地点検索装置
【課題】ユーザの登録した利用者定義語を検索語として正確に、且つ、迅速に入力でき、目的の施設名を迅速に探すことができる地点検索装置を提供する。
【解決手段】検索対象となる目的地を表す複数の施設名を、複数のキーワードに区切って記憶している。また、ユーザによって登録された利用者定義語及び該利用者定義語に対応する登録名称を記憶している。そして、検索語と前方一致するキーワードを有する候補施設名を検索する。また、入力された検索語と前方一致する利用者定義語を抽出し、この抽出された利用者定義語に対応する登録名称と前方一致するキーワードを有する候補施設名を検索する。また、入力された検索語又は登録名称と前方一致するキーワードを有する候補施設名と、この検索語と前方一致する利用者定義語と、から取得された該検索語の次に選択して入力可能な次文字を識別可能に表示する。
【解決手段】検索対象となる目的地を表す複数の施設名を、複数のキーワードに区切って記憶している。また、ユーザによって登録された利用者定義語及び該利用者定義語に対応する登録名称を記憶している。そして、検索語と前方一致するキーワードを有する候補施設名を検索する。また、入力された検索語と前方一致する利用者定義語を抽出し、この抽出された利用者定義語に対応する登録名称と前方一致するキーワードを有する候補施設名を検索する。また、入力された検索語又は登録名称と前方一致するキーワードを有する候補施設名と、この検索語と前方一致する利用者定義語と、から取得された該検索語の次に選択して入力可能な次文字を識別可能に表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、入力された検索語に基づいて地点情報を検索する地点検索装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来より、入力された検索語に基づいて地点情報を検索する技術に関し種々提案されている。
例えば、目的地データに関連する略語等の関連語と、この関連語に対応付けられた目的地データを総称する総称語とを記憶すると共に、各総称語と目的地データとを対応付けて記憶する曖昧辞書を使用する。そして、入力された検索語と完全一致した関連語を抽出し、関連語から総称語、総称語から候補施設名を絞り込んで抽出し、通常検索で絞り込んだ候補施設名と共にリスト表示するように構成されたナビゲーション装置がある（例えば、特許文献１参照。）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００９−１５０７８８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、前記した特許文献１に記載されたナビゲーション装置では、曖昧辞書にユーザが定義した新規関連語とこの新規関連語に対応付けられた総称語とを登録できるようにした場合には、ユーザの利用状態に合わせて新規関連語の入力可否を行うと、ユーザの意図に反して新規関連語を検索語として入力できなくなったり、該当しない場合でも入力できたりする虞がある。
【０００５】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、ユーザの登録した利用者定義語を検索語として正確に、且つ、迅速に入力でき、目的の施設名を迅速に探すことができる地点検索装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
前記目的を達成するため請求項１に係る地点検索装置は、検索対象となる目的地を表す複数の施設名をそれぞれ複数のキーワードに区切って記憶する施設名記憶手段と、ユーザによって登録された利用者定義語及び該利用者定義語に対応する登録名称を記憶する定義語記憶手段と、検索語を入力するための入力画面を表示する入力画面表示手段と、前記入力画面を介して検索語を入力する入力手段と、前記入力手段によって入力された検索語と前方一致する前記利用者定義語を抽出する定義語抽出手段と、前記施設名記憶手段に記憶されている各施設名から前記入力手段によって入力された検索語と前方一致するキーワードを有する候補施設名を検索すると共に、前記定義語抽出手段によって抽出された利用者定義語に対応する登録名称と前方一致するキーワードを有する候補施設名を検索する検索手段と、前記検索手段によって前記検索語と前方一致するキーワードを有する候補施設名が抽出された場合には、該候補施設名から該検索語の次に選択して入力可能な次文字を取得する第１の次文字取得手段と、前記検索手段によって前記登録名称と前方一致するキーワードを有する候補施設名が抽出された場合には、前記定義語抽出手段によって抽出された利用者定義語と前記検索語との文字数が一致するときには、該候補施設名から該登録名称の次に選択して入力可能な次文字を取得し、また、前記定義語抽出手段によって抽出された利用者定義語と前記検索語との文字数が一致しないときには、該登録名称に対応する前記利用者定義語から該検索語の次に選択して入力可能な次文字を取得する第２の次文字取得手段と、を備え、前記入力画面表示手段は、前記第１の次文字取得手段及び前記第２の次文字取得手段によって取得された前記検索語の次に入力可能な次文字を識別可能に表示することを特徴とする。
【０００７】
また、請求項２に係る地点検索装置は、請求項１に記載の地点検索装置において、前記登録名称は、前記施設名を区切った複数のキーワードのうちのいずれかのキーワードであることを特徴とする。
【発明の効果】
【０００８】
前記構成を有する請求項１に係る地点検索装置では、検索対象となる目的地を表す複数の施設名を、複数のキーワードに区切って記憶している。また、ユーザによって登録された利用者定義語及び該利用者定義語に対応する登録名称を記憶している。そして、検索語と前方一致するキーワードを有する候補施設名を検索する。また、入力された検索語と前方一致する利用者定義語を抽出し、この抽出された利用者定義語に対応する登録名称と前方一致するキーワードを有する候補施設名を検索する。
【０００９】
これにより、入力された検索語と前方一致するキーワードを有する施設名と、この入力された検索語と前方一致する利用者定義語に対応する登録名称をキーワードに有する施設名とを抽出して、リスト表示することが可能となる。また、検索語として利用者定義語が入力された場合には、この入力された検索語に対応する登録名称をキーワードに有する施設名を抽出するため、ユーザの登録した利用者定義語を検索語として入力しても、目的の施設名を迅速に探すことが可能となる
【００１０】
また、入力された検索語と前方一致するキーワードを有する候補施設名から取得された該検索語の次に選択して入力可能な次文字と、この検索語と前方一致する利用者定義語から取得された該検索語の次に選択して入力可能な次文字、又は候補施設名から取得された該利用者定義語に対応する登録名称の次に選択して入力可能な次文字と、を識別可能に表示することができる。従って、ユーザは、施設名を構成するキーワードと、施設名を表す利用者定義語とを検索語として正確に、且つ、迅速に入力することが可能となる。
【００１１】
また、請求項２に係る地点検索装置では、登録名称は、施設名を区切った複数のキーワードのうちのいずれかのキーワードであるため、ユーザは、施設名を構成する何れかのキーワードを連想できるワードを容易に利用者定義語として選択し、登録名称と共に登録することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】本実施例に係るナビゲーション装置を示したブロック図である。
【図２】施設名ＤＢに格納された施設名データテーブルの一例を示す図である。
【図３】施設名ＤＢに格納された利用者定義語データテーブルの一例を示す図である。
【図４】入力された検索語に基づいて地点情報を検索してリスト表示する「地点情報表示処理」を示すフローチャートである。
【図５】図４の「候補施設名抽出処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図６】図５の「利用者定義語検索処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図７】図５の「キー表示処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図８】検索語を入力する検索語入力画面の一例を示す図である。
【図９】入力された検索語に対して取得された次文字データを説明する説明図である。
【図１０】入力された検索語に対して取得された次文字データを説明する説明図である。
【図１１】入力キーをトーンダウン表示した検索語入力画面の一例を示す図である。
【図１２】図１１の完了ボタンを押下した検索結果表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００１３】
以下、本発明に係る地点検索装置をナビゲーション装置について具体化した一実施例に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【００１４】
［ナビゲーション装置の概略構成］
先ず、本実施例に係るナビゲーション装置の概略構成について図１に基づいて説明する。図１は本実施例に係るナビゲーション装置１を示したブロック図である。
図１に示すように、本実施例に係るナビゲーション装置１は、自車の現在位置（以下、「自車位置」という。）等を検出する現在地検出処理部１１と、各種のデータが記録されたデータ記録部１２と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーション制御部１３と、操作者からの操作を受け付ける操作部１４と、操作者に対して地図等の情報を表示する液晶ディスプレイ１５と、経路案内等に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ１６と、不図示の道路交通情報センタや地図情報配信センタ等との間で携帯電話網等を介して通信を行う通信装置１７と、液晶ディスプレイ１５の表面に装着されたタッチパネル１８とから構成されている。また、ナビゲーション制御部１３には自車の走行速度を検出する車速センサ２１が接続されている。
【００１５】
以下に、ナビゲーション装置１を構成する各構成要素について説明すると、現在地検出処理部１１は、ＧＰＳ３１、方位センサ３２、距離センサ３３等からなり、自車位置、自車の向きを表す自車方位、走行距離等を検出することが可能となっている。
【００１６】
また、データ記録部１２は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク（図示せず）と、ハードディスクに記憶された地図情報データベース（地図情報ＤＢ）２５、施設名データベース（施設名ＤＢ）２７及び所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバ等を備えている。
【００１７】
また、地図情報ＤＢ２５には、ナビゲーション装置１の走行案内や経路探索に使用されるナビ地図情報２６が格納されている。ここで、ナビ地図情報２６は、経路案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されており、例えば、各新設道路を特定するための新設道路情報、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、ノード点に関するノードデータ、施設の一種である道路（リンク）に関するリンクデータ、経路を探索するための探索データ、施設の一種である店舗等のＰＯＩ（Point of Interest）に関する店舗データ、地点を検索するための検索データ等から構成されている。
【００１８】
