説明

情報提供装置、情報出力装置、情報提供方法、情報出力方法、情報提供プログラム、情報出力プログラムおよび記録媒体

【課題】人為的要因に起因する渋滞の情報を提供すること。
【解決手段】情報提供システム100は、情報提供装置110、情報出力装置120、路側機130によって構成される。情報提供装置110の車両情報取得部111は、走行中の所定の車両の走行状態に関する情報と、当該所定の車両の前方および後方を走行する他の車両の走行状況に関する情報とを取得する。判断部112は、走行状態に関する情報に基づいて所定の車両が渋滞の先頭であるか判断する。送信部113は、所定の車両が渋滞の先頭であると判断された場合に、所定の車両に報知情報を送信する。情報出力装置120の送信部121は、自車両の走行状態に関する情報を情報提供装置110に送信する。受信部122は、自車両が渋滞の先頭車両である旨を報知する報知情報を情報提供装置110から受信する。出力部123は、受信された報知情報を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両に情報を提供する情報提供装置、情報提供方法、情報提供プログラムおよび記録媒体に関する。また、この発明は、情報提供装置から提供された情報を出力する情報出力装置、情報出力方法、情報出力プログラムおよび記録媒体に関する。ただし、この発明の利用は、上述した情報提供装置、情報出力装置、情報提供方法、情報出力方法、情報提供プログラム、情報出力プログラムおよび記録媒体に限られない。
【背景技術】
【0002】
従来、道路で発生している渋滞に関する情報を走行中の車両などに提供する技術が知られている(たとえば、下記特許文献1参照)。下記特許文献1では、車両に搭載された車載装置から車両情報などを取得して渋滞の先頭地点を検知する。そして、渋滞の先頭地点周辺を走行する複数の車両の車載装置から、先頭地点の画像情報を取得して、渋滞要因を判断している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−65529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、画像情報に基づいて渋滞要因を判断している。このため、たとえば事故や工事など画像情報で判別可能な渋滞要因は特定できるものの、自然渋滞のように目に見える渋滞要因がない場合は対応することができないという問題点が一例として挙げられる。
【0005】
自然渋滞の要因として知られているものとしては、たとえば、a)地形的な要因で先頭車両の速度が低下し、後続車両が渋滞する場合、b)先頭車両の故障、運転者の体調不良、運転者の運転技術不足などの人為的要因によって、先頭車両の速度が低下して後続車両が渋滞する場合、などがある。a)の場合、渋滞が発生するのは同じ地点と考えられ、過去の交通情報から、渋滞の原因となる地形的要因や渋滞区間の予想通過時間などを知ることができる可能性が高い。一方、b)の場合、渋滞は突発的に発生すると考えられ、過去の情報を利用できる可能性は低い。このため、渋滞要因や渋滞区間の予想通過時間を特定するのが困難であるという問題点が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる情報提供装置は、車両に情報を提供する情報提供装置であって、走行中の所定の車両の走行状態に関する情報と、当該所定の車両の前方および後方を走行する他の車両の走行状況に関する情報とを取得する車両情報取得手段と、前記車両情報取得手段によって取得された前記情報に基づいて前記所定の車両が渋滞の先頭であるか判断する判断手段と、前記判断手段によって前記所定の車両が前記渋滞の先頭であると判断された場合に、前記所定の車両に報知情報を送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、請求項5の発明にかかる情報出力装置は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の情報提供装置と情報を送受信する情報出力装置であって、自装置が搭載された車両(以下、「自車両」という)の走行状態に関する情報を情報提供装置に送信する送信手段と、前記自車両が渋滞の先頭車両である旨を報知する報知情報を前記情報提供装置から受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された前記報知情報を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、請求項9の発明にかかる情報提供方法は、車両に情報を提供する情報提供装置における情報提供方法であって、走行中の所定の車両の走行状態に関する情報と、当該所定の車両の前方および後方を走行する他の車両の走行状況に関する情報とを取得する車両情報取得工程と、前記車両情報取得工程で取得された前記情報に基づいて前記所定の車両が渋滞の先頭であるか判断する判断工程と、前記判断工程で前記所定の車両が前記渋滞の先頭であると判断された場合に、前記所定の車両に報知情報を送信する送信工程と、を含んだことを特徴とする。
【0009】
また、請求項10の発明にかかる情報出力方法は、車両に搭載される情報出力装置における情報出力方法であって、自装置が搭載された前記車両(以下、「自車両」という)の走行状態に関する情報を情報提供装置に送信する送信工程と、前記自車両が渋滞の先頭車両である旨を報知する報知情報を前記情報提供装置から受信する受信工程と、前記受信工程で受信された前記報知情報を出力する出力工程と、を含んだことを特徴とする。
【0010】
