説明

導光型装飾樹脂成型品およびその製造方法

【課題】 製品の外観上を美しく保ち、かつ、内部に配置された光源からの意図しない光の漏洩を防止することができる導光型装飾樹脂成型品およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 導光型装飾樹脂成型品1は、1次側樹脂層として透光性を有する板状に形成された透光性樹脂層4と、2次側樹脂層としてその透光性樹脂層4の裏面側に一体的に形成され、光が透光性樹脂層4の裏面側へ漏洩することを防止する不透光性を有する不透光性樹脂層5と、透光性樹脂の外面を、光を漏洩させる領域を除いて被覆するように形成されて装飾意匠面を構成し、その光を漏洩させる領域以外の領域からの光の漏洩を防止する不透光性のものとされ、かつ先端部6が不透光性樹脂層5の側へ回り込むように位置する不透光性のシート材3と、を備える。不透光性のシート材3は、その先端部6が不透光性樹脂層5とオーバーラップする形態で、その不透光性樹脂層5と共に透光性樹脂層4を外側から囲い込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、射出成形による導光型装飾樹脂成型品およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複層の樹脂層から成形される家電製品の表示部・操作パネル部等は、表面が意匠面として、所定の領域に文字や模様印刷されたフィルム状のシート材で覆われおり、そのシート材の裏面側に配置された光源からの光を、シート材の所定の領域へ透過・導光可能とされている。これにより、シート材の文字や模様があたかも光っているかのように視認できる。これは、特許文献1のように従来技術として知られており、シート材(フィルム)を予め金型内に配置した状態で、溶融した樹脂を該金型内に注入し、2色成形したフィルムインサート成形(インモールド成形)品であって、樹脂は光源からの光を透過可能なように透光性を有するものと、光を透過不可とする不透光性を有するものとが適宜用いられる。
【0003】
この特許文献1では、フィルム状のシート材を予め金型内に配置した状態で、溶融した樹脂を金型内に注入するフィルムインサート成形(インモールド成形)を応用し、異なる複層の樹脂を形成する2色成形が用いられている。この方法によって成形品を得るには、図18(a)に示すように、シート材200の先端面201を上側金型202の縁に揃え、図18(b)に示すように、型締めの際にその先端面201を下側金型203に突き当てて、図18(c)に示すように、1次側樹脂204を注入することが望ましい。しかし、この場合、この1次側樹脂204によってシート材200が伸ばされて、途中に撓み205ができ、この撓み205がシワになり、製品の外観を美しく保つことができない。
【0004】
よって、その撓み205を吸収するため、図19(a)に示すように、型締めの際にその先端面201を下側金型203に突き当てないように、シート材200の先端を予め短くして上側金型202に配置する方法が考えられる。しかし、図19(b)に示すように、型締めの際、シート材200の先端面201は下側金型203に届かないから、図19(c)に示すように、1次側樹脂204を注入して射出成形すると、1次側樹脂204の側面206が僅かに露出してしまう。この状態で、図20に示すように、1次側樹脂204の裏面に不透光性の2次側樹脂207を射出成形し、シート材200の裏面側に光源208を配置すると、その光源208からの光が、1次側樹脂204の露出した側面206から意図しない光として漏れてしまう。
【0005】
一方、図21(a)に示すように、シート材200のカットのばらつきによって、シート材200の先端部209が長くなった状態で型締めすると、図21(b)に示すように、その先端部209を挟んでしまい、製品不良となってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6−134805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、製品の外観上を美しく保ち、かつ、内部に配置された光源からの意図しない光の漏洩を防止することができる導光型装飾樹脂成型品およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の導光型装飾樹脂成型品は、
外面が装飾意匠面とされ、内部の光源から発光する光を樹脂内を通過させて前記装飾意匠面の所定の領域へ誘導し、その領域で光を漏洩させて意匠効果を奏する導光型装飾樹脂成型品であって、
1次側樹脂層として透光性を有する板状に形成された透光性樹脂層と、
