説明

基板の接続構造、基板セット、光センサアレイ装置及び基板を接続する方法

【課題】基板と基板との突き合わせ接続時に、2つの基板の間の相対的な位置がずれていても、2つの基板が電気的に接続される基板の接続構造を提供する。
【解決手段】本明細書に開示する基板の接続構造は、複数の第1電極15が配置された第1電極面12を有する第1基板11と、複数の第2電極16が配置された第2電極面14を有し、第2電極面14が第1電極面12と対向する第2基板13と、を備え、複数の第2電極16それぞれは、第2電極面14の中心C2を除いて、第1電極15と対向する第2電極面14上の位置に対して、第2電極面の中心C2とは反対の方向にずれて配置されており、複数の第2電極16それぞれは、対向する第1電極15とバンプ17を介して電気的に接続している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の接続構造、基板セット、光センサアレイ装置及び基板を接続する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、フリップチップボンディングを用いて基板と基板とを電気的に接続することが行われている。
【0003】
例えば、画像を撮像する光センサアレイ装置は、2次元状に複数の光センサが配置された光センサアレイ基板と、各光センサに駆動電力を供給して受光信号を読み取る駆動回路基板とを備える。そして、光センサアレイ装置では、光センサアレイ基板と駆動回路基板とが、フリップチップボンディングを用いて接続され得る。フリップチップボンディングは、例えば、ワイヤボンディングを用いる場合と比べて、省スペース化により光センサアレイ装置を小型することができる。
【0004】
図1(A)〜図1(C)は、従来のフリップチップボンディングにより2つの基板を接続する方法の各工程を示す図である。
【0005】
光センサアレイ基板111は、各光センサに駆動電力を供給するためのセンサ電極115を有する。センサ電極115は、光センサアレイ基板111のセンサ電極面112に配列している。また、センサ電極118上には、センサバンプ118が配置される。
【0006】
駆動回路基板113は、センサ電極115に駆動電力を供給するための駆動電極116を有する。駆動電極116は、対応するセンサ電極115と対向するように、駆動電極面114に配列している。また、駆動電極116上には、駆動バンプ119が配置される。
【0007】
そして、以下に説明するように、フリップチップボンディングでは、センサ電極面112と駆動電極面114とを対向させて、光センサアレイ基板111と駆動回路基板113とが突き合わせ接続される。
【0008】
まず、図1(A)に示すように、センサ電極面112と駆動電極面114とを対向させて、光センサアレイ基板111と駆動回路基板113とが配置される。また、駆動回路基板113に対する光センサアレイ基板111の平面方向の相対的な位置は、両基板に設けられた位置合わせのためのマーカ(図示せず)をそろえることにより調整される。
【0009】
次に、図1(B)に示すように、固定された駆動回路基板113に対して、光センサアレイ基板111を近づけて、対向するセンサバンプ118と駆動バンプ119とを接触させる。
【0010】
ここで、固定された駆動回路基板113に対する光センサアレイ基板111の平面方向の位置には誤差が生じる場合があり、図1(B)に示すように、対向するセンサバンプ118と駆動バンプ119とは、両バンプの中心が一致して接触しない場合がある。即ち、対向するセンサ電極115の位置と駆動電極116の位置とが一致しない場合がある。
【0011】
次に、図1(C)に示すように、対向するセンサバンプ118と駆動バンプ119とが接触した状態で、光センサアレイ基板111が、固定された駆動回路基板113に対して、所定の荷重プロファイルで押し付けられる。
【0012】
ここで、対向するセンサバンプ118の中心と駆動バンプ119の中心とが一致していれば、両バンプが変形して電気的に接続することにより、光センサアレイ基板と駆動回路基板とが、フリップチップボンディングにより電気的に接続される。
【0013】
しかし、対向するセンサバンプ118の中心と駆動バンプ119の中心とがずれている場合には、光センサアレイ基板111が受ける縦方向の荷重によって、光センサアレイ基板111が駆動回路基板113に対して横方向に相対的にずれる力が生じる場合がある。また、光センサアレイ基板111が駆動回路基板113に対して回転する場合もあり得る。その結果、光センサアレイ基板111が、駆動回路基板113に対して横方向に相対的にずれることになり、対向するセンサバンプ118と駆動バンプ119とが電気的に接続されないおそれがある。
【0014】
仮に、あるセンサ電極115が対応する駆動電極116と電気的に接続されていない場合には、そのセンサ電極115に接続する光センサは駆動されないので、撮像した画像には欠落した画素が生じることになる。
【0015】
このように、光センサアレイ基板111と駆動回路基板113との突き合わせ接続時に、2つの基板の間の相対的な位置がずれていると、2つの基板が電気的に接続されない場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開平9−205163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本明細書では、基板と基板との突き合わせ接続時に、2つの基板の間の相対的な位置がずれていても、2つの基板が電気的に接続される基板の接続構造を提供することを目的とする。
【0018】
また、本明細書では、基板と基板との突き合わせ接続時に、2つの基板の間の相対的な位置がずれていても、2つの基板が電気的に接続される基板セットを提供することを目的とする。
【0019】
また、本明細書では、光センサアレイ基板と駆動回路基板との突き合わせ接続時に、2つの基板の間の相対的な位置がずれていても、2つの基板が電気的に接続される光センサアレイ装置を提供することを目的とする。
【0020】
更に、本明細書では、基板と基板との突き合わせ接続時に、2つの基板の間の相対的な位置がずれていても、2つの基板が電気的に接続される基板を接続する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本明細書に開示する基板の接続構造の一形態によれば、複数の第1電極が配置された第1電極面を有する第1基板と、複数の第2電極が配置された第2電極面を有し、上記第2電極面が上記第1電極面と対向する第2基板と、を備え、複数の上記第2電極それぞれは、上記第2電極面の中心を除いて、上記第1電極と対向する上記第2電極面上の位置に対して、上記第2電極面の中心とは反対の方向にずれて配置されており、複数の上記第2電極それぞれは、対向する上記第1電極とバンプを介して電気的に接続している。
【0022】
また、本明細書に開示する基板の接続構造の一形態によれば、複数の第1電極が配置された第1電極面を有する第1基板と、複数の第2電極が配置された第2電極面を有し、上記第2電極面が上記第1電極面と対向する第2基板と、を備え、上記第2電極面は、複数の領域に分割されており、上記第2電極面の分割された領域それぞれでは、複数の上記第2電極それぞれが、上記第2電極面の分割された領域それぞれの中心を除いて、上記第1電極と対向する上記第2電極面上の位置に対して、上記第2電極面の分割された領域それぞれの中心とは反対側にずれて配置されており、複数の上記第2電極それぞれは、対向する上記第1電極とバンプを介して電気的に接続している。
【0023】
また、本明細書に開示する基板セットの一形態によれば、複数の第1電極が配置された第1電極面を有する第1基板と、複数の第2電極が配置された第2電極面を有する第2基板と、を備え、上記第1電極面の中心と上記第2電極面の中心とを一致させて、上記第1基板の上記第1電極面と上記第2基板の上記第2電極面とを対向させた場合に、複数の上記第2電極それぞれは、上記第2電極面の中心を除いて、上記第1電極と対向する上記第2電極面上の位置に対して、上記第2電極面の中心とは反対側にずれて配置されている。
【0024】
