説明

搬送トレイ

【課題】搬送時の振動などにより位置決め部と被搬送物とが擦れても、搬送トレイが削れにくいことで、搬送トレイからの粉末の発生及び粉末の発生による被搬送物への異物の付着を低減させて搬送可能な搬送トレイを提供する。
【解決手段】底面14から立ち上がる側壁11を有し被搬送物20が収納される窪み状の収納部10と、収納部10の側壁11の一部から収納部10の内側へ突出して形成されることにより、被搬送物20が位置決めされる複数の位置決め部12と、を備え、位置決め部12は、被搬送物20が載置される底面14の載置部13より上方に形成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被搬送物を搬送するための搬送トレイに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電子機器に使用される液晶パネルなどの被搬送物を搬送する際には、搬送トレイが用いられている。この搬送トレイにおいて、被搬送物を位置決めする、少なくとも2つのコーナー部に形成されたコーナー規制部及び側面規制部と、被搬送物の裏面側または主面側の特定領域以外の箇所を受ける受け部とを備えた構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記の搬送トレイは、樹脂製のシートが金型を用いた真空成形法などで成形され、形成される。この搬送トレイは、上記コーナー規制部及び側面規制部のような、隣接部との間に段差が形成される部分に、離型のための抜きテーパが付けられている。
したがって、搬送トレイのコーナー規制部及び側面規制部は、断面が略台形形状に形成されている。
【0003】
【特許文献1】特開平8−324674号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このことから、図5の従来の搬送トレイの要部断面図に示すように、搬送トレイ2は、被搬送物5を収納するときに、コーナー規制部3及び側面規制部4と、被搬送物5の側面6と底面7とからなる角部8とが接触することになる。
搬送トレイ2は、被搬送物5を搬送する際に、例えば、被搬送物5が液晶パネルなどのような鋭利な角部8を有する場合、振動などによりコーナー規制部3及び側面規制部4が削られて粉末が発生し、異物となって被搬送物5に付着するという問題がある。
【0005】
また、搬送トレイ2は、被搬送物5の外周部9をコーナー規制部3及び側面規制部4の周辺の受け部2aで受ける構成のため、被搬送物5を搬送する際に、振動などにより被搬送物5の外周部9と受け部2aとが擦れる。これにより、搬送トレイ2は、例えば、被搬送物5の外周部9に鋭利な部分が形成されている場合、受け部2aが削られて粉末が発生し、異物となって被搬送物5に付着するという問題がある。
特に、液晶パネルなどの電子部品における異物の付着は、製品の信頼性に影響を及ぼすことから、これらの製品については、異物発生の防止、低減が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]本適用例にかかる搬送トレイは、底面から立ち上がる側壁を有し被搬送物が収納される窪み状の収納部と、前記収納部の前記側壁の一部から前記収納部の内側へ突出して形成されることにより、前記被搬送物が位置決めされる複数の位置決め部と、を備え、前記位置決め部は、前記被搬送物が載置される前記底面の載置部より上方に形成されていることを特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、搬送トレイは、被搬送物が位置決めされる複数の位置決め部が、底面の被搬送物が載置される載置部より上方に形成されている。これにより、搬送トレイは、被搬送物が収納部の底面の載置部に載置されたときに、位置決め部と被搬送物の側面とが近接し被搬送物が位置決めされることから、位置決め部と被搬送物の角部とは接触しない。
このことから、搬送トレイは、搬送時の振動などにより位置決め部と被搬送物とが擦れても、位置決め部が被搬送物の側面と擦れるため搬送トレイが削れにくく粉末が発生しにくい。したがって、搬送トレイは、被搬送物への異物の付着を低減することができ、被搬送物が用いられる製品の信頼性を向上させることができる。
【0009】
[適用例2]上記適用例にかかる搬送トレイにおいて、前記複数の位置決め部の前記収納部の深さ方向における位置が、異なることが好ましい。
【0010】