2次側樹脂層としてその透光性樹脂層の裏面側に一体的に形成され、前記光が前記透光性樹脂層の裏面側へ漏洩することを防止する不透光性を有する不透光性樹脂層と、
前記透光性樹脂層の外面を、前記光を漏洩させる領域を除いて被覆するように形成されて前記装飾意匠面を構成し、その光を漏洩させる領域以外の領域からの光の漏洩を防止する不透光性のものとされ、かつ先端部が前記不透光性樹脂層の側へ回り込むように位置する不透光性のシート材と、を備え、
前記不透光性のシート材は、その先端部が前記不透光性樹脂層とオーバーラップする形態で、その不透光性樹脂層と共に前記透光性樹脂層を外側から囲い込むことを特徴とする。
【0009】
このようにすれば、シート材と、透光性樹脂層および不透光性樹脂層とを一体化する場合において、シート材が不透光性樹脂層をオーバーラップすることで、シート材の先端部が規定されないから、シート材にシワ(たるみ)が発生せず、成形品の外観を美しくすることができる。また、不透光性のシート材が、不透光性樹脂層と共に透光性樹脂層を外側から囲い込むから、内部の光源の光を所定の領域以外からは漏洩させないようにすることができる。
【0010】
また、本発明において、前記不透光性のシート材の先端部は、前記不透光性樹脂層に入り込んで、前記シート材の先端面が外側へ露出しない構造とされたことを特徴とする。
【0011】
このようにすれば、不透光性のシート材と不透光性樹脂層とが、透光性樹脂層を露出させないように確実に覆うため、所定の領域以外からの光の漏洩をより一層防止できる。
【0012】
また、本発明において、前記不透光性樹脂層は、前記透光性樹脂層の裏面側と側面側の一部と一体的に形成されており、
前記不透光性のシート材で構成した前記装飾意匠面の裏側には前記透光性樹脂層と前記不透光性樹脂層とが位置している。
【0013】
このようにすれば、不透光性樹脂層と不透光性のシート材とで、透光性樹脂層を囲い込むように形成できるから、所定の領域以外からの光の漏洩を防止することができる。
【0014】
また、本発明において、前記不透光性樹脂層には前記透光性樹脂層に届く空洞部が形成され、該空洞部に前記光源が配置され、前記不透光性のシート材には、前記装飾意匠面の光を漏洩させる前記領域を形成する光透過部を設け、該光透過部より前記光源からの光が外部へ漏洩される。
【0015】
また、本発明において、前記不透光性のシート材は透光性素材シートの表面もしくは裏面に不透光性の印刷面を備え、その印刷面の無印刷部分によって前記光透過部が形成され、前記光源の光は前記透過性素材シートを透過して外部へ漏洩する。
【0016】
このようにすれば、一体化された複層の樹脂内に光源を配置することができる。また、その光源からの光を、不透光性のシート材に形成した光透過部から漏洩させることができるので、例えば文字・模様等を光透過部とすれば、シート材の文字・模様があたかも発光しているかのように視認させることができる。
【0017】
また、本発明において、前記不透光性のシート材が回り込んで位置した前記透過性樹脂層と一体的に形成された前記不透光性樹脂層の側方には、前記不透光性のシート材の側表面に隣接して透光性樹脂部材が配置され、該透光性樹脂部材の裏面に形成した凹部に第2光源が配置され、前記透光性樹脂部材より前記第2光源からの光が外部へ漏洩される。
【0018】
このようにすれば、例えば電化製品の操作パネル部に適用した際には、表示部として発光するアクセントとすることができる。
【0019】
また、本発明において、前記透光性樹脂部材は、前記シート材の側表面に隣接して可動自在に配置され、前記透光性樹脂部材は裏面側にスイッチを配置し、前記透光性樹脂部材によって前記スイッチが操作される。
【0020】
このようにすれば、例えば電化製品の操作パネル部等に適用した際に、発光した透光性樹脂部材の押し下げによるスイッチ操作が可能になる。
【0021】
また、本発明の導光型装飾樹脂成型品を製造する方法は、
外面が装飾意匠面とされ、内部の光源から発光する光を樹脂内を通過させて前記装飾意匠面の所定の領域へ誘導し、その領域で光を漏洩させて意匠効果を奏する導光型装飾樹脂成型品の製造方法であって、
外面の装飾意匠面を形成し、前記光を漏洩させる領域以外の領域からの光の漏洩を防止する不透光性のシート材を、その表面が金型のキャビティの内面に沿うように配置するシート材配置工程と、
そのキャビティ内に1次側樹脂を射出して前記シート材の裏面に透光性を有する板状の透光性樹脂層を一体成形する1次成形工程と、
前記シート材の裏面に前記透光性樹脂層が一体成形された中間成形品の更に裏面側に2次側樹脂を射出して、該中間成形品における前記透光性樹脂層の裏面側に不透光性樹脂層を一体成形する2次成形工程と、を含み、
