説明

固定接点パターンならびにそれを備えたスイッチ装置

【課題】 簡素で小型化が図れる固定接点パターンを提供する。
【解決手段】 導電部を分断する隙間が、固定接点の中心を通るI型隙間88と、I型隙間88の両側に位置したL型隙間94からなり、L型隙間94の長手隙間95が固定接点の中心を通りI型隙間88と直交する方向に延びた仮想直線A−Aを超えて延びて短手隙間96に接続しており、L型隙間94は固定接点の中心を中心にして点対象に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばミラースイッチ、パワーウィンドスイッチなどの車載機器あるいは各種情報処理装置など各種分野において用いられるスイッチ装置における固定接点のパターンに係り、特に小型化が可能な固定接点パターンならびにそれを備えたスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、キースイッチのプリント配線基板に設けられる接点パターンとして、図12に示す形状のものが提案されている(下記特許文献1参照)。この固定接点となる接点パターン100は平面形状が略長円形をしており、その短軸方向に延びたIの字状の第1間隙101を中央にして、その両側に略「く」の字状をした第2間隙102と、さらにその両側に略逆「つ」の字状をした第3間隙103とが設けられ、それら間隙101〜103の間を埋めるように6個の導電層104a〜104fがそれぞれ形成されている。
【0003】
この6個の導電層104a〜104fのうち、例えば導電層104aと104cと104eが電気的に接続され、導電層104bと104dと104fが電気的に接続されて、前者の導電層104a,104c,104eのグループと後者の導電層104b,104d,104fのグループの間は前記間隙101〜103により電気的に絶縁されている。
【0004】
この接点パターン100に対して、同じように平面形状が略長円形をした導電性の可動接点(図示せず)の例えば左端部が端押しされると、導電層104bと導電層104cが可動接点を介して電気的に接続されて、キースイッチからオン信号が出力されるようになっている。
【0005】
なお、この種の接点パターンに関しては、他に下記特許文献2,3などを挙げることができる。
【特許文献1】特開2001−210179号公報
【特許文献2】特開平7−50112号公報
【特許文献3】特開平8−7690号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで図12に示した接点パターン100において、第1間隙101の一方の開放端から第2間隙102の一方の開放端までの距離θ3と、その第2間隙102の一方の開放端から他方の開放端までの距離θ4とを比較すると、距離θ4の方が距離θ3よりもかなり長い(θ3≪θ4)。この距離θ4の途中に導電層104bとは異なる極の導電層104と間隙とがないと、前述のように導電性可動接点の左端部が端押しされてもそれを検出することができず、不感領域となる。
【0007】
それを避けるために接点パターン100の左端付近に逆「つ」の字状の第3間隙103と、それに囲まれる導電層104cとを設ける必要がある。これは接点パターン100の右端付近においても同様のことであり、結局、接点パターン100全体としては合計で5本の間隙101〜103と、6個の導電層104a〜104fが必要となり、パターンが複雑化し、大型になるという欠点を有している。
【0008】
本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、簡素で小型化が図れる固定接点パターンならびにそれを備えたスイッチ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため本発明の第1の手段は、固定接点を構成する導電部が複数の隙間によって分断された固定接点パターンにおいて、
前記隙間が、
前記固定接点の中心を通り固定接点の両側に向けて開放した開放端を両端に有するI型隙間と、
そのI型隙間の両側に位置して、前記I型隙間と略平行に延びた長手隙間と、その長手隙間と直交する方向に延びた短手隙間とが連結して形成されたL型隙間とからなり、
前記長手隙間が前記固定接点の中心を通り前記I型隙間と直交する方向に延びた仮想直線A−Aを超えて延びて前記短手隙間に接続しており、
前記L型隙間は前記固定接点の中心を中心にして点対象に配置されていることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の第2の手段は前記第1の手段において、前記I型隙間の開放端から前記L型隙間の短手隙間の開放端までの距離θ1と、当該短手隙間の開放端から当該L型隙間の長手隙間の開放端までの距離θ2とが略等しいことを特徴とするものである。
【0011】
