説明

情報処理装置、コンテンツ再生方法、及び、コンテンツ再生プログラム

【課題】複数のコンテンツを快適に利用する方法を提供する。
【解決手段】複数コンテンツの識別情報及び前記複数コンテンツの再生順序の情報を含む再生リストを取得する取得部と、前記再生リストに含まれるコンテンツの再生順序に従って、各コンテンツを再生する再生部と、前記再生リストにおける再生順序が第1番目であるコンテンツデータを格納する第1格納部と、他の装置から取得したコンテンツデータを格納する第2格納部とを有し、前記取得部は、前記再生リストに基づいて前記第1格納部に格納された前記コンテンツデータの再生中であって前記再生リストに基づく第2番目のコンテンツデータが前記第2格納部に格納されていなければ、前記他の装置に対してコンテンツデータの取得を行うことを特徴とする情報処理装置とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件は、再生リストに基づきコンテンツを再生する情報処理装置、コンテンツ再生方法、コンテンツ再生プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話の通信速度の向上に伴い、音楽データを短時間にダウンロードすることが可能となっている。また、携帯電話会社と契約する通信料金タイプを選択することにより、一定料金でパケットデータ通信を無制限に使うことが出来るようにもなっている。
【0003】
これに伴い、携帯電話の利用者は、数多くの音楽データや映像を携帯電話にダウンロードして保存しようとすることがある。
【特許文献1】特開2004−354746号公報
【特許文献2】特開2007−158477号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
携帯電話に記録できる容量には制限があり、数多くの音楽データや映像を保存したい利用者の要求を満足できないことがあった。そこで、携帯電話に音楽データ等を保存せずに、音楽データ等を利用する毎にサーバからダウンロードして音楽データを利用する技術がある。さらに、携帯電話の2面のバッファを交互に使用してネットワークから音楽データをダウンロードすることにより、再生までの待ち時間を短くする技術がある。
【0005】
しかしながら、携帯電話に音楽データ等を保存しない場合、利用者は、最初の音楽データを利用するまでに、ダウンロードする時間、待機しなければならない。また、公共機関での移動中などの電波状況が悪い状態では、最初の音楽データをダウンロードする時間が長くなり、最初の音楽データ等が利用できるまでの時間が長くなる。
【0006】
本件は、音楽等を再生する装置において、ユーザが音楽データ等のコンテンツを快適に利用する方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
開示の実施形態は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用する。
【0008】
即ち、第1の態様は、
複数コンテンツの識別情報及び前記複数コンテンツの再生順序の情報を含む再生リストを取得する取得部と、
前記再生リストに含まれるコンテンツの再生順序に従って、各コンテンツを再生する再生部と、
前記再生リストにおける再生順序が第1番目であるコンテンツデータを格納する第1格納部と、
他の装置から取得したコンテンツデータを格納する第2格納部とを有し、
前記取得部は、前記再生リストに基づいて前記第1格納部に格納された前記コンテンツデータの再生中であって前記再生リストに基づく第2番目のコンテンツデータが前記第2格納部に格納されていなければ、前記他の装置に対してコンテンツデータの取得を行う
ことを特徴とする情報処理装置とした。
【0009】
第2の態様は、
複数コンテンツの識別情報、前記複数コンテンツの再生順序、及び、再生順序が第1番目であるコンテンツのデータを含む再生リストを取得する取得部と、
前記再生リストに含まれるコンテンツの再生順序に従って、各コンテンツを再生する再生部と、
他の装置から取得したコンテンツデータを格納する格納部とを有し、
前記取得部は、前記再生リストに格納された前記第1番目のコンテンツデータの再生中であって前記再生リストに基づく次に再生されるコンテンツデータが前記格納部に格納されていなければ、前記他の装置に対してコンテンツデータの取得を行う
ことを特徴とする情報処理装置とした。
