説明

携帯端末装置

【課題】適宜分離することにより気軽に二者間で情報のやり取りを行うことが可能な携帯端末装置を提供する。
【解決手段】携帯電話機は、第1端末部100と第2端末部200とを備える。第1端末部100と第2端末部200は互いに分離可能である。第1端末部100が分離されると、第1端末部100と第2端末部200は、内部通信モジュール111、211を用いて通話およびメールのやり取りが可能である。第1端末部100の初期画面に表示されたアイコンM11が操作されると、第1端末部100から第2端末部200に対して通話を行うための処理が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末装置に関するものであり、特に、一部のユニットが本体から分離可能な携帯端末装置に用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機やPDA等の携帯端末装置は、一般に、一つのキャビネットに他のキャビネットが回動可能またはスライド可能に装着された構成となっている。この場合、一方のキャビネットにキーボードやマイク等の情報入力部が配され、他方のキャビネットに表示部やスピーカ等の情報出力部が配される。
【0003】
これに対し、以下の特許文献1には、2つのキャビネットが分離可能な構成の携帯端末装置が示されている。この構成では、一方のキャビネットに、基地局との間で電話通信を行うための電話機能部が配され、他方のキャビネットに、パソコンや、PDA、プリンタ等の情報機器との間でデータ通信を行うための情報処理機能部が配されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−297124号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の構成では、2つのキャビネットが分離された場合に、これら2つのキャビネットを用いて、二者間通話等の情報のやり取りを行うことはできない。分離された2つのキャビネットを用いて二者間通話等が行えると、たとえば、ショッピング時等、二者が離れて距離をおくような場合に、気軽に連絡が取り合えて便利である。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、適宜分離することにより気軽に二者間で情報のやり取りを行うことが可能な携帯端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の携帯端末装置は、第1の端末部と、前記第1の端末部に対し着脱可能な第2の端末部とを備える。ここで、前記第1の端末部は、第1の情報入力部と、第1の情報出力部と、前記第2の端末部と通信可能な第1の内部通信部と、第1の制御部とを備える。また、前記第2の端末部は、第2の情報入力部と、第2の情報出力部と、前記第1の内部通信部と通信可能な第2の内部通信部と、外部通信網と通信可能な外部通信部と、第2の制御部とを備える。
【0008】
前記第1の端末部と前記第2の端末部とが分離状態にあるとき、前記第1の制御部は、前記第1の情報入力部から入力された情報を前記第1の内部通信部を介して前記第2の内部通信部に送信可能で、且つ、前記第2の情報入力部から入力され前記第2の内部通信部から受信した情報を前記第1の情報出力部から出力可能な子機通信モードが設定される。また、前記第1の端末部と前記第2の端末部とが分離状態にあるとき、前記第2の制御部は、前記第2の情報入力部から入力された情報を前記第2の内部通信部を介して前記第1の内部通信部に送信可能で、且つ、前記第1の情報入力部から入力され前記第1の内部通
信部から受信した情報を前記第2の情報出力部から出力可能な親機通信モードが設定される。
【0009】
本発明に係る携帯端末装置によれば、第1の端末部と第2の端末部とを分離することにより、これら2つの端末部を用いて情報のやり取りを行うことができる。よって、二者が離れて距離をおくような場合に、各自がそれぞれ第1の端末部と第2の端末部を持つことにより、必要に応じて気軽に連絡を取り合うことができる。
【0010】
本発明に係る携帯端末装置において、前記第1の情報入力部と前記第2の情報入力部は、それぞれ、マイクを含み、前記第1の情報出力部と前記第2の情報出力部は、それぞれ、スピーカを含む構成とされ得る。この場合、前記子機通信モードにおいて、前記第1の制御部は、前記第1の内部通信部を介して前記第2の端末部と通話を行うための制御を実行し、また、前記親機通信モードにおいて、前記第2の制御部は、前記第2の内部通信部を介して前記第1の端末部と通話を行うための制御を実行する構成とされ得る。
【0011】
この構成によれば、第1の端末部と第2の端末部を用いて二者間で通話を行うことができる。
【0012】
この構成において、前記第2の制御部は、前記外部通信部を介して電話通信が行われているときに前記第2の内部通信部が前記通話を開始するための要求通知を受信すると、前記通話を拒否する拒否通知を前記第2の内部通信部を介して前記第1の内部通信部に送信する構成とされ得る。このとき、前記第1の制御部は、前記第1の内部通信部を介して前記拒否通知を受信すると、前記電話通信に基づき前記通話が拒否されたことを報知するための制御を行う構成とされ得る。
【0013】
この構成によれば、第1の端末部を持ったユーザは、第2の端末部が外部通信網との間で電話通信中であることを知ることができる。よって、時間をおいて再度、通話要求を行う等の対応をとることができる。
【0014】
なお、前記第1の制御部は、前記拒否通知を受信したときに、ユーザからの操作入力に応じて、前記通話を再度要求するための再要求通知を前記第1の内部通信部を介して前記第2の内部通信部に送信するための制御を行う構成とされ得る。この場合、前記第2の制御部は、前記第2の内部通信部を介して前記再要求通知を受信すると、前記通話が再度要求されたことを報知するための制御を行う構成とされる。
【0015】
この構成によれば、第1の端末部を持つユーザは、早急に連絡を取りたい場合に、再要求通知のための操作を行うことで、その旨を相手側に知らせることができる。また、第2の端末部を持つユーザは、再要求通知があったことを知ることができるため、外部通信網との電話通信を終了して第1の端末部との通話を開始する等の対応をとることができる。
【0016】
本発明に係る携帯端末装置において、前記第1の端末部と前記第2の端末部との間で前記通話のための通信が行われているときに前記外部通信部が前記外部通信網から電話通信のための着呼通知を受信すると、前記第2の制御部は、前記第2の内部通信部による通信を遮断して、前記着呼通知に対応するための制御を行う構成とされ得る。
【0017】
この構成によれば、外部通信網からの電話通信が、第1の端末部と第2の端末部との間の通話に優先される。よって、外部通信網からの電話通信が、第1の端末部と第2の端末部との間の通話によって制限されるのを防止することができる。
【0018】
この構成において、前記第2の制御部は、前記第2の内部通信部による通信を遮断する
前に、前記着呼通知を受信したことに基づく遮断通知を前記第2の内部通信部を介して前記第1の内部通信部に送信する構成とされ得る。この場合、前記第1の制御部は、前記第1の内部通信部を介して前記遮断通知を受信したとき、前記着呼通知に基づき前記第1の端末部と前記第2の端末部との間の前記通話が遮断されることを報知するための制御を行う。
【0019】
この構成によれば、第1の端末部を持ったユーザは、第2の端末部が外部通信網から着呼を受けたことにより通話が遮断されたことを知ることができる。よって、時間をおいて再度、通話要求を行う等の対応をとることができる。
【0020】
本発明に係る携帯端末装置において、前記第1の制御部は、前記外部通信網と通信を行うための外部通信要求通知を通信先情報とともに前記第1の内部通信部を介して前記第2の内部通信部に送信するための制御処理を含む構成とされ得る。この場合、前記第2の制御部は、前記第2の内部通信部が前記外部通信要求通知を受信したことに基づいて、前記通信先情報による通信先に対し前記外部通信網を介して前記第2の端末部から通信を行うための制御処理を含む。
【0021】
この構成によれば、第1の端末部を持つユーザは、適宜、第1の端末部を用いて、外部通信網との通信を行うことができる。
【0022】
この構成において、前記第2の制御部は、前記第1の端末が前記外部通信網と通信可能な登録通信先を予め保持し、前記外部通信要求通知とともに受信した前記通信先情報による通信先が前記登録通信先に一致するときに、前記通信先情報による通信先に対し前記外部通信網を介して前記第1の端末部から通信を行うための制御処理を行う構成とされ得る。
【0023】
この構成によれば、第1の端末部を介して外部通信網と通信が可能な通信先を制限することができる。よって、第1の端末部による外部への通信により第2の端末部からの外部への通信ができない状態となるのを、極力、回避することができる。また、第2の端末部を介して不所望な通信先に通信が行われるのを回避することができる。
【0024】
また、この構成において、前記第2の制御部は、前記外部通信網を介して前記第1の端末部から通信が行われると、その旨を報知する旨の制御処理を行う構成とされ得る。
【0025】
この構成によれば、第2の端末部を持つユーザは、第1の端末部から外部通信網に通信が行われていることを知ることができる。
【発明の効果】
【0026】
以上のとおり本発明によれば、適宜分離することにより気軽に二者間で情報のやり取りを行うことが可能な携帯端末装置を提供することができる。
【0027】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】実施の形態に係る携帯電話機の外観構成を示す図である。
【図2】実施の形態に係る第2キャビネットが閉じた状態から開いた状態へ切替えるための切替え操作について説明するための図である。
【図3】実施の形態に係る第1キャビネットを取り外すときの操作について説明するための図である。
【図4】実施の形態に係る第1端末部(子機)の回路構成を示すブロック図である。
【図5】実施の形態に係る第2端末部(親機)の回路構成を示すブロック図である。
【図6】実施の形態に係る第1端末部と第2端末部とが一体化された状態の画面の表示例を示す図である。
【図7】実施の形態に係る第1端末部(子機)が第2端末部(親機)から取り外されるときの制御処理を示すフローチャートである。
【図8】実施の形態に係る第1端末部(子機)が第2端末部(親機)に装着されるときの制御処理を示すフローチャートである。