本発明の第3の手段は、固定接点と、その固定接点に対して離接可能に設けられた可動接点とを有し、前記可動接点が略同じ方向に傾倒しながら前記固定接点に接触するスイッチ装置において、
前記固定接点のパターンが前記第1または第2の手段の固定接点パターンを有し、その固定接点パターンのうちの並んで配置された前記I型隙間の開放端と前記L型隙間の長手隙間の開放端が、前記可動接点の傾倒方向を向くように、前記固定接点パターンが配置されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明は前述のように、固定接点の導電部を分断する隙間が、I型隙間と、そのI型隙間の両側に位置して、前記I型隙間と略平行に延びた長手隙間と、その長手隙間と直交する方向に延びた短手隙間とが連結して形成されたL型隙間とからなり、前記長手隙間が前記固定接点の中心を通り前記I型隙間と直交する方向に延びた仮想直線A−Aを超えて延びて前記短手隙間に接続しており、前記L型隙間は前記固定接点の中心を中心にして点対象に配置されている。
【0013】
従ってI型隙間の開放端から前記L型隙間の短手隙間の開放端までの距離θ1と、当該短手隙間の開放端から当該L型隙間の長手隙間の開放端までの距離θ2とを略等しくすることが容易である。
【0014】
そのため図12に示す従来提案されたものよりも、簡素で小型化が図れる固定接点パターンならびにそれを備えたスイッチ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に本発明の実施形態を図とともに説明する。図1は、第1実施形態に係る車載用ミラースイッチの分解斜視図である。このミラースイッチは、上部操作体1と、内側ケーシング2と、下部操作体3と、導光体4と、スイッチ駆動体5と、弾性シート体6と、プリント配線基板7と、外側ケーシング(図示せず)とから主に構成されている。
【0016】
前記上部操作体1は外形が略帽子形状をしており、その上面外周近くに複数個(本実施形態では4個)の表示部8が設けられている。この表示部8はミラーの移動方向を示すように矢印形状をしており、操作者はこの表示部8(押圧部)の上を指で押さえてミラーを所望の方向に移動するようになっており、各表示部8は下からの光が透過できるように光透過性を有している。また上部操作体1の下面の中央には、2つ割れした爪状の係合突起9が形成されている。
【0017】
前記内側ケーシング2の上面には、8つの支持・ガイド部10が突設されている。内側ケーシング2の内部空間は弾性シート体6やプリント配線基板7と略同じ形状をしており、下部操作体3、導光体4、スイッチ駆動体5、弾性シート体6ならびにプリント配線基板7を収納し、下端開口部はプリント配線基板7により閉塞される。なお、図示は省略しているが、上下ケーシングが設けられ、上部操作体1を除いた部品を収納している。
【0018】
前記8つの支持・ガイド部10の中心位置には上部操作体1の係合突起9が挿入される筒部11が設けられ、この筒部11の外周部には、平面形状が溝状の複数個(本実施形態では4個)の操作体ガイド部12と、平面形状が扇状の複数個(本実施形態では4個)の導光体ガイド部13とが交互に周方向に沿って形成され、各ガイド部12、13は内側ケーシング2の上面から内部に向けて貫通して形成されると共に、前記支持・ガイド部10によって区画されている。
【0019】
前記下部操作体3は、中央部に設けられた略球状の球体部14と、その球体部14を中心に水平方向に等間隔で放射状に延びた複数本(本実施形態では4本)の操作バー15とから構成されている。球体部14の中央上面には上部操作体1の係合突起9がスナップインされる凹部16が形成され、係合突起9と凹部16がスナップ結合されることにより、上部操作体1と下部操作体3が一体となって動作する操作体を構成する。筒部11の球体部14と対向する面には、この形状に沿う形状の受け部(図示せず)が形成されており、筒部11を上部操作体1と下部操作体3で挟み込むことで操作体は球体部14の中心を傾倒中心O(図11参照)として傾倒可能に保持される。
【0020】
下部操作体3を内側ケーシング2の下側から前記支持・ガイド部10内に挿入されると共に、前記球体部14が筒部11の内側に収納され、各操作バー15が操作体ガイド部12内に上下動(傾倒)可能に収納される。筒部11の内面は前記球体部14と合致するように形成されており、筒部11の内面に前記球体部14を接した状態で上部操作体1の係合突起9を球体部14の凹部16にスナップイン(スナップ結合)することにより、前記操作体(上部操作体1と下部操作体3の結合体)が内側ケーシング2に、操作バー15が延びた方向に傾倒可能に保持される。
【0021】
