接続部材
【課題】配線基板上の複数の領域をブリッジすることにより互いに電気的に接続する接続部材であって、ブリッジ領域における配線基板との間隔を任意に設定する。
【解決手段】塑性変形可能な材料からなるSUS基板14と、SUS基板14の一方の面に形成された配線部12a,12b及び電極部13a,13bとを有し、配線基板上の複数の領域を互いに電気的に接続する接続部材であって、SUS基板14は、互いに対向する2つの端部が配線部12a,12b及び電極部13a,13bが形成された面が外側となるように折り曲げられ、電極部13a,13bのうちSUS基板14が折り曲げられた端部の領域が配線基板の複数の領域と接触するように配線基板上に搭載される。
【解決手段】塑性変形可能な材料からなるSUS基板14と、SUS基板14の一方の面に形成された配線部12a,12b及び電極部13a,13bとを有し、配線基板上の複数の領域を互いに電気的に接続する接続部材であって、SUS基板14は、互いに対向する2つの端部が配線部12a,12b及び電極部13a,13bが形成された面が外側となるように折り曲げられ、電極部13a,13bのうちSUS基板14が折り曲げられた端部の領域が配線基板の複数の領域と接触するように配線基板上に搭載される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線基板上の複数の領域を電気的に接続する接続部材に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報化社会の進展に伴って、情報をカードに記録し、該カードを用いた情報管理や決済等が行われている。また、商品等に添付されるタグに情報を記録し、このタグを用いての商品等の管理も行われている。
【0003】
このようなカードやタグを用いた情報管理においては、カードやタグに対して非接触状態にて情報の書き込み及び読み出しを行うことが可能なICが搭載された非接触型ICカードや非接触型ICタグがその優れた利便性から急速な普及が進みつつある。
【0004】
非接触状態にて情報の書き込み及び読み出しが可能な非接触型ICカードや非接触型ICタグにおいては、交流磁界によるコイルの相互誘導を利用した電磁結合方式によるものや、2つのコイルの誘電磁束による誘起電力を利用した電磁誘導方式によるものや、マイクロ波によってデータを送受信するマイクロ波方式によるものや、カードあるいはタグ側と外部に設けられた情報書込/読出側のアンテナ間をコンデンサ原理で帯電させて通信を行う静電結合方式によるものや、近赤外線光を高速で点滅させて光のエネルギー変調を用いた光方式によるもの等があるが、この中でも、2つのコイルの誘電磁束による誘起電力を利用した電磁誘導方式によるものは、透過性に優れ、データ伝送の信頼性が高いことから最も多く利用されている。
【0005】
上述したような非接触型ICカードや非接触型ICタグのうち、電磁誘導方式による非接触型ICカードや非接触型ICタグにおいては、ベース基材上にてコイル状のアンテナとICチップとが接続されているが、ICチップがコイル状のアンテナのループ内に設けられている場合、コイル状のアンテナの一端と他端とをそれぞれICチップに接続するためには、ICチップの接続部分から延びてコイル形状を形成したアンテナがコイル形状となったアンテナ上を跨ぐようにして再度コイルのループ内に導かれ、ICチップと接続されることになる。ところが、コイル形状を形成している部分のアンテナとこのアンテナを跨ぐ部分とにおいては互いに電気的に絶縁される必要があるため、例えば、アンテナを印刷にて形成する場合、コイル形状を形成している部分のアンテナとこのアンテナを跨ぐ部分とを別工程にて印刷しなければならず手間と時間がかかってしまう。
【0006】
そこで、アンテナを形成する工程における作業の簡略化及びコストの低減を図るために、ICチップが搭載されたインターポーザと呼ばれる接続部材を用い、このインターポーザを、コイル形状を形成している部分のアンテナを跨ぐように設け、それにより、アンテナとICチップとを接続することが行われている。
【0007】
図11は、インターポーザを有する従来の非接触型ICタグの構造の一例を示す図であり、(a)は内部構造を示す図、(b)は断面図である。
【0008】
本従来例における非接触型ICタグは図11に示すように、表面にコイル状のアンテナ512が形成された樹脂シート515と、外部に設けられた情報書込/読出装置(不図示)からの電磁誘導によりアンテナ512を介して電流が供給され非接触状態にて情報の書き込み及び読み出しが行われるICチップ511が搭載されたインターポーザ530とからなるインレット510上に、情報が印字可能に構成された表面シート520が接着剤層550を介して積層されて構成されている。インターポーザ530は、基材フィルム531と、基材フィルム531上にICチップ511と接続されて形成され、インターポーザ530が樹脂シート515上に搭載された際に、樹脂シート515上にアンテナ512と接続されて形成されたランド部517と接触することによりアンテナ512とICチップ511とを接続するための金属層532とから構成されており、金属層532が形成された両端が、基材フィルム531が内側となるように折り畳まれている。この折り畳まれた部分の金属層532と樹脂シート515上に形成されたランド部517とが接触することにより、ICチップ511とアンテナ512とが電気的に接続されることになる。
【0009】
上記のように構成された非接触型ICタグ500においては、インターポーザ530が樹脂シート515上に搭載された際、樹脂シート515と対向する面には、ランド部517と対向する領域において、折り畳まれた金属層532が存在するのみであるため、樹脂シート515上に形成されたアンテナ512は基材フィルム531のみと対向するようになる。そのため、基材フィルム531が絶縁層の代わりとなり、ランド部517以外のアンテナ512とインターポーザ530とが互いに電気的に絶縁された状態となる。
【特許文献1】特開2003−173428号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述したようなインターポーザ530においては、基材フィルム531が折り畳まれた状態で樹脂シート515上に搭載されるため、樹脂シート515のインターポーザ530によって跨れた領域においては、インターポーザ530との間に基材フィルム531が折り畳まれたことによる空間が生じる。そのため、樹脂シート515に形成されたアンテナ512のうちインターポーザ530によって跨れた領域は、外力が加わっていない状態においては、基材フィルム531に接していない。
【0011】
ここで、樹脂シート515のインターポーザ530によって跨れた領域に形成されたアンテナ512等の配線パターンがインターポーザ530に接した場合、インターポーザ530の配線パターンが接している部分が盛り上がり、インターポーザ530に外力が加わると、基材フィルム531の配線パターンに接している領域に外力が集中してしまい、基材フィルム531のその領域が破損し、基材フィルム531上に形成された金属層532と配線パターンとが短絡してしまう虞れがある。
【0012】
ところで、図11に示した非接触型ICタグ500において、樹脂シート515に形成されたアンテナ512のうちインターポーザ530によって跨れた領域が、外力が加わっていない状態において基材フィルム531に接していないのは、アンテナ512の厚さがインターポーザ530の基材フィルム531の厚さよりも薄いためである。すなわち、樹脂シート515のインターポーザ530によって跨れた領域に、基材フィルム531の厚さよりも厚い配線パターンあるいは回路部品が配置された場合、その配線パターンや回路部品がインターポーザ530の基材フィルム531と接してしまい、上述したように、基材フィルム531上に形成された金属層532と配線パターンとが短絡してしまう可能性が生じてしまう。
【0013】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、配線基板上の複数の領域をブリッジすることにより互いに電気的に接続する接続部材であって、ブリッジ領域における配線基板との間隔を任意に設定することができる接続部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために本発明は、
ベース基材と、該ベース基材の一方の面に形成された導電層とを有し、配線基板上の複数の領域を互いに電気的に接続する接続部材であって、
