大量生産時における裏面研削処理からの薄型半導体ウェハの保護
半導体ウェハが加工される際、その保護をする保護ディスクは、半導体ウェハに接着するよう構成された接着層と、半導体ウェハが加工される際、それに強度と剛性を与えるために、加工中半導体ウェハを支持するよう構成された、接着層に結合した支持層とを有する。本発明の特徴の一つとして、保護ディスクは弱アルカリ性溶液、または弱酸性溶液に溶性である。別の特徴として、接着層は高分子重合体から構成される。別の特徴として、支持層はポリマーと充てん剤から成る。本発明は、半導体ウェハを150μm以下に薄化する処理、およびそれ以降に続くストレス除去、ダイ切り出しのためのダイシング枠への移送、などの処理において堅牢な、費用効率の高い、大量、自動化処理を実現する。さらに、本発明は、従来達成可能であった厚みよりもさらに薄い素地を、既存のツール一式や処理を利用して生成することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェハの加工全般、および、とくに薄型半導体ウェハの加工に関する。
【背景技術】
【0002】
超薄型半導体ウェハの裏面研削を実施するには、従来2つの主な方法がある。第一の方法は、比較的薄型で柔軟なテープを、裏面研削前にウェハの素子側にラミネート加工する方法である。場合によっては、テープで加工する前に、フォトレジスト層をウェハの素子側に付着する。次いでウェハが研削され、そして、化学エッチング、あるいは、化学的・機械的研磨(chemo mechanical polishing)によりストレスが除去される。テープは、剥離して除去され、(フォトレジストが利用される場合)フォトレジストは、高温の酸性溶液、あるいは溶媒に浸して除去される。薄化されたウェハは、ダイを切り出す(ダイシングを行う)ために、ダイシング枠(長方形の堅い枠に張られた、接着シート)へと移される。
【0003】
第一の方法は、ウェハの最終的な厚みが300μm以上である場合に適している。しかしながら、研削されたウェハの最終的な厚みが薄くなっていくにつれ、特に目標とする厚みが150μm以下の場合、いくつかの理由により、この方法は問題を生じる。第一に、フォトレジストとテープという組み合わせは、薄化ウェハが研削チャックから取り除かれ、その後の加工位置へと移される際に、薄化ウェハを適切に支持するのに十分な力学的な強度/剛性を提供しない。薄型ウェハの不十分な支持は、ウェハが破損する可能性を増大させる。この問題は、ウェハの直径が大きくなるにつれ、さらに深刻となる。
【0004】
この方法の第二の問題は、フォトレジストとテープの組み合わせが、比較的柔軟で、しなやかであることに起因する。研削処理によってシリコンウェハに与えられる損傷の深さは、研削システム(研削ヘッド、心棒、輪、そしてチャック)および、研削される素地(ウェハ)に関する堅さと剛性の関数である。素地が堅いほど、研削による損傷は低くなり、逆も同様となる。よって、比較的柔軟で、堅くない性質のフォトレジスト/テープの組み合わせは、研削輪に一定のひびり振動を生じ、最終的に達成できるウェハの厚みを制限する。ウェハの研削された表面から反対の表面にまで研削による損傷が伝搬した場合、ウェハが破損する可能性があるからである。
【0005】
さらに、フォトレジストを利用しない場合、テープの除去に起因して問題が生じ得る。テープの機械的剥離は、繊細な素子の特性を直接損傷する可能性がある。さらに、テープの機械的剥離によって全体的にウェハに生じるストレスは、以降の加工や処理において、反りや巻上がりを招く恐れがある。反りや巻上がりは、ウェハの破損や関連する問題を生じる可能性がある。
【0006】
フォトレジスト塗工が裏面研削用テープの下に利用されている場合、フォトレジストの除去が問題を引き起こす。フォトレジストは、通常高温の酸性溶液、あるいは有機溶媒によって除去される。酸性溶液や有機溶媒は、作業者の健康と安全、環境的な配慮、廃棄物の管理と除去にまつわる複雑さやコスト、等の各々で、望ましくない。
【0007】
ウェハを裏面研削する第二の手法は、所望のウェハの最終的な厚みが上述した第一の手法を利用して達成可能なしきい値を下回る場合に、従来利用される。第二の手法では薄化するために、ワックスやその他の接着剤を利用して、ウェハを堅い支持構成(通常ステンレス鋼、セラミック、または石英から成る)上に配置する。この第二の方法は最終的に150μm未満のウェハの厚みを得る場合に用いることができる。しかし、この第二の方法にもいくつかの問題がある。
【0008】
第一に、この方法は、ダイシング枠に薄化されたウェハを配置する前に、薄化されたウェハを支持板から分離する必要がある。よって、薄化ウェハは除去操作やそれ以降の移送の際、損傷や破損に脆弱となる。この問題が生じる可能性は、ウェハの厚みが薄くなるに従って、増大する。
【0009】
第二に、この手法は自動化が困難である。むしろこの手法は、労働集約的な工程を含み、その成功は作業者の技能に高く依存している。したがって、この方法は低い生産性と、高い生産コストをもたらす。よって、この方法は、主流の商業製品の、費用効率のよい、自動化された、大量生産には適していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は以上に特定された問題を克服し、薄型ウェハが加工される際の、改善された保護を提供する。例示の実施形態においては、半導体ウェハが加工される際にその保護をする保護ディスクは、半導体ウェハに接着するよう構成された接着層と、半導体ウェハが加工される際に、その支持をするよう構成された、接着層に結合した支持層とを有する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の特徴の一つとして、保護ディスクは弱アルカリ性溶液に溶性である。他の特徴として、保護ディスクは弱酸性溶液に溶性である。別の特徴として、接着層は高分子重合体から構成される。別の特徴として、支持層はポリマーと充てん剤から成る。別の特徴として、保護ディスクの直径は半導体ウェハの直径とほぼ同じである。別の特徴として、保護ディスクの厚みはほぼ600μmである。別の特徴として、接着層は半導体ウェハの表面形状と適合できるだけ十分な厚みを有する。別の特徴として、保護ディスクは、半導体ウェハの端部斜角(edge bevel)に対して支持を提供する。別の特徴として、保護ディスクは、保護ディスクに対して、付加的な性質を提供するために、接着層と支持層との間に構成された中間層をさらに備える。別の特徴では、裏面研削処理に耐え得るように、保護ディスクは十分に耐水性である。別の特徴として、保護ディスクは、研削後のストレス除去に利用される化学物質に耐え得る。別の特徴として、保護ディスクの熱膨張係数(CTE)は保護されるウェハのCTEに適合する。別の特徴として、半導体ウェハは保護ディスクに装着されたまま、150μm以下に薄化される。
【0012】
本発明は、半導体ウェハの150μm以下の薄化、および、それ以降のストレス除去、ダイ切り出しのためのダイシング枠への移送、などの処理において堅牢な、費用効率の高い、大量、自動化処理を実現する。よって、本発明はウェハの最終厚みが極薄であることを要する半導体素子の幅広い商用化を可能にする。ダイシング枠へのウェハの移送は、ウェハの素子側に保護ディスクを付着したまま、実施することができ、これにより、移送の際、ウェハにさらなる強度を提供することが可能となる。ダイシング枠へ安全に移送された後、保護ディスクはウェハから除去される。さらに、本発明は、従来達成可能であった厚み(研削後の処理中に起きる破損に起因する)よりも、さらに薄い素地を、既存のツール一式や処理法を利用して生成することができる。さらに、本発明は薄化ウェハ処理を自動的に実施することを可能にする。よって、本発明を利用したウェハ処理法は、以前よりも高い歩留まりと低い運用コストをもたらすことができる。ウェハの最終的な厚みが300μm以上のウェハについては、処理能力は、従来の一連の裏面研削処理が達成可能な処理能力を上回ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、本発明の実施例の一つに基づいた、半導体ウェハが加工される際に、その保護をする保護ディスク100を示した斜視図である。図1に図解する実施例では、保護ディスク100は半導体ウェハ(ウェハ)に接着するよう構成された接着層130と、この接着層に結合され、半導体ウェハが加工される際、その支持をするよう構成された支持層110を有する。例えば、支持層110は半導体ウェハが加工される際、強度と剛性を提供する。図1に示す実施例は、保護ディスクの最も簡単な実施例を表し、2つの層、接着層130および支持層110、のみを備える。保護ディスク内に任意の数の層を利用した、さらなる実施形態が可能であるが、それらについては、図3および4を参照して、後述する。
