振動装置
【課題】作業時間を大巾に短縮することができるのみならず、適切な位相差角を維持して容易に加振力を変えることができる振動装置を提供すること。
【解決手段】左右で対となる平行な4軸の各々に不平衡重錘を取り付け、一対の電動機でそれぞれ左の2軸、右の2軸を差動ギヤ機構を介して同一方向に同速度で回転駆動し、かつ該差動ギヤ機構に角度位相差調節手段を設けて、該角度位相差調節手段により左の2軸に取り付けた不平衡重錘と右の2軸に取り付けを不平衡重錘との角度位相差を調節するようにし、更に左の2軸及び右の2軸間をそれぞれ加振力調節ギヤ機構で結合し、これら加振力調節ギヤ機構を共通の調節手段により左右の各々で2軸の一方を他方に対し同一角度、同じ方向に回動させるようにした。
【解決手段】左右で対となる平行な4軸の各々に不平衡重錘を取り付け、一対の電動機でそれぞれ左の2軸、右の2軸を差動ギヤ機構を介して同一方向に同速度で回転駆動し、かつ該差動ギヤ機構に角度位相差調節手段を設けて、該角度位相差調節手段により左の2軸に取り付けた不平衡重錘と右の2軸に取り付けを不平衡重錘との角度位相差を調節するようにし、更に左の2軸及び右の2軸間をそれぞれ加振力調節ギヤ機構で結合し、これら加振力調節ギヤ機構を共通の調節手段により左右の各々で2軸の一方を他方に対し同一角度、同じ方向に回動させるようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は振動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
平行な2軸の各々に不平衡重錘を相互に所定の角度位相差を有するように取り付け、前記2軸を同一方向に同期して回転させる連結手段を備え、前記不平衡重錘の回転により発生する円形加振力により被加振体を振動させるようにした振動装置には種々の形式のものがあるが、被加振体は例えば取付台に固持された鋳枠であって、これを振動させるのであるが全体を円振動させることが望ましい。これを達成する振動装置として例えば特開平9−225586号公報では「レイアウトや作業の邪魔にならないで、鋳枠の重心の高さの位置の変化に対応できる円運動型振動テ−ブルを得ることを課題として、鋳枠をテ−ブル盤上に固定することができるばねに支持された鋳物砂充填用振動テ−ブルと、前記テ−ブル盤の下部に設けられ平行2軸上の夫々の回転不釣り合い重りが回転する不釣り合い重り式振動装置とを有する鋳物砂充填用振動装置において、振動装置に、平行2軸上の不釣り合い重りが所定の初期位相差を維持しつつ等速度で同方向に回転するための同期回転手段を設けた。初期位相差は30°〜150°。同期手段は平行2軸間の歯付きベルト、チェ−ン、歯車装置、又は2モ−タを電気的に同期制御するもの。振動装置は2基の回転不釣り合い式振動モ−タでテ−ブル盤下部に固定、又は平行2軸をテ−ブル盤下部に軸受支持してモ−タを振動系外の固定部に固定した」構成を開示している。然るにこの装置では、いちいち歯付きベルトを外して、回転不釣合重りの位相差角を変えて、実験により全体を円振動させる、適切な位相差角を決定するようにしている。
【0003】
【特許文献1】特開平09−225586号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
然るに上記装置では「ベルトの掛け代えによって」いちいち位相差角を変更しなければならず、適切な位相差角を決定するまでに相当な作業時間を必要とするのみならず、この位相差角を維持して加振力を変えることができない。本発明はこのような作業時間を大巾に短縮することができるのみならず、この適切な位相差角を維持して容易に加振力を変えることができる振動装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題は、左右で対となる平行な4軸の各々に不平衡重錘を取り付け、一対の電動機でそれぞれ左の2軸、右の2軸を差動ギヤ機構を介して同一方向に同速度で回転駆動し、かつ該差動ギヤ機構に角度位相差調節手段を設けて、該角度位相差調節手段により前記左の2軸に取り付けた不平衡重錘と前記右の2軸に取り付けを不平衡重錘との角度位相差を調節するようにし、更に前記左の2軸及び右の2軸間をそれぞれ加振力調節ギヤ機構で結合し、これら加振力調節ギヤ機構を共通の調節手段により前記左右の各々で2軸の一方を他方に対し同一角度、同じ方向に回動させるようにしたことを特徴とする振動装置によって解決される。
【0006】
また、以上の課題は、左右で対となる平行な4軸の各々に不平衡重錘を取り付け、一対の電動機でそれぞれ左の2軸、右の2軸をタイミングベルトを介して同一方向に同速度で回転駆動し、かつ前記左の2軸及び右の2軸間をそれぞれ加振力調節ギヤ機構で結合し、これら加振力調節ギヤ機構を共通の調節手段により前記左右の各々で2軸の一方を他方に対し同一角度、同じ方向に回動させるようにしたことを特徴とする振動装置によって解決される。
【発明の効果】
【0007】
本発明の振動装置によれば、実験で一々被加振体の振動を検査する必要なく直ちに全体が円振動を行なう位相差角度を決定することができるのみならず、容易に所望の加振力を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の原理について、図1〜図4を参照して説明する。取付台Pには被加振物Mが取りつけられられており、取付台Pの底面には図4に示すように一定幅の断面冂形状の溝Qが形成されている。この溝Qにモーター取付板Rが図1において左右に摺動可能に設けられており、これに一対のモーターM1 、M2 が所定の間隔Lをおいて固定されている。モータ取付板Rは図示せずとも固定手段により取付台Pに、その位置を決定したのち、そこで固定されるものとする。モーターM1 、M2 は同等のモーター例えば誘導電動機であるがこの軸O1 、O2 の両端には公知のように、ほぼ半円形状のアンバランスウェイトW1 、W2 が固定されている。物体M、取付板P、モーター取付板R、モーターM1 、M2 、全体の重心をGとすれば、この重心Gと軸心O1 とを結ぶ線分と重心Gと軸心O2とを結ぶ線分は相等しい。すなわち、この2本の線分は、二等辺三角形の斜辺となり、軸心軸O1 、O2 を結ぶ線分Lまでの距離Hは二等辺三角形の高さになるが、このような幾何学的配置においてアンバランスウェイト板W1、W2 は図示するような角度位相差θとなるように軸軸O1 、O2 に取付けられている。このθは以下のような数式で決定される。アンバランス板W1、W2 の遠心力をそれぞれ図示するようにF1、F2 とする。ここでF1 =F2 =Fとする。水平成分の合成力FH =2Fcosθ/2、垂直成分の合成力FV =2Fsinθ/2。重心の周りの回転モーメントは、水平成分によるものMH =−2Fcosθ/2(重心の周りの時計方向を正とする)、垂直成分によるものMV =2Fsinθ/2である。よって、重心の運動が円振動になるための条件はMH +MV =2FLsinθ/2−2FHcosθ/2=0
tanθ/2=H/L
従ってL→大、H→小ならθ→0、合成加振力→2Fに近付く。L→小、H→大ならθ=180°、合成加振力→0に近付く。
【0009】
