説明

情報アクセサリー、情報システムおよび情報読み取りプログラム

【課題】 カメラ付き携帯電話と二次元コードとを都合良く一体化させることで、移動中の情報へのアクセスを可能にする。またこのアクセス認証を可能にする。
【解決手段】 この発明の情報アクセサリーは、アクセサリー本体部にカメラ付き携帯電話などの携帯端末に取り付けるための接続具を設けると共にURLアドレスなどのデータをコード化した2次元コードを付して成るものである。更にこの情報アクセサリーの任意箇所に認証コードを付して成る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、カメラ付き携帯電話などの携帯端末に取り付けるための、2次元コードが付されたアクセサリーに関する。またこの2次元コードを携帯端末で読み込んでサーバに接続して、サーバから所要の情報を得るための情報システムに関する。また複数の2次元コードを順次読み込んでデータを取り出しそれらを関連付けて処理する情報読み取りプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年カメラ付きの携帯電話がブームになっている。多くの携帯電話ではWWWブラウジングやインターネットメールの送受信が行なえるようになっているため、カメラで撮った写真を電子メールに添付して送信することなどが盛んに行なわれている。また例えばQRコード(登録商標)などの二次元コードをカメラで撮影してデータを取り出すことなども可能になっている。二次元コードでは文字のみならず、イメージを圧縮しエンコードすることも可能である。また本願の時点で携帯電話にストラップをつけているユーザーは7割を越えていると言う調査がある。また上記写真や音楽データの保存のために可搬型記憶媒体が装着可能な携帯電話が増えている。このようにして各種コンテンツを持ち運んでモバイルライフを楽しむことが盛んに行なわれるようになって来ている。
【0003】
前記可搬型記憶媒体に付いては、特開2001−67442号公報「可搬型記憶媒体携帯装置」の発明を上げることができる。このものは小型のメモリーカードを携帯電話などと共に携帯し易くするための発明であり、メモリーカードにハンドストラップを取り付けて成るものである。従ってメモリーカードを携帯電話に取り付けておき、必要な時にはこのメモリーカードを携帯電話のスロットに差し込んで使用することができる。
【特許文献1】特開2001−67442号公報「可搬型記憶媒体携帯装置」
【非特許文献1】「第15回携帯電話コンテンツ/サービス利用者調査」、2.携帯電話関連アクセサリについて、2005年5月16日、インフォシークリサーチ、[2005年5月18日検索]、インターネット<URL:http://research.www.infoseek.co.jp/release/rs_resource_49.phtml>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
当発明者はこのように能力の高いカメラ付き携帯電話を、さらに有効利用したいものと考えた。また前記QRコード(登録商標)などの二次元コードに関しては、一般的に広告ポスターや雑誌などの印刷物やパーソナルコンピュータの画面などに表示されているものを撮影しているため、二次元コードがある場所でないと使えないと言う問題がある。また前記可搬型記憶媒体をアクセサリーとして持ち歩くにはまだまだ値段が高い。例えばSD(登録商標)カードなるものがあるが、現時点ではどんなに小容量のものであっても店頭の価格で数千円はしているのである。また前記ストラップは携帯電話に取り付けるアクセサリーであるため、前記可搬型記憶媒体がなくても何等かのコンテンツにアクセスできる仕組みを取り付けるなどして有効利用したいものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はアクセサリー本体部に、カメラ付き携帯電話などの携帯端末に取り付けるための取付紐などの接続具が設けられていると共に、URLアドレスなどのデータをコード化した2次元コードが付されていることを最も主要な特徴とする情報アクセサリーである。上述のように2次元コードは広告ポスターや雑誌などの印刷物やパーソナルコンピュータの画面などに表示されるものであるため、これに可搬性を付与するためには2次元コードくらいの大きさの台紙に印刷するなどしなくてはならない。しかしながらこのように小さく単独のものにすると、紛失し易かったり管理が大変になると言う問題がある。この点を踏まえて本発明では、取付紐などの接続具を設けたアクセサリー本体部に2次元コードを付しているのである。なおこのアクセサリーにとっては、2次元コードと、アクセサリー本体部の形状やそこに印された文字や描かれたイメージとの組み合わせが重要である。
【0006】
これであれば2次元コード部は常時携帯端末と共にあり、そのカメラで撮影することにより何時でも情報を引き出すことができる。また紛失や管理が大変になるなどの問題はなくなっている。またコンテンツにアクセス可能な情報アクセサリーとしては十分実用になり、土産物などとして安価に販売することができる。なお前記情報としては、おみくじや占い、短文による地域の情報や道案内、懸賞応募のための電子メールのフォーム、或いは写真や音楽ファイルなどのある場所を示すURLアドレス、携帯端末の在る場所を特定してその地域の地図や天気予報図を生成するCGI(Common Gateway Interface)プログラムを示すURLアドレスなど、任意のデータを2次元コードに変換し得る。
【0007】
上述したように2次元コードがURLアドレスなどのデータをコード化したものである場合には、携帯端末のカメラで撮影することでURLアドレスを得ることができ、これによって、携帯端末が情報サーバとの通信機能を備えていれば、携帯端末からコンテンツにアクセスすることができる。また請求項2の発明の情報アクセサリーでは、アクセサリー本体部にURLアドレスなどのデータをコード化した2次元コードが付されており、且つこの情報アクセサリーの任意箇所に認証コードが付されていることを最も主要な特徴としている。従って携帯端末からコンテンツにアクセスする際に認証コードを用いてアクセス認証することが可能になっている。これによってこの情報アクセサリーを手にしていないと、可搬性の面からも非正規ユーザーと言う立場上からもコンテンツにはさらにアクセスし辛いものとなる。
【0008】