【0014】
再度、図1に戻ると、実施例の一つでは、接着層130は、高分子重合体などのポリマーから構成される。このポリマーは、特徴の一つとして、弱アルカリ性や弱酸性の清浄溶液に対し溶性である。ポリマーは比較的強度が高くてもよい。ポリマーはポリマー骨格に官能基を有していてもよい。さらなる特徴として、液状のポリマーが10ミクロンから2100ミクロンの範囲の厚さのシートとしてキャストされる。キャスト法としては、テープキャスト法など、どのような方法を用いてもよい。ポリマーは、加工すべき半導体ウェハの直径に適合するように、十分な幅をもってキャストされる。
【0015】
実施例の一つでは、支持層110は、ポリマーを充てん剤(filler)と結合する、ポリマー結合(polymer-binding)システムを有する。支持層110に利用されるポリマーは接着層130に利用されるポリマーと同じでもよい。特徴の一つとして、充てん剤は次の内、一つ以上を含む:アルカリ酸化物、アルカリ塩、遷移金属酸化物、遷移金属塩、アルカリ土類酸化物、アルカリ土類塩、そして/またはその他、支持層110に所望の力学的性質を提供するために、ポリマーと相乗的に結合する、充てんポリマーシステム(filled polymeric system)に利用されている繊維や充てん剤。利用される2つの充てん剤の例として、微粉状の炭酸マグネシウムと微粉状のアルミナが挙げられる。他の充てん剤も考えられ得る。支持層110のうち、充てん剤のしめる重量の割合は、1%から95%である。充てん剤の量を増やすことで、その脆弱性の増大と耐水性の低下と引き替えに、支持層110の剛性(体積弾性率)が増す。利用すべき充てん剤の量は、各用途に固有の要素(例えば、最終的に目的とする裏面研削後の厚み、半導体ウェハの直径、導入される処理方法など)に依存する。
【0016】
別の実施例では、支持層110は例えば、繊維、マッティング、プレートレット、そして/または、ウィスカーなどの、一つ以上の補強剤を有する。補強剤は適したものであればどのような素材から構成されていてもよい(例えば、ガラス、炭素、セラミック、そして/またはポリマーなど)。
【0017】
特徴の一つとして、接着層130と支持層110はラミネート加工により結合され、ラミネートシートが生成される。保護ディスク100は、例えば、ダイの打ち抜きなどにより、ラミネートシートから適切な形や直径を有するように成形される。
【0018】
特徴の一つとして、保護ディスク100の直径は半導体ウェハの直径に相当する。例えば、図1では、保護ディスク100の直径(“d”によって表される)は、それが付着される半導体ウェハの直径とほぼ同じである。さらなる特徴として、保護ディスク100の厚み(図1の“t”によって表される)はほぼ600μmである。
【0019】
保護ディスク100はその他いくつかの性質を有することができる。極薄で、もろい半導体ウェハを適切に支持するために、保護ディスク100の体積弾性率が十分である必要がある。これにより、保護ディスクと半導体ウェハの複合物(ウェハ/ディスク複合物)に対して、強度と剛性が提供されるとともに、ウェハ/ディスク複合物が加工および処理される際に、その脆弱性による欠陥を防ぐのに十分な柔軟性と堅牢性が提供される。ウェハ/ディスク複合物についてはさらに図2を用いて、以下に説明する。図1に再び戻ると、保護ディスク100は重大な損傷なく裏面研削処理に耐え得るように、十分耐水性を有することができる。さらに、保護ディスク100は研削後のストレスに利用される化学物質(例えば、強力な酸など)に耐え得ることができる。また、保護ディスクの熱膨張係数(CTE)は(ポリマー/結合システムの調合(formulation)や、保護ディスクの様々な層のラミネート加工時間によって)、加工されるウェハに応じて変えることができる。保護ディスクのCTEを、加工されるウェハのCTEに適合させることで、保護ディスクを装着された後の工程で、ウェハが広範囲の温度にさらされた際に、素子の構造に与えられるストレスを最小にすることができる。弱アルカリ性溶液、あるいは弱酸性溶液に接触した際に、最も少ない機械的な介入で、保護ディスク100を除去できる。保護ディスク100が、酸性、またはアルカリ性溶液のどちらに対して溶性にするかは、保護ディスクのポリマー骨格の官能基を操作することによって決まる。例えば、アンモニアの水酸化物やカリウムの水酸化物などの弱アルカリ性溶液を用いて、保護ディスク100を除去してもよい。
【0020】
実施例の一つでは、半導体ウェハの表面、例えば半導体素子の形成された側の面(素子側)、に保護ディスク100が付着された場合、保護ディスク100は十分な構造強度と剛性を半導体ウェハに与える。これにより、裏面研削やその他の処理によって、半導体ウェハの厚みを減らした(薄化)後に、半導体ウェハは破損のリスクを伴うことなく、従来の加工・処理用のツール・手法を用いて、加工や処理を行うことができる。さらに、保護ディスクは、半導体ウェハの表面形状や表面特徴(例えば、フリップチップパッケージング用のウェハにおける、はんだバンプ(solder bump))に適合することができる。さらに、保護ディスク100は、裏面研削用のチャックによる摩耗から生じる損傷、裏面研削後のストレス除去に用いられる化学物質による腐食、ウェハを移送するための処理機材、または裏面研削以降のその他の処理、などから半導体素子を保護する。保護ディスク100が不要になった後、(例えば、ダイシング枠に半導体ウェハが取り付けられた後で、ダイの切り出し(ダイシング)の前)、弱アルカリや弱酸性洗浄溶液などの、弱水溶性洗浄溶液に接触させることで、保護ディスク100は半導体ウェハから除去することができる。弱水溶性洗浄溶液は環境に優しくあってもよい。
【0021】
実施例の一つでは、本発明は最終的なウェハの厚みが150μm以下である場合の加工に用いることができる。このような加工は、自動化された大量生産環境において実施される。本発明の適用分野は、スマートカード、フラッシュメモリ、モバイルコミュニケーション素子等用の、可能な限り最小な空間で最大の機能性を提供するために極薄ダイが必要とされるような、スタックダイ、システムーインーパッケージ(SiP)やその他先進のパッケージング技術を含む。
【0022】
図2Aー2Dは、本発明の実施例の一つに基づいた、ウェハ/ディスク複合体200の断面図である。図2Aに示される実施例では、ウェハ/ディスク複合体200は半導体ウェハ210の素子側に付着された保護ディスク100を備える。半導体ウェハ210の素子側では、はんだバンプ225などの、表面形状を備える。保護ディスク100の接着層130は半導体ウェハ210の表面形状に適合するために十分な厚みを有する。さらに、保護ディスク100は半導体ウェハ210の端部斜角の完全な支持を提供する(図2Aから2Cの“e”により表される)。
【0023】
