説明

家電機器アダプタ

【課題】 不正なソフトウェアがサーバに格納されていた場合、家電機器アダプタにダウンロードされ、機器の誤動作および故障を招く可能性があった。
【解決手段】 家電機器1に接続する機器インタフェース部21と、ネットワーク3に接続するネットワークインタフェース部22と、機器インタフェース部21とネットワークインタフェース部22とに接続し、各インタフェース部21,22からのデータを処理する機器アダプタ制御部24と、外部からダウンロードしたダウンロードソフトウェアに含まれる認証用の家電機器情報と、家電機器から取得した家電機器情報とを比較して、ダウンロードソフトウェアが適正なソフトウェアか判定するダウンロード制御部25とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホームネットワークシステムにおいて、家庭内の家電機器をネットワークに接続する家電機器アダプタに係わり、特に家電機器アダプタ内で動作するソフトウェアを外部からダウンロードした場合の、ソフトウェアの安全性に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のホームネットワークシステムは、機器情報を記憶する記憶部とデータ入出力端子とを有する家電機器と、ネットワークと前記家電機器のデータ入出力端子との間に接続されたアダプタと、前記ネットワークからアダプタを介して前記家電機器にデータを送信するサーバとを備え、前記アダプタは、前記家電機器のデータ入出力端子に接続後、前記記憶部から機器情報を取得するとともに、取得した前記機器情報に基づいて前記家電機器に対応するソフトウェアを前記サーバから取得することにより、接続する家電機器に適した機器制御用のソフトウェアをアダプタにダウンロードすることが可能である(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−2229266号公報(第18頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の家電機器アダプタは以上のように構成されており、以下のような課題を有していた。
【0005】
ダウンロードしたソフトウェアが適正なものかを確認する手段が特に設けられていないため、不正なソフトウェアがサーバに格納されていた場合、家電機器アダプタにダウンロードされ、機器の誤動作および故障を招く可能性がある。また、ネットワークに対して不必要に通信トラフィックを発生させたり、他の通信を妨害するようなデータを送信する可能性がある。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、家電機器アダプタ上で動作する外部からダウンロードしたソフトウェアが適正なものであるかを判断し、不正なソフトウェアを起動させず、適正なソフトウェアのみ起動させることによって、ダウンロードソフトウェアによる機器の誤動作および故障を防ぎ、安心して使用できる家電機器アダプタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の家電機器アダプタは、家電機器に接続する機器インタフェース部と、ネットワークに接続するネットワークインタフェース部と、機器インタフェース部とネットワークインタフェース部とに接続し、各インタフェース部からのデータを処理する機器アダプタ制御部と、外部からダウンロードしたダウンロードソフトウェアに含まれる認証用の家電機器情報と、家電機器から取得した家電機器情報とを比較して、ダウンロードソフトウェアが適正なソフトウェアか判定するダウンロード制御部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の家電機器アダプタは、アダプタ装置として起動する前に、家電機器アダプタの外部からダウンロードしたソフトウェアが適正かどうかを判断するため、不正なソフトウェアを動作させることを防ぎ、それに伴う機器の誤動作や故障、ネットワークの通信障害などの発生を防止するという効果がある。
