携帯端末装置
【課題】クリック感を得ることができる入力ボタンが形成可能であるとともに、煩雑な操作を行うことなく、操作者が、情報表示部および操作部を、操作者の意図するように選択することが可能な携帯端末装置を提供する。
【解決手段】この携帯電話機(携帯端末装置)100は、第1表示部14と第1凹凸形成層13とを含む第1入出力部1と、第2表示部24と第2凹凸形成層23とを含む第2入出力部2と、第1凹凸形成層13が押下されたことに基づいて、第1入出力部1には、第1凹凸形成層13により凸形状の入力ボタン101が形成されるとともに、第1表示部14により凸形状の入力ボタン101に対応した情報が表示されるように制御し、第2入出力部2には、第2凹凸形成層23により凸形状の入力ボタン201を形成せずに、第2表示部24により情報が表示されるように制御するCPU15aとを備える。
【解決手段】この携帯電話機(携帯端末装置)100は、第1表示部14と第1凹凸形成層13とを含む第1入出力部1と、第2表示部24と第2凹凸形成層23とを含む第2入出力部2と、第1凹凸形成層13が押下されたことに基づいて、第1入出力部1には、第1凹凸形成層13により凸形状の入力ボタン101が形成されるとともに、第1表示部14により凸形状の入力ボタン101に対応した情報が表示されるように制御し、第2入出力部2には、第2凹凸形成層23により凸形状の入力ボタン201を形成せずに、第2表示部24により情報が表示されるように制御するCPU15aとを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯端末装置に関し、特に、情報を表示する表示部および凸形状の入力ボタンを形成する凹凸形成部などを含む入出力部を備えた携帯端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、情報を表示する表示画面などの表示部および凸形状の入力ボタンを形成する凹凸形成部などを含む入出力部を備えた携帯端末装置が知られている(たとえば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
上記特許文献1には、第1実施形態として、LCD(表示部)とLCDの上面に配置されたタッチパネルとを有する一対の入力部と、制御部とを備えた携帯電話機(携帯端末装置)が開示されている。上記特許文献1の第1実施形態の携帯電話機では、制御部が、操作者による操作によって選択された対戦型ゲーム機能やキーボード機能などの機能に応じて、LCDの表示レイアウトを制御するとともに、タッチパネルの押下を検出するか否かを制御する。この際、操作者は、特定のボタンを押下することによって機能を選択すると考えられる。これにより、制御部が、一対の入出力部を、情報のみが表示され、操作者による入力操作がなされない情報表示部にするか、または、操作者が入力操作を行う操作部にするかを、操作者によって選択された機能に応じて制御するように構成されている。なお、上記第1実施形態の入出力部は、凸形状の入力ボタンを形成可能であるようには構成されていない。
【0004】
また、上記特許文献1には、第2実施形態として、LCD(表示部)とLCDの上面に配置されたタッチパネルとを有する一対の入出力部と、携帯電話機の向きを検出する方向検出部材と、制御部とを備えた携帯電話機(携帯端末装置)が開示されている。上記特許文献1の第2実施形態の携帯電話機では、制御部が、方向検出部材によって検出された携帯電話機の向きに応じて、LCDの表示レイアウトを制御するとともに、タッチパネルの押下を検出するか否かを制御する。これにより、携帯電話機の向きが変化しても、その変化に対応するように、制御部が、一対の入出力部を情報表示部および操作部に変化させるように構成されている。なお、上記第2実施形態の入出力部は、凸形状の入力ボタンを形成可能であるようには構成されていない。
【0005】
また、上記特許文献2には、1つのLCD(表示部)と、1つのLCDの上面に配置されたピエゾ素子(凹凸形成部)と、ピエゾ素子の上面に配置された1つのタッチパネルとを備えた表示入力装置が開示されている。上記特許文献2に開示された表示入力装置では、ピエゾ素子に電圧を印加することによって、ピエゾ素子が変形して、凹凸部を、LCDの画像に対応するように1つのタッチパネル上に形成させるように構成されている。
【0006】
また、上記特許文献3には、1つのディスプレイ(表示部)と、1つのディスプレイの下面に配置された電気機械誘電体膜とを含む1つの接触感応性画面部を備えた通信機器(携帯端末装置)が開示されている。上記特許文献3に開示された通信機器では、電気機械誘電体膜が押下されることにより、電気信号が発生する。これにより、押下を検出することができるので、押下に反応する1つの接触感応性画面部を通信機器に設けるように構成されている。なお、上記特許文献3による通信機器は、ディスプレイ上に凸形状の入力ボタンを形成可能であるようには構成されていない。
【0007】
【特許文献1】特開2006−311224号公報
【特許文献2】特開2006−243812号公報
【特許文献3】特開2003−23480号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1の第1実施形態の携帯電話機(携帯端末装置)では、操作者は任意の機能を選択する際に、特定のボタンを押下するなどのいくつかの煩雑な操作を行う必要があるという不都合がある。このため、情報表示部および操作部を選択する際に、いくつかの煩雑な操作を行う必要があるという問題点があると考えられる。また、入出力部は、凸形状の入力ボタンを形成可能であるように構成されていないため、通常の突出形状の入力ボタンを押下した際と同様の入力感(クリック感)を得ることができないという不都合がある。このため、クリック感を得ることができる入力ボタンを形成することができないという問題点もある。
【0009】
また、上記特許文献1の第2実施形態の携帯電話機(携帯端末装置)では、携帯電話機の向きを検出する方向検出部材を用いていることにより、携帯電話機が、たとえば斜めや水平方向など、方向を検出することが困難な状態である場合には、正しい方向を検出することができない場合があるという不都合がある。このため、操作者が、情報表示部および操作部を、操作者の意図するように選択することができない場合があるいう問題点があると考えられる。また、入出力部は、凸形状の入力ボタンを形成可能であるように構成されていないため、クリック感を得ることができないという不都合がある。このため、クリック感を得ることができる入力ボタンを形成することができないという問題点もある。
【0010】
また、上記特許文献2に記載の表示入力装置では、1つのタッチパネル上に凹凸部を形成することが開示されているだけであり、表示入力装置が一対設けられた場合において、一方の表示入力装置を、情報が表示され、操作者による入力操作がなされない情報表示部にするか、または、操作者が入力操作を行う操作部にするかを制御する構成については開示も示唆もされていない。このため、操作者が、情報表示部および操作部を、操作者の意図するように選択することができないという本発明の課題(問題点)が開示されていない。
【0011】
また、上記特許文献3に記載の通信機器では、押下に反応する1つの接触感応性画面部を通信機器に設けることが開示されているだけであり、通信機器が一対設けられた場合において、一方の通信機器を情報が表示され、操作者による入力操作がなされない情報表示部にするか、または、操作者が入力操作を行う操作部にするかを制御する構成については開示も示唆もされていない。このため、操作者が、情報表示部および操作部を、操作者の意図するように選択することができないという本発明の課題(問題点)が開示されていない。また、ディスプレイ上に凸形状の入力ボタンを形成可能であるように構成されていないため、クリック感を得ることができないという不都合がある。このため、クリック感を得ることができる入力ボタンが形成することができないという問題点がある。
【0012】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、クリック感を得ることができる入力ボタンが形成可能であるとともに、煩雑な操作を行うことなく、操作者が、情報表示部および操作部を、操作者の意図するように選択することが可能な携帯端末装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0013】
この発明の一の局面による携帯端末装置は、情報を表示する第1表示部と凸形状の入力ボタンを形成する第1凹凸形成部とを含む第1入出力部と、情報を表示する第2表示部と凸形状の入力ボタンを形成する第2凹凸形成部とを含む第2入出力部と、第1凹凸形成部が押下されたことに基づいて、第1入出力部には、第1凹凸形成部により凸形状の入力ボタンが形成されるとともに、第1表示部により凸形状の入力ボタンに対応した情報が表示されるように制御し、第2入出力部には、第2凹凸形成部により凸形状の入力ボタンを形成せずに、第2表示部により情報が表示されるように制御する制御部とを備える。
【0014】
この一の局面による携帯端末装置では、上記のように、第1凹凸形成部が押下されたことに基づいて、第1入出力部には、第1凹凸形成部により凸形状の入力ボタンが形成されるとともに、第1表示部により凸形状の入力ボタンに対応した情報が表示されるように制御し、第2入出力部には、第2凹凸形成部により凸形状の入力ボタンを形成せずに、第2表示部により情報が表示されるように制御する制御部を設けることによって、操作者は、操作部にしたい第1入出力部を押下するだけで、第1入出力部に操作部を形成させるとともに、押下されない第2入出力部に情報表示部を形成させることができるので、煩雑な操作を行うことなく、操作者が、情報表示部および操作部を、操作者の意図するように選択することができる。また、単に凹凸形成部を押下することによって、情報表示部および操作部を選択することができるので、情報表示部および操作部を選択するためのボタン部材などが不要になる。この結果、部品点数の増加を抑制することができる。また、操作者によって第1入出力部および第2入出力部の入力ボタンが押下された際に、入力ボタンが凸形状を有しているので、通常の突出形状の入力ボタンを押下した際と同様の入力感(クリック感)を得ることができる入力ボタンを形成することができる。
【0015】