前記ベース基材は、塑性変形可能な材料からなり、互いに対向する2つの端部が前記導電層が形成された面が外側となるように折り曲げられ、前記導電層のうち前記ベース基材が折り曲げられた端部の領域が前記配線基板の複数の領域と接触するように前記配線基板上に搭載される。
【0015】
上記のように構成された本発明においては、ベース基材の互いに対向する2つの端部が導電層が形成された面が外側となるように折り曲げられ、導電層のうちベース基材が折り曲げられた端部の領域が配線基板の複数の領域と接触するように複数の領域をブリッジして配線基板上に搭載されることにより、配線基板上の複数の領域が接続部材を介して互いに電気的に接続されることになるが、ベース基材が塑性変形可能な材料からなるため、ベース基材の折り曲げ状態がいかなるものであってもその折り曲げ状態が維持されることとなり、それにより、ベース基材の折り曲げ程度によって、接続部材によるブリッジ領域における接続部材と配線基板との間隔を任意に設定することができる。
【0016】
また、ベース基材として金属からなるものを用い、導電層が形成された面の導電層との間に絶縁性材料が積層された構成とすることも考えられる。
【0017】
また、導電層が形成された面とは反対側の面に絶縁性材料が積層されていれば、外力が加わった場合であっても、配線基板のブリッジ領域に形成された配線パターン等がベース基材によって短絡してしまうことがない。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように本発明においては、ベース基材が、塑性変形可能な材料からなり、互いに対向する2つの端部が導電層が形成された面が外側となるように折り曲げられ、導電層のうちベース基材が折り曲げられた端部の領域が配線基板の複数の領域と接触するように配線基板上に搭載される構成としたため、ベース基材の折り曲げ状態がいかなるものであってもその折り曲げ状態が維持されることとなり、それにより、ベース基材の折り曲げ程度によって、接続部材によるブリッジ領域における接続部材と配線基板との間隔を任意に設定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0020】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の接続部材の第1の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は裏面図である。
【0021】
本形態は図1に示すように、塑性変形可能な材料であるステンレス鋼からなるベース基材であるSUS基板14と、SUS基板14の一方の面に形成された導電層である配線部12a,12b及び電極部13a,13bと、配線部12a,12bにそれぞれ接続されるようにSUS基板14上に搭載された集積回路部11とから構成されている。
【0022】
SUS基板14は、一方の面に、PETやポリイミド等の絶縁性材料が塗布されることにより絶縁層15が積層されており、長手方向における両端部が、この絶縁層15が積層された面が外側となるように折り畳まれ、折り畳まれて脚部となった領域と折り畳まれずに平面となっている領域とがその裏面にて互いに接している。集積回路部11は、SUS基板14の絶縁層15が積層された面の長手方向における略中央部に搭載され、その領域から配線部12a,12bがそれぞれSUS基板14の長手方向に延び、配線部12a,12bの集積回路部11との接続部分とは反対側の端部に電極部13a,13bが形成されている。SUS基板14は、絶縁層15が積層された面が外側となるように折り畳まれるため、配線部12a,12b及び電極部13a,13bが形成された面が外側となるように、電極部13a,13bが形成された領域にて折り畳まれており、それにより、SUS基板14の長手方向における端部においては、裏面側にて電極部13a,13bが表出している。
【0023】
上記のように構成された接続部材10の製造方法について説明する。
【0024】
図2は、図1に示した接続部材10の製造方法を説明するための図である。
【0025】
図1に示した接続部材10を製造する場合は、まず、折り畳まれていない状態のSUS基板14の一方の面に、PETやポリイミド等の絶縁性材料を塗布することにより絶縁層15を積層する(図2(a))。なお、絶縁層15は、絶縁性材料からなるものであればPETやポリイミド以外であってもよいが、耐熱性を有する光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂が好ましい。
【0026】
次に、SUS基板14の絶縁層15が積層された面に導電インキを用いて配線部12a,12b及び電極部13a,13bを印刷によって形成する。この際、配線部12a,12bは、電極部13a,13bとは反対側の端部が互いに所定の間隔を有して互いに対向するように形成する(図2(b))。
【0027】
次に、配線部12a,12bに接続されるようにSUS基板14の絶縁層15が積層された面上に集積回路部11を搭載し、導電性の接着剤(不図示)を用いて集積回路部11をSUS基板14上に固定する(図2(c))。これにより、配線部12a及び電極部13aと配線部12b及び電極部13bとが集積回路部11を介して電気的に接続された状態となる。
【0028】
その後、SUS基板14の長手方向における両端部を、電極部13a,13bが形成された領域にて配線部12a,12b及び電極部13a,13bが形成された面が外側となるように折り畳み、裏面側に電極部13a,13bが表出してなる接続部材10を完成させる(図2(d))。
【0029】
以下に、上記のように製造された接続部材10の使用方法について説明する。
【0030】
図3は、図1に示した接続部材10を用いた非接触型ICタグの構成例を示す図であり、(a)は内部構造を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【0031】
本構成例は図3に示すように、樹脂シート5上にアンテナ2及びランド部4a,4bが形成された配線基板上に図1に示した接続部材10が搭載されてなるインレット6の表面に、表面シート8が接着剤層7によって接着されて構成されている。
【0032】
アンテナ2は、樹脂シート5上にコイル状に形成されており、そのコイル状の両端部にランド部4a,4bが形成されている。接続部材10は、折り畳まれることにより裏面に表出した電極部13a,13bが、樹脂シート5上に形成されたランド部4a,4bとそれぞれ接続されるように集積回路部11を上面側として樹脂シート5上に搭載され、ACP(Anisotropic Conductive Paste:異方性導電ペースト)やNCP(Non Conductive Paste:絶縁ペースト)等の接着剤9によって固定されている。これにより、接続部材10がアンテナ2の両端部に形成されたランド部4a,4b間のブリッジとなり、ランド部4a,4bが接続部材10を介して電気的に接続された状態となる。この際、接続部材10によって跨れた領域においては、SUS基板14が折り畳まれたことによりSUS基板14との間に空間が生じており、この空間には接着剤9が充填されている。また、アンテナ2の厚さが接続部材10のSUS基板14の厚さよりも薄くなっている。そのため、アンテナ2は、接続部材10によって跨れた領域においてもSUS基板14と接触しておらず、接続部材10に外力が加わった場合でもアンテナ2が破損してしまうことが回避される。また、SUS基板14の絶縁層15が積層された面とは反対側の面にも絶縁性材料を塗布することにより絶縁層を積層しておくことにより、接続部材10に外力が加わった場合であっても、アンテナ2がSUS基板14に接触して短絡してしまうことを回避することができる。
【0033】
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の接続部材の第2の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は裏面図である。
【0034】
本形態は図4に示すように、第1の実施の形態にて示したものに対して、SUS基板114の長手方向における両端部が完全に折り畳まれているのではなく、SUS基板114の長手方向における両端部が折り曲げられ、折り曲げられて脚部となった領域と折り畳まれずに平面となっている領域との間に間隔tを有する点が異なるものである。SUS基板114はステンレス鋼からなるものであるため、この形状を維持することができる。
【0035】