前記導光体4は例えばアクリル樹脂などの透明な合成樹脂で射出成形され、中央基部17と、その中央基部17から斜め上方に拡がって等間隔に延びた複数本(本実施形態では4本)の導光部18と、各導光部18から上方に向けて垂直方向に延びた出光部19とを一体に有している。前記中央基部17の下面中央部には凸レンズ部(図示せず)が一体に成形されており、また前記出光部19の上面にはV溝面20が設けられ、出光部19からの光は真上に出光するのではなく、斜め方向に出光するようになっている。
【0022】
導光体4は前記下部操作体3のケース2の下側から挿入され、各出光部19が導光体ガイド部13内にがたつきなく装着され、内側ケーシング2(支持・ガイド部10)に支持される。操作者が操作しようとする方向のスイッチがオンできるようにするために、上部操作体1の各表示部8と下部操作体3の各操作バー15とは上下方向において位置が合致している。そのため出光部19の上面にV溝面20を設け、隣り合う出光部19から光を出すことにより1つの表示部8の下側から光を照射するようになっている。
【0023】
前記スイッチ駆動体5は、複数個(本実施形態では4個)の直方体21と、各直方体21の上面中央に一体に設けられた押圧ピン22と、各直方体21を互いに連結する細くて平面形状がほぼ円弧状の連結部23とから構成されている。この連結部23の結合により複数個の直方体21は組み込み時に1つの部品として取り扱うことができて便利であり、スイッチ動作時(押圧時)には各直方体21は干渉しないで互いに独立して動作できるように連結部23の長さならびに弾性力が設計されている。
【0024】
本実施形態では4個の直方体21のうち対向する2個の直方体21の長手方向がX方向を向いており、残りの対向する2個の直方体21の長手方向がX方向と直交するY方向を向いている。
【0025】
スイッチ駆動体5は、前記導光体4の下側から前記支持・ガイド部10内に挿入され、各押圧ピン22は支持・ガイド部10における各操作体ガイド部12の外側先端部に連設された円弧状溝部24内を通り、図2に示すように下部操作体3の操作バー15の下面と接触するようになっている。前記円弧状溝部24は押圧ピン22の支持と上下動のガイドを兼ねており、これによりスイッチ駆動体5が所定の位置に保持される。
【0026】
前記弾性シート体6はゴムなどの柔軟性を有する弾性体で構成され、隣り合う2個で1組になった膨出部25が複数組(本実施形態では4組で合計8個)、前記スイッチ駆動体5の各直方体21の両端部と対向する位置にシート基体26と一体に設けられている。これら膨出部25群の略中央位置には、後述するLED27を保護する保護凸部28がシート基体26と一体に形成されている。
【0027】
各膨出部25は図2に示すように中空状で断面形状が略台形をしており、下面中央に下方に若干突出した突部29が形成され、突部29の下面に平面形状が円形の可動接点30が取り付けられている。
【0028】
前記プリント配線基板7の上面で前記各可動接点30と対向する位置に、平面形状が略円形の固定接点31が形成されており、固定接点31は可動接点30よりも若干径大になっている(図10参照)。また、これら固定接点31群の略中央位置にはLED27が搭載されている。図2では、参考に固定接点31のパターン(後述する)の向きを拡大して付している。前記弾性シート体6はプリント配線基板7を覆った状態で内側ケーシング2の下端開口部に挿入される。
【0029】
このようにして上部操作体1、下部操作体3、導光体4、スイッチ駆動体5、弾性シート体6ならびにプリント配線基板7を組み込んだ中間ケーシング2が、上下2つ割れになった外側ケーシング内に収納され、前記上部操作体1の上面が外側ケーシングの上面から露呈する。
【0030】
図1に示すようにLED27から出射した光32は弾性シート体6の保護凸部28を透過し、スイッチ駆動体5の内側空間部33を通り、導光体4の下面凸レンズ部(図示せず)から入り、各導光部18に分岐され、出光部19のV溝面20から出光して、上部操作体1の各表示部8を下側から照らし、暗がりの車内でも各表示部8(押圧部)が明確に表示される。
【0031】
次にこのミラースイッチの大まかな動作について説明する。図2は、スイッチを作動する前の状態(待機状態)を示す断面図である。同図に示すように待機状態では、膨出部25は起立して可動接点30は固定接点31から離れている。膨出部25の上にあるスイッチ駆動体5(押圧ピン22)も起立状態にあり、スイッチ駆動体5(押圧ピン22)の上に下部操作体3の操作バー15が水平状態になって乗っている。
【0032】
ミラーを動かすため操作者が上部操作体1の希望の表示部8を押すと、操作体(上部操作体1と下部操作体3の合体物)全体が傾倒中心O(図11参照)を中心にして押した方向に傾倒する。この状態が図3に示されており、操作体の傾倒に伴って操作バー15の先端部が下がり、それによりスイッチ操作体5が押し下げられ、このスイッチ操作体5の押圧力により膨出部25が押し潰され、可動接点30が固定接点31に接触して、固定接点31上の導体部間(後述する)が電気的に短絡してオン信号が出力される。
【0033】