すなわち、左側モーターM1 の軸O1 に取り付けられているアンバランスウェイトW1 のこの図示した時点における加振力F1 の方向が重心Gの方向を向いている時、右側のモーターM2 の軸O2 に固定されているアンバランスウェイトW2 がこの時点で図示した位置にあるとすれば加振力をF2 とすればこれらの間に角度θをなすものである。よって、この加振力F1 の水平成分はF1 cosθ/2であり、他方右側のモーターM2 の加振力水平成分はF2 cosθ/2。また、垂直成分がF1 Vsinθ/2およびF2 Vsinθ/2である。ここでF1 =F2 であり、それぞれの力の向きは逆である。
【0010】
すなわち本発明によれば図1Aに示すような位置関係で、同アンバランスウェイトW1、W2 の角度位相差が図示するように定められる時に重心Gの周りの回転モーメントが合計でゼロとなることを証明した。従って、幾何学的関係は単純であるがこれで間違いなく装置全体の周りの重心Gが円運動を行うことを明らかにした。
【0011】
図1Aにおいては,台Pの中心上に重心Gが来るように物体Mを取り付けるようにしたが、取付の仕方によっては図1Bに示すように右方にずれる場合がある。この場合にはモ−タ取付板Rを図示するように右方へと移動させ、重心Gが軸心間の距離Lの半分の点の直上にくる点で固定させることにより上記と同じ作用、効果が得られる。
【0012】
更に一般的には図2に示すように被加振物mの形状が不定形である場合、その重心G’は図3A、Bで示すようにして求めることにより決定することができるので、上述のような定形の物体Mに限られることない。即ち、図3Aで示すように点P1に例えばフックなどを取り付け、クレ−ンで上昇させることにより重心G’を通るH1 なる垂線が得られる。更に図3Bに示すように点P2 で同様にクレ−ンで吊り上げられることにより垂線H2 が得られる。これらの交点から重心G’が求められる。以下、上記物体Mの場合と同様である。
【0013】
次に本発明の実施の形態につき詳細に説明する。
【0014】
図5ないし図10は本発明の第1の実施の形態による振動装置1の全体を示すものであるが、被処理物の載せ台2は図6に示すように基台3上に多数のコイルバネ4、及び空気バネ5により支持されている。図5に示すように載せ台2の両側には対として複数のロ−ラ6が配設されており、図5において下方にも多数のロ−ラ6が図示せずとも配設されているものとする。また、端(上方)の2つのロ−ラ6間には円筒孔7が設けられている。載せ台2の下方には一対の群の不平衡重錘群9A、9Bが配設されておりこれらはそれぞれ主電動機、10a、10bにより後述するような伝達機構を介して駆動される。
【0015】
主電動機10a、10bの回転軸の端部にはプ−リが取り付けられており、これらには歯付べルト11もしくはタイミングベルトが巻回されており、その中央部において図7に示すようにテンションロ−ラ20a、20bにより所望のテンションがかけられるようにしている。これにより主電動機10a、10bは同一方向に同期して回転させられる。これらの回転軸41a、41bは加振力調整ギア機構12A、12B(その詳細は後述する)に導入され、これから出力軸21a、22a、21b、22bが導出されており、これらは更に載せ台2の下方の平行重錘群9A、9Bのそれぞれ4本の軸25a、26a、27a、28a、25b、26b、27b、28bに連結されるが、駆動ユニットボックスWa、Wb内のタイミングベルトにより軸26aと28a、25aと27a、及び25bと27b、26bと28bとは結合されている。
【0016】
被加振物Mとしては本実施の形態によれば鋳砂が充填される鋳枠が適用され、これは図5において下方から載台2の上方にローラー6により搬送される。空気バネ5は図8、図9に図示されるように間に取付部材5cの底板部5caを挟んで上下2段の空気ばね要素5a、5bから成るが下段の空気ばね要素5bの空気が増圧され、上段の空気ばね要素5aが減圧されると載台2を上昇させる(図9)。所定高さにあるローラー6のレベルよりさらに高く載台が上昇されると今や載台2のみで支持されることになり、載台2の面と物体Mの底面との間に密閉空間が形成され、これが真空ポンプにより減圧されることにより、また円筒状の孔7も減圧されて物体Mは強固に載台2及び孔7により固着される。ほぼ方形の溝にシールリングgを嵌着させているので、物体Mはより強固に所定の位置で固着される。
【0017】
図10は本発明の第1の実施の形態による駆動機構の詳細を示すものであるが、電動機10a、10bの出力軸41a、41bは加振力調整ギア機構12A、12Bを通り、加振力駆動ユニットWa、Wbに接続される。二つの加振力調整ギヤ機構12A,12Bは同一の構成を有するものであるがこれらは共通の加振力調整手段により同一角度調節を行なう。すなわち、調節電動機70の出力軸はかさ歯車機構81に接続され、これは一対の相噛合するかさ歯車により構成され、一方のかさ歯車の出力軸が他方のかさ歯車機構82内に挿入されこの軸端に固定されたかさ歯車が他方の歯車と噛合している。この出力軸75が加振力調整ギヤ機構12Aのケ−シング62に取りつけられたベアリングbの内輪側に挿入されており、その軸端に小ギヤ76を取り付けアイドルギヤ77に噛合している。かさ歯車機構81の出力軸75も同様に他方の加振力調整ギヤ機構12Bに接続される。一方のギヤ機構12Aに対応する部分については同一の符号が付されている。
【0018】
次に加振力調整ギヤ機構12Aについて説明する。尚加振力調整ギヤ機構12Bは同一の構成であるので説明を省略する。ケ−シング62内に電動機10aの出力軸41aが両側壁部で支承されていてこれに主ギヤ63が固定され、これと噛合するようにアイドルギヤ64が軸80に支持されている。アイドルギヤ64はギヤボックスGの側壁で支承されており、更にギヤボックスGの側壁に支承された軸78に固定されたギヤ65と噛合している。軸78には更にギヤ67が固定されており、これはケ−シングに支承された中間ギヤ68と噛合し、これが更に上述の軸80に固定された駆動ギヤ69と噛合している。
【0019】
次に一ユニットのアンバランスウェイト機構Wa,Wbについて説明する。尚、Wbは同一の構成であるので説明を省略する。すなわち、ほぼ直方形状のケ−シング91内には電動機10aの出力軸41aが両側壁部で支承されており,これにほぼ半円形状のアンバランスウェイト98aを取り付けている。出力軸41aはケ−シング91内でプ−リ92が取り付けれており、これと最左方の軸100に固定されたプ−リ93との間にベルト96が巻回されている。軸100にはアンバランスエイト98bが取り付けられている。
【0020】
また、加振力調節ギヤ機構12Aの出力軸80にはプ−リ94が固定されておりこれと左から2番目の軸に固定されたプ−リ95との間にベルト97が巻回されている。
【0021】
本発明の実施の形態による駆動機構は以上の様に構成されるが、次にこの作用について説明する。
【0022】
