太陽電池モジュール付建築用板の取付装置及びその取付方法
【課題】構築物、建築物、工作物等の建築構造物の外壁や屋根にアモルファス等の太陽電池モジュールが装着された建築用材を簡易且つ迅速に取り付けること。
【解決手段】主板1の幅方向両側に嵌合部2が形成され,前記主板1には太陽電池モジュール3が装着された太陽電池モジュール付き建築用板Aと、長方形状の嵌合枠体4の幅方向両側に被嵌合部44が形成され,下面側に接合テープ部5が装着された取付ベースBとからなること。前太陽電池モジュール付き記建築用板Aの嵌合部2は前記取付ベースBの被嵌合部44に嵌合されてなること。
【解決手段】主板1の幅方向両側に嵌合部2が形成され,前記主板1には太陽電池モジュール3が装着された太陽電池モジュール付き建築用板Aと、長方形状の嵌合枠体4の幅方向両側に被嵌合部44が形成され,下面側に接合テープ部5が装着された取付ベースBとからなること。前太陽電池モジュール付き記建築用板Aの嵌合部2は前記取付ベースBの被嵌合部44に嵌合されてなること。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構築物、建築物、工作物等の建築構造物の外壁や屋根にアモルファス等の太陽電池モジュールが装着された建築用材を簡易且つ迅速に取り付けることができる太陽電池モジュール付建築用板の取付装置及びその取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境間題及び省エネルギー等に対する関心が増大し、太陽光発電の需要が高まり、太陽電池が備わった建築用板が、屋根又は壁として設置される以外にも、種々な建築構造物に使用されるようになってきている。このような太陽電池付き建築用板はバッテリー電源と組み合わせての用途も多くなり、セキュリティーや非常用電源として活用されはじめている。
【特許文献1】特開平7−26683号公報
【特許文献2】特開2000−160775
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
構築物、建築物または工作物等の建築構造物の屋根又は外壁にアモルファス等の太陽電池モジュールを取り付ける場合、屋根下地,外壁下地や外壁自体から取付用の下地金具等を介してアモルファス等の太陽電池モジュールが取付られていた。特許文献1にはソーラパネルを装着するための金具(脚片)が金属屋根に溶接手段により固着されている。また特許文献2では、ソーラパネルを屋根に装着するための取付板が屋根に木ネジによって固着されていることが記載されている。
【0004】
すなわち、特許文献1では溶接手段が使用されており、金属屋根の溶接施工箇所が溶けて孔が開くことがある。同様に特許文献2においても木ネジが使用されるので、貫通孔が開いてしまう。しかしながら、既存の建築物では外壁,屋根等に貫通孔を開けるのは、雨水の浸入、ほこり、ごみ等の侵入等の種々の理由から好ましくないことがある。
【0005】
特に、建築構造物が公共の街灯用電源,トイレの照明用電源,内部照明用電源及び空調用電源である場合に、このような建築構造物は屋外に設置することになるので、機密性が必要で、開口部等が存在しないようにしているものである。そして、上記特許文献1及び2に開示された手段によって取付用の下地金具等を取り付ける事は、屋根,外壁に孔が開いてしまうため、適用することができないものである。
【0006】
このようなことから、既存建築物または工作物の屋根にアモルファス等の太陽電池モジュールを設置したいが、屋根面に直接荷重をかけられない等の条件がある場合、既存建物の周囲で基礎からやぐらを組み架台を設けアモルファス等の太陽電池モジュールを設置する等の方法がとられていた。しかしこの場合にも、非常に大掛かりな装置となってしまい、コストの面などから好ましくないものであった。そこで、本発明の目的(技術的課題)は、建築構造物に太陽電池モジュール付き建築用板(太陽電池付き建築用材)を簡易且つ迅速に装着することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで発明者は、前記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、長方形状の嵌合枠体の幅方向両側に被嵌合部が形成され,下面側に接合テープ部が装着された取付ベースとからなり、前記建築用板の嵌合部は前記取付ベースの被嵌合部に嵌合されてなる太陽電池モジュール付建築用板の取付装置としたことにより、上記課題を解決した。
【0008】
請求項2の発明を、前述の構成において、前記取付ベースの嵌合枠体は、2本の縦桟と横桟とからなり、前記縦桟の間には補強桟が配置されてなる太陽電池モジュール付建築用板の取付装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項3の発明を、前述の構成において、長方形状の架台本体と、内螺子部が形成されたブラケットに螺子軸が螺合され且つ該螺子軸の軸端に押圧板が装着された挟持部材とからなり、且つ前記架台本体の長手方向且つ幅方向の両側箇所に前記挟持部材が装着されると共に、前記押圧板は前記架台本体の長手方向に沿って対向配置されてなる固定架台が具備され、該固定架台に前記取付ベースが載置されてなる太陽電池モジュール付建築用板の取付装置としたことにより、上記課題を解決した。
【0009】
請求項4の発明を、前述の構成において、前記架台本体は長手方向に沿って伸縮自在としてなる太陽電池モジュール付建築用板の取付装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項5の発明を主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、長方形状の嵌合枠体の幅方向両側に被嵌合部が形成され且つ内螺子部が形成されたブラケットに外螺子部を有する螺子軸が螺合され且つ該螺子軸の軸端に押圧板が装着された挟持部材が、前記嵌合枠体の長手方向且つ幅方向両側箇所に装着されると共に前記押圧板は前記嵌合枠体の長手方向に沿って相互に対向配置された取付ベースとからなり、前記建築用板の嵌合部は前記取付ベースの被嵌合部に嵌合されてなる太陽電池モジュール付建築用板の取付装置としたことにより、上記課題を解決した。
【0010】
請求項6の発明を、主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、幅方向両側に被嵌合部が形成されると共に下面側には接合テープ部が装着された取付ベースと、建築構造物とからなり、該建築構造物表面に前記取付ベースの接合テープ部を介して接合し、前記取付ベースの被嵌合部に前記建築用板の嵌合部を嵌合してなる太陽電池モジュール付建築用板の取付方法としたことにより、上記課題を解決した。
【0011】
請求項7の発明を、主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、幅方向両側に被嵌合部が形成されると共に下面側には接合テープ部が装着された取付ベースと、建築構造物とからなり、前記取付ベースの被嵌合部に前記建築用板の嵌合部を嵌合し、前記建築構造物表面に前記取付ベースの接合テープ部を介して接合してなる太陽電池モジュール付建築用板の取付方法としたことにより、上記課題を解決した。
【0012】
