説明

差動トランス

【課題】差動トランスのコアを形成するフェライトなどの硬くて脆い軟磁性体にネジ溝を形成しないようにする。また、工具でのコアの調節作業中に割れや欠けを発生させない。
【解決手段】ボビン(20)の空洞(22)内に挿入するコア(21)の機能を、ボビン(20)の空洞(22)に磁性体部(27)を保持するネジ部(26)と、磁気機能を有する磁性体部(27)とに分ける。こうすることで、ネジ部(26)をネジ(28)の加工が容易で丈夫な樹脂で形成すれば、ネジ(28)を軟磁性体に形成しなくても良い。また、ネジ部(26)の一方の側に係合部(29)を設けて磁性体部(27)を装着し、ネジ部(26)の他方の側の端面に凹部30を形成して、前記凹部(30)に工具を嵌めて回動すれば、コア(21)の位置を調節できる。このとき、ネジ部(26)に工具を嵌めて回動するので磁性体部(27)に割れや欠けを発生することは無い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コアの加工を容易にした差動トランスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、複写機、ファックスなどの機器で使用するトナーには、2成分方式と1成分方式とがある。
2成分方式のトナーは、着色トナーと磁性キャリアとからなるものがあり、着色トナーと磁性キャリアの混合濃度を一定に保つ必要がある。そのため、その濃度をトナーセンサで検出する。
また、1成分方式のトナーは、磁性トナーからなるものがあり、磁性トナーの残量を検出する必要がある。そのため、その残量をトナーセンサで検出するのである。
【0003】
このような検知に用いられるトナーセンサは、例えば、図10の特許文献1に示すように、差動トランス1と検出回路2で構成されている。
差動トランス1は、図10のように、コイル6、7、8を巻きつけるボビン4aとボビン4aの空洞4b内に挿入されるコア5とからなっている。
前記ボビン4aは、駆動コイル6、基準コイル7と検知コイル8を設けた構成となっており、基準コイル7と検知コイル8は、逆極性となるように巻回して差動出力を得るようにしてある。また、コア5は、周囲にネジ溝を形成したイモネジ形のものとなっており、上端面にドライバーを係合するための溝10を設けた形状となっている。
このコア5は、ボビン4aの空洞4b内に挿入する。そして、そのコア5を挿入した空洞4b内にドライバーを差し込んで、ドライバーの先端をコア5の上端面の溝10に嵌め、回動して軸方向へ移動させる。こうすることで、所定の差動出力を検出回路2に入力できるようにするのである。
【0004】
すなわち、このように構成されるトナーセンサは、トナーの近傍に設ける。そして、検出回路2が、駆動コイル6に高周波の交流信号を入力する。すると、駆動コイル6が発生する磁束がトナーの濃度や残量によって変化するため、それを基準コイル7と検知コイル8の二個のコイル7、8で検出する。このとき、二個のコイル7、8で検出した差動出力信号は、参照信号(駆動コイル6へ入力した高周波信号に基づく)を用いて位相検波する。こうすることで、その検波出力からトナーの濃度や残量を検出するというものである。
【0005】
ところで、上記のボビン4aの空洞4b内に挿入されるコア5は、前記コイル6、7、8の見かけ上のインダクタンスを強め、巻数の少なさを補完するため高透磁率(ハイμ)のものを使用して、前記コイル6、7、8間に相互誘導効果を与える必要がある。また、高周波帯域で渦電流による損失が小さく、基準コイル7と検知コイル8などの二次側の振幅を最大化しなければならない。そのため、このような要件を満たすコア材としてフェライトなどの軟磁性体を用いる必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−196894号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のコアでは、コア自体にネジを切っているが、コアを形成するフェライトは硬くて脆いセラミックである。そのため、製造が難しく高コストである。しかも、折角ネジを形成しても脆いため、ドライバーでの調節作業中に割れたり欠けたりするなどの問題がある。