すなわち、URLアドレスなどのデータをコード化した2次元コードを読み込んでこのデータが示すサーバに接続することができるカメラ付き携帯電話などの携帯端末と、この携帯端末からの要求に応えて観光案内などの情報を携帯端末に送信する情報サーバとから成るサーバクライアントシステムに於いて、前記2次元コードを情報サーバからの情報を必要としている携帯端末に取付紐などの接続具で取り付けられたアクセサリー本体部に設けておくと共に認証コードをこの情報アクセサリーの任意箇所に設けておき、携帯端末側ではこの2次元コードを携帯端末のカメラで読み取り前記データを得て情報サーバにアクセスし、これに応じて情報サーバは携帯端末に認証を求め、携帯端末は前記認証コードを送信し、これを情報サーバで認証したら情報サーバは前記情報を携帯端末に送信し、携帯端末はこの情報を受信してこれを出力する情報システムとする。携帯端末が2次元コードからURLアドレスなどのデータを読み込んで情報サーバにアクセスし、情報サーバからの認証要求に対しては携帯端末から前記認証コードを送信し、情報サーバでこれを認証したら携帯端末は情報を受け取ることができる。なお前記携帯端末の種類に付いて、2次元コードを読み込むためにはカメラが必要であり、また情報サーバと通信する場合では携帯電話や無線LAN(Local Area Network)などの通信手段を備えている必要がある。従ってデジタルカメラやカメラ付き携帯電話であれば最初からカメラを備えている。携帯電話でも外部カメラが取り付けられるものもある。半導体メモリを内蔵したオーディオ演奏機にカメラを設けてもよい。また通信手段が必要であれば、デジタルカメラやオーディオ演奏機にこれを設ければよい。このように必要な機能を備えていさえすれば携帯端末の種類には特に限定されない。
【0009】
なおアクセサリー本体部は台紙であったり、木札や布袋のお守り、メダル、マスコット人形、液晶画面クリーナー、ページを有するミニブック、ピルケース、メモリーカード、LEDライトなどとすることができる。また2次元コードはアクセサリー本体部の表面に印刷したり、2次元コードが印刷されたシールをアクセサリー本体部の表面に貼付するなどして設ければよい。例えばお守りの布袋には2次元コードが印刷された合成樹脂シートを接着するなどである。このようにアクセサリー本体部の形状や素材は任意であり、また2次元コードをどのように付そうとも全く自由である。また2次元コードは一つでも複数個でもよい。また同一内容の2次元コードで異なる画像サイズのものや、異なる誤り訂正レベルのものを複数個設けるようにしてもよい。また異なる内容の2次元コードの複数個を設けることも可能であり、これによれば例えば絵葉書などを用いて作るスライドショーのコンテンツを得るための2次元コードと、美味しいお店やお得情報などの地域の口コミ情報を交換するための掲示板などへアクセスするための2次元コードとを、一つのアクセサリー本体部に設けるようにすることなどが可能である。またアクセサリー本体部や接続具などに認証コードが付されている場合であるが、認証コードは可視の文字列であっても2次元コードであってもよい。なお接続具としては取付紐(松葉糸、ゴム松葉)のほか、チェーン、ボールチェーン、コイルスプリング、革紐、カニカンなど任意のものを用いることができる。
【0010】
さてカメラ付き携帯電話などの携帯端末にはハンドストラップが取り付けられていることが多い。ハンドストラップは携帯端末の落下防止に或いはアクセサリーとして役立つ。従って本発明ではアクセサリー本体部に取付紐などの接続具を設けておいて、これで携帯端末にアクセサリー本体部を取り付けるようにしているが、本発明の情報アクセサリーにはさらにハンドストラップを取り付けるようにしてもよい。これであれば他のハンドストラップを取り付ける必要がなくなる。またハンドストラップを取り付けた場合であって、且つ認証コードを用いる場合に、この認証コードをハンドストラップ側に付すようにしてもよい。この他本発明の情報アクセサリーにネックストラップを取り付けるなども可能である。
【0011】
次にアクセサリー本体部は、一方の面側に写真やイラストなどのイメージが付されており、他方の面側に2次元コードが付されているものとすることができる。一方の面側にあるイメージは従来同様のアクセサリーとなり、他方の面側の2次元コードによりさらなる情報や情報提供サイトのコンテンツにアクセス可能である。
【0012】
次に本発明の情報アクセサリーでは前記2次元コードに汚れ防止の透明カバーが掛けられているものとすることができる。上述したようにQRコード(登録商標)などの二次元コードはこれまで、一般的に広告ポスターや雑誌などの印刷物に印刷された状態で利用されていた。これでは濡れたり汚れたりして読み取り辛くなった場合に、水気や汚れを拭うようなことは相手が紙でありまたその上に印刷されたものであるために難しいことであった。二次元コードでは誤り訂正レベルが設定されているが、これを越えて汚れた場合には実質的に読み取りができなくなる。従って二次元コードは汚れていてはいけないのであるが、2次元コードに汚れ防止の透明カバーを掛けることで、その上を拭うなどが可能となり、汚れなどに気を使うことなく持ち運びできるようになる効果は大きい。なお透明合成樹脂製の薄板の裏面に左右を反転した2次元コードを印刷し、その上に白色のベタ印刷を施したものでは、読み取る側である表面に汚れカバーが実現されているものと考えることができる。
【0013】
同様の機能は次のように構成することでも実現可能である。すなわちアクセサリー本体部が透明体から成り、この透明体の裏面側に反転された2次元コードが付されている情報アクセサリーとすればよい。従って透明体の表面側からは、透明体を透して正しい姿勢の2次元コードを見ることができ、しかも透明体の表面が汚れたとしてもその上を拭うなどしてクリーンにすることができる。
【0014】
次に本発明の情報アクセサリーでは前記2次元コードに秘匿用のマスクが掛けられているものとすることができる。上述のように提供可能な情報の種類は任意であるが、例えば京都などの観光地でお土産として本発明の情報アクセサリーを販売するものとした場合、アクセサリー本体部にURLアドレスを2次元コードで付しておき、このURLアドレスにカメラ付きの携帯電話に内蔵されているWWWブラウザでアクセスするものとすると、WWWブラウザで表示可能なコンテンツとしては京都の絵葉書、観光スポットまでの道案内や地図、寺社の解説、占いやおみくじと言ったものを用意しておくとよい。この際販売するのはアクセサリーと言うよりはむしろコンテンツと言う情報であると見ることができる。であれば本発明の情報アクセサリーを購入してもらうまでは、目的のURLアドレスにアクセスすることができないようにしておくのも一手である。前記2次元コードに掛けられた秘匿用のマスクは、これを取り去るまでは2次元コードを隠蔽しておくことができるのである。このマスクとしてはスクラッチ印刷(いわゆる銀はがしであるが、銀インキのカスが出ないものもある)や剥離可能なラミネートシールなどを利用すればよい。なお銀はがしやラミネートシールの表面にダミーの2次元コードを付しておくことによって、この下に2次元コードが隠蔽されていることが知れるも正しいURLアドレスを読み取ることができない、とすることが可能である。
