説明

抗微生物剤としてのN−アルキル−4−メチレンアミノ−3−ヒドロキシ−2−ピリドン

式(I)の化合物は、
【化1】


微生物感染の治療に有効である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗微生物剤として有用な特定のN−アルキル−4−メチレンアミノ−3−ヒドロキシ−2−ピリドンを対象とする。
【背景技術】
【0002】
化学及び医学文献には、抗微生物剤と呼ばれる、すなわち細菌などの微小有機体の成長又は繁殖を阻害又は抑制することのできる化合物が記載されている。例えば、こうした抗細菌剤及びその他の抗微生物剤は、「疾病管理のための抗生物質、化学療法、及び抗細菌剤(Antibiotics,Chemotherapeutics,and Antibacterial Agents for Disease Control)」(M.グレイソン(M.Grayson)、編集者、1982年)、及びE.ゲール(E.Gale)らの「抗菌作用の分子的機序(The Molecular Basis of Antibiotic Action)」第2版(1981年)に記載されている。
【0003】
これらの抗細菌剤の作用メカニズムは様々である。1つの注目すべきメカニズムは、細菌のアミノペプチダーゼ(bMAP)阻害剤である。bMAPは、タンパク質の成熟に並進され、既知の病原菌の中で保持されるため、bMAPを阻害することは、抗感染薬を焦点とする領域における重要な治療標的になる。したがってこの酵素の阻害は、広範囲の抗微生物剤をもたらす。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
改良型の抗微生物剤を生産しようとする試みの多くがなされてきたが、決定的な結果をもたらすには至っていない。実際、その抗微生物剤活性の範囲、微生物耐性の回避、及び薬理学の見地から、臨床的に真に許容可能な抗微生物剤がほとんど生産されていない。したがって、耐性微生物に対して有効な広範囲の抗微生物剤が、継続して必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、bMAPの有力な阻害剤であり、及び微生物感染を治療するのに有効である化合物を提供する。詳細には、本発明は、次の式(I)に基づく構造を有する化合物に関する:
【0006】
【化1】

本発明の別の態様は、治療を必要とする被験体の微生物感染を治療するために式(I)の化合物を用いる方法を対象とする。
別の態様は、式(I)の化合物を製造する方法を提供する。
【0007】
引用されるすべての文献は、その関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを認めるものと解釈すべきではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(I)用語及び定義:
以下に、本明細書で使用する用語に関する定義を列記する。
【0009】
「アシル」又は「カルボニル」は、カルボン酸からヒドロキシを取り除いて形成されるラジカル(すなわち、R−C(=O)−)である。好ましいアシル基には、(例えば)アセチル、ホルミル、及びプロピオニルが挙げられる。
【0010】
「アルキル」とは、1〜15個の炭素原子、好ましくは1〜10個、より好ましくは1〜4個の炭素原子を有する飽和炭化水素鎖である。「アルケン」とは、少なくとも1つ(好ましくは1つだけ)の炭素−炭素二重結合を有し、2〜15個の炭素原子、好ましくは2〜10個、より好ましくは2〜4個の炭素原子を有する炭化水素鎖である。「アルキン」とは、少なくとも1つ(好ましくは1つだけ)の炭素−炭素三重結合を有し、2〜15個の炭素原子、好ましくは2〜10個、より好ましくは2〜4個の炭素原子を有する炭化水素鎖である。アルキル、アルケン、及びアルキン鎖(集合的に「炭化水素鎖」と呼ぶ)は、直鎖又は分枝鎖であってもよく、非置換又は置換であってもよい。好ましい分枝状アルキル、アルケン、及びアルキン鎖は、1つ又は2つの分枝、好ましくは1つの分枝を有する。好ましい鎖は、アルキルである。アルキル、アルケン、及びアルキン炭化水素鎖は、それぞれ非置換であってもよく、又は1〜4個の置換基で置換されていてもよく、置換されている場合、好ましい鎖は、一置換、二置換、又は三置換である。アルキル、アルケン、及びアルキン炭化水素鎖は、それぞれ、ハロ、ヒドロキシ、アリールオキシ(例えば、フェノキシ)、ヘテロアリールオキシ、アシルオキシ(例えば、アセトキシ)、カルボキシ、アリール(例えば、フェニル)、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、スピロ環、アミノ、アミド、アシルアミノ、ケト、チオケト、シアノ、又はこれらのいずれかの組合せで置換されていてもよい。好ましい炭化水素基には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ビニル、アリル、ブテニル、及びエキソメチレニルが挙げられる。
【0011】
また、本明細書で言われるように、「低級」のアルキル、アルケン、又はアルキン部分(例えば「低級アルキル」)とは、アルキルの場合には1〜6個、好ましくは1〜4個の炭素原子、アルケン及びアルキンの場合には2〜6個、好ましくは2〜4個の炭素原子を含んでなる鎖である。
【0012】
「アルコキシ」とは、炭化水素鎖置換基を有する酸素ラジカルであり、炭化水素鎖はアルキル又はアルケニル(すなわち、−O−アルキル又は−O−アルケニル)である。好ましいアルコキシ基には、(例えば)メトキシ、エトキシ、プロポキシ、及びアリルオキシが挙げられる。
【0013】
「アリール」とは、芳香族炭化水素環である。アリール環は、単環式又は縮合二環式環構造である。単環式アリール環は、環の中に6個の炭素原子を含有する。単環式アリール環はまた、フェニル環とも呼ばれる。二環式アリール環は、環の中に、8〜17個の炭素原子、好ましくは9〜12個の炭素原子を含有する。二環式アリール環には、一方の環がアリールで、他方の環がアリール、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキル(heterocycloakyl)である環構造が挙げられる。好ましい二環式アリール環は、5、6、又は7員環に縮合した、5、6、又は7員環を含む。アリール環は、非置換であってもよく、又は環上の1〜4個の置換基で置換されていてもよい。アリールはハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、アシルアミノ、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、フェニル、アリールオキシ、アルコキシ、ヘテロアルキルオキシ、カルバミル、ハロアルキル、メチレンジオキシ、ヘテロアリールオキシ、又はそれらのいずれかの組合せで置換されていてもよい。好ましいアリール環には、ナフチル、トリル、キシリル、及びフェニルが挙げられる。最も好ましいアリール環ラジカルは、フェニルである。
【0014】
「アリールオキシ」とは、アリール置換基を有する酸素ラジカル(すなわち−O−アリール)である。好ましいアリールオキシ基には、(例えば)フェノキシ、ナプチルオキシ(napthyloxy)、メトキシフェノキシ、及びメチレンジオキシフェノキシが挙げられる。
【0015】
「シクロアルキル」とは、飽和又は不飽和炭化水素環である。シクロアルキル環は芳香族ではない。シクロアルキル環は、単環式であるか、又は縮合、スピロ、又は架橋二環式環構造である。単環式シクロアルキル環は、環の中に、約3〜約9個の炭素原子、好ましくは3〜7個の炭素原子を含有する。二環式シクロアルキル環は、環の中に、7〜17個の炭素原子、好ましくは7〜12個の炭素原子を含有する。好ましい二環式シクロアルキル環は、5、6、又は7員環に連結された、4、5、6、又は7員環を含む。シクロアルキル環は、非置換であってもよく、又は環上にて1〜4個の置換基で置換されていてもよい。シクロアルキルは、ハロ、シアノ、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、フェニル、ケト、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、アシルアミノ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、又はこれらのいずれかの組合せで置換されていてもよい。好ましいシクロアルキル環には、シクロプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルが挙げられる。
【0016】
「ハロ」又は「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードである。好ましいハロは、フルオロ、クロロ、及びブロモであり、より好ましくは典型的にはクロロ及びフルオロであり、特にフルオロである。
【0017】
「ハロアルキル」とは、1個以上のハロ置換基で置換された、直鎖、分枝、又は環式炭化水素である。好ましくはC1〜C12ハロアルキル、より好ましくはC1〜C6ハロアルキル、更に好ましくはC1〜C3ハロアルキルである。好ましいハロ置換基は、フルオロ又はクロロである。最も好ましいハロアルキルは、トリフルオロメチルである。
【0018】
「ヘテロ原子」とは、窒素、イオウ、又は酸素原子である。1個を超えるヘテロ原子を含有する基は、異なるヘテロ原子を含有してもよい。
【0019】
「ヘテロアルキル」とは、炭素及び少なくとも1個のヘテロ原子を含有する、飽和又は不飽和鎖であり、2個のヘテロ原子が隣り合うことはない。ヘテロアルキル鎖は、鎖の中に2〜15個、好ましくは2〜10個、より好ましくは2〜5個の構成原子(炭素及びヘテロ原子)を含有する。例えば、アルコキシ(すなわち、−O−アルキル、又は−O−ヘテロアルキル)ラジカルが、ヘテロアルキルに包含される。ヘテロアルキル鎖は、直鎖又は分枝鎖であってもよい。好ましい分枝ヘテロアルキルは、1つ又は2つの分枝、好ましくは1つの分枝を有する。好ましいヘテロアルキルは飽和している。不飽和ヘテロアルキルは、1つ以上の炭素−炭素二重結合、及び/又は1つ以上の炭素−炭素三重結合を有する。好ましい不飽和ヘテロアルキルは、1つ若しくは2つの二重結合、又は1つの三重結合を有し、より好ましくは1つの二重結合を有する。ヘテロアルキル鎖は、非置換であってもよく、又は1〜4個の置換基で置換されていてもよい。好ましい置換ヘテロアルキルは、一置換、二置換、又は三置換である。ヘテロアルキルは低級アルキル、ハロアルキル、ハロ、ヒドロキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アシルオキシ、カルボキシ、単環式アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、スピロ環、アミノ、アシルアミノ、アミド、ケト、チオケト、シアノ、又はそれらのいずれかの組合せで置換されていてもよい。
【0020】
「ヘテロアリール」とは、環の中に、炭素原子及び1〜約6個のヘテロ原子を含有する芳香族環である。ヘテロアリール環は、単環式又は縮合二環式環構造である。単環式ヘテロアリール環は、環の中に、約5〜約9個、好ましくは5個又は6個の構成原子(炭素及びヘテロ原子)を含有する。二環式ヘテロアリール環は、環の中に、8〜17個、好ましくは8〜12個の構成原子を含有する。二環式ヘテロアリール環には、一方の環がヘテロアリールで、他方の環がアリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルである環構造が挙げられる。好ましい二環式ヘテロアリール環構造は、5、6、又は7員環に縮合した、5、6、又は7員環を含む。ヘテロアリール環は、非置換であってよく、又は環上の1〜4個の置換基で置換されていてもよい。ヘテロアリールは、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、アシルアミノ、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、フェニル、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、又はこれらのいずれかの組合せで置換されていてもよい。好ましいヘテロアリール環として、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0021】
【化2】