このような構成によれば、搬送トレイは、複数の位置決め部の収納部の深さ方向における位置が異なる。このことから、搬送トレイは、部分的に厚みの異なる被搬送物や、平面サイズが同一で厚みの異なる複数種類の被搬送物において、いずれかの位置決め部と被搬送物の側面とで位置決めすることができる。したがって、搬送トレイは、部分的に厚みの異なる被搬送物や、平面サイズが同一で厚みの異なる複数種類の被搬送物への異物の付着を低減させることができる。
【0011】
[適用例3]上記適用例にかかる搬送トレイにおいて、前記位置決め部は、前記収納部の側壁の前記底面側から前記収納部の内側に傾斜する下側斜面と、前記収納部の側壁の上面側から前記収納部の内側に傾斜する上側斜面とを含んで形成されていることが好ましい。
【0012】
このような構成によれば、搬送トレイは、位置決め部が、収納部の側壁の底面側から収納部の内側に傾斜する下側斜面と、収納部の側壁の上面側から収納部の内側に傾斜する上側斜面とを含んで形成されている。このことから、搬送トレイは、被搬送物を収納部に収納する際に、被搬送物が上側斜面で案内されることから、収納が容易に行える。また、搬送トレイは、下側斜面により、位置決め部の下方と被搬送物との間に隙間が保たれることから、位置決め部と被搬送物の角部とが接触しない。
【0013】
[適用例4]上記適用例にかかる搬送トレイにおいて、前記位置決め部は、前記収納部の側壁から前記収納部の内側へ球面状に突出して形成されていることが好ましい。
【0014】
このような構成によれば、搬送トレイは、位置決め部が、収納部の側壁から収納部の内側へ球面状に突出して形成されている。このことから、搬送トレイは、搬送時の振動などにより位置決め部と被搬送物の側面とが擦れても、位置決め部が球面状のため搬送トレイがより削れにくく粉末が発生しにくい。したがって、搬送トレイは、被搬送物への異物の付着をより低減することができる。
【0015】
[適用例5]上記適用例にかかる搬送トレイにおいて、前記収納部の底面の載置部は、平面視において、前記底面の前記位置決め部より内側の領域に形成され、且つ前記底面より上方に突出して形成されていることが好ましい。
【0016】
このような構成によれば、搬送トレイは、収納部の底面の載置部が、平面視において、底面の、位置決め部より内側の領域に形成され、且つ底面より上方に突出して形成されている。これにより、搬送トレイは、被搬送物を収納したときに被搬送物の外周部が載置部と接触せず、搬送時に載置部が被搬送物の外周部と擦れないことから、粉末の発生を回避でき、被搬送物への異物の付着を低減することができる。
【0017】
[適用例6]上記適用例にかかる搬送トレイにおいて、前記搬送トレイは、導電性を有することが好ましい。
【0018】
このような構成によれば、搬送トレイは、導電性を有することから、収納される被搬送物に静電気などによる電気的なダメージを与えることがない。また、静電気による被搬送物への異物の付着を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、搬送トレイの実施形態について図面を参照して説明する。
(実施形態)
図1は、電子機器に使用される液晶パネルなどの被搬送物を搬送する際に用いられる搬送トレイの概略構成を示す構成図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は、図1(a)のA−A線での断面図である。なお、図1では、理解を容易にするために、被搬送物が収納された状態を表している。
【0020】
図1に示すように、本実施形態の搬送トレイ1は、トレイ本体30に収納部10が4箇所形成され、それぞれの収納部10に被搬送物20が収納される。被搬送物20として、本実施形態では、液晶パネルとその周辺部品とからなる液晶パネルユニットが想定されている。なお、被搬送物20は、これに限定するものではなく、必要に応じて適宜設定される。
【0021】
搬送トレイ1のトレイ本体30は、加熱された樹脂製のシートを、トレイ本体30の形状に加工された金型に真空引きして吸着させることにより、トレイ本体30の形状に成形する真空成形法などを用いて形成されている。
【0022】
トレイ本体30を形成するシートの材料としては、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂などが用いられている。ポリスチレン系樹脂は、成形性に優れることから、複雑な形状の成形が可能であり、ポリプロピレン系樹脂は、耐熱性に優れることから、高温環境での使用が可能である。また、ポリエチレンテレフタレート系樹脂は、耐磨耗性に優れることから、搬送時の磨耗を低減することが可能である。