請求項8の発明を、主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、長方形状の嵌合枠体の幅方向両側に被嵌合部が形成され且つ内螺子部が形成されたブラケットに外螺子部を有する螺子軸が螺合され且つ該螺子軸の軸端に押圧板が装着された挟持部材が、前記嵌合枠体の長手方向且つ幅方向両側箇所に装着されると共に前記押圧板は前記嵌合枠体の長手方向に沿って相互に対向配置された取付ベースとからなり、前記挟持部材の押圧板にて前記建築構造物の対向する両側壁面を挟持固着し、前記取付ベースを載置してなる太陽電池モジュール付建築用板の取付方法としたことにより、上記課題を解決した。
【0013】
請求項9の発明を、主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、幅方向両側に被嵌合部が形成されると共に下面側には接合テープ部が装着された取付ベースと、長方形状の架台本体と,内螺子部が形成されたブラケットに外螺子部を有する螺子軸が螺合され且つ該螺子軸の軸端に押圧板が装着された挟持部材とからなり前記架台部の長手方向且つ幅方向の両側箇所に前記挟持部材が装着され且つ前記押圧板は前記架台部の長手方向に沿って相互に対向配置されてなる固定架台と、建築構造物とからなり、前記固定架台の挟持部材の押圧板にて前記建築構造物の対向する両側壁面を挟持固着し、前記固定架台上に前記取付ベースを載置してなる太陽電池モジュール付建築用板の取付方法としたことにより、上記課題を解決した。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、取付ベースには、接合テープ部が装着されているので、該接合テープ部を介して建築構造物の屋根,外壁のそれぞれの箇所に取付ベースを簡易且つ迅速に接合することができる。さらに、前記取付ベースには、幅方向両側に被嵌合部が形成され、前記太陽電池モジュール付き建築用板には、幅方向両側に嵌合部が形成されているので、前記嵌合部と被嵌合部とを嵌合させるのみで前記取付ベースに太陽電池モジュール付き建築用板を簡単に装着することができる。
【0015】
このように、前記取付ベースには接合テープ部が装着されているので、建築構造物の屋根,外壁には一切、ビス,ネジ等の固着具の貫通孔が不要であり、開口部が新た形成されることがなく、雨水の浸入等を防止できる。また、施工において取付ベースが接合テープ部によって建築構造物に接合されるので特殊な工具等を全く必要としない。さらに、溶接手段も不要なので、建築構造物の屋根,外壁の一部が溶融することなく、溶融による孔が開くおそれも存在しない。次に、請求項2の発明によれば、前記取付ベースBは、前記被嵌合部を有する2本の外枠部が備えられ、該外枠部と略直交状となるように中枠が適宜の間隔をおいて配置されたことにより、極めて軽量化することが容易にできる。
【0016】
請求項3の発明によれば、固定架台が前記太陽電池モジュール付き建築用板と取付ベースと共に構成部材として加えられたものであり、該固定架台は、対向する押圧板同士が螺子軸によって、間隔を調整することができるので、建築構造物の対向する両外壁に挟持固定することができる。そして、建築構造物の屋根に他の設置物が配置されていたり、屋根構造が弱く、屋根に直接、構造物が設置不可能な場合に、前記固定架台は、挟持部の押圧板によって建築構造物の両外壁を挟持する構成によるものなので、建築構造物の屋根に重量的負担をかけず、また構造物同士の干渉を防ぐようにして太陽電池モジュール付き建築用板を良好に装着することができるものである。
【0017】
請求項4の発明によって、前記架台部は長手方向に沿って伸縮自在としたことによって、建築構造物の大きさに応じて、固定架台の大きさを変更させることで、建築構造物に容易に設置することができる。請求項5の発明によって、取付ベースは、挟持部材が装着されたことにより、前記接合テープ部による固定が不可能な建築構造物の屋根等に対しては、その両外壁を挟持部材にて挟持固定することにより装着することができるものである。
【0018】
請求項6の発明によって、取付ベースには、接合テープ部が装着され、該接合テープ部を介して建築構造物の屋根,外壁のそれぞれの箇所に取付ベースを簡易且つ迅速に接合することができる。しかも取付ベースを所定位置に正確に設置することが容易にできる。さらに、取付ベースを先に設置してから太陽電池モジュール付き建築用板を配置するので、電気配線等が行い易いという利点もある。
【0019】
請求項7の発明によって、取付ベースに太陽電池モジュール付き建築用板を嵌合固定して、一体化したものを建築構造物の屋根箇所に装着するので、前記取付ベースを建築構造物の屋根に配置するのみで、取付ベースと共に太陽電池モジュール付き建築用板の設置を完了することができる。請求項8の発明によって、建築構造物の屋根に障害になるような構造物が存在しているときに、太陽電池モジュール付き建築用板の設置が容易にできるものである。
【0020】
請求項9の発明によって、対向する押圧板の間隔を螺子軸によって、調整することができる固定架台を建築構造物の対向する両外壁に挟持固定し、建築構造物の屋根に設置し、前記固定架台に取付ベース及び太陽電池モジュール付き建築用板を設置するので、屋根構造が弱く、屋根に直接、構造物が設置不可能な場合においても簡易且つ迅速に建築構造物に太陽電池モジュール付き建築用板を設置することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明は、主に太陽電池モジュール付き建築用板A,取付ベースB,固定架台C及び建築構造物9から構成される(図1,図2及び図7等参照)。前記太陽電池モジュール付き建築用板Aは、略長方形状の主板1の幅方向両側に嵌合部2が形成され、前記主板1には太陽電池モジュール3が装着されている。太陽電池モジュール付き建築用板Aは、前記太陽電池モジュール3を除いて金属製である。
【0022】
前記主板1は、略平坦状に形成されたものである。前記嵌合部2は、図3(B)に示すように、嵌合側片21と嵌合端片22とからなり、前記主板1の幅方向の両外端から外方下向きに傾斜する嵌合側片21が形成され、該嵌合側片21の下端より内方側(主板1側)に向かって断面略円弧状に膨らむようにして形成された嵌合端片22が形成されている。また、前記太陽電池モジュール付き建築用板Aの裏面には、外壁や屋根への断熱効果を高めるために、断熱材を貼ることもある。また太陽電池モジュール付き建築用板Aと建築構造物9の中空層にて熱伝導が減少することにより、建築構造物9の内部への省エネと断熱の効果がある。
【0023】
前記太陽電池モジュール3は、図1(A),図2に示すように、ソーラーパネルとして薄板形状に形成された受光部31と電源接続部32とからなり、前記受光部31が前記主板1の表面側に装着されている。そして主板1の裏面側に前記太陽電池モジュール3の電源接続部32が設けられている〔図3(A)参照〕。前記太陽電池モジュール3は、アモルファス等の太陽電池モジュールである。
【0024】
取付ベースBは、図2及び図5に示すように、嵌合枠体4と接合テープ部5とから構成されている。前記嵌合枠体4は、図2,図4(A)等に示すように、2本の縦桟41,41と、2本の横桟42,42とからなり、さらに、縦桟41,41の間には、複数の補強桟43,43,…が前記縦桟41と直交配置されており、略梯子形状となっている。前記両縦桟41,41は、図4(C)及び(E)に示すように、断面略L字形状に形成され、被嵌合部44,44が一体形成されている。
【0025】
