説明

基板処理装置

【課題】本発明は、有機電界発光素子製造に使われる基板上に複数の薄膜を蒸着する装置に関する。
【解決手段】本装置は、マスク付着チャンバ、蒸着チャンバ、及びマスク回収チャンバを有する工程チャンバを有する。各々のチャンバ内の上部には移送ガイドが配置され、基板を支持する基板支持体は、蒸着チャンバ内で、工程実行時、そして工程チャンバ間の移動時、移送ガイドに沿って水平移動する。本発明の装置によると、工程にかかる時間を縮めることができ、設備面積が減る。また、一つまたは複数個のチャンバ単位でグループ付けられ、各グループ別の内部が他のグループの内部と隔離可能になるように、各グループ別の境界に位置する開口を開閉するゲートバルブが設けられる。これにより、特定グループに属するチャンバの維持補修時、他のグループに属するチャンバの内部は、継続的に真空で維持することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を処理する装置に係り、さらに詳細には有機電界発光素子製造に使用される基板上に薄膜を蒸着する工程を実行する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、情報処理機器は、多様な形態の機能とより速くなった情報処理速度を有するように急速に発展している。このような情報処理装置は、稼動された情報を表示するためにディスプレー装置を有する。ディスプレー装置では、主にブラウン管(cathoderaytube)モニタが使用されたが、最近では半導体技術の急速な発展によって軽くて小さい空間を占める平板ディスプレーの使用が急速に増大している。特に、平板ディスプレーのうちバックライトを要せず、液晶ディスプレーに比べて薄く、電力消費が少なく、画質が鮮明で、反応速度が非常に速い有機電界発光素子が脚光を浴びている。
【0003】
有機電界発光素子を製造するために多数の工程が要求され、これらの工程を実行するためにクラスタタイプ(cluster type)の装置が主に使用される。クラスタタイプの装置によると、工程チャンバが概して円をなすように配置され、中央にはチャンバ間で基板を移送するロボットアームが設けられる。しかし、工程チャンバ間の基板の移送がロボットアームによって行われるので、工程チャンバから基板のアンローディング及び次の工程を進行するための工程チャンバへの基板のローディングなどを繰り返して実行することによって工程に多大な時間がかかる。また、要求される工程チャンバの数が増大して、基板が大型化されることによって設備の面積が非常に大きくなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、有機電界発光素子製造時に実行される蒸着工程を効率的に実行することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0005】
また、本発明は、多数の工程を連続的に実行するのに適した新しい形態の基板処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するために、本発明の基板処理装置は、側壁に開口が設けられた蒸着チャンバを有する複数の工程チャンバと、各々の前記蒸着チャンバ内の上部に配置される移送ガイドと、前記移送ガイドに沿って移動可能になるように前記移送ガイドに設けられる少なくとも一つの基板支持体とを有する。前記基板支持体は、前記蒸着チャンバ間で移動される間、そして工程が進行される間に基板を支持する。前記蒸着チャンバに位置した前記移送ガイドの下には、蒸着物質供給部材が配置され、前記蒸着物質供給部材は、前記基板支持体に支持された基板に蒸着物質を供給する。前記基板支持体は、前記移送ガイドに沿って前記開口を通じて前記工程チャンバ間で移動され、基板が前記移送ガイドに装着された前記基板支持体によって支持されている状態で、工程が実行される。工程進行時、前記蒸着チャンバの内部は真空で維持され、前記工程チャンバの内部が互いに隔離可能になるように、前記開口を開閉するゲートバルブが設けられることができる。
【0007】
各々の前記工程チャンバは、前記蒸着チャンバの一側に配置され、側壁に基板が移動される開口が形成され、かつ基板に一定パターンが形成されたマスクを付着する工程が実行されるマスク付着チャンバと、前記蒸着チャンバの他側に配置され、側壁に基板が移動される開口が形成され、かつ前記基板に付着したマスクを除去する工程が実行されるマスク除去チャンバとをさらに含むことができる。工程進行時、前記工程チャンバの内部は真空で維持され、前記マスク付着チャンバ、前記蒸着チャンバ、及び前記マスク除去チャンバは、一つまたは複数個ずつグループ付けられ、前記装置は、前記グループ間の内部が隔離可能になるように、前記グループ間の境界に位置する前記開口を開閉するゲートバルブをさらに含むことができる。前記基板は、有機電界発光素子製造に使用されるパネルでありうる。
【0008】
また、前記基板支持体の底面には接着層が形成され、前記基板は、前記接着層によって前記基板支持体に付着することができる。また、前記基板支持体内には磁石が設けられ、前記マスクは金属材質からなることができる。前記蒸着物質供給部材は、蒸着物質を収容する供給容器と、工程進行時、前記供給容器に収容された蒸着物質が基板上に供給されるように、前記供給容器を加熱する加熱部材とを含むことができる。また、前記蒸着物質供給部材の上部に供給される蒸着物質が、前記蒸着チャンバの開口を通じて移動されるか、前記移送ガイドに蒸着されることを防止するように、前記蒸着チャンバ内で前記基板支持体に付着した基板と前記蒸着物質供給部材との間には遮断板が配置され、前記遮断板には、前記蒸着物質供給部材の上部と対向する部分に一定の大きさの開口が形成されることができる。前記装置は、前記蒸着物質供給部材から前記蒸着チャンバに蒸着物質が流入される開口を開閉する覆いをさらに含むことができる。前記基板支持体は、蒸着工程進行中、前記移送ガイドに沿って継続的にまたは予め設定された時間の間停止しながら移動されることが望ましい。
【0009】