【0023】
なお、これらの材料に、カーボンを練りこむことにより、導電性を有したシートが形成可能である。トレイ本体30の材料は、収納される被搬送物20の種類、搬送条件などに応じて上記の材料などから適宜選択される。
なお、本実施形態の搬送トレイ1では、被搬送物20が液晶パネルユニットであることから、静電気の影響を避けるために、トレイ本体30が導電性を有する材料で形成されている。
トレイ本体30は、剛性を確保するために、外周縁部を折り曲げて、盆を伏せたような形状に形成されている。
【0024】
収納部10は、トレイ本体30に窪み状に形成され、窪みの底面14から立ち上がる側壁11には、側壁11の一部から収納部10の内側へ向かって突出した、被搬送物20が位置決めされる位置決め部12が複数形成されている。なお、収納部10の内側とは、収納部10における被搬送物20が収納される空間をいう。
【0025】
位置決め部12は、被搬送物20が載置される底面14の載置部13より上方に形成されている。また、位置決め部12は、収納部10の側壁11の底面14側から収納部10の内側に傾斜する下側斜面16と、収納部10の側壁11の上面側から収納部10の内側に傾斜する上側斜面15とが当接して形成されている。なお、上側斜面15、下側斜面16の傾斜角度は、収納部10の深さ方向Dに対して約10度前後に設定される。なお、この傾斜角度は、収納部10の深さ、位置決め部12の深さ方向Dの位置、トレイ本体30の金型からの取り出し易さなどにより適宜設定される。
【0026】
底面14の載置部13は、平面視において、底面14の、位置決め部12より内側の領域に形成され、且つ底面14より上方に突出して形成されている。
【0027】
このようにして形成された搬送トレイ1は、収納部10に被搬送物20が収納されて搬送される。
このとき、被搬送物20は、収納部10の底面14の載置部13に被搬送物20の裏面23が載置され、収納部10の位置決め部12に被搬送物20の側面21が近接されることで位置決めされる。この収納の際、被搬送物20は、位置決め部12の上側斜面15により載置部13へ案内される。
【0028】
位置決め部12の下方では、下側斜面16及び載置部13により、被搬送物20の角部22及び外周部24と収納部10の側壁11及び底面14との間に隙間が保たれている。なお、位置決め部12と被搬送物20の側面21との間には、それぞれの寸法ばらつきを考慮した隙間が設定されている。
【0029】
搬送トレイ1は、被搬送物20がそれぞれの収納部10に収納された状態で、図1(b)に示すように、同一形状である別の搬送トレイ1’(2点鎖線で表示)が180度回転されて積み重ねられる。これにより、搬送トレイ1は、収納された被搬送物20が別の搬送トレイ1’で覆われ、搬送時における被搬送物20の収納部10からの飛び出しが回避される。このようにして、複数の搬送トレイ1が、積み重ねられる。
上記のように収納された被搬送物20は、角部22及び外周部24が、搬送時に搬送トレイ1の収納部10の側壁11、底面14の載置部以外13の領域に接触しない。
【0030】
上述したように、搬送トレイ1は、収納部10が、トレイ本体30に窪み状に形成され、窪みの底面14から立ち上がる側壁11には、側壁11の一部から収納部10の内側へ向かって突出した、被搬送物20が位置決めされる位置決め部12が複数形成されている。また、位置決め部12は、底面14の載置部13より上方に形成されている。
【0031】
これにより、搬送トレイ1は、被搬送物20が収納部10の底面14の載置部13に載置されたときに、位置決め部12と被搬送物20の側面21とが近接し、被搬送物20が位置決めされ、位置決め部12を含む側壁11と被搬送物20の角部22とは接触しない。
このことから、搬送トレイ1は、搬送時の振動などにより位置決め部12と被搬送物20とが擦れても、位置決め部12が被搬送物20の側面21と擦れるため搬送トレイ1が削れにくく粉末が発生しにくい。したがって、搬送トレイ1は、被搬送物20への異物の付着を低減することができ、被搬送物20が用いられる製品の信頼性を向上させることができる。
【0032】
