説明

情報更新装置、情報配信装置、情報処理システム、それらの方法、それらのプログラム、および、それらのプログラムを記録した記録媒体

【課題】 端末POIベースデータ情報を適切に更新できるナビゲーションシステムを提供する。
【解決手段】 ナビゲーションシステム100の端末装置400は、移動経路地図の所定の表示矩形範囲に対応する矩形コードを記載したリスト要求情報をサーバ装置300へ送信する。端末装置400は、サーバ装置300からリスト要求情報の矩形コードに対応するサーバPOIリストを取得し、このサーバPOIリストに端末ベース記憶領域に記憶されていない端末ベースデータに対応するPOI個別情報があることを認識すると、このPOI個別情報のPOIIDに関するベースデータ要求情報をサーバ装置300へ送信する。端末装置400は、サーバ装置300からベースデータ要求情報に対応するサーバベースデータを取得すると、端末ベースデータとして端末ベース記憶領域に記憶させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地物に関する地物情報の更新に関する処理を実施する情報更新装置、情報配信装置、情報処理システム、それらの方法、それらのプログラム、および、それらのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば車載用や携帯用などのナビゲーション装置や携帯電話などの端末装置が有する地図、あるいは各種施設に関する情報を、サーバ装置からネットワークを介して取得して更新するナビゲーションシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1に記載のものは、通信ナビゲーション端末にて、最新の更新要求日時から所定期間経過した地図データ、例えば道路地図や地図上に位置する各種施設に関する情報を含む地図データを送信する旨の更新要求を通信センタ装置に行う。この後、通信センタ装置にて、この送信が要求された地図データが少なくとも部分的にバージョンアップされていることを認識すると、この地図データを通信ナビゲーション端末に送信する。そして、通信ナビゲーション端末にて、地図データの更新を実行する。
【0004】
【特許文献1】特開2004−20220号公報(第15頁−第24頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述したような特許文献1のような構成では、例えば地図データの地図上に位置する複数の地物のそれぞれに関する地物情報のうち1つの地物情報のみがバージョンアップされている場合、バージョンアップされていない地物情報を含む地図データが送受信されるおそれがある。このため、バージョンアップされていなく更新する必要がない地物情報も送受信され、送受信される各種情報の量が多くなるおそれがあるという問題点が一例として挙げられる。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みて、地物に関する地物情報を適切に更新可能な情報更新装置、情報配信装置、情報処理システム、それらの方法、それらのプログラム、および、それらのプログラムを記録した記録媒体を提供することを1つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、地物に関する地物情報をネットワークを介して取得して更新情報記憶手段に記憶させる情報更新装置であって、前記地物情報は、前記地物の案内に関する地物案内情報と、この地物案内情報および前記地物を対応付ける固有の固有情報と、を有し、所定領域に存在する前記地物の前記地物情報を取得する旨の取得要求情報を認識すると、前記地物情報の前記固有情報を前記ネットワークを介して取得する固有情報取得手段と、この固有情報取得手段で取得した前記固有情報および前記更新情報記憶手段の前記固有情報を比較し、前記取得した前記固有情報から前記更新情報記憶手段に記憶されていない前記固有情報を選出する選出手段と、この選出手段で選出した前記固有情報を有する前記地物情報を前記ネットワークを介して取得して前記更新情報記憶手段に記憶させる情報更新手段と、を具備したことを特徴とした情報更新装置である。
【0008】
請求項15に記載の発明は、配信情報記憶手段に記憶された地物に関する地物情報をネットワークを介して配信する情報配信装置であって、前記地物情報は、前記地物の案内に関する地物案内情報と、この地物案内情報および前記地物を対応付ける固有の固有情報と、を有し、所定領域に存在する前記地物の前記地物情報の配信を要求する旨の配信要求情報を認識すると、前記地物情報の前記固有情報を前記ネットワークを介して配信する固有情報配信手段と、この固有情報配信手段で配信した前記固有情報のうちの選出された前記固有情報を前記ネットワークを介して取得すると、前記選出された固有情報を有する前記地物情報を前記配信情報記憶手段から取得して前記ネットワークを介して配信する地物情報配信手段と、を具備したことを特徴とした情報配信装置である。
【0009】
請求項16に記載の発明は、請求項1ないし請求項14のいずれかに記載の情報更新装置と、この情報更新装置にネットワークを介して各種情報が送受信可能に接続された請求項15に記載の情報配信装置と、を具備し、前記情報更新装置の前記固有情報取得手段は、前記取得要求情報を認識すると、前記配信要求情報を前記ネットワークを介して出力し、前記情報更新装置の前記選出手段は、前記選出した固有情報を前記ネットワークを介して出力することを特徴とした情報処理システムである。
【0010】
請求項17に記載の発明は、請求項7ないし請求項14のいずれかに記載の情報更新装置と、この情報更新装置にネットワークを介して各種情報が送受信可能に接続された請求項15に記載の情報配信装置と、を具備し、前記情報更新装置の前記固有情報取得手段は、前記取得要求情報を認識すると、前記配信要求情報を前記ネットワークを介して出力し、前記情報更新装置の前記選出手段は、前記選出した固有情報を前記ネットワークを介して出力し、前記情報配信装置の前記固有情報配信手段は、前記固有情報に対応する前記有効期限情報を前記ネットワークを介して配信することを特徴とした情報処理システムである。
【0011】
請求項18に記載の発明は、サーバ装置の配信情報記憶手段に記憶された地物に関する地物情報を、前記サーバ装置にネットワークを介して各種情報を送受信可能に接続された端末装置で受信して更新情報記憶手段に記憶させる情報処理システムであって、前記地物情報は、前記地物の案内に関する地物案内情報と、この地物案内情報および前記地物を対応付ける固有の固有情報と、を有し、前記サーバ装置は、前記端末装置からの所定領域に存在する前記地物の前記地物情報の配信を要求する旨の配信要求情報を認識すると、前記地物情報の前記固有情報を前記端末装置に配信する固有情報配信手段と、この固有情報配信手段で配信した前記固有情報のうちの前記端末装置で選出された前記固有情報を前記端末装置から取得すると、前記選出された固有情報を有する前記地物情報を前記配信情報記憶手段から取得して前記端末装置に配信する地物情報配信手段と、を備え、前記端末装置は、前記所定領域に存在する前記地物の前記地物情報を取得する旨の取得要求情報を認識すると、前記配信要求情報を前記サーバ装置に出力するとともに、前記地物情報の前記固有情報を前記サーバ装置から取得する固有情報取得手段と、この固有情報取得手段で取得した前記固有情報および前記更新情報記憶手段の前記固有情報を比較し、前記取得した前記固有情報から前記更新情報記憶手段に記憶されていない前記固有情報を選出するとともに、この選出した前記固有情報を前記サーバ装置に出力する選出手段と、この選出手段で選出した前記固有情報を有する前記地物情報を前記サーバ装置から取得して前記更新情報記憶手段に記憶させる情報更新手段と、を備えたことを特徴とした情報処理システムである。
【0012】
請求項19に記載の発明は、演算手段により、地物に関する地物情報をネットワークを介して取得して更新情報記憶手段に記憶させる情報更新方法であって、前記地物情報は、前記地物の案内に関する地物案内情報と、この地物案内情報および前記地物を対応付ける固有の固有情報と、を有し、前記演算手段は、所定領域に存在する前記地物の前記地物情報を取得する旨の取得要求情報を認識すると、前記地物情報の前記固有情報を前記ネットワークを介して取得し、この取得した前記固有情報および前記更新情報記憶手段の前記固有情報を比較し、前記取得した前記固有情報から前記更新情報記憶手段に記憶されていない前記固有情報を選出し、この選出した前記固有情報を有する前記地物情報を前記ネットワークを介して取得して前記更新情報記憶手段に記憶させることを特徴とする情報更新方法である。
【0013】
請求項20に記載の発明は、演算手段により、配信情報記憶手段に記憶された地物に関する地物情報をネットワークを介して配信する情報配信方法であって、前記地物情報は、前記地物の案内に関する地物案内情報と、この地物案内情報および前記地物を対応付ける固有の固有情報と、を有し、前記演算手段は、所定領域に存在する前記地物の前記地物情報の配信を要求する旨の配信要求情報を認識すると、前記地物情報の前記固有情報を前記ネットワークを介して配信し、この配信した前記固有情報のうちの選出された前記固有情報を前記ネットワークを介して取得すると、前記選出された固有情報を有する前記地物情報を前記配信情報記憶手段から取得して前記ネットワークを介して配信することを特徴とする情報配信方法である。
【0014】
請求項21に記載の発明は、演算手段により、サーバ装置の配信情報記憶手段に記憶された地物に関する地物情報を、前記サーバ装置にネットワークを介して各種情報を送受信可能に接続された端末装置で受信して更新情報記憶手段に記憶させる情報処理方法であって、前記地物情報は、前記地物の案内に関する地物案内情報と、この地物案内情報および前記地物を対応付ける固有の固有情報と、を有し、前記演算手段は、前記サーバ装置に、前記端末装置からの所定領域に存在する前記地物の前記地物情報の配信を要求する旨の配信要求情報を認識させて、前記地物情報の前記固有情報を前記端末装置に配信させ、この配信させた前記固有情報のうちの前記端末装置で選出された前記固有情報を前記端末装置から取得させ、前記選出された固有情報を有する前記地物情報を前記配信情報記憶手段から取得させて前記端末装置に配信させ、前記端末装置に、前記所定領域に存在する前記地物の前記地物情報を取得する旨の取得要求情報を認識させて、前記配信要求情報を前記サーバ装置に出力させるとともに、前記地物情報の前記固有情報を前記サーバ装置から取得させ、この取得させた前記固有情報および前記更新情報記憶手段の前記固有情報を比較させ、前記取得させた前記固有情報から前記更新情報記憶手段に記憶されていない前記固有情報を選出させるとともに、この選出させた前記固有情報を前記サーバ装置に出力させ、前記選出させた前記固有情報を有する前記地物情報を前記サーバ装置から取得させて前記更新情報記憶手段に記憶させることを特徴とする情報処理方法である。
【0015】
請求項22に記載の発明は、演算手段を請求項1ないし請求項14のいずれかに記載の情報更新装置として機能させることを特徴とした情報更新プログラムである。
【0016】
請求項23に記載の発明は、演算手段を請求項15に記載の情報配信装置として機能させることを特徴とした情報配信プログラムである。
【0017】
請求項24に記載の発明は、演算手段を請求項16ないし請求項18のいずれかに記載の情報処理システムとして機能させることを特徴とした情報処理プログラムである。
【0018】
請求項25に記載の発明は、請求項19に記載の情報更新方法を演算手段に実行させることを特徴とした情報更新プログラムである。
【0019】
請求項26に記載の発明は、請求項20に記載の情報配信方法を演算手段に実行させることを特徴とした情報配信プログラムである。
【0020】
請求項27に記載の発明は、請求項21に記載の情報処理方法を演算手段に実行させることを特徴とした情報処理プログラムである。
【0021】
請求項28に記載の発明は、請求項22または請求項25に記載の情報更新プログラムが演算手段にて読取可能に記録されたことを特徴とした情報更新プログラムを記録した記録媒体である。
【0022】
請求項29に記載の発明は、請求項23または請求項26に記載の情報配信プログラムが演算手段にて読取可能に記録されたことを特徴とした情報配信プログラムを記録した記録媒体である。
【0023】
請求項30に記載の発明は、請求項24または請求項27に記載の情報処理プログラムが演算手段にて読取可能に記録されたことを特徴とした情報処理プログラムを記録した記録媒体である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下に、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態では、本発明の情報処理システムとしてのナビゲーションシステムであって、移動体である例えば車両の走行を案内誘導する構成を例示して説明する。なお、本発明の情報処理システムとしては、車両の走行を案内誘導する構成に限らず、いずれの移動体の交通状況を報知する構成が対象となる。図1は、本実施の形態におけるナビゲーションシステムの概略構成を示すブロック図である。図2は、サーバ装置の概略構成を示すブロック図である。図3は、地図情報を構成する表示用データのテーブル構造を模式的に示す概念図である。図4は、地図情報を構成するサーバPOIベースデータ情報および端末POIベースデータ情報のテーブル構造を模式的に示す概念図である。図5は、地図情報を構成するマッチングデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。図6は、サーバPOIリスト情報および端末POIリスト情報のテーブル構造を模式的に示す概念図である。図7は、サーバ装置を構成するCPUの概略構成を示すブロック図である。図8は、端末装置の概略構成を示すブロック図である。図9は、端末装置を構成する処理部の概略構成を示すブロック図である。図10は、有効期限切れのPOIアイコンを含まない移動経路地図の表示画面の一例を示す模式図である。図11は、有効期限切れのPOIアイコンを含む表示矩形範囲の表示画面の一例を示す模式図である。