このスイッチの動作時、操作バー15は傾倒中心Oを中心にして回動し、それに伴ってスイッチ駆動体5(押圧ピン22)は基本的には円弧状溝部24にガイドされ、上下方向に移動するが操作バー15の延在方向は中空状の操作体ガイド部12が形成されているので、十分なガイドを行うことは難しく、よって実際には矢印で示すように上部が中心方向に倒れる傾向にある。スイッチ駆動体5(押圧ピン22)の傾倒は支障なく行われる。このスイッチ駆動体5の傾倒により、スイッチ駆動体5の直方体21は膨出部25を斜めから押すケースが多く、図3では極端に示しているが、固定接点31の端部押しが頻繁に起き易い。
【0034】
指を表示部8から離すと、膨出部25の復元力によりスイッチ駆動体5を介して操作バー15を押し上げ、図2に示す待機状態に自然に戻る。
【0035】
図4は、本発明の第2実施形態に係るパワーウィンドスイッチの分解斜視図である。このパワーウィンドスイッチは、操作体41と、内側ケーシング42と、スイッチ駆動体43と、弾性シート体44と、プリント配線基板45と、外側ケーシング(図示せず)とから主に構成されている。
【0036】
前記操作体41は、その上面には窓をデザインした表示部46が設けられ、表示部46は下からの光が透過できるように光透過性を有している。図5は操作体41の下面図であり、操作体41の両側壁47,47には一対の孔48,48が形成されている。またこの一対の孔48,48の軸線49を間にしてその前後に軸線49と平行に2本の押圧部50が形成されている。
【0037】
前記内側ケーシング42の上面には操作体41の内側と略同じ大きさの支持部51が突設され、この支持部51は前壁52と後壁53と両側壁54とを有し平面形状が四角形をしており、前記両側壁54に一対の支軸55が設けられている。この支軸55が前記操作体41の両側壁47に形成された孔48に挿入されることにより、前記操作体41が支軸55を回動中心としてシーソー動作可能に支持される。本実施形態では操作体41に孔48を、支持部51に支軸55を設けたが、操作体41に支軸55を、支持部51に孔48を設けても構わない。また孔48は貫通している必要はない。
【0038】
前記前壁52と後壁53の内側にはそれぞれ駆動体43の上部を挿入・支持するために隙間56をおいて支持リブ57が前壁52ならびに後壁53と平行に架設されている。内側ケーシング42の下方開口部は、弾性シート体44ならびにプリント配線基板45と略同じ形状をしている。
【0039】
前記スイッチ駆動体43は2個前後方向に配置され、各スイッチ駆動体43a、43bは平面形状が略長方形の基部58と、その基部58から上方に向けて立設した立壁部59と、その立壁部29の上端に形成された1つの受け突起60と、前記基部58の下面の両端部近くに形成された2本の挿入突起61とを備えている。
【0040】
前記弾性シート体44はゴムなどの柔軟性を有する弾性体で構成され、隣り合う2個で1組になった膨出部62が複数組(本実施形態では2組で合計4個)、所定の間隔をおいて対向するようにシート基体63と一体に設けられている。これら膨出部62群の略中央位置には、後述するLED64を保護し、プリント配線基板45の防水、防塵性を確保する保護凸部65がシート基体63と一体に形成されている。
【0041】
膨出部62は図6に示すように中空状で断面形状が略台形をしており、下面中央に下方に若干突出した突部66が形成され、その突部66の下面に平面形状が円形の可動接点67が取り付けられている。また膨出部62の上面には、前記スイッチ駆動体43の一方の挿入突起61が弾性的に挿入される凹部68が形成されている。隣り合う1組の膨出部62における凹部68の間隔は、1つのスイッチ操作体43の挿入突起61の間隔と等しくなるように設計されている。
【0042】
図6に示すように前記プリント配線基板45の上面で前記各可動接点67と対向する位置に、平面形状が略円形の固定接点69が形成されている。また、これら固定接点69群の略中央位置にはLED64が搭載されている。
【0043】
このプリント配線基板45の上面を前記弾性シート体44で覆って保護し、前記スイッチ駆動体43の両側の挿入突起61を弾性シート体44における隣り合う1組の膨出部62の凹部68内に圧入することにより、各スイッチ駆動体43は弾性シート体44の上に起立した状態で保持される。
【0044】
このようにすると組み立て時にスイッチ駆動体43が個々にバラバラになることがなく組み立てが容易になるとともに、スイッチ駆動体43の軸線49(図4参照)方向への位置ずれが防止できる。後で説明するようにスイッチの動作途中、スイッチ駆動体43は偏倚した受け突起60の存在で斜めになって押圧され、それによりスイッチ駆動体43には軸線49方向へずれようとする力が働く。前記挿入突起61と凹部68の係合は、このスイッチ駆動体43の位置ずれを有効に防止することができる。
【0045】