また、請求項11の発明にかかる情報提供プログラムは、請求項9に記載の情報提供方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0011】
また、請求項12の発明にかかる情報出力プログラムは、請求項10に記載の情報出力方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0012】
また、請求項13の発明にかかる記録媒体は、請求項11に記載の情報提供プログラムまたは請求項12に記載の情報出力プログラムをコンピュータに読み取り可能な状態で記録したことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施の形態にかかる情報提供システムの機能的構成を示すブロック図である。
【図2】情報提供装置による情報提供処理の手順を示すフローチャートである。
【図3】情報出力装置による情報出力処理を示すフローチャートである。
【図4】渋滞情報提供システムのシステム構成を示す説明図である。
【図5】ナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】情報提供サーバによる渋滞情報提供処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】ナビゲーション装置による渋滞情報出力処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報提供装置、情報出力装置、情報提供方法、情報出力方法、情報提供プログラム、情報出力プログラムおよび記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかる情報提供システムの機能的構成を示すブロック図である。実施の形態にかかる情報提供システム100は、情報提供装置110、情報出力装置120、路側機130によって構成される。路側機130は、道路上に複数設置され、狭域無線方式にて車両側装置(たとえば情報出力装置120)と通信する。路側機130は、近傍を通過する車両からそれぞれの車両の走行状態に関する情報を受信する。また、路側機130は、たとえば近傍を通過する車両からそれぞれの車両IDを受信するなどによって、車両の識別が可能である。なお、路側機130で車両を識別せずに、受信した車両IDを情報提供装置110に送信してもよい。
【0016】
情報提供装置110は、車両情報取得部111、判断部112、送信部113、回避情報取得部114、予測部115によって構成され、車両(より詳細には、車両に搭載された情報出力装置120)に情報を提供する。車両情報取得部111は、走行中の所定の車両の走行状態に関する情報と、当該所定の車両の前方および後方を走行する他の車両の走行状況に関する情報とを取得する。走行状態に関する情報とは、たとえば、車両の現在位置、走行速度、進行方向、路側機130の側を通過した時刻などの情報である。車両情報取得部111は、路側機130から走行状態に関する情報を取得する。
【0017】
判断部112は、車両情報取得部111によって取得された情報に基づいて、所定の車両が渋滞の先頭であるか判断する。判断部112は、たとえば所定の車両が所定の路側機130を通過する以前の所定期間内に他の車両の通過がなく、かつ所定の車両が所定の路側機130を通過した後の所定期間内に所定数以上の他の車両が通過する状態が、所定数以上の連続する路側機130において維持された場合に、走行中の車両を渋滞の先頭と判断する。
【0018】
送信部113は、判断部112によって所定の車両が渋滞の先頭であると判断された場合に、所定の車両に報知情報を送信する。報知情報とは、たとえば所定の車両に対して渋滞の先頭である旨を報知する情報である。また、報知情報は、渋滞の原因となる所定の車両の挙動に関する情報を含んでいてもよい。渋滞の原因となる挙動とは、たとえば、頻繁に走行速度を変更したり、法定速度より極端に低速で走行したりする行為である。送信部113は、たとえば、判断部112によって所定の車両が渋滞の先頭と判断された場合、所定の車両が新たな路側機130を通過する際に、当該新たな路側機130を介して所定の車両に報知情報を送信する。
【0019】
回避情報取得部114は、所定の車両に対して報知情報が報知された場合、渋滞の原因となる挙動を回避するか否かに関する回避情報を所定の車両から取得する。回避情報は、たとえば所定の車両が、進行方向近傍にある退避場所(登板車線やパーキングなど)に退避するなどの意思を示した情報である。回避情報取得部114は、たとえば所定の車両が通過した路側機130を介して回避情報を取得する。
【0020】
予測部115は、回避情報取得部114によって取得された回避情報に基づいて、渋滞が解消するまでの所要時間を予測する。予測部115によって所要時間が予測されると、送信部113は、予測された所要時間に関する情報を、渋滞が発生している区間を走行する他の車両に送信する。
【0021】
つぎに、車両に搭載された情報出力装置120の機能的構成について説明する。情報出力装置120は、送信部121、受信部122、出力部123、提示部124、入力部125によって構成され、情報提供装置110と情報を送受信する。
【0022】
送信部121は、自装置が搭載された車両(以下、「自車両」という)の走行状態に関する情報を情報提供装置110に送信する。走行状態に関する情報は、上述したように、たとえば、車両の現在位置、走行速度、進行方向、路側機130の側を通過した時刻などの情報である。送信部121は、たとえば、路側機130を介して、情報提供装置110に対して走行状態に関する情報を送信する。
【0023】