図5は、図4に示した接続部材110の製造方法を説明するための図である。
【0036】
図4に示した接続部材110を製造する場合は、まず、折り畳まれていない状態のSUS基板114の一方の面に、PETやポリイミド等の絶縁性材料を塗布することにより絶縁層115を積層する(図5(a))。なお、絶縁層115は、絶縁性材料からなるものであればPETやポリイミド以外であってもよいが、耐熱性を有する光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂が好ましい。
【0037】
次に、SUS基板114の絶縁層115が積層された面に導電インキを用いて配線部112a,112b及び電極部113a,113bを印刷によって形成する。この際、配線部112a,112bは、電極部113a,113bとは反対側の端部が互いに所定の間隔を有して互いに対向するように形成する(図5(b))。
【0038】
次に、配線部112a,112bに接続されるようにSUS基板114の絶縁層115が積層された面上に集積回路部111を搭載し、導電性の接着剤(不図示)を用いて集積回路部111をSUS基板114上に固定する(図5(c))。これにより、配線部112a及び電極部113aと配線部112b及び電極部113bとが集積回路部111を介して電気的に接続された状態となる。
【0039】
その後、SUS基板114の長手方向における両端部を、電極部113a,113bが形成された領域にて配線部112a,112b及び電極部113a,113bが形成された面が外側となるように折り曲げ、裏面側に電極部113a,113bが表出するとともに、折り曲げられて脚部となった領域と折り畳まれずに平面となっている領域との間に間隔tを有する接続部材110を完成させる(図5(d))。
【0040】
以下に、上記のように製造された接続部材110の使用方法について説明する。
【0041】
図6は、図4に示した接続部材110を用いた電子回路の構成例を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【0042】
本構成例は図6に示すように、樹脂基板105上に配線パターン102及びランド部104a,104bが形成されるとともに回路素子106a〜106eが搭載されてなる配線基板上に、図4に示した接続部材110が搭載されて構成されている。
【0043】
配線パターン102は、樹脂基板105上に搭載された回路素子106a〜106eを電気的に接続するように樹脂基板105上に形成されており、開放された一端がランド部104aに接続され、開放された他端がランド部104bに接続されている。接続部材110は、折り曲げられることにより裏面に表出した電極部113a,113bが、樹脂基板105上に形成されたランド部104a,104bとそれぞれ接続されるように集積回路部111を上面側として樹脂基板105上に搭載され、ACPやNCP等の接着剤109によって固定されている。これにより、接続部材110が配線パターン102の両端部に形成されたランド部104a,104b間のブリッジとなり、ランド部104a,104bが接続部材110を介して電気的に接続された状態となる。樹脂基板105の接続部材110によって跨れた領域には、配線パターン102に接続された回路素子106d,106eが配置されている。また、接続部材110によって跨れた領域においては、SUS基板114が折り曲げられた際の間隔tによってSUS基板114との間に空間が生じており、この空間には接着剤9が充填されている。そのため、間隔tによる空間の高さが、接続部材110によって跨れた領域に配置された回路素子106d,106eの高さよりも高ければ、接続部材110によって跨れた領域において回路素子106d,106eがSUS基板114と接触せず、接続部材110に外力が加わった場合でも回路素子106d,106eが破損してしまうことが回避される。
【0044】
上述したように、第1の実施の形態においては、SUS基板14が長手方向における両端部にて折り畳まれており、折り畳まれて脚部となった領域と折り畳まれずに平面となっている領域とが接触している一方、第2の実施の形態においては、SUS基板114の長手方向における両端部が完全に折り畳まれているのではなく、SUS基板114が長手方向における両端部にて折り曲げられ、折り曲げられて脚部となった領域と折り畳まれずに平面となっている領域との間に間隔tを有している。これは、接続部材10,110によって跨れた領域に第1の実施の形態においてはアンテナ2が形成されているだけである一方、第2の実施の形態においては回路素子106d,106eが搭載されているためであり、接続部材10,110によって跨れた領域に配置される回路素子や配線パターンの高さに応じてSUS基板14,114の折り曲げ状態が設定される。SUS基板14,114は、塑性変形可能な材料であるステンレス鋼からなるものであるため、接続部材10,110によって跨れた領域に配置される回路素子や配線パターンの高さに応じて設定された折り曲げ状態は維持されることとなり、それにより、接続部材10,110によって跨れる領域に任意の回路素子や配線パターンを配置した場合であっても、これらと接続部材10,110が接触することを回避した状態を維持することができる。
【0045】
なお、上述した2つの実施の形態においては、SUS基板14,114上に導電層である配線部12a,12b,112a,112b及び電極部13a,13b,113a,113bが形成されているとともに集積回路部11,111が搭載されたものを例に挙げて説明したが、SUS基板14,114上に導電層が形成されており、配線基板上に搭載された場合に、配線基板上の複数の領域を電気的に接続するものであれば、集積回路部11,111を有さない構成であってもよい。
【0046】
(第3の実施の形態)
図7は、本発明の接続部材の第3の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は裏面図である。
【0047】
本形態は図7に示すように、第2の実施の形態にて示したものに対して、SUS基板214の長手方向における両端部にそれぞれ3つずつの電極部213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3が形成されているとともに、集積回路部211からこれら電極部213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3にそれぞれ配線部212a−1〜212a−3,212b−1〜212b−3が延びて形成されており、また、SUS基板214の集積回路部211が搭載された領域が窪んでいる点が異なるものである。なお、SUS基板214の窪み深さは、集積回路部211の高さよりも深くなっている。
【0048】
図8は、図7に示した接続部材210の製造方法を説明するための図である。
【0049】
図7に示した接続部材210を製造する場合は、まず、折り畳まれていない状態のSUS基板214の一方の面に、PETやポリイミド等の絶縁性材料を塗布することにより絶縁層215を積層する(図8(a))。なお、絶縁層215は、絶縁性材料からなるものであればPETやポリイミド以外であってもよいが、耐熱性を有する光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂が好ましい。
【0050】
次に、SUS基板214の絶縁層215が積層された面に導電インキを用いて配線部212a−1〜212a−3,212b−1〜212b−3及び電極部213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3を印刷によって形成する。この際、配線部212a−1〜212a−3,212b−1〜212b−3は、電極部213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3とは反対側の端部が互いに所定の間隔を有して互いに対向するように形成する(図8(b))。
【0051】
次に、SUS基板2114の長手方向における両端部を、電極部213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3が形成された領域にて配線部212a−1〜212a−3,212b−1〜212b−3及び電極部213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3が形成された面が外側となるように折り曲げ、裏面側に電極部213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3がそれぞれ表出するとともに、折り曲げられて脚部となった領域と折り畳まれずに平面となっている領域との間に所定の間隔を有するようにし、また、集積回路部211が搭載される領域を集積回路部211の高さよりも深く窪ませる(図8(c))。