【0008】
そこで、この発明の課題は、フェライトなどの硬くて脆い軟磁性体にネジを形成しなくても良いようにする。また、ドライバー(工具)での調節作業中に割れや欠けを発生させないようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するため、この発明では、コイルを巻き付けるボビンの空洞内に挿入されるコアを、ネジ部と軟磁性体で形成された磁性体部で構成し、前記ネジ部は、周囲に前記空洞のネジ溝と螺合するネジを形成するとともに、一方の側に磁性体部を直列に装着するための係合部を設け、他方の側の端面に回動用の工具を嵌める凹部を形成した構成を採用したのである。
【0010】
このような構成を採用することにより、コアをネジ部と磁性体部とで構成し、コアの機能を分ける。
すなわち、磁性体部をボビンの空洞に保持する機能を有するネジ部と、フェライトなどの軟磁性体で形成され、磁気機能を有する磁性体部とに分ける。
こうすることで、ネジ部はネジの加工が容易で、かつ、丈夫で脆くないもの、例えば非磁性体の樹脂や金属あるいは機能性セラミックなどで形成することができる。
また、ネジ部は、ネジ部の一方の側に設けた係合部に磁性体部を直列に装着して、前記磁性体部を下側にしてボビンの空洞内に挿入し、挿入したネジ部の他方の側の端面に形成された凹部に工具を嵌めて回動する。こうすることで、コイルに対する相対位置を調節できる。このとき、ネジ部に工具を嵌めて回動するので磁性体部に力が加わることは無く、磁性体部が割れたり欠けたりすることは無い。したがって、ネジ部と磁性体部で構成されるコアは、磁気特性に合わせて所定の差動出力が得られるように空洞内の位置を調節することができる。
【0011】
このとき、上記ボビンの空洞内壁のネジ溝を1回転分だけ形成した構成を採用することができる。
【0012】
このような構成を採用することにより、ネジ溝を少なくすることでボビンの製作を容易にできる。また、コアは、ボビンの空洞に挿入して回動すると、コアのネジ部が空洞内の1回転分のネジ溝に螺合して、ネジ部の条数分だけ位置を調整できる。
【0013】
また、上記ボビンのネジ溝に換えて、複数本の軸方向に伸びる突条を空洞の周に沿って間隔を置いて設け、一方、上記コアのネジ部の硬度を前記突条より高くした構成を採用することができる。
【0014】
このような構成を採用することにより、コアは、ボビンの空洞内に挿入して回動させると、前記コアは、ネジ部のネジで突条を切り開きながら軸方向へ移動することができる。このように、ボビン側にネジ溝を設けなくてもコアを移動できる。
【0015】
また、このとき、上記係合部が、磁性体部を内蔵するようにした構成を採用することができる。
【0016】
このような構成を採用することにより、磁性体部を保持部に内蔵させることでネジ部に磁性体部を装着できる。
【0017】
また、このとき、上記いずれかの差動トランスを用いたトナーセンサを構成することができる。
【発明の効果】
【0018】
この発明は、上記のように構成したことにより、差動トランス及びトナーセンサの製造を容易にして安価にできる。また、工具を使った調節作業中に割れが発生しないようにできる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施形態の斜視図
【図2】(a)ボビンの上面図、(b)同側面図、(c)同底面図、(d)同縦断面図
【図3】コアネジ部の(a)上面図、(b)縦断面図、(c)磁性体部の縦断面図
【図4】トナーセンサの(a)斜視図、(b)同側面図、(c)要部の縦断面図
【図5】実施例1の(a)試料の断面図、(b)比較試料の断面図(c)インダクタンス値を示す図
【図6】実施例1の(a)Rs−f特性図、(b)Ls−f特性図、
【図7】実施例2の斜視図
【図8】実施例3の断面図
【図9】実施例4の斜視図
