投影機能付携帯通信端末、小型投影装置および投影方法
【課題】投射光領域に人物が入ったときに光量を調節可能な投影機能付携帯通信端末または小型投影装置を提供する。
【解決手段】投影データを投影する投影部と、当該端末の状態を検出する検知部と、前記検知部によって検出された状態に変化が生じたか否かを判断する動き判定部と、投影データを前記投影部に送る制御部と、を備え、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、投射する光量を制御する制御データを前記投影部に伝送することにより、投射光領域に人物が入ったときに光量を調節することができる。
【解決手段】投影データを投影する投影部と、当該端末の状態を検出する検知部と、前記検知部によって検出された状態に変化が生じたか否かを判断する動き判定部と、投影データを前記投影部に送る制御部と、を備え、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、投射する光量を制御する制御データを前記投影部に伝送することにより、投射光領域に人物が入ったときに光量を調節することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投影機能付携帯通信端末、小型投影装置および投影方法に関し、特に、投射光領域に人物が入ったときに光量を調節可能な投影機能を有した機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光源ランプから出射された光束をライトバルブで光変調して表示される画像情報をスクリーンに拡大投影する投射レンズを備え、小型軽量で低消費電力な小型投影装置(プロジェクタ)が実用化されている。
このプロジェクタは、多人数に対して画像情報が提供でき、かつ鮮明な画像を表示させるために、光源ランプから出射された高光度によって画像光を生成して、大画面スクリーンに拡大投影させている(図12参照)。
【0003】
このプロジェクタからスクリーンへ投射される投射光の投影領域に人間が侵入して、投射レンズを覗くと、投影される強い投射光が人間の目に投射され、非常に眩しく一時的に視力を失ったような状態となり、視力がなかなか回復しないことがある。
【0004】
このような問題点を解決するために、特許文献1,2,3の技術では、プロジェクタとスクリーンとの間の投射光の領域内に人間等の障害物体が侵入した際、投射光の光源を調光したり、黒色画像に切り替えて、投射領域に侵入した人間を投射光から保護している。
【0005】
一方、小型化したプロジェクタを内蔵した携帯電話機も知られている(特許文献4,5)。この特許文献4,5の携帯電話機は、ディスプレイに表示される画像の少なくとも一部を外部の投影面にプロジェクタを介して拡大投影できるようになっている。
【特許文献1】特開平6−105191号公報
【特許文献2】特開2000−19637号公報
【特許文献3】特開2002−196418号公報
【特許文献4】特開2004−289401号公報
【特許文献5】特開2001−21992号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の特許文献1,2,3に記載のプロジェクタは、独立したプロジェクタ単体の据え置き型製品で、外部から供給される映像信号を拡大投影するものであり、一旦画面を投影するために設置されると、その後設置位置やその向き、角度等動かされる心配は少なかった。そのため投射光領域は一定であり、人間の方が動いて投射光領域に侵入した場合のみ、強力な光源により目を傷める恐れがあった。
【0007】
しかしながら、特許文献4,5の携帯電話機の場合、従来の据え置き型プロジェクタとは異なり、機動性に富んだ用途が生まれてくる反面、従来に無かった問題も生じてくる。
例えば、携帯電話機は、通信機であるがため、プロジェクタ機能を使って、映像を投影しているときでも着信状態になり、操作者が手にとる場合もある。
【0008】
その場合、投射方向が思いもよらない方向に突然変化し、投射光の範囲に操作者や、他の視聴者の目が入ってしまう恐れがある。この場合には、投射光が目に入った人は、大変眩しく最悪の場合、網膜を傷めてしまう問題がある。
【0009】
本発明は、上述の実情を考慮してなされたものであって、投射光領域に人物が入ったときに光量を調節可能な投影機能付携帯通信端末、小型投影装置および投影方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の課題を解決するために、本発明は次のような構成をとる。
この投影機能付携帯通信端末は、投影機能を搭載しており、投影データを投影する投影部と、当該端末の状態を検出する検知部と、前記検知部によって検出された状態に変化が生じたか否かを判断する動き判定部と、投影データを前記投影部に送る制御部と、を備え、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、投射する光量を制御する制御データを前記投影部に伝送するものである。
【0011】
前記検知部は、当該端末の変化状態(例えば、ユーザが当該端末を手に取ったり、端末が動いてしまったり、端末を机等に置いたり、あるいは、端末が静止した等)を検知して、前記動き判定部ではこの変化状態から当該端末の状態に変化が生じたかあるいは変化が生じなくなったかを判断する。
前記制御部では、前記動き判定部が判別した変化状態に応じて、次のような制御を行なう。
【0012】
(1)当該端末の状態に変化が生じた場合:
投射する光量を減光あるいは消灯する、または、投影する映像信号をミュートにする制御データを前記投影部に伝送する。あるいは、投射の光量の調節を段階的に行うようにしてもよいし、または、着信に対して、報知毎に光量を減らして報知中でフェードアウトしたり、あるいは、報知毎に光量を減らして報知間でフェードアウトするようにした制御データを前記投影部に伝送するようにしてもよい。
さらに、映像データに音声や音データが付属している場合、光量調整と同様に、音量を減量あるいはミュートにする。あるいは、音量の調節を段階的に行うようにしてもよい。
また、着信に対して、報知毎に音量を減らして報知中でフェードアウトしたり、あるいは、報知毎に音量を減らして報知間でフェードアウトするようにしてもよい。
【0013】
(2)当該端末の状態に変化が生じなくなった場合:
投射する光量を増光あるいは点灯する、または、投影する映像信号のミュートを解除する制御データを前記投影部に伝送する。あるいは、投射の光量の調節を段階的に行うようにしてもよいし、または、光量をフェードインする制御データを前記投影部に伝送するようにしてもよい。
さらに、映像データに音声や音データが付属している場合、光量調整と同様に、音量を増量あるいはミュートを解除する。あるいは、音量の調節を段階的に行うようにしてもよいし、または、音量をフェードインするようにしてもよい。
【0014】
また、前記制御部は、通信が終了したときに、光量や音量をフェードインして、通常の光量や音量へもどすようにしてもよい。
【0015】
ここで、前記動き判定部は、着信以外の機能が動作中に当該端末の状態が変化したか否かを判断するための第1検出条件や、着信中に当該端末の状態が変化したか否かを判断するための第2検出条件を設けておき、前記検知部によって検出された状態が前記第1検出条件や第2検出条件を満足したときに、当該端末の状態が変化したと判断するようにしてもよい。また、これらの検出条件を満足しない場合、ランプを点灯して、当該端末に変化が起こっていることをユーザに通知するようにしてもよい。
【0016】
また、前記制御部で光量を減光、消灯あるいはミュートしたときに、投影データの再生位置を記憶しておき、再開するときには記憶した再生位置から投影を再開することにより、映像データを連続的に視聴できるようにしてもよい。
【0017】
また、映像を前記投影部で投影している場合には、着信通知の動作を制限(例えば、着信ランプを点灯させない、当該端末の表示部のバックライトを点灯させない、着信音を鳴らさない、バイブレータの動作をさせない、あるいは、これらの任意の組み合わせ)するようにして、投射光の方向を変えさせないようにしてもよい。
【0018】
さらに、投影機能付携帯通信端末を、携帯通信端末と、該携帯通信端末から送られた映像を投影する投影部を有する端末装着装置とから構成し、前記携帯通信端末には、当該携帯通信端末の状態を検出する検知部と、前記検知部によって検出された状態に変化が生じたか否かを判断する動き判定部と、投影データを前記端末装着装置の投影部に送る制御部と、を備え、前記携帯通信端末の制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、投射する光量を制御する制御データを前記端末装着装置の投影部に伝送し、前記端末装着装置の投影部は前記携帯通信端末から送られてきた制御データによって、光量を制御しながら投影するように構成してもよい。
【0019】
また、小型投影装置において、当該小型投影装置の状態を検出する検知部と、前記検知部によって検出された状態に変化が生じたか否かを判断する動き判定部と、前記外部機器から送られてきた投影データを投射する投影部を備え、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、投射する光量を制御する制御データを前記投影部に伝送するものである。
【0020】
また、本発明は、コンピュータで、上述した構成の投影機能付携帯通信端末および小型投影装置の機能を実現させるためのプログラム、またはそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によっても上記課題を解決することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、投影機能付携帯通信端末や小型投影装置において、投射光方向が突然変化して投射光領域に人物が入ったときに、目に強力な光が入ることを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の投影機能付携帯通信端末および小型投影装置に係る好適な実施形態について説明する。
【0023】
実施形態の投影機能付携帯通信端末として、投影機能付の携帯電話機を例にして説明するが、無線通信機能と投影機能を備えた通信機器であれば同様に適用することができる。
ここで説明する携帯通信端末は、折り畳み型の携帯電話機を用いるが、スイベル型あるいはスライド型等の携帯電話機であっても同様に本発明を適用することができる。
【0024】
<実施形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係る投影機能付携帯通信端末の概略構成図である。
投影機能付携帯通信端末100は、主制御部101、アンテナ102、無線通信部103、操作部104、メモリ105、センサ106、着信通知部107、映像処理部108、投影部109、表示部110、音声処理部111、スピーカ112、マイク113を含んで構成される。
【0025】
主制御部101は、メモリ105に記憶された所定の制御プログラムを実行することにより、当該携帯通信端末の動作を制御する。
アンテナ102は、無線電波を介して他の通信端末と無線通信を行うときに、音声、文字、画像および映像データなどを送受信する。
無線通信部103は、主制御部101で制御され、アンテナ102を介して、所定の通信方式により携帯電話通信網の基地局との間で無線通信を行うものである。この無線通信により、特定の携帯電話機等との間で音声電話通信を行ったり、電子メールの送受信や情報提供サイトからのコンテンツダウンロード等のデータ通信を行ったりすることができる。
【0026】
メモリ105は、例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリなどで構成され、主制御部101で実行する制御プログラムや各種データを記憶するものである。また、このメモリ105は、情報提供サイトや当該携帯電話機と接続可能なPC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)や携帯電話機などからダウンロードした画像、音楽、種々のタイプの文書等のコンテンツデータを記憶するのにも用いられる。
【0027】
操作部104は、データ入力キー(テンキー、*キー、#キー等)、通話開始キー、終話キー、スクロールキー、多機能キー等を備え、電話の発信や着信のほかに、数字や文字等のデータ入力や表示部110に表示される機能選択等の指示を含む各種情報を入力する。
【0028】
センサ106は、当該携帯通信端末100の状態に変化が生じたか否かを検出するジャイロ、多軸地磁気センサ、機械的スイッチ(自重でON)、人体通信、赤外線センサ、接触センサや、当該携帯通信端末100の開閉、開閉角度、回転角を検出するセンサ等で構成され、当該携帯通信端末100の状態が検出時点に主制御部101へ通知されるとともに、主制御部101からの要求に応じて当該携帯通信端末100の状態を戻す。
