説明

携帯型情報端末装置、マナーモード切換制御方法、及び切換制御プログラム

【課題】使用状態に応じてその都度手動でマナーモードの設定/解除を行うことを不要とし、マナーモードの解除忘れも防止した携帯型情報端末装置を提供すること。
【解決手段】携帯電話機1の制御部10のモード切換え制御部6は、自動マナーモード切換え設定がON設定で、接続検知手段(接続認識部)6が接続ポート14に卓上ホルダ又はACアダプタが接続されていると判断した場合で、且つマナーモード切換え設定格納部11Bに格納されたマナーモード切換え開始時刻になった場合に、マナーモードに切換える。又、モード切換え制御部6は、アラーム設定格納部11Aに格納されているアラーム開始時刻になった場合、或いは接続検知手段(接続認識部)6が接続ポート14に卓上ホルダ又はACアダプタが接続されていないと判断した場合に、マナーモードを解除する。これにより、手動によるマナーモードの設定/解除が不要となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マナーモード機能とアラーム機能とを備えた携帯型情報端末装置等に係り、特にマナーモード機能とアラーム機能とを端末本体機能として有効に取り込ん成る携帯型情報端末装置、モード切換制御方法、及び切換制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話機等の携帯型情報端末装置( 以後「携帯型情報端末」と称す)には、着信音が周囲に聞こえないように消去するマナーモード機能や、起床時刻をアラーム音で報知する目覚ましアラーム機能を有するもの等、種々のものがある。
マナーモード機能を有する携帯型情報端末としては、例えば、着信があると着信音を発する第1の呼出モードと,着信があっても着信音を発しない第2の呼出モードを有し、予め装備した充電回路部の充電中は第1の呼出モードを設定し、その他のときに第2の呼出モードを設定する構成のものがある(特許文献1)。
【0003】
また、目覚まし時計機能を有する携帯型情報端末には、例えば、お休みモードが設定されると目覚まし時計機能と開始時無音機能が自動設定され、目覚まし時計機能の設定時刻まで着信或いはメール受信から設定時間の間、分着信音をの鳴動動作或いはバイブレータによる振動動作を非動作とするものがある(特許文献2)。
【0004】
更に、マナーモード機能を有する携帯型情報端末としては、時刻情報に基づいてマナーモード設定とマナーモードの設定解除とを自動的に行い得るものもある(特許文献3)。
【特許文献1】特開2003−258942号公報
【特許文献2】特開2004−056651号公報
【特許文献3】特開2004−336194号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の携帯型情報端末では、マナーモードの設定はスケジュール入力時にユーザが手動で行わなければならず、手間がかかるという問題があった。また、携帯型情報端末において目覚ましアラーム機能を有しているにも関わらずマナーモードに設定されていると、目覚ましアラーム音が発信されないという不都合があった。更に、携帯型情報端末において目覚ましアラーム機能が設定されマナーモードが解除されていると、予期せぬ着信等で睡眠を邪魔されるという問題も時には生じていた。一方、これらの煩わしさを回避するために、携帯型情報端末の電源を場所によってオフ(OFF)にすると、目覚ましアラーム音が鳴動する時間まで睡眠を邪魔されることはないが、当然の事とは言え電子メールなどを自動受信できないという不都合があった。
【0006】
〔発明の目的〕
本発明は、上記従来例に有する不都合を改善し、特に、充電時その他の状況下にあってその都度成されるマナーモードやアラーム機能の設定若しくは設定解除にかかる指令の入力を不要とすると共に、マナーモードの解除忘れ等を有効に解消し得る携帯型情報端末装置、マナーモード切換制御方法、及び切換制御プログラムを提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明にかかる携帯型情報端末装置では、着信音を消去するマナーモード機能と予め設定した時刻が到来した場合に当該時刻の到来を報知するアラーム機能とを有する端末本体と、この端末本体に装備され外部からの充電を可能とした電源回路部とを備えている。又、この端末本体には、前述したマナーモード機能およびアラーム機能を実行する時刻を設定するための計時手段と、前述した充電回路部が外部電源等に接続された場合にこれを検知する接続検知手段とが装備されている。更に、前述した端末本体には、接続検知手段によって前記電源回路部が外部電源等に接続されたことが検知され且つ前記計時手段に予め設定したマナーモードの設定時刻が到来した場合に作動して当該端末本体が備えている機能(構成要素)全体をマナーモードに切換えるモード切換え制御部が装備する、という構成を採っている(請求項1)。
