撮像レンズおよび撮像システム
【課題】撮像レンズにおいて、この撮像レンズを用いた撮像で得られる原画像データにコントラスト回復処理を施して作成される画像の画質の劣化を抑制しつつ被写界深度を拡大する。
【解決手段】撮像して得られた原画像データにコントラスト回復処理を施して画像のボケを補正する撮像装置に用いる撮像レンズを、条件式(1);0.015<Zw×Fa/f2<0.030を満足するように構成する。ただし、Zwは共通拡大焦点深度、Faは撮像レンズの実効Fナンバー、fは撮像レンズの焦点距離である。
【解決手段】撮像して得られた原画像データにコントラスト回復処理を施して画像のボケを補正する撮像装置に用いる撮像レンズを、条件式(1);0.015<Zw×Fa/f2<0.030を満足するように構成する。ただし、Zwは共通拡大焦点深度、Faは撮像レンズの実効Fナンバー、fは撮像レンズの焦点距離である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像レンズおよび撮像システムに関し、詳しくは、撮像して得られた原画像データにコントラスト回復処理を施して画像のボケを補正する撮像装置に用いる撮像レンズおよびこの撮像レンズを用いた撮像システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、被写界深度拡大光学系である撮像レンズを通して、全距離に亘る撮影対象にボケの与えられた光学像を撮像し、それにより得られた原画像にコントラスト回復処理を施して、その原画像のボケをなくす手法、すなわち、その原画像のコントラストを高め、結果として被写界深度の大きいレンズで撮影したボケのない画像を得る手法が知られている。このようなレンズは、EDOF(Extended/Extension of Depth of Field/Focus)レンズと呼ばれている。
【0003】
このコントラスト回復処理は、被写界深度拡大光学系を通して得られた原画像に対し、この被写界深度拡大光学系のボケ特性の逆特性を持つ復元フィルタを作用させて、近距離から遠距離に亘る広い撮影範囲に配された各被写体のコントラストを高めるように(例えば、明確な輪郭を持つように)補正するものである。
【0004】
また、被写界深度拡大光学系は、理想的には、撮影距離によらず一定のボケが与えられた被写体の光学像を撮像面上に形成するものである。
【0005】
より詳しくは、この被写界深度拡大光学系は、様々な撮影位置に配された被写体を表す各点像を、撮影距離によらず一定のボケが与えられた点像(一定の光強度分布を持つ劣化した点像)として撮像面上に形成するものである。一方、コントラスト回復処理は、上記一定の光強度分布を持つ劣化した各点像からなる光学像を撮像して得た画像を、その劣化した点像の復元目標値となる光強度分布を持つ目標点像(例えば、理想的な光強度分布を持つ点像)からなる画像に復元するものである。
【0006】
この手法によれば、撮像レンズの開口を絞ることなく、すなわち受光光量を減少させることなく、いずれの撮影距離の被写体についても全体的にコントラストの高い画像(被写界深度を拡大してなる画像)を得ることができる(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
【0007】
なお、コントラスト回復処理としては、例えばフーリエ変換による画像復元処理、エッジ強調処理、ガンマ補正処理、コントラス強調処理等を適用できることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−123168号公報
【特許文献2】特開2009−124567号公報
【特許文献3】特開2009−124569号公報
【特許文献4】特許3275010号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、撮影対象となる各点(各被写体)を表す光学像を、撮影距離によらず一定の光強度分布を持つ点像として撮像面上に形成するような理想的な被写界深度拡大光学系の実現は現実的には難しい。
【0010】
しかるに、光学系の球面収差を増大させるほどこの光学系の見かけ上の被写界深度を深くできることが知られているので、単に球面収差を増大させて見かけ上の被写界深度を深くした光学系を被写界深度拡大光学系として用いることも考えられる。
【0011】
ところが、光学系の球面収差を増大させると、増大させるほど撮像面上に形成される点像の直径が大きくなり、この直径が大きな点像にコントラスト回復処理を施して得られる目標点像は、その点像の直径が大きくなった分だけノイズを多く含むものとなる。そのため、コントラスト回復処理を施して得られた多数の目標点像で構成されるボケ回復画像に含まれるノイズの量も多くなってしまうという問題がある。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、撮像レンズを用いた撮像で得られる原画像データにコントラスト回復処理を施して作成される画像の画質の劣化を抑制しつつ被写界深度を拡大することができる撮像レンズおよびこの撮像レンズを用いた撮像システムに関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の撮像レンズは、撮像して得られた原画像データにコントラスト回復処理を施して画像のボケを補正する撮像装置に用いる撮像レンズであって、条件式(1);0.015<Zw×Fa/f2<0.030を満足するように構成されたものであることを特徴とするものである。
【0014】
ここで、Zwは共通拡大焦点深度、Faは撮像レンズの実効Fナンバー、fは撮像レンズの焦点距離である。
【0015】
コントラスト回復処理は、例えば、フーリエ変換による画像復元処理で、画像のコントラストを強調することによりその画像の鮮鋭度を高める処理である。より具体的には、例えば、50本/mmまでしか解像していなかった画像を、70本/mmまで解像する画像に回復するような処理である。このコントラスト処理には、エッジ強調処理、ガンマ補正処理、またはコントラス強調処理等をも適用することができる。なお、この種の焦点深度拡大光学系を用いた復元処理に関しては、特許文献1乃至3の他に、特許第3275010号に詳細が記載されている。
【0016】
すなわち、本発明の撮像レンズは、通常のレンズでは考えられないほど大きな焦点深度(共通拡大深度)を有することを特徴とするものである。そしてこれにより、このレンズにより撮像した原画像データにコントラスト回復処理を施してボケを補正した画像の画質の劣化を抑制しつつ被写界深度を拡大することができるという効果を奏することができる。
【0017】
なお、画質の劣化は、主にノイズの増大とアーチファクトの増大を指すものである。
【0018】
前記撮像レンズは、条件式(2);0.015<Zv4×Fa/f2<0.035を満足するものとすることが望ましい。
【0019】
ここで、Zv4は、1/4ナイキスト拡大焦点深度である。
【0020】
前記撮像レンズは、条件式(3);0.011<Zv2×Fa/f2<0.030を満足するものとすることが望ましい。
【0021】
ここで、Zv2は、1/2ナイキスト拡大焦点深度である。
【0022】
前記撮像レンズは、条件式(4);Pi×7≦psfφ≦Pi×30を満足するものとすることが望ましい。
【0023】
ここで、psfφは基準点像直径、Piは撮像装置に適用する撮像素子の画素ピッチである。
【0024】
前記撮像レンズは、物体側から順に1枚以上のレンズからなる正のパワーを持つ第1レンズ群と、1枚以上のレンズからなる第2レンズ群とを備え、第2レンズ群の最も像側のレンズが、光軸上において負のパワーを持ち、光軸側から周辺側に向かうにしたがって負のパワーの弱くなる領域を有すのものとすることが望ましい。
【0025】
前記撮像レンズは、物体側から順に正のパワーを持つ第1レンズ、負のパワーを持つ第2レンズ、正のパワーを持つ第3レンズ、負のパワーを持つ第4レンズを配してなるものとすることが望ましい。