【0029】
着信通知部107は、他の通信端末から着信があったときに、主制御部101の制御により、着信の種別に応じて振動回数、振動速度、振動パターン等の組み合わせでバイブレータを振動させたり、また、点灯色、点滅速度、点滅パターン等の組み合わせでランプを発光させたりする。
【0030】
映像処理部108は、無線通信部103で受信した画像データや映像データ、あるいはメモリ105に記憶されている画像データや映像データを処理して表示部110へ送り、さらに、投影モードのときには投影部109へ送る。
【0031】
投影部109は、図2に例示したように、ランプ制御部139、ランプ149、光学系159、投射用レンズ169から構成される。ランプ149としては、LD(半導体レーザ)やLED(発光ダイオード)等を用いることができ、ランプ149の点灯、消灯、減光、増光の制御は、主制御部101から送られてきた制御データ(ランプ制御信号)に基づいてランプ制御部139により制御される。光学系159は、LCD(Liquid Crystal Display)を用いた透過型ライトバルブや、DMD(Digital Micromirror Device)を利用することができ、映像処理部108から送られてきた投影映像を投射用レンズ169を介してスクリーン300に投射する光学装置である。
表示部110は、例えば、LCD等から構成され、主制御部101によって、バックライトが制御されるとともに、映像処理部108から送られた画像や映像を表示する。
【0032】
音声処理部111は、マイク113から入力された送話音声信号を所定方式で符号化して主制御部101に送る。また、この音声処理部111は、無線通信部103で受信した受話音声信号を復号化してスピーカ112から出力する。さらに、この音声処理部111は、メモリ105に記憶されている音声や効果音等の音信号をスピーカ112から出力する。
また、音声や音の音量の増加や減少、ミュートやミュートの解除等の制御は、主制御部101から送られてくる音量調整信号によって調整された音量でスピーカ112から出力される。
【0033】
次に、図3は、本実施形態1に係る投影機能付携帯通信端末100で映像を投影している様子を示した説明図である。この携帯通信端末100は、待ち受け動作モードで且つ投影モードを選択した状態で、画像や映像を投影するように指定した上で、投影部109の光出射口(投射用レンズ169)をスクリーン300に向けて机の上に置かれたり、充電器にセットされたりして置かれる。
このときの画像や映像データは、メモリ105に記憶されているものやメモリカードスロットに装着されたメモリカードなどから読み込まれるものであってもよいし、また、無線通信部103、Bluetoothや無線LANあるいは外部映像入力端子を介して直接受信したものであってもよいし、受信したデータを一旦メモリ105に記憶させたものであってもよい。また、この携帯通信端末100は閉じた状態であってもよいし、開いた状態であっても構わない。
【0034】
このように設置された状態で図3のように映像を投射中に、ユーザが当該携帯通信端末100に触れて投射光の方向がずれたり、着信があったときに当該携帯通信端末100を取り上げたり開閉させて投射光の方向がずれ、見ているユーザの目10に入ってしまう場合がある(図4)。このときにはユーザは大変眩しく、最悪の場合は網膜を傷めてしまうかもしれない。
そのため、当該携帯通信端末100やその充電器に触れたり、開閉させたことを検知し、投射光の光量を減光、消灯あるいはミュート等して眩しさを軽減するようにした。このとき、音声や音データが付属している場合には、音量を減量したりミュートするようにしてもよい。
【0035】
図5は、本実施形態1に係る投影機能付携帯通信端末100を構成する機能のうちで、投影機能に関係した部分を説明する図であり、当該携帯通信端末100にはこの他に、一般的な電話機能に関係した部分がある。図5において、破線で囲まれた部分が投影機能に関係した部分であり、これらの各部はメモリ105に記憶された制御プログラムを主制御部101が実行することによって実現できるものである。
【0036】
携帯通信端末100の投影機能に関係した部分は、投影指示部121、初期設定部122、投影制御部124、検知部125、動き判定部126、再生位置設定部127、着信経過処理部128を含んで構成される。また、投影される画像や映像は、メモリ105内に設けられて投影データ記憶部123に記憶されている。
【0037】
ユーザが表示部110に表示されたメニューから投影モードを選択するか投影モード指示ボタンを押すと、主制御部101が投影指示部121を起動する。
投影指示部121は、投影データ記憶部123に記憶されているデータ一覧を表示し、この中からユーザに所望の投影データを指定させて、投影実行キーを押させる。ここで、投影データとしては、投影データ記憶部123に記憶されたものやメモリカードスロットに装着されたメモリカードから読み取られたものばかりではなく、無線通信部103、Bluetooth、無線LAN、あるいは外部映像入力端子により取り込まれる外部のリソース源からのデータであってもよい。
投影指示部121は、投影実行キーが押されたことを検知すると、初期設定部122を起動する。
また、投影モードは、同様にメニューから選択するか投影モード終了ボタンを押すことによって終了することができる。
これらの一連の指示には、音声メニューを利用し、マイク113により入力された音声データを認識することによっても実現することができる。
【0038】
初期設定部122は、投影モードをメモリ105へ記憶するとともに、センサ106に要求して当該携帯通信端末100の状態を受け取って、メモリ105にこの受け取った状態を記憶する。この状態とは、投射光口の方向、開閉角、回転角、手にとられたか等を言う。
また、初期設定部122は、投影指示部121から受け取った投影データの位置情報もメモリ105へ記憶する。この位置情報とは、投影データを格納しているメモリ上の格納アドレスなどの投影開始位置である。
さらに、初期設定部122は、設定された映像と音声パラメータ(色合い、コントラスト、明るさ、音量等)、光学系パラメータ(ズーム、フォーカス、ピント等)等をメモリ105に記憶する。
【0039】
投影制御部124は、初期設定が終了すると、主制御部101から起動され、通常は、ユーザが予め設定した光量になるようにランプ制御部139へ制御データを送るとともに、指定された投影データを映像処理部108で処理して、投影部109の光学系159へ送る。
また、投影制御部124は、指定された投影データに音声や音データが付属する場合には、これらのデータを音声処理部111で処理して、スピーカ112から出力する。
【0040】
しかし、投影制御部124は、動き判定部126から「端末の状態に変化が生じた」という通知が送られてくると、減光または消灯を行うような制御データをランプ制御部139へ送る。あるいは、映像信号ミュート(黒)となるような制御データでもよい。また、減光や消灯は段階的に行うように(フェードアウト)してもよい。
さらに、投影データに音声や音データが付属している場合には、同時に、ミュートにする。あるいは、音量を段階的に減らすように(フェードアウト)するようにしてもよい。
このとき、投影制御部124は、投影データは停止し、停止したときの映像と音声パラメータ、光学系パラメータ等と停止位置とをメモリ105に記憶しておく。
【0041】
また、投影制御部124は、動き判定部126から「端末の状態に変化が生じていない(例えば、端末が静止した)」という通知がなされると、再び増光するような制御データを送るとともに、メモリ105に記憶された映像と音声パラメータ、光学系パラメータ等を設定しなおし、メモリ105に記憶された再生位置から投影データを映像処理部108で処理して、投影部109へ送る。また、音声や音データが付属しているときには、同時に、ミュートを解除し、これらのデータを音声処理部111で処理して、スピーカ112から出力する。この増光や増音はフェードインして増加させるようにしてもよい。
また、投影制御部124は、通信終了信号を受け取った場合も同様にして、メモリ105に記憶された再生位置から投影データや音声データを出力して中断前の状態に復帰させる。
【0042】
検知部125は、センサ106で変化が検知されると起動され、そのときの変化状態と検知したセンサの種類とを動き判定部126へ通知する。
動き判定部126は、検知部125から受け取った変化状態とセンサの種類とメモリ105に記憶しておいた前の状態とセンサの種類とを比較する。
この比較では、当該携帯通信端末100が持たれたり、投射光の方向が変わるような場合には、「端末の状態に変化が生じた」という通知を投影制御部124と再生位置設定部127へ送るが、この端末の状態に変化が連続して生じている場合には、最初の時にのみ通知される。
また、当該携帯通信端末100が手から離れたり、静止したり、机の上等へ固定されるような変化であれば、「端末の状態に変化が生じていない」という通知を投影制御部124へ送る。
動き判定部126は、投影制御部124へ通知した後、検知した値を前回のセンサ検出値としてメモリ105へ記憶しておく。
【0043】
また、動き判定部126は、検知部125から出力された回転角度センサ、開閉角センサあるいは開閉センサのセンサ検出値が予め設定していた条件になった場合、ランプ(LED)を点灯させて状態が変化しつつあるという警告を出すようにしてもよい。
例えば、折り畳み型の携帯通信端末の場合には、一定の開閉角を超えた場合にのみ、光量の減光等および音量の減量等の制御を行わせるようにしてもよい。また、一定の開閉角を超えないときには、ランプ(LED)だけを点灯するようにしてもよい。
また、例えば、スイベル型の携帯通信端末の場合には、一定の回転角や開閉角を超えた場合にのみ、光量の減光等および音量の減量等の制御を行わせるようにしてもよい。また、一定の回転角や開閉角を超えないときには、ランプ(LED)だけを点灯するようにしてもよい。
【0044】
ここで、動き判定部126は、着信以外の機能が動作中に当該端末の状態が変化したか否かを判断するための第1検出条件や、着信中に当該端末の状態が変化したか否かを判断するための第2検出条件を設けておき、検知部125によって検出された状態が第1検出条件や第2検出条件を満足したときに、当該携帯通信端末100の状態が変化したと判断するようにしてもよい。
【0045】
これらの検出条件は、例えば、着信がない場合には、端末の一寸した動きで減光されたりすると利便性を損なうので、動き判定をゆるめに設定しておき、着信中には着信したときに端末を操作することが前提になるため動き判定をきつめに設定しておく。このように検出条件を使い分けることによって、着信したときに端末をすぐ取上げても、検知手段で状態に変化が生じたことがすぐ判断されるので、瞬間的に光量を減光することができる。
【0046】
再生位置設定部127は、動き判定部126から「端末の状態に変化が生じた」という通知がなされると、現在投影中の投影データの再生位置や、映像と音声パラメータ、光学系パラメータ等をメモリ105へ記憶する。この再生位置設定部127は、ユーザが操作部104により改めて設定するのであれば、必ずしも必要なものではない。
【0047】
着信経過処理部128は、着信通知部107から投影中に着信があれば、光量や音量を段階的に減らしたり、あるいは、着信に対して、報知毎に光量や音量を減らしてフェードアウトしていくように、投影制御部124へ制御信号を与える。
このフェードアウトの動作としては、図6に例示したようなパターンがある。
【0048】
(1)報知している間中(例えば、着信音が鳴っている間中)にフェードアウトし、次回からの報知に対しては、前回のフェードアウトの動作を継続して行なう(パターン1)。(2)報知と報知の間(例えば、着信音の鳴動と次の着信音の鳴動との間の着信音が鳴っていないとき)にフェードアウトし、次の報知間に対しては、前回のフェードアウトの動作を継続して行なう(パターン2)。
【0049】
これにより、着信通知部107から報知する手段(例えば、着信LED、着信音、着信メロディー、バイブレーション等)の動作に呼応して、若しくは、同期して、光量や音量を種々のパターンでフェードアウトさせることができる。
また、フェードアウト動作での光量や音量の減らし方は、線形であっても、段階的であっても、あるいは、非線形であっても構わない。
この着信経過処理部128は、着信したときにすぐに投射光の光量や音量を減量するようにしたときには、必ずしも必要なものではない。
【0050】
また、投影モードが設定されているときには、着信通知の動作を制限するように予め設定しておいてもよい。例えば、
・着信通知部107で着信ランプを点灯させない。
・表示部110のディスプレイのバックライトを点灯させない。
・着信通知部107で着信音を鳴らさない。
・投影画面が揺れるので着信通知部107でバイブレータを振動させない。
【0051】