【図10】従来例の断面図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、この形態の差動トランス19は、ボビン20とコア21とからなり、コア21をボビン20の空洞22内に挿入するようになっている(なお、図は、差動トランス19の構造を理解しやすくするため、コイル6、7、8を巻回していない状態を記している)。
前記ボビン20は、樹脂により成型したもので、図2(a)〜(d)に示すように、外周に仕切り(鍔)23を設けて三個のコイル6、7、8を巻回するようになっている。この形態では、図2(b)に示すように、上から順に、基準コイル7、駆動コイル6、検知コイル8を巻回する。
また、ボビン20の空洞22内には、図2(d)のように、複数本の軸方向に伸びる突条(柱)24を設けてある。前記突条24は、空洞22の内周に沿って、間隔を置いて設けた構成となっている。
なお、図中の符号25は接続端子(ターミナル)である。
【0021】
一方、コア21は、図1のように、ネジ部26と磁性体部27で構成されている。ネジ部26は、樹脂成形によるもので、図1のように、周囲にボビン20の空洞22の突条24と螺合するためのネジ28を形成するとともに、ネジ部26の一方の側に、図3(b)のように、磁性体部27を直列に装着するための係合部29を設け、他方の側の端面に、図3(a)のような回動用の工具を嵌める凹部30を形成した構造となっている。
すなわち、この形態のネジ部26は、ネジ(例えば、メートルネジ)28を形成した頭部の一方の側に、係合部29として軸を設けたもので、「おねじ」と似た外形形状となっている。また、その軸は、図3(b)のように、ネジ溝を形成せずに段付きとし、後述のように、リング状の磁性体部27を嵌入するようになっている。
さらに、頭部の他方の側の端面に、図3(a)のように、凹部30としてプラス溝を形成し、ドライバーを嵌めて回動できるようにしているのである。
なお、この形態では、プラスドライバーを使用するため、前記端面の凹部30の形状はプラス溝としたが、これに限定されるものではない。これ以外にも、例えば、マイナスドライバー用のマイナス溝としたり、あるいは、凹部30の形状は、4角や6角レンチなどを使用できるように4角や6角にしたりすることもできる。
【0022】
磁性体部27は、図3(c)のように、前述したリング状のもので、フェライトからなる軟磁性体で形成されている。また、前記リングは、ネジ部26の段の径に合致するようになっており、段に嵌めて超音波あるいは熱溶着などで一体にしてユニット化する。
なお、この形態では、軟磁性体にフェライトを採用したが、軟磁性体はフェライトに限定されるものではない。これ以外にも、鉄、ケイ素鋼、パーマロイ、センダスト、パーメンシュール、アモルファス磁性合金、ナノクリスタル磁性合金・・・など軟磁性を呈するものであって、ネジ部26の係合部29に係合させることのできる形状にできるものであれば何でも良い。
【0023】
このように構成される差動トランス19は、ボビン20に基準コイル7、駆動コイル6、検知コイル8を巻回し、ボビン20の空洞22にコア21を挿入して、例えば、図4(a)、(b)のような調節孔31の設けられたセンサケースに収容されてトナーセンサ32として用いられる。
すなわち、このセンサケースには、センサ回路を搭載した回路基板33が配置されており、図4(c)のように、回路基板33に差動トランス19の端子25を直接接続して取り付けてある。
ちなみに、このように端子25を直接取り付けたのは、検知信号がノイズの影響を受けず、微少信号を扱えるようにするためである。
【0024】
このように構成されるトナーセンサ32は、例えば、複写機などのトナー(現像剤)の攪拌パドルに設けられた攪拌羽根と一定のギャップで対向するようにセットするのであるが、その前にトナーセンサ32のキャリブレーションを行って出荷する。
【0025】
キャリブレーションは、基準にする磁性体を使用する。この基準磁性体とは、例えば、磁性体を樹脂で固めることで、基準とする磁束密度を呈するようにしたものである(磁性体には、磁性トナーや磁性キャリアを使用することもできる)。
そして、この基準磁性体から所定の距離を置いてトナーセンサ32を配置する。このように配置したトナーセンサ32にLCRメータを接続して、その出力が許容範囲内に収まるように、調整孔31からドライバーを挿入して内部の差動トランス19のコア21を回動する。