このため、この切換える切換え制御部にあっては、接続検知手段が充電回路部の外部電源等への接続を検知し且つ計時手段に予め設定した切換え開始時刻が到来した場合には、直ちに作動して、端末本体全体をマナーモードに切換制御するようになっている。
【0008】
ここで、前述した端末本体は、予め外部入力される前記マナーモード機能およびアラーム機能の設定に関する情報を格納する設定モード格納手段と、この設定モード格納手段に設定される内容を常時監視する設定内容監視部と、前記電源回路部を外部電源等に接続する接続ポートとを備えている。また、前述した接続検知手段は、前記接続ポートを介して前記電源回路部が外部電源等に接続されたか否かを検出しその情報を前記モード切換え制御部に送り込むように構成してもよい(請求項2)。
これにより、接続検知手段は電源回路部が外部電源等に接続されたか否かの情報を接続ポートからリアルタイムで得ることができる。
【0009】
又、前述した端末本体には、前記マナーモード機能およびアラーム機能の実行のタイミング等を設定する設定入力部が予め装備されている。そして、前述したモード切換え制御部は、前記設定入力部により前記マナーモードへの切換え指令が入力されている場合で且つ前記接続検知手段によって前記端末本体が外部電源等に接続されていることが検知され、更に前記計時手段に予め設定した切換え開始時刻が到来した場合に作動し、前記端末本体全体の機能をマナーモードに切換えるモード切換え制御機能を備えた構成としてもよい(請求項3)。
これにより、予め、設定入力部からマナーモード又はアラームモードへ入る時刻を設定することを前提として端末本体が外部電源等に接続された場合にはマナーモードに自動切換えがなされる。このため、充電の度にマナーモードを設定するという煩わしさを排除することができる。
【0010】
更に、前述した端末本体には、前記マナーモード機能およびアラームモード機能の実行のタイミング等を設定する設定入力部を予め装備されている。そして、前述したモード切換え制御部は、前記設定入力部により前記アラームモードへの切換え指令が入力されている場合で且つ前記接続検知手段によって前記端末本体が外部電源等に接続されていないことが検知され、更に前記計時手段に予め設定したアラーム開始時刻が到来した場合に作動し、前記端末本体全体にマナーモードが設定されている場合に当該マナーモードの設定を解除するマナーモード解除機能を備えた構成としてもよい(請求項4)。
このようにすることにより、マナーモードの解除忘れという不都合を確実に排除することができる。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明にかかるモード切換制御方法では、 着信音を消去するマナーモード機能の作動開始時刻をマナーモード切換え時刻として端末本体に設定入力する設定モード入力工程と、前記端末本体に予め装備された計時手段により前記マナーモード切換え時刻を計時する時刻計時工程と、この時刻計時工程に併設され前記端末本体が備えている電源回路部が充電用の外部電源に接続されているか否かを検知する充電接続検知工程と、この充電接続検知工程にて前記電源回路部が前記充電用の外部電源に接続されていることが検知され且つ前記時刻計時工程にて計時した時刻が前記設定したマナーモード切換え時刻になった場合に実行され前記端末本体の動作全体をマナーモードに切換えるマナーモード切換え工程とを有する、という構成を採っている(請求項5)。
【0012】
このため、これによると、端末本体が外部電源等に接続された場合にはマナーモードに自動切換えがなされる。このため、例えば充電の度にマナーモードを設定するという煩わしさを排除することができる。
【0013】
ここで、前述した設定モード入力工程を、前記端末本体に装備され設定時刻の到来時には外部に向けて報知するアラーム機能の動作設定時刻を前記マナーモード切換え時刻と共に前記端末本体に入力するように構成すると共に、前記マナーモード切換工程の後に、前記電源回路部が前記充電用の外部電源に接続されていないことが検知され且つ前記時刻計時工程にて計時した時刻がアラーム設定時刻になった場合に実行され前記マナーモードの設定を解除するマナーモード解除工程を備えた構成としてもよい(請求項6)。
これにより、マナーモードの解除忘れという不都合を排除することができる。
【0014】