【0022】
【化3】

「ヘテロアリールオキシ」とは、ヘテロアリール置換基を有する酸素ラジカル(すなわち、−O−ヘテロアリール)である。好ましいヘテロアリールオキシ基には、(例えば)ピリジルオキシ、フラニルオキシ、(チオフェン)オキシ、(オキサゾール)オキシ、(チアゾール)オキシ、(イソキサゾール)オキシ、ピリミジニルオキシ、ピラジニルオキシ、及びベンゾチアゾリルオキシが挙げられる。
【0023】
「ヘテロシクロアルキル」とは、環に炭素原子及び1〜約4個(好ましくは1〜3個)のヘテロ原子を含有する飽和型又は不飽和型環である。ヘテロシクロアルキル環は芳香族ではない。ヘテロシクロアルキル環は、単環式、又は、融合環、架橋環、又はスピロニ環式環構造である。単環式ヘテロシクロアルキル環は、環の中に、約3〜約9個、好ましくは5〜7個の構成原子(炭素及びヘテロ原子)を含有する。二環式ヘテロシクロアルキル環は、環の中に、7〜17個、好ましくは7〜12個の構成原子を含有する。二環式ヘテロシクロアルキル環は、約7〜約17個、好ましくは7〜12個の環原子を含有する。二環式ヘテロシクロアルキル環は、縮合、スピロ、又は架橋環構造であってもよい。好ましい二環式ヘテロシクロアルキル環は、5、6、又は7員環に縮合された、5、6、又は7員環を含む。ヘテロシクロアルキル環は、非置換であってもよく、又は環上の1〜4個の置換基で置換されていてもよい。ヘテロシクロアルキルは、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、ケト、チオケト、アミノ、アシルアミノ、アシル、アミド、アルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、フェニル、アルコキシ、アリールオキシ、又はこれらのいずれかの組合せで置換されていてもよい。ヘテロシクロアルキルに対する好ましい置換基には、ハロ及びハロアルキルが挙げられる。好ましいヘテロシクロアルキル環として、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0024】
【化4】

【0025】
【化5】

「スピロ環」とは、アルキル又はヘテロアルキルのアルキル又はヘテロアルキルニラジカル置換基であって、前記ニラジカル置換基は対になって結合し、及び前記ニラジカル置換基は環を形成し、前記環は4〜8員環原子(炭素又はヘテロ原子)、好ましくは5又は6員環原子を含有する。
【0026】
アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキル基は、前述のように、ヒドロキシ、アミノ、及びアミド基で置換されてもよいが、以下のものは本発明では想定していない。
1.エノール(二重結合を担う炭素に付いたOH)。
2.二重結合を担う炭素に付いたアミノ基(ビニル系アミドを除く)。
3.単一炭素に結合した1個より多いヒドロキシ、アミノ、又はアミド(2個の窒素原子が単一炭素原子に結合して、3個の原子すべてがヘテロシクロアルキル環内の構成原子である場合を除く)。
4.炭素に付いた、ヒドロキシ、アミノ、又はアミドであって、その炭素にヘテロ原子も付いているもの。
5.炭素に付いた、ヒドロキシ、アミノ、又はアミドであって、その炭素にハロゲンも付いているもの。
【0027】
「製薬上許容できる塩」はいずれかの酸性(例えば、ヒドロキサム酸又はカルボン酸)基において形成される陽イオン性塩、又はいずれかの塩基性(例えば、アミノ)基において形成される陰イオン性塩である。PCT国際公開特許WO87/05297(ジョンストン(Johnston)ら、9月11日公開)に記載されているように、多くのこのような塩が当該技術分野において既知である。好ましい陽イオン性塩としては、(ナトリウムやカリウムのような)アルカリ金属塩、及び(マグネシウムやカルシウムのような)アルカリ土類金属塩、並びに有機塩が挙げられる。好ましい陰イオン性塩としては、ハロゲン化物(塩化物など)、スルホン酸塩、カルボン酸塩、及びリン酸塩などが挙げられる。
【0028】
このような塩は、当業者にはよく理解されており、当業者は、当該技術分野の知識から考えて、あらゆる数の塩を調製することができる。更に、当業者が、溶解度、安定性、及び配合の容易さなどの理由で、ある塩を他のものよりも好むことがあることが認識されている。このような塩の決定及び最適化は、当業者の習慣の範囲内である。
【0029】
「生物学的加水分解の可能なアミド」とは化合物の活性を妨げないか、又は動物、好ましくは哺乳類、より好ましくはヒト被験体によって容易に生体内で転化されるかして、製薬上活性な化合物を与える本発明のアミド化合物である。こうしたアミド誘導体の例は、式(I)の化合物のヒドロキサム酸のヒドロキシル水素がアルキル部分で置換されたアルコキシアミド、及びヒドロキシル水素がアシル部分(すなわち、R−C(=O)−)で置換されたアシルオキシアミドである。
【0030】
「生物学的加水分解の可能なイミド」とは、化合物の活性を妨げないか、又は動物、好ましくは哺乳類、より好ましくはヒト被験体によって容易に生体内で転化されるかして、製薬上活性な化合物を与える本発明のヒドロキサム酸含有化合物のイミドである。こうしたイミド誘導体の例は、式(I)の化合物のヒドロキサム酸のアミノ水素がアシル部分(すなわち、R−C(=O)−)で置換されたものである。
【0031】
「生物学的加水分解の可能なエステル」とは、化合物の活性を妨げないか、又は動物によって容易に転化されるかして、製薬上活性な化合物を与える本発明のカルボン酸含有化合物のエステルである。このようなエステルとしては、低級アルキルエステル、低級アシルオキシ−アルキルエステル(アセトキシメチル、アセトキシエチル、アミノカルボニルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル、及びピバロイルオキシエチルエステルなど)、ラクトニルエステル(フタリジルエステル及びチオフタリジルエステルなど)、低級アルコキシアシルオキシアルキルエステル(メトキシカルボニルオキシメチルエステル、エトキシカルボニルオキシエチルエステル、及びイソプロポキシカルボニルオキシエチルエステルなど)、アルコキシアルキルエステル、コリンエステル、及びアルキルアシルアミノアルキルエステル(アセトアミドメチルエステルなど)が挙げられる。
【0032】
「溶媒和物」とは、溶質(例えば、式(I)の化合物)と溶媒(例えば、水)とを組合せることによって形成される複合体である。J・ホニッグ(J.Honig)らの、ヴァン・ノストランド化学者辞典(The Van Nostrand Chemist's Dictionary)650頁(1953年)を参照されたい。本発明に基づいて使用される製薬上許容できる溶媒には、本発明の化合物の生物活性を妨げないようなもの(例えば、水、エタノール、酢酸、N,N−ジメチルホルムアミド及び当業者に既知の又は容易に決定されるその他のもの)が挙げられる。
【0033】
用語「光学異性体」、「立体異性体」、及び「ジアステレオマー」とは、標準的技術上での認識されている意味を有する(例えば、ホーレーの要約化学辞典(Hawley's Condensed Chemical Dictionary)、第11版を参照されたい)。本発明における化合物の特定の保護形態及び他の誘導体についての説明は、制限を意図するものではない。他の有用な保護基、塩の形態などの応用は、当事者の能力の範囲内にある。
【0034】
(II)化合物
本発明対象は式(I)の化合物に関係する:
【0035】
【化6】