また、前記装置には、前記工程チャンバ内の前記移送ガイドの上部に配置され、工程が完了して基板が除去された前記基板支持体が返送される返送ガイドが設けられ、前記基板支持体は、前記返送ガイドに沿って返送される途中、前記マスク除去チャンバに置かれたマスクを収去して前記マスク付着チャンバに移動させることができる。
【0010】
また、前記装置には、前記移送ガイドに沿って前記マスク除去チャンバから前記マスク付着チャンバにマスクを回収するマスク返送体が設けられ、前記蒸着チャンバ内には、前記マスク返送体が一時的にとどまることができるバッファ空間が設けられることができる。一例によると、前記バッファ空間は、前記蒸着チャンバ内の前記移送ガイドの上部に設けられる。この場合、前記工程チャンバ間の基板の移送を完了した基板移送体を回収する返送ガイドは、前記工程チャンバの外部に配置されることができる。
【0011】
また、前記バッファ空間は、前記マスク除去チャンバまたは前記マスク付着チャンバにも設けられることができる。
【0012】
また、一例によると、基板支持体は、基板を支持する支持板と、前記支持板の下部面に結合して前記支持板が前記移送ガイドに沿って移動される時前記移送ガイドの上部面に接触されて転がる駆動ローラとを含む。
【0013】
また、前記支持板が前記移送ガイドに沿って移動される途中、前記移送ガイドの長さ方向と垂直な側方向に搖れることを防止するために、前記基板支持体には、前記移送ガイドの側面に沿って転がるように前記支持板に結合するガイドローラが設けられることができる。
【0014】
一例によると、前記支持板の下部面は、基板が支持される中央部と、前記駆動ローラが設けられる端部と、前記中央部と前記端部との間に位置して、凹凸が形成された第1屈曲部とを有し、前記移送ガイドの上部面は、前記駆動ローラと接触されるロード部(road portion)と、前記支持板の屈曲部と対向する部分に位置して、前記基板移動体の第1屈曲部に設けられた凹凸とかみ合うように形状付けられた凹凸が形成された第2屈曲部とを有する。
【0015】
一例によると、前記基板支持体を駆動する駆動器は、前記支持板の側壁に形成されたラックギアと、前記ラックギアとかみ合うように設けられるピニオンギアと、モータによって回転する第1回転軸と、前記第1回転軸を挿入する第1磁性体と、前記第1回転軸と垂直方向に配置され、前記ピニオンギアを回転させる第2回転軸と、前記第2回転軸を挿入して、前記第1磁性体と隣接した位置で前記第1磁性体に垂直に配置されて、前記第1回転軸の回転力を前記第2回転軸に伝達する第2磁性体とを有する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、基板を支持する基板支持体の移動を案内する移送ガイドが、蒸着工程が実行される蒸着チャンバ内に設けられるので、設備面積が小さく、基板支持体が移送ガイドに装着されて蒸着チャンバ内で移動される途中に基板の蒸着が行われるので、工程進行が速く進行される。
【0017】
また、本発明によると、各チャンバ間またはグループ付けられたチャンバの間にゲートバルブが設けられるので、特定チャンバの維持補修が行われる間、他のチャンバの内部の真空は維持される。したがって、維持補修完了後、工程を継続的に進行する時、チャンバの内部を真空で維持するのにかかる時間を縮めることができるので、設備稼動率が増加する。
【0018】
また、本発明によると、各々の工程チャンバでのマスクの回収は、他の工程チャンバとは独立的に行われる。したがって、マスク返送体が、ゲートバルブが設けられた開口を通じて移動する必要がなくて、高価なゲートバルブの大きさを減らすことができる。
【0019】
また、本発明によると、マスク返送体と基板移送体は同一の移送ガイドに沿って移動され、蒸着チャンバ内にバッファ空間を設けることによって、基板移送体とマスク返送体の衝突を防止することができるので、設備構造を単純化することができる。
【0020】
また、本発明によると、移送ガイドに沿って転がる駆動ローラとガイドローラが基板支持体に結合しているので、ローラなどの補修または点検時、基板支持体のみをチャンバから分離すれば良いので、設備の維持補修が簡便である。
【0021】
また、本発明によると、基板支持体でローラ設置部分と基板を支持する部分との間に曲った屈曲部が設けられるので、ローラと移送ガイドとの摩擦によって発生するパーティクルが基板に付着することを防止することができる。
【0022】
また、本発明によると、シャフト間の回転力を伝達するために磁性体が使用されるので、ギア組立体を使用する時に比べてパーティクル発生を減らすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を添付の図1乃至図18を参照して詳細に説明する。本発明の実施形態は様々な形態で変形されることができ、本発明の範囲が実施形態によって限定されると解釈されてはならない。本実施形態は当業界で平均的な知識を持った者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面の要素の形状はより明確な説明のために誇張されたものである。
【0024】
また、本実施形態において、基板処理装置では有機電界発光素子(electro−luminescent light emitting device)製造に使用される基板上に薄膜を蒸着する装置を例としてあげて説明する。しかし、本発明の実施形態で基板の種類はこれに限定されない。
【0025】
図1は、本発明の望ましい一実施形態による基板処理装置1を概略的に示す図である。図1を参照すると、基板処理装置1は、複数のチャンバを含む。チャンバは、ローディングチャンバ10、クリーニングチャンバ30、工程チャンバ40、及びアンローディングチャンバ20を含み、各々の工程チャンバ40は、マスク付着チャンバ42、蒸着チャンバ44、及びマスク除去チャンバ46を有する。上述のローディングチャンバ10、クリーニングチャンバ30、工程チャンバ40、アンローディングチャンバ20以外に、他の種類のチャンバがさらに設けられることができる。また、工程チャンバ40は蒸着チャンバ44のみを具備して、蒸着チャンバ44内でマスク付着及びマスク除去工程が全部実行されることができる。
【0026】