【0026】
前記第4レンズは、この第4レンズの像面側のレンズ面が非球面形状をなし、かつ、変曲点を有するものとすることができる。また、第4レンズは、この第4レンズの像面側のレンズ面が非球面形状をなし、かつ、光軸中心以外の領域に極点を有するものとすることもできる。
【0027】
本発明の撮像システムは、前記撮像レンズと、この撮像レンズを通して形成された光学像を撮像する撮像素子と、この撮像素子による光学像の撮像で得られた原画像データにコントラスト回復処理を施す画像処理手段とを備えた撮像システムであって、画像処理手段が、コントラスト回復処理としてフーリエ変換を用いた画像復元処理を実施することを特徴とするものである。
【0028】
前記1/4ナイキスト拡大焦点深度は、後述する1/4ナイキスト空間周波数に関するものであり、撮像レンズを通して得られる原画像をコントラスト回復処理によって実用可能な画像に回復させることができる焦点深度であって、この撮像レンズの拡大された焦点深度である。
【0029】
1/4ナイキスト空間周波数は、この撮像レンズを通して形成される光学像を撮像する撮像素子の画素ピッチの4倍(4画素ピッチ分)を空間周波数の1/2サイクルに対応させたときのその空間周波数である。
【0030】
1/4ナイキスト空間周波数において実用可能な画像は、例えば、1/4ナイキスト空間周波数についてのMTF特性が0.2である結像光学系を通して形成される光学像と同等のコントラストを有する画像とすることができる。
【0031】
結像光学系は、被写体の光学像を、収差を抑えて正確に結像するように設計された光学系である。
【0032】
前記1/2ナイキスト拡大焦点深度は、上記と同様に、1/2ナイキスト空間周波数に関するものであり、撮像レンズを通して得られる原画像を、コントラスト回復処理によって実用可能な画像に回復させることができる焦点深度であって、この撮像レンズの拡大された焦点深度である。
【0033】
なお、1/2ナイキスト空間周波数は、この撮像レンズを通して形成される光学像を撮像する撮像素子の画素ピッチの2倍(2画素ピッチ分)を空間周波数の1/2サイクルに対応させたときのこの空間周波数である。
【0034】
1/2ナイキスト空間周波数において実用可能な画像は、上記の場合と同様に、例えば、1/2ナイキスト空間周波数についてのMTF特性が0.2である結像光学系を通して形成される光学像と同等のコントラストを有する画像とすることができる。
【0035】
前記共通拡大焦点深度は、撮像レンズの1/4ナイキスト拡大焦点深度とこの撮像レンズの1/2ナイキスト拡大焦点深度とが光軸方向にオーバラップする焦点深度である。
【0036】
基準点像直径(psfφ)は、撮像レンズの光軸上において最も解像力を得たい撮影距離の点(物点)から発せられた光をこの撮像レンズに通したときに像面基準位置に形成される点像の直径である。
【0037】
像面基準位置は、この撮像レンズを通して形成される光学像を撮像する撮像素子の1/2ナイキスト空間周波数におけるデフォーカスMTFのピーク位置である。
【0038】
なお、1/2ナイキスト空間周波数は、この撮像レンズを通して形成される光学像を撮像する撮像素子の画素ピッチの2倍(2画素ピッチ分)を空間周波数の1/2サイクルに対応させたときのその空間周波数である。
【0039】
例えば、後述する実施例においては、1.4μmピッチのBayer配列センサ(撮像素子)を想定しているため、このセンサの1/2ナイキスト空間周波数Nsω(1/2)は、Nsω(1/2)=1÷2÷1.4μm÷2≒179(本/mm)の演算により求めることができる。
【0040】
また、撮像して得られた原画像データにコントラスト回復処理を施して画像のボケを補正する撮像装置に用いる撮像レンズは、予め、この撮像レンズに組み合わされる撮像素子の画素ピッチが定められているのが一般的ではあるが、組み合わされる撮像素子の画素ピッチが予め定められていないときには撮像レンズ単体で像面基準位置を規定することもできる。
【0041】
撮像レンズ単体で定められる像面基準位置は、撮像レンズの1/4ナイキスト空間周波数におけるデフォーカスMTFのピーク位置である。
【0042】
例えば、撮像レンズの仕様を、Fナンバー;2.8、設計基準波長;587.6nmとすると、撮像レンズの1/4ナイキスト空間周波数Nlω(1/4)は、Nlω(1/4)=1÷2.8÷587.6nm÷4≒152(本/mm)の演算により求めることができる。
【0043】
このように、センサナイキスト空間周波数は、センサナイキスト空間周波数=1÷2÷画素ピッチ、の式によって求められるものであり、レンズナイキスト空間周波数は、レンズナイキスト空間周波数=1÷Fナンバー÷波長、の式によって求められるものである。
【0044】
なお、この像面基準位置は、撮像レンズの光軸上において最も解像力を得たい撮影距離の点(物点)から発せられる光線をこの撮像レンズに通したときに、光線と光軸直交平面との交わる領域(点像)の大きさが最も小さくなる、あるいは略最小となるこの光軸直交平面の光軸方向における位置でもある。
【0045】
通常、この像面基準位置は、撮像レンズを通して形成した被写体の光学像を撮像するための撮像素子の撮像面が配置される位置と一致する。
【0046】
撮像装置に適用する撮像素子の画素ピッチは、撮像レンズを通して形成される光学像を撮像して原画像データを得るために用いる撮像素子の画素のピッチである。なお、撮像素子が、例えば、赤色用、緑色用、青色用等の各色毎の画素を、個別に備えているときには、各色毎に画像ピッチが定められる。
【発明の効果】
【0047】
本発明の撮像レンズおよびこの撮像レンズを用いて撮像して得られた原画像データにコントラスト回復処理を施して画像のボケを補正する撮像装置によれば、画像の画質の劣化を抑制しつつ被写界深度を拡大することができる。
【0048】
このような撮像レンズによれば、ボケた原画像に対してコントラスト回復処理を施したときに、画像を形成する上で重要な1/4ナイキスト空間周波数と1/2ナイキスト空間周波数との両方について、実用に供することができる所定のコントラストを有する画像が得られるように撮像レンズを構成したので、コントラスト回復処理を施して作成される画像の画質の劣化の抑制と撮像レンズの被写界深度の拡大を両立させることができる。
【0049】
すなわち、本発明の撮像レンズによれば、この撮像レンズによって形成される光学像を検出する撮像面をその撮像レンズの光軸方向に移動させたときにこの撮像面上に形成される光学像のボケが実用上許容できると見なされる移動距離(共通拡大焦点深度)を拡大させることができる。
【0050】
なお、上記拡大焦点深度の実用上許容できると見なされる範囲は、コントラスト回復処理を施すことによって実用上支障無く利用可能な画像に回復できるようなボケが生じている範囲である。すなわち、撮像レンズを通して形成された光学像の撮像で得られたボケた原画像を所定以上のコントラスト(例えば1/2ナイキスト空間周波数、および1/4ナイキスト空間周波数についてのMTF特性が0.2である結像光学系を通して形成される光学像と同等のコントラスト)を持つ画像に回復する(鮮鋭度を高める)ことができるようなボケが生じている範囲である。
【0051】
したがって、撮像面を、近点の拡大焦点深度と遠点の拡大焦点深度の両方に含まれる位置に配置することにより、近点および遠点の光学像(実用上許容できると見なされるボケた光学像)を撮像面上に同時に形成することができ、この撮像面に形成される共にボケている近点の光学像も遠点の光学像も、それらのボケはコントラスト回復処理によって回復される。
【0052】