受信部122は、自車両が渋滞の先頭車両である旨を報知する報知情報を情報提供装置110から受信する。報知情報は、渋滞の原因となる自車両の挙動に関する情報を含んでいてもよい。受信部122は、たとえば路側機130を介して情報提供装置110から報知情報を受信する。
【0024】
出力部123は、受信部122によって受信された報知情報を出力する。出力部123は、たとえば報知情報を音声出力したり、テキスト情報として表示出力したりする。
【0025】
提示部124は、受信部122によって報知情報を受信した場合、渋滞の原因となる自車両の挙動を回避するための措置を提示する。提示部124は、挙動を回避するための措置として、たとえば、自車両の進行方向近傍にある退避場所(登板車線やパーキングなど)を提示して、当該退避場所に退避するよう促す情報を提示する。
【0026】
入力部125は、提示部124によって挙動を回避するための措置が提示された場合、当該措置をおこなうか否かの判断結果が入力される。入力部125に判断結果が入力されると、送信部121は、入力部125に入力された判断結果を情報提供装置110に送信する。
【0027】
つぎに、情報提供装置110および情報出力装置120における処理について説明する。図2は、情報提供装置による情報提供処理の手順を示すフローチャートである。図2のフローチャートにおいて、情報提供装置110は、まず、車両情報取得部111によって、所定の車両および前後を走行する他の車両の走行状態に関する情報を取得する(ステップS201)。
【0028】
つぎに、情報提供装置110は、判断部112によって、所定の車両が渋滞の先頭か否かを判断する(ステップS202)。渋滞の先頭ではない場合は(ステップS202:No)、ステップS201に戻り、以降の処理を継続する。一方、所定の車両が渋滞の先頭の場合(ステップS202:Yes)、情報提供装置110は、送信部113によって、所定の車両に報知情報を送信する(ステップS203)。
【0029】
つづいて、情報提供装置110は、所定の車両から回避情報を取得して、所定の車両が渋滞の原因となる挙動を回避するか否かを判断する(ステップS204)。所定の車両が渋滞の原因となる挙動を回避する場合(ステップS204:Yes)、情報提供装置110は、予測部115によって渋滞解消までの所要時間を予測し(ステップS205)、渋滞区間を走行する他の車両に送信して(ステップS206)、本フローチャートによる処理を終了する。一方、ステップS204で所定の車両が渋滞の原因となる挙動を回避しない場合(ステップS204:No)、または回避情報を取得しなかった場合は、そのまま本フローチャートによる処理を終了する。
【0030】
図3は、情報出力装置による情報出力処理を示すフローチャートである。図3のフローチャートにおいて、情報出力装置120は、まず、自車両の走行状態に関する情報を情報提供装置110に送信する(ステップS301)。情報出力装置120は、情報提供装置110から報知情報を受信するまで(ステップS302:No)、ステップS301に戻り、情報の送信を継続する。
【0031】
情報出力装置120は、情報提供装置110から報知情報を受信すると(ステップS302:Yes)、出力部123によって報知情報を出力する(ステップS303)。つづいて、情報出力装置120は、提示部124によって、渋滞の原因となる挙動を回避するための措置を示す回避情報を提示する(ステップS304)。情報出力装置120は、入力部125に渋滞の原因となる挙動を回避するため措置をおこなうか否かの判断結果が入力されるまで待機する(ステップS305:Noのループ)。そして、判断結果が入力されると(ステップS305:Yes)、送信部121によって判断結果を情報提供装置110に送信して(ステップS306)、本フローチャートによる処理を終了する。
【0032】
以上説明したように、実施の形態にかかる情報提供システム100は、走行中の車両および前後の車両の走行状態に関する情報に基づいて、渋滞の先頭車両を特定し、当該先頭車両に対して渋滞の先頭である旨を報知する報知情報を送信する。これにより、先頭車両の故障、運転者の体調不良、運転者の運転技術不足などの人為的要因によって生じる渋滞の先頭車両を特定して、注意を促し、渋滞解消までの所要時間を低減させることができる。
【0033】
また、情報提供システム100は、狭域無線方式にて通信する路側機130を介して情報を送受信する。これにより、インターネットなどの広域ネットワークに接続されていない情報出力装置120でも渋滞情報を受信することができる。また、路側機130の位置は固定されているため、所定の地点における交通状況を継続的に監視することができる。
【0034】
また、情報提供システム100は、渋滞の先頭車両に対して、渋滞の原因となる挙動を報知するとともに、当該挙動を回避するための回避措置を提示する。これにより、渋滞を解消させるための具体的措置を先頭車両の運転者に提示して、渋滞解消までの所定時間をより低減させることができる。
【0035】
また、情報提供システム100は、先頭車両が回避措置をおこなうか否かに関する回避情報に基づいて、渋滞が解消するまでの所要時間を予測する。これにより、予測が困難な人為的要因に起因する渋滞解消までの所要時間についても、より精度高く予測をおこなうことができる。
【実施例】
【0036】
以下に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、実施の形態にかかる情報提供システム100を、渋滞情報提供システム400とし、情報提供装置110を情報提供サーバ410、情報出力装置120をナビゲーション装置420、路側機130を路側機430として本発明を適用した場合の一例について説明する。
