説明

基板処理装置

【課題】基板処理装置を提供すること。
【解決手段】基板処理装置において、コーティングモジュールは、基板を水平方向に移送し、前記基板を移送する期間に前記基板上にフォトレジスト組成物を供給して前記基板上にフォトレジスト膜を形成し、ベイクモジュールは、前記コーティングモジュールと隣接するように配置され、前記水平方向に前記基板が移送される期間に前記フォトレジスト膜を硬化させるために前記基板を加熱する。前記コーティングモジュールとベイクモジュールとの間には、前記基板の移送方向に前記基板を伝達する移送モジュールが配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置に関わり、より詳細には、平板表示装置の製造において、基板上にフォトレジスト膜を形成して前記フォトレジスト膜を硬化させるための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
平板表示装置の製造において、シリコンまたはガラスからなる基板上には、電気的な回路パターンを形成することが可能である。前記回路パターンは、蒸着工程、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程、及び洗浄工程などのような一連の単位工程を行うことによって形成することができる。
【0003】
特に、前記フォトリソグラフィ工程は、基板上にフォトレジスト膜を形成するコーティング工程、前記フォトレジスト膜を硬化させるためのソフトベイク工程、前記フォトレジスト膜上に目的とするパターンを伝写するための露光工程、前記フォトレジスト膜を現像してフォトレジストパターンを形成するための現像工程、前記フォトレジストパターンを硬化させるためのハードベイク工程を含むことができる。
【0004】
前記工程を行うための工程モジュール間には、前記基板を移送するためのロボットを配置することができる。しかし、前記ロボットは、前記フォトリソグラフィ工程を行うための装置の製造コストを増加させる。前記ロボットを用いて基板を移送する場合、前記基板の処理速度を増加させるのに限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、基板移送ロボットを用いることなく基板上にフォトレジスト膜を形成することが可能な、新規かつ改良された基板処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するための本発明の実施例によると、基板処理装置は、基板を水平方向に移送し、前記基板を移送する期間、前記基板上にフォトレジスト組成物を供給して前記基板上にフォトレジスト膜を形成するためのコーティングモジュールと、前記コーティングモジュールと隣接するように配置され、前記水平方向に前記基板が移送される期間、前記フォトレジスト膜を硬化させるために前記基板を加熱するベイクモジュールと、を含むことができる。
【0007】
本発明の実施例によると、前記基板処理装置は、前記コーティングモジュールと前記ベイクモジュールとの間に配置され、前記基板を前記コーティングモジュールから前記ベイクモジュールに伝達するための移送モジュールを更に含むことができる。
【0008】
本発明の実施例によると、前記移送モジュールは、前記水平方向に配列され、前記水平方向に対して垂直な他の水平方向に延長する複数の回転軸と、前記回転軸に装着され、前記基板を移送するための複数のローラーと、前記回転軸を回転させるための駆動部と、を含むことができる。
【0009】
本発明の実施例によると、前記基板処理装置は、前記回転軸の間を通じて垂直方向に移動可能に配置され、前記基板を保管するために前記基板を垂直方向に移動させるバッファーモジュールと、を更に含むことができる。
【0010】
本発明の実施例によると、前記バッファーモジュールは、前記回転軸の間を通じて垂直方向に移動可能に配置され、前記基板を支持するための複数の支持アーム(support arms)と、前記支持アームと連結されて前記支持アームを垂直方向に移動させるための垂直駆動部と、を含むことができる。
【0011】
本発明の実施例によると、コーティングモジュールは、前記基板を前記水平方向に移送するための基板移送部と、前記基板移送部の上部で前記水平方向に対して垂直な他の水平方向に延長し、前記基板が移送される期間、前記基板上に前記フォトレジスト組成物を供給するノズルと、を含むことができる。
【0012】
本発明の実施例によると、基板移送部は、前記基板を浮揚させるために前記基板の下部面の上にエアーを供給するエアーブロワー(air blower)と、前記浮揚された基板を前記水平方向に移送するための駆動部と、を含むことができる。
【0013】
本発明の実施例によると、前記エアーブロワーは、前記エアーを供給するための複数のホールを有する多孔プレート(perforated plate)を含むことができる。
【0014】
本発明の実施例によると、前記エアーブロワーは、多孔性物質(porous material)からなる多孔性プレートおよび前記多孔性プレートの側面上に配置された側壁を含むことができる。
【0015】
本発明の実施例によると、前記駆動部は、前記基板の下部面のエッジ部位を、真空圧を用いて把持する複数の真空チャックを含むことができる。
本発明の実施例によると、前記駆動部は、前記基板を支持し、前記水平方向と平行な方向に配列された複数のローラーを含むことができる。
【0016】
本発明の実施例によると、前記ベイクモジュールは、前記基板を浮揚させるために前記基板の下部面の上にエアーを供給するエアーブロワーと、前記基板が前記エアーブロワー上で前記水平方向に移動する期間、前記基板を加熱するためのヒーターと、を含むことができる。
【0017】
本発明の実施例によると、前記エアーブロワーの前方および後方にそれぞれ配置され、前記基板を前記水平方向に移送するための基板移送部を更に含むことができる。
本発明の実施例によると、それぞれの基板移送部は、前記水平方向に対して垂直な他の水平方向に延長する回転軸と、前記回転軸に装着されて前記基板を移送するための複数のローラーと、前記回転軸を回転させるための駆動部と、を含むことができる。
【0018】
本発明の実施例によると、前記ベイクモジュールのエアーブロワーは、前記エアーを供給するための複数のホールを有する多孔プレートまたは多孔性物質からなる多孔性プレートを含むことができる。
【0019】
本発明の実施例によると、前記ヒーターは、前記エアーブロワー内に配置されることが可能である。
本発明の実施例によると、前記ベイクモジュールは、前記水平方向に配列され、前記水平方向に対して垂直な他の水平方向に延長する複数の回転軸と、前記回転軸に装着されて前記基板を移送するための複数のローラーと、前記回転軸を回転させるための駆動部と、前記回転軸の間に配置されて前記基板を加熱するための複数のヒーターを含むことができる。
【0020】
本発明の実施例によると、前記基板処理装置は、前記コーティングモジュールと前記ベイクモジュールとの間に配置され、前記基板上に形成されたフォトレジスト膜を乾燥させるための乾燥モジュールを更に含むことができる。
【0021】