前記不透光性のシート材の先端部が前記不透光性樹脂層とオーバーラップする形態で、その不透光性樹脂層と共に前記透光性樹脂層を外側から囲い込むように、前記シート材配置工程及び前記1次成形工程の少なくとも1つの工程が実施されることを特徴とする。
【0022】
さらに、本発明の製造方法は、前記2次成形工程は、前記1次成形工程後の前記中間成形品をインサート材として2次成形用の金型内に配置し、その金型の型締めによりその中間成形品の裏面側に前記2次側樹脂としての不透光性樹脂層に対応するキャビティ部分を形成し、そのキャビティ部分に2次側樹脂を射出して、前記中間成形品の裏面側に前記不透光性樹脂層をインサート成形により一体成形する。
【0023】
このようにすれば、シート材に対し、透光性樹脂層及び不透光性樹脂層を射出して一体化した際、シート材の先端部が不透光性樹脂層をオーバーラップするから、シート材にシワ(たるみ)が発生せず、成形品の外観、特に成形品の側面を美麗にすることができる。また、不透光性のシート材が、不透光性樹脂層と共に透光性樹脂層を外側から囲い込むから、内部の光源の光を所定の領域以外からは漏洩させないようにすることができる。
【0024】
また、本発明の製造方法は、前記1次成形工程における中間成形品を成形するために型締めされる金型を第1金型及び第2金型とし、前記シート材は第1金型のキャビティ内面に沿うように配置され、前記1次成形工程は該シート材のインサート成形として前記第1及び第2金型により実施し、
前記2次成形工程は、前記1次成形工程後の前記中間成形品を前記第1金型に保持したまま、前記第1及び第2金型を型開きし、更に前記第2金型に代えて第3金型と前記第1金型とを型締めして、前記中間成形品の裏面側に前記2次側樹脂としての不透光性樹脂層に対応するキャビティ部分を形成し、そのキャビティ部分に2次側樹脂を射出して前記中間成形品に対し前記不透光性樹脂層を2色成形により一体成形する。
【0025】
このようにすれば、シート材と透光性樹脂層とからなる中間成形品の裏面側に、不透光性樹脂層が配置される2色成形品を製造することが可能になる。
【0026】
また、本発明の製造方法は、前記第2金型は、表面から側表面側に至る前記シート材の裏面と対峙して配置されており、前記1次成形工程は、前記シート材の一部の裏面に前記第1次側樹脂を射出成形する。
【0027】
このようにすれば、シート材の一部の裏面にのみ1次側樹脂を射出成形することができるので、製品設計の自由度が高まる。
【0028】
また、本発明の製造方法は、前記シート材の裏面とその裏面に対峙する前記第2金型との間には、樹脂の流出を止めると共に、空気の通過を許す隙間が形成されている。
【0029】
このようにすれば、型内の余分な空気は押出されるが、樹脂は流出しないので、注入した流動樹脂の抵抗によりシートが伸ばされてもシワ(たわみ)が発生せず、製品の外観上を美しく保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の導光型装飾樹脂成型品を適用した状態の一例を示す斜視図。
【図2】実施例1として図2の導光型装飾樹脂成型品を部分的に示す部分拡大断面図。
【図3】実施例2として図2の変形例を示す部分拡大断面図。
【図4】実施例3としてシート材の裏面に不透光性の印刷面を施した例を示す部分断面図。
【図5】実施例4として透光性樹脂部材を配置した例を示す部分拡大断面図。
【図6】導光型装飾樹脂成型品の製造方法を示す部分拡大断面図。
【図7】図6に続く部分拡大断面図。
【図8】図7に続く部分拡大断面図。
【図9】図8に続く部分拡大断面図。
【図10】図9に続く部分拡大断面図。
【図11】図10に続く部分拡大断面図。
【図12】図6〜図11の他の製造方法を示す部分拡大断面図。
【図13】図12に続く部分拡大断面図。
【図14】図13に続く部分拡大断面図。
【図15】図14に続く部分拡大断面図。
【図16】図15に続く部分拡大断面図。
【図17】図16に続く部分拡大断面図。
【図18】従来の導光型装飾樹脂成型品の製造方法を示す部分拡大断面図。
【図19】図18の他の製造方法を示す部分拡大断面図。
【図20】図19の製造方法で得られた従来の導光型装飾樹脂成型品を示す部分拡大断面図。
【図21】図19、図20以外の製造方法を示す部分拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施例の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の導光型装飾樹脂成型品1を適用した状態の一例を示す斜視図である。