一例によると、ローディングチャンバ10、クリーニングチャンバ30、工程チャンバ40、及びアンローディングチャンバ20は、順に一列に配置され、工程チャンバ40内で、マスク付着チャンバ42、蒸着チャンバ44、及びマスク除去チャンバ46は、同一方向に順に一列配置される。工程チャンバ40の数は多様に変化することができ、例えば有機電界発光素子の場合、約20個設けられることができる。各々のチャンバには、内部の維持補修などが容易になるようにドア52が設けられる。また、各々のチャンバには、工程進行時、チャンバ内部が高真空を維持するように真空ポンプ(図示しない)が設けられた排気管54が連結される。上述と異なり、チャンバの配列は多様に変化することができる。例えば、装置が一方向に長すぎなくなるように、チャンバは、図2に示した装置1’のように、‘コ’状で配列されるか、ジグザグ状で配列されることができる。また、図3に示した装置1”のように、蒸着チャンバ44は、互いに隣接するように一列に配列され、マスク付着チャンバ42及びマスク除去チャンバ46は、蒸着チャンバ44の配列方向と垂直方向に配列されることができる。
【0027】
蒸着工程が実行される基板3は、ローディングチャンバ10を通じて装置1内に流入され、蒸着工程が完了した基板3は、アンローディングチャンバ20を通じて装置1から流出される。ローディングチャンバ10に流入された基板3は、クリーニングチャンバ30に移送される。クリーニングチャンバ30では、プラズマまたは紫外線などを使用して基板3を洗浄する工程が実行される。クリーニングが完了した基板3は、マスク付着チャンバ42、蒸着チャンバ44、及びマスク除去チャンバ46に順に移動される。マスク付着チャンバ42で一定パターンが形成されたマスク4が基板3に付着して、蒸着チャンバ44で基板3上に薄膜が蒸着され、マスク除去チャンバ46でマスク4が基板3から除去される。以後、次の工程チャンバ40に移動され、上述のマスク付着、蒸着、マスク除去が継続的に繰り返される。工程チャンバ40に従ってマスク付着及びマスク除去なしに蒸着工程だけ実行されることができ、この場合、工程チャンバ40には、マスク付着チャンバ42及びマスク除去チャンバ46が設けられない。
【0028】
ローディングチャンバ10とクリーニングチャンバ30内の下部、そしてアンローディングチャンバ20内の下部には基板移送部材(図示しない)が設けられる。一例によると、基板移送部材は、一方向に並んで配置された複数のシャフト、各々のシャフト外周面に嵌められるローラ、及びシャフトに回転力を提供するモータとベルトなどを有するアセンブリでありうる。
【0029】
基板移送装置100は、工程チャンバ40内で、そして工程チャンバ40間で基板を移送する。図4は、基板移送装置100を概略的に示す平面図である。図4を参照すると、基板移送装置100は、基板支持体110、移送ガイド140、及び駆動器160を有する。基板支持体110は、工程実行時、基板3を支持して、工程チャンバ40間で基板3を移送する。複数の工程チャンバ40で同時に工程が実行されるように、基板支持体110は複数個設けられる。移送ガイド140は、マスク付着チャンバ42、蒸着チャンバ44、及びマスク除去チャンバ46内に各々設けられ、基板支持体110が直線移動されるように基板支持体110の移動を案内する。駆動器160は、基板支持体110が移動可能になるように基板支持体110に動力を提供する。
【0030】
図5は、図4の基板支持体110を概略的に示す断面図である。図5を参照すると、基板支持体110は支持板120を有する。基板3は、その蒸着面が下向きになるように支持板120の下部面に支持される。支持板120の下部面は、中央部120a、屈曲部120b、及び端部120cを有する。支持板120の下部面の中央部120aには、基板の付着(sticking)が容易になるように接着層122が形成される。支持板120には、内部に形成されたホール128に挿入されて上下移動可能な分離ロード126が設けられる。支持板120から基板3の分離が容易になるように、接着層122の接着力は強くないことが望ましい。上述と異なり、基板支持体110は、クランプ(図示しない)などのような器具的な構造、または接着層と器具的な構造の組合せによって基板を固定することができる。また、基板支持体110内には磁石124が設けられ、マスク4は金属材質からなり、基板支持体110に結合したマスク4の一部領域が下に下がることを防止する。磁石124は永久磁石を使用することが望ましい。
【0031】
図6は、図4の線I−Iに沿って切断した断面図である。図6を参照すると、支持板120の端部120cには、ローラ部材130が設けられる。ローラ部材130は、移送ガイド140と接触されて、基板支持体110が移送ガイド140に沿って円滑に移動されるようにする。ローラ部材130は、駆動ローラ132とガイドローラ134とを有する。駆動ローラ132は、支持板120の下部面の端に設けられて、移送ガイド140の上部面に沿って転がる。ガイドローラ134は、支持板120の側面に設けられて、移送ガイド140の側面に沿って転がる。ガイドローラ134は、基板3の移送の間、及びマスク4や基板3が支持板120に結合または分離する間、支持板120が側方向に搖れることを防止する。
【0032】
支持板120の下部面の端には、移送ガイド140の長さ方向と同一方向に挿入溝132aが長く形成される。挿入溝132aの両側面には、水平方向に配置されるように複数の固定軸136が設けられる。固定軸136は、挿入溝132aの長さ方向に沿って複数個設けられる。上述の駆動ローラ132は、各々の固定軸136が挿入されるように挿入溝132a内に設けられる。これと異なり、挿入溝132aを、移送ガイド140の長さ方向と同一方向に互いに離隔されるように複数個形成して、各々の挿入溝132aに、上述の固定軸136と駆動ローラ132とを各々設けることができる。
【0033】
支持板120の側面には、移送ガイド140の長さ方向と同一方向に挿入溝134aが長く形成される。挿入溝134aの上部面と下部面には、垂直方向に配置された複数の固定軸138が設けられる。固定軸138は、挿入溝134aの長さ方向に沿って複数個設けられる。上述のガイドローラ134は、各々の固定軸138が挿入されるように挿入溝134aに設けられる。
