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抗菌コート膜とそれを有する調理容器および抗菌コート剤
説明

抗菌コート膜とそれを有する調理容器および抗菌コート剤

【課題】抗菌性に優れると共に、膜強度が強く、厚みを薄くできる限界がない上、薄くしても表面の平滑性に優れ、良好な外観を有する抗菌コート膜と、前記抗菌コート膜を備え、例えば炊飯器の内釜として使用して、保温時の温度を現状よりも引き下げた際に、菌の増殖による臭気の発生を抑制して、ご飯をおいしく維持できる調理容器と、種々の物品に、良好な抗菌性と撥水性とを付与できる抗菌コート剤を提供する。
【解決手段】抗菌コート膜は、多数の樹脂粒子からなる膜中に、粒度分布の50%累積径D50が100nm以下である金属粒子を分散させた。調理容器は、容器本体の、内側の面の少なくとも一部を、前記抗菌コート膜によって被覆した。抗菌コート剤は、表面の少なくとも一部が分散剤で被覆された、粒度分布の50%累積径D50が100nm以下である金属粒子と、樹脂粒子とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗菌性と撥水性とを兼ね備えた新規な抗菌コート膜と、前記抗菌コート膜を備えた調理容器と、種々の物品に、抗菌性と撥水性とを付与することができる抗菌コート剤とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
炊飯器の分野においては、主として加熱手段や加熱方式の改良を行うことで、ご飯をよりおいしく炊き上げることが研究されてきたが、ご飯を炊き上げる際や、炊き上げたご飯を保温する際等に発生する臭気がご飯の味を低下させることについては、あまり考慮されていなかった。しかし、特に炊飯器中で長時間保温するほど臭気が強くなって、ご飯がおいしくなくなるという問題があった。保温による臭気の増加の原因の一つとして、籾殻等に由来する雑菌、特に芽胞(胞子)の状態で高い耐熱性を有し、65℃前後で増殖速度が最大となる枯草菌の存在が考えられる。
【0003】
そのため、従来は、保温の温度を72℃程度に設定して、菌の増殖を防ぐのが一般的であった。また、保温の温度は60℃程度に設定しておき、炊飯器の内部を高温のスチームで加圧したり、例えば一定時間ごとに、ごく短時間、高温にしたりして、菌の増殖を防ぐことも行われている。しかし、近年の、地球温暖化の抑制のための、CO2排出量削減の要請に対応するため、炊飯器の分野においても、より一層の省エネルギー化が求められるようになってきており、保温時の温度を現状よりも引き下げて、なおかつ、菌の増殖による臭気の発生を抑制するための、新たな技術開発が必要とされつつある。
【0004】
炊飯器の内釜等の、調理容器の容器本体の、被調理物(ご飯等)を収容するための内側の面に被覆されて、前記面に撥水性を付与して、調理時に、被調理物がこびりついたり焦げ付いたりするのを防ぐために機能する、フッ素樹脂等からなるコート膜に、主に銀を機能成分として含む無機系抗菌剤を含有させて抗菌性を付与することが、以前から提案されている(例えば特許文献1ないし3参照)。銀が抗菌性を発現する原因としては、銀イオンが、ウイルスや菌、カビ等のDNAに働きかけて立体障害を生じさせること、光の照射によって触媒として機能して、酸素を、抗菌性を有する活性酸素に変化させること等が考えられている。
【0005】
例えば、特許文献1には、平均粒径0.5μmのセラミックからなる担体粒子に銀を担持させた無機系抗菌剤〔東亞合成(株)製の登録商標ノバロンAG300〕を、フッ素樹脂系塗料に配合して、容器本体の内側の面等に塗布した後、焼き付けて、撥水性と、抗菌性とを兼ね備えたコート膜を形成することが記載されている。また、特許文献2には、容器本体の内側の面等に、まず無機系抗菌剤を含まないフッ素樹脂系塗料からなるベース層を形成し、その上に、前記と同じ無機系抗菌剤を含むフッ素樹脂系塗料を塗布し、焼き付けて表面層を形成して、前記ベース層と表面層の2層構造を有する、撥水性と、抗菌性とを兼ね備えたコート膜を構成することが記載されている。
【0006】
さらに、特許文献3には、担体粒子としての、平均粒径2.5μmのゼオライトに銀イオンと亜鉛イオンとを担持させた無機系抗菌剤〔(株)シナネンゼオミック製の登録商標ゼオミック〕を、フッ素樹脂系塗料に配合して、容器本体の内側の面等に塗布した後、焼き付けて、金属イオンを含む層を形成すること、前記層に焦電性物質を含有させること、前記層を、焦電性物資を含む層と組み合わせることが記載されている。
【特許文献1】特開平6−220391号公報
【特許文献2】特開平9−187885号公報