【0015】
また本発明の情報アクセサリーでは、前記認証コードに秘匿用のマスクが掛けられているものとすることができる。ここでもマスクによって認証コードを隠蔽することができるのである。なお2次元コードと認証コードとの両方を用いる場合に、マスクを掛けるのは何れか一方でもよいのであるが、その両方に掛けてよいことは言うまでもない。
【0016】
ところで上述した携帯端末と情報サーバとから成るサーバクライアントシステムに関しては、情報サーバが携帯端末に携帯端末所望の情報を送信するに先立って、情報サーバは携帯端末の位置情報を取得して、この位置情報に依存する情報を選択的に送信するようにすることができる。携帯端末の位置情報とはすなわちこの携帯端末を持ち歩いているユーザーが今いる位置に関する情報のことである。携帯端末が情報サーバとの通信に携帯電話網を利用している場合などでは、最寄りの基地局(後述する図9の基地局301など)の位置を以て位置情報とし、携帯端末がGPS(Global Positioning System)装置を備えている場合には、GPS衛星からの電波で正確な位置を割り出して位置情報とすることができる。従って情報サーバが提供可能な情報の中から、ユーザーが今いる土地の地図や観光案内や地域掲示板などを選択的に送信することができるようになる。このようにして情報サーバ側では地域異存の木目細やかなサービスを提供し得る。
【0017】
なお本発明の情報アクセサリーの2次元コードに経緯度などの位置情報を含ませておけば、これを情報サーバへ送信することで情報サーバが位置情報として利用することができる。2次元コードには複数の位置情報を記録しておくことができるから、例えば京都東山地区であれば幾つもある主要観光スポットの位置を本発明の情報アクセサリーに埋め込んでおくことが可能であり、ユーザーはこの中から今いる観光スポットを選択して利用したり、訪問先の予習や復習のために所要の観光スポットを選択して利用すればよい。
【0018】
ところで上述した携帯端末と情報サーバとから成るサーバクライアントシステムに関しては、情報サーバが携帯端末に認証を求めた際に携帯端末は認証コードを送信するに当たって、例えば携帯電話のキースイッチのような携帯端末の入力装置を用いている。これを入力装置に頼るのではなくパスワードを変換した2次元コードをカメラで読み取って送信することが可能であれば、操作性がぐんと向上するに違いない。そこで本発明の情報読み取りプログラムでは、2次元コードを読み込んでこのデータが示すサーバに接続することができるカメラ付き携帯電話などの携帯端末に、第1の2次元コードを読み込んで、このデータが示すサーバに接続し、このサーバから送信されたパスワードなどを入力するための入力フォームに第2の2次元コードを読み込んでこのデータを入力して、前記サーバへ送信するようにした。これによって入力装置を用いてパスワードを打ち込むなどの面倒な操作が不要となり、スピーディーな操作が可能となっている。
【0019】
ところで従来のバーコードより大きな情報量を持つスタック型やマトリックス型の2次元コードではあるが、それでも例えばQRコード(登録商標)では英数字4296文字、漢字1817文字と言う制限がある。また複数の2次元コードがある場合に、一度に読み取れる2次元コードは一つに限られる。従ってこれより多くの情報量は実質的に扱えないと言う問題がある。これを敢えて扱うのであれば、一つ一の2次元コードを読み取るごとにテキストファイルとして保存し、後にこれらをエディタ上で繋ぎ合わせる編集を手作業で行なわなくてはならないと言う、たいへん面倒なことになる。そこで本発明の情報読み取りプログラムでは、2次元コードを読み込んでデータを取り出すことができるカメラ付き携帯電話などの携帯端末に、複数の2次元コードを順次読み込んでデータを取り出し、それらを連結して出力するようにしている。これによれば幾つでも連続して2次元コードが読み取られ、最後にそれらが連結されるため、扱える情報量は実質的に無制限となり、またユーザーには負担が掛からないと言う効果がある。なおデータの出力は、一般的には携帯端末の表示画面への出力であるが、通信機能を利用して送信するように設計することなども可能である。
【0020】
この利用目的に合うように、複数個の2次元コードが付されていると共にそれらの読み取り順が示されているものとすることができる。例えば各々の2次元コードに読み取り順を示す数字を副えておくのである。このようにして前記テキストを順番通りに繋げることが容易となる。なお数字は2次元コードの外に置いても、誤り訂正レベルを越えない程度に2次元コードの中に置くようにしてもよい。なお前記情報読み取りプログラムに関し、複数の2次元コードの各々に読み取り順を示す数字を挿入しておき、これに基づいて所望の順に繋ぎ合わせる編集を行なえるようにする機能を追加するとなおよい。こうしておけば、どのような順序で2次元コードを読み取るかに付いて、ユーザーは気を使わずに済むのである。
【0021】
なおこれまでのカメラ付き携帯電話では、2次元コードの内容中にURLアドレスとして認識される文字列がある場合には、ユーザーがこのURLアドレスを選択すると、この2次元コードの読み取りプログラムはWWWブラウザを立ち上げてこのURLアドレスを引き渡すと言う処理を行なっている(URLto機能)。これと同様にMailto機能ではメーラを起動してデータとその処理とを引き渡し、Phoneto機能では電話発信に処理を引き渡し、アドレス帳入力機能ではアドレス帳に登録処理を引き渡すなど、他のアプリケーションと連係が取れるように設計されている。しかしながら上述の請求項11の情報システムや請求項13の情報読み取りプログラムでは、2次元コードの内容が示す情報サーバに接続して、この情報サーバからの認証に対して次の2次元コード読み取りを行ない、この内容を情報サーバへ送信する処理を携帯端末側で行なっている。このようなことはこれまでにはなかった。また請求項14の情報読み取りプログラムでは複数の2次元コードを順次読み込んで情報を取り出しそれらを連結して出力している。このようなこともこれまで全くなかったことであり、これができるようになった効果は大きい。
【0022】