図7は、本実施形態1に係る投影機能付携帯通信端末の投影機能部分の処理手順を示すフローチャートである。
待ち受け中に(ステップS1)、ユーザがメニューや投影モードボタンや音声で投影モードを選択し、投影データが指定されると(ステップS2/YES)、ステップS3以降の投影モードに入る。
一方、投影モードが指定されていないときには(ステップS2/NO)、着信通知部107から着信の通知があれば通信し、通信が終了するとステップS1に戻って待ち受けに入る(ステップS15乃至S17)。
【0052】
投影モードに入ると、まず、センサ106に要求した当該携帯通信端末100の状態(投射光口の方向、開閉角、回転角、手にとられたか等)やセンサの種類および投影モードをメモリ105へ記憶する(ステップS3)。
【0053】
指定された投影データを映像処理部108で処理して、投影部109でスクリーン300へ投影する(ステップS4)。ここで投影の終了の操作を受け取ると(ステップS5/YES)、投影モードをメモリ105からクリアしてステップS1へ戻って待ち受けへ戻る。
【0054】
投影中に、検知部125で検知した変化状態を動き判定部126で判断し、動き判定部126から「端末の状態に変化が生じた」という通知があった場合(ステップS6/YES)、当該携帯通信端末100が手にとられたり、動いたり、あるいは、動かされたりしたと判断し、ステップS9以降の処理へ進む。
一方、動き判定部126からの通知がなく(ステップ6/NO)、着信通知部107からの着信信号もなければ(ステップS7/NO)、ステップS4へ戻って投影データを投影し続ける。
しかし、着信通知部107から着信信号を受けていれば(ステップS7/YES)、光量や音量を段階的に減らしたり、あるいは、着信に対して、報知毎に報知中や報知間で、光量および音量を減らしてフェードアウトしていくようにして(ステップS8)、ステップS4へ戻って投影データを投影し続ける。
【0055】
次に、当該携帯通信端末100の状態に変化が生じてしまった場合、減光または消灯あるいは映像信号ミュート(黒)となるような制御データをランプ制御部139へ送るとともに、音声や音データがある場合には音量を減量あるいはミュートし、現在投影中の映像データの再生位置や、映像と音声パラメータ、光学系パラメータ等をメモリ105へ記憶する(ステップS9)。
ここで、着信信号が受け取られていた場合には(ステップS10/YES)、通信を開始する(ステップS11、S12)。
【0056】
通信が終了した場合(ステップS12/YES)、あるいは、ステップS10で着信信号がなかった場合(ステップS10/NO)、検知部125で検知した変化状態を動き判定部126で判断し、動き判定部126から「端末の状態に変化が生じていない」という通知があったときには(ステップS13/YES)、当該携帯通信端末100が手から離れたり、静止したり、机の上等に固定されたと判断し、メモリ105に記憶された映像と音声パラメータ、光学系パラメータ等を再設定し、増光、点灯、ミュートの解除あるいはフェードインとなるような制御データをランプ制御部139へ送るとともに、音声や音データがある場合には音量を増量あるいはミュートの解除あるいはフェードインし、メモリ105に記憶された再生位置から投影データを読み出すように設定して、ステップS3へ戻って投影データを投影部109へ送る。
【0057】
上述した構成により、投影機能を備えた携帯通信端末において、投射光方向が突然変化して投射光領域に人物が入ったときに、目に強力な光が入ることを防ぐことができる。
【0058】
<実施形態2>
上述した実施形態1の投影機能付携帯通信端末は、投影部が携帯通信端末と同体となっていたが、図8に例示したように、携帯通信端末100の端末装着装置(クレイドルあるいは充電器)200に投影部を持つように構成してもよい。
この構成であっても、端末装着装置200から携帯通信端末100を着脱するときや、端末装着装置200ごと動かしたり、動いてしまった場合には、同様に投射光がユーザの目に入るという問題が生じる。
【0059】
図9は、本発明の実施形態2に係る投影機能付携帯通信端末の概略構成図である。
実施形態2では、投影機能付携帯通信端末は、携帯通信端末100と端末装着装置200とから構成されており、携帯通信端末100は、主制御部101、アンテナ102、無線通信部103、操作部104、メモリ105、センサ106、着信通知部107、映像処理部108、表示部110、音声処理部111、スピーカ112、マイク113、外部インタフェース(I/F)114を含んで構成される。
また、端末装着装置200は、投影部201、外部インタフェース(I/F)202を含んで構成される。
同図において、上述した図1と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0060】
ここで、投影部201としては、実施形態1の場合と同様な構成の投影部109を採用することができる。
端末装着装置200に携帯通信端末100を装着したときに、端末装着装置200側の外部I/F202の外部接続端子と携帯通信端末100側の外部接続用端子114とが電気的に接続されるようになっている。
これにより、携帯通信端末100からのランプの制御データは、外部I/F114,202を介して主制御部101から端末装着装置200側の投影部201のランプ制御部139へ渡すことによりランプの光量の増減、消灯、点灯、フェードアウト/フェードインを制御する。また、携帯通信端末100からの投影データは、外部I/F114,202を介して主制御部101から端末装着装置200側の投影部201の光学系159へ渡すことにより所望の映像がスクリーン300に投影される。
【0061】
また、投影データに音声や音データが付属する場合には、主制御部101により音量が調整されて携帯通信端末100が備えるスピーカ112によって出力される。ここで、端末装着装置200がスピーカ、マイク、音声処理部を備えている場合には、音声や音データの出力や音量調整を端末装着装置200の音声処理部で処理し、端末装着装置200のスピーカから出力するようにしてもよい。
【0062】
上述した構成により、投影機能を端末装着装置に備えた携帯通信端末において、投射光方向が突然変化して投射光領域に人物が入ったときに、目に強力な光が入ることを防ぐことができる。
【0063】
<実施形態3>
また、図10に例示したように、実施形態2の端末装着装置200を小型投影装置400に置き換え、携帯通信端末100と小型投影装置400との接続を無線通信で行うようにした構成も考えられる。
このような小型投影装置400で映像を投射中に、ユーザが小型投影装置400に触れて投射光の方向がずれ、見ているユーザの目10に入ってしまう場合がある。このときにはユーザは大変眩しく、最悪の場合には網膜を傷めてしまう危険性がある(図10参照)。
そのため、本実施形態3では、小型投影装置400に設置されたセンサによって、小型投影装置400の状態に変化が生じた(例えば、触れたり、取り上げられたり)ことを検知し、投射光の光量を減光あるいは消灯あるいはミュートして眩しさを軽減するようにする。
【0064】
図11は、本実施形態3に係る小型投影装置400の概略構成である。
この小型投影装置400は、主制御部401、外部インタフェース(I/F)402、操作部403、メモリ404、センサ405、映像処理部406、投影部407、表示部408、音声処理部409、スピーカ410、マイク411を含んで構成される。
主制御部401は、メモリ404に記憶された所定の制御プログラムを実行することにより、当該小型投影装置400の動作を制御する。
外部I/F402は、携帯通信端末100と近距離無線通信するときのインタフェースであり、携帯通信端末100からの映像の投影開始・終了指示、着信や通信終了指示等の制御データの伝送や、携帯通信端末100からの投影データの伝送に使われる。
【0065】
その他、操作部403、メモリ404、センサ405、映像処理部406、投影部407、表示部408、音声処理部409、スピーカ410、マイク411は、上述した実施形態1の操作部104、メモリ105、センサ106、映像処理部108、投影部109、表示部110、音声処理部111、スピーカ112、マイク113と同様な構成を採用することができる。
【0066】
例えば、センサ405は、小型投影装置400の状態に変化が生じたか否かを検出するジャイロ、多軸地磁気センサ、機械的スイッチ(自重でON)、人体通信、赤外線センサ、接触センサ等で構成され、検出時点に主制御部401へ通知されるとともに、主制御部401からの要求に応じて当該小型投影装置400の状態(変化が生じたか否か)を通知する。
【0067】
また、本実施形態3に係る小型投影装置400を構成する機能の中で、投影機能に関する部分は上述した図5と同じであるから、その説明を省略する。
ただし、投影開始の指示は携帯通信端末100の操作部104やマイク113から行ってもよいが、小型投影装置400の操作部403やマイク411から指示してもよい。
また、携帯通信端末100への着信があったときには、外部I/F402を介して着信経過処理部128へ通知される。また、通信が終了したときには、外部I/F402を介して投影部407の投影制御部124へ通知される。
【0068】
この携帯通信端末100は、待ち受け動作モードで且つ投影モードを選択した状態で、画像や映像を送信するとともに、投影するように指示する。
このとき、小型投影装置400は、光射出口をスクリーン300に向けて机の上に置かれ、携帯通信端末100から受信した投影データを投影する(図10参照)。さらに、投影データの音声や音データが付属する場合、小型投影装置400のスピーカ410から出力する。
あるいは、音声や音データをスピーカ410、マイク411、音声処理部409ではなく携帯端末装置100のスピーカ、マイク、音声処理部を用いるようにしてもよい。
【0069】
このような構成により、携帯通信端末から投影依頼された小型投影装置において、投射光方向が突然変化して投射光領域に人物が入ったときに、目に強力な光が入ることを防ぐことができる。
【0070】
上述した実施形態3では、携帯通信端末100の代わりに、小型投影装置400と通信できる機器、例えば、PCやPDAが保持している映像データを投影するようにしてもよいし、また、その接続形態も無線通信だけでなく、ケーブルによって接続するようにしてもよい。
また、投影するデータも小型投影装置400へ転送しながら投影するようにしてもよいし、また、一旦小型投影装置のメモリ404へ投影データを取り込んでから投影するようにしてもよい。
【0071】
また、上述した実施形態を構成する投影機能付携帯通信端末や小型投影装置の各機能をそれぞれプログラム化して、予め記録媒体に書き込んでおき、この記録媒体に記録されたこれらのプログラムを投影機能付携帯通信端末や小型投影装置で実行することによって、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体も本発明を構成することになる。
【0072】
なお、上述した実施形態の機能を実現するプログラムは、ディスク系(例えば、磁気ディスク、光ディスク等)、カード系(例えば、メモリカード、光カード等)、半導体メモリ系(例えば、ROM、不揮発性メモリ等)、テープ系(例えば、磁気テープ、カセットテープ等)等のいずれの形態の記録媒体で提供されてもよい。あるいは、ネットワークを介して記憶装置に格納されたプログラムをサーバコンピュータから直接供給を受けるようにしてもよい。この場合、このサーバコンピュータの記憶装置も本発明の記録媒体に含まれる。
このように、上述した実施形態の機能をプログラム化して流通させることによって、コストの低廉化、および可搬性や汎用性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】実施形態1に係る投影機能付携帯通信端末の概略構成図である。
【図2】投影部の詳細な構成を示す図である。
【図3】実施形態1に係る投影機能付携帯通信端末で投影している様子を示した説明図である。
【図4】図3の投影機能付携帯通信端末を着信開閉したときの様子を示した説明図である。
【図5】本実施形態1に係る投影機能付携帯通信端末を構成する機能のうちで、投影機能に関係した部分を説明する図である。
【図6】着信報知の時のフェードアウトのパターン例である。
【図7】実施形態1に係る投影機能付携帯通信端末の投影機能部分の処理手順を示すフローチャートある。
【図8】実施形態2に係る投影機能付携帯通信端末で投影している様子を示した説明図である。
【図9】実施形態2に係る投影機能付携帯通信端末の機能構成図である。
【図10】実施形態3に係る小型投影装置で投影している様子を示した説明図である。
【図11】実施形態3に係る小型投影装置の概略構成図である。
【図12】従来のプロジェクタの設置例である。
【符号の説明】
【0074】