【特許文献3】特開2001−46223号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記特許文献1ないし3に記載された技術を応用して、コート膜に良好な抗菌性を付与することで、保温時の温度を現状よりも引き下げた際に、菌の増殖による臭気の発生を抑制することが検討されている。しかし、特許文献1ないし3に記載の発明では、いずれも、粒径の大きい無機系抗菌剤を用いているため、コート膜の厚みを薄くできる限界が生じ、それよりも薄くしようとするとコート膜表面の平滑性が低下して、外観上の問題を生じるおそれがある。また、コート膜の表面から突出した無機系抗菌剤が外力によって脱落しやすくなって、長期間に亘って良好な抗菌性を維持できなくなるおそれもある。
【0008】
さらに、前記無機系抗菌剤においては、担体粒子の総量に対して微量の銀しか担持させることができないため、コート膜に十分な抗菌性を付与するためには、より多くの無機系抗菌剤を含有させる必要があるが、その場合には、相対的に、コート膜を形成するフッ素樹脂等の量が少なくなるため、前記コート膜の膜強度が低下したり、場合によっては、連続した均一なコート膜を形成できなくなったりするおそれもある。
【0009】
炊飯器の内釜等の調理容器において、コート膜の膜強度は、製品の品質を左右する重要なファクターである。すなわち、調理容器の分野において比較の対象とされるのは、コート膜を有しない通常の、金属製の調理容器であり、コート膜が簡単に傷ついたりはく離したりしたのでは、これら通常の調理容器との対比において、調理容器自体の耐久性が十分でないと判断されてしまうことが多い。そのため、コート膜は、簡単に傷ついたりはく離したりしないために、できるだけ膜強度が高いことが求められる。
【0010】
本発明の目的は、抗菌性に優れると共に、膜強度が強く、しかも厚みを薄くできる限界がない上、薄くしても表面の平滑性に優れ、良好な外観を有する抗菌コート膜を提供することにある。また、本発明の目的は、前記抗菌コート膜を備えるため、例えば炊飯器の内釜として使用して、保温時の温度を現状よりも引き下げた際に、菌の増殖による臭気の発生を抑制して、ご飯を常においしく維持することができる調理容器を提供することにある。さらに、本発明の目的は、種々の物品に、良好な抗菌性と撥水性とを付与することができる抗菌コート剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、多数の樹脂粒子からなる膜中に、金属粒子が分散された抗菌コート膜であって、前記金属粒子の、粒度分布の50%累積径D50が100nm以下であることを特徴とする抗菌コート膜である。本発明によれば、先に説明した粒径の大きい無機系抗菌剤に代えて、金属粒子を、膜中での粒度分布の50%累積径D50が前記範囲内となるように微小分散させることによって、抗菌コート膜が形成される。そのため、前記抗菌コート膜は、厚みを薄くできる限界がない上、薄くしても表面の平滑性に優れ、良好な外観を有している。
【0012】
また、微小分散させた金属粒子は、膜中において、高い抗菌性を発現することもできる。すなわち、銀イオン等の金属イオンによる、先に説明したメカニズムに基づく抗菌性は、主に金属粒子の表面において発現されるため、金属粒子の粒径が小さく、比表面積が大きいほど、前記金属粒子の、単位質量あたりの抗菌性が強くなる傾向がある。そして金属粒子を、膜中での粒度分布の50%累積径D50が前記範囲内となるように微小分散させる場合には、より少量の金属粒子によって、高い抗菌性を発現させることができるため、金属粒子の含有量を少なくして、抗菌コート膜の膜強度を強くすることができる。
【0013】
したがって、本発明によれば、抗菌性に優れると共に、膜強度が強く、しかも厚みを薄くできる限界がない上、薄くしても表面の平滑性に優れ、良好な外観を有する抗菌コート膜を提供することができる。前記金属粒子は、膜中での粒度分布の80%累積径D80と、50%累積径D50との比D80/D50が2.0以下であるのが好ましい。これにより、粒径が大きいため内部の金属が抗菌性発現に寄与しない大粒径の金属粒子を排除することができる。
【0014】
そのため、金属粒子の含有量が同じである場合には、抗菌コート膜の抗菌性をさらに高めることができ、同レベルの抗菌性を維持する場合には、金属粒子の含有量を少なくして、抗菌コート膜の膜強度をさらに向上させることができる。金属粒子の含有量は、抗菌コート膜を構成する固形分の総量の1質量%以下であるのが好ましい。含有量が前記範囲を超える場合には、相対的に樹脂の量が少なくなるため、抗菌コート膜の膜強度が低下するおそれがある。金属粒子としては、先に説明したメカニズムに基づく抗菌性に優れた銀粒子が好ましい。
【0015】