また、家電機器アダプタに赤外線通信部を設け、機器の操作情報と比較することにより、家電機器アダプタ動作時の動作チェックを行うことも可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明に係る家電機器アダプタの好適な実施の形態について添付図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る家電機器アダプタを含めたホームネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
同図において、1はエアコンや冷蔵庫などの家電機器であり、家電機器1には、修正不可の家電機器情報(例えば、製造メーカ名、機種名、型名、機器のシリアル番号)が例えばROM(Read-Only Memory)などに記憶されている。2は家電機器アダプタであり、UART等で実現されるインタフェース5を介して家電機器1と接続されている。また、家電機器アダプタ2は、有線あるいは無線のホームネットワーク3を介してホームコントローラ4と接続されている。
【0010】
次に、家電機器アダプタ2の構成について説明する。21は家電機器1と接続する機器インタフェース部、22はホームネットワーク3を介してネットワーク上のホームコントローラ4や他機器と接続するネットワークインタフェース部である。24は機器インタフェース部21とネットワークインタフェース部22間のデータ処理および相互データ変換処理を行う機器アダプタ制御部であり、接続される家電機器1に関わらず共通の処理を行う基本制御ソフトウェア24aと、接続される家電機器1により異なった処理を行う機器個別制御ソフトウェア24bとから構成されている。
【0011】
なお、基本制御ソフトウェア24aには、例えばネットワークインタフェース制御プログラムや起動処理プログラムなどがある。また、機器個別制御ソフトウェア24bには、例えば機器インタフェース制御プログラムや相互データ変換テーブルなどがある。
【0012】
25はダウンロード制御部であり、家電機器アダプタ2の外部から機器アダプタ制御部24の機器個別制御ソフトウェア24bを含むダウンロードソフトウェアをダウンロードするダウンロード手段25aと、機器インタフェース部21を介して家電機器1から家電機器情報を取得する機器情報取得手段25bと、ダウンロードしたソフトウェアが家電機器1に適正なソフトウェアかを判断するダウンロードソフトウェア判定手段25cとから構成されている。
【0013】
次に、家電機器1から機器個別制御ソフトウェア24bをダウンロードする場合を例に、家電機器アダプタ2が機器個別制御ソフトウェア24bをダウンロードしてから起動するまでの動作について説明する。
図2は、実施の形態1に係る家電機器アダプタ2と家電機器1との通信シーケンス図であり、図3は、ダウンロード制御部25の動作を表すフローチャートである。
【0014】
まず、家電機器アダプタ2のダウンロード制御部25は、接続されている家電機器1の情報を取得するために、機器情報取得要求S1を、機器インタフェース部21を介して送信する。家電機器1は、自機器に内蔵された修正不可の家電機器情報(製造メーカ名、機種名、型名、機器のシリアル番号)の中からメーカ名および機種名を取り出して、機器情報取得応答S2として家電機器アダプタ2に送信する。ダウンロード制御部25は、家電機器1用の機器個別制御ソフトウェア24bを家電機器アダプタ2内に保持していない場合には、家電機器1に対して機器個別制御ソフトウェア24bを取得するためのダウンロード要求S3の電文を送信する。
【0015】
ダウンロード要求S3を受信した家電機器1は、図4に示すような、機器個別制御ソフトウェアと家電機器情報(例えば、製造メーカ名、機種名、型名、機器のシリアル番号)から構成されるダウンロードソフトウェアをダウンロード応答S4として、家電機器アダプタ2に送信する。
【0016】
ダウンロード制御部25は、受信したダウンロード応答S4の電文より、機器個別制御ソフトウェア24bと家電機器情報とを取り出す(S11)。機器情報取得手段25bにより家電機器1の製造メーカ名、機種名、型名、機器のシリアル番号を確認する機器情報確認要求S5を家電機器1に送信する(S12)。家電機器1は、自機器に内蔵された修正不可の家電機器情報(製造メーカ名、機種名、型名、機器のシリアル番号)を取り出して、機器情報確認応答S6として、家電機器アダプタ2に送信する。