【0032】
図1に示すように、本発明の導光型装飾樹脂成型品1は、外面が装飾意匠面とされ、内部の光源から発光する光を、樹脂内を通過させて、装飾意匠面の所定の領域へ誘導し、その領域で光を漏洩させて意匠効果を奏するものであって、例えば電子炊飯器等の家電製品100の操作パネル部101に適用される。操作パネル部101には、前記所定の領域に該当する例えば「炊飯」等の機能及び操作案内を示す文字や、デザインを表現する模様等が形成されている。操作パネル部101の裏面側には、図示しないが透光性を有する透光性樹脂層と、不透光性を有する不透光性樹脂層と、光源とが配置されている。
【0033】
以下、より具体的に本願発明の導光型装飾樹脂成型品1について説明する。なお、図2〜図5は、説明を分かりやすくするため、導光型装飾樹脂成型品1の要部のみを部分的に拡大して示し、その全体は省略するものとする。
【0034】
(実施例1)
図2に示すように、導光型装飾樹脂成型品1は、1次側樹脂層として透光性を有する板状に形成された透光性樹脂層4と、2次側樹脂層としてその透光性樹脂層4の裏面側に一体的に形成され、光が透光性樹脂層4の裏面側へ漏洩することを防止する不透光性を有する不透光性樹脂層5と、透光性樹脂層4の外面を、光を漏洩させる領域を除いて被覆するように形成されて装飾意匠面を構成し、その光を漏洩させる領域以外の領域からの光の漏洩を防止する不透光性のものとされ、かつ先端部6が不透光性樹脂層5の側へ回り込むように位置する不透光性のシート材3と、を備える。不透光性のシート材3は、その先端部6が不透光性樹脂層5とオーバーラップする形態で、その不透光性樹脂層5と共に透光性樹脂層4を外側から囲い込む。
【0035】
また、導光型装飾樹脂成型品1は、表面及び側表面側が装飾意匠面となって図1の操作パネル部101に相当し、表面に例えば厚み約0.5mm程度のシート材3が配置される。さらに、シート材3の先端部6が不透光性樹脂層側5に入り込んで、シート材3の先端面7が外側へ露出しない構造とされている。
【0036】
シート材3は不透光性であって、例えば厚み0.1mm〜1.0mm程度のPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムや、PC(ポリカーボネート)フィルム等が使用される。また、透光性樹脂層4は、光透過性の性質を持つ樹脂である、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂等からなる。不透光性樹脂層5は、不透光性の性質を持つ樹脂である、例えばABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合)樹脂等からなる。
【0037】
また、不透光性樹脂層5には、透光性樹脂層4に届く空洞部8が形成され、該空洞部8に例えばLED等の光源9を配置が配置される。空洞部8は、少なくとも光源9の配置可能な大きさを有していればよく、透光性樹脂層4と不透光性樹脂層5とを跨ぐ形で適宜形成できる。
【0038】
シート材3には装飾意匠面として、例えば文字や模様等が配置されるが、図2に示すシート材3は、その装飾意匠面の光を漏洩させる領域を形成する光透過部2が設けられる。光透過部2は、シート材3が不透光性の素材で形成されているから、例えばレーザーエッチング等により透光性を有する開口窓として形成される。この光透過部2は、図1で示すような製品の機能を示す例えば、「炊飯」等の文字や、模様等が窓状に象られている。この文字・模様は、例えば文字部分をくり抜いて、文字が浮かび上がるように形成されており、これにより、光透過部2により光源8からの光が外部へ露光されて、文字・模様が発光しているように見える。
【0039】
また、シート材3の表面を形成する上面部10の端部は、シート材3が折り曲げられて屈曲部11を形成し、そこから側面部12に繋がる形態をなす。このシート材3の上面部10、屈曲部11、側面部12の裏面側に接する部分全てにおいて板状の透光性樹脂層4が位置している。シート材3の先端部6については、透光性樹脂層4の裏面側の不透光性樹脂層5に入り込むように成形されているから、シート材3の先端面7が外部に露出しない。すなわち、シート材3と不透光性樹脂層5とが、透光性樹脂層4を露出させないようにオーバーラップして覆う形態となっている。
【0040】