研削時における半導体ウェハ210の端部斜角の支持はさらに図2Bー2Dに示される。図2Bは、半導体ウェハ210が研削される前の、ウェハ複合体200を示し、さらにeにおける端部斜角の支持を示す。図2Cは、半導体ウェハ210が研削される前の、eにおける端部斜角の支持の拡大図である。図2Dは研削後の半導体ウェハ210の状態を示す。半導体ウェハの端部斜角は支持され、半導体ウェハ210の新たな端部が定義される(図2Dの“b”により表される)。
【0024】
図3は、本実施例に基づいた、半導体ウェハが加工される際、半導体ウェハの保護をするための保護ディスク300を示した斜視図である。図3に示した実施例では、保護ディスク300は接着層340、中間層320、そして外部層310を有している。中間層320は保護ディスク300に対して一層の強度を提供する。例えば、中間層320によって、保護ディスク300の強度を、x、y、z方向により一層増すことができる。中間層320は、半導体ウェハの表面形状に適合するような機能を提供してもよい。図3の実施形態に示される、三つの層の利用は、例示に過ぎない。任意の用途における要求を満たすように保護ディスク300の性質を調整するため、任意の数の層を用いることができる。例えば、保護ディスク300の層は特定の熱膨張係数、耐湿性、および強度を有するように調整可能である。
【0025】
図4は、半導体ウェハが加工される際の、半導体ウェハを保護する方法に関する一つの実施例を示したフロー図である。ステップ410では、半導体ウェハの素子側に保護ディスクが付着される。ステップ420では、半導体ウェハは保護ディスクを付着されたまま、薄化される。ステップ430では、半導体ウェハからストレスが排除される。本発明の一つの特徴として、ストレス排除ステップ430は任意である。ステップ440では、保護ディスクを付着されたまま、半導体がダイシング枠に取り付けられる。ステップ450では、水溶性の洗浄溶液を適用して、保護ディスクが除去される。図4を参照して説明される方法は、保護ディスクの端部へ、半導体ウェハの端部断面を適合するステップを備えてもよい。保護ディスクの端部を半導体ウェハの端部断面へ適合することで、裏面研削処理、そしてそれ以降の処理において通常もろいウェハの端部が支持されることを確実にすることができる。この適合ステップが実装されるか否かは、各保護ディスクの厚みや強度に依存する。
【0026】
付着ステップ410は、さらに、保護ディスクと半導体ウェハの間から、閉じこめられた空気を除去するステップを含むことが可能である。付着ステップは、熱、そして/または圧力、そして/または真空を適用するステップによって拡張することができる。
【0027】
特徴の一つとして、保護ディスクは半導体ウェハの素子側に、ラミネート加工によって付着することができる。半導体ウェハは一つずつ、標準的なウェハカセットから送り出され、適切なホルダ、または“マガジン”から排出される近隣の保護ディスクへと移送される。ウェハとディスクは、次いで、接合する表面の間に閉じこめられた空気を取り除く形で合わせられ、熱そして/または圧力を与えるステップによって任意に拡張することができる。一度保護ディスクが適合されると、保護ディスクの端部をウェハの端部断面に適合するステップが着手される。特徴の一つとして、保護ディスクは半導体ウェハに個体の形で付着される。別の特徴として、保護ディスクは半導体ウェハに液体の形で付着される。保護ディスクが液体の形で付着される場合、付着ステップ410は一つ以上の以下の付着方法:スクリーン印刷、ドクターブレード法、ウォータフォール法、そして/またはスピン塗工、を含むことができる。
【0028】
さらに別の特徴として、付着ステップ410は保護ディスクを構成する、ポリマーや充てん剤等の化学物質(構成化学物質)を半導体ウェハに付着するために、テープロールシステムを用いるステップを備える。柔軟なテープのロールを介して構成化学物質を半導体ウェハへ容易に装着するため、ポリマーの部分的な乾燥と硬化が実施される。ウェハへの構成化学物質の適合に続き、所望の特性を得るために、構成化学要素は乾燥、または硬化される。さらに、用いられる充てん剤に応じて、最終的に目標とする性質のための“調整つまみ”として、バインダー充てん剤の相互作用のポテンシャルを増大させることで、熱そして/または硬化のサイクルを付加的に利用することができる。
【0029】
特徴の一つとして、薄化ステップ420は半導体ウェハを150μm未満の厚みに薄化する。別の特徴として、ストレス除去ステップ430は、例えば、化学エッチングそして/または、化学的・機械的研磨によって、半導体ウェハからストレスを除去する。
【0030】
除去ステップ450に用いられる水溶性洗浄溶液は、例えば、アルカリ性溶液あるいは、酸性溶液であってもよい。洗浄溶液の例として、アンモニアの水酸化物(NH4OH)、ナトリウムの水酸化物(NaOH)そして、カリウムの水酸化物(KOH)などが含まれるが、これらに限定するものではない。例えば、アルカリ性化学物質が研削後のストレス除去に導入される場合、酸性溶液に溶性である構成物を有する保護ディスクを用いることが望ましいかもしれない。除去ステップ450は保護ディスクを除去するためにエネルギーを加えるステップを含むことができる。保護ディスクを削除するために加えられたエネルギーは、例えば、機械的かくはん、そして/または、超音波やメガソニック波などの音波であってもよい。半導体素子に損傷を生じないように、加えるエネルギーは十分に優しくなければならない。除去ステップ450は中圧力の蒸気を衝突させるステップによって拡張することができ、さらにアルカリ性、あるいは酸性の液体同伴ステップによって任意に拡張することができる。図4を参照して説明される方法は、除去ステップ450から生成される廃棄物を処理するステップを含んでもよい。廃棄物処理は廃棄物の収集、液体廃棄物からの固体の分離、そして圧縮という手順を含む。
【0031】
本発明は、半導体ウェハの150μm以下の薄化、および、それ以降のストレス除去、ダイ切り出しのためのダイシング枠への移送、などの処理において堅牢な、費用効率の高い、大量、自動化処理を実現する。よって、本発明はウェハの最終厚みが極薄であることを要する半導体素子の幅広い商用化を可能にする。ダイシング枠へのウェハの移送は、ウェハの素子側に保護ディスクを付着したまま、実施することができ、これにより、移送の際、ウェハにさらなる強度を提供することが可能となる。ダイシング枠へ安全に移送された後、保護ディスクはウェハから除去される。さらに、本発明は、従来達成可能であった厚み(研削後の処理中に起きる破損に起因する)よりも、さらに薄い素地を、既存のツール一式や処理法を利用して生成することができる。さらに、本発明は薄化ウェハ処理を自動的に実施することを可能にする。よって、本発明を利用したウェハ処理法は、以前よりも高い歩留まりと低い運用コストをもたらすことができる。ウェハの最終的な厚みが300μm以上のウェハについては、処理能力は、従来の一連の裏面研削処理が達成可能な処理能力を上回ることができる。
【0032】
以上、開示された実施例とその最もよい形態を鑑みて、以下の請求によって定義された発明の対象および精神の範疇にとどめながら、開示された実施例に対する改良や変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施例の一つに基づいて、半導体ウェハが加工される際に、その保護をする保護ディスクを示した斜視図である。
【図2】A−Dは発明の実施例の一つに基づいた、ウェハ/ディスク複合物の断面図である。
【図3】本発明の別の実施例に基づいて、半導体ウェハが加工される際に、その保護をする保護ディスクを示した斜視図である。
【図4】本発明の実施例の一つに基づいて、半導体ウェハが加工される際に、その保護をする方法のフロー図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェハの加工全般、および、とくに薄型半導体ウェハの加工に関する。
【背景技術】
【0002】