【0017】
次に、機器情報確認応答S6を受信した家電機器アダプタ2は、ダウンロードソフトウェア判定手段25cにおいて、ダウンロードソフトウェアから取得した家電機器情報と、機器情報確認応答S6に含まれる家電機器情報とが一致するかをチェックする(S13)。家電機器情報が一致した場合には、ダウンロード制御部25は機器アダプタ制御部24に対して、家電機器アダプタの起動を許可し、機器アダプタ制御部24の基本制御ソフトウェア24aの起動処理プログラムにより家電機器アダプタ2として動作を開始する。
【0018】
また、ステップS13において、機器情報が一致しなかった場合には、ダウンロード制御部25はダウンロードソフトウェアを破棄する(S15)。ダウンロードデータを破棄する場合には、家電機器アダプタ2は、ネットワークインタフェース部22を介してホームコントローラ4などにダウンロードソフトウェアを破棄したことを知らせるメッセージを送信することにより通知してもよく、あるいは、家電機器アダプタ2にLEDなどの表示装置を装備していた場合には、LEDを点灯することによりダウンロードソフトウェアの破棄を通知してもよい。
【0019】
家電機器1に 内蔵された修正不可の家電機器情報(製造メーカ名、機種名、型名、機器のシリアル番号)は、外部からの不正なソフトウェアなどによって書き換えられるおそれのない、信頼性が極めて高い情報である。そこで、この家電機器情報と、ダウンロードソフトウェアに包含された家電機器情報との同一性をダウンロード制御部25で判断することにより、ダウンロードソフトウェアが適正なものか否かを確実に判定することができる。
【0020】
このため、製品のミスにより、家電機器1に誤って別のダウンロードソフトウェアが入ってしまった場合や、ホームネットワーク3を介して不正なソフトウェアをダウンロードしてしまった場合であっても、ダウンロード制御部25の動作により、誤ったソフトウェアや不正なソフトウェアは確実に破棄される。その結果、誤ったソフトウェアや不正なソフトウェアの実行を未然に防止することができ、家電機器アダプタ2の安全性が向上する。
【0021】
なお、本実施の形態では、ダウンロードソフトウェアは、図4に示すような構成であったが、ダウントロードソフトウェアは、図5に示すように、機器個別制御プログラム、家電機器情報および機器のプロパティリスト(動作状態(ON/OFF)、温度設定などの操作監視対象となる機器の属性リスト、…)から構成されていても良い。この場合、ダウンロード制御部25のダウンロードソフトウェア判定手段25cは、機器アダプタ制御部24の機器個別制御ソフトウェア24bに含まれる機器インタフェース制御プログラムを利用して、前記機器のプロパティリストに従い、各プロパティに対する設定操作を行い、家電機器1から機器インタフェース部21を介して受信した操作応答データと比較することによって、ダウンロードソフトウェアの正当性を判定することが可能である。
【0022】
この場合、機器に適したソフトウェアであることを確認するのに加え、ソフトウェアの動作確認まで行えるため、ユーザが改めて動作確認を実施する手間が省けるとともに、家電機器アダプタ2の動作の信頼性を高めることが可能である。
【0023】
また、本実施の形態では、家電機器1から機器個別制御ソフトウェア24bをダウンロードする場合について説明したが、機器個別制御ソフトウェア24bはホームネットワーク3に接続されているホームコントローラ4やその他の機器からネットワークインタフェース部22を介してダウンロードしても良い。
【0024】
また、家電機器アダプタ2は図6に示すように、機器インタフェース部21とネットワークインタフェース部22に加え、汎用インタフェース部23を設けることにより、PCから汎用インタフェース部を介して直接ダウンロードするような構成としても良い。
【0025】
この場合にも、ダウンロード制御部25での判定処理により、適正なソフトウェアのみの実行が許可されるので、誤ったソフトウェアや不正なソフトウェアが実行されることを確実に防ぐことができ、家電機器アダプタ2の安全性が向上する。
【0026】
実施の形態2.