【0010】
第3の態様は、
情報処理装置が、
複数コンテンツの識別情報及び前記複数コンテンツの再生順序の情報を含む再生リストを取得するステップと、
前記再生リストに含まれるコンテンツの再生順序に従って、各コンテンツを再生するステップと、
前記再生リストにおける再生順序が第1番目であるコンテンツデータを格納するステップと、
他の装置から取得したコンテンツデータを格納するステップと、
前記再生リストに基づいて、格納された前記再生リストにおける再生順序が第1番目であるコンテンツデータの再生中であって前記再生リストに基づく第2番目のコンテンツデータが格納されていなければ、前記他の装置に対してコンテンツデータの取得を行うステップと、
を実行するコンテンツ再生方法とした。
【0011】
第4の態様は、
情報処理装置に、
複数コンテンツの識別情報及び前記複数コンテンツの再生順序の情報を含む再生リストを取得するステップと、
前記再生リストに含まれるコンテンツの再生順序に従って、各コンテンツを再生するステップと、
前記再生リストにおける再生順序が第1番目であるコンテンツデータを格納するステップと、
他の装置から取得したコンテンツデータを格納するステップと、
前記再生リストに基づいて、格納された前記再生リストにおける再生順序が第1番目であるコンテンツデータの再生中であって前記再生リストに基づく第2番目のコンテンツデータが格納されていなければ、前記他の装置に対してコンテンツデータの取得を行うステップと、
を実行させるコンテンツ再生プログラムとした。
【発明の効果】
【0012】
開示の態様によれば、音楽等を再生する装置において、ユーザが音楽データ等のコンテンツを快適に利用する方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。実施形態の構成は例示であり、開示の実施形態の構成に限定されない。
【0014】
〔実施形態〕
(構成例)
図1は、本実施形態のネットワーク構成の例を示す図である。図1に示すネットワーク構成は、ネットワーク100に接続されたコンテンツサーバ200、ネットワーク100に接続された無線基地局300、無線基地局300を通じてネットワーク100と通信をする携帯端末400を含む。
【0015】
コンテンツサーバ200は、音楽等を含む音響データ、動画像データ、静止画像データ等のコンテンツのデータを格納するコンテンツサーバとして機能し得る。
【0016】
無線基地局300は、携帯端末400とネットワーク100との通信を中継する。
【0017】
携帯端末400は、無線基地局300と無線で通信される。携帯端末400は、無線基地局300を経由して、コンテンツサーバ200等のネットワーク上の装置と通信することができる。
【0018】
図1のネットワーク構成例は、携帯端末400とコンテンツサーバ200とが無線で通信される構成例であるが、携帯端末400とコンテンツサーバ200とが有線で通信されてもよい。
【0019】
図2は、携帯端末の構成例を示す図である。図2の携帯端末400は、CPU410、プログラムの実装等をするメモリ420、機能ブロック430、表示画面装置460、キー470、スピーカー480を有する。図2の携帯端末400の機能ブロック430は、コンテンツ管理部432、コンテンツダウンロード部434、呼制御部436、無線制御部438、再生リスト管理部440、表示画面制御部442、キー制御部444、再生リスト再生部448、コンテンツ格納部450を有する。これらの処理部のうち、任意の複数を、1つの処理部としてもよい。また、これらの処理部のうち任意の1つが、複数の処理部としての処理を行ってもよい。これらの各処理部は、ハードウェアとしても、ソフトウェアとしても実現され得る。以後に記載される構成要素についても同様である。
【0020】
携帯端末400は、無線制御部438等によって無線で通信される代わりに、他の手段により他の装置と通信されてもよい。
【0021】
CPU410は、機能ブロック430等の各機能を実行する。CPU410は、携帯端末400の各構成要素を制御する。
【0022】
メモリ420は、CPU410で実行されるプログラムを格納する。また、メモリ420は、プログラム等で使用するデータを格納し得る。メモリ420は、携帯端末400の内部メモリであっても、携帯端末400に接続される外部メモリであってもよい。
【0023】