尚、説明を分かりやすくするために最初は左右一対のアンバランスウェイトボックス機構Wa、Wb内のアンバランスウェイト(なお、ここでは説明をわかりやすくするために図示の通り符示する)の角度位相は図11Aで示す位置にあるとする。この状態で電動機10a、10bを駆動すると出力軸41a、41bは加振力調節ギヤ機構12A、12Bをそのまま挿通しているのであるがケ−シング62内でギヤ63を固定させているので、これとギヤ64との噛合によりギヤ65を回転させ、これが軸78に固定されていることにより、同速度でギヤ67を回転させ中間ギヤ68、駆動ギヤ69を介して軸80を電動機10aの軸と同一方向に同速度で回転させる。他方の電動機10bの出力軸41bも同様な構成の加振力調節ギヤ機構12Bによりすべての軸は同一方向に同速度で回転する。また、電動機10a、10bの連結手段は歯付ベルト11であり電動機の駆動軸に固定されたプーリのV溝に係合させられる。これにより電動機10a、10bは同一方向に同期して回転させられる。また、本実施の形態によれば全体の重心Gから電動機10a、10bの軸心とを結ぶ線分までの距離及びこの線分の大きさから位相差角の決定は上述したように演算により行われるがこの演算結果を電動機10a、10bを停止させて手動でアンバランスウェイト群の間で角度調節される。然しながら本発明の実施の形態によれば1回の角度調節のみで直ちに運転にはいることが出来るが従来はこのような演算を行わずに何回か歯付きベルトVを取り外すことにより角度調節を繰り返していた。
【0023】
然るに本発明によれば、たった1回の演算により正確なアンバランスウェイトの所定の位相差角を求めることができる。この所定の位相差角に調節するために本実施の形態によれば図6に示すように2つの電動機10a、10bの軸端に固定された歯付きプーリに巻装されているタイミングベルト11を2つのテンションローラ20a、20bを図示した位置から下方に移動させることにより、このタイミングベルト11を緩める。すなわち、2つの電動機10a、10b間をテンション上、フリーにした関係とする。ここで、所定の位相差角を仮に60°と求められるとこれに調節するために1個の電動機10aについてはその歯付きプーリの歯数に応じた角度分(30°)の歯数だけ手動で時計方向に回動させる。同様に電動機10bの回転軸も反時計方向に30°分回動させる。これにより図11Bに示すように2群のアンバランスウェイトW11、W12、W13、W14とW21、W22、W23、W24間の位相差角は60°に設定される。再び、テンションプーリ20a、20bを図7に示す位置に上昇させてベルト11にテンションをかける。主電動機10a、10bを駆動する。よって、図11Bに示す位相差角を保持してアンバランスウェイトW11〜W24は同一方向に同期して回転する。載せ台2には上述の本発明の原理について説明したように全体が円振動を行い鋳枠に対し所望の作用を行わしめる。
【0024】
このような位相差を維持して加振力を変更する場合について説明する。加振力調節ギヤ機構12A、12Bに共通の調節手段として設けられている電動機70を所定角度回転させる。これによりかさ歯車機構81、82を介して軸75を所定角度回転させ,これに固定されたギヤ76と噛合する調節ギヤ77を回動させる。かさ歯車機構81の出力軸75’は他方の加振力調節機構12Bに接触されるが同作用を行なう。すなわち、これはギヤボックスGに固定されているので軸80の周りに所定角度回動させる(図12参照)。加振力調節ギヤ機構12A、12Bにおいて、モーター70の所定角度だけ同じ方向に回動させられる。図11Cはこれを示すものであって、左側のユニットWa内のアンバランスウェイトW11、 W12、W13、W14は図示の位置を取るが他方のユニットWb内のアンバランスウェイトW21、W22、W23、W24は図示の位置を取る。すなわち、図11Bと比較するとユニットWaにおいてアンバランスウェイトW11、W13はその角度位置を変更されないが、もう2つのアンバランスウェイトW12、W14は図11Bの角度位置から30°反時計方向に回動せられる。更に、他方のユニットWbにおいてはアンバランスウェイトW22、W24は図11Bの角度位置を維持するが、もう2つのアンバランスウェイトW21、W23は図11Bの示す位置から反時計方向に30°回転する。これにより加振力は図11Bの場合よりこの角度分小さくなる。一方のユニットWa内のアンバランスウェイトW11〜W14の加振力の合成力と他方のユニットWb内のアンバランスウェイトW21〜W24の加振力の合成力は図11Bと同様に所定の位相差60°を維持しながら加振力を小さくすることができる。
【0025】
図13〜図17は本発明の第二の実施の形態による振動装置を示し全体は40で示されるが第一の実施の形態に対応する部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0026】
すなわち、本実施の形態によれば主電動機10a、10bの連結手段が異なり一対のギヤ機構42a、42b及びこれらに結合される差動ギヤ機構44によりその同期作用が行われる。従って主電動機10aの回転軸41aはギヤ機構42a、カップリング43aを介して加振力調整ギヤ機構12Aに接続される。他方の主電動機10bについても同様にして加振力調整機構12Bに連結される。
【0027】
本発明の第二の実施の形態は以上のように構成されるが次にこの細部について説明する。
【0028】
図15を参照すると、電動機10a、10bの出力軸41a、41bは加振力調整ギヤ機構12A、12Bを通り、加振力駆動ユニット44a、44bに接続される。また、かさ歯車機構42a、42bは位相差調整ギヤ機構44に接続される。かさ歯車機構42a、42bは同一の構造であるので、一方42aについてのみ説明する。ケーシング45内に電動機10aの出力軸47aはケーシング45に装着されたベアリング46、47により支承されている。ケーシング45内でかさ歯車48、49が図示するように噛合しており、かさ歯車49の出力軸50は位相差調節ギヤ機構44内に挿入されている。
【0029】
位相差調節ギヤ機構44は図17で明示されるようにケーシング51の側壁部により支承された差動歯車52を取りつけており、これにかさ歯車49の出力軸50を挿通させており、ケーシング51の内部で第1ギヤ53を固定させている。更にギヤ53は差動ギヤボックス61の両側壁部で支承された軸55に取り付けられた第2ギヤ54と噛合しており、またこの軸55のギヤボックス61から突出する軸端には第3ギヤ56を固定させており、これは他方のかさ歯車機構42bの出力軸58の端部に固定された第4ギヤ57と噛合している。ケーシング51外には位相差調節モータ59が設けられており、この回転軸にギヤ60が固定されておりこれが上述のギヤ52と噛合している。
【0030】
今、電動機10aと10bとの間の速度差が生じたとすれば、これはギヤ53、54の噛合により、またギヤ56と57の噛合により出力軸50、58を同速度で回転させるトルクを与えるすなわち同期作用をさせる。よってアンバランスウェイトW11〜W24は8個とも同一速度で同一方向に図11Aで示す位相差(図示では0)を保って回転させる。
【0031】
次に所定の位相差に調節する場合について説明する。電動機59を所定角度回転させる。これによりギヤ60が噛合する差動ギヤ52を回転させる。これによりギヤ52を固定しているボックス61が軸50の周りに所定角度、回動する。すなわち軸50に固定されたギヤ53か遊星歯車として働き、これと噛合する太陽歯車としてのギヤ54をこの所定角度、回動させるこれにより、ギヤ54を固定させている、軸55に固定されたギヤ56と噛合するギヤ57を固定させているかさ歯車機構42bの出力軸58を所定角度、回転させる。よって、電動機10aの出力軸に固定されたアンバランスウェイトに対して電動機10bに結合されるアンバランスウェイトをこの角度位相分変えることができる。