上記目的を達成するため、本発明にかかる切換制御プログラムでは、着信音を消去する 着信音を消去するマナーモード機能の稼働開始時刻がマナーモード切換え時刻として端末本体に設定入力された場合に稼働し当該入力情報を設定モード格納手段に格納処理する設定モード入力処理機能、前記端末本体に予め装備された計時手段により前記設定入力されたマナーモードの設定時刻の計時を開始する時刻計時処理機能、このマナーモードの設定時刻の計時開始と共に稼働し前記端末本体が備えている電源回路部が充電用の外部電源に接続されているか否かを検知する充電接続検知機能、この充電接続検知機能にて前記電源回路部が前記充電用の外部電源に接続されていることが検知され且つ前記時刻計時処理機能にて計時した時刻が切換え設定時刻になった場合に機能し前記端末本体の動作全体をマナーモードに切換えるマナーモード切換機能、をコンピュータに実行させる、という構成を採っている(請求項7)。
【0015】
ここで、前述した設定モード入力処理機能を、前記端末本体に装備され設定時刻の到来時には外部に向けて報知するアラーム機能の動作設定時刻を前記マナーモード切換え時刻と共に前記端末本体に入力処理する構成とし、又、前記マナーモード切換機能によって前記マナーモードが設定された後に、前記電源回路部が前記充電用の外部電源に接続されていないことが検知され且つ前記時刻計時工程にて計時した時刻がアラーム設定時刻になった場合に実行され前記マナーモードの設定を解除するマナーモード解除機能を設け、これらを前記コンピュータに実行させるようにしてもよい(請求項8)。
【発明の効果】
【0016】
本発明は以上のように構成され機能するので、これによると、携帯型情報端末装置における電源回路部の充電等に際しては、上述したように予め必要とする時刻等を設定入力しておくことにより自動的にマナーモードに切換えられるので、従来その都度成されていた手動でのマナーモード設定が不要となり、操作上の煩わしさが解消される。更に、電源回路部の充電等の接続解除やアラームモードに設定時刻の到来等にあっては、マナーモードが自動的に解除されるので、アラームモードが排除されることなく優先的に実行され、これによってマナーモード解除の煩わしさから解放され同時にマナーモードの解除忘れが防ぐことができ、使用者のモード設定が有効に生かされるという従来にない優れた携帯型情報端末装置、マナーモード切換制御方法、及び切換制御プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の一実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
最初に、本実施形態において重要とする主たる内容について説明し、その後に、本実施形態の全体的内容を詳述する。
まず、図1に、本発明の一実施形態にかかる携帯型情報端末装置として携帯電話機の一構成例を示す。
【0018】
この図1において、本実施形態にかかる携帯電話機1は、着信音を消去するマナーモード機能と予め設定した時刻が到来した場合に当該時刻の到来を報知するアラーム機能(アラームモード機能)とを有する端末本体2と、この端末本体2に装備され外部からの充電を可能とした電源回路部3とを備えている。又、この端末本体2には、前述したアラーム機能およびアラーム機能を実行する時刻を設定するための計時手段としての時計部4と、前述した充電回路部3が外部電源等に接続された場合にこれを検知する接続検知手段5とが装備されている。
更に、前述した端末本体2には、接続検知手段5によって前記電源回路部3が外部電源等に接続されたことが検知され且つ前記時計部4に予め設定したマナーモードの設定時刻が到来した場合に作動して当該端末本体2が備えている機能(構成要素)全体をマナーモードに切換えるモード切換え制御部6が装備されている。
【0019】
このため、このモード切換え制御部6にあっては、接続検知手段5が充電回路部3の外部電源等への接続を検知し且つ時計部4に予め設定した切換え時刻が到来した場合には、直ちに作動して、端末本体2全体をマナーモードに切換制御するようになっている。
【0020】
前述した端末本体2は、具体的には、予め外部入力される前記マナーモード機能およびアラーム機能の実行に関する情報を格納する設定モード格納手段11と、この設定モード格納手段11に設定される内容を常時監視する設定内容監視部12と、前記電源回路部3を外部電源等に接続する接続ポート14とを備えている。また、前述した接続検知手段5は、前記接続ポート14を介して前記電源回路部3が外部電源等に接続されたか否かを検出しその情報を前記モード切換え制御部6に送り込むように構成されている。
このため、このモード切換え制御部6にあっては、前述した電源回路部3が外部電源等に接続されているか否かの情報をリアルタイムで常時取得し保持し得る状態となっている。