尚、店舗データには、各地域のホテル、病院、ガソリンスタンド、駐車場、駅、空港、フェリー乗り場等のＰＯＩに関する名称や住所、電話番号等に加えて、後述の検索結果表示画面７１（図１２参照）にリスト表示する表示優先度のデータをＰＯＩを特定するＩＤとともに記憶するようにしてもよい。例えば、表示優先度は、「８８」や「２５６」等の数値で表され、数値の大きいものほど優先度が高くなる。また、地図情報ＤＢ２５の内容は、不図示の地図情報配信センタから通信装置１７を介して配信された更新情報をダウンロードすることによって更新される。
【００１９】
また、施設名ＤＢ２７には、後述の施設名及び該施設名の読みを所定文字数（本実施例では、１文字である。）の分割文字列に関連付けて分割単位毎に記憶する施設名データテーブル５１（図２参照）が格納されている。また、施設名ＤＢ２７には、後述のユーザによって登録された利用者定義語及び該利用者定義語に対応する登録名称を記憶する利用者定義語データテーブル５２(図３参照)が格納されている。
【００２０】
また、図１に示すように、ナビゲーション装置１を構成するナビゲーション制御部１３は、ナビゲーション装置１の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのＣＰＵ４１、並びにＣＰＵ４１が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるＲＡＭ４２、制御用のプログラム等が記憶されたＲＯＭ４３、ＲＯＭ４３から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ４４等の内部記憶装置や、時間を計測するタイマ４５等を備えている。
【００２１】
また、ＲＯＭ４３には、後述の５０音キー６２（図８参照）から入力された検索語に基づいて地点情報を検索してリスト表示する地点情報表示処理のプログラム(図４参照)等が記憶されている。
更に、前記ナビゲーション制御部１３には、操作部１４、液晶ディスプレイ１５、スピーカ１６、通信装置１７、タッチパネル１８の各周辺装置（アクチュエータ）が電気的に接続されている。
【００２２】
この操作部１４は、走行開始時の現在地を修正し、案内開始地点としての出発地及び案内終了地点としての目的地を入力する際や施設に関する情報の検索を行う場合等に操作され、各種のキーや複数の操作スイッチから構成される。また、ユーザは操作部１４を構成する利用者定義語ボタン(不図示)を押下することによって、５０音キー６２からユーザが定義した利用者定義語と、この利用者定義語によって表される施設名や該施設名のキーワードを登録名称として入力し、利用者定義語データテーブル５２に登録することができる。そして、ナビゲーション制御部１３は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。
【００２３】
また、液晶ディスプレイ１５には、現在走行中の地図情報、後述の検索語入力画面６１(図８参照)、検索した施設の名称をリスト表示する検索結果表示画面７１、操作案内、操作メニュー、キーの案内、現在地から目的地までの推奨経路、推奨経路に沿った案内情報、交通情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。
【００２４】
また、スピーカ１６は、ナビゲーション制御部１３からの指示に基づいて、推奨経路に沿った走行を案内する音声ガイダンス等を出力する。ここで、案内される音声ガイダンスとしては、例えば、「２００ｍ先、○○交差点を右方向です。」等がある。
【００２５】
また、通信装置１７は、地図情報配信センタと通信を行う携帯電話網等による通信手段であり、地図情報配信センタとの間で最もバージョンの新しい更新地図情報等の送受信を行う。また、通信装置１７は地図情報配信センタに加えて、道路交通情報センタ等から送信された渋滞情報やサービスエリアの混雑状況等の各情報から成る交通情報を受信する。
【００２６】
また、タッチパネル１８は、液晶ディスプレイ１５の表面部に装着された透明なパネル状のタッチスイッチであり、液晶ディスプレイ１５の画面に表示されたボタンや地図上を押下することによって各種指示コマンドを入力することが可能に構成されている。尚、タッチパネル１８は、液晶ディスプレイ１５の画面を直接押下する光センサ液晶方式等で構成してもよい。
【００２７】
ここで、施設名ＤＢ２７に格納される施設名データテーブル５１について図２に基づいて説明する。
図２に示すように、施設名データテーブル５１は、「分割単位」と、施設名の読みを記憶する「読み」と、「施設名」とから構成されている。この「分割単位」には、施設名の読みを構成するキーワードと前方一致する平仮名が、５０音順に１文字ずつ記憶されている。ここで、キーワードは、意味を成す単位で構成された読みの文字列である。
【００２８】
尚、「分割単位」には、例えば「ああ」、「あい」、「あう」、・・・や、「あああ」、「ああい」、「ああう」・・・等、５０音順に２文字以上ずつ記憶するようにしてもよい。また、「分割単位」の一部区間だけ、例えば、・・・「お」、「かあ」、「かい」、・・・「かん」、「き」、「く」・・等、５０音順に２文字以上ずつ記憶するようにしてもよい。
【００２９】
また、「読み」には、各「分割単位」に記憶される平仮名と前方一致するキーワードを含む施設名の読みが記憶されている。また、施設名の読みは、キーワード毎に区切り文字（例えば「／」である。）で区切られて記憶されている。例えば、施設名の読みが「さーくるじぇい／おかざき／みあいてん」では、「さーくるじぇい」、「おかざき」、「みあいてん」が、施設名の読みのキーワードとして「読み」に記憶されている。従って、施設名の読みの「さーくるじぇい／おかざき／みあいてん」は、施設名データテーブル５１の「分割単位」の各平仮名「お」、「さ」、「み」に対応する「読み」にそれぞれ記憶される。
【００３０】
また、「施設名」には、検索対象となる目的地を表す施設名が、「読み」に記憶された施設名の読みに対応して記憶されている。例えば、施設名「サークルジェイ岡崎美合店」が、施設名の読みの「さーくるじぇい／おかざき／みあいてん」に対応して記憶されている。従って、施設名「サークルジェイ岡崎美合店」は、施設名データテーブル５１の「分割単位」の各平仮名「お」、「さ」、「み」内の「読み」の「さーくるじぇい／おかざき／みあいてん」に対応する「施設名」にそれぞれ記憶される。
【００３１】
これにより、施設名データテーブル５１の「分割単位」間では「施設名」に記憶された施設名の重複はあるが、各「分割単位」内においては、「施設名」に記憶された施設名の重複は無く、１つの施設名だけが記憶されている。従って、施設名データテーブル５１の「分割単位」間では「読み」に記憶された施設名の読みの重複はあるが、各「分割単位」内においては、「読み」に記憶された施設名の読みの重複は無く、１つの施設名の読みだけが記憶されている。
【００３２】
また、例えば、施設名の読みが「のうきょう／のーむ」のように、各キーワード「のうきょう」、「のーむ」の前方１文字の読みが一致する場合には、施設名データテーブル５１の「分割単位」の「の」に対応する「読み」だけに、「のうきょう／のーむ」が記憶されると共に、「分割単位」の「の」に対応する「施設名」だけに「農協ノーム」が記憶される。
【００３３】
これにより、施設名の読みを構成する複数のキーワードの前方１文字目が一致する場合には、施設名データテーブル５１の「分割単位」間における「読み」及び「施設名」の重複記憶を削減することが可能となり、施設データテーブル５１のデータ容量の削減化を図ることができる。また、各「分割単位」毎の「読み」と「施設名」との合計データ容量を所定データ容量以下（例えば、１メガバイト〜１０メガバイト以下である。）に設定することが可能となる。
【００３４】
次に、施設名ＤＢ２７に格納される利用者定義語データテーブル５２について図３に基づいて説明する。
図３に示すように、利用者定義語データテーブル５２は、ユーザが定義した利用者定義語を記憶する「利用者定義語」と、ユーザが登録した利用者定義語によって表される施設名や該施設名のキーワード等の登録名称を記憶する「登録名称」とから構成されている。
【００３５】
例えば、ユーザが施設名の「サークルエイ岡崎店」、「サークルエイ刈谷店」、「サークルエイ美合店」の「サークルエイ」を表す利用者定義語として「まるえい」を５０音キー６２から入力し、また、この「サークルエイ」の読み「さーくるえい」を登録名称として５０音キー６２から入力した場合には、利用者定義語データテーブル５２の「利用者定義語」に「まるえい」が記憶される。また、利用者定義語データテーブル５２の「利用者定義語」の「まるえい」に対応する「登録名称」として「さーくるえい」が記憶される。
【００３６】
従って、ユーザは利用者定義語データテーブル５２に、ユーザが自由に定義した「利用者定義語」と、この利用者定義語によって表される施設名や該施設名のキーワード等の「登録名称」を操作部１４を介して登録することができる。また、後述のように、ユーザは操作部１４を介して自身の登録した利用者定義語を検索語として入力することによって、希望する目的地を表す施設名をリスト表示することが可能となる。
【００３７】
［地点情報表示処理］
次に、上記のように構成されたナビゲーション装置１のＣＰＵ４１が実行する処理であって、５０音キー６２から入力された検索語に基づいて地点情報を検索してリスト表示する「地点情報表示処理」について図４乃至図１２に基づいて説明する。
【００３８】
図４はＣＰＵ４１が実行する処理であって、入力された検索語に基づいて地点情報を検索してリスト表示する「地点情報表示処理」を示すフローチャートである。尚、図４にフローチャートで示されるプログラムは、操作部１４の不図示の目的地設定ボタンが押下された場合に、ＣＰＵ４１により実行される。
【００３９】
図４に示すように、先ず、ステップ（以下、Ｓと略記する）１１において、ＣＰＵ４１は、液晶ディスプレイ１５の画面に、地点情報として目的地の住所や施設に関する名称等を検索するための検索語を入力する検索語入力画面６１を表示する。
ここで、検索語入力画面６１の一例について図８に基づいて説明する。図８に示すように、検索語入力画面６１には、５０音キー６２、入力文字表示部６３、修正ボタン６６、件数表示部６７、戻るボタン６８、完了ボタン６９が表示される。
【００４０】
この入力文字表示部６３には、５０音キー６２によって入力された入力文字が表示される。また、修正ボタン６６を押下する毎に、入力文字表示部６３に表示されている文字列の最終入力文字を１文字ずつ削除することができる。また、戻るボタン６８を押下することによって、最後の操作の前の状態に戻すことができる。
【００４１】
また、件数表示部６７には、後述のように入力文字表示部６３に表示される文字列と前方一致するキーワードを有する施設名の件数が表示される。更に、完了ボタン６９を押下することによって、入力文字表示部６３に表示されている文字列を検索語として、地点情報としての施設に関する名称等を検索してリスト表示するように指示することができる。
【００４２】
続いて、図４に示すように、Ｓ１２において、ＣＰＵ４１は、５０音キー６２が押下されたか否か、つまり、５０音キー６２から検索語が入力されたか否かを判定する判定処理を実行する。そして、５０音キー６２が押下されたと判定した場合には(Ｓ１２：ＹＥＳ)、ＣＰＵ４１は、５０音キー６２から入力された入力文字を入力文字表示部６３に表示すると共に、入力文字表示部６３に表示している文字列を検索語としてＲＡＭ４２に記憶後、Ｓ１３の処理に移行する。
【００４３】
Ｓ１３において、ＣＰＵ４１は、入力文字表示部６３に表示されている文字列を検索語として、施設名データテーブル５１に記憶された施設名から目的地候補である候補施設名を抽出する後述の「候補施設名抽出処理」のサブ処理（図５参照）を実行後、再度、Ｓ１２以降の処理を実行する。
【００４４】