【0025】
〔ナビゲーションシステムの構成〕
図1において、100はナビゲーションシステムである。このナビゲーションシステム100は、例えば車両や航空機、船舶などの移動体の移動の状態に対応して案内を報知するシステムである。そして、ナビゲーションシステム100は、ネットワーク200と、サーバ装置300と、端末装置400と、を備えている。
【0026】
ネットワーク200には、サーバ装置300および端末装置400が接続されている。そして、ネットワーク200は、サーバ装置300と端末装置400とを情報の送受信が可能な状態に接続する。このネットワーク200としては、例えばTCP/IPなどの汎用のプロトコルに基づくインターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)、無線媒体により情報が送受信可能な複数の基地局がネットワークを構成する通信回線網や放送網などのネットワーク、さらには、サーバ装置300および端末装置400間で情報を直接送受信するための媒体となる無線媒体自体などが例示できる。ここで、無線媒体としては、電波、光、音波、電磁波などのいずれの媒体をも適用できる。
【0027】
サーバ装置300は、ネットワーク200を介して端末装置400と情報の送受信が可能となっている。また、サーバ装置300は、気象庁や警視庁などの各種官庁、民間団体、VICS(Vehicle Information Communication System:道路交通情報通信システム)、企業などの各種機関に設置された図示しないサーバなどから、ネットワーク200を介して各種情報を取得可能となっている。この取得する情報としては、例えば気象情報や、渋滞、交通事故、工事、交通規制などの交通情報(以下、VICSデータと称す)、ガソリンスタンドや飲食店などの各種店舗に関する店舗情報など、車両の移動に関する情報、すなわち車両の移動の際に利用される各種の移動関連情報が例示できる。そして、サーバ装置300は、図2に示すように、インターフェース310と、入力部320と、表示部330と、配信情報記憶手段としてのサーバ記憶手段340と、演算手段としてのCPU(Central Processing Unit)350と、などを備えている。
【0028】
インターフェース310は、ネットワーク200を介して端末装置400に接続されるとともに、CPU350に接続されている。このインターフェース310は、ネットワーク200を介して入力されるサーバ信号Ssに対してあらかじめ設定されている入力インターフェース処理を実行し、処理サーバ信号としてCPU350へ出力する。また、インターフェース310は、CPU350から端末装置400に対して送信すべき処理サーバ信号が入力されると、入力された処理サーバ信号に対してあらかじめ設定されている出力インターフェース処理を実行し、サーバ信号Ssとしてネットワーク200を介して端末装置400へ出力する。なお、サーバ信号Ssは、処理サーバ信号に記載された情報に基づいて、適宜所定の端末装置400のみに出力させることも可能である。
【0029】
入力部320は、例えばキーボードやマウスなどで、入力操作される図示しない各種操作ボタンや操作つまみなどを有している。これら操作ボタンや操作つまみなどの入力操作は、サーバ装置300の動作内容の設定や、サーバ記憶手段340に記憶する情報の設定入力、サーバ記憶手段340に記憶された情報の更新、などの設定事項の設定入力である。そして、入力部320は、設定事項の入力操作により、設定事項に対応する信号をCPU350へ適宜出力して設定入力させる。なお、入力操作としては、操作ボタンや操作つまみなどの操作に限らず、例えば表示部330に設けられたタッチパネルによる入力操作や、音声による入力操作などにより、各種設定事項を設定入力する構成としてもできる。
【0030】
表示部330は、CPU350にて制御されCPU350からの画像データの信号を画面表示させる。この表示部330としては、例えば液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode-Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、電気泳動ディスプレイパネルなどが例示できる。また、この表示部330に表示させる画像データとしては、サーバ記憶手段340からの画像データやネットワーク200を介して外部のサーバから取得した画像データなどが例示できる。
【0031】
サーバ記憶手段340は、端末装置400あるいは外部のサーバなどから受信した各種情報、例えば図3ないし図5に示すような地図情報を適宜に読み出し可能に記憶する図示しないサーバ地図記憶領域と、図6に示すような少なくとも1つのサーバPOI(Point Of Interest)リスト情報(以下、サーバPOIリストと称す)600を適宜読み出し可能に記憶する図示しないサーバリスト記憶領域と、などを備えている。このサーバ記憶手段340としては、HD(Hard Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、光ディスク、メモリカードなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどが例示できる。なお、格納する情報として例えば入力部320の入力操作により入力された情報をも記憶可能で、入力操作により格納された情報の内容が適宜更新可能となっている。また、サーバ記憶手段340には、サーバ装置300全体およびナビゲーションシステム100全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなどをも情報として記憶している。
【0032】
ここで、地図情報は、例えば図3に示すような表示用データVMと、例えば図4に示すような少なくとも1つの地物情報としてのサーバPOIベースデータ情報(以下、サーバベースデータと称す)500と、例えば図5に示すようなマッチングデータMMと、図示しない移動経路探索用地図データと、などを備えている。
【0033】
表示用データVMは、例えばそれぞれ固有の番号や記号である矩形コードが付加された複数の表示用メッシュ情報VMxを備えている。すなわち、表示用データVMは、一部の領域に関する表示用メッシュ情報VMxに複数分割され、表示用メッシュ情報VMxが縦横に複数連続して構成されている。なお、表示用メッシュ情報VMxは、適宜一部の領域に関する下層の表示用メッシュ情報VMxにさらに複数分割されていてもよい。各表示用メッシュ情報VMxは、設定された一辺の長さ、すなわち実際の地形上の長さを地図の縮尺に応じて短縮した長さで矩形状に分割され、所定の角部分に地図情報の全体、例えば地球の地図における絶対座標ZPの情報を有している。
【0034】
そして、表示用メッシュ情報VMxは、例えば交差点の名称などの名称情報VMxAと、道路情報VMxBと、背景情報VMxCと、にて構成されている。名称情報VMxAは、その領域における例えば交差点の名称や地域の名称などを絶対座標ZPとの位置関係で所定の位置に配置表示させるデータのテーブル構造に構成されている。道路情報VMxBは、その領域における道路を絶対座標ZPとの位置関係で所定の位置に配置表示させるデータのテーブル構造に構成されている。背景情報VMxCは、著名な場所や建造物などを示すマークや、その著名な場所や建造物などを示す画像情報などを絶対座標ZPとの位置関係で所定の位置に配置表示させるデータのテーブル構造に構成されている。
【0035】
サーバベースデータ500は、表示用メッシュ情報VMxで表示される地図上の所定の位置に存在する地物としての施設、例えばガソリンスタンドや駐車場あるいはコンビニエンスストアなどに関する情報である。そして、サーバベースデータ500は、固有情報としてのPOIID(identification)情報510と、有効期限情報520と、位置情報530と、地物案内情報としてのアイコンデータ540と、地物案内情報としてのPOI関連情報550と、を備えている。POIID情報510は、サーバベースデータ500に対応する施設と、各情報530,550およびアイコンデータ540と、を対応付ける固有の番号や記号などのID(以下、POIIDと称す)に関する情報である。有効期限情報520は、サーバベースデータ500の有効期限の日時を示す情報である。この有効期限情報520で示される日時としては、例えば施設が位置情報530で示される位置に存在している期間に対応する日時や、POI関連情報550で示される例えばイベント開催期間に対応する日時などが例示できる。位置情報530は、表示用メッシュ情報VMxの地図上における施設の位置を絶対座標ZPに対する座標で示す情報である。アイコンデータ540は、施設固有のマークやデザインされた文字などをPOIアイコンTn(nは自然数)(例えば、図10参照)として表示させるデータである。このアイコンデータ540で表示されるPOIアイコンTnは、背景情報VMxCにより表示されるマークなどと比べて、利用者に地図上における施設の特定を容易にさせることができるものとされている。POI関連情報550は、施設に関連する各種情報、例えば名称、住所、ジャンル、営業時間、ホームページアドレス、施設紹介、イベント開催などに関する情報である。
【0036】
なお、例えば施設が新設された場合、この施設のサーバベースデータ500が入力部320による設定入力や他のサーバなどからの取得などにより新たに記憶される。また、施設が閉鎖された場合、この施設のサーバベースデータ500が削除される。さらに、例えば施設のイベント開催の延長などサーバベースデータ500の有効期限が変更される場合、従来記憶されているサーバベースデータ500の有効期限情報520が変更される。また、例えば施設の移転や新たなイベント開催などサーバベースデータ500の有効期限以外の内容が変更される場合、従来記憶されていたサーバベースデータ500が削除される。そして、新たなPOIIDが付加され各情報530,550やアイコンデータ540が変更されたサーバベースデータ500が記憶される。
【0037】
マッチングデータMMは、表示用データVMと同様に、例えばそれぞれ固有の番号や記号である矩形コードが付加された一部の領域に関するマッチングメッシュ情報MMxに複数分割され、マッチングメッシュ情報MMxが縦横に複数連続して構成されている。なお、マッチングメッシュ情報MMxは、適宜一部の領域に関する下層のマッチングメッシュ情報MMxにさらに複数分割されていてもよい。各マッチングメッシュ情報MMxは、実際の地形上の長さを地図の縮尺に応じて短縮した長さで矩形状に分割され、所定の角部分に地図情報の全体における絶対座標ZPの情報を有している。なお、マッチングメッシュ情報MMxは、表示用メッシュ情報VMxと異なる領域を表すデータ構造、すなわち分割される領域の縮尺が異なっていてもよい。ここで、縮尺が同一であれば矩形コードを用いてデータを関連付けておけばよく、縮尺が異なる場合であれば例えば絶対座標を用いてデータを関連付けるなどすればよい。
【0038】
そして、マッチングデータMMは、例えば車両の移動状態を地図情報に重畳させて表示させる際に、車両を表す表示が道路上ではなく建物上に位置するなどの誤表示を防止するため、車両を表す表示が道路上に位置するように表示を修正するマップマッチング処理に利用される。このマッチングデータMMは、複数のリンク列ブロック情報を有している。
【0039】
リンク列ブロック情報は、図5に示すように、道路を構成し地点を表すノードNを結ぶ線分であるリンクLが、所定の規則性で複数関連付けられたデータのテーブル構造である。具体的には、道路の所定の長さ例えば甲州街道や青梅街道などの連続する道路のように、リンクLが折れ線上にそれぞれ連なった連続するリンク列となるもので関連付けられている。そして、リンクLは、各リンクL毎に付加された固有の番号である線分固有情報と、リンクLが結ぶ2つのノードNを表す固有の番号などのノード情報とを有している。さらに、リンクLは、VICSリンクに関連付けられ、VICSデータと地図表示との位置関係が対応するようになっている。また、ノードNは、各道路の交差点や屈曲点、分岐点、合流点などの結節点に相当する。そして、ノードNに関する情報は、リンク列ブロック情報におけるノードN毎に付加された固有の番号である地点固有情報と、各ノードNが存在する位置の座標情報と、交差点や分岐点などの複数のリンクが交差する分岐位置か否かのフラグ情報と、を有している。
【0040】
さらに、マッチングデータMMのリンク列ブロック情報には、道路の構成に関する情報、例えば車線数、幅員、信号の数、本線か否か、国道や県道、有料道路などの種別やトンネル内などの構成などが関連付けられている。これら道路の構成に関する情報により、表示用データVMに対応して道路を地図表示可能となっている。
【0041】
サーバPOIリスト600は、例えば表示用メッシュ情報VMxの矩形領域に対応するサーバベースデータ500のリストに関する情報である。このサーバPOIリスト600は、矩形コード情報610と、少なくとも1つのPOI個別情報620と、を備えている。矩形コード情報610は、例えば表示用メッシュ情報VMxに付加された矩形コードを示す情報である。POI個別情報620は、矩形コードの矩形領域に存在する1つの施設のサーバベースデータ500に関する情報である。そして、POI個別情報620は、サーバベースデータ500のPOIID情報510と同じPOIIDが記載された固有情報としての個別POIID情報621と、有効期限情報520と同じ有効期限が記載された有効期限情報としての個別有効期限情報622と、などを備えている。
【0042】