一方、操作体41は孔48と支軸55との係合により内側ケーシング42の支持部51に所定の範囲で回動可能(シーソー動作可能)に支持される。
【0046】
前記弾性シート体44ならびに2つのスイッチ駆動体43a,43bを保持したプリント配線基板45を内側ケーシング42の下端開口部から挿入することにより、前記2つのスイッチ駆動体43a,43bの上部が内側ケーシング42の支持部51に形成されている隙間56,56に挿入され、押圧時におけるスイッチ駆動体43a,43bの倒れを防止している。
【0047】
プリント配線基板45を内側ケーシング42の下端開口部内に完全に挿入することにより、図6に示すようにスイッチ駆動体43の受け突起60が操作体41に設けられている押圧部50の下面と当接する。
【0048】
本実施形態の場合、スイッチ駆動体43は2個設けられ、一方のスイッチ駆動体43aの受け突起60は図6に示すように可動接点67,67の中間位置よりも右側に偏倚しており、他方のスイッチ駆動体43bの受け突起60は可動接点67,67の中間位置よりも左側に偏倚している(図4参照)。前記一方のスイッチ駆動体43aの受け突起60は図5に示す押圧部50aと当接し、他方のスイッチ駆動体43bの受け突起60は押圧部50bと当接する。そして一方のスイッチ駆動体43aは車の窓を開けるときに、他方のスイッチ駆動体43bは車の窓を閉じるときに、それぞれ動作する。
【0049】
前述のようにスイッチ駆動体43の受け突起60の位置は、可動接点67の中間位置からずれている。これは2段スイッチを構成するためのもので、詳細は後述する。
【0050】
このようにして操作体41、スイッチ駆動体43、弾性シート体44ならびにプリント配線基板45を組み込んだ中間ケーシング42が、2つ割れになった外側ケーシング内に収納され、前記操作体41の操作面が外側ケーシングの上面から露呈する。
【0051】
LED64から出射した光70は弾性シート体44の保護凸部65を透過し、2つのスイッチ駆動体43の間を通り、さらに支持部51の2本の支持リブ57の間を通って操作体41の表示部46を下側から照らす。
【0052】
次にこのパワーウィンドスイッチの大まかな動作について説明する。図6はスイッチが押圧されていない待機の状態を示す断面図、図7はスイッチを押圧して最初の一段目のスイッチの状態を示す断面図、図8は引き続いてスイッチを押圧した二段目のスイッチの状態を示す断面図である。なお、図6には参考のため固定接点69のパターンの向きを表す図も付している。
【0053】
図6に示すようにスイッチの待機状態では、弾性シート体44における2個の膨出部62の弾性力でスイッチ駆動体43aが水平に持ち上げられ、スイッチ駆動体43aに設けられ受け突起60が操作体41の押圧部50aと弾性的に接触して、受け突起60以外のスイッチ駆動体43aの上面と押圧部50aの下面との間に隙間が形成されている。また、2つの可動接点67は、それぞれ対応する固定接点69とは所定の間隔をおいて離れおり、従ってパワーウィンドスイッチはオフ状態になっている。
【0054】
操作体41の後端側を持ち上げて、その操作体41を軸線49を中心にして時計回り方向に回動すると、その回動に伴って押圧部50a(図5参照)はスイッチ駆動体43aを押圧する。このスイッチ駆動体43aの上面に設けられている受け突起60は偏った位置に設けられているため、この受け突起60を押すことでモーメントの違いから図7に示すようにスイッチ駆動体50aが傾く。
【0055】
この傾きにより受け突起60に近い方の膨出部62は弾性変形により座屈してしまい、その結果当該膨出部62に保持されている可動接点67がそれと対向する固定接点69と接触する。
【0056】
この膨出部62と並んでいる他方の膨出部62は、スイッチ操作体43aが傾くことにより若干弾性変形するが、当該膨出部62に保持されている可動接点67はそれと対向する固定接点69と接触せず、結局、一方のスイッチから検出信号が出力される。この図7に示す状態が一段目のスイッチのオン状態を示しており、本実施形態ではこれがマニュアルでのパワーウィンド操作(窓ガラスの上昇)となる。
【0057】
引き続き押圧部50aでスイッチ駆動体43aを押圧すると、図8に示すように前記他方の膨出部62も座屈してしまい、その結果当該膨出部62に保持されている可動接点67もそれと対向する固定接点69と接触して、両方のスイッチから検出信号を出力する。この図8に示す状態が二段目のスイッチのオン状態を示しており、本実施形態ではこれがオートでのパワーウィンド操作(窓ガラスの上昇)となる。
【0058】
操作体41から手を離すと、弾性変形していた膨出部62の復元力でスイッチ操作体43aが持ち上げられ、図6の待機状態に復帰する。
【0059】
操作体41の先端側を持ち上げて、その操作体41を軸線49を中心にして反時計回り方向に回動すると、その回動に伴って押圧部50b(図5参照)はスイッチ駆動体43bを押圧する。