このようにすれば、図2に表された矢印に示すように、光源9からの光は、透光性の透光性樹脂層4内に導光されると、シート材3に形成された光透過部2から外部に露光して文字・模様を表示すると共に、光透過部2以外は、不透光性の素材からなるシート材3や不透光性樹脂層5に遮られることとなり、光源9からの光は全て光透過部2より露光される。したがって、従来のように、透光性樹脂層4が露出した側方部分から露光するおそれがないので、導光型装飾樹脂成型品1の端部からの意図しない露光を避けることができる。また、シート材3の側表面側の先端部6が、透光性樹脂層4よりも伸ばされて、先端面7が不透光性樹脂層5の中に入り込み、外側に露出しない構造としたから、シート材3にシワ(たるみ)が発生しなくなり、製品の外観上を美しく見せることができる。
【0041】
以下、実施例1で説明した導光型装飾樹脂成型品1の他の例を、実施例2〜4として説明する。なお、上記で既に説明した部分については共通の符号を付して説明を省略する。
【0042】
(実施例2)
図3に示すように、導光型装飾樹脂成型品1の不透光性樹脂層5は、透光性樹脂層4の裏面側と側面側の一部と一体的に形成されており、不透光性のシート材3で構成した装飾意匠面の裏側には、透光性樹脂層4と不透光性樹脂層5とが位置している。その際、好ましい形態として、不透光性樹脂層5には、透光性樹脂層4の下面と接する上面21から、シート材3の上面部10に向かう傾斜面22を有している。
【0043】
このようにすれば、不透光性の不透光性樹脂層5の傾斜面22が壁となって、光透過部2以外に導光されようとする光源9の光を確実に遮断することができる。したがって、より一層、導光型装飾樹脂成型品1における側表面側からの露光を防止することができる。また、透光性樹脂層4の樹脂が少量であっても導光型装飾樹脂成型品1を製造することができる。
【0044】
(実施例3)
図4に示すように、導光型装飾樹脂成型品1のシート材3は、透光性素材シート24としてその裏面に不透光性の印刷面25を備え、その印刷面25の無印刷部分によって光透過部2が形成されるように構成させることができる。光源9の光は、透過性素材シート24を透過して外部へ漏洩する。つまり、製品の装飾意匠面となる表面側に透光性素材シート24が配置され、その裏面に不透光性の文字・模様等が印刷されている。具体的には、この文字・模様は周囲が不透光性であり、不透光性部分で囲まれた透光性部分の中に不透光性の文字・模様が印刷されている。
【0045】
また、透光性樹脂層4の透光性能は完全な透明ではなく、光が散乱しながら透過する素材を用いており、このため、不透光性樹脂層5に透光性樹脂層4へ届く空洞部8を形成して、この空洞部8に光源9を配置してある。光源9による光は、散乱して透光性樹脂層4を明るくしてあたかもバックライトパネルのようになっており、不透光性の文字・模様が明瞭に視認することができる。この時、導光型装飾樹脂成型品1の側表面側の透光性素材シート24は、印刷によって不透光性になっているが、この印刷されたシート材3の先端面7が不透光性樹脂層5の中に入っているから、光源9による光が導光型装飾樹脂成型品1の側表面側から漏れることはない。
【0046】
(実施例4)
図5に示すように、導光型装飾樹脂成型品1は、不透光性のシート材3が回り込んで位置した透過性樹脂層4と一体的に形成された不透光性樹脂層5の側方には、不透光性のシート材3の側表面に隣接して透光性樹脂部材30が配置される。そして、透光性樹脂部材30の裏面に形成した凹部31に第2光源17が配置され、透光性樹脂部材30より第2光源17からの光が外部へ露光される。
【0047】
この第2光源17は、光源9とは異なる波長の光が出るように設定することができ、操作パネル101の中で、表示部のアクセントとして機能させることができる。この時、シート材3の先端部6の先端面7が不透光性樹脂層5の中に入っているから、シート材3の側面部12が不透光性を有していれば、透光性樹部材30に向かって光源9の光が漏れることはなく、透光性樹脂層30からの第2光源17の光は、明確なアクセントとして機能することができる。
【0048】
なお、この透光性樹脂層30の表面には、透光性素材に不透光文字で「炊飯」と印刷したシールを添付することもできる。この場合は、透光性樹脂層30は単なるアクセントとしてではなく、図1の操作パネル101の機能部品として活用することもできる。
【0049】
また、この透光性樹脂部材30の表面全体に不透光性被膜で覆い、この不透光性被膜に透過性の文字・模様を形成することもできる。この場合は、第2光源17の光は、透光性の文字・模様からのみ透光できるようになり、明瞭に文字・模様が表示できる。
【0050】
さらに、透光性樹脂層30は、シート材3の側表面側に隣接して可動自在に配置され、透光性樹脂層30は裏面側にスイッチ34を配置し、透光性樹脂層30を例えば押し下げすることによってスイッチ34が操作される。このようにすれば、電化製品のみではなく、例えば自動車の室内のスイッチ類にも適用することができる。