なお、新たなサーバベースデータ500がサーバ地図記憶領域に記憶された場合、このサーバベースデータ500に対応するPOI個別情報620がサーバPOIリスト600に組み込まれる。また、POI個別情報620は、対応するサーバベースデータ500がサーバ地図記憶領域から削除された場合、入力部320による設定入力やCPU350の制御などによりサーバPOIリスト600から削除される。さらに、個別有効期限情報622は、対応する有効期限情報520の内容が更新された場合、同様に更新される。
【0043】
移動経路探索用地図情報は、例えばマッチングデータMMと同様のテーブル構造、すなわち道路を表すノードNのように地点を表す地点情報とリンクLのように地点を結ぶ線分情報とを有したテーブル構造で、各候補経路を探索するために道路を表すための情報構造となっている。
【0044】
さらに、サーバ記憶手段340には、端末装置400を用いてナビゲーションシステム100を利用する利用者に関する情報である個人情報が記憶されている。個人情報としては、氏名、住所、利用者毎に付与されるIDナンバやパスワードなどの他、ナビゲーションシステム100を利用する端末装置400の形態、端末装置400と情報を送受信するためのアドレス番号、などである。その他、サーバ記憶手段340には、ナビゲーション処理の実行に利用される各種情報を、CPU350にて適宜読み取り可能に記憶する。
【0045】
CPU350は、サーバ記憶手段340に記憶された各種プログラムとして、図7に示すように、地図出力手段351と、VICSデータ取得手段352と、経路探索手段353と、固有情報配信手段としてのリスト出力手段354と、地物情報配信手段としてのベースデータ出力手段355と、サーバ情報検索手段356と、などを備えている。ここで、リスト出力手段354およびベースデータ出力手段355にて、本発明の情報配信装置が構成されている。
【0046】
地図出力手段351は、入力された処理サーバ信号に基づいて、この処理サーバ信号に記載された地図情報に関する情報の配信を要求する旨の情報により、サーバ記憶手段340に記憶された地図情報のうちの要求された情報、例えば所定の領域に対応した表示用データVMやマッチングデータMMなどの地図情報を検索して読み出す。そして、読み出した地図情報を処理サーバ信号として適宜変換し、インターフェース310およびネットワーク200を介して所定のあるいは全ての端末装置400に出力し、地図情報の要求された情報を配信する。
【0047】
VICSデータ取得手段352は、入力された処理サーバ信号に基づいて、この処理サーバ信号に記載された経路の探索要求に関する情報などにより、図示しないVICSから渋滞、交通事故、工事、交通規制などのVICSデータを取得する。
【0048】
経路探索手段353は、入力された処理サーバ信号に基づいて、この処理サーバ信号に記載された経路の探索要求に関する情報により、サーバ記憶手段340に記憶された地図情報を用いて移動経路を演算して探索する。具体的には、経路探索手段353は、端末装置400から後述する、現在位置情報、目的地情報、および、経路設定のための設定事項情報などを取得するとともに、VICSデータ取得手段352からVICSデータを取得する。さらに、これら取得した各種情報やVICSデータに基づいて地図情報の移動経路探索用地図情報やマッチングデータMMを利用し、例えば車両が通行可能な道路を探索する。そして、所要時間が短い経路、あるいは交通渋滞や交通規制場所を回避した経路などを設定した移動経路情報を生成する。また、移動経路情報は、例えば車両の走行の際に誘導して走行を補助する経路案内情報をも有する。この経路案内情報は、端末装置400で適宜表示あるいは音声出力され、走行が補助される。そして、生成した移動経路情報を処理サーバ信号として適宜変換し、インターフェース310およびネットワーク200を介して所定のあるいは全ての端末装置400に出力し、移動経路を通知する。
【0049】
リスト出力手段354は、入力された処理サーバ信号に基づいて、この処理サーバ信号に記載された所定のサーバPOIリスト600を配信する旨を要求する配信要求情報としてのリスト要求情報により、サーバリスト記憶領域からサーバPOIリスト600を検索して読み出す。具体的には、リスト出力手段354は、端末装置400からリスト要求情報を取得すると、このリスト要求情報に記載された矩形コードを認識する。そして、この矩形コードが記載された矩形コード情報610を検索し、この検索した矩形コード情報610を有するサーバPOIリスト600を読み出す。そして、この読み出したサーバPOIリスト600を処理サーバ信号として適宜変換し、インターフェース310およびネットワーク200を介して所定の端末装置400に出力し、サーバPOIリスト600を配信する。
【0050】
ベースデータ出力手段355は、入力された処理サーバ信号に基づいて、この処理サーバ信号に記載された所定のサーバベースデータ500を配信する旨を要求するベースデータ要求情報により、サーバ地図記憶領域からサーバベースデータ500を検索して読み出す。具体的には、ベースデータ出力手段355は、端末装置400からベースデータ要求情報を取得すると、このベースデータ要求情報に記載されたPOIIDを認識する。そして、このPOIIDが記載されたPOIID情報510を検索し、この検索したPOIID情報510を有するサーバベースデータ500を読み出す。そして、この読み出したサーバベースデータ500を処理サーバ信号として適宜変換し、インターフェース310およびネットワーク200を介して所定の端末装置400に出力し、サーバベースデータ500を配信する。
【0051】
サーバ情報検索手段356は、入力された処理サーバ信号に基づいて、この処理サーバ信号に記載された所定の施設などに関する情報の検索要求に関する情報により、サーバ記憶手段340のサーバベースデータ500のPOI関連情報550、あるいはPOI関連情報550の一部などを検索して読み出す。そして、この読み出したPOI関連情報550の少なくとも一部などを処理サーバ信号として適宜変換し、インターフェース310およびネットワーク200を介して所定の端末装置400に出力し、施設などに関する情報を配信する。
【0052】
また、CPU350は、入力部320の入力操作により入力部320から入力される信号に基づいて、入力操作に対応する内容で適宜演算し、信号などを適宜生成する。そして、生成した信号を表示部330やインターフェース310、サーバ記憶手段340に適宜出力して動作させ、入力された内容を実施させる。
【0053】
端末装置400は、例えば移動体としての車両に搭載される車載型、携帯型、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、携帯型パーソナルコンピュータなどである。端末装置400は、サーバ装置300からネットワーク200を介して配信される地図情報、移動経路情報、サーバPOIリスト600、サーバベースデータ500などを取得し、この地図情報などに基づいて、現在位置や目的地に関する情報、目的地までのルート表示、最寄りの所定の施設の検索やその表示あるいは施設のサービス内容に関する情報の表示などを実施する。そして、端末装置400は、図8に示すように、送受信器410と、センサ部420と、端末入力部430と、報知手段としての表示手段である端末表示部440と、報知手段としての音声出力部450と、更新情報記憶手段としての端末記憶手段460と、メモリ470と、演算手段としての処理部480と、などを備えている。
【0054】
送受信器410は、ネットワーク200を介してサーバ装置300に接続されるとともに、処理部480に接続されている。この送受信器410は、ネットワーク200を介してサーバ装置300から端末信号Stを受信可能で、この端末信号Stの取得によりあらかじめ設定されている入力インターフェース処理を実施し、処理端末信号として処理部480に出力する。また、送受信器410は、処理部480から処理端末信号が入力可能で、この入力される処理端末信号の取得によりあらかじめ設定されている出力インターフェース処理を実施し、端末信号Stとしてネットワーク200を介してサーバ装置300に送信する。
【0055】
センサ部420は、移動体である例えば車両の移動の状態、すなわち現在位置や走行状況などを検出して処理部480に所定の信号として出力する。このセンサ部420は、例えば図示しない、GPS(Global Positioning System)受信部と、速度センサと、方位角センサと、加速度センサと、などを備えている。GPS受信部は、図示しない人工衛星であるGPS衛星から出力される航法電波を図示しないGPSアンテナにて受信する。そして、受信した航法電波に対応した信号に基づいて現在位置の擬似座標値を演算し、GPSデータとして処理部480に出力する。速度センサは、車両の走行速度に対応して変動する信号に基づいて、車両の走行速度を検出し、速度データとして処理部480へ出力する。方位角センサは、図示しないいわゆるジャイロセンサを有し、車両の方位角すなわち車両が前進する走行方向を検出し、方位角データとして処理部480へ出力する。加速度センサは、車両の走行方向における加速度を検出し、加速度データとして処理部480へ出力する。
【0056】
端末入力部430は、例えばキーボードやマウスなどで、入力操作される図示しない各種操作ボタンや操作つまみなどを有している。この操作ボタンや操作つまみの入力操作の内容としては、例えば端末装置400の動作内容の設定などの設定事項である。具体的には、取得する情報の内容や取得する条件などの設定、目的地の設定、探索する経路に関する設定事項情報の設定、情報の検索、車両の移動状況である走行状態を表示させるなどが例示できる。そして、端末入力部430は、設定事項の入力操作により、所定の信号を処理部480へ適宜出力して設定させる。なお、この端末入力部430としては、操作ボタンや操作つまみなどの入力操作に限らず、例えば端末表示部440に設けられたタッチパネルによる入力操作や、音声による入力操作など、各種設定事項を設定入力可能ないずれの構成が適用できる。
【0057】
端末表示部440は、処理部480にて制御され処理部480からの画像データの信号を画面表示させる。画像データとしては、例えば地図情報などの画像データの他、図示しないTV受信機で受信したTV画像データ、外部装置など光ディスクや磁気ディスク、メモリカードなどの記録媒体に記録されドライブやドライバなどにて読み取った画像データ、メモリ470からの画像データなどである。この端末表示部440としては、サーバ装置300の表示部330と同様の構成、すなわち例えば液晶パネルや有機ELパネル、PDP、CRT、FED、電気泳動ディスプレイパネルなどが例示できる。
【0058】
音声出力部450は、例えば図示しないスピーカなどの発音手段を有する。この音声出力部450は、処理部480にて制御され、処理部480からの音声データなどの各種信号を発音手段から音声により出力する。音声により出力する情報としては例えば車両の走行方向や走行状況、交通状況などで、車両の走行を案内する上で運転者などの搭乗者に報知する。なお、発音手段は、例えばTV受信機で受信したTV音声データや記録媒体さらにはメモリ470などに記録された音声データなどをも適宜出力可能である。また、音声出力部450は、発音手段を設けた構成に限らず、車両に配設されている発音手段を利用する構成としてもよい。
【0059】
端末記憶手段460は、例えば図4に示すような少なくとも1つの地物情報としての端末POIベースデータ情報(以下、端末ベースデータと称す)700を適宜読み出し可能に記憶する図示しない端末ベース記憶領域と、例えば図6に示すような少なくとも1つの端末POIリスト情報(以下、端末POIリストと称す)800を適宜読み出し可能に記憶する図示しない端末リスト記憶領域と、などを備えている。この端末記憶手段460としては、サーバ記憶手段340と同様の構成、すなわちHD、DVD、光ディスク、メモリカードなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどが例示できる。
【0060】
端末ベースデータ700は、サーバベースデータ500と同様の情報、すなわち地図上の所定の位置に存在する施設などに関する情報である。この端末ベースデータ700は、処理部480によりサーバ装置300から取得するサーバPOIリスト600に基づいて、端末ベース記憶領域に適宜記憶、端末ベース記憶領域から適宜削除、あるいは内容が適宜更新される。そして、端末ベースデータ700は、固有情報としてのPOIID情報710と、有効期限情報720と、位置情報730と、地物案内情報としてのアイコンデータ740と、地物案内情報としてのPOI関連情報750と、などを備えている。なお、ここでは、端末ベースデータ700がサーバベースデータ500と同様のデータ構造を有している場合を例示して説明するが、これに限らず適宜他のデータ構造、例えば複数の端末ベースデータ700を1つのデータ構造として関連付ける構成などとしてもよい。
【0061】
端末POIリスト800は、サーバPOIリスト600と同様の情報、すなわち所定の矩形領域に対応する端末ベースデータ700のリストに関する情報である。この端末POIリスト800は、処理部480によりサーバ装置300から取得するサーバPOIリスト600に基づいて、内容が適宜更新される。そして、端末POIリスト800は、矩形コード情報810と、少なくとも1つのPOI個別情報820と、を備えている。また、POI個別情報820は、固有情報としての個別POIID情報821と、有効期限情報としての個別有効期限情報822と、などを備えている。なお、ここでは、端末POIリスト800がサーバPOIリスト700と同様のデータ構造を有している場合を例示して説明するが、これに限らず適宜他のデータ構造、例えば複数の端末POIリスト800を1つのデータ構造として関連付ける構成などとしてもよい。
【0062】