【図9】実施の形態に係る第1端末部(子機)が第2端末部(親機)から取り外されたときの第1端末部(子機)と第2端末部(親機)の画面の表示例を示す図である。
【図10】実施の形態に係る第1端末部(子機)から第2端末部(親機)に内部通話を行うための第1端末部(子機)における制御処理を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態に係る第1端末部(子機)から第2端末部(親機)に内部通話を行うための第2端末部(親機)における制御処理を示すフローチャートである。
【図12】実施の形態に係る第2端末部(親機)から第1端末部(子機)に内部通話を行うための第2端末部(親機)における制御処理を示すフローチャートである。
【図13】実施の形態に係る第2端末部(親機)から第1端末部(子機)に内部通話を行うための第1端末部(子機)における制御処理を示すフローチャートである。
【図14】実施の形態に係る内部通話動作中に外部通信網から第2端末部(親機)に電話通信のための着呼があったときの制御処理を示すフローチャートである。
【図15】実施の形態に係る内部通話動作中に外部通信網から第2端末部(親機)に電話通信のための着呼があったときの第1端末部(子機)における画面の表示例を示す図である。
【図16】実施の形態に係る第1端末部(子機)から第2端末部(親機)に内部メールを行うための制御処理を示すフローチャートである。
【図17】実施の形態に係る第2端末部(親機)から第1端末部(子機)に内部メールを行うための制御処理を示すフローチャートである。
【図18】実施の形態に係る第1端末部(子機)から第2端末部(親機)に内部通話および内部メールがあったときの第2端末部(親機)における画面の表示例を示す図である。
【図19】第1端末部(子機)から第2端末部(親機)に内部通話を行うための第1端末部(子機)における制御処理の変更例(変更例1)を示すフローチャートである。
【図20】第1端末部(子機)から第2端末部(親機)に内部通話を行うための第2端末部(親機)における制御処理の変更例(変更例1)を示すフローチャートである。
【図21】変更例2に係る第1端末部(子機)の画面の表示例を示す図である。
【図22】変更例2に係る第1端末部(子機)における制御処理を示すフローチャートである。
【図23】変更例2に係る第2端末部(親機)における制御処理を示すフローチャートである。
【図24】変更例2に係る第2端末部(親機)における画面の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0030】
図1は、携帯電話機の構成を示す図(分解斜視図)である。携帯電話機は、第1キャビネット1と、第2キャビネット2と、これら第1、第2キャビネット1、2を保持する保持体3とで構成されている。
【0031】
第1キャビネット1は、横長の直方体形状を有する。第1キャビネット1には、第1ディスプレイ11が配されており、そのディスプレイ面が、第1キャビネット1の正面に臨んでいる。第1ディスプレイ11は、液晶パネルとこの液晶パネルを照明するバックライト装置とで構成されている。
【0032】
第1ディスプレイ11の前面には、第1タッチパネル12が配される。第1タッチパネル12は透明なシート状を有しており、第1タッチパネル12を透してディスプレイ11に表示される表示画面を見ることができる。
【0033】
第1タッチパネル12は、マトリクス状に配された第1透明電極と第2透明電極とを備えている。第1タッチパネル12は、これら透明電極間の静電容量の変化を検出することによって、ユーザに触られたディスプレイ面上の位置を検出し、その位置に応じた位置信号を出力する。
【0034】
第1キャビネット1の内部には、中央やや後ろ位置にカメラモジュール13が配されている。このカメラモジュール13における被写体像を取り込むためのレンズ窓(図示せず)が、第1キャビネット1の下面に設けられている。第1キャビネット1の内部には、また、前面近傍の中央位置に磁石14が配されており、右前角部に磁石15が配されている。さらに、上キャビネット1の右側面および左側面には、それぞれ、突起16a、16bが設けられている。
【0035】
突起16aは、スライダ17aを左方向にスライドさせることにより第1キャビネット1内に収容され、突起16bは、スライダ17bを右方向にスライドさせることにより第1キャビネット1内に収容される。なお、第1キャビネット1の内部には、スライダ17a、17bがそれぞれ左右のスライド終端位置にあることを検出するためのスイッチ(図示せず)が配されている。
【0036】
第1キャビネット1の上面には通話用のマイク18およびスピーカ19が配されている。ユーザは、後述の如く第1キャビネット1を取り外した後、スピーカ19側が耳元に、マイク18側が口元にくるように第1キャビネット1を持って、後述の内部通話を行うことができる。
【0037】
第1キャビネット1の後面あるいは側面(正面でもよい)には、電源キー等の操作キー群(図示せず)が配されている。後述の如く第1キャビネット1が取り外されたとき、第1キャビネット1およびこれに収容された機構、回路からなる第1端末部100(子機)の電源は、第1キャビネット1に配された電源キーによりON/OFFされる。また、第1端末部100(子機)の一定の機能については、これら操作キー群を操作することにより、第1タッチパネル12を操作することなく実行される。
【0038】
第2キャビネット2は、横長の直方体形状を有する。すなわち、第2キャビネット2は、第1キャビネット1とほぼ同じ形状と大きさを有する。第2キャビネット2には、第2ディスプレイ21が配されており、そのディスプレイ面が、第2キャビネット2の正面に臨んでいる。第2ディスプレイ21は、液晶パネルとこの液晶パネルを照明するバックライト装置とで構成されている。なお、第1ディスプレイ11および第2ディスプレイ21は、有機EL等他の表示素子により構成されてもよい。
【0039】
第2ディスプレイ21の前面には、第2タッチパネル22が配されている。第2タッチパネル22の構成は、第1タッチパネル12と同様である。
【0040】
第2キャビネット2の内部には、後面近傍の中央位置に磁石23が配されている。この
磁石23と第1キャビネット1の磁石14とは、後述の如く大画面を構成する位置に第1キャビネット1と第2キャビネット2が位置づけられた状態(開状態)にあるときに、互いに引き合うよう構成されている。なお、第1キャビネット1および第2キャビネット2において、一方の磁石の磁力が十分大きければ、他方の磁石を磁性体に代えてもよい。
【0041】
第2キャビネット2内部において、右前角部には閉鎖センサ24が配されており、右後角部には開放センサ25が配されている。これらセンサ24、25は、たとえば、ホールICなどで構成され、磁石の磁力に反応して検出信号を出力する。後述するように、第1キャビネット1と第2キャビネット2とが重なった状態になると、第1キャビネット1の磁石15が、閉鎖センサ24に接近するので、閉鎖センサ24からON信号(検出信号)が出力される。一方、第1キャビネット1と第2キャビネット2とが前後に並んだ状態になると、第1キャビネット1の磁石15が、開放センサ25に接近するので、開放センサ25からON信号(検出信号)が出力される。
【0042】
さらに、第2キャビネット2の右側面には2つの軸部26aが設けられており、左側面には2つの軸部26bが設けられている。
【0043】
第2キャビネット2の内部には、中央前側位置にカメラモジュール27が配されている。このカメラモジュール27における被写体像を取り込むためのレンズ窓(図示せず)が、第2キャビネット2の下面に設けられている。
【0044】
保持体3は、底板部31と、底板部31の右端部に形成された右保持部32と、底板部31の左端部に形成された左保持部33とで構成されている。底板部31、右保持部32および左保持部33に囲まれた収容領域Rに、第1キャビネット1および第2キャビネット2が上下に重なった状態で収容される。
【0045】
底板部31には、バネ機構34が配されている。このバネ機構34は、第2キャビネット2が保持体3に取り付けられた状態において、第2キャビネット2の下面に摺接し、第2キャビネット2に対して上方に押し上げる力を付与する。
【0046】
右保持部32の上面にはマイク35および電源キー36が配されている。また、右保持部32の外側面には、操作キー群37が配されている。操作キー群37は、たとえば、3つの操作キー37a、37b、37cからなる。マナーモードの設定など、一定の機能については、これら操作キーを操作することにより、タッチパネル12、22を操作することなく実行される。左保持部33の上面には、スピーカ38が配されている。ユーザは、左保持部33側が耳元に、右保持部32側が口元にくるように携帯電話機を持って、通話を行う。
【0047】
右保持部32および左保持部33の内側面には、案内溝39(左保持部33側のみ図示)が形成されている。案内溝39は、前後方向に延びる上溝39aおよび下溝39bと、溝の前側に形成され、上溝39aと下溝39bとに繋がるよう上下に延びる2つの縦溝39cとで構成されている。
【0048】
携帯電話機をアセンブルする際には、軸部26a、26bをガイド溝39の下溝39bに挿入するようにして、第2キャビネット2を保持体3の収容領域R内に配置し、さらに、突起16a、16bをガイド溝39の上溝39aに挿入するようにして、第1キャビネット1を保持体3の収容領域R内であって第2キャビネット2の上に配置する。
【0049】
こうして、第1キャビネット1は、上溝39aに案内されて前後にスライド可能となる。また、第2キャビネット2は、下溝39bに案内されて前後にスライド可能となる。ま
た、第2キャビネット2が前方に移動し、軸部26a、26bが縦溝39cまでくると、第2キャビネット2は、縦溝39cに案内されて上下にスライド可能となる。
【0050】
図2は、第2キャビネット2が閉じた状態から開いた状態へ切替えるための操作について説明するための図である。
【0051】
初期の状態においては、同図(a)に示すように、第2キャビネット2が第1キャビネット1の背後に隠れた状態となっている。この状態(閉状態)においては、第1ディスプレイ11のみが外部に露出している。切替えの操作は、ユーザによって手動で行われる。
【0052】