【0034】
支持板120の中央部120aと端部120cとの間には、屈曲部120bが設けられる。一例によると、支持板の屈曲部120bは、支持板120の移動方向と同一方向に長く形成された凹部129aと凸部129bとを有する。凹部129aと凸部129bの各々は、複数個繰り返して設けられることが望ましい。選択的に、屈曲部120bは、端部120cから中央部120aに近接するほど高くなるか、または低くなるように、階段状に形成されることができる。
【0035】
移送ガイド140は、直線からなり、2個設けられる。移送ガイド140は、同一の高さで一定距離離隔されるように互いに並んで配置される。移送ガイド140の上部面は、屈曲部140bとロード(road)部140cとを有する。以下、支持板120に設けられた屈曲部120bを第1屈曲部といい、移送ガイド140に設けられた屈曲部140bを第2屈曲部という。ロード部140cは、駆動ローラ132が転がる面を設けるように平たく形成され、第2屈曲部140bは、第1屈曲部120bと対応する形状を有する。すなわち、第2屈曲部140bのうちの第1屈曲部120bの凹部129aと対向する部分は、凸部149bとして設けられ、第1屈曲部120bの凸部129bと対向する部分は、凹部149aとして設けられる。上述の第1屈曲部120bと第2屈曲部140bの形状は、駆動ローラ132またはガイドローラ134と移送ガイド140の接触による摩擦、または基板支持体110を駆動させるために設けられる駆動器160の構成要素間の摩擦によって発生するパーティクルが、基板3が位置する支持板の中央部120aに流入されることを防止する。また、移送ガイド140の側面は、ガイドローラ134が転がる面を設けるように平たく形成される。
【0036】
駆動器160は、基板支持体110を直線移動させるための動力を提供する。一例によると、駆動器160は、第1回転軸162、伝達部材163、第2回転軸165、ピニオンギア166、及びラックギア167を有する。第1回転軸162は、移送ガイド140の長さ方向と平行になるように長く配置される。第1回転軸162の一側の端には、モータ161が装着される。第2回転軸165は、第1回転軸162と垂直に複数個設けられ、移送ガイド140に回転可能に設けられる。第1回転軸162の回転力は、伝達部材163によって第2回転軸165に伝達される。
【0037】
伝達部材163は、第1磁性体163aと第2磁性体163bとを有する。第1磁性体163aは、第1回転軸162に固定されるように第1回転軸162を挿入する。第1磁性体163aは、第1回転軸162に沿って複数個設けられる。第2磁性体163bは、各々の第1磁性体163aと垂直になるように第1磁性体163aに隣接して複数個が配置されて、各々の第2磁性体163bは、各々の第2回転軸165を挿入する。各々の第2回転軸165には、ピニオンギア166が設けられ、支持板120の側面の上端には、ピニオンギア166と締結されるラックギア167が形成される。ラックギア167は、移送ガイド140の方向と同一方向に長く形成される。第2回転軸165によってピニオンギア166が回転され、ピニオンギア166の回転力はラックギア167に伝達されて、ラックギア167が直線移動される。上述の構造によると、第1回転軸162と第2回転軸165との間の動力伝達のために磁性体が使用されるので、ギア組立体を使用する場合に比べてパーティクル発生を防止することができる。上述の駆動器160は、各々のチャンバ内に設けられ、各々のチャンバ内で独立的に駆動される。
【0038】
最も前方に位置する工程チャンバ40とクリーニングチャンバ30との間にはチャッキングチャンバ(図示しない)が配置され、最も後方に位置する工程チャンバ40とアンローディングチャンバ20との間にはアンチャッキングチャンバ(図示しない)が配置されることができる。チャッキングチャンバとアンチャッキングチャンバ内には、ローディングチャンバ10などと同一の基板移送部材が設けられることができる。チャッキングチャンバでは、基板移送部材から基板支持体110へ基板3を引き渡すチャッキング工程が実行され、アンチャッキングチャンバでは、基板支持体110から基板移送部材へ基板3を引き渡すアンチャッキング工程が実行される。選択的に、チャッキング工程は、ローディングチャンバ10やクリーニングチャンバ30などで実行され、アンチャッキング工程は、アンローディングチャンバ20などで実行されることができる。選択的に、チャッキングチャンバは、ローディングチャンバ10とクリーニングチャンバ30との間に位置し、基板が基板支持体110に固定された状態でクリーニング工程が実行されることができる。
【0039】
チャッキングチャンバ及びアンチャッキングチャンバには、基板3を支持して、上下に移動可能な昇降器(図示しない)が設けられる。チャッキングチャンバで基板3が昇降器の上部に移動されれば、昇降器は予め設定された位置まで上昇して、基板3が基板支持体110の下面に付着する。基板3が正位置で基板支持体110に付着するように、基板3の位置を整列する過程が実行されることができる。アンチャッキングチャンバでは、昇降器が基板支持体110の下に一定距離離隔された位置まで昇降する。基板支持体110内で、分離ロード126が下に移動して基板3を押す。基板3は、基板支持体110から分離して昇降器上に置かれる。上述と異なり、チャッキングチャンバ及びアンチャッキングチャンバで基板支持体110が下に移動して基板移動部材から/へ基板3をチャッキング/アンチャッキングできる。
【0040】
図7を参照すると、マスク付着チャンバ42及びマスク除去チャンバ46内には、各々マスク移動器300が設けられる。マスク移動器300は上下に移動可能であり、マスク4はマスク移動器300上に置かれる。マスク4は、基板3に蒸着が行われる領域を特定するために一定のパターンを有する。マスク付着チャンバ42でマスク移動器300が予め設定された高さまで移動されれば、基板支持体110に設けられたクランプ(図示しない)によって、マスク4は基板支持体110に結合する。マスク4が基板支持体110に結合する前、基板3とマスク4の整列が行われる。マスク4は、上述の基板支持体110の磁石124と結合するように金属材質からなる。これによって、基板支持体110に結合したマスク4の一部領域が下に下がることが防止する。マスク除去チャンバ46では、マスク移動器300が予め設定された高さまで移動されれば、クランプがほどけ、マスク4は、基板支持体110から分離してマスク移動器300上に置かれる。上述のマスク4の結合及びマスク4の除去のための構造及び方法は、一例に過ぎず、これとは違う多様な構造及び方法が使用されることができる。