すなわち、この撮像レンズによれば、撮像レンズを通して撮像面に形成される点像が近点から遠点に亘る広範囲の撮影対象範囲のいずれに位置する物点を表すものであっても、この撮像面に形成される点像の大きさを実用上許容できる範囲内に抑えることができ、撮像面に形成されるそれらの点像の撮像で得られた原画像データにコントラスト回復処理を施すことにより、そのボケた原画像を、ノイズの混入を抑制しつつコントラストを高めてなる画像(多数の目標点像で構成された画像)に補正することができる。これにより、撮像レンズを用いた撮像で得られる原画像データにコントラスト回復処理を施して作成される画像の画質の劣化を抑制しつつこの撮像レンズの被写界深度を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施の形態による撮像レンズおよび撮像システムを示す図
【図2】デフォーカスMTFに対応させてナイキスト拡大焦点深度を示す図
【図3】1/2ナイキスト拡大焦点深度と1/4ナイキスト拡大焦点深度とから共通拡大焦点深度を求める様子を示す図
【図4】撮像レンズを通して像面基準位置に形成される点像の基準点像直径を示す図
【図5A】事例1の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図5B】事例1の撮像レンズの球面収差を示す図
【図5C】事例1の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図5D】事例1の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図5E】事例1の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図5F】事例1の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図5G】事例1の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図5H】事例1の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図5I】事例1の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図5J】事例1の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図5K】事例1の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図5L】事例1の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図5M】事例1の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図5N】事例1の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図6A】事例2の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図6B】事例2の撮像レンズの球面収差を示す図
【図6C】事例2の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図6D】事例2の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図6E】事例2の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図6F】事例2の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図6G】事例2の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図6H】事例2の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図6I】事例2の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図6J】事例2の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図6K】事例2の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図6L】事例2の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図6M】事例2の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図6N】事例2の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図7A】事例3の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図7B】事例3の撮像レンズの球面収差を示す図
【図7C】事例3の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図7D】事例3の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図7E】事例3の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図7F】事例3の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図7G】事例3の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図7H】事例3の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図7I】事例3の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図7J】事例3の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図7K】事例3の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図7L】事例3の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図7M】事例3の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図7N】事例3の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図8A】事例4の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図8B】事例4の撮像レンズの球面収差を示す図
【図8C】事例4の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図8D】事例4の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図8E】事例4の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図8F】事例4の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図8G】事例4の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図8H】事例4の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図8I】事例4の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図8J】事例4の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図8K】事例4の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図8L】事例4の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図8M】事例4の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図8N】事例4の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図9A】事例5の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図9B】事例5の撮像レンズの球面収差を示す図