まず、ユーザは、同図(b)に示すように、第1キャビネット1を後方(矢印の方向)に移動させる。次に、第1キャビネット1の後方への移動が完了すると、同図(c)に示すように、第2キャビネット2を前方へ引き出す。この引出し操作によって、第2キャビネット2が第1キャビネット1に完全に重ならない位置、すなわち第1キャビネット1の前に並ぶ位置まで移動すると、上述のように、軸部26a、26bが縦溝39cに到達する。このため、第2キャビネット2は、コイルバネ33に押されて上昇する。このとき、磁石14と磁石23とが引き合うことによって、さらに大きな上昇力が働く。こうして、第2キャビネット2が完全に開いた状態(開状態)になると、同図(d)に示すように、第1キャビネット1と第2キャビネット2とが、前後に密着するように、且つ、面一となるように並ぶ。これにより、第1ディスプレイ11と第2ディスプレイ21の双方が外部に露出し、2つの画面が一体化された大画面の状態となる。
【0053】
図3は、第1キャビネット1を取り外すための操作を説明するための図である。
【0054】
初期の状態においては、同図(a)に示すように、第2キャビネット2が第1キャビネット1の背後に隠れた状態となっている。ユーザは、この状態において、スライド17a、17bを、それぞれ、左方向、右方向にスライドさせる。これにより、保体3のガイド溝39(上溝39a)に対する突起16a、16bの係合が外れて、第1キャビネット1が保持体3から取り外し可能となる。しかる後、ユーザは、第1キャビネット1を上方向に持ち上げる。これにより、同図(b)に示すように、第1キャビネット1が取り外される。
【0055】
しかる後、ユーザは、同図(b)に示すように、第2キャビネット2を前方へ引き出す。この引出し操作によって、上述のように、軸部26a、26bが縦溝39cに到達する位置に第2キャビネット2が移動すると、第2キャビネット2はコイルバネ33に押されて上昇する。その後、ユーザは、同図(c)に示すように、第2キャビネット2を後方にスライドさせ、同図(d)に示すように、第2キャビネット2と保持体3の前面を揃える。
【0056】
なお、第2キャビネット2に配されたカメラモジュール27で撮像を行う場合には、同図(d)の状態から第2キャビネット2が前方向(矢印方向)に引き出される。これにより、カメラモジュール27のレンズ窓が外部に開放され、カメラモジュール27による撮像か可能となる。
【0057】
こうして、第1キャビネット1が取り外されたとき、第1キャビネット1およびこれに収容された機構、回路からなるユニットが第1端末部100(子機)となり、第2キャビネット1および保持体3とこれらに収容された機構、回路からなるユニットが第2端末部200(親機)となる。
【0058】
なお、第2端末部200(親機)は、同図(b)、(c)、(d)の状態および同図(
d)の状態から第2キャビネット2を前方に引き出した状態の何れの状態においても使用可能である。
【0059】
図4は、第1端末部100(子機)の要部回路構成を示すブロック図である。図示の如く、第1端末部100は、映像エンコーダ101、音声エンコーダ102、GPSモジュール103、キー入力処理部104、パネル入力処理部105、スイッチ検出部106、電源部107、バックライト駆動部108、映像デコーダ109、音声デコーダ110、内部通信モジュール111、着信報知部112および制御部113を備えている。
【0060】
映像エンコーダ101は、カメラモジュール13からの撮像信号にエンコード処理を施して制御部113へ出力する。音声エンコーダ102は、マイク18からのアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するとともに、デジタル音声信号にエンコード処理を施して制御部113へ出力する。
【0061】
GPSモジュール103は、上空にある複数のGPS衛星からの信号に基づいて、経度、緯度等の地理的な現在位置を測位し、その位置情報(GPS情報)を制御部113に出力する。キー入力処理部104は、第1キャビネット1の後面に配された電源キーや操作キー群の各キーが操作されたときに、各キーに応じたキー信号を制御部113へ出力する。
【0062】
パネル入力処理部105は、第1タッチパネル12からの位置信号を処理して制御部113に出力する。スイッチ検出部106は、スライダ17a、17bが左右のスライド終端位置にあることを検出するためのスイッチのON/OFF信号を制御部113に出力する。
【0063】
電源部107は、バッテリー107aを備え、バッテリー107aに蓄電された電力を各部に供給する。バッテリー107aは、電源部107がAC電源に接続されることにより蓄電される。
【0064】
バックライト駆動部108は、制御部113から入力された制御信号に応じて第1ディスプレイ11のバックライト装置を駆動する。映像デコーダ109は、制御部113から入力される映像信号を、第1ディスプレイ11の液晶パネルで表示できるアナログ若しくはデジタルの映像信号に変換して液晶パネルに出力する。音声デコーダ110は、制御部113から入力される音声信号にデコード処理を施し、さらにアナログの音声信号に変換してスピーカ19に出力する。
【0065】
内部通信モジュール111は、制御部113から入力された各種送信データを無線信号に変換し、アンテナ111aを介して第2端末部200(親機)の内部通信モジュール211へ送信する。また、アンテナ111aを介して受信した無線信号を受信データに変換して制御部113へ出力する。
【0066】
着信報知部112は、スピーカやバイブレータを備え、制御部113からの制御信号に応じて着信音や振動を出力する。なお、着信報知部112のスピーカは、音楽の出力等にも用いられる。この場合、音声デコーダ110からの信号が着信報知部112に供給される。
【0067】
制御部113は、CPU113aとメモリ113bを備え、制御プログラムにしたがって各部を制御する。
【0068】
メモリ113bは、ROMおよびRAMを含む。メモリ113bには、CPU113a
に制御機能を付与するための制御プログラムが記憶されている。また、メモリ113bには、カメラモジュール13で撮影した画像データや内部通信モジュール111を介して第2端末部200(親機)から取り込んだ画像データ、テキストデータなどが所定のファイル形式で保存される。
【0069】
CPU113aは、キー入力部104およびパネル入力処理部105からの操作入力信号に基づき、制御プログラムに従って、カメラモジュール13、マイク18、内部通信モジュール111、第1ディスプレイ11、スピーカ19等を動作させる。また、CPU113aは、メモリ113b内に用意されたワークエリア内で、第1ディスプレイ11に表示する表示画面を生成し、表示画面を構成するための映像信号を出力する。
【0070】
図5は、第2端末部200(親機)の要部回路構成を示すブロック図である。図示の如く、第2端末部200は、映像エンコーダ201、音声エンコーダ202、GPSモジュール203、キー入力処理部204、パネル入力処理部205、スイッチ検出部206、電源部207、バックライト駆動部208、映像デコーダ209、音声デコーダ210、内部通信モジュール211、外部通信モジュール212、着信報知部213および制御部214を備えている。
【0071】
映像エンコーダ201は、カメラモジュール27からの撮像信号にエンコード処理を施して制御部214へ出力する。音声エンコーダ202は、マイク35からのアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するとともに、デジタル音声信号にエンコード処理を施して制御部214へ出力する。
【0072】
GPSモジュール203は、GPS衛星からの信号に基づいて現在位置を測位し、その位置情報(GPS情報)を制御部214に出力する。キー入力処理部204は、保持体3の右保持部32に配された電源キー36や操作キー群37a〜37cの各キーが操作されたときに、各キーに応じたキー信号を制御部214へ出力する。
【0073】
パネル入力処理部205は、第2タッチパネル22からの位置信号を処理して制御部214に出力する。センサ信号処理部205は、閉鎖センサ24および開放センサ25からの検出信号を処理して、制御部214に出力する。
【0074】
電源部207は、バッテリー207aを備え、バッテリー207aに蓄電された電力を各部に供給する。バッテリー207aは、電源部207がAC電源に接続されることにより蓄電される。
【0075】
バックライト駆動部208は、制御部214から入力された制御信号に応じて第2ディスプレイ21のバックライト装置を駆動する。映像デコーダ209は、制御信号214から入力される映像信号を、第2ディスプレイ21の液晶パネルで表示できるアナログ若しくはデジタルの映像信号に変換して液晶パネルに出力する。音声デコーダ210は、制御部214から入力される音声信号にデコード処理を施し、さらにアナログの音声信号に変換してスピーカ38に出力する。
【0076】
内部通信モジュール211は、制御部214から入力された各種送信データを無線信号に変換し、アンテナ211aを介して第1端末部100(子機)の内部通信モジュール111へ送信する。また、アンテナ211aを介して受信した無線信号を受信データに変換して制御部214へ出力する。
【0077】
外部通信モジュール212は、制御部214から入力された各種送信データを無線信号に変換し、アンテナ211aを介して基地局へ送信する。また、アンテナ211aを介し
て受信した無線信号を受信データに変換して制御部214へ出力する。
【0078】
着信報知部213は、スピーカやバイブレータを備え、制御部214からの制御信号に応じて着信音や振動を出力する。なお、着信報知部213のスピーカは、音楽の出力等にも用いられる。この場合、音声デコーダ210からの信号が着信報知部213に供給される。
【0079】
制御部214は、CPU214aとメモリ214bを備え、制御プログラムにしたがって各部を制御する。
【0080】
メモリ214bは、ROMおよびRAMを含む。メモリ214bには、CPU214aに制御機能を付与するための制御プログラムが記憶されている。また、メモリ214bには、カメラモジュール27で撮影した画像データや内部通信モジュール211を介して第1端末部100(子機)から取り込んだ画像データ、テキストデータなどが所定のファイル形式で保存される。
【0081】
CPU214aは、キー入力部204およびパネル入力処理部205からの操作入力信号に基づき、制御プログラムに従って、カメラモジュール27、マイク35、内部通信モジュール211、第1ディスプレイ21、スピーカ38等を動作させる。また、CPU214aは、メモリ214b内に用意されたワークエリア内で、第1ディスプレイ21に表示する表示画面を生成し、表示画面を構成するための映像信号を出力する。