表示画面装置460は、再生リストの表示、再生リストを操作する画面の表示、動画像の表示、静止画像の表示等を行う。表示画面装置460は、携帯端末400の内部装置であっても、携帯端末400に接続される外部装置であってもよい。
【0024】
キー470は、ユーザによるキー入力を受け付ける。ユーザは、キー470を操作することにより、再生リストの実行、停止等を、携帯端末400に、指示することができる。キー470は、携帯端末400の内部装置であっても、携帯端末400に接続される外部装置であってもよい。
【0025】
スピーカー480は、音楽等の音響データの出力を行う。スピーカー480は、携帯端末400の内部装置であっても、携帯端末400に接続されるヘッドホン等の外部装置であってもよい。
【0026】
コンテンツ管理部432は、コンテンツの再生に必要なコンテンツのデータをダウンロードすることをコンテンツダウンロード部434に指示する。コンテンツ管理部432は、コンテンツの再生を再生リスト再生部448に指示する。
【0027】
コンテンツダウンロード部434は、コンテンツ管理部432からの指示に基づき、指示されたコンテンツのデータをコンテンツサーバ200からダウンロードする。コンテンツダウンロード部434は、ダウンロードしたコンテンツのデータをコンテンツ格納部450に格納する。
【0028】
コンテンツ格納部450は、ダウンロード等により取得されたコンテンツの音響データ、動画像データ、静止画像データ等を、格納する。コンテンツ格納部450は、少なくとも、第1番目に再生されるコンテンツを保存するエリア、第1コンテンツダウンロードエリア、及び、第2コンテンツダウンロードエリアの3つの記録エリアを、有する。コンテンツ格納部450は、携帯端末400の内部メモリ、又は、携帯端末400によって読み書き可能な記録媒体等によって、実現され得る。コンテンツ格納部450の3つの記録エリアは、それぞれ異なる記憶手段によって実現されてもよい。第1番目に再生されるコンテンツを保存するエリアは、再生リスト上の第1番目に再生されるコンテンツを格納する。第1番目に再生されるコンテンツを保存するエリアは、再生リストの第1番目に再生されるコンテンツだけではなく、第2番目以降に再生されるコンテンツを、格納してもよい。第1番目に再生されるコンテンツを保存するエリアは、再生リストと一体となってもよい。
【0029】
呼制御部436は、コンテンツサーバ200等の通信先の装置までの呼を制御する。
【0030】
無線制御部438は、無線基地局300と携帯端末400との間の無線通信を制御する。
【0031】
再生リスト管理部440は、再生リストを格納し、管理する。再生リスト管理部440は、ユーザの操作によるキー入力の情報を、キー制御部444から受信する。再生リスト管理部440は、再生リスト等を表示画面装置460に表示することを表示画面制御部442に指示する。再生リスト管理部440は、キー入力等によるユーザからの指示により、再生リストを実行することができる。再生リスト管理部440は、再生リストの実行の際に必要なコンテンツをダウンロードしてコンテンツを再生することを、コンテンツ管理部432に指示する。再生リストは、携帯端末400の内部メモリ、携帯端末400で読み書き可能な記録媒体等に格納されてもよい。再生リスト管理部440は、他の構成要素に格納された再生リストを読み込んで、管理してもよい。
【0032】
表示画面制御部442は、表示画面装置460を制御する。表示画面制御部442は、再生リスト等を表示画面装置460に表示させることができる。
【0033】
キー制御部444は、キー470へのキー入力の情報を受信する。キー制御部444は、キー入力の情報を再生リスト管理部440に通知する。
【0034】
再生リスト再生部448は、コンテンツ管理部432から指示されたコンテンツの再生を行う。再生リスト再生部448は、コンテンツ格納部450から、再生するコンテンツを読み出す。再生リスト再生部448は、再生されるコンテンツが音楽等の音響データである場合は、スピーカー480に当該音響の出力をさせることができる。再生リスト再生部448は、再生されるコンテンツが動画像、静止画像等である場合、再生に必要なスピーカー480、表示画面装置460等に、それぞれ、音響の出力、動画像又は静止画像の
表示等をさせることができる。
【0035】