すると、ネジ部26は、頭部に形成したタッピング用のネジ溝28が空洞22内の突条24を切り進めながら軸方向の位置を変える。そのため、それに応じて磁性体部27と基準コイル7及び検知コイル8との相互誘導及び相互インダクタンスを調節することができる。
このように、相相互誘導及び相互インダクタンスを調節できればよいので、磁性体部27の形状は、中央部分の無いリング状としても支障が無いのである。
【0026】
ここで、ボビン20は、図1のように、ハンダ付けなどに用いられる端子(ターミナル)25を有することから、例えば、高耐熱性のLCP(液晶ポリマ)やPPS(ポリフェニレンサルファイド)などの熱可塑性樹脂を使用しており硬度が高い。そのため、コア21は、硬度の高い空洞(一体成形ならボビン20)22をネジ部26が研削しながら移動しなければならず(セルフタッピング)、ネジ部26には、ボビン20より硬度の高いものが要求される。
よって、ネジ部26に、ガラスフィラー比率を高めたエンプラ(エンジニアリングプラスチック)を採用することが好ましく、また、ボビン素材のGF率も並行して下げることが好ましい。
故に、多少コスト高になるが、ネジ部26をセラミックス(脆弱でないもの)製とし、コア21を挿入した後バインダで固着してもよい。こうするとネジ溝28が磨耗したり破損したりすることが無いので、精度を保持できる。
【0027】
このように、ドライバー(工具)でネジ部26を回動することで、先に述べたように、基準コイル7及び検知コイル8に対する磁性体部27の相対位置を調節する。このとき、ドライバーは、ネジ部26の凹部30に嵌めて回動し、直接ドライバーで磁性体部27を回動しないので、磁性体部27が割れたり欠けたりすることは無い。その結果、空洞22内の磁性体部27は、相互誘導作用により磁気特性に合わせて所定の差動出力が得られるように、バランスを調節することができる。
そのため、磁性体部27にネジ28を形成する必要がなく、コストを下げることができる。また、ネジ28を形成しないので、その分だけ磁性体部27の正味の体積を減らすことができるという効果も期待できる。
【0028】
なお、ネジ部26が切り進め難い場合は、事前に真ちゅうネジなどで仮通しをしておくとスムースに切り進められる。
【実施例1】
【0029】
この実施例1は、コア21のネジ部26の材質について考察したものである。そのため、図5(a)に示すようなネジ部26を、黄銅、樹脂で形成し、フェライトによる磁性体部27を装着したものを準備した。また、比較のため、図5(b)のような従来のムクのコア5を準備した(ここでは以後、「ムク」と称する)。
次に、ボビン20に、駆動コイル6、基準コイル7、検知コイル8を巻回したものを準備してLCRメータと接続した。
そして、前記ボビン20に上記の3つのコア21(磁性体部27を装着したもの)を順次挿入してLCRメータにより基準コイル7と検知コイル8のインダクタンス(500kHz)を測定した。その値を図5(c)に示す。
さらに、それらのRs−f(抵抗)周波数特性、Ls−f(インダクタンス)周波数特性、を測定した。そのグラフを図6(a)、(b)に示す。なお、図6(a)、(b)での「なし」とは、コア21を挿入していない「空芯コイル」のときの測定値である。
【0030】
上記の結果から以下のことがわかった。
金属(黄銅)は、高周波領域(数十kHz〜)で渦電流による損失が発生する。この損失により,ネジ部26を黄銅とするコア21は、図6(b)のように、見掛けのLが低下することがわかった。また、図6(a)から数百kHz付近より表皮効果による抵抗損失が現れることが解った。
以上のことから、発振周波数は、数百kHz程度が適切であり、ネジ部26の材質に樹脂を用いれば、「ムク」と同等の特性が得られることが解った。
【実施例2】
【0031】
この実施例2は、ボビン20の他の態様を示すもので、図7のように、空洞22の内壁にネジ溝40を形成したものである。このようにネジ溝40を形成したものでは、コア(ネジ部)21を回転させて、突条24を切り進めるときのように、偏心する恐れがないので、精度を向上できるというものである。