被嵌合部44は、図4(C)及び(E)に示すように、前記嵌合枠体4の外方に向かって水平片44aが形成され、該水平片44aの外端から傾斜片44bが形成されている。嵌合枠体4を構成する縦桟41,横桟42及び補強桟43の断面形状は、全て縦桟41と同一である。その取付ベースBの嵌合枠体4の裏面側には、接合テープ部5が装着されている。該接合テープ部5は、嵌合枠体4の縦桟41及び横桟42と裏面側に装着されている。また、必要に応じて前記補強桟43,43,…の裏面側に装着されてもよい。
【0026】
接合テープ部5は、両面テープが使用されており、該接合テープ部5の粘着力は、構造力学的に強力なものが使用される。該接合テープ部5は、比較的厚さの厚い材質が使用されるが、接合テープ部5の芯材52の両面に貼着面51が形成されている〔図4(C),(E)参照〕。その芯材52は、ゴム製のものが使用されることで、建築構造物9に設置したときに振動吸収の役目もなすことができる。
【0027】
固定架台Cは、図7(B)に示すように、略長方形状の架台本体6の幅方向且つ長手方向両側に挟持部材7が装着されている。前記架台本体6は、縦材61と横材62及び補強材63とから構成されている。前記縦材61は、幅方向に適宜の間隔をおいて配置され、両縦材61,61の間には、前記補強材63,63,…が適宜の間隔をおいて配置されている。前記両縦材61,61は、図10(A),(B)に示すように、長手方向に伸縮自在で、且つ適宜の長さにて固定自在な構造とする実施形態が存在する。
【0028】
具体的な構造としては、縦材61が、断面長方形又は正方形で中空に形成され、長手方向の適宜の箇所に2分割され,2つの縦単位材61a,61aとして構成される。そして、両縦単位材61a,61aの中空内部に挿入可能且つ摺動自在な摺動板61bが、両縦単位材61a,61aに挿入される〔図10(B)乃至(D)参照〕。さらに前記縦単位材61a,61aには、前記摺動板61bを固定するロックボルト61c,61c,…が装着されている。そして、図10(D),(E)に示すように、前記縦単位材61a,61aを近接,離間させて、架台本体6の長手方向の寸法を適宜に設定し、対向する挟持部材7の間隔を調整することができる。
【0029】
前記挟持部材7は、図8,図9(A),(B)に示すように、ブラケット71,螺子軸72,押圧板73及びロックナット74とから構成されたものである。また、該ロックナット74と(後述の)軸受部71bの間にスプリングワッシャーを入れる実施形態も存在する。前記ブラケット71は、脚片71aと,内螺子71cが形成された軸受部71bとから構成される。前記脚片71aは薄板形状をなしており、前記架台本体6の長手方向且つ幅方向の両端から下向きに略垂下状に形成され、前記脚片71aの下端に軸受部71bが形成されている。該軸受部71bは、図9(C)に示すように、断面円形の管状に形成されたもので、内周側に内螺子71cが形成されている〔図9(C)参照〕。
【0030】
前記螺子軸72は、外螺子72aが形成され、ブラケット71の内螺子71cと螺合し、前記軸受部71bを螺子軸72が軸方向に移動することができる〔図9(B)参照〕。前記螺子軸72の軸端には、押圧板73が装着されており、該押圧板73は、螺子軸72の軸周方向に回転自在となっている。前記押圧板73は、平面的に見て略正方形状に形成され、建築構造物9の外壁に当接し易い形状となっている〔図8(B),図9(C)参照〕。
【0031】
次に、本発明において、太陽電池モジュール付き建築用板Aを取付ベースBを介して建築構造物9に取り付ける方法について説明する。まず、方法の第1実施形態としては、図5に示すように、建築構造物9の表面(屋根91等)に前記取付ベースBの接合テープ部5を介して接合する〔図5(B)参照〕。次に、前記取付ベースBの被嵌合部44,44に、前記太陽電池モジュール付き建築用板Aの嵌合部2,2を嵌合する〔図5(C)参照〕。図5(D)は、太陽電池モジュール付き建築用板Aの嵌合部2と、取付ベースBの被嵌合部44とが嵌合した状態を示す拡大断面図である。
【0032】
すなわち、嵌合部2の嵌合側片21と嵌合端片22との屈曲部が、被嵌合部44の傾斜片44bの先端箇所に嵌合するものである。また、ビス等で固定する実施形態もある。この方法で施工すると、建築構造物9の屋根91に、まず取付ベースBのみを接合テープ部5を介して接合固定するので、正確な取付位置に設定し易い。また、太陽電池モジュール付き建築用板Aは、取付ベースBを屋根91に取り付けてから、取付ベースB上に載置嵌合するので、太陽電池モジュール3の電源接続部32の配線を比較的容易に行うことができる。
【0033】
次に、方法の第2実施形態としては、図6に示すように、前記取付ベースBの被嵌合部44,44に前記太陽電池モジュール付き建築用板Aの嵌合部2,2を嵌合してから、前記建築構造物9の表面(屋根91等)に前記取付ベースBの接合テープ部5を介して太陽電池モジュール付き建築用板Aを設置するものである。この第2実施形態の方法によって、取付ベースBに太陽電池モジュール付き建築用板Aを嵌合固定して一体化した状態で建築構造物9の屋根91に配置するので、特に工場で予め太陽電池モジュール付き建築用板Aと取付ベースBとを嵌合して組み合わせておくことにより、建築現場にて迅速に太陽電池モジュール付き建築用板Aを建築構造物9に取り付けることができる。
【0034】
方法の第3実施形態としては、図11に示すように、前記固定架台Cの挟持部材7の押圧板73にて前記建築構造物9の対向する両外壁面92,92を挟持固着し、前記固定架台Cを建築構造物9に配置する。このとき、屋根91上には予め複数個の緩衝材としての化成品のスペーサ8,8,…を設置しておく。また、シート状のゴム等の緩衝材を設置することもある〔図11(A)参照〕。そして、固定架台Cの架台本体6が前記スペーサ8上に配置され、架台本体6が撓んでも前記スペーサ8にて下方より支持される構成とするものである。各挟持部材7は、螺子軸72を回転させ、対向する押圧板73,73の間隔を拡げておく。
【0035】
対向する押圧板73,73によって、建築構造物9の対向する両外壁面92,92を挟持し、前記螺子軸72を再度締め付けて押圧板73,73にて強固に挟持する〔図11(B)参照〕。次に前記固定架台Cの架台本体6上に前記取付ベースBを接合テープ部5を介して載置接合する〔図11(D)参照〕。次に、前記取付ベースB上に太陽電池モジュール付き建築用板Aを嵌合装着するものである。このとき、予め取付ベースBに太陽電池モジュール付き建築用板Aを嵌合装着してから、前記取付ベースBを前記固定架台Cに載置固定してもよい。
【0036】
図12(A)は、挟持部材7が取付ベースBに直接装着された実施形態である。具体的には、前記嵌合枠体4の長手方向且つ幅方向両側に挟持部材7,7,…が装着され、前記取付ベースB上に太陽電池モジュール付き建築用板Aが装着されている〔図12(B)参照〕。この実施形態では、嵌合枠体4の裏面に接合テープ部5が装着されていない。そして、この実施形態の取付ベースBを使用して、太陽電池モジュール付き建築用板Aを建築構造物9に装着する方法の実施形態では、前記固定架台Cを使用した場合における挟持部材7の設置と略同様である。図12(C)は、上記実施形態における取り付けられた取付ベースBが挟持部材7,7,…を介して建築構造物9に装着された状態を示す略示図である。
【0037】