上記一の局面による携帯端末装置において、好ましくは、第1凹凸形成部および第2凹凸形成部は、それぞれ絶縁性を有するエラストマ層と一対の電極とを有し、第1凹凸形成部および第2凹凸形成部は、それぞれエラストマ層を一対の電極によって挟み込むようにして構成され、かつ、一対の電極に所定の電圧が印加されることにより凸形状に変形されることによって凸形状の入力ボタンを形成するように構成されている。このように構成すれば、一対の電極間に発生する静電引力によりエラストマ層を変形させて凸形状に変形させることができるので、第1入出力部および第2入出力部に、容易に、凸形状の入力ボタンを形成することができる。
【0016】
この場合、好ましくは、第1入出力部は、第1凹凸形成部の一対の電極の間の距離の変化を検出することにより、第1凹凸形成部が押下されたことを検出するように構成されている第1押下検出部をさらに含み、第2入出力部は、第2凹凸形成部の一対の電極の間の距離の変化を検出することにより、第2凹凸形成部が押下されたことを検出するように構成されている第2押下検出部をさらに含む。このように構成すれば、第1凹凸形成部の一対の電極および第2凹凸形成部の一対の電極を用いて、第1凹凸形成部および第2凹凸形成部への押下を検出することができるので、押下を検出するための部材を別途設ける必要がない。これにより、部品点数の増加を抑制することができる。
【0017】
上記入出力部が、押下検出部をさらに含む携帯端末装置において、好ましくは、第1凹凸形成部の一対の電極の少なくとも一方および第2凹凸形成部の一対の電極の少なくとも一方は、それぞれ第1入出力部および第2入出力部の略全面にわたって設けられている。このように構成すれば、操作者は、第1入出力部および第2入出力部の任意の位置を押下すればよいので、操作者の利便性を向上させることができる。
【0018】
上記一の局面による携帯端末装置において、好ましくは、第1凹凸形成部および第2凹凸形成部は、それぞれ第1表示部および第2表示部の上方に配置されているとともに、第1表示部および第2表示部に表示された情報を外部から操作者が視認することが可能な光透過率を有する。このように構成すれば、第1凹凸形成部および第2凹凸形成部をそれぞれ第1表示部および第2表示部の上方に重ねた状態で、第1表示部または第2表示部に表示される入力用画像を視認することができるので、操作者が触れる側に第1凹凸形成部および第2凹凸形成部を配置することができる。これにより、第1凹凸形成部または第2凹凸形成部により形成された凸形状の入力ボタンを操作者が明確に感じとることができるので、確実な入力操作を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1〜図4は、本発明の一実施形態による携帯電話機を示した全体構成図である。また、図5〜図12は、図1に示した本発明の一実施形態による携帯電話機の詳細な構造を示した図である。まず、図1〜図12を参照して、本発明の一実施形態による携帯電話機100の構成について説明する。なお、本実施形態では、携帯端末装置の一例である携帯電話機100に本発明を適用した場合について説明する。
【0021】
本発明の一実施形態による携帯電話機100は、図1および図2に示すように、矢印Y1方向側に設けられている第1入出力部1と、矢印Y2方向側に設けられている第2入出力部2とから構成されている。この第1入出力部1および第2入出力部2は、平面的に見て長方形形状を有している。また、第1入出力部1と第2入出力部2とは、接続部16aと接続部25aとによって接続されている。この接続部16aは、図2に示すように、矢印X2方向側から見て、円柱形状を有しているとともに、接続部25aは、矢印X1方向側から見て、円柱形状を有している。また、第1入出力部1と第2入出力部2とは、接続部16aおよび接続部25aを回動軸にして矢印R方向に開閉可能に構成されている。また、第1入出力部1および第2入出力部2は、平坦面を有している。
【0022】
また、図3および図4に示すように、第1入出力部1に操作者が入力操作を行う操作部が形成され、第2入出力部2に情報が表示され、操作者による入力操作がなされない情報表示部が形成された状態においては、第1入出力部1の表面に、凸形状の入力ボタン101が形成されている。また、第1入出力部1の表面には、後述する第1表示部14により凸形状の入力ボタン101に対応する1、2、3、・・・などの情報が表示されるように構成されている。また、第2入出力部2の表面には、後述する第2凹凸形成層23による凸形状の入力ボタン201の形成はされていない。また、第2入出力部2の表面には、第2表示部24により情報が表示されるように構成されている。
【0023】
また、図5に示すように、携帯電話機100は、第1入出力部1と第2入出力部2とを矢印R方向(図2参照)に回動させることにより、第1入出力部1と第2入出力部2とが接触するようにして折り畳み可能なように構成されている。
【0024】
また、図6に示すように、第1入出力部1は、樹脂製の枠体11と、表面保護膜12と、第1凹凸形成層13と、第1表示部14と、配線基板15と、接続部16aが一体的に設けられた樹脂製の筐体16とから構成されている。また、枠体11と、表面保護膜12と、第1凹凸形成層13と、第1表示部14と、配線基板15と、筐体16とは、それぞれ、矢印Z方向側から見て実質的に長方形形状を有している。また、第1入出力部1は、表面保護膜12と、第1凹凸形成層13と、第1表示部14とを、枠体11と筐体16とによって挟み込むようにして構成されている。なお、第1凹凸形成層13は、本発明の「第1凹凸形成部」の一例である。
【0025】
ここで、本実施形態では、表面保護膜12は、第1表示部14に表示された情報を視認することが可能な光透過率を有する材料で、かつ、図10に示すように、第1凹凸形成層13の凹凸変形部13aが凸形状に変形するのに伴って変形可能な材料により構成されている。また、表面保護膜12は、第1凹凸形成層13の上面側(矢印Z1方向側の面)に重ねて配置されている。
【0026】
また、図6に示すように、枠体11の中央部は開口されており、操作者が矢印Z1方向側から視認可能なように構成されている。また、筐体16は、表面保護膜12と、第1凹凸形成層13と、第1表示部14と、配線基板15とが収納されるように構成されている。
【0027】
また、第1凹凸形成層13は、平面的に見て、表面保護膜12と同一の長方形形状を有し、第1表示部14の上面側(矢印Z1方向側の面)に重ねて配置されている。
【0028】
また、第1凹凸形成層13は、図6、図8および図9に示すように、矢印Z1方向側に配置され、第1凹凸形成層13の全面にわたって配置されている上側電極13aと、矢印Z2方向側に配置される複数の凹凸形成部材13bと、凹凸形成部材13bを囲むように設けられた側壁13cとを含む。また、複数の凹凸形成部材13bは、図9に示すように、絶縁性を有するエラストマ層131bと、エラストマ層131bを矢印Z2方向側から上側電極13aと挟み込むように配置される下側電極132bとを有する。なお、上側電極13aおよび下側電極132bは、本発明の「一対の電極」の一例である。
【0029】
また、側壁13cは、図9に示すように、上側電極13aとの間に隙間を有するように設けられているとともに、エラストマ層131bの下部(矢印Z2方向側)と下側電極132bとを固定するように設けられている。また、図10に示すように、上側電極13aおよび下側電極132bは、エラストマ層131bの変形に伴って変形可能であるように構成されている。
【0030】
ここで、本実施形態では、エラストマ層131bは高分子、アクリル樹脂、エポキシ樹脂およびシリコン樹脂などからなり、操作者が外部から視認可能なように透明性を有している。また、上側電極13aおよび下側電極132bはITO(酸化インジウムスズ)などの透明電極により構成されている。同様に、側壁13cも、アクリル樹脂などからなり、操作者が外部から視認可能なように透明性を有している。これらにより、第1凹凸形成層13は、第1表示部14に表示された情報を操作者が外部から視認可能な光透過率を有している。また、図9に示すように、電圧無印加時または携帯電話機100への押下を検出する状態である押下検出状態において、第1凹凸形成層13は平坦面状の形状を有しているとともに、エラストマ層131bは矢印Z方向に厚みD1を有する。
【0031】
また、本実施形態では、エラストマ層131bは、操作者の押下によって変形可能であるように構成されている。また、エラストマ層131bは、押下を検出するために上側電極13aと下側電極132bとに印加されている検出電圧によって生じる圧縮力では変形しないように構成されている。一方、検出電圧よりも大きい電圧を上側電極13aと下側電極132bとに印加すると、図10に示すように、エラストマ層131bは上側電極13aと下側電極132bとの間の静電引力により電圧印加方向に押しつぶされ、電圧印加方向に対して垂直方向(矢印X方向)に伸張する。この場合、エラストマ層131bの下部は側壁13bにより固定されているため、エラストマ層131bは伸張が制限され、エラストマ層131bが矢印Z1方向に座屈変形することにより凸形状に変化するように構成されている。
【0032】
また、図6に示すように、第1表示部14は、平面的に見て、表面保護膜12および第1凹凸形成層13に対応した長方形形状を有し、第1凹凸形成層13の下面側(矢印Z2方向側の面)に重ねて配置される。この第1表示部14は、第1凹凸形成層13により形成される凸形状の入力ボタン101に対応する1、2、3、・・・などの入力用画像を表示するように構成されている。
【0033】
また、図6および図11に示すように、配線基板15は、携帯電話機100を動作させるために必要な電子部品が実装されている。すなわち、配線基板15には、CPU15aと、メモリ15bと、無線部15cとが実装されている。なお、CPU15aは、本発明の「制御部」の一例である。
【0034】
ここで、本実施形態では、CPU15aは、押下検出状態において、上側電極13aと下側電極132bとの間の静電容量の変化を検出すると、第1入出力部1には、操作部として、第1凹凸形成層13に凸形状の入力ボタン101が形成されるとともに、第1表示部14により凸形状の入力ボタン101に対応した情報が表示されるように制御する。また、CPU15aは、第2入出力部2には、情報表示部として、後述する第2凹凸形成層23により凸形状の入力ボタン201を形成せずに、後述する第2表示部24により情報が表示されるように制御する。一方、CPU15aは、押下検出状態において、後述する上側電極23aと後述する下側電極232bとの間の静電容量の変化を検出すると、第2入出力部2には、操作部として、第2凹凸形成層23に凸形状の入力ボタン201が形成されるとともに、第2表示部により凸形状の入力ボタン201に対応した情報が表示されるように制御する。また、CPU15aは、第1入出力部1には、情報表示部として、第1凸形成層13により凸形状の入力ボタン101を形成せずに、第1表示部14により情報が表示されるように制御する。