一方、５０音キー６２が押下されていないと判定した場合には(Ｓ１２：ＮＯ)、ＣＰＵ４１は、Ｓ１４の処理に移行する。Ｓ１４において、ＣＰＵ４１は、完了ボタン６９が押下されたか否かを判定する判定処理を実行する。そして、完了ボタン６９が押下されていないと判定した場合には（Ｓ１４：ＮＯ）、ＣＰＵ４１は、Ｓ１５の処理に移行する。
【００４５】
Ｓ１５において、ＣＰＵ４１は、所定時間内に（例えば、約０．５秒以内である。）修正ボタン６６又は戻るボタン６８が押下されたか否かを判定する判定処理を実行する。そして、所定時間内に修正ボタン６６が押下されたと判定した場合には、ＣＰＵ４１は、入力文字表示部６３に表示されている文字列の最終入力文字を１文字削除した後、再度、Ｓ１２以降の処理を実行する。
【００４６】
また、所定時間内に戻るボタン６８が押下されたと判定した場合には、ＣＰＵ４１は、最後の操作の前の状態に戻した後、再度、Ｓ１２以降の処理を実行する。更に、所定時間内に修正ボタン６６及び戻るボタン６８が押下されなかったと判定した場合には、ＣＰＵ４１は、再度、Ｓ１２以降の処理を実行する。
【００４７】
一方、完了ボタン６９が押下されたと判定した場合には（Ｓ１４：ＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、Ｓ１６の処理に移行する。Ｓ１６において、ＣＰＵ４１は、上記Ｓ１３で抽出された候補施設名をＲＡＭ４２から読み出して一覧表示すると共に、候補施設名の件数を表示後（図１２参照）、当該処理を終了する。
【００４８】
［候補施設名抽出処理］
次に、上記Ｓ１３で実行する「候補施設名抽出処理」のサブ処理について図５に基づいて説明する。
図５に示すように、Ｓ１１１において、ＣＰＵ４１は、入力文字表示部６３に表示されている検索語をＲＡＭ４２から読み出す。
【００４９】
そして、Ｓ１１２において、ＣＰＵ４１は、当該検索語と前方一致する平仮名が記憶された施設名データテーブル５１の「分割単位」を、候補施設名を抽出する「分割単位」として特定する。例えば、ＣＰＵ４１は、検索語が「まる」の場合には、この検索語「まる」と前方一致する平仮名「ま」が記憶された施設名データテーブル５１の「分割単位」を、候補施設名を抽出する「分割単位」として特定する。
【００５０】
続いて、Ｓ１１３において、ＣＰＵ４１は、検索語をＲＡＭ４２から読み出すと共に、候補施設名を抽出する「分割単位」に記憶された平仮名を読み出す。そして、ＣＰＵ４１は、検索語の文字数、つまり、入力文字数が、この「分割単位」に記憶された平仮名の文字数より多いか否か、つまり、１文字よりも多いか否かを判定する判定処理を実行する。
【００５１】
そして、検索語の文字数が、候補施設名を抽出する「分割単位」に記憶された平仮名の文字数以下、つまり、検索語の文字数が１文字であると判定した場合には（Ｓ１１３：ＮＯ）、ＣＰＵ４１は、Ｓ１１４の処理に移行する。Ｓ１１４において、ＣＰＵ４１は、検索語と前方一致する平仮名が記憶された「分割単位」内の「施設名」の全施設名を施設名データテーブル５１から読み出し、目的地候補である候補施設名としてＲＡＭ４２に記憶する。
【００５２】
その後、Ｓ１１５において、ＣＰＵ４１は、５０音キー６２から「あ〜ん」、小文字「あ〜ー」を検索語の次に選択して入力可能な「読み」の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶後、後述のＳ１１９の処理に移行する。例えば、図８に示すように、検索語として入力された入力文字が「ま」の１文字の場合には、図９に示すように、ＣＰＵ４１は、次文字データとして「あ〜ん」、小文字「あ〜ー」を検索語の次に選択して入力可能な「読み」の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶する。
【００５３】
一方、検索語の文字数が、候補施設名を抽出する「分割単位」に記憶された平仮名の文字数より多い、つまり、検索語の文字数が２文字以上であると判定した場合には（Ｓ１１３：ＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、Ｓ１１６の処理に移行する。Ｓ１１６において、ＣＰＵ４１は、当該候補施設名を抽出する「分割単位」内の全施設名の「読み」を施設名データテーブル５１から順番に読み出す。
【００５４】
そして、ＣＰＵ４１は、この読み出した各施設名の読みを構成するキーワードの中に当該検索語と前方一致するキーワードがあるか否かを判定する判定処理を実行する、つまり、読み出した全施設名の「読み」の全文検索を行う。そして、ＣＰＵ４１は、読み出した施設名の読みを構成するキーワードの中に当該検索語と前方一致するキーワードがある場合には、この施設名の読みに対応する「施設名」を施設名データテーブル５１から読み出し、目的地候補である候補施設名としてＲＡＭ４２に順番に記憶する。
【００５５】
続いて、Ｓ１１７において、ＣＰＵ４１は、目的地候補である候補施設名がＲＡＭ４２に記憶されているか否か、つまり、当該検索語と前方一致するキーワードを施設名の読みに有する候補施設名がＲＡＭ４２に記憶されているか否かを判定する判定処理を実行する。
【００５６】
そして、目的地候補である候補施設名がＲＡＭ４２に記憶されていない、つまり、当該検索語と前方一致するキーワードを施設名の読みに有する候補施設名がＲＡＭ４２に記憶されていないと判定された場合には（Ｓ１１７：ＮＯ）、ＣＰＵ４１は、後述のＳ１１９の処理に移行する。
【００５７】
一方、目的地候補である候補施設名がＲＡＭ４２に記憶されている、つまり、当該検索語と前方一致するキーワードを施設名の読みに有する候補施設名がＲＡＭ４２に記憶されていると判定された場合には（Ｓ１１７：ＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、Ｓ１１８の処理に移行する。Ｓ１１８において、ＣＰＵ４１は、ＲＡＭ４２に記憶されている候補施設名を順番に読み出して、当該検索語と前方一致するキーワードから当該検索語の次に選択して入力可能な次文字を読み出し、「読み」の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶する。
【００５８】
例えば、図３及び図９に示すように、入力された検索語が「まる」で、候補施設名が「マルヘン岡崎店」の場合には、「読み」の次文字データとして「へ」を読み出し、「読み」の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶する。また、入力された検索語が「まるえ」の場合には、候補施設名が記憶されていないため、「読み」の次文字データは、ＲＡＭ４２に記憶されない。
【００５９】
また、例えば、図３及び図１０に示すように、入力された検索語が「おかざき＆まる」で、候補施設名が「マルヘン岡崎店」の場合には、「読み」の次文字データとして「へ」を読み出し、「読み」の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶する。また、入力された検索語が「おかざき＆まるえ」の場合には、候補施設名が施設名データテーブル５１に記憶されていないため、「読み」の次文字データは、ＲＡＭ４２に記憶されない。
【００６０】
続いて、Ｓ１１９において、ＣＰＵ４１は、後述の「利用者定義語検索処理」のサブ処理（図６参照）を実行する。
そして、Ｓ１２０において、ＣＰＵ４１は、ＲＡＭ４２から検索語によって検索した候補施設名と後述のように登録名称によって検索した候補施設名とを順番に読み出して件数をカウントし、候補件数としてＲＡＭ４２に記憶する。
その後、Ｓ１２１において、ＣＰＵ４１は、後述の「キー表示処理」のサブ処理（図７参照）を実行後、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻り、Ｓ１２の処理に移行する。
【００６１】
［利用者定義語検索処理］
次に、上記Ｓ１１９でＣＰＵ４１が実行する「利用者定義語検索処理」のサブ処理について図６に基づいて説明する。
図６に示すように、Ｓ２１１において、ＣＰＵ４１は、利用者定義語データテーブル５２の「利用者定義語」内の１番目に記憶された利用者定義語を読み出し、この利用者定義語が当該検索語と前方一致するか否かを判定する判定処理を実行する。
【００６２】
そして、この読み出した利用者定義語が当該検索語と前方一致しない場合には（Ｓ２１１：ＮＯ）、ＣＰＵ４１は、利用者定義語データテーブル５２の「利用者定義語」に次の順番の利用者定義語があるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、次の順番の利用者定義語があると判定した場合には、この次の順番の利用者定義語を読み出し、再度、Ｓ２１１以降の処理を実行する。一方、次の順番の利用者定義語が無いと判定した場合には、ＣＰＵ４１は、ループを終了して当該サブ処理を終了し、「候補施設名抽出処理」のサブフローチャートに戻り、Ｓ１２０の処理に移行する。
【００６３】
他方、この読み出した利用者定義語が当該検索語と前方一致する場合には（Ｓ２１１：ＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、Ｓ２１２の処理に移行する。Ｓ２１２において、ＣＰＵ４１は、利用者定義語データテーブル５２から検索語と前方一致した利用者定義語に対応する「登録名称」を読み出し、ＲＡＭ４２に記憶する。例えば、図３に示すように、当該検索語が「まる」で、１番目の利用者定義語が「まるえい」の場合には、利用者定義語が当該検索語と前方一致するため、この利用者定義語「まるえい」に対応する登録名称「さーくるえい」を読み出し、ＲＡＭ４２に記憶する。
【００６４】
そして、Ｓ２１３において、ＣＰＵ４１は、この読み出した「登録名称」と前方一致する平仮名が記憶された施設名データテーブル５１の「分割単位」を、候補施設名を抽出する「分割単位」として特定する。例えば、ＣＰＵ４１は、登録名称が「さーくるえい」の場合には、この登録名称「さーくるえい」と前方一致する平仮名「さ」が記憶された施設名データテーブル５１の「分割単位」を、候補施設名を抽出する「分割単位」として特定する。
【００６５】
その後、Ｓ２１４において、ＣＰＵ４１は、当該候補施設名を抽出する「分割単位」内の全施設名の「読み」を施設名データテーブル５１から順番に読み出す。そして、ＣＰＵ４１は、この読み出した各施設名の読みを構成するキーワードの中に当該登録名称と前方一致するキーワードがあるか否かを判定する判定処理を実行する、つまり、読み出した全施設名の「読み」の全文検索を行う。
【００６６】
そして、ＣＰＵ４１は、読み出した施設名の読みを構成するキーワードの中に当該登録名称と前方一致するキーワードがある場合には、この施設名の読みに対応する「施設名」を施設名データテーブル５１から読み出し、登録名称と前方一致するキーワードを読みに有する候補施設名としてＲＡＭ４２に順番に記憶する。
【００６７】
例えば、登録名称が「さーくるえい」の場合には、ＣＰＵ４１は、施設名データテーブル５１の平仮名「さ」が記憶された「分割単位」内の「読み」の全文検索を行い、読み「さーくるえい／おかざきてん」、「さーくるえい／かりやてん」、「さーくるえい／みあいてん」のキーワード「さーくるえい」が当該登録名称と前方一致する。そして、ＣＰＵ４１は、この読み「さーくるえい／おかざきてん」、「さーくるえい／かりやてん」、「さーくるえい／みあいてん」に対応する「施設名」の「サークルエイ岡崎店」、「サークルエイ刈谷店」、「サークルエイ美合店」を登録名称と前方一致するキーワードを読みに有する候補施設名としてＲＡＭ４２に記憶する。
【００６８】