【0032】
このような位相差を維持して加振力を変更させる場合のついては、上述の第2の実施形態と同様である。
【0033】
図18は本発明の第3の実施の形態を示し上述の実施の形態に対応する部分については同一の符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0034】
すなわち本発明の実施の形態によれば、アンバランスウェイト駆動ユニットWa’、Wb’の構成が異なり上述の実施の形態におけるタイミングベルト96、97を省略し出力軸を4軸としこれにアンバランスウェイトW11、W12及びW21、W22が固定されている。このような実施の形態においても上述の実施と同様な作用効果を奏することは明らかである。
【0035】
すなわち、位相差角調節機構44によりアンバランスウェイトW11〜W22は図19に示すように変更することができる。
【0036】
図19Aにおいては基準を明確にするために4つのアンバランスウェイトW11〜W22の加振力がすべて同時に下向きとなる場合を考えている。一方のアンバランスウェイトW11、W12に対する他方のアンバランスウェイトW21、W22の位相差を変える場合には位相差調節ギヤ機構44により上述の実施の形態と同様に例えば30°変更する場合においては調節用モータ59を30°回転させこれにより、図19Bで示すように右側の2つのアンバランスウェイトW21、W22は左側のアンバランスウェイトW11、W12に対して30°反時計方向に回転させられる。これにより発明の原理を実行することができる。更に加振力調節ギヤ機構12A、12Bにより両ユニットWa’、Wb’内の加振力を図19Bに示す状態より更に同じだけ小さくするためにはモータ70により例えば30°回転させるべく設定する。これにより図19Bより更に一方のアンバランスウェイトW12、W21が同ユニット内における他方のアンバランスウェイトW11、W22より30°同じ方向に回転させられる。よって、同一のユニットWa、Wb内においては同一の小なる加振力とされて図19Bの位相差を維持している。
【0037】
図18の形態では第1、第2の実施の形態よりはるかにシンプルな構成とされているが全体としての加振力は小さく更にこれより大きくするためにこれを単に並列するだけでは設置面積を大とする。これは従来技術で述べた装置についても言えることで第1、第2の実施の形態では更に大きな加振力を与えながら全体を従来より大幅にコンパクトな構成とすることができる。
【0038】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0039】
例えば以上の実施の形態では被加振物として鋳枠を適用しこれに砂を込める場合を説明したが、これに限ることなく他の被加振体でも良い。例えば、直方形のケースに納められた砂や砂利状物質を更にコンパクトに充填させたり複数のコンパートメントに区画されている場合に砂利状物質を等分に分配させたりするのにも適用可能である。
【0040】
また以上の実施の形態では1個の被加振物について説明したが、もちろん複数の加振物を載せ台2に固定させて全体の重心を求め、これから発明の原理で述べたように角度θを求めるようにしてもよい。
【0041】
また以上の実施の形態では2軸、4軸、8軸について説明したが更に16軸と倍加させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の原理を示す模式図である。Aは被加振物が載せ台の中央に載せられた場合、Bは右方へずれて載せられた場合を示す。
【図2】更にその変形例を示す模式図である。
【図3】図2における不定形状の被加振体の重心を測る方法を示す図で、Aは点P1 で懸吊した場合、Bは点P2 で懸吊した場合を示す。
【図4】図1に示す装置の側面図
【図5】本発明の第1の実施の形態による振動装置の平面図である。
【図6】同側面図である。
【図7】同正面図である。
【図8】同装置における空気ばねの詳細を示す側面図である。
【図9】同作用を示す側面図である。
【図10】第1の実施の形態による駆動機構の詳細を示す断面図である。
【図11】同装置における2群のアンバランスウェイトの位相差角度調整を示すアンバランスウェイトの正面図である。
【図12】図10における要部の拡大断面図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態による振動装置の平面図である。
【図14】同側面図である。
【図15】同正面図である。
【図16】同装置の駆動機構の詳細を示す断面図である。
【図17】同要部の部分破断斜視図である。
【図18】本発明の第3の実施の形態による概略平面図である。
【図19】同装置におけるアンバランスウェイトの作用を示す正面図である。Aは同位相、Bは60°の位相差、Cは同ユニット内のアンバランスウェイト間の位相差が60°の場合を示す。
【符号の説明】
【0043】
1・・・振動装置、2・・・載せ台、9A、9B・・・不平衡重錘群、10a、10b・・・主電動機、11・・・歯付ベルト、12A、12B・・・加振力調整ギア機構、44・・・位相差調整ギア機構、F1、F2・・・遠心力、G’、G’’・・・重心、H・・・距離、L・・・線分、m・・・被加振物、M・・・被加振物、M1、M2・・・モータ、W1、W2・・・アンバランスウエイト、W11、W12、W13、W14・・・アンバランスウエイト、W21、W22、W23、W24・・・アンバランスウエイト
【技術分野】
【0001】
本発明は振動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
平行な2軸の各々に不平衡重錘を相互に所定の角度位相差を有するように取り付け、前記2軸を同一方向に同期して回転させる連結手段を備え、前記不平衡重錘の回転により発生する円形加振力により被加振体を振動させるようにした振動装置には種々の形式のものがあるが、被加振体は例えば取付台に固持された鋳枠であって、これを振動させるのであるが全体を円振動させることが望ましい。これを達成する振動装置として例えば特開平9−225586号公報では「レイアウトや作業の邪魔にならないで、鋳枠の重心の高さの位置の変化に対応できる円運動型振動テ−ブルを得ることを課題として、鋳枠をテ−ブル盤上に固定することができるばねに支持された鋳物砂充填用振動テ−ブルと、前記テ−ブル盤の下部に設けられ平行2軸上の夫々の回転不釣り合い重りが回転する不釣り合い重り式振動装置とを有する鋳物砂充填用振動装置において、振動装置に、平行2軸上の不釣り合い重りが所定の初期位相差を維持しつつ等速度で同方向に回転するための同期回転手段を設けた。初期位相差は30°〜150°。同期手段は平行2軸間の歯付きベルト、チェ−ン、歯車装置、又は2モ−タを電気的に同期制御するもの。振動装置は2基の回転不釣り合い式振動モ−タでテ−ブル盤下部に固定、又は平行2軸をテ−ブル盤下部に軸受支持してモ−タを振動系外の固定部に固定した」構成を開示している。然るにこの装置では、いちいち歯付きベルトを外して、回転不釣合重りの位相差角を変えて、実験により全体を円振動させる、適切な位相差角を決定するようにしている。
【0003】
【特許文献1】特開平09−225586号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