【0021】
又、上記した端末本体2には、前記マナーモード機能およびアラームモード機能の実行のタイミング等を設定する設定入力部2Aが予め装備されている。そして、前述したモード切換え制御部6は、前記設定入力部2Aにより前記マナーモードへの切換え指令が入力されている場合で且つ前記接続検知手段5によって前記電源回路部3が外部電源等に接続されていることが検知され、更に時計部4に予め設定した切換え開始時刻が到来した場合に作動し、端末本体2の全体の機能をマナーモードに切換えるモード切換え制御機能を備えている。
このため、マナーモードへの切換え指令の入力があり、前記接続検知手段5によって前述した電源回路部3が外部電源等に接続されていることが検知され、且つ切換え開始時刻が到来した場合には、端末本体2の全体が自動的にマナーモードに切換えられるようになっている。
【0022】
上記したモード切換え制御部は、設定入力部2Aによりアラームモードへの切換え指令が入力されている場合で且つ接続検知手段5によって前記端末本体2が外部電源等に接続されていないことが検知され、更に前記時計部4に予め設定したアラーム開始時刻が到来した場合に作動し、前記端末本体2の全体にマナーモードが設定されている場合に当該マナーモードの設定を解除するマナーモード解除機能を備えて構成されている。
これにより、マナーモードが設定されている場合であっても、アラームモードへの切換えが優先的に扱われるようになっており、携帯電話本来の機能が優先された構成となっている。
【0023】
以下、これを更に詳述する。
図1において、本実施形態における携帯電話機(携帯型情報端末装置)1は、上述したように、マナーモード機能とアラーム機能とを実行可能な構成を備えている。この携帯電話機1は、前述したように、操作部である設定入力部2Aと、マナーモード機能およびアラーム機能の実行に関する情報を格納する設定モード格納手段11と、端末本体2が備えている構成部分全体の動作を制御する主制御部10と、端末本体用の電源回路部3と、この電源回路部3の充電に際して外部電源に接続するための接続ポート14と、外部との通信に際し成される送受信にかかる各種情報を表示する表示部20と、前述した計時手段としての時計部4とを備えている。
【0024】
ここで、前述した主制御部10は、前述した接続検知手段5と、前述したモードを切換え機能を備えたモード切換え制御部6と、前述した設定モード格納手段11に設定される内容を常時監視する設定内容監視部12とを備えて構成されている。
【0025】
上述した設定モード格納手段11は、設定入力部2Aを介してオペレータからアラーム機能に係る開始時刻等の種々の情報が入力された場合にこれを格納するアラーム設定格納部11Aと、同じく設定入力部2Aを介してオペレータからマナーモード機能に係る開始時刻等の種々の情報が入力された場合にこれを格納するマナーモード切換え設定格納部11Bとにより構成されている。更に、符号30は携帯電話機1の本来の機能である外部との通信機能を全うするための送受信用情報通信部を示す。この送受信用情報通信部30は、前述した主制御部10によってその動作が制御されるようになっている。
【0026】
又、設定入力部(操作部)2Aは、テンキーを始めとして各種入力キーを装備しており、これらの各種入力キーによるキー入力を受け付けるほかに、更に、マナーモード設定、マナーモード切換え開始時刻、アラーム設定、自動マナーモード切換えの設定、マナーモード解除などの指令情報をオペレータが入力し得るように構成されている。
【0027】
更に、設定モード格納手段11の内のアラーム設定格納部11Aは、オペレータが設定入力部(操作部)2Aから設定入力したアラーム設定情報(例えば、アラーム開始時刻を示す情報、および目覚ましアラーム音の種類を示す情報等)を、格納する機能を有する。又、マナーモード切換え設定格納部11Bは、オペレータが設定入力部(操作部)2Aから設定入力したマナーモード設定情報(例えば、マナーモードの動作設定を示す情報、自動マナーモード切換え設定〈オン/オフ〉を示す情報、およびマナーモード切換え開始時刻を示す情報等)を、格納する機能を有する。

表示部20は、主制御部10に制御されて作動し、各種の情報(マナーモードが設定されているか否かを示す情報等)をアイコンによりオペレータに表示するように機能する。 時計部4は、前述したように予め設定された時刻を計時し且つこの計時した時刻を管理すると共に、これを時刻情報として主制御部10に出力する機能を備えている。
接続ポート14は、端末本体2が備えている電源回路部3を充電するために外部電源側である卓上ホルダ又はACアダプタ(図示略)に接続するためのもので、端末本体2に装備されている。