続いて、Ｓ２１５において、ＣＰＵ４１は、当該登録名称と前方一致するキーワードを読みに有する候補施設名がＲＡＭ４２に記憶されているか否かを判定する判定処理を実行する。そして、当該登録名称と前方一致するキーワードを読みに有する候補施設名がＲＡＭ４２に記憶されていない場合には（Ｓ２１５：ＮＯ）、ＣＰＵ４１は、利用者定義語データテーブル５２の「利用者定義語」に次の順番の利用者定義語があるか否かを判定する判定処理を実行する。
【００６９】
そして、次の順番の利用者定義語があると判定した場合には、この次の順番の利用者定義語を読み出し、再度、Ｓ２１１以降の処理を実行する。一方、次の順番の利用者定義語が無いと判定した場合には、ＣＰＵ４１は、ループを終了して当該サブ処理を終了し、「候補施設名抽出処理」のサブフローチャートに戻り、Ｓ１２０の処理に移行する。
【００７０】
他方、当該登録名称と前方一致するキーワードを読みに有する候補施設名がＲＡＭ４２に記憶されている場合には（Ｓ２１５：ＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、Ｓ２１６の処理に移行する。Ｓ２１６において、ＣＰＵ４１は、検索語と当該利用者定義語との文字数が一致するか否か、つまり、同じ文字数か否かを判定する判定処理を実行する。そして、検索語と当該利用者定義語との文字数が一致しない場合、つまり、検索語の文字数が当該利用者定義語の文字数よりも少ない場合には（Ｓ２１６：ＮＯ）、ＣＰＵ４１は、Ｓ２１７の処理に移行する。
【００７１】
Ｓ２１７において、ＣＰＵ４１は、当該利用者定義語から検索語の次に選択して入力可能な次文字を読み出し、利用者定義語の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶する。
一方、検索語と当該利用者定義語との文字数が一致する場合、つまり、検索語の文字数が当該利用者定義語の文字数と同じ場合には（Ｓ２１６：ＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、Ｓ２１８の処理に移行する。Ｓ２１８において、ＣＰＵ４１は、当該登録名称と前方一致するキーワードを読みに有する候補施設名から登録名称の次に選択して入力可能な次文字を読み出し、「読み」の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶する。
【００７２】
例えば、図３及び図９に示すように、入力された検索語が「まる」で、利用者定義語が「まるえい」の場合には、利用者定義語の次文字データとして「え」を読み出し、利用者定義語の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶する。また、入力された検索語が「まるえ」で、利用者定義語が「まるえい」の場合には、利用者定義語の次文字データとして「い」を読み出し、利用者定義語の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶する。
【００７３】
また、例えば、図３及び図１０に示すように、入力された検索語が「おかざき＆まる」の場合には、検索語「おかざき」と前方一致するキーワードを読みに有し、且つ、登録名称「さーくるえい」と前方一致するキーワードを読みに有する候補施設名が、施設名データテーブル５１に記憶されていないため、利用者定義語の次文字データは、ＲＡＭ４２に記憶されない。
【００７４】
また、例えば、図２及び図３に示すように、入力された検索語が「まるえい」で、利用者定義語が「まるえい」の場合には、検索語と利用者定義語との文字数が一致する、つまり、文字数が同じため、登録名称「さーくるえい」と前方一致するキーワードを有する各候補施設名「サークルエイ岡崎店」、「サークルエイ刈谷店」、「サークルエイ美合店」の「読み」から登録名称「さーくるえい」の次に選択して入力可能な次文字「お」、「か」、「み」を読み出し、「読み」の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶する。
【００７５】
その後、ＣＰＵ４１は、利用者定義語データテーブル５２の「利用者定義語」に次の順番の利用者定義語があるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、次の順番の利用者定義語があると判定した場合には、この次の順番の利用者定義語を読み出し、再度、Ｓ２１１以降の処理を実行する。一方、次の順番の利用者定義語が無いと判定した場合には、ＣＰＵ４１は、ループを終了して当該サブ処理を終了し、「候補施設名抽出処理」のサブフローチャートに戻り、Ｓ１２０の処理に移行する。
【００７６】
［キー表示処理］
次に、上記Ｓ１２１でＣＰＵ４１が実行する「キー表示処理」のサブ処理について図７に基づいて説明する。
図７に示すように、Ｓ３１１において、ＣＰＵ４１は、上記Ｓ１２０でＲＡＭ４２に記憶した候補件数を読み出し、検索語入力画面６１の件数表示部６７に表示する。例えば、図８に示すように、ＣＰＵ４１は、ＲＡＭ４２から読み出した候補件数が「３０５」の場合には、件数表示部６７に「３０５件」と表示する。
【００７７】
そして、Ｓ３１２において、ＣＰＵ４１は、ＲＡＭ４２から「読み」の次文字データと利用者定義語の次文字データとを読み出す。
続いて、Ｓ３１３において、ＣＰＵ４１は、この読み出した次文字データが平仮名「あ〜ん」、小文字「あ〜ー」の全文字か否かを判定する判定処理を実行する。そして、この読み出した次文字データが平仮名「あ〜ん」、小文字「あ〜ー」の全文字であると判定した場合には（Ｓ３１３：ＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、当該サブ処理を終了して、「候補施設名抽出処理」のサブ処理に戻る。
【００７８】
一方、この読み出した次文字データが平仮名「あ〜ん」、小文字「あ〜ー」の全文字でないと判定した場合には（Ｓ３１３：ＮＯ）、ＣＰＵ４１は、この次文字データを読み出し、５０音キー６２から検索語の次に入力できない文字を抽出して、ＲＡＭ４２に記憶する。そして、ＣＰＵ４１は、これら入力できない文字に対応する５０音キー６２の文字ボタンの枠や枠内の文字を灰色等や透明度を高くし、通常表示状態よりトーンダウンして表示後、当該サブ処理を終了して、「候補施設名抽出処理」のサブ処理に戻る。
【００７９】
例えば、図１１に示すように、検索語として「まるえ」が入力された場合には、「読み」の次文字データが記憶されておらず、利用者定義語の次文字データとして「い」だけがＲＡＭ４２に記憶されている場合には、ＣＰＵ４１は、５０音キー６２の「い」のキー以外の各キーをトーンダウン表示する。また、件数表示部６７に「３件」を表示する。つまり、５０音キー６２の「い」以外は入力できないことが表示されている。
【００８０】
そして、図１２に示すように、５０音キー６２の「い」のキーが押下されて完了ボタン６９が押下された場合には、ＣＰＵ４１は、液晶ディスプレイ１５に検索結果表示画面７１を表示し、各検索結果表示欄７２に利用者定義語「まるえい」に対応する登録名称「さーくるえい」と前方一致するキーワードを有する候補施設名（地点情報）「サークルエイ岡崎店」、「サークルエイ刈谷店」、「サークルエイ美合店」を表示する。また、件数表示部７３には、候補施設名の件数「３件」が表示される。
【００８１】
また、ユーザが、各検索結果表示欄７２の候補施設名（地点情報）を押下して選択すると、ＣＰＵ４１は、当該施設を目的地に設定して経路探索を行い、推奨経路を地図上に表示する。また、当該施設に関する施設情報（例えば、営業時間、料金等である。）を表示する。また、各検索結果表示欄７２の左側には、検索結果表示欄７２の施設の名称を１件ずつスクロールダウン、スクロールアップするための前ボタン７４、次ボタン７５と、検索結果表示欄７２の施設の名称を５件ずつスクロールダウン、スクロールアップするための各頁ボタン７６、７７とが表示されている。
【００８２】
以上詳細に説明した通り、本実施例に係るナビゲーション装置１では、施設名データテーブル５１に検索対象となる目的地を表す複数の施設名を記憶すると共に、該施設名の読みを複数のキーワードに区切って記憶している。また、利用者定義語データテーブル５２にユーザによって登録された利用者定義語及び該利用者定義語に対応する登録名称を記憶している。
【００８３】
そして、ＣＰＵ４１は、入力された検索語と前方一致するキーワードを有する施設名の読みに対応する「施設名」を施設名データテーブル５１から検索して候補施設名として取得する。また、ＣＰＵ４１は、入力された検索語と前方一致する利用者定義語を利用者定義語データテーブル５２から抽出し、この抽出された利用者定義語に対応する登録名称と前方一致するキーワードを有する施設名を施設名データテーブル５１から検索して候補施設名として取得する。
【００８４】
これにより、ＣＰＵ４１は、入力された検索語と前方一致するキーワードを有する施設名と、この入力された検索語と前方一致する利用者定義語に対応する登録名称をキーワードに有する施設名とを検索して、リスト表示することが可能となる。また、検索語として利用者定義語が入力された場合には、ＣＰＵ４１は、この入力された検索語に対応する登録名称をキーワードに有する施設名を抽出するため、ユーザの登録した利用者定義語を検索語として入力しても、目的の施設名を迅速に探すことが可能となる
【００８５】
また、入力された検索語と前方一致するキーワードを有する施設名から取得された該検索語の次に選択して入力可能な次文字と、この検索語と前方一致する利用者定義語から取得された該検索語の次に選択して入力可能な次文字、又は候補施設名から取得された該利用者定義語に対応する登録名称の次に選択して入力可能な次文字と、を識別可能に表示することができる。従って、ユーザは、施設名を構成するキーワードと、施設名を表す利用者定義語とを検索語として正確に、且つ、迅速に入力することが可能となる。
【００８６】
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【００８７】
１ ナビゲーション装置
１４ 操作部
１５ 液晶ディスプレイ
１８ タッチパネル
２７ 施設名ＤＢ
４１ ＣＰＵ
４２ ＲＡＭ
４３ ＲＯＭ
５１ 施設名データテーブル
５２ 利用者定義語データテーブル
６１ 検索語入力画面
６２ ５０音キー
６９ 完了ボタン
７１ 検索結果表示画面
【技術分野】
【０００１】
本発明は、入力された検索語に基づいて地点情報を検索する地点検索装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来より、入力された検索語に基づいて地点情報を検索する技術に関し種々提案されている。
例えば、目的地データに関連する略語等の関連語と、この関連語に対応付けられた目的地データを総称する総称語とを記憶すると共に、各総称語と目的地データとを対応付けて記憶する曖昧辞書を使用する。そして、入力された検索語と完全一致した関連語を抽出し、関連語から総称語、総称語から候補施設名を絞り込んで抽出し、通常検索で絞り込んだ候補施設名と共にリスト表示するように構成されたナビゲーション装置がある（例えば、特許文献１参照。）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００９−１５０７８８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、前記した特許文献１に記載されたナビゲーション装置では、曖昧辞書にユーザが定義した新規関連語とこの新規関連語に対応付けられた総称語とを登録できるようにした場合には、ユーザの利用状態に合わせて新規関連語の入力可否を行うと、ユーザの意図に反して新規関連語を検索語として入力できなくなったり、該当しない場合でも入力できたりする虞がある。