また、本明細書に開示する光センサアレイ装置の一形態によれば、光吸収層及び上記光吸収層に接続する第1電極を有する複数の光センサと、複数の上記第1電極が配置された第1電極面を有する光センサアレイ基板と、上記第1電極面と対向する第2電極面と、上記第2電極面に配置された複数の第2電極と、上記第2電極を介して上記第1電極に電力を供給して上記光センサを駆動する駆動回路と、を有する駆動回路基板と、を備え、複数の上記第2電極それぞれは、上記第2電極面の中心を除いて、上記第1電極と対向する上記第2電極面上の位置に対して、上記第2電極面の中心とは反対側にずれて配置されており、複数の上記第2電極それぞれは、対向する上記第1電極とバンプを介して電気的に接続している。
【0025】
更に、本明細書に開示する基板を接続する方法の一形態によれば、複数の第1電極が配置された第1電極面を有し、複数の上記第1電極それぞれの上には第1バンプが配置されている第1基板と、複数の第2電極が配置された第2電極面を有し、複数の上記第2電極それぞれの上には第2バンプが配置されている第2基板とを接続する方法であって、上記第1電極面の中心と上記第2電極面の中心とを一致させて、上記第1基板の上記第1電極面と上記第2基板の上記第2電極面とを対向させた場合に、複数の上記第2電極それぞれは、上記第2電極面の中心を除いて、上記第1電極と対向する上記第2電極面上の位置に対して、上記第2電極面の中心とは反対側にずれて配置されており、複数の上記第2電極それぞれが、上記第2電極面の中心を除いて、上記第1電極と対向する上記第2電極面上の位置に対して、上記第2電極面の中心とは反対側にずれて配置されるように、上記第1基板の上記第1電極面と上記第2基板の上記第2電極面とを対向させ、上記第1電極面上の複数の上記第1バンプと上記第2電極面上の複数の上記第2バンプとを接触させた状態で、上記第1基板と上記第2基板を押し付けて、接触している上記第1バンプと上記第2バンプとを変形させる。
【発明の効果】
【0026】
上述した基板の接続構造の一形態によれば、基板と基板との突き合わせ接続時に、2つの基板の間の相対的な位置がずれていても、2つの基板が電気的に接続される。
【0027】
また、上述した基板セットの一形態によれば、基板と基板との突き合わせ接続時に、2つの基板の間の相対的な位置がずれていても、2つの基板が電気的に接続される。
【0028】
また、上述した光センサアレイ装置の一形態によれば、光センサアレイ基板と駆動回路基板との突き合わせ接続時に、2つの基板の間の相対的な位置がずれていても、2つの基板が電気的に接続される。
【0029】
更に、上述した基板を接続する方法の一形態によれば、基板と基板との突き合わせ接続時に、2つの基板の間の相対的な位置がずれていても、2つの基板が電気的に接続される。
【0030】
本発明の目的及び効果は、特に請求項において指摘される構成要素及び組み合わせを用いることによって認識され且つ得られるだろう。
【0031】
前述の一般的な説明及び後述の詳細な説明の両方は、例示的及び説明的なものであり、特許請求の範囲に記載されている本発明を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】(A)〜(C)は、従来のフリップチップボンディングにより2つの基板を接続する方法の各工程を示す図である。
【図2】本明細書に開示する光センサアレイ装置の第1実施例を示す図である。
【図3】図2に示す光センサアレイ装置における光センサアレイ基板の部分断面図である。
【図4】図2に示す光センサアレイ装置の光センサアレイ基板と駆動回路基板とを互いの電極面の対称中心を一致させて重ねた場合の平面図である。
【図5】図4のX−X線断面図である。
【図6】GaAs及びSiの線熱膨張係数と温度との関係を示す図である。
【図7】光センサアレイ基板と駆動回路基板とを接続する工程を示す図(その1)である。
【図8】(A)及び(B)は、光センサアレイ基板と駆動回路基板とを接続する工程を示す図(その2)である。
【図9】光センサアレイ基板と駆動回路基板とを接続する工程を示す図(その3)である。
【図10】第1実施例の第1変形例を示す図である。
【図11】第1実施例の第2変形例を示す図である。
【図12】第1実施例の第3変形例を示す図である。
【図13】第1実施例の第4変形例を示す図である。
【図14】第1実施例の第5変形例を示す図である。
【図15】本明細書に開示する光センサアレイ装置の第2実施例の光センサアレイ基板の部分断面図である。
【図16】第2実施例の光センサアレイ装置の光センサアレイ基板と駆動回路基板とを互いの電極面の対称中心を一致させて重ねた場合の平面図である。
【図17】第2実施例の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本明細書で開示する光センサアレイ装置の好ましい実施例を、図面を参照して説明する。但し、本発明の技術範囲はそれらの実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
【0034】
図2は、本明細書に開示する光センサアレイ装置の第1実施例を示す図である。図3は、図2に示す光センサアレイ装置における光センサアレイ基板の部分断面図である。
【0035】
本実施例の光センサアレイ装置10は、画像を撮像する装置であり、光の入射量に応じて光電流を発生する光センサ30が2次元に配列している。光センサアレイ装置10が撮像する光の波長は、光センサ30が有する光吸収層33の感度により決定され得る。光吸収層33の感度は、例えば、可視光又は赤外線領域の波長に設定することができる。
【0036】
光センサアレイ装置10は、光センサアレイ基板11及び駆動回路基板13を備える。光センサアレイ基板11は、光吸収層33及び光吸収層33に接続するセンサ電極15を有する複数の光センサ30と、複数のセンサ電極15が配置されたセンサ電極面12を有する。駆動回路基板13は、センサ電極面12と対向する駆動電極面14と、駆動電極面14に配置された複数の駆動電極16と、駆動電極16を介してセンサ電極15に電力を供給して光センサ30を駆動する駆動回路13aと、を有する。
【0037】
複数の駆動電極16それぞれは、駆動電極面14の中心を除いて、センサ電極15と対向する駆動電極面14の位置に対して、駆動電極面14の中心とは反対側にずれて配置されている。
【0038】
複数の駆動電極16それぞれは、対向するセンサ電極15とバンプ17を介して電気的に接続している。
【0039】
次に、光センサアレイ基板11の構造を、図3を参照して以下に説明する。図3には、光センサアレイ基板11の内の一部分の断面図が示されている。
【0040】
図3に示すように、光センサ30は、導電性の支持層31を備える。光センサ30には、外部から支持層31を透して光が入射する。支持層31上には、光吸収層33等の層が配置される。支持層31は、各光センサ30に跨って配置される。支持層31上に素子分離溝37により画定された各光センサ30が配置される。
【0041】
支持層31上に、導電性の第1電極層32aが配置される。なお、支持層31は、第1電極層32aと一体に形成されていても良い。そして、第1電極層32a上に、上述した光吸収層33が配置される。光吸収層33上には、導電性の第2電極層32bが配置される。
【0042】
第2電極層32b上には、導電性の反射層34が配置される。反射層34は、支持層31側から入射して層方向と交差する方向に進んだ光を支持層31側に乱反射する。反射層34は、主に層方向と平行でない方向に光を反射する。
【0043】
そして、反射層34上に、センサ電極15が配置される。センサ電極15は、反射層34及び第2電極層32bを介して、光吸収層33の一方の面と電気的に接続する。
【0044】
また、支持層31は、各光センサ30の第1電極層32aを介して、光吸収層33の他方の面と電気的に接続する。支持層31は、センサ電極面12の周縁部に配置されたセンサ共通電極20に接続する。センサ共通電極20は、対向する駆動共通電極21とバンプ17を介して電気的に接続している。
【0045】
光センサ30は、駆動電極21及び駆動共通電極21及びバンプ17を介して、駆動回路13aから各センサ電極30に駆動信号が供給されることにより駆動される。