抗菌コート膜を形成する樹脂粒子としては、前記抗菌コート膜に良好な撥水性や膜強度、さらには耐熱性等を付与することを考慮すると、これらの特性に優れたフッ素樹脂、およびポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)からなる群より選ばれた少なくとも1種の樹脂の粒子が好ましい。本発明の抗菌コート膜は、金属粒子と樹脂粒子とを含むコート剤を、下地表面に塗布した後、焼き付けて形成するのが好ましい。これにより、従来の、通常のコート膜の形成と同じ作業によって、撥水性、膜強度、および耐熱性に優れる上、抗菌性にも優れた抗菌コート膜を形成することができる。
【0016】
本発明は、被調理物を収容するための容器本体の、内側の面の少なくとも一部が、前記本発明の抗菌コート膜によって被覆されたことを特徴とする調理容器である。本発明によれば、前記抗菌コート膜の機能によって、調理容器に、良好な抗菌性を付与することができる。そのため、例えば炊飯器の内釜である場合には、保温時の温度を現状よりも引き下げた際に、菌の増殖による臭気の発生を抑制して、ご飯を常においしく維持することができる。
【0017】
また本発明は、表面の少なくとも一部が分散剤で被覆された、粒度分布の50%累積径D50が100nm以下である金属粒子と、樹脂粒子とを含むことを特徴とする抗菌コート剤である。本発明によれば、前記抗菌コート剤を、種々の物品の表面に塗布することで、前記物品に、良好な抗菌性と撥水性とを付与することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、抗菌性に優れると共に、膜強度が強く、しかも厚みを薄くできる限界がない上、薄くしても表面の平滑性に優れ、良好な外観を有する抗菌コート膜を提供することができる。また、本発明によれば、前記抗菌コート膜を備えるため、例えば炊飯器の内釜として使用して、保温時の温度を現状よりも引き下げた際に、菌の増殖による臭気の発生を抑制して、ご飯を常においしく維持することができる調理容器を提供することができる。さらに、本発明によれば、種々の物品に、良好な抗菌性と撥水性とを付与することができる抗菌コート剤を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
《抗菌コート膜》
本発明の抗菌コート膜は、多数の樹脂粒子からなる膜中に、金属粒子が分散されていると共に、前記金属粒子の、粒度分布の50%累積径D50が100nm以下であることを特徴とするものである。前記抗菌コート膜を形成する樹脂粒子としては、撥水性に優れたコート膜を形成することができる、種々の樹脂粒子が使用可能であり、特にテトラフルオロエチレン樹脂(PTFA)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル樹脂(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン樹脂(FEP)等のフッ素樹脂、およびPEEKからなる群より選ばれた少なくとも1種の樹脂の粒子が好ましい。
【0020】
前記樹脂粒子は、緻密で均一な抗菌コート膜を形成することを考慮すると、平均粒径が0.1μm以上、50μm以下、特に0.5μm以上、20μm以下であるのが好ましい。また、樹脂粒子としては、平均粒径が1μm以上、20μm以下の第1の樹脂粒子と、平均粒径が前記第1の樹脂粒子より小さい第2の樹脂粒子とを併用するのが、さらに好ましい。平均粒径が異なる2種の樹脂粒子を併用すると、前記2種の樹脂粒子を細密充填させて、抗菌コート膜の緻密性を、より一層、向上させることができる。
【0021】
本発明の抗菌コート膜は、従来の、撥水性のコート膜と同様に、前記樹脂粒子と、金属粒子とを、水、もしくは有機溶媒に分散させたコート剤(ディスパーション)を、容器本体の内側の面等の、抗菌コート膜を形成する下地面に、例えばスプレーコート法、フローコート法、カーテンフローコート法、ローラーコート法、ディップコート法、スピンコート法等のコート法によって塗布した後、焼き付けて、多数の樹脂粒子を一体化させることで形成される。抗菌コート膜の厚みは、撥水性や膜強度、耐熱性、表面平滑性に優れ、かつ良好な抗菌性を有する抗菌コート膜を形成することを考慮すると0.1μm以上、100μm以下、特に1μm以上、50μm以下であるのが好ましい。
【0022】
なお、本発明では、走査型電子顕微鏡によって撮影した抗菌コート膜の、実寸法が縦2.8μm×横4.0μmの領域に相当する画像中に写された全ての金属粒子の粒径を、画像処理によって計測する操作を、同じ抗菌コート膜上の10箇所において、繰り返し行った結果から、前記抗菌コート膜中における金属粒子の粒度分布を求めることとする。前記測定結果に基づいて求めた金属粒子の粒度分布の50%累積径D50が100nm以下に限定されるのは、下記の理由による。
【0023】