【0051】
以下、本発明の導光型装飾樹脂成型品1の製造方法について説明する。なお、図6〜図17は、説明を分かりやすくするため、金型と樹脂の動きを示す要部を拡大して示し、金型や樹脂の全体は省略するものとする。
【0052】
図6に示すように、まず、シート材配置工程として、外面の装飾意匠面を形成し、光を漏洩させる領域以外の領域からの光の漏洩を防止する不透光性のシート材3を、その表面が第1金型50のキャビティ55の内面に沿うように配置する。
【0053】
より具体的には、第1金型50に、第1金型50の屈曲部52に沿ってL字状にシート材3を配置する。この時、図示しないが、後で注入する溶融樹脂に対して接着剤となるバインダー層が、シート材3の裏面側に形成される。そして、シート材3の先端部6の裏面と、第2金型51の角頂部53との間には、それらが互いに接しない程度であって、かつ、バリが発生しない程度の隙間C(クリアランス)が設けられて、第1金型50と第2金型51とが型締めされる。換言すれば、第2金型51の角頂部53が、シート材3の先端部6を挟まない程度の隙間Cを設けて入り込んで第1金型50と第2金型51とを型締めして、キャビティ55を形成する。
【0054】
この隙間C(クリアランス)は、樹脂の流出を止めると共に、空気の通過を許す隙間であって、樹脂を注入した際に、型内の余分な空気は押出されるが、樹脂は流出しない程度のエアーベントである。この隙間Cは約0.02mm〜0.05mm程度で形成される。なお、隙間Cは0.05mm〜0.8mmの範囲であっても、同様の効果を奏することができる。
【0055】
次に図7に示すように、1次成形工程として、型締めされてできたキャビティ55に対して、溶融した1次側樹脂15を注入してインサート成形する。これにより、図8に示すように、シート材3と板状の透光性樹脂層4とを一体化された中間成形品45が形成される。なお、この1次成形工程で、図8から明らかなように、シート材3の先端部6が透光性樹脂層4の下面よりもはみ出した状態で中間成形品45が成形される。
【0056】
そして、2次成形工程として、図9〜図11に示すように、中間成形品45の裏面側に2次側樹脂を射出して、中間成形品45の透光性樹脂層4の裏面側に不透光性樹脂層5を一体成形する。
【0057】
より具体的には、図9に示すように、第1金型50に中間成形品45を保持したまま、先ほどの第2金型51を型開きして、更に第3金型57に代えて、第1金型50と第3金型57とを型締めをして、中間成形品45の裏面側に、キャビティ56を形成する。そして、図10に示すように、このキャビティ56に溶融した2次側樹脂16を注入して射出成形(2色成形)する。このような2色成形により、図11に示すように、図8の中間成形品45に対し不透光性樹脂層5が一体成形される。
【0058】
以上のような製造方法により、不透光性のシート材3の先端部6が不透光性樹脂層5とオーバーラップする形態で、その不透光性樹脂層5と共に透光性樹脂層4を外側から囲い込むように、シート材3と、透光性樹脂層4及び不透光性樹脂層5とが互いに一体化される。これにより得られた導光型装飾樹脂成型品1は、側表面側のシート材3の先端部6が不透光性樹脂層側5に入り込んで、シート材3の先端面7が外側へ露出しない形態とされる。このように製造すれば、シート材3にシワ(たるみ)が発生せず、かつ樹脂内の光は意図しない部分からの露光を防止できる。
【0059】
図12〜図17は、上記の製造方法の他の例を示している。なお、上記で既に説明した箇所については共通の符号を付して説明を省略する。
【0060】
図12に示すように、シート材配置工程として、不透光性のシート材3を、その表面が第1金型60のキャビティ68の内面に沿うように配置する。また、側表面側のシート材3の側方で、シート材3の裏面側と間隔を介して第2金型61が配置される。
【0061】
より具体的には、第2金型61は、側表面側から表面に至るシート材3の裏面と対峙して配置され、第2金型61が突出部65を備える。この突出部65は、型締めの際、シート材3の先端部6から屈曲部11を経て上面部10付近の裏面側に沿って近接するように湾曲部66を備え、シート材3とは隙間Cを開けて形成されている。この隙間Cは、上記で説明した同様のエアーベントであって約0.02〜0.05mm程度である。突出部65は、キャビティ68側に、不透光性樹脂層5の傾斜面22を成形するための傾斜部67を備えている。このような第1金型60と、第2金型61とを型締めすることで、キャビティ68が形成される。
【0062】