【0060】
この押圧の程度により、片方の膨出部62が座屈して一方のスイッチから検出信号が出力される一段目のスイッチのオン状態(マニュアルでのパワーウィンド操作:窓ガラスの下降)、または両方の膨出部62が座屈して両方のスイッチから検出信号が出力される二段目のスイッチのオン状態(オートでのパワーウィンド操作:窓ガラスの下降)となる。
【0061】
図9は、操作体41の変形例を示す下面図である。同図に示されているように2つの押圧部50a,50bに押圧突起71a,71bが設けられており、スイッチ操作体43a,43bの上面には受け突起60は形成されていない。前記押圧突起71a,71bの位置は、操作体41の幅方向の中心から互いに反対方向にずれている。押圧突起71a,71bの機能は受け突起60のそれと同じであるから、スイッチ動作の説明は省略する。
【0062】
前記実施形態では軸線49を中心にして操作体41の先端と後端が反対方向に上下動(シーソー動作)する場合について説明したが、操作体の回動中心を操作体の中間部に設ける必要は必ずしもなく、例えばリンク機構などを使用すれば、操作体の回動中心を操作体の先端部または後端部に設けても、前記実施形態と同様の動作を行うことができる。
【0063】
前記実施形態ではスイッチ動作時にスイッチ操作体43を傾倒させるためにスイッチ操作体43の上面の偏った位置に受け突起60を設けた例を説明したが、この受け突起60を設ける代わりに、弾性シート体44の隣り合う1組の膨出部62の座屈強度を例えば肉厚を変えるなどして違わせて、一方の膨出部62が他方の膨出部62よりも先に座屈するようにして、前記実施形態と同様の動作を行うことができる。
【0064】
前述のミラースイッチやパワーウィンドスイッチに用いる固定接点31(69)の形状ならびに配置について次に説明する。図10は固定接点の形状パターン図、図11は各固定接点31の配置パターン図である。なお、図10には(a),(b)に分けて固定接点を描いているが、これは符号による図面の煩雑を避けるためであって、実際には1つの固定接点である。
【0065】
本実施形態では図10(a)に示すように固定接点31の全体の平面形状は円形をしており、この固定接点31の導電部は第1導電部81から第4導電部84までの4つの導電部に分かれている。そのうちの第1導電部81と第3導電部83は同一形状で接点中心O−1を中心にして点対象に、また第2導電部82と第4導電部84は同一形状で接点中心O−1を中心にして点対象に、それぞれ配置されている。
【0066】
前記第1導電部81と第3導電部83は、固定接点31の略直径方向に延びた直線部85と、その直線部85の一方の端部において直線部85の長手方向に対して直交する方向に突出して外周が固定接点31の外周に沿って円弧状になった突出部86とが一体に形成され、直線部85の他方の端部87は固定接点31の外周まで延びている。
【0067】
この第1導電部81と第3導電部83は間に接点中心O−1を通り固定接点31の直径と略同じ長さを有するI型隙間88を介して、前記接点中心O−1を中心にして点対象に配置されている。
【0068】
前記第2導電部82と第4導電部84は、前記直線部85の外側直線端縁87と略平行に延びた長手直線端縁90と、前記突出部86の突出方向に延びた突出直線端縁91と略平行に延びて前記長手直線端縁90と直交する短手直線端縁92と、固定接点31の外周に沿って延びた円弧端縁93とによって囲まれた片肺型をしている。なお、第2導電部82の短手直線端縁92と第4導電部84の短手直線端縁92は、接点中心O−1を通り直線部85と直交する仮想直線A−Aから同じ寸法ΔLだけ偏寄している。
【0069】
この第2導電部82は第1導電部81の外側に、第4導電部84は第3導電部83の外側に、それぞれL型隙間94を介して配置されて、第2導電部82、第4導電部84ならびにL型隙間94は前記接点中心O−1を中心にして点対象に配置されている。
【0070】
図10(b)に示すようにL型隙間94は、外側直線端縁87と長手直線端縁90との間に設けられて、I型隙間88と平行に延びた長手隙間95と、突出直線端縁91と短手直線端縁92との間に設けられて、前記長手隙間95と直交する方向に延びた短手隙間96とから構成されている。前述のように短手直線端縁92を仮想直線A−Aからずらすことにより、長手隙間95も仮想直線A−Aを若干超えて延びて、短手隙間96に接続している。
【0071】
このようにすることにより図10(b)に示すように、I型隙間88の開放端97から短手隙間96の開放端98までの距離θ1と、その短手隙間96の開放端98から長手隙間95の開放端99までの距離θ2とは略等しい関係になる(θ1≒θ2)。これは開放端99が仮想直線A−Aと直交する直線に対して左回転方向にずれているが、同様に開放端98も左回転方向にずらしているためである。
【0072】