以下は、特に好ましい部分の記述を提供するものであるが、特許請求の範囲を制限しようとするものではない。
【0036】
各R1は、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、ケト、チオケト、アミノ、アシルアミノ、アシル、アミド、フェニル、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルから独立して選択される。一実施形態では、Rは水素である。
【0037】
各R2は、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、ケト、チオケト、アミノ、アシルアミノ、アシル、アミド、フェニル、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルから独立して選択される。一実施形態では、R2は水素である。
【0038】
3、及びR4は、各々水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルヘテロアルキル、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、及びアルキルヘテロシクロアルキルから独立して選択されるか;又はR3、及びR4は、それらが結合している窒素原子と一緒になってヘテロアリール、又はヘテロシクロアルキル部分を形成し、これらの部分は任意に少なくとも水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、ケト、チオケト、アミノ、アシルアミノ、アシル、アミド、フェニル、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、スピロシクロアルキル、及びこれらの組合せにより置換される。
【0039】
5、及びR6は、各々水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、ケト、チオケト、アミノ、アシルアミノ、アシル、アミド、フェニル、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルから独立して選択される。一実施形態では、R5、及びR6は、各々水素である。
【0040】
(III)化合物の調製:
本発明の化合物は多様な方法を使用して調製できる。特に好ましい合成については、以下の一般反応スキーム中で述べる。(反応スキームを例示するのに使用したR基は、式Iの化合物の様々な態様を記載するために使用したそれぞれのR基と本質的に相関関係にない。つまり、例えば式(I)のR1はここでのR1と同じ部分には相当しない。)本発明の化合物を製造するための具体的な例が以下の段落VIIに明示される。
【0041】
(一般スキーム)
【0042】
【化7】

一般スキームIでは、出発物質S1が既知であり、既知の方法により製造されるか又は市販されている。S1は、アルコール溶媒中の塩基の存在下でアルキル化剤に曝されて化合物S2を生成することにより保護され、式中「Ar」はアリール部分として定義される。本明細書で使用する時、「アルキル化剤」は、S1と反応し、結果としてS1の窒素及びヒドロキシルの両方と、新しい炭素−窒素及び炭素−酸素結合をそれぞれ形成する剤を意味する。アルキル化剤の非限定例には、ハロメチレンアリール又はハロメチレンヘテロアリールが挙げられる。アルコール溶媒の例は、メタノールである。塩基の好適な例には、水酸化カリウム、炭酸カリウム、カリウムt−ブトキシド、ナトリウムメトキシド、及びトリトン(Triton)Bが挙げられる。
【0043】
次に、S2は水素添加剤により保護を選択的に外されてS3を生成する。本明細書で使用する時、「水素添加剤」は、炭素のような別の残りの原子への水素原子の添加を意味する。水素添加剤の好適な例には、メタノール溶媒中及び水素ガス下でのパラジウム炭素、又はロジウム炭素が挙げられる。
【0044】
最後にS3は、ホルミル化剤及びアミノ化剤により、それぞれホルミル化そしてアミノ化される。本明細書で使用する時、「ホルミル化剤」は、メチレン単位、「CH2」又は
【0045】
【化8】