【0046】
光吸収層33は、例えば、バンドギャップの異なる2つの半導体層を交互に積層して形成された多重量子井戸層又は多重量子ドット層を用いて形成され得る。光吸収層33は、例えば、GaAs等の化合物半導体を用いて形成され得る。
【0047】
第1電極層32a及び第2電極層32bは、光吸収層33と格子整合性の良い導電性材料を用いて形成されることが好ましい。例えば、光吸収層30がGaAsを用いて形成される場合には、第1電極層32a及び第2電極層32bは、不純物が添加されたGaAsを用いて形成され得る。このように、光センサアレイ基板11は、GaAsを主体として形成され得る。一方、駆動回路基板13は、一般にシリコン基板を用いて形成され得る。
【0048】
このように、光センサアレイ装置10は、センサ電極面12と駆動電極面とを対向させて、光センサアレイ基板11と駆動回路基板13とが、バンプ17を用いてフリップチップボンディングにより接続される。
【0049】
図2に示す光センサアレイ装置10では、センサ電極面12の中心点C1と駆動電極面14の中心点C2とは、ずれの長さDだけずれており、一致していない。
【0050】
センサ電極面12上には、複数のセンサ電極15が配置されており、仮にあるセンサ電極15が対応する駆動電極16と電気的に接続されていない場合には、そのセンサ電極15を有する光センサ30は駆動されないので、撮像した画像には欠落した画素が生じることになる。
【0051】
そこで、光センサアレイ装置10では、センサ電極面12上の複数のセンサ電極15に対する駆動電極面14上の複数の駆動電極21の配置が工夫されている。そのため、光センサアレイ基板11と駆動回路基板13との突き合わせ接続時に、2つの基板の間の相対的な位置がずれても、2つの基板が確実に電気的に接続される。
【0052】
次に、駆動電極面14上の複数の駆動電極21に対するセンサ電極面12上の複数のセンサ電極15の配置について、図面を参照して、以下に説明する。
【0053】
図4は、図2に示す光センサアレイ装置の光センサアレイ基板と駆動回路基板とを互いの電極面の対称中心を一致させて重ねた場合の平面図である。図5は、図4のX−X線断面図である。
【0054】
センサ電極面12は、センサ電極面12の点対称中心としての中心点C1を有している。複数のセンサ電極15は、中心点C1に対して点対称にセンサ電極面12に配置されている。また、駆動電極面14は、駆動電極面14の点対称中心としての中心点C2を有している。複数の駆動電極16は、中心点C2に対して点対称に駆動電極面14に配置されている。
【0055】
光センサアレイ装置10では、センサ電極15及び駆動電極16は、同じ形状であり、同じ寸法を有している。なお、センサ電極15及び駆動電極16は、異なる形状を有していても良い。
【0056】
図4及び図5は、センサ電極面12の中心点C1と駆動電極面14の中心点C2とを一致させて、対応するセンサ電極15及び駆動電極16とが対向するように、センサアレイ基板12と駆動回路基板14とを重ねた状態を示している。
【0057】
光センサアレイ基板11と駆動回路基板13とを突き合わせ接続する際には、センサ電極面12の中心点C1と駆動電極面14の中心点C2とを一致させるように、2つの基板の間の相対的な位置が調整される。
【0058】
このように、センサ電極面12と駆動電極面14とを対向させた場合に、複数の駆動電極16それぞれは、駆動電極面14の中心を除いて、センサ電極15と対向する駆動電極面14上の位置に対して、駆動電極面14の中心点C2に点対称にずれて配置されている。
【0059】
ここで、駆動電極面14の中心は、駆動電極面14において、駆動電極面14の中心点C2上の駆動電極16が配置される部分である。
【0060】
また、本明細書では、複数の駆動電極16それぞれが駆動電極面14の中心を除いてセンサ電極15と対向する駆動電極面14上の位置に対して駆動電極面14の中心とは反対の方向にずれて配置されているということは、次の2つの場合を含む意味である。一つめは、駆動電極15が駆動電極面14の中心に配置されており、他の駆動電極15が駆動電極面14の中心とは反対の方向にずれて配置されている場合である。2つめは、駆動電極15が駆動電極面14の中心には配置されてなく、他の駆動電極15が駆動電極面14の中心とは反対の方向にずれて配置されている場合である。
【0061】
図4において、駆動電極面14の中心点C2上の駆動電極16の位置は、センサ電極15と対向する駆動電極面14上の位置と一致している。即ち、駆動電極面14の中心点C2上の駆動電極16と、センサ電極面12の中心点C1上のセンサ電極15とは、重なって配置されている。
【0062】
複数の駆動電極16それぞれは、センサ電極15と対向する駆動電極面14上の位置に対して、同じ量Wだけずれている。
【0063】
複数の駆動電極16それぞれが、センサ電極15と対向する駆動電極面14上の位置に対してずれている量Wは、光センサアレイ基板11と駆動回路基板13とを対向させて接続する精度よりも大きく、且つ駆動電極16の寸法よりも小さいことが好ましい。以下、複数の駆動電極16それぞれが、センサ電極15と対向する駆動電極面14上の位置に対してずれている量Wは、単に、ずれ量Wともいう。
【0064】
ずれ量Wの上限値及び下限値が、上述した範囲にあることにより、精度内でいかなる基板間のずれが生じた場合でも、駆動電極16が対応するセンサ電極15と、平面視した場合に重なるように対向する。
【0065】
ここで、接続する精度は、光センサアレイ基板11と駆動回路基板13との突き合わせ接続時に、基板の平面方向における2つの基板の間の相対的な位置のずれの工程上の誤差を意味する。
【0066】
また、駆動電極16の寸法は、駆動電極16が正方形であれば、正方形の一辺の長さとすることができる。また、駆動電極16が正方形でない場合には、駆動電極16の寸法は、例えば、駆動電極16を平面視した面積を有する円の直径とすることができる。
【0067】
ずれ量Wの上限値は、以下のような観点から定めても良い。
【0068】
光センサアレイ基板11と駆動回路基板13とが、中心点C1と中心点C2とを一致させて突き合わせ接続された場合には、ずれ量Wが大きいと、対向するセンサ電極15と駆動電極16との相対的な位置のずれが大きくなる。そこで、このような大きな位置のずれを防止する観点から、ずれ量Wの上限値は、駆動電極16の寸法の半分よりも小さくすることができる。
【0069】
また、同様の観点から、ずれ量Wの上限値は、光センサアレイ基板11と駆動回路基板13とを対向させて接続する精度の10分の3よりも小さくするか、又は、10分の2よりも小さくするか、又は、10分の1よりも小さくしても良い。更には、ずれ量Wの上限値は、光センサアレイ基板11と駆動回路基板13とを対向させて接続する精度よりも大きければ、小さい程良いとすることもできる。
【0070】
また、光センサアレイ基板11の熱膨張係数が駆動回路基板13の熱膨張係数よりも大きい場合には、複数の駆動電極面14それぞれが、センサ電極15と対向する駆動電極面14の位置に対して、駆動電極面14の中心C2とは反対側にずれて配置されることは、以下に説明するような利点を有する。
【0071】
例えば、GaAsを主体として形成された光センサアレイ基板11の熱膨張係数は、Siを主体として形成された駆動回路基板13の熱膨張係数よりも大きい。
【0072】
図6は、GaAs及びSiの線熱膨張係数と温度との関係を示す図である。
【0073】
図6に示すように、GaAsの線熱膨張係数は、広い温度範囲に亘って、Siよりも大きい。
【0074】
光センサアレイ装置10は、光検知時における光センサの暗電流を低減するために、冷却して使用される場合がある。一方、光センサアレイ装置10は、使用されていない時には常温となる。このように、光センサアレイ装置10は、熱サイクルによる温度上昇を受けて使用され得る。
【0075】
また、後述するように、光センサアレイ基板11と駆動回路基板13とが突き合わせ接続されて光センサアレイ装置10が製造される際には、センサ電極15上のバンプと駆動電極16上のバンプとが加熱により溶融されて一体となったバンプ17が形成される。このように、光センサアレイ装置10は、その製造時にも、温度上昇を受ける。