【0035】
また、CPU15aは、無線部15cにより赤外線通信などの無線通信を行うことが可能なように構成されている。また、CPU15aは、無線部15cにより受信した画像データや情報などをメモリ15bに記憶するように制御するように構成されている。このメモリ15bは、携帯電話機100が各種の動作を行う上で必要となるプログラムデータや制御パラメータなどを一時的に記憶可能なようにも構成されている。
【0036】
ここで、本実施形態では、図5のように携帯電話機100が折り畳まれている状態から、第2入出力部2がR1方向(図2参照)に回動して、携帯電話機100が開かれる(開状態)と、押下検出状態となり、上側電極13aと下側電極132bとに検出電圧が印加されるとともに、後述する上側電極23aと後述する下側電極232bとに検出電圧が印加されるように構成されている。すなわち、押下検出状態においては、上側電極13aと下側電極132bとによって、第1押下検出部13d(図11参照)が構成されるとともに、上側電極23aと下側電極232bとによって、第2押下検出部23d(図11参照)が構成される。
【0037】
また、本実施形態では、図4のように携帯電話機100が開かれている状態から、第2入出力部2がR2方向に回動して、携帯電話機100が折り畳まれる(閉状態)と、携帯電話機100の第1入出力部1と第2入出力部2とに操作部および情報表示部が形成されている場合には、第1入出力部1と第2入出力部2とに形成されている凸形状の入力ボタン101または入力ボタン201が形成されている部分が平坦面状になるとともに、第1入出力部1と第2入出力部2とに表示されている情報が表示されなくなるように構成されている。また、携帯電話機100が押下検出状態である場合には、押下を検出するために上側電極13aと下側電極132bとに印加されている検出電圧の印加および後述する上側電極23aと後述する下側電極232bとに印加されている検出電圧の印加が停止されるように構成されている。このように構成することによって、携帯電話機100の閉状態において、検出電圧を印加する必要がないので、消費電力の増加を抑制することが可能である。
【0038】
また、第2入出力部2は、図7に示すように、枠体21と、表面保護膜22と、第2凹凸形成層23と、第2表示部24と、接続部25aを含む筐体25とから構成されている。また、第2凹凸形成層23は、図12に示すように、上側電極23aと、複数の凹凸形成部材23bと、側壁23cとを含むとともに、複数の凹凸形成部材23bは、絶縁性を有するエラストマ層231bと、下側電極232bとを有する。この第2入出力部2の構成は、第1入出力部1の構成と比較して、配線基板15が設けられていないという点で異なっている。また、第2入出力部2のその他の構成は、第1入出力部1と同様である。すなわち、枠体21、表面保護膜22、第2凹凸形成層23および第2表示部24は、枠体11、表面保護膜12、第1凹凸形成層13および第1表示部14と同様の構造を有している。なお、第2凹凸形成層23は、本発明の「第2凹凸形成部」の一例である。また、上側電極23aおよび下側電極232bは、本発明の「一対の電極」の一例である。
【0039】
図13は、本発明の一実施形態による第1入出力部が押下された場合の押下の検出動作を説明するための断面図である。次に、図2、図5、図9および図13を参照して、本発明の一実施形態による第1入出力部1が押下された場合の押下検出動作について説明する。
【0040】
図5のように携帯電話機100が折り畳まれている状態から、第2入出力部2がR1方向(図2参照)に回動して、携帯電話機100が開かれると、携帯電話機100は押下検出状態となり、第1入出力部1の上側電極13aと下側電極132bとに検出電圧が印加されるとともに、第2入出力部2の上側電極23aと下側電極232bとに検出電圧が印加される。この状態においては、第1入出力部1の第1表示部14および第2入出力部2の第2表示部24には画像が表示されていないとともに、第1入出力部1の入力ボタン101および第2入出力部2の入力ボタン201は形成されていない。ここで、操作者によって第1入出力部1が押下されると、上側電極13aおよびエラストマ層131bは、操作者の押下によって変形可能であるように構成されているので、図13に示すように、上側電極13aおよびエラストマ層131bは下方(矢印Z2方向)に押圧されて変形される。これにより、上側電極13aと下側電極132bとの距離であるエラストマ層131bの厚みは、押下検出状態におけるD1(図9参照)からD2に小さくなるので、上側電極13aと下側電極132bとの間の静電容量は、押下検出状態における静電容量と比べて大きくなる。この静電容量の変化が、CPU15aにより検出されることによって、第1凹凸形成層13への押下が検出される。また、押下位置が凹凸形成部材13b上でない場合であったとしても、側壁13cは、上側電極13aとの間に隙間を有することにより、押下位置近傍の凹凸形成部材13bにおいて上側電極13aと下側電極132bとの距離の変化が生じるので、CPU15aが上側電極13aと下側電極132bとの静電容量の変化を検出する。この結果、押下位置に関わらず枠体11を除く第1入出力部1の全面において第1凹凸形成層13への押下が検出される。
【0041】
図14は、本発明の一実施形態による携帯電話機の制御動作を説明するためのフローチャートである。図15および図16は、押下を検出した際の携帯電話機の動作を説明するための図である。次に、図3、図14〜図16を参照して、本発明の一実施形態による携帯電話機100の制御動作について説明する。
【0042】
図14に示すように、ステップS1において、携帯電話機100が操作者により開状態にされたか否かが判断される。携帯電話機100が操作者により開状態にされていない場合には、開状態にされるまでこの判断が繰り返される。また、ステップS1において、携帯電話機100が操作者により開状態にされたと判断された場合には、携帯電話機100は、図15に示すような押下検出状態となり、ステップS2において、第1入出力部1の上側電極13aと下側電極132bとに検出電圧を印加するとともに、第2入出力部2の上側電極23aと下側電極232bとに検出電圧を印加する。その後、ステップS3に進む。
【0043】
次に、ステップS3において、第1入出力部1が押下されたか否かが判断される。ここで、図15の矢印P1のように、第1入出力部1が押下され、CPU15aによって第1入出力部1が押下されたと判断された場合には、ステップS4に進む。そして、図3に示すように、第1入出力部1には、操作部として、第1凹凸形成層13に凸形状の入力ボタン101が形成されるとともに、第1表示部14により凸形状の入力ボタン101に対応した情報が表示されるとともに、第2入出力部2には、情報表示部として、第2凹凸形成層23により凸形状の入力ボタン201を形成せずに、第2表示部24により情報が表示される。これにより、携帯電話機100の動作制御が終了する。
【0044】
一方、ステップS3において、第1入出力部1が押下されたと判断されない場合には、その後ステップS5に進み、ステップS5において、第2入出力部2が押下されたか否かが判断される。ここで、図15の矢印P2のように、第2入出力部2が押下され、CPU15aによって第2入出力部2が押下されたと判断された場合には、ステップS6に進む。そして、図16に示すように、第2入出力部2には、操作部として、第2凹凸形成層23に凸形状の入力ボタン201が形成されるとともに、第2表示部24により凸形状の入力ボタン201に対応した情報が表示されるとともに、第1入出力部1には、情報表示部として、第1凹凸形成層13により凸形状の入力ボタン101を形成せずに、第1表示部14により情報が表示される。これにより、携帯電話機100の動作制御が終了する。
【0045】
また、ステップS5において、第2入出力部2が押下されたと判断されない場合には、ステップS3およびステップS5において、第1入出力部1または第2入出力部2が押下されたと判断されるまでこれらの判断が繰り返される。
【0046】
本実施形態では、上記のように、情報を表示する第1表示部14と凸形状の入力ボタン101を形成する第1凹凸形成層13とを含む第1入出力部1と、情報を表示する第2表示部24と凸形状の入力ボタン201を形成する第2凹凸形成層23とを含む第2入出力部2と、第1凹凸形成層13が押下されたことに基づいて、第1入出力部1には、第1凹凸形成層13により凸形状の入力ボタン101が形成されるとともに、第1表示部14により凸形状の入力ボタン101に対応した情報が表示されるように制御し、第2入出力部2には、第2凹凸形成層23により凸形状の入力ボタン201を形成せずに、第2表示部24により情報が表示されるように制御するCPU15aとを備えることによって、操作者は、操作部にしたい第1入出力部1を押下するだけで、第1入出力部1に操作部を形成させるとともに、押下されない第2入出力部2に情報表示部を形成させることができるので、煩雑な操作を行うことなく、操作者が、情報表示部および操作部を、操作者の意図するように選択することができる。また、単に第1凹凸形成層13を押下することによって、情報表示部および操作部を選択することができるので、情報表示部および操作部を選択するためのボタン部材などが不要になる。この結果、部品点数の増加を抑制することができる。また、操作者によって第1入出力部1および第2入出力部2の入力ボタン101および入力ボタン201が押下された際に、入力ボタン101および入力ボタン201が凸形状から凹形状に湾曲されるので、通常の突出形状の入力ボタンを押下した際と同様の入力感(クリック感)を得ることができる入力ボタン101および入力ボタン201を形成することができる。
【0047】
また、本実施形態では、上記のように、第1凹凸形成層13は、絶縁性を有するエラストマ層131bと上側電極13aおよび下側電極132bとを有し、第1凹凸形成層13を、エラストマ層131bを上側電極13aと下側電極132bとによって挟み込むようにして構成し、かつ、上側電極13aと下側電極132bとに所定の電圧が印加されることにより凸形状に変形されることによって凸形状の入力ボタン101を形成するように構成するとともに、第2凹凸形成層23は、絶縁性を有するエラストマ層231bと上側電極23aおよび下側電極232bとを有し、第2凹凸形成層23を、エラストマ層231bを上側電極23aと下側電極232bとによって挟み込むようにして構成し、かつ、上側電極23aと下側電極232bとに所定の電圧が印加されることにより凸形状に変形されることによって凸形状の入力ボタン201を形成するように構成することによって、上側電極13aと下側電極132bとの間および上側電極23aと下側電極232bとの間に発生する静電引力によりエラストマ層131bおよびエラストマ層231bを変形させて凸形状に変形させることができるので、第1入出力部1および第2入出力部2に、容易に、凸形状の入力ボタン101および入力ボタン201を形成することができる。
