基板の搬送装置及び基板の処理装置
【課題】基板に傷や汚れを付けずに、迅速に搬送して受け渡すことができるようにした搬送装置を提供することにある。
【解決手段】上記所定方向に沿って配置されたガイドレール22と、ガイドレールに沿って移動可能に設けられた搬送台車23と、搬送台車をガイドレールの一端部と他端部との間で往復駆動するワイヤ26と、ガイドレールの一端部で搬送台車に供給された基板を搬送台車の移動方向と交差する方向に対して位置決めするとともに、位置決めした状態で搬送台車に保持する保持部材34と、基板が位置決め保持された搬送台車がモータによってガイドレールの他端部に駆動されたときに保持部材によって搬送台車に保持された基板の保持状態を解除する解除用シリンダ45と、解除用シリンダによって保持状態が解除された基板を搬送台車から受け取るアーム53を具備する。
【解決手段】上記所定方向に沿って配置されたガイドレール22と、ガイドレールに沿って移動可能に設けられた搬送台車23と、搬送台車をガイドレールの一端部と他端部との間で往復駆動するワイヤ26と、ガイドレールの一端部で搬送台車に供給された基板を搬送台車の移動方向と交差する方向に対して位置決めするとともに、位置決めした状態で搬送台車に保持する保持部材34と、基板が位置決め保持された搬送台車がモータによってガイドレールの他端部に駆動されたときに保持部材によって搬送台車に保持された基板の保持状態を解除する解除用シリンダ45と、解除用シリンダによって保持状態が解除された基板を搬送台車から受け取るアーム53を具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は基板を直線的に搬送するための基板の搬送装置及びこの搬送装置が用いられた基板の処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置に用いられるガラス製の基板には回路パターンが形成される。基板に回路パターンを形成するにはリソグラフィープロセスが採用される。リソグラフィープロセスは周知のように上記基板にレジストを塗布し、このレジストに回路パターンが形成されたマスクを介して光を照射する。
【0003】
つぎに、レジストの光が照射されない部分或いは光が照射された部分を除去し、基板のレジストが除去された部分をエッチングし、エッチング後にレジストを除去するなどの一連の工程を複数回繰り返すことで、上記基板に回路パターンを形成する。
【0004】
このようなリソグラフィープロセスにおいては、上記基板に現像液、エッチング液或いはエッチング後にレジストを除去する剥離液などの処理液によって基板を処理する工程、さらにリンス液によって洗浄する工程などがあり、洗浄後には基板に付着残留したリンス液を除去する乾燥工程が必要となる。
【0005】
基板に対して上述した一連の処理を行う場合、基板を水平に搬送したのでは、基板に供給される処理液の重量によって基板が撓むため、基板の処理を全面にわたって均一に行なうことができなくなるということがある。
【0006】
そこで、処理液によって基板を処理する際、上記基板が処理液の重量によって撓むのを防止するため、基板を所定の傾斜角度、たとえば75度の角度で傾斜させて搬送するということが考えられている。基板を傾斜させて搬送すれば、処理液は基板の板面に溜まらず、上方から下方へ円滑に流れるから、処理液の重量によって基板が撓むのを防止することができる。
【0007】
ところで、基板に対して薬液処理、リンス液処理及び乾燥処理などの複数の処理を連続して行なう場合、処理装置は基板に対して複数の処理を順次行なう複数の処理ユニットが一列に配置された構造となる。
【0008】
複数の処理ユニットが一列に設けられた処理装置は長尺化することになる。その場合、基板は処理装置の長手方向一端の処理ユニットに供給され、複数の処理ユニットで順次処理された後、長手方向他端の処理ユニットから搬出される。処理装置の長手方向他端から排出された基板は次工程に受け渡される。したがって、上記処理装置に対する基板の供給と排出を、処理装置の長手方向一端と他端とでそれぞれ別々に行なわなければならないから、作業性が悪いということがある。
【0009】
そこで、作業性を向上させるため、処理装置と平行に基板の搬送装置としてのローラコンベアを配置し、処理装置の一端から供給されて処理され、長手方向他端から排出された基板を、上記搬送コンベアに移載し、この搬送コンベアによって処理装置の長手方向一端に戻して次工程に受け渡すということが考えられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
処理装置の長手方向一端から供給され、この処理装置で処理されて長手方向他端から排出された基板を、処理装置の長手方向一端へ戻すようにすれば、処理装置に対する基板の供給と、処理された基板の次工程への受け渡しを長手方向の同じ一端側の位置で行なうことができるから、作業性の向上を図ることが可能となる。
【0011】
しかしながら、処理装置と平行に設けられたローラコンベアによって基板を搬送するようにすると、基板にはローラが転接するため、基板に傷や汚れがつくということがある。しかも、基板が搬送ローラ上で蛇行することがあるから、そのような場合には基板の周縁がローラコンベアの幅方向両側に設けられたガイドに当たり、基板の側縁に欠けが生じるなどのことがある。
【0012】
この発明は、基板を傷や汚れが付くことなく確実に、しかも迅速に搬送することができるようにした基板の搬送装置及びその搬送装置が用いられた基板の処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この発明は、基板を所定方向に搬送する基板の搬送装置であって、
上記所定方向に沿って配置されたガイドレールと、
このガイドレールに沿って移動可能に設けられた搬送台車と、
この搬送台車を上記ガイドレールの一端部と他端部との間で往復駆動する駆動手段と、
上記ガイドレールの一端部で上記搬送台車に供給された上記基板を上記搬送台車の移動方向と交差する方向に対して位置決めするとともに、位置決めした状態で上記搬送台車に保持する位置決め保持手段と、
上記基板が位置決め保持された上記搬送台車が上記駆動手段によって上記ガイドレールの他端部に駆動されたときに上記位置決め保持手段によって上記搬送台車に保持された基板の保持状態を解除する解除手段と、
この解除手段によって保持状態が解除された上記基板を上記搬送台車から受け取る受け取り手段と
を具備したことを特徴とする基板の搬送装置にある。
【0014】
上記搬送台車には、回転方向を上記搬送台車の移動方向と直交させた複数の受けローラが行列状に設けられていることが好ましい。
【0015】
上記位置決め保持手段は、
上記搬送台車の上記移動方向と交差する幅方向の両端部に幅方向に沿って移動可能に設けられた複数の保持部材と、
各保持部材を上記搬送台車の幅方向の内方に向かって付勢したばねと、
上記レールの一端部に設けられ上記搬送台車が上記レールの一端部に位置するときに上記保持部材に着脱可能に係合する第1の解除部材、及びこの第1の解除部材を上記搬送台車の幅方向に沿って駆動する保持用駆動源を具備し、