【0041】
マスク4が付着した基板3は、蒸着チャンバ44に移送されて蒸着工程が実行される。図8は、蒸着チャンバ44及び蒸着物質供給チャンバ48を概略的に示す断面図である。図8を参照すると、蒸着チャンバ44の下部面には蒸着物質供給チャンバ48が設けられる。蒸着物質供給チャンバ48は、蒸着チャンバ44と一体に製造されることができ、選択的に、蒸着物質供給チャンバ48は、蒸着チャンバ44と別に製造された後蒸着チャンバ44に結合することができる。また、蒸着物質供給チャンバ48内には、蒸着物質供給部材46が設けられる。蒸着物質供給部材46は、供給容器520と加熱部材540が設けられる。供給容器520は、蒸着しようとする物質を収容して、上部が開放された空間を有する。加熱部材540は、蒸着物質からフルーム(flum)が発生するように供給容器520を加熱して蒸着物質に熱を提供する。蒸着物質供給チャンバ48には、真空ポンプが設けられた配管が連結され、前方には、内部の維持補修が容易であり、供給容器520に蒸着物質を供給するようにドア(図1の56)が設けられる。加熱部材540では、コイル形状の熱線が使用されることができる。加熱部材540は、供給容器520の側壁内に配置されるか、供給容器520の側壁を囲むように配置されることができる。選択的に、加熱部材540に代えて蒸着物質からフルームが発生するようにレーザの照射部材(図示しない)が使用されることができる。上述の例では、蒸着チャンバ44と蒸着物質供給チャンバ48が各々設けられると説明した。しかし、これと異なり、蒸着物質供給チャンバ48は設けられず、蒸着物質供給部材46は蒸着チャンバ44内に配置されることができる。
【0042】
工程が実行される基板3が小型基板の場合、基板支持体110が蒸着物質供給チャンバ48と対向する位置に固定された状態で蒸着工程が行われる。しかし、工程が実行される基板3が大型基板の場合、図9に示したように基板支持体110が移送ガイド140に沿って移動しながら所定領域ずつ蒸着工程が実行される。基板支持体110が継続的に一定速度で移動しながら蒸着工程を実行することができ、基板支持体110が一定時間停止しながら移動されて蒸着工程を実行することができる。蒸着工程が実行される間、基板支持体110は蒸着チャンバ44内で往復移動されることができる。これと異なり、供給容器520が移動しながら蒸着が行われることができる。しかし、この場合、設備の構成が複雑になるので、基板支持体110が移送ガイド140に沿って移動しながら蒸着工程が実行されることが望ましい。
【0043】
また、移送ガイド140が設けられて基板3の移送が行われるチャンバ、及び工程が実行されるチャンバが各々設けられることができる。しかし、この場合、チャンバの大きさが大型化され、工程実行のために基板3が別途のチャンバに移送される過程が必要になるので、工程にかかる時間が増加して、大型基板の場合、工程進行中基板3の全体領域に蒸着が行われるように基板3を移動させる構造を設けにくい。
【0044】
また、工程チャンバ40は、供給容器520の上部または蒸着物質供給チャンバ48の開口を開閉する覆い620を有する。覆い620は、蒸着工程が進行されない間(蒸着物質供給チャンバ48の上部に基板3が位置しない場合)蒸着物質から発生したフルームが蒸着チャンバ44内に流入されることを防止する。フルームが蒸着チャンバ44内に流入される場合、移送ガイド140または蒸着チャンバ44内に設けられた構造物に蒸着が行われ、これらは後にパーティクルとして作用される。
【0045】
蒸着工程実行時、蒸着物質から発生したフルームが、基板3から脱して基板3の上部に移動されれば、基板支持体110または他の構造物に蒸着される。また、フルームが蒸着チャンバ44内の広い領域に広がれば、蒸着チャンバ44の側壁に形成された開口40aを通じてこれと隣接したチャンバ内に流入されてチャンバを汚染させる。これを防止するために、蒸着チャンバ44内で基板支持体110に付着した基板3より低位置に遮断板640が設けられる。遮断板640は、蒸着物質供給チャンバ48の開口502と対向する位置に一定の大きさの開口642を有する。フルームは、開口642を通じて蒸着チャンバ44内の上部に供給されるので、蒸着物質から発生したフルームが到達する領域は、基板3上の一定領域だけで制限される。
【0046】
工程チャンバ40内の移送ガイド140上部には、返送ガイド400が設けられる。返送ガイド400は、移送ガイド140と対向するように配置され、移送ガイド140と同一構造を有する。アンチャッキングチャンバで基板3が分離した基板支持体110は、返送ガイド400に沿ってチャッキングチャンバに返送される。また、マスク除去チャンバ46で基板3から分離したマスク4は、マスク付着チャンバ42に移送される。一例によると、図10に示したように、マスク4の回収は、返送ガイド400を通じて返送される基板支持体110によって行われる。すなわち、基板支持体110が回収される途中、マスク除去チャンバ46からマスク4を回収してマスク付着チャンバ42に移動させる。返送途中、基板支持体110は、複数の工程チャンバ40を通る度に上述の過程を繰り返す。上述の構造と異なり、マスク4及び基板支持体110は、自動的に回収されず、一定位置に積層されて保管されることができる。
【0047】