実施の形態2では、家電機器アダプタ2に赤外線受光部26を設け、赤外線リモコン7からの信号を受信可能とした家電機器アダプタ2について説明する。
【0027】
図7は、実施の形態2に係る家電機器アダプタ2を含めたホームネットワークシステムの構成を示すブロック図である。同図において、実施の形態1と同一部分には同じ符号を付し、説明を省略する。
【0028】
本実施の形態では、実施の形態1の家電機器アダプタ2に加え、赤外線受光部26および赤外線受光部26から受信した赤外線リモコンからの操作データと、前記機器インタフェース部21を介して受信した赤外線リモコン7からの操作に対する家電機器の操作結果データとを比較する操作データチェック部27を有する。また、ダウンロード制御部25は、家電機器アダプタ2の外部から機器アダプタ制御部24の機器個別制御ソフトウェア24bを含むダウンロードソフトウェアをダウンロードするダウンロード手段25aのみを有する。
【0029】
本実施の形態では、家電機器1からダウンロードしたダウンロードソフトウェアには、機器個別制御ソフトウェア24bのみが含まれる。ダウンロード制御部25はダウンロードが完了すると、機器アダプタ制御部24に対して、家電機器アダプタ2の起動を許可し、機器アダプタ制御部24の基本制御ソフトウェア24aの起動処理プログラムにより家電機器アダプタ2として動作を開始する。
【0030】
そして、家電機器1の赤外線リモコン7から家電機器1に対して、例えば、“電源ON"という操作データが送信されると、家電機器1の赤外線受光部(図示せず)と家電機器アダプタ2内の赤外線受光部26とで同時に操作データを受信する。家電機器1では、受信した操作データに基づいて自機器の電源を投入すると共に、機器の電源がON状態になったことを、インタフェース5を介して家電機器アダプタ2に送信する。また、家電機器アダプタ2では、受信した操作データに基づいて、操作データチェック部27にて操作データを解読する。
【0031】
家電機器アダプタ2は、機器アダプタ制御部24の機器個別制御ソフトウェア24bに含まれる機器インタフェース制御プログラムにおいて、機器インタフェース部21から受信した操作結果データを処理し、操作データチェック部27に渡す。操作データチェック部27では、赤外線リモコン7による操作データと前記操作結果データとを比較することにより、機器個別制御ソフトウェア24bが正しく実行されているか否かをチェックする。
【0032】
すなわち、このチェックでは、家電機器1における動作は常に正常であることを前提としているため、家電機器1から機器アダプタ制御部24に伝送される操作結果データは正確なデータである。また、赤外線受光部26で受信した操作データも正確なデータである。従って、機器個別制御ソフトウェア24bに含まれる機器インタフェース制御プログラムが正常に実行されれば、操作結果データは正しく処理されるため、処理後の操作結果データは、赤外線受光部26で受信した操作データに対応したデータとなる。
【0033】
これに対し、機器インタフェース制御プログラムが正常に実行されない場合は、操作結果データは正しく処理できず、処理後の操作結果データと、赤外線受光部26で受信した操作データとは相違する。このため、操作データチェック部27で操作結果データと操作データを比較することにより、機器インタフェース制御プログラムが正常に動作可能か否かを、容易に判定することができる。
【0034】
以上の動作によって、ダウンロードソフトウェアに認証用の特別なデータを付加しなくても、家電機器アダプタ2の機器個別制御ソフトウェアが正常に動作しているか否かのチェックを行うことが可能である。例えば家電機器アダプタ2に動作チェックモードを設け、起動直後のみ上記に示す動作チェックを行ってもよい。
【0035】
また、本実施の形態では、家電機器1から機器個別制御ソフトウェア24bをダウンロードする場合について説明したが、機器個別制御ソフトウェア24bは、ホームネットワーク3に接続されているホームコントローラ4やその他の機器からネットワークインタフェース部22を介してダウンロードしても良し、汎用インタフェース部23を介してPC6からダウンロードしても良い。
【0036】
実施の形態3.