然るに上記装置では「ベルトの掛け代えによって」いちいち位相差角を変更しなければならず、適切な位相差角を決定するまでに相当な作業時間を必要とするのみならず、この位相差角を維持して加振力を変えることができない。本発明はこのような作業時間を大巾に短縮することができるのみならず、この適切な位相差角を維持して容易に加振力を変えることができる振動装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題は、左右で対となる平行な4軸の各々に不平衡重錘を取り付け、一対の電動機でそれぞれ左の2軸、右の2軸を差動ギヤ機構を介して同一方向に同速度で回転駆動し、かつ該差動ギヤ機構に角度位相差調節手段を設けて、該角度位相差調節手段により前記左の2軸に取り付けた不平衡重錘と前記右の2軸に取り付けを不平衡重錘との角度位相差を調節するようにし、更に前記左の2軸及び右の2軸間をそれぞれ加振力調節ギヤ機構で結合し、これら加振力調節ギヤ機構を共通の調節手段により前記左右の各々で2軸の一方を他方に対し同一角度、同じ方向に回動させるようにしたことを特徴とする振動装置によって解決される。
【0006】
また、以上の課題は、左右で対となる平行な4軸の各々に不平衡重錘を取り付け、一対の電動機でそれぞれ左の2軸、右の2軸をタイミングベルトを介して同一方向に同速度で回転駆動し、かつ前記左の2軸及び右の2軸間をそれぞれ加振力調節ギヤ機構で結合し、これら加振力調節ギヤ機構を共通の調節手段により前記左右の各々で2軸の一方を他方に対し同一角度、同じ方向に回動させるようにしたことを特徴とする振動装置によって解決される。
【発明の効果】
【0007】
本発明の振動装置によれば、実験で一々被加振体の振動を検査する必要なく直ちに全体が円振動を行なう位相差角度を決定することができるのみならず、容易に所望の加振力を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の原理について、図1〜図4を参照して説明する。取付台Pには被加振物Mが取りつけられられており、取付台Pの底面には図4に示すように一定幅の断面冂形状の溝Qが形成されている。この溝Qにモーター取付板Rが図1において左右に摺動可能に設けられており、これに一対のモーターM1 、M2 が所定の間隔Lをおいて固定されている。モータ取付板Rは図示せずとも固定手段により取付台Pに、その位置を決定したのち、そこで固定されるものとする。モーターM1 、M2 は同等のモーター例えば誘導電動機であるがこの軸O1 、O2 の両端には公知のように、ほぼ半円形状のアンバランスウェイトW1 、W2 が固定されている。物体M、取付板P、モーター取付板R、モーターM1 、M2 、全体の重心をGとすれば、この重心Gと軸心O1 とを結ぶ線分と重心Gと軸心O2とを結ぶ線分は相等しい。すなわち、この2本の線分は、二等辺三角形の斜辺となり、軸心軸O1 、O2 を結ぶ線分Lまでの距離Hは二等辺三角形の高さになるが、このような幾何学的配置においてアンバランスウェイト板W1、W2 は図示するような角度位相差θとなるように軸軸O1 、O2 に取付けられている。このθは以下のような数式で決定される。アンバランス板W1、W2 の遠心力をそれぞれ図示するようにF1、F2 とする。ここでF1 =F2 =Fとする。水平成分の合成力FH =2Fcosθ/2、垂直成分の合成力FV =2Fsinθ/2。重心の周りの回転モーメントは、水平成分によるものMH =−2Fcosθ/2(重心の周りの時計方向を正とする)、垂直成分によるものMV =2Fsinθ/2である。よって、重心の運動が円振動になるための条件はMH +MV =2FLsinθ/2−2FHcosθ/2=0
tanθ/2=H/L
従ってL→大、H→小ならθ→0、合成加振力→2Fに近付く。L→小、H→大ならθ=180°、合成加振力→0に近付く。
【0009】
すなわち、左側モーターM1 の軸O1 に取り付けられているアンバランスウェイトW1 のこの図示した時点における加振力F1 の方向が重心Gの方向を向いている時、右側のモーターM2 の軸O2 に固定されているアンバランスウェイトW2 がこの時点で図示した位置にあるとすれば加振力をF2 とすればこれらの間に角度θをなすものである。よって、この加振力F1 の水平成分はF1 cosθ/2であり、他方右側のモーターM2 の加振力水平成分はF2 cosθ/2。また、垂直成分がF1 Vsinθ/2およびF2 Vsinθ/2である。ここでF1 =F2 であり、それぞれの力の向きは逆である。
【0010】
すなわち本発明によれば図1Aに示すような位置関係で、同アンバランスウェイトW1、W2 の角度位相差が図示するように定められる時に重心Gの周りの回転モーメントが合計でゼロとなることを証明した。従って、幾何学的関係は単純であるがこれで間違いなく装置全体の周りの重心Gが円運動を行うことを明らかにした。
【0011】
図1Aにおいては,台Pの中心上に重心Gが来るように物体Mを取り付けるようにしたが、取付の仕方によっては図1Bに示すように右方にずれる場合がある。この場合にはモ−タ取付板Rを図示するように右方へと移動させ、重心Gが軸心間の距離Lの半分の点の直上にくる点で固定させることにより上記と同じ作用、効果が得られる。
【0012】
更に一般的には図2に示すように被加振物mの形状が不定形である場合、その重心G’は図3A、Bで示すようにして求めることにより決定することができるので、上述のような定形の物体Mに限られることない。即ち、図3Aで示すように点P1に例えばフックなどを取り付け、クレ−ンで上昇させることにより重心G’を通るH1 なる垂線が得られる。更に図3Bに示すように点P2 で同様にクレ−ンで吊り上げられることにより垂線H2 が得られる。これらの交点から重心G’が求められる。以下、上記物体Mの場合と同様である。
【0013】
次に本発明の実施の形態につき詳細に説明する。
【0014】
図5ないし図10は本発明の第1の実施の形態による振動装置1の全体を示すものであるが、被処理物の載せ台2は図6に示すように基台3上に多数のコイルバネ4、及び空気バネ5により支持されている。図5に示すように載せ台2の両側には対として複数のロ−ラ6が配設されており、図5において下方にも多数のロ−ラ6が図示せずとも配設されているものとする。また、端(上方)の2つのロ−ラ6間には円筒孔7が設けられている。載せ台2の下方には一対の群の不平衡重錘群9A、9Bが配設されておりこれらはそれぞれ主電動機、10a、10bにより後述するような伝達機構を介して駆動される。
【0015】
主電動機10a、10bの回転軸の端部にはプ−リが取り付けられており、これらには歯付べルト11もしくはタイミングベルトが巻回されており、その中央部において図7に示すようにテンションロ−ラ20a、20bにより所望のテンションがかけられるようにしている。これにより主電動機10a、10bは同一方向に同期して回転させられる。これらの回転軸41a、41bは加振力調整ギア機構12A、12B(その詳細は後述する)に導入され、これから出力軸21a、22a、21b、22bが導出されており、これらは更に載せ台2の下方の平行重錘群9A、9Bのそれぞれ4本の軸25a、26a、27a、28a、25b、26b、27b、28bに連結されるが、駆動ユニットボックスWa、Wb内のタイミングベルトにより軸26aと28a、25aと27a、及び25bと27b、26bと28bとは結合されている。