蒸着工程進行時、工程チャンバ40の内部は高真空で維持する。たびたびチャンバのうちのいずれか一つに異常が発生する場合、チャンバの内部を補修しなければならない必要がある。補修は、チャンバの内部が常圧で維持された状態で行われる。したがって、チャンバの内部が開口を通じて連通されているので、いずれか一つのチャンバで補修が行われる時、すべてのチャンバ内の圧力が常圧に変化する。補修が完了した後、工程を開始する前に、すべてのチャンバの内部を再び真空で維持しなければならないので、多大な時間がかかる。これを防止するために、本発明の装置1は、各々のチャンバの側壁に設けられた開口40aを開閉するゲートバルブ700を有する。ゲートバルブ700は、図11に示したように、各々のチャンバの間に配置されることができる。しかし、この場合、多数のゲートバルブ700を要するので、多大な費用がかかる。したがって、一つまたは複数のチャンバをグループ付け、各グループが他のグループと隔離可能になるように、ゲートバルブ700は、グループの間にだけ配置されることができる。一例によると、図12に示したように、マスク付着チャンバ42、蒸着チャンバ44、及びマスク除去チャンバ46を一つのグループで構成することができる。この場合、各々の工程チャンバ40の間、そして工程チャンバ40及びこれと隣接したチャンバの間に、ゲートバルブ700が設けられることができる。いずれか一つのチャンバの内部を補修する必要がある時、そのチャンバが含まれたグループの内部が、他のグループのチャンバから隔離されるようにする。図13は、いずれか一つのチャンバが維持補修される間のチャンバ内の圧力状態を示す図である。図13で各チャンバ内に配置された構成要素は省略した。図13に示したように、特定チャンバの補修時、補修が必要なチャンバを含んだグループの両側に配置されたゲートバルブ700を閉めた後、ドア52を開放する。したがって、補修が必要なチャンバを含んだグループは常圧で維持され、他のチャンバの内部は真空で維持される。補修が完了すれば、ドア52を閉めて補修が行われたチャンバの内部を真空で維持する。これにより、チャンバの内部を真空で維持するのにかかる時間が短縮され、結果的に設備稼動率が向上する。
【0048】
図14は、本発明の基板処理装置2の他の例を示す。以下では、図1の装置1と異なっている構造に対してだけ説明する。図14を参照すると、基板処理装置2には、マスク除去チャンバ46からマスク付着チャンバ42へマスク4を返送するマスク返送体900が設けられる。基板支持体110が回収される返送ガイド400は、工程チャンバ40の外部に設けられる。マスク返送体900は、移送ガイド140に沿って移動される。マスク返送体900は、移送ガイド140に沿って移動される間、工程チャンバ44に進入する基板支持体110と衝突することがある。マスク返送体900と基板支持体110との衝突を防止するために、蒸着チャンバ44内には、マスク返送体900が一時的にとどまることができるバッファ空間800が設けられる。バッファ空間800は、マスク返送体900の移動が容易になるように蒸着チャンバ44内の上部に設けられることが望ましい。
【0049】
マスク返送体900の移動時、基板支持体110と衝突可能性がある場合、マスク返送体900は、蒸着チャンバ44からマスク付着チャンバ42へ移動されず、バッファ空間800に昇降する。蒸着チャンバ44内で基板支持体110に付着した基板3上に膜の蒸着が完了して、基板支持体110が蒸着チャンバ44を脱すれば、マスク返送体900は、再び移送ガイド140に装着されてマスク付着チャンバ42に移動される。
【0050】
マスク返送体900は、基板支持体110と類似の構造を有することができる。マスク返送体900は、磁力や機械的なクランプのうちのいずれか一つ、またはこれら全部によってマスクを付着する構造を有することができる。たとえ図示しないが、マスク返送体900は、移送ガイド140とバッファ空間800との間の上下移動が可能な構造を有する。例えば、マスク返送体900には、対象物を昇下降させるために一般的に設けられるシリンダ960のような移送手段(図示しない)が結合する。
【0051】
基板支持体110とマスク返送体900との衝突を防止するために、基板支持体110の位置を感知する感知センサ(図示しない)が設けられ、感知センサによって感知された信号は、マスク返送体900の移動を制御する制御部(図示しない)に伝送されることができる。選択的に、基板支持体110及びマスク返送体900が衝突されないように、基板支持体110の移動間隔、マスク返送体900の移動間隔、マスク返送体900がバッファ空間800に移動される時期、マスク返送体900がバッファ空間800内にとどまる時期などが、試行錯誤または算式によって基板支持体110またはマスク返送体200の移動を制御する制御器(図示しない)の制御プログラム内に貯蔵されることができる。
【0052】
マスクの返送を完了したマスク返送体900は、上述のバッファ空間800で待機することができる。図15に示した基板処理装置2’のように、マスク返送体900の待機空間または衝突防止のために一時的にとどまる空間が複数個設けられるように、バッファ空間800は、蒸着チャンバ44以外にマスク付着チャンバ46またはマスク除去チャンバ42にも設けられることができる。
【0053】
図14に示した基板処理装置2によると、マスク返送体900が移送ガイドに沿って移動するので、マスク返送体900の移動を案内するためのガイドが別に設けられる必要はない。また、工程チャンバ40で使用されたマスク4が工程チャンバ40内でのみ移動されるので、工程チャンバ40間の境界壁に形成される開口40aの大きさが小くなり、開口40aの開閉に使用される高価なゲートバルブ700の大きさが小くなる。
【0054】
図16乃至図18は、マスク4が回収される過程を順に示す図である。初めにマスク除去チャンバ46でマスク返送体900にマスク4が付着して、マスク返送体900は、移送ガイド140に沿って蒸着チャンバ44に向けて移動される(図16参照)。マスク回収が行われる間、マスク返送体900と基板支持体110が衝突する可能性がない場合、マスク返送体900は、マスク4をマスク付着チャンバ42に返送した後、バッファ空間800またはマスク除去チャンバ46に移動する。しかし、マスク返送体900が、マスク付着チャンバ42に到逹する前に、基板支持体110と衝突可能性がある場合、マスク返送体900は、蒸着チャンバ44内に設けられたバッファ空間800に移動される(図17参照)。蒸着チャンバ44内で基板支持体110に付着した基板に対して蒸着工程が実行される。蒸着工程が完了して基板支持体110がマスク除去チャンバ46に移送されれば、マスク返送体900は、再び移送ガイド140に装着されてマスク付着チャンバ42に移動される(図18参照)。以後、マスク返送体900は、バッファ空間800またはマスク除去チャンバ46に移動されて上述の過程を繰り返す。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の一実施形態による基板処理装置を概略的に示す斜視図である。