すなわち、対向する押圧板73,73によって、建築構造物9の対向する両外壁面92,92を挟持し、前記螺子軸72を締め付けて押圧板73,73にて強固に挟持する〔図11(B)参照〕。次に取付ベースB上に太陽電池モジュール付き建築用板Aを嵌合装着するものである。このとき、予め取付ベースBに太陽電池モジュール付き建築用板Aを嵌合装着してから、前記取付ベースBを建築構造物9に載置固定してもよい。本発明は、電源ボックス,街灯用電源,トイレの照明用電源,内部照明用電源及び空調用電源を保護する建築構造物9に使用される。図13(A)は、取付ベースBの長手方向を垂直にして建築構造物9の外壁面92に装着し、この取付ベースBに太陽電池モジュール付き建築用板Aを装着した状態の斜視図である。また、図13(B)は、取付ベースBの長手方向を水平にして建築構造物9の外壁面92に装着し、この取付ベースBに太陽電池モジュール付き建築用板Aを装着した状態の斜視図である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】(A)は本発明を建築構造物の屋根に装着した斜視図、(B)は本発明を建築構造物の屋根に装着した縦断正面図である。
【図2】本発明と建築構造物との分離した状態の斜視図である。
【図3】(A)は太陽電池モジュール付き建築用板の正面図、(B)は(A)のア部拡大図である。
【図4】(A)は取付ベースの平面図、(B)は取付ベースの縦断側面図、(C)は取付ベースの拡大縦断正面図、(D)は取付ベースの裏面図、(E)は被嵌合部箇所及びその近傍の拡大断面図である。
【図5】(A)乃至(C)は第1実施形態の取付方法を示す工程図、(D)は嵌合状態を示す拡大図である。
【図6】(A)乃至(C)は第2実施形態の取付方法を示す工程図である。
【図7】(A)は固定架台を介して取付ベース及び太陽電池モジュール付き建築用板を建築構造物に装着した状態の略示図、(B)は固定架台の斜視図、(C)は固定架台に取付ベースを配置固定した斜視図である。
【図8】(A)は固定架台を建築構造物に装着した状態の略示図、(B)は挟持部材の斜視図である。
【図9】(A)は挟持部材の側面図、(B)は挟持部材の縦断側面図、(C)は(B)のXa−Xa矢視断面図である。
【図10】(A)は伸縮機構を具備した固定架台の斜視図、(B)は(A)のイ部拡大図、(C)は(B)のXb−Xb矢視断面図、(D)は(B)のXc−Xc矢視断面図、(E)は固定架台を建築構造物に装着した略示図である。
【図11】(A)乃至(D)は第3実施形態の取付方法を示す工程図である。
【図12】(A)は挟持部材を装着した取付ベースの斜視図、(B)は取付ベースに太陽電池モジュール付き建築用板を装着した斜視図、(C)は太陽電池モジュール付き建築用板を取付ベースを介して建築構造物に装着した略示図である。
【図13】(A)は取付ベースと太陽電池モジュール付き建築用板の長手方向を垂直にして建築構造物の外壁に装着した斜視図、(B)は取付ベースと太陽電池モジュール付き建築用板の長手方向を水平にして建築構造物の外壁に装着した斜視図である。
【符号の説明】
【0039】
A…太陽電池モジュール付き建築用板、2…嵌合部、3…太陽電池モジュール、
B…取付ベース、4…嵌合枠体、41…縦桟、42…横桟、43…補強桟、
44…被嵌合部、5…接合テープ部、C…固定架台、6…架台本体、7…挟持部材、
71…ブラケット、72…螺子軸、73…押圧板、9…建築構造物。
【技術分野】
【0001】
本発明は、構築物、建築物、工作物等の建築構造物の外壁や屋根にアモルファス等の太陽電池モジュールが装着された建築用材を簡易且つ迅速に取り付けることができる太陽電池モジュール付建築用板の取付装置及びその取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境間題及び省エネルギー等に対する関心が増大し、太陽光発電の需要が高まり、太陽電池が備わった建築用板が、屋根又は壁として設置される以外にも、種々な建築構造物に使用されるようになってきている。このような太陽電池付き建築用板はバッテリー電源と組み合わせての用途も多くなり、セキュリティーや非常用電源として活用されはじめている。
【特許文献1】特開平7−26683号公報
【特許文献2】特開2000−160775
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
構築物、建築物または工作物等の建築構造物の屋根又は外壁にアモルファス等の太陽電池モジュールを取り付ける場合、屋根下地,外壁下地や外壁自体から取付用の下地金具等を介してアモルファス等の太陽電池モジュールが取付られていた。特許文献1にはソーラパネルを装着するための金具(脚片)が金属屋根に溶接手段により固着されている。また特許文献2では、ソーラパネルを屋根に装着するための取付板が屋根に木ネジによって固着されていることが記載されている。
【0004】
すなわち、特許文献1では溶接手段が使用されており、金属屋根の溶接施工箇所が溶けて孔が開くことがある。同様に特許文献2においても木ネジが使用されるので、貫通孔が開いてしまう。しかしながら、既存の建築物では外壁,屋根等に貫通孔を開けるのは、雨水の浸入、ほこり、ごみ等の侵入等の種々の理由から好ましくないことがある。
【0005】
特に、建築構造物が公共の街灯用電源,トイレの照明用電源,内部照明用電源及び空調用電源である場合に、このような建築構造物は屋外に設置することになるので、機密性が必要で、開口部等が存在しないようにしているものである。そして、上記特許文献1及び2に開示された手段によって取付用の下地金具等を取り付ける事は、屋根,外壁に孔が開いてしまうため、適用することができないものである。
【0006】
このようなことから、既存建築物または工作物の屋根にアモルファス等の太陽電池モジュールを設置したいが、屋根面に直接荷重をかけられない等の条件がある場合、既存建物の周囲で基礎からやぐらを組み架台を設けアモルファス等の太陽電池モジュールを設置する等の方法がとられていた。しかしこの場合にも、非常に大掛かりな装置となってしまい、コストの面などから好ましくないものであった。そこで、本発明の目的(技術的課題)は、建築構造物に太陽電池モジュール付き建築用板(太陽電池付き建築用材)を簡易且つ迅速に装着することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで発明者は、前記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、長方形状の嵌合枠体の幅方向両側に被嵌合部が形成され,下面側に接合テープ部が装着された取付ベースとからなり、前記建築用板の嵌合部は前記取付ベースの被嵌合部に嵌合されてなる太陽電池モジュール付建築用板の取付装置としたことにより、上記課題を解決した。
【0008】
請求項2の発明を、前述の構成において、前記取付ベースの嵌合枠体は、2本の縦桟と横桟とからなり、前記縦桟の間には補強桟が配置されてなる太陽電池モジュール付建築用板の取付装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項3の発明を、前述の構成において、長方形状の架台本体と、内螺子部が形成されたブラケットに螺子軸が螺合され且つ該螺子軸の軸端に押圧板が装着された挟持部材とからなり、且つ前記架台本体の長手方向且つ幅方向の両側箇所に前記挟持部材が装着されると共に、前記押圧板は前記架台本体の長手方向に沿って対向配置されてなる固定架台が具備され、該固定架台に前記取付ベースが載置されてなる太陽電池モジュール付建築用板の取付装置としたことにより、上記課題を解決した。
【0009】