すなわち、50%累積径D50が前記範囲を超える場合には、個々の金属粒子の粒径が大きく、それに比して比表面積が小さくなって、粒子内部の、抗菌性発現に寄与しない金属の比率が高くなる。そのため、金属粒子の含有量が同じである場合には、50%累積径D50が前記範囲内である場合と比べて、抗菌コート膜の抗菌性が低下し、同レベルの抗菌性を維持しようとすると、金属粒子の含有量が多くなって、抗菌コート膜の膜強度が低下するという問題を生じる。
【0024】
これに対し、50%累積径D50が前記範囲内である場合には、少量の金属粒子によって高い抗菌性を発現させることができるため、前記金属粒子の含有量をできるだけ少なくして、抗菌コート膜の膜強度を強くすることができる。なお、金属粒子の50%累積径D50は、粒子の比表面積を大きくして抗菌コート膜の抗菌性をさらに高めることを考慮すると、前記範囲内でも小さいほど好ましいが、実用的には5nm以上、100nm以下、特に20nm以上、50nm以下であるのが好ましい。
【0025】
また、金属粒子は、粒径が大きいため内部の金属が抗菌性発現に寄与しない大粒径のものを極力、含まないようにすることを考慮すると、先に説明した測定結果に基づいて求めた、抗菌コート膜中での金属粒子の粒度分布の80%累積径D80と、50%累積径D50との比D80/D50が2.0以下、特に1.1以上、1.6以下であるのが好ましい。これにより、前記大粒径の金属粒子を排除することができるため、金属粒子の含有量が同じである場合には、抗菌コート膜の抗菌性をさらに高めることができ、同レベルの抗菌性を維持する場合には、金属粒子の含有量を少なくして、抗菌コート膜の膜強度をさらに向上させることができる。
【0026】
また、金属粒子は、抗菌コート膜の表面よりも、下地面に近い側に、より多く分散されているのが好ましい。本発明の抗菌コート膜は、先に説明したように、多数の樹脂粒子が結合した構造を有しているため、金属粒子が膜の表面に露出していなくても、前記金属粒子の表面で発生する金属イオンは、樹脂粒子間の微小な隙間を通して膜の表面に移動して、前記表面において良好な抗菌性を発現する。そのため、金属粒子を、抗菌コート膜の、下地面に近い側により多く分散させることによって、外力によって脱落しやすい、抗菌コート膜の表面に露出した金属粒子の割合を少なくすると、前記脱落による金属粒子の含有量の減少と、それに伴う抗菌性の低下とを抑制して、良好な抗菌性を、長期間に亘って維持することができる。
【0027】
金属粒子を、抗菌コート膜の、下地面に近い側に、より多く分散させるためには、先に説明した、樹脂粒子と、金属粒子とを含むコート剤を、水平に維持した下地面上に塗布した後、静置して金属粒子を下地面側に沈降させたり、電位、磁場等をかけて、金属粒子を下地面側に移動させたりした後、焼き付けて抗菌コート膜を形成すればよい。抗菌コート膜における、金属粒子の含有量は、抗菌コート膜を構成する固形分の総量の1質量%以下、特に0.05質量%以上、0.8質量%以下であるのが好ましい。含有量が前記範囲を超える場合には、相対的に樹脂の量が少なくなるため、抗菌コート膜の膜強度が低下するおそれがある。
【0028】
金属粒子としては、先に説明したメカニズムに基づく抗菌性を発現しうる、種々の金属の粒子が使用可能である。前記金属粒子としては、例えば銀、銅、錫、亜鉛、およびニッケルからなる群より選ばれた1種または2種以上の金属の粒子が挙げられ、特に銀粒子が好ましい。また金属粒子には、抗菌性を阻害しない範囲で、他の金属が含まれていてもよい。金属粒子は、含浸法と呼ばれる高温処理法や、液相還元法、気相法等の方法によって形成することができるが、特に液相還元法によって形成するのが好ましい。
【0029】
液相還元法では、例えば、金属粒子のもとになる金属イオンの出発原料としての、水溶性の金属化合物と、分散剤とを含む水溶液に、さらに還元剤を加えて液相の反応系を調製し、好ましくはかく拌下、一定時間、前記反応系中で、金属イオンを還元反応させることによって、前記反応系中に、金属粒子を析出させることができる。液相還元法によって形成される金属粒子は、形状が球状ないし粒状で揃っていると共に、粒度分布がシャープで、しかも粒径が小さいという特徴を有している。
【0030】
金属イオンのもとになる水溶性の金属化合物としては、銀の場合、硝酸銀(I)〔AgNO3〕、メタンスルホン酸銀〔CH3SO3Ag〕等が挙げられ、銅の場合は、硝酸銅(II)〔Cu(NO3)2〕、硫酸銅(II)五水和物〔CuSO4・5H2O〕等が挙げられる。錫の場合は、塩化錫(IV)五水和物〔SnCl4・5H2O〕等が挙げられ、亜鉛の場合は、塩化亜鉛(ZnCl2)、硫酸亜鉛七水和物(ZnSO4・7H2O)、硝酸亜鉛六水和物〔Zn(NO32・6H2O〕等が挙げられる。さらにニッケルの場合は、塩化ニッケル(II)六水和物〔NiCl2・6H2O〕、硝酸ニッケル(II)六水和物〔Ni(NO3)2・6H2O〕等が挙げられる。