上記保持用駆動源は、上記レールの一端部で上記搬送台車に上記基板を供給するときには上記第1の解除部材を介して上記保持部材を上記ばねの付勢力に抗して上記搬送台車の幅方向外方に退避させ、上記搬送台車に基板が供給されたならば上記第1の解除部材による上記保持部材の退避状態を解除して上記ばねの付勢力で上記基板を上記保持部材によって上記搬送台車上で位置決め保持させることが好ましい。
【0016】
上記解除手段は、上記搬送台車が上記レールの他端部に搬送されたときに上記保持部材に係合する第2の解除部材及びこの第2の解除部材を上記搬送台車の幅方向外方に向かって駆動して上記保持部材による上記基板の保持状態を解除する解除用駆動源からなることが好ましい。
【0017】
上記受け取り手段は、
上記搬送台車が上記レールの他端部に搬送されてきたときにこの搬送台車に保持された基板の下方に入り込む可動部材と、上記搬送台車に保持された基板の保持状態が解除されたときに上記可動部材を上昇方向に駆動して上記基板を上記搬送台車から上昇させて受け取らせる受け取り用駆動源とによって構成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、ガイドレールに沿って往復駆動される台車を用いて基板を搬送するとともに、台車に供給された基板を位置決め保持するため、基板を傷付けることなく搬送することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図13はこの発明の一実施の形態を示し、図1はこの発明の処理装置の概略的構成を示す斜視図、図2は正面図である。上記処理装置は装置本体1を有し、この装置本体1は分割された複数の処理ユニット、この実施の形態では第1乃至第5の処理ユニット1A〜1Eを分解可能に一列に連結してなる。
【0020】
各処理ユニット1A〜1Eは架台2を有する。この架台2の前面には箱型状の処理部3が所定の角度で傾斜して保持されている。上記架台2と処理部3の上面には装置本体1の全長にわたって搬送装置4が設けられている。上記架台2の下端の幅方向両端には板状の一対の脚体5(一方のみ図示)が分解可能に設けられる。この脚体5によって上記架台2の下面側に空間部6が形成される。
【0021】
上記空間部6には、上記処理部3で後述するように行なわれる基板Wの処理に用いられる薬液やリンス液などの処理液を供給するタンクやポンプ或いは供給を制御するための制御装置などの機器7をフレーム8に載置した機器部9が収納されるようになっている。つまり、各処理ユニット1A〜1Eは架台2を脚体5で支持して処理部3の下方に空間部6を形成することで、上下方向に位置する処理部3、搬送装置4及び機器部9の3つの部分に分割されている。
【0022】
図1に示すように、上記処理部3の幅方向の両側面にはスリット13(一方の側面のみ図示)が形成されている。第1の処理ユニット1Aのスリット13から搬入された基板Wは第2乃至第5の処理ユニット1B〜1E内を順次搬送される。そして、基板Wは各処理ユニット1A〜1Eで所定の処理が行なわれて最終の第5の処理ユニット1Eから搬出されるようになっている。
【0023】
上記搬送装置4は、後述するように未処理の基板Wを第5の処理ユニット1E側に位置する一端から第1の処理ユニット1A側の他端まで搬送する。搬送装置4による基板Wの搬送方向を図1に矢印Xで示す。
【0024】
上記第1の処理ユニット1A側には傾斜受け渡しユニット16が設けられている。この傾斜受け渡しユニット16は上記搬送装置4によって水平に搬送されてきた基板Wを受けて所定の角度、たとえば75度の角度に傾斜させて上記第1の処理ユニット1Aに供給する。
【0025】
上記傾斜受け渡しユニット16で75度の角度に傾斜させられた基板Wは第1乃至第5の処理ユニット1A〜1Eで順次処理されて搬送され、第5の処理ユニット1Eから搬出されて次の工程に受け渡される。すなわち、未処理の基板Wが供給される搬送装置4の一端は、処理された基板Wが搬出される第5の処理ユニット1E側に位置するから、搬送装置4への基板Wの供給と、処理された基板Wの搬出を装置本体1の同じ一端側で行なうことが可能となる。
【0026】
図3乃至図5に示すように、上記搬送装置4はベース板21を有する。このベース板21の上面の幅方向両端部にはそれぞれガイドレール22が長手方向全長にわたって敷設されている。このガイドレール22には搬送台車23が移動可能に設けられ、駆動手段によって上記ベース板21の長手方向一端と他端との間で往復駆動されるようになっている。
【0027】
上記駆動手段は、図3に示すように上記ベース板21の一側の長手方向の一端部と他端部とに設けられた一対のモータ24を有する。図4と図5に示すように、各モータ24の出力軸にはプーリ25が嵌着されている。一対のプーリ25にはワイヤ26の一端部と他端部とが末端を固定して巻着されている。
【0028】
上記ワイヤ26の中途部は上記搬送台車23の幅方向一側に設けられた連結具27に連結固定されている。上記ワイヤ26の両端部が巻着された一対のプーリ25は各モータ24によって同方向に同期して回転駆動される。それによって、ワイヤ26は一方のプーリ25から繰り出されて他方のプーリ25に巻き取られて走行するから、その走行に上記搬送台車23が連動する。つまり、搬送台車23は上記ガイドレール22に沿って往復駆動可能となっている。
【0029】
図4(a)に示すように、上記搬送台車23は矩形枠状のフレーム28を有し、フレーム28の幅方向両側には車輪28aが設けられている。このフレーム28には、走行方向(前後方向)に沿う一端と他端とにそれぞれ複数の支持片29が走行方向と交差する幅方向に所定間隔で立設されている。
【0030】
走行方向において対応する一対の支持片29にはそれぞれ支軸31が架設されている。各支軸31はそれぞれ複数の受けローラ32が所定間隔で回転可能に設けられている。つまり、搬送台車23には回転軸線を搬送台車23の移動方向に沿わせた複数の受けローラ32が行列状に設けられている。
【0031】
図4(b)に示すように、上記搬送台車23の受けローラ32には未処理の基板Wが供給される。搬送台車23に供給された基板Wは位置決め保持手段30によって位置決めされて移動不能に保持される。すなわち、位置決め保持手段30は、図7(a)〜(c)に示すように、上記搬送台車23のフレーム28の幅方向両側の前後方向両端部に設けられたリニアガイド33を有する。
【0032】
各リニアガイド33には保持部材34が移動可能に設けられている。この保持部材34はばね35によって図7(a)に矢印で示す上記搬送台車23の幅方向内方に向かって付勢されている。上記リニアガイド33の上面にはストッパ36が設けられ、上記保持部材34はストッパ36に当たることで、上記ばね35の付勢力による移動が阻止される。
【0033】
上記保持部材34からは係合杆37が下方に向かって設けられている。搬送台車23が上記ベース板21の長手方向の一端部に位置するとき、上記係合杆37の下端部はU字状の第1の解除部材38の溝内に位置する。
【0034】
上記第1の解除部材38は保持用駆動源としての保持用シリンダ39のロッド39aに取り付けられている。この保持用シリンダ39はガイドレール22の外側から立設された取付け片40に取り付けられている。
【0035】