また同様に、請求項15の発明のような処理もこれまでにはなかったものである。すなわちこの情報読み取りプログラムでは、2次元コードを読み込んでデータを取り出すことができるカメラ付き携帯電話などの携帯端末に、2次元コードを読み込んでデータを取り出し、その中から一部分を所定の規則に則って切り出して出力するようにした。これまでのように読み込んだデータの全てを出力するのではなく、その内の一部分(ブロック)を出力するようにしたのである。所定の規則とは、例えばブロック毎に数字を重複がないように振っておき選択キーが押される毎に若い数字順にブロックを表示したり、スペースによってブロック間を区切っておきランダムに選んだブロックを切り出して表示するなどの規則のことである。例えば前者は英単語カードを構成することができるし、例えば後者は誕生月占いとして実施することが可能である。なおこのような情報読み取りプログラムは予め携帯端末にインストールされているようにするか、或いは最初に2次元コードを読み込んだ時にURLアドレスが表示されるようにして、ここにアクセスさせることでダウンロードさせ、携帯端末にインストールされるように設計してもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明の情報アクセサリーは、取付紐などの接続具を設けたアクセサリー本体部に2次元コードを付しているので、2次元コードがカメラ付き携帯電話などの携帯端末と一緒に持ち歩けるようになり、この2次元コードを携帯端末のカメラで撮ることによりいつでも容易に情報にアクセスできるという利点がある。なおさらにこの情報アクセサリーの任意箇所に認証コードを付したものでは、認証コードを用いてアクセス認証することができるようになっており、この情報アクセサリーを手にしていれば、正規ユーザーとして情報へのアクセスが許される。
【0024】
また本発明の情報システムは、2次元コードが付されたアクセサリー本体部が取付紐などの接続具によって取り付けられている携帯端末が、前記2次元コードを基に情報サーバと通信し、情報アクセサリーに設けた認証コードを基に認証することで、情報サーバから携帯端末へ情報が送信される。従って本発明の情報アクセサリーを携帯端末と一緒に持ち歩くことで、いつでも容易に且つ正規ユーザーとして情報にアクセスできるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明ではカメラ付き携帯電話などの携帯端末を持ち歩いてさえいれば、何時でもコンテンツにアクセスできるようにしたいという目的を、アクセサリー本体部に2次元コードを付すことにより実現している。コンテンツとしては2次元コードの内容中に在ってそのまま出力されるもの(図2の符号20など)の他、URLアドレスなどの形を取って情報サーバにアクセスすることにより得られるもの(図7の符号53など)がある。すなわち前者は通信しないものであり、後者は通信するものであると言うことができる。なお以下に説明する実施例では携帯端末としてカメラ付き携帯電話を使用しており、2次元コードの代表として株式会社デンソーウェーブのQRコード(登録商標)を使用しており、図面に於いてカメラ付き携帯電話で実際に読み取ることができるようになっている。しかしながら説明中では2次元コードと称するものとする。
【実施例1】
【0026】
図1および図2を用いて実施例1の情報アクセサリーを説明するが、この情報アクセサリーは寺社で販売される土産用のお札に関するものである。絵馬に似せて裁断した紙製のアクセサリー本体部1の上部には孔部10が開孔されており、この孔部10にマツバ紐の接続具11が通されて取り付けられている。またアクセサリー本体部1の裏面には2次元コード2が印刷されている。この2次元コード2のコンテンツはおみくじであって、その具体的内容は図2のおみくじ表示画面20で表わされている。なおこの2次元コード2には漢字で約1500字の内容を入れることができる。なおアクセサリー本体部1の表面は図示しないが、ここには絵馬の絵が印刷されている。またここではアクセサリー本体部1は紙製であるが、これを木札とすることも好ましい。
【0027】
図2で示すようにアクセサリー本体部1は接続具11によって携帯電話3の紐通し孔に接続されて一体化されている。従ってこのお札はいつも携帯電話3と共にあって情報用具兼アクセサリー(お守り)の役目を果たす。この2次元コード2をカメラで撮影すると、携帯電話3に内蔵されている2次元コード読み取りプログラムの動作により携帯電話3の表示部30(液晶画面)におみくじが表示される。従ってユーザーはこの絵馬を購入し、携帯電話3にアクセサリーとして取り付けることができる。またこの前後に占って遊ぶことができる。なおおみくじの内容を文字ではなくイメージとすることも可能である。
【実施例2】
【0028】
この実施例の情報アクセサリーを図3および図4を用いて説明する。この実施例の特徴は上述した実施例1のアクセサリー本体部1の裏面に電子メール作成に必要な項目が書き込まれた2次元コード21が印刷されており、且つこの2次元コード21の上を覆うようにして透明カバー12が接着されている点にある。この2次元コード21をカメラで読み取ると、図4のプレゼント応募用のメール表示画面22が表示されるように設計されているので、ユーザーはメール表示画面22に本文を書いて送信することができる。懸賞によってラッキーかそうでないかを占うことができると言う趣向である。
【0029】
2次元コード読み取りプログラムは、所定の電子メール形式で記載された2次元コード21を読み込んでその内容を表示するが、この中には携帯電話3のネイティブである電子メールプログラムへ処理を引き渡すアンカが埋め込まれている(図示せず)。そこでこのアンカが選択されると、電子メールプログラムにてメール表示画面22を表示するように設計されている。また前記透明カバー12は2次元コード21の表面を覆って、汚れから2次元コード21を保護することができる。従って万一汚してカメラでの読み取りができなくなってしまったような場合には、この透明カバー12上を拭けば再び読み取れるようになる。
【実施例3】
【0030】
この実施例ではハンドストラップ44付きのアクリル根付け4のアクセサリーと、これを取り付けた携帯電話3と電話局38とによって構成される情報システムとを説明する。すなわち透明なアクセサリー本体部4に関しては図5および図6で表わされている通り、内部に封入した台紙5の背面には2次元コード50とその下のパスワード51の文字列が印刷されており、また台紙5の表面には写真52が印刷されている。またアクセサリー本体部4の上部には孔部40が開孔されており、この孔部40にマツバ紐の接続具43が通されて取り付けられている。この接続具43とさらに別のマツバ紐の接続具42とハンドストラップ44とは合成樹脂製の止め具41で一体化されている。これ等は接続具42を以て携帯電話3の紐通し孔に接続されて一体化されている。従ってこのアクリル根付け4はいつも携帯電話3と共にあって情報用具であると共に透明感のある美麗なアクセサリーの役目を果たす。2次元コード50とパスワード51の文字列はアクリル根付け4の表面側からアクリルを透して実にクリアに見られる。なおこのアクリル根付け4には薄い着色やラメを混入させたりすることが可能であり、また蛍光顔料や夜光顔料を混入させることもできる。さらに下部に人形のアクセサリーなどを吊り下げる構成も可能である。
【0031】