10…目、100…投影機能付携帯通信端末(携帯通信端末)、101…主制御部、102…アンテナ、103…無線通信部、104…操作部、105…メモリ、106…センサ、107…着信通知部、108…映像処理部、109…投影部、110…表示部、111…音声処理部、112…スピーカ、113…マイク、114…外部I/F(外部接続用端子)、121…投影指示部、122…初期設定部、123…投影データ記憶部、124…投影制御部、125…検知部、126…動き判定部、127…再生位置設定部、128…着信経過処理部、139…ランプ制御部、149…ランプ、159…光学系、169…投射用レンズ、200…端末装着装置(クレイドルあるいは充電器)、201…投影部、202…外部I/F(外部接続用端子)、300…スクリーン、400…小型投影装置、401…主制御部、402…外部I/F、403…操作部、404…メモリ、405…センサ、406…映像処理部、407…投影部、408…表示部、409…音声処理部、410…スピーカ、411…マイク。
【技術分野】
【0001】
本発明は、投影機能付携帯通信端末、小型投影装置および投影方法に関し、特に、投射光領域に人物が入ったときに光量を調節可能な投影機能を有した機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光源ランプから出射された光束をライトバルブで光変調して表示される画像情報をスクリーンに拡大投影する投射レンズを備え、小型軽量で低消費電力な小型投影装置(プロジェクタ)が実用化されている。
このプロジェクタは、多人数に対して画像情報が提供でき、かつ鮮明な画像を表示させるために、光源ランプから出射された高光度によって画像光を生成して、大画面スクリーンに拡大投影させている(図12参照)。
【0003】
このプロジェクタからスクリーンへ投射される投射光の投影領域に人間が侵入して、投射レンズを覗くと、投影される強い投射光が人間の目に投射され、非常に眩しく一時的に視力を失ったような状態となり、視力がなかなか回復しないことがある。
【0004】
このような問題点を解決するために、特許文献1,2,3の技術では、プロジェクタとスクリーンとの間の投射光の領域内に人間等の障害物体が侵入した際、投射光の光源を調光したり、黒色画像に切り替えて、投射領域に侵入した人間を投射光から保護している。
【0005】
一方、小型化したプロジェクタを内蔵した携帯電話機も知られている(特許文献4,5)。この特許文献4,5の携帯電話機は、ディスプレイに表示される画像の少なくとも一部を外部の投影面にプロジェクタを介して拡大投影できるようになっている。
【特許文献1】特開平6−105191号公報
【特許文献2】特開2000−19637号公報
【特許文献3】特開2002−196418号公報
【特許文献4】特開2004−289401号公報
【特許文献5】特開2001−21992号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の特許文献1,2,3に記載のプロジェクタは、独立したプロジェクタ単体の据え置き型製品で、外部から供給される映像信号を拡大投影するものであり、一旦画面を投影するために設置されると、その後設置位置やその向き、角度等動かされる心配は少なかった。そのため投射光領域は一定であり、人間の方が動いて投射光領域に侵入した場合のみ、強力な光源により目を傷める恐れがあった。
【0007】
しかしながら、特許文献4,5の携帯電話機の場合、従来の据え置き型プロジェクタとは異なり、機動性に富んだ用途が生まれてくる反面、従来に無かった問題も生じてくる。
例えば、携帯電話機は、通信機であるがため、プロジェクタ機能を使って、映像を投影しているときでも着信状態になり、操作者が手にとる場合もある。
【0008】
その場合、投射方向が思いもよらない方向に突然変化し、投射光の範囲に操作者や、他の視聴者の目が入ってしまう恐れがある。この場合には、投射光が目に入った人は、大変眩しく最悪の場合、網膜を傷めてしまう問題がある。
【0009】
本発明は、上述の実情を考慮してなされたものであって、投射光領域に人物が入ったときに光量を調節可能な投影機能付携帯通信端末、小型投影装置および投影方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の課題を解決するために、本発明は次のような構成をとる。
この投影機能付携帯通信端末は、投影機能を搭載しており、投影データを投影する投影部と、当該端末の状態を検出する検知部と、前記検知部によって検出された状態に変化が生じたか否かを判断する動き判定部と、投影データを前記投影部に送る制御部と、を備え、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、投射する光量を制御する制御データを前記投影部に伝送するものである。
【0011】
前記検知部は、当該端末の変化状態(例えば、ユーザが当該端末を手に取ったり、端末が動いてしまったり、端末を机等に置いたり、あるいは、端末が静止した等)を検知して、前記動き判定部ではこの変化状態から当該端末の状態に変化が生じたかあるいは変化が生じなくなったかを判断する。
前記制御部では、前記動き判定部が判別した変化状態に応じて、次のような制御を行なう。
【0012】
(1)当該端末の状態に変化が生じた場合:
投射する光量を減光あるいは消灯する、または、投影する映像信号をミュートにする制御データを前記投影部に伝送する。あるいは、投射の光量の調節を段階的に行うようにしてもよいし、または、着信に対して、報知毎に光量を減らして報知中でフェードアウトしたり、あるいは、報知毎に光量を減らして報知間でフェードアウトするようにした制御データを前記投影部に伝送するようにしてもよい。
さらに、映像データに音声や音データが付属している場合、光量調整と同様に、音量を減量あるいはミュートにする。あるいは、音量の調節を段階的に行うようにしてもよい。
また、着信に対して、報知毎に音量を減らして報知中でフェードアウトしたり、あるいは、報知毎に音量を減らして報知間でフェードアウトするようにしてもよい。
【0013】
(2)当該端末の状態に変化が生じなくなった場合:
投射する光量を増光あるいは点灯する、または、投影する映像信号のミュートを解除する制御データを前記投影部に伝送する。あるいは、投射の光量の調節を段階的に行うようにしてもよいし、または、光量をフェードインする制御データを前記投影部に伝送するようにしてもよい。
さらに、映像データに音声や音データが付属している場合、光量調整と同様に、音量を増量あるいはミュートを解除する。あるいは、音量の調節を段階的に行うようにしてもよいし、または、音量をフェードインするようにしてもよい。
【0014】
また、前記制御部は、通信が終了したときに、光量や音量をフェードインして、通常の光量や音量へもどすようにしてもよい。
【0015】
ここで、前記動き判定部は、着信以外の機能が動作中に当該端末の状態が変化したか否かを判断するための第1検出条件や、着信中に当該端末の状態が変化したか否かを判断するための第2検出条件を設けておき、前記検知部によって検出された状態が前記第1検出条件や第2検出条件を満足したときに、当該端末の状態が変化したと判断するようにしてもよい。また、これらの検出条件を満足しない場合、ランプを点灯して、当該端末に変化が起こっていることをユーザに通知するようにしてもよい。
【0016】
また、前記制御部で光量を減光、消灯あるいはミュートしたときに、投影データの再生位置を記憶しておき、再開するときには記憶した再生位置から投影を再開することにより、映像データを連続的に視聴できるようにしてもよい。
【0017】
また、映像を前記投影部で投影している場合には、着信通知の動作を制限(例えば、着信ランプを点灯させない、当該端末の表示部のバックライトを点灯させない、着信音を鳴らさない、バイブレータの動作をさせない、あるいは、これらの任意の組み合わせ)するようにして、投射光の方向を変えさせないようにしてもよい。
【0018】
さらに、投影機能付携帯通信端末を、携帯通信端末と、該携帯通信端末から送られた映像を投影する投影部を有する端末装着装置とから構成し、前記携帯通信端末には、当該携帯通信端末の状態を検出する検知部と、前記検知部によって検出された状態に変化が生じたか否かを判断する動き判定部と、投影データを前記端末装着装置の投影部に送る制御部と、を備え、前記携帯通信端末の制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、投射する光量を制御する制御データを前記端末装着装置の投影部に伝送し、前記端末装着装置の投影部は前記携帯通信端末から送られてきた制御データによって、光量を制御しながら投影するように構成してもよい。
【0019】
また、小型投影装置において、当該小型投影装置の状態を検出する検知部と、前記検知部によって検出された状態に変化が生じたか否かを判断する動き判定部と、前記外部機器から送られてきた投影データを投射する投影部を備え、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、投射する光量を制御する制御データを前記投影部に伝送するものである。
【0020】
また、本発明は、コンピュータで、上述した構成の投影機能付携帯通信端末および小型投影装置の機能を実現させるためのプログラム、またはそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によっても上記課題を解決することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、投影機能付携帯通信端末や小型投影装置において、投射光方向が突然変化して投射光領域に人物が入ったときに、目に強力な光が入ることを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の投影機能付携帯通信端末および小型投影装置に係る好適な実施形態について説明する。
【0023】
実施形態の投影機能付携帯通信端末として、投影機能付の携帯電話機を例にして説明するが、無線通信機能と投影機能を備えた通信機器であれば同様に適用することができる。
ここで説明する携帯通信端末は、折り畳み型の携帯電話機を用いるが、スイベル型あるいはスライド型等の携帯電話機であっても同様に本発明を適用することができる。
【0024】
<実施形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係る投影機能付携帯通信端末の概略構成図である。
投影機能付携帯通信端末100は、主制御部101、アンテナ102、無線通信部103、操作部104、メモリ105、センサ106、着信通知部107、映像処理部108、投影部109、表示部110、音声処理部111、スピーカ112、マイク113を含んで構成される。
【0025】
主制御部101は、メモリ105に記憶された所定の制御プログラムを実行することにより、当該携帯通信端末の動作を制御する。
アンテナ102は、無線電波を介して他の通信端末と無線通信を行うときに、音声、文字、画像および映像データなどを送受信する。
無線通信部103は、主制御部101で制御され、アンテナ102を介して、所定の通信方式により携帯電話通信網の基地局との間で無線通信を行うものである。この無線通信により、特定の携帯電話機等との間で音声電話通信を行ったり、電子メールの送受信や情報提供サイトからのコンテンツダウンロード等のデータ通信を行ったりすることができる。
【0026】
メモリ105は、例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリなどで構成され、主制御部101で実行する制御プログラムや各種データを記憶するものである。また、このメモリ105は、情報提供サイトや当該携帯電話機と接続可能なPC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)や携帯電話機などからダウンロードした画像、音楽、種々のタイプの文書等のコンテンツデータを記憶するのにも用いられる。
【0027】
操作部104は、データ入力キー(テンキー、*キー、#キー等)、通話開始キー、終話キー、スクロールキー、多機能キー等を備え、電話の発信や着信のほかに、数字や文字等のデータ入力や表示部110に表示される機能選択等の指示を含む各種情報を入力する。
【0028】
センサ106は、当該携帯通信端末100の状態に変化が生じたか否かを検出するジャイロ、多軸地磁気センサ、機械的スイッチ(自重でON)、人体通信、赤外線センサ、接触センサや、当該携帯通信端末100の開閉、開閉角度、回転角を検出するセンサ等で構成され、当該携帯通信端末100の状態が検出時点に主制御部101へ通知されるとともに、主制御部101からの要求に応じて当該携帯通信端末100の状態を戻す。
【0029】
着信通知部107は、他の通信端末から着信があったときに、主制御部101の制御により、着信の種別に応じて振動回数、振動速度、振動パターン等の組み合わせでバイブレータを振動させたり、また、点灯色、点滅速度、点滅パターン等の組み合わせでランプを発光させたりする。
