すように、1電極分しかない。これに対し、4相駆動であれば、ポテンシャルバリアは、図7Bに示すように、Q2で定義でき、この高さは、図6Bに示すQ1と変わらない。
【0089】
以上のことから、同じ電極長かつ同じ電極幅で2相駆動と4相駆動とを比較した場合、電荷転送中の蓄積可能な信号電荷量は、4相駆動の方が大きい。このことから、逆に、4相駆動で2相駆動の飽和信号電荷量と同じ量の飽和信号電荷量を蓄えるためには、電極幅は大幅に短くてよい。したがって、4相駆動で第1の水平転送部340aを駆動することで、第1の水平転送部340aの電極幅を短くすることができ、水平間転送の実現が容易になる。
【0090】
しかしながら、第1の水平転送部340aの電極幅を短くすると、第1の水平転送部340aと第2の水平転送部340bとの間の距離が短くなる。すると、例えば、出力アンプ同士が接近することになり、それが逆に、チャンネル間で信号のクロストークが発生する。
【0091】
これに対して、上記の実施の形態で示した本発明に係る固体撮像装置は、他の特性(信号のクロストーク特性)を劣化させることなく、飽和信号電荷量を確保することができる。なぜなら、上記の実施の形態に係る固体撮像装置によれば、出力部に含まれるフローティングディフュージョン部の間隔が、水平転送部間の間隔より広がっているためである。
【0092】
以上、本発明の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これら実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
【0093】
例えば、上記の各実施の形態では、水平転送部の曲げ方あるいは広げ方は直線形状であったが、曲線でもよいし、ジグザグ形状でもよい。
【0094】
また、上記の各実施の形態では、2個の水平転送部を備える構成について説明したが、n個の(nは3以上)の水平転送部と、n個のフローティングディフュージョン部を含む出力部と、(n−1)個の水平間転送部とを備えていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明は、ビデオカメラ、デジタルカメラ及びカメラ付き携帯電話などに用いられる固体撮像装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0096】
100、100a、200、200a、400 固体撮像装置
110 画素部
120 光電変換部
130、330、430 垂直転送部
140a、240a、340a、440a 第1の水平転送部
140b、240b、340b、440b 第2の水平転送部
150、350、450 水平間転送部
160a 第1の出力部
160b 第2の出力部
161a 第1の出力アンプ
161b 第2の出力アンプ
170 水平シャント配線
180、280 配線領域
190 ウェルコンタクト群
270 垂直シャント配線
281 ダミー画素

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の画素領域に行列状に配置され、入射光を信号電荷に変換する複数の光電変換部と、
前記複数の光電変換部の列に対応して設けられ、対応する前記複数の光電変換部から読み出した複数の信号電荷を列方向に転送する複数の垂直転送部と、
前記複数の垂直転送部によって転送された信号電荷を行方向に転送する、並列に配置されたn(nは2以上の整数)個の水平転送部と、
前記n個の水平転送部の出力端に隣接する領域のそれぞれに形成されたn個のフローティングディフュージョン部を含み、前記n個の水平転送部によって転送された信号電荷を電気信号として出力する出力部とを備え、
前記n個のフローティングディフュージョン部は、
隣接する前記水平転送部間の間隔より広い間隔で配置されている
固体撮像装置。
【請求項2】
前記固体撮像装置は、さらに、
前記n個の水平転送部のうち隣接する前記水平転送部間のそれぞれに形成され、前記n個の水平転送部の間で信号電荷を選択的に転送する(n−1)個の水平間転送部を備える
請求項1記載の固体撮像装置。
【請求項3】
前記n個の水平転送部の少なくとも1つは、前記出力端を含む終端領域で屈曲している
請求項1又は2記載の固体撮像装置。
【請求項4】
前記n個の水平転送部の少なくとも1つは、前記出力端を含む終端領域を含み、
前記終端領域では、列方向の幅が前記出力端に向けて広がっている
請求項1又は2記載の固体撮像装置。
【請求項5】
前記nは、2であり、
2個の前記水平転送部は、互いに上下対称に、前記出力端を含む終端領域で屈曲して、又は、列方向の幅が前記出力端に向けて広がっている
請求項3又は4記載の固体撮像装置。
【請求項6】
前記垂直転送部の転送電極は、列方向に沿って配置されたシャント配線から給電され、
前記固体撮像装置は、さらに、
前記画素領域に隣接する領域に形成され、かつ、遮光膜に覆われた、黒レベルの信号を出力するオプティカルブラック領域と、
前記オプティカルブラック領域に隣接する領域に形成され、かつ、遮光膜に覆われた、ダミー画素を含む配線領域とを含み、
前記配線領域に含まれるダミー画素であり、前記n個の水平転送部に最も近いダミー画素と前記水平転送部との距離は、
前記オプティカルブラック領域に含まれる画素であり、前記n個の水平転送部に最も近い画素と前記水平転送部との距離より大きく、
前記n個の水平転送部の少なくとも1つは、
前記終端領域において、前記画素領域側に屈曲して、又は、列方向の幅が広がっている
請求項3〜5のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
【請求項7】
前記n個の水平転送部は、m(mは3以上の整数)相駆動である
請求項1〜6のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
【請求項8】
前記n個の水平転送部は、インターレース方式で前記信号電荷を読み出して転送する
請求項1〜7のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
【請求項9】
前記固体撮像装置は、
前記n個のフローティングディフュージョン部のそれぞれの間に形成された、ウェルのコンタクト群を備える
請求項1〜8のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
【請求項10】
前記n個のフローティングディフュージョン部をそれぞれ含む出力アンプのウェルの一部又は全てが分離している
請求項1〜8のいずれか1項に記載の固体撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−4755(P2012−4755A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−136653(P2010−136653)
【出願日】平成22年6月15日(2010.6.15)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】