説明

多成分過酸発生システム

例えば、消毒剤および/または漂白用途での使用に好適なペルオキシカルボン酸の水性調合物を酵素的に生成するための多成分ペルオキシカルボン酸発生システムが本明細書に開示される。多成分ペルオキシカルボン酸発生システムは、過加水分解活性を有する少なくとも1つの炭水化物エステラーゼ族7酵素を含む。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の成分を含む第1のコンパートメントおよび第2の成分を含む第2のコンパートメントと、第1の成分および第2の成分を混合して過酢酸の水性調合物を生成させるための手段とを含む多成分ペルオキシカルボン酸発生システムであって、
第1の成分が、
(i)(a)ペルヒドロリシス活性を有する少なくとも1つの酵素触媒であって、該酵素触媒がCLUSTALWを用いて配列番号1と整列させる炭水化物エステラーゼ族7(CE−7)シグネチャーモチーフを有する酵素を含み、該シグネチャーモチーフが、
(1)配列番号1の118〜120と整列させるアミノ酸位置でRGQモチーフ;
(2)配列番号1の179〜183と整列させるアミノ酸位置でGXSQGモチーフ;および
(3)配列番号1の298〜299と整列させるアミノ酸位置でHEモチーフ
を含み;
該酵素が配列番号1と少なくとも30%のアミノ酸同一性を含む、
上記酵素触媒;および
(b)少なくとも1つの賦形剤
の調合物を含む酵素粉末;
(ii)(a)構造
[X]
(式中、
Xは、式RC(O)Oのエステル基であり;
は、任意選択的に、ヒドロキシル基またはC1〜C4アルコキシ基で置換される、C1〜C7の線状、分岐または環式ヒドロカルビル部分であり、ここで、Rは、任意選択的に、RがC2〜C7である場合に1つまたはそれ以上のエーテル結合を含み;
は、任意選択的に、ヒドロキシル基で置換されるC1〜C6の線状、分岐または環式ヒドロカルビル部分であり、ここで、R中の各炭素原子はそれぞれ、1つより多くないヒドロキシル基または1つより多くないエステル基を含み、そしてここで、Rは任意選択的に1つまたはそれ以上のエーテル結合を含み;
mは、1からR中の炭素原子の数までである)
を有する1つまたはそれ以上のエステルであって、
25℃で少なくとも5ppmの水への溶解度を有する1つまたはそれ以上のエステル;
(b)構造
【化1】

(式中、Rは、任意選択的に、ヒドロキシルまたはC1〜C4アルコキシ基で置換されるC1〜C7の直鎖または分岐鎖のアルキルであり、RおよびRはそれぞれ、HまたはRC(O)である)
を有する1つまたはそれ以上のグリセリド;
(c)式
【化2】