メモリ470は、ネットワーク200を介して取得した各種情報や、端末入力部430で入力操作される設定事項、あるいは音楽データや画像データなどを適宜記憶する。また、メモリ470には、端末装置400全体を動作制御するOS上に展開される各種プログラムなどを記憶している。なお、メモリ470としては、HDや光ディスクなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成としてもよい。
【0063】
処理部480は、図示しない各種入出力ポート、例えば送受信器410が接続される通信ポート、センサ部420のGPS受信部が接続されるGPS受信ポート、センサ部420の各種センサがそれぞれ接続されるセンサポート、端末入力部430が接続されるキー入力ポート、端末表示部440が接続される表示制御ポート、音声出力部450が接続される音声出力ポート、端末記憶手段460が接続される記憶ポート、メモリ470が接続されるメモリポートなどを有する。そして、処理部480は、各種プログラムとして、図9に示すように、現在位置認識手段481と、目的地認識手段482と、案内報知手段483と、地図情報取得手段としても機能する報知制御手段である表示制御手段484と、マップマッチング手段485と、端末情報検索手段486と、固有情報取得手段としても機能する矩形コード認識手段487と、固有情報取得手段および選出手段としてのリスト更新手段488と、情報更新手段としてのベースデータ更新手段489と、報知制御手段であるPOI報知制御手段490と、計時手段491と、などを備えている。ここで、各手段484,487,488,489,490にて、本発明の情報更新装置が構成されている。なお、本発明の情報更新装置としては、表示制御手段484およびPOI報知制御手段490を含まない構成や、表示制御手段484を含まない構成としてもよい。
【0064】
現在位置認識手段481は、車両の現在位置を認識する。具体的には、現在位置認識手段481は、センサ部420の速度センサおよび方位角センサから出力される速度データおよび方位角データに基づいて、車両の現在の疑似位置を複数算出する。さらに、GPS受信部から出力される現在位置に関するGPSデータに基づいて、車両の現在の疑似座標値を認識する。そして、算出した現在の疑似位置と、認識した現在の疑似座標値と、を比較し、別途取得された地図上における車両の現在位置を算出し、現在位置を認識する。また、加速度センサから出力される加速度データに基づいて、走行する道路の傾斜や高低差を判断し、車両の現在の疑似位置を算出し、現在位置を認識する。なお、現在位置認識手段481は、現在位置として上述した車両の現在位置の他、端末入力部430にて設定入力された基点となる出発地点などを、疑似現在位置として認識可能である。そして、現在位置認識手段481で得られた各種情報は、メモリ470に適宜記憶される。
【0065】
目的地認識手段482は、例えば端末入力部430の入力操作により設定入力された目的地に関する目的地情報を取得し、目的地の位置を認識する。この目的地情報としては、例えば緯度・経度などの座標、住所、電話番号など、場所を特定するための各種情報が利用可能である。そして、この目的地情報は、メモリ470に適宜記憶される。
【0066】
案内報知手段483は、メモリ470に記憶され、車両の走行状況に対応してあらかじめ取得した移動経路情報などに基づいて車両の移動に関する案内、例えば車両の走行を支援する内容の案内を、端末表示部440による画像表示や音声出力部450による発音にて報知する。具体的には、所定の矢印や記号などを端末表示部440の表示画面に表示したり、「700m先、○○交差点を△△方面右方向です。」、「移動経路から逸脱しました。」、「この先、渋滞です。」などの音声出力部450における音声により発音したり、することなどが例示できる。
【0067】
表示制御手段484は、端末表示部440を適宜制御して各種情報を端末表示部440で表示させる。この表示制御手段484は、例えば端末入力部430による入力操作を促して各種情報を設定入力するための各種表示画面などをも表示制御する。
【0068】
さらに、表示制御手段484は、サーバ装置300から地図情報や移動経路情報を適宜取得して、例えば図10に示すような移動経路地図900を端末表示部440の表示領域441に表示させる。ここで、移動経路地図900の想像線Gで区切られる表示矩形範囲Hm(mは1ないし9)は、少なくとも1つの表示用メッシュ情報VMxの矩形領域、すなわち少なくとも1つの矩形コードにそれぞれ対応している。なお、表示矩形範囲Hmに対応付けられる表示用メッシュ情報VMxの数は、移動経路地図900の縮尺により1つ、4つ、9つなどに適宜変更される。
【0069】
具体的には、表示制御手段484は、サーバ装置300からネットワーク200を介して取得した地図情報の名称情報VMxAに基づく名称910、道路情報VMxBに基づく道路920、背景情報VMxCに基づくマーク930などを表示させる。また、移動経路情報に基づく設定移動経路940を道路920に重畳させて表示させる。そして、現在位置認識手段481で生成された現在位置情報に基づいて、車両の現在位置に対応する位置に現在位置アイコン950を道路920に重畳させて表示させる。さらに、移動経路地図900を表示させた旨の取得要求情報としての地図表示情報である経路表示情報を矩形コード認識手段487へ出力する。なお、ここでは、表示矩形範囲H1〜H9に区切られた移動経路地図900を表示させる構成を例示するが、これに限られず例えば12個や16個など適宜他の個数の表示矩形範囲Hmに区切られた移動経路地図900を表示させる構成としてもよい。
【0070】
マップマッチング手段485は、サーバ装置300から取得した地図情報に基づいて、現在位置認識手段481にて認識した現在位置を適切に表示させるためのマップマッチング処理をする。このマップマッチング手段485は、上述したように、例えばマッチングデータMMを用い、例えば移動経路地図900に重畳して表示される現在位置アイコン950の位置が、道路920や設定移動経路940から逸脱しないように、現在位置情報を適宜修正すなわち補正して表示させるマップマッチング処理を実施する。
【0071】
端末情報検索手段486は、端末入力部430にて例えば所定の地域やジャンルあるいは営業日などに対応する施設を検索する旨の設定入力を認識すると、この所定の地域などに対応する内容が記載されたPOI関連情報750を検索して取得する。
【0072】
矩形コード認識手段487は、リスト更新手段488で更新させる端末POIリスト800に対応する矩形コードを適宜認識する。具体的には、矩形コード認識手段487は、表示制御手段484から経路表示情報を取得して移動経路地図900が表示されたことを認識すると、この移動経路地図900における設定移動経路940を含む表示矩形範囲Hmを認識する。さらに、この表示矩形範囲Hmを表示させている表示用メッシュ情報VMxの矩形コードを認識し、この矩形コードに関する認識矩形コード情報をメモリ470に記憶させる。例えば、図10に示すような移動経路地図900が表示されている場合、表示矩形範囲H2,H4,H5,H7に対応する矩形コードの認識矩形コード情報をメモリ470に記憶させる。また、ネットワーク200を介してサーバ装置300との通信が可能なことを認識すると、認識矩形コード情報の矩形コードを記載したリスト要求情報を適宜生成する。そして、このリスト要求情報を処理端末信号として適宜変換し、送受信器410およびネットワーク200を介してサーバ装置300に出力する。
【0073】
なお、矩形コード認識手段487にて、移動経路地図900における全ての表示矩形範囲Hmや現在位置を含む表示矩形範囲Hmのみを認識する構成としてもよい。また、移動経路地図900が表示されたことを認識した際に表示矩形範囲Hmを認識する構成について例示するが、これに限らず適宜他の状況や状態を認識した際に矩形範囲を認識する構成としてもよい。すなわち、端末装置400の電源がオンされた際に、このときの日時に対応する走行履歴に基づいて予測された移動経路に関する移動経路情報を取得し、この予測された移動経路に対応する矩形範囲を認識する構成としてもよい。また、個別有効期限情報822の日時が計時手段491から取得する後述する現在日時情報の現在日時よりも前の日時のPOI個別情報820、すなわち有効期限が切れているPOI個別情報820の数が所定数あるいは所定割合の端末POIリスト800が存在することを認識すると、この端末POIリスト800の矩形コード情報810に対応する矩形範囲を認識する構成としてもよい。さらに、リアルタイムで必要な情報例えば所定の地域における渋滞情報などを取得する際に、この所定の地域に対応する矩形範囲を認識する構成としてもよい。
【0074】
リスト更新手段488は、端末POIリスト800を適宜更新する。具体的には、リスト更新手段488は、メモリ470から認識矩形コード情報を取得する。そして、この認識矩形コード情報の矩形コードが記載された矩形コード情報810を端末リスト記憶領域から検索し、この検索した矩形コード情報810を有する端末POIリスト800を取得する。
【0075】
さらに、リスト更新手段488は、入力された処理端末信号に基づいて、この処理端末信号として配信されたサーバPOIリスト600を取得する。そして、この取得したサーバPOIリスト600に対応する端末POIリスト800に、このサーバPOIリスト600に存在しない内容のPOI個別情報820があることを認識すると、このPOI個別情報820を削除する。すなわち、サーバPOIリスト600の矩形範囲に従前に存在し現在存在していない施設のPOI個別情報820、または、新たな端末ベースデータ700が記憶された施設の古い端末ベースデータ700に対応するPOI個別情報820があることを認識すると、このPOI個別情報820を削除する。また、リスト更新手段488は、各POI個別情報820の個別POIID情報821のPOIIDが記載された個別POIID情報621を、サーバPOIリスト600からそれぞれ検索する。そして、これら検索した個別POIID情報621に対応する個別有効期限情報622が、各POI個別情報820の個別有効期限情報822と一致しないことを認識すると、この個別有効期限情報822を個別有効期限情報622の内容に更新する。すなわち、端末POIリスト800に、サーバPOIリスト600の個別有効期限情報622と一致しない個別有効期限情報822があることを認識すると、この個別有効期限情報822を更新する。さらに、リスト更新手段488は、サーバPOIリスト600に、端末POIリスト800に存在しない内容のPOI個別情報620があること、すなわちサーバPOIリスト600に、新たに追加されたPOI個別情報620があることを認識すると、このPOI個別情報620をPOI個別情報820として端末POIリスト800に組み込む処理をする。
【0076】
ベースデータ更新手段489は、端末ベース記憶領域に記憶された端末ベースデータ700を適宜削除したり、新たな端末ベースデータ700を端末ベース記憶領域に適宜記憶させる処理をする。また、端末ベースデータ700の有効期限情報720の日時を適宜更新する。具体的には、ベースデータ更新手段489は、リスト更新手段488により端末POIリスト800からPOI個別情報820が削除されることを認識すると、このPOI個別情報820の個別POIID情報821のPOIIDが記載されたPOIID情報710を検索する。そして、この検索したPOIID情報710を有する端末ベースデータ700を端末ベース記憶領域から削除する。すなわち、サーバPOIリスト600の矩形範囲に従前に存在し現在存在していない施設の端末ベースデータ700、または、新たな端末ベースデータ700が記憶された施設の古い端末ベースデータ700を削除する。
【0077】
また、ベースデータ更新手段489は、リスト更新手段488により個別有効期限情報822が更新されたことを認識すると、この個別有効期限情報822に対応する個別POIID情報821のPOIIDが記載されたPOIID情報710を検索する。そして、この検索したPOIID情報710を有する端末ベースデータ700の有効期限情報720を個別有効期限情報822の内容に更新する。
【0078】
さらに、ベースデータ更新手段489は、リスト更新手段488により新たなPOI個別情報820が端末POIリスト800に組み込まれたことを認識すると、このPOI個別情報820が有する個別POIID情報821のPOIIDが記載されたベースデータ要求情報を適宜生成する。ここで、複数のPOI個別情報820が組み込まれた場合、各POI個別情報820に対応するPOIIDをベースデータ要求情報に記載する。そして、このベースデータ要求情報を処理端末信号として適宜変換し、送受信器410およびネットワーク200を介してサーバ装置300に出力する。さらに、入力された処理端末信号に基づいて、この処理端末信号として配信されたサーバベースデータ500を取得する。そして、このサーバベースデータ500を端末ベースデータ700として端末ベース記憶領域に記憶させる。なお、例えば以下のような構成としてもよい。すなわち、複数のPOI個別情報820が組み込まれた場合であっても、1つのPOI個別情報820に対応するPOIIDを記載したベースデータ要求情報をサーバ装置300に出力するとともに、1つのサーバベースデータ500をサーバ装置300から取得して端末ベースデータ700として記憶させる。そして、他の1つのPOI個別情報820に対応するベースデータ要求情報を出力する構成としてもよい。
【0079】