また、搬送トレイ1は、収納部10の位置決め部12が、側壁11の底面14側から収納部10の内側に傾斜する下側斜面16と、側壁11の上面側から収納部10の内側に傾斜する上側斜面15とが当接して形成されている。これにより、搬送トレイ1は、被搬送物20を収納部10に収納する際に、被搬送物20が上側斜面15で案内されることで、収納が容易に行える。また、搬送トレイ1は、下側斜面16により、位置決め部12の下方と被搬送物20の側面21との間に隙間が保たれていることから、位置決め部12を含む側壁11と被搬送物20の角部22との接触を回避できる。
【0033】
また、搬送トレイ1は、収納部10の底面14の載置部13が、平面視において、底面14の、位置決め部12より内側の領域に形成され、且つ底面14より上方に突出して形成されている。これにより、搬送トレイ1は、被搬送物20を収納したときに被搬送物20の外周部24が載置部13と接触しない。
このことから、搬送トレイ1は、被搬送物20が本実施形態の液晶パネルユニットのような外周部24に鋭利な部分がある場合でも、搬送時に載置部13が被搬送物20の外周部24と擦れないことから、粉末の発生を回避でき被搬送物20への異物の付着を低減することができる。
【0034】
また、搬送トレイ1は、トレイ本体30が導電性を有した材料で形成されていることから、収納される被搬送物20に静電気などによる電気的なダメージを与えることがない。また、静電気による被搬送物20への異物の付着を低減することができる。
【0035】
ここで、本実施形態の搬送トレイ1における変形例を説明する。なお、変形例はこれらに限定するものではなく様々な態様が可能である。
(変形例1)
図2は、電子機器に使用される液晶パネルなどの被搬送物を搬送する際に用いられる搬送トレイの概略構成を示す構成図である。図2(a)は要部平面図、図2(b)は、図2(a)のB−B線での断面図であり、図2(c)は、図2(a)のC−C線での断面図である。なお、図2では、上記実施形態との共通部分には同じ符号を附して、その説明を省略する。また、被搬送物を仮想線で表している。
【0036】
図2に示すように、変形例1の搬送トレイ101は、収納部10の側壁11に位置決め部12a,12bが複数形成されている。位置決め部12aと位置決め部12bとでは、収納部10の深さ方向Dの位置が異なる。位置決め部12aは、収納部10の上方寄りに形成され、位置決め部12bは、収納部10の底面14寄りに形成されている。
【0037】
これにより、搬送トレイ101は、厚い被搬送物120が収納される場合には、被搬送物120の位置決めが側面121と位置決め部12aとでなされ、薄い被搬送物220が収納される場合には、被搬送物220の位置決めが側面221と位置決め部12bとでなされる。この際、薄い被搬送物220が収納される場合には、被搬送物220の上にスペーサ230が載置され上方の隙間が調整される。
【0038】
このことから、搬送トレイ101は、厚みの異なる被搬送物120,220を被搬送物120,220と搬送トレイ101とが擦れることによる、搬送トレイ101からの粉末の発生及び粉末の発生による被搬送物120,220への異物の付着を低減させることができる。
【0039】
(変形例2)
図3は、被搬送物を搬送する際に用いられる搬送トレイの概略構成を示す要部平面図である。なお、図3では、理解を容易にするために、被搬送物が収納された状態を表している。
変形例2の搬送トレイ201は、実施形態の搬送トレイ1と比較して、収納部110の平面形状が異なる。以下、この点を中心に説明する。
【0040】
図3に示すように、変形例2の搬送トレイ201は、収納部110が円形に形成され、位置決め部112が収納部110の側壁111の一部から収納部110の内側中心に向かって突出して複数形成されている。
また、底面114の載置部113は、平面視して、底面114の、位置決め部112より内側の領域に形成され、且つ底面114から上方に突出して形成されている。位置決め部112は、載置部113より上方に形成されている。
【0041】
これにより、搬送トレイ201は、外形形状が円形の被搬送物320が位置決め部112と被搬送物320の側面(図示せず)とで位置決めされる。このことから、搬送トレイ201は、被搬送物320と位置決め部112とが擦れることによる、搬送トレイ201からの粉末の発生及び粉末の発生による被搬送物320への異物の付着を低減させることができる。
【0042】
(変形例3)