【0048】
また、本実施形態では、上記のように、第1入出力部1は、第1凹凸形成層13の上側電極13aと下側電極132bとの間の距離の変化を検出することにより、第1凹凸形成層13が押下されたことを検出するように構成されている第1押下検出部13dをさらに含み、第2入出力部2は、第2凹凸形成層23の上側電極23aと下側電極232bとの間の距離の変化を検出することにより、第2凹凸形成層23が押下されたことを検出するように構成されている第2押下検出部23dをさらに含むことによって、第1凹凸形成層13の上側電極13aと下側電極132bおよび第2凹凸形成層23の上側電極23aと下側電極232bを用いて、第1凹凸形成層13および第2凹凸形成層23への押下を検出することができるので、押下を検出するための部材を別途設ける必要がない。これにより、部品点数の増加を抑制することができる。
【0049】
また、本実施形態では、上記のように、第1凹凸形成層13の上側電極13aおよび第2凹凸形成層23の上側電極23aを、それぞれ枠体11を除く第1入出力部1の全面および枠体21を除く第2入出力部2の全面にわたって設けることによって、操作者は、第1入出力部1および第2入出力部2の任意の位置を押下すればよいので、操作者の利便性を向上させることができる。
【0050】
また、本実施形態では、上記のように、第1凹凸形成層13および第2凹凸形成層23を、それぞれ第1表示部14および第2表示部24の上方に配置されているとともに、第1表示部14および第2表示部24に表示された情報を外部から操作者が視認することが可能な光透過率を有するように構成することによって、第1凹凸形成層13および第2凹凸形成層23をそれぞれ第1表示部14および第2表示部24の上方に重ねた状態で、第1表示部14または第2表示部24に表示される入力用画像を視認することができるので、操作者が触れる側に第1凹凸形成層13および第2凹凸形成層23を配置することができる。これにより、第1凹凸形成層13または第2凹凸形成層23により形成された凸形状の入力ボタン101および入力ボタン201を操作者が明確に感じとることができるので、確実な入力操作を行うことができる。
【0051】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0052】
たとえば、上記実施形態では、本発明による携帯端末装置の一例として折り畳み型の携帯電話機100を示したが、本発明はこれに限らず、折り畳み型の携帯電話機以外の携帯端末装置にも適用可能である。また、折り畳み式以外のスライド式やその他の携帯端末装置にも適用可能である。スライド式の場合には、スライドして使用状態となった場合に、一対の電極に検出電圧が印加されて押下検出状態になり、スライドして収納状態(不使用状態)になった場合に、検出電圧の印加が停止されて、押下検出状態が解除される。
【0053】
また、上記実施形態では、携帯電話機100が第1入出力部1と第2入出力部2とからなる例を示したが、本発明はこれに限らず、携帯端末装置は入出力部を3つ以上備えてもよい。
【0054】
また、上記実施形態では、上側電極13aおよび上側電極23aを、それぞれ第1凹凸形成層13および第2凹凸形成層23の略全面にわたって設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、一対の電極を第1凹凸形成部および第2凹凸形成部の略全面にわたって設けなくてもよいし、下側電極を第1凹凸形成層および第2凹凸形成層の略全面にわたって設けてもよい。
【0055】
また、上記実施形態では、上側電極13aと下側電極132bとの間および上側電極23aと下側電極232bとの間の静電容量の変化を、CPU15aにより検出することによって、押下を検出する例を示したが、本発明はこれに限らず、制御部は、一対の電極の間の電圧の変化を検出することによって押下を検出するようにしてもよいし、他の方法により押下を検出してもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、携帯電話機100が折り畳まれる(閉状態)と、第1入出力部1と第2入出力部2とに形成されている凸形状の入力ボタン101または入力ボタン201が形成されている部分が平坦面状になるとともに、第1入出力部1と第2入出力部2とに表示されている情報が表示されなくなるように構成する例を示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、操作部に設けられた入力ボタンの一部を用いて、第1入出力部と第2入出力部とに形成されている凸形状の入力ボタンが形成されている部分が平坦面状になるとともに、第1入出力部と第2入出力部とに表示されている情報が表示されなくなるように構成してもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、携帯電話機100の押下検出状態においては、第1入出力部1の第1表示部14および第2入出力部2の第2表示部24に画像を表示しない例を示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、携帯端末装置の押下検出状態において、第1入出力部の第1表示部および第2入出力部の第2表示部に、押下が検出される位置を指し示す画像を表示するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施形態による携帯電話機の全体構成を示す平面図である。
【図2】本発明の一実施形態による携帯電話機の全体構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態による、第1入出力部に操作部が、第2入出力部に情報表示部が形成された携帯電話機の全体構成を示す平面図である。
【図4】本発明の一実施形態による、第1入出力部に操作部が、第2入出力部に情報表示部が形成された携帯電話機の全体構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態による携帯電話機を折り畳んだ状態の全体構成を示す斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態による第1入出力部の全体構成を示す分解斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態による第2入出力部の全体構成を示す分解斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態による第1入出力部の平面図である。
【図9】図8に示した平面図の300−300線に沿った断面図である。
【図10】本発明の一実施形態による第1入出力部に凸形状が形成されている状態を示す、図8の300−300線に沿った断面図である。
【図11】本発明の一実施形態による携帯電話機のシステムの全体構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の一実施形態による第2入出力部の断面図である。
【図13】本発明の一実施形態による第1入出力部が押下された場合の押下の検出動作を説明するための、図8の300−300線に沿った断面図である。
【図14】本発明の一実施形態による携帯電話機のCPUによる制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図15】本発明の一実施形態による押下検出状態における携帯電話機の全体構成を示す平面図である。
【図16】本発明の一実施形態による第2入出力部に操作部が、第1入出力部に情報表示部が形成された携帯電話機の全体構成を示す平面図である。
【符号の説明】
【0059】
1 第1入出力部
2 第2入出力部
13 第1凹凸形成層(第1凹凸形成部)
13a、23a 上側電極(電極)
13d 第1押下検出部
14 第1表示部
15a CPU(制御部)
23 第2凹凸形成層(第2凹凸形成部)
23d 第2押下検出部
24 第2表示部
100 携帯電話機(携帯端末装置)
101、201 入力ボタン
131b、231b エラストマ層
132b、232b 下側電極(電極)
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯端末装置に関し、特に、情報を表示する表示部および凸形状の入力ボタンを形成する凹凸形成部などを含む入出力部を備えた携帯端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、情報を表示する表示画面などの表示部および凸形状の入力ボタンを形成する凹凸形成部などを含む入出力部を備えた携帯端末装置が知られている(たとえば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
上記特許文献1には、第1実施形態として、LCD(表示部)とLCDの上面に配置されたタッチパネルとを有する一対の入力部と、制御部とを備えた携帯電話機(携帯端末装置)が開示されている。上記特許文献1の第1実施形態の携帯電話機では、制御部が、操作者による操作によって選択された対戦型ゲーム機能やキーボード機能などの機能に応じて、LCDの表示レイアウトを制御するとともに、タッチパネルの押下を検出するか否かを制御する。この際、操作者は、特定のボタンを押下することによって機能を選択すると考えられる。これにより、制御部が、一対の入出力部を、情報のみが表示され、操作者による入力操作がなされない情報表示部にするか、または、操作者が入力操作を行う操作部にするかを、操作者によって選択された機能に応じて制御するように構成されている。なお、上記第1実施形態の入出力部は、凸形状の入力ボタンを形成可能であるようには構成されていない。
【0004】