【0076】
そこで、図5に示すように、光センサアレイ基板11と駆動回路基板13とが同じように加熱されて温度上昇した場合には、光センサアレイ基板11の熱膨張量K1が、駆動回路基板13の熱膨張量K2よりも大きくなる。従って、センサ電極15が光センサアレイ基板11の熱膨張により中心点C1とは反対の方向に移動する量は、対応する駆動電極16が移動する量よりも大きい。この際、複数の駆動電極面14それぞれが、センサ電極15と対向する駆動電極面14の位置に対して、駆動電極面14の中心C2とは反対側にずれて配置されていれば、熱膨張後におけるずれ量Wは、熱膨張前と比べて小さくすることができる。
【0077】
また、光センサアレイ装置10では、光センサアレイ基板11のセンサ共通電極20は、センサ電極15と同様にセンサ電極面12に配置されており、駆動回路基板13の駆動共通電極21は、駆動電極16と同様に駆動電極面14に配置されている。従って、上述したセンサ電極15及び駆動電極16の説明は、センサ共通電極20及び駆動共通電極21に対しても適宜適用される。
【0078】
次に、上述した光センサアレイ基板11と駆動回路基板13とを突き合わせ接続して、光センサアレイ装置10を製造する方法の一形態を以下に説明する。
【0079】
まず、図7に示すように、光センサアレイ基板11のセンサ電極面12と駆動回路基板13の駆動電極面14とを対向させる。
【0080】
駆動回路基板13に対する光センサアレイ基板11の平面方向の相対的な位置は、両基板に設けられた位置合わせのためのマーカ(図示せず)をそろえることにより、センサ電極面12の中心点C1と駆動電極面14の中心点C2とを一致させるように調整される。
【0081】
センサ電極面12の中心C1と駆動電極面14の中心C2とを一致させて、センサ基板11のセンサ電極面12と駆動基板13の駆動電極面14とを対向させた場合に、駆動電極面14の複数の駆動電極16それぞれは、駆動電極面14の中心を除いて、センサ電極15と対向する駆動電極面14上の位置に対して、駆動電極16の中心とは反対側にずれて配置される。
【0082】
センサ電極15及びセンサ共通電極20それぞれの上には、センサバンプ18が配置される。また、駆動電極16及び駆動共通電極21それぞれの上には、センサバンプ18が配置される。後述するように、センサバンプ18と駆動バンプ19とが溶融してバンプ17が形成される。
【0083】
センサ電極15は、センサ電極面12上に点対称に配置されているので、センサバンプ18もセンサ電極面12上に点対称に配置される。同様に、駆動バンプ19は、駆動電極面14上に点対称に配置される。
【0084】
センサバンプ18及び駆動バンプ19は、塑性を有する材料を用いて形成されることが好ましい。センサバンプ18と駆動バンプ19とが溶融して形成されるバンプ17には、温度サイクルによる光センサアレイ基板11と駆動回路基板13との間の熱膨張係数の差により生じるせん断応力が働く。そのため、バンプ17は、破断しないように、せん断応力に伴って変形できることが好ましい。センサ電極15の形成材料としては、第2電極層32bとセンサバンプ18との密着性の良いものを用いることが好ましい。
【0085】
このような観点から、センサバンプ18及び駆動バンプ19の形成材料として、Inを用いることができる。また、センサ電極15の形成材料として、TiとPtとの積層体を用いることができる。
【0086】
センサバンプ18及び駆動バンプ19は、還元処理によって、表面の酸化膜が除去されている。センサバンプ18及び駆動バンプ19は、この還元処理によって溶融されて球状の形状を有する。センサバンプ18のセンサ電極15上の位置は、この溶融により、センサ電極15の中央にセルフアライメントされる。同様に、駆動バンプ19も、駆動電極20の中央にセルフアライメントされる。
【0087】
次に、図8(A)に示すように、固定された駆動回路基板13に対して、光センサアレイ基板11を近づけて、センサ電極面12上の複数のセンサバンプ18と駆動電極面14上の複数の駆動バンプ19とを接触させる。そして、センサバンプ18と駆動バンプ19とを接触させた状態で、光センサアレイ基板11に荷重を与えて、光センサアレイ基板11と駆動回路基板13を押し付けて、接触しているセンサバンプ18と駆動バンプ19とを変形させる。図8(A)には、対向するセンサバンプ18及び駆動バンプ19が、接触により一部分が変形した状態が示されている。
【0088】
図8(A)に示す例では、センサ電極面12の中心点C1と、駆動電極面14の中心点とは、精度以内ではあるものの、一致してはいない。即ち、対向するセンサバンプ18の中心と駆動バンプ19の中心とはずれている。
【0089】
図8(B)には、センサ電極面12の中心点C1よりも右側に配置されたセンサ電極15上のセンサバンプ18に働く力FRと、中心点C1よりも左側に配置されたセンサ電極15上のセンサバンプ18に働く力FLと、が示されている。
【0090】
力FRは、センサ電極面12に平行な成分FRxと、垂直な成分FRyとに分解される。同様に、力FLは、センサ電極面12に平行な成分FLxと、垂直な成分FLyとに分解される。
【0091】
成分FRxと成分FLxは、向きが反対であるので、固定された駆動回路基板13に対して、光センサアレイ基板11を右側にずらそうとする力と左側にずらそうとする力が互いに打ち消しあうことになる。
【0092】
センサバンプ18は、センサ電極面12上の中心点C1に対して点対称に配置されており、駆動バンプ19も、駆動電極面14上に中心点C2に対して点対称に配置されている。そのため、各センサバンプ18に加わる力を加算すると、固定された駆動回路基板13に対して光センサアレイ基板11を一方向に移動させるように働く力が、消滅することになる。
【0093】
従って、光センサアレイ基板11と駆動回路基板13との突き合わせ接続時に、2つの基板の間の相対的な位置がずれていても、固定された駆動回路基板13に対して光センサアレイ基板11が平面方向にずれることが防止される。
【0094】
なお、図8(A)において、センサ電極面12の中心点C1と、駆動電極面14の中心点C2とが、一致するように、センサ電極面12上の複数のセンサバンプ18と駆動電極面14上の複数の駆動バンプ19とを接触させても良い。即ち、対向するセンサバンプ18の中心と駆動バンプ19の中心とを一致させても良い。
【0095】
次に、図9に示すように、光センサアレイ基板11に所定の荷重プロファイルに従った荷重を与え、センサバンプ18と駆動バンプ19とを更に変形させて、センサバンプ18と駆動バンプ19と電気的に接続して、光センサアレイ装置が得られる。このセンサバンプ18及び駆動バンプ19の更なる変形は、両バンプ表面の自然酸化膜を破壊して、両バンプが電気的に接続するように行われる。センサバンプ18及び駆動バンプ19に対しては、上述した還元処理が行われているものの、大気下では、すぐに自然酸化膜が形成されてしまうからである。
【0096】
そして、光センサアレイ装置が還元雰囲気で加熱されて、センサバンプ18と駆動バンプ19とを溶融させて一体化したバンプ17が形成される。この際、センサバンプ18又は駆動バンプ19の内いずれか一方に還元剤をあらかじめ塗布しておくことが、この加熱処理において、センサバンプ18及び駆動バンプ19上の自然酸化膜を確実に除去する観点から好ましい。
【0097】
溶融されたバンプ17は、センサ電極15と駆動電極16とのずれに対応する形状を有する。また、溶融により形成されるバンプ17の表面はなめらかになるので、光センサアレイ装置10の熱サイクルにおいて応力が集中する応力中心がなくなるため、バンプ17の耐熱サイクル性が高まる。従って、光センサアレイ基板11と駆動回路基板13との間の電気的接続の信頼性が向上する。
【0098】
このようにして、図2に示す光センサアレイ装置10が得られる。
【0099】
上述した本実施例の光センサアレイ装置10によれば、光センサアレイ基板と駆動回路基板との突き合わせ接続時に、2つの基板の間の相対的な位置がずれていても、2つの基板が確実に電気的に接続される。
【0100】