2次元コード50を透明なアクリルを透してカメラで撮影すると、携帯電話3に内蔵されている2次元コード読み取りプログラムの動作により、URL表示画面53が携帯電話3の表示部30に表示される(図7)。これは「旅のアルバム」と称するマクロメディア社のフラッシュ(登録商標)で制作された観光写真のスライドショーへのリンクを示すものである。
【0032】
次にこの実施例の情報システムを構成する携帯電話3を図8のブロック図により、また電話局38を含む全体を図9のブロック図により表わす。この撮影部32(カメラ)付きの携帯電話3の前面には、テンキーやファンクションキーから成る操作部31と液晶画面の表示部30とが露出して設けられており、また背面には撮影部32が設けられている。また携帯電話3の内部には電話機としての音声通話やパケット通信のための通信部37、制御ソフトウェアなどが記録された記憶部36、およびこれ等を制御するCPU(Central Processing Unit)を中心とした制御部33が納められている。また前記記憶部36には2次元コード読み取りプログラムおよびWWWブラウザプログラムがインストールされている。この2次元コード読み取りプログラムはURLアドレスなどのテキストがデコードされた2次元コード50を読み込んでその内容を表示する処理を制御部33に実行させるものである。この2次元コード読み取り部34で読み取った内容には携帯電話3のネイティブアプリケーションであるWWWブラウザプログラムへ処理を引き渡すアンカ(URLアドレス)が埋め込まれている。そこでこのアンカが選択されると、前記WWWブラウザプログラムによりこのURLアドレスにアクセスするように設計されている。従ってこの実施例で2次元コード読み取り部34およびWWWブラウザ部35は、ソフトウェア的に制御部33内に形成される(図8)。
【0033】
電話局38は電話局としての処理のほかに、携帯電話3と通信を行なってコンテンツを提供する情報サーバ39として動作する。情報サーバ39はWWWサーバ300と記憶部301とから構成され、WWW(World Wide Web)で提供可能なコンテンツが記憶部301に記録されており、これを携帯電話3からの要求によりWWWサーバ300が読み出して送信する。電話局38には複数の基地局302が接続されており、このシステムの構成要素である携帯電話3は最寄りの基地局302と交信してWWWサーバ300に接続され、所定のコンテンツを得ることができる。なお電話局38は位置情報制御部303を備え、この位置情報制御部303内に位置情報テーブル304を有しており、前記最寄りの基地局302と交信している携帯電話3の位置をこの基地局302の略位置として、この位置情報テーブル304に記録している。これは後述する実施例6で活用される。
【0034】
この実施例の情報システムの通信手順の説明図は図10で示す通りであり、携帯電話3がその撮影部32(カメラ)によって、携帯電話3に取り付けられているアクリル根付け4の2次元コード50を読み込んで、その内容であるURLアドレスを図7のURL表示画面53に表示する。そこでユーザーがこのURLアドレスを選択すると、携帯電話3のWWWブラウザに処理が引き継がれて、WWWブラウザが電話局38の情報サーバ39のWWWサーバ300にWWWページの送信要求を行なう。ここで一旦WWWサーバ300はWWWブラウザに対して認証要求を行なう。これはユーザが正規購入者であるか否かをチェックするためのものであり、正規購入者であればその携帯電話3に取り付けられているアクリル根付け4に記載のあるパスワード51(図5)をこの携帯電話3から入力することができるはずだからである。こうしてユーザがパスワード51を操作部31から入力すると、このパスワード51をWWWブラウザ部35がWWWサーバ300へ送信する。WWWサーバ300がこれを認証してユーザ所望のWWWページをWWWブラウザ部35へ送信する。こうして携帯電話3の表示部30にWWWページが表示されるが、この内容は正に携帯電話3に取り付けられているアクリル根付け4に2次元コード50として記載されているURLアドレスが指し示すコンテンツそのものなのである。
【実施例4】
【0035】
この実施例の情報アクセサリーを図11乃至図13を用いて説明するが、アクセサリー本体部6が蛍光顔料入りの透明なアクリル棒でできており、この上部には孔部60が開孔されており、ここにボールチェーンの接続具61が通されて取り付けられている。そしてこの実施例の特徴は透明なアクセサリー本体部6の背面に2つの2次元コード2,23が上下に並べて印刷されており、さらにこの上を覆うようにしてアクセサリー本体部6の背面の全体に白色シート24が貼り合わされている点にある。従ってこのアクリル棒のアクセサリー本体部6はいつも携帯電話3と共にあって、情報用具であると共に透明感のある美麗なアクセサリーの役目を果たす。特にアクリル棒の表面側から見る2次元コード2,23はクリアである。またアクリル棒には蛍光顔料が含まれているため蛍光を発するが、背面の白色シート24はこの蛍光発光をさらに明かるく見せることができる。なお例えばこのアクリル棒の下端に電池で発光するライトを取り付けて、アクリル棒方向に光を発するように構成すると、夜間や暗所で便利な携帯ライトとなる。
【0036】
この実施例では2つ設けられた2次元コード2,23の内、2次元コード2を第1の2次元コードと称し2次元コード23を第2の2次元コードと称する。第1の2次元コード2にはWWWベースの掲示板システムを指示するURLアドレスが記載されており、また第2の2次元コード23にはパスワードが記載されている。そこでこれ等の読み取り手順を図13のフローチャートを用いて説明する。まず最初に第1の2次元コード2を透明なアクリルを透して撮影部カメラ32で撮影する(ステップS1)。次に2次元コード読み取りプログラムは2次元コード2からURLアドレスを読み取って、このURLアドレスにアンカを埋め込んで表示するが、ユーザがこのURLアドレスを選択するとこのURLアドレスの処理をWWWブラウザプログラムへ引き渡す(ステップS2)。そしてWWWブラウザプログラムがこのURLアドレスが指す掲示板システムにアクセスすると、これに呼応してWWWサーバは認証ページをWWWブラウザに送信してくるので、WWWブラウザはこの認証ページを表示する(図示せず)。ここで第2の2次元コード23を撮影部32で撮影すると、2次元コード読み取りプログラムは2次元コード2からパスワードを読み取り(ステップS3)、この2度目の撮影では図12に示したパスワード認証の表示画面25と確認画面26とをカスケード表示し、ユーザが確認画面26上のYESボタン27を選択したら前記パスワードを認証ページのフォームに入力してWWWサーバへ送信する(ステップS4)。これによってWWWサーバで認証が為されたら、WWWサーバは掲示板のWWWページを送信してくることになる。なお2つの2次元コード2,23には読み取り順の表示を設けるようにしても良い。