本発明の実施例によると、前記乾燥モジュールは、前記基板を収容するための乾燥チャンバーと、前記乾燥チャンバー内で前記水平方向に配列され、前記水平方向に対して垂直な他の水平方向に延長する複数の回転軸と、前記回転軸に装着されて前記基板を移送して支持するための複数のローラーと、前記回転軸を回転させるための駆動部と、前記ローラーによって支持された基板上に形成されたフォトレジスト膜を乾燥させるために前記乾燥チャンバーと連結された真空システムと、を含むことができる。
【0022】
本発明の実施例によると、前記乾燥チャンバーは、上部が開放された下部チャンバーと、前記基板を前記乾燥チャンバーに前記水平方向に搬入し、前記乾燥された基板を前記乾燥チャンバーから前記水平方向に搬出するために前記下部チャンバーの上部を開閉するカバーと、を含むことができる。
【発明の効果】
【0023】
前述したような本発明の実施例によると、基板処理装置は、コーティングモジュール、乾燥モジュール、およびベイクモジュールを含むことができる。前記基板は、ローダーから前記コーティングモジュール、前記乾燥モジュール、および前記ベイクモジュールを経由してアンローダーに向かう水平方向に移送されることが可能である。すなわち、前記基板は、基板移送ロボットを用いることなく複数のローラーとエアーブロワーを用いてインライン方式で処理されることができる。結果的に、前記基板を処理するのに所要する時間が短縮され、前記基板処理装置を製造するのに必要とされる費用を節減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施例による基板処理装置を説明するための概略的な構成図である。
【図2】図1に示したコーティングモジュールを説明するための概略的な平面図である。
【図3】図1に示したコーティングモジュールを説明するための概略的な断面図である。
【図4】図2および図3に示した基板移送部の他の例を説明するための概略的な断面図である。
【図5】図2および図3に示した基板移送部の更に他の例を説明するための概略的な平面図である。
【図6】図2および図3に示した基板移送部の更に他の例を説明するための概略的な正面図である。
【図7】図2および図3に示したエアーブロワーの他の例を説明するための概略的な平面図である。
【図8】図2および図3に示したエアーブロワーの更に他の例を説明するための概略的な平面図である。
【図9】図2および図3に示したエアーブロワーの更に他の例を説明するための概略的な断面図である。
【図10】図2および図3に示したエアーブロワーの更に他の例を説明するための概略的な平面図である。
【図11】図2および図3に示したエアーブロワーの更に他の例を説明するための概略的な断面図である。
【図12】図1に示したベイクモジュールを説明するための概略的な平面図である。
【図13】図1に示したベイクモジュールを説明するための概略的な断面図である。
【図14】図13に示したエアー供給部を説明するための概略的な構成図である。
【図15】図12および図13に示したベイクモジュールの他の例を説明するための概略的な平面図である。
【図16】図12および図13に示したベイクモジュールの更に他の例を説明するための概略的な平面図である。
【図17】図1に示した移送モジュールとバッファーモジュールを説明するための概略的な平面図である。
【図18】図1に示した移送モジュールとバッファーモジュールを説明するための概略的な側面図である。
【図19】本発明の他の実施例による基板処理装置を説明するための概略的な構成図である。
【図20】図19に示した乾燥モジュールを説明するための概略的な平面図である。
【図21】図19に示した乾燥モジュールを説明するための概略的な正面図である。
【図22】図19に示した乾燥モジュールを説明するための概略的な断面図である。
【図23】図20に示したローラーを説明するための概略的な断面図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明は、本発明の実施例を示す添付の図面を参照して更に詳細に説明される。しかし、本発明は、下記で説明される実施例に限定された通り構成されなければならないのではなく、これとは異なる多様な形態に具体化することができる。下記の実施例は、本発明が完全に完成するようにするために提供されるというよりは、本発明の技術分野で熟練した当業者に本発明の範囲を十分に伝達するために提供されるのである。
【0026】
一要素が他の一要素または層の上に配置されるまたは連結されるものとして説明される場合、前記要素は前記他の一要素上に直接的に配置されるか或いは連結されることも可能であり、他の要素または層がこれらの間に介在されることも可能である。これとは違って、一要素が他の一要素上に直接的に配置されるか或いは連結されるものとして説明される場合、これらの間には更に他の要素が存在しない。類似の要素に対しは、全体的に類似の参照符号が付与され、また、「及び/または」という用語は関連項目のうち、いずれか一つまたはそれ以上の組合を含む。
【0027】
多様な要素、造成、領域、層、及び/または部分のような多様な項目を説明するために、第1、第2、第3等の用語を用いることができるものの、前記項目はこれら用語によって限定されない。これ用語は、単に他の要素から一つの要素を区別するために用いられるものである。よって、下記で説明される第1要素、造成、領域、層または部分は、本発明の範囲から逸脱することなしに、第2要素、造成、領域、層、または部分と表現される。
【0028】
また、相対的な用語、例えば、「下部」または「底」、そして「上部」または「最上部」等の用語は、図面に説明されたように他の要素に対する一要素の関係を説明するために使用することができる。相対的な用語は、図面に示された方位に加えて、装置の他の方位を含むことができる。例えば、図面のうち、一図における装置の方向が変わると、他の要素の下部側にあるものと説明された要素が前記他の要素の上部側にあるものに合せられる。よって、「下部」という典型的な用語は図面の特定方位に対し「下部」及び「上部」方位両方とも含むことができる。これと同様に、図面のうち、一図における装置の方向が変わると、他の要素の「下」または「下方」として説明された要素は、前記他の要素の「上」または「上方」に合わせられる。よって、「下」または「下方」という典型的な用語は、下と上との方位の両方とも含むことができる。
【0029】
また、本出願において用いた用語は、ただ特定の実施例を説明するためのものであって、本発明を限定するものではない。単数の表現は、文脈上、明白に相違が示されない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを意図するものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたもの等の存在または付加の可能性を予め排除しないことを理解しなければならない。
【0030】
なお、異なるものとして定義しない限り、技術的な用語や科学的な用語を含めてここで用いられる全ての用語は、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有している。一般的に用いられる辞典に定義されているもののような用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有することと解釈すべきであり、本出願で明白に定義されない限り、異常的であるか過度に形式的な意味に解釈されない。