【0037】
(渋滞情報提供システム400のシステム構成)
図4は、渋滞情報提供システムのシステム構成を示す説明図である。渋滞情報提供システム400は、情報提供サーバ410、ナビゲーション装置420、路側機430によって構成される。路側機430は、狭域無線方式の通信機器であり、近傍(たとえば数メートル〜数百メートル)の所定範囲を通過する車両に搭載された通信機器(本実施例ではナビゲーション装置420)と情報の送受信をおこなう。路側機430は、たとえばDSRC(Dedicated Short Range Communication)システムの通信機であり、道路上に複数設置されている。
【0038】
情報提供サーバ410は、道路上を走行する車両421に搭載されたナビゲーション装置420などに渋滞情報を提供する。情報提供サーバ410は、路側機430と有線または無線で接続されており、路側機430を介してナビゲーション装置420に渋滞情報を提供する。より詳細には、路側機430に対して渋滞情報を送信し、路側機430は、近傍を通過する車両421のナビゲーション装置420に対して情報提供サーバ410から送信された渋滞情報を送信する。
【0039】
また、情報提供サーバ410が提供する渋滞情報は、道路上を走行する車両421に搭載されたナビゲーション装置420から送信された車両の走行状態に関する情報に基づいている。走行状態に関する情報とは、たとえば、車両421の走行速度情報や位置情報の他、車両421の識別情報(ナビゲーション装置420の識別情報)などである。情報提供サーバ410は、路側機430を介してナビゲーション装置420から走行状態に関する情報を取得する。より詳細には、路側機430は、近傍を通過する車両421のナビゲーション装置420から走行状態に関する情報を受信し、受信した情報を情報提供サーバ410に送信する。情報提供サーバ410は、路側機430から送信された走行状態に関する情報を用いて渋滞情報を生成する。
【0040】
ナビゲーション装置420は、車両421に搭載されており、目的地点までの経路誘導をおこなう他、情報提供サーバ410から提供された渋滞情報を出力する。ナビゲーション装置420は、DSRCシステムに対応している。
【0041】
(ナビゲーション装置420のハードウェア構成)
図5は、ナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。実施例にかかるナビゲーション装置420は、CPU501、ROM502、RAM503、各種データを記録/再生する記録再生部504、各種データを記録する記録部505、音声I/F(インターフェース)506、マイク507、スピーカ508、入力デバイス509、映像I/F510、ディスプレイ511、カメラ512、通信I/F513、GPSユニット514を備えている。各構成部501〜514は、バス520によってそれぞれ接続されている。
【0042】
CPU501は、ナビゲーション装置420の全体の制御を司る。ROM502は、ブートプログラム、地図データ表示プログラム、経路探索プログラム、施設検索プログラムなどのプログラムを記録している。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU501は、RAM503をワークエリアとして使用しながら、ROM502に記録された各種プログラムを実行することによって、ナビゲーション装置420の全体の制御を司る。
【0043】
記録再生部504は、CPU501の制御に従って記録部505に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。記録部505は、記録再生部504の制御で書き込まれたデータを記録する。記録再生部504としては、たとえば、磁気ディスクドライブや光ディスクドライブ、記録部505としては、たとえば、HD(ハードディスク)、FD(フレキシブルディスク)、フラッシュメモリ、MO、SSD(Solid State Disk)、メモリカードなどを用いることができる。
【0044】
記録部505に記録される情報の一例としては、たとえば地図データが挙げられる。地図データは、建物、河川、地表面などの地物(フィーチャ)をあらわす背景データと、道路の形状をあらわす道路形状データとを含んでおり、地区ごとに分けられた複数のデータファイルによって構成されている。
【0045】
道路形状データは、さらに交通条件データを有する。交通条件データには、たとえば、各ノードについて、信号や横断歩道などの有無、高速道路の出入り口やジャンクションの有無、各リンクについての長さ(距離)、道幅、進行方向、道路種別(高速道路、有料道路、一般道路など)などの情報が含まれている。
【0046】
機能データは、地図上の施設の形状をあらわす3次元データ、当該施設の説明をあらわす文字データ、その他地図データ以外の各種のデータである。地図データや機能データは、地区ごとあるいは機能ごとにブロック分けされた状態で記録されている。具体的には、たとえば、地図データは、各々が、表示画面に表示された地図において所定の地区をあらわすように、地区ごとにブロック分けすることができる状態で記録されている。また、たとえば、機能データは、各々が、1つの機能を実現するように、機能ごとに複数にブロック分けすることができる状態で記録されている。
【0047】