また、上記特許文献1には、第2実施形態として、LCD(表示部)とLCDの上面に配置されたタッチパネルとを有する一対の入出力部と、携帯電話機の向きを検出する方向検出部材と、制御部とを備えた携帯電話機(携帯端末装置)が開示されている。上記特許文献1の第2実施形態の携帯電話機では、制御部が、方向検出部材によって検出された携帯電話機の向きに応じて、LCDの表示レイアウトを制御するとともに、タッチパネルの押下を検出するか否かを制御する。これにより、携帯電話機の向きが変化しても、その変化に対応するように、制御部が、一対の入出力部を情報表示部および操作部に変化させるように構成されている。なお、上記第2実施形態の入出力部は、凸形状の入力ボタンを形成可能であるようには構成されていない。
【0005】
また、上記特許文献2には、1つのLCD(表示部)と、1つのLCDの上面に配置されたピエゾ素子(凹凸形成部)と、ピエゾ素子の上面に配置された1つのタッチパネルとを備えた表示入力装置が開示されている。上記特許文献2に開示された表示入力装置では、ピエゾ素子に電圧を印加することによって、ピエゾ素子が変形して、凹凸部を、LCDの画像に対応するように1つのタッチパネル上に形成させるように構成されている。
【0006】
また、上記特許文献3には、1つのディスプレイ(表示部)と、1つのディスプレイの下面に配置された電気機械誘電体膜とを含む1つの接触感応性画面部を備えた通信機器(携帯端末装置)が開示されている。上記特許文献3に開示された通信機器では、電気機械誘電体膜が押下されることにより、電気信号が発生する。これにより、押下を検出することができるので、押下に反応する1つの接触感応性画面部を通信機器に設けるように構成されている。なお、上記特許文献3による通信機器は、ディスプレイ上に凸形状の入力ボタンを形成可能であるようには構成されていない。
【0007】
【特許文献1】特開2006−311224号公報
【特許文献2】特開2006−243812号公報
【特許文献3】特開2003−23480号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1の第1実施形態の携帯電話機(携帯端末装置)では、操作者は任意の機能を選択する際に、特定のボタンを押下するなどのいくつかの煩雑な操作を行う必要があるという不都合がある。このため、情報表示部および操作部を選択する際に、いくつかの煩雑な操作を行う必要があるという問題点があると考えられる。また、入出力部は、凸形状の入力ボタンを形成可能であるように構成されていないため、通常の突出形状の入力ボタンを押下した際と同様の入力感(クリック感)を得ることができないという不都合がある。このため、クリック感を得ることができる入力ボタンを形成することができないという問題点もある。
【0009】
また、上記特許文献1の第2実施形態の携帯電話機(携帯端末装置)では、携帯電話機の向きを検出する方向検出部材を用いていることにより、携帯電話機が、たとえば斜めや水平方向など、方向を検出することが困難な状態である場合には、正しい方向を検出することができない場合があるという不都合がある。このため、操作者が、情報表示部および操作部を、操作者の意図するように選択することができない場合があるいう問題点があると考えられる。また、入出力部は、凸形状の入力ボタンを形成可能であるように構成されていないため、クリック感を得ることができないという不都合がある。このため、クリック感を得ることができる入力ボタンを形成することができないという問題点もある。
【0010】
また、上記特許文献2に記載の表示入力装置では、1つのタッチパネル上に凹凸部を形成することが開示されているだけであり、表示入力装置が一対設けられた場合において、一方の表示入力装置を、情報が表示され、操作者による入力操作がなされない情報表示部にするか、または、操作者が入力操作を行う操作部にするかを制御する構成については開示も示唆もされていない。このため、操作者が、情報表示部および操作部を、操作者の意図するように選択することができないという本発明の課題(問題点)が開示されていない。
【0011】
また、上記特許文献3に記載の通信機器では、押下に反応する1つの接触感応性画面部を通信機器に設けることが開示されているだけであり、通信機器が一対設けられた場合において、一方の通信機器を情報が表示され、操作者による入力操作がなされない情報表示部にするか、または、操作者が入力操作を行う操作部にするかを制御する構成については開示も示唆もされていない。このため、操作者が、情報表示部および操作部を、操作者の意図するように選択することができないという本発明の課題(問題点)が開示されていない。また、ディスプレイ上に凸形状の入力ボタンを形成可能であるように構成されていないため、クリック感を得ることができないという不都合がある。このため、クリック感を得ることができる入力ボタンが形成することができないという問題点がある。
【0012】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、クリック感を得ることができる入力ボタンが形成可能であるとともに、煩雑な操作を行うことなく、操作者が、情報表示部および操作部を、操作者の意図するように選択することが可能な携帯端末装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0013】
この発明の一の局面による携帯端末装置は、情報を表示する第1表示部と凸形状の入力ボタンを形成する第1凹凸形成部とを含む第1入出力部と、情報を表示する第2表示部と凸形状の入力ボタンを形成する第2凹凸形成部とを含む第2入出力部と、第1凹凸形成部が押下されたことに基づいて、第1入出力部には、第1凹凸形成部により凸形状の入力ボタンが形成されるとともに、第1表示部により凸形状の入力ボタンに対応した情報が表示されるように制御し、第2入出力部には、第2凹凸形成部により凸形状の入力ボタンを形成せずに、第2表示部により情報が表示されるように制御する制御部とを備える。
【0014】
この一の局面による携帯端末装置では、上記のように、第1凹凸形成部が押下されたことに基づいて、第1入出力部には、第1凹凸形成部により凸形状の入力ボタンが形成されるとともに、第1表示部により凸形状の入力ボタンに対応した情報が表示されるように制御し、第2入出力部には、第2凹凸形成部により凸形状の入力ボタンを形成せずに、第2表示部により情報が表示されるように制御する制御部を設けることによって、操作者は、操作部にしたい第1入出力部を押下するだけで、第1入出力部に操作部を形成させるとともに、押下されない第2入出力部に情報表示部を形成させることができるので、煩雑な操作を行うことなく、操作者が、情報表示部および操作部を、操作者の意図するように選択することができる。また、単に凹凸形成部を押下することによって、情報表示部および操作部を選択することができるので、情報表示部および操作部を選択するためのボタン部材などが不要になる。この結果、部品点数の増加を抑制することができる。また、操作者によって第1入出力部および第2入出力部の入力ボタンが押下された際に、入力ボタンが凸形状を有しているので、通常の突出形状の入力ボタンを押下した際と同様の入力感(クリック感)を得ることができる入力ボタンを形成することができる。
【0015】
上記一の局面による携帯端末装置において、好ましくは、第1凹凸形成部および第2凹凸形成部は、それぞれ絶縁性を有するエラストマ層と一対の電極とを有し、第1凹凸形成部および第2凹凸形成部は、それぞれエラストマ層を一対の電極によって挟み込むようにして構成され、かつ、一対の電極に所定の電圧が印加されることにより凸形状に変形されることによって凸形状の入力ボタンを形成するように構成されている。このように構成すれば、一対の電極間に発生する静電引力によりエラストマ層を変形させて凸形状に変形させることができるので、第1入出力部および第2入出力部に、容易に、凸形状の入力ボタンを形成することができる。
【0016】
この場合、好ましくは、第1入出力部は、第1凹凸形成部の一対の電極の間の距離の変化を検出することにより、第1凹凸形成部が押下されたことを検出するように構成されている第1押下検出部をさらに含み、第2入出力部は、第2凹凸形成部の一対の電極の間の距離の変化を検出することにより、第2凹凸形成部が押下されたことを検出するように構成されている第2押下検出部をさらに含む。このように構成すれば、第1凹凸形成部の一対の電極および第2凹凸形成部の一対の電極を用いて、第1凹凸形成部および第2凹凸形成部への押下を検出することができるので、押下を検出するための部材を別途設ける必要がない。これにより、部品点数の増加を抑制することができる。
【0017】
上記入出力部が、押下検出部をさらに含む携帯端末装置において、好ましくは、第1凹凸形成部の一対の電極の少なくとも一方および第2凹凸形成部の一対の電極の少なくとも一方は、それぞれ第1入出力部および第2入出力部の略全面にわたって設けられている。このように構成すれば、操作者は、第1入出力部および第2入出力部の任意の位置を押下すればよいので、操作者の利便性を向上させることができる。
【0018】
上記一の局面による携帯端末装置において、好ましくは、第1凹凸形成部および第2凹凸形成部は、それぞれ第1表示部および第2表示部の上方に配置されているとともに、第1表示部および第2表示部に表示された情報を外部から操作者が視認することが可能な光透過率を有する。このように構成すれば、第1凹凸形成部および第2凹凸形成部をそれぞれ第1表示部および第2表示部の上方に重ねた状態で、第1表示部または第2表示部に表示される入力用画像を視認することができるので、操作者が触れる側に第1凹凸形成部および第2凹凸形成部を配置することができる。これにより、第1凹凸形成部または第2凹凸形成部により形成された凸形状の入力ボタンを操作者が明確に感じとることができるので、確実な入力操作を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1〜図4は、本発明の一実施形態による携帯電話機を示した全体構成図である。また、図5〜図12は、図1に示した本発明の一実施形態による携帯電話機の詳細な構造を示した図である。まず、図1〜図12を参照して、本発明の一実施形態による携帯電話機100の構成について説明する。なお、本実施形態では、携帯端末装置の一例である携帯電話機100に本発明を適用した場合について説明する。
【0021】
本発明の一実施形態による携帯電話機100は、図1および図2に示すように、矢印Y1方向側に設けられている第1入出力部1と、矢印Y2方向側に設けられている第2入出力部2とから構成されている。この第1入出力部1および第2入出力部2は、平面的に見て長方形形状を有している。また、第1入出力部1と第2入出力部2とは、接続部16aと接続部25aとによって接続されている。この接続部16aは、図2に示すように、矢印X2方向側から見て、円柱形状を有しているとともに、接続部25aは、矢印X1方向側から見て、円柱形状を有している。また、第1入出力部1と第2入出力部2とは、接続部16aおよび接続部25aを回動軸にして矢印R方向に開閉可能に構成されている。また、第1入出力部1および第2入出力部2は、平坦面を有している。