【0052】
その後、配線部212a−1〜212a−3,212b−1〜212b−3に接続されるようにSUS基板214の絶縁層215が積層された面上に集積回路部211を搭載し、導電性の接着剤(不図示)を用いて集積回路部211をSUS基板214上に固定する。これにより、配線部212a−1〜212a−3及び電極部213a−1〜213a−3と配線部212b−1〜212b−3及び電極部213b−1〜213b−3とが集積回路部211を介して電気的に接続され、裏面側に電極部213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3が表出してなる接続部材210を完成させる(図8(d))。
【0053】
以下に、上記のように製造された接続部材210の使用方法について説明する。
【0054】
図9は、図7に示した接続部材210を用いた電子回路の構成例を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【0055】
本構成例は図9に示すように、樹脂基板205上に配線パターン202a〜202f及びランド部204a−1〜204a−3,204b−1〜204b−3が形成されるとともに回路素子206a〜206cが搭載されてなる配線基板上に、図7に示した接続部材210が搭載されて構成されている。
【0056】
配線パターン202aは、ランド部204a−1から延び、回路素子206aに接続されている。配線パターン202bは、一端が回路素子206aに接続され、ランド部204b−2まで延びている。配線パターン202cは、ランド部204a−2から延び、回路素子206bに接続されている。配線パターン202dは、一端が回路素子206bに接続され、ランド部204b−3まで延びている。配線パターン202eは、ランド部204a−3から延び、回路素子206cに接続されている。配線パターン202fは、一端が回路素子206cに接続され、ランド部204b−1まで延びている。接続部材210は、折り畳まれることにより裏面に表出した電極部213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3が、樹脂基板205上に形成されたランド部204a−1〜204a−3,204b−1〜204b−3とそれぞれ接続されるように集積回路部211を上面側として樹脂基板205上に搭載され、ACPやNCP等の接着剤209によって固定されている。これにより、接続部材210が樹脂基板205上に形成されたランド部204a−1〜204a−3とランド部204b−1〜204b−3との間のブリッジとなり、ランド部204a−1〜204a−3とランド部204b−1〜204b−3とが接続部材210を介して電気的に接続された状態となる。樹脂基板205の接続部材210によって跨れた領域には、配線パターン202b,202dが形成されているが、接続部材210と樹脂基板205との間に生じた空間によって、接続部材210と配線パターン202b,202dとは接触しておらず、この空間には接着剤209が充填されている。そのため、配線パターン202b,202dは、接続部材210によって跨れた領域においてもSUS基板214と接触しておらず、接続部材210に外力が加わった場合でも配線パターン202b,202dが破損してしまうことが回避される。また、SUS基板214の樹脂基板205に対向する面に絶縁性材料を積層しておくことにより、接続部材210に外力が加わった場合であっても、配線パターン202b,202dがSUS基板214に接触して短絡してしまうことを回避することができる。
【0057】
ここで、本形態において、SUS基板214が、集積回路部211が搭載される領域が窪んでいることによる効果について説明する。
【0058】
図10は、図7に示した接続部材210において集積回路部211が搭載される領域が窪んでいることによる効果を説明するための図である。
【0059】
上述したように、本形態における接続部材210は、SUS基板214の集積回路部211が搭載された領域が窪んでおり、その窪み深さが、集積回路部211の高さよりも深くなっているため、図10に示すように、樹脂基板205上に搭載された接続部材210に対して集積回路部211が搭載された面側から外力が加わった場合であっても、その外力はSUS基板214の窪んだ領域の周辺部に加わるものの、集積回路部211には加わりにくくなっている。そのため、接続部材210が搭載された電子回路201に対して接続部材210が搭載された面側から外力が加わった場合に、集積回路部211が破損してしまうことを回避することができる。
【0060】
なお、上述した3つの実施の形態においては、ベース基材としてステンレス鋼からなるSUS基板14,114,214を例に挙げて説明したが、塑性変形可能な材料からなるものであれば、接続部材10,110,210の下部に配置された配線パターンや回路素子に接しない形状を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の接続部材の第1の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は裏面図である。
【図2】図1に示した接続部材の製造方法を説明するための図である。
【図3】図1に示した接続部材を用いた非接触型ICタグの構成例を示す図であり、(a)は内部構造を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【図4】本発明の接続部材の第2の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は裏面図である。
【図5】図4に示した接続部材の製造方法を説明するための図である。
【図6】図4に示した接続部材を用いた電子回路の構成例を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【図7】本発明の接続部材の第3の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は裏面図である。
【図8】図7に示した接続部材の製造方法を説明するための図である。
【図9】図7に示した接続部材を用いた電子回路の構成例を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【図10】図7に示した接続部材において集積回路部が搭載される領域が窪んでいることによる効果を説明するための図である。
【図11】インターポーザを有する従来の非接触型ICタグの構造の一例を示す図であり、(a)は内部構造を示す図、(b)は断面図である。
【符号の説明】
【0062】
1 非接触型ICタグ
2 アンテナ
4a,4b,104a,104b,204a−1〜204a−3,204b−1〜204b−3 ランド部
5 樹脂シート
6 インレット
7 接着剤層
8 表面シート
9,109,209 接着剤
10,110,210 接続部材
11,111,211 集積回路部
12a,12b,112a,112b,212a−1〜212a−3,212b−1〜212b−3 配線部
13a,13b,113a,113b,213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3 電極部
14,114,214 SUS基板
15,115,215 絶縁層
101,201 電子回路
102,202a〜202f 配線パターン
105,205 樹脂基板
106a〜106e,206a〜206c 回路素子
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線基板上の複数の領域を電気的に接続する接続部材に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報化社会の進展に伴って、情報をカードに記録し、該カードを用いた情報管理や決済等が行われている。また、商品等に添付されるタグに情報を記録し、このタグを用いての商品等の管理も行われている。
【0003】