【0030】
映像処理部108は、無線通信部103で受信した画像データや映像データ、あるいはメモリ105に記憶されている画像データや映像データを処理して表示部110へ送り、さらに、投影モードのときには投影部109へ送る。
【0031】
投影部109は、図2に例示したように、ランプ制御部139、ランプ149、光学系159、投射用レンズ169から構成される。ランプ149としては、LD(半導体レーザ)やLED(発光ダイオード)等を用いることができ、ランプ149の点灯、消灯、減光、増光の制御は、主制御部101から送られてきた制御データ(ランプ制御信号)に基づいてランプ制御部139により制御される。光学系159は、LCD(Liquid Crystal Display)を用いた透過型ライトバルブや、DMD(Digital Micromirror Device)を利用することができ、映像処理部108から送られてきた投影映像を投射用レンズ169を介してスクリーン300に投射する光学装置である。
表示部110は、例えば、LCD等から構成され、主制御部101によって、バックライトが制御されるとともに、映像処理部108から送られた画像や映像を表示する。
【0032】
音声処理部111は、マイク113から入力された送話音声信号を所定方式で符号化して主制御部101に送る。また、この音声処理部111は、無線通信部103で受信した受話音声信号を復号化してスピーカ112から出力する。さらに、この音声処理部111は、メモリ105に記憶されている音声や効果音等の音信号をスピーカ112から出力する。
また、音声や音の音量の増加や減少、ミュートやミュートの解除等の制御は、主制御部101から送られてくる音量調整信号によって調整された音量でスピーカ112から出力される。
【0033】
次に、図3は、本実施形態1に係る投影機能付携帯通信端末100で映像を投影している様子を示した説明図である。この携帯通信端末100は、待ち受け動作モードで且つ投影モードを選択した状態で、画像や映像を投影するように指定した上で、投影部109の光出射口(投射用レンズ169)をスクリーン300に向けて机の上に置かれたり、充電器にセットされたりして置かれる。
このときの画像や映像データは、メモリ105に記憶されているものやメモリカードスロットに装着されたメモリカードなどから読み込まれるものであってもよいし、また、無線通信部103、Bluetoothや無線LANあるいは外部映像入力端子を介して直接受信したものであってもよいし、受信したデータを一旦メモリ105に記憶させたものであってもよい。また、この携帯通信端末100は閉じた状態であってもよいし、開いた状態であっても構わない。
【0034】
このように設置された状態で図3のように映像を投射中に、ユーザが当該携帯通信端末100に触れて投射光の方向がずれたり、着信があったときに当該携帯通信端末100を取り上げたり開閉させて投射光の方向がずれ、見ているユーザの目10に入ってしまう場合がある(図4)。このときにはユーザは大変眩しく、最悪の場合は網膜を傷めてしまうかもしれない。
そのため、当該携帯通信端末100やその充電器に触れたり、開閉させたことを検知し、投射光の光量を減光、消灯あるいはミュート等して眩しさを軽減するようにした。このとき、音声や音データが付属している場合には、音量を減量したりミュートするようにしてもよい。
【0035】
図5は、本実施形態1に係る投影機能付携帯通信端末100を構成する機能のうちで、投影機能に関係した部分を説明する図であり、当該携帯通信端末100にはこの他に、一般的な電話機能に関係した部分がある。図5において、破線で囲まれた部分が投影機能に関係した部分であり、これらの各部はメモリ105に記憶された制御プログラムを主制御部101が実行することによって実現できるものである。
【0036】
携帯通信端末100の投影機能に関係した部分は、投影指示部121、初期設定部122、投影制御部124、検知部125、動き判定部126、再生位置設定部127、着信経過処理部128を含んで構成される。また、投影される画像や映像は、メモリ105内に設けられて投影データ記憶部123に記憶されている。
【0037】
ユーザが表示部110に表示されたメニューから投影モードを選択するか投影モード指示ボタンを押すと、主制御部101が投影指示部121を起動する。
投影指示部121は、投影データ記憶部123に記憶されているデータ一覧を表示し、この中からユーザに所望の投影データを指定させて、投影実行キーを押させる。ここで、投影データとしては、投影データ記憶部123に記憶されたものやメモリカードスロットに装着されたメモリカードから読み取られたものばかりではなく、無線通信部103、Bluetooth、無線LAN、あるいは外部映像入力端子により取り込まれる外部のリソース源からのデータであってもよい。
投影指示部121は、投影実行キーが押されたことを検知すると、初期設定部122を起動する。
また、投影モードは、同様にメニューから選択するか投影モード終了ボタンを押すことによって終了することができる。
これらの一連の指示には、音声メニューを利用し、マイク113により入力された音声データを認識することによっても実現することができる。
【0038】
初期設定部122は、投影モードをメモリ105へ記憶するとともに、センサ106に要求して当該携帯通信端末100の状態を受け取って、メモリ105にこの受け取った状態を記憶する。この状態とは、投射光口の方向、開閉角、回転角、手にとられたか等を言う。
また、初期設定部122は、投影指示部121から受け取った投影データの位置情報もメモリ105へ記憶する。この位置情報とは、投影データを格納しているメモリ上の格納アドレスなどの投影開始位置である。
さらに、初期設定部122は、設定された映像と音声パラメータ(色合い、コントラスト、明るさ、音量等)、光学系パラメータ(ズーム、フォーカス、ピント等)等をメモリ105に記憶する。
【0039】
投影制御部124は、初期設定が終了すると、主制御部101から起動され、通常は、ユーザが予め設定した光量になるようにランプ制御部139へ制御データを送るとともに、指定された投影データを映像処理部108で処理して、投影部109の光学系159へ送る。
また、投影制御部124は、指定された投影データに音声や音データが付属する場合には、これらのデータを音声処理部111で処理して、スピーカ112から出力する。
【0040】
しかし、投影制御部124は、動き判定部126から「端末の状態に変化が生じた」という通知が送られてくると、減光または消灯を行うような制御データをランプ制御部139へ送る。あるいは、映像信号ミュート(黒)となるような制御データでもよい。また、減光や消灯は段階的に行うように(フェードアウト)してもよい。
さらに、投影データに音声や音データが付属している場合には、同時に、ミュートにする。あるいは、音量を段階的に減らすように(フェードアウト)するようにしてもよい。
このとき、投影制御部124は、投影データは停止し、停止したときの映像と音声パラメータ、光学系パラメータ等と停止位置とをメモリ105に記憶しておく。
【0041】
また、投影制御部124は、動き判定部126から「端末の状態に変化が生じていない(例えば、端末が静止した)」という通知がなされると、再び増光するような制御データを送るとともに、メモリ105に記憶された映像と音声パラメータ、光学系パラメータ等を設定しなおし、メモリ105に記憶された再生位置から投影データを映像処理部108で処理して、投影部109へ送る。また、音声や音データが付属しているときには、同時に、ミュートを解除し、これらのデータを音声処理部111で処理して、スピーカ112から出力する。この増光や増音はフェードインして増加させるようにしてもよい。
また、投影制御部124は、通信終了信号を受け取った場合も同様にして、メモリ105に記憶された再生位置から投影データや音声データを出力して中断前の状態に復帰させる。
【0042】
検知部125は、センサ106で変化が検知されると起動され、そのときの変化状態と検知したセンサの種類とを動き判定部126へ通知する。
動き判定部126は、検知部125から受け取った変化状態とセンサの種類とメモリ105に記憶しておいた前の状態とセンサの種類とを比較する。
この比較では、当該携帯通信端末100が持たれたり、投射光の方向が変わるような場合には、「端末の状態に変化が生じた」という通知を投影制御部124と再生位置設定部127へ送るが、この端末の状態に変化が連続して生じている場合には、最初の時にのみ通知される。
また、当該携帯通信端末100が手から離れたり、静止したり、机の上等へ固定されるような変化であれば、「端末の状態に変化が生じていない」という通知を投影制御部124へ送る。
動き判定部126は、投影制御部124へ通知した後、検知した値を前回のセンサ検出値としてメモリ105へ記憶しておく。
【0043】
また、動き判定部126は、検知部125から出力された回転角度センサ、開閉角センサあるいは開閉センサのセンサ検出値が予め設定していた条件になった場合、ランプ(LED)を点灯させて状態が変化しつつあるという警告を出すようにしてもよい。
例えば、折り畳み型の携帯通信端末の場合には、一定の開閉角を超えた場合にのみ、光量の減光等および音量の減量等の制御を行わせるようにしてもよい。また、一定の開閉角を超えないときには、ランプ(LED)だけを点灯するようにしてもよい。
また、例えば、スイベル型の携帯通信端末の場合には、一定の回転角や開閉角を超えた場合にのみ、光量の減光等および音量の減量等の制御を行わせるようにしてもよい。また、一定の回転角や開閉角を超えないときには、ランプ(LED)だけを点灯するようにしてもよい。
【0044】
ここで、動き判定部126は、着信以外の機能が動作中に当該端末の状態が変化したか否かを判断するための第1検出条件や、着信中に当該端末の状態が変化したか否かを判断するための第2検出条件を設けておき、検知部125によって検出された状態が第1検出条件や第2検出条件を満足したときに、当該携帯通信端末100の状態が変化したと判断するようにしてもよい。
【0045】
これらの検出条件は、例えば、着信がない場合には、端末の一寸した動きで減光されたりすると利便性を損なうので、動き判定をゆるめに設定しておき、着信中には着信したときに端末を操作することが前提になるため動き判定をきつめに設定しておく。このように検出条件を使い分けることによって、着信したときに端末をすぐ取上げても、検知手段で状態に変化が生じたことがすぐ判断されるので、瞬間的に光量を減光することができる。
【0046】
再生位置設定部127は、動き判定部126から「端末の状態に変化が生じた」という通知がなされると、現在投影中の投影データの再生位置や、映像と音声パラメータ、光学系パラメータ等をメモリ105へ記憶する。この再生位置設定部127は、ユーザが操作部104により改めて設定するのであれば、必ずしも必要なものではない。
【0047】
着信経過処理部128は、着信通知部107から投影中に着信があれば、光量や音量を段階的に減らしたり、あるいは、着信に対して、報知毎に光量や音量を減らしてフェードアウトしていくように、投影制御部124へ制御信号を与える。
このフェードアウトの動作としては、図6に例示したようなパターンがある。
【0048】
(1)報知している間中(例えば、着信音が鳴っている間中)にフェードアウトし、次回からの報知に対しては、前回のフェードアウトの動作を継続して行なう(パターン1)。(2)報知と報知の間(例えば、着信音の鳴動と次の着信音の鳴動との間の着信音が鳴っていないとき)にフェードアウトし、次の報知間に対しては、前回のフェードアウトの動作を継続して行なう(パターン2)。
【0049】
これにより、着信通知部107から報知する手段(例えば、着信LED、着信音、着信メロディー、バイブレーション等)の動作に呼応して、若しくは、同期して、光量や音量を種々のパターンでフェードアウトさせることができる。
また、フェードアウト動作での光量や音量の減らし方は、線形であっても、段階的であっても、あるいは、非線形であっても構わない。
この着信経過処理部128は、着信したときにすぐに投射光の光量や音量を減量するようにしたときには、必ずしも必要なものではない。
【0050】
また、投影モードが設定されているときには、着信通知の動作を制限するように予め設定しておいてもよい。例えば、
・着信通知部107で着信ランプを点灯させない。
・表示部110のディスプレイのバックライトを点灯させない。
・着信通知部107で着信音を鳴らさない。
・投影画面が揺れるので着信通知部107でバイブレータを振動させない。
【0051】
図7は、本実施形態1に係る投影機能付携帯通信端末の投影機能部分の処理手順を示すフローチャートである。
待ち受け中に(ステップS1)、ユーザがメニューや投影モードボタンや音声で投影モードを選択し、投影データが指定されると(ステップS2/YES)、ステップS3以降の投影モードに入る。