【0028】
主制御部10の設定内容監視部12は、マナーモード切換え設定格納部11Bに格納されている自動マナーモード切換え設定情報がオン(ON)であるかオフ(OFF)であるか、つまり、自動マナーモード切換えを行うか否かを確認する機能を備えている。また、この設定内容監視部12は、アラーム設定格納部11Aに格納されているアラーム設定情報を確認する機能を備えている。
【0029】
主制御部10の接続検知手段(接続認識部)5は、接続ポート14に卓上ホルダ又はACアダプタ(外部にある充電用電源の接続部材)が接続されているか否かを判断する機能を備えている。尚、この接続ポート14には、卓上ホルダ又はACアダプタに代えて一時的には適当なダミー部材を係合させて当該卓上ホルダ又はACアダプタを擬似的に接続した状態を形成してマナーモード状態を継続するように構成してもよい。
【0030】
又、この主制御部10のモード切換え制御部6は、前述したようにモード切換え設定格納部11Bに予め格納されている「切換え後のマナーモードの動作設定」に沿ったマナーモードに切換える。即ち、自動マナーモード切換え設定がオン(ON)設定(卓上ホルダ又はACアダプタに接続している場合にマナーモードに切換えること)であり、接続検知手段(接続認識部)が接続ポート14に卓上ホルダ又はACアダプタが接続されていると判断した場合で、時計部4で管理している時刻がマナーモード切換え設定格納部11Aに格納されているマナーモード切換え開始時刻になった場合に、マナーモードに切換えることを、その内容とする。
【0031】
その後、主制御部10のモード切換え制御部6は、アラーム設定格納部11Aに格納されているアラーム開始時刻になった場合、或いは接続検知手段(接続認識部)5が接続ポート9に卓上ホルダ又はACアダプタが接続されていないと判断した場合に、マナーモードを解除するマナーモード解除機能を備えている。
【0032】
(動作説明)
次に、携帯電話機1の自動マナーモード切換え動作を、図2のフローチャートを用いて説明する。
【0033】
まず、主制御部10の設定内容監視部12は、前述した設定モード格納手段11の内のアラーム設定格納部11Aおよびマナーモード切換え設定格納部11Bに格納されている情報に基づいて、自動マナーモード切換え設定を行うか否かを判定する(ステップS101)。この自動マナーモード切換え設定を行うか否かを示す情報は、予めオペレータにより設定入力部(操作部)2Aから入力され、マナーモード切換え設定格納部11Bに格納されている(設定モード入力工程)。
【0034】
自動マナーモード切換え設定がオフ(OFF)と判定(ステップS101で「ノー判定」)された場合、自動マナーモード切換えに関わる処理は行わず、本フローチャートをそのまま終了する。
一方、自動マナーモード切換え設定がオン(ON)と判定(ステップS101で「イエス判定」)された場合、自動マナーモード切換えに関する処理はステップS102に移行し外部電源との接続の有無が判断される。
即ち、主制御部10の接続検知手段(接続認識部)5は、卓上ホルダ又はACアダプタが接続ポート14に接続されているか否かを判定する(ステップS102:充電接続検知工程)。
【0035】
ここで、接続検知手段5は、接続ポート14に対する卓上ホルダ又はACアダプタの接続の有無を常時監視している。そして、この監視の結果、卓上ホルダ又はACアダプタが接続ポート9に接続されていないと判定(ステップS2で「ノー判定」)した場合は、自動マナーモード切換えに関する処理は行わずに本フローチャートをそのまま終了する。
【0036】
一方、卓上ホルダ又はACアダプタが接続ポート14に接続されていると判定(ステップS102で「イエス判定」)した場合は、自動マナーモード切換えに関わる処理はステップS103に移行する。
【0037】
接続ポート14に接続状態が確認された場合、主制御部10のマナーモード切換え制御部6では、時計部4から送られてくる時刻情報から自動マナーモード切換え開始時刻になっているか否かを判定する(ステップS103)。ここで、自動マナーモード切換え開始時刻(マナーモード設定時刻)は、オペレータにより設定入力部(操作部)2Aから自動マナーモード切換えのオン/オフ(ON/OFF)の設定とともに入力されており、当該マナーモード設定時刻の計時は、このオペレータによるマナーモードの設定入力と共に開始されている(時刻計時工程)。又、この自動マナーモード切換え開始時刻(マナーモード設定時刻)に関する情報は、マナーモード切換え設定格納部11Bに格納されている。更に、自動マナーモード切換え設定のオン/オフ(ON/OFF)情報は、主制御部10の設定内容監視部12により監視されており、その判定は迅速に実行される。