図8は、実施の形態3に係る家電機器アダプタ2を含めたホームネットワークシステムの構成を示すブロック図である。同図において、実施の形態1と同一のものは同じ符号を付し、説明を省略する。
【0037】
本実施の形態のホームネットワークシステムでは、実施の形態1で示されるシステム構成に加え、ホームネットワーク3に認証サーバ8が接続されている。この認証サーバ8は、ホームコントローラ4やPCなどで実現される。
【0038】
また、図10は、実施の形態3に係る家電機器アダプタと家電機器と認証サーバの通信シーケンス図である。同図において実施の形態1と同一のものは同じ符号を付し、説明を省略する。
【0039】
本実施の形態では、家電機器アダプタ2が取得するダウンロードソフトウェアS4は、図9に示すように機器個別制御ソフトウェアと認証コードから構成されている。前記認証コードは正規の機器個別制御ソフトウェアIDとソフトウェア作成者IDとから唯一に生成されるコードであり、ダウンロードソフトウェア生成時にダウンロードソフトウェア開発環境にて生成されるものである。
【0040】
前記ダウンロードソフトウェアを受信したダウンロード制御部25のダウンロードソフトウェア認証手段25cは、ダウンロードソフトウェアに含まれる機器個別制御ソフトウェアIDと認証コードを含めた認証要求S7を認証サーバ8にネットワークインタフェース部22を介して送信する。
【0041】
認証コードを受信した認証サーバ8のソフトウェア認証部81は、機器個別制御ソフトウェアIDとソフトウェア作成者IDの対応をソフトウェア認証テーブルとして保持している。また、ソフトウェア認証部81は、認証コードと機器個別制御ソフトウェアIDとからソフトウェア作成者IDを抽出する。すなわち、認証コードは、機器個別制御ソフトウェアIDとソフトウェア作成者IDとから唯一に生成されているので、認証コードと機器個別制御ソフトウェアIDとがあれば、これらに基づいて、ソフトウェア作成者IDを抽出することが可能である。
【0042】
ソフトウェア認証部81では、抽出したソフトウェア作成者IDに基づいて、ソフトウェア認証テーブルを検索し、対応するソフトウェアIDを取得する。そして、ソフトウェア認証部81は、認証サーバが受信した機器個別制御ソフトウェアIDと、ソフトウェア認証テーブルの検索結果から得られたソフトウェアIDとが一致していれば「認証OK」とし、一致していなければ「認証NG」とする。ソフトウェア認証部81は、得られた認証結果をネットワーク通信部82を介して家電機器アダプタ2に送信する(S8)。
【0043】
「認証OK」の認証結果を受信した家電機器アダプタ2のダウンロード制御部25は、機器アダプタ制御部24に対して、家電機器アダプタ2の起動を許可し、機器アダプタ制御部24の基本制御ソフトウェア24aの起動処理プログラムにより、家電機器アダプタ2として動作を開始する。
また、「認証NG」の認証結果を受信した家電機器アダプタ2のダウンロード制御部25は、ダウンロードソフトウェアを破棄する。
【0044】
以上の動作により、予め認められた認証コードを有している正規のソフトウェアのみが機器アダプタとして実行されるので、製品のミスにより、家電機器1に誤って別のダウンロードソフトウェアが入ってしまった場合や、ホームネットワーク3を介して不正なソフトウェアをダウンロードしてしまった場合であっても、ダウンロード制御部25の動作により、誤ったソフトウェアや不正なソフトウェアは確実に破棄される。その結果、誤ったソフトウェアや不正なソフトウェアの実行を未然に防止することができ、家電機器アダプタ2の安全性が向上する。
【0045】
また、本実施の形態では、家電機器1から機器個別制御ソフトウェア24bをダウンロードする場合について説明したが、機器個別制御ソフトウェア24bはホームネットワーク3に接続されているホームコントローラ4やその他の機器からネットワークインタフェース部22を介してダウンロードしても良し、汎用インタフェース部23を介してPC6からダウンロードしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】実施の形態1に係る家電機器アダプタを含めたホームネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1に係る家電機器アダプタと家電機器との通信シーケンス図である。
【図3】実施の形態1に係る家電機器アダプタのダウンロード制御部の動作を表すフローチャートである。
【図4】ダウンロードソフトウェアの構成を示す図である。
【図5】ダウンロードソフトウェアの構成を示す図である。
【図6】実施の形態1に係る家電機器アダプタを含めたホームネットワークシステムの他の構成を示すブロック図である。
【図7】実施の形態2に係る家電機器アダプタを含めたホームネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
【図8】実施の形態3に係る家電機器アダプタを含めたホームネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