請求項4の発明を、前述の構成において、前記架台本体は長手方向に沿って伸縮自在としてなる太陽電池モジュール付建築用板の取付装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項5の発明を主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、長方形状の嵌合枠体の幅方向両側に被嵌合部が形成され且つ内螺子部が形成されたブラケットに外螺子部を有する螺子軸が螺合され且つ該螺子軸の軸端に押圧板が装着された挟持部材が、前記嵌合枠体の長手方向且つ幅方向両側箇所に装着されると共に前記押圧板は前記嵌合枠体の長手方向に沿って相互に対向配置された取付ベースとからなり、前記建築用板の嵌合部は前記取付ベースの被嵌合部に嵌合されてなる太陽電池モジュール付建築用板の取付装置としたことにより、上記課題を解決した。
【0010】
請求項6の発明を、主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、幅方向両側に被嵌合部が形成されると共に下面側には接合テープ部が装着された取付ベースと、建築構造物とからなり、該建築構造物表面に前記取付ベースの接合テープ部を介して接合し、前記取付ベースの被嵌合部に前記建築用板の嵌合部を嵌合してなる太陽電池モジュール付建築用板の取付方法としたことにより、上記課題を解決した。
【0011】
請求項7の発明を、主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、幅方向両側に被嵌合部が形成されると共に下面側には接合テープ部が装着された取付ベースと、建築構造物とからなり、前記取付ベースの被嵌合部に前記建築用板の嵌合部を嵌合し、前記建築構造物表面に前記取付ベースの接合テープ部を介して接合してなる太陽電池モジュール付建築用板の取付方法としたことにより、上記課題を解決した。
【0012】
請求項8の発明を、主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、長方形状の嵌合枠体の幅方向両側に被嵌合部が形成され且つ内螺子部が形成されたブラケットに外螺子部を有する螺子軸が螺合され且つ該螺子軸の軸端に押圧板が装着された挟持部材が、前記嵌合枠体の長手方向且つ幅方向両側箇所に装着されると共に前記押圧板は前記嵌合枠体の長手方向に沿って相互に対向配置された取付ベースとからなり、前記挟持部材の押圧板にて前記建築構造物の対向する両側壁面を挟持固着し、前記取付ベースを載置してなる太陽電池モジュール付建築用板の取付方法としたことにより、上記課題を解決した。
【0013】
請求項9の発明を、主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、幅方向両側に被嵌合部が形成されると共に下面側には接合テープ部が装着された取付ベースと、長方形状の架台本体と,内螺子部が形成されたブラケットに外螺子部を有する螺子軸が螺合され且つ該螺子軸の軸端に押圧板が装着された挟持部材とからなり前記架台部の長手方向且つ幅方向の両側箇所に前記挟持部材が装着され且つ前記押圧板は前記架台部の長手方向に沿って相互に対向配置されてなる固定架台と、建築構造物とからなり、前記固定架台の挟持部材の押圧板にて前記建築構造物の対向する両側壁面を挟持固着し、前記固定架台上に前記取付ベースを載置してなる太陽電池モジュール付建築用板の取付方法としたことにより、上記課題を解決した。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、取付ベースには、接合テープ部が装着されているので、該接合テープ部を介して建築構造物の屋根,外壁のそれぞれの箇所に取付ベースを簡易且つ迅速に接合することができる。さらに、前記取付ベースには、幅方向両側に被嵌合部が形成され、前記太陽電池モジュール付き建築用板には、幅方向両側に嵌合部が形成されているので、前記嵌合部と被嵌合部とを嵌合させるのみで前記取付ベースに太陽電池モジュール付き建築用板を簡単に装着することができる。
【0015】
このように、前記取付ベースには接合テープ部が装着されているので、建築構造物の屋根,外壁には一切、ビス,ネジ等の固着具の貫通孔が不要であり、開口部が新た形成されることがなく、雨水の浸入等を防止できる。また、施工において取付ベースが接合テープ部によって建築構造物に接合されるので特殊な工具等を全く必要としない。さらに、溶接手段も不要なので、建築構造物の屋根,外壁の一部が溶融することなく、溶融による孔が開くおそれも存在しない。次に、請求項2の発明によれば、前記取付ベースBは、前記被嵌合部を有する2本の外枠部が備えられ、該外枠部と略直交状となるように中枠が適宜の間隔をおいて配置されたことにより、極めて軽量化することが容易にできる。
【0016】
請求項3の発明によれば、固定架台が前記太陽電池モジュール付き建築用板と取付ベースと共に構成部材として加えられたものであり、該固定架台は、対向する押圧板同士が螺子軸によって、間隔を調整することができるので、建築構造物の対向する両外壁に挟持固定することができる。そして、建築構造物の屋根に他の設置物が配置されていたり、屋根構造が弱く、屋根に直接、構造物が設置不可能な場合に、前記固定架台は、挟持部の押圧板によって建築構造物の両外壁を挟持する構成によるものなので、建築構造物の屋根に重量的負担をかけず、また構造物同士の干渉を防ぐようにして太陽電池モジュール付き建築用板を良好に装着することができるものである。
【0017】
請求項4の発明によって、前記架台部は長手方向に沿って伸縮自在としたことによって、建築構造物の大きさに応じて、固定架台の大きさを変更させることで、建築構造物に容易に設置することができる。請求項5の発明によって、取付ベースは、挟持部材が装着されたことにより、前記接合テープ部による固定が不可能な建築構造物の屋根等に対しては、その両外壁を挟持部材にて挟持固定することにより装着することができるものである。
【0018】
請求項6の発明によって、取付ベースには、接合テープ部が装着され、該接合テープ部を介して建築構造物の屋根,外壁のそれぞれの箇所に取付ベースを簡易且つ迅速に接合することができる。しかも取付ベースを所定位置に正確に設置することが容易にできる。さらに、取付ベースを先に設置してから太陽電池モジュール付き建築用板を配置するので、電気配線等が行い易いという利点もある。
【0019】
請求項7の発明によって、取付ベースに太陽電池モジュール付き建築用板を嵌合固定して、一体化したものを建築構造物の屋根箇所に装着するので、前記取付ベースを建築構造物の屋根に配置するのみで、取付ベースと共に太陽電池モジュール付き建築用板の設置を完了することができる。請求項8の発明によって、建築構造物の屋根に障害になるような構造物が存在しているときに、太陽電池モジュール付き建築用板の設置が容易にできるものである。
【0020】
請求項9の発明によって、対向する押圧板の間隔を螺子軸によって、調整することができる固定架台を建築構造物の対向する両外壁に挟持固定し、建築構造物の屋根に設置し、前記固定架台に取付ベース及び太陽電池モジュール付き建築用板を設置するので、屋根構造が弱く、屋根に直接、構造物が設置不可能な場合においても簡易且つ迅速に建築構造物に太陽電池モジュール付き建築用板を設置することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明は、主に太陽電池モジュール付き建築用板A,取付ベースB,固定架台C及び建築構造物9から構成される(図1,図2及び図7等参照)。前記太陽電池モジュール付き建築用板Aは、略長方形状の主板1の幅方向両側に嵌合部2が形成され、前記主板1には太陽電池モジュール3が装着されている。太陽電池モジュール付き建築用板Aは、前記太陽電池モジュール3を除いて金属製である。