【0031】
本発明の実施例は、本発明の理想的な実施例の概略的な図解の断面図解を参照して説明される。これによって、前記図解の形状からの変化、例えば、製造方法および/または許容誤差の変化は予想される。したがって、本発明の実施例は図解として説明された領域の特定形状に限定されたように説明されるのではなく、形状における偏差を含む。例えば、扁平なものとして説明された領域は一般的に荒さおよび/または非線形的な形態を有することができる。また、図解として説明された尖っている角は丸くなることもできる。よって、図面に説明された領域は全的に概略的なものであり、これらの形状は、領域の正確な形状を説明するためのものでなく、また本発明の範囲を限定するものでもない。
【0032】
図1は、本発明の一実施例による基板処理装置を説明するための概略的な構成図である。
図1を参照すると、本発明の一実施例による基板処理装置10は、平板表示装置の製造においてシリコンまたはガラスからなる基板2上にフォトレジスト膜を形成するために用いることが可能である。
【0033】
例えば、前記基板処理装置10は、前記基板2上にフォトレジスト膜を形成するためのコーティングモジュール100と、前記フォトレジスト膜を硬化させるためのベイクモジュール200と、を含むことができる。前記基板処理装置10は、前記コーティングモジュール100に前記基板2を移動させるためのローダー20、前記コーティングモジュール100と前記ベイクモジュール200との間に配置される移送モジュール300、および前記ベイクモジュール200から前記基板2を搬出するためのアンローダー30を更に含むことができる。
【0034】
前記基板2は、前記コーティングモジュール100から前記ベイクモジュール200に向かって水平方向に移送され、前記コーティングモジュール100と前記ベイクモジュール200のそれぞれは前記基板2を移送するための基板移送部を含むことができる。
【0035】
前記コーティングモジュール100は、前記基板2を前記水平移送方向に移送することができ、前記基板2を移送する期間、前記基板2上にフォトレジスト膜を形成するために前記基板2上にフォトレジスト組成物を供給することができる。
【0036】
図2は、図1に示したコーティングモジュールを説明するための概略的な平面図であり、図3は、図1に示したコーティングモジュールを説明するための概略的な断面図である。
【0037】
図2および図3を参照すると、前記コーティングモジュール100は、前記基板2を前記水平移送方向に移送するための基板移送部102と、前記基板2上に前記フォトレジスト組成物を供給するためのノズル104を含むことができる。前記ノズル104は、前記基板移送部102の上部で前記水平移送方向に対して垂直な他の水平方向に延長することができ、前記フォトレジスト組成物を前記基板2上に供給するためのスリット(図示せず)を有することができる。前記スリットは、前記ノズル104の延長方向に沿って延長することができ、前記フォトレジスト組成物は、前記基板2が前記水平移送方向に移送される期間、前記スリットを通じて前記基板2上に供給されることが可能である。
【0038】
前記基板移送部102は、前記基板2を浮揚させるために前記基板2の下部面の上にエアーを供給するエアーブロワー(air blower;106)と前記浮揚された基板2を前記水平移送方向に移動させるための駆動部114を含むことができる。
【0039】
前記エアーブロワー106は、前記エアーを供給するための複数のホール108aを有する多孔プレート(perforate plate;108)を含むことができる。前記多孔プレート108は、前記ノズル104の下に配置され、エアー供給部110と連結することができる。例えば、前記多孔プレート108は、図3に示したように、バッファー空間112aを限定するエアーマニホールド(air manifold;112)と連結可能であり、前記エアーマニホールド112は、エアー供給部110と連結することができる。すなわち、前記複数のホール108aは、前記バッファー空間112aと連結することができ、前記エアーは、前記バッファー空間112aから前記ホール108aを通じて前記基板2の下部面の上に供給されることができる。詳細に示していないが、前記エアー供給部110は、エアーポンプとエアータンク、エアーフィルターなどを含むことができ、エアー配管110aを通じて前記エアーマニホールド112と連結することができる。また、前記エアー供給部110は、前記エアー配管110aに配置され、前記多孔プレート108を通じて供給されるエアーの流量を調節するためのバルブ(図示せず)を更に含むことができる。
【0040】
前記多孔プレート108はアルミニウムのような金属からなり、前記複数のホール108aは、約0.1〜2.3mmの直径を有することができる。また、前記ホール108a間の間隔は、約10〜150mmであってもよい。一方、前記ホール108aの直径が2.3mmより大きい場合、前記ホール108aと隣接する基板2の部位の温度が前記エアーによって変化することがあり、これによって前記基板2上に形成されるフォトレジスト膜4の厚さが不均一になることがある。
【0041】
前記駆動部114は、前記エアーブロワー106によって浮揚された基板2の下部面の両側エッジ部位を把持することができ、前記基板2を前記水平移送方向に移動させることができる。この際、前記多孔プレート108は、前記基板2の幅より狭い幅を有することができる。
【0042】
本発明の一実施例によると、前記駆動部114は、前記基板2の下部面のエッジ部位を、真空圧を用いて把持する複数の真空チャック116を含むことができる。また、前記真空チャック116は、前記多孔プレート108の両側に配置されたリニアモーター118によって前記水平移送方向に移動することができる。これと相違に、前記真空チャック116は、モーター、リニアモーションガイド(linear motion guide)、ボールスクリューおよびボールブロックを含む駆動器具によって移動することもできる。一方、詳細に示していないが、前記駆動部114は、フレーム(frame;100a)に装着することができる。
【0043】
前記ノズル104は、前記基板2の水平移送方向に対して垂直な他の水平方向に延長することができ、前記エアーブロワー106の上部に配置されるガントリー(gantry;100b)によって支持されることが可能である。特に、前記ガントリー100bは、前記フレーム100a上で水平方向に移動することができる。前記ガントリー100bのアーム(100c;arm)は、前記エアーブロワー106の上部で前記水平移送方向に対して垂直な水平方向に延長することができ、前記ノズル104は、前記ガントリーアーム100cの下部に連結することができる。特に、前記ノズル104は、前記ガントリーアーム100cに垂直方向(vertical direction)に移動可能であるように装着されることが可能である。例えば、前記ノズル104は、モーターとボールスクリューによって垂直方向に移動することができる。
【0044】