POI報知制御手段490は、端末ベースデータ700のアイコンデータ740に基づくPOIアイコンTnを移動経路地図900上に表示させる処理をする。具体的には、POI報知制御手段490は、メモリ470から認識矩形コード情報を取得して、この認識矩形コード情報の矩形コード、すなわちPOIアイコンTnを表示させる表示矩形範囲Hmを認識する。そして、この矩形コードが記載された矩形コード情報810を端末リスト記憶領域から検索し、この検索した矩形コード情報810を有する端末POIリスト800を取得する。さらに、この端末POIリスト800の各POI個別情報820の個別POIID情報821と同一のPOIIDが記載されたPOIID情報710を端末ベース記憶領域から検索し、この検索したPOIID情報710を有する端末ベースデータ700を取得する。すなわち、表示矩形範囲Hmに対応する端末ベースデータ700を取得する。そして、この端末ベースデータ700のアイコンデータ740に基づくPOIアイコンTnを、有効期限情報720に対応する表示形態で位置情報730に対応する位置に表示させる。
【0080】
すなわち、POI報知制御手段490は、現在日時が有効期限情報720の日時よりも前の日時であり、端末ベースデータ700の有効期限が切れていないことを認識すると、POIアイコンTnを例えばあらかじめ設定された表示色や明るさなどの表示形態(以下、期限内表示形態と称す)で表示させる。また、現在日時が有効期限情報720の日時よりも後の日時であり、端末ベースデータ700の有効期限が切れていることを認識すると、POIアイコンTnを例えばあらかじめ設定された明るさよりも暗い表示形態(以下、期限切れ表示形態と称す)で表示させる。例えば、POI報知制御手段490は、移動経路地図900の表示矩形範囲H2に存在する「Wマート」、「H駐車場」、「Qホテル」の端末ベースデータ700の有効期限が切れていないことを認識すると、それぞれのPOIアイコンT1,T2,T3を図10の実線で示すような期限内表示形態で表示させる。また、「Qホテル」のみの端末ベースデータ700の有効期限が切れていることを認識すると、「Wマート」、「H駐車場」のPOIアイコンT1,T2を図11の実線で示すような期限内表示形態で表示させるとともに、「Qホテル」のPOIアイコンT3を図11の破線で示すような期限切れ表示形態で表示させる。
【0081】
また、POI報知制御手段490は、端末入力部430にて例えばPOIアイコンTnが選択された旨の設定入力を認識すると、この選択されたPOIアイコンTnのアイコンデータ740に対応するPOI関連情報750、例えば名称、住所、イベント開催などに関する各種情報を端末表示部440による表示や音声出力部450による発音にて報知する。さらに、端末情報検索手段486で検索したPOI関連情報750や、その一部を適宜報知する。
【0082】
計時手段491は、例えば内部クロックなどの基準パルスに基づいて現在日時を認識する。そして、この現在日時に関する現在日時情報を適宜出力する。
【0083】
〔ナビゲーションシステムの動作〕
次に、ナビゲーションシステム100の動作について、最新状況を反映させたPOIアイコンの表示処理について、図12ないし図14に基づいて説明する。図12および図13は、最新状況を反映させたPOIアイコンの表示処理を示すフローチャートである。図14は、POIアイコン表示処理を示すフローチャートである。
【0084】
まず、端末装置400は、処理部480の矩形コード認識手段487は、図12に示すように、例えば表示制御手段484の制御により、端末表示部440に例えば図10に示すような移動経路地図900が表示されたことを認識すると、この移動経路地図900上にPOIアイコンTnを表示させると判断する(ステップS101)。そして、矩形コード認識手段487は、設定移動経路940を含む表示矩形範囲Hmに対応する矩形コードを認識する(ステップS102)。さらに、処理部480は、リスト更新手段488にて、この矩形コードに対応する端末POIリスト800を取得して(ステップS103)、サーバ装置300との通信が可能か否かを判断する(ステップS104)。このステップS104において、通信が不可能であると判断した場合、図13に示すように、POI報知制御手段490にて、POIアイコン表示処理を実施して(ステップS105)、処理を終了する。一方、ステップS104において、通信が可能であると判断した場合、矩形コード認識手段487は、図12に示すように、この矩形コードに関するリスト要求情報を生成する(ステップS106)。そして、送受信器410にネットワーク200を介して、このリスト要求情報および端末装置400を特定する端末固有情報などをサーバ装置300へ送信させる(ステップS107)。
【0085】
そして、サーバ装置300は、インターフェース310でリスト要求情報および端末固有情報などを受信すると(ステップS108)、CPU350のリスト出力手段354にて、リスト要求情報に記載された矩形コードに対応するサーバPOIリスト600をサーバリスト記憶領域から取得する(ステップS109)。この後、リスト出力手段354は、インターフェース310にネットワーク200を介して、このサーバPOIリスト600を端末固有情報で特定される端末装置400へ送信させる(ステップS110)。
【0086】
端末装置400は、サーバ装置300からサーバPOIリスト600を受信すると(ステップS111)、図13に示すように、リスト更新手段488にて、このサーバPOIリスト600に対応する端末POIリスト800に、サーバPOIリスト600に存在しない内容のPOI個別情報820があるか否かを判断する(ステップS112)。このステップS112において、存在しない内容のPOI個別情報820がないと判断した場合、端末POIリスト800に、サーバPOIリスト600の個別有効期限情報622と一致しない個別有効期限情報822があるか否かを判断する(ステップS113)。そして、ステップS113において、一致しない個別有効期限情報822がないと判断した場合、サーバPOIリスト600に、端末POIリスト800に存在しない内容のPOI個別情報620があるか否かを判断する(ステップS114)。
【0087】
このステップS114において、POI個別情報620がないと判断した場合、ステップS105の処理を実施する。一方、ステップS114において、POI個別情報620があると判断した場合、このPOI個別情報620をPOI個別情報820として端末POIリスト800に組み込む(ステップS115)。また、ステップS112において、存在しない内容のPOI個別情報820があると判断した場合、このPOI個別情報820を端末POIリスト800から削除する。さらに、処理部480は、ベースデータ更新手段489にて、この削除されたPOI個別情報820に対応する端末ベースデータ700を端末ベース記憶領域から削除して(ステップS116)、ステップS113の処理を実施する。また、ステップS113において、一致しない個別有効期限情報822があると判断した場合、端末POIリスト800の個別有効期限情報822を個別有効期限情報622の日時に更新する。さらに、ベースデータ更新手段489は、この更新された個別有効期限情報822に対応する端末ベースデータ700の有効期限情報720を、個別有効期限情報822の日時に更新して(ステップS117)、ステップS114の処理を実施する。
【0088】
そして、ベースデータ更新手段489は、リスト更新手段488により新たなPOI個別情報820が組み込まれたことを認識すると、このPOI個別情報820のPOIIDに関するベースデータ要求情報を生成する(ステップS118)。この後、送受信器410に、このベースデータ要求情報などをサーバ装置300へ送信させる(ステップS119)。
【0089】
サーバ装置300は、端末装置400からベースデータ要求情報などを受信すると(ステップS120)、CPU350のベースデータ出力手段355にて、ベースデータ要求情報に記載されたPOIIDに対応するサーバベースデータ500をサーバ地図記憶領域から取得する(ステップS121)。この後、ベースデータ出力手段355は、インターフェース310に、このサーバベースデータ500を端末装置400へ送信させる(ステップS122)。
【0090】
端末装置400は、サーバ装置300からサーバベースデータ500を受信すると(ステップS123)、ベースデータ更新手段489にて、このサーバベースデータ500を端末ベースデータ700として端末ベース記憶領域に記憶させる(ステップS124)。そして、処理部480は、ステップS105の処理を実施する。
【0091】
POIアイコン表示処理では、POI報知制御手段490は、図14に示すように、矩形コード認識手段487で認識された矩形コードに基づいて、移動経路地図900の表示矩形範囲Hmを認識する(ステップS201)。そして、この表示矩形範囲Hmに対応する端末ベースデータ700を取得して(ステップS202)、この端末ベースデータ700の有効期限が切れているか否かを判断する(ステップS203)。このステップS203において、有効期限が切れていると判断した場合、例えば「Qホテル」に対応する端末ベースデータ700の有効期限が切れていると判断した場合、POIアイコンT3を図11の破線で示すような期限切れ表示形態で表示させる(ステップS204)。この後、表示矩形範囲Hmに対応する全てのPOIアイコンTnを表示させたか否かを判断する(ステップS205)。
【0092】
このステップS205において、全POIアイコンTnを表示させたと判断した場合、処理を終了する。一方、ステップS205において、全POIアイコンTnを表示させていないと判断した場合、ステップS202に戻る。また、ステップS203において、有効期限が切れていないと判断した場合、例えば「Qホテル」に対応する端末ベースデータ700の有効期限が切れていないと判断した場合、POIアイコンT3を図10の実線で示すような期限内表示形態で表示させて(ステップS206)、ステップS205の処理を実施する。
【0093】
〔ナビゲーションシステムの作用効果〕
上述したように、上記実施の形態では、ナビゲーションシステム100の端末装置400は、処理部480の矩形コード認識手段487にて、端末表示部440に移動経路地図900が表示されたことを認識すると、設定移動経路940を含む表示矩形範囲Hmに対応する矩形コードを認識する。そして、この矩形コードを記載したリスト要求情報をサーバ装置300へ送信させる。この後、リスト更新手段488は、サーバ装置300からリスト要求情報の矩形コードに対応するサーバPOIリスト600を取得すると、このサーバPOIリスト600に、端末ベース記憶領域に記憶されていない端末ベースデータ700に対応する個別POIID情報621があるか否かを判断する。さらに、処理部480は、端末ベースデータ700に対応する個別POIID情報621があると判断した場合、ベースデータ更新手段489にて、この個別POIID情報621のPOIIDを記載したベースデータ要求情報をサーバ装置300へ送信させる。そして、ベースデータ更新手段489は、サーバ装置300からベースデータ要求情報に対応するサーバベースデータ500を取得すると、端末ベースデータ700として端末ベース記憶領域に記憶させる。このため、端末装置400は、サーバ装置300から端末ベース記憶領域に記憶されているサーバベースデータ500を取得せずに、記憶されていないサーバベースデータ500のみを取得して端末ベースデータ700として記憶させることができる。したがって、端末装置400は、取得する各種情報の情報量を最小限に抑えることができ、通信負荷の低減、通信の高速化、通信コストの低減を実現できる。また、例えば施設の移転や新たなイベント開催などでサーバベースデータ500の有効期限以外の内容が変更された場合、従来のサーバベースデータ500とはPOIIDが異なるサーバベースデータ500を取得して、内容が変更された端末ベースデータ700として記憶させることができる。したがって、端末装置400は、各情報730,750やアイコンデータ740の変更処理を実施せずに、POIID情報710および個別POIID情報621を比較するだけの簡単な方法で、内容が変更された端末ベースデータ700を記憶させることができる。よって、端末装置400は、端末ベースデータ700を適切に更新できる。
【0094】
また、端末装置400は、端末ベース記憶領域の端末ベースデータ700のリストに関する端末POIリスト800を端末リスト記憶領域に記憶している。そして、リスト更新手段488は、サーバPOIリスト600を取得すると、このサーバPOIリスト600に、端末POIリスト800に存在しない内容のPOI個別情報620があると判断すると、このPOI個別情報620が端末ベース記憶領域に記憶されていない端末ベースデータ700に対応していると判断する。さらに、リスト更新手段488は、このPOI個別情報620をPOI個別情報820として端末POIリスト800に組み込む。このため、端末装置400は、各POIリスト600,800を比較するだけの簡単な構成で、配信要求する端末ベースデータ700を特定できる。したがって、端末装置400は、端末ベースデータ700をより適切に更新できる。
【0095】
そして、ベースデータ更新手段489は、新たな端末ベースデータ700が記憶された施設に対応する古い端末ベースデータ700を削除する。このため、端末装置400は、サーバPOIリスト600の矩形範囲に存在している施設の最新の端末ベースデータ700のみを端末ベース領域に適宜記憶させることができる。したがって、端末装置400は、端末ベースデータ700をさらに適切に更新できる。
【0096】
さらに、ベースデータ更新手段489は、サーバPOIリスト600に対応する矩形範囲に従前に存在し現在存在していない施設の端末ベースデータ700を削除する。このため、端末装置400は、サーバPOIリスト600の矩形範囲に現在存在している施設の端末ベースデータ700のみを端末ベース領域に適宜記憶させることができる。したがって、端末装置400は、端末ベースデータ700をさらに適切に更新できる。
【0097】