【図9】ダウンロードソフトウェアの構成を示す図である。
【図10】実施の形態3に係る家電機器アダプタと家電機器と認証サーバとの通信シーケンス図である。
【符号の説明】
【0047】
1…家電機器、2…家電機器アダプタ、3…ホームネットワーク、4…ホームコントローラ、5…インタフェース、6…PC、7…赤外線リモコン、8…認証サーバ、21…機器インタフェース部、22…ネットワークインタフェース部、23…汎用インタフェース部、24…機器アダプタ制御部、24a…基本制御ソフトウェア、24b…機器個別制御ソフトウェア、25…ダウンロード制御部、25a…ダウンロード手段、25b…機器情報取得手段、25c…ダウンロードソフトウェア判定手段、26…赤外線受光部、27…操作データチェック部、81…ソフトウェア認証部、82…ネットワーク通信部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
家電機器に接続する機器インタフェース部と、
ネットワークに接続するネットワークインタフェース部と、
前記機器インタフェース部と前記ネットワークインタフェース部とに接続し、各インタフェース部からのデータを処理する機器アダプタ制御部と、
外部からダウンロードしたダウンロードソフトウェアに含まれる認証用の家電機器情報と、前記家電機器から取得した家電機器情報とを比較して、前記ダウンロードソフトウェアが適正なソフトウェアか判定するダウンロード制御部とを備えることを特徴とする家電機器アダプタ。
【請求項2】
前記家電機器から取得した家電機器情報は、前記家電機器に内蔵された修正不可の情報であることを特徴とする請求項1記載の家電機器アダプタ。
【請求項3】
前記ダウンロード制御部は、
前記機器インタフェース部とネットワークインタフェース部とのいずれかを介して、アダプタ本体で動作するアダプタ制御ソフトウェアと家電機器情報とを含むダウンロードソフトウェアをダウンロードするダウンロード手段と、
前記家電機器から家電機器情報を取得する機器情報取得手段と、
ダウンロード完了後にダウンロードソフトウェアに含まれる家電機器情報と機器情報取得手段により取得した家電機器情報とを比較し、適正なソフトウェアかを判断するダウンロードソフトウェア判定手段とを備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載の家電機器アダプタ。
【請求項4】
パソコンやワークステーションと接続する汎用インタフェース部を更に備え、
前記ダウンロード手段は、前記機器インタフェース部とネットワークインタフェース部と前記汎用インタフェース部とのいずれかを介して、アダプタ本体で動作するアダプタ制御ソフトウェアと家電機器情報を含むダウンロードソフトウェアをダウンロードすることを特徴とする請求項3記載の家電機器アダプタ。
【請求項5】
家電機器に接続する機器インタフェース部と、
ネットワークに接続するネットワークインタフェース部と、
赤外線信号を受信する赤外線受光部と、
前記機器インタフェース部と前記ネットワークインタフェース部とに接続し、各インタフェース部からのデータを処理する機器アダプタ制御部と、
前記機器インタフェース部と前記ネットワークインタフェース部とのいずれかを介して、アダプタ本体で動作するアダプタ制御ソフトウェアをダウンロードするダウンロード制御部と、
前記赤外線受光部で受信した前記家電機器の赤外線リモコンからの操作データと、前記機器インタフェース部を介して受信した赤外線リモコンによる家電機器の操作結果データとを比較する操作データチェック部とを備えることを特徴とする家電機器アダプタ。
【請求項6】
家電機器を一端に接続すると共に、ホームネットワークを他端に接続する家電機器アダプタと、前記ホームネットワークに接続する認証サーバとを備え、
前記家電機器アダプタは、ソフトウェアIDおよびソフトウェア作成者IDを元に生成された認証コードと、ソフトウェアIDとを、前記ホームネットワークからダウンロードしたダウンロードソフトウェアの中から取り出して、前記認証サーバへ送信するダウンロードプログラム認証手段を有し、
前記認証サーバは、ソフトウェアIDとソフトウェア作成者IDを対応付けたソフトウェア認証テーブルと、
前記家電機器アダプタから受信した認証コードおよびソフトウェアIDからソフトウェア作成者IDを抽出し、前記ソフトウェア認証テーブルから検索されたソフトウェア作成者IDと比較することによりダウンロードソフトウェアを認証するソフトウェア認証部とを有し、
前記家電機器アダプタは、前記認証サーバより受信した認証結果に基づいて、家電機器アダプタを起動させることを特徴とするホームネットワークシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−127021(P2006−127021A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−312308(P2004−312308)
【出願日】平成16年10月27日(2004.10.27)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】