【0016】
被加振物Mとしては本実施の形態によれば鋳砂が充填される鋳枠が適用され、これは図5において下方から載台2の上方にローラー6により搬送される。空気バネ5は図8、図9に図示されるように間に取付部材5cの底板部5caを挟んで上下2段の空気ばね要素5a、5bから成るが下段の空気ばね要素5bの空気が増圧され、上段の空気ばね要素5aが減圧されると載台2を上昇させる(図9)。所定高さにあるローラー6のレベルよりさらに高く載台が上昇されると今や載台2のみで支持されることになり、載台2の面と物体Mの底面との間に密閉空間が形成され、これが真空ポンプにより減圧されることにより、また円筒状の孔7も減圧されて物体Mは強固に載台2及び孔7により固着される。ほぼ方形の溝にシールリングgを嵌着させているので、物体Mはより強固に所定の位置で固着される。
【0017】
図10は本発明の第1の実施の形態による駆動機構の詳細を示すものであるが、電動機10a、10bの出力軸41a、41bは加振力調整ギア機構12A、12Bを通り、加振力駆動ユニットWa、Wbに接続される。二つの加振力調整ギヤ機構12A,12Bは同一の構成を有するものであるがこれらは共通の加振力調整手段により同一角度調節を行なう。すなわち、調節電動機70の出力軸はかさ歯車機構81に接続され、これは一対の相噛合するかさ歯車により構成され、一方のかさ歯車の出力軸が他方のかさ歯車機構82内に挿入されこの軸端に固定されたかさ歯車が他方の歯車と噛合している。この出力軸75が加振力調整ギヤ機構12Aのケ−シング62に取りつけられたベアリングbの内輪側に挿入されており、その軸端に小ギヤ76を取り付けアイドルギヤ77に噛合している。かさ歯車機構81の出力軸75も同様に他方の加振力調整ギヤ機構12Bに接続される。一方のギヤ機構12Aに対応する部分については同一の符号が付されている。
【0018】
次に加振力調整ギヤ機構12Aについて説明する。尚加振力調整ギヤ機構12Bは同一の構成であるので説明を省略する。ケ−シング62内に電動機10aの出力軸41aが両側壁部で支承されていてこれに主ギヤ63が固定され、これと噛合するようにアイドルギヤ64が軸80に支持されている。アイドルギヤ64はギヤボックスGの側壁で支承されており、更にギヤボックスGの側壁に支承された軸78に固定されたギヤ65と噛合している。軸78には更にギヤ67が固定されており、これはケ−シングに支承された中間ギヤ68と噛合し、これが更に上述の軸80に固定された駆動ギヤ69と噛合している。
【0019】
次に一ユニットのアンバランスウェイト機構Wa,Wbについて説明する。尚、Wbは同一の構成であるので説明を省略する。すなわち、ほぼ直方形状のケ−シング91内には電動機10aの出力軸41aが両側壁部で支承されており,これにほぼ半円形状のアンバランスウェイト98aを取り付けている。出力軸41aはケ−シング91内でプ−リ92が取り付けれており、これと最左方の軸100に固定されたプ−リ93との間にベルト96が巻回されている。軸100にはアンバランスエイト98bが取り付けられている。
【0020】
また、加振力調節ギヤ機構12Aの出力軸80にはプ−リ94が固定されておりこれと左から2番目の軸に固定されたプ−リ95との間にベルト97が巻回されている。
【0021】
本発明の実施の形態による駆動機構は以上の様に構成されるが、次にこの作用について説明する。
【0022】
尚、説明を分かりやすくするために最初は左右一対のアンバランスウェイトボックス機構Wa、Wb内のアンバランスウェイト(なお、ここでは説明をわかりやすくするために図示の通り符示する)の角度位相は図11Aで示す位置にあるとする。この状態で電動機10a、10bを駆動すると出力軸41a、41bは加振力調節ギヤ機構12A、12Bをそのまま挿通しているのであるがケ−シング62内でギヤ63を固定させているので、これとギヤ64との噛合によりギヤ65を回転させ、これが軸78に固定されていることにより、同速度でギヤ67を回転させ中間ギヤ68、駆動ギヤ69を介して軸80を電動機10aの軸と同一方向に同速度で回転させる。他方の電動機10bの出力軸41bも同様な構成の加振力調節ギヤ機構12Bによりすべての軸は同一方向に同速度で回転する。また、電動機10a、10bの連結手段は歯付ベルト11であり電動機の駆動軸に固定されたプーリのV溝に係合させられる。これにより電動機10a、10bは同一方向に同期して回転させられる。また、本実施の形態によれば全体の重心Gから電動機10a、10bの軸心とを結ぶ線分までの距離及びこの線分の大きさから位相差角の決定は上述したように演算により行われるがこの演算結果を電動機10a、10bを停止させて手動でアンバランスウェイト群の間で角度調節される。然しながら本発明の実施の形態によれば1回の角度調節のみで直ちに運転にはいることが出来るが従来はこのような演算を行わずに何回か歯付きベルトVを取り外すことにより角度調節を繰り返していた。
【0023】
然るに本発明によれば、たった1回の演算により正確なアンバランスウェイトの所定の位相差角を求めることができる。この所定の位相差角に調節するために本実施の形態によれば図6に示すように2つの電動機10a、10bの軸端に固定された歯付きプーリに巻装されているタイミングベルト11を2つのテンションローラ20a、20bを図示した位置から下方に移動させることにより、このタイミングベルト11を緩める。すなわち、2つの電動機10a、10b間をテンション上、フリーにした関係とする。ここで、所定の位相差角を仮に60°と求められるとこれに調節するために1個の電動機10aについてはその歯付きプーリの歯数に応じた角度分(30°)の歯数だけ手動で時計方向に回動させる。同様に電動機10bの回転軸も反時計方向に30°分回動させる。これにより図11Bに示すように2群のアンバランスウェイトW11、W12、W13、W14とW21、W22、W23、W24間の位相差角は60°に設定される。再び、テンションプーリ20a、20bを図7に示す位置に上昇させてベルト11にテンションをかける。主電動機10a、10bを駆動する。よって、図11Bに示す位相差角を保持してアンバランスウェイトW11〜W24は同一方向に同期して回転する。載せ台2には上述の本発明の原理について説明したように全体が円振動を行い鋳枠に対し所望の作用を行わしめる。
【0024】