図7(b)に示すように、上記保持用シリンダ39のロッド39aが没入方向に駆動されると、上記第1の解除部材38が上記係合杆37に係合して上記保持部材34をばね35の付勢力に抗して駆動する。つまり、保持部材34は搬送台車23の幅方向外方へ駆動される。
【0036】
上記搬送台車23の受けローラ32上には、図7(b)に示すように上記保持部材34をばね35の付勢力に抗して移動させた状態で、未処理の基板Wが図示しないロボットによって供給される。基板Wが供給されると、上記保持用シリンダ39のロッド39aが突出方向に駆動される。それによって、図3(c)に示すように、第1の解除部材38と係合杆37との係合状態が解除され、上記保持部材34がばね35の付勢力によって基板Wの幅方向の端面に当たるまでリニアガイド33に沿って移動する。このとき、保持部材34はリニアガイド33の上面に設けられたストッパ36に当たり、それ以上、基板Wの端面に強く圧接するのが阻止される。
【0037】
搬送台車23に供給された基板Wの両側の両端部がそれぞれ保持部材34によって押圧保持され、しかも基板Wの幅方向両端に位置する一対の保持部材34による押圧位置がストッパ36によって位置決めされることで、基板Wは搬送台車23上で搬送方向と交差する幅方向に対して高精度に位置決めされると同時に、移動不能に保持される。
【0038】
搬送台車23が基板Wを位置決め保持すると、この搬送台車23は一対のモータ24によって走行駆動されるワイヤ26に連動してベース板21の他端部に駆動される。ベース21の他端部には、搬送台車23に保持された基板Wの保持状態を解除する解除手段41及び基板Wを搬送台車23から受けて上記傾斜受け渡しユニット16に受け渡すための受け渡し手段42が設けられている。
【0039】
上記解除手段41は、図5に示すように上記搬送台車23がベース板21の他端部の所定の位置まで搬送されて位置決めされたときに、搬送台車23に設けられて基板Wを位置決め保持した4つの保持部材34からそれぞれ下方に延出された係合杆37が入り込む、U字状の第2の解除部材44を有する。第2の解除部材44は解除用駆動源としての解除用シリンダ45のロッド45aに取り付けられている。上記解除用シリンダ45はガイドレール22の外側から立設された取付け片46に取り付けられている。
【0040】
上記搬送台車23がベース板21の他端部の所定の位置まで搬送されて、上記第2の解除部材44の溝内に係合杆37が入り込むと、上記解除用シリンダ45が作動してそのロッド45aを没入方向に駆動する。それによって、上記解除部材44が係合杆37を介して保持部材34を搬送台車23の幅方向外方へ移動させるから、4つの保持部材34に夜基板Wの保持状態が解除される。解除手段41の動作は図7(a)〜8(c)を参照して説明した位置決め保持手段30の動作と同じである。
【0041】
図5に示すように、上記受け渡し手段42は上記ベース板21の一端部に設けられた矩形状の可動板48を有する。この可動板48の端部は上記ベース板21に設けられた取付け片49に支軸51によって回動に連結されている。つまり、可動板48は支軸51を支点として上昇方向に回動可能となっている。
【0042】
図6に示すように、上記可動板48の他端部の下面にはこの可動板48を上下方向、つまり支軸51を支点として他端部が上昇する方向に駆動する受け取り用駆動源としての上下用シリンダ52のロッド52aが連結されている。
【0043】
上記可動板48の上面には角筒状の複数のアーム53の一端部が固定されている。つまり、複数のアーム53はベース板21の幅方向に所定間隔で設けられている。各アーム53には複数の受け渡しローラ54がアーム53の両側に、しかも長手方向に対して所定間隔で設けられている。なお、ローラ54の直径はアーム53の厚さ寸法よりも大きく形成されていて、径方向の一部をアーム53の上面から上方に突出させている。
【0044】
各アーム53の一端部側において、幅方向に対応する複数の受け渡しローラ54は駆動軸55によって連結されている。複数の駆動軸55は図示しないベルトなどによって同期して回転するよう連結されているとともに、そのうちの1つ駆動軸55は図示しない駆動源によって回転駆動されるようになっている。
【0045】
基板Wを位置決め保持した上記搬送台車23がベース板21の他端部の所定の位置まで搬送されてくると、複数のアーム53が搬送台車23に設けられた支軸31間から基板Wの下面側に入り込む。
【0046】
アーム53が基板Wの下面側に入り込んで、その基板Wの保持部材34による保持状態が解除されると、可動板48が上下用シリンダ52によって上昇方向に回動駆動され、この回動にアーム53が連動する。それによって、搬送台車23に設けられた基板Wは上記アーム53に設けられた受け渡しローラ54に受け渡される。
【0047】
上記搬送装置23は図3と図5に鎖線で示すカバー57によって覆われている。このカバー57の長手方向の両端は開口していて、一端開口からは搬送台車23に未処理の基板Wが供給され、他端開口からは受け渡し手段42のアーム53が受けた基板Wが傾斜受け渡しユニット16に搬出される。なお、カバー57の他端部には、アーム53が上方へ回動できるための膨出部57aが形成されている。
【0048】
つぎに、上記構成の処理装置に未処理の基板Wを搬送装置4によって搬入する動作を図8乃至図13を参照しながら説明する。
図8は搬送台車23の受ローラ2に図示しないロボットによって未処理の基板Wが供給された状態を示す。搬送台車23に基板Wを供給する際、保持用シリンダ39のロッド39aが図7(b)に示すように没入方向に駆動されている。それによって、保持部材34は基板Wの幅方向外方へ退避しているから、基板Wが保持部材34にぶつかることなく、搬送台車23に供給することができる。
【0049】
基板Wが搬送台車23に供給されると、保持用シリンダ39による保持部材34の退避状態が解除され、図9に示すように4つの保持部材34がばね35によって幅方向内方へ付勢されて基板Wの幅方向両側を押圧する。それによって、基板Wは搬送台車23上で位置決め保持されることになる。
【0050】
基板Wを位置決め保持した搬送台車23は、図10に示すようにベース板21の受け渡し手段42が設けられた他端部に向かって駆動される。図11は搬送台車23がベース板21の他端部に到達し、基板Wの下面に受け渡し手段42のアーム53が入り込んだ状態を示す。
【0051】
上記アーム53が基板Wの下面に入り込むと同時に、解除手段41の第2の解除部材44(図5に示す)の溝内に、保持部材34に連結された係合杆37が入り込む。そして、搬送台車23がベース板21の他端部に搬送されると、上記解除手段41の解除用シリンダ45が作動して保持部材34を幅方向に駆動する。それによって、搬送台車23の基板Wの保持状態が解除される。
【0052】
基板Wの保持状態が解除されると、上下用シリンダ52が作動して上記アーム53が可動板48とともに回動上昇する。この状態は図6に示す。それによって、台車23上の基板Wが上記アーム53に設けられた受け渡しローラ54によって受け取られる。
【0053】
アーム53が回動上昇して基板Wを搬送台車23から受けると、図12に矢印で示すように、搬送台車23はベース板21の他端部から一端部へ向かって駆動される。そして、ベース板21の他端部に位置決めされた上記搬送台車23にはつぎの未処理の基板Wが供給されて位置決め保持される。