を移動する剤を意味する。ホルミル化剤の非限定例は、パラホルムアルデヒド、ホルムアルデヒド、ギ酸−ホルムアミド、ホルミルイミダゾール、p−ニトロフェニルホーメートである。あるいはいずれかのアルデヒド(R−COH)を、本出願ではホルミル化剤として用いることができる。結果はメチレン単位が、用いられるアルデヒドに基づいて、更に分枝化されるというものである。これらの配合剤は、市販されているか、又は既知の方法で製造される。本明細書で使用する時、「アミノ化剤」は、式NHR3の一級アミン、又は式NR34の二級アミンのいずれかを意味する。これらのアミンは、市販されているか、又は既知の方法で製造される。例えば、多くのこうしたアミンを、ケムオフィス・ウェブサーバー(ChemOffice WebServer)及びケムACX(ChemACX)データベースを用いて識別することができる。これらのアミンは、当該技術分野において周知の方法により更に変性され得る。
【0046】
このような諸ステップは、目的の生成物の収率を増加させるために変化させてもよい。いかなる合成の成功においても、反応物質、溶媒、及び温度の賢明な選択が重要な構成要素であることは、当業者の認識するところであろう。最適条件などの決定は、決まりきった手順となっている。このように当業者は上記スキームの手引きを使用して多様な化合物を製造できる。
【0047】
有機化学分野における当事者が、更なる指示なしに有機化合物の標準的な巧みな操作を容易に実施できることは認識されている、すなわち、このような巧みな操作を実施することは、当事者の領域及び実務範囲内に十分ある。これらには、カルボニル化合物のその対応アルコールへの還元、ヒドロキシルなどの酸化、アシル化、芳香族置換、求電子及び求核原子の両方のエーテル化、エステル化、及び鹸化などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。このような操作の例については、マーチ(March)の、高等有機化学(Advanced Organic Chemistry)(ワイリー(Wiley))、カレーとサンドバーグ(Carey and Sundberg)の、高等有機化学(Advanced Organic Chemistry)(2巻)のような標準的な教科書、及び当業者が認識している他の技術等で論じられている。
【0048】
分子上のその他の潜在的反応性官能基性がマスクされているか、又は保護されており、その結果望ましくないいかなる副反応をも回避され、及び/又は反応の収率が増加する時に、特定の反応が最大に遂行されることもまた、熟練技術者には容易に理解されよう。このような収率の増加を達成するために、又は望ましくない反応を避けるために、当業者はしばしば保護基を利用する。これらの反応は文献に見られ、当業者の範囲内に十分ある。これらの取り扱いの例が、例えば、T.グリーン(Greene)の有機合成における保護基(Protecting Groups in Organic Synthesis)に多く見出すことができる。
【0049】
本発明の化合物は、1つ以上のキラル中心を有していてもよい。その結果、例えばキラル出発物質、触媒、若しくは溶媒により、ジアステレオマー及びエナンチオマーを包含する1種の光学異性体を他から選択的に調製してもよいし、又は両方の立体異性体、若しくはジアステレオマー及びエナンチオマーを包含する両方の光学異性体(ラセミ混合物)を一度に調製してもよい。本発明の化合物はラセミ混合物として存在することもあるので、ジアステレオマー及びエナンチオマーを包含する光学異性体又は立体異性体の混合物を、キラル塩、及びキラルクロマトグラフィーなどのような既知の方法を使用して分離してもよい。
【0050】
加えて、ジアステレオマー及びエナンチオマーを包含する1種の光学異性体、又は立体異性体が、他のものを超える好ましい特性を有することがあることが認識されている。したがって、本発明を開示し特許請求する際、ある種のラセミ混合物が開示される時に、ジアステレオマー及びエナンチオマーを包含する両方の光学異性体又は他のものを実質的に含まない立体異性体も同様に開示し特許請求することを明らかに意図するものである。
【0051】
(IV)使用方法:
本発明の化合物は、抗微生物剤として有用である。理論に束縛されることを望まないが、これらの化合物は、bMap活性部位のコバルトイオンのキレート剤として作用できる。キレート剤として、これらの化合物は、金属酵素の阻害剤として作用できる。
【0052】
(V)組成物:
本発明の組成物は、次を含む。
(a)安全及び有効な量の本発明の化合物;及び
(b)製薬上許容できる担体
本発明の化合物は、したがって微生物感染の治療に用いる医薬組成物中に配合できる。レミントンの製薬科学(Remington's Pharmaceutical Sciences)(ペンシルバニア州、イーストンのマック出版社(Mack Publishing Company))最新版に開示されているもの等の、標準的な医薬品製剤技術を使用する。
【0053】
式(I)の化合物の「安全且つ有効な量」とは、動物、好ましくは哺乳類、より好ましくはヒト被験体での微生物の成長又は繁殖を破壊する又は抑制するのに有効な量であって、過度の不都合な副作用(毒性、刺激、又はアレルギー反応など)がなく、本発明の様式で使用する時に、妥当な利益/危険比と釣り合う量である。具体的な「安全及び有効な量」は明らかに、治療する特定の条件、患者の身体的条件、治療期間、併用療法の性質(ある場合)、使用する固有の剤形、使用する担体、式(I)の化合物のそれへの溶解度、及び組成物に望ましい服用量計画のような要因によって変化する。
【0054】
主題の化合物に加えて、主題発明の組成物は、製薬上許容できる担体を含有する。本明細書中で使用する時、「製薬上許容できる担体」という用語は、動物、好ましくは哺乳類、より好ましくはヒトへの投与に好適な、1つ以上の適合性のある固体又は液体充填剤希釈溶液又はカプセル化物質を意味する。本明細書で使用する時、「適合性のある」という用語は、この組成物の構成成分が、通常の使用状況下で、組成物の薬学的有効性を実質的に減少させる相互作用がないような方式で、主題化合物と互いに混ざり合うことができることを意味する。製薬上許容できる担体は、当然ながら、動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくは治療されているヒトに対する投与に好適になるように、実質的に高純度で及び十分に低い毒性でなければならない。
【0055】
製薬上許容できる担体又はそれらの構成成分として役立つことができる物質のいくつかの例は、ラクトース、グルコース及びスクロースなどの糖;トウモロコシデンプン及びジャガイモデンプンなどのデンプン;セルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、及びメチルセルロースなどのセルロース誘導体;粉末トラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;ステアリン酸及びステアリン酸マグネシウムなどの固体潤滑剤;硫酸カルシウム;落花生油、綿実油、ごま油、オリーブ油、コーン油及びカカオ油などの植物油;プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、及びポリエチレングリコールなどのポリオール;アルギン酸;ツイーン(Tweens)(登録商標)などの乳化剤;ラウリル硫酸ナトリウムなどの湿潤剤;着色剤;着香剤;錠剤化剤;安定剤;酸化防止剤;防腐剤;発熱物質を含まない水;等張食塩水;及びリン酸塩緩衝液である。
【0056】
対象化合物と共に使用される製薬上許容できる担体の選択は、基本的には前記化合物が投与される方法によって決定される。
もし主題化合物を注射するなら、好ましい製薬上許容できる担体は血液適合性懸濁剤を伴う、滅菌、生理学的塩水で、そのpHを約7.4に調整する。
【0057】
特に、全身投与のための製薬上許容できる担体には、糖、スターチ、セルロース及びその誘導体、モルト、ゼラチン、タルク、硫酸カルシウム、植物油、合成油、ポリオール、アルギン酸、リン酸緩衝液、乳化剤、等張生理食塩水、及び発熱物質を含まない水が挙げられる。非経口投与のために好ましい担体には、プロピレングリコール、エチルオレエート、ピロリドン、エタノール、及びゴマ油が挙げられる。好ましくは、非経口的投与の組成物中の製薬上許容できる担体は、全組成物の少なくとも約90重量%を構成する。
【0058】
本発明の組成物は、好ましくは単位剤形で提供される。本明細書で使用する時、「単位剤形」とは、優良医療基準に準じ、1回の投薬において動物、好ましくは哺乳類、より好ましくはヒト被験体への投与に好適な量の式(I)の化合物を含有する本発明の組成物である。これらの組成物は好ましくは約5mg(ミリグラム)〜約1000mg、より好ましくは約10mg〜約500mg、より好ましくは約10〜約300mgの式(I)の化合物を含有する。
【0059】
本発明の組成物は、(例えば)経口投与、直腸投与、局所投与、鼻腔投与、眼内投与、又は非経口投与に好適な、多様ないずれかの形態であってもよい。その特定の所望の投与経路によって、当業者には周知のさまざまな、製薬上許容できる担体を使用してもよい。これらの賦形剤としては、固体又は液体の充填剤、希釈剤、ヒドロトロープ(hydrotrope)、界面活性剤、及びカプセル化物質が挙げられる。式(I)の化合物の阻害活性を実質的に妨げない、任意の製薬上活性な物質を包含してもよい。式(I)の化合物と共に使用される担体の量は、式(I)の化合物の単位分量当りの投与用材料としての実用的な量を提供するに十分である。本発明の方法に有用な剤形を製造するための技術及び組成物は、次の参考文献に記載されており、それらはすべて参考として本明細書に組み入れられる:現代薬剤学(Modern Pharmaceutics)、9章及び10章、バンカー&ロードス(Banker & Rhodes)編(1979年);リーバーマン(Lieberman)ら、製薬剤形:錠剤(Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets)(1981年);及びアンセル(Ansel)、製薬剤形入門(Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms)、第2版(1976年)。
【0060】
様々な経口剤形を用いることができるが、これには錠剤、カプセル、顆粒及びバルク粉末のような固体形態が挙げられる。これらの口腔形態は、式(I)の化合物を安全且つ有効な量として、普通は少なくとも約5%、好ましくは約25%〜約50%含む。錠剤は、圧縮、錠剤微粉化、腸溶剤化、糖衣化、フィルムコーティング、又は多重圧縮されることができ、これは、好適な結合剤、潤滑剤、希釈剤、崩壊剤、着色剤、着香剤、流動化剤(flow−inducing agents)及び溶融剤を含有する。液状の経口剤形には、好適な溶媒、保存料、乳化剤、懸濁化剤、希釈液、甘味剤、溶解剤、着色剤、及び着香剤を含有する、水溶液、エマルション、懸濁液、非発泡性粒剤より還元した溶液及び/又は懸濁液、及び発泡性粒剤より還元した発泡性調剤が挙げられる。
【0061】
経口投与のための単位剤形の調製に好適な製薬上許容できる担体は、当該分野で周知である。錠剤は典型的には炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、マニトール、ラクトース及びセルロースのような不活性希釈剤;スターチ、ゼラチン及びスクロースのような結合剤;スターチ、アルギン酸及びクロスカルメロースのような崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸及びタルクのような潤滑剤のような従来の製薬上適合可能な補助剤が含まれる。粉末混合物の流量特性を改善するために、二酸化珪素のような滑り剤を使用することができる。FD&C染料のような着色剤は外観のために加えることができる。アスパルテーム、サッカリン、メンソール、ペパーミント、及び果実の風味のような甘味剤及び着香剤は噛むことができる錠剤のために有用な補助剤である。カプセルは典型的には、上記で開示された1つ以上の固体希釈剤を含む。担体構成成分の選択は、対象の発明の目的には重大ではない、味、価格、及び貯蔵性のような二次的要件に依存し、当業者によって容易に行うことが可能である。
【0062】
経口組成物はまた、液体溶液、エマルション、懸濁液などを包含する。そのような組成物の調製に好適な製薬上許容できる担体は、当業者に周知である。シロップ、エリキシル剤、エマルション及び懸濁液の担体の典型的な構成成分には、エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、液状スクロース、ソルビトール及び水が挙げられる。懸濁液に関して、典型的な懸濁剤としては、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アビセル(Avicel)(商標)RC−591、トラガカント、及びアルギン酸ナトリウムが挙げられ、典型的な湿潤剤としては、レシチン及びポリソルベート80が挙げられ、並びに典型的な防腐剤としては、メチルパラベン及び安息香酸ナトリウムが挙げられる。内用液剤組成物はまた、上記に開示されたような甘味剤、着香剤、及び着色料のような1つ以上の構成成分を含有してもよい。
【0063】
対象の化合物が所望する局所に適用される近傍の消化管で放出されるように、又は所望の作用を延長するために様々な時間で放出されるように、こうした組成物は、従来の方法、典型的にはpH又は時間依存性のコーティングによって被覆されてもよい。このような剤形としては、典型的には、1つ以上の、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、エチルセルロース、ユードラギット(Eudragit)コーティング剤、ワックス及びセラックが挙げられるが、これらに限定されない。
主題発明の組成物は、任意に他の薬品活性物質を包含してもよい。
【0064】
対象の化合物を全身へ送達するために有用なその他の組成物には、舌下剤、口腔剤及び経鼻剤の剤形が挙げられる。そのような組成物は、典型的には1つ以上の、スクロース、ソルビトール、及びマンニトールのような、可溶性増量物質;及びアラビアゴム、微結晶性セルロース、カルボキシメチルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースのような結合剤を含む。上記に開示される滑り剤、潤滑剤、甘味剤、着色料、酸化防止剤、及び着香剤もまた包含されてもよい。
【0065】
本発明の組成物はまた、例えば被験体の表皮組織又は上皮組織上に直接組成物を置く又は広げることによって、被験体に局所的に投与することもできるし、又は「貼付剤」により経皮的に投与することもできる。このような組成物としては、例えば、ローション、クリーム、溶液、ゲル及び固体が挙げられる。これらの局所適用組成物は、好ましくは、安全及び有効な量である、式(I)の化合物を通常少なくとも約0.1%、好ましくは約1%〜約5%含む。局所投与のための好適な担体は、好ましくは、連続的なフィルムとして皮膚の適切な位置に置かれたままであり、発汗又は水中への浸漬によって剥がれないように耐性を有する。一般に、担体は本質的に有機物であり、式(I)の化合物をその中に分散又は溶解させることができる。担体としては、製薬上許容できる皮膚軟化剤、乳化剤、増粘剤、溶媒などを挙げてもよい。
【0066】
(VI)投与の方法
本発明はまた、ヒト又は他の動物被験体に安全且つ有効な量の式(I)の化合物を投与することによって、前記被験体の微生物感染を治療する方法を提供する。
本発明の組成物は、局所に又は全身に投与され得る。全身投与には、式(I)の化合物を体組織に導入するいずれかの方法、例えば、経皮的、静脈内、腹腔内、皮下、舌下、直腸、及び経口投与が挙げられる。本発明の式(I)の化合物は、経口投与されることが好ましい。
【0067】
投与する阻害剤の特定の投与量、並びに治療期間、及び治療が局所であるか又は全身であるかということは、相互に関連し合う。投与量及び治療計画はまた、使用される具体的な式(I)の化合物、治療の指示、感染部位における最小阻害濃度に達するための式(I)の化合物の性能、被験体個人の特性(重量など)、治療計画の適応性、並びに治療でのいかなる副作用の存在及びその重大性といった要因に依存することになる。
【0068】
典型的には、成人に対して(重量約70kg)、全身投与で1日当り式(I)の化合物を約5mg〜約3000mg、より好ましくは約5mg〜約1000mg、より好ましくは約10mg〜約100mg投与する。これらの投薬範囲は単なる例にすぎず、日々の投与は上に列挙した要因に応じて調節できることが理解されるべきである。
全身投与の好ましい方法は、経口投与である。個体投与量は、約10mg〜約1000mg、好ましくは約10mg〜約300mgであることが望ましい。
【0069】
局所的投与を用いて、式(I)の化合物を全身に送達することができ、又は被験体を局部的に治療することもできる。局所的に投与する式(I)の化合物の量は、皮膚の感度、治療する組織のタイプ及び位置、投与する組成物及び担体(ある場合)、投与する特定の式(I)の化合物、並びに治療する特定の疾患及び全身(局部とは区別する)の効果を望む範囲、といった要因に依存する。
【0070】
局部的な状態に対しては、局所的投与が好ましい。例えば、目の微生物感染を治療するために、冒された目に直接適用するには、眼薬又はエアゾール処方として採用してもよい。角膜の治療には、本発明の化合物はまた、ジェル、滴下、若しくは軟膏としても処方することができるし、又はコラーゲン若しくは親水性ポリマーの遮蔽物中に組み込むこともできる。この材料はまた、コンタクトレンズ、若しくはリザーバとして、又は結膜下製剤として挿入することもできる。皮膚の微生物感染の治療については、本化合物はジェル、ペースト、膏薬又は軟膏として局部的及び局所的に適用される。口腔感染の治療については、本化合物を、ジェル、ペースト、うがい薬、又はインプラントとして、局部的に適用してもよい。そのため治療の様式は状態の性質を反映し、いかなる選択投与法に対しても好適な製剤が、当該技術分野において入手可能である。
前述のすべてにおいて、言うまでもなく、本発明の化合物は単体又は混合物として投与することができ、その組成物は適応症にふさわしいその他の薬剤又は賦形剤を更に包含してもよい。
【0071】
(VII)実施例−化合物の調製
以下の部分構造及び表は、本明細書の以下に記載される手順に従って製造される実施例1〜38の化合物の構造を示す。化合物の実施例を示すために用いられるR基又はX基は、請求項の中の式(I)の様々な部分を記載するために用いられる、それぞれのR基及びX基に必ずしも相関しているわけではない。
【0072】
A.好ましい中間体N−ベンジル−3−ヒドロキシピリジン−2−オンの合成
【0073】
【化9】