このような位相差を維持して加振力を変更する場合について説明する。加振力調節ギヤ機構12A、12Bに共通の調節手段として設けられている電動機70を所定角度回転させる。これによりかさ歯車機構81、82を介して軸75を所定角度回転させ,これに固定されたギヤ76と噛合する調節ギヤ77を回動させる。かさ歯車機構81の出力軸75’は他方の加振力調節機構12Bに接触されるが同作用を行なう。すなわち、これはギヤボックスGに固定されているので軸80の周りに所定角度回動させる(図12参照)。加振力調節ギヤ機構12A、12Bにおいて、モーター70の所定角度だけ同じ方向に回動させられる。図11Cはこれを示すものであって、左側のユニットWa内のアンバランスウェイトW11、 W12、W13、W14は図示の位置を取るが他方のユニットWb内のアンバランスウェイトW21、W22、W23、W24は図示の位置を取る。すなわち、図11Bと比較するとユニットWaにおいてアンバランスウェイトW11、W13はその角度位置を変更されないが、もう2つのアンバランスウェイトW12、W14は図11Bの角度位置から30°反時計方向に回動せられる。更に、他方のユニットWbにおいてはアンバランスウェイトW22、W24は図11Bの角度位置を維持するが、もう2つのアンバランスウェイトW21、W23は図11Bの示す位置から反時計方向に30°回転する。これにより加振力は図11Bの場合よりこの角度分小さくなる。一方のユニットWa内のアンバランスウェイトW11〜W14の加振力の合成力と他方のユニットWb内のアンバランスウェイトW21〜W24の加振力の合成力は図11Bと同様に所定の位相差60°を維持しながら加振力を小さくすることができる。
【0025】
図13〜図17は本発明の第二の実施の形態による振動装置を示し全体は40で示されるが第一の実施の形態に対応する部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0026】
すなわち、本実施の形態によれば主電動機10a、10bの連結手段が異なり一対のギヤ機構42a、42b及びこれらに結合される差動ギヤ機構44によりその同期作用が行われる。従って主電動機10aの回転軸41aはギヤ機構42a、カップリング43aを介して加振力調整ギヤ機構12Aに接続される。他方の主電動機10bについても同様にして加振力調整機構12Bに連結される。
【0027】
本発明の第二の実施の形態は以上のように構成されるが次にこの細部について説明する。
【0028】
図15を参照すると、電動機10a、10bの出力軸41a、41bは加振力調整ギヤ機構12A、12Bを通り、加振力駆動ユニット44a、44bに接続される。また、かさ歯車機構42a、42bは位相差調整ギヤ機構44に接続される。かさ歯車機構42a、42bは同一の構造であるので、一方42aについてのみ説明する。ケーシング45内に電動機10aの出力軸47aはケーシング45に装着されたベアリング46、47により支承されている。ケーシング45内でかさ歯車48、49が図示するように噛合しており、かさ歯車49の出力軸50は位相差調節ギヤ機構44内に挿入されている。
【0029】
位相差調節ギヤ機構44は図17で明示されるようにケーシング51の側壁部により支承された差動歯車52を取りつけており、これにかさ歯車49の出力軸50を挿通させており、ケーシング51の内部で第1ギヤ53を固定させている。更にギヤ53は差動ギヤボックス61の両側壁部で支承された軸55に取り付けられた第2ギヤ54と噛合しており、またこの軸55のギヤボックス61から突出する軸端には第3ギヤ56を固定させており、これは他方のかさ歯車機構42bの出力軸58の端部に固定された第4ギヤ57と噛合している。ケーシング51外には位相差調節モータ59が設けられており、この回転軸にギヤ60が固定されておりこれが上述のギヤ52と噛合している。
【0030】
今、電動機10aと10bとの間の速度差が生じたとすれば、これはギヤ53、54の噛合により、またギヤ56と57の噛合により出力軸50、58を同速度で回転させるトルクを与えるすなわち同期作用をさせる。よってアンバランスウェイトW11〜W24は8個とも同一速度で同一方向に図11Aで示す位相差(図示では0)を保って回転させる。
【0031】
次に所定の位相差に調節する場合について説明する。電動機59を所定角度回転させる。これによりギヤ60が噛合する差動ギヤ52を回転させる。これによりギヤ52を固定しているボックス61が軸50の周りに所定角度、回動する。すなわち軸50に固定されたギヤ53か遊星歯車として働き、これと噛合する太陽歯車としてのギヤ54をこの所定角度、回動させるこれにより、ギヤ54を固定させている、軸55に固定されたギヤ56と噛合するギヤ57を固定させているかさ歯車機構42bの出力軸58を所定角度、回転させる。よって、電動機10aの出力軸に固定されたアンバランスウェイトに対して電動機10bに結合されるアンバランスウェイトをこの角度位相分変えることができる。
【0032】
このような位相差を維持して加振力を変更させる場合のついては、上述の第2の実施形態と同様である。
【0033】
図18は本発明の第3の実施の形態を示し上述の実施の形態に対応する部分については同一の符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0034】
すなわち本発明の実施の形態によれば、アンバランスウェイト駆動ユニットWa’、Wb’の構成が異なり上述の実施の形態におけるタイミングベルト96、97を省略し出力軸を4軸としこれにアンバランスウェイトW11、W12及びW21、W22が固定されている。このような実施の形態においても上述の実施と同様な作用効果を奏することは明らかである。
【0035】
すなわち、位相差角調節機構44によりアンバランスウェイトW11〜W22は図19に示すように変更することができる。
【0036】
図19Aにおいては基準を明確にするために4つのアンバランスウェイトW11〜W22の加振力がすべて同時に下向きとなる場合を考えている。一方のアンバランスウェイトW11、W12に対する他方のアンバランスウェイトW21、W22の位相差を変える場合には位相差調節ギヤ機構44により上述の実施の形態と同様に例えば30°変更する場合においては調節用モータ59を30°回転させこれにより、図19Bで示すように右側の2つのアンバランスウェイトW21、W22は左側のアンバランスウェイトW11、W12に対して30°反時計方向に回転させられる。これにより発明の原理を実行することができる。更に加振力調節ギヤ機構12A、12Bにより両ユニットWa’、Wb’内の加振力を図19Bに示す状態より更に同じだけ小さくするためにはモータ70により例えば30°回転させるべく設定する。これにより図19Bより更に一方のアンバランスウェイトW12、W21が同ユニット内における他方のアンバランスウェイトW11、W22より30°同じ方向に回転させられる。よって、同一のユニットWa、Wb内においては同一の小なる加振力とされて図19Bの位相差を維持している。
【0037】
図18の形態では第1、第2の実施の形態よりはるかにシンプルな構成とされているが全体としての加振力は小さく更にこれより大きくするためにこれを単に並列するだけでは設置面積を大とする。これは従来技術で述べた装置についても言えることで第1、第2の実施の形態では更に大きな加振力を与えながら全体を従来より大幅にコンパクトな構成とすることができる。
【0038】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0039】
例えば以上の実施の形態では被加振物として鋳枠を適用しこれに砂を込める場合を説明したが、これに限ることなく他の被加振体でも良い。例えば、直方形のケースに納められた砂や砂利状物質を更にコンパクトに充填させたり複数のコンパートメントに区画されている場合に砂利状物質を等分に分配させたりするのにも適用可能である。
【0040】
また以上の実施の形態では1個の被加振物について説明したが、もちろん複数の加振物を載せ台2に固定させて全体の重心を求め、これから発明の原理で述べたように角度θを求めるようにしてもよい。