【0054】
つまり、基板Wを受け渡し手段42のアーム53に受け渡せば、基板Wを処理装置の第1の処理ユニット1Aに供給する前に、搬送台車32を基板Wの供給位置に戻してつぎの未処理の基板Wを供給することができるから、その分、タクトタイムを短縮することができる。
【0055】
搬送台車23が上昇したアーム53の下方から退避すると、図13に示すように、上記アーム53が上昇した状態から水平な状態に戻る。ついで、アーム53の一端部に設けられた駆動軸55が回転駆動され、この駆動軸55に設けられた受け渡しローラ54が連動するから、受け渡しローラ54に支持された基板Wは第1の処理ユニット1A側に設けられた傾斜受け渡しユニット16内へ搬送される。
【0056】
傾斜受け渡しユニット16内に搬送された基板Wは水平な状態から75度の角度に傾斜させられ、上記第1の処理ユニット1A内に搬入される。それによって、基板Wは第1の処理ユニット1Aから第5の処理ユニット1Eに順次送られて処理され、この第5の処理ユニット1Eから搬出されることになる。
【0057】
このように、処理装置に対する基板Wの搬入と搬出とを同じ位置で行なえるようにするため、未処理の基板Wを搬送装置4で第5の処理ユニット1E側から第1の処理ユニット1A側へ搬送する場合、上記基板Wを第5の処理ユニット1Eと第1の処理ユニット1Aとの間で往復駆動される搬送台車23で搬送するようにした。
【0058】
そのため、ローラ搬送する場合のように基板Wをローラで擦ることがないばかりか、基板Wが蛇行するということもないから、基板Wに傷や塵埃を付着させずに、搬送することができる。
【0059】
上記搬送台車23に対して基板Wを保持部材34によって位置決め保持するときに上記保持部材34を駆動するための保持用シリンダ39と、保持部材34によって位置決め保持された基板Wを受け渡し手段42のアーム53に受け渡す際に基板Wの保持状態を解除するための解除用シリンダ45を上記搬送台車23に設けず、ベース板21側に設けるようにした。
【0060】
つまり、搬送台車23には保持部材34をばね35の付勢力に抗して駆動するための上記保持用シリンダ39や解除用シリンダ45を設けないため、搬送台車23を軽量化することができる。それによって、ベース板21の長手方向に沿う搬送台車23の往復駆動を高速で行なえるから、基板Wの搬送、受け渡しに要するタクトタイムを短縮することが可能となる。
【0061】
上記一実施の形態では受け渡し手段において、アームを回動させて搬送台車から基板を受け取るようにしたが、アームを上下動させて基板を搬送台車から受け取るようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】この発明の一実施の形態の処理装置の概略的構成を示す斜視図。
【図2】上記処理装置の正面図。
【図3】上記処理装置に設けられる搬送装置の概略的構成を示す斜視図。
【図4】(a)は搬送装置の一端部で待機する搬送台車の平面図、(b)は同じく側面図。
【図5】搬送装置の他端部に設けられた解除手段と受け渡し手段を示す斜視図。
【図6】受け渡し手段の側面図。
【図7】(a)〜(c)は搬送台車に基板を位置決め保持する位置決め保持手段の動作を順次示した説明図。
【図8】搬送手段の搬送台車に基板を供給するときの説明図。
【図9】搬送台車に供給された基板を位置決め保持手段によって位置決め保持したときの説明図。
【図10】基板を位置決め保持した搬送台車を受け渡し手段の方向へ走行させるときの説明図。
【図11】搬送台車に保持された基板の下面側に受け渡し手段のアームが入り込んだときの説明図。
【図12】受け渡し手段が搬送台車から基板を受けた後、搬送台車が退避するときの説明図。
【図13】搬送台車から受け渡し手段が受けた基板を傾斜受け渡しユニットに搬出するときの説明図。
【符号の説明】
【0063】
1A〜1E…第1乃至第5の処理ユニット、22…ガイドレール、23…搬送台車、24…モータ(駆動手段)、26…ワイヤ(駆動手段)、30…位置決め保持手段、32…受ローラ、34…保持部材、35…ばね、38…第1の解除部材、39…保持用シリンダ、41…解除手段、42…受け渡し手段、44…第2の解除部材、45…解除用シリンダ、52…上下用シリンダ、53…アーム、54…受け渡しローラ。
【技術分野】
【0001】
この発明は基板を直線的に搬送するための基板の搬送装置及びこの搬送装置が用いられた基板の処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置に用いられるガラス製の基板には回路パターンが形成される。基板に回路パターンを形成するにはリソグラフィープロセスが採用される。リソグラフィープロセスは周知のように上記基板にレジストを塗布し、このレジストに回路パターンが形成されたマスクを介して光を照射する。
【0003】
つぎに、レジストの光が照射されない部分或いは光が照射された部分を除去し、基板のレジストが除去された部分をエッチングし、エッチング後にレジストを除去するなどの一連の工程を複数回繰り返すことで、上記基板に回路パターンを形成する。
【0004】
このようなリソグラフィープロセスにおいては、上記基板に現像液、エッチング液或いはエッチング後にレジストを除去する剥離液などの処理液によって基板を処理する工程、さらにリンス液によって洗浄する工程などがあり、洗浄後には基板に付着残留したリンス液を除去する乾燥工程が必要となる。
【0005】
基板に対して上述した一連の処理を行う場合、基板を水平に搬送したのでは、基板に供給される処理液の重量によって基板が撓むため、基板の処理を全面にわたって均一に行なうことができなくなるということがある。
【0006】
そこで、処理液によって基板を処理する際、上記基板が処理液の重量によって撓むのを防止するため、基板を所定の傾斜角度、たとえば75度の角度で傾斜させて搬送するということが考えられている。基板を傾斜させて搬送すれば、処理液は基板の板面に溜まらず、上方から下方へ円滑に流れるから、処理液の重量によって基板が撓むのを防止することができる。
【0007】
ところで、基板に対して薬液処理、リンス液処理及び乾燥処理などの複数の処理を連続して行なう場合、処理装置は基板に対して複数の処理を順次行なう複数の処理ユニットが一列に配置された構造となる。
【0008】
複数の処理ユニットが一列に設けられた処理装置は長尺化することになる。その場合、基板は処理装置の長手方向一端の処理ユニットに供給され、複数の処理ユニットで順次処理された後、長手方向他端の処理ユニットから搬出される。処理装置の長手方向他端から排出された基板は次工程に受け渡される。したがって、上記処理装置に対する基板の供給と排出を、処理装置の長手方向一端と他端とでそれぞれ別々に行なわなければならないから、作業性が悪いということがある。
【0009】
そこで、作業性を向上させるため、処理装置と平行に基板の搬送装置としてのローラコンベアを配置し、処理装置の一端から供給されて処理され、長手方向他端から排出された基板を、上記搬送コンベアに移載し、この搬送コンベアによって処理装置の長手方向一端に戻して次工程に受け渡すということが考えられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