音声I/F506は、音声入力用のマイク507および音声出力用のスピーカ508に接続される。音声I/F506は、再生が指示された音声データをD/A変換して、スピーカ508から音声として出力させる。なお、スピーカ508は、ナビゲーション装置420から着脱可能であってもよいし、ナビゲーション装置420の本体から離れた場所にあってもよい。マイク507は、たとえば、車両のサンバイザー付近に設置され、ユーザの発話などを集音し、音声I/F506に出力する。マイク507に集音された音声は、音声I/F506内でA/D変換される。
【0048】
入力デバイス509は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、およびタッチパネルなどによって構成される。本実施例にかかるナビゲーション装置420は、入力デバイス509として、少なくともディスプレイ511を利用したタッチパネルを備える。後述するように、ナビゲーション装置420のタッチパネルは、ユーザの指などの物体がディスプレイ511の表面に接触したことを検知する他、ディスプレイ511の表面の近傍に物体が接近したことも検知することができる。
【0049】
映像I/F510は、ディスプレイ511およびカメラ512に接続される。映像I/F510は、具体的には、たとえば、ディスプレイ511を制御するグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいてディスプレイ511を制御する制御ICなどによって構成される。
【0050】
ディスプレイ511には、地図データやアイコン、カーソル、メニュー、ウィンドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。また、ディスプレイ511の表面にはセンサが設けられており、物体の接近および接触を検知することによって入力デバイス509(タッチパネル)として利用される。
【0051】
カメラ512は、ナビゲーション装置420が搭載された車両の内部あるいは外部の映像を撮影する。カメラ512で撮影する映像は静止画あるいは動画のどちらでもよい。カメラ512によって撮影された映像は、映像I/F510を介して記録部505などに記録される。
【0052】
通信I/F513は、DSRCシステムなどに用いられる狭域無線方式の通信機器であり、近傍に位置する路側機430などとの間でデータを送受信する。本実施例において、通信I/F513は渋滞情報などの送受信をおこなうものとするが、この他ETC(Electronic Toll Collection System)における料金徴収やVICS(Vehicle Information and Communication System:登録商標)情報の受信などにも用いられる。
【0053】
また、通信I/F513は、無線を介してネットワークに接続され、ネットワークを介したデータの送受信を可能とする。通信I/F513を用いることにより、ナビゲーション装置420は、ネットワークを介して地図データ(地図データの更新データなどを含む)を取得することも可能となる。通信網には、LAN、WAN、公衆回線網や携帯電話網などがある。
【0054】
GPSユニット514は、GPS衛星からの電波を受信し、ナビゲーション装置420が搭載された車両の現在地点を示す情報を出力する。また、GPSユニット514は、速度センサ、加速度センサ、角速度センサなどの各種センサを備える。GPSユニット514の出力情報は、CPU501によるナビゲーション装置420の現在地点の算出に際して利用される。現在地点を示す情報は、たとえば緯度・経度、高度などの、地図データ上の1点を特定する情報である。
【0055】
図1に示した情報出力装置120の各構成部は、図5におけるROM502、RAM503、記録部505などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU501が所定のプログラムを実行し、各部を制御することによってその機能を実現する。
【0056】
また、情報提供サーバ410のハードウェア構成は、上述したナビゲーション装置420のハードウェア構成のうち、少なくともCPU501、ROM502、RAM503、記録再生部504、記録部505、通信I/F513を備えていればよい。この場合、図1に示した情報提供装置110の各構成部は、図5におけるROM502、RAM503、記録部505などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU501が所定のプログラムを実行し、各部を制御することによってその機能を実現する。
【0057】
(渋滞情報提供システム400による渋滞情報提供)
つぎに、渋滞情報提供システム400による渋滞情報提供の概要について説明する。上述のように、情報提供サーバ410は、路側機430を介してナビゲーション装置420が搭載された車両421の走行状態に関する情報を受信して、当該情報に基づいて渋滞情報を生成し、生成した渋滞情報を路側機430を介してナビゲーション装置420に送信する。
【0058】
より詳細には、情報提供サーバ410は、道路上(高速道路上、または一般道で信号および一時停止線の間隔が一定以上ある主要な箇所など)において、所定の車両421の前方一定の距離に他の車両421がなく、かつ所定の車両421の後方一定の距離に他の車両421が連続していた場合、渋滞が発生しており、所定の車両421は渋滞の先頭車両であると判断する。そして、情報提供サーバ410は、所定の車両421のナビゲーション装置420に対して報知情報を送信する。報知情報とは、当該車両421が車両群の先頭である旨の情報であり、たとえば「この車両は渋滞の先頭になっています。安全な場所に退避して下さい」などのメッセージである。
【0059】