【０００５】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、ユーザの登録した利用者定義語を検索語として正確に、且つ、迅速に入力でき、目的の施設名を迅速に探すことができる地点検索装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
前記目的を達成するため請求項１に係る地点検索装置は、検索対象となる目的地を表す複数の施設名をそれぞれ複数のキーワードに区切って記憶する施設名記憶手段と、ユーザによって登録された利用者定義語及び該利用者定義語に対応する登録名称を記憶する定義語記憶手段と、検索語を入力するための入力画面を表示する入力画面表示手段と、前記入力画面を介して検索語を入力する入力手段と、前記入力手段によって入力された検索語と前方一致する前記利用者定義語を抽出する定義語抽出手段と、前記施設名記憶手段に記憶されている各施設名から前記入力手段によって入力された検索語と前方一致するキーワードを有する候補施設名を検索すると共に、前記定義語抽出手段によって抽出された利用者定義語に対応する登録名称と前方一致するキーワードを有する候補施設名を検索する検索手段と、前記検索手段によって前記検索語と前方一致するキーワードを有する候補施設名が抽出された場合には、該候補施設名から該検索語の次に選択して入力可能な次文字を取得する第１の次文字取得手段と、前記検索手段によって前記登録名称と前方一致するキーワードを有する候補施設名が抽出された場合には、前記定義語抽出手段によって抽出された利用者定義語と前記検索語との文字数が一致するときには、該候補施設名から該登録名称の次に選択して入力可能な次文字を取得し、また、前記定義語抽出手段によって抽出された利用者定義語と前記検索語との文字数が一致しないときには、該登録名称に対応する前記利用者定義語から該検索語の次に選択して入力可能な次文字を取得する第２の次文字取得手段と、を備え、前記入力画面表示手段は、前記第１の次文字取得手段及び前記第２の次文字取得手段によって取得された前記検索語の次に入力可能な次文字を識別可能に表示することを特徴とする。
【０００７】
また、請求項２に係る地点検索装置は、請求項１に記載の地点検索装置において、前記登録名称は、前記施設名を区切った複数のキーワードのうちのいずれかのキーワードであることを特徴とする。
【発明の効果】
【０００８】
前記構成を有する請求項１に係る地点検索装置では、検索対象となる目的地を表す複数の施設名を、複数のキーワードに区切って記憶している。また、ユーザによって登録された利用者定義語及び該利用者定義語に対応する登録名称を記憶している。そして、検索語と前方一致するキーワードを有する候補施設名を検索する。また、入力された検索語と前方一致する利用者定義語を抽出し、この抽出された利用者定義語に対応する登録名称と前方一致するキーワードを有する候補施設名を検索する。
【０００９】
これにより、入力された検索語と前方一致するキーワードを有する施設名と、この入力された検索語と前方一致する利用者定義語に対応する登録名称をキーワードに有する施設名とを抽出して、リスト表示することが可能となる。また、検索語として利用者定義語が入力された場合には、この入力された検索語に対応する登録名称をキーワードに有する施設名を抽出するため、ユーザの登録した利用者定義語を検索語として入力しても、目的の施設名を迅速に探すことが可能となる
【００１０】
また、入力された検索語と前方一致するキーワードを有する候補施設名から取得された該検索語の次に選択して入力可能な次文字と、この検索語と前方一致する利用者定義語から取得された該検索語の次に選択して入力可能な次文字、又は候補施設名から取得された該利用者定義語に対応する登録名称の次に選択して入力可能な次文字と、を識別可能に表示することができる。従って、ユーザは、施設名を構成するキーワードと、施設名を表す利用者定義語とを検索語として正確に、且つ、迅速に入力することが可能となる。
【００１１】
また、請求項２に係る地点検索装置では、登録名称は、施設名を区切った複数のキーワードのうちのいずれかのキーワードであるため、ユーザは、施設名を構成する何れかのキーワードを連想できるワードを容易に利用者定義語として選択し、登録名称と共に登録することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】本実施例に係るナビゲーション装置を示したブロック図である。
【図２】施設名ＤＢに格納された施設名データテーブルの一例を示す図である。
【図３】施設名ＤＢに格納された利用者定義語データテーブルの一例を示す図である。
【図４】入力された検索語に基づいて地点情報を検索してリスト表示する「地点情報表示処理」を示すフローチャートである。
【図５】図４の「候補施設名抽出処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図６】図５の「利用者定義語検索処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図７】図５の「キー表示処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図８】検索語を入力する検索語入力画面の一例を示す図である。
【図９】入力された検索語に対して取得された次文字データを説明する説明図である。
【図１０】入力された検索語に対して取得された次文字データを説明する説明図である。
【図１１】入力キーをトーンダウン表示した検索語入力画面の一例を示す図である。
【図１２】図１１の完了ボタンを押下した検索結果表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００１３】
以下、本発明に係る地点検索装置をナビゲーション装置について具体化した一実施例に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【００１４】
［ナビゲーション装置の概略構成］
先ず、本実施例に係るナビゲーション装置の概略構成について図１に基づいて説明する。図１は本実施例に係るナビゲーション装置１を示したブロック図である。
図１に示すように、本実施例に係るナビゲーション装置１は、自車の現在位置（以下、「自車位置」という。）等を検出する現在地検出処理部１１と、各種のデータが記録されたデータ記録部１２と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーション制御部１３と、操作者からの操作を受け付ける操作部１４と、操作者に対して地図等の情報を表示する液晶ディスプレイ１５と、経路案内等に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ１６と、不図示の道路交通情報センタや地図情報配信センタ等との間で携帯電話網等を介して通信を行う通信装置１７と、液晶ディスプレイ１５の表面に装着されたタッチパネル１８とから構成されている。また、ナビゲーション制御部１３には自車の走行速度を検出する車速センサ２１が接続されている。
【００１５】
以下に、ナビゲーション装置１を構成する各構成要素について説明すると、現在地検出処理部１１は、ＧＰＳ３１、方位センサ３２、距離センサ３３等からなり、自車位置、自車の向きを表す自車方位、走行距離等を検出することが可能となっている。
【００１６】
また、データ記録部１２は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク（図示せず）と、ハードディスクに記憶された地図情報データベース（地図情報ＤＢ）２５、施設名データベース（施設名ＤＢ）２７及び所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバ等を備えている。
【００１７】
また、地図情報ＤＢ２５には、ナビゲーション装置１の走行案内や経路探索に使用されるナビ地図情報２６が格納されている。ここで、ナビ地図情報２６は、経路案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されており、例えば、各新設道路を特定するための新設道路情報、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、ノード点に関するノードデータ、施設の一種である道路（リンク）に関するリンクデータ、経路を探索するための探索データ、施設の一種である店舗等のＰＯＩ（Point of Interest）に関する店舗データ、地点を検索するための検索データ等から構成されている。
【００１８】
尚、店舗データには、各地域のホテル、病院、ガソリンスタンド、駐車場、駅、空港、フェリー乗り場等のＰＯＩに関する名称や住所、電話番号等に加えて、後述の検索結果表示画面７１（図１２参照）にリスト表示する表示優先度のデータをＰＯＩを特定するＩＤとともに記憶するようにしてもよい。例えば、表示優先度は、「８８」や「２５６」等の数値で表され、数値の大きいものほど優先度が高くなる。また、地図情報ＤＢ２５の内容は、不図示の地図情報配信センタから通信装置１７を介して配信された更新情報をダウンロードすることによって更新される。
【００１９】
また、施設名ＤＢ２７には、後述の施設名及び該施設名の読みを所定文字数（本実施例では、１文字である。）の分割文字列に関連付けて分割単位毎に記憶する施設名データテーブル５１（図２参照）が格納されている。また、施設名ＤＢ２７には、後述のユーザによって登録された利用者定義語及び該利用者定義語に対応する登録名称を記憶する利用者定義語データテーブル５２(図３参照)が格納されている。
【００２０】
また、図１に示すように、ナビゲーション装置１を構成するナビゲーション制御部１３は、ナビゲーション装置１の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのＣＰＵ４１、並びにＣＰＵ４１が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるＲＡＭ４２、制御用のプログラム等が記憶されたＲＯＭ４３、ＲＯＭ４３から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ４４等の内部記憶装置や、時間を計測するタイマ４５等を備えている。
【００２１】
また、ＲＯＭ４３には、後述の５０音キー６２（図８参照）から入力された検索語に基づいて地点情報を検索してリスト表示する地点情報表示処理のプログラム(図４参照)等が記憶されている。
更に、前記ナビゲーション制御部１３には、操作部１４、液晶ディスプレイ１５、スピーカ１６、通信装置１７、タッチパネル１８の各周辺装置（アクチュエータ）が電気的に接続されている。
【００２２】
この操作部１４は、走行開始時の現在地を修正し、案内開始地点としての出発地及び案内終了地点としての目的地を入力する際や施設に関する情報の検索を行う場合等に操作され、各種のキーや複数の操作スイッチから構成される。また、ユーザは操作部１４を構成する利用者定義語ボタン(不図示)を押下することによって、５０音キー６２からユーザが定義した利用者定義語と、この利用者定義語によって表される施設名や該施設名のキーワードを登録名称として入力し、利用者定義語データテーブル５２に登録することができる。そして、ナビゲーション制御部１３は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。
【００２３】
また、液晶ディスプレイ１５には、現在走行中の地図情報、後述の検索語入力画面６１(図８参照)、検索した施設の名称をリスト表示する検索結果表示画面７１、操作案内、操作メニュー、キーの案内、現在地から目的地までの推奨経路、推奨経路に沿った案内情報、交通情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。
【００２４】