処理装置の長手方向一端から供給され、この処理装置で処理されて長手方向他端から排出された基板を、処理装置の長手方向一端へ戻すようにすれば、処理装置に対する基板の供給と、処理された基板の次工程への受け渡しを長手方向の同じ一端側の位置で行なうことができるから、作業性の向上を図ることが可能となる。
【0011】
しかしながら、処理装置と平行に設けられたローラコンベアによって基板を搬送するようにすると、基板にはローラが転接するため、基板に傷や汚れがつくということがある。しかも、基板が搬送ローラ上で蛇行することがあるから、そのような場合には基板の周縁がローラコンベアの幅方向両側に設けられたガイドに当たり、基板の側縁に欠けが生じるなどのことがある。
【0012】
この発明は、基板を傷や汚れが付くことなく確実に、しかも迅速に搬送することができるようにした基板の搬送装置及びその搬送装置が用いられた基板の処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この発明は、基板を所定方向に搬送する基板の搬送装置であって、
上記所定方向に沿って配置されたガイドレールと、
このガイドレールに沿って移動可能に設けられた搬送台車と、
この搬送台車を上記ガイドレールの一端部と他端部との間で往復駆動する駆動手段と、
上記ガイドレールの一端部で上記搬送台車に供給された上記基板を上記搬送台車の移動方向と交差する方向に対して位置決めするとともに、位置決めした状態で上記搬送台車に保持する位置決め保持手段と、
上記基板が位置決め保持された上記搬送台車が上記駆動手段によって上記ガイドレールの他端部に駆動されたときに上記位置決め保持手段によって上記搬送台車に保持された基板の保持状態を解除する解除手段と、
この解除手段によって保持状態が解除された上記基板を上記搬送台車から受け取る受け取り手段と
を具備したことを特徴とする基板の搬送装置にある。
【0014】
上記搬送台車には、回転方向を上記搬送台車の移動方向と直交させた複数の受けローラが行列状に設けられていることが好ましい。
【0015】
上記位置決め保持手段は、
上記搬送台車の上記移動方向と交差する幅方向の両端部に幅方向に沿って移動可能に設けられた複数の保持部材と、
各保持部材を上記搬送台車の幅方向の内方に向かって付勢したばねと、
上記レールの一端部に設けられ上記搬送台車が上記レールの一端部に位置するときに上記保持部材に着脱可能に係合する第1の解除部材、及びこの第1の解除部材を上記搬送台車の幅方向に沿って駆動する保持用駆動源を具備し、
上記保持用駆動源は、上記レールの一端部で上記搬送台車に上記基板を供給するときには上記第1の解除部材を介して上記保持部材を上記ばねの付勢力に抗して上記搬送台車の幅方向外方に退避させ、上記搬送台車に基板が供給されたならば上記第1の解除部材による上記保持部材の退避状態を解除して上記ばねの付勢力で上記基板を上記保持部材によって上記搬送台車上で位置決め保持させることが好ましい。
【0016】
上記解除手段は、上記搬送台車が上記レールの他端部に搬送されたときに上記保持部材に係合する第2の解除部材及びこの第2の解除部材を上記搬送台車の幅方向外方に向かって駆動して上記保持部材による上記基板の保持状態を解除する解除用駆動源からなることが好ましい。
【0017】
上記受け取り手段は、
上記搬送台車が上記レールの他端部に搬送されてきたときにこの搬送台車に保持された基板の下方に入り込む可動部材と、上記搬送台車に保持された基板の保持状態が解除されたときに上記可動部材を上昇方向に駆動して上記基板を上記搬送台車から上昇させて受け取らせる受け取り用駆動源とによって構成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、ガイドレールに沿って往復駆動される台車を用いて基板を搬送するとともに、台車に供給された基板を位置決め保持するため、基板を傷付けることなく搬送することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図13はこの発明の一実施の形態を示し、図1はこの発明の処理装置の概略的構成を示す斜視図、図2は正面図である。上記処理装置は装置本体1を有し、この装置本体1は分割された複数の処理ユニット、この実施の形態では第1乃至第5の処理ユニット1A〜1Eを分解可能に一列に連結してなる。
【0020】
各処理ユニット1A〜1Eは架台2を有する。この架台2の前面には箱型状の処理部3が所定の角度で傾斜して保持されている。上記架台2と処理部3の上面には装置本体1の全長にわたって搬送装置4が設けられている。上記架台2の下端の幅方向両端には板状の一対の脚体5(一方のみ図示)が分解可能に設けられる。この脚体5によって上記架台2の下面側に空間部6が形成される。
【0021】
上記空間部6には、上記処理部3で後述するように行なわれる基板Wの処理に用いられる薬液やリンス液などの処理液を供給するタンクやポンプ或いは供給を制御するための制御装置などの機器7をフレーム8に載置した機器部9が収納されるようになっている。つまり、各処理ユニット1A〜1Eは架台2を脚体5で支持して処理部3の下方に空間部6を形成することで、上下方向に位置する処理部3、搬送装置4及び機器部9の3つの部分に分割されている。
【0022】
図1に示すように、上記処理部3の幅方向の両側面にはスリット13(一方の側面のみ図示)が形成されている。第1の処理ユニット1Aのスリット13から搬入された基板Wは第2乃至第5の処理ユニット1B〜1E内を順次搬送される。そして、基板Wは各処理ユニット1A〜1Eで所定の処理が行なわれて最終の第5の処理ユニット1Eから搬出されるようになっている。
【0023】
上記搬送装置4は、後述するように未処理の基板Wを第5の処理ユニット1E側に位置する一端から第1の処理ユニット1A側の他端まで搬送する。搬送装置4による基板Wの搬送方向を図1に矢印Xで示す。
【0024】
上記第1の処理ユニット1A側には傾斜受け渡しユニット16が設けられている。この傾斜受け渡しユニット16は上記搬送装置4によって水平に搬送されてきた基板Wを受けて所定の角度、たとえば75度の角度に傾斜させて上記第1の処理ユニット1Aに供給する。
【0025】
上記傾斜受け渡しユニット16で75度の角度に傾斜させられた基板Wは第1乃至第5の処理ユニット1A〜1Eで順次処理されて搬送され、第5の処理ユニット1Eから搬出されて次の工程に受け渡される。すなわち、未処理の基板Wが供給される搬送装置4の一端は、処理された基板Wが搬出される第5の処理ユニット1E側に位置するから、搬送装置4への基板Wの供給と、処理された基板Wの搬出を装置本体1の同じ一端側で行なうことが可能となる。
【0026】
図3乃至図5に示すように、上記搬送装置4はベース板21を有する。このベース板21の上面の幅方向両端部にはそれぞれガイドレール22が長手方向全長にわたって敷設されている。このガイドレール22には搬送台車23が移動可能に設けられ、駆動手段によって上記ベース板21の長手方向一端と他端との間で往復駆動されるようになっている。
【0027】