本実施形態に係る固定接点31は図10(a)に示すように、その外周部において第1導電部81の突出部86、第2導電部82、第1導電部81の他方の端部87、第3導電部83の突出部86、第4導電部84、第3導電部83の端部87が各隙間をおいて順次周方向に配置され、そして前記第1導電部81と第4導電部84が電気的に接続され、前記第2導電部82と第3導電部83が電気的に接続されている。
【0073】
本実施形態の場合、I型隙間88とL型隙間94の幅は同寸になっている。なお、図10(a)に示す点線の円は可動接点30の外形線を表しており、可動接点30は固定接点31よりも若干径小に設計されて、可動接点30の外周縁が確実に固定接点31の内側で確実に接触するように、寸法差が設けられている。すなわち可動接点30が傾いた場合において、スイッチがオンしないことを対策する際は、その外周の端部が先に固定接点31に接触するので、その接触位置からそれより若干内側における固定接点31の形状が主に重要となるためである。
【0074】
図11は前記ミラースイッチに用いられる固定接点群の配置状態を説明するための図で、同図(a)は固定接点群の配置パターンを示す図、同図(b)は上部操作体の表示面を示す図であって、同図は表示部の方向と固定接点の向きとの関係を示している。
【0075】
本実施形態の場合図11(a)に示すように、第1から第8の8個の固定接点31が設けられ、これら固定接点31の配置パターンは前記操作体の傾倒中心線Oを通る仮想線X−Xを中心にして線対象に、かつ前記傾倒中心線Oを通る仮想線Y−Yを中心にして線対象に設けられている。
【0076】
そして隣り合う2個の固定接点31が対になって、すなわち第1固定接点31aと第8固定接点31hが、第2固定接点31bと第3固定接点31cが、第4固定接点31dと第5固定接点31eが、第6固定接点31fと第7固定接点31gが、それぞれ対になって4組設けられている。
【0077】
そして第1固定接点31aと第8固定接点31hの各固定接点31におけるI型隙間88と長手隙間95が共に、第1表示部8aの上を押したときの操作体の傾倒方向(表示部8の矢印方向)と同じ方向を向いている。また、各固定接点31における短手隙間96が共に、第1表示部8aの上を押したときの操作体の傾倒方向(表示部8の矢印方向)と直交する方向を向いている。
【0078】
第1表示部8aの真上を押して操作体が第1表示部8aの矢印方向に傾倒した場合(操作体がこの方向に傾倒する可能性が最も高い)、図10に示すI型隙間88と長手隙間95によって離れている第1導電部81の他方の端部87と第2導電部82との間、ならびに第1導電部81の他方の端部87と第3導電部83の一方の端部との間の2箇所において、可動接点30と固定接点31が接触して、確実に押圧を検出することができる。
【0079】
また、第1表示部8aの真上よりも少し左右にずれた箇所を押して、操作体がその押圧方向に傾倒した場合、第1導電部81の他方の端部87と第2導電部82との間、あるいは第1導電部81の他方の端部87と第3導電部83の一方の端部との間のいずれか一方において、可動接点30と固定接点31が接触して、押圧を検出することができる。
【0080】
さらに、第1表示部8aの真上よりも多少左右にずれた箇所を押して、操作体がその押圧方向に傾倒した場合、図10に示す短手隙間96によって離れている第1導電部81の突出部86と第2導電部82との間、あるいは第3導電部83の突出部86と第4導電部84との間において、可動接点30と固定接点31が接触して、押圧を検出することができる。
【0081】
このような操作体の傾倒方向に対する固定接点31の向き(配置方向)の関係は、他の固定接点31b〜31gにおいても同様である。
【0082】
前記パワーウィンドスイッチに用いられる固定接点69の配置状態も図6に示すように、スイッチ操作体43の傾倒方向に対する固定接点69の向き(配置方向)の関係は前述のミラースイッチの場合と同じであり、重複する説明は省略する。
【0083】
前記実施形態では平面形状が円形の固定接点の場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば長円形、楕円形、長方形など他の形状のものであっても構わない。
【0084】
前記実施形態ではミラースイッチやパワーウィンドスイッチなどの車載用機器に使用するスイッチを例にとって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば情報処理装置などの他の技術分野に用いられるスイッチにも適用可能である。
【0085】
前記実施形態では、傾きやすい方向に2箇所の隙間が位置するようにしているが、それには限定されず垂直に移動するタイプのものでも程度の差はあれ多少は傾くので、それに適用しても良い。その場合、開放端99と開放端98の位置を左方向に若干回転した位置とし、図10(b)で示されているI型隙間88の上側の開放端と開放端99の角度とθ1及びθ2が同等の値となるようにするのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車載用ミラースイッチの分解斜視図である。