【図2】図1の装置の変形された例を示す平面図である。
【図3】図1の装置の変形された例を示す平面図である。
【図4】基板移送装置を概略的に示す平面図である。
【図5】支持板内部構造の一部を概略的に示す断面図である。
【図6】図4の線I−Iに沿って切断した断面図である。
【図7】マスク付着(除去)チャンバの構造を概略的に示す断面図である。
【図8】蒸着チャンバ内部の構造を概略的に示す断面図である。
【図9】蒸着チャンバ内で蒸着工程が実行される過程を概略的に示す断面図である。
【図10】図1の装置でマスクが回収される過程を示す図である。
【図11】ゲートバルブが設けられる図1の装置を示す図である。
【図12】ゲートバルブが設けられる図1の装置を示す図である。
【図13】一つのチャンバで補修が行われる間の装置内の圧力状態を示す図である。
【図14】基板処理装置の別の例を示す断面図である。
【図15】図14の変形例を示す断面図である。
【図16】図14の装置使用時マスクが回収される過程を示す図である。
【図17】図14の装置使用時マスクが回収される過程を示す図である。
【図18】図14の装置使用時マスクが回収される過程を示す図である。
【符号の説明】
【0056】
10 ローディングチャンバ
20 アンローディングチャンバ
30 クリーニングチャンバ
40 工程チャンバ
40a 開口
42 マスク付着チャンバ
44 蒸着チャンバ
46 マスク除去チャンバ
48 蒸着物質供給チャンバ
110 基板支持体
140 移送ガイド
400 返送ガイド
500 蒸着物質供給部材
620 覆い
640 遮断板
700 ゲートバルブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
側壁に開口が設けられた蒸着チャンバを有する複数の工程チャンバと、
各々の前記蒸着チャンバ内の上部に配置される移送ガイドと、
前記移送ガイドに沿って移動可能になるように前記移送ガイドに設けられ、前記蒸着チャンバ間で移動される間、そして工程が進行される間に基板を支持する少なくとも一つの基板支持体と、
前記蒸着チャンバに位置した前記移送ガイドの下に配置されて、前記基板支持体に支持された基板に蒸着物質を供給する蒸着物質供給部材とを含み、
前記基板支持体は前記移送ガイドに沿って前記開口を通じて前記工程チャンバ間で移動され、前記移送ガイドに装着された前記基板支持体に基板が支持されている状態で工程が実行されることを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
工程進行時、前記蒸着チャンバの内部は真空で維持され、
前記装置は、前記工程チャンバの内部が互いに隔離可能になるように、前記開口を開閉するゲートバルブをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
各々の前記工程チャンバは、
前記蒸着チャンバの一側に配置され、側壁に基板が移動される開口が形成され、そして基板に一定のパターンが形成されたマスクを付着する工程が実行されるマスク付着チャンバと、
前記蒸着チャンバの他側に配置され、側壁に基板が移動される開口が形成され、そして前記基板に付着したマスクを除去する工程が実行されるマスク除去チャンバとをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項4】
工程進行時、前記工程チャンバの内部は真空で維持され、
前記マスク付着チャンバ、前記蒸着チャンバ、及び前記マスク除去チャンバは、一つまたは複数個ずつグループ付けられ、
前記装置は、前記グループ間の内部が隔離可能になるように、前記グループ間の境界に位置する前記開口を開閉するゲートバルブをさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記基板は、有機電界発光素子の製造に使用される基板であることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記基板支持体の底面には接着層が形成されており、前記基板は、前記接着層によって前記基板支持体に付着することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記蒸着物質供給部材は、
蒸着物質を収容する供給容器と、
工程進行時、前記供給容器に収容された蒸着物質が基板上に供給されるように、前記供給容器を加熱する加熱部材とを含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記装置は、前記蒸着チャンバ内で前記基板支持体に付着した基板と前記蒸着物質供給部材との間に配置され、前記蒸着物質供給部材の上部と対向する部分に一定の大きさの開口が形成された遮断板をさらに含み、
前記蒸着物質供給部材の上部に供給される蒸着物質が、前記蒸着チャンバの開口を通じて移動するか、前記移送ガイドに蒸着することを防止することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記基板支持体は、蒸着工程進行中、前記記移送ガイドに沿って継続的に、または予め設定された時間の間停止しながら移動されることを特徴とする請求項8に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記装置は、前記蒸着物質供給部材から前記蒸着チャンバへ蒸着物質が流入される開口を開閉する覆いをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記装置は、前記工程チャンバ内の前記移送ガイドの上部に配置され、工程が完了して基板が除去された前記基板支持体が返送される返送ガイドをさらに含み、