【0031】
還元剤としては、液相の反応系中で、金属イオンを還元して、金属粒子として析出させることができる種々の還元剤が、いずれも使用可能である。前記還元剤としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム、ヒドラジン、遷移金属のイオン(三価のチタンイオン、二価のコバルトイオン等)が挙げられる。ただし、析出させる金属粒子の粒径を、できるだけ小さくするためには、金属イオンの還元、析出速度を低くするのが有効であり、還元、析出速度を低くするためには、還元剤の量を少なくするか、あるいは、できるだけ還元力の弱い還元剤を、選択して使用することが好ましい。
【0032】
還元力の弱い還元剤としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコールや、あるいはアスコルビン酸等が挙げられる他、エチレングリコール、グルタチオン、有機酸類(クエン酸、リンゴ酸、酒石酸等)、還元性糖類(グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、スクロース、マルトース、ラフィノース、スタキオース等)、アルデヒド類(蟻酸、フォルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等)、および糖アルコール類(ソルビトール、エリスリトール等)等が挙げられる。
【0033】
分散剤としては、親水性基を有し、水に対して良好な溶解性を有する種々の分散剤が使用できる。前記分散剤は、反応系中で、析出した金属粒子の表面の少なくとも一部を被覆して、前記金属粒子の凝集を防止し、分散を維持する働きをする。分散剤は、数平均分子量Mnが1000以上、800000以下、特に2000以上、300000以下であるのが好ましい。数平均分子量Mnが前記範囲未満では、前記分散剤による、金属粒子の凝集を防止して、分散を維持する効果が十分に得られないおそれがある。
【0034】
また、前記範囲を超える場合には、コート剤の粘度が高くなりすぎて、下地面への塗布等の際の取り扱いが容易でなくなるおそれがある。分散剤に導入する親水性基としては、エーテル結合(−O−)、ヒドロキシ基(−OH)、カルボキシル基(−COOH)等の含酸素官能基や、アミノ基(−NH2)、イミノ基(>NH)、アンモニウム基(−NH4+)等の含窒素官能基、スルファニル基(−SH)、スルファンジイル基(−S−)、スルホン基(−SO3H)等の含硫黄官能基等が挙げられる。分散剤は、前記親水性基を、1種単独で有していてもよいし、2種以上を有していてもよい。
【0035】
好適な分散剤としては、例えば、ポバール(ポリビニルアルコール)、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリアルカンチオール、ポリアクリル酸またはその共重合体、アルカリ金属塩、アンモニウム塩、アクリル酸/マレイン酸系共重合体またはそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アクリル酸/スルホン酸系共重合体またはそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、α−オレフィン/無水マレイン酸共重合体またはそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
【0036】
なお、金属粒子が銀粒子である場合、分散剤は、抗菌性の低い硫化銀を生じて、抗菌コート膜の抗菌性が低下するのを防止することを考慮すると、分子中に、遊離しやすい状態で硫黄を含まないことが好ましい。分散剤は、水、または水溶性有機溶媒に溶解した溶液の状態で、反応系に添加することもできる。
【0037】
金属粒子の粒径を調整するには、金属化合物、分散剤、還元剤の種類と配合割合とを調整すると共に、金属イオンを還元反応させる際に、かく拌速度、温度、時間、pH等を調整すればよい。例えば、反応系のpHは、できるだけ粒径の小さい金属粒子を形成することを考慮すると、7以上、13以下であるのが好ましい。反応系のpHを、前記範囲に調整するためには、pH調整剤が使用される。pH調整剤としては、調整するpH値に応じて、硝酸等の種々の酸や、アンモニア等の種々のアルカリが挙げられる。
【0038】