また、図示していないが、前記エアーブロワー106の上部には前記ノズル104を洗浄するための洗浄ユニット(図示せず)を配置することができる。すなわち、前記ガントリー100bは、前記ノズル104を洗浄するために前記ノズル104を水平方向および垂直方向に移動させることができる。
【0045】
前記ノズル104は、前記基板2が前記基板移送部102によって前記水平移送方向に移動する期間、前記基板2上にフォトレジスト組成物を供給して前記基板2上にフォトレジスト膜4を形成することができる。
【0046】
図4は、図2および図3に示した基板移送部の他の例を説明するための概略的な断面図である。
図4を参照すると、基板移送部120は、基板2を浮揚させるためのエアーブロワー122と前記浮揚された基板2を移動させるための駆動部114を含むことができる。
【0047】
前記エアーブロワー122は、多孔性物質(porus material)からなる多孔性プレート124を含むことができる。また、前記エアーブロワー122は、前記多孔性プレート124の側面を通じてエアーが漏れることを防止するために前記多孔性プレート124の側面上に配置された側壁126を更に含むことができる。
【0048】
前記多孔性プレート124は、セラミック物質またはステンレススチールのような金属物質からなり、焼結工程によって形成されることが可能である。また、前記多孔性プレート124は、約10〜100μmの大きさの気孔を有することができる。
【0049】
前記多孔性プレート124は、エアーマニホールド112を通じてエアー供給部110と連結することができる。前記駆動部114、エアーマニホールド112、およびエアー供給部110についての追加的な詳細説明は、図2および図3を参照して既に説明されたことと類似であるため、省略する。
【0050】
図5は、図2および図3に示した基板移送部の更に他の例を説明するための概略的な平面図であり、図6は、図2および図3に示した基板移送部の更に他の例を説明するための概略的な正面図である。
【0051】
図5および図6を参照すると、基板移送部130は、基板2を浮揚させるためのエアーブロワー132と、前記浮揚された基板2を移動させるための駆動部140と、を含むことができる。前記エアーブロワー132についての詳細な説明は、図2〜図4を参照して既に説明したことと実質的に同一であるため、省略する。
【0052】
前記駆動部140は、前記基板2を部分的に支持し、前記基板2の水平移送方向と平行な方向に配列された複数のローラー142を含むことができる。例えば、前記ローラー142は、前記基板2の下部面の両側エッジ部位を支持することができ、前記基板2を前記水平移送方向に移動させるために回転することができる。
【0053】
前記ローラー142は、フレーム100aに回転可能であるように装着されることが可能である。また、前記駆動部140は、前記ローラー142を回転させるためのモーター144を更に含むことができ、前記ローラー142は、ベルト146によって相互連結されることが可能である。例えば、前記ローラー142それぞれの一側面には、プーリー148を具備することができ、前記プーリー148は、前記ベルト146によって連結されることが可能である。また、図示したように、前記ローラー142の間には、前記ベルト146の引張力を調節するためのアイドルプーリー149を具備することができる。
【0054】
図5に示したものによると、前記ローラー142を回転させるために2つのモーター144を用いているが、1つのモーターを用いて前記ローラー142を回転させてもよい。この場合、前記モーターと連結された回転軸が前記エアーブロワー132を通じて延長することができ、前記回転軸の両側のエッジ部位に一対のローラーを装着してもよい。
【0055】
図7は、図2および図3に示したエアーブロワーの他の例を説明するための概略的な平面図である。
図7を参照すると、エアーブロワー150は、前記基板2の下部面の上にエアーを供給するための複数のホール152aを有する多孔プレート152を含むことができる。また前記多孔プレート152は、スリット154を有することができ、前記スリット154内にはアイドルローラー156をそれぞれ配置することができる。前記アイドルローラー156は、前記基板2の垂れを防止するために、前記基板2を支持することができる。これとは相違に、前記スリット154内には、前記基板2を前記水平移送方向に移動させるために別途の駆動器具によって回転するローラーを配置することもできる。
【0056】
また、前記多孔プレート152の代わりに図4に示したような多孔性物質からなる多孔性プレートを用いてもよく、この場合、前記エアーの漏洩を防止するために前記スリット154の内側面の上には内側壁を配置してもよく、前記多孔性プレートの外側面の上には外側壁を配置してもよい。
【0057】
図8は、図2および図3に示したエアーブロワーの更に他の例を説明するための概略的な平面図であり、図9は、図2および図3に示したエアーブロワーの更に他の例を説明するための概略的な断面図である。
【0058】
図8および図9を参照すると、エアーブロワー160は、エアーを前記基板2の下部面の上に供給するための複数の第1ホール162aを有する多孔プレート162を含むことができる。前記多孔プレート162の第1ホール162aは、エアー供給部164と連結することができる。例えば、前記多孔プレート162は、バッファー空間166aを限定するエアーマニホールド166と連結でき、前記エアーマニホールド166は、エアー配管164aを通じてエアー供給部164と連結することができる。詳細に図示していないが、前記エアー供給部164は、空圧ポンプとエアータンクを含むことができ、エアー配管164aを通じて前記エアーマニホールド166と連結されることが可能である。また、前記エアー供給部164は、前記エアー配管164aに配置され、前記多孔プレート162の第1ホール162aを通じて供給されるエアーの流量を調節するためのバルブを更に含むことができる。
【0059】
前記多孔プレート162は、アルミニウムと同一の金属からなり、前記複数の第1ホール162aは約0.1〜2.3mmの直径を有することができる。一方、前記第1ホール162aの直径が2.3mmより大きい場合、前記第1ホール162aと隣接する基板2部位の温度が変化することがあり、これによって前記基板2上に形成されるフォトレジスト膜の厚さが不均一になることがある。
【0060】
また、前記多孔プレート162は、前記基板2と前記多孔プレート162の上部面との間に供給されたエアーを排気させるための複数の第2ホール162bを有することができる。前記第2ホール162bは、前記基板2の安定的な移送のために具備することができ、排気マニホールド168と連結されることが可能である。前記排気マニホールド168は、排気配管169aを通じて排気部169と連結することができる。図示していないが、前記排気配管169aには、前記排出されるエアーの流量を調節するためのバルブを具備することができる。
【0061】
図10は、図2および図3に示したエアーブロワーの更に他の例を説明するための概略的な平面図であり、図11は、図2および図3に示したエアーブロワーの更に他の例を説明するための概略的な断面図である。