【0022】
また、図3および図4に示すように、第1入出力部1に操作者が入力操作を行う操作部が形成され、第2入出力部2に情報が表示され、操作者による入力操作がなされない情報表示部が形成された状態においては、第1入出力部1の表面に、凸形状の入力ボタン101が形成されている。また、第1入出力部1の表面には、後述する第1表示部14により凸形状の入力ボタン101に対応する1、2、3、・・・などの情報が表示されるように構成されている。また、第2入出力部2の表面には、後述する第2凹凸形成層23による凸形状の入力ボタン201の形成はされていない。また、第2入出力部2の表面には、第2表示部24により情報が表示されるように構成されている。
【0023】
また、図5に示すように、携帯電話機100は、第1入出力部1と第2入出力部2とを矢印R方向(図2参照)に回動させることにより、第1入出力部1と第2入出力部2とが接触するようにして折り畳み可能なように構成されている。
【0024】
また、図6に示すように、第1入出力部1は、樹脂製の枠体11と、表面保護膜12と、第1凹凸形成層13と、第1表示部14と、配線基板15と、接続部16aが一体的に設けられた樹脂製の筐体16とから構成されている。また、枠体11と、表面保護膜12と、第1凹凸形成層13と、第1表示部14と、配線基板15と、筐体16とは、それぞれ、矢印Z方向側から見て実質的に長方形形状を有している。また、第1入出力部1は、表面保護膜12と、第1凹凸形成層13と、第1表示部14とを、枠体11と筐体16とによって挟み込むようにして構成されている。なお、第1凹凸形成層13は、本発明の「第1凹凸形成部」の一例である。
【0025】
ここで、本実施形態では、表面保護膜12は、第1表示部14に表示された情報を視認することが可能な光透過率を有する材料で、かつ、図10に示すように、第1凹凸形成層13の凹凸変形部13aが凸形状に変形するのに伴って変形可能な材料により構成されている。また、表面保護膜12は、第1凹凸形成層13の上面側(矢印Z1方向側の面)に重ねて配置されている。
【0026】
また、図6に示すように、枠体11の中央部は開口されており、操作者が矢印Z1方向側から視認可能なように構成されている。また、筐体16は、表面保護膜12と、第1凹凸形成層13と、第1表示部14と、配線基板15とが収納されるように構成されている。
【0027】
また、第1凹凸形成層13は、平面的に見て、表面保護膜12と同一の長方形形状を有し、第1表示部14の上面側(矢印Z1方向側の面)に重ねて配置されている。
【0028】
また、第1凹凸形成層13は、図6、図8および図9に示すように、矢印Z1方向側に配置され、第1凹凸形成層13の全面にわたって配置されている上側電極13aと、矢印Z2方向側に配置される複数の凹凸形成部材13bと、凹凸形成部材13bを囲むように設けられた側壁13cとを含む。また、複数の凹凸形成部材13bは、図9に示すように、絶縁性を有するエラストマ層131bと、エラストマ層131bを矢印Z2方向側から上側電極13aと挟み込むように配置される下側電極132bとを有する。なお、上側電極13aおよび下側電極132bは、本発明の「一対の電極」の一例である。
【0029】
また、側壁13cは、図9に示すように、上側電極13aとの間に隙間を有するように設けられているとともに、エラストマ層131bの下部(矢印Z2方向側)と下側電極132bとを固定するように設けられている。また、図10に示すように、上側電極13aおよび下側電極132bは、エラストマ層131bの変形に伴って変形可能であるように構成されている。
【0030】
ここで、本実施形態では、エラストマ層131bは高分子、アクリル樹脂、エポキシ樹脂およびシリコン樹脂などからなり、操作者が外部から視認可能なように透明性を有している。また、上側電極13aおよび下側電極132bはITO(酸化インジウムスズ)などの透明電極により構成されている。同様に、側壁13cも、アクリル樹脂などからなり、操作者が外部から視認可能なように透明性を有している。これらにより、第1凹凸形成層13は、第1表示部14に表示された情報を操作者が外部から視認可能な光透過率を有している。また、図9に示すように、電圧無印加時または携帯電話機100への押下を検出する状態である押下検出状態において、第1凹凸形成層13は平坦面状の形状を有しているとともに、エラストマ層131bは矢印Z方向に厚みD1を有する。
【0031】
また、本実施形態では、エラストマ層131bは、操作者の押下によって変形可能であるように構成されている。また、エラストマ層131bは、押下を検出するために上側電極13aと下側電極132bとに印加されている検出電圧によって生じる圧縮力では変形しないように構成されている。一方、検出電圧よりも大きい電圧を上側電極13aと下側電極132bとに印加すると、図10に示すように、エラストマ層131bは上側電極13aと下側電極132bとの間の静電引力により電圧印加方向に押しつぶされ、電圧印加方向に対して垂直方向(矢印X方向)に伸張する。この場合、エラストマ層131bの下部は側壁13bにより固定されているため、エラストマ層131bは伸張が制限され、エラストマ層131bが矢印Z1方向に座屈変形することにより凸形状に変化するように構成されている。
【0032】
また、図6に示すように、第1表示部14は、平面的に見て、表面保護膜12および第1凹凸形成層13に対応した長方形形状を有し、第1凹凸形成層13の下面側(矢印Z2方向側の面)に重ねて配置される。この第1表示部14は、第1凹凸形成層13により形成される凸形状の入力ボタン101に対応する1、2、3、・・・などの入力用画像を表示するように構成されている。
【0033】
また、図6および図11に示すように、配線基板15は、携帯電話機100を動作させるために必要な電子部品が実装されている。すなわち、配線基板15には、CPU15aと、メモリ15bと、無線部15cとが実装されている。なお、CPU15aは、本発明の「制御部」の一例である。
【0034】
ここで、本実施形態では、CPU15aは、押下検出状態において、上側電極13aと下側電極132bとの間の静電容量の変化を検出すると、第1入出力部1には、操作部として、第1凹凸形成層13に凸形状の入力ボタン101が形成されるとともに、第1表示部14により凸形状の入力ボタン101に対応した情報が表示されるように制御する。また、CPU15aは、第2入出力部2には、情報表示部として、後述する第2凹凸形成層23により凸形状の入力ボタン201を形成せずに、後述する第2表示部24により情報が表示されるように制御する。一方、CPU15aは、押下検出状態において、後述する上側電極23aと後述する下側電極232bとの間の静電容量の変化を検出すると、第2入出力部2には、操作部として、第2凹凸形成層23に凸形状の入力ボタン201が形成されるとともに、第2表示部により凸形状の入力ボタン201に対応した情報が表示されるように制御する。また、CPU15aは、第1入出力部1には、情報表示部として、第1凸形成層13により凸形状の入力ボタン101を形成せずに、第1表示部14により情報が表示されるように制御する。
【0035】
また、CPU15aは、無線部15cにより赤外線通信などの無線通信を行うことが可能なように構成されている。また、CPU15aは、無線部15cにより受信した画像データや情報などをメモリ15bに記憶するように制御するように構成されている。このメモリ15bは、携帯電話機100が各種の動作を行う上で必要となるプログラムデータや制御パラメータなどを一時的に記憶可能なようにも構成されている。
【0036】
ここで、本実施形態では、図5のように携帯電話機100が折り畳まれている状態から、第2入出力部2がR1方向(図2参照)に回動して、携帯電話機100が開かれる(開状態)と、押下検出状態となり、上側電極13aと下側電極132bとに検出電圧が印加されるとともに、後述する上側電極23aと後述する下側電極232bとに検出電圧が印加されるように構成されている。すなわち、押下検出状態においては、上側電極13aと下側電極132bとによって、第1押下検出部13d(図11参照)が構成されるとともに、上側電極23aと下側電極232bとによって、第2押下検出部23d(図11参照)が構成される。
【0037】
また、本実施形態では、図4のように携帯電話機100が開かれている状態から、第2入出力部2がR2方向に回動して、携帯電話機100が折り畳まれる(閉状態)と、携帯電話機100の第1入出力部1と第2入出力部2とに操作部および情報表示部が形成されている場合には、第1入出力部1と第2入出力部2とに形成されている凸形状の入力ボタン101または入力ボタン201が形成されている部分が平坦面状になるとともに、第1入出力部1と第2入出力部2とに表示されている情報が表示されなくなるように構成されている。また、携帯電話機100が押下検出状態である場合には、押下を検出するために上側電極13aと下側電極132bとに印加されている検出電圧の印加および後述する上側電極23aと後述する下側電極232bとに印加されている検出電圧の印加が停止されるように構成されている。このように構成することによって、携帯電話機100の閉状態において、検出電圧を印加する必要がないので、消費電力の増加を抑制することが可能である。
【0038】
また、第2入出力部2は、図7に示すように、枠体21と、表面保護膜22と、第2凹凸形成層23と、第2表示部24と、接続部25aを含む筐体25とから構成されている。また、第2凹凸形成層23は、図12に示すように、上側電極23aと、複数の凹凸形成部材23bと、側壁23cとを含むとともに、複数の凹凸形成部材23bは、絶縁性を有するエラストマ層231bと、下側電極232bとを有する。この第2入出力部2の構成は、第1入出力部1の構成と比較して、配線基板15が設けられていないという点で異なっている。また、第2入出力部2のその他の構成は、第1入出力部1と同様である。すなわち、枠体21、表面保護膜22、第2凹凸形成層23および第2表示部24は、枠体11、表面保護膜12、第1凹凸形成層13および第1表示部14と同様の構造を有している。なお、第2凹凸形成層23は、本発明の「第2凹凸形成部」の一例である。また、上側電極23aおよび下側電極232bは、本発明の「一対の電極」の一例である。
【0039】
図13は、本発明の一実施形態による第1入出力部が押下された場合の押下の検出動作を説明するための断面図である。次に、図2、図5、図9および図13を参照して、本発明の一実施形態による第1入出力部1が押下された場合の押下検出動作について説明する。