超薄型半導体ウェハの裏面研削を実施するには、従来2つの主な方法がある。第一の方法は、比較的薄型で柔軟なテープを、裏面研削前にウェハの素子側にラミネート加工する方法である。場合によっては、テープで加工する前に、フォトレジスト層をウェハの素子側に付着する。次いでウェハが研削され、そして、化学エッチング、あるいは、化学的・機械的研磨(chemo mechanical polishing)によりストレスが除去される。テープは、剥離して除去され、(フォトレジストが利用される場合)フォトレジストは、高温の酸性溶液、あるいは溶媒に浸して除去される。薄化されたウェハは、ダイを切り出す(ダイシングを行う)ために、ダイシング枠(長方形の堅い枠に張られた、接着シート)へと移される。
【0003】
第一の方法は、ウェハの最終的な厚みが300μm以上である場合に適している。しかしながら、研削されたウェハの最終的な厚みが薄くなっていくにつれ、特に目標とする厚みが150μm以下の場合、いくつかの理由により、この方法は問題を生じる。第一に、フォトレジストとテープという組み合わせは、薄化ウェハが研削チャックから取り除かれ、その後の加工位置へと移される際に、薄化ウェハを適切に支持するのに十分な力学的な強度/剛性を提供しない。薄型ウェハの不十分な支持は、ウェハが破損する可能性を増大させる。この問題は、ウェハの直径が大きくなるにつれ、さらに深刻となる。
【0004】
この方法の第二の問題は、フォトレジストとテープの組み合わせが、比較的柔軟で、しなやかであることに起因する。研削処理によってシリコンウェハに与えられる損傷の深さは、研削システム(研削ヘッド、心棒、輪、そしてチャック)および、研削される素地(ウェハ)に関する堅さと剛性の関数である。素地が堅いほど、研削による損傷は低くなり、逆も同様となる。よって、比較的柔軟で、堅くない性質のフォトレジスト/テープの組み合わせは、研削輪に一定のひびり振動を生じ、最終的に達成できるウェハの厚みを制限する。ウェハの研削された表面から反対の表面にまで研削による損傷が伝搬した場合、ウェハが破損する可能性があるからである。
【0005】
さらに、フォトレジストを利用しない場合、テープの除去に起因して問題が生じ得る。テープの機械的剥離は、繊細な素子の特性を直接損傷する可能性がある。さらに、テープの機械的剥離によって全体的にウェハに生じるストレスは、以降の加工や処理において、反りや巻上がりを招く恐れがある。反りや巻上がりは、ウェハの破損や関連する問題を生じる可能性がある。
【0006】
フォトレジスト塗工が裏面研削用テープの下に利用されている場合、フォトレジストの除去が問題を引き起こす。フォトレジストは、通常高温の酸性溶液、あるいは有機溶媒によって除去される。酸性溶液や有機溶媒は、作業者の健康と安全、環境的な配慮、廃棄物の管理と除去にまつわる複雑さやコスト、等の各々で、望ましくない。
【0007】
ウェハを裏面研削する第二の手法は、所望のウェハの最終的な厚みが上述した第一の手法を利用して達成可能なしきい値を下回る場合に、従来利用される。第二の手法では薄化するために、ワックスやその他の接着剤を利用して、ウェハを堅い支持構成(通常ステンレス鋼、セラミック、または石英から成る)上に配置する。この第二の方法は最終的に150μm未満のウェハの厚みを得る場合に用いることができる。しかし、この第二の方法にもいくつかの問題がある。
【0008】
第一に、この方法は、ダイシング枠に薄化されたウェハを配置する前に、薄化されたウェハを支持板から分離する必要がある。よって、薄化ウェハは除去操作やそれ以降の移送の際、損傷や破損に脆弱となる。この問題が生じる可能性は、ウェハの厚みが薄くなるに従って、増大する。
【0009】
第二に、この手法は自動化が困難である。むしろこの手法は、労働集約的な工程を含み、その成功は作業者の技能に高く依存している。したがって、この方法は低い生産性と、高い生産コストをもたらす。よって、この方法は、主流の商業製品の、費用効率のよい、自動化された、大量生産には適していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は以上に特定された問題を克服し、薄型ウェハが加工される際の、改善された保護を提供する。例示の実施形態においては、半導体ウェハが加工される際にその保護をする保護ディスクは、半導体ウェハに接着するよう構成された接着層と、半導体ウェハが加工される際に、その支持をするよう構成された、接着層に結合した支持層とを有する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の特徴の一つとして、保護ディスクは弱アルカリ性溶液に溶性である。他の特徴として、保護ディスクは弱酸性溶液に溶性である。別の特徴として、接着層は高分子重合体から構成される。別の特徴として、支持層はポリマーと充てん剤から成る。別の特徴として、保護ディスクの直径は半導体ウェハの直径とほぼ同じである。別の特徴として、保護ディスクの厚みはほぼ600μmである。別の特徴として、接着層は半導体ウェハの表面形状と適合できるだけ十分な厚みを有する。別の特徴として、保護ディスクは、半導体ウェハの端部斜角(edge bevel)に対して支持を提供する。別の特徴として、保護ディスクは、保護ディスクに対して、付加的な性質を提供するために、接着層と支持層との間に構成された中間層をさらに備える。別の特徴では、裏面研削処理に耐え得るように、保護ディスクは十分に耐水性である。別の特徴として、保護ディスクは、研削後のストレス除去に利用される化学物質に耐え得る。別の特徴として、保護ディスクの熱膨張係数(CTE)は保護されるウェハのCTEに適合する。別の特徴として、半導体ウェハは保護ディスクに装着されたまま、150μm以下に薄化される。
【0012】
本発明は、半導体ウェハの150μm以下の薄化、および、それ以降のストレス除去、ダイ切り出しのためのダイシング枠への移送、などの処理において堅牢な、費用効率の高い、大量、自動化処理を実現する。よって、本発明はウェハの最終厚みが極薄であることを要する半導体素子の幅広い商用化を可能にする。ダイシング枠へのウェハの移送は、ウェハの素子側に保護ディスクを付着したまま、実施することができ、これにより、移送の際、ウェハにさらなる強度を提供することが可能となる。ダイシング枠へ安全に移送された後、保護ディスクはウェハから除去される。さらに、本発明は、従来達成可能であった厚み(研削後の処理中に起きる破損に起因する)よりも、さらに薄い素地を、既存のツール一式や処理法を利用して生成することができる。さらに、本発明は薄化ウェハ処理を自動的に実施することを可能にする。よって、本発明を利用したウェハ処理法は、以前よりも高い歩留まりと低い運用コストをもたらすことができる。ウェハの最終的な厚みが300μm以上のウェハについては、処理能力は、従来の一連の裏面研削処理が達成可能な処理能力を上回ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、本発明の実施例の一つに基づいた、半導体ウェハが加工される際に、その保護をする保護ディスク100を示した斜視図である。図1に図解する実施例では、保護ディスク100は半導体ウェハ(ウェハ)に接着するよう構成された接着層130と、この接着層に結合され、半導体ウェハが加工される際、その支持をするよう構成された支持層110を有する。例えば、支持層110は半導体ウェハが加工される際、強度と剛性を提供する。図1に示す実施例は、保護ディスクの最も簡単な実施例を表し、2つの層、接着層130および支持層110、のみを備える。保護ディスク内に任意の数の層を利用した、さらなる実施形態が可能であるが、それらについては、図3および4を参照して、後述する。
【0014】