【0082】
なお、制御部214は、携帯電話機が図2(a)または図2(d)に示す形態にあるときは、第2端末部200の他、第1端末部100の制御も行う。この場合、たとえば、第1端末部100の第1ディスプレイ11は、第2端末部200側の制御部214からの信号に応じて駆動され、また、第1端末部100の第1タッチパネル12のタッチ位置が、第2端末部200側の制御部214によって把握される。かかる制御は、制御部214が直接行っても良く、あるいは、第1端末部100側の制御部113を介して間接的に行っても良い。
【0083】
なお、本実施の形態では、第1端末部100(子機)が取り外されたときの第1端末部100(子機)と第2端末部200(親機)との間のデータ授受は、内部通信モジュール111と内部通信モジュール211との間の無線通信によって行われる。さらに、第1端末部100(子機)が装着されて第1端末部100と第2端末部200が一体化されたときの第1端末部100(子機)と第2端末部200(親機)との間のデータ授受も、内部通信モジュール111と内部通信モジュール211との間の無線通信によって行われる。
【0084】
内部通信モジュール111、211は、第1端末部100(子機)が取り外されたときの遠距離無線通信機能と、第1端末部100(子機)が装着されたときの短距離無線通信機能の2つの無線通信機能を備えている。遠距離無線通信機能は、数百メートルの通信可能距離を持つ高電力モードの通信機能であり、短距離無線通信機能は、第1端末部100(子機)が装着された状態で通信できるに十分な低電力モードの通信機能である。遠距離無線通信機能による通信は、所定のプロトコルに従って行われる。
【0085】
なお、ここでは、第1端末部100(子機)が装着されたときの両端末部間(子機と親機間)のデータ授受が、内部通信モジュール111と内部通信モジュール211との間の無線通信によって行われるとしたが、かかるデータの授受が有線通信によって行われるようにしても良い。この場合、図2(b)、(c)、(d)の形態および図2(d)の形態から第2キャビネット2を前方に引き出した形態において、第1端末部100と第2端末部200とを通信可能に接続するための構成(接続端子など)が配される。このように有
線でデータの授受を行う構成では、第1端末部100(子機)と第2端末部200(親機)とが一体化された状態において、内部通信モジュール111、211が休止状態とされる。
【0086】
なお、保持体3側の回路部と第2キャビネット2側の回路部との間の信号の授受は、有線または無線で行われ、そのために必要な構成が保持体3側と第2キャビネット2側に配される。
【0087】
図6は、第1端末部(子機)100が装着された形態において、第2キャビネット2が閉じたときの第1ディスプレイ11に表示される初期画面の表示例を示す図である。
【0088】
第2キャビネット2が閉じた状態において、たとえば、第1ディスプレイ11には、初期画面としてメニュー画面が表示される。メニュー画面には、たとえば、同図に示すように、各種のアプリケーションを実行するためのアイコンM1が表示されている。アプリケーションは、あらかじめ登録されているアプリケーション以外にも、たとえば、インターネットを通じたダウンロード等により入手可能であり、入手されたアプリケーションは、インストールにより携帯電話機に追加される。
【0089】
ユーザは、第1ディスプレイ11に表示された所望のアイコンを指などでタッチすることにより、所望のアプリケーションを実行することができる。
【0090】
第1ディスプレイ11には、さらに、受信状態を示すアンテナマークM2およびバッテリーの残量を示す残量マークM3が表示されている。ユーザは、アンテナマークM2により受信状態を確認でき、残量マークM3によりバッテリーの残量を確認することができる。
【0091】
図6の形態での通話(電話)は、保持体3に配されたマイク35とスピーカ38を用いて行われる。このとき、第1端末部(子機)100側のマイク18とスピーカ19は休止状態とされる。ただし、これに限らず、第1端末部(子機)100側のマイク18とスピーカ19を用いて通話を行うようにしても良い。この場合、保持体3側のマイク35とスピーカ38は休止状態とされる。なお、図6において、たとえば、第1キャビネット1に配されたマイク18とスピーカ19の位置が入れ替わっている場合には、第1キャビネット1および保持体3のうち何れか一方に配されたマイクと、他方に配されたスピーカを通話に用いるようにしても良い。
【0092】
動画を撮像する際には、第1端末部(子機)100側のカメラモジュール13が用いられる。この場合、携帯電話機は、図2(d)の状態とされる。また、マイク18、35の何れか一方が使用され、他方は休止状態とされる。
【0093】
動画の再生は、図6または図2(d)の何れの形態でも可能である。図2(d)の形態で動画の再生が行われる場合、第1ディスプレイ11と第2ディスプレイ21の両方からなる大きな画面で動画を表示することができる。なお、動作の再生時には、図6または図2(d)の何れの形態においても、2つのスピーカ18、19の両方が使用される。あるいは、着信報知部112、213のスピーカを用いても良い。または、これらのうち、何れか一つのスピーカを用いるようにしても良い。音楽再生、テレビ、ラジオの再生も動画の再生時と同様のスピーカが用いられる。
【0094】
図7は、第1端末部100(子機)が取り外されたことを検出するためのフローチャートである。同図(a)は第1端末部100(子機)側の処理フローチャートであり、同図(b)は第2端末部200(親機)側の処理フローチャートである。これらの処理は、第
1端末部100(子機)が装着されたとされる状態(取外しフラグ=0)のときに行われる。
【0095】
同図(a)を参照して、第1端末部100(子機)側の制御部113は、スライダ17a、17bが取外し位置(図1の突起16a、16bが第1キャビネット1内に収容された位置)にあるかを判定する(S101)。スライダ17a、17bが取外し位置にあると(S101:YES)、制御部113は、内部通信モジュール111を介して、第2端末部200(親機)側に取外し開始通知を送信する(S102)。しかる後、制御部113は、第2端末部200(親機)側から取外し完了通知が送信されるのを待つ(S103)。取外し完了通知を受信するまでに、スライダ17a、17bが装着位置に戻されると(S106:YES)、制御部113は、内部通信モジュール111を介して、第2端末部200(親機)側に、装着検出信号を送信し(S107)、処理を終了する。
【0096】
同図(b)を参照して、第2端末部200(親機)側の制御部214は、取外し開始通知を受信すると(S201:YES)、閉鎖センサ24と開放センサ25の両方の検出信号が所定時間に亘って途切れたかを判定する(S202、S203)。そして、両検出信号が所定時間に亘って途切れたことにより(S202:NO、S203:YES)、制御部214は、第1端末部100(子機)が取外されたと判定し、内部通信モジュール211を介して、第1端末部100(子機)側に取外し完了通知を送信する(S204)。さらに、制御部214は、取外しフラグを1に設定し(S205)、また、内部通信モジュール211による通信モードを“親機通信モード”に設定する(S206)。これにより、内部通信モジュール211の機能が、短距離無線通信機能から遠距離無線通信機能に切り替えられる。
【0097】
なお、閉鎖センサ24と開放センサ25の両方の検出信号が所定時間に亘って途切れるまでの間に(S202:YES、または、S203:NO)、第1端末部100(子機)側から装着検出信号(同図(a)のS107)を受信すると(S207:YES)、制御部214は処理を終了する。
【0098】
同図(a)に戻り、第1端末部100(子機)側の制御部113は、内部通信モジュール111を介して、第2端末部200(親機)側から取外し完了通知(同図(b)のS204)を受信すると(S103:YES)、取外しフラグを1に設定し(S104)、内部通信モジュール111による通信モードを“子機通信モード”に設定する(S105)。これにより、内部通信モジュール111の機能が、短距離無線通信機能から遠距離無線通信機能に切り替えられる。
【0099】
なお、図7の処理フローチャートでは、スライダ17a、17bが取外し位置に移動され、さらに、閉鎖センサ24と開放センサ25の両方の検出信号が所定時間に亘って途切れることにより、第1端末部100(子機)が取外されたと判定したが、スライダ17a、17bが取外し位置に移動されたことのみによって第1端末部100(子機)が取外されたと判定しても良い。あるいは、スライダ17a、17bが取外し位置に移動され、且つ、内部通信モジュール111、211間の短距離無線通信機能による通信が不能となったときに、第1端末部100(子機)が取外されたと判定しても良く、また、一定時間に亘って、内部通信モジュール111、211間の短距離無線通信機能による通信が不能となったことのみにより、第1端末部100(子機)が取外されたと判定しても良い。
【0100】
なお、第1端末部100(子機)が装着されたときの第1端末部100(子機)と第2端末部200(親機)との間のデータ授受が有線通信によって行われる場合は、有線通信の接続が解除されたことが検出されたときに、第1端末部100(子機)が取外されたと判定され得る。
【0101】
図8は、第1端末部100(子機)が装着されたことを検出するためのフローチャートである。同図(a)は第2端末部200(親機)側の処理フローチャートであり、同図(b)は第1端末部100(子機)側の処理フローチャートである。これらの処理は、第1端末部100(子機)が取外されたとされる状態(取外しフラグ=1)のときに行われる。
【0102】
同図(a)を参照して、第2端末部200(親機)側の制御部214は、閉鎖センサ24と開放センサ25の何れか一方から検出信号が取得されたかを判定する(S211)。かかる検出信号が取得されると(S212:YES)、制御部214は、内部通信モジュール211を介して、第1端末部100(子機)側に装着開始通知を送信する(S202)。しかる後、制御部214は、第1端末部100(子機)側から装着完了通知が送信されるのを待つ(S213)。装着完了通知を受信するまでに、閉鎖センサ24と開放センサ25の両方の検出信号が途切れると(S215:YES)、制御部214は、内部通信モジュール211を介して、第1端末部100(子機)側に、取外し検出信号を送信し(S217)、処理を終了する。