【0022】
前記主板1は、略平坦状に形成されたものである。前記嵌合部2は、図3(B)に示すように、嵌合側片21と嵌合端片22とからなり、前記主板1の幅方向の両外端から外方下向きに傾斜する嵌合側片21が形成され、該嵌合側片21の下端より内方側(主板1側)に向かって断面略円弧状に膨らむようにして形成された嵌合端片22が形成されている。また、前記太陽電池モジュール付き建築用板Aの裏面には、外壁や屋根への断熱効果を高めるために、断熱材を貼ることもある。また太陽電池モジュール付き建築用板Aと建築構造物9の中空層にて熱伝導が減少することにより、建築構造物9の内部への省エネと断熱の効果がある。
【0023】
前記太陽電池モジュール3は、図1(A),図2に示すように、ソーラーパネルとして薄板形状に形成された受光部31と電源接続部32とからなり、前記受光部31が前記主板1の表面側に装着されている。そして主板1の裏面側に前記太陽電池モジュール3の電源接続部32が設けられている〔図3(A)参照〕。前記太陽電池モジュール3は、アモルファス等の太陽電池モジュールである。
【0024】
取付ベースBは、図2及び図5に示すように、嵌合枠体4と接合テープ部5とから構成されている。前記嵌合枠体4は、図2,図4(A)等に示すように、2本の縦桟41,41と、2本の横桟42,42とからなり、さらに、縦桟41,41の間には、複数の補強桟43,43,…が前記縦桟41と直交配置されており、略梯子形状となっている。前記両縦桟41,41は、図4(C)及び(E)に示すように、断面略L字形状に形成され、被嵌合部44,44が一体形成されている。
【0025】
被嵌合部44は、図4(C)及び(E)に示すように、前記嵌合枠体4の外方に向かって水平片44aが形成され、該水平片44aの外端から傾斜片44bが形成されている。嵌合枠体4を構成する縦桟41,横桟42及び補強桟43の断面形状は、全て縦桟41と同一である。その取付ベースBの嵌合枠体4の裏面側には、接合テープ部5が装着されている。該接合テープ部5は、嵌合枠体4の縦桟41及び横桟42と裏面側に装着されている。また、必要に応じて前記補強桟43,43,…の裏面側に装着されてもよい。
【0026】
接合テープ部5は、両面テープが使用されており、該接合テープ部5の粘着力は、構造力学的に強力なものが使用される。該接合テープ部5は、比較的厚さの厚い材質が使用されるが、接合テープ部5の芯材52の両面に貼着面51が形成されている〔図4(C),(E)参照〕。その芯材52は、ゴム製のものが使用されることで、建築構造物9に設置したときに振動吸収の役目もなすことができる。
【0027】
固定架台Cは、図7(B)に示すように、略長方形状の架台本体6の幅方向且つ長手方向両側に挟持部材7が装着されている。前記架台本体6は、縦材61と横材62及び補強材63とから構成されている。前記縦材61は、幅方向に適宜の間隔をおいて配置され、両縦材61,61の間には、前記補強材63,63,…が適宜の間隔をおいて配置されている。前記両縦材61,61は、図10(A),(B)に示すように、長手方向に伸縮自在で、且つ適宜の長さにて固定自在な構造とする実施形態が存在する。
【0028】
具体的な構造としては、縦材61が、断面長方形又は正方形で中空に形成され、長手方向の適宜の箇所に2分割され,2つの縦単位材61a,61aとして構成される。そして、両縦単位材61a,61aの中空内部に挿入可能且つ摺動自在な摺動板61bが、両縦単位材61a,61aに挿入される〔図10(B)乃至(D)参照〕。さらに前記縦単位材61a,61aには、前記摺動板61bを固定するロックボルト61c,61c,…が装着されている。そして、図10(D),(E)に示すように、前記縦単位材61a,61aを近接,離間させて、架台本体6の長手方向の寸法を適宜に設定し、対向する挟持部材7の間隔を調整することができる。
【0029】
前記挟持部材7は、図8,図9(A),(B)に示すように、ブラケット71,螺子軸72,押圧板73及びロックナット74とから構成されたものである。また、該ロックナット74と(後述の)軸受部71bの間にスプリングワッシャーを入れる実施形態も存在する。前記ブラケット71は、脚片71aと,内螺子71cが形成された軸受部71bとから構成される。前記脚片71aは薄板形状をなしており、前記架台本体6の長手方向且つ幅方向の両端から下向きに略垂下状に形成され、前記脚片71aの下端に軸受部71bが形成されている。該軸受部71bは、図9(C)に示すように、断面円形の管状に形成されたもので、内周側に内螺子71cが形成されている〔図9(C)参照〕。
【0030】
前記螺子軸72は、外螺子72aが形成され、ブラケット71の内螺子71cと螺合し、前記軸受部71bを螺子軸72が軸方向に移動することができる〔図9(B)参照〕。前記螺子軸72の軸端には、押圧板73が装着されており、該押圧板73は、螺子軸72の軸周方向に回転自在となっている。前記押圧板73は、平面的に見て略正方形状に形成され、建築構造物9の外壁に当接し易い形状となっている〔図8(B),図9(C)参照〕。
【0031】
次に、本発明において、太陽電池モジュール付き建築用板Aを取付ベースBを介して建築構造物9に取り付ける方法について説明する。まず、方法の第1実施形態としては、図5に示すように、建築構造物9の表面(屋根91等)に前記取付ベースBの接合テープ部5を介して接合する〔図5(B)参照〕。次に、前記取付ベースBの被嵌合部44,44に、前記太陽電池モジュール付き建築用板Aの嵌合部2,2を嵌合する〔図5(C)参照〕。図5(D)は、太陽電池モジュール付き建築用板Aの嵌合部2と、取付ベースBの被嵌合部44とが嵌合した状態を示す拡大断面図である。
【0032】
すなわち、嵌合部2の嵌合側片21と嵌合端片22との屈曲部が、被嵌合部44の傾斜片44bの先端箇所に嵌合するものである。また、ビス等で固定する実施形態もある。この方法で施工すると、建築構造物9の屋根91に、まず取付ベースBのみを接合テープ部5を介して接合固定するので、正確な取付位置に設定し易い。また、太陽電池モジュール付き建築用板Aは、取付ベースBを屋根91に取り付けてから、取付ベースB上に載置嵌合するので、太陽電池モジュール3の電源接続部32の配線を比較的容易に行うことができる。
【0033】
次に、方法の第2実施形態としては、図6に示すように、前記取付ベースBの被嵌合部44,44に前記太陽電池モジュール付き建築用板Aの嵌合部2,2を嵌合してから、前記建築構造物9の表面(屋根91等)に前記取付ベースBの接合テープ部5を介して太陽電池モジュール付き建築用板Aを設置するものである。この第2実施形態の方法によって、取付ベースBに太陽電池モジュール付き建築用板Aを嵌合固定して一体化した状態で建築構造物9の屋根91に配置するので、特に工場で予め太陽電池モジュール付き建築用板Aと取付ベースBとを嵌合して組み合わせておくことにより、建築現場にて迅速に太陽電池モジュール付き建築用板Aを建築構造物9に取り付けることができる。
【0034】