一方、投影モードが指定されていないときには(ステップS2/NO)、着信通知部107から着信の通知があれば通信し、通信が終了するとステップS1に戻って待ち受けに入る(ステップS15乃至S17)。
【0052】
投影モードに入ると、まず、センサ106に要求した当該携帯通信端末100の状態(投射光口の方向、開閉角、回転角、手にとられたか等)やセンサの種類および投影モードをメモリ105へ記憶する(ステップS3)。
【0053】
指定された投影データを映像処理部108で処理して、投影部109でスクリーン300へ投影する(ステップS4)。ここで投影の終了の操作を受け取ると(ステップS5/YES)、投影モードをメモリ105からクリアしてステップS1へ戻って待ち受けへ戻る。
【0054】
投影中に、検知部125で検知した変化状態を動き判定部126で判断し、動き判定部126から「端末の状態に変化が生じた」という通知があった場合(ステップS6/YES)、当該携帯通信端末100が手にとられたり、動いたり、あるいは、動かされたりしたと判断し、ステップS9以降の処理へ進む。
一方、動き判定部126からの通知がなく(ステップ6/NO)、着信通知部107からの着信信号もなければ(ステップS7/NO)、ステップS4へ戻って投影データを投影し続ける。
しかし、着信通知部107から着信信号を受けていれば(ステップS7/YES)、光量や音量を段階的に減らしたり、あるいは、着信に対して、報知毎に報知中や報知間で、光量および音量を減らしてフェードアウトしていくようにして(ステップS8)、ステップS4へ戻って投影データを投影し続ける。
【0055】
次に、当該携帯通信端末100の状態に変化が生じてしまった場合、減光または消灯あるいは映像信号ミュート(黒)となるような制御データをランプ制御部139へ送るとともに、音声や音データがある場合には音量を減量あるいはミュートし、現在投影中の映像データの再生位置や、映像と音声パラメータ、光学系パラメータ等をメモリ105へ記憶する(ステップS9)。
ここで、着信信号が受け取られていた場合には(ステップS10/YES)、通信を開始する(ステップS11、S12)。
【0056】
通信が終了した場合(ステップS12/YES)、あるいは、ステップS10で着信信号がなかった場合(ステップS10/NO)、検知部125で検知した変化状態を動き判定部126で判断し、動き判定部126から「端末の状態に変化が生じていない」という通知があったときには(ステップS13/YES)、当該携帯通信端末100が手から離れたり、静止したり、机の上等に固定されたと判断し、メモリ105に記憶された映像と音声パラメータ、光学系パラメータ等を再設定し、増光、点灯、ミュートの解除あるいはフェードインとなるような制御データをランプ制御部139へ送るとともに、音声や音データがある場合には音量を増量あるいはミュートの解除あるいはフェードインし、メモリ105に記憶された再生位置から投影データを読み出すように設定して、ステップS3へ戻って投影データを投影部109へ送る。
【0057】
上述した構成により、投影機能を備えた携帯通信端末において、投射光方向が突然変化して投射光領域に人物が入ったときに、目に強力な光が入ることを防ぐことができる。
【0058】
<実施形態2>
上述した実施形態1の投影機能付携帯通信端末は、投影部が携帯通信端末と同体となっていたが、図8に例示したように、携帯通信端末100の端末装着装置(クレイドルあるいは充電器)200に投影部を持つように構成してもよい。
この構成であっても、端末装着装置200から携帯通信端末100を着脱するときや、端末装着装置200ごと動かしたり、動いてしまった場合には、同様に投射光がユーザの目に入るという問題が生じる。
【0059】
図9は、本発明の実施形態2に係る投影機能付携帯通信端末の概略構成図である。
実施形態2では、投影機能付携帯通信端末は、携帯通信端末100と端末装着装置200とから構成されており、携帯通信端末100は、主制御部101、アンテナ102、無線通信部103、操作部104、メモリ105、センサ106、着信通知部107、映像処理部108、表示部110、音声処理部111、スピーカ112、マイク113、外部インタフェース(I/F)114を含んで構成される。
また、端末装着装置200は、投影部201、外部インタフェース(I/F)202を含んで構成される。
同図において、上述した図1と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0060】
ここで、投影部201としては、実施形態1の場合と同様な構成の投影部109を採用することができる。
端末装着装置200に携帯通信端末100を装着したときに、端末装着装置200側の外部I/F202の外部接続端子と携帯通信端末100側の外部接続用端子114とが電気的に接続されるようになっている。
これにより、携帯通信端末100からのランプの制御データは、外部I/F114,202を介して主制御部101から端末装着装置200側の投影部201のランプ制御部139へ渡すことによりランプの光量の増減、消灯、点灯、フェードアウト/フェードインを制御する。また、携帯通信端末100からの投影データは、外部I/F114,202を介して主制御部101から端末装着装置200側の投影部201の光学系159へ渡すことにより所望の映像がスクリーン300に投影される。
【0061】
また、投影データに音声や音データが付属する場合には、主制御部101により音量が調整されて携帯通信端末100が備えるスピーカ112によって出力される。ここで、端末装着装置200がスピーカ、マイク、音声処理部を備えている場合には、音声や音データの出力や音量調整を端末装着装置200の音声処理部で処理し、端末装着装置200のスピーカから出力するようにしてもよい。
【0062】
上述した構成により、投影機能を端末装着装置に備えた携帯通信端末において、投射光方向が突然変化して投射光領域に人物が入ったときに、目に強力な光が入ることを防ぐことができる。
【0063】
<実施形態3>
また、図10に例示したように、実施形態2の端末装着装置200を小型投影装置400に置き換え、携帯通信端末100と小型投影装置400との接続を無線通信で行うようにした構成も考えられる。
このような小型投影装置400で映像を投射中に、ユーザが小型投影装置400に触れて投射光の方向がずれ、見ているユーザの目10に入ってしまう場合がある。このときにはユーザは大変眩しく、最悪の場合には網膜を傷めてしまう危険性がある(図10参照)。
そのため、本実施形態3では、小型投影装置400に設置されたセンサによって、小型投影装置400の状態に変化が生じた(例えば、触れたり、取り上げられたり)ことを検知し、投射光の光量を減光あるいは消灯あるいはミュートして眩しさを軽減するようにする。
【0064】
図11は、本実施形態3に係る小型投影装置400の概略構成である。
この小型投影装置400は、主制御部401、外部インタフェース(I/F)402、操作部403、メモリ404、センサ405、映像処理部406、投影部407、表示部408、音声処理部409、スピーカ410、マイク411を含んで構成される。
主制御部401は、メモリ404に記憶された所定の制御プログラムを実行することにより、当該小型投影装置400の動作を制御する。
外部I/F402は、携帯通信端末100と近距離無線通信するときのインタフェースであり、携帯通信端末100からの映像の投影開始・終了指示、着信や通信終了指示等の制御データの伝送や、携帯通信端末100からの投影データの伝送に使われる。
【0065】
その他、操作部403、メモリ404、センサ405、映像処理部406、投影部407、表示部408、音声処理部409、スピーカ410、マイク411は、上述した実施形態1の操作部104、メモリ105、センサ106、映像処理部108、投影部109、表示部110、音声処理部111、スピーカ112、マイク113と同様な構成を採用することができる。
【0066】
例えば、センサ405は、小型投影装置400の状態に変化が生じたか否かを検出するジャイロ、多軸地磁気センサ、機械的スイッチ(自重でON)、人体通信、赤外線センサ、接触センサ等で構成され、検出時点に主制御部401へ通知されるとともに、主制御部401からの要求に応じて当該小型投影装置400の状態(変化が生じたか否か)を通知する。
【0067】
また、本実施形態3に係る小型投影装置400を構成する機能の中で、投影機能に関する部分は上述した図5と同じであるから、その説明を省略する。
ただし、投影開始の指示は携帯通信端末100の操作部104やマイク113から行ってもよいが、小型投影装置400の操作部403やマイク411から指示してもよい。
また、携帯通信端末100への着信があったときには、外部I/F402を介して着信経過処理部128へ通知される。また、通信が終了したときには、外部I/F402を介して投影部407の投影制御部124へ通知される。
【0068】
この携帯通信端末100は、待ち受け動作モードで且つ投影モードを選択した状態で、画像や映像を送信するとともに、投影するように指示する。
このとき、小型投影装置400は、光射出口をスクリーン300に向けて机の上に置かれ、携帯通信端末100から受信した投影データを投影する(図10参照)。さらに、投影データの音声や音データが付属する場合、小型投影装置400のスピーカ410から出力する。
あるいは、音声や音データをスピーカ410、マイク411、音声処理部409ではなく携帯端末装置100のスピーカ、マイク、音声処理部を用いるようにしてもよい。
【0069】
このような構成により、携帯通信端末から投影依頼された小型投影装置において、投射光方向が突然変化して投射光領域に人物が入ったときに、目に強力な光が入ることを防ぐことができる。
【0070】
上述した実施形態3では、携帯通信端末100の代わりに、小型投影装置400と通信できる機器、例えば、PCやPDAが保持している映像データを投影するようにしてもよいし、また、その接続形態も無線通信だけでなく、ケーブルによって接続するようにしてもよい。
また、投影するデータも小型投影装置400へ転送しながら投影するようにしてもよいし、また、一旦小型投影装置のメモリ404へ投影データを取り込んでから投影するようにしてもよい。
【0071】
また、上述した実施形態を構成する投影機能付携帯通信端末や小型投影装置の各機能をそれぞれプログラム化して、予め記録媒体に書き込んでおき、この記録媒体に記録されたこれらのプログラムを投影機能付携帯通信端末や小型投影装置で実行することによって、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体も本発明を構成することになる。
【0072】
なお、上述した実施形態の機能を実現するプログラムは、ディスク系(例えば、磁気ディスク、光ディスク等)、カード系(例えば、メモリカード、光カード等)、半導体メモリ系(例えば、ROM、不揮発性メモリ等)、テープ系(例えば、磁気テープ、カセットテープ等)等のいずれの形態の記録媒体で提供されてもよい。あるいは、ネットワークを介して記憶装置に格納されたプログラムをサーバコンピュータから直接供給を受けるようにしてもよい。この場合、このサーバコンピュータの記憶装置も本発明の記録媒体に含まれる。
このように、上述した実施形態の機能をプログラム化して流通させることによって、コストの低廉化、および可搬性や汎用性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】実施形態1に係る投影機能付携帯通信端末の概略構成図である。
【図2】投影部の詳細な構成を示す図である。
【図3】実施形態1に係る投影機能付携帯通信端末で投影している様子を示した説明図である。
【図4】図3の投影機能付携帯通信端末を着信開閉したときの様子を示した説明図である。
【図5】本実施形態1に係る投影機能付携帯通信端末を構成する機能のうちで、投影機能に関係した部分を説明する図である。
【図6】着信報知の時のフェードアウトのパターン例である。
【図7】実施形態1に係る投影機能付携帯通信端末の投影機能部分の処理手順を示すフローチャートある。
【図8】実施形態2に係る投影機能付携帯通信端末で投影している様子を示した説明図である。
【図9】実施形態2に係る投影機能付携帯通信端末の機能構成図である。
【図10】実施形態3に係る小型投影装置で投影している様子を示した説明図である。
【図11】実施形態3に係る小型投影装置の概略構成図である。
【図12】従来のプロジェクタの設置例である。
【符号の説明】
【0074】