【実施例5】
【0037】
次に図14はこの実施例の情報読み取りプログラムの処理手順をフローチャートで表わしたものである。これは2次元コード読み取りプログラムにこの実施例の機能を追加したものであり、図示しない表示画面には2次元コードの読み取り結果と、さらに続けて別の2次元コードを読み取るか、これで完了するかの2つのソフトキー、すなわち「継続読み込み」と「完了」とを表示する。ユーザーが「継続読み込み」を選択し続ける限りに於いては読み込み結果を記憶装置に記録しておくようにする。
【0038】
すなわち2次元コードを読み取り(ステップS5)、読み取った内容を記憶装置に記録し(ステップS6)、「継続読み込み」の間は続けて読み取って記録して行くが「完了」によってループを外れ(ステップS7)、これまでの記録を全て繋げて表示し(ステップS8)、終了する。なおこの実施例では記録の繋がり順序は読み取った順としているが、例えば各々の2次元コード内に連続番号を付しておき、2次元コード読み取りプログラムがこの番号を認識して、たとえバラバラに読み取られた結果であっても、この番号の順序で繋いで行くように設計することができる。また2度読み取りしたような場合には、この番号を参照して重複分を削除するように設計することも可能である。
【実施例6】
【0039】
この実施例6の2次元コード読み取りプログラムを、図15および図16を用いて説明する。図15は2次元コードにエンコードされる前の占いマスターテーブル28である。個々の占い結果は見出し29と内容200とから構成され、隣り合う占い結果はスペース201で区切られて、見出し29と内容200とから成るブロックに分けられているが、これは単なるテキストファイルである。この占いマスターテーブル28を2次元コードにエンコードしてアクセサリー本体部に付し、このアクセサリー本体部を接続具により携帯電話3に取り付けておく。
【0040】
そしてこの実施例の2次元コード読み取りプログラムは、前記2次元コードをカメラで読み取って占いマスターテーブル28を復元し(ステップS9)、前記スペース201を目印にして切り出した切り出しブロック202の中からランダムに一つを選び(ステップS10)、この選択された切り出しブロック202を携帯電話3の表示部30に表示する(ステップS11)。このようにして選択された切り出しブロック202には見出し29と内容200とが記載されているが、これはカメラで読み取る毎にランダムに選ばれたものであるから、占いになるのである。従って何度占って遊んでもユーザーは飽きることがないと言う効果があり、この発明は重要である。
【0041】
なお上記では2次元コード読み取りプログラムがカメラで読み取りからランダムな切り出し表示までを一括して担当しているが、これとは別に2次元コード読み取りプログラムが、複数の占い結果の中からランダムに一つを選んでおみくじ表示画面を作る、別のプログラムに処理を引き渡すようにしてもよい。また占いマスターテーブル28は複数の占い結果をスペースで区切っているが、このあたりの設計は自由である。
【実施例7】
【0042】
この実施例では図17によって、後述する実施例10の液晶画面クリーナー8、を取り付けた携帯電話3と電話局38とによって構成される情報システムを説明する。この情報システムは、上述した実施例3の情報システムを利用している(図9を参照)。ここでは図示しない液晶画面クリーナー8はマツバ紐の接続具84によって携帯電話3に取り付けられているが、この液晶画面クリーナー8には2次元コード82が印刷されている。この2次元コード82は地図へアクセスするためのWWWサーバを指すURLアドレスが書き込まれている。
【0043】
2次元コード82をカメラで撮影すると携帯電話3に内蔵されている2次元コード読み取りプログラムの動作により、URL表示画面が携帯電話3の表示部30に表示される。そこでユーザーがこのURLアドレスを選択すると、携帯電話3のWWWブラウザに処理が引き継がれて、WWWブラウザが電話局38の情報サーバ39のWWWサーバ300にWWWページの送信要求を行なう。一方電話局38では位置情報制御部303が位置情報テーブル304から携帯電話3の現在位置を取得できる状態となっている。そこでWWWサーバ300はWWWブラウザに対してこの位置情報を使用しても良いか否かの回答要求を行なう。これは位置情報によって携帯電話3が現在いる周辺の地図を携帯電話3へ送るためのものであり、地図のみならず地域依存の情報をタイミング良く提供することができるからである。こうしてユーザが図示しない操作部31の選択ボタン操作して許可を出すと、WWWブラウザがWWWサーバ300へ送信する。これによってWWWサーバ300から位置情報に依存した地図が送られて来て、携帯電話3の表示部30に表示されるのである。なお地図は正確な地図であってもイラストの案内図などであってもよい。また地域依存情報としては、その地域の天気情報、その地域の掲示板、その地域の観光写真などを上げることができる。
【実施例8】
【0044】
この実施例では図18によって、後述する実施例10の液晶画面クリーナー8、を取り付けた携帯電話3と電話局38とによって構成される情報システムを説明する。この情報システムは、上述した実施例3の情報システムを利用している(図9を参照)。ここでは図示しない液晶画面クリーナー8はマツバ紐の接続具84によって携帯電話3に取り付けられているが、この液晶画面クリーナー8には2次元コードが印刷されている。この2次元コードは地図へアクセスするためのWWWサーバを指すURLアドレスが経緯度情報と共に書き込まれており、このようなURLアドレスが複数記載されている点に特徴を有する。
【0045】
この2次元コードをカメラで撮影すると携帯電話3に内蔵されている2次元コード読み取りプログラムの動作により、URL表示画面85が携帯電話3の表示部30に表示される。このURL表示画面85のタイトルは「京都東山地区」であり、これに続けていくつかのスポットが書き込まれている。そして各々のスポットはWWWサーバ側の地図表示のためのCGI(Common Gateway Interface)プログラムを示すURLアドレスに各スポットの東経情報と北緯情報とを追加して成るものである。従ってユーザーがこれ等のスポットの中から一つを選択すると、この位置情報を含んだURLアドレスがWWWサーバに送信され、これによってWWWサーバから正にこの経緯度合点を中心に置いた地図が送られて来て、携帯電話3の表示部30に表示されることになる。ユーザーは今いる観光スポットを前記URL表示画面85の中から選んで利用したり、或いはこれから訪問する予定の、また既に訪問し終えたスポットを前記URL表示画面85の中から選んで利用すれば良いのである。
【0046】