上記駆動手段は、図3に示すように上記ベース板21の一側の長手方向の一端部と他端部とに設けられた一対のモータ24を有する。図4と図5に示すように、各モータ24の出力軸にはプーリ25が嵌着されている。一対のプーリ25にはワイヤ26の一端部と他端部とが末端を固定して巻着されている。
【0028】
上記ワイヤ26の中途部は上記搬送台車23の幅方向一側に設けられた連結具27に連結固定されている。上記ワイヤ26の両端部が巻着された一対のプーリ25は各モータ24によって同方向に同期して回転駆動される。それによって、ワイヤ26は一方のプーリ25から繰り出されて他方のプーリ25に巻き取られて走行するから、その走行に上記搬送台車23が連動する。つまり、搬送台車23は上記ガイドレール22に沿って往復駆動可能となっている。
【0029】
図4(a)に示すように、上記搬送台車23は矩形枠状のフレーム28を有し、フレーム28の幅方向両側には車輪28aが設けられている。このフレーム28には、走行方向(前後方向)に沿う一端と他端とにそれぞれ複数の支持片29が走行方向と交差する幅方向に所定間隔で立設されている。
【0030】
走行方向において対応する一対の支持片29にはそれぞれ支軸31が架設されている。各支軸31はそれぞれ複数の受けローラ32が所定間隔で回転可能に設けられている。つまり、搬送台車23には回転軸線を搬送台車23の移動方向に沿わせた複数の受けローラ32が行列状に設けられている。
【0031】
図4(b)に示すように、上記搬送台車23の受けローラ32には未処理の基板Wが供給される。搬送台車23に供給された基板Wは位置決め保持手段30によって位置決めされて移動不能に保持される。すなわち、位置決め保持手段30は、図7(a)〜(c)に示すように、上記搬送台車23のフレーム28の幅方向両側の前後方向両端部に設けられたリニアガイド33を有する。
【0032】
各リニアガイド33には保持部材34が移動可能に設けられている。この保持部材34はばね35によって図7(a)に矢印で示す上記搬送台車23の幅方向内方に向かって付勢されている。上記リニアガイド33の上面にはストッパ36が設けられ、上記保持部材34はストッパ36に当たることで、上記ばね35の付勢力による移動が阻止される。
【0033】
上記保持部材34からは係合杆37が下方に向かって設けられている。搬送台車23が上記ベース板21の長手方向の一端部に位置するとき、上記係合杆37の下端部はU字状の第1の解除部材38の溝内に位置する。
【0034】
上記第1の解除部材38は保持用駆動源としての保持用シリンダ39のロッド39aに取り付けられている。この保持用シリンダ39はガイドレール22の外側から立設された取付け片40に取り付けられている。
【0035】
図7(b)に示すように、上記保持用シリンダ39のロッド39aが没入方向に駆動されると、上記第1の解除部材38が上記係合杆37に係合して上記保持部材34をばね35の付勢力に抗して駆動する。つまり、保持部材34は搬送台車23の幅方向外方へ駆動される。
【0036】
上記搬送台車23の受けローラ32上には、図7(b)に示すように上記保持部材34をばね35の付勢力に抗して移動させた状態で、未処理の基板Wが図示しないロボットによって供給される。基板Wが供給されると、上記保持用シリンダ39のロッド39aが突出方向に駆動される。それによって、図3(c)に示すように、第1の解除部材38と係合杆37との係合状態が解除され、上記保持部材34がばね35の付勢力によって基板Wの幅方向の端面に当たるまでリニアガイド33に沿って移動する。このとき、保持部材34はリニアガイド33の上面に設けられたストッパ36に当たり、それ以上、基板Wの端面に強く圧接するのが阻止される。
【0037】
搬送台車23に供給された基板Wの両側の両端部がそれぞれ保持部材34によって押圧保持され、しかも基板Wの幅方向両端に位置する一対の保持部材34による押圧位置がストッパ36によって位置決めされることで、基板Wは搬送台車23上で搬送方向と交差する幅方向に対して高精度に位置決めされると同時に、移動不能に保持される。
【0038】
搬送台車23が基板Wを位置決め保持すると、この搬送台車23は一対のモータ24によって走行駆動されるワイヤ26に連動してベース板21の他端部に駆動される。ベース21の他端部には、搬送台車23に保持された基板Wの保持状態を解除する解除手段41及び基板Wを搬送台車23から受けて上記傾斜受け渡しユニット16に受け渡すための受け渡し手段42が設けられている。
【0039】
上記解除手段41は、図5に示すように上記搬送台車23がベース板21の他端部の所定の位置まで搬送されて位置決めされたときに、搬送台車23に設けられて基板Wを位置決め保持した4つの保持部材34からそれぞれ下方に延出された係合杆37が入り込む、U字状の第2の解除部材44を有する。第2の解除部材44は解除用駆動源としての解除用シリンダ45のロッド45aに取り付けられている。上記解除用シリンダ45はガイドレール22の外側から立設された取付け片46に取り付けられている。
【0040】
上記搬送台車23がベース板21の他端部の所定の位置まで搬送されて、上記第2の解除部材44の溝内に係合杆37が入り込むと、上記解除用シリンダ45が作動してそのロッド45aを没入方向に駆動する。それによって、上記解除部材44が係合杆37を介して保持部材34を搬送台車23の幅方向外方へ移動させるから、4つの保持部材34に夜基板Wの保持状態が解除される。解除手段41の動作は図7(a)〜8(c)を参照して説明した位置決め保持手段30の動作と同じである。
【0041】
図5に示すように、上記受け渡し手段42は上記ベース板21の一端部に設けられた矩形状の可動板48を有する。この可動板48の端部は上記ベース板21に設けられた取付け片49に支軸51によって回動に連結されている。つまり、可動板48は支軸51を支点として上昇方向に回動可能となっている。
【0042】
図6に示すように、上記可動板48の他端部の下面にはこの可動板48を上下方向、つまり支軸51を支点として他端部が上昇する方向に駆動する受け取り用駆動源としての上下用シリンダ52のロッド52aが連結されている。
【0043】
上記可動板48の上面には角筒状の複数のアーム53の一端部が固定されている。つまり、複数のアーム53はベース板21の幅方向に所定間隔で設けられている。各アーム53には複数の受け渡しローラ54がアーム53の両側に、しかも長手方向に対して所定間隔で設けられている。なお、ローラ54の直径はアーム53の厚さ寸法よりも大きく形成されていて、径方向の一部をアーム53の上面から上方に突出させている。
【0044】
各アーム53の一端部側において、幅方向に対応する複数の受け渡しローラ54は駆動軸55によって連結されている。複数の駆動軸55は図示しないベルトなどによって同期して回転するよう連結されているとともに、そのうちの1つ駆動軸55は図示しない駆動源によって回転駆動されるようになっている。
【0045】
基板Wを位置決め保持した上記搬送台車23がベース板21の他端部の所定の位置まで搬送されてくると、複数のアーム53が搬送台車23に設けられた支軸31間から基板Wの下面側に入り込む。
【0046】