【0062】
図10および図11を参照すると、エアーブロワー170は、多孔性物質からなる多孔性プレート171および前記多孔性プレート171の側面を通じてエアーが漏洩することを防止するために前記多孔性プレート171の側面上に配置された側壁172を含むことができる。
【0063】
前記多孔性プレート171は、セラミック物質またはステンレススチールと同じ金属物質からなり、焼結工程によって形成することができる。また、前記多孔性プレート171は、約10〜100μmの大きさの気孔を有することができる。
【0064】
前記多孔性プレート171は、バッファー空間176aを限定するエアーマニホールド176と連結されることが可能であり、前記エアーマニホールド176は、エアー配管174aを通じてエアー供給部174と連結されることが可能である。
【0065】
また、前記多孔性プレート171は、前記基板2と前記多孔性プレート171の上部面との間に供給されたエアーを排気させるための複数のホール171aを有することができる。前記ホール171aは、前記基板2の安定的な移送のために具備することができ、排気マニホールド178と連結されることが可能である。前記排気マニホールド178は、排気配管179aを通じて排気部179と連結されることが可能である。
【0066】
再び図1を参照すると、前記基板2上に形成されたフォトレジスト膜4は、ベイク工程によって硬化することが可能である。前記基板4は、前記ベイクモジュール200を通じて通過するように前記水平移送方向に移動することができる。この際、前記移送モジュール300は、前記フォトレジスト膜4が形成された基板2を前記ベイクモジュール200に向かって移送することができる。
【0067】
図12は、図1に示したベイクモジュールを説明するための概略的な平面図であり、図13は、図1に示したベイクモジュールを説明するための概略的な断面図である。
図12および図13を参照すると、前記ベイクモジュール200は、前記基板2を浮揚させるために、前記基板2の下部面の上にエアーを供給するエアーブロワー202、および前記基板2が前記エアーブロワー202上で前記水平方向に移動する期間、前記基板2を加熱するためのヒーター210を含むことができる。
【0068】
前記エアーブロワー202は、前記エアーを供給するための複数のホール204aを有する多孔プレート204を含むことができる。前記多孔プレート204は、バッファー空間206aを限定するエアーマニホールド206と連結されることが可能であり、前記エアーマニホールド206は、エアー供給部208と連結されることが可能である。
【0069】
前記多孔プレート204は、アルミニウムと同一の金属からなり、前記複数のホール204aは、約0.1〜2.3mmの直径を有することができる。また、前記ホール204a間の間隔は、約10〜150mmであってもよい。
【0070】
前記ヒーター210は、前記多孔プレート204内に配置されてもよい。例えば、図13に示したように、電気抵抗熱線が前記多孔プレート204内に配置されることが可能である。
【0071】
図14は、図13に示したエアー供給部を説明するための概略的な構成図である。
図14を参照すると、前記多孔プレート204を通じて前記基板2の下部面の上に供給されるエアーの温度によって前記基板2の温度が変化し、これによって前記基板2上に形成されたフォトレジスト膜4の厚さが不均一になることがある。よって、前記基板2の下部面では、加熱されたエアーが供給されることが望ましい。
【0072】
前記エアー供給部208は、空圧ポンプ212とエアータンク214を含むことができ、前記エアータンク214は、前記エアーマニホールド206と連結されることが可能である。また、前記エアー供給部208は、前記エアーから不純物を除去するためのフィルター216と、前記エアーを加熱するためのヒーター218、および前記ヒーター218によって加熱されたエアーの流量を調節するためのバルブ220、を更に含むことができる。
【0073】
前記フィルター216とヒーター218、およびバルブ220は、前記エアーマニホールド206と前記エアータンク214を連結するエアー配管222に配置されることが可能である。具体的に、前記フィルター216によって浄化された空気は、前記ヒーター218により所定の温度で加熱され、前記加熱されたエアーは、前記エアーマニホールド(206)と前記多孔プレート(204)を通じて前記基板2の下部面の上に供給されることが可能である。
【0074】
図12および図13を参照すると、前記基板2は、前記移送モジュール300によって前記水平移送方向に対して前記多孔プレート204上に移動されることが可能であり、また前記アンローダー30により前記ベイクモジュール200から搬出されることが可能である。この際、前記多孔プレート204の幅(W2)は、前記基板2の幅(W1)より大きく、前記多孔プレート204の長さ(L2)は、前記基板2の長さ(L1)より小さいことが望ましい。また、前記移送モジュール300と前記アンローダー30との間隔(D)は、前記基板2の長さ(L1)より小さいことが望ましい。よって、前記基板2は、前記ベイクモジュール200の上部で安定的に移送されることが可能である。
【0075】
また、前記多孔プレート204上には、前記基板2の両側端部位を案内するためのガイド部材224を配置することができる。例えば、図12に示したように、前記多孔プレート204上には、前記基板2を前記水平移送方向に導くためのガイドローラーを配置することができる。
【0076】
結果的に、前記基板2は、前記多孔プレート204の上部で一定の速度で移送され、前記基板2が移送される期間、前記基板2上のフォトレジスト膜4を十分に硬化することができる。
【0077】
図13に示したところによると、複数のホール204aを有する多孔プレート204が基板2を浮揚させるために用いられているが、図4に示したような多孔性物質からなる多孔性プレートを、前記基板2を浮揚させるために用いてもよい。
【0078】
図15は、図12および図13に示したベイクモジュールの他の例を説明するための概略的な平面図である。
図15を参照すると、ベイクモジュール200Aは、前記基板2を浮揚させるために前記基板2の下部面の上にエアーを供給するエアーブロワー230、前記基板2が前記エアーブロワー230上で前記水平方向に移動する期間、前記基板2を加熱するためのヒーター(図示せず)、および前記エアーブロワー230の前方および後方にそれぞれ配置されて前記基板2を前記水平移送方向に移送するための基板移送部(232、234)を含むことができる。
【0079】
例えば、第1基板移送部232が前記移送モジュール300と前記エアーブロワー230との間に配置され、第2基板移送部234が前記エアーブロワー230と前記アンローダー30との間に配置されることが可能である。ここで、前記第1基板移送部232と第2基板移送部234との間の距離は、前記基板の長さより短いことが望ましい。
【0080】
それぞれの第1および第2基板移送部(232、234)は、前記基板2の水平移送方向に対して垂直な他の水平方向に延長する回転軸236と、前記回転軸236に装着されて前記基板2を移送するための複数のローラー238、および前記回転軸236を回転させるための駆動部240、を含むことができる。前記駆動部240では、モーターを含む回転駆動器具を用いることができる。