報知情報を受信した所定の車両421のナビゲーション装置420は、報知情報を出力し、渋滞を回避するための措置を提示する。渋滞を回避するための措置とは、たとえば他の車両421を先に走行させるために路側や登板車線などに退避するなどの措置である。ユーザが回避措置を選択した場合、情報提供サーバ410は、渋滞解消までの所要時間を予測して、渋滞区間を走行する車両421に送信する。これにより、先頭車両の故障、運転者の体調不良、運転者の運転技術不足などの人為的要因によって生じる渋滞の原因となっている車両を特定して、渋滞解消までの所要時間を予測しやすくすることができる。
【0060】
ここで、情報提供サーバ410は、たとえば以下のような方法で渋滞の先頭車両となっている車両421を特定する。
<方法A>
ナビゲーション装置420(DSRC車載機)には個別の識別番号(ID)が付与されており、路側機430は、近傍を通過する車両421に搭載されたナビゲーション装置420の識別番号を受信する。このため、情報提供サーバ410は、それぞれの車両がどの路側機430の近傍をいつ通過したかを判別することができる。たとえば、第1の路側機430において、車両421の通過を検出しない期間が所定期間あった後に所定の車両421の通過を検出し、所定の車両421が通過した後の所定期間内に連続して他の複数の車両421が通過した場合、所定の車両421を渋滞の先頭車両と判断する。そして、所定の車両421が第2の路側機430の側を通過した際、第2の路側機430から所定の車両421に対して報知情報を送信する。
【0061】
<方法B>
方法Aでは1つの路側機430(第1の路側機430)における受信情報で先頭車両を判断したが、複数の路側機430(たとえば第1の路側機430および第2の路側機430)の両方において、所定の車両421の状況が同じ場合に、渋滞の先頭車両と判断する。すなわち、所定の車両421が集団の先頭車両である状態が継続している場合に、渋滞の先頭車両であると判断する。この場合、後続の車両421は同一の車両421でなくてもよい。
【0062】
つぎに、渋滞情報提供システム400による渋滞情報提供処理の詳細について説明する。図6は、情報提供サーバによる渋滞情報提供処理の手順を示すフローチャートである。図6のフローチャートにおいて、情報提供サーバ410は、まず、道路上に設置された各路側機430から、それぞれの路側機430の側を走行する車両421の走行状態に関する情報を受信する(ステップS601)。走行状態に関する情報とは、たとえば、車両421(ナビゲーション装置420)の識別情報、当該車両421の位置情報、走行速度情報、通過時刻情報などである。なお、路側機430の位置情報を車両421の位置情報としてもよい。
【0063】
つぎに、情報提供サーバ410は、ステップS601で受信した情報に基づいて、道路上に渋滞が発生しているか否かを判断する(ステップS602)。渋滞が発生しているか否かは、道路上(高速道路上、または一般道で信号および一時停止線の間隔が一定以上ある主要な箇所など)において、所定の車両421の前方一定の距離に他の車両421がなく、かつ所定の車両421の後方一定の距離に他の車両421が連続している箇所があるか否かによって判断する。
【0064】
渋滞が発生していない場合(ステップS602:No)、情報提供サーバ410は、ステップS601に戻り、走行状態に関する情報の受信を継続する。渋滞が発生している場合(ステップS602:Yes)、情報提供サーバ410は、渋滞の先頭車両を特定して(ステップS603)、先頭車両に対して報知情報を送信する(ステップS604)。報知情報には、先頭車両が渋滞の先頭となった原因となる挙動に関する情報が含まれている。また、情報提供サーバ410は、渋滞区間を走行する他の車両421に対して渋滞の原因などを報知する渋滞情報を送信する。
【0065】
つぎに、情報提供サーバ410は、報知情報を送信した先頭車両から、渋滞を回避するための措置をおこなうか否かに関する応答を受信したか否かを判断する(ステップS605)。応答を受信した場合(ステップS605:Yes)、当該応答に基づいて、先頭車両の運転者が回避措置を取ると判断したか否かを判断する(ステップS606)。
【0066】
回避措置を取ると判断した場合(ステップS606:Yes)、情報提供サーバ410は、渋滞解消までの所要時間を予測する(ステップS607)。そして、渋滞区間を走行する他の車両421に対して、ステップS607で予測した所要時間を送信する(ステップS608)。一方、ステップS605で先頭車両からの応答を受信しなかった場合(ステップS605:No)、およびステップS606で先頭車両が回避措置を取らないと判断した場合は(ステップS606:No)、ステップS609に移行する。
【0067】
つづいて、情報提供サーバ410は、先頭車両が回避措置を取ったり、車両421の流れが自然にスムーズになるなどして、渋滞が解消したか否かを監視する(ステップS609)。渋滞が解消するまで(ステップS609:No)、情報提供サーバ410は、先頭車両がステップS607で予測した所要時間通りに走行しているか否かを監視する(ステップS610)。予測通り走行している場合(ステップS610:Yes)、ステップS609に戻り、渋滞が解消したか否かの監視を継続する。一方、先頭車両が予測通り走行していない場合は(ステップS610:No)、ステップS607に戻り、渋滞解消までの所要時間を再予測する。
【0068】
そして、ステップS609において、渋滞が解消した場合(ステップS609:Yes)、情報提供サーバ410は、渋滞区間を走行する車両に対して渋滞が解消した旨の情報を送信して(ステップS611)、本フローチャートによる処理を終了する。