【0103】
同図(b)を参照して、第1端末部100(子機)側の制御部113は、装着開始通知を受信すると(S111:YES)、スライダ17a、17bが装着位置(図1の突起16a、16bが第1キャビネット1から飛び出した位置)にあるかを判定する(S112)。そして、スライダ17a、17bが装着位置にあると(S112:YES)、制御部113は、第1端末部100(子機)が装着されたと判定し、内部通信モジュール111を介して、第2端末部200(親機)側に装着完了通知を送信する(S113)。さらに、制御部113は、取外しフラグを0に設定し(S114)、内部通信モジュール111による通信モードを“一体通信モード”に設定する(S115)。これにより、内部通信モジュール111の機能が、遠距離無線通信機能から短距離無線通信機能に切り替えられる。
【0104】
なお、スライダ17a、17bが装着位置に移動されるまでの間に(S112:NO)、第2端末部200(親機)側から取外し検出信号(同図(a)のS217)を受信すると(S116:YES)、制御部113は処理を終了する。
【0105】
同図(a)に戻り、第2端末部200(親機)側の制御部214は、内部通信モジュール211を介して、第1端末部100(子機)側から装着完了通知(同図(b)のS113)を受信すると(S213:YES)、取外しフラグを0に設定し(S214)、内部通信モジュール111による通信モードを“一体通信モード”に設定する(S215)。これにより、内部通信モジュール111の機能が、遠距離無線通信機能から短距離無線通信機能に切り替えられる。
【0106】
なお、図8の処理フローチャートでは、閉鎖センサ24と開放センサ25の何れか一方の検出信号が取得され、且つ、スライダ17a、17bが装着位置に移動されることにより、第1端末部100(子機)が装着されたと判定したが、閉鎖センサ24と開放センサ25の何れか一方の検出信号が取得され、且つ、内部通信モジュール111、211間の短距離無線通信機能による通信が可能となったときに、第1端末部100(子機)が装着されたと判定しても良い。あるいは、スライダ17a、17bが装着位置に移動され、且つ、内部通信モジュール111、211間の短距離無線通信機能による通信が可能となったときに、第1端末部100(子機)が装着されたと判定しても良い。
【0107】
なお、第1端末部100(子機)が装着されたときの第1端末部100(子機)と第2端末部200(親機)との間のデータ授受が、有線通信によって行われる場合には、有線
通信の接続がなされたことが検出されたときに、第1端末部100(子機)が装着されたと判定され得る。
【0108】
図9は、第1端末部100(子機)が取外されたときの初期画面の表示例を示す図である。同図(a)は第2端末部(親機)200の初期画面の表示例、同図(b)は第1端末部(子機)100の初期画面の表示例である。
【0109】
同図(a)に示す如く、第2端末部(親機)200の初期画面には、図6の初期画面に比べ、第1端末部(子機)100との間で内部通信を行うためのアイコンM21が追加されている。このアイコンM21がタッチされると、同図(b)と同様の画面が表示され、第2端末部(親機)200からの内部通信(内部通話、内部メール)が可能となる。
【0110】
同図(b)に示す如く、第1端末部(子機)100の初期画面には、第2端末部(親機)200との間で内部通信(内部通話、内部メール)を行うためのアイコンM11、M12が表示される。ユーザは、アイコンM11にタッチすることにより、第2端末部200との間で内部通話を行うことができ、また、アイコンM12にタッチすることにより、第2端末部200との間で内部メールを行うことができる。
【0111】
なお、“内部通話”とは、内部通信モジュール111、211間の通信(遠距離通信機能)を用いて行われる第1端末部(子機)100と第2端末部(親機)200との間の通話のことである。また、“内部メール”とは、内部通信モジュール111、211間の通信(遠距離通信機能)を用いて行われる第1端末部(子機)100と第2端末部(親機)200との間のテキスト、画像等の情報のやりとりのことである。このやり取りは、会話形式で表示されるテキストを用いたチャットであっても良い。
【0112】
内部通話の際には、第1端末部(子機)100のマイク18によって集音された音声が音声エンコーダ102によってエンコードされ、内部通信モジュール111を介して、第2端末部(親機)200に送信される。第2端末部(親機)200側では、受信した音声データが音声デコーダ210によりデコードされ、スピーカ38から出力される。同様に、第2端末部(親機)200のマイク35によって集音された音声が、内部通信モジュール211を介して、第1端末部(子機)100に送信され、第1端末部(子機)100側のスピーカ19から出力される。
【0113】
内部メールの際には、第1端末部(子機)100の第1ディスプレイ11に、電子メール作成時と同様の画面が表示される。ユーザは、この画面を用いて通信用の文章を作成し、適宜、画像や、現在位置等を示すマップを添付して、送信操作を行う。これにより、文章、画像、マップを含む通信ファイルが、内部通信モジュール111を介して、第2端末部(親機)200に送信される。第2端末部(親機)200側では、受信したファイルの開封操作が行われることにより、文章や、画像、マップが第2ディスプレイ21上に表示される。第2端末部(親機)200から第1端末部(子機)100に対する内部メールの送信も同様に行われる。
【0114】
なお、第1端末部(子機)100が取外された場合、第2端末部(親機)200側では、かかる内部通信の他、テレビや、外部通信網を介した電子メール等、第1端末部(子機)100が装着されたときと同様の機能が実行可能である。ただし、第1端末部(子機)100が取外されたときは、第2ディスクプレイ21のみを用いた画面表示が行われる。
【0115】
また、第1端末部(子機)100が取外された場合、第1端末部(子機)100側では、内部通信の他、カメラやマップ(現在位置検出)等の所定の機能のみを実行可能である。
【0116】
なお、図9(a)において、M2は、外部通信網との通信状態を示し、M3は、第2端末部(親機)200のバッテリーの残量を示す。M4は、第1端末部(子機)100との通信状態を示す。第1端末部(子機)100が取外されると、第2端末部(親機)200側に、M4の表示が追加される。また、図9(b)において、M2は、第2端末部(親機)200との通信状態を示し、M3は、第1端末部(子機)100のバッテリーの残量を示す。
【0117】
以下、図7のステップS105、S206にて設定された子機通信モードと親機通信モードにおける通信処理について説明する。
【0118】
<内部通話>
図10、図11は、それぞれ、第1端末部(子機)100側から内部通話を始めるための第1端末部(子機)100と第2端末部(親機)200の処理を示すフローチャートである。
【0119】
図10を参照して、ユーザにより内部通話のための操作(図9(b)のアイコンM11に対するタッチ)が行われると(S121:YES)、第1端末部(子機)100の制御部113は、内部通信モジュール111、211間で、遠距離無線通信機能による通信(以下、「内部遠距離通信」という)が可能であるかを判別する(S122)。
【0120】
かかる判別ステップでは、たとえば、第1端末部(子機)100から、内部通信モジュール111を介して、予め第2端末部(親機)200に登録された子機IDが送信される。これを受けて、第2端末部(親機)200側の制御部214は、受信した子機IDが予め登録された子機IDに一致するかを判定し、一致すれば、内部通信モジュール211を介して、予め第1端末部(子機)100に登録された親機IDを送信する。第1端末部(子機)100の制御部113は、子機IDを送信してから所定の時間以内に親機IDを受信すると、受信した親機IDが予め登録された子機IDに一致するかを判定する。そして、両者が一致すると、確認通知が第1端末部(子機)100から第2端末部(親機)200に送信され、内部通信モジュール111、211を介した通信路が確立される。
【0121】
所定時間以内に通信路が確立されなければ(S123:YES)、内部通話が不可とされ、処理が終了する。この場合、第1端末部(子機)100に、内部通話が不可である旨の表示が行われると良い。
【0122】
所定時間以内に通信路が確立されると(S122:YES)、内部遠距離通信を用いて、第1端末部(子機)100から第2端末部(親機)200に、内部通話要求通知が送信される(S124)。
【0123】
図11を参照して、第2端末部(親機)200の制御部214は、上記のようにして内部遠距離通信による通信路が確立された後、内部通話要求通知を受信すると(S221:YES)、外部通信網を介して他の携帯電話機と通話動作中かを判定する(S222)。他の携帯電話機と通話動作中であると(S222:YES)、内部遠距離通信により、拒否通知が第1端末部(子機)100に送信される(S223)。また、他の携帯電話機と通話動作中でなければ(S222:NO)、第2端末部(親機)200の着信報知部213により、内部通話の着信があったことが報知される(S224)。
【0124】
しかる後、ユーザが受話操作を行うと(S225:YES)、制御部214は、内部遠距離通信により、第1端末部(子機)100に応答通知を送信し(S226)、内部遠距離通信を用いた内部通話制御を開始する(S227)。他方、所定時間以内に受話操作が
ないと(S225:NO、S228:YES)、制御部214は、内部遠距離通信により、第1端末部(子機)100に非応答通知を送信し(S226)、処理を終了する。
【0125】
なお、ステップS229、S223においては、さらに、第1端末部(子機)100から内部通話の着信があったことの報知が、第2端末部(親機)200側において行われるようにすると良い。かかる報知は、たとえば、第2ディスプレイ21に報知用の画面を表示することにより行われる。また、ステップS223における報知は、外部通信網を介した通話が終了した後に行われる。
【0126】
図10に戻り、第1端末部(子機)100側の制御部113は、第2端末部(親機)200側から応答通知を受信すると(S125:YES)、内部遠距離通信を用いた内部通話制御を開始する(S126)。他方、第2端末部(親機)200側から拒否通知または非応答通知を受信すると(S127:YES、または、S128:YES)、制御部113は、その旨を報知して、処理を終了する。
【0127】