1−ベンジル−3−ベンジルオキシ−1H−ピリジン−2−オン(ゴーシュ(Ghosh)ら、有機化学誌(J.Org.Chem.)、1989年、54、5073)を無水メタノール(10mL)中に溶解し、及び完全に脱気した溶液に、触媒量のPd−C(0.1%)を添加する。この混合物を水素の風船下で、すべての出発物質が消費されるまで水素添加する。完了したら、溶液をセライト(Celite)(商標)を通してろ過する。溶媒を減圧下で除去し、及び残留物をエーテルで洗浄し、所望の生成物を得る。
【0074】
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ5.15(s,2H),6.14(t,J=7.2Hz,1H);6.71(m,1H),7.31(m,6H),9.07(s,1H)。
【0075】
B.ピリドン、ホルムアルデヒド、及びアミン間の3構成成分カップリングの一般手順:工程Aのピリドン中間体(1当量)、HCHO又はアルデヒド(2.2当量)を水性EtOH(10mL)中で共に混合し、及び30分間攪拌する。アミン(2.2当量)を添加し、12時間攪拌し、及び濃縮する。残留物をEtOH(10mL)中に溶解し、及びHPLC(水/アセトニトリル/0.1%TFA)により精製する。特に指定しない限り、生成物をTFA塩として単離する。収率は75〜95%である。
【0076】
C.実施例1〜38。アミンを変えることにより上記の方法に従って実施例を調製する。
【0077】
【化10】