図3は、再生リストの例を示す図である。再生リスト(プレイリスト)は、ユーザが再生を希望するコンテンツのセットである。再生リストは、ユーザが再生を希望する各コンテンツの識別情報と、ユーザが希望するコンテンツの再生の順序の情報とを、含む。再生リストは、コンテンツ毎に当該コンテンツの提供元のアドレスを有してもよい。再生リストのコンテンツは、当該再生リストにおいて複数回再生されるようにされていてもよい。
【0036】
図3の再生リストは、コンテンツA、コンテンツB、コンテンツC、及び、コンテンツDの識別情報を含む。また、図3の再生リストは、第1番目にコンテンツA、第2番目にコンテンツB、第3番目にコンテンツC、第4番目にコンテンツDが再生されるというコンテンツの再生の順序の情報を含む。
【0037】
携帯端末400は、複数の再生リストを有することが可能である。再生リストは、第1番目に再生されるコンテンツのデータを含むことができる。再生リストに第1番目に再生されるコンテンツのデータが含まれる場合、第1番目に再生されるコンテンツのデータは、 再生リストから読み出される。
【0038】
図4は、携帯端末の再生リストとコンテンツ格納部の例を示す図である。
【0039】
図4の携帯端末400のコンテンツ格納部450の第1番目に再生されるコンテンツを保存するエリアは、再生リストの第1番目に再生されるコンテンツであるコンテンツAを格納する。コンテンツ格納部450の第1番目に再生されるコンテンツを保存するエリアは、さらに、再生リストの第2番目に再生されるコンテンツ(コンテンツB、コンテンツC等)を格納してもよい。
【0040】
コンテンツ格納部450の第1コンテンツダウンロードエリア及び第2コンテンツダウンロードエリアは、再生リストに基づいて、コンテンツサーバ200等からダウンロードされた、次に再生されるコンテンツのデータを格納する。
【0041】
(動作例)
図5及び図6は、再生リスト実行時の動作フローの例を示す図である。図5の「A1」、「A2」及び「A3」は、それぞれ、図6の「A1」、「A2」及び「A3」に接続する。
【0042】
ユーザは、あらかじめ、再生リストを携帯端末400に準備する。また、再生リストに含まれるコンテンツのうち第1番目に再生されるコンテンツのデータは、コンテンツ格納部450の第1番目に再生されるコンテンツを保存するエリアに格納されている。
【0043】
第1番目に再生されるコンテンツのデータは、コンテンツサーバ200からダウンロード、直接接続したコンピュータから取り込み、又は、携帯端末400で読み込み可能な記録媒体から取り込み等によりあらかじめ準備される。
【0044】
ここでは、図3の再生リストが実行されるとする。
【0045】
ユーザが、キー470へのキー入力により再生リストの実行を指示する。キー制御部444は、キー470へのキー入力の情報を受信する。キー制御部444は、キー入力の情報を再生リスト管理部440に通知する。再生リスト管理部440は、ユーザの操作によるキー入力による再生リストの実行の指示を受信すると、再生リストのコンテンツのうち、第1番目に再生されるコンテンツの再生をコンテンツ管理部432に指示する。コンテ
ンツ管理部452は、再生リスト再生部448に、第1番目に再生されるコンテンツの再生を指示する。再生リスト再生部448は、指示されたコンテンツのデータを、コンテンツ格納部450の第1番目に再生されるコンテンツを保存するエリアから、読み出す。再生リスト再生部448は、第1番目に再生されるコンテンツを、スピーカー480等を利用して出力する(S102)。
【0046】
再生リスト管理部440は、次に再生されるコンテンツがコンテンツ格納部450に格納されているか否かを確認する(S104)。再生リスト管理部440は、コンテンツ格納部450のいずれかの記録エリアに、第2番目に再生されるコンテンツが格納されているか否かを確認する。第2番目に再生されるコンテンツがコンテンツ格納部450のいずれかの記録エリアに格納されている場合(S106;YES)、ステップS116に進む。第2番目に再生されるコンテンツがコンテンツ格納部450のいずれかの記録エリアに格納されていない場合(S106;NO)、記録エリアのコンテンツが再生されている最中か否かを確認する(S108)。
【0047】
コンテンツ管理部432は、第1コンテンツダウンロードエリアのコンテンツが再生されている最中か否かを確認する(S110)。
【0048】