【0081】
一方、図示したものによると、二つのモーター240を用いて前記ローラー238をそれぞれ回転させているが、一つのモーターを用いることもできる。この場合、前記回転軸236は、ベルトとプーリーを用いて相互連結されることが可能である。
【0082】
前記エアーブロワー230およびヒーターについての追加的な詳細説明は、図12〜図14を参照して既に説明されたことと同一であるため、省略する。
図16は、図12および図13に示したベイクモジュールの更に他の例を説明するための概略的な平面図である。
【0083】
図16を参照すると、ベイクモジュール200Bは、前記水平方向に配列され、前記水平方向に対して垂直な他の水平方向に延長する複数の回転軸250と、前記回転軸250に装着されて前記基板2を移送するための複数のローラー252と、前記回転軸250を回転させるための駆動部254と、前記回転軸250の間に配置されて前記基板2を加熱するための複数のヒーター256、を含むことができる。
【0084】
前記回転軸250のエッジ部位には、複数のプーリー258が装着され、前記プーリー258は、ベルト260によって前記駆動部254と連結されることが可能である。前記駆動部254では、モーターが用いられ、また前記プーリー258の間には前記ベルト260の引張力を調節するためのアイドルプーリー262を配置することができる。
【0085】
一方、前記ヒーター256としては、複数の赤外線ヒーターを用いることができる。
前記基板2は、前記移送モジュール300と前記ローラー252、および前記アンローダー30によって前記基板2の水平移送方向に移動され、前記基板2が前記ヒーター256の上部を通過する期間、前記基板2上のフォトレジスト膜4を硬化することができる。
【0086】
再び図1を参照すると、前記コーティングモジュール100と前記ベイクモジュール200との間には、基板移送モジュール300を配置することができる。前記移送モジュール300は、前記基板2を前記コーティングモジュール100から前記ベイクモジュール200に伝達するために用いることができる。また、前記コーティングモジュール100と前記ベイクモジュール200との間には、前記基板2を臨時に保存するためのバッファーモジュール400を配置してもよい。
【0087】
図17は、図1に示した移送モジュールとバッファーモジュールを説明するための概略的な平面図であり、図18は、図1に示した移送モジュールとバッファーモジュールを説明するための概略的な側面図である。
【0088】
図17および図18を参照すると、前記移送モジュール300は、前記基板2の水平移送方向に配列され、前記水平移送方向に対して垂直な他の水平方向に延長する複数の回転軸302と、前記回転軸302に装着されて前記基板2を移送するための複数のローラー304、および前記回転軸302を回転させるための駆動部306を含むことができる。
【0089】
前記回転軸302のエッジ部位には、複数のプーリー308が装着され、前記プーリー308は、ベルト310によって前記駆動部306と連結されることが可能である。前記駆動部306としてはモーターを用いることができ、また前記プーリー308の間には前記ベルト310の引張力を調節するためのアイドルプーリー312を配置することができる。
【0090】
前記バッファーモジュール400は、前記回転軸302の間を通じて垂直方向に移動可能に配置され、前記基板2を臨時に保管するために前記基板2を垂直方向に移動させることができる。
【0091】
具体的に、前記バッファーモジュール400は、前記回転軸302の間を通じて垂直方向に移動可能であるように配置され、前記基板2を支持するための複数の支持アーム(support arms;402)および前記支持アーム402と連結されて前記支持アーム402を垂直方向に移動させるための垂直駆動部404を含むことができる。
【0092】
詳細に図示していないが、前記垂直駆動部404は、垂直方向に延長するボールスクリュー406と前記ボールスクリュー406を回転させるためのモーター408、および前記ボールスクリュー406と前記支持アーム402とを連結するボールブロック410を含むことができる。また、前記垂直駆動部404は、前記支持アーム402の垂直方向移動を導くためのリニアモーションガイド(図示せず)を更に含むことができる。
【0093】
また図1を参照すると、前記ローダー20は、前記コーティングモジュール100と隣接するように配置され、前記アンローダー30は、前記ベイクモジュール200と隣接するように配置されることが可能である。特に、前記ローダー20およびアンローダー30は、前記移送モジュール300と類似の構成を有することができる。
【0094】
図19は、本発明の他の実施例による基板処理装置を説明するための概略的な構成図である。
図19を参照すると、本発明の他の実施例による基板処理装置50は、平板表示装置の製造において、シリコンまたはガラスからなる基板2上にフォトレジスト膜を形成するために用いられることが可能である。
【0095】
例えば、前記基板処理装置50は、前記基板2上にフォトレジスト膜を形成するためのコーティングモジュール100と前記基板2上に形成されたフォトレジスト膜を乾燥させるための乾燥モジュール500、および前記フォトレジスト膜を硬化させるためのベイクモジュール200を含むことができる。また、前記基板処理装置50は、前記コーティングモジュール100に前記基板2を移動させるためのローダー20、前記コーティングモジュール100と前記乾燥モジュール500との間に配置される第1移送モジュール600A、前記乾燥モジュール500と前記ベイクモジュール200との間に配置される第2移送モジュール600B、および前記ベイクモジュール200から前記基板2を搬出するためのアンローダー30を更に含むことができる。追加的に、前記基板処理装置50は、前記コーティングモジュール100と前記乾燥モジュール500との間に配置される第1バッファーモジュール700A、および前記乾燥モジュール500と前記ベイクモジュール200との間に配置される第2バッファーモジュール700Bを更に含むことができる。
【0096】
前記基板2は、前記コーティングモジュール100から前記乾燥モジュール500を経由して前記ベイクモジュール200に向かって水平方向に移送され、前記コーティングモジュール100と前記乾燥モジュール500、および前記ベイクモジュール200それぞれは、前記基板2を移送するための基板移送部を含むことができる。
【0097】
前記第1移送モジュール600A、第2移送モジュール600B、第1バッファーモジュール700A、および第2バッファーモジュール700Bそれぞれは、図1〜図18を参照して既に説明された移送モジュール300およびバッファーモジュール400と類似であるため、これらについての追加的な詳細説明は省略する。また、前記ローダー20、前記コーティングモジュール100、前記ベイクモジュール200、および前記アンローダー30に対する詳細説明も図1〜図18を参照して既に説明されたことと類似であるため、省略する。
【0098】