【0078】
【表1−1】

【0079】
【表1−2】

【0080】
【表1−3】

【0081】
【表1−4】

【実施例】
【0082】
(実施例1)
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−ピペリジン−1−イルメチル−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,CD3OD)δ1.81(m,6H),3.07(m,2H),3.51(m,2H),4.23(s,2H),5.24(s,2H),6.31(d,J=6.9Hz,1H),7.35(m,6H);19F NMR(252MHz,CD3OD)δ85.5;13C NMR(75MHz,DMSO)δ21.3,22.7,51.8,52.5,53.1,106.4,117.4,127.7,128.0,128.2,128.9,137.3,147.4,158.0;ES MS(M+1)299.12;C182222についてのHRMS計算値298.38。実測値(M+1)299.17。
【0083】
(実施例2)
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−モルホリン−1−イルメチル−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ3.25(m,4H),3.81(m,4H),4.18(s,2H),5.17(s,2H),6.31(d,J=6.9Hz,1H),7.35(m,6H);19FNMR(300MHz,DMSO)δ88.5;13C NMR(300MHz,DMSO)δ51.6,51.8,53.4,63.5,107.9,119.1,127.8,128.0,128.2,128.9,137.3,147.5,158.3;ES MS(M+1)301.12;C172023についてのHRMS計算値300.35。
【0084】
(実施例3)
−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−チアモルホリン−1−イルメチル−1H−ピリジン−2−オン
1HNMR(300MHz,DMSO)δ2.92(m,4H),3.38(m,4H),4.17(s,2H),5.16(s,2H),6.29(d,J=7.5Hz,1H),7.34(m,6H),9.97(s,1H);19F NMR(300MHz,DMSO)δ88.4;13C NMR(75MHz,DMSO)δ24.3,51.9,53.4,53.7,107.9,110.9,127.8,128.0,128.2,128.8,137.2,147.6,157.6;ES MS(M+1)317.14;C172022SについてのHRMS計算値316.42。実測値:(M+1)317.13。
【0085】
(実施例4)
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−チアゾリジン−1イルメチル−1H−ピリジン−2−オン
1HNMR(300MHz,DMSO)δ3.09(t,J=6.3Hz,2H),3.42(t,J=6.3Hz,2H),4.03(s,2H),4.29(s,2H),5.16(s,2H),6.34(d,J=7.2Hz,1H),7.34(m,6H),10.48(broad s,1H);19FNMR(300MHz,DMSO)δ87.9;13CNMR(75MHz,DMSO)δ28.3,48.3,50.1,56.3,57.0,107.4,122.1,127.8,128.2,128.8,137.4,146.3,157.6;ES MS(M+1)303.08;C181924SFについての分析計算値C,51.92;H,4.60;N,6.73;S,7.70。実測値:C,51.67;H,4.48;N,6.69;S,7.65。
【0086】
(実施例5)
1−ベンジル−4−(ベンジルアミノメチル)−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン
1HNMR(300MHz,DMSO)δ4.01(s,2H),4.20(s,2H),5.16(s,2H),6.34(d,J=7.2Hz,1H),7.36(m,11H),9.16(broad s,1H);19FNMR(252MHz,DMSO)δ88.6;13C NMR(75MHz,DMSO)δ;ES MS(M+1)321.16;C2221324についての分析計算値C,60.83;H,4.87;N,6.45。実測値:C,60.75;H,4.56;N,6.34。
【0087】
(実施例6)
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[(2−ピリジン−2−イルエチルアミノ)メチル]−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ3.26(m,2H),3.37(m,2H),4.08(s,2H),5.17(s,2H);6.34(d,J=7.2Hz,1H),7.38(m,6H),7.86(d,J=5.7Hz,2H),8.84(m,2H),9.32(broad s,1H);19FNMR(252MHz,DMSO)δ88.6;13C NMR(75MHz,DMSO)δ31.5,44.1,46.3,51.8,106.9,114.8,127.1,128.1,128.8,137.4,143.8,146.1,155.3,157.5,158.4;ES MS(M+1)336.18;C202132についてのHRMS計算値335.40。実測値:336.16。
【0088】
(実施例7)
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−ピロリジン−1−イルメチル−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ1.96(s,4H),3.16(s,2H),3.43(s,2H),4.23(s,4H),5.17(s,2H),6.34(d,J=7.2Hz,1H),7.34(m,6H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.7;13C NMR(75MHz,DMSO)δ22.8,50.9,51.8,53.7,107.3,118.0,128.0,128.2,128.9,137.3,146.7,157.6;ES MS(M+1)285.13;C1921324についての分析計算値C,57.28;H,5.31;N,7.03。実測値:C,57.10;H,5.11;N,7.02。
【0089】
実施例8.1−ベンジル−4−(4−ベンジルピペルジン−1−イルメチル)−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(DMSO)δ1.43(m,2H),1.72(m,4H),2.96(m,2H),3.41(m,3H),4.09(s,2H),5.16(s,2H),6.34(d,J=7.2Hz,1H),7.35(m,11H);19F NMR(252MHz,DMSO)88.8;13C NMR(75MHz,DMSO)δ;ES MS(M+1)389.21;C252822についてのHRMS計算値388.50。実測値(M+1)389.22。
【0090】
(実施例9)
1−ベンジル−4−(4−ベンジルピペラジン−1−イルメチル)−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ3.11(broad s,4H),3.81(s,2H),4.18(s,2H),5.15(s,2H),6.24(d,J=7.2Hz,1H),7.34(m,6H),7.46(m,5H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.2;13C(75MHz,DMSO)δ;ES MS(M+1)390.21;C242732についてのHRMS計算値389.49。実測値(M+1)390.21。
【0091】
(実施例10)
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イルメチル)−1H−ピリジン−2−オン
1HNMR(300MHz,DMSO)δ1.90(m,1H),3.18(m,2H),3.47(m,3H),4.24(s,2H),4.43(s,1H),5.17(s,2H),6.34(d,J=7.2Hz,1H),7.34(m,6H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ89.0;13C NMR(75MHz,DMSO)δ51.8,52.6,61.3,68.6,107.4,117.9,128.0,128.2,128.9,137.3,146.7,157.6;ES MS(M+1)301.13;C172023についてのHRMS計算値300.35。実測値:(M+1)301.15。
【0092】
(実施例11)
1−ベンジル−4−[([1,3]ジオキソラン−2−イルメチルメチルアミノ)メチル]−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ2.81(s,3H),3.35(d,J=3.9Hz,2H),3.89(m,2H),4.01(m,2H),4.21(m,2H),5.17(s,2H);5.27(t,J=3.9Hz,1H),6.34(d,J=7.2Hz,1H),7.35(m,6H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.5;13C NMR(75MHz,DMSO)δ;ES MS(M+1)331.18;C182224についてのHRMS計算値330.38。実測値(M+1)331.16。
【0093】
(実施例12)
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−{[(テトラヒドロフラン−2−イルメチル)アミノ]メチル}−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ1.56(m,1H),1.86(m,2H),1.99(m,1H),2.92(m,1H),3.05(m,1H),3.80(m,2H),4.09(m,3H),5.16(s,2H),6.34(d,J=7.2Hz,1H),7.34(m,6H);8.91(broad s,1H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.5;13C NMR(75MHz,DMSO)δ;ES MS(M+1)315.16;C182223についてのHRMS計算値314.38。実測値(M+1)315.16。
【0094】
(実施例13)
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[(2−メトキシエチルアミノ)メチル]−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ3.13(broad s,2H),3.30(s,3H),3.59(t,J=5.4Hz,2H),4.02(s,2H),5.16(s,2H),6.34(d,J=7.2Hz,1H),7.34(m,6H),8.91(broad s,1H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.4;13C NMR(252MHz,DMSO)δ;ES MS(M+1)289.13;C162023についてのHRMS計算値288.34。実測値(M+1)289.15。
【0095】
(実施例14)
1−ベンジル−4−(1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4,5]デク(dec)−8−イルメチル)−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ1.90(m,4H),3.11(m,2H),3.43(m,2H),3.93(s,4H),4.19(s,2H),5.16(s,2H),6.34(d,J=7.2Hz,1H),7.34(m,6H),10.01(broad s,1H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.3;13C NMR(75MHz,DMSO)δ31.7,50.7,51.9,52.5,64.5,101.1,108.0,116.5,127.8,128.0,128.3,128.9,137.3,147.5,157.6;ES MS(M+1)357.19;C202442についてのHRMS計算値356.42。実測値(M+1)357.18。
【0096】
(実施例15)
4−アゼパン−1−イルメチル−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ1.61(m,4H),1.80(m,4H),3.20(m,4H),4.17(s,2H),5.16(s,2H),6.34(d,J=7.2Hz,1H),7.34(m,6H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.9;13C NMR(75MHz,DMSO)δ22.8,26.4,51.8,53.4,54.4,107.6,117.2,127.9,128.0,18.2,128.9,137.3,147.2,157.6;ES MS(M+1)313.18;C192424についてのHRMS計算値312.41。実測値(M+1)313.19。
【0097】
(実施例16)
4−アゾカン−1−イルメチル−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ1.59(m,10H),3.18(m,2H),3.38(m,2H),4.17(s,2H),5.16(s,2H),6.34(d,J=7.2Hz,1H),7.34(m,6H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.9;13C NMR(75MHz,DMSO)δ;ES MS(M+1)327.2;C202622についてのHRMS計算値326.43。実測値(M+1)327.20。
【0098】
(実施例17)
1ベンジル−4−{1,4’]−ビピペリジニル−1’−イルメチル−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ1.43〜1.98(m,10H),2.21(m,2H),3.01(m,4H),3.43(m,3H),4.12(s,2H),5.16(s,2H),6.34(d,J=7.2Hz,1H),7.34(m,6H),9.85(broad s,1H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.7;13C NMR(75MHz,DMSO)δ21.6,22.9,23.8,49.6,50.5,51.8,53.0,59.5,108.0,127.8,128.0,128.2,128.9,137.3,147.5,157.6;ES MS(M+1)382.4;C233132についてのHRMS計算値383.51。実測値(M+1)382.25。
【0099】
(実施例18)
1−ベンジル−4−(3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イルメチル)−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ3.13(t,J=6.3Hz,2H),3.52(m,2H),4.28(s,2H),4.41(s,2H),5.18(s,2H),6.34(d,J=7.2Hz,1H),7.23〜7.41(m,10H),10.15(broad s,1H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.9;13C NMR(75MHz,DMSO)δ25.4,49.3,51.8,52.7,52.9,107.6,11.6,116.8,126.9,127.0,127.9,128.0,128.1,128.2,128.8,128.9,131.7,137.3,147.3,157.6;ES MS(M+1)347.40;C222222についてのHRMS計算値346.42。実測値(M+1)347.17。
【0100】
(実施例19)
1−(1−ベンジル−3−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イルメチル)ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル
1H NMR(300MHz,DMSO)δ2.01(m,3H),2.45(m,1H),3.26(m,1H),3.53(m,1H),3.69(s,3H),4.30(m,3H),5.17(s,2H),6.27(d,6.9Hz,1H),7.35(m,6H),19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.3;13C NMR(75MHz,DMSO)δ;ES MS(M+1)343.20;C192224についてのHRMS計算値342.39。実測値(M+1)
(実施例20)
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチルアミノ)メチル]−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)d1.27(s,6H),3.49(s,2H),3.95(s,2H),5.17(s,2H),6.34(d,J=7.2Hz,1H),7.34(m,6H),8.47(broad s,2H),9.94(broad s,1H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.7;13C NMR(75MHz,DMSO)δ;ES MS(M+1)303.19;C172223についてのHRMS計算値302.37。実測値(M+1)303.17。
【0101】
(実施例21)
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−{[(ピリジン−4−イルメチル)アミノ]メチル}−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ4.07(s,2H),4.32(s,2H),5.16(s,2H),6.34(d,J=7.2Hz,1H),7.34(m,6H);7.62(d,J=5.7Hz,2H),8.71(d,J=4.5Hz,2H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.0;13C NMR(75MHz,DMSO)δ;ES MS(M+1)322.17;C191932についてのHRMS計算値321.37。実測値(M+1)322.15。
【0102】
(実施例22)
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−(2−メトキシメチルピロリジン−1−イルメチル)−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ1.71(m,1H),1.84(m,1H),1.99(m,1H),2.15(m,1H),3.19(m,1H),3.30(s,3H),3.41(m,1H),3.62(m,2H),3.77(m,1H),4.15(m,1H),4.39(m,1H),5.17(s,2H),6.34(d,J=7.2Hz,1H),7.34(m,6H);9.60(broad s,1H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.3;13C NMR(75MHz,DMSO)δ;ES MS(M+1)329.2;C192423についてのHRMS計算値328.41。実測値(M+1)
(実施例23)
1−ベンジル−4−{[(フラン−2−イルメチル)アミノ]メチル}−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ4.00(s,2H),4.28(s,2H),5.16(s,2H),6.27(d,J=6.9Hz,1H),6.54(m,1H),6.65(m,1H),7.34(m,6H),7.80(m,1H),9.27(broad s,1H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.3;13C NMR(75MHz,DMSO)δ;ES MS(M+1)323.15;C181823についてのHRMS計算値310.35。実測値(M+1)
(実施例24)
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[(2−メチルスルファニルエチルアミノ)メチル]−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ2.10(s,3H),2.74(t,J=6.9Hz,2H),3.16(t,J=8.1Hz,2H),4.05(s,2H),5.17(s,2H),6.34(d,J=7.2Hz,1H),7.34(m,6H),19F NMR(252MHz,DMSO)δ89.0;ES MS(M+1)305.14;C162022SについてのHRMS計算値304.41。実測値(M+1)
(実施例25)
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−(2−ピリジン−2−イルピロリジン−1−イルメチル)−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ2.12(m,4H),3.39(m,1H),3.63(m,1H),4.07(m,2H),4.60(m,1H),5.10(m,2H),6.15(d,J=6.9Hz,1H),7.33(m,6H),7.44(m,1H),8.05(d,J=8.1Hz,1H),8.59(d,J=4.8Hz,1H),8.74(s,1H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.0;ES MS(M+1)362.22;C222332についてのHRMS計算値361.44。実測値(M+1)
(実施例26)
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[(4−メトキシベンジルアミノ)メチル]−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300Mhz,DMSO)δ3.70(s,3H),3.98(s,2H),4.13(s,2H),5.16(s,2H),6.28(d,J=7.5Hz,1H),7.00(d,J=9.0Hz,4H),7.34(m,6H);9.07(broad s,1H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ89.0;ES MS(M+1)351.10;C212223についてのHRMS計算値350.41。実測値(M+1)351.17。
【0103】
(実施例27)
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[(1−フェニルエチルアミノ)メチル]−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ1.59(d,J=7.2Hz,3H),3.71〜3.93(m,2H),4.45(m,1H),5.15(s,2H),6.28(d,J=7.5Hz,1H),7.34(m,11H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.9;13C NMR(75MHz,DMSO)δ19.6,42.5,51.7,58.0,106.8,119.3,128.0,128.1,128.2,128.9,129.3,129.4,137.3,145.9,158.3;ES MS(M+1)335.13;C212222についてのHRMS計算値334.41。実測値(M+1)335.17。
【0104】
(実施例28)
1−ベンジル−4−[4−(6−クロロピリダジン−3−イル)ピペラジン−1−イルメチル]−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ3.18(m,2H),3.48(m,4H),4.19(s,2H),4.46(m,2H),5.16(s,2H),6.62(d,J=7.2Hz,1H),7.35(m,6H),7.48(m,1H),7.68(m,1H),11.5(broad s,1H);13C NMR(75MHz,DMSO)δ42.1,50.3,51.9,52.5,108.2,116.2;118.0,128.0,128.2,128.9,129.8,137.3,147.4,157.6,158.8;ES MS(M+1)476.09 C2122ClN532についてのHRMS計算値411.88。実測値(M+1)412.76。
【0105】
(実施例29)
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[(3−イミダゾール−1−イルプロピルアミノ)メチル]−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ2.19(m,2H),2.97(m,2H),4.02(s,2H),4.30(t,J=6.6Hz,2H);5.17(s,2H),6.30(d,J=6.9Hz,1H),7.36(m,6H),7.26(s,1H),7.76(s,1H),9.03(s,1H),9.11(s,1H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.5;13C NMR(75MHz,DMSO)δ26.5,44.0,46.0,51.8,106.8,118.7,120.5,122.2,127.9,128.2,128.9,135.8,137.4,146.0,158.2;ES MS(M+1)339.05;C192242についてのHRMS計算値338.44。実測値(M+1)339.18。
【0106】
(実施例30)
1−ベンジル−4−シクロヘプチルアミノメチル−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ1.55(m,10H),2.03(m,2H),3.18(s,1H),3.99(m,2H),5.17(s,2H),6.32(d,J=6.9Hz,1H),7.35(m,6H),8.65(broad s,2H),9.98(broad s,1H);19F NMR(252MHz,DMSO)d88.6;13C NMR(75MHz,DMSO)δ23.0,27.2,30.4,41.6,51.7,58.9,107.0,111.7,127.9,128.0,128.2,128.8,137.4,146.0,157.5;ES MS(M+1)327.13;C202622についてのHRMS計算値326.43。実測値(M+1)327.20。
【0107】
(実施例31)
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[(4−メチルシクロヘキシルアミノ)メチル]−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ0.93(d,J=6.9Hz,3H),1.38(m,4H),1.74(m,4H),2.05(m,1H),3.10(m,1H),4.01(s,2H),5.17(s,2H),6.31(m,1H),7.34(m,6H),8.05(broad s,2H),9.98(broad s,1H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.9;13C NMR(75MHz,DMSO)δ;ES MS(M+1)327.14;C202622についてのHRMS計算値326.43;実測値(M+1)372.20。
【0108】
(実施例32)
1−ベンジル−4−[(1−ベンジルピペリジン−4−イルアミノ)メチル]−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ1.77(m,2H),2.31(m,2H),2.98(m,2H),3.30(m,3H),3.46(m,2H),4.03(s,2H),.29(s,2H),5.16(s,2H),6.30(d,J=7.5Hz,1H),7.34(m,6H),7.49(s,5H),9.12(broad s,1H),10.05(broad s,1H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.8;13C NMR(75MHz,DMSO)δ27.1,43.4,51.8,52.1,54.2,54.7,57.6,106.9,118.5,128.0,128.1,128.8,129.3,129.8,130.7,131.3,137.3,146.2,157.4;ES MS(M+1)404.56;C252832についてのHRMS計算値403.52。実測値(M+1)404.23。
【0109】
(実施例33)
3−[(1−ベンジル−3−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イルメチルアミノ]アゼパン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ1.25(m,1H),1.59(m,2H),1.74(m,1H),1.92(m,1H),2.10(m,1H),3.18(m,3H),4.03(s,2H),4.2(m,1H),5.17(s,2H),6.33(d,J=7.5Hz,1H),7.34(m,6H),8.31(t,J=5.4Hz,1H),9.07(broad s,2H),9.90(broad s,1H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.4;13C NMR(75MHz,DMSO)δ27.0,27.2,28.4,43.4,51.7,59.3,107.1,118.9,127.8,127.9,128.1,128.9,137.4,146.0,157.5,166.3;ES MS(M+1)342.01;C192333についてのHRMS計算値341.40。実測値(M+1)342.18。
【0110】
(実施例34)
1−ベンジル−4−[(1−ベンジルピロリジン−3−イルアミノ)メチル]−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ2.22(m,2H),2.42(m,1H),3.39(m,3H),3.68(m,1H),4.06(s,2H),4.39(s,2H),5.17(s,2H),6.33(d,J=7.5Hz,1H),7.30〜7.52(m,11H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.5;13C NMR(75MHz,DMSO)δ27.1,43.4,51.8,52.1,54.2,54.7,57.5,106.9,118.5,128.0,128.8,129.3,129.8,130.7,131.3,137.3,146.2,157.5;ES MS(M+1)390.14;C242732についてのHRMS計算値389.49。実測値(M+1)390.21。
【0111】
(実施例35)
3−ヒドロキシ−1−(3−メトキシベンジル)−4−ピロリジン−1−イルメチル−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ1.89(m,2H),1.99(m,2H),3.07(m,2H),3.41(m,2H),3.74(s,3H),4.17(m,2H),5.17(s,2H),6.51(d,J=7.2Hz,1H),6.90(m,3H),7.27(t,J=7.5Hz,1H),7.37(d,J=7.2Hz,1H),9.98(broad s,1H),10.72(broad s,1H);13C NMR(75MHz,DMSO)δ23.0;50.3,51.7,53.2,55.4,107.6,113.2,114.2,118.2,120.3,127.8,130.0,18.8,146.4,157.6,159.6;ES MS(M+1)315.82;C182223についてのHRMS計算値314.38。実測値(M+1)315.17。
【0112】
(実施例36)
3−ヒドロキシ−1−ピリジン−4−イルメチル−4−ピロリジン−1−イルメチル−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ1.81(m,4H),3.05(t,J=6.0Hz,4H),4.23(s,2H),5.48(s,2H),6.76(d,J=7.2Hz,1H),7.49(d,J=6.6Hz,1H),7.83(d,J=6.0Hz,2H),8.89(d,J=6.0Hz,2H),9.53(broad s,2H),11.5(broad s,1H),13C NMR(75MHz,DMSO)δ22.7,24.1,44.5,48.8,50.1,53.0,108.2,119.1,125.3,127.7,42.1,146.5,156.7,158.3;ES MS(M+1)286.99;C161932についてのHRMS計算値285.34。実測値(M+1)286.15。
【0113】
(実施例37)
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イルメチル]−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ2.95(m,2H),3.30(m,2H),3.48(m,4H),3.80(s,3H),4.25(s,2H),5.18(s,2H),6.34(d,J=7.2Hz,1H),6.93(m,2H),7.01(m,2H),7.34(m,6H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ88.5;13C NMR(75MHz,DMSO)δ47.2,51.8,53.0,55.3,108.1,112.2,114.8,116.2,118.6,121.2,123.8,127.8,128.0,128.9,137.3,139.6,147.5,152.2,157.6;ES MS(M+1)405.82;C242733についてのHRMS計算値405.49。実測値(M+1)406.21。
【0114】
(実施例38)
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[(1−フェニルエチル−R−アミノ)メチル]−1H−ピリジン−2−オン
1H NMR(300MHz,DMSO)δ1.58(d,J=6.9Hz,3H),3.74(m,2H),4.44(m,1H),5.14(s,2H),6.23(d,J=7.2Hz,1H),7.35(m,6H);19F NMR(252MHz,DMSO)δ89.4;13C NMR(75MHz,DMSO)δ19.6,42.6,51.7,58.0,106.9,18.7,128.0,128.1,128.8,129.3,129.4,137.2,137.4,145.9,157.5;ES MS(M+1)335.13;C212222についての分析計算値334.41。実測値(M+1)335.31。
【0115】
特に指定される場合を除き、分量、百分率、部分、及び比率を包含するすべての量は、「約」という言葉により修正されると理解され、量は有効数字を示すことを意図しない。
特に指定される場合を除き、冠詞「a」、「an」及び「the」は「1以上」を意味する。
【0116】
発明を実施するための最良の形態において引用したすべての文書は、関連する部分において、参考として本明細書に組み込まれるが、いかなる文書の引用も、本発明に関する先行技術であることの容認と考えられるべきではない。
本発明の特定の実施形態を例示し記載したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物であって、
【化1】