【0038】
この場合、主制御部10のモード切換え制御部6は、前記ステップS103における自動マナーモード切換え開始時刻になっているか否かの判定を次のように実行する。
即ち、時計部4から送られてくる時刻情報が示す時刻と上記主制御部10の設定内容監視部12で監視している自動マナーモード切換え開始時刻とを比較し、自動マナーモード切換え開始時刻が時計部4から送られてくる時刻情報が示す時刻を過ぎたか否かを監視することによって判定する。
そして、時計部4から送られてくる時刻が自動マナーモード切換え開始時刻に達していないと判定(ステップS103で「ノー判定」)した場合は、主制御部10のモード切換え制御部6は、前記ステップS103の処理を繰り返すことにより、時計部4から送られてくる時刻情報が示す時刻が自動マナーモード切換え開始時刻になっているか否かの判定を繰り返す。
【0039】
一方、時計部4から送られてくる時刻情報が自動マナーモード切換え時刻であると判定した場合、もしくは自動マナーモード切換え時刻を過ぎていると判定(ステップS103で「イエス判定」)した場合は、主制御部10のモード切換え制御部6は、自動マナーモード切換えを実行する(ステップS104:マナーモード切換工程)。
【0040】
ここで、前記ステップS104における自動マナーモード切換えを実行する際のマナーモードの動作設定は、オペレータによる設定入力部(操作部)2Aからの自動マナーモード切換えのオン/オフ(ON/OFF)の設定と自動マナーモード切換え開始時刻の設定として受け付けられており、これらの情報はマナーモード切換え設定格納部11Bに格納されている。又、マナーモードの動作設定は、主制御部10の設定内容監視部12により監視されている。以上の処理により、自動マナーモード切換え制御が完了する。
【0041】
続いて、携帯電話機1の自動マナーモード切換えを解除する時の動作を、図2のフローチャートを用いて説明する。
【0042】
まず、主制御部10のモード切換え制御部6は、目覚ましアラーム音の鳴動を開始するアラーム開始時刻になっているか否かを判定する(ステップS105)。アラーム開始時刻の設定は、オペレータにより予め設定入力部(操作部)2Aから入力されており、アラーム設定格納部11Aに格納されている。また、アラーム開始時刻の設定は、主制御部10の設定内容監視部12により監視されている。
【0043】
主制御部10のモード切換え制御部6は、前記ステップS105におけるアラーム開始時刻になっているか否かの判定を次のようにして行う。
即ち、時計部4から送られてくる時刻情報が示す時刻と主制御部10の設定内容監視部12で監視しているアラーム開始時刻とを比較し、アラーム開始時刻が時計部4から送られてくる設定時刻を過ぎたか否かを監視することによって判定する。
【0044】
時計部4から送られてくる設定時刻情報が示す時刻がアラーム開始時刻に達していると判定した場合(ステップS105で「イエス判定」)、自動マナーモード切換え解除に関わる処理はステップS106に移行する。そして、主制御部10のマナーモード切換え制御部6は自動マナーモード切換えの解除を行う(ステップS106:マナーモード解除工程)。
【0045】
一方、時計部4から送られてくる時刻情報が示す時刻がアラーム開始時刻に達していないと判定(ステップS105で「ノー判定」)した場合は、自動マナーモード切換え解除に関わる処理はステップS107に移行する。主制御部10の接続検知手段(接続認識部)5は、卓上ホルダ又はACアダプタが接続ポート14に接続されているか否かを判定する(ステップS107)。
この場合、前述した接続検知手段5は、接続ポート14に対する卓上ホルダ又はACアダプタの接続の有無を常時監視している。そして、この監視の結果、卓上ホルダ又はACアダプタが接続ポート14に接続されていると判定(ステップS107で「イエス判定」)した場合は、主制御部10のモード切換え制御部6は、自動マナーモード切換えの解除を行う(ステップS106)。
【0046】
又、卓上ホルダ又はACアダプタが接続ポート14に接続されていないと判定(ステップS107で「ノー判定」)した場合は、ステップS105、ステップS107の処理を繰り返す。即ち、アラーム開始時刻か否か、卓上ホルダ又はACアダプタが接続ポート14に接続されているか否かの判定を繰り返し行う。以上の処理により自動マナーモード切換えの解除が完了する。
【0047】