なおこの実施例8と上述した実施例7とを組み合わせることができ、状況に応じて使い分けるようにすることが可能である。すなわち前記URL表示画面85の最上段に実施例7のURLアドレスを追加すれば良い。
【実施例9】
【0047】
次にこの実施例の情報アクセサリーを図19を用いて説明する。アクセサリー本体部7はミニブックであり、内部に3枚のページ(取り出したページ71と、収納されたままの2枚のページ72と)を備えている。各々のページは背に近い上の角でハトメ70により回動自在となるように止められている。このハトメ70の孔には革紐の接続具74が通されており、この接続具74によってアクセサリー本体部7が携帯電話に接続される。なお前記ページ71,72も表紙も合成樹脂板からなり、前記ページ71,72の表裏に2次元コードのシールが貼付されている。また表裏の表紙は止めバンド73でホック止めされて不本意には開かれないようになっている。
【0048】
そこでユーザーは止めバンド73を外して所要のページを回転させて引き出し、これに貼付されている2次元コードをカメラで撮影するのである。撮影が終わったらこのページを戻し回転させて表裏の表紙の間に納めてバンド73で止めるようにする。この実施例の情報アクセサリーによれば、より多くの数の2次元コードを持ち歩くことができると言う効果がある。
【実施例10】
【0049】
次にこの実施例の情報アクセサリーを図20の背面図を用いて説明する。アクセサリー本体部8は液晶画面クリーナーであり、2枚のシートの間にスポンジの層を挟み、周囲の溶着部81で表裏を止めて成るものであり、背面側のシートの一部に汚れ取り生地80が用いられている。前記溶着部81の一部には孔部83が開孔されており、この孔部83にマツバ紐の接続具84が通され、この接続具84によって携帯電話3に取り付けられる。また前記背面側のシートの一部に汚れ取り生地80が用いられていない部位が設けられており、ここに2次元コードが印刷されている。なおアクセサリー本体部8の表面には美麗な絵柄が印刷されている。
【0050】
2次元コードはもちろん表面側に設けてもよいが、こちら側は見せるためのものであるから、背面側に付けるのが好ましくまた液晶画面の汚れを拭き取る部分から外れていることが好ましい。この実施例では2次元コードが印刷されている部位をつまんで、汚れ取り生地80の部分を液晶画面にこすり付けるものとしている。
【実施例11】
【0051】
次に図21で示すこの実施例の情報アクセサリーは、上述した実施例1のアクセサリー本体部1の裏面の2次元コード2の上を覆うようにして、スクラッチ印刷部9が形成されている点に最大の特徴を有する。スクラッチ印刷によるものは「銀はがし」などと呼ばれて景品カードに用いられている。このスクラッチ印刷の層をコインや爪で擦って除去すると、その下に印刷されているクジが見え、当たり外れが分かると言うものであり、ゲーム性や射幸性を備えている。このようなスクラッチ印刷がアクセサリー本体部1に付された2次元コード2を隠すようにして印刷されている。
【0052】
これは本発明の情報アクセサリーの購入前に、2次元コードが読み取られてしまうことを防ぐためのものであり、またゲーム性を付与したものである。購入後にユーザーはこのスクラッチ印刷部9をコインなどで擦って落とし、現われた2次元コード2を読み取るのである。この機能は情報を有料販売しようとする場合などに大いに役立つ。
【実施例12】
【0053】
次に図22で示すこの実施例の情報アクセサリーは、上述した実施例3のアクリル根付け4の背面側から見える台紙5部分を覆うようにして、すなわち2次元コード50およびパスワード51を隠すようにして、ラミネートシール90をアクセサリー本体部4の背面に貼り付けて成るものである。なおラミネートシール90の左側の下端にはアクセサリー本体部4に接着していない剥離案内部91を設けてあり、またこのラミネートシール90の表面にはダミーの2次元コード54が印刷されている。
【0054】
このラミネートシール90を接着してある目的は、上述した実施例11と同様であり、情報アクセサリーの購入前に2次元コードが読み取られてしまうことを防ぐためであり、またゲーム性などの娯楽を付与するためである。ラミネートシール90はアクリル根付け4にピタリと接着しているが、剥離案内部91から持ち上げるようにすると、層間剥離によって容易に剥離することができる。これによって現われた正しい2次元コード2を読み取ることができるようになる。なおここで正しいと説明したのは、ラミネートシール90の表面のダミーの2次元コード54との対比からである。すなわちダミーの2次元コード54はカメラでの読み取りが行なえないものか、読み取れても所望の情報でなかったり、注意書きであったりする。なおラミネートシールの代わりとして粘着シールを用いることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0055】
2次元コード化の対象となるものは単に文字列に限られず、イメージを圧縮したものも可能である。例えば占いとしてタロットカードを記録しておくことも可能である。これを読み取り解凍して表示するアプリケーションを提供すればよい。2次元コードは布面などに焼き印で付けることも可能である。またこのアクセサリーの売り場で、ユーザーが希望する内容の2次元コードを作成して、これをユーザーが選択したアクセサリーに貼付し、商品として販売することなども可能である。これを利用すればユーザーの顔写真の2次元コードが付されたアクセサリーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】実施例1のお札の背面図である。
【図2】おみくじ表示画面の説明図である。
【図3】実施例2のお札の断面を表わす模式図である。
【図4】応募用メール表示画面の説明図である。
【図5】実施例3のアクセサリーの背面図である。
【図6】このアクセサリーの断面を表わす模式図である。
【図7】アルバムを指すURL表示画面の説明図である。
【図8】この情報システムを構成するカメラ付き携帯電話機のブロック図である。
【図9】この情報システム全体を表わすブロック図である。
【図10】この情報システムの通信手順の説明図である。
【図11】実施例4のアクセサリーの断面を表わす模式図である。
【図12】パスワード認証画面の説明図である。
【図13】2次元コード読み取りプログラムの処理手順を表わすフローチャートである。
【図14】実施例5の2次元コード読み取りプログラムの処理手順のフローチャートである。
【図15】実施例6の2次元コードのデコードデータの説明図である。
【図16】2次元コード読み取りプログラムの処理手順を表わすフローチャートである。
【図17】実施例7の情報システムの通信手順の説明図である。
【図18】実施例8の位置情報に基づく案内地図を指すURL表示画面の説明図である。