式中:
a)各R1は、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、ケト、チオケト、アミノ、アシルアミノ、アシル、アミド、フェニル、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルから独立して選択され;
b)各R2は、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、ケト、チオケト、アミノ、アシルアミノ、アシル、アミド、フェニル、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルから独立して選択され;
c)R3、及びR4は、各々水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルヘテロアルキル、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、及びアルキルヘテロシクロアルキルから独立して選択されるか;又はR3、及びR4は、それらが結合している窒素原子と一緒になってヘテロアリール、又はヘテロシクロアルキル部分を形成し、これらの部分は任意に少なくとも水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、ケト、チオケト、アミノ、アシルアミノ、アシル、アミド、フェニル、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、スピロシクロアルキル、及びこれらの組合せにより置換され;
d)R5、及びR6は、各々水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、ケト、チオケト、アミノ、アシルアミノ、アシル、アミド、フェニル、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルから独立して選択される;
e)又は上記の式の光学異性体、ジアステレオマー及びエナンチオマー、並びにそれらの製薬上許容できる塩、生物学的加水分解の可能なアミド、エステル、及びイミドであることを特徴とする化合物。
【請求項2】
各R2が水素であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
5、及びR6が水素であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
次のものから選択されることを特徴とする請求項1に記載の組成物:
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−ピペリジン−1−イルメチル−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−モルホリン−1−イルメチル−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−チアモルホリン−1−イルメチル−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−チアゾリジン−1イルメチル−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−4−(ベンジルアミノメチル)−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[(2−ピリジン−2−イルエチルアミノ)メチル]−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−ピロリジン−1−イルメチル−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−4−(4−ベンジルピペルジン−1−イルメチル)−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−4−(4−ベンジルピペラジン−1−イルメチル)−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イルメチル)−1H−ピリジン−2−オン1−ベンジル−4−[([1,3]ジオキソラン−2−イルメチルメチルアミノ)メチル]−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−{[(テトラヒドロフラン−2−イルメチル)アミノ]メチル}−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[(2−メトキシエチルアミノ)メチル]−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−4−(1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4,5]デク(dec)−8−イルメチル)−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン4−アゼパン−1−イルメチル−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン;
4−アゾカン−1−イルメチル−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン1−ベンジル−4−{1,4’]−ビピペリジニル−1’−イルメチル−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−4−(3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イルメチル)−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチルアミノ)メチル]−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−{[(ピリジン−4−イルメチル)アミノ]メチル}−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−(2−メトキシメチルピロリジン−1−イルメチル)−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−4−{[(フラン−2−イルメチル)アミノ]メチル}−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[(2−メチルスルファニルエチルアミノ)メチル]−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−(2−ピリジン−2−イルピロリジン−1−イルメチル)−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[(4−メトキシベンジルアミノ)メチル]−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[(1−フェニルエチルアミノ)メチル]−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−4−[4−(6−クロロピリダジン−3−イル)ピペラジン−1−イルメチル]−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[(3−イミダゾール−1−イルプロピルアミノ)メチル]−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−4−シクロヘプチルアミノメチル−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[(4−メチルシクロヘキシルアミノ)メチル]−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−4−[(1−ベンジルピペリジン−4−イルアミノ)メチル]−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン3−[(1−ベンジル−3−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イルメチルアミノ]アゼパン−2−オン;
1−ベンジル−4−[(1−ベンジルピロリジン−3−イルアミノ)メチル]−3−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン;
3−ヒドロキシ−1−(3−メトキシベンジル)−4−ピロリジン−1−イルメチル−1H−ピリジン−2−オン;
3−ヒドロキシ−1−ピリジン−4−イルメチル−4−ピロリジン−1−イルメチル−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イルメチル]−1H−ピリジン−2−オン;
1−ベンジル−3−(ベンジルアミノメチル)−4−ヒドロキシ−1H−ピリジン−2−オン;及び
1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−[(1−フェニルエチル−R−アミノ)メチル]−1H−ピリジン−2−オン5。
【請求項5】
治療を必要とする患者の細菌感染を治療するための医薬組成物の製造のために請求項1に記載の化合物を使用する方法。
【請求項6】
a.安全且つ有効な量の請求項1に記載の化合物と、
b.製薬上許容できる賦形剤と、
を含む医薬組成物。
【請求項7】
式IIIの化合物を製造する方法であって、
【化2】