ここで、上述した実施形態における図2のフローチャートおよびこれに基づく上記各構成の動作説明にあって、上述した各構成部材の機能および動作内容を工程として開示したが、これら各工程に示した実行内容(マナーモードの自動切換え設定/設定自動解除に関わる処理)をプログラム化し、コンピュータに実行させるように構成してもよい。
【0048】
以上説明したように、本実施形態においては、下のような効果を奏する。携帯電話機充電用の卓上ホルダ又はACアダプタが携帯電話機1の接続ポート14に接続され、且つ、マナーモードの自動切換え開始時刻に達していた場合、モード切換え制御部6は装置全体を予め設定されていたマナーモードに切換える。そのため、オペレータが手動でマナーモード設定を行うことが不要となり、手間が省けるという効果がある。
【0049】
更に、アラーム開始時刻になるか、卓上ホルダ又はACアダプタを接続ポート14から切り離す(つまり携帯電話機1を卓上ホルダ又はACアダプタから取り外す)だけで、モード切換え制御部6は自動マナーモード切換え設定を解除し、自動マナーモード切換え前の状態に戻す。そのため、マナーモードの解除忘れを防止することができる。
【0050】
又、予め自動マナーモード設定をサイレント(無音)設定にしておけば、アラーム開始時刻まで睡眠を邪魔されることもないという利点がある。逆に、自動マナーモード設定をアラーム音が鳴動するように設定しておけば、携帯電話機1を卓上ホルダに載置した場合でもアラーム音が鳴動するので、携帯電話機1を卓上ホルダに載置した場合に携帯電話機1のバイブレータが振動しても気付きにくいという問題を軽減できる。
【0051】
〔他の実施形態〕
前記実施形態では、携帯電話機の接続ポートに充電用の卓上ホルダまたはACアダプタを接続した場合の自動マナーモード切換え設定/解除について説明したが、卓上ホルダ又はACアダプタをUSBケーブルに置き換えることにより、携帯電話機をUSB接続でパーソナルコンピュータ等と接続する場合の自動マナーモード切換え設定/解除にも適用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明にかかる上記実施形態では、携帯型情報端末を携帯電話機とした場合の例を説明したが、携帯電話機への適用に限定されず、PHS(Personal Handyphone System )、PDA(Personal Digital Assistants)にも適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の一実施形態における携帯型情報端末装置の一構成例を示すブロック図である。
【図2】図1に開示した実施形態におけるマナーモード自動切換え動作の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0054】
1 携帯電話機(携帯型情報端末装置)
2 端末本体
2A 設定入力部(操作部)
3 電源回路部
4 時計部
5 接続検知手段(接続認識部)
6 モード切換え制御部
10 主制御部
11 設定モード格納手段
11A アラーム設定格納部
11B マナーモード切換え設定格納部
12 設定内容監視部
14 接続ポート
20 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着信音を消去するマナーモード機能と予め設定した時刻が到来した場合に当該時刻の到来を報知するアラーム機能とを有する端末本体を設け、この端末本体が外部からの充電を可能とした電源回路部を備えて成る携帯型情報端末装置において、
前記端末本体に、前記マナーモード機能およびアラーム機能を実行する時刻を設定するための計時手段と、前記充電回路部が外部電源等に接続された場合にこれを検知する接続検知手段とを装備すると共に、
前記接続検知手段によって前記電源回路部が前記外部電源等に接続されたことが検知され且つ前記計時手段に予め設定したマナーモードの設定時刻が到来した場合に作動して前記端末本体が備えている機能全体をマナーモードに切換えるモード切換え制御部を、前記端末本体に装備したことを特徴とする携帯型情報端末装置。
【請求項2】
前記請求項1に記載の携帯型情報端末装置において、
前記端末本体は、予め外部入力される前記マナーモード機能およびアラーム機能の設定に関する情報を格納する設定モード格納手段と、この設定モード格納手段に設定される内容を常時監視する設定内容監視部と、前記電源回路部を外部電源等に接続する接続ポートとを備え、
前記接続検知手段を、前記接続ポートを介して前記電源回路部が外部電源等に接続されたか否かを検出しその情報を前記モード切換え制御部に送り込むように構成したことを特徴とする携帯型情報端末装置。
【請求項3】
前記請求項1に記載の携帯型情報端末装置において、