【0040】
図5のように携帯電話機100が折り畳まれている状態から、第2入出力部2がR1方向(図2参照)に回動して、携帯電話機100が開かれると、携帯電話機100は押下検出状態となり、第1入出力部1の上側電極13aと下側電極132bとに検出電圧が印加されるとともに、第2入出力部2の上側電極23aと下側電極232bとに検出電圧が印加される。この状態においては、第1入出力部1の第1表示部14および第2入出力部2の第2表示部24には画像が表示されていないとともに、第1入出力部1の入力ボタン101および第2入出力部2の入力ボタン201は形成されていない。ここで、操作者によって第1入出力部1が押下されると、上側電極13aおよびエラストマ層131bは、操作者の押下によって変形可能であるように構成されているので、図13に示すように、上側電極13aおよびエラストマ層131bは下方(矢印Z2方向)に押圧されて変形される。これにより、上側電極13aと下側電極132bとの距離であるエラストマ層131bの厚みは、押下検出状態におけるD1(図9参照)からD2に小さくなるので、上側電極13aと下側電極132bとの間の静電容量は、押下検出状態における静電容量と比べて大きくなる。この静電容量の変化が、CPU15aにより検出されることによって、第1凹凸形成層13への押下が検出される。また、押下位置が凹凸形成部材13b上でない場合であったとしても、側壁13cは、上側電極13aとの間に隙間を有することにより、押下位置近傍の凹凸形成部材13bにおいて上側電極13aと下側電極132bとの距離の変化が生じるので、CPU15aが上側電極13aと下側電極132bとの静電容量の変化を検出する。この結果、押下位置に関わらず枠体11を除く第1入出力部1の全面において第1凹凸形成層13への押下が検出される。
【0041】
図14は、本発明の一実施形態による携帯電話機の制御動作を説明するためのフローチャートである。図15および図16は、押下を検出した際の携帯電話機の動作を説明するための図である。次に、図3、図14〜図16を参照して、本発明の一実施形態による携帯電話機100の制御動作について説明する。
【0042】
図14に示すように、ステップS1において、携帯電話機100が操作者により開状態にされたか否かが判断される。携帯電話機100が操作者により開状態にされていない場合には、開状態にされるまでこの判断が繰り返される。また、ステップS1において、携帯電話機100が操作者により開状態にされたと判断された場合には、携帯電話機100は、図15に示すような押下検出状態となり、ステップS2において、第1入出力部1の上側電極13aと下側電極132bとに検出電圧を印加するとともに、第2入出力部2の上側電極23aと下側電極232bとに検出電圧を印加する。その後、ステップS3に進む。
【0043】
次に、ステップS3において、第1入出力部1が押下されたか否かが判断される。ここで、図15の矢印P1のように、第1入出力部1が押下され、CPU15aによって第1入出力部1が押下されたと判断された場合には、ステップS4に進む。そして、図3に示すように、第1入出力部1には、操作部として、第1凹凸形成層13に凸形状の入力ボタン101が形成されるとともに、第1表示部14により凸形状の入力ボタン101に対応した情報が表示されるとともに、第2入出力部2には、情報表示部として、第2凹凸形成層23により凸形状の入力ボタン201を形成せずに、第2表示部24により情報が表示される。これにより、携帯電話機100の動作制御が終了する。
【0044】
一方、ステップS3において、第1入出力部1が押下されたと判断されない場合には、その後ステップS5に進み、ステップS5において、第2入出力部2が押下されたか否かが判断される。ここで、図15の矢印P2のように、第2入出力部2が押下され、CPU15aによって第2入出力部2が押下されたと判断された場合には、ステップS6に進む。そして、図16に示すように、第2入出力部2には、操作部として、第2凹凸形成層23に凸形状の入力ボタン201が形成されるとともに、第2表示部24により凸形状の入力ボタン201に対応した情報が表示されるとともに、第1入出力部1には、情報表示部として、第1凹凸形成層13により凸形状の入力ボタン101を形成せずに、第1表示部14により情報が表示される。これにより、携帯電話機100の動作制御が終了する。
【0045】
また、ステップS5において、第2入出力部2が押下されたと判断されない場合には、ステップS3およびステップS5において、第1入出力部1または第2入出力部2が押下されたと判断されるまでこれらの判断が繰り返される。
【0046】
本実施形態では、上記のように、情報を表示する第1表示部14と凸形状の入力ボタン101を形成する第1凹凸形成層13とを含む第1入出力部1と、情報を表示する第2表示部24と凸形状の入力ボタン201を形成する第2凹凸形成層23とを含む第2入出力部2と、第1凹凸形成層13が押下されたことに基づいて、第1入出力部1には、第1凹凸形成層13により凸形状の入力ボタン101が形成されるとともに、第1表示部14により凸形状の入力ボタン101に対応した情報が表示されるように制御し、第2入出力部2には、第2凹凸形成層23により凸形状の入力ボタン201を形成せずに、第2表示部24により情報が表示されるように制御するCPU15aとを備えることによって、操作者は、操作部にしたい第1入出力部1を押下するだけで、第1入出力部1に操作部を形成させるとともに、押下されない第2入出力部2に情報表示部を形成させることができるので、煩雑な操作を行うことなく、操作者が、情報表示部および操作部を、操作者の意図するように選択することができる。また、単に第1凹凸形成層13を押下することによって、情報表示部および操作部を選択することができるので、情報表示部および操作部を選択するためのボタン部材などが不要になる。この結果、部品点数の増加を抑制することができる。また、操作者によって第1入出力部1および第2入出力部2の入力ボタン101および入力ボタン201が押下された際に、入力ボタン101および入力ボタン201が凸形状から凹形状に湾曲されるので、通常の突出形状の入力ボタンを押下した際と同様の入力感(クリック感)を得ることができる入力ボタン101および入力ボタン201を形成することができる。
【0047】
また、本実施形態では、上記のように、第1凹凸形成層13は、絶縁性を有するエラストマ層131bと上側電極13aおよび下側電極132bとを有し、第1凹凸形成層13を、エラストマ層131bを上側電極13aと下側電極132bとによって挟み込むようにして構成し、かつ、上側電極13aと下側電極132bとに所定の電圧が印加されることにより凸形状に変形されることによって凸形状の入力ボタン101を形成するように構成するとともに、第2凹凸形成層23は、絶縁性を有するエラストマ層231bと上側電極23aおよび下側電極232bとを有し、第2凹凸形成層23を、エラストマ層231bを上側電極23aと下側電極232bとによって挟み込むようにして構成し、かつ、上側電極23aと下側電極232bとに所定の電圧が印加されることにより凸形状に変形されることによって凸形状の入力ボタン201を形成するように構成することによって、上側電極13aと下側電極132bとの間および上側電極23aと下側電極232bとの間に発生する静電引力によりエラストマ層131bおよびエラストマ層231bを変形させて凸形状に変形させることができるので、第1入出力部1および第2入出力部2に、容易に、凸形状の入力ボタン101および入力ボタン201を形成することができる。
【0048】
また、本実施形態では、上記のように、第1入出力部1は、第1凹凸形成層13の上側電極13aと下側電極132bとの間の距離の変化を検出することにより、第1凹凸形成層13が押下されたことを検出するように構成されている第1押下検出部13dをさらに含み、第2入出力部2は、第2凹凸形成層23の上側電極23aと下側電極232bとの間の距離の変化を検出することにより、第2凹凸形成層23が押下されたことを検出するように構成されている第2押下検出部23dをさらに含むことによって、第1凹凸形成層13の上側電極13aと下側電極132bおよび第2凹凸形成層23の上側電極23aと下側電極232bを用いて、第1凹凸形成層13および第2凹凸形成層23への押下を検出することができるので、押下を検出するための部材を別途設ける必要がない。これにより、部品点数の増加を抑制することができる。
【0049】
また、本実施形態では、上記のように、第1凹凸形成層13の上側電極13aおよび第2凹凸形成層23の上側電極23aを、それぞれ枠体11を除く第1入出力部1の全面および枠体21を除く第2入出力部2の全面にわたって設けることによって、操作者は、第1入出力部1および第2入出力部2の任意の位置を押下すればよいので、操作者の利便性を向上させることができる。
【0050】
また、本実施形態では、上記のように、第1凹凸形成層13および第2凹凸形成層23を、それぞれ第1表示部14および第2表示部24の上方に配置されているとともに、第1表示部14および第2表示部24に表示された情報を外部から操作者が視認することが可能な光透過率を有するように構成することによって、第1凹凸形成層13および第2凹凸形成層23をそれぞれ第1表示部14および第2表示部24の上方に重ねた状態で、第1表示部14または第2表示部24に表示される入力用画像を視認することができるので、操作者が触れる側に第1凹凸形成層13および第2凹凸形成層23を配置することができる。これにより、第1凹凸形成層13または第2凹凸形成層23により形成された凸形状の入力ボタン101および入力ボタン201を操作者が明確に感じとることができるので、確実な入力操作を行うことができる。
【0051】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0052】
たとえば、上記実施形態では、本発明による携帯端末装置の一例として折り畳み型の携帯電話機100を示したが、本発明はこれに限らず、折り畳み型の携帯電話機以外の携帯端末装置にも適用可能である。また、折り畳み式以外のスライド式やその他の携帯端末装置にも適用可能である。スライド式の場合には、スライドして使用状態となった場合に、一対の電極に検出電圧が印加されて押下検出状態になり、スライドして収納状態(不使用状態)になった場合に、検出電圧の印加が停止されて、押下検出状態が解除される。
【0053】