方法の第3実施形態としては、図11に示すように、前記固定架台Cの挟持部材7の押圧板73にて前記建築構造物9の対向する両外壁面92,92を挟持固着し、前記固定架台Cを建築構造物9に配置する。このとき、屋根91上には予め複数個の緩衝材としての化成品のスペーサ8,8,…を設置しておく。また、シート状のゴム等の緩衝材を設置することもある〔図11(A)参照〕。そして、固定架台Cの架台本体6が前記スペーサ8上に配置され、架台本体6が撓んでも前記スペーサ8にて下方より支持される構成とするものである。各挟持部材7は、螺子軸72を回転させ、対向する押圧板73,73の間隔を拡げておく。
【0035】
対向する押圧板73,73によって、建築構造物9の対向する両外壁面92,92を挟持し、前記螺子軸72を再度締め付けて押圧板73,73にて強固に挟持する〔図11(B)参照〕。次に前記固定架台Cの架台本体6上に前記取付ベースBを接合テープ部5を介して載置接合する〔図11(D)参照〕。次に、前記取付ベースB上に太陽電池モジュール付き建築用板Aを嵌合装着するものである。このとき、予め取付ベースBに太陽電池モジュール付き建築用板Aを嵌合装着してから、前記取付ベースBを前記固定架台Cに載置固定してもよい。
【0036】
図12(A)は、挟持部材7が取付ベースBに直接装着された実施形態である。具体的には、前記嵌合枠体4の長手方向且つ幅方向両側に挟持部材7,7,…が装着され、前記取付ベースB上に太陽電池モジュール付き建築用板Aが装着されている〔図12(B)参照〕。この実施形態では、嵌合枠体4の裏面に接合テープ部5が装着されていない。そして、この実施形態の取付ベースBを使用して、太陽電池モジュール付き建築用板Aを建築構造物9に装着する方法の実施形態では、前記固定架台Cを使用した場合における挟持部材7の設置と略同様である。図12(C)は、上記実施形態における取り付けられた取付ベースBが挟持部材7,7,…を介して建築構造物9に装着された状態を示す略示図である。
【0037】
すなわち、対向する押圧板73,73によって、建築構造物9の対向する両外壁面92,92を挟持し、前記螺子軸72を締め付けて押圧板73,73にて強固に挟持する〔図11(B)参照〕。次に取付ベースB上に太陽電池モジュール付き建築用板Aを嵌合装着するものである。このとき、予め取付ベースBに太陽電池モジュール付き建築用板Aを嵌合装着してから、前記取付ベースBを建築構造物9に載置固定してもよい。本発明は、電源ボックス,街灯用電源,トイレの照明用電源,内部照明用電源及び空調用電源を保護する建築構造物9に使用される。図13(A)は、取付ベースBの長手方向を垂直にして建築構造物9の外壁面92に装着し、この取付ベースBに太陽電池モジュール付き建築用板Aを装着した状態の斜視図である。また、図13(B)は、取付ベースBの長手方向を水平にして建築構造物9の外壁面92に装着し、この取付ベースBに太陽電池モジュール付き建築用板Aを装着した状態の斜視図である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】(A)は本発明を建築構造物の屋根に装着した斜視図、(B)は本発明を建築構造物の屋根に装着した縦断正面図である。
【図2】本発明と建築構造物との分離した状態の斜視図である。
【図3】(A)は太陽電池モジュール付き建築用板の正面図、(B)は(A)のア部拡大図である。
【図4】(A)は取付ベースの平面図、(B)は取付ベースの縦断側面図、(C)は取付ベースの拡大縦断正面図、(D)は取付ベースの裏面図、(E)は被嵌合部箇所及びその近傍の拡大断面図である。
【図5】(A)乃至(C)は第1実施形態の取付方法を示す工程図、(D)は嵌合状態を示す拡大図である。
【図6】(A)乃至(C)は第2実施形態の取付方法を示す工程図である。
【図7】(A)は固定架台を介して取付ベース及び太陽電池モジュール付き建築用板を建築構造物に装着した状態の略示図、(B)は固定架台の斜視図、(C)は固定架台に取付ベースを配置固定した斜視図である。
【図8】(A)は固定架台を建築構造物に装着した状態の略示図、(B)は挟持部材の斜視図である。
【図9】(A)は挟持部材の側面図、(B)は挟持部材の縦断側面図、(C)は(B)のXa−Xa矢視断面図である。
【図10】(A)は伸縮機構を具備した固定架台の斜視図、(B)は(A)のイ部拡大図、(C)は(B)のXb−Xb矢視断面図、(D)は(B)のXc−Xc矢視断面図、(E)は固定架台を建築構造物に装着した略示図である。
【図11】(A)乃至(D)は第3実施形態の取付方法を示す工程図である。
【図12】(A)は挟持部材を装着した取付ベースの斜視図、(B)は取付ベースに太陽電池モジュール付き建築用板を装着した斜視図、(C)は太陽電池モジュール付き建築用板を取付ベースを介して建築構造物に装着した略示図である。
【図13】(A)は取付ベースと太陽電池モジュール付き建築用板の長手方向を垂直にして建築構造物の外壁に装着した斜視図、(B)は取付ベースと太陽電池モジュール付き建築用板の長手方向を水平にして建築構造物の外壁に装着した斜視図である。
【符号の説明】
【0039】
A…太陽電池モジュール付き建築用板、2…嵌合部、3…太陽電池モジュール、
B…取付ベース、4…嵌合枠体、41…縦桟、42…横桟、43…補強桟、
44…被嵌合部、5…接合テープ部、C…固定架台、6…架台本体、7…挟持部材、
71…ブラケット、72…螺子軸、73…押圧板、9…建築構造物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、長方形状の嵌合枠体の幅方向両側に被嵌合部が形成され,下面側に接合テープ部が装着された取付ベースとからなり、前記建築用板の嵌合部は前記取付ベースの被嵌合部に嵌合されてなることを特徴とする太陽電池モジュール付建築用板の取付装置。
【請求項2】
請求項1において、前記取付ベースの嵌合枠体は、2本の縦桟と横桟とからなり、前記縦桟の間には補強桟が配置されてなることを特徴とする太陽電池モジュール付建築用板の取付装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、長方形状の架台本体と、内螺子部が形成されたブラケットに螺子軸が螺合され且つ該螺子軸の軸端に押圧板が装着された挟持部材とからなり、且つ前記架台本体の長手方向且つ幅方向の両側箇所に前記挟持部材が装着されると共に、前記押圧板は前記架台本体の長手方向に沿って対向配置されてなる固定架台が具備され、該固定架台に前記取付ベースが載置されてなることを特徴とする太陽電池モジュール付建築用板の取付装置。
【請求項4】
請求項3において、前記架台本体は長手方向に沿って伸縮自在としてなることを特徴とする太陽電池モジュール付建築用板の取付装置。
【請求項5】
主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、長方形状の嵌合枠体の幅方向両側に被嵌合部が形成され且つ内螺子部が形成されたブラケットに外螺子部を有する螺子軸が螺合され且つ該螺子軸の軸端に押圧板が装着された挟持部材が、前記嵌合枠体の長手方向且つ幅方向両側箇所に装着されると共に前記押圧板は前記嵌合枠体の長手方向に沿って相互に対向配置された取付ベースとからなり、前記建築用板の嵌合部は前記取付ベースの被嵌合部に嵌合されてなることを特徴とする太陽電池モジュール付建築用板の取付装置。
【請求項6】
主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、幅方向両側に被嵌合部が形成されると共に下面側には接合テープ部が装着された取付ベースと、建築構造物とからなり、該建築構造物表面に前記取付ベースの接合テープ部を介して接合し、前記取付ベースの被嵌合部に前記建築用板の嵌合部を嵌合してなることを特徴とする太陽電池モジュール付建築用板の取付方法。