反応系中に析出させる金属粒子の、粒度分布の50%累積径D50は、形成する抗菌コート膜中での粒度分布の50%累積径D50以下であればよく、特に60%以上、100%以下であるのが好ましい。本発明においては、50%累積径D50が前記範囲内に調整された金属粒子と、前記金属粒子の少なくとも一部を被覆する分散剤と、金属と共に水溶性の金属化合物を形成していた対イオンと、水とを含む液相の反応系から、限外ろ過、遠心分離、水洗、電気透析等の処理を行って、前記対イオン等の不純物を除去すると共に、必要に応じて濃縮または希釈することで金属粒子の濃度を調整した、水中に金属粒子が分散された水分散体を、コート剤を調製するための原料として用いるのが好ましい。
【0039】
すなわち、前記水分散体を、樹脂粒子が、水、もしくは水と相溶性を有する有機溶媒に分散された分散液に配合して、ディスパージョンタイプのコート剤を調製すると、主に金属粒子の少なくとも一部を被覆する分散剤の機能によって、調整されたコート剤中での、あるいは前記コート剤を下地面に塗布して焼き付ける際の、金属粒子の凝集を防止して、形成される抗菌コート膜中における金属粒子の50%累積径D50を100nm以下に維持することができる。コート剤には、前記各成分に加えて、さらに、カーボンブラック等の、各種添加剤を含有させてもよい。
【0040】
なお、従来同様に、抗菌コート膜を2層以上、積層してもよいし、前記抗菌コート膜の、下地面に対する密着性を向上するために、前記下地面を粗面化処理したり、プライマ層を形成したりした上に、抗菌コート膜を形成してもよい。また、形成した抗菌コート膜の上に、さらに、同一の、または異なる樹脂粒子を含み、金属粒子を含まないクリアのコート膜を積層してもよい。前記コート膜は、抗菌コート膜と同じく、多数の樹脂粒子が結合した構造を有しているため、前記抗菌コート膜中の金属粒子の表面で発生する金属イオンを、樹脂粒子間の微小な隙間を通して膜の表面に移動させて、前記表面において良好な抗菌性を発現させることができる。
【0041】
《調理容器》
本発明の調理容器は、被調理物を収容するための容器本体の、内側の面の少なくとも一部が、前記本発明の抗菌コート膜によって被覆されたことを特徴とするものである。前記調理容器としては、例えば炊飯器等の内釜、オーブン等のトレー、ホットプレート等の調理用プレート等が挙げられる。前記調理容器の立体形状に形成した容器本体の、内側の全面、もしくは一部(例えば底面等)に、先に説明したコート法によってコート剤を塗布し、必要に応じて乾燥させた後、焼き付けて、単層構造の、あるいは、先に説明した2層以上の積層構造を有する抗菌コート膜を形成することで、本発明の調理容器が製造される。
【0042】
また、本発明の調理容器は、容器本体のもとになる平板状の金属基板の片面の全面または一部に、前記単層構造、もしくは積層構造を有する抗菌コート膜が形成された複合材料を、調理容器の立体形状に加工して製造することもできる。本発明によれば、前記本発明の抗菌コート膜の機能によって、調理容器に、良好な抗菌性を付与することができる。そのため、例えば炊飯器の内釜である場合には、保温時の温度を現状よりも引き下げた際に、菌の増殖による臭気の発生を抑制して、ご飯を常においしく維持することができる。そのため、地球温暖化の抑制のための、CO2排出量削減の要請に対応するための、より一層の省エネルギー化の要求に、十分に対応することができる。
【0043】
《抗菌コート剤》
本発明の抗菌コート剤は、表面の少なくとも一部が分散剤で被覆された、粒度分布の50%累積径D50が100nm以下である金属粒子と、樹脂粒子とを含むことを特徴とするものである。前記抗菌コート剤は、先に説明した抗菌コート膜のもとになるコート剤と同様にして調製することができる。すなわち、液相還元法によって金属粒子が析出された、液相の反応系から、限外ろ過、遠心分離、水洗、電気透析等の処理を行って不純物を除去すると共に、必要に応じて濃縮または希釈することで金属粒子の濃度を調整した、水中に金属粒子が分散された水分散体を、樹脂粒子が、水、もしくは水と相溶性を有する有機溶媒に分散された分散液に配合することで、ディスパージョンタイプのコート剤が調製される。
【0044】
前記本発明の抗菌コート剤を、例えばワックス状として、自動車のボディに塗布した後、乾燥させると、前記ボディに、良好な撥水性と抗菌性とを付与して、水垢等による汚れを、長期間に亘って抑制することができる。また、スプレーコート剤として、雨傘や靴等にスプレー塗布した後、乾燥させると、これらの物品に、良好な撥水性と抗菌性とを付与することができる。なお、本発明では、レーザードップラー法を応用した粒度分布測定装置を用いて、抗菌コート剤に添加する金属粒子の粒度分布を求めることとする。
【実施例】
【0045】
《実施例1》
表面の少なくとも一部が、分散剤としてのポリカルボン酸系アニオン型高分子界面活性剤で被覆された、粒度分布の50%累積径D50が100nmで、かつ80%累積径D80と50%累積径D50との比D80/D50が1.6である銀粒子を含む水分散液を、水系のフッ素樹脂分散液に加えてコート剤を調製した。前記コート剤における銀粒子の含有量は、抗菌コート膜を構成する固形分の総量の1質量%であった。また、フッ素樹脂分散液、平均粒径が7μmのフッ素樹脂粒子と、平均粒径が0.7μmのフッ素樹脂粒子とを含むものを用いた。