再度、図1に戻ると、実施例の一つでは、接着層130は、高分子重合体などのポリマーから構成される。このポリマーは、特徴の一つとして、弱アルカリ性や弱酸性の清浄溶液に対し溶性である。ポリマーは比較的強度が高くてもよい。ポリマーはポリマー骨格に官能基を有していてもよい。さらなる特徴として、液状のポリマーが10ミクロンから2100ミクロンの範囲の厚さのシートとしてキャストされる。キャスト法としては、テープキャスト法など、どのような方法を用いてもよい。ポリマーは、加工すべき半導体ウェハの直径に適合するように、十分な幅をもってキャストされる。
【0015】
実施例の一つでは、支持層110は、ポリマーを充てん剤(filler)と結合する、ポリマー結合(polymer-binding)システムを有する。支持層110に利用されるポリマーは接着層130に利用されるポリマーと同じでもよい。特徴の一つとして、充てん剤は次の内、一つ以上を含む:アルカリ酸化物、アルカリ塩、遷移金属酸化物、遷移金属塩、アルカリ土類酸化物、アルカリ土類塩、そして/またはその他、支持層110に所望の力学的性質を提供するために、ポリマーと相乗的に結合する、充てんポリマーシステム(filled polymeric system)に利用されている繊維や充てん剤。利用される2つの充てん剤の例として、微粉状の炭酸マグネシウムと微粉状のアルミナが挙げられる。他の充てん剤も考えられ得る。支持層110のうち、充てん剤のしめる重量の割合は、1%から95%である。充てん剤の量を増やすことで、その脆弱性の増大と耐水性の低下と引き替えに、支持層110の剛性(体積弾性率)が増す。利用すべき充てん剤の量は、各用途に固有の要素(例えば、最終的に目的とする裏面研削後の厚み、半導体ウェハの直径、導入される処理方法など)に依存する。
【0016】
別の実施例では、支持層110は例えば、繊維、マッティング、プレートレット、そして/または、ウィスカーなどの、一つ以上の補強剤を有する。補強剤は適したものであればどのような素材から構成されていてもよい(例えば、ガラス、炭素、セラミック、そして/またはポリマーなど)。
【0017】
特徴の一つとして、接着層130と支持層110はラミネート加工により結合され、ラミネートシートが生成される。保護ディスク100は、例えば、ダイの打ち抜きなどにより、ラミネートシートから適切な形や直径を有するように成形される。
【0018】
特徴の一つとして、保護ディスク100の直径は半導体ウェハの直径に相当する。例えば、図1では、保護ディスク100の直径(“d”によって表される)は、それが付着される半導体ウェハの直径とほぼ同じである。さらなる特徴として、保護ディスク100の厚み(図1の“t”によって表される)はほぼ600μmである。
【0019】
保護ディスク100はその他いくつかの性質を有することができる。極薄で、もろい半導体ウェハを適切に支持するために、保護ディスク100の体積弾性率が十分である必要がある。これにより、保護ディスクと半導体ウェハの複合物(ウェハ/ディスク複合物)に対して、強度と剛性が提供されるとともに、ウェハ/ディスク複合物が加工および処理される際に、その脆弱性による欠陥を防ぐのに十分な柔軟性と堅牢性が提供される。ウェハ/ディスク複合物についてはさらに図2を用いて、以下に説明する。図1に再び戻ると、保護ディスク100は重大な損傷なく裏面研削処理に耐え得るように、十分耐水性を有することができる。さらに、保護ディスク100は研削後のストレスに利用される化学物質(例えば、強力な酸など)に耐え得ることができる。また、保護ディスクの熱膨張係数(CTE)は(ポリマー/結合システムの調合(formulation)や、保護ディスクの様々な層のラミネート加工時間によって)、加工されるウェハに応じて変えることができる。保護ディスクのCTEを、加工されるウェハのCTEに適合させることで、保護ディスクを装着された後の工程で、ウェハが広範囲の温度にさらされた際に、素子の構造に与えられるストレスを最小にすることができる。弱アルカリ性溶液、あるいは弱酸性溶液に接触した際に、最も少ない機械的な介入で、保護ディスク100を除去できる。保護ディスク100が、酸性、またはアルカリ性溶液のどちらに対して溶性にするかは、保護ディスクのポリマー骨格の官能基を操作することによって決まる。例えば、アンモニアの水酸化物やカリウムの水酸化物などの弱アルカリ性溶液を用いて、保護ディスク100を除去してもよい。
【0020】
実施例の一つでは、半導体ウェハの表面、例えば半導体素子の形成された側の面(素子側)、に保護ディスク100が付着された場合、保護ディスク100は十分な構造強度と剛性を半導体ウェハに与える。これにより、裏面研削やその他の処理によって、半導体ウェハの厚みを減らした(薄化)後に、半導体ウェハは破損のリスクを伴うことなく、従来の加工・処理用のツール・手法を用いて、加工や処理を行うことができる。さらに、保護ディスクは、半導体ウェハの表面形状や表面特徴(例えば、フリップチップパッケージング用のウェハにおける、はんだバンプ(solder bump))に適合することができる。さらに、保護ディスク100は、裏面研削用のチャックによる摩耗から生じる損傷、裏面研削後のストレス除去に用いられる化学物質による腐食、ウェハを移送するための処理機材、または裏面研削以降のその他の処理、などから半導体素子を保護する。保護ディスク100が不要になった後、(例えば、ダイシング枠に半導体ウェハが取り付けられた後で、ダイの切り出し(ダイシング)の前)、弱アルカリや弱酸性洗浄溶液などの、弱水溶性洗浄溶液に接触させることで、保護ディスク100は半導体ウェハから除去することができる。弱水溶性洗浄溶液は環境に優しくあってもよい。
【0021】
実施例の一つでは、本発明は最終的なウェハの厚みが150μm以下である場合の加工に用いることができる。このような加工は、自動化された大量生産環境において実施される。本発明の適用分野は、スマートカード、フラッシュメモリ、モバイルコミュニケーション素子等用の、可能な限り最小な空間で最大の機能性を提供するために極薄ダイが必要とされるような、スタックダイ、システムーインーパッケージ(SiP)やその他先進のパッケージング技術を含む。
【0022】
図2Aー2Dは、本発明の実施例の一つに基づいた、ウェハ/ディスク複合体200の断面図である。図2Aに示される実施例では、ウェハ/ディスク複合体200は半導体ウェハ210の素子側に付着された保護ディスク100を備える。半導体ウェハ210の素子側では、はんだバンプ225などの、表面形状を備える。保護ディスク100の接着層130は半導体ウェハ210の表面形状に適合するために十分な厚みを有する。さらに、保護ディスク100は半導体ウェハ210の端部斜角の完全な支持を提供する(図2Aから2Cの“e”により表される)。
【0023】
研削時における半導体ウェハ210の端部斜角の支持はさらに図2Bー2Dに示される。図2Bは、半導体ウェハ210が研削される前の、ウェハ複合体200を示し、さらにeにおける端部斜角の支持を示す。図2Cは、半導体ウェハ210が研削される前の、eにおける端部斜角の支持の拡大図である。図2Dは研削後の半導体ウェハ210の状態を示す。半導体ウェハの端部斜角は支持され、半導体ウェハ210の新たな端部が定義される(図2Dの“b”により表される)。
【0024】
図3は、本実施例に基づいた、半導体ウェハが加工される際、半導体ウェハの保護をするための保護ディスク300を示した斜視図である。図3に示した実施例では、保護ディスク300は接着層340、中間層320、そして外部層310を有している。中間層320は保護ディスク300に対して一層の強度を提供する。例えば、中間層320によって、保護ディスク300の強度を、x、y、z方向により一層増すことができる。中間層320は、半導体ウェハの表面形状に適合するような機能を提供してもよい。図3の実施形態に示される、三つの層の利用は、例示に過ぎない。任意の用途における要求を満たすように保護ディスク300の性質を調整するため、任意の数の層を用いることができる。例えば、保護ディスク300の層は特定の熱膨張係数、耐湿性、および強度を有するように調整可能である。