また、スピーカ１６は、ナビゲーション制御部１３からの指示に基づいて、推奨経路に沿った走行を案内する音声ガイダンス等を出力する。ここで、案内される音声ガイダンスとしては、例えば、「２００ｍ先、○○交差点を右方向です。」等がある。
【００２５】
また、通信装置１７は、地図情報配信センタと通信を行う携帯電話網等による通信手段であり、地図情報配信センタとの間で最もバージョンの新しい更新地図情報等の送受信を行う。また、通信装置１７は地図情報配信センタに加えて、道路交通情報センタ等から送信された渋滞情報やサービスエリアの混雑状況等の各情報から成る交通情報を受信する。
【００２６】
また、タッチパネル１８は、液晶ディスプレイ１５の表面部に装着された透明なパネル状のタッチスイッチであり、液晶ディスプレイ１５の画面に表示されたボタンや地図上を押下することによって各種指示コマンドを入力することが可能に構成されている。尚、タッチパネル１８は、液晶ディスプレイ１５の画面を直接押下する光センサ液晶方式等で構成してもよい。
【００２７】
ここで、施設名ＤＢ２７に格納される施設名データテーブル５１について図２に基づいて説明する。
図２に示すように、施設名データテーブル５１は、「分割単位」と、施設名の読みを記憶する「読み」と、「施設名」とから構成されている。この「分割単位」には、施設名の読みを構成するキーワードと前方一致する平仮名が、５０音順に１文字ずつ記憶されている。ここで、キーワードは、意味を成す単位で構成された読みの文字列である。
【００２８】
尚、「分割単位」には、例えば「ああ」、「あい」、「あう」、・・・や、「あああ」、「ああい」、「ああう」・・・等、５０音順に２文字以上ずつ記憶するようにしてもよい。また、「分割単位」の一部区間だけ、例えば、・・・「お」、「かあ」、「かい」、・・・「かん」、「き」、「く」・・等、５０音順に２文字以上ずつ記憶するようにしてもよい。
【００２９】
また、「読み」には、各「分割単位」に記憶される平仮名と前方一致するキーワードを含む施設名の読みが記憶されている。また、施設名の読みは、キーワード毎に区切り文字（例えば「／」である。）で区切られて記憶されている。例えば、施設名の読みが「さーくるじぇい／おかざき／みあいてん」では、「さーくるじぇい」、「おかざき」、「みあいてん」が、施設名の読みのキーワードとして「読み」に記憶されている。従って、施設名の読みの「さーくるじぇい／おかざき／みあいてん」は、施設名データテーブル５１の「分割単位」の各平仮名「お」、「さ」、「み」に対応する「読み」にそれぞれ記憶される。
【００３０】
また、「施設名」には、検索対象となる目的地を表す施設名が、「読み」に記憶された施設名の読みに対応して記憶されている。例えば、施設名「サークルジェイ岡崎美合店」が、施設名の読みの「さーくるじぇい／おかざき／みあいてん」に対応して記憶されている。従って、施設名「サークルジェイ岡崎美合店」は、施設名データテーブル５１の「分割単位」の各平仮名「お」、「さ」、「み」内の「読み」の「さーくるじぇい／おかざき／みあいてん」に対応する「施設名」にそれぞれ記憶される。
【００３１】
これにより、施設名データテーブル５１の「分割単位」間では「施設名」に記憶された施設名の重複はあるが、各「分割単位」内においては、「施設名」に記憶された施設名の重複は無く、１つの施設名だけが記憶されている。従って、施設名データテーブル５１の「分割単位」間では「読み」に記憶された施設名の読みの重複はあるが、各「分割単位」内においては、「読み」に記憶された施設名の読みの重複は無く、１つの施設名の読みだけが記憶されている。
【００３２】
また、例えば、施設名の読みが「のうきょう／のーむ」のように、各キーワード「のうきょう」、「のーむ」の前方１文字の読みが一致する場合には、施設名データテーブル５１の「分割単位」の「の」に対応する「読み」だけに、「のうきょう／のーむ」が記憶されると共に、「分割単位」の「の」に対応する「施設名」だけに「農協ノーム」が記憶される。
【００３３】
これにより、施設名の読みを構成する複数のキーワードの前方１文字目が一致する場合には、施設名データテーブル５１の「分割単位」間における「読み」及び「施設名」の重複記憶を削減することが可能となり、施設データテーブル５１のデータ容量の削減化を図ることができる。また、各「分割単位」毎の「読み」と「施設名」との合計データ容量を所定データ容量以下（例えば、１メガバイト〜１０メガバイト以下である。）に設定することが可能となる。
【００３４】
次に、施設名ＤＢ２７に格納される利用者定義語データテーブル５２について図３に基づいて説明する。
図３に示すように、利用者定義語データテーブル５２は、ユーザが定義した利用者定義語を記憶する「利用者定義語」と、ユーザが登録した利用者定義語によって表される施設名や該施設名のキーワード等の登録名称を記憶する「登録名称」とから構成されている。
【００３５】
例えば、ユーザが施設名の「サークルエイ岡崎店」、「サークルエイ刈谷店」、「サークルエイ美合店」の「サークルエイ」を表す利用者定義語として「まるえい」を５０音キー６２から入力し、また、この「サークルエイ」の読み「さーくるえい」を登録名称として５０音キー６２から入力した場合には、利用者定義語データテーブル５２の「利用者定義語」に「まるえい」が記憶される。また、利用者定義語データテーブル５２の「利用者定義語」の「まるえい」に対応する「登録名称」として「さーくるえい」が記憶される。
【００３６】
従って、ユーザは利用者定義語データテーブル５２に、ユーザが自由に定義した「利用者定義語」と、この利用者定義語によって表される施設名や該施設名のキーワード等の「登録名称」を操作部１４を介して登録することができる。また、後述のように、ユーザは操作部１４を介して自身の登録した利用者定義語を検索語として入力することによって、希望する目的地を表す施設名をリスト表示することが可能となる。
【００３７】
［地点情報表示処理］
次に、上記のように構成されたナビゲーション装置１のＣＰＵ４１が実行する処理であって、５０音キー６２から入力された検索語に基づいて地点情報を検索してリスト表示する「地点情報表示処理」について図４乃至図１２に基づいて説明する。
【００３８】
図４はＣＰＵ４１が実行する処理であって、入力された検索語に基づいて地点情報を検索してリスト表示する「地点情報表示処理」を示すフローチャートである。尚、図４にフローチャートで示されるプログラムは、操作部１４の不図示の目的地設定ボタンが押下された場合に、ＣＰＵ４１により実行される。
【００３９】
図４に示すように、先ず、ステップ（以下、Ｓと略記する）１１において、ＣＰＵ４１は、液晶ディスプレイ１５の画面に、地点情報として目的地の住所や施設に関する名称等を検索するための検索語を入力する検索語入力画面６１を表示する。
ここで、検索語入力画面６１の一例について図８に基づいて説明する。図８に示すように、検索語入力画面６１には、５０音キー６２、入力文字表示部６３、修正ボタン６６、件数表示部６７、戻るボタン６８、完了ボタン６９が表示される。
【００４０】
この入力文字表示部６３には、５０音キー６２によって入力された入力文字が表示される。また、修正ボタン６６を押下する毎に、入力文字表示部６３に表示されている文字列の最終入力文字を１文字ずつ削除することができる。また、戻るボタン６８を押下することによって、最後の操作の前の状態に戻すことができる。
【００４１】
また、件数表示部６７には、後述のように入力文字表示部６３に表示される文字列と前方一致するキーワードを有する施設名の件数が表示される。更に、完了ボタン６９を押下することによって、入力文字表示部６３に表示されている文字列を検索語として、地点情報としての施設に関する名称等を検索してリスト表示するように指示することができる。
【００４２】
続いて、図４に示すように、Ｓ１２において、ＣＰＵ４１は、５０音キー６２が押下されたか否か、つまり、５０音キー６２から検索語が入力されたか否かを判定する判定処理を実行する。そして、５０音キー６２が押下されたと判定した場合には(Ｓ１２：ＹＥＳ)、ＣＰＵ４１は、５０音キー６２から入力された入力文字を入力文字表示部６３に表示すると共に、入力文字表示部６３に表示している文字列を検索語としてＲＡＭ４２に記憶後、Ｓ１３の処理に移行する。
【００４３】
Ｓ１３において、ＣＰＵ４１は、入力文字表示部６３に表示されている文字列を検索語として、施設名データテーブル５１に記憶された施設名から目的地候補である候補施設名を抽出する後述の「候補施設名抽出処理」のサブ処理（図５参照）を実行後、再度、Ｓ１２以降の処理を実行する。
【００４４】
一方、５０音キー６２が押下されていないと判定した場合には(Ｓ１２：ＮＯ)、ＣＰＵ４１は、Ｓ１４の処理に移行する。Ｓ１４において、ＣＰＵ４１は、完了ボタン６９が押下されたか否かを判定する判定処理を実行する。そして、完了ボタン６９が押下されていないと判定した場合には（Ｓ１４：ＮＯ）、ＣＰＵ４１は、Ｓ１５の処理に移行する。
【００４５】
Ｓ１５において、ＣＰＵ４１は、所定時間内に（例えば、約０．５秒以内である。）修正ボタン６６又は戻るボタン６８が押下されたか否かを判定する判定処理を実行する。そして、所定時間内に修正ボタン６６が押下されたと判定した場合には、ＣＰＵ４１は、入力文字表示部６３に表示されている文字列の最終入力文字を１文字削除した後、再度、Ｓ１２以降の処理を実行する。
【００４６】
また、所定時間内に戻るボタン６８が押下されたと判定した場合には、ＣＰＵ４１は、最後の操作の前の状態に戻した後、再度、Ｓ１２以降の処理を実行する。更に、所定時間内に修正ボタン６６及び戻るボタン６８が押下されなかったと判定した場合には、ＣＰＵ４１は、再度、Ｓ１２以降の処理を実行する。
【００４７】
一方、完了ボタン６９が押下されたと判定した場合には（Ｓ１４：ＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、Ｓ１６の処理に移行する。Ｓ１６において、ＣＰＵ４１は、上記Ｓ１３で抽出された候補施設名をＲＡＭ４２から読み出して一覧表示すると共に、候補施設名の件数を表示後（図１２参照）、当該処理を終了する。
【００４８】
［候補施設名抽出処理］
次に、上記Ｓ１３で実行する「候補施設名抽出処理」のサブ処理について図５に基づいて説明する。
図５に示すように、Ｓ１１１において、ＣＰＵ４１は、入力文字表示部６３に表示されている検索語をＲＡＭ４２から読み出す。
【００４９】
そして、Ｓ１１２において、ＣＰＵ４１は、当該検索語と前方一致する平仮名が記憶された施設名データテーブル５１の「分割単位」を、候補施設名を抽出する「分割単位」として特定する。例えば、ＣＰＵ４１は、検索語が「まる」の場合には、この検索語「まる」と前方一致する平仮名「ま」が記憶された施設名データテーブル５１の「分割単位」を、候補施設名を抽出する「分割単位」として特定する。
【００５０】
続いて、Ｓ１１３において、ＣＰＵ４１は、検索語をＲＡＭ４２から読み出すと共に、候補施設名を抽出する「分割単位」に記憶された平仮名を読み出す。そして、ＣＰＵ４１は、検索語の文字数、つまり、入力文字数が、この「分割単位」に記憶された平仮名の文字数より多いか否か、つまり、１文字よりも多いか否かを判定する判定処理を実行する。
【００５１】
そして、検索語の文字数が、候補施設名を抽出する「分割単位」に記憶された平仮名の文字数以下、つまり、検索語の文字数が１文字であると判定した場合には（Ｓ１１３：ＮＯ）、ＣＰＵ４１は、Ｓ１１４の処理に移行する。Ｓ１１４において、ＣＰＵ４１は、検索語と前方一致する平仮名が記憶された「分割単位」内の「施設名」の全施設名を施設名データテーブル５１から読み出し、目的地候補である候補施設名としてＲＡＭ４２に記憶する。
【００５２】