【0046】
基板としては、直径30cmφ×厚み1mmのアルミニウム板の表面を、電気化学的エッチングによって粗面化処理したものを用い、前記基板の片面に、前記コート剤を、スピンコート法によって塗布した後、直ちに乾燥させ、次いで400℃で10分間、焼き付けて、厚み30μmの抗菌コート膜を形成した。
【0047】
《実施例2》
表面の少なくとも一部が、分散剤としてのポリカルボン酸系アニオン型高分子界面活性剤で被覆された、粒度分布の50%累積径D50が50nmで、かつ80%累積径D80と50%累積径D50との比D80/D50が1.6である銀粒子を含む水分散液を、実施例1で使用したのと同じ水系のフッ素樹脂分散液に加えてコート剤を調製した。前記コート剤における銀粒子の含有量は、抗菌コート膜を構成する固形分の総量の1質量%であった。そして、前記コート剤を用いたこと以外は実施例1と同様にして、厚み30μmの抗菌コート膜を形成した。
【0048】
《実施例3》
表面の少なくとも一部が、分散剤としてのポリカルボン酸系アニオン型高分子界面活性剤で被覆された、粒度分布の50%累積径D50が20nmで、かつ80%累積径D80と50%累積径D50との比D80/D50が1.6である銀粒子を含む水分散液を、実施例1で使用したのと同じ水系のフッ素樹脂分散液に加えてコート剤を調製した。前記コート剤における銀粒子の含有量は、抗菌コート膜を構成する固形分の総量の1質量%であった。そして、前記コート剤を用いたこと以外は実施例1と同様にして、厚み30μmの抗菌コート膜を形成した。
【0049】
《実施例4》
表面の少なくとも一部が、分散剤としてのポリカルボン酸系アニオン型高分子界面活性剤で被覆された、粒度分布の50%累積径D50が50nmで、かつ80%累積径D80と50%累積径D50との比D80/D50が2.2である銀粒子を含む水分散液を、実施例1で使用したのと同じ水系のフッ素樹脂分散液に加えてコート剤を調製した。前記コート剤における銀粒子の含有量は、抗菌コート膜を構成する固形分の総量の1質量%であった。そして、前記コート剤を用いたこと以外は実施例1と同様にして、厚み30μmの抗菌コート膜を形成した。
【0050】
《実施例5》
実施例1で使用したのと同じコート剤を、スピンコート法によって塗布して60分間、静置した後に乾燥させ、次いで400℃で10分間、焼き付けて、厚み30μmの抗菌コート膜を形成した。
【0051】
《実施例6、7》
水分散液の量を調整して、コート剤における銀粒子の含有量を、抗菌コート膜を構成する固形分の総量の0.5質量%(実施例6)、0.05質量%(実施例7)としたこと以外は実施例1と同様にして、厚み30μmの抗菌コート膜を形成した。
【0052】
《比較例1》
表面の少なくとも一部が、分散剤としてのポリカルボン酸系アニオン型高分子界面活性剤で被覆された、粒度分布の50%累積径D50が200nmで、かつ80%累積径D80と50%累積径D50との比D80/D50が1.6である銀粒子を含む水分散液を、実施例1で使用したのと同じ水系のフッ素樹脂分散液に加えてコート剤を調製した。前記コート剤における銀粒子の含有量は、抗菌コート膜を構成する固形分の総量の1質量%であった。そして、前記コート剤を用いたこと以外は実施例1と同様にして、厚み30μmの抗菌コート膜を形成した。
【0053】
《銀粒子の粒度分布測定1》
実施例、比較例で形成した抗菌コート膜の表面を白金の真空蒸着膜で被覆した状態で、加速電圧2kVの条件で、走査型電子顕微鏡によって撮影した、実寸法が縦2.8μm×横4.0μmの領域の画像中に写された全ての銀粒子の粒径を、画像処理によって計測する操作を、同じ抗菌コート膜上の10箇所において、繰り返し行った結果から、前記抗菌コート膜中における銀粒子の粒度分布を求めた。そして、前記粒度分布から、50%累積径D50、80%累積径D80、および両累積径の比D80/D50を求めた。結果を表1に示す。
【0054】
【表1】

【0055】
表1より、いずれの実施例、比較例においても、膜中に分散させた銀粒子の粒度分布が、原料として使用した水分散液中の銀粒子の粒度分布とほぼ一致していることが確認された。
【0056】
《銀粒子の粒度分布測定2》