【0025】
図4は、半導体ウェハが加工される際の、半導体ウェハを保護する方法に関する一つの実施例を示したフロー図である。ステップ410では、半導体ウェハの素子側に保護ディスクが付着される。ステップ420では、半導体ウェハは保護ディスクを付着されたまま、薄化される。ステップ430では、半導体ウェハからストレスが排除される。本発明の一つの特徴として、ストレス排除ステップ430は任意である。ステップ440では、保護ディスクを付着されたまま、半導体がダイシング枠に取り付けられる。ステップ450では、水溶性の洗浄溶液を適用して、保護ディスクが除去される。図4を参照して説明される方法は、保護ディスクの端部へ、半導体ウェハの端部断面を適合するステップを備えてもよい。保護ディスクの端部を半導体ウェハの端部断面へ適合することで、裏面研削処理、そしてそれ以降の処理において通常もろいウェハの端部が支持されることを確実にすることができる。この適合ステップが実装されるか否かは、各保護ディスクの厚みや強度に依存する。
【0026】
付着ステップ410は、さらに、保護ディスクと半導体ウェハの間から、閉じこめられた空気を除去するステップを含むことが可能である。付着ステップは、熱、そして/または圧力、そして/または真空を適用するステップによって拡張することができる。
【0027】
特徴の一つとして、保護ディスクは半導体ウェハの素子側に、ラミネート加工によって付着することができる。半導体ウェハは一つずつ、標準的なウェハカセットから送り出され、適切なホルダ、または“マガジン”から排出される近隣の保護ディスクへと移送される。ウェハとディスクは、次いで、接合する表面の間に閉じこめられた空気を取り除く形で合わせられ、熱そして/または圧力を与えるステップによって任意に拡張することができる。一度保護ディスクが適合されると、保護ディスクの端部をウェハの端部断面に適合するステップが着手される。特徴の一つとして、保護ディスクは半導体ウェハに個体の形で付着される。別の特徴として、保護ディスクは半導体ウェハに液体の形で付着される。保護ディスクが液体の形で付着される場合、付着ステップ410は一つ以上の以下の付着方法:スクリーン印刷、ドクターブレード法、ウォータフォール法、そして/またはスピン塗工、を含むことができる。
【0028】
さらに別の特徴として、付着ステップ410は保護ディスクを構成する、ポリマーや充てん剤等の化学物質(構成化学物質)を半導体ウェハに付着するために、テープロールシステムを用いるステップを備える。柔軟なテープのロールを介して構成化学物質を半導体ウェハへ容易に装着するため、ポリマーの部分的な乾燥と硬化が実施される。ウェハへの構成化学物質の適合に続き、所望の特性を得るために、構成化学要素は乾燥、または硬化される。さらに、用いられる充てん剤に応じて、最終的に目標とする性質のための“調整つまみ”として、バインダー充てん剤の相互作用のポテンシャルを増大させることで、熱そして/または硬化のサイクルを付加的に利用することができる。
【0029】
特徴の一つとして、薄化ステップ420は半導体ウェハを150μm未満の厚みに薄化する。別の特徴として、ストレス除去ステップ430は、例えば、化学エッチングそして/または、化学的・機械的研磨によって、半導体ウェハからストレスを除去する。
【0030】
除去ステップ450に用いられる水溶性洗浄溶液は、例えば、アルカリ性溶液あるいは、酸性溶液であってもよい。洗浄溶液の例として、アンモニアの水酸化物(NH4OH)、ナトリウムの水酸化物(NaOH)そして、カリウムの水酸化物(KOH)などが含まれるが、これらに限定するものではない。例えば、アルカリ性化学物質が研削後のストレス除去に導入される場合、酸性溶液に溶性である構成物を有する保護ディスクを用いることが望ましいかもしれない。除去ステップ450は保護ディスクを除去するためにエネルギーを加えるステップを含むことができる。保護ディスクを削除するために加えられたエネルギーは、例えば、機械的かくはん、そして/または、超音波やメガソニック波などの音波であってもよい。半導体素子に損傷を生じないように、加えるエネルギーは十分に優しくなければならない。除去ステップ450は中圧力の蒸気を衝突させるステップによって拡張することができ、さらにアルカリ性、あるいは酸性の液体同伴ステップによって任意に拡張することができる。図4を参照して説明される方法は、除去ステップ450から生成される廃棄物を処理するステップを含んでもよい。廃棄物処理は廃棄物の収集、液体廃棄物からの固体の分離、そして圧縮という手順を含む。
【0031】
本発明は、半導体ウェハの150μm以下の薄化、および、それ以降のストレス除去、ダイ切り出しのためのダイシング枠への移送、などの処理において堅牢な、費用効率の高い、大量、自動化処理を実現する。よって、本発明はウェハの最終厚みが極薄であることを要する半導体素子の幅広い商用化を可能にする。ダイシング枠へのウェハの移送は、ウェハの素子側に保護ディスクを付着したまま、実施することができ、これにより、移送の際、ウェハにさらなる強度を提供することが可能となる。ダイシング枠へ安全に移送された後、保護ディスクはウェハから除去される。さらに、本発明は、従来達成可能であった厚み(研削後の処理中に起きる破損に起因する)よりも、さらに薄い素地を、既存のツール一式や処理法を利用して生成することができる。さらに、本発明は薄化ウェハ処理を自動的に実施することを可能にする。よって、本発明を利用したウェハ処理法は、以前よりも高い歩留まりと低い運用コストをもたらすことができる。ウェハの最終的な厚みが300μm以上のウェハについては、処理能力は、従来の一連の裏面研削処理が達成可能な処理能力を上回ることができる。
【0032】
以上、開示された実施例とその最もよい形態を鑑みて、以下の請求によって定義された発明の対象および精神の範疇にとどめながら、開示された実施例に対する改良や変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施例の一つに基づいて、半導体ウェハが加工される際に、その保護をする保護ディスクを示した斜視図である。
【図2】A−Dは発明の実施例の一つに基づいた、ウェハ/ディスク複合物の断面図である。
【図3】本発明の別の実施例に基づいて、半導体ウェハが加工される際に、その保護をする保護ディスクを示した斜視図である。
【図4】本発明の実施例の一つに基づいて、半導体ウェハが加工される際に、その保護をする方法のフロー図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ウェハに装着されるよう構成された接着層と、
加工中、半導体ウェハを支持するよう構成された、前記接着層に結合された支持層と、
を備える、半導体ウェハが加工される際に、その保護をする保護ディスク。
【請求項2】
前記接着層は、高分子重合体から成る、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項3】
弱アルカリ性溶液と、
弱酸性溶液と、
のうち一つに対して、ポリマーが溶性である、ことを特徴とする、請求項2に記載の保護ディスク。
【請求項4】
前記支持層が、ポリマーと、少なくとも
充てん剤(filler)と、
補強剤(reinforcement)と、
のうち一つから構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項5】
前記充てん剤が、
アルカリ酸化物、
アルカリ塩、
遷移金属酸化物、
遷移金属塩、
アルカリ土類酸化物、
アルカリ土類塩、
のうち一つ以上から成る、ことを特徴とする請求項4に記載の保護ディスク。
【請求項6】
支持層内の充てん剤の占める重量の割合は、1%から95%である、ことを特徴とする請求項5に記載の保護ディスク。
【請求項7】
前記支持層が、ポリマーと、少なくとも
充てん剤と、
補強剤、