前記端末本体は、前記マナーモード機能およびアラーム機能の実行のタイミング等を設定する設定入力部を予め装備すると共に、
前記モード切換え制御部は、前記設定入力部により前記マナーモードへの切換え指令が入力されている場合で且つ前記接続検知手段によって前記端末本体が外部電源等に接続されていることが検知され、更に前記計時手段に予め設定した切換え開始時刻が到来した場合に作動し、前記端末本体全体の機能をマナーモードに切換えるモード切換え制御機能を備えていることを特徴とした携帯型情報端末装置。
【請求項4】
前記請求項1に記載の携帯型情報端末装置において、
前記端末本体は、前記マナーモード機能およびアラーム機能の実行のタイミング等を設定する設定入力部を予め装備すると共に、
前記モード切換え制御部は、前記設定入力部により前記アラームモードへの切換え指令が入力されている場合で且つ前記接続検知手段によって前記端末本体が外部電源等に接続されていないことが検知され、更に前記計時手段に予め設定したアラーム開始時刻が到来した場合に作動し、前記端末本体全体にマナーモードが設定されている場合に当該マナーモードの設定を解除するマナーモード解除機能を備えていることを特徴とした携帯型情報端末装置。
【請求項5】
着信音を消去するマナーモード機能の作動開始時刻をマナーモード切換え時刻として端末本体に設定入力する設定モード入力工程と、
前記端末本体に予め装備された計時手段により前記マナーモード切換え時刻を計時する時刻計時工程と、
この時刻計時工程に併設され前記端末本体が備えている電源回路部が充電用の外部電源に接続されているか否かを検知する充電接続検知工程と、
この充電接続検知工程にて前記電源回路部が前記充電用の外部電源に接続されていることが検知され且つ前記時刻計時工程にて計時した時刻が前記設定したマナーモード切換え時刻になった場合に実行され前記端末本体の動作全体をマナーモードに切換えるマナーモード切換え工程と、
を備えていることを特徴としたモード切換制御方法。
【請求項6】
前記請求項5に記載のモード切換制御方法において、
前記設定モード入力工程を、前記端末本体に装備され設定時刻の到来時に外部に向けて報知するアラーム機能の動作設定時刻を前記マナーモード切換え時刻と共に前記端末本体に入力するように構成すると共に、
前記マナーモード切換工程の後に、前記電源回路部が前記充電用の外部電源に接続されていないことが検知され且つ前記時刻計時工程にて計時した時刻がアラーム設定時刻になった場合に実行され前記マナーモードの設定を解除するマナーモード解除工程を備えたことを特徴とするモード切換制御方法。
【請求項7】
着信音を消去するマナーモード機能の動作開始時刻がマナーモード切換え時刻として端末本体に設定入力された場合に稼働し当該入力情報を設定モード格納手段に格納処理する設定モード入力処理機能、
前記端末本体に予め装備された計時手段により前記設定入力されたマナーモードの設定時刻の計時を開始する時刻計時処理機能、
このマナーモードの設定時刻の計時開始と共に稼働し前記端末本体が備えている電源回路部が充電用の外部電源に接続されているか否かを検知する充電接続検知機能、
この充電接続検知機能にて前記電源回路部が前記充電用の外部電源に接続されていることが検知され且つ前記時刻計時処理機能にて計時した時刻が切換え設定時刻になった場合に機能し前記端末本体の動作全体をマナーモードに切換えるマナーモード切換機能、
をコンピュータに実行させるようにしたことを特徴とするモード切換制御プログラム。
【請求項8】
前記請求項7に記載のモード切換制御プログラムにおいて、
前記設定モード入力処理機能を、前記端末本体に装備され設定時刻の到来時には外部に向けて報知するアラーム機能の動作設定時刻を前記マナーモード切換え時刻と共に前記端末本体に入力処理する構成とし、
前記マナーモード切換機能によって前記マナーモードが設定された後に、前記電源回路部が前記充電用の外部電源に接続されていないことが検知され且つ前記時刻計時工程にて計時した時刻がアラーム設定時刻になった場合に実行され前記マナーモードの設定を解除するマナーモード解除機能を備え、
これらを前記コンピュータに実行させるようにしたことを特徴とするモード切換制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−113105(P2008−113105A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−293490(P2006−293490)
【出願日】平成18年10月30日(2006.10.30)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】