なお、ステップS129における報知は、スピーカ19または第1ディスプレイ11を用いて、音声または画像により行われる。拒否通知を受信した場合(S127:YES)には、“第2端末部(親機)200が外部通信網による通話中のため内部通話を行えないこと”を示す出力がなされる。また、非応答通知を受信した場合(S128:YES)には、“第2端末部(親機)200に受話操作が行わないので内部通話が行えないこと”を示す出力がなされる。かかる報知により、第1端末部(子機)100を持つユーザは、第2端末部(親機)200側の状況を知ることができる。
【0128】
図12、図13は、それぞれ、第2端末部(親機)200側から内部通話を始めるための第2端末部(親機)200と第1端末部(子機)100の処理を示すフローチャートである。
【0129】
図12の処理フローチャートでは、概ね、図10に示す第1端末部(子機)100側の処理と同様の処理が第2端末部(親機)200側で行われる。また、図13の処理フローチャートでは、概ね、図11に示す第2端末部(親機)200側の処理と同様の処理が第1端末部(親機)100側で行われる。
【0130】
すなわち、図12のステップS231〜S236、S237は、それぞれ、図10のステップS121〜S126、S128に対応する。また、図13のステップS131、S132〜S137は、それぞれ、図11のステップS221、S224〜S229に対応する。
【0131】
ただし、第1端末部(子機)100側では、外部通信網を介した通話が行われないため、図12および図13のフローチャートでは、図10のステップS127と図11のステップS222およびS223に対応するステップが省略される。また、図12のステップS238では、非応答通知を第1端末部(親機)100側から受信した場合の報知、すなわち、“第1端末部(子機)100に受話操作が行わないので内部通話が行えないこと”を示す出力がなされる。かかる報知により、第2端末部(親機)200を持つユーザは、第1端末部(子機)100側の状況を知ることができる。
【0132】
なお、ステップS137においては、さらに、第2端末部(親機)200から内部通話の着信があったことの報知が、第1端末部(親機)100側において行われるようにすると良い。かかる報知は、たとえば、第1ディスプレイ11に報知用の画面を表示することにより行われる。
【0133】
図14は、内部通話中に、外部通信網を介して、第2端末部(親機)200に通話のための着呼があったときの処理を示すフローチャートである。同図(a)は第2端末部(親機)200側の処理、同図(b)は第1端末部(子機)100側の処理である。
【0134】
同図(a)を参照して、内部通話中に、第2端末部(親機)200に外部通信網から着呼があると(S241:YES)、第2端末部(親機)200側の制御部214は、第1端末部(子機)100に対し遮断通知を送信する(S242)。そして、制御部214は、第1端末部(子機)100との間の内部遠距離通信を遮断し(S243)、内部通信制御を終了する(S244)。その後、制御部214は、外部通信網からの着呼に対応するための処理を実行する(S245)。
【0135】
なお、ステップS241において外部通信網から着信があった場合には、着信報知が行われる。この場合、通常の音量で報知がなされると使用者に影響を与える惧れがあるので、影響が無いように、通常より低い音量か振動による報知にて着信応答が行われる。また、低い音量による報知と振動による報知が併用されても良い。
【0136】
同図(b)を参照して、内部通話中に、第2端末部(親機)200から遮断通知を受信すると(S141:YES)、第1端末部(子機)100側の制御部113は、第2端末部(親機)200との間の内部遠距離通信を遮断し(S142)、内部通信制御を終了する(S143)。その後、制御部133は、スピーカ19または第1ディスプレイ11を用いて、音声または画像により、“第2端末部(親機)200に外部通信網から着呼があったため内部通話が遮断されたこと”を示す報知を行う(S144)。
【0137】
図15(a)は、ステップS144の報知が第1ディスプレイ11を用いて行われる場合の画面表示例を示す図である。かかる報知により、第1端末部(子機)100を持つユーザは、内部通話が遮断された理由を知ることができる。しかる後、画面中のOKボタンが操作されると、同図(b)に示すように初期画面が表示される。
【0138】
同図(b)の初期画面においては、たとえば、M2の下部の領域Rに“通話中”の文字(あるいは、他の標記)を表示して、第2端末部(親機)200が外部通信網と通話中であることをユーザに報知するようにしても良い。この場合、外部通信網との通話が終了すると、第2端末部(親機)200から、その旨を知らせる通知が内部遠距離通信を介して第1端末部(子機)100に送信される。これを受けて、第1端末部(子機)100の制御部113は、図15(b)の領域Rにおける“通話中”の表示を消去する。これにより、ユーザは、第2端末部(親機)200との通話が可能になったことを知ることができる。また、領域Rに“通話中”の文字が表示されている間は、第2端末部(親機)200と通話ができないことを知ることができる。
【0139】
なお、ここでは、外部通信網から着呼があると、内部通話が強制遮断されるようにしたが、内部通話を維持しながら、着呼を知らせる音声を、第2端末部(親機)200のスピーカ19からの通話音声に混合させる等の方法により、第2端末部(親機)200側のユーザに知らせるようにしても良い。この場合、第2端末部(親機)200側のユーザは、適宜、外部通信網から着呼があったことを第1端末部(子機)100側のユーザに内部通話により知らせた後、内部通話を遮断して、外部通信網からの着呼を受けるための操作を行う。こうすると、外部通信網からの着呼に応答するまでにやや時間が掛かるものの、内部通話が遮断される前に、着信があった旨の状況を第1端末部100側のユーザに口頭で知らせることができる。
【0140】
以上のように、本実施の形態によれば、第1端末部(子機)100と第2端末部(親機)200とを適宜分離することにより、これら2つの端末部を用いて通話を行うことがで
きる。よって、二者が離れて距離をおくような場合に、各自がそれぞれ第1端末部(子機)100と第2端末部(親機)200を持つことにより、必要に応じて気軽に連絡を取り合うことができる。
【0141】
また、内部通話の動作中に外部通信網からの電話通信(着呼)があると、内部通話が遮断されるため、外部通信網からの電話通信が、第1の端末部と第2の端末部との間の通話によって制限されるのを防止することができる。
【0142】
<内部メール>
図16(a)、(b)は、それぞれ、第1端末部(子機)100側から内部メールを始めるための第1端末部(子機)100と第2端末部(親機)200の処理を示すフローチャートである。
【0143】
図16(a)を参照して、ユーザにより、通信用の文章や、画像、マップを含むファイル(以下、「内部メールファイル」という)が作成され、さらに、当該ファイルを送信するための操作が行われると(S151:YES)、第1端末部(子機)100の制御部113は、内部通信モジュール111、211間で、内部遠距離通信が可能であるかを判別する(S152)。かかる判別は、図10のステップS122における判別と同様に行われる。内部遠距離通信が可能な場合、上記のように内部通信モジュール111、211間に通信路が確立される。
【0144】
所定時間以内に通信路が確立されなければ(S153:YES)、送信エラー処理が行われる(S158)。
【0145】
所定時間以内に通信路が確立されると(S152:YES)、内部遠距離通信を用いて、第1端末部(子機)100から第2端末部(親機)200に、内部メールファイルが送信される(S124)。
【0146】
なお、ステップS158のエラー処理では、第1端末部(子機)100に、内部メールを再送信するかを問い合わせる選択画面が、第1ディスプレイ11に表示される。これを受けて、ユーザが、再送信の実行を選択すると、ステップS152に戻り、作成された内部メールファイルを送信するための処理が再試行される。また、ユーザが、再送信を行わないことを選択すると、作成された内部メールファイルが破棄され、処理が終了する。
【0147】
この他、内部メールの送信を保有するための選択が行えるようにしても良い。この場合、作成された内部メールファイルは破棄されずに保存され、適宜、ユーザが、保存した内部メールファイルを選択して再送信指示を入力することにより、当該内部メールファイルの再送信が試行される。
【0148】
図16(b)を参照して、第2端末部(親機)200の制御部214は、上記のようにして通信路が確立された後、内部メールファイルを受信すると(S251:YES)、受信した内部メールファイルをメモリ124bに保存して(S252)、第1端末部(子機)100に受領通知を送信する。しかる後、制御部214は、内部メールの着信があったことを報知する(S254)。かかる報知は、たとえば、第2ディスプレイ21上に着信を知らせる画面を表示することにより行われる。
【0149】
図16(a)に戻り、第1端末部(子機)100側の制御部113は、第2端末部(親機)200側から受領通知を受信すると(S155:YES)、内部メールの送信が完了したことを報知する(S156)。かかる報知は、たとえば、第1ディスプレイ11上に送信完了を知らせる画面を表示することにより行われる。他方、所定時間以内に受領通知
を受信しないと(S155:NO、S157:NO)、送信エラー処理が行われる(S158)。
【0150】
図17(a)、(b)は、それぞれ、第2端末部(親機)200側から内部メールを始めるための第2端末部(親機)200と第1端末部(子機)100の処理を示すフローチャートである。
【0151】
図17(a)の処理フローチャートでは、図16(a)に示す第1端末部(子機)100側の処理と同様の処理が第2端末部(親機)200側で行われる。また、図17(b)の処理フローチャートでは、図16(b)に示す第2端末部(親機)200側の処理と同様の処理が第1端末部(親機)100側で行われる。
【0152】
すなわち、図17(a)のフローチャートのステップS261〜S268は、それぞれ、図16(a)のステップS151〜S158に対応する。また、図17(b)のフローチャートのステップS161〜S164は、それぞれ、図16(b)のステップS251〜S254に対応する。
【0153】