このようなカードやタグを用いた情報管理においては、カードやタグに対して非接触状態にて情報の書き込み及び読み出しを行うことが可能なICが搭載された非接触型ICカードや非接触型ICタグがその優れた利便性から急速な普及が進みつつある。
【0004】
非接触状態にて情報の書き込み及び読み出しが可能な非接触型ICカードや非接触型ICタグにおいては、交流磁界によるコイルの相互誘導を利用した電磁結合方式によるものや、2つのコイルの誘電磁束による誘起電力を利用した電磁誘導方式によるものや、マイクロ波によってデータを送受信するマイクロ波方式によるものや、カードあるいはタグ側と外部に設けられた情報書込/読出側のアンテナ間をコンデンサ原理で帯電させて通信を行う静電結合方式によるものや、近赤外線光を高速で点滅させて光のエネルギー変調を用いた光方式によるもの等があるが、この中でも、2つのコイルの誘電磁束による誘起電力を利用した電磁誘導方式によるものは、透過性に優れ、データ伝送の信頼性が高いことから最も多く利用されている。
【0005】
上述したような非接触型ICカードや非接触型ICタグのうち、電磁誘導方式による非接触型ICカードや非接触型ICタグにおいては、ベース基材上にてコイル状のアンテナとICチップとが接続されているが、ICチップがコイル状のアンテナのループ内に設けられている場合、コイル状のアンテナの一端と他端とをそれぞれICチップに接続するためには、ICチップの接続部分から延びてコイル形状を形成したアンテナがコイル形状となったアンテナ上を跨ぐようにして再度コイルのループ内に導かれ、ICチップと接続されることになる。ところが、コイル形状を形成している部分のアンテナとこのアンテナを跨ぐ部分とにおいては互いに電気的に絶縁される必要があるため、例えば、アンテナを印刷にて形成する場合、コイル形状を形成している部分のアンテナとこのアンテナを跨ぐ部分とを別工程にて印刷しなければならず手間と時間がかかってしまう。
【0006】
そこで、アンテナを形成する工程における作業の簡略化及びコストの低減を図るために、ICチップが搭載されたインターポーザと呼ばれる接続部材を用い、このインターポーザを、コイル形状を形成している部分のアンテナを跨ぐように設け、それにより、アンテナとICチップとを接続することが行われている。
【0007】
図11は、インターポーザを有する従来の非接触型ICタグの構造の一例を示す図であり、(a)は内部構造を示す図、(b)は断面図である。
【0008】
本従来例における非接触型ICタグは図11に示すように、表面にコイル状のアンテナ512が形成された樹脂シート515と、外部に設けられた情報書込/読出装置(不図示)からの電磁誘導によりアンテナ512を介して電流が供給され非接触状態にて情報の書き込み及び読み出しが行われるICチップ511が搭載されたインターポーザ530とからなるインレット510上に、情報が印字可能に構成された表面シート520が接着剤層550を介して積層されて構成されている。インターポーザ530は、基材フィルム531と、基材フィルム531上にICチップ511と接続されて形成され、インターポーザ530が樹脂シート515上に搭載された際に、樹脂シート515上にアンテナ512と接続されて形成されたランド部517と接触することによりアンテナ512とICチップ511とを接続するための金属層532とから構成されており、金属層532が形成された両端が、基材フィルム531が内側となるように折り畳まれている。この折り畳まれた部分の金属層532と樹脂シート515上に形成されたランド部517とが接触することにより、ICチップ511とアンテナ512とが電気的に接続されることになる。
【0009】
上記のように構成された非接触型ICタグ500においては、インターポーザ530が樹脂シート515上に搭載された際、樹脂シート515と対向する面には、ランド部517と対向する領域において、折り畳まれた金属層532が存在するのみであるため、樹脂シート515上に形成されたアンテナ512は基材フィルム531のみと対向するようになる。そのため、基材フィルム531が絶縁層の代わりとなり、ランド部517以外のアンテナ512とインターポーザ530とが互いに電気的に絶縁された状態となる。
【特許文献1】特開2003−173428号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述したようなインターポーザ530においては、基材フィルム531が折り畳まれた状態で樹脂シート515上に搭載されるため、樹脂シート515のインターポーザ530によって跨れた領域においては、インターポーザ530との間に基材フィルム531が折り畳まれたことによる空間が生じる。そのため、樹脂シート515に形成されたアンテナ512のうちインターポーザ530によって跨れた領域は、外力が加わっていない状態においては、基材フィルム531に接していない。
【0011】
ここで、樹脂シート515のインターポーザ530によって跨れた領域に形成されたアンテナ512等の配線パターンがインターポーザ530に接した場合、インターポーザ530の配線パターンが接している部分が盛り上がり、インターポーザ530に外力が加わると、基材フィルム531の配線パターンに接している領域に外力が集中してしまい、基材フィルム531のその領域が破損し、基材フィルム531上に形成された金属層532と配線パターンとが短絡してしまう虞れがある。
【0012】
ところで、図11に示した非接触型ICタグ500において、樹脂シート515に形成されたアンテナ512のうちインターポーザ530によって跨れた領域が、外力が加わっていない状態において基材フィルム531に接していないのは、アンテナ512の厚さがインターポーザ530の基材フィルム531の厚さよりも薄いためである。すなわち、樹脂シート515のインターポーザ530によって跨れた領域に、基材フィルム531の厚さよりも厚い配線パターンあるいは回路部品が配置された場合、その配線パターンや回路部品がインターポーザ530の基材フィルム531と接してしまい、上述したように、基材フィルム531上に形成された金属層532と配線パターンとが短絡してしまう可能性が生じてしまう。
【0013】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、配線基板上の複数の領域をブリッジすることにより互いに電気的に接続する接続部材であって、ブリッジ領域における配線基板との間隔を任意に設定することができる接続部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために本発明は、
ベース基材と、該ベース基材の一方の面に形成された導電層とを有し、配線基板上の複数の領域を互いに電気的に接続する接続部材であって、
前記ベース基材は、塑性変形可能な材料からなり、互いに対向する2つの端部が前記導電層が形成された面が外側となるように折り曲げられ、前記導電層のうち前記ベース基材が折り曲げられた端部の領域が前記配線基板の複数の領域と接触するように前記配線基板上に搭載される。
【0015】
上記のように構成された本発明においては、ベース基材の互いに対向する2つの端部が導電層が形成された面が外側となるように折り曲げられ、導電層のうちベース基材が折り曲げられた端部の領域が配線基板の複数の領域と接触するように複数の領域をブリッジして配線基板上に搭載されることにより、配線基板上の複数の領域が接続部材を介して互いに電気的に接続されることになるが、ベース基材が塑性変形可能な材料からなるため、ベース基材の折り曲げ状態がいかなるものであってもその折り曲げ状態が維持されることとなり、それにより、ベース基材の折り曲げ程度によって、接続部材によるブリッジ領域における接続部材と配線基板との間隔を任意に設定することができる。
【0016】
また、ベース基材として金属からなるものを用い、導電層が形成された面の導電層との間に絶縁性材料が積層された構成とすることも考えられる。
【0017】
また、導電層が形成された面とは反対側の面に絶縁性材料が積層されていれば、外力が加わった場合であっても、配線基板のブリッジ領域に形成された配線パターン等がベース基材によって短絡してしまうことがない。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように本発明においては、ベース基材が、塑性変形可能な材料からなり、互いに対向する2つの端部が導電層が形成された面が外側となるように折り曲げられ、導電層のうちベース基材が折り曲げられた端部の領域が配線基板の複数の領域と接触するように配線基板上に搭載される構成としたため、ベース基材の折り曲げ状態がいかなるものであってもその折り曲げ状態が維持されることとなり、それにより、ベース基材の折り曲げ程度によって、接続部材によるブリッジ領域における接続部材と配線基板との間隔を任意に設定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0020】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の接続部材の第1の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は裏面図である。