のうち一つから構成されている、ことを特徴とする請求項2に記載の保護ディスク。
【請求項8】
前記補強剤は、
繊維と、
マッティングと、
プレートレットと、
ウィスカー、
のうちの少なくとも一つであり、
前記補強剤は、
ガラスと、
セラミックと、
炭素と、
ポリマー、
の内少なくとも一つの素材から構成されている、ことを特徴とする請求項4に記載の保護ディスク。
【請求項9】
保護ディスクの直径が半導体ウェハの直径とほぼ同じである、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項10】
保護ディスクの厚みがほぼ600μmである、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項11】
前記接着層は、半導体ウェハの表面形状(topographical features)に適合する、十分な厚みを有している、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項12】
保護ディスクは、半導体ウェハの端部斜角(edge bevel)への支持を提供している、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項13】
付加的な性質を提供するために、前記接着層と前記支持層の間に中間層をさらに有する、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項14】
半導体ウェハの表面形状に適合する能力と、
保護ディスクの強化
のうち一つが提供されるように、前記中間層が構成されている、ことを特徴とする、請求項13に記載の保護ディスク。
【請求項15】
ウェハ/ディスク複合物に対して、十分な強度と剛性を提供するために、そして、ウェハ/ディスク複合物の脆弱性による欠陥を防ぐのに十分な柔軟性と堅牢性を提供するために、保護ディスクの体積弾性率が十分である、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項16】
裏面研削処理に耐えられるように、保護ディスクは十分に耐水性である、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項17】
研削後のストレス除去に利用される化学物質に耐え得る、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項18】
保護ディスクの熱膨張係数(CTE)は半導体ウェハのCTEに適合するように、調整されている、ことを特徴する請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項19】
弱アルカリ性溶液と、
弱酸性溶液、
のいずれかに接触することで保護ディスクが除去される、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項20】
前記弱アルカリ性溶液は、
アンモニアの水酸化物と、
カリウムの水酸化物と、
から選択される、ことを特徴とする請求項19に記載の保護ディスク。
【請求項21】
半導体ウェハの素子側に保護ディスクを付着する手順と、
保護ディスクを付着したまま半導体ウェハを薄化する手順と、
保護ディスクを付着したまま半導体ウェハをダイシング枠上に取り付ける手順と、
水溶性洗浄溶液を利用して保護ディスクを除去する手順と、
を備える半導体ウェハ処理の方法。
【請求項22】
保護ディスクの端部を半導体ウェハの端部断面に適合させる手順をさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記付着処理はさらに保護ディスクと半導体ウェハの間に閉じこめられた空気を取り除く手順を備える、ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項24】
熱の適用と、
圧力の適用と、
真空の適用、
の内、少なくとも一つの手順によって付着ステップが拡張されている、ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記除去ステップは、さらに保護ディスクを除去するためのエネルギーが与えられる、ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記エネルギーは、
機械的かくはんと、
音波、
のうち少なくとも一つの形で与えられる、ことを特徴する請求項25に記載の方法。
【請求項27】
除去ステップによって生じる廃棄物を処理する手順を備える、ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項28】
半導体ウェハからストレスを除去する手順を備える、ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項29】
保護ディスクは個体として付着される、ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項30】
保護ディスクは液体として付着される、ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項31】
前記付着ステップは、
スクリーン印刷と、
ドクターブレード法と、
ウォータフォール法と、
スピン塗工
のうち少なくとも一つの方法から構成される、ことを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記付着ステップは、テープロールシステムを用いる手順をさらに有することを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項33】
前記水溶性洗浄溶液は、
アルカリ性溶液と
酸性溶液と、
から選択される、ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項34】
前記薄化ステップは半導体ウェハを、150μm以下に薄化する、ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項35】
半導体ウェハの素子側に保護ディスクを付着する手順と、
保護ディスクを付着したまま半導体ウェハを薄化する手順と、
保護ディスクを付着したまま半導体ウェハをダイシング枠上にとりつける手順と、
半導体ウェハからストレスを除去するステップと、
保護ディスクを、水溶性清浄溶液を適用することで除去する手順と、
を備える半導体ウェハ処理の方法。
【請求項1】
半導体ウェハに装着されるよう構成された接着層と、
加工中、半導体ウェハを支持するよう構成された、前記接着層に結合された支持層と、
を備える、半導体ウェハが加工される際に、その保護をする保護ディスク。
【請求項2】
前記接着層は、高分子重合体から成る、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項3】
弱アルカリ性溶液と、
弱酸性溶液と、
のうち一つに対して、ポリマーが溶性である、ことを特徴とする、請求項2に記載の保護ディスク。
【請求項4】
前記支持層が、ポリマーと、少なくとも
充てん剤(filler)と、
補強剤(reinforcement)と、
のうち一つから構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項5】
前記充てん剤が、
アルカリ酸化物、
アルカリ塩、
遷移金属酸化物、
遷移金属塩、
アルカリ土類酸化物、
アルカリ土類塩、
のうち一つ以上から成る、ことを特徴とする請求項4に記載の保護ディスク。
【請求項6】
支持層内の充てん剤の占める重量の割合は、1%から95%である、ことを特徴とする請求項5に記載の保護ディスク。
【請求項7】
前記支持層が、ポリマーと、少なくとも
充てん剤と、
補強剤、