図18(a)は、第2端末部(親機)200が第1端末部(子機)100から内部通話と内部メールを受信したときの画面の表示例を示す図である。ここでは、内部通話の着信があったがユーザが受話操作を行わなかったため、画面に内部通話があったことを示すアイコンM22が含まれている。ユーザは、このアイコンM22を操作することにより、第1端末部(子機)100に対する内部通話を開始することができる。この場合、第2端末部(親機)200側では、図12に示す処理が行われる。
【0154】
図18(a)の画面において、ユーザが、アイコンM23を操作すると、受信した内部メールファイルが開封され、同図(b)に示す画面が表示される。この画面のM24の領域には、通信文が表示される。M24の領域内に通信文が収まりきらない場合、ユーザは、M24の領域を上下になぞることにより、通信文をスクロールさせることができる。
【0155】
内部メールファイルに画像やマップが添付されている場合、領域M25に、これら添付物を示すアイコンが示される。ユーザは、このアイコンを操作することにより、添付された画像やマップを表示させることができる。
【0156】
なお、図18には、第2端末部(親機)200側の画面表示例を示したが、第1端末部(子機)100においても同様の画面が表示される。
【0157】
以上のように、本実施の形態によれば、第1端末部(子機)100と第2端末部(親機)200とを適宜分離することにより、これら2つの端末部を用いて内部メールを行うことができる。よって、二者が離れて距離をおくような場合に、各自がそれぞれ第1端末部(子機)100と第2端末部(親機)200を持つことにより、必要に応じて気軽にメールで連絡を取り合うことができる。
【0158】
また、第1端末部(子機)100と第2端末部(親機)200との間で直接やり取りを行うので、外部通信網に負担をかけることがない。また、通信費用を発生させることなく、第1端末部(子機)100と第2端末部(親機)200との間で通信が行える。
【0159】
<変更例1>
図19および図20は、それぞれ、第1端末部(子機)100側から内部通話を始めるための第1端末部(子機)100と第2端末部(親機)200の処理の変更例を示すフローチャートである。図19および図20には、それぞれ、図10および図11のうち、変
更に係る処理ステップの周辺のみが抜き出されて示されている。
【0160】
図19のフローチャートでは、図10のフローチャートに対し、ステップS171〜S175が追加されている。また、図20のフローチャートでは、図11のフローチャートに対し、ステップS271〜S275が追加されている。
【0161】
図19を参照して、第1端末部(子機)100側の制御部113は、第2端末部(親機)200側から拒否通知を受信すると(S127:YES)、内部通話を第2端末部(親機)200側に再度要求するかの報知を行う(S171)。この報知は、スピーカ19からの音声出力により行われる。この報知では、“第2端末部(親機)200が外部通信網による通話中のため内部通話を行えないこと”に加えて、内部通話を再度要求するための操作が第1ディスプレイ11上の画面により行えることが案内される。第1ディスプレイ11には、内部通話の再要求を選択可能な画面が表示される。
【0162】
この画面を見て、ユーザにより、内部通話の再要求のための操作が行われると(S172:YES)、制御部113は、内部遠距離通信を用いて、第2端末部(親機)200側に、再要求通知を送信する。
【0163】
図20を参照して、第2端末部(親機)200側の制御部214は、第1端末部(子機)100側に拒否通知を送信した後(S233)、所定の時間内に(S272:NO)、第1端末部(子機)100側から再要求通知を受信すると(S271:YES)、内部通話の再要求があったことを報知する(S273)。かかる報知は、たとえば、外部通信網を介した通話を維持しながら、第1端末部(子機)100側からの着呼を知らせる音声を、第2端末部(親機)200のスピーカ19からの通話音声に混合させる方法や、さらに、第2ディスプレイ21に第1端末部(子機)100側からの着呼を知らせる画面を表示することにより行われる。
【0164】
この報知を受けて、ユーザが、外部通信網を介した通話を遮断し、所定の時間内に(S275:NO)、内部通話の受話操作を行うと(S274:YES)、制御部214は、内部遠距離通信を介して第1端末部(子機)100に応答通知を送信し(S226)、内部遠距離通信を用いた内部通話制御を開始する(S227)。
【0165】
図19に戻り、第1端末部(子機)100側の制御部113は、所定時間以内に(S175:NO)、第2端末部(親機)200側から応答通知を受信すると(S174:YES)、内部遠距離通信を用いた内部通話制御を開始する(S126)。
【0166】
図19および図20に示す変更例によれば、第1端末部(子機)100側のユーザは、早急に連絡を取りたい場合に、再要求通知のための操作を行うことで、その旨を第2端末部(親機)200側のユーザに知らせることができる。また、第2端末部(親機)200側のユーザは、再要求通知があったことを知ることができるため、適宜、外部通信網を介した通話を終了して第1端末部(子機)100との通話を開始するとの対応をとることができる。
【0167】
<変更例2>
上記実施の形態では、第1端末部(子機)100を用いて、外部の携帯電話機と通話や電子メールの送信を行うことはできなかった。本変更例は、第1端末部(子機)100を用いて、外部の携帯電話機と通話や電子メールの送信を行えるようにしたものである。
【0168】
図21は、本変更例に係る第1端末部(子機)100の画面表示例を示す図である。図示の如く、本変更例では、図9の画面に比べ、外部通信網との間で通話や電子メール送信
を行うためのアイコンM13、M14が追加されている。外部通信網を介した通話および電子メールの送信のことを、以下、それぞれ、「外部通話」および「外部メール」と称する。
【0169】
なお、本変更例では、第2端末部(親機)200側に予め登録された通信先(電話番号、メールアドレス)に対してのみ、第1端末部(子機)100から外部通話および外部メールが可能となっている。すなわち、第2端末部(親機)200のメモリ214bには、第1端末部(子機)100からの外部通話および外部メールを許可する通信先(電話番号、メールアドレス)が予め登録されている。
【0170】
図22および図23は、それぞれ、外部通話を行うための第1端末部(子機)100および第2端末部(親機)200における処理を示すフローチャートである。
【0171】
図22を参照して、ユーザが、図21のアイコンM13を操作した後、外部通話の相手先の電話番号を入力し、さらに、外部通話のための操作を行うと(S181:YES)、第1端末部(子機)100の制御部113は、内部通信モジュール111、211間で、内部遠距離通信が可能であるかを判別する(S182)。内部遠距離通信が可能であれば、内部通信モジュール111、211を介した通信路が確立される。
【0172】
所定時間以内に通信路が確立されなければ(S183:YES)、外部通話が不可とされ、処理が終了する。この場合、第1端末部(子機)100に、外部通話が不可である旨の表示が行われると良い。
【0173】
所定時間以内に通信路が確立されると(S182:YES)、内部遠距離通信を用いて、第1端末部(子機)100から第2端末部(親機)200に、外部通話要求通知が送信される(S184)。この通知には、外部通話の相手先の電話番号が含まれる。
【0174】
図23を参照して、第2端末部(親機)200の制御部214は、上記のようにして通信路が確立された後、外部通話要求通知を受信すると(S281:YES)、外部通信網を介して他の携帯電話機と通話動作中かを判定する(S282)。他の携帯電話機と通話動作中であると(S282:YES)、制御部214は、内部遠距離通信により、第1の拒否通知を第1端末部(子機)100に送信する(S283)。また、他の携帯電話機と通話動作中でなければ(S282:NO)、制御部214は、外部通信要求通知に含まれた電話番号が、予めメモリ214bに登録された電話番号に一致するかを判定する(S284)。
【0175】
外部通信要求通知に含まれた電話番号が予めに登録された電話番号に一致しなければ(S284:NO)、制御部214は、第2の拒否通知を第1端末部(子機)100に送信する(S283)。他方、外部通信要求通知に含まれた電話番号が予めに登録された電話番号に一致すると(S284:YES)、制御部214は、外部通話が行われていることを示す表示を第2ディスプレイ21に表示し(S285)、外部通話のための制御を開始する(S286)。
【0176】
図22に戻り、第1端末部(子機)100側の制御部113は、第2端末部(親機)200側から応答通知を受信すると(S185:YES)、外部通話のための制御を開始する(S186)。他方、第2端末部(親機)200側から第1の拒否通知または第2の拒否通知を受信すると(S187:YES)、制御部113は、その旨を報知して、処理を終了する。
【0177】
なお、S129における報知は、スピーカ19または第1ディスプレイ11を用いて、
音声または画像により行われる。ここで、第1の拒否通知を受信した場合は、“第2端末部(親機)200が外部通信網による通話中のため内部通話を行えないこと”を示す出力がなされる。かかる報知により、第1端末部(子機)100を持つユーザは、第2端末部(親機)200側の状況を知ることができる。また、第2の拒否通知を受信した場合(S127:YES)は、“相手先に対する通話が許可されていないため内部通話を行えないこと”を示す出力がなされる。かかる報知により、第1端末部(子機)100を持つユーザは、当該相手先には通話をおこなえないことを知ることができる。
【0178】
第1端末部(子機)100と第2端末部(親機)200において外部通話のための制御が開始されると、まず、第2端末部(親機)200側の制御部214は、外部通信モジュール212を用いて、外部通信要求通知に含まれた電話番号に対する電話通信路の確立を試行する。
【0179】
これにより、電話通信路が確立されなければ、その旨の通知が第1端末部(子機)100に送信され、第1端末部(子機)100と第2端末部(親機)200における処理が終了する。このとき、第1端末部(子機)100の第1ディスプレイ11に、相手先に電話が掛からなかった旨の表示が行われる。
【0180】