その後、Ｓ１１５において、ＣＰＵ４１は、５０音キー６２から「あ〜ん」、小文字「あ〜ー」を検索語の次に選択して入力可能な「読み」の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶後、後述のＳ１１９の処理に移行する。例えば、図８に示すように、検索語として入力された入力文字が「ま」の１文字の場合には、図９に示すように、ＣＰＵ４１は、次文字データとして「あ〜ん」、小文字「あ〜ー」を検索語の次に選択して入力可能な「読み」の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶する。
【００５３】
一方、検索語の文字数が、候補施設名を抽出する「分割単位」に記憶された平仮名の文字数より多い、つまり、検索語の文字数が２文字以上であると判定した場合には（Ｓ１１３：ＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、Ｓ１１６の処理に移行する。Ｓ１１６において、ＣＰＵ４１は、当該候補施設名を抽出する「分割単位」内の全施設名の「読み」を施設名データテーブル５１から順番に読み出す。
【００５４】
そして、ＣＰＵ４１は、この読み出した各施設名の読みを構成するキーワードの中に当該検索語と前方一致するキーワードがあるか否かを判定する判定処理を実行する、つまり、読み出した全施設名の「読み」の全文検索を行う。そして、ＣＰＵ４１は、読み出した施設名の読みを構成するキーワードの中に当該検索語と前方一致するキーワードがある場合には、この施設名の読みに対応する「施設名」を施設名データテーブル５１から読み出し、目的地候補である候補施設名としてＲＡＭ４２に順番に記憶する。
【００５５】
続いて、Ｓ１１７において、ＣＰＵ４１は、目的地候補である候補施設名がＲＡＭ４２に記憶されているか否か、つまり、当該検索語と前方一致するキーワードを施設名の読みに有する候補施設名がＲＡＭ４２に記憶されているか否かを判定する判定処理を実行する。
【００５６】
そして、目的地候補である候補施設名がＲＡＭ４２に記憶されていない、つまり、当該検索語と前方一致するキーワードを施設名の読みに有する候補施設名がＲＡＭ４２に記憶されていないと判定された場合には（Ｓ１１７：ＮＯ）、ＣＰＵ４１は、後述のＳ１１９の処理に移行する。
【００５７】
一方、目的地候補である候補施設名がＲＡＭ４２に記憶されている、つまり、当該検索語と前方一致するキーワードを施設名の読みに有する候補施設名がＲＡＭ４２に記憶されていると判定された場合には（Ｓ１１７：ＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、Ｓ１１８の処理に移行する。Ｓ１１８において、ＣＰＵ４１は、ＲＡＭ４２に記憶されている候補施設名を順番に読み出して、当該検索語と前方一致するキーワードから当該検索語の次に選択して入力可能な次文字を読み出し、「読み」の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶する。
【００５８】
例えば、図３及び図９に示すように、入力された検索語が「まる」で、候補施設名が「マルヘン岡崎店」の場合には、「読み」の次文字データとして「へ」を読み出し、「読み」の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶する。また、入力された検索語が「まるえ」の場合には、候補施設名が記憶されていないため、「読み」の次文字データは、ＲＡＭ４２に記憶されない。
【００５９】
また、例えば、図３及び図１０に示すように、入力された検索語が「おかざき＆まる」で、候補施設名が「マルヘン岡崎店」の場合には、「読み」の次文字データとして「へ」を読み出し、「読み」の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶する。また、入力された検索語が「おかざき＆まるえ」の場合には、候補施設名が施設名データテーブル５１に記憶されていないため、「読み」の次文字データは、ＲＡＭ４２に記憶されない。
【００６０】
続いて、Ｓ１１９において、ＣＰＵ４１は、後述の「利用者定義語検索処理」のサブ処理（図６参照）を実行する。
そして、Ｓ１２０において、ＣＰＵ４１は、ＲＡＭ４２から検索語によって検索した候補施設名と後述のように登録名称によって検索した候補施設名とを順番に読み出して件数をカウントし、候補件数としてＲＡＭ４２に記憶する。
その後、Ｓ１２１において、ＣＰＵ４１は、後述の「キー表示処理」のサブ処理（図７参照）を実行後、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻り、Ｓ１２の処理に移行する。
【００６１】
［利用者定義語検索処理］
次に、上記Ｓ１１９でＣＰＵ４１が実行する「利用者定義語検索処理」のサブ処理について図６に基づいて説明する。
図６に示すように、Ｓ２１１において、ＣＰＵ４１は、利用者定義語データテーブル５２の「利用者定義語」内の１番目に記憶された利用者定義語を読み出し、この利用者定義語が当該検索語と前方一致するか否かを判定する判定処理を実行する。
【００６２】
そして、この読み出した利用者定義語が当該検索語と前方一致しない場合には（Ｓ２１１：ＮＯ）、ＣＰＵ４１は、利用者定義語データテーブル５２の「利用者定義語」に次の順番の利用者定義語があるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、次の順番の利用者定義語があると判定した場合には、この次の順番の利用者定義語を読み出し、再度、Ｓ２１１以降の処理を実行する。一方、次の順番の利用者定義語が無いと判定した場合には、ＣＰＵ４１は、ループを終了して当該サブ処理を終了し、「候補施設名抽出処理」のサブフローチャートに戻り、Ｓ１２０の処理に移行する。
【００６３】
他方、この読み出した利用者定義語が当該検索語と前方一致する場合には（Ｓ２１１：ＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、Ｓ２１２の処理に移行する。Ｓ２１２において、ＣＰＵ４１は、利用者定義語データテーブル５２から検索語と前方一致した利用者定義語に対応する「登録名称」を読み出し、ＲＡＭ４２に記憶する。例えば、図３に示すように、当該検索語が「まる」で、１番目の利用者定義語が「まるえい」の場合には、利用者定義語が当該検索語と前方一致するため、この利用者定義語「まるえい」に対応する登録名称「さーくるえい」を読み出し、ＲＡＭ４２に記憶する。
【００６４】
そして、Ｓ２１３において、ＣＰＵ４１は、この読み出した「登録名称」と前方一致する平仮名が記憶された施設名データテーブル５１の「分割単位」を、候補施設名を抽出する「分割単位」として特定する。例えば、ＣＰＵ４１は、登録名称が「さーくるえい」の場合には、この登録名称「さーくるえい」と前方一致する平仮名「さ」が記憶された施設名データテーブル５１の「分割単位」を、候補施設名を抽出する「分割単位」として特定する。
【００６５】
その後、Ｓ２１４において、ＣＰＵ４１は、当該候補施設名を抽出する「分割単位」内の全施設名の「読み」を施設名データテーブル５１から順番に読み出す。そして、ＣＰＵ４１は、この読み出した各施設名の読みを構成するキーワードの中に当該登録名称と前方一致するキーワードがあるか否かを判定する判定処理を実行する、つまり、読み出した全施設名の「読み」の全文検索を行う。
【００６６】
そして、ＣＰＵ４１は、読み出した施設名の読みを構成するキーワードの中に当該登録名称と前方一致するキーワードがある場合には、この施設名の読みに対応する「施設名」を施設名データテーブル５１から読み出し、登録名称と前方一致するキーワードを読みに有する候補施設名としてＲＡＭ４２に順番に記憶する。
【００６７】
例えば、登録名称が「さーくるえい」の場合には、ＣＰＵ４１は、施設名データテーブル５１の平仮名「さ」が記憶された「分割単位」内の「読み」の全文検索を行い、読み「さーくるえい／おかざきてん」、「さーくるえい／かりやてん」、「さーくるえい／みあいてん」のキーワード「さーくるえい」が当該登録名称と前方一致する。そして、ＣＰＵ４１は、この読み「さーくるえい／おかざきてん」、「さーくるえい／かりやてん」、「さーくるえい／みあいてん」に対応する「施設名」の「サークルエイ岡崎店」、「サークルエイ刈谷店」、「サークルエイ美合店」を登録名称と前方一致するキーワードを読みに有する候補施設名としてＲＡＭ４２に記憶する。
【００６８】
続いて、Ｓ２１５において、ＣＰＵ４１は、当該登録名称と前方一致するキーワードを読みに有する候補施設名がＲＡＭ４２に記憶されているか否かを判定する判定処理を実行する。そして、当該登録名称と前方一致するキーワードを読みに有する候補施設名がＲＡＭ４２に記憶されていない場合には（Ｓ２１５：ＮＯ）、ＣＰＵ４１は、利用者定義語データテーブル５２の「利用者定義語」に次の順番の利用者定義語があるか否かを判定する判定処理を実行する。
【００６９】
そして、次の順番の利用者定義語があると判定した場合には、この次の順番の利用者定義語を読み出し、再度、Ｓ２１１以降の処理を実行する。一方、次の順番の利用者定義語が無いと判定した場合には、ＣＰＵ４１は、ループを終了して当該サブ処理を終了し、「候補施設名抽出処理」のサブフローチャートに戻り、Ｓ１２０の処理に移行する。
【００７０】
他方、当該登録名称と前方一致するキーワードを読みに有する候補施設名がＲＡＭ４２に記憶されている場合には（Ｓ２１５：ＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、Ｓ２１６の処理に移行する。Ｓ２１６において、ＣＰＵ４１は、検索語と当該利用者定義語との文字数が一致するか否か、つまり、同じ文字数か否かを判定する判定処理を実行する。そして、検索語と当該利用者定義語との文字数が一致しない場合、つまり、検索語の文字数が当該利用者定義語の文字数よりも少ない場合には（Ｓ２１６：ＮＯ）、ＣＰＵ４１は、Ｓ２１７の処理に移行する。
【００７１】
Ｓ２１７において、ＣＰＵ４１は、当該利用者定義語から検索語の次に選択して入力可能な次文字を読み出し、利用者定義語の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶する。
一方、検索語と当該利用者定義語との文字数が一致する場合、つまり、検索語の文字数が当該利用者定義語の文字数と同じ場合には（Ｓ２１６：ＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、Ｓ２１８の処理に移行する。Ｓ２１８において、ＣＰＵ４１は、当該登録名称と前方一致するキーワードを読みに有する候補施設名から登録名称の次に選択して入力可能な次文字を読み出し、「読み」の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶する。
【００７２】
例えば、図３及び図９に示すように、入力された検索語が「まる」で、利用者定義語が「まるえい」の場合には、利用者定義語の次文字データとして「え」を読み出し、利用者定義語の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶する。また、入力された検索語が「まるえ」で、利用者定義語が「まるえい」の場合には、利用者定義語の次文字データとして「い」を読み出し、利用者定義語の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶する。
【００７３】
また、例えば、図３及び図１０に示すように、入力された検索語が「おかざき＆まる」の場合には、検索語「おかざき」と前方一致するキーワードを読みに有し、且つ、登録名称「さーくるえい」と前方一致するキーワードを読みに有する候補施設名が、施設名データテーブル５１に記憶されていないため、利用者定義語の次文字データは、ＲＡＭ４２に記憶されない。