【0021】
本形態は図1に示すように、塑性変形可能な材料であるステンレス鋼からなるベース基材であるSUS基板14と、SUS基板14の一方の面に形成された導電層である配線部12a,12b及び電極部13a,13bと、配線部12a,12bにそれぞれ接続されるようにSUS基板14上に搭載された集積回路部11とから構成されている。
【0022】
SUS基板14は、一方の面に、PETやポリイミド等の絶縁性材料が塗布されることにより絶縁層15が積層されており、長手方向における両端部が、この絶縁層15が積層された面が外側となるように折り畳まれ、折り畳まれて脚部となった領域と折り畳まれずに平面となっている領域とがその裏面にて互いに接している。集積回路部11は、SUS基板14の絶縁層15が積層された面の長手方向における略中央部に搭載され、その領域から配線部12a,12bがそれぞれSUS基板14の長手方向に延び、配線部12a,12bの集積回路部11との接続部分とは反対側の端部に電極部13a,13bが形成されている。SUS基板14は、絶縁層15が積層された面が外側となるように折り畳まれるため、配線部12a,12b及び電極部13a,13bが形成された面が外側となるように、電極部13a,13bが形成された領域にて折り畳まれており、それにより、SUS基板14の長手方向における端部においては、裏面側にて電極部13a,13bが表出している。
【0023】
上記のように構成された接続部材10の製造方法について説明する。
【0024】
図2は、図1に示した接続部材10の製造方法を説明するための図である。
【0025】
図1に示した接続部材10を製造する場合は、まず、折り畳まれていない状態のSUS基板14の一方の面に、PETやポリイミド等の絶縁性材料を塗布することにより絶縁層15を積層する(図2(a))。なお、絶縁層15は、絶縁性材料からなるものであればPETやポリイミド以外であってもよいが、耐熱性を有する光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂が好ましい。
【0026】
次に、SUS基板14の絶縁層15が積層された面に導電インキを用いて配線部12a,12b及び電極部13a,13bを印刷によって形成する。この際、配線部12a,12bは、電極部13a,13bとは反対側の端部が互いに所定の間隔を有して互いに対向するように形成する(図2(b))。
【0027】
次に、配線部12a,12bに接続されるようにSUS基板14の絶縁層15が積層された面上に集積回路部11を搭載し、導電性の接着剤(不図示)を用いて集積回路部11をSUS基板14上に固定する(図2(c))。これにより、配線部12a及び電極部13aと配線部12b及び電極部13bとが集積回路部11を介して電気的に接続された状態となる。
【0028】
その後、SUS基板14の長手方向における両端部を、電極部13a,13bが形成された領域にて配線部12a,12b及び電極部13a,13bが形成された面が外側となるように折り畳み、裏面側に電極部13a,13bが表出してなる接続部材10を完成させる(図2(d))。
【0029】
以下に、上記のように製造された接続部材10の使用方法について説明する。
【0030】
図3は、図1に示した接続部材10を用いた非接触型ICタグの構成例を示す図であり、(a)は内部構造を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【0031】
本構成例は図3に示すように、樹脂シート5上にアンテナ2及びランド部4a,4bが形成された配線基板上に図1に示した接続部材10が搭載されてなるインレット6の表面に、表面シート8が接着剤層7によって接着されて構成されている。
【0032】
アンテナ2は、樹脂シート5上にコイル状に形成されており、そのコイル状の両端部にランド部4a,4bが形成されている。接続部材10は、折り畳まれることにより裏面に表出した電極部13a,13bが、樹脂シート5上に形成されたランド部4a,4bとそれぞれ接続されるように集積回路部11を上面側として樹脂シート5上に搭載され、ACP(Anisotropic Conductive Paste:異方性導電ペースト)やNCP(Non Conductive Paste:絶縁ペースト)等の接着剤9によって固定されている。これにより、接続部材10がアンテナ2の両端部に形成されたランド部4a,4b間のブリッジとなり、ランド部4a,4bが接続部材10を介して電気的に接続された状態となる。この際、接続部材10によって跨れた領域においては、SUS基板14が折り畳まれたことによりSUS基板14との間に空間が生じており、この空間には接着剤9が充填されている。また、アンテナ2の厚さが接続部材10のSUS基板14の厚さよりも薄くなっている。そのため、アンテナ2は、接続部材10によって跨れた領域においてもSUS基板14と接触しておらず、接続部材10に外力が加わった場合でもアンテナ2が破損してしまうことが回避される。また、SUS基板14の絶縁層15が積層された面とは反対側の面にも絶縁性材料を塗布することにより絶縁層を積層しておくことにより、接続部材10に外力が加わった場合であっても、アンテナ2がSUS基板14に接触して短絡してしまうことを回避することができる。
【0033】
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の接続部材の第2の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は裏面図である。
【0034】
本形態は図4に示すように、第1の実施の形態にて示したものに対して、SUS基板114の長手方向における両端部が完全に折り畳まれているのではなく、SUS基板114の長手方向における両端部が折り曲げられ、折り曲げられて脚部となった領域と折り畳まれずに平面となっている領域との間に間隔tを有する点が異なるものである。SUS基板114はステンレス鋼からなるものであるため、この形状を維持することができる。
【0035】
図5は、図4に示した接続部材110の製造方法を説明するための図である。
【0036】
図4に示した接続部材110を製造する場合は、まず、折り畳まれていない状態のSUS基板114の一方の面に、PETやポリイミド等の絶縁性材料を塗布することにより絶縁層115を積層する(図5(a))。なお、絶縁層115は、絶縁性材料からなるものであればPETやポリイミド以外であってもよいが、耐熱性を有する光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂が好ましい。
【0037】
次に、SUS基板114の絶縁層115が積層された面に導電インキを用いて配線部112a,112b及び電極部113a,113bを印刷によって形成する。この際、配線部112a,112bは、電極部113a,113bとは反対側の端部が互いに所定の間隔を有して互いに対向するように形成する(図5(b))。
【0038】
次に、配線部112a,112bに接続されるようにSUS基板114の絶縁層115が積層された面上に集積回路部111を搭載し、導電性の接着剤(不図示)を用いて集積回路部111をSUS基板114上に固定する(図5(c))。これにより、配線部112a及び電極部113aと配線部112b及び電極部113bとが集積回路部111を介して電気的に接続された状態となる。
【0039】
その後、SUS基板114の長手方向における両端部を、電極部113a,113bが形成された領域にて配線部112a,112b及び電極部113a,113bが形成された面が外側となるように折り曲げ、裏面側に電極部113a,113bが表出するとともに、折り曲げられて脚部となった領域と折り畳まれずに平面となっている領域との間に間隔tを有する接続部材110を完成させる(図5(d))。
【0040】
以下に、上記のように製造された接続部材110の使用方法について説明する。
【0041】