また、リスト更新手段488は、サーバPOIリスト600に存在しない内容のPOI個別情報820が端末POIリスト800にあると判断すると、このPOI個別情報820を削除する。さらに、ベースデータ更新手段489は、この削除されたPOI個別情報820に対応する端末ベースデータ700が、サーバPOIリスト600の矩形範囲に現在存在している施設の端末ベースデータ700、または、新たな端末ベースデータ700が記憶された施設に対応する古い端末ベースデータ700であると判断する。このため、端末装置400は、各POIリスト600,800を比較するだけの簡単な構成で、現在の施設の状況を反映させた状態に端末ベースデータ700を更新できる。したがって、端末装置400は、端末ベースデータ700を容易にかつ適切に更新できる。
【0098】
そして、矩形コード認識手段487は、移動経路地図900が表示された旨の経路表示情報を取得すると、この移動経路地図900の設定移動経路940に対応する表示矩形範囲Hmを認識する。そして、ベースデータ更新手段489は、この表示矩形範囲Hmの施設の端末ベースデータ700を記憶させる。このため、端末装置400は、利用者が移動する設定移動経940近傍のみの施設の端末ベースデータ700を適宜更新できる。したがって、端末装置400は、更新する端末ベースデータ700の量を最小限に抑えることができる。
【0099】
さらに、各ベースデータ500,700は、各ベースデータ500,700の有効期限を示す有効期限情報520,720を有している。また、各POIリスト600,800は、有効期限情報520,720の日時が記載された個別有効期限情報622,822を有している。そして、リスト更新手段488は、端末POIリスト800に、サーバPOIリスト600の個別有効期限情報622と一致しない個別有効期限情報822があると判断すると、この個別有効期限情報822を個別有効期限情報622の日時に更新する。さらに、ベースデータ更新手段489は、この更新された個別有効期限情報822に対応する端末ベースデータ700の有効期限情報720を、個別有効期限情報822の日時に更新する。このため、端末装置400は、例えば施設における所定のイベントが延期されたことによる各有効期限情報520,622の更新がサーバ装置300で実施されている場合、この更新内容を反映させた状態に端末POIリスト800や端末ベースデータ700を更新できる。したがって、端末装置400は、端末ベースデータ700をより適切に更新できる。
【0100】
また、処理部480は、POI報知制御手段490にて、施設に関連する各種情報すなわちPOI関連情報750を端末表示部440や音声出力部450で適宜報知する。このため、利用者は、適切に更新されたPOI関連情報750の内容の報知により、例えば施設で新たなイベントが開催される旨などを適宜認識できる。したがって、端末装置400は、施設などに関する情報を適切に報知できる。
【0101】
そして、処理部480は、サーバ装置300から地図情報や移動経路情報を適宜取得して、端末表示部440に移動経路地図900を表示させる。さらに、POI報知制御手段490は、この移動経路地図900における位置情報730に対応する位置に、アイコンデータ740に基づくPOIアイコンTnを表示させる。このため、利用者は、移動経路地図900上における適切に更新されたアイコンデータ740の表示により、例えば閉鎖されたり移転された施設の位置を適宜認識できる。したがって、端末装置400は、施設などに関する情報をより適切に報知できる。
【0102】
さらに、POI報知制御手段490は、POIアイコンTnを有効期限情報の有効期限が切れているか否かに基づいた表示形態で表示させる。このため、利用者は、POIアイコンTnの表示形態を認識するだけの簡単な方法で、このPOIアイコンTnに関する端末ベースデータ700の更新状態を認識できる。また、POIアイコンTnが有効期限切れの表示形態の場合には、この施設が実際に存在しない可能性がある旨を容易に認識できる。したがって、端末装置400は、施設などに関する情報をさらに適切に報知できる。
【0103】
そして、POI報知制御手段490は、有効期限が切れていないPOIアイコンTnをあらかじめ設定された表示色や明るさなど期限内表示形態で、有効期限が切れているPOIアイコンTnをあらかじめ設定された明るさよりも暗い期限切れ表示形態で、それぞれ表示させる。このため、利用者は、一般的に識別が容易な表示の明るさの差異により、端末ベースデータ700の更新状態や施設が存在しない可能性などを認識できる。したがって、端末装置400は、施設などに関する情報をさらに適切に報知できる。
【0104】
また、ナビゲーションシステム100のサーバ装置300は、CPU350のリスト出力手段354にて、端末装置400から所定の表示矩形範囲Hmに対応する矩形コードが記載されたリスト要求情報を取得すると、この矩形コードに対応するサーバPOIリスト600を端末装置400へ送信させる。この後、CPU350は、ベースデータ出力手段355にて、送信させたサーバPOIリスト600が有する所定のPOI個別情報620のPOIIDに関するベースデータ要求情報を取得すると、このPOIIDに対応するサーバベースデータ500を端末装置400へ送信させる。このため、サーバ装置300は、端末装置400から要求がないサーバベースデータ500を配信せずに、要求があるサーバベースデータ500のみを配信できる。したがって、サーバ装置300は、従来の構成のように端末装置400において更新する必要がないサーバベースデータ500を配信することがなく、配信する各種情報の情報量を最小限に抑えることができる。また、サーバ装置300は、サーバベースデータ500の有効期限以外の内容が変更された場合、端末装置400に従来のサーバベースデータ500とはPOIIDが異なるサーバベースデータ500を取得させて、内容が変更された端末ベースデータ700の記憶処理を実施させることができる。したがって、サーバ装置300は、端末装置400にPOIID情報710および個別POIID情報621を比較するだけの簡単な方法で、内容が変更された端末ベースデータ700の記憶処理を実施させることができる。よって、サーバ装置300は、端末装置400に端末ベースデータ700を適切に更新させることができる。
【0105】
さらに、リスト出力手段354は、サーバリスト記憶領域に記憶されたサーバPOIリスト600を取得して端末装置400へ送信させる。このため、サーバ装置300は、あらかじめサーバリスト記憶領域に記憶されたサーバPOIリスト600を検索するだけの簡単な構成で、端末装置400から要求されたサーバPOIリスト600を送信できる。したがって、サーバPOIリスト600の送信処理時におけるサーバ装置300の処理負荷を低減できる。
【0106】
そして、サーバ装置300は、有効期限情報520を有するサーバベースデータ500や個別有効期限情報622を有するサーバPOIリスト600を端末装置400に適宜配信する。このため、サーバ装置300は、端末装置400に、例えば有効期限情報520によりサーバベースデータ500の施設などに関する各種情報が有効か否かを適宜報知させることができる。したがって、サーバ装置300は、端末装置400に施設などに関する情報を適切に報知させることができる。
【0107】
さらに、端末装置400は、矩形状の表示矩形範囲Hmに対応する矩形コードをサーバ装置300に送信する。そして、サーバ装置300は、表示矩形範囲Hmに存在する施設などに対応するPOI個別情報620を有するサーバPOIリスト600を端末装置400に配信する。すなわち、ナビゲーションシステム100は、POI個別情報620を表示矩形範囲Hmに対応させてサーバPOIリスト600で管理している。このため、POI個別情報620を例えば図10の想像線で示すような円形範囲Ci(iは自然数)で管理する構成のように、各サーバPOIリスト600に重複するPOI個別情報620を組み込む必要がない。すなわち、POI個別情報620を円形範囲Ciで管理する構成において、例えば移動経路地図900上の全範囲の施設に対応するPOI個別情報620をサーバPOIリスト600に組み込む場合、例えば円形範囲C1,C2の一部を重複させる必要がある。これにより、円形範囲C1,C2に対応する各サーバPOIリスト600に、重複範囲C3に対応するPOI個別情報620をそれぞれ組み込む必要がある。一方、POI個別情報620を表示矩形範囲Hmで管理する構成においては、表示矩形範囲H1〜H9が重複することがない。これにより、表示矩形範囲H1〜H9に対応する各サーバPOIリスト600に、重複するPOI個別情報620を組み込む必要がない。したがって、ナビゲーションシステム100は、POI個別情報620を円形範囲Ciで管理する構成と比べて、POI個別情報620の送受信を効率よく実施できる。
【0108】
また、ナビゲーションシステム100は、表示矩形範囲Hmに対応する少なくとも1つのPOI個別情報620を有するサーバPOIリスト600を送受信する。このため、ナビゲーションシステム100は、表示矩形範囲Hmに対応する複数のPOI個別情報620を例えば1個ずつ送受信する構成と比べて、送受信する回数を減らすことができる。したがって、ナビゲーションシステム100は、POI個別情報620の送受信をさらに効率よくできる。
【0109】
〔実施の形態の変形〕
なお、本発明は、上述した一実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
【0110】
すなわち、端末装置400に端末POIリスト800を記憶させずに、例えば以下のような構成などとしてもよい。例えば、ベースデータ更新手段489にて、サーバ装置300からサーバPOIリスト600を取得して、このサーバPOIリスト600に、端末ベースデータ700のPOIID情報710と一致しない個別POIID情報621があるか否かを判断する。そして、あることを認識した際に、この個別POIID情報621に関するベースデータ要求情報を送信させる構成としてもよい。このような構成にすれば、端末記憶手段460に端末リスト記憶領域を設ける必要がなく、端末記憶手段460の構成を簡略にできる。また、処理部480にリスト更新手段488を設ける必要がなく、処理部480の構成を簡略にできる。さらに、端末POIリスト800を更新しないので、端末ベースデータ700の更新処理を簡略にできる。
【0111】
そして、ベースデータ更新手段489にて、サーバPOIリスト600に存在しない内容のPOI個別情報820に対応する端末ベースデータ700、すなわちサーバPOIリスト600に対応する矩形範囲に従前に存在し現在存在していない施設の端末ベースデータ700や、新たな端末ベースデータ700が記憶された施設に対応する古い端末ベースデータ700を削除しない構成としてもよい。このような構成の場合、処理部480は、ステップS111にて、サーバPOIリスト600を受信するとステップS113の処理を実施する。このため、ステップS112,S116の処理を省略でき、端末ベースデータ700の更新処理をより簡略にできる。また、ベースデータ更新手段489に、端末ベースデータ700を削除する機能を設ける必要がなく、ベースデータ更新手段489の構成を簡略にできる。
【0112】
さらに、矩形コード認識手段487にて、例えば端末情報検索手段486から所定の地域に存在する施設の検索を実施する旨の検索実施情報を認識した際に、この所定の地域に対応する矩形範囲を認識する構成としてもよい。また、所定の位置から例えば半径2kmの円形範囲に存在する施設の検索を実施することを認識した際に、この円形範囲を含む矩形範囲を認識する構成としてもよい。これらのような構成にすれば、端末装置400は、利用者が検索する地域のみの施設の端末ベースデータ700を適宜更新でき、更新する端末ベースデータ700の量を最小限に抑えることができる。
【0113】
そして、各ベースデータ500,700、各POIリスト600,800に、有効期限情報520,720、個別有効期限情報622,822を組み込まない構成としてもよい。このような構成にすれば、サーバベースデータ500やサーバPOIリスト600の情報量を上記実施の形態の構成と比べて減らすことができ、これらの送受信時における各装置300,400の処理負荷を低減できる。
【0114】
また、各ベースデータ500,700のみに有効期限情報520,720を、または、各POIリスト600,800のみに個別有効期限情報622,822を組み込む。そして、POI報知制御手段490にて、有効期限情報520または個別有効期限情報622に基づいて、POIアイコンTnを期限内表示形態や期限切れ表示形態で表示させる構成としてもよい。このような構成にすれば、サーバベースデータ500またはサーバPOIリスト600の情報量を上記実施の形態の構成と比べて減らすことができ、これらの送受信時における各装置300,400の処理負荷を低減できる。
【0115】
さらに、POIアイコンTnを有効期限が切れているか否かに対応した大きさ、例えば有効期限切れPOIアイコンTnを有効期限内のPOIアイコンTnよりも小さく表示させる構成としてもよい。このような構成にすれば、利用者は、一般的に識別が容易な表示の大きさの差異により、端末ベースデータ700の更新状態や施設が存在しない可能性などを認識できる。したがって、端末装置400は、施設などに関する情報をさらに適切に報知できる。
【0116】
また、有効期限切れのPOIアイコンTn近傍に例えば「×」などの期限切れマークを表示させたり、有効期限内のPOIアイコンTn近傍に例えば「○」などの期限内マークを表示させる構成としてもよい。ここで、期限切れマークおよび期限内マークが本発明の期限切れ状況情報に対応する。このような構成にすれば、利用者は、各マークを認識するだけの簡単な方法で、端末ベースデータ700の更新状態や施設が存在しない可能性などを認識できる。したがって、端末装置400は、施設などに関する情報をさらに適切に報知できる。
【0117】