10…目、100…投影機能付携帯通信端末(携帯通信端末)、101…主制御部、102…アンテナ、103…無線通信部、104…操作部、105…メモリ、106…センサ、107…着信通知部、108…映像処理部、109…投影部、110…表示部、111…音声処理部、112…スピーカ、113…マイク、114…外部I/F(外部接続用端子)、121…投影指示部、122…初期設定部、123…投影データ記憶部、124…投影制御部、125…検知部、126…動き判定部、127…再生位置設定部、128…着信経過処理部、139…ランプ制御部、149…ランプ、159…光学系、169…投射用レンズ、200…端末装着装置(クレイドルあるいは充電器)、201…投影部、202…外部I/F(外部接続用端子)、300…スクリーン、400…小型投影装置、401…主制御部、402…外部I/F、403…操作部、404…メモリ、405…センサ、406…映像処理部、407…投影部、408…表示部、409…音声処理部、410…スピーカ、411…マイク。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
投影機能を搭載した投影機能付携帯通信端末において、投影データを投影する投影部と、当該端末の状態を検出する検知部と、前記検知部によって検出された状態に変化が生じたか否かを判断する動き判定部と、投影データを前記投影部に送る制御部と、を備え、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、投射する光量を制御する制御データを前記投影部に伝送することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項2】
請求項1に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、投射する光量を減光あるいは消灯することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項3】
請求項2に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、光量を制御するときには、段階的に減光することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項4】
請求項2に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じなくなったと判断したときには、投射する光量を増光、あるいは点灯することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項5】
請求項4に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、光量を制御するときには、段階的に増光することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項6】
請求項2に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、着信があったときに、光量をフェードアウトすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項7】
請求項6に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部のフェードアウト動作は、着信に対して、報知毎に光量を減らして報知中でフェードアウトすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項8】
請求項6に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部のフェードアウト動作は、着信に対して、報知毎に光量を減らして報知間でフェードアウトすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項9】
請求項6に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、通信が終了したときに、光量をフェードインすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項10】
請求項1に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、投影する映像信号をミュートにすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項11】
請求項10に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、着信があったときに、投影する映像信号をミュートにすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項12】
請求項11に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、通信が終了したときに、投影する映像信号のミュートを解除することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項13】
請求項10に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じなくなったと判断したときには、投影する映像信号のミュートを解除することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項14】
請求項1に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、音量の出力を減量することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項15】
請求項14に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、音量を制御するときには、段階的に減量することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項16】
請求項14に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じなくなったと判断したときには、音量の出力を増量することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項17】
請求項16に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、音量を制御するときには、段階的に増量することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項18】
請求項14に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、着信があったときに、音量をフェードアウトすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項19】
請求項18に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部のフェードアウト動作は、着信に対して、報知毎に音量を減らして報知中でフェードアウトすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項20】
請求項18に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部のフェードアウト動作は、着信に対して、報知毎に音量を減らして報知間でフェードアウトすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項21】
請求項18に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、通信が終了したときに、音量をフェードインすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項22】
請求項1に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、音声信号をミュートにすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項23】
請求項22に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、着信があったときに、音声信号をミュートにすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項24】
請求項23に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、通信が終了したときに、音声信号のミュートを解除することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項25】
請求項22に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じなくなったと判断したときには、音声信号のミュートを解除することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項26】
請求項1に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部で光量を減光、消灯あるいはミュートしたときに、投影データの再生位置を記憶しておき、再開するときには記憶した再生位置から投影を再開することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項27】
請求項1に記載の投影機能付携帯通信端末において、着信以外の機能が動作中に当該端末の状態が変化したか否かを判断するための第1検出条件を設けておき、前記動き判定部は、前記検知部によって検出された状態が前記第1検出条件を満足したとき、当該端末の状態が変化したと判断することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項28】
請求項27に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記動き判定部が前記検出条件を満足しない場合、ランプを点灯させることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項29】
請求項1に記載の投影機能付携帯通信端末において、着信中に当該端末の状態が変化したか否かを判断するための第2検出条件を設けておき、前記動き判定部は、前記検知部によって検出された状態が前記第2検出条件を満足したときに、当該端末の状態が変化したと判断することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項30】
請求項1に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記投影部で投影している場合、着信通知の動作を制限することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項31】
請求項30に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記着信通知の動作の制限は、着信ランプを点灯させない、当該端末の表示部のバックライトを点灯させない、着信音を鳴らさない、バイブレータの動作をさせない、あるいは、これらの任意の組み合わせであることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項32】
携帯通信端末と、該携帯通信端末から送られた映像を投影する投影部を有する端末装着装置とからなる投影機能付携帯通信端末において、前記携帯通信端末には、当該携帯通信端末の状態を検出する検知部と、前記検知部によって検出された状態に変化が生じたか否かを判断する動き判定部と、投影データを前記端末装着装置の投影部に送る制御部と、を備え、前記携帯通信端末の制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、投射する光量を制御する制御データを前記端末装着装置の投影部に伝送し、前記端末装着装置の投影部は前記携帯通信端末から送られてきた制御データによって、光量を制御しながら投影することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項33】
小型投影装置において、当該小型投影装置の状態を検出する検知部と、前記検知部によって検出された状態に変化が生じたか否かを判断する動き判定部と、前記外部機器から送られてきた投影データを投射する投影部を備え、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、投射する光量を制御する制御データを前記投影部に伝送することを特徴とする小型投影装置。
【請求項34】
携帯通信端末に備えられた小型投影装置を用いて、画像あるいは映像を投影するときに、当該携帯通信端末の置かれた状態を検知して、該小型投影装置から投射される光量を制御するようにしたことを特徴とする投影方法。