【0041】
また以上の実施の形態では2軸、4軸、8軸について説明したが更に16軸と倍加させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の原理を示す模式図である。Aは被加振物が載せ台の中央に載せられた場合、Bは右方へずれて載せられた場合を示す。
【図2】更にその変形例を示す模式図である。
【図3】図2における不定形状の被加振体の重心を測る方法を示す図で、Aは点P1 で懸吊した場合、Bは点P2 で懸吊した場合を示す。
【図4】図1に示す装置の側面図
【図5】本発明の第1の実施の形態による振動装置の平面図である。
【図6】同側面図である。
【図7】同正面図である。
【図8】同装置における空気ばねの詳細を示す側面図である。
【図9】同作用を示す側面図である。
【図10】第1の実施の形態による駆動機構の詳細を示す断面図である。
【図11】同装置における2群のアンバランスウェイトの位相差角度調整を示すアンバランスウェイトの正面図である。
【図12】図10における要部の拡大断面図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態による振動装置の平面図である。
【図14】同側面図である。
【図15】同正面図である。
【図16】同装置の駆動機構の詳細を示す断面図である。
【図17】同要部の部分破断斜視図である。
【図18】本発明の第3の実施の形態による概略平面図である。
【図19】同装置におけるアンバランスウェイトの作用を示す正面図である。Aは同位相、Bは60°の位相差、Cは同ユニット内のアンバランスウェイト間の位相差が60°の場合を示す。
【符号の説明】
【0043】
1・・・振動装置、2・・・載せ台、9A、9B・・・不平衡重錘群、10a、10b・・・主電動機、11・・・歯付ベルト、12A、12B・・・加振力調整ギア機構、44・・・位相差調整ギア機構、F1、F2・・・遠心力、G’、G’’・・・重心、H・・・距離、L・・・線分、m・・・被加振物、M・・・被加振物、M1、M2・・・モータ、W1、W2・・・アンバランスウエイト、W11、W12、W13、W14・・・アンバランスウエイト、W21、W22、W23、W24・・・アンバランスウエイト
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右で対となる平行な4軸の各々に不平衡重錘を取り付け、一対の電動機でそれぞれ左の2軸、右の2軸を差動ギヤ機構を介して同一方向に同速度で回転駆動し、かつ該差動ギヤ機構に角度位相差調節手段を設けて、該角度位相差調節手段により前記左の2軸に取り付けた不平衡重錘と前記右の2軸に取り付けを不平衡重錘との角度位相差を調節するようにし、更に前記左の2軸及び右の2軸間をそれぞれ加振力調節ギヤ機構で結合し、これら加振力調節ギヤ機構を共通の調節手段により前記左右の各々で2軸の一方を他方に対し同一角度、同じ方向に回動させるようにしたことを特徴とする振動装置。
【請求項2】
左右で対となる平行な4軸の各々に不平衡重錘を取り付け、一対の電動機でそれぞれ左の2軸、右の2軸をタイミングベルトを介して同一方向に同速度で回転駆動し、かつ前記左の2軸及び右の2軸間をそれぞれ加振力調節ギヤ機構で結合し、これら加振力調節ギヤ機構を共通の調節手段により前記左右の各々で2軸の一方を他方に対し同一角度、同じ方向に回動させるようにしたことを特徴とする振動装置。
【請求項3】
前記左右の各2軸をタイミングベルトを介して追加の軸に結合し、これら追加の軸の各々に前記不平衡重錘と同一の不平衡重錘を取り付けたことを特徴とする請求項1または2に記載の振動装置。
【請求項4】
被加振物を載せるフレ−ムに前記4軸は回転可能に支承されており、該フレ−ムは地上にばねにより振動可能に支承されかつ前記被加振物は前記フレ−ムに対し位置決めして固定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の振動装置。
【請求項5】
前記ばねは2段で成る空気ばねを含みこれらの段の選択的空気吸排により前記フレ−ムを上下動させるようにしたことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の振動装置。
【請求項1】
左右で対となる平行な4軸の各々に不平衡重錘を取り付け、一対の電動機でそれぞれ左の2軸、右の2軸を差動ギヤ機構を介して同一方向に同速度で回転駆動し、かつ該差動ギヤ機構に角度位相差調節手段を設けて、該角度位相差調節手段により前記左の2軸に取り付けた不平衡重錘と前記右の2軸に取り付けを不平衡重錘との角度位相差を調節するようにし、更に前記左の2軸及び右の2軸間をそれぞれ加振力調節ギヤ機構で結合し、これら加振力調節ギヤ機構を共通の調節手段により前記左右の各々で2軸の一方を他方に対し同一角度、同じ方向に回動させるようにしたことを特徴とする振動装置。
【請求項2】
左右で対となる平行な4軸の各々に不平衡重錘を取り付け、一対の電動機でそれぞれ左の2軸、右の2軸をタイミングベルトを介して同一方向に同速度で回転駆動し、かつ前記左の2軸及び右の2軸間をそれぞれ加振力調節ギヤ機構で結合し、これら加振力調節ギヤ機構を共通の調節手段により前記左右の各々で2軸の一方を他方に対し同一角度、同じ方向に回動させるようにしたことを特徴とする振動装置。
【請求項3】
前記左右の各2軸をタイミングベルトを介して追加の軸に結合し、これら追加の軸の各々に前記不平衡重錘と同一の不平衡重錘を取り付けたことを特徴とする請求項1または2に記載の振動装置。
【請求項4】
被加振物を載せるフレ−ムに前記4軸は回転可能に支承されており、該フレ−ムは地上にばねにより振動可能に支承されかつ前記被加振物は前記フレ−ムに対し位置決めして固定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の振動装置。
【請求項5】
前記ばねは2段で成る空気ばねを含みこれらの段の選択的空気吸排により前記フレ−ムを上下動させるようにしたことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の振動装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2006−150358(P2006−150358A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−370200(P2005−370200)
【出願日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【分割の表示】特願平11−124884の分割
【原出願日】平成11年4月30日(1999.4.30)
【出願人】(000002059)神鋼電機株式会社 (1,111)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【分割の表示】特願平11−124884の分割
【原出願日】平成11年4月30日(1999.4.30)
【出願人】(000002059)神鋼電機株式会社 (1,111)
【Fターム(参考)】
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