【図9C】事例5の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図9D】事例5の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図9E】事例5の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図9F】事例5の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図9G】事例5の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図9H】事例5の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図9I】事例5の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図9J】事例5の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図9K】事例5の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図9L】事例5の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図9M】事例5の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図9N】事例5の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図10A】事例6の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図10B】事例6の撮像レンズの球面収差を示す図
【図10C】事例6の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図10D】事例6の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図10E】事例6の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図10F】事例6の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図10G】事例6の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図10H】事例6の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図10I】事例6の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図10J】事例6の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図10K】事例6の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図10L】事例6の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図10M】事例6の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図10N】事例6の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図11A】事例7の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図11B】事例7の撮像レンズの球面収差を示す図
【図11C】事例7の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図11D】事例7の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図11E】事例7の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図11F】事例7の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図11G】事例7の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図11H】事例7の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図11I】事例7の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図11J】事例7の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図11K】事例7の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図11L】事例7の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図11M】事例7の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図11N】事例7の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図12A】事例8の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図12B】事例8の撮像レンズの球面収差を示す図
【図12C】事例8の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図12D】事例8の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図12E】事例8の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図12F】事例8の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図12G】事例8の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図12H】事例8の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図12I】事例8の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図12J】事例8の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図12K】事例8の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図12L】事例8の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図12M】事例8の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図12N】事例8の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図13A】事例9の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図13B】事例9の撮像レンズの球面収差を示す図