光センサアレイ装置は、画素数の増加に伴い、光センサ間のピッチが縮小していきている。光センサ間のピッチが縮小すると、光センサアレイ基板と駆動回路基板との突き合わせ接続時における2つの基板の間の相対的な位置のずれによって、隣接する対向するバンプ同士が接触するおそれが高まる。この問題は、2つの基板のバンプの高さを低くすることにより防ぐことができるが、2つの基板のバンプの高さを低くすると一体化したバンプの高さも低くなり、熱サイクルのおけるせん断応力への変形追従能力が低下するおそれがある。また、この問題は、固定された駆動回路基板に対する光センサアレイ基板への荷重の大きさを小さくすることにより防ぐことができる。しかし、荷重を小さくすると、センサバンプ及び駆動バンプを変形させて、両バンプ表面の自然酸化膜を破壊して両バンプを電気的に接続することが困難になる。
【0101】
しかし、本実施例の光センサアレイ装置10によれば、駆動回路基板13に対して光センサアレイ基板11がずれることが防止されるので、バンプの高さを低くしたり、又は荷重を小さくすることなく、上記問題が解決される。
【0102】
次に、上述した第1実施例の光センサアレイ装置の変形例を、図面を参照して以下に説明する。下記に説明する変形例は、センサ電極及び駆動電極の配置の仕方が異なる例である。
【0103】
図10は、第1実施例の第1変形例を示す図である。
【0104】
本変形例では、センサ電極面12は、中心点C1に対して点対称に4つの領域12A,12B,12C,12Dに分割されており、駆動電極面14は、センサ電極面12と同じ様に、中心点C2に対して点対称に4つの領域14A,14B,14C,14Dに分割されている。
【0105】
センサ電極面12の分割された領域12A,12B,12C,12Dそれぞれには、中心点C11,C12,C13,C14に対して点対称に複数のセンサ電極15が配置されている。同様に、駆動電極面14の分割された領域14A,14B,14C,14Dそれぞれには、駆動電極面14の分割された領域それぞれの点対称中心としての中心点C21,C22,C23,C24に対して点対称に複数の駆動電極16が配置されている。
【0106】
図10は、センサ電極面12の分割された領域12A,12B,12C,12Dそれぞれの中心点C11,C12,C13,C14と、駆動電極面14の分割された領域14A,14B,14C,14Dそれぞれの中心点C21,C22,C23,C24とを一致させて、センサ電極15と駆動電極16とが対向するように、センサアレイ基板12と駆動回路基板14とを重ねた状態を示している。
【0107】
駆動電極面14の分割された領域14A,14B,14C,14Dそれぞれでは、複数の駆動電極16それぞれが、駆動電極面14の分割された領域それぞれの中心を除いて、センサ電極15と対向する駆動電極面14上の位置に対して、駆動電極面14の分割された領域それぞれの中心とは反対側にずれて配置されている。
【0108】
具体的には、駆動電極面14の分割された領域それぞれにおける複数の駆動電極16それぞれは、センサ電極15と対向する駆動電極面14上の位置に対して、中心点C21,C22,C23,C24に点対称にずれて配置されている。
【0109】
なお、駆動電極面14の分割された領域それぞれの中心において、駆動電極16とセンサ電極15とが重なるように配置されていても良い。
【0110】
また、本明細書では、複数の駆動電極16それぞれが、駆動電極面14の分割された領域それぞれの中心を除いてセンサ電極15と対向する駆動電極面14上の位置に対して駆動電極面14の分割された領域それぞれの中心とは反対側にずれて配置されているということは、次の2つの場合を含む意味である。一つめは、駆動電極15が駆動電極面14の分割された領域それぞれの中心に配置されており、他の駆動電極15が駆動電極面14の分割された領域それぞれの中心とは反対側にずれて配置されている場合である。2つめは、駆動電極15が駆動電極面14の分割された領域それぞれの中心には配置されてなく、他の駆動電極15が駆動電極面14の分割された領域それぞれの中心とは反対側にずれて配置されている場合である。
【0111】
図11は、第1実施例の第2変形例を示す図である。
【0112】
本変形例では、複数のセンサ電極15は、中心線L1に対して線対称にセンサ電極面12に配置されており、複数の駆動電極16は、中心線L2に対して線対称に駆動電極面14に配置されている。
【0113】
図11は、センサ電極面12の中心線L1と駆動電極面14の中心線L2とを一致させて、センサ電極15と駆動電極16とが対向するように、センサアレイ基板12と駆動回路基板14とを重ねた状態を示している。
【0114】
複数の駆動電極16それぞれは、駆動電極面14の中心線L2を除いて、センサ電極15と対向する駆動電極面14の位置に対して、駆動電極面14の中心線L2とは反対側にずれて配置されている。
【0115】
具体的にはこのように、複数の駆動電極16それぞれは、駆動電極面14の中心を除いて、センサ電極15と対向する駆動電極面14上の位置に対して、駆動電極面14の中心線L2に線対称にずれて配置されている。
【0116】
なお、駆動電極面14の中心線L2上に、駆動電極16とセンサ電極15とが重なるように配置されていても良い。
【0117】
図12は、第1実施例の第3変形例を示す図である。
【0118】
本変形例では、センサ電極面12は、中心線L1に対して線対称に2つの領域12A,12Bに分割されており、駆動電極面14は、センサ電極面12と同じ様に、中心線L2に対して線対称に2つの領域14A,14Bに分割されている。
【0119】
センサ電極面12の分割された領域12A,12Bそれぞれには、中心線L11,L12に対して線対称に複数のセンサ電極15が配置されている。同様に、駆動電極面14の分割された領域14A,14Bそれぞれには、駆動電極面14の分割された領域それぞれの線対称中心としての中心線L21,L22に対して線対称に複数の駆動電極16が配置されている。
【0120】
図12は、センサ電極面12の分割された領域12A,12Bそれぞれの中心線L11,L12と、駆動電極面14の分割された領域14A,14B,14C,14Dそれぞれの中心線L21,L22とを一致させて、センサ電極15と駆動電極16とが対向するように、センサアレイ基板12と駆動回路基板14とを重ねた状態を示している。
【0121】
駆動電極面14の分割された領域14A,14Bそれぞれでは、複数の駆動電極16それぞれが、駆動電極面14の分割された領域それぞれの中心線を除いて、センサ電極15と対向する駆動電極面14上の位置に対して、駆動電極面14の分割された領域それぞれの中心線とは反対側にずれて配置されている。
【0122】
具体的には、駆動電極面14の分割された領域それぞれにおける複数の駆動電極16それぞれは、センサ電極15と対向する駆動電極面14上の位置に対して、中心線L21,L22に線対称にずれて配置されている。
【0123】
なお、駆動電極面14の分割された領域それぞれの中心線上に、センサ電極15と駆動電極16とを重なるように配置しても良い。
【0124】
図13は、第1実施例の第4変形例を示す図である。
【0125】
本変形例では、センサ電極面12は、中心点C1に対して点対称に4つの領域12A,12B,12C,12Dに分割されており、駆動電極面14は、センサ電極面12と同じ様に、中心点C2に対して点対称に4つの領域14A,14B,14C,14Dに分割されている。
【0126】
センサ電極面12の分割された領域12A,12B,12C,12Dそれぞれには、中心線L11,L12,L13,L14に対して線対称に複数のセンサ電極15が配置されている。同様に、駆動電極面14の分割された領域14A,14B,14C,14Dそれぞれには、駆動電極面14の分割された領域それぞれの線対称中心としての中心線L21,L22,L23,L24に対して線対称に複数の駆動電極16が配置されている。
【0127】
各分割された領域におけるセンサ電極15と駆動電極16との配置関係は、上述した第2変形例と同様である。
【0128】
図14は、第1実施例の第5変形例を示す図である。
【0129】
本変形例では、センサ電極面12は、中心線L1に対して線対称に2つの領域12A,12Bに分割されており、駆動電極面14は、センサ電極面12と同じ様に、中心線L2に対して線対称に2つの領域14A,14Bに分割されている。