他方、相手先電話番号に対する電話通信路が確立されると、制御部214は、相手側電話機から受信した音声データを、内部通信モジュール211を介して、第1端末部(子機)100側に送信する。第1端末部(子機)100側の制御部113は、受信した音声データを音声デコーダ110に送信する。これにより、相手側の通話音声が、スピーカ19から出力される。また、第1端末部(子機)100のマイク18により集音された音声は、音声エンコーダ102によりエンコードされ、内部通信モジュール111を介して、第2端末部(親機)200側に送信される。第2端末部(親機)200の制御部214は、受信した音声データを、外部通信モジュール212を介して、相手側電話機に送信する。これにより、第1端末部(子機)100から入力された通話音声が、相手側電話機において出力される。こうして、第1端末部(子機)100と相手側電話機とを用いた通話が行われる。
【0181】
なお、かかる通話動作中も、第2端末部(親機)200側では、外部通信網を介した電話および第1端末部(子機)100との内部通話以外の機能を実行可能である。たとえば、外部通話動作中においても、テレビの視聴が可能である。
【0182】
図24は、テレビの視聴中に、外部通話があったときの画面を示す図である。この場合、テレビの画面のM26の領域に、第1端末部(子機)100により外部通話が行われていることを示す表示が重ねられる。この表示には、外部通話の相手先を示す情報が含められる。
【0183】
なお、図22および図23には、外部通話を行うための処理が示されたが、外部メールを行うための処理も、図22および図23と同様である。
【0184】
すなわち、外部メールの場合、図22のステップS184において、外部メール要求通知に相手先のメールアドレスが含められ、ステップS186では、相手先に送信するためのファイルが、内部遠距離通信により、第2端末部(親機)200側に送信される。また、図23のステップS284では、外部メール要求通知に含められたメールアドレスが予め登録されたメールアドレスに一致するかが判定され、ステップS286では、図22のステップS186にて送信されたファイルがメールアドレスの相手先に送信される。さらに、図24の領域M26には、第1端末部(子機)100により外部メールが行われていることを示す表示が重ねられる。この表示には、外部メールの相手先を示す情報が含めら
れる。
【0185】
本変更例によれば、第1端末部(子機)100を持つユーザは、第1端末部(子機)100を用いて、適宜、外部通信網を介した外部通話または外部メールを行うことができる。
【0186】
また、本変更例によれば、予め登録された相手先にのみ外部通話または外部メールが可能であるため、第1端末部(子機)100を用いた外部通話または外部メールにより第2端末部(親機)200からの外部通話ができない状態となるのを、極力、回避することができる。また、第2端末部(親機)200を介して第1端末部(子機)100から不所望な相手先に電話が掛けられ、あるいは、メール送信が行われるのを回避することができる。
【0187】
また、本変更例では、第1端末部(子機)100を用いた外部通話または外部メールが行われると、その旨が第2端末部(親機)200の第2ディスプレイ21に表示されるため、第2端末部(親機)200を持つユーザは、第1端末部(子機)100から外部通話または外部メールが行われていることを知ることができる。
【0188】
以上、本発明の実施の形態および変更例について説明したが、本発明は、上記実施の形態に何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施の形態も、上記以外に種々の変更が可能である。
【0189】
たとえば、第1端末部(子機)100と第2端末部(親機)200を一体化および分離可能とするための機構および構成は、上記実施の形態に示すもの以外に、種々の構成が取られ得る。
【0190】
また、本発明の携帯端末装置は、携帯電話機に限られず、PDA(PersonalDigital Assistant)等であってもよい。
【0191】
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0192】
100 第1端末部
200 第2端末部
11 第1ディスプレイ(第1の情報出力部)
12 第1タッチパネル(第1の情報入力部)
18 マイク(第1の情報入力部)
19 スピーカ(第1の情報出力部)
21 第2ディスプレイ(第2の情報出力部)
22 第2タッチパネル(第2の情報入力部)
35 マイク(第2の情報入力部)
38 スピーカ(第2の情報出力部)
111 内部通信モジュール(第1の内部通信部)
113 制御部(第1の制御部)
211 内部通信モジュール(第2の内部通信部)
212 外部通信モジュール(外部通信部)
214 制御部(第2の制御部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端末部と、
前記第1の端末部に対し着脱可能な第2の端末部とを備え、
前記第1の端末部は、
第1の情報入力部と、
第1の情報出力部と、
前記第2の端末部と通信可能な第1の内部通信部と、
第1の制御部と、を備え、
前記第2の端末部は、
第2の情報入力部と、
第2の情報出力部と、
前記第1の内部通信部と通信可能な第2の内部通信部と、
外部通信網と通信可能な外部通信部と、
第2の制御部と、を備え、
前記第1の端末部と前記第2の端末部とが分離状態にあるとき、
前記第1の制御部は、前記第1の情報入力部から入力された情報を前記第1の内部通信部を介して前記第2の内部通信部に送信可能で、且つ、前記第2の情報入力部から入力され前記第2の内部通信部から受信した情報を前記第1の情報出力部から出力可能な子機通信モードが設定され、
前記第2の制御部は、前記第2の情報入力部から入力された情報を前記第2の内部通信部を介して前記第1の内部通信部に送信可能で、且つ、前記第1の情報入力部から入力され前記第1の内部通信部から受信した情報を前記第2の情報出力部から出力可能な親機通信モードが設定される、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯端末装置において、
前記第1の情報入力部と前記第2の情報入力部は、それぞれ、マイクを含み、
前記第1の情報出力部と前記第2の情報出力部は、それぞれ、スピーカを含み、
前記子機通信モードにおいて、前記第1の制御部は、前記第1の内部通信部を介して前記第2の端末部と通話を行うための制御を実行し、
前記親機通信モードにおいて、前記第2の制御部は、前記第2の内部通信部を介して前記第1の端末部と通話を行うための制御を実行する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項3】
請求項2に記載の携帯端末装置において、
前記第2の制御部は、前記外部通信部を介して電話通信が行われているときに前記第2の内部通信部が前記通話を開始するための要求通知を受信すると、前記通話を拒否する拒否通知を前記第2の内部通信部を介して前記第1の内部通信部に送信し、
前記第1の制御部は、前記第1の内部通信部を介して前記拒否通知を受信すると、前記電話通信に基づき前記通話が拒否されたことを報知するための制御を行う、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項4】
請求項3に記載の携帯端末装置において、
前記第1の制御部は、前記拒否通知を受信したとき、ユーザからの操作入力に応じて、前記通話を再度要求するための再要求通知を前記第1の内部通信部を介して前記第2の内部通信部に送信するための制御を行い、
前記第2の制御部は、前記第2の内部通信部を介して前記再要求通知を受信すると、前記通話が再度要求されたことを報知するための制御を行う、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項5】
請求項2ないし4の何れか一項に記載の携帯端末装置において、
前記第1の端末部と前記第2の端末部との間で前記通話のための通信が行われているときに前記外部通信部が前記外部通信網から電話通信のための着呼通知を受信すると、前記第2の制御部は、前記第2の内部通信部による通信を遮断して、前記着呼通知に対応するための制御を行う、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項6】
請求項5に記載の携帯端末装置において、
前記第2の制御部は、前記第2の内部通信部による通信を遮断する前に、前記着呼通知を受信したことに基づく遮断通知を前記第2の内部通信部を介して前記第1の内部通信部に送信し、
前記第1の制御部は、前記第1の内部通信部を介して前記遮断通知を受信したとき、前記着呼通知に基づき前記第1の端末部と前記第2の端末部との間の前記通話が遮断されることを報知するための制御を行う、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れか一項に記載の携帯端末装置において、
前記第1の制御部は、前記外部通信網と通信を行うための外部通信要求通知を通信先情報とともに前記第1の内部通信部を介して前記第2の内部通信部に送信するための制御処理を含み、
前記第2の制御部は、前記第2の内部通信部が前記外部通信要求通知を受信したことに基づいて、前記通信先情報による通信先に対し前記外部通信網を介して前記第2の端末部から通信を行うための制御処理を含む、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項8】
請求項7に記載の携帯端末装置において、
前記第2の制御部は、前記第1の端末が前記外部通信網と通信可能な登録通信先を予め保持し、前記外部通信要求通知とともに受信した前記通信先情報による通信先が前記登録通信先に一致するときに、前記通信先情報による通信先に対し前記外部通信網を介して前記第1の端末部から通信を行うための制御処理を行う、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項9】
請求項7または8に記載の携帯端末装置において、
前記第2の制御部は前記外部通信網を介して前記第1の端末部から通信が行われると、その旨を報知する旨の制御処理を行う、
ことを特徴とする携帯端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2011−155484(P2011−155484A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−15609(P2010−15609)
【出願日】平成22年1月27日(2010.1.27)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】