さらに、表示矩形範囲Hmを有効期限切れの端末ベースデータ700を含むか否かに対応した表示形態で表示させる構成としてもよい。ここで、有効期限切れの端末ベースデータ700を含むか否かに対応した表示形態としては、上述したような表示色や明るさを対応させる構成、表示の大きさを対応させる構成、期限切れマークや期限内マークを対応させる構成などが例示できるが、これらに限られない。このような構成にすれば、利用者は、表示矩形範囲Hmが有効期限切れの端末ベースデータ700を含むか否かを認識できる。
【0118】
そして、移動経路地図900の縮尺がPOIアイコンTnの識別が容易な縮尺の場合に、POIアイコンTnの表示形態を有効期限切れか否かに対応させ、POIアイコンTnの識別が困難な縮尺の場合に、表示矩形範囲Hmの表示形態を有効期限切れの端末ベースデータ700を含むか否かに対応させる構成としてもよい。このような構成にすれば、利用者は、移動経路地図900の縮尺によらず有効期限切れの端末ベースデータ700に対応する施設の位置を認識できる。
【0119】
そして、POIアイコンTnを有効期限切れか否かに対応した表示形態で表示させない構成としてもよい。このような構成の場合、POI報知制御手段490は、ステップS202で端末ベースデータ700を取得した後、この端末ベースデータ700に対応するPOIアイコンTnをあらかじめ設定された表示形態で表示させる。このため、ステップS203の処理を省略でき、POIアイコンTnの表示処理をより簡略にできる。また、POI報知制御手段490に有効期限切れか否かを判断する機能を設ける必要がなくなり、POI報知制御手段490の構成を簡略にできる。
【0120】
さらに、POI報知制御手段490にて、例えばPOIアイコンTnが選択された旨の設定入力を認識した際に、このPOIアイコンTnに対応するPOI関連情報750、すなわち名称、住所、イベント開催に関する情報などを有効期限切れか否かに対応した表示形態で表示させる構成としてもよい。ここで、有効期限切れか否かを対応させた表示形態としては、上述したような表示色や明るさを対応させる構成、表示の大きさを対応させる構成、期限切れマークや期限内マークを対応させる構成などが例示できるが、これらに限られない。また、POI関連情報750を移動経路地図900の施設に対応する位置に表示させてもよいし、POI関連情報750のみを表示させてもよい。さらに、POI関連情報750を有効期限切れか否かに対応した出力形態の音声で報知する構成としてもよい。例えば有効期限内のものを女性の声で報知し、有効期限切れのものを男性の声で報知する構成としてもよい。このような構成にすれば、利用者は、POI関連情報750の表示形態や出力形態により、報知された内容の更新状態を容易に認識できる。したがって、端末装置400は、施設などに関する情報をさらに適切に報知できる。
【0121】
また、サーバ装置300にサーバPOIリスト600を記憶させずに、例えば以下のような構成などとしてもよい。すなわち、サーバベースデータ500に矩形コードに関する情報を組み込む。さらに、リスト出力手段354にて、リスト要求情報の矩形コードに対応する情報が組み込まれたサーバベースデータ500を検索する。そして、この検索したサーバベースデータ500の各情報510,520および矩形コードに対応する情報に基づいて、サーバPOIリスト600を生成して送信する構成としてもよい。ここで、例えばサーバPOIリスト600を生成せずに、各情報510,520を送信する構成としてもよい。このような構成にすれば、サーバ記憶手段340にサーバリスト記憶領域を設ける必要がなく、サーバ記憶手段340の構成を簡略にできる。
【0122】
また、POI個別情報620を円形範囲Ciで管理する構成としてもよい。このような構成にすれば、端末装置400は、一般的な情報検索時の範囲指定方法である例えば現在位置を中心とした円形で範囲が指定された場合、この指定された円形範囲に対応するPOI個別情報620のみの配信を要求できる。したがって、ナビゲーションシステム100は、端末ベース記憶領域に記憶されていない必要最小限数の端末ベースデータ700を適宜更新できる。
【0123】
そして、POI個別情報620を例えば三角形形状や六角形形状の範囲など、各範囲が重複しない形状の範囲で管理する構成としてもよい。
【0124】
また、本発明の情報更新装置を端末装置400に適用した構成に限らず、各手段484,487〜490を独立させた構成、各手段487〜490を独立させた構成、各手段487〜489を独立させた構成としてもよい。さらに、本発明の情報配信装置をサーバ装置300に適用した構成に限らず、各手段354,355を独立させた構成としてもよい。
【0125】
上述した各機能をプログラムとして構築したが、例えば回路基板などのハードウェアあるいは1つのIC(Integrated Circuit)などの素子にて構成するなどしてもよく、いずれの形態としても利用できる。なお、プログラムや別途記録媒体から読み取らせる構成とすることにより、取扱が容易で、利用の拡大が容易に図れる。
【0126】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
【0127】
〔実施形態の作用効果〕
上述したように、上記実施の形態では、ナビゲーションシステム100の端末装置400は、移動経路地図900の所定の表示矩形範囲Hmに対応するサーバPOIリスト600を取得する。さらに、このサーバPOIリスト600に、端末ベース記憶領域に記憶されていない端末ベースデータ700に対応する個別POIID情報621があることを認識すると、この個別POIID情報621のPOIIDに対応するサーバベースデータ500を取得して、端末ベースデータ700として端末ベース記憶領域に記憶させる。このため、端末装置400は、端末ベース記憶領域に記憶されているサーバベースデータ500を取得せずに、記憶されていないサーバベースデータ500のみを取得して端末ベースデータ700として記憶させることができ、取得する各種情報の情報量を最小限に抑えることができる。また、例えば施設の移転などでサーバベースデータ500の有効期限以外の内容が変更された場合、従来のサーバベースデータ500とはPOIIDが異なるサーバベースデータ500を取得して、内容が変更された端末ベースデータ700として記憶させることができる。したがって、端末装置400は、POIID情報710および個別POIID情報621を比較するだけの簡単な方法で、内容が変更された端末ベースデータ700を記憶させることができる。よって、端末装置400は、端末ベースデータ700を適切に更新できる。
【0128】
また、ナビゲーションシステム100のサーバ装置300は、端末装置400から所定の表示矩形範囲Hmに対応する矩形コードが記載されたリスト要求情報を取得すると、この矩形コードに対応するサーバPOIリスト600を端末装置400へ配信する。この後、送信させたサーバPOIリスト600が有する所定のPOI個別情報620のPOIIDに関するベースデータ要求情報を取得すると、このPOIIDに対応するサーバベースデータ500を端末装置400へ配信する。このため、サーバ装置300は、要求がないサーバベースデータ500を配信せずに要求があるサーバベースデータ500のみを配信でき、従来の構成のように端末装置400において更新する必要がないサーバベースデータ500を配信することがなく、配信する各種情報の情報量を最小限に抑えることができる。また、サーバ装置300は、サーバベースデータ500の有効期限以外の内容が変更された場合、端末装置400に従来のサーバベースデータ500とはPOIIDが異なるサーバベースデータ500を取得させて、内容が変更された端末ベースデータ700の記憶処理を実施させることができる。したがって、サーバ装置300は、端末装置400にPOIID情報710および個別POIID情報621を比較するだけの簡単な方法で、内容が変更された端末ベースデータ700の記憶処理を実施させることができる。よって、サーバ装置300は、端末装置400に端末ベースデータ700を適切に更新させることができる。
【0129】
さらに、ナビゲーションシステム100は、端末装置400にて、移動経路地図900の所定の表示矩形範囲Hmに対応する矩形コードを記載したリスト要求情報をサーバ装置300へ送信する。そして、サーバ装置300にて、端末装置400からのリスト要求情報の矩形コードに対応するサーバPOIリスト600を端末装置400へ配信する。この後、端末装置400にて、サーバ装置300からのサーバPOIリスト600に、端末ベース記憶領域に記憶されていない端末ベースデータ700に対応するPOI個別情報620があることを認識すると、このPOI個別情報620のPOIIDを記載したベースデータ要求情報をサーバ装置300へ送信する。さらに、サーバ装置300にて、端末装置400からのベースデータ要求情報のPOIIDに対応するサーバベースデータ500を端末装置400へ配信する。そして、端末装置400にて、サーバ装置300からのサーバベースデータ500を端末ベースデータ700として端末ベース記憶領域に記憶させる。このため、ナビゲーションシステム100は、サーバ装置300から端末ベース記憶領域に記憶されているサーバベースデータ500を端末装置400に配信せずに、記憶されていないサーバベースデータ500のみを端末装置400に配信できる。したがって、端末装置400にて、端末ベース記憶領域に記憶されていないサーバベースデータ500のみを取得して、端末ベースデータ700として記憶させることができ、送受信する各種情報の情報量を最小限に抑えることができる。また、ナビゲーションシステム100は、サーバベースデータ500の有効期限以外の内容が変更された場合、端末装置400に従来のサーバベースデータ500とはPOIIDが異なるサーバベースデータ500を取得させて、内容が変更された端末ベースデータ700の記憶処理を実施させることができる。したがって、ナビゲーションシステム100は、端末装置400にてPOIID情報710および個別POIID情報621を比較するだけの簡単な方法で、内容が変更された端末ベースデータ700を記憶させることができる。よって、ナビゲーションシステム100は、端末ベースデータ700を適切に更新できる。
【図面の簡単な説明】
【0130】
【図1】本発明の一実施の形態に係るナビゲーションシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】前記一実施の形態におけるサーバ装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】前記一実施の形態における地図情報を構成する表示用データのテーブル構造を模式的に示す概念図である。
【図4】前記一実施の形態における地図情報を構成するサーバPOIベースデータ情報および端末POIベースデータ情報のテーブル構造を模式的に示す概念図である。
【図5】前記一実施の形態における地図情報を構成するマッチングデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。
【図6】前記一実施の形態におけるサーバPOIリスト情報および端末POIリスト情報のテーブル構造を模式的に示す概念図である。
【図7】前記一実施の形態におけるサーバ装置を構成するCPUの概略構成を示すブロック図である。
【図8】前記一実施の形態における端末装置の概略構成を示すブロック図である。
【図9】前記一実施の形態における端末装置を構成する処理部の概略構成を示すブロック図である。
【図10】前記一実施の形態における有効期限切れのPOIアイコンを含まない移動経路地図の表示画面の一例を示す模式図である。
【図11】前記一実施の形態における有効期限切れのPOIアイコンを含む表示矩形範囲の表示画面の一例を示す模式図である。
【図12】前記一実施の形態における最新状況を反映させたPOIアイコンの表示処理を示すフローチャートである。
【図13】前記一実施の形態における最新状況を反映させたPOIアイコンの表示処理を示すフローチャートである。
【図14】前記一実施の形態におけるPOIアイコン表示処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0131】
100 情報処理システムとしてのナビゲーションシステム
200 ネットワーク
300 サーバ装置
340 配信情報記憶手段としてのサーバ記憶手段
350 演算手段としてのCPU
354 情報配信装置を構成する固有情報配信手段としてのリスト出力手段
355 情報配信装置を構成する地物情報配信手段としてのベースデータ出力手段
400 端末装置
440 報知手段としての表示手段である端末表示部
450 報知手段としての音声出力部
460 更新情報記憶手段としての端末記憶手段
480 演算手段としての処理部
484 情報更新装置を構成する地図情報取得手段としても機能する報知制御手段である表示制御手段
487 情報配信装置を構成する固有情報取得手段としても機能する矩形コード認識手段
488 情報配信装置を構成する固有情報取得手段および選出手段としてのリスト更新手段
489 情報配信装置を構成する情報更新手段としてのベースデータ更新手段
490 情報配信装置を構成する報知制御手段であるPOI報知制御手段
500 地物情報としてのサーバPOIベースデータ情報
510,710 固有情報としてのPOIID情報
520,720 有効期限情報
530,730 位置情報
540,740 地物案内情報としてのアイコンデータ
550,750 地物案内情報としてのPOI関連情報
621,821 固有情報としての個別POIID情報
622,822 有効期限情報としての個別有効期限情報
700 地物情報としての端末POIベースデータ情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地物に関する地物情報をネットワークを介して取得して更新情報記憶手段に記憶させる情報更新装置であって、