【図13C】事例9の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図13D】事例9の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図13E】事例9の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図13F】事例9の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図13G】事例9の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図13H】事例9の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図13I】事例9の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図13J】事例9の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図13K】事例9の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図13L】事例9の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図13M】事例9の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図13N】事例9の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図14A】事例10の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図14B】事例10の撮像レンズの球面収差を示す図
【図14C】事例10の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図14D】事例10の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図14E】事例10の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図14F】事例10の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図14G】事例10の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図14H】事例10の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図14I】事例10の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図14J】事例10の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図14K】事例10の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図14L】事例10の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図14M】事例10の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図14N】事例10の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図15A】事例11の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図15B】事例11の撮像レンズの球面収差を示す図
【図15C】事例11の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図15D】事例11の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図15E】事例11の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図15F】事例11の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図15G】事例11の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図15H】事例11の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図15I】事例11の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図15J】事例11の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図15K】事例11の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図15L】事例11の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図15M】事例11の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図15N】事例11の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図16A】事例12の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図16B】事例12の撮像レンズの球面収差を示す図
【図16C】事例12の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図16D】事例12の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図16E】事例12の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図16F】事例12の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図16G】事例12の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図16H】事例12の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図16I】事例12の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図16J】事例12の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図16K】事例12の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図16L】事例12の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図16M】事例12の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図16N】事例12の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図17A】事例13の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図17B】事例13の撮像レンズの球面収差を示す図