実施例1、5で形成した抗菌コート膜の表面を白金の真空蒸着膜で被覆した状態で、加速電圧0.5kV、1kV、2kV、および5kVの条件で、それぞれ操作型電子顕微鏡によって撮影した、実寸法が縦2.8μm×横4.0μmの領域の画像中に写された全ての銀粒子の粒径を、画像処理によって計測する操作を、同じ抗菌コート膜上の10箇所において、繰り返し行った結果から、前記抗菌コート膜における、厚み方向の銀粒子の分布を求めた。結果を表2に示す。なお、表中の実質存在比率は、特定の加速電圧において求めた、抗菌コート膜の表面から、前記加速電圧によって測定可能な深さまでの領域における、銀粒子の存在比率(累積存在比率)から、その前段までで求めた銀粒子の存在比率を減じた、特定の深さでの銀粒子の存在比率を示している。
【0057】
【表2】

【0058】
表2より、実施例1では、厚み方向にほぼ均一に、銀粒子が分布しているのに対し、実施例5では、抗菌コート膜の表面には銀粒子が存在せず、下地面に近い側に、より多く分布していることが確認された。
【0059】
《抗菌性評価》
実施例、比較例で形成した抗菌コート膜の抗菌活性値を、細菌として、枯草菌(Bacillius subtillis、保存番号NBRC3134)を用いたこと以外は、日本工業規格JIS Z2801:2000「抗菌加工製品−抗菌性試験方法・抗菌効果」に準拠して測定した。すなわち、銀粒子の分散液を加えない水系のフッ素樹脂分散液を塗布してコート膜を形成したアルミニウム板を5cm角に切り出したもの(無加工試験片)と、実施例、比較例で抗菌コート膜を形成したアルミニウム板を5cm角に切り出したものとを準備し、それぞれに所定量の枯草菌を接種してインキュベータ中に入れ、暗室下、所定温度で所定時間、静置したのち、菌数をカウントした。
【0060】
そして、無加工試験片の接種直後の生菌数の平均値A(個)と、無加工試験片の24時間後の生菌数の平均値B(個)と、実施例、比較例の抗菌コート膜の、24時間後の生菌数の平均値C(個)とから、式(1):
R=[log(B/A)−log(C/A)]=[log(B/C)] (1)
によって抗菌活性値Rを求めた。前記抗菌活性値Rが高いほど、抗菌コート膜は、抗菌効果に優れており、ここでは、抗菌活性値Rが2.0以上であれば抗菌活性ありとすることとした。実施例、比較例における、試験温度35℃、50℃、55℃、60℃、65℃、および75℃での抗菌活性値Rの変化を表3および図1に示す。
【0061】
【表3】

【0062】
表3および図1より、比較例1では、測定温度範囲内で、抗菌活性値の最大値が2に達せず、抗菌性が不十分であることが判った。これに対し、実施例1ないし7では、いずれも、抗菌活性値の最大値が2を超えており、抗菌性を有することが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施例、比較例の抗菌コート膜の、枯草菌に対する抗菌活性値と、試験温度との関係を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の樹脂粒子からなる膜中に、金属粒子が分散された抗菌コート膜であって、前記金属粒子の、粒度分布の50%累積径D50が100nm以下であることを特徴とする抗菌コート膜。
【請求項2】
金属粒子の、粒度分布の80%累積径D80と、50%累積径D50との比D80/D50が2.0以下である請求項1に記載の抗菌コート膜。
【請求項3】
金属粒子の含有量が、抗菌コート膜を構成する固形分の総量の1質量%以下である請求項1または2に記載の抗菌コート膜。
【請求項4】
金属粒子が銀粒子である請求項1ないし3のいずれか1つに記載の抗菌コート膜。
【請求項5】
樹脂粒子が、フッ素樹脂、およびポリエーテルエーテルケトン樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種の樹脂の粒子である請求項1ないし4のいずれか1つに記載の抗菌コート膜。
【請求項6】
金属粒子と樹脂粒子とを含むコート剤を塗布した後、焼き付けて形成される請求項1ないし5のいずれか1つに記載の抗菌コート膜。
【請求項7】
被調理物を収容するための容器本体の、内側の面の少なくとも一部が、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の抗菌コート膜によって被覆されたことを特徴とする調理容器。
【請求項8】
表面の少なくとも一部が分散剤で被覆された、粒度分布の50%累積径D50が100nm以下である金属粒子と、樹脂粒子とを含むことを特徴とする抗菌コート剤。

【図1】
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【公開番号】特開2009−67849(P2009−67849A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−235684(P2007−235684)
【出願日】平成19年9月11日(2007.9.11)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】