(式中、Rは、任意選択的に、ヒドロキシルまたはC1〜C4アルコキシ基で置換されるC1〜C7の直鎖または分岐鎖のアルキルであり、Rは、C1〜C10の直鎖または分岐鎖のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリール、(CHCHO)、または(CHCH(CH)−O)Hであり、nは1〜10である)
の1つまたはそれ以上のエステル;
(d)1つまたはそれ以上のアセチル化単糖類、アセチル化二糖類、もしくはアセチル化多糖類;および
(e)(a)〜(d)の任意の組み合わせ
からなる群から選択されるカルボン酸エステル基質であって、
第1の成分中のカルボン酸エステル基質の量が、第1および第2の成分を組み合わせることによって形成される反応調合物中で0.5質量%〜10質量%の最終濃度を与えるように設計される、該カルボン酸エステル基質;
(iii)重炭酸、クエン酸、酢酸、リン酸、ピロリン酸、メチルホスホン酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、およびマレイン酸からなる群から選択される緩衝剤;
(iv)トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、N−エチル−2−ピロリジノン、イソプロパノール、エタノール、乳酸エチル、1,3−プロパンジオール、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される共溶媒;および
(v)任意選択的に少なくとも1つの界面活性剤
を含み;
第2の成分が、水、過酸化水素および過酸化水素安定剤を含む、
上記システム。
【請求項2】
少なくとも1つの賦形剤が、酵素粉末の約95質量%〜約25質量%の範囲である請求項1に記載の多成分ペルオキシカルボン酸発生システム。
【請求項3】
(i)カルボン酸エステル基質がトリアセチンであり、ここで、第1の成分中のトリアセチンの量が、第1および第2の成分を組み合わせることによって形成される反応調合物中0.5質量%〜10質量%の最終濃度を与えるように設計され;
(ii)緩衝剤が第1の成分の約0.1質量%〜約10質量%の濃度にあり;該緩衝剤が、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウムと重炭酸カリウムとの混合物、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、およびリン酸ナトリウムとリン酸カリウムとの混合物からなる群から選択され;
(iii)該共溶媒がトリプロピレングリコールメチルエーテルであり、第1の成分の最大で80質量%までの濃度にあり;
(iv)界面活性剤が存在し、ポリソルベート 80であり;そして
(v)第2の成分中の過酸化水素が、第1および第2の成分を組み合わせることによって形成される反応調合物中0.33質量%〜約30質量%の最終濃度を与える量で存在する、
請求項1または請求項2に記載の多成分ペルオキシカルボン酸発生システム。
【請求項4】
第1の成分を、重さで約1:1〜約1:10の比で第2の成分と組み合わせる請求項1または請求項2に記載の多成分ペルオキシカルボン酸発生システム。
【請求項5】
2つの個々のボトル、2コンパートメント・スプレー・ボトル、2コンパートメント・パケット、または2コンパートメント非剛性絞り出しボトルの形態で提供される請求項1または請求項2に記載の多成分ペルオキシカルボン酸発生システム。
【請求項6】
第1の成分を含む第1のコンパートメントおよび第2の成分を含む第2のコンパートメントと、第1のおよび第2の成分を混合して過酢酸の水性調合物を生成させるための手段とを含む多成分ペルオキシカルボン酸生成システムであって、
第1の成分が、
(i)(a)ペルヒドロリシス活性を有する少なくとも1つのCE−7酵素であって、配列番号6、配列番号7、配列番号19および配列番号20からなる群から選択されるアミノ酸配列または配列番号6、配列番号7、配列番号19もしくは配列番号20と実質的に類似のアミノ酸配列を含む、該少なくとも1つのCE−酵素;および
(b)少なくとも1つの賦形剤
の調合物を含む酵素粉末;
(ii)モノアセチン、ジアセチン、トリアセチン、およびそれらの混合物からなる群から選択されるカルボン酸エステル基質であって、第1の成分中のカルボン酸エステル基質の量が、第1のおよび第2の成分を組み合わせることによって形成される反応調合物中0.5質量%〜10質量%の最終濃度を与えるように設計される、該カルボン酸エステル基質;
(iii)重炭酸、クエン酸、酢酸、リン酸、ピロリン酸、メチルホスホン酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、およびマレイン酸からなる群から選択される緩衝剤;
(iv)トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、N−エチル−2−ピロリジノン、イソプロパノール、エタノール、乳酸エチル、1,3−プロパンジオール、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される共溶媒;および
(v)任意選択的に少なくとも1つの界面活性剤
を含み;
第2の成分が、水、過酸化水素および過酸化水素安定剤を含む、
上記システム。
【請求項7】
(i)少なくとも1つのCE−7酵素が、配列番号6、配列番号7、配列番号19および配列番号20からなる群から選択されるアミノ酸配列であり、ここで配列番号19または配列番号20のアミノ酸残基277が、アラニン、バリン、セリン、およびスレオニンからなる群から選択され;
(ii)カルボン酸エステル基質がトリアセチンであり、ここで、第1の成分中のトリアセチンの量が、第1および第2の成分を組み合わせることによって形成される反応調合物中0.5質量%〜10質量%の最終濃度を与えるように設計され;
(iii)緩衝剤が第1の成分の約0.1質量%〜約10質量%の濃度にあり;該緩衝剤が、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウムと重炭酸カリウムとの混合物、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、およびリン酸ナトリウムとリン酸カリウムとの混合物からなる群から選択され;
(iv)共溶媒がトリプロピレングリコールメチルエーテルであり、第1の成分の最大で80質量%までの濃度にあり;
(v)界面活性剤が存在し、ポリソルベート 80であり;そして
(vi)第2の成分中の過酸化水素が、第1および第2の成分を組み合わせることによって形成される反応調合物中0.33質量%〜約30質量%の最終濃度を与える量で存在する、
請求項6に記載の多成分ペルオキシカルボン酸発生システム。
【請求項8】
第1の成分を、重さで約1:1〜約1:10の比で第2の成分と組み合わせる請求項6または請求項7に記載の多成分ペルオキシカルボン酸発生システム。
【請求項9】
2つの個々のボトル、2コンパートメント・スプレー・ボトル、2コンパートメント・
パケット、または2コンパートメント非剛性絞り出しボトルの形態で提供される請求項1または請求項6に記載の多成分ペルオキシカルボン酸発生システム。
【請求項10】
第1および第2の成分を混合することによって生成される過酢酸を含む水性調合物を、漂白、汚れ除去、臭気低減、衛生化、殺菌、またはそれらの組み合わせのために表面、衣料品もしくは繊維製品に適用するための手段をさらに含む、請求項1または請求項6に記載の多成分ペルオキシカルボン酸発生システム。
【請求項11】
(a)第1および第2の成分を混合するための手段を用い、それによって過酢酸を含む水性調合物を生成させる工程と;
(b)(a)で生成した過酢酸を含む水性調合物を、漂白、汚れ除去、臭気低減、衛生化、殺菌、またはそれらの組み合わせのために表面、衣料品もしくは繊維製品に適用する工程と
を含む請求項1または請求項6に記載の多成分ペルオキシカルボン酸発生システムの使用方法。

【公表番号】特表2012−504418(P2012−504418A)
【公表日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−530225(P2011−530225)
【出願日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際出願番号】PCT/US2009/059223
【国際公開番号】WO2010/039953
【国際公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】