図6は、図4に示した接続部材110を用いた電子回路の構成例を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【0042】
本構成例は図6に示すように、樹脂基板105上に配線パターン102及びランド部104a,104bが形成されるとともに回路素子106a〜106eが搭載されてなる配線基板上に、図4に示した接続部材110が搭載されて構成されている。
【0043】
配線パターン102は、樹脂基板105上に搭載された回路素子106a〜106eを電気的に接続するように樹脂基板105上に形成されており、開放された一端がランド部104aに接続され、開放された他端がランド部104bに接続されている。接続部材110は、折り曲げられることにより裏面に表出した電極部113a,113bが、樹脂基板105上に形成されたランド部104a,104bとそれぞれ接続されるように集積回路部111を上面側として樹脂基板105上に搭載され、ACPやNCP等の接着剤109によって固定されている。これにより、接続部材110が配線パターン102の両端部に形成されたランド部104a,104b間のブリッジとなり、ランド部104a,104bが接続部材110を介して電気的に接続された状態となる。樹脂基板105の接続部材110によって跨れた領域には、配線パターン102に接続された回路素子106d,106eが配置されている。また、接続部材110によって跨れた領域においては、SUS基板114が折り曲げられた際の間隔tによってSUS基板114との間に空間が生じており、この空間には接着剤9が充填されている。そのため、間隔tによる空間の高さが、接続部材110によって跨れた領域に配置された回路素子106d,106eの高さよりも高ければ、接続部材110によって跨れた領域において回路素子106d,106eがSUS基板114と接触せず、接続部材110に外力が加わった場合でも回路素子106d,106eが破損してしまうことが回避される。
【0044】
上述したように、第1の実施の形態においては、SUS基板14が長手方向における両端部にて折り畳まれており、折り畳まれて脚部となった領域と折り畳まれずに平面となっている領域とが接触している一方、第2の実施の形態においては、SUS基板114の長手方向における両端部が完全に折り畳まれているのではなく、SUS基板114が長手方向における両端部にて折り曲げられ、折り曲げられて脚部となった領域と折り畳まれずに平面となっている領域との間に間隔tを有している。これは、接続部材10,110によって跨れた領域に第1の実施の形態においてはアンテナ2が形成されているだけである一方、第2の実施の形態においては回路素子106d,106eが搭載されているためであり、接続部材10,110によって跨れた領域に配置される回路素子や配線パターンの高さに応じてSUS基板14,114の折り曲げ状態が設定される。SUS基板14,114は、塑性変形可能な材料であるステンレス鋼からなるものであるため、接続部材10,110によって跨れた領域に配置される回路素子や配線パターンの高さに応じて設定された折り曲げ状態は維持されることとなり、それにより、接続部材10,110によって跨れる領域に任意の回路素子や配線パターンを配置した場合であっても、これらと接続部材10,110が接触することを回避した状態を維持することができる。
【0045】
なお、上述した2つの実施の形態においては、SUS基板14,114上に導電層である配線部12a,12b,112a,112b及び電極部13a,13b,113a,113bが形成されているとともに集積回路部11,111が搭載されたものを例に挙げて説明したが、SUS基板14,114上に導電層が形成されており、配線基板上に搭載された場合に、配線基板上の複数の領域を電気的に接続するものであれば、集積回路部11,111を有さない構成であってもよい。
【0046】
(第3の実施の形態)
図7は、本発明の接続部材の第3の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は裏面図である。
【0047】
本形態は図7に示すように、第2の実施の形態にて示したものに対して、SUS基板214の長手方向における両端部にそれぞれ3つずつの電極部213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3が形成されているとともに、集積回路部211からこれら電極部213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3にそれぞれ配線部212a−1〜212a−3,212b−1〜212b−3が延びて形成されており、また、SUS基板214の集積回路部211が搭載された領域が窪んでいる点が異なるものである。なお、SUS基板214の窪み深さは、集積回路部211の高さよりも深くなっている。
【0048】
図8は、図7に示した接続部材210の製造方法を説明するための図である。
【0049】
図7に示した接続部材210を製造する場合は、まず、折り畳まれていない状態のSUS基板214の一方の面に、PETやポリイミド等の絶縁性材料を塗布することにより絶縁層215を積層する(図8(a))。なお、絶縁層215は、絶縁性材料からなるものであればPETやポリイミド以外であってもよいが、耐熱性を有する光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂が好ましい。
【0050】
次に、SUS基板214の絶縁層215が積層された面に導電インキを用いて配線部212a−1〜212a−3,212b−1〜212b−3及び電極部213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3を印刷によって形成する。この際、配線部212a−1〜212a−3,212b−1〜212b−3は、電極部213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3とは反対側の端部が互いに所定の間隔を有して互いに対向するように形成する(図8(b))。
【0051】
次に、SUS基板2114の長手方向における両端部を、電極部213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3が形成された領域にて配線部212a−1〜212a−3,212b−1〜212b−3及び電極部213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3が形成された面が外側となるように折り曲げ、裏面側に電極部213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3がそれぞれ表出するとともに、折り曲げられて脚部となった領域と折り畳まれずに平面となっている領域との間に所定の間隔を有するようにし、また、集積回路部211が搭載される領域を集積回路部211の高さよりも深く窪ませる(図8(c))。
【0052】
その後、配線部212a−1〜212a−3,212b−1〜212b−3に接続されるようにSUS基板214の絶縁層215が積層された面上に集積回路部211を搭載し、導電性の接着剤(不図示)を用いて集積回路部211をSUS基板214上に固定する。これにより、配線部212a−1〜212a−3及び電極部213a−1〜213a−3と配線部212b−1〜212b−3及び電極部213b−1〜213b−3とが集積回路部211を介して電気的に接続され、裏面側に電極部213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3が表出してなる接続部材210を完成させる(図8(d))。
【0053】
以下に、上記のように製造された接続部材210の使用方法について説明する。
【0054】
図9は、図7に示した接続部材210を用いた電子回路の構成例を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【0055】
本構成例は図9に示すように、樹脂基板205上に配線パターン202a〜202f及びランド部204a−1〜204a−3,204b−1〜204b−3が形成されるとともに回路素子206a〜206cが搭載されてなる配線基板上に、図7に示した接続部材210が搭載されて構成されている。
【0056】