【0069】
つづいて、ナビゲーション装置420による渋滞情報出力処理について説明する。図7は、ナビゲーション装置による渋滞情報出力処理の手順を示すフローチャートである。図7のフローチャートにおいて、ナビゲーション装置420は、まず、情報提供サーバ410に走行状態に関する情報を送信する(ステップS701)。
【0070】
つぎに、ナビゲーション装置420は、情報提供サーバ410から渋滞情報を受信したか否かを判断する(ステップS702)。渋滞情報とは、ナビゲーション装置420が搭載された車両(自車両)421以外の車両421が先頭車両となっている渋滞を報知するための情報である。渋滞情報を受信した場合(ステップS702:Yes)、ナビゲーション装置420は、受信した渋滞情報を出力する(ステップS703)。また、渋滞情報を受信しない場合は(ステップS702:No)、ステップS704に移行する。
【0071】
つづいて、ナビゲーション装置420は、情報提供サーバ410から報知情報を受信したか否かを判断する(ステップS704)。報知情報とは、自車両が渋滞の先頭車両になっている旨を報知する情報である。この報知情報には、自車両が渋滞の先頭車両となった原因となる挙動に関する情報が含まれている。報知情報を受信した場合(ステップS704:Yes)、ナビゲーション装置420は、報知情報を出力する(ステップS705)。一方、報知情報を受信しない場合は(ステップS704:No)、ステップS701に戻り、以降の処理を継続する。
【0072】
ステップS705で報知情報を出力した後、ナビゲーション装置420は、渋滞の原因となる自車両の挙動を回避するための回避措置を提示する(ステップS706)。回避措置とは、たとえば他の車両421を先に走行させるために路側や登板車線などに退避するなどの措置である。ナビゲーション装置420は、自車両の進行方向となる退避場所(登板車線やパーキングなど)を検索して、当該退避場所へ誘導するための経路やメッセージを提示する。なお、回避措置の提示は、ナビゲーション装置420のユーザの指示があってからおこなってもよい。また、情報提供サーバ410によって回避措置を検索し、報知情報に回避措置を含めてナビゲーション装置420のユーザに提示するようにしてもよい。
【0073】
ナビゲーション装置420は、ステップS706で提示した回避措置をおこなうか否かの応答(回避措置に対する応答)があったか否かを判断する(ステップS707)。回避措置に対する応答があった場合は(ステップS707:Yes)、応答を情報提供サーバ410に送信して(ステップS708)、本フローチャートによる処理を終了する。なお、ナビゲーション装置420は、回避措置をおこなう旨の応答があった場合、回避措置に沿った経路誘導情報を出力する。一方、回避措置に対する応答がなかった場合は(ステップS707:No)、ステップS701に戻り、以降の処理を継続する。
【0074】
なお、本実施例では渋滞情報提供システム400をDSRCシステムによって構成することとしたが、これに限らず、情報提供サーバ410とナビゲーション装置420との間で双方向の通信が可能な通信システムであれば、本実施例にかかる渋滞情報提供システム400を実現することができる。たとえば、プローブシステムにおいて、道路を走行する車両421の位置情報を情報提供サーバ410が定期的に収集して、渋滞情報を生成してもよい。
【0075】
以上説明したように、実施例にかかる渋滞情報提供システム400は、走行中の車両421および前後の車両421の走行状態に関する情報に基づいて、渋滞の先頭車両を特定し、当該先頭車両に対して渋滞の先頭である旨を報知する報知情報を送信する。これにより、先頭車両の故障、運転者の体調不良、運転者の運転技術不足などの人為的要因によって生じる渋滞の先頭車両を特定して、注意を促し、渋滞解消までの所要時間を低減させることができる。
【0076】
また、渋滞情報提供システム400は、狭域無線方式にて通信する路側機430を介して情報を送受信する。これにより、インターネットなどの広域ネットワークに接続されていないナビゲーション装置420でも渋滞情報を受信することができる。また、路側機430の位置は固定されているため、所定の地点における交通状況を継続的に監視することができる。
【0077】
また、渋滞情報提供システム400は、渋滞の先頭車両に対して、渋滞の原因となる挙動を報知するとともに、当該挙動を回避するための回避措置を提示する。これにより、渋滞を解消させるための具体的措置を先頭車両の運転者に提示して、渋滞解消までの所定時間をより低減させることができる。
【0078】
また、渋滞情報提供システム400は、先頭車両が回避措置をおこなうか否かに関する回避情報に基づいて、渋滞が解消するまでの所要時間を予測する。これにより、予測が困難な人為的要因に起因する渋滞解消までの所要時間についても、より精度高く予測をおこなうことができる。
【0079】
なお、本実施の形態で説明した情報提供方法および情報出力方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【符号の説明】
【0080】
100 情報提供システム
110 情報提供装置
111 車両情報取得部
112 判断部
113 送信部
114 回避情報取得部
115 予測部
120 情報出力装置
121 送信部
122 受信部
123 出力部
124 提示部
125 入力部
130 路側機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に情報を提供する情報提供装置であって、