前記地物情報は、前記地物の案内に関する地物案内情報と、この地物案内情報および前記地物を対応付ける固有の固有情報と、を有し、
所定領域に存在する前記地物の前記地物情報を取得する旨の取得要求情報を認識すると、前記地物情報の前記固有情報を前記ネットワークを介して取得する固有情報取得手段と、
この固有情報取得手段で取得した前記固有情報および前記更新情報記憶手段の前記固有情報を比較し、前記取得した前記固有情報から前記更新情報記憶手段に記憶されていない前記固有情報を選出する選出手段と、
この選出手段で選出した前記固有情報を有する前記地物情報を前記ネットワークを介して取得して前記更新情報記憶手段に記憶させる情報更新手段と、
を具備したことを特徴とした情報更新装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報更新装置であって、
前記情報更新手段は、前記記憶させた前記地物情報の前記地物に対応し従前に前記更新情報記憶手段に記憶させた前記地物情報を前記更新情報記憶手段から削除する
を具備したことを特徴とした情報更新装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の情報更新装置であって、
前記情報更新手段は、前記所定領域に従前に存在し現在存在しない前記地物の前記地物情報を前記更新情報記憶手段から削除する
を具備したことを特徴とした情報更新装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の情報更新装置であって、
前記情報更新手段は、前記更新情報記憶手段から前記所定領域に存在する地物に対応しかつ前記固有情報取得手段で取得していない前記固有情報を検索し、この検索した固有情報を有する前記地物情報を削除する
ことを特徴とした情報更新装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の情報更新装置であって、
前記固有情報取得手段は、前記所定領域に対応する地図情報の地図を表示手段に表示させる旨の地図表示情報を前記取得要求情報として認識する
ことを特徴とした情報更新装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の情報更新装置であって、
前記固有情報取得手段は、前記所定領域に存在する前記地物の検索を実施する旨の検索実施情報を前記取得要求情報として認識する
ことを特徴とした情報更新装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の情報更新装置であって、
前記地物情報は、この地物情報の有効期限に関する有効期限情報を有し、
前記固有情報取得手段は、前記固有情報に対応する前記有効期限情報を取得し、
前記情報更新手段は、前記取得した前記有効期限情報および前記更新情報記憶手段の前記有効期限情報が異なることを認識した場合、前記更新情報記憶手段の有効期限情報を前記取得した有効期限情報に更新する
ことを特徴とした情報更新装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の情報更新装置であって、
前記地物案内情報を報知手段に報知させる報知制御手段を具備した
ことを特徴とした情報更新装置。
【請求項9】
請求項8に記載の情報更新装置であって、
前記地物情報は、前記地物の位置に関する位置情報を有し、
前記報知手段は、各種情報を表示する表示手段であり、
地図情報を取得する地図情報取得手段を具備し、
前記報知制御手段は、前記地図情報の地図を前記表示手段に表示させるとともに、この表示させた地図上における前記位置情報の位置に前記地物案内情報を重畳して表示させる
ことを特徴とした情報更新装置。
【請求項10】
請求項7に記載の情報更新装置であって、
前記地物案内情報を前記有効期限情報の有効期限が切れているか否かに対応した報知形態で報知手段に報知させる報知制御手段を具備した
ことを特徴とした情報更新装置。
【請求項11】
請求項10に記載の情報更新装置であって、
前記地物情報は、前記地物の位置に関する位置情報を有し、
前記報知手段は、各種情報を表示する表示手段であり、
地図情報を取得する地図情報取得手段を具備し、
前記報知制御手段は、前記地図情報の地図を前記表示手段に表示させるとともに、この表示させた地図上における前記位置情報の位置に前記地物案内情報を前記有効期限情報の有効期限が切れているか否かに対応した表示形態で重畳して表示させる
ことを特徴とした情報更新装置。
【請求項12】
請求項10または請求項11に記載の情報更新装置であって、
前記表示形態は、明度、色相および彩度のうちの少なくともいずれか一つである
ことを特徴とした情報更新装置。
【請求項13】
請求項10ないし請求項12のいずれかに記載の情報更新装置であって、
前記表示形態は、表示の大きさである
ことを特徴とした情報更新装置。
【請求項14】
請求項10ないし請求項13のいずれかに記載の情報更新装置であって、
前記表示形態は、前記有効期限が切れている前記地物案内情報および前記有効期限が切れていない前記地物案内情報のうちの少なくともいずれか一方の近傍に前記有効期限が切れているか否かに対応した期限切れ状況情報を表示させる形態である
ことを特徴とした情報更新装置。
【請求項15】
配信情報記憶手段に記憶された地物に関する地物情報をネットワークを介して配信する情報配信装置であって、
前記地物情報は、前記地物の案内に関する地物案内情報と、この地物案内情報および前記地物を対応付ける固有の固有情報と、を有し、
所定領域に存在する前記地物の前記地物情報の配信を要求する旨の配信要求情報を認識すると、前記地物情報の前記固有情報を前記ネットワークを介して配信する固有情報配信手段と、
この固有情報配信手段で配信した前記固有情報のうちの選出された前記固有情報を前記ネットワークを介して取得すると、前記選出された固有情報を有する前記地物情報を前記配信情報記憶手段から取得して前記ネットワークを介して配信する地物情報配信手段と、
を具備したことを特徴とした情報配信装置。
【請求項16】
請求項1ないし請求項14のいずれかに記載の情報更新装置と、
この情報更新装置にネットワークを介して各種情報が送受信可能に接続された請求項15に記載の情報配信装置と、
を具備し、
前記情報更新装置の前記固有情報取得手段は、前記取得要求情報を認識すると、前記配信要求情報を前記ネットワークを介して出力し、
前記情報更新装置の前記選出手段は、前記選出した固有情報を前記ネットワークを介して出力する
ことを特徴とした情報処理システム。
【請求項17】
請求項7ないし請求項14のいずれかに記載の情報更新装置と、
この情報更新装置にネットワークを介して各種情報が送受信可能に接続された請求項15に記載の情報配信装置と、
を具備し、
前記情報更新装置の前記固有情報取得手段は、前記取得要求情報を認識すると、前記配信要求情報を前記ネットワークを介して出力し、
前記情報更新装置の前記選出手段は、前記選出した固有情報を前記ネットワークを介して出力し、
前記情報配信装置の前記固有情報配信手段は、前記固有情報に対応する前記有効期限情報を前記ネットワークを介して配信する
ことを特徴とした情報処理システム。
【請求項18】
サーバ装置の配信情報記憶手段に記憶された地物に関する地物情報を、前記サーバ装置にネットワークを介して各種情報を送受信可能に接続された端末装置で受信して更新情報記憶手段に記憶させる情報処理システムであって、
前記地物情報は、前記地物の案内に関する地物案内情報と、この地物案内情報および前記地物を対応付ける固有の固有情報と、を有し、
前記サーバ装置は、
前記端末装置からの所定領域に存在する前記地物の前記地物情報の配信を要求する旨の配信要求情報を認識すると、前記地物情報の前記固有情報を前記端末装置に配信する固有情報配信手段と、
この固有情報配信手段で配信した前記固有情報のうちの前記端末装置で選出された前記固有情報を前記端末装置から取得すると、前記選出された固有情報を有する前記地物情報を前記配信情報記憶手段から取得して前記端末装置に配信する地物情報配信手段と、
を備え、
前記端末装置は、
前記所定領域に存在する前記地物の前記地物情報を取得する旨の取得要求情報を認識すると、前記配信要求情報を前記サーバ装置に出力するとともに、前記地物情報の前記固有情報を前記サーバ装置から取得する固有情報取得手段と、
この固有情報取得手段で取得した前記固有情報および前記更新情報記憶手段の前記固有情報を比較し、前記取得した前記固有情報から前記更新情報記憶手段に記憶されていない前記固有情報を選出するとともに、この選出した前記固有情報を前記サーバ装置に出力する選出手段と、
この選出手段で選出した前記固有情報を有する前記地物情報を前記サーバ装置から取得して前記更新情報記憶手段に記憶させる情報更新手段と、
を備えた
ことを特徴とした情報処理システム。
【請求項19】
演算手段により、地物に関する地物情報をネットワークを介して取得して更新情報記憶手段に記憶させる情報更新方法であって、
前記地物情報は、前記地物の案内に関する地物案内情報と、この地物案内情報および前記地物を対応付ける固有の固有情報と、を有し、
前記演算手段は、
所定領域に存在する前記地物の前記地物情報を取得する旨の取得要求情報を認識すると、前記地物情報の前記固有情報を前記ネットワークを介して取得し、
この取得した前記固有情報および前記更新情報記憶手段の前記固有情報を比較し、前記取得した前記固有情報から前記更新情報記憶手段に記憶されていない前記固有情報を選出し、
この選出した前記固有情報を有する前記地物情報を前記ネットワークを介して取得して前記更新情報記憶手段に記憶させる
ことを特徴とする情報更新方法。
【請求項20】
演算手段により、配信情報記憶手段に記憶された地物に関する地物情報をネットワークを介して配信する情報配信方法であって、
前記地物情報は、前記地物の案内に関する地物案内情報と、この地物案内情報および前記地物を対応付ける固有の固有情報と、を有し、
前記演算手段は、
所定領域に存在する前記地物の前記地物情報の配信を要求する旨の配信要求情報を認識すると、前記地物情報の前記固有情報を前記ネットワークを介して配信し、
この配信した前記固有情報のうちの選出された前記固有情報を前記ネットワークを介して取得すると、前記選出された固有情報を有する前記地物情報を前記配信情報記憶手段から取得して前記ネットワークを介して配信する
ことを特徴とする情報配信方法。
【請求項21】
演算手段により、サーバ装置の配信情報記憶手段に記憶された地物に関する地物情報を、前記サーバ装置にネットワークを介して各種情報を送受信可能に接続された端末装置で受信して更新情報記憶手段に記憶させる情報処理方法であって、
前記地物情報は、前記地物の案内に関する地物案内情報と、この地物案内情報および前記地物を対応付ける固有の固有情報と、を有し、
前記演算手段は、
前記サーバ装置に、
前記端末装置からの所定領域に存在する前記地物の前記地物情報の配信を要求する旨の配信要求情報を認識させて、前記地物情報の前記固有情報を前記端末装置に配信させ、
この配信させた前記固有情報のうちの前記端末装置で選出された前記固有情報を前記端末装置から取得させ、前記選出された固有情報を有する前記地物情報を前記配信情報記憶手段から取得させて前記端末装置に配信させ、
前記端末装置に、
前記所定領域に存在する前記地物の前記地物情報を取得する旨の取得要求情報を認識させて、前記配信要求情報を前記サーバ装置に出力させるとともに、前記地物情報の前記固有情報を前記サーバ装置から取得させ、
この取得させた前記固有情報および前記更新情報記憶手段の前記固有情報を比較させ、前記取得させた前記固有情報から前記更新情報記憶手段に記憶されていない前記固有情報を選出させるとともに、この選出させた前記固有情報を前記サーバ装置に出力させ、
前記選出させた前記固有情報を有する前記地物情報を前記サーバ装置から取得させて前記更新情報記憶手段に記憶させる
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項22】
演算手段を請求項1ないし請求項14のいずれかに記載の情報更新装置として機能させる
ことを特徴とした情報更新プログラム。
【請求項23】
演算手段を請求項15に記載の情報配信装置として機能させる
ことを特徴とした情報配信プログラム。
【請求項24】
演算手段を請求項16ないし請求項18のいずれかに記載の情報処理システムとして機能させる
ことを特徴とした情報処理プログラム。
【請求項25】
請求項19に記載の情報更新方法を演算手段に実行させる
ことを特徴とした情報更新プログラム。
【請求項26】
請求項20に記載の情報配信方法を演算手段に実行させる
ことを特徴とした情報配信プログラム。
【請求項27】
請求項21に記載の情報処理方法を演算手段に実行させる
ことを特徴とした情報処理プログラム。
【請求項28】
請求項22または請求項25に記載の情報更新プログラムが演算手段にて読取可能に記録された
ことを特徴とした情報更新プログラムを記録した記録媒体。
【請求項29】
請求項23または請求項26に記載の情報配信プログラムが演算手段にて読取可能に記録された
ことを特徴とした情報配信プログラムを記録した記録媒体。
【請求項30】
請求項24または請求項27に記載の情報処理プログラムが演算手段にて読取可能に記録された
ことを特徴とした情報処理プログラムを記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−162691(P2006−162691A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−350161(P2004−350161)
【出願日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(595105515)インクリメント・ピー株式会社 (197)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】