【図17C】事例13の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図17D】事例13の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図17E】事例13の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図17F】事例13の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図17G】事例13の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図17H】事例13の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図17I】事例13の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図17J】事例13の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図17K】事例13の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図17L】事例13の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図17M】事例13の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図17N】事例13の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図18A】事例14の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図18B】事例14の撮像レンズの球面収差を示す図
【図18C】事例14の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図18D】事例14の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図18E】事例14の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図18F】事例14の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図18G】事例14の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図18H】事例14の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図18I】事例14の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図18J】事例14の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図18K】事例14の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図18L】事例14の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図18M】事例14の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図18N】事例14の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図19A】事例15の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図19B】事例15の撮像レンズの球面収差を示す図
【図19C】事例15の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図19D】事例15の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図19E】事例15の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図19F】事例15の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図19G】事例15の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図19H】事例15の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図19I】事例15の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図19J】事例15の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図19K】事例15の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図19L】事例15の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図19M】事例15の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図19N】事例15の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図20A】事例16の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図20B】事例16の撮像レンズの球面収差を示す図
【図20C】事例16の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図20D】事例16の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図20E】事例16の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図20F】事例16の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図20G】事例16の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図20H】事例16の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図20I】事例16の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図20J】事例16の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図20K】事例16の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図20L】事例16の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図20M】事例16の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図20N】事例16の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図21A】事例17の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図21B】事例17の撮像レンズの球面収差を示す図