走行中の所定の車両の走行状態に関する情報と、当該所定の車両の前方および後方を走行する他の車両の走行状況に関する情報とを取得する車両情報取得手段と、
前記車両情報取得手段によって取得された前記情報に基づいて前記所定の車両が渋滞の先頭であるか判断する判断手段と、
前記判断手段によって前記所定の車両が前記渋滞の先頭であると判断された場合に、前記所定の車両に報知情報を送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする情報提供装置。
【請求項2】
前記車両情報取得手段は、道路上に複数設置され、狭域無線方式にて車両側装置と通信して前記車両の識別が可能な路側機から前記情報を取得し、
前記判断手段は、前記所定の車両が前記路側機を通過する以前の所定期間内に他の車両の通過がなく、かつ前記所定の車両が当該路側機を通過した後の所定期間内に所定数以上の他の車両が通過する状態が、所定数以上の連続する前記路側機において維持された場合に、前記走行中の車両を前記渋滞の先頭と判断することを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記送信手段は、前記判断手段によって前記所定の車両が前記渋滞の先頭と判断された場合、前記所定の車両が新たな路側機を通過する際に、当該新たな路側機を介して前記所定の車両に前記報知情報を送信することを特徴とする請求項2に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記報知情報は、前記渋滞の原因となる前記所定の車両の挙動に関する情報を含み、
前記所定の車両に対して前記報知情報が報知された場合、前記渋滞の原因となる前記挙動を回避するか否かに関する回避情報を前記所定の車両から取得する回避情報取得手段と、
前記回避情報取得手段によって取得された前記回避情報に基づいて、前記渋滞が解消するまでの所要時間を予測する予測手段と、を備え、
前記送信手段は、前記予測手段によって予測された前記所要時間に関する情報を、前記渋滞が発生している区間を走行する前記他の車両に送信することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の情報提供装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一つに記載の情報提供装置と情報を送受信する情報出力装置であって、
自装置が搭載された車両(以下、「自車両」という)の走行状態に関する情報を情報提供装置に送信する送信手段と、
前記自車両が渋滞の先頭車両である旨を報知する報知情報を前記情報提供装置から受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された前記報知情報を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする情報出力装置。
【請求項6】
前記送信手段は、道路上に複数設置され、狭域無線方式にて車両側装置と通信して前記車両の識別が可能な路側機を介して、前記情報提供装置に対して前記走行状態に関する情報を送信し、
前記受信手段は、前記路側機を介して前記情報提供装置から前記報知情報を受信することを特徴とする請求項5に記載の情報出力装置。
【請求項7】
前記報知情報は、前記渋滞の原因となる前記自車両の挙動に関する情報を含み、
前記受信手段によって前記報知情報を受信した場合、前記渋滞の原因となる自車両の前記挙動を回避するための措置を提示する提示手段を備えることを特徴とする請求項5または6に記載の情報出力装置。
【請求項8】
前記提示手段によって前記挙動を回避するための前記措置が提示された場合、当該措置をおこなうか否かの判断結果が入力される入力手段を備え、
前記送信手段は、前記入力手段に入力された前記判断結果を前記情報提供装置に送信することを特徴とする請求項7に記載の情報出力装置。
【請求項9】
車両に情報を提供する情報提供装置における情報提供方法であって、
走行中の所定の車両の走行状態に関する情報と、当該所定の車両の前方および後方を走行する他の車両の走行状況に関する情報とを取得する車両情報取得工程と、
前記車両情報取得工程で取得された前記情報に基づいて前記所定の車両が渋滞の先頭であるか判断する判断工程と、
前記判断工程で前記所定の車両が前記渋滞の先頭であると判断された場合に、前記所定の車両に報知情報を送信する送信工程と、
を含んだことを特徴とする情報提供方法。
【請求項10】
車両に搭載される情報出力装置における情報出力方法であって、
自装置が搭載された前記車両(以下、「自車両」という)の走行状態に関する情報を情報提供装置に送信する送信工程と、
前記自車両が渋滞の先頭車両である旨を報知する報知情報を前記情報提供装置から受信する受信工程と、
前記受信工程で受信された前記報知情報を出力する出力工程と、
を含んだことを特徴とする情報出力方法。
【請求項11】
請求項9に記載の情報提供方法をコンピュータに実行させることを特徴とする情報提供プログラム。
【請求項12】
請求項10に記載の情報出力方法をコンピュータに実行させることを特徴とする情報出力プログラム。
【請求項13】
請求項11に記載の情報提供プログラムまたは請求項12に記載の情報出力プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−133998(P2011−133998A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−291220(P2009−291220)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】