次に図13に示すように、1次成形工程として、第2金型61を型締め後、キャビティ68に溶融した1次側樹脂15を注入し、インサート成形する。これにより、図14に示すように、透光性樹脂層4は、シート材3の先端部6や屈曲部11の裏面側には配置されず、シート材3の上面部10の裏面側にのみ配置され、シート材3と透光性樹脂層4とを一体化させた中間成形品46を得ることができる。
【0063】
図15〜図17に示すように、2次成形工程として、図12の第2金型61に代えて、側表面側のシート材3の先端面7の前方で、1次側樹脂15の裏面側と間隔を介して第3金型62が配置され、第3金型62と第1次側樹脂15との間に2次側樹脂16を射出成形(2色成形)する。
【0064】
より具体的には、図15に示すように、先ほどの第2樹脂金型61を型開きして第3金型62に代え、型締めをして、中間成形品46の裏面側にキャビティ69を形成する。そして、図16に示すように、このキャビティ69に溶融した2次側樹脂16を注入して射出成形(2色成形)する。このような2色成形により、図17に示すように中間成形品46に対し不透光性樹脂層5が一体成形される。
【0065】
以上のような製造方法により、不透光性のシート材3の先端部6が不透光性樹脂層5とオーバーラップする形態で、その不透光性樹脂層5と共に透光性樹脂層4を外側から囲い込むように、シート材3と、透光性樹脂層4及び不透光性樹脂層5とが互いに一体化される。これにより得られた導光型装飾樹脂成型品1は、側表面側のシート材3の先端部6が不透光性樹脂層側5に入り込んで、シート材3の先端面7が外側へ露出しない形態とされる。さらに、この導光型装飾樹脂成型品1は、シート材3の裏側には、透光性樹脂層4と不透光性樹脂層5とが位置しており、不透光性樹脂層5は、透光性樹脂層4の側面側にも接するように、シート材3の屈曲部11と側面部12の裏面側にも配置される。この際、不透光性樹脂層5は、上面21と、上面21に連続してシート材3方向(上方)へ傾斜する傾斜面22とを有する。
【0066】
なお、以上で説明した第1金型50、60、第2金型51、61は、各1個とは限らず、製品形状により複数個割にされる場合もある。
【0067】
また、以上で説明した2次成形工程は、1次成形工程後の中間成形品45、46をインサート材として2次成形用の金型内に配置し、その金型の型締めによりその中間成形品45、46の裏面側に2次側樹脂16としての不透光性樹脂層5に対応するキャビティ56、69を形成し、そのキャビティ56、69に2次側樹脂16を射出して、中間成形品45、46の裏面側に不透光性樹脂層5をインサート成形により一体成形することも可能である。
【0068】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0069】
1 導光型装飾樹脂成型品
2 光透過部
3 シート材
4 透光性樹脂層
5 不透光性樹脂層
6 先端部
7 先端面
8 空洞部
9 光源
15 1次側樹脂
16 2次側樹脂
17 第2光源
30 透光性樹脂層
31 凹部
34 スイッチ
45、46 中間成形品
50、60 第1金型
51、61 第2金型
57、62 第3金型
55、56、68、69 キャビティ
C 隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外面が装飾意匠面とされ、内部の光源から発光する光を樹脂内を通過させて前記装飾意匠面の所定の領域へ誘導し、その領域で光を漏洩させて意匠効果を奏する導光型装飾樹脂成型品であって、
1次側樹脂層として透光性を有する板状に形成された透光性樹脂層と、
2次側樹脂層としてその透光性樹脂層の裏面側に一体的に形成され、前記光が前記透光性樹脂層の裏面側へ漏洩することを防止する不透光性を有する不透光性樹脂層と、
前記透光性樹脂層の外面を、前記光を漏洩させる領域を除いて被覆するように形成されて前記装飾意匠面を構成し、その光を漏洩させる領域以外の領域からの光の漏洩を防止する不透光性のものとされ、かつ先端部が前記不透光性樹脂層の側へ回り込むように位置する不透光性のシート材と、を備え、
前記不透光性のシート材は、その先端部が前記不透光性樹脂層とオーバーラップする形態で、その不透光性樹脂層と共に前記透光性樹脂層を外側から囲い込むことを特徴とする導光型装飾樹脂成型品。
【請求項2】
前記不透光性のシート材の先端部は、前記不透光性樹脂層に入り込んで、前記シート材の先端面が外側へ露出しない構造とされたことを特徴とする請求項1に記載の導光型装飾樹脂成型品。
【請求項3】
前記不透光性樹脂層は、前記透光性樹脂層の裏面側と側面側の一部と一体的に形成されており、
前記不透光性のシート材で構成した前記装飾意匠面の裏側には前記透光性樹脂層と前記不透光性樹脂層とが位置している請求項1又は2に記載の導光型装飾樹脂成型品。