他の構成及び作用効果については実施形態と同じなので、同一符号を付して説明は省略する。
【実施例3】
【0032】
実施例3は、図8のように、ボビン20に一回転分だけネジ溝40´を形成したものである。このようにすると、使用する金型構造を簡略化できるため、ボビン20の製作を容易にできるというものである。
すなわち、図7のように、空洞22全周にネジ溝40を形成したボビン20では、上下左右の金型と、その内側に装着するネジ溝40を形成した筒型の金型を要する。
ここで、図8のように、1回転分だけのネジ溝40´とした場合、ネジ溝40´を上下左右の金型に設けることは容易である。そのため、ねじ溝40を形成するための金型を省いて金型構造を簡略化できるのである。
【0033】
このように構成されるボビン20では、空洞22にコア21を挿入すると、コア21のネジ部26が空洞22の内壁の1回転分のネジ溝40´に螺合して位置を変えることができる。しかしながら、ネジ溝40´は、1回転分だけなので、位置の調整範囲はコア21のネジ部26の条数分だけとなり、実施例2のものより小さくなる。
他の構成及び作用効果は、実施形態と同じなので、同一符号を付して説明は省略する。
【実施例4】
【0034】
この実施例4は、コア21の他の態様を示すもので、ネジ部26の係合部29が、磁性体部27を内蔵するようにしたものである。
すなわち、係合部29に開口41を設けて磁性体部27を内蔵するようにしたものである。この場合、開口41は、磁性体部27の形状に合わせることができる。そのため、磁性体部27はリング状以外の例えば、円柱状やキューブ状とすることができる。このようにすれば、磁束の収束を向上できるので、トランスの巻線数を減らすこともできると考えられる。
他の構成及び作用効果については、実施形態と同じなので、同一符号を付して説明は省略する。
【符号の説明】
【0035】
6 駆動コイル
7 基準コイル
8 検知コイル
19 差動トランス
20 ボビン
21 コア
22 空洞
24 突条
26 ネジ部
27 磁性体部
28 ネジ
29 係合部
30 凹部
32 トナーセンサ
40 ネジ溝
40´ ネジ溝
41 開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コイル(6、7、8)を巻き付けるボビン(20)と、前記ボビン(20)の空洞(22)内に挿入されるコア(21)とからなり、
前記ボビン(20)は、空洞(22)内に軸方向に向けてネジ溝(40)が形成され、
前記コア(21)は、ネジ部(26)と軟磁性体で形成された磁性体部(27)で構成され、そのネジ部(26)は、周囲に前記空洞(22)のネジ溝(40)と螺合するネジ(40)を形成するとともに、一方の側に磁性体部(27)を直列に装着するための係合部(29)を設け、他方の側の端面に回動用の工具を嵌める凹部(30)を形成した差動トランス(19)。
【請求項2】
上記ボビン(20)の空洞(22)内壁のネジ溝(40)を1回転分だけ形成した請求項1に記載の差動トランス(19)。
【請求項3】
上記ボビン(20)のネジ溝(40)に換えて、複数本の軸方向に伸びる突条(24)を空洞(22)の周に沿って間隔を置いて設け、
一方、上記コア(21)のネジ部(26)の硬度を前記突条(24)より高くした請求項1または2に記載の差動トランス(19)。
【請求項4】
上記係合部(29)が、磁性体部(27)を内蔵するようにした請求項1乃至3のいずれかに記載の差動トランス(19)。
【請求項5】
上記請求項1〜4のいずれかの差動トランス(19)を用いたトナーセンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−13635(P2012−13635A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−152726(P2010−152726)
【出願日】平成22年7月5日(2010.7.5)
【出願人】(390003768)ワコー電子株式会社 (7)
【Fターム(参考)】