また、上記実施形態では、携帯電話機100が第1入出力部1と第2入出力部2とからなる例を示したが、本発明はこれに限らず、携帯端末装置は入出力部を3つ以上備えてもよい。
【0054】
また、上記実施形態では、上側電極13aおよび上側電極23aを、それぞれ第1凹凸形成層13および第2凹凸形成層23の略全面にわたって設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、一対の電極を第1凹凸形成部および第2凹凸形成部の略全面にわたって設けなくてもよいし、下側電極を第1凹凸形成層および第2凹凸形成層の略全面にわたって設けてもよい。
【0055】
また、上記実施形態では、上側電極13aと下側電極132bとの間および上側電極23aと下側電極232bとの間の静電容量の変化を、CPU15aにより検出することによって、押下を検出する例を示したが、本発明はこれに限らず、制御部は、一対の電極の間の電圧の変化を検出することによって押下を検出するようにしてもよいし、他の方法により押下を検出してもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、携帯電話機100が折り畳まれる(閉状態)と、第1入出力部1と第2入出力部2とに形成されている凸形状の入力ボタン101または入力ボタン201が形成されている部分が平坦面状になるとともに、第1入出力部1と第2入出力部2とに表示されている情報が表示されなくなるように構成する例を示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、操作部に設けられた入力ボタンの一部を用いて、第1入出力部と第2入出力部とに形成されている凸形状の入力ボタンが形成されている部分が平坦面状になるとともに、第1入出力部と第2入出力部とに表示されている情報が表示されなくなるように構成してもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、携帯電話機100の押下検出状態においては、第1入出力部1の第1表示部14および第2入出力部2の第2表示部24に画像を表示しない例を示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、携帯端末装置の押下検出状態において、第1入出力部の第1表示部および第2入出力部の第2表示部に、押下が検出される位置を指し示す画像を表示するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施形態による携帯電話機の全体構成を示す平面図である。
【図2】本発明の一実施形態による携帯電話機の全体構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態による、第1入出力部に操作部が、第2入出力部に情報表示部が形成された携帯電話機の全体構成を示す平面図である。
【図4】本発明の一実施形態による、第1入出力部に操作部が、第2入出力部に情報表示部が形成された携帯電話機の全体構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態による携帯電話機を折り畳んだ状態の全体構成を示す斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態による第1入出力部の全体構成を示す分解斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態による第2入出力部の全体構成を示す分解斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態による第1入出力部の平面図である。
【図9】図8に示した平面図の300−300線に沿った断面図である。
【図10】本発明の一実施形態による第1入出力部に凸形状が形成されている状態を示す、図8の300−300線に沿った断面図である。
【図11】本発明の一実施形態による携帯電話機のシステムの全体構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の一実施形態による第2入出力部の断面図である。
【図13】本発明の一実施形態による第1入出力部が押下された場合の押下の検出動作を説明するための、図8の300−300線に沿った断面図である。
【図14】本発明の一実施形態による携帯電話機のCPUによる制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図15】本発明の一実施形態による押下検出状態における携帯電話機の全体構成を示す平面図である。
【図16】本発明の一実施形態による第2入出力部に操作部が、第1入出力部に情報表示部が形成された携帯電話機の全体構成を示す平面図である。
【符号の説明】
【0059】
1 第1入出力部
2 第2入出力部
13 第1凹凸形成層(第1凹凸形成部)
13a、23a 上側電極(電極)
13d 第1押下検出部
14 第1表示部
15a CPU(制御部)
23 第2凹凸形成層(第2凹凸形成部)
23d 第2押下検出部
24 第2表示部
100 携帯電話機(携帯端末装置)
101、201 入力ボタン
131b、231b エラストマ層
132b、232b 下側電極(電極)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を表示する第1表示部と凸形状の入力ボタンを形成する第1凹凸形成部とを含む第1入出力部と、
情報を表示する第2表示部と凸形状の入力ボタンを形成する第2凹凸形成部とを含む第2入出力部と、
前記第1凹凸形成部が押下されたことに基づいて、前記第1入出力部には、前記第1凹凸形成部により前記凸形状の入力ボタンが形成されるとともに、前記第1表示部により前記凸形状の入力ボタンに対応した情報が表示されるように制御し、前記第2入出力部には、前記第2凹凸形成部により前記凸形状の入力ボタンを形成せずに、前記第2表示部により情報が表示されるように制御する制御部とを備える、携帯端末装置。
【請求項2】
前記第1凹凸形成部および前記第2凹凸形成部は、それぞれ絶縁性を有するエラストマ層と一対の電極とを有し、
前記第1凹凸形成部および前記第2凹凸形成部は、それぞれ前記エラストマ層を前記一対の電極によって挟み込むようにして構成され、かつ、前記一対の電極に所定の電圧が印加されることにより凸形状に変形されることによって前記凸形状の入力ボタンを形成するように構成されている、請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
前記第1入出力部は、前記第1凹凸形成部の前記一対の電極の間の距離の変化を検出することにより、前記第1凹凸形成部が押下されたことを検出するように構成されている第1押下検出部をさらに含み、
前記第2入出力部は、前記第2凹凸形成部の前記一対の電極の間の距離の変化を検出することにより、前記第2凹凸形成部が押下されたことを検出するように構成されている第2押下検出部をさらに含む、請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記第1凹凸形成部の前記一対の電極の少なくとも一方および前記第2凹凸形成部の前記一対の電極の少なくとも一方は、それぞれ前記第1入出力部および前記第2入出力部の略全面にわたって設けられている、請求項3に記載の携帯端末装置。
【請求項5】
前記第1凹凸形成部および前記第2凹凸形成部は、それぞれ前記第1表示部および前記第2表示部の上方に配置されているとともに、前記第1表示部および前記第2表示部に表示された情報を外部から操作者が視認することが可能な光透過率を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【請求項1】
情報を表示する第1表示部と凸形状の入力ボタンを形成する第1凹凸形成部とを含む第1入出力部と、
情報を表示する第2表示部と凸形状の入力ボタンを形成する第2凹凸形成部とを含む第2入出力部と、
前記第1凹凸形成部が押下されたことに基づいて、前記第1入出力部には、前記第1凹凸形成部により前記凸形状の入力ボタンが形成されるとともに、前記第1表示部により前記凸形状の入力ボタンに対応した情報が表示されるように制御し、前記第2入出力部には、前記第2凹凸形成部により前記凸形状の入力ボタンを形成せずに、前記第2表示部により情報が表示されるように制御する制御部とを備える、携帯端末装置。
【請求項2】
前記第1凹凸形成部および前記第2凹凸形成部は、それぞれ絶縁性を有するエラストマ層と一対の電極とを有し、
前記第1凹凸形成部および前記第2凹凸形成部は、それぞれ前記エラストマ層を前記一対の電極によって挟み込むようにして構成され、かつ、前記一対の電極に所定の電圧が印加されることにより凸形状に変形されることによって前記凸形状の入力ボタンを形成するように構成されている、請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
前記第1入出力部は、前記第1凹凸形成部の前記一対の電極の間の距離の変化を検出することにより、前記第1凹凸形成部が押下されたことを検出するように構成されている第1押下検出部をさらに含み、
前記第2入出力部は、前記第2凹凸形成部の前記一対の電極の間の距離の変化を検出することにより、前記第2凹凸形成部が押下されたことを検出するように構成されている第2押下検出部をさらに含む、請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記第1凹凸形成部の前記一対の電極の少なくとも一方および前記第2凹凸形成部の前記一対の電極の少なくとも一方は、それぞれ前記第1入出力部および前記第2入出力部の略全面にわたって設けられている、請求項3に記載の携帯端末装置。
【請求項5】
前記第1凹凸形成部および前記第2凹凸形成部は、それぞれ前記第1表示部および前記第2表示部の上方に配置されているとともに、前記第1表示部および前記第2表示部に表示された情報を外部から操作者が視認することが可能な光透過率を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−218995(P2009−218995A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−62326(P2008−62326)
【出願日】平成20年3月12日(2008.3.12)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月12日(2008.3.12)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]