前記基板支持体は、前記返送ガイドに沿って返送される途中、前記マスク除去チャンバに置かれたマスクを収去して前記マスク付着チャンバに移動させることを特徴とする請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記装置は、前記移送ガイドに沿って前記マスク除去チャンバから前記マスク付着チャンバへマスクを回収するマスク返送体をさらに含み、
前記蒸着チャンバ内には、前記マスク返送体が一時的にとどまることができるバッファ空間が設けられることを特徴とする請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記バッファ空間は、前記蒸着チャンバ内の前記移送ガイドの上部に設けられることを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記装置は、前記工程チャンバ間の基板の移送を完了した基板移送体を回収する返送ガイドをさらに含み、
前記返送ガイドは、前記工程チャンバの外部に配置されることを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記マスク除去チャンバまたは前記マスク付着チャンバには、前記マスク返送体が一時的にとどまることができるバッファ空間が設けられることを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項16】
前記基板支持体は、
基板を支持する支持板と、
前記支持板の下部面に結合し、前記支持板が前記移送ガイドに沿って移動する時、前記移送ガイドの上部面に接触されて転がる駆動ローラとを含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項17】
前記基板支持体は、前記支持板が前記移送ガイドに沿って移動する途中、前記移送ガイドの長さ方向と垂直な側方向に搖れることを防止するために、前記移送ガイドの側面に沿って転がるように前記支持板に結合するガイドローラをさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の基板処理装置。
【請求項18】
前記支持板の下部面は、
基板が支持される中央部と、
前記駆動ローラが設けられる端部と、
前記中央部と前記端部との間に位置して、凹凸が形成された第1屈曲部とを有し、
前記移送ガイドの上部面は、
前記駆動ローラと接触するロード部と、
前記支持板の屈曲部と対向する部分に位置して、前記基板移動体の第1屈曲部に設けられた凹凸とかみ合うように形状付けられた凹凸が形成された第2屈曲部とを有することを特徴とする請求項16に記載の基板処理装置。
【請求項19】
前記装置は、前記基板支持体を駆動する駆動器をさらに含み、
前記駆動器は、
前記支持板の側壁に形成されたラックギアと、
前記ラックギアとかみ合うように設けられるピニオンギアと、
モータによって回転する第1回転軸と、
前記第1回転軸を挿入する第1磁性体と、
前記第1回転軸と垂直方向に配置され、前記ピニオンギアを回転させる第2回転軸と、
前記第2回転軸を挿入して、前記第1磁性体と隣接した位置で前記第1磁性体に垂直に配置されて、前記第1回転軸の回転力を前記第2回転軸に伝達する第2磁性体とを含むことを特徴とする請求項16に記載の基板処理装置。
【請求項20】
パターンが形成されたマスクを基板に付着して、蒸着工程を実行し、蒸着が完了した基板から前記マスクを除去する工程が実行される複数の工程チャンバと、
各々の工程チャンバ内の上部に配置される移送ガイドと、
前記移送ガイドに沿って前記各々の工程チャンバ内で、そして前記工程チャンバ間で移動されるように前記移送ガイドに設けられ、かつ基板を支持する少なくとも一つの基板支持体と、
前記基板支持体に支持された基板の下に配置されて、前記基板支持体に支持された基板に蒸着物質を供給する蒸着物質供給部材とを含み、
蒸着工程進行時、基板は、蒸着が行われる面が下向きになるように前記基板支持体によって支持され、前記基板支持体は、蒸着工程進行中、前記移送ガイドに沿って継続的にまたは予め設定された時間の間停止しながら移動されることを特徴とする基板処理装置。
【請求項21】
前記工程チャンバは、
前記マスクを基板に付着する工程が実行されるマスク付着チャンバと、
前記マスクを基板から除去する工程が実行されるマスク除去チャンバと、
前記マスク付着チャンバと前記マスク除去チャンバとの間に配置され、前記蒸着物質供給部材が設けられて蒸着工程が実行される蒸着チャンバとを含み、
前記マスク付着チャンバ、前記マスク除去チャンバ、及び前記蒸着チャンバの側壁には、基板が移動される開口が形成されることを特徴とする請求項20に記載の基板処理装置。
【請求項22】
工程進行時、前記工程チャンバの内部は真空で維持され、
前記マスク付着チャンバ、前記蒸着チャンバ、及び前記マスク除去チャンバは、一つまたは複数個ずつグループ付けられ、
前記装置は、前記グループ間の内部が隔離可能になるように前記グループ間の境界に位置する前記開口を開閉するゲートバルブをさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の基板処理装置。
【請求項23】
前記装置は、前記工程チャンバ内の前記移送ガイドの上部に配置され、工程が完了して基板が除去された前記基板支持体が返送される返送ガイドをさらに含み、
前記基板支持体は、前記返送ガイドに沿って返送される途中、前記マスク除去チャンバに置かれたマスクを収去して前記マスク付着チャンバに移動させることを特徴とする請求項21に記載の基板処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−219760(P2006−219760A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−24799(P2006−24799)
【出願日】平成18年2月1日(2006.2.1)
【出願人】(598123150)セメス株式会社 (76)
【Fターム(参考)】