前記乾燥モジュール500は、前記第1移送モジュール600Aと第2移送モジュール600Bとの間に配置され、前記基板2上に形成されたフォトレジスト膜4から溶剤を除去するために用いることができる。例えば、前記乾燥モジュール500は、真空圧を用いて前記フォトレジスト膜4から溶剤を蒸発させることで前記フォトレジスト膜4を乾燥させることができる。
【0099】
図20は、図19に示した乾燥モジュールを説明するための概略的な平面図であり、図21は、図19に示した乾燥モジュールを説明するための概略的な正面図であり、図22は、図19に示した乾燥モジュールを説明するための概略的な断面図である。
【0100】
図20〜図22を参照すると、前記乾燥モジュール500は、前記基板2を収容するための乾燥チャンバー502と、前記乾燥チャンバー502内で前記水平方向に配列され、前記水平方向に対して垂直な他の水平方向に延長する複数の回転軸508と、前記回転軸508に装着され、前記基板2を移送して支持するための複数のローラー510と、前記回転軸508を回転させるための駆動部512と、前記ローラー510によって支持された基板2上に形成されたフォトレジスト膜4を乾燥させるために前記乾燥チャンバー502と連結された真空システム514を含むことができる。
【0101】
前記乾燥チャンバー502は、上部が開放された下部チャンバー504と、前記基板2を前記乾燥チャンバー502に前記水平方向に搬入して前記乾燥された基板2を前記乾燥チャンバー502から前記水平方向に搬出するために前記下部チャンバー504の上部を開閉するカバー506を含むことができる。
【0102】
前記カバー506は、垂直駆動部516に連結可能であり、前記垂直駆動部516としては、空圧または油圧シリンダーを用いることができる。しかし、本発明の範囲は、前記垂直駆動部516の構成によって限定されない。
【0103】
前記カバー506は、前記基板2の搬入のために上方に移動することができ、前記基板2が搬入された後、前記基板2上のフォトレジスト膜4を乾燥させるために下方に移動することができる。
【0104】
前記下部チャンバー504の底パネルには、複数の下部真空ホール504aが具備され、前記下部真空ホール504aは、下部マニホールド518を通じて前記真空システム514に連結されることが可能である。詳細に図示していないが、前記真空システム514は、真空ポンプと前記乾燥チャンバー502の内部圧力を調節するためのバルブなどを含むことができる。
【0105】
一方、前記のように真空システム514が前記下部チャンバー504の底パネルに連結される場合、前記乾燥チャンバー502内で圧力分布が不均一になるおそれがある。このような問題点を解決するために、前記カバー506には上部真空ホール506aを具備し、前記上部真空ホール506aは上部マニホールド520を通じて前記真空システム514と連結することができる。
【0106】
前記カバー506は、キャップ(cap)形態を有することができる。例えば、前記カバー506は、上部パネルと側壁とを含むことができ、前記カバー506の内部には、前記真空チャンバー502内における圧力分布を均一にするための多孔プレート522を水平方向に配置することができる。
【0107】
前記回転軸508のエッジ部位は、前記下部チャンバー504の側壁を通じて外側に延長することができ、前記回転軸508のエッジ部位の中の一つが前記駆動部512と連結されることが可能である。また、前記回転軸508のエッジ部位には、複数のプーリー524が装着され、前記プーリー524は、ベルト526によって連結されることが可能である。前記プーリー524の間には、前記ベルト526の引張力を調節するためのアイドルプーリー528を配置することができる。一方、前記駆動部512としては、モーターを用いることができる。
【0108】
前記下部チャンバー504とカバー506との間には、真空の漏洩を防止するための第1密封部材530を介在することでき、前記回転軸508と前記下部チャンバー504の側壁との間における真空の漏洩を防止するために前記回転軸508には、第2密封部材(図示せず)を装着することができる。
【0109】
図23は、図20〜図22に示したローラーを説明するための概略的な断面図である。
図23を参照すると、前記ローラー510それぞれのエッジ部位は、前記基板2との接触面積を減少させるために三角形状の断面形態を有することができる。前記ローラー510と前記基板2の下部面部位との間の接触面積が増加する場合、前記ローラー510と接触する基板2の下部面部位の温度が変化することがあり、これによって前記基板2上のフォトレジスト膜4が不均一に乾燥されるおそれがある。
【0110】
図19を参照すると、前記基板2上のフォトレジスト膜4は、前記乾燥モジュール500により十分に乾燥されないことがある。しかし、前記基板2が前記乾燥モジュール500によって乾燥された後、前記ベイクモジュール200に移送されるため、前記ベイクモジュール200で行われるベイク工程の時間を短縮することが可能である。
【0111】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと解される。
【産業上の利用可能性】
【0112】
前述したような本発明の実施例によると、基板処理装置は、コーティングモジュール、乾燥モジュール、およびベイクモジュールを含むことができる。前記基板は、ローダーから前記コーティングモジュール、前記乾燥モジュール、および前記ベイクモジュールを経由してアンローダーに向かう水平方向に移送されることが可能である。すなわち、前記基板は、インライン方式で処理され、これによって前記基板を処理するのに所要する時間を短縮することができる。
【0113】
また、従来の技術で用いられるロボットが不必要であるため、前記基板処理装置を製造するのに必要とされる費用を節減することができる。
【符号の説明】
【0114】
2 基板
4 フォトレジスト膜
10、50 基板処理装置
20 ローダー
30 アンローダー
100 コーティングモジュール
102 基板移送部
106 エアーブロワー
108 多孔プレート
110 エアー供給部
112 エアーマニホールド
114 駆動部
116 チャック
118 リニアモーター
124 多孔性プレート
142 ローラー
148 プーリー
146 ベルト
164 エアー供給部
166 エアーマニホールド
168 排気マニホールド
169 排気部
202 エアーブロワー
204 多孔プレート
206 エアーマニホールド
208 エアー供給部
210 ヒーター
300 移送モジュール
400 バッファーモジュール
402 支持アーム
404 垂直駆動部
500 乾燥モジュール
502 乾燥チャンバー
504 下部チャンバー
506 カバー
510 ローラー
514 真空システム
516 垂直駆動部
518 下部マニホールド
520 上部マニホールド
522 多孔プレート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を水平方向に移送し、前記基板を移送する期間に前記基板上にフォトレジスト組成物を供給して前記基板上にフォトレジスト膜を形成するためのコーティングモジュールと、