第1コンテンツダウンロードエリアのコンテンツが再生されている最中である場合(S110;YES)、コンテンツ管理部432は、確認する記録エリアを第2コンテンツダウンロードエリアに切り替える(S112)。コンテンツ管理部432は、第2コンテンツダウンロードエリアのコンテンツが再生されている最中か否かを確認する(S108,S110)。
【0049】
確認した記録エリアのコンテンツが再生されている最中でない場合(S110;NO)、コンテンツ管理部432は、再生リストに従い、次に再生されるコンテンツをダウンロードすることを、コンテンツダウンロード部434に指示する。コンテンツダウンロード部434は、呼制御部436、無線制御部438を使用して、次に再生されるコンテンツのデータを、コンテンツサーバ200からダウンロードする(S114)。コンテンツダウンロード部434は、ダウンロードしたコンテンツのデータを、ステップS110で確認した記録エリアに、格納する。
【0050】
再生リスト管理部440は、現在再生中のコンテンツの再生が終了したか否かを確認する(S116)。現在再生中のコンテンツの再生がまだ終了していない場合、再生リスト管理部440は、再生終了まで待機する(S116;NO)。
【0051】
現在再生中のコンテンツの再生が終了した場合(S116;YES)、再生リスト管理部440は、再生が終了したコンテンツを、コンテンツ格納部450から削除する。但し、再生が終了したコンテンツが第1番目に再生されるコンテンツを保存するエリアに保存されているコンテンツである場合、再生リスト管理部440は当該コンテンツを削除しない。
【0052】
次に、再生リスト管理部440は、ステップS114でダウンロードしたコンテンツを再生することを、再生リスト再生部448に指示する。再生リスト再生部448は、指示されたコンテンツのデータを、コンテンツ格納部450から、読み出す。再生リスト再生部448は、読み出したコンテンツを、スピーカー480等を利用して出力する(S118)。
【0053】
ステップS104に戻って、再生リスト管理部440は、さらに次に再生されるコンテンツがコンテンツ格納部450に格納されているか否かを確認する(S104)。以下、
上記と同様の手順に従って、再生リストにあるコンテンツが、再生リストに従ってコンテンツサーバ200からダウンロードされ再生される。
【0054】
図7は、コンテンツの再生とダウンロードのタイミングチャートの例を示す図である。図7の横軸は、時間軸を示す。図7の縦軸は、各記憶エリアを示す。
【0055】
ここでは、図3の再生リストが実行されるとする。
【0056】
ユーザにより再生リストの実行が指示されると、直ちに、第1番目に再生されるコンテンツであるコンテンツAのデータが第1番目に再生されるコンテンツを保存するエリアから読み出され、コンテンツAが再生される。また、コンテンツAが再生されている間に、第2番目に再生されるコンテンツBのデータが、第1コンテンツダウンロードエリアにダウンロードされる。仮に、前回に再生リストが実行された際のコンテンツのデータが残っており、当該データを利用できるときは、ダウンロードせずに当該データを使用してもよい。
【0057】
コンテンツAの再生が終了すると、第2番目に再生されるコンテンツBのデータが第1コンテンツダウンロードエリアから読み出され、コンテンツBが再生される。また、コンテンツBが再生されている間に、第3番目に再生されるコンテンツCのデータが、第2コンテンツダウンロードエリアにダウンロードされる。
【0058】
コンテンツBの再生が終了すると、第3番目に再生されるコンテンツCのデータが第2コンテンツダウンロードエリアから読み出され、コンテンツCが再生される。また、コンテンツBのデータが第1コンテンツダウンロードエリアから削除される。さらに、コンテンツCが再生されている間に、第4番目に再生されるコンテンツDのデータが、第1コンテンツダウンロードエリアにダウンロードされる。
【0059】
以下、同様に、再生リストに従って、コンテンツのデータのダウンロード、再生、削除が繰り返される。
【0060】
図8は、コンテンツの再生と各記憶エリアに記憶されるコンテンツのデータの時間変化を示す図である。図8の横軸は、時間軸を示す。図8の縦軸は、携帯端末で再生されるコンテンツ、各記憶エリアに格納されるコンテンツのデータを示す。
【0061】
ここでは、図3の再生リストが実行されるとする。
【0062】