【図2】そのスイッチの作動前の状態(待機状態)を示す断面図である。
【図3】そのスイッチの作動時の状態を示す断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るパワーウィンドスイッチの分解斜視図である。
【図5】そのスイッチに用いる操作体の下面図である。
【図6】そのスイッチの作動前の状態(待機状態)を示す断面図である。
【図7】そのスイッチを押圧して最初の一段目のスイッチの状態を示す断面図である。
【図8】そのスイッチを押圧して二段目のスイッチの状態を示す断面図である。
【図9】操作体の変形例を示す下面図である。
【図10】固定接点の形状パターン図である。
【図11】各固定接点の配置パターン図である。
【図12】従来提案された接点パターンの説明図である。
【符号の説明】
【0087】
1:上部操作体、2:内側ケーシング、3:下部操作体、4:導光体、5:スイッチ駆動体、6:弾性シート体、7:プリント配線基板、8:表示部、9:係合突起、10:支持・ガイド部、11:筒部、12:操作体ガイド部、13:導光体ガイド部、14:球体部、15:操作バー、16:凹部、17:中央基部、18:導光部、19:出光部、20:V溝面、21:直方体、22:押圧ピン、23:連絡部、24:円弧状溝部、25:膨出部、26:シート基体、27:LED、28:保護凸部、29:突部、30:可動接点、31:固定接点、32:光、33:内側空間部、41:操作体、42:内側ケーシング、43:スイッチ操作体、44:弾性シート体、45:プリント配線基板、46:表示部、47:側壁、48:孔、49:軸線、50:押圧部、51:支持部、52:前壁、53:後壁、54:側壁、55:支軸、56:隙間、57:支持リブ、58:基部、59:立壁部、60:受け突起、61:挿入突起、62:膨出部、63:シート基体、64:LED、65:保護凸部、66:突部、67:可動接点、68:凹部、69:固定接点、70:光、71:押圧突起、81:第1導電部、82:第2導電部、83:第3導電部、84:第4導電部、85:直線部、86:突出部、87:直線部の他方の端部、88:I型隙間、89:外側直線端縁、90:長手直線端縁、91:突出直線端縁、92:短手直線端縁、93:円弧端縁、94:L型隙間、95:長手隙間、96:短手隙間、97:I型隙間の開放端、98:短手隙間の開放端、99:長手隙間の開放端、O:操作体の傾倒中心、O−1:接点中心、A−A:固定接点の中心を通りI型隙間と直交する方向に延びた仮想直線、θ1、θ2:距離。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定接点を構成する導電部が複数の隙間によって分断された固定接点パターンにおいて、
前記隙間が、
前記固定接点の中心を通り固定接点の両側に向けて開放した開放端を両端に有するI型隙間と、
そのI型隙間の両側に位置して、前記I型隙間と略平行に延びた長手隙間と、その長手隙間と直交する方向に延びた短手隙間とが連結して形成されたL型隙間とからなり、
前記長手隙間が前記固定接点の中心を通り前記I型隙間と直交する方向に延びた仮想直線A−Aを超えて延びて前記短手隙間に接続しており、
前記L型隙間は前記固定接点の中心を中心にして点対象に配置されていることを特徴とする固定接点パターン。
【請求項2】
請求項1記載の固定接点パターンにおいて、前記I型隙間の開放端から前記L型隙間の短手隙間の開放端までの距離θ1と、当該短手隙間の開放端から当該L型隙間の長手隙間の開放端までの距離θ2とが略等しいことを特徴とする固定接点パターン。
【請求項3】
固定接点と、その固定接点に対して離接可能に設けられた可動接点とを有し、前記可動接点が略同じ方向に傾倒しながら前記固定接点に接触するスイッチ装置において、
前記固定接点のパターンが前記請求項1または請求項2に記載の固定接点パターンを有し、その固定接点パターンのうちの並んで配置された前記I型隙間の開放端と前記L型隙間の長手隙間の開放端が、前記可動接点の傾倒方向を向くように、前記固定接点パターンが配置されていることを特徴とするスイッチ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−287978(P2008−287978A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−130735(P2007−130735)
【出願日】平成19年5月16日(2007.5.16)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】