式中:
a)R1、及びR1'は、各々水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、ケト、チオケト、アミノ、アシルアミノ、アシル、アミド、フェニル、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルから独立して選択され;並びに
b)各R2は、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、ケト、チオケト、アミノ、アシルアミノ、アシル、アミド、フェニル、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルから独立して選択され;
(a)式IIの化合物を提供する工程と、
【化3】

式中、各R2は、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、ケト、チオケト、アミノ、アシルアミノ、アシル、アミド、フェニル、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルから独立して選択される;並びに
(b)式IIの前記化合物を、塩基の存在下でアルキル化剤により保護する工程と、を含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
水素添加剤により前記式IIIの化合物の保護を選択的に外して式(IV)の化合物を製造することを更に含む請求項7に記載の方法であって、
【化4】

式中:
a)各R1は、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、ケト、チオケト、アミノ、アシルアミノ、アシル、アミド、フェニル、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルから選択され;
b)各R2は、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、ケト、チオケト、アミノ、アシルアミノ、アシル、アミド、フェニル、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルから選択されることを特徴とする方法。
【請求項9】
式(IV)の前記化合物をホルミル化剤によりホルミル化し、そしてアミノ化剤によりアミノ化して式(I)の化合物を製造することを更に含む請求項8に記載の方法であって、
【化5】

式中:
a)各R1は、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、ケト、チオケト、アミノ、アシルアミノ、アシル、アミド、フェニル、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルから独立して選択され;
b)各R2は、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、ケト、チオケト、アミノ、アシルアミノ、アシル、アミド、フェニル、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルから独立して選択され;
c)各R3、及びR4は、各々水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルヘテロアルキル、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、及びアルキルヘテロシクロアルキルから独立して選択されるか;又はR3、及びR4は、それらが結合している窒素原子と一緒になってヘテロアリール、又はヘテロシクロアルキル部分を形成し、これらの部分は、任意に少なくとも水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、ケト、チオケト、アミノ、アシルアミノ、アシル、アミド、フェニル、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、スピロシクロアルキル、及びこれらの組合せにより置換され;
d)R5、及びR6は、各々水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、ケト、チオケト、アミノ、アシルアミノ、アシル、アミド、フェニル、アリールオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルから独立して選択されること特徴とする方法。
【請求項10】
式(I)の前記化合物のR2、R5、及びR6の各々、すべてが水素であることを特徴とする請求項9に記載の方法。


【公表番号】特表2006−508133(P2006−508133A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−551913(P2004−551913)
【出願日】平成15年11月7日(2003.11.7)
【国際出願番号】PCT/US2003/035622
【国際公開番号】WO2004/043927
【国際公開日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】