ユーザにより再生リストの実行が指示されたとき、直ちにコンテンツAの再生が開始される。このとき、第1番目に再生されるコンテンツを保存するエリアには、コンテンツAが格納されている。このエリアに保存されるコンテンツは、削除されない。また、第1ダウンロードエリア及び第2ダウンロードエリアには、原則として、何も格納されていない。
【0063】
コンテンツAを再生している間に、第2番目に再生されるコンテンツBのデータが第1コンテンツダウンロードエリアにダウンロードされる。
【0064】
コンテンツAの再生が終了した際、第1コンテンツダウンロードエリアには、コンテンツBが格納されている。また、第2コンテンツダウンロードエリアには何も格納されていない。
【0065】
第2番目に再生されるコンテンツBを再生している間に、第3番目に再生されるコンテ
ンツCのデータが第2コンテンツダウンロードエリアにダウンロードされる。
【0066】
コンテンツBの再生が終了した際、第1コンテンツダウンロードエリアには、コンテンツBのデータが格納されている。また、第2コンテンツダウンロードエリアには、コンテンツCのデータが格納されている。
【0067】
第3番目に再生されるコンテンツCを再生している間に、コンテンツBのデータが削除され、第4番目に再生されるコンテンツDのデータが第1コンテンツダウンロードエリアにダウンロードされる。
【0068】
コンテンツCの再生が終了した際、第1コンテンツダウンロードエリアには、コンテンツDのデータが格納されている。また、第2コンテンツダウンロードエリアには、コンテンツCのデータが格納されている。
【0069】
以下、同様に、第1コンテンツダウンロードエリア及び第2コンテンツダウンロードエリアでは、再生リストに従って、各コンテンツのデータのダウンロード、再生、削除が、繰り返される。
【0070】
(実施形態の作用効果)
本実施形態の構成によると、利用者が再生リストを使って再生を行うと「第1番目に再生されるコンテンツを保存するエリア」のコンテンツは待ち時間0で再生される。また、携帯端末は、第1番目に再生されるコンテンツを再生している間に、次のコンテンツの記録状態を確認して、再生リストの次のコンテンツをダウンロードする。第1番目に再生されるコンテンツの再生が終了すると、ダウンロードされたコンテンツが再生される。また、携帯端末は、さらに次のコンテンツを、再生している記憶エリアとは異なる記憶エリアに、ダウンロードする。
【0071】
本実施形態の構成によれば、公共交通機関での移動中などの電波状況が悪い状態でも、「第1番目に再生されるコンテンツを保存するエリア」のコンテンツは待ち時間0で再生される。また、第1番目に再生されるコンテンツを再生している間に、再生リストの次のコンテンツをダウンロードすることにより、全コンテンツを利用者の待ち時間なく再生を行うことが出来る。
【0072】
本実施形態の構成によれば、再生リストの第1番目に再生されるコンテンツのデータのみを保存していればよいので、再生リストのすべてのコンテンツのデータを保存する場合に比べて記憶領域の使用容量の削減になる。
【0073】
本実施形態の構成によれば、携帯端末の利用者は、再生リストのコンテンツを快適に再生して利用することができる。
【0074】
〔コンピュータ読み取り可能な記録媒体〕
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
【0075】
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような媒体内には、CPU、メモリ等のコンピュータを構成する要素を設け、そのCPUにプログラムを実行させてもよい。
【0076】
また、このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えば、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、DAT、8mmテープ、メモリカード等がある。
【0077】
また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM等がある。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】図1は、ネットワーク構成の例を示す図である。
【図2】図2は、携帯端末の構成例を示す図である。
【図3】図3は、再生リストの例を示す図である。
【図4】図4は、携帯端末の再生リストとコンテンツ格納部の例を示す図である。
【図5】図5は、再生リスト実行時の動作フローの例(1)を示す図である。