【００７４】
また、例えば、図２及び図３に示すように、入力された検索語が「まるえい」で、利用者定義語が「まるえい」の場合には、検索語と利用者定義語との文字数が一致する、つまり、文字数が同じため、登録名称「さーくるえい」と前方一致するキーワードを有する各候補施設名「サークルエイ岡崎店」、「サークルエイ刈谷店」、「サークルエイ美合店」の「読み」から登録名称「さーくるえい」の次に選択して入力可能な次文字「お」、「か」、「み」を読み出し、「読み」の次文字データとしてＲＡＭ４２に記憶する。
【００７５】
その後、ＣＰＵ４１は、利用者定義語データテーブル５２の「利用者定義語」に次の順番の利用者定義語があるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、次の順番の利用者定義語があると判定した場合には、この次の順番の利用者定義語を読み出し、再度、Ｓ２１１以降の処理を実行する。一方、次の順番の利用者定義語が無いと判定した場合には、ＣＰＵ４１は、ループを終了して当該サブ処理を終了し、「候補施設名抽出処理」のサブフローチャートに戻り、Ｓ１２０の処理に移行する。
【００７６】
［キー表示処理］
次に、上記Ｓ１２１でＣＰＵ４１が実行する「キー表示処理」のサブ処理について図７に基づいて説明する。
図７に示すように、Ｓ３１１において、ＣＰＵ４１は、上記Ｓ１２０でＲＡＭ４２に記憶した候補件数を読み出し、検索語入力画面６１の件数表示部６７に表示する。例えば、図８に示すように、ＣＰＵ４１は、ＲＡＭ４２から読み出した候補件数が「３０５」の場合には、件数表示部６７に「３０５件」と表示する。
【００７７】
そして、Ｓ３１２において、ＣＰＵ４１は、ＲＡＭ４２から「読み」の次文字データと利用者定義語の次文字データとを読み出す。
続いて、Ｓ３１３において、ＣＰＵ４１は、この読み出した次文字データが平仮名「あ〜ん」、小文字「あ〜ー」の全文字か否かを判定する判定処理を実行する。そして、この読み出した次文字データが平仮名「あ〜ん」、小文字「あ〜ー」の全文字であると判定した場合には（Ｓ３１３：ＹＥＳ）、ＣＰＵ４１は、当該サブ処理を終了して、「候補施設名抽出処理」のサブ処理に戻る。
【００７８】
一方、この読み出した次文字データが平仮名「あ〜ん」、小文字「あ〜ー」の全文字でないと判定した場合には（Ｓ３１３：ＮＯ）、ＣＰＵ４１は、この次文字データを読み出し、５０音キー６２から検索語の次に入力できない文字を抽出して、ＲＡＭ４２に記憶する。そして、ＣＰＵ４１は、これら入力できない文字に対応する５０音キー６２の文字ボタンの枠や枠内の文字を灰色等や透明度を高くし、通常表示状態よりトーンダウンして表示後、当該サブ処理を終了して、「候補施設名抽出処理」のサブ処理に戻る。
【００７９】
例えば、図１１に示すように、検索語として「まるえ」が入力された場合には、「読み」の次文字データが記憶されておらず、利用者定義語の次文字データとして「い」だけがＲＡＭ４２に記憶されている場合には、ＣＰＵ４１は、５０音キー６２の「い」のキー以外の各キーをトーンダウン表示する。また、件数表示部６７に「３件」を表示する。つまり、５０音キー６２の「い」以外は入力できないことが表示されている。
【００８０】
そして、図１２に示すように、５０音キー６２の「い」のキーが押下されて完了ボタン６９が押下された場合には、ＣＰＵ４１は、液晶ディスプレイ１５に検索結果表示画面７１を表示し、各検索結果表示欄７２に利用者定義語「まるえい」に対応する登録名称「さーくるえい」と前方一致するキーワードを有する候補施設名（地点情報）「サークルエイ岡崎店」、「サークルエイ刈谷店」、「サークルエイ美合店」を表示する。また、件数表示部７３には、候補施設名の件数「３件」が表示される。
【００８１】
また、ユーザが、各検索結果表示欄７２の候補施設名（地点情報）を押下して選択すると、ＣＰＵ４１は、当該施設を目的地に設定して経路探索を行い、推奨経路を地図上に表示する。また、当該施設に関する施設情報（例えば、営業時間、料金等である。）を表示する。また、各検索結果表示欄７２の左側には、検索結果表示欄７２の施設の名称を１件ずつスクロールダウン、スクロールアップするための前ボタン７４、次ボタン７５と、検索結果表示欄７２の施設の名称を５件ずつスクロールダウン、スクロールアップするための各頁ボタン７６、７７とが表示されている。
【００８２】
以上詳細に説明した通り、本実施例に係るナビゲーション装置１では、施設名データテーブル５１に検索対象となる目的地を表す複数の施設名を記憶すると共に、該施設名の読みを複数のキーワードに区切って記憶している。また、利用者定義語データテーブル５２にユーザによって登録された利用者定義語及び該利用者定義語に対応する登録名称を記憶している。
【００８３】
そして、ＣＰＵ４１は、入力された検索語と前方一致するキーワードを有する施設名の読みに対応する「施設名」を施設名データテーブル５１から検索して候補施設名として取得する。また、ＣＰＵ４１は、入力された検索語と前方一致する利用者定義語を利用者定義語データテーブル５２から抽出し、この抽出された利用者定義語に対応する登録名称と前方一致するキーワードを有する施設名を施設名データテーブル５１から検索して候補施設名として取得する。
【００８４】
これにより、ＣＰＵ４１は、入力された検索語と前方一致するキーワードを有する施設名と、この入力された検索語と前方一致する利用者定義語に対応する登録名称をキーワードに有する施設名とを検索して、リスト表示することが可能となる。また、検索語として利用者定義語が入力された場合には、ＣＰＵ４１は、この入力された検索語に対応する登録名称をキーワードに有する施設名を抽出するため、ユーザの登録した利用者定義語を検索語として入力しても、目的の施設名を迅速に探すことが可能となる
【００８５】
また、入力された検索語と前方一致するキーワードを有する施設名から取得された該検索語の次に選択して入力可能な次文字と、この検索語と前方一致する利用者定義語から取得された該検索語の次に選択して入力可能な次文字、又は候補施設名から取得された該利用者定義語に対応する登録名称の次に選択して入力可能な次文字と、を識別可能に表示することができる。従って、ユーザは、施設名を構成するキーワードと、施設名を表す利用者定義語とを検索語として正確に、且つ、迅速に入力することが可能となる。
【００８６】
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【００８７】
１ ナビゲーション装置
１４ 操作部
１５ 液晶ディスプレイ
１８ タッチパネル
２７ 施設名ＤＢ
４１ ＣＰＵ
４２ ＲＡＭ
４３ ＲＯＭ
５１ 施設名データテーブル
５２ 利用者定義語データテーブル
６１ 検索語入力画面
６２ ５０音キー
６９ 完了ボタン
７１ 検索結果表示画面
【特許請求の範囲】
【請求項１】
検索対象となる目的地を表す複数の施設名をそれぞれ複数のキーワードに区切って記憶する施設名記憶手段と、
ユーザによって登録された利用者定義語及び該利用者定義語に対応する登録名称を記憶する定義語記憶手段と、
検索語を入力するための入力画面を表示する入力画面表示手段と、
前記入力画面を介して検索語を入力する入力手段と、
前記入力手段によって入力された検索語と前方一致する前記利用者定義語を抽出する定義語抽出手段と、
前記施設名記憶手段に記憶されている各施設名から前記入力手段によって入力された検索語と前方一致するキーワードを有する候補施設名を検索すると共に、前記定義語抽出手段によって抽出された利用者定義語に対応する登録名称と前方一致するキーワードを有する候補施設名を検索する検索手段と、
前記検索手段によって前記検索語と前方一致するキーワードを有する候補施設名が抽出された場合には、該候補施設名から該検索語の次に選択して入力可能な次文字を取得する第１の次文字取得手段と、
前記検索手段によって前記登録名称と前方一致するキーワードを有する候補施設名が抽出された場合には、前記定義語抽出手段によって抽出された利用者定義語と前記検索語との文字数が一致するときには、該候補施設名から該登録名称の次に選択して入力可能な次文字を取得し、また、前記定義語抽出手段によって抽出された利用者定義語と前記検索語との文字数が一致しないときには、該登録名称に対応する前記利用者定義語から該検索語の次に選択して入力可能な次文字を取得する第２の次文字取得手段と、
を備え、
前記入力画面表示手段は、前記第１の次文字取得手段及び前記第２の次文字取得手段によって取得された前記検索語の次に入力可能な次文字を識別可能に表示することを特徴とする地点検索装置。
【請求項２】
前記登録名称は、前記施設名を区切った複数のキーワードのうちのいずれかのキーワードであることを特徴とする請求項１に記載の地点検索装置。
【請求項１】
検索対象となる目的地を表す複数の施設名をそれぞれ複数のキーワードに区切って記憶する施設名記憶手段と、
ユーザによって登録された利用者定義語及び該利用者定義語に対応する登録名称を記憶する定義語記憶手段と、
検索語を入力するための入力画面を表示する入力画面表示手段と、
前記入力画面を介して検索語を入力する入力手段と、
前記入力手段によって入力された検索語と前方一致する前記利用者定義語を抽出する定義語抽出手段と、
前記施設名記憶手段に記憶されている各施設名から前記入力手段によって入力された検索語と前方一致するキーワードを有する候補施設名を検索すると共に、前記定義語抽出手段によって抽出された利用者定義語に対応する登録名称と前方一致するキーワードを有する候補施設名を検索する検索手段と、
前記検索手段によって前記検索語と前方一致するキーワードを有する候補施設名が抽出された場合には、該候補施設名から該検索語の次に選択して入力可能な次文字を取得する第１の次文字取得手段と、
前記検索手段によって前記登録名称と前方一致するキーワードを有する候補施設名が抽出された場合には、前記定義語抽出手段によって抽出された利用者定義語と前記検索語との文字数が一致するときには、該候補施設名から該登録名称の次に選択して入力可能な次文字を取得し、また、前記定義語抽出手段によって抽出された利用者定義語と前記検索語との文字数が一致しないときには、該登録名称に対応する前記利用者定義語から該検索語の次に選択して入力可能な次文字を取得する第２の次文字取得手段と、
を備え、
前記入力画面表示手段は、前記第１の次文字取得手段及び前記第２の次文字取得手段によって取得された前記検索語の次に入力可能な次文字を識別可能に表示することを特徴とする地点検索装置。
【請求項２】
前記登録名称は、前記施設名を区切った複数のキーワードのうちのいずれかのキーワードであることを特徴とする請求項１に記載の地点検索装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【公開番号】特開２０１１−１９８２６４（Ｐ２０１１−１９８２６４Ａ）
【公開日】平成２３年１０月６日（２０１１．１０．６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−６６５８１（Ｐ２０１０−６６５８１）
【出願日】平成２２年３月２３日（２０１０．３．２３）
【出願人】（０００１００７６８）アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年１０月６日（２０１１．１０．６）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年３月２３日（２０１０．３．２３）
【出願人】（０００１００７６８）アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Ｆターム（参考）】
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