【請求項1】
投影機能を搭載した投影機能付携帯通信端末において、投影データを投影する投影部と、当該端末の状態を検出する検知部と、前記検知部によって検出された状態に変化が生じたか否かを判断する動き判定部と、投影データを前記投影部に送る制御部と、を備え、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、投射する光量を制御する制御データを前記投影部に伝送することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項2】
請求項1に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、投射する光量を減光あるいは消灯することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項3】
請求項2に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、光量を制御するときには、段階的に減光することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項4】
請求項2に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じなくなったと判断したときには、投射する光量を増光、あるいは点灯することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項5】
請求項4に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、光量を制御するときには、段階的に増光することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項6】
請求項2に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、着信があったときに、光量をフェードアウトすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項7】
請求項6に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部のフェードアウト動作は、着信に対して、報知毎に光量を減らして報知中でフェードアウトすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項8】
請求項6に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部のフェードアウト動作は、着信に対して、報知毎に光量を減らして報知間でフェードアウトすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項9】
請求項6に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、通信が終了したときに、光量をフェードインすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項10】
請求項1に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、投影する映像信号をミュートにすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項11】
請求項10に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、着信があったときに、投影する映像信号をミュートにすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項12】
請求項11に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、通信が終了したときに、投影する映像信号のミュートを解除することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項13】
請求項10に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じなくなったと判断したときには、投影する映像信号のミュートを解除することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項14】
請求項1に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、音量の出力を減量することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項15】
請求項14に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、音量を制御するときには、段階的に減量することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項16】
請求項14に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じなくなったと判断したときには、音量の出力を増量することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項17】
請求項16に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、音量を制御するときには、段階的に増量することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項18】
請求項14に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、着信があったときに、音量をフェードアウトすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項19】
請求項18に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部のフェードアウト動作は、着信に対して、報知毎に音量を減らして報知中でフェードアウトすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項20】
請求項18に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部のフェードアウト動作は、着信に対して、報知毎に音量を減らして報知間でフェードアウトすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項21】
請求項18に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、通信が終了したときに、音量をフェードインすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項22】
請求項1に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、音声信号をミュートにすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項23】
請求項22に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、着信があったときに、音声信号をミュートにすることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項24】
請求項23に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、通信が終了したときに、音声信号のミュートを解除することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項25】
請求項22に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じなくなったと判断したときには、音声信号のミュートを解除することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項26】
請求項1に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部で光量を減光、消灯あるいはミュートしたときに、投影データの再生位置を記憶しておき、再開するときには記憶した再生位置から投影を再開することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項27】
請求項1に記載の投影機能付携帯通信端末において、着信以外の機能が動作中に当該端末の状態が変化したか否かを判断するための第1検出条件を設けておき、前記動き判定部は、前記検知部によって検出された状態が前記第1検出条件を満足したとき、当該端末の状態が変化したと判断することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項28】
請求項27に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記動き判定部が前記検出条件を満足しない場合、ランプを点灯させることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項29】
請求項1に記載の投影機能付携帯通信端末において、着信中に当該端末の状態が変化したか否かを判断するための第2検出条件を設けておき、前記動き判定部は、前記検知部によって検出された状態が前記第2検出条件を満足したときに、当該端末の状態が変化したと判断することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項30】
請求項1に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記制御部は、前記投影部で投影している場合、着信通知の動作を制限することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項31】
請求項30に記載の投影機能付携帯通信端末において、前記着信通知の動作の制限は、着信ランプを点灯させない、当該端末の表示部のバックライトを点灯させない、着信音を鳴らさない、バイブレータの動作をさせない、あるいは、これらの任意の組み合わせであることを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項32】
携帯通信端末と、該携帯通信端末から送られた映像を投影する投影部を有する端末装着装置とからなる投影機能付携帯通信端末において、前記携帯通信端末には、当該携帯通信端末の状態を検出する検知部と、前記検知部によって検出された状態に変化が生じたか否かを判断する動き判定部と、投影データを前記端末装着装置の投影部に送る制御部と、を備え、前記携帯通信端末の制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、投射する光量を制御する制御データを前記端末装着装置の投影部に伝送し、前記端末装着装置の投影部は前記携帯通信端末から送られてきた制御データによって、光量を制御しながら投影することを特徴とする投影機能付携帯通信端末。
【請求項33】
小型投影装置において、当該小型投影装置の状態を検出する検知部と、前記検知部によって検出された状態に変化が生じたか否かを判断する動き判定部と、前記外部機器から送られてきた投影データを投射する投影部を備え、前記制御部は、前記動き判定部が当該端末の状態に変化が生じたと判断したときには、投射する光量を制御する制御データを前記投影部に伝送することを特徴とする小型投影装置。
【請求項34】
携帯通信端末に備えられた小型投影装置を用いて、画像あるいは映像を投影するときに、当該携帯通信端末の置かれた状態を検知して、該小型投影装置から投射される光量を制御するようにしたことを特徴とする投影方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−228551(P2007−228551A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−248157(P2006−248157)
【出願日】平成18年9月13日(2006.9.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月13日(2006.9.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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