前記コーティングモジュールと隣接するように配置され、前記水平方向に前記基板が移送される期間、前記フォトレジスト膜を硬化させるために、前記基板を加熱するベイクモジュールと、を含むことを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記コーティングモジュールと前記ベイクモジュールとの間に配置され、前記基板を前記コーティングモジュールから前記ベイクモジュールに伝達するための移送モジュールを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記移送モジュールは、
前記水平方向に配列され、前記水平方向に対して垂直な他の水平方向に延長する複数の回転軸と、
前記回転軸に装着され、前記基板を移送するための複数のローラーと、
前記回転軸を回転させるための駆動部と、を含むことを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記回転軸の間を通じて垂直方向に移動可能に配置され、前記基板を保管するために前記基板を垂直方向に移動させるバッファーモジュールを更に含むことを特徴とする請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記バッファーモジュールは、
前記回転軸の間を通じて垂直方向に移動可能に配置され、前記基板を支持するための複数の支持アームと、
前記支持アームと連結され、前記支持アームを垂直方向に移動させるための垂直駆動部と、を含むことを特徴とする請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
コーティングモジュールは、
前記基板を前記水平方向に移送するための基板移送部と、
前記基板移送部の上部から前記水平方向に対して垂直な他の水平方向に延長し、前記基板が移送する期間、前記基板上に前記フォトレジスト組成物を供給するノズルと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項7】
基板移送部は、
前記基板を浮揚させるために前記基板の下部面上にエアーを供給するエアーブロワーと、
前記浮揚された基板を前記水平方向に移送するための駆動部と、を含むことを特徴とする請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記エアーブロワーは、前記エアーを供給するための複数のホールを有する多孔プレートを含むことを特徴とする請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記エアーブロワーは、多孔性物質からなる多孔性プレート及び前記多孔性プレートの側面上に配置された側壁を含むことを特徴とする請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記駆動部は、前記基板の下部面のエッジ部位を、真空圧を用いて把持する複数の真空チャックを含むことを特徴とする請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記駆動部は、前記基板下部面のエッジ部位を支持し、前記水平方向と平行な方向に配列された複数のローラーを含むことを特徴とする請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記ベイクモジュールは、
前記基板を浮揚させるために前記基板の下部面上にエアーを供給するエアーブロワーと、
前記基板が前記エアーブロワー上で前記水平方向に移動する期間、前記基板を加熱するためのヒーターを含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記エアーブロワーの前方および後方にそれぞれ配置され、前記基板を前記水平方向に移送するための基板移送部を更に含むことを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項14】
それぞれの基板移送部は、
前記水平方向に対して垂直な他の水平方向に延長する回転軸と、
前記回転軸に装着され、前記基板を移送するための複数のローラーと、
前記回転軸を回転させるための駆動部と、を含むことを特徴とする請求項13に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記エアーブロワーは、前記エアーを供給するための複数のホールを有する多孔プレートまたは多孔性物質からなる多孔性プレートを含むことを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項16】
前記ヒーターは、前記エアーブロワー内に配置されることを特徴とする請求項15に記載の基板処理装置。
【請求項17】
前記ベイクモジュールは、
前記水平方向に配列されて前記水平方向に対して垂直な他の水平方向に延長する複数の回転軸と、
前記回転軸に装着され、前記基板を移送するための複数のローラーと、
前記回転軸を回転させるための駆動部と、
前記回転軸の間に配置され、前記基板を加熱するための複数のヒーターと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項18】
前記コーティングモジュールと前記ベイクモジュールとの間に配置され、前記基板上に形成されたフォトレジスト膜を乾燥させるための乾燥モジュールを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項19】
前記乾燥モジュールは、
前記基板を収容するための乾燥チャンバーと、
前記乾燥チャンバー内で前記水平方向に配列され、前記水平方向に対して垂直な他の水平方向に延長する複数の回転軸と、
前記回転軸に装着され、前記基板を移送して支持するための複数のローラーと、
前記回転軸を回転させるための駆動部と、
前記ローラーによって支持された基板上に形成されたフォトレジスト膜を乾燥させるために前記乾燥チャンバーと連結された真空システムと、を含むことを特徴とする請求項18に記載の基板処理装置。
【請求項20】
前記乾燥チャンバーは、
上部が開放された下部チャンバーと、
前記基板を前記乾燥チャンバーに前記水平方向に搬入し、前記乾燥された基板を前記乾燥チャンバーから前記水平方向に搬出するために前記下部チャンバーの上部を開閉するカバーと、を含むことを特徴とする請求項19に記載の基板処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2010−114448(P2010−114448A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−253231(P2009−253231)
【出願日】平成21年11月4日(2009.11.4)
【出願人】(598123150)セメス株式会社 (76)
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】#278,Mosi−ri,Jiksan−eup,Seobuk−gu,Cheonan−si,Chungcheongnam−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】