アーム53が基板Wの下面側に入り込んで、その基板Wの保持部材34による保持状態が解除されると、可動板48が上下用シリンダ52によって上昇方向に回動駆動され、この回動にアーム53が連動する。それによって、搬送台車23に設けられた基板Wは上記アーム53に設けられた受け渡しローラ54に受け渡される。
【0047】
上記搬送装置23は図3と図5に鎖線で示すカバー57によって覆われている。このカバー57の長手方向の両端は開口していて、一端開口からは搬送台車23に未処理の基板Wが供給され、他端開口からは受け渡し手段42のアーム53が受けた基板Wが傾斜受け渡しユニット16に搬出される。なお、カバー57の他端部には、アーム53が上方へ回動できるための膨出部57aが形成されている。
【0048】
つぎに、上記構成の処理装置に未処理の基板Wを搬送装置4によって搬入する動作を図8乃至図13を参照しながら説明する。
図8は搬送台車23の受ローラ2に図示しないロボットによって未処理の基板Wが供給された状態を示す。搬送台車23に基板Wを供給する際、保持用シリンダ39のロッド39aが図7(b)に示すように没入方向に駆動されている。それによって、保持部材34は基板Wの幅方向外方へ退避しているから、基板Wが保持部材34にぶつかることなく、搬送台車23に供給することができる。
【0049】
基板Wが搬送台車23に供給されると、保持用シリンダ39による保持部材34の退避状態が解除され、図9に示すように4つの保持部材34がばね35によって幅方向内方へ付勢されて基板Wの幅方向両側を押圧する。それによって、基板Wは搬送台車23上で位置決め保持されることになる。
【0050】
基板Wを位置決め保持した搬送台車23は、図10に示すようにベース板21の受け渡し手段42が設けられた他端部に向かって駆動される。図11は搬送台車23がベース板21の他端部に到達し、基板Wの下面に受け渡し手段42のアーム53が入り込んだ状態を示す。
【0051】
上記アーム53が基板Wの下面に入り込むと同時に、解除手段41の第2の解除部材44(図5に示す)の溝内に、保持部材34に連結された係合杆37が入り込む。そして、搬送台車23がベース板21の他端部に搬送されると、上記解除手段41の解除用シリンダ45が作動して保持部材34を幅方向に駆動する。それによって、搬送台車23の基板Wの保持状態が解除される。
【0052】
基板Wの保持状態が解除されると、上下用シリンダ52が作動して上記アーム53が可動板48とともに回動上昇する。この状態は図6に示す。それによって、台車23上の基板Wが上記アーム53に設けられた受け渡しローラ54によって受け取られる。
【0053】
アーム53が回動上昇して基板Wを搬送台車23から受けると、図12に矢印で示すように、搬送台車23はベース板21の他端部から一端部へ向かって駆動される。そして、ベース板21の他端部に位置決めされた上記搬送台車23にはつぎの未処理の基板Wが供給されて位置決め保持される。
【0054】
つまり、基板Wを受け渡し手段42のアーム53に受け渡せば、基板Wを処理装置の第1の処理ユニット1Aに供給する前に、搬送台車32を基板Wの供給位置に戻してつぎの未処理の基板Wを供給することができるから、その分、タクトタイムを短縮することができる。
【0055】
搬送台車23が上昇したアーム53の下方から退避すると、図13に示すように、上記アーム53が上昇した状態から水平な状態に戻る。ついで、アーム53の一端部に設けられた駆動軸55が回転駆動され、この駆動軸55に設けられた受け渡しローラ54が連動するから、受け渡しローラ54に支持された基板Wは第1の処理ユニット1A側に設けられた傾斜受け渡しユニット16内へ搬送される。
【0056】
傾斜受け渡しユニット16内に搬送された基板Wは水平な状態から75度の角度に傾斜させられ、上記第1の処理ユニット1A内に搬入される。それによって、基板Wは第1の処理ユニット1Aから第5の処理ユニット1Eに順次送られて処理され、この第5の処理ユニット1Eから搬出されることになる。
【0057】
このように、処理装置に対する基板Wの搬入と搬出とを同じ位置で行なえるようにするため、未処理の基板Wを搬送装置4で第5の処理ユニット1E側から第1の処理ユニット1A側へ搬送する場合、上記基板Wを第5の処理ユニット1Eと第1の処理ユニット1Aとの間で往復駆動される搬送台車23で搬送するようにした。
【0058】
そのため、ローラ搬送する場合のように基板Wをローラで擦ることがないばかりか、基板Wが蛇行するということもないから、基板Wに傷や塵埃を付着させずに、搬送することができる。
【0059】
上記搬送台車23に対して基板Wを保持部材34によって位置決め保持するときに上記保持部材34を駆動するための保持用シリンダ39と、保持部材34によって位置決め保持された基板Wを受け渡し手段42のアーム53に受け渡す際に基板Wの保持状態を解除するための解除用シリンダ45を上記搬送台車23に設けず、ベース板21側に設けるようにした。
【0060】
つまり、搬送台車23には保持部材34をばね35の付勢力に抗して駆動するための上記保持用シリンダ39や解除用シリンダ45を設けないため、搬送台車23を軽量化することができる。それによって、ベース板21の長手方向に沿う搬送台車23の往復駆動を高速で行なえるから、基板Wの搬送、受け渡しに要するタクトタイムを短縮することが可能となる。
【0061】
上記一実施の形態では受け渡し手段において、アームを回動させて搬送台車から基板を受け取るようにしたが、アームを上下動させて基板を搬送台車から受け取るようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】この発明の一実施の形態の処理装置の概略的構成を示す斜視図。
【図2】上記処理装置の正面図。
【図3】上記処理装置に設けられる搬送装置の概略的構成を示す斜視図。
【図4】(a)は搬送装置の一端部で待機する搬送台車の平面図、(b)は同じく側面図。
【図5】搬送装置の他端部に設けられた解除手段と受け渡し手段を示す斜視図。
【図6】受け渡し手段の側面図。
【図7】(a)〜(c)は搬送台車に基板を位置決め保持する位置決め保持手段の動作を順次示した説明図。
【図8】搬送手段の搬送台車に基板を供給するときの説明図。
【図9】搬送台車に供給された基板を位置決め保持手段によって位置決め保持したときの説明図。
【図10】基板を位置決め保持した搬送台車を受け渡し手段の方向へ走行させるときの説明図。
【図11】搬送台車に保持された基板の下面側に受け渡し手段のアームが入り込んだときの説明図。
【図12】受け渡し手段が搬送台車から基板を受けた後、搬送台車が退避するときの説明図。
【図13】搬送台車から受け渡し手段が受けた基板を傾斜受け渡しユニットに搬出するときの説明図。
【符号の説明】
【0063】
1A〜1E…第1乃至第5の処理ユニット、22…ガイドレール、23…搬送台車、24…モータ(駆動手段)、26…ワイヤ(駆動手段)、30…位置決め保持手段、32…受ローラ、34…保持部材、35…ばね、38…第1の解除部材、39…保持用シリンダ、41…解除手段、42…受け渡し手段、44…第2の解除部材、45…解除用シリンダ、52…上下用シリンダ、53…アーム、54…受け渡しローラ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を所定方向に搬送する基板の搬送装置であって、