【図19】実施例9のアクセサリーの斜視図である。
【図20】実施例10のアクセサリーの背面図である。
【図21】実施例11のアクセサリーの背面図である。
【図22】実施例12のアクセサリーの背面図である。
【符号の説明】
【0057】
1 アクセサリー本体部(紙製絵馬)
10 孔部
11 接続具(マツバ紐)
12 透明カバー
2 2次元コード
20 おみくじ表示画面
21 2次元コード
22 メール表示画面
23 2次元コード
24 白色シート
25 パスワード認証の表示画面
26 確認画面
27 YESボタン
28 占いマスターテーブル
29 見出し
200 内容
201 スペース
202 切り出しブロック
3 携帯電話
30 表示部
31 操作部
32 撮影部(カメラ)
33 制御部
34 2次元コード読み取り部
35 WWWブラウザ部
36 記憶部
37 通信部
38 電話局
39 情報サーバ
300 WWWサーバ
301 記憶部
302 基地局
303 位置情報制御部
304 位置情報テーブル
4 アクセサリー本体部(アクリル根付け)
40 孔部
41 止め具
42 接続具(マツバ紐)
43 連結紐(マツバ紐)
44 ハンドストラップ
5 台紙
50 2次元コード
51 パスワード
52 写真
53 URL表示画面
54 ダミーの2次元コード
6 アクセサリー本体部(蛍光顔料入りアクリル棒)
60 孔部
61 接続具(ボールチェーン)
7 アクセサリー本体部(ミニブック)
70 ハトメ
71 ページ
72 ページ
73 止めバンド
74 接続具(革紐)
8 アクセサリー本体部(液晶画面クリーナー)
80 汚れ取り生地
81 溶着部
82 2次元コード
83 孔部
84 接続具(マツバ紐)
85 URL表示画面
9 スクラッチ印刷部
90 ラミネートシール
91 剥離案内部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセサリー本体部に、カメラ付き携帯電話などの携帯端末に取り付けるための取付紐などの接続具が設けられていると共にURLアドレスなどのデータをコード化した2次元コードが付されていることを特徴とする、情報アクセサリー。
【請求項2】
アクセサリー本体部に、カメラ付き携帯電話などの携帯端末に取り付けるための取付紐などの接続具が設けられていると共にURLアドレスなどのデータをコード化した2次元コードが付されており、且つこの情報アクセサリーの任意箇所に認証コードが付されていることを特徴とする、情報アクセサリー。
【請求項3】
さらにハンドストラップが取り付けられている請求項1または請求項2に記載の情報アクセサリー。
【請求項4】
アクセサリー本体部は、一方の面側に写真やイラストなどのイメージが付されており、他方の面側に2次元コードが付されている、請求項1または請求項2に記載の情報アクセサリー。
【請求項5】
2次元コードに汚れ防止の透明カバーが掛けられている請求項1または請求項2に記載の情報アクセサリー。
【請求項6】
アクセサリー本体部が透明体から成り、この透明体の裏面側に反転された2次元コードが付されている、請求項1または請求項2に記載の情報アクセサリー。
【請求項7】
2次元コードに秘匿用のマスクが掛けられている請求項1または請求項2に記載の情報アクセサリー。
【請求項8】
認証コードに秘匿用のマスクが掛けられている請求項1または請求項2に記載の情報アクセサリー。
【請求項9】
複数個の2次元コードが付されていると共にそれらの読み取り順が示されている、請求項1または請求項2に記載の情報アクセサリー。
【請求項10】
2次元コードに経緯度などの位置情報が含まれている請求項1または請求項2に記載の情報アクセサリー。
【請求項11】
URLアドレスなどのデータをコード化した2次元コードを読み込んでこのデータが示すサーバに接続することができるカメラ付き携帯電話などの携帯端末と、この携帯端末からの要求に応えて観光案内などの情報を携帯端末に送信する情報サーバとから成るサーバクライアントシステムに於いて、前記2次元コードをサーバからの情報を必要としている携帯端末に取付紐などの接続具で取り付けられたアクセサリー本体部に設けておくと共に認証コードをこの情報アクセサリーの任意箇所に設けておき、携帯端末側ではこの2次元コードを携帯端末のカメラで読み取り前記データを得て情報サーバにアクセスし、これに応じて情報サーバは携帯端末に認証を求め、携帯端末は前記認証コードを送信し、これを情報サーバで認証したら情報サーバは前記情報を携帯端末に送信し、携帯端末はこの情報を受信してこれを出力する、情報システム。
【請求項12】
URLアドレスなどのデータをコード化した2次元コードを読み込んでこのデータが示すサーバに接続することができるカメラ付き携帯電話などの携帯端末と、この携帯端末からの要求に応えて観光案内などの情報を携帯端末に送信する情報サーバとから成るサーバクライアントシステムに於いて、前記2次元コードをサーバからの情報を必要としている携帯端末に取付紐などの接続具で取り付けられたアクセサリー本体部に設けておくと共に認証コードをこの情報アクセサリーの任意箇所に設けておき、携帯端末側ではこの2次元コードを携帯端末のカメラで読み取り前記データを得て情報サーバにアクセスし、これに応じて情報サーバは携帯端末の位置情報を取得して、この位置情報に依存する情報を携帯端末へ送信し、携帯端末はこの情報を受信してこれを出力する、情報システム。
【請求項13】
2次元コードを読み込んでこのデータが示すサーバに接続することができるカメラ付き携帯電話などの携帯端末に、第1の2次元コードを読み込んでこのデータが示すサーバに接続し、このサーバから送信されたパスワードなどを入力するための入力フォームに第2の2次元コードを読み込んでこのデータを入力して前記サーバへ送信する、情報読み取りプログラム。
【請求項14】
2次元コードを読み込んでデータを取り出すことができるカメラ付き携帯電話などの携帯端末に、複数の2次元コードを順次読み込んでデータを取り出しそれらを連結して出力する、情報読み取りプログラム。
【請求項15】
2次元コードを読み込んでデータを取り出すことができるカメラ付き携帯電話などの携帯端末に、2次元コードを読み込んでデータを取り出し、その中から一部分を所定の規則に則って切り出して出力する、情報読み取りプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2006−330907(P2006−330907A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−150961(P2005−150961)
【出願日】平成17年5月24日(2005.5.24)
【出願人】(390010283)
【出願人】(500030301)
【Fターム(参考)】