配線パターン202aは、ランド部204a−1から延び、回路素子206aに接続されている。配線パターン202bは、一端が回路素子206aに接続され、ランド部204b−2まで延びている。配線パターン202cは、ランド部204a−2から延び、回路素子206bに接続されている。配線パターン202dは、一端が回路素子206bに接続され、ランド部204b−3まで延びている。配線パターン202eは、ランド部204a−3から延び、回路素子206cに接続されている。配線パターン202fは、一端が回路素子206cに接続され、ランド部204b−1まで延びている。接続部材210は、折り畳まれることにより裏面に表出した電極部213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3が、樹脂基板205上に形成されたランド部204a−1〜204a−3,204b−1〜204b−3とそれぞれ接続されるように集積回路部211を上面側として樹脂基板205上に搭載され、ACPやNCP等の接着剤209によって固定されている。これにより、接続部材210が樹脂基板205上に形成されたランド部204a−1〜204a−3とランド部204b−1〜204b−3との間のブリッジとなり、ランド部204a−1〜204a−3とランド部204b−1〜204b−3とが接続部材210を介して電気的に接続された状態となる。樹脂基板205の接続部材210によって跨れた領域には、配線パターン202b,202dが形成されているが、接続部材210と樹脂基板205との間に生じた空間によって、接続部材210と配線パターン202b,202dとは接触しておらず、この空間には接着剤209が充填されている。そのため、配線パターン202b,202dは、接続部材210によって跨れた領域においてもSUS基板214と接触しておらず、接続部材210に外力が加わった場合でも配線パターン202b,202dが破損してしまうことが回避される。また、SUS基板214の樹脂基板205に対向する面に絶縁性材料を積層しておくことにより、接続部材210に外力が加わった場合であっても、配線パターン202b,202dがSUS基板214に接触して短絡してしまうことを回避することができる。
【0057】
ここで、本形態において、SUS基板214が、集積回路部211が搭載される領域が窪んでいることによる効果について説明する。
【0058】
図10は、図7に示した接続部材210において集積回路部211が搭載される領域が窪んでいることによる効果を説明するための図である。
【0059】
上述したように、本形態における接続部材210は、SUS基板214の集積回路部211が搭載された領域が窪んでおり、その窪み深さが、集積回路部211の高さよりも深くなっているため、図10に示すように、樹脂基板205上に搭載された接続部材210に対して集積回路部211が搭載された面側から外力が加わった場合であっても、その外力はSUS基板214の窪んだ領域の周辺部に加わるものの、集積回路部211には加わりにくくなっている。そのため、接続部材210が搭載された電子回路201に対して接続部材210が搭載された面側から外力が加わった場合に、集積回路部211が破損してしまうことを回避することができる。
【0060】
なお、上述した3つの実施の形態においては、ベース基材としてステンレス鋼からなるSUS基板14,114,214を例に挙げて説明したが、塑性変形可能な材料からなるものであれば、接続部材10,110,210の下部に配置された配線パターンや回路素子に接しない形状を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の接続部材の第1の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は裏面図である。
【図2】図1に示した接続部材の製造方法を説明するための図である。
【図3】図1に示した接続部材を用いた非接触型ICタグの構成例を示す図であり、(a)は内部構造を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【図4】本発明の接続部材の第2の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は裏面図である。
【図5】図4に示した接続部材の製造方法を説明するための図である。
【図6】図4に示した接続部材を用いた電子回路の構成例を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【図7】本発明の接続部材の第3の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は裏面図である。
【図8】図7に示した接続部材の製造方法を説明するための図である。
【図9】図7に示した接続部材を用いた電子回路の構成例を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【図10】図7に示した接続部材において集積回路部が搭載される領域が窪んでいることによる効果を説明するための図である。
【図11】インターポーザを有する従来の非接触型ICタグの構造の一例を示す図であり、(a)は内部構造を示す図、(b)は断面図である。
【符号の説明】
【0062】
1 非接触型ICタグ
2 アンテナ
4a,4b,104a,104b,204a−1〜204a−3,204b−1〜204b−3 ランド部
5 樹脂シート
6 インレット
7 接着剤層
8 表面シート
9,109,209 接着剤
10,110,210 接続部材
11,111,211 集積回路部
12a,12b,112a,112b,212a−1〜212a−3,212b−1〜212b−3 配線部
13a,13b,113a,113b,213a−1〜213a−3,213b−1〜213b−3 電極部
14,114,214 SUS基板
15,115,215 絶縁層
101,201 電子回路
102,202a〜202f 配線パターン
105,205 樹脂基板
106a〜106e,206a〜206c 回路素子
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース基材と、該ベース基材の一方の面に形成された導電層とを有し、配線基板上の複数の領域を互いに電気的に接続する接続部材であって、
前記ベース基材は、塑性変形可能な材料からなり、互いに対向する2つの端部が前記導電層が形成された面が外側となるように折り曲げられ、前記導電層のうち前記ベース基材が折り曲げられた端部の領域が前記配線基板の複数の領域と接触するように前記配線基板上に搭載される接続部材。
【請求項2】
請求項1に記載の接続部材において、
前記ベース基材は、金属からなり、前記導電層が形成された面の該導電層との間に絶縁性材料が積層されている接続部材。
【請求項3】
請求項2に記載の接続部材において、
前記ベース基材は、前記導電層が形成された面とは反対側の面に絶縁性材料が積層されている接続部材。
【請求項1】
ベース基材と、該ベース基材の一方の面に形成された導電層とを有し、配線基板上の複数の領域を互いに電気的に接続する接続部材であって、
前記ベース基材は、塑性変形可能な材料からなり、互いに対向する2つの端部が前記導電層が形成された面が外側となるように折り曲げられ、前記導電層のうち前記ベース基材が折り曲げられた端部の領域が前記配線基板の複数の領域と接触するように前記配線基板上に搭載される接続部材。
【請求項2】
請求項1に記載の接続部材において、
前記ベース基材は、金属からなり、前記導電層が形成された面の該導電層との間に絶縁性材料が積層されている接続部材。
【請求項3】
請求項2に記載の接続部材において、
前記ベース基材は、前記導電層が形成された面とは反対側の面に絶縁性材料が積層されている接続部材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−251723(P2009−251723A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−96033(P2008−96033)
【出願日】平成20年4月2日(2008.4.2)
【出願人】(000110217)トッパン・フォームズ株式会社 (989)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月2日(2008.4.2)
【出願人】(000110217)トッパン・フォームズ株式会社 (989)
【Fターム(参考)】
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