【請求項4】
前記不透光性樹脂層には前記透光性樹脂層に届く空洞部が形成され、該空洞部に前記光源が配置され、前記不透光性のシート材には、前記装飾意匠面の光を漏洩させる前記領域を形成する光透過部を設け、該光透過部より前記光源からの光が外部へ漏洩される請求項1ないし3のいずれか1項に記載の導光型装飾樹脂成型品。
【請求項5】
前記不透光性のシート材は透光性素材シートの表面もしくは裏面に不透光性の印刷面を備え、その印刷面の無印刷部分によって前記光透過部が形成され、前記光源の光は前記透過性素材シートを透過して外部へ漏洩する請求項4に記載の導光型装飾樹脂成型品。
【請求項6】
前記不透光性のシート材が回り込んで位置した前記透過性樹脂層と一体的に形成された前記不透光性樹脂層の側方には、前記不透光性のシート材の側表面に隣接して透光性樹脂部材が配置され、該透光性樹脂部材の裏面に形成した凹部に第2光源が配置され、前記透光性樹脂部材より前記第2光源からの光が外部へ漏洩される請求項1ないし5のいずれか1項に記載の導光型装飾樹脂成型品。
【請求項7】
前記透光性樹脂部材は、前記シート材の側表面に隣接して可動自在に配置され、前記透光性樹脂部材は裏面側にスイッチを配置し、前記透光性樹脂部材によって前記スイッチが操作される請求項6に記載の導光型装飾樹脂成型品。
【請求項8】
外面が装飾意匠面とされ、内部の光源から発光する光を樹脂内を通過させて前記装飾意匠面の所定の領域へ誘導し、その領域で光を漏洩させて意匠効果を奏する導光型装飾樹脂成型品の製造方法であって、
外面の装飾意匠面を形成し、前記光を漏洩させる領域以外の領域からの光の漏洩を防止する不透光性のシート材を、その表面が金型のキャビティの内面に沿うように配置するシート材配置工程と、
そのキャビティ内に1次側樹脂を射出して前記シート材の裏面に透光性を有する板状の透光性樹脂層を一体成形する1次成形工程と、
前記シート材の裏面に前記透光性樹脂層が一体成形された中間成形品の更に裏面側に2次側樹脂を射出して、該中間成形品における前記透光性樹脂層の裏面側に不透光性樹脂層を一体成形する2次成形工程と、を含み、
前記不透光性のシート材の先端部が前記不透光性樹脂層とオーバーラップする形態で、その不透光性樹脂層と共に前記透光性樹脂層を外側から囲い込むように、前記シート材配置工程及び前記1次成形工程の少なくとも1つの工程が実施されることを特徴とする導光型装飾樹脂成型品の製造方法。
【請求項9】
前記1次成形工程における中間成形品を成形するために型締めされる金型を第1金型及び第2金型とし、前記シート材は第1金型のキャビティ内面に沿うように配置され、前記1次成形工程は該シート材のインサート成形として前記第1及び第2金型により実施し、
前記2次成形工程は、前記1次成形工程後の前記中間成形品を前記第1金型に保持したまま、前記第1及び第2金型を型開きし、更に前記第2金型に代えて第3金型と前記第1金型とを型締めして、前記中間成形品の裏面側に前記2次側樹脂としての不透光性樹脂層に対応するキャビティ部分を形成し、そのキャビティ部分に2次側樹脂を射出して前記中間成形品に対し前記不透光性樹脂層を2色成形により一体成形する請求項8に記載の導光型装飾樹脂成型品の製造方法。
【請求項10】
前記第2金型は、表面から側表面側に至る前記シート材の裏面と対峙して配置されており、前記1次成形工程は、前記シート材の一部の裏面に前記第1次側樹脂を射出成形する請求項9に記載の導光型装飾樹脂成型品の製造方法。
【請求項11】
前記シート材の裏面とその裏面に対峙する前記第2金型との間には、樹脂の流出を止めると共に、空気の通過を許す隙間が形成されている請求項9又は10に記載の導光型装飾樹脂成型品の製造方法。
【請求項12】
前記2次成形工程は、前記1次成形工程後の前記中間成形品をインサート材として2次成形用の金型内に配置し、その金型の型締めによりその中間成形品の裏面側に前記2次側樹脂としての不透光性樹脂層に対応するキャビティ部分を形成し、そのキャビティ部分に2次側樹脂を射出して、前記中間成形品の裏面側に前記不透光性樹脂層をインサート成形により一体成形する請求項8に記載の導光型装飾樹脂成型品の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−121159(P2012−121159A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−271616(P2010−271616)
【出願日】平成22年12月6日(2010.12.6)
【出願人】(591178517)株式会社三和スクリーン銘板 (19)
【Fターム(参考)】