上記所定方向に沿って配置されたガイドレールと、
このガイドレールに沿って移動可能に設けられた搬送台車と、
この搬送台車を上記ガイドレールの一端部と他端部との間で往復駆動する駆動手段と、
上記ガイドレールの一端部で上記搬送台車に供給された上記基板を上記搬送台車の移動方向と交差する方向に対して位置決めするとともに、位置決めした状態で上記搬送台車に保持する位置決め保持手段と、
上記基板が位置決め保持された上記搬送台車が上記駆動手段によって上記ガイドレールの他端部に駆動されたときに上記位置決め保持手段によって上記搬送台車に保持された基板の保持状態を解除する解除手段と、
この解除手段によって保持状態が解除された上記基板を上記搬送台車から受け取る受け取り手段と
を具備したことを特徴とする基板の搬送装置。
【請求項2】
上記搬送台車には、回転方向を上記搬送台車の移動方向と直交させた複数の受けローラが行列状に設けられていることを特徴とする請求項1記載の基板の搬送装置。
【請求項3】
上記位置決め保持手段は、
上記搬送台車の上記移動方向と交差する幅方向の両端部に幅方向に沿って移動可能に設けられた複数の保持部材と、
各保持部材を上記搬送台車の幅方向の内方に向かって付勢したばねと、
上記レールの一端部に設けられ上記搬送台車が上記レールの一端部に位置するときに上記保持部材に着脱可能に係合する第1の解除部材、及びこの第1の解除部材を上記搬送台車の幅方向に沿って駆動する保持用駆動源を具備し、
上記保持用駆動源は、上記レールの一端部で上記搬送台車に上記基板を供給するときには上記第1の解除部材を介して上記保持部材を上記ばねの付勢力に抗して上記搬送台車の幅方向外方に退避させ、上記搬送台車に基板が供給されたならば上記第1の解除部材による上記保持部材の退避状態を解除して上記ばねの付勢力で上記基板を上記保持部材によって上記搬送台車上で位置決め保持させることを特徴とする請求項1記載の基板の搬送装置。
【請求項4】
上記解除手段は、上記搬送台車が上記レールの他端部に搬送されたときに上記保持部材に係合する第2の解除部材及びこの第2の解除部材を上記搬送台車の幅方向外方に向かって駆動して上記保持部材による上記基板の保持状態を解除する解除用駆動源からなることを特徴とする請求項3記載の基板の搬送装置。
【請求項5】
上記受け取り手段は、
上記搬送台車が上記レールの他端部に搬送されてきたときにこの搬送台車に保持された基板の下方に入り込む可動部材と、上記搬送台車に保持された基板の保持状態が解除されたときに上記可動部材を上昇方向に駆動して上記基板を上記搬送台車から上昇させて受け取らせる受け取り用駆動源とによって構成されていることを特徴とする請求項1記載の
【請求項6】
基板を処理する処理装置であって、
一列に並設され長手方向の一端から搬入された上記基板を処理して長手方向の他端から搬出する複数の処理ユニットと、
これら処理ユニットの上部に設けられ上記処理ユニットに搬入される未処理の基板を上記処理ユニットの長手方向の他端から一端に搬送する搬送装置を具備し、
上記搬送装置は請求項1に記載された構成であることを特徴とする基板の処理装置。
【請求項1】
基板を所定方向に搬送する基板の搬送装置であって、
上記所定方向に沿って配置されたガイドレールと、
このガイドレールに沿って移動可能に設けられた搬送台車と、
この搬送台車を上記ガイドレールの一端部と他端部との間で往復駆動する駆動手段と、
上記ガイドレールの一端部で上記搬送台車に供給された上記基板を上記搬送台車の移動方向と交差する方向に対して位置決めするとともに、位置決めした状態で上記搬送台車に保持する位置決め保持手段と、
上記基板が位置決め保持された上記搬送台車が上記駆動手段によって上記ガイドレールの他端部に駆動されたときに上記位置決め保持手段によって上記搬送台車に保持された基板の保持状態を解除する解除手段と、
この解除手段によって保持状態が解除された上記基板を上記搬送台車から受け取る受け取り手段と
を具備したことを特徴とする基板の搬送装置。
【請求項2】
上記搬送台車には、回転方向を上記搬送台車の移動方向と直交させた複数の受けローラが行列状に設けられていることを特徴とする請求項1記載の基板の搬送装置。
【請求項3】
上記位置決め保持手段は、
上記搬送台車の上記移動方向と交差する幅方向の両端部に幅方向に沿って移動可能に設けられた複数の保持部材と、
各保持部材を上記搬送台車の幅方向の内方に向かって付勢したばねと、
上記レールの一端部に設けられ上記搬送台車が上記レールの一端部に位置するときに上記保持部材に着脱可能に係合する第1の解除部材、及びこの第1の解除部材を上記搬送台車の幅方向に沿って駆動する保持用駆動源を具備し、
上記保持用駆動源は、上記レールの一端部で上記搬送台車に上記基板を供給するときには上記第1の解除部材を介して上記保持部材を上記ばねの付勢力に抗して上記搬送台車の幅方向外方に退避させ、上記搬送台車に基板が供給されたならば上記第1の解除部材による上記保持部材の退避状態を解除して上記ばねの付勢力で上記基板を上記保持部材によって上記搬送台車上で位置決め保持させることを特徴とする請求項1記載の基板の搬送装置。
【請求項4】
上記解除手段は、上記搬送台車が上記レールの他端部に搬送されたときに上記保持部材に係合する第2の解除部材及びこの第2の解除部材を上記搬送台車の幅方向外方に向かって駆動して上記保持部材による上記基板の保持状態を解除する解除用駆動源からなることを特徴とする請求項3記載の基板の搬送装置。
【請求項5】
上記受け取り手段は、
上記搬送台車が上記レールの他端部に搬送されてきたときにこの搬送台車に保持された基板の下方に入り込む可動部材と、上記搬送台車に保持された基板の保持状態が解除されたときに上記可動部材を上昇方向に駆動して上記基板を上記搬送台車から上昇させて受け取らせる受け取り用駆動源とによって構成されていることを特徴とする請求項1記載の
【請求項6】
基板を処理する処理装置であって、
一列に並設され長手方向の一端から搬入された上記基板を処理して長手方向の他端から搬出する複数の処理ユニットと、
これら処理ユニットの上部に設けられ上記処理ユニットに搬入される未処理の基板を上記処理ユニットの長手方向の他端から一端に搬送する搬送装置を具備し、
上記搬送装置は請求項1に記載された構成であることを特徴とする基板の処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−223692(P2007−223692A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−44026(P2006−44026)
【出願日】平成18年2月21日(2006.2.21)
【出願人】(000002428)芝浦メカトロニクス株式会社 (907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月21日(2006.2.21)
【出願人】(000002428)芝浦メカトロニクス株式会社 (907)
【Fターム(参考)】
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