のうち一つから構成されている、ことを特徴とする請求項2に記載の保護ディスク。
【請求項8】
前記補強剤は、
繊維と、
マッティングと、
プレートレットと、
ウィスカー、
のうちの少なくとも一つであり、
前記補強剤は、
ガラスと、
セラミックと、
炭素と、
ポリマー、
の内少なくとも一つの素材から構成されている、ことを特徴とする請求項4に記載の保護ディスク。
【請求項9】
保護ディスクの直径が半導体ウェハの直径とほぼ同じである、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項10】
保護ディスクの厚みがほぼ600μmである、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項11】
前記接着層は、半導体ウェハの表面形状(topographical features)に適合する、十分な厚みを有している、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項12】
保護ディスクは、半導体ウェハの端部斜角(edge bevel)への支持を提供している、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項13】
付加的な性質を提供するために、前記接着層と前記支持層の間に中間層をさらに有する、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項14】
半導体ウェハの表面形状に適合する能力と、
保護ディスクの強化
のうち一つが提供されるように、前記中間層が構成されている、ことを特徴とする、請求項13に記載の保護ディスク。
【請求項15】
ウェハ/ディスク複合物に対して、十分な強度と剛性を提供するために、そして、ウェハ/ディスク複合物の脆弱性による欠陥を防ぐのに十分な柔軟性と堅牢性を提供するために、保護ディスクの体積弾性率が十分である、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項16】
裏面研削処理に耐えられるように、保護ディスクは十分に耐水性である、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項17】
研削後のストレス除去に利用される化学物質に耐え得る、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項18】
保護ディスクの熱膨張係数(CTE)は半導体ウェハのCTEに適合するように、調整されている、ことを特徴する請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項19】
弱アルカリ性溶液と、
弱酸性溶液、
のいずれかに接触することで保護ディスクが除去される、ことを特徴とする請求項1に記載の保護ディスク。
【請求項20】
前記弱アルカリ性溶液は、
アンモニアの水酸化物と、
カリウムの水酸化物と、
から選択される、ことを特徴とする請求項19に記載の保護ディスク。
【請求項21】
半導体ウェハの素子側に保護ディスクを付着する手順と、
保護ディスクを付着したまま半導体ウェハを薄化する手順と、
保護ディスクを付着したまま半導体ウェハをダイシング枠上に取り付ける手順と、
水溶性洗浄溶液を利用して保護ディスクを除去する手順と、
を備える半導体ウェハ処理の方法。
【請求項22】
保護ディスクの端部を半導体ウェハの端部断面に適合させる手順をさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記付着処理はさらに保護ディスクと半導体ウェハの間に閉じこめられた空気を取り除く手順を備える、ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項24】
熱の適用と、
圧力の適用と、
真空の適用、
の内、少なくとも一つの手順によって付着ステップが拡張されている、ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記除去ステップは、さらに保護ディスクを除去するためのエネルギーが与えられる、ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記エネルギーは、
機械的かくはんと、
音波、
のうち少なくとも一つの形で与えられる、ことを特徴する請求項25に記載の方法。
【請求項27】
除去ステップによって生じる廃棄物を処理する手順を備える、ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項28】
半導体ウェハからストレスを除去する手順を備える、ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項29】
保護ディスクは個体として付着される、ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項30】
保護ディスクは液体として付着される、ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項31】
前記付着ステップは、
スクリーン印刷と、
ドクターブレード法と、
ウォータフォール法と、
スピン塗工
のうち少なくとも一つの方法から構成される、ことを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記付着ステップは、テープロールシステムを用いる手順をさらに有することを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項33】
前記水溶性洗浄溶液は、
アルカリ性溶液と
酸性溶液と、
から選択される、ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項34】
前記薄化ステップは半導体ウェハを、150μm以下に薄化する、ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項35】
半導体ウェハの素子側に保護ディスクを付着する手順と、
保護ディスクを付着したまま半導体ウェハを薄化する手順と、
保護ディスクを付着したまま半導体ウェハをダイシング枠上にとりつける手順と、
半導体ウェハからストレスを除去するステップと、
保護ディスクを、水溶性清浄溶液を適用することで除去する手順と、
を備える半導体ウェハ処理の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図2】
【図3】
【図4】
【公表番号】特表2007−512706(P2007−512706A)
【公表日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−541222(P2006−541222)
【出願日】平成16年11月3日(2004.11.3)
【国際出願番号】PCT/US2004/036742
【国際公開番号】WO2005/052994
【国際公開日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(506168392)アドバンスド マテリアル サイエンシーズ、インク (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年11月3日(2004.11.3)
【国際出願番号】PCT/US2004/036742
【国際公開番号】WO2005/052994
【国際公開日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(506168392)アドバンスド マテリアル サイエンシーズ、インク (1)
【Fターム(参考)】
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