【図6】図6は、再生リスト実行時の動作フローの例(2)を示す図である。
【図7】図7は、コンテンツの再生とダウンロードのタイミングチャートの例を示す図である。
【図8】図8は、コンテンツの再生と各記憶エリアに記憶されるコンテンツのデータの時間変化の例を示す図である。
【符号の説明】
【0079】
100 ネットワーク
200 コンテンツサーバ
300 無線基地局
400 携帯端末
410 CPU
420 メモリ
430 機能ブロック
432 コンテンツ管理部
434 コンテンツダウンロード部
436 呼制御部
438 無線制御部
440 再生リスト管理部
442 表示画面制御部
444 キー制御部
448 再生リスト再生部
450 コンテンツ格納部
460 表示画面装置
470 キー
480 スピーカー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数コンテンツの識別情報及び前記複数コンテンツの再生順序の情報を含む再生リストを取得する取得部と、
前記再生リストに含まれるコンテンツの再生順序に従って、各コンテンツを再生する再生部と、
前記再生リストにおける再生順序が第1番目であるコンテンツデータを格納する第1格納部と、
他の装置から取得したコンテンツデータを格納する第2格納部とを有し、
前記取得部は、前記再生リストに基づいて前記第1格納部に格納された前記コンテンツデータの再生中であって前記再生リストに基づく第2番目のコンテンツデータが前記第2格納部に格納されていなければ、前記他の装置に対してコンテンツデータの取得を行う
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
複数コンテンツの識別情報、前記複数コンテンツの再生順序、及び、再生順序が第1番目であるコンテンツのデータを含む再生リストを取得する取得部と、
前記再生リストに含まれるコンテンツの再生順序に従って、各コンテンツを再生する再生部と、
他の装置から取得したコンテンツデータを格納する格納部とを有し、
前記取得部は、前記再生リストに格納された前記第1番目のコンテンツデータの再生中であって前記再生リストに基づく次に再生されるコンテンツデータが前記格納部に格納されていなければ、前記他の装置に対してコンテンツデータの取得を行う
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
情報処理装置が、
複数コンテンツの識別情報及び前記複数コンテンツの再生順序の情報を含む再生リストを取得するステップと、
前記再生リストに含まれるコンテンツの再生順序に従って、各コンテンツを再生するステップと、
前記再生リストにおける再生順序が第1番目であるコンテンツデータを格納するステップと、
他の装置から取得したコンテンツデータを格納するステップと、
前記再生リストに基づいて、格納された前記再生リストにおける再生順序が第1番目であるコンテンツデータの再生中であって前記再生リストに基づく第2番目のコンテンツデータが格納されていなければ、前記他の装置に対してコンテンツデータの取得を行うステップと、
を実行するコンテンツ再生方法。
【請求項4】
情報処理装置に、
複数コンテンツの識別情報及び前記複数コンテンツの再生順序の情報を含む再生リストを取得するステップと、
前記再生リストに含まれるコンテンツの再生順序に従って、各コンテンツを再生するステップと、
前記再生リストにおける再生順序が第1番目であるコンテンツデータを格納するステップと、
他の装置から取得したコンテンツデータを格納するステップと、
前記再生リストに基づいて、格納された前記再生リストにおける再生順序が第1番目であるコンテンツデータの再生中であって前記再生リストに基づく第2番目のコンテンツデータが格納されていなければ、前記他の装置に対してコンテンツデータの取得を行うステップと、
を実行させるコンテンツ再生プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−93678(P2010−93678A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−263615(P2008−263615)
【出願日】平成20年10月10日(2008.10.10)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】