【請求項7】
主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、幅方向両側に被嵌合部が形成されると共に下面側には接合テープ部が装着された取付ベースと、建築構造物とからなり、前記取付ベースの被嵌合部に前記建築用板の嵌合部を嵌合し、前記建築構造物表面に前記取付ベースの接合テープ部を介して接合してなることを特徴とする太陽電池モジュール付建築用板の取付方法。
【請求項8】
主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、長方形状の嵌合枠体の幅方向両側に被嵌合部が形成され且つ内螺子部が形成されたブラケットに外螺子部を有する螺子軸が螺合され且つ該螺子軸の軸端に押圧板が装着された挟持部材が、前記嵌合枠体の長手方向且つ幅方向両側箇所に装着されると共に前記押圧板は前記嵌合枠体の長手方向に沿って相互に対向配置された取付ベースとからなり、前記挟持部材の押圧板にて前記建築構造物の対向する両側壁面を挟持固着し、前記取付ベースを載置してなることを特徴とする太陽電池モジュール付建築用板の取付方法。
【請求項9】
主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、幅方向両側に被嵌合部が形成されると共に下面側には接合テープ部が装着された取付ベースと、長方形状の架台本体と,内螺子部が形成されたブラケットに外螺子部を有する螺子軸が螺合され且つ該螺子軸の軸端に押圧板が装着された挟持部材とからなり前記架台部の長手方向且つ幅方向の両側箇所に前記挟持部材が装着され且つ前記押圧板は前記架台部の長手方向に沿って相互に対向配置されてなる固定架台と、建築構造物とからなり、前記固定架台の挟持部材の押圧板にて前記建築構造物の対向する両側壁面を挟持固着し、前記固定架台上に前記取付ベースを載置してなることを特徴とする太陽電池モジュール付建築用板の取付方法。
【請求項1】
主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、長方形状の嵌合枠体の幅方向両側に被嵌合部が形成され,下面側に接合テープ部が装着された取付ベースとからなり、前記建築用板の嵌合部は前記取付ベースの被嵌合部に嵌合されてなることを特徴とする太陽電池モジュール付建築用板の取付装置。
【請求項2】
請求項1において、前記取付ベースの嵌合枠体は、2本の縦桟と横桟とからなり、前記縦桟の間には補強桟が配置されてなることを特徴とする太陽電池モジュール付建築用板の取付装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、長方形状の架台本体と、内螺子部が形成されたブラケットに螺子軸が螺合され且つ該螺子軸の軸端に押圧板が装着された挟持部材とからなり、且つ前記架台本体の長手方向且つ幅方向の両側箇所に前記挟持部材が装着されると共に、前記押圧板は前記架台本体の長手方向に沿って対向配置されてなる固定架台が具備され、該固定架台に前記取付ベースが載置されてなることを特徴とする太陽電池モジュール付建築用板の取付装置。
【請求項4】
請求項3において、前記架台本体は長手方向に沿って伸縮自在としてなることを特徴とする太陽電池モジュール付建築用板の取付装置。
【請求項5】
主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、長方形状の嵌合枠体の幅方向両側に被嵌合部が形成され且つ内螺子部が形成されたブラケットに外螺子部を有する螺子軸が螺合され且つ該螺子軸の軸端に押圧板が装着された挟持部材が、前記嵌合枠体の長手方向且つ幅方向両側箇所に装着されると共に前記押圧板は前記嵌合枠体の長手方向に沿って相互に対向配置された取付ベースとからなり、前記建築用板の嵌合部は前記取付ベースの被嵌合部に嵌合されてなることを特徴とする太陽電池モジュール付建築用板の取付装置。
【請求項6】
主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、幅方向両側に被嵌合部が形成されると共に下面側には接合テープ部が装着された取付ベースと、建築構造物とからなり、該建築構造物表面に前記取付ベースの接合テープ部を介して接合し、前記取付ベースの被嵌合部に前記建築用板の嵌合部を嵌合してなることを特徴とする太陽電池モジュール付建築用板の取付方法。
【請求項7】
主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、幅方向両側に被嵌合部が形成されると共に下面側には接合テープ部が装着された取付ベースと、建築構造物とからなり、前記取付ベースの被嵌合部に前記建築用板の嵌合部を嵌合し、前記建築構造物表面に前記取付ベースの接合テープ部を介して接合してなることを特徴とする太陽電池モジュール付建築用板の取付方法。
【請求項8】
主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、長方形状の嵌合枠体の幅方向両側に被嵌合部が形成され且つ内螺子部が形成されたブラケットに外螺子部を有する螺子軸が螺合され且つ該螺子軸の軸端に押圧板が装着された挟持部材が、前記嵌合枠体の長手方向且つ幅方向両側箇所に装着されると共に前記押圧板は前記嵌合枠体の長手方向に沿って相互に対向配置された取付ベースとからなり、前記挟持部材の押圧板にて前記建築構造物の対向する両側壁面を挟持固着し、前記取付ベースを載置してなることを特徴とする太陽電池モジュール付建築用板の取付方法。
【請求項9】
主板の幅方向両側に嵌合部が形成され,前記主板には太陽電池モジュールが装着された太陽電池モジュール付き建築用板と、幅方向両側に被嵌合部が形成されると共に下面側には接合テープ部が装着された取付ベースと、長方形状の架台本体と,内螺子部が形成されたブラケットに外螺子部を有する螺子軸が螺合され且つ該螺子軸の軸端に押圧板が装着された挟持部材とからなり前記架台部の長手方向且つ幅方向の両側箇所に前記挟持部材が装着され且つ前記押圧板は前記架台部の長手方向に沿って相互に対向配置されてなる固定架台と、建築構造物とからなり、前記固定架台の挟持部材の押圧板にて前記建築構造物の対向する両側壁面を挟持固着し、前記固定架台上に前記取付ベースを載置してなることを特徴とする太陽電池モジュール付建築用板の取付方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2009−275368(P2009−275368A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−125249(P2008−125249)
【出願日】平成20年5月12日(2008.5.12)
【出願人】(593063161)株式会社NTTファシリティーズ (475)
【出願人】(000175973)三晃金属工業株式会社 (85)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月12日(2008.5.12)
【出願人】(593063161)株式会社NTTファシリティーズ (475)
【出願人】(000175973)三晃金属工業株式会社 (85)
【Fターム(参考)】
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