【0130】
センサ電極面12の分割された領域12A,12Bそれぞれには、中心点C11,C12に対して点対称に複数のセンサ電極15が配置されている。同様に、駆動電極面14の分割された領域14A,14Bそれぞれには、駆動電極面14の分割された領域それぞれの対称中心としての中心点C21,C22に対して点対称に複数の駆動電極16が配置されている。
【0131】
各分割された領域におけるセンサ電極15と駆動電極16との配置関係は、上述した第1変形例と同様である。
【0132】
次に、上述した光センサアレイ装置の第2実施例を、図15及び図16を参照しながら以下に説明する。第2実施例について特に説明しない点については、上述の第1実施例に関して詳述した説明が適宜適用される。また、同一の構成要素には同一の符号を付してある。
【0133】
図15は、本明細書に開示する光センサアレイ装置の第2実施例の光センサアレイ基板の部分断面図である。
【0134】
本実施例の光センサ30は、第1波長に感度を有する第1光吸収層33a及び第2波長に感度を有する第2光吸収層33bを備える。第1光吸収層33a及び第2光吸収層33bそれぞれは、異なる波長に対する感度を有していても良いし、又は同じ波長に対する感度を有していても良い。
【0135】
図15に示すように、光センサ30は、支持層31を備える。光センサ30には、外部から支持層31を透して光が入射する。支持層31上には、上述した第1光吸収層33a及び第2光吸収層33b等の層が配置される。支持層31は、各光センサ30に跨って配置される。支持層31上に素子分離溝37により画定された各光センサ30が配置される。
【0136】
支持層31上に、導電性の第1電極層32aが配置される。第1電極層32a上に、第1光吸収層33aが配置される。第1光吸収層33a上には、導電性の第2電極層32bが配置される。第2電極層32b上には、第2光吸収層33bが配置される。第2光吸収層33b上には、導電性の第3電極層32cが配置される。第3電極層32c上には、導電性の反射層34が配置される。
【0137】
そして、反射層34上に、センサ電極15aが配置される。センサ電極15aは、反射層34及び第3電極層32cを介して、第2光吸収層33bの一方の面と電気的に接続する。
【0138】
また、支持層31上に配置された各層を覆うように絶縁層34が配置される。
【0139】
第1電極層32aと接続する配線層35aが、絶縁層34内を反射層34の上まで延びるように配置される。配線層35a上の絶縁層34の部分が開口して、配線層35aの露出している部分がセンサ電極15cを形成する。
【0140】
センサ電極15cは、配線層35a及び第1電極層32aを介して、第1光吸収層33aの一方の面と電気的に接続する。
【0141】
また、第2電極層32bと接続する配線層35bが、絶縁層34内を反射層34の上まで延びるように配置される。配線層35b上の絶縁層34の部分が開口して、配線層35bの露出している部分がセンサ電極15bを形成する。
【0142】
センサ電極15bは、配線層35b及び第2電極層32bを介して、第1光吸収層33a及び第2光吸収層33bの他方の面と電気的に接続する。
【0143】
図16は、第2実施例の光センサアレイ装置の光センサアレイ基板と駆動回路基板とを互いの電極面の対称中心を一致させて重ねた場合の平面図である。
【0144】
センサ電極面12は、センサ電極面12の点対称中心としての中心点C1を有している。複数のセンサ電極15a、15b、15cは、中心点C1に対して点対称にセンサ電極面12に配置される。また、駆動電極面14は、駆動電極面14の点対称中心としての中心点C2を有している。複数の駆動電極16a、16b、16cは、中心点C2に対して点対称に駆動電極面14に配置される。
【0145】
センサ電極面12では、3つのセンサ電極15a、15b、15cが1つの光センサに対応する。駆動電極面14には、センサ電極面12のセンサ電極15a、15b、15cに対応するように、駆動電極16a、16b、16cが配置される。
【0146】
図16は、センサ電極面12の中心点C1と駆動電極面14の中心点C2とを一致させて、センサ電極15a、15b、15cと駆動電極16a、16b、16cとが対向するように、センサアレイ基板12と駆動回路基板14とを重ねた状態を示している。
【0147】
複数の駆動電極16a、16b、16cそれぞれは、駆動電極面14の中心を除いて、センサ電極15a、15b、15cと対向する駆動電極面14の位置に対して、駆動電極面14の中心とは反対側にずれて配置されている。
【0148】
具体的には、センサ電極面12と駆動電極面14とを対向させた場合に、複数の駆動電極16a、16b、16cそれぞれは、駆動電極面14の中心を除いて、センサ電極15a、15b、15cと対向する駆動電極面14上の位置に対して、駆動電極面14の中心点C2に点対称にずれて配置されている。
【0149】
上述した本実施例の光センサアレイ装置によれが、上述した第1実施例と同様の効果が得られる。
【0150】
次に、上述した第2実施例の光センサアレイ装置の変形例を、図面を参照して以下に説明する。下記に説明する変形例は、駆動電極面上の複数の駆動電極に対するセンサ電極面上の複数のセンサ電極の配置の仕方が異なる例である。
【0151】
図17は、第1実施例の第1変形例を示す図である。
【0152】
本変形例では、センサ電極面12は、中心点C1に対して点対称に4つの領域12A,12B,12C,12Dに分割されており、駆動電極面14は、センサ電極面12と同じ様に、中心点C2に対して点対称に4つの領域14A,14B,14C,14Dに分割されている。
【0153】
分割された領域12A,12B,12C,12Dそれぞれは、一つの光センサ30に対応している。センサ電極面12の分割された領域12A,12B,12C,12Dそれぞれには、中心点C11,C12,C13,C14に対して点対称に複数のセンサ電極15b、15cが配置されている。駆動電極面14の分割された領域14A,14B,14C,14Dそれぞれには、駆動電極面14の分割された領域それぞれの点対称中心としての中心点C21,C22,C23,C24に対して点対称に複数の駆動電極16b、16cが配置されている。
【0154】
図17は、センサ電極面12の分割された領域12A,12B,12C,12Dそれぞれの中心点C11,C12,C13,C14と、駆動電極面14の分割された領域14A,14B,14C,14Dそれぞれの中心点C21,C22,C23,C24とを一致させて、センサ電極15a、15b、15cと駆動電極16a、16b、16cとが対向するように、センサアレイ基板12と駆動回路基板14とを重ねた状態を示している。
【0155】
駆動電極面14の分割された領域14A,14B,14C,14Dそれぞれでは、複数の駆動電極16a、16b、16cそれぞれが、駆動電極面14の分割された領域それぞれの中心を除いて、センサ電極15a、15b、15cと対向する駆動電極面14上の位置に対して、駆動電極面14の分割された領域それぞれの中心とは反対側にずれて配置されている。
【0156】
具体的には、駆動電極面14の分割された領域それぞれにおける複数の駆動電極16b、16cそれぞれは、センサ電極15b、15cと対向する駆動電極面14上の位置に対して、中心点C21,C22,C23,C24に点対称にずれて配置されている。
【0157】
本発明では、上述した実施例の基板の接続構造、基板セット、光センサアレイ装置及び基板を接続する方法は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。また、一の実施例が有する構成要件は、他の実施例にも適宜適用することができる。
【0158】
例えば、上述した各実施例では、複数の駆動電極それぞれは、駆動電極面の中心を除いて、センサ電極と対向する駆動電極面上の位置に対して、駆動電極面の中心とは反対の方向にずれて配置されていた。しかし、複数のセンサ電極それぞれが、センサ電極面の中心を除いて、駆動電極と対向するセンサ電極面上の位置に対して、センサ電極面の中心とは反対の方向にずれて配置されていても良い。