【図21C】事例17の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図21D】事例17の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図21E】事例17の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図21F】事例17の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図21G】事例17の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図21H】事例17の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図21I】事例17の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図21J】事例17の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図21K】事例17の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図21L】事例17の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図21M】事例17の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図21N】事例17の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図22A】事例18の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図22B】事例18の撮像レンズの球面収差を示す図
【図22C】事例18の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図22D】事例18の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図22E】事例18の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図22F】事例18の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図22G】事例18の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図22H】事例18の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図22I】事例18の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図22J】事例18の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図22K】事例18の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図22L】事例18の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図22M】事例18の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図22N】事例18の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図23A】事例19の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図23B】事例19の撮像レンズの球面収差を示す図
【図23C】事例19の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図23D】事例19の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図23E】事例19の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図23F】事例19の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図23G】事例19の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図23H】事例19の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図23I】事例19の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図23J】事例19の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図23K】事例19の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図23L】事例19の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図23M】事例19の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図23N】事例19の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図24】事例1〜事例19の撮像レンズに関し、正規化した基準点像直径(psfφ/Fa)と正規化拡大焦点深度とを示す図
【発明を実施するための形態】
【0054】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態による撮像レンズおよび撮像システムを示す図、図2は、横軸Zに光軸Z1方向の位置、縦軸にMTF値を示す座標面上にデフォーカスMTF(深度MTF)に対応させてナイキスト拡大焦点深度を示す図である。図3は、横軸Zに光軸Z1方向の位置、縦軸にMTF値を示す座標面上に、撮像レンズの1/2ナイキスト拡大焦点深度と1/4ナイキスト拡大焦点深度とから共通拡大焦点深度を求める様子を示す図である。図4は、縦軸に光強度E、横軸に光軸直交方向(Y方向)の位置を示すE−Y座標上に撮像レンズを通して形成される点像の光強度分布と基準点像直径との関係を示す図である。
【0055】
なお、光軸直交方向は、光軸と直交する方向、すなわちレンズの半径方向を意味する。また、光軸直交平面は、光軸と直交する平面を意味する。
【0056】
図1に示す本発明の実施の形態による撮像レンズ100は、いずれの撮影距離に位置する被写体1についてもボケの付与された光学像Qを形成するものであり、このボケの付与された光学像Qを撮像して得られた原画像Goにコントラスト回復処理を施して、この原画像Goのボケを回復させてなるボケ回復画像Gkを得るための光学像形成用の撮像レンズである。
【0057】
なお、コントラスト回復処理は、撮像レンズ100を通して撮像されたボケの与えられた光学像Qを表す原画像Goに画像処理を施して、この原画像Goのコントラストを回復させてなるボケ回復画像Gkを得るものである。
【0058】
コントラスト回復処理は、画像のコントラストを強調することによりその画像の鮮鋭度を高める処理である。より具体的には、例えば、50本/mmまでしか解像していなかった画像を、70本/mmまで解像する画像に回復する処理である。すなわち、例えば、50本/mmに対応する表示部分までしか視認できなかった画像を、70本/mmに対応する表示部分まで視認できる画像に補正する処理である。このコントラスト処理には、例えば、フーリエ変換による画像復元処理、エッジ強調処理、ガンマ補正処理、またはコントラス強調処理等を適用することができる。この撮像レンズ100は、撮像ユニット200に備えられており、この撮像ユニット200の備える撮像素子210の撮像面211上に、ボケの与えられた上記光学像Qを形成するものである。
【0059】
なお、撮像ユニット200は、上記ボケが与えられた光学像Qを形成する撮像レンズ100と、その光学像Qを撮像する撮像素子210とからなるものである。
【0060】