図4は、被搬送物を搬送する際に用いられる搬送トレイの概略構成を示す要部断面図である。なお、図4では、上記実施形態との共通部分には同じ符号を附して、その説明を省略する。また、理解を容易にするために、被搬送物が収納された状態を表している。
変形例3の搬送トレイ301は、実施形態の搬送トレイ1と比較して、位置決め部212の形状が異なる。以下、この点を中心に説明する。
搬送トレイ301は、位置決め部212が収納部10の側壁11から収納部10の内側へ球面状に突出して形成されている。
【0043】
これにより、搬送トレイ301は、被搬送物20が球面状の位置決め部212と被搬送物20の側面21とで位置決めされる。搬送トレイ301は、位置決め部212が球面状であるため、被搬送物20と位置決め部212とが擦れることによる、搬送トレイ301からの粉末の発生及び粉末の発生による被搬送物20への異物の付着を低減させることができる。
【0044】
なお、上記の実施形態、変形例では、収納部10がトレイ本体30の4箇所に形成されているが、これに限定するものではなく、収納部10の数は、トレイ本体30、被搬送物20の大きさなどにより適宜設定されてもよい。
また、上記の実施形態、変形例では、トレイ本体30が導電性を有する材料で形成されているが、これに限定するものではなく、被搬送物20の種類によっては、導電性のない材料で形成されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本実施形態の搬送トレイの構成図。
【図2】本実施形態における変形例1の搬送トレイの構成図。
【図3】本実施形態における変形例2の搬送トレイの要部平面図。
【図4】本実施形態における変形例3の搬送トレイの要部断面図。
【図5】従来の搬送トレイの要部断面図。
【符号の説明】
【0046】
1,101,201,301…搬送トレイ、10,110…収納部、11,111…側壁、12,12a,12b,112,212…位置決め部、13,113…載置部、14,114…底面、15…上側斜面、16…下側斜面、20,120,220,320…被搬送物、21,121,221…被搬送物の側面、22…被搬送物の角部、23…被搬送物の裏面、24…被搬送物の外周部、30…トレイ本体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面から立ち上がる側壁を有し被搬送物が収納される窪み状の収納部と、
前記収納部の前記側壁の一部から前記収納部の内側へ突出して形成されることにより、前記被搬送物が位置決めされる複数の位置決め部と、を備え、
前記位置決め部は、前記被搬送物が載置される前記底面の載置部より上方に形成されていることを特徴とする搬送トレイ。
【請求項2】
請求項1に記載の搬送トレイにおいて、前記複数の位置決め部の前記収納部の深さ方向における位置が、異なることを特徴とする搬送トレイ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の搬送トレイにおいて、前記位置決め部は、前記収納部の側壁の前記底面側から前記収納部の内側に傾斜する下側斜面と、前記収納部の側壁の上面側から前記収納部の内側に傾斜する上側斜面とを含んで形成されていることを特徴とする搬送トレイ。
【請求項4】
請求項1または2に記載の搬送トレイにおいて、前記位置決め部は、前記収納部の側壁から前記収納部の内側へ球面状に突出して形成されていることを特徴とする搬送トレイ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の搬送トレイにおいて、前記収納部の底面の載置部は、平面視において、前記底面の前記位置決め部より内側の領域に形成され、且つ前記底面より上方に突出して形成されていることを特徴とする搬送トレイ。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の搬送トレイにおいて、前記搬送トレイは、導電性を有することを特徴とする搬送トレイ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−23698(P2009−23698A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−189159(P2007−189159)
【出願日】平成19年7月20日(2007.7.20)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】