【0159】
また、上述した光センサアレイ基板11と駆動回路基板13とが突き合わせ接続して、光センサアレイ装置10を製造する方法の一形態では、光センサアレイ基板に荷重を与えて、固定した駆動回路基板に接続していた。しかし、駆動回路基板に荷重を与えて、固定した光センサアレイ基板に接続しても良い。また、両基板に荷重を与えて、接続しても良い。
【0160】
ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、読者が、発明者によって寄与された発明及び概念を技術を深めて理解することを助けるための教育的な目的を意図する。ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、そのような具体的に述べられた例及び条件に限定されることなく解釈されるべきである。また、明細書のそのような例示の機構は、本発明の優越性及び劣等性を示すこととは関係しない。本発明の実施例は詳細に説明されているが、その様々な変更、置き換え又は修正が本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り行われ得ることが理解されるべきである。
【0161】
以上の上述した各実施例に関し、更に以下の付記を開示する。
【0162】
(付記1)
複数の第1電極が配置された第1電極面を有する第1基板と、
複数の第2電極が配置された第2電極面を有し、前記第2電極面が前記第1電極面と対向する第2基板と、
を備え、
複数の前記第2電極それぞれは、前記第2電極面の中心を除いて、前記第1電極と対向する前記第2電極面上の位置に対して、前記第2電極面の中心とは反対の方向にずれて配置されており、
複数の前記第2電極それぞれは、対向する前記第1電極とバンプを介して電気的に接続している基板の接続構造。
【0163】
(付記2)
前記第1電極面には、第1対称中心に対して対称に複数の前記第1電極が配置されており、
前記第2電極面には、前記第2電極面の中心としての第2対称中心に対して対称に複数の前記第2電極が配置されており、
前記第1対称中心と前記第2対称中心とを一致させて前記第1基板の前記第1電極面と前記第2基板の前記第2電極面とを対向させた場合に、複数の前記第2電極それぞれは、前記第1電極と対向する前記第2電極面上の位置に対して、前記第2対称中心に対称にずれて配置されている付記1に記載の基板の接続構造。
【0164】
(付記3)
前記第1対称中心と前記第2対称中心とを一致させて前記第1基板の前記第1電極面と前記第2基板の前記第2電極面とを対向させた場合に、複数の前記第2電極それぞれが、前記第1電極と対向する前記第2電極面上の位置に対してずれている量は、前記第1基板と前記第2基板とを対向させて接続する精度よりも大きく、且つ前記第2電極の寸法よりも小さい付記2に記載の基板の接続構造。
【0165】
(付記4)
前記第1対称中心と前記第2対称中心とを一致させて前記第1基板の前記第1電極面と前記第2基板の前記第2電極面とを対向させた場合に、複数の前記第2電極それぞれが、前記第1電極と対向する前記第2電極面上の位置に対してずれている量は、前記第2電極の寸法の半分よりも小さい付記2に記載の基板の接続構造。
【0166】
(付記5)
前記第1対称中心と前記第2対称中心とを一致させて前記第1基板の前記第1電極面と前記第2基板の前記第2電極面とを対向させた場合に、複数の前記第2電極それぞれが、前記第1電極と対向する前記第2電極面上の位置に対してずれている量は、前記第1基板と前記第2基板とを対向させて接続する精度の10分の1よりも小さい付記2に記載の基板の接続構造。
【0167】
(付記6)
複数の前記第1電極は、前記第1対称中心を中心点として点対称に前記第1電極面に配置されており、
複数の前記第2電極は、前記第2対称中心を中心点として点対称に前記第2電極面に配置されている付記2〜5の何れか一項に記載の基板の接続構造。
【0168】
(付記7)
複数の前記第1電極は、前記第1対称中心を中心線として線対称に前記第1電極面に配置されており、
複数の前記第2電極は、前記第2対称中心を中心線として線対称に前記第2電極面に配置されている付記2〜5の何れか一項に記載の基板の接続構造。
【0169】
(付記8)
前記第1基板の熱膨張係数は、前記第2基板の熱膨張係数よりも大きい付記1〜7の何れか一項に記載の基板の接続構造。
【0170】
(付記9)
複数の第1電極が配置された第1電極面を有する第1基板と、
複数の第2電極が配置された第2電極面を有し、前記第2電極面が前記第1電極面と対向する第2基板と、
を備え、
前記第2電極面は、複数の領域に分割されており、
前記第2電極面の分割された領域それぞれでは、複数の前記第2電極それぞれが、前記第2電極面の分割された領域それぞれの中心を除いて、前記第1電極と対向する前記第2電極面上の位置に対して、前記第2電極面の分割された領域それぞれの中心とは反対側にずれて配置されており、
複数の前記第2電極それぞれは、対向する前記第1電極とバンプを介して電気的に接続している基板の接続構造。
【0171】
(付記10)
前記第1電極面は、前記第2電極面と同じ様に複数の領域に分割されており、
前記第1電極面の分割された領域それぞれには、第1対称中心に対して対称に複数の前記第1電極が配置されており、
前記第2電極面の分割された領域それぞれには、前記第2電極面の分割された領域それぞれの中心としての第2対称中心に対して対称に複数の前記第2電極が配置されており、
前記第1電極面の分割された領域それぞれの前記第1対称中心と前記第2電極面の分割された領域それぞれの前記第2対称中心とを一致させて、前記第1基板の前記第1電極面と前記第2基板の前記第2電極面とを対向させた場合に、前記第2電極面の分割された領域それぞれにおける複数の前記第2電極それぞれは、前記第1電極と対向する前記第2電極面上の位置に対して、前記第2対称中心に対称にずれて配置されている付記9に記載の基板の接続構造。
【0172】
(付記11)
前記第1電極面及び前記第2電極面それぞれは、対称に複数の領域に分割されている付記10に記載の基板の接続構造。
【0173】
(付記12)
複数の第1電極が配置された第1電極面を有する第1基板と、
複数の第2電極が配置された第2電極面を有する第2基板と、
を備え、
前記第1電極面の中心と前記第2電極面の中心とを一致させて、前記第1基板の前記第1電極面と前記第2基板の前記第2電極面とを対向させた場合に、複数の前記第2電極それぞれは、前記第2電極面の中心を除いて、前記第1電極と対向する前記第2電極面上の位置に対して、前記第2電極面の中心とは反対側にずれて配置されている基板セット。
【0174】
(付記13)
複数の前記第1電極上には第1バンプが配置されており、
複数の前記第2電極上には第2バンプが配置されている付記12に記載の基板セット。
【0175】
(付記14)
光吸収層及び前記光吸収層に接続する第1電極を有する複数の光センサと、複数の前記第1電極が配置された第1電極面を有する光センサアレイ基板と、
前記第1電極面と対向する第2電極面と、前記第2電極面に配置された複数の第2電極と、前記第2電極を介して前記第1電極に電力を供給して前記光センサを駆動する駆動回路と、を有する駆動回路基板と、
を備え、
複数の前記第2電極それぞれは、前記第2電極面の中心を除いて、前記第1電極と対向する前記第2電極面上の位置に対して、前記第2電極面の中心とは反対側にずれて配置されており、
複数の前記第2電極それぞれは、対向する前記第1電極とバンプを介して電気的に接続している光センサアレイ装置。
【0176】
(付記15)
複数の第1電極が配置された第1電極面を有し、複数の前記第1電極それぞれの上には第1バンプが配置されている第1基板と、複数の第2電極が配置された第2電極面を有し、複数の前記第2電極それぞれの上には第2バンプが配置されている第2基板とを接続する方法であって、
前記第1電極面の中心と前記第2電極面の中心とを一致させて、前記第1基板の前記第1電極面と前記第2基板の前記第2電極面とを対向させた場合に、複数の前記第2電極それぞれは、前記第2電極面の中心を除いて、前記第1電極と対向する前記第2電極面上の位置に対して、前記第2電極面の中心とは反対側にずれて配置されており、
複数の前記第2電極それぞれが、前記第2電極面の中心を除いて、前記第1電極と対向する前記第2電極面上の位置に対して、前記第2電極面の中心とは反対側にずれて配置されるように、前記第1基板の前記第1電極面と前記第2基板の前記第2電極面とを対向させ、
前記第1電極面上の複数の前記第1バンプと前記第2電極面上の複数の前記第2バンプとを接触させた状態で、前記第1基板と前記第2基板を押し付けて、接触している前記第1バンプと前記第2バンプとを変形させる方法。
【0177】
(付記16)
前記第1バンプと前記第2バンプとを変形させた後に、
前記第1バンプ及び前記第2バンプを溶融させて一体化させる付記15に記載の方法。
【符号の説明】
【0178】
10 光センサアレイ装置
11 光センサアレイ基板 (第1基板)
11a 光センサ
12 センサ電極面 (第1電極面)
12A、12B、12C、12D 第1電極面の分割された領域
13 駆動回路基板 (第2基板)
13a 駆動回路
14 駆動電極面 (第2電極面)
14A、14B、14C、14D 第2電極面の分割された領域
15 センサ電極 (第1電極)
15a、15b、15c センサ電極 (第1電極)
16 駆動電極 (第2電極)
16a、16b、16c 駆動電極 (第2電極)
17 バンプ
18 センサバンプ (第1バンプ)
19 駆動バンプ (第2バンプ)
20 センサ共通電極
21 駆動共通電極
30 光センサ
31 支持層
32a 第1電極層
32b 第2電極層
32c 第3電極層
33 光吸収層
33a 第1光吸収層
33b 第2光吸収層
34 反射層
35a 第1配線層
35b 第2配線層
36 絶縁層
37 素子分離溝
C1 中心点 (第1電極面の中心、第1対称中心)
C11、C12、C13、C14 第1電極面の分割された領域の中心点
C2 中心点 (第2電極面の中心、第2対称中心)
C21、C22、C23、C24 第2電極面の分割された領域の中心点
L1 第1電極面の中心、線対称の中心線
L11、L12、L13、L14 第1電極面の分割された領域の中心線
L2 第2電極面の中心、線対称の中心線
L21、L22、L23、L24 第2電極面の分割された領域の中心線
W ずれている量
K1 光センサアレイ基板の線熱膨張係数
K2 駆動回路基板の線熱膨張係数
111 光センサアレイ基板 (第1基板)
112 センサ電極面 (第1電極面)
113 駆動回路基板 (第2基板)
114 駆動電極面 (第2電極面)
115 センサ電極 (第1電極)
116 駆動電極 (第2電極)
118 センサバンプ (第1バンプ)
119 駆動バンプ (第2バンプ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1電極が配置された第1電極面を有する第1基板と、
複数の第2電極が配置された第2電極面を有し、前記第2電極面が前記第1電極面と対向する第2基板と、
を備え、
複数の前記第2電極それぞれは、前記第2電極面の中心を除いて、前記第1電極と対向する前記第2電極面上の位置に対して、前記第2電極面の中心とは反対の方向にずれて配置されており、
複数の前記第2電極それぞれは、対向する前記第1電極とバンプを介して電気的に接続している基板の接続構造。
【請求項2】
前記第1電極面には、第1対称中心に対して対称に複数の前記第1電極が配置されており、
前記第2電極面には、前記第2電極面の中心としての第2対称中心に対して対称に複数の前記第2電極が配置されており、
前記第1対称中心と前記第2対称中心とを一致させて前記第1基板の前記第1電極面と前記第2基板の前記第2電極面とを対向させた場合に、複数の前記第2電極それぞれは、前記第1電極と対向する前記第2電極面上の位置に対して、前記第2対称中心に対称にずれて配置されている請求項1に記載の基板の接続構造。
【請求項3】
前記第1対称中心と前記第2対称中心とを一致させて前記第1基板の前記第1電極面と前記第2基板の前記第2電極面とを対向させた場合に、複数の前記第2電極それぞれが、前記第1電極と対向する前記第2電極面上の位置に対してずれている量は、前記第1基板と前記第2基板とを対向させて接続する精度よりも大きく、且つ前記第2電極の寸法よりも小さい請求項2に記載の基板の接続構造。
【請求項4】
複数の前記第1電極は、前記第1対称中心を中心点として点対称に前記第1電極面に配置されており、
複数の前記第2電極は、前記第2対称中心を中心点として点対称に前記第2電極面に配置されている請求項2又は3に記載の基板の接続構造。
【請求項5】
前記第1基板の熱膨張係数は、前記第2基板の熱膨張係数よりも大きい請求項1〜4の何れか一項に記載の基板の接続構造。
【請求項6】
複数の第1電極が配置された第1電極面を有する第1基板と、
複数の第2電極が配置された第2電極面を有し、前記第2電極面が前記第1電極面と対向する第2基板と、
を備え、
前記第2電極面は、複数の領域に分割されており、
前記第2電極面の分割された領域それぞれでは、複数の前記第2電極それぞれが、前記第2電極面の分割された領域それぞれの中心を除いて、前記第1電極と対向する前記第2電極面上の位置に対して、前記第2電極面の分割された領域それぞれの中心とは反対側にずれて配置されており、
複数の前記第2電極それぞれは、対向する前記第1電極とバンプを介して電気的に接続している基板の接続構造。
【請求項7】
複数の第1電極が配置された第1電極面を有する第1基板と、
複数の第2電極が配置された第2電極面を有する第2基板と、
を備え、
前記第1電極面の中心と前記第2電極面の中心とを一致させて、前記第1基板の前記第1電極面と前記第2基板の前記第2電極面とを対向させた場合に、複数の前記第2電極それぞれは、前記第2電極面の中心を除いて、前記第1電極と対向する前記第2電極面上の位置に対して、前記第2電極面の中心とは反対側にずれて配置されている基板セット。
【請求項8】
光吸収層及び前記光吸収層に接続する第1電極を有する複数の光センサと、複数の前記第1電極が配置された第1電極面を有する光センサアレイ基板と、
前記第1電極面と対向する第2電極面と、前記第2電極面に配置された複数の第2電極と、前記第2電極を介して前記第1電極に電力を供給して前記光センサを駆動する駆動回路と、を有する駆動回路基板と、
を備え、
複数の前記第2電極それぞれは、前記第2電極面の中心を除いて、前記第1電極と対向する前記第2電極面上の位置に対して、前記第2電極面の中心とは反対側にずれて配置されており、
複数の前記第2電極それぞれは、対向する前記第1電極とバンプを介して電気的に接続している光センサアレイ装置。
【請求項9】
複数の第1電極が配置された第1電極面を有し、複数の前記第1電極それぞれの上には第1バンプが配置されている第1基板と、複数の第2電極が配置された第2電極面を有し、複数の前記第2電極それぞれの上には第2バンプが配置されている第2基板とを接続する方法であって、
前記第1電極面の中心と前記第2電極面の中心とを一致させて、前記第1基板の前記第1電極面と前記第2基板の前記第2電極面とを対向させた場合に、複数の前記第2電極それぞれは、前記第2電極面の中心を除いて、前記第1電極と対向する前記第2電極面上の位置に対して、前記第2電極面の中心とは反対側にずれて配置されており、
複数の前記第2電極それぞれが、前記第2電極面の中心を除いて、前記第1電極と対向する前記第2電極面上の位置に対して、前記第2電極面の中心とは反対側にずれて配置されるように、前記第1基板の前記第1電極面と前記第2基板の前記第2電極面とを対向させ、
前記第1電極面上の複数の前記第1バンプと前記第2電極面上の複数の前記第2バンプとを接触させた状態で、前記第1基板と前記第2基板を押し付けて、接触している前記第1バンプと前記第2バンプとを変形させる方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−156374(P2012−156374A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−15379(P2011−15379)
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】