さらに、本発明の撮像システム300は、上記ボケを与えた光学像Qを形成する撮像レンズ100とその光学像Qを撮像する撮像素子210とからなる撮像ユニット200と、撮像素子210による撮像で得られた光学像Qを表す原画像Goにコントラスト回復処理を施す画像処理部310と、画像処理部310でコントラスト回復処理を施して得られたボケ回復画像Gkを出力する画像出力部320とを備えている。画像出力部320から出力されたボケ回復画像Gkは表示部410に表示される。
【0061】
この画像処理部310は、コントラスト回復処理として、フーリエ変換を用いた画像復元処理、エッジ強調処理、ガンマ補正処理、またはコントラス強調処理のうちの1つ、または2つ以上を組み合わせた処理を実施するものである。
【0062】
ここで、後述する条件式に用いられる記号の意味についてまとめて説明する。
【0063】
<1/2、1/4ナイキスト空間周波数について>
1/2ナイキスト空間周波数(サイクル/mm)は、撮像レンズを通して形成された光学像を撮像する撮像素子の画素ピッチに応じて定められる空間周波数である。
【0064】
1/2サイクルに2画素ピッチを対応させて撮像する場合の空間周波数が1/2ナイキスト空間周波数に対応する。
【0065】
画素ピッチが0.0014mm(1.4μm)の撮像素子に関する1/2ナイキスト空間周波数Fre2は、以下のようにして求めることができる。
【0066】
すなわち、1サイクルの幅=2画素ピッチ×2=0.0056mm(5.6μm)なので、1/2ナイキスト空間周波数Fre2は、Fre2=1/0.00056≒179(サイクル/mm)として求まる。
【0067】
また、1/4ナイキスト空間周波数(サイクル/mm)は、上記と同様に規定されるものであり、1/2サイクルに4画素ピッチを対応させて撮像する場合の空間周波数が1/4ナイキスト空間周波数に対応する。
【0068】
画素ピッチが0.0014mm(1.4μm)の撮像素子に関する1/4ナイキスト空間周波数Fre4は、以下のようにして求めることができる。
【0069】
すなわち、1サイクルの幅=2画素ピッチ×4=0.00112mm(11.2μm)なので、1/4ナイキスト空間周波数Fre4は、Fre4=1/0.00112≒90(サイクル/mm)となる。
【0070】
<ピークレスポンスについて>
ピークレスポンスは、深度MTFのピーク値、すなわち、デフォーカスしたときに得られるMTFのピーク値である。
【0071】
<基準レスポンスについて>
次に、撮像レンズのデフォーカスMTF(深度MTF)を示す図2を参照し、基準レスポンスについて説明する。なお、図2中の縦軸(MTF軸)と横軸(光軸Z1に対応するZ軸)との交わる位置(0)は、デフォーカス量が±0の位置であり、この位置が像面基準位置である。
【0072】
図2中には、コントラスト回復処理を前提としないで収差を極力小さくするように設計した通常の結像光学系であって、被写界深度拡大光学系を設計する基になる撮像レンズMの深度MTF曲線Smと、この撮像レンズMに基づいて設計された被写界深度拡大光学系である撮像レンズHの深度MTF曲線Shとが示されている。
【0073】
ここで、撮像レンズMのピークレスポンスRempの値(深度MTFピーク値)を求め、さらにMTFのフルスケール100%(1.00)に対する20%の値(0.20)を撮像レンズMの基準レスポンスRem20の値とする。
【0074】
上記「MTFのフルスケール100%(1.00)に対する20%の値(0.20)を撮像レンズMの基準レスポンスRem20の値とする」という内容について以下に説明する。
【0075】
MTFが20%を切った瞬間に被写体の像を解像できなくなる訳ではないが、MTFの低下に応じて解像力が低下する。そして、MTFが20%あれば被写体の像を解像しているといえる。このことは当業者の常識となっている。そこで、深度は被写体の像を解像している範囲を示すものであるから、この深度についてMTFが20%以上である範囲を被写体の像を解像している範囲として規定した。
【0076】
次に、被写界深度拡大光学系である撮像レンズHのピークレスポンスRehpの値(深度MTFピーク値)を求める。
【0077】
そして、撮像レンズMのピークレスポンスRempの値に対する撮像レンズMの基準レスポンスRem20の値の比率と、撮像レンズHのピークレスポンスRehpの値に対する撮像レンズHの基準レスポンスReh20の値の比率とが等しくなるように、撮像レンズHの基準レスポンスReh20を定める。
【0078】
すなわち、撮像レンズHの基準レスポンスReh20は、Reh20=Rehp×(Reh20/Remp)の式によって求めることができる。
【0079】
例えば、1/4ナイキスト空間周波数に関し、被写界深度拡大光学系である事例2の撮像レンズのピークレスポンスは0.702であり、基準レスポンスが17.1%であるが、この事例2の基準レスポンスは、被写界深度拡大光学系を設計する基になる事例1の各値を用いて以下のように求めることができる。
【0080】
すなわち、事例2の基準レスポンス(17.1%)=事例1の基準レスポンス×(事例2のピークレスポンス/事例1のピークレスポンス)=0.20×(0.702/0.818)の演算によって求めることができる。
【0081】
<1/4ナイキスト拡大焦点深度、1/2ナイキスト拡大焦点深度について>
1/4ナイキスト拡大焦点深度Zv4は、1/4ナイキスト空間周波数における撮像レンズの基準レスポンスに対応する深度(拡大焦点深度)である。
【0082】
この基準レスポンスは、被写界深度光学系からなる撮像レンズを介して得られる原画像に対してコントラスト回復処理を施したときに、その原画像のコントラストを実用上支障のないコントラストに引き上げることができるレスポンスであって、この撮像レンズの拡大されたレスポンスである。したがって、基準レスポンス以上のレスポンスが得られる撮像レンズの拡大焦点深度の範囲内に撮像面を位置させ、撮像レンズを通してこの撮像面上に形成された光学像を撮像し、この撮像によって得られた原画像にコントラスト回復処理を施すことにより、実用上許容できる画像品質を持つボケ回復画像が得られる。
【0083】
実用可能な画像は、例えば、MTF特性が0.2である結像光学系を通して形成される光学像を撮像して得られる画像とすることができる。
【0084】
すなわち、例えば、上記図2が1/4ナイキスト空間周波数に関するものとすると、被写界深度拡大光学系である撮像レンズHの1/4ナイキスト空間周波数における基準レスポンスReh20の値は既に求められている。そして、撮像レンズHの深度MTF曲線Sh中の基準レスポンスReh20の値と一致する点であって、デフォーカス量0の位置に最も近くデフォーカス量が負となる点Ph(+)と、デフォーカス量0の位置に最も近くデフォーカス量が正となる点Ph(−)とを定める。この深度MTF曲線Sh中の点Ph(+)と点Ph(−)との間隔が1/4ナイキスト拡大焦点深度Zv4の値となる。
【0085】
上記と同様に、1/2ナイキスト拡大焦点深度Zv2は、1/2ナイキスト空間周波数における撮像レンズの基準レスポンスに対応する深度(拡大焦点深度)として求めることができる。
【0086】
<1/4ナイキスト正規化拡大焦点深度、1/2ナイキスト正規化拡大焦点深度について>
1/4ナイキスト正規化拡大焦点深度は、1/4ナイキスト拡大焦点深度Zv4を、Fナンバーの値と焦点深度fの値を用いて正規化したものであり、1/4ナイキスト正規化拡大焦点深度=Zv4×(Fa/f2)の式によって求めることができる。
【0087】
1/2ナイキスト正規化拡大焦点深度は、上記1/4ナイキスト正規化拡大焦点深度の場合と同様に、1/2ナイキスト拡大焦点深度Zv2を、Fナンバーの値と焦点深度fの値を用いて正規化したものであり、1/2ナイキスト正規化拡大焦点深度=Zv2×(Fa/f2)の式によって求めることができる。
【0088】
<共通拡大焦点深度について>
共通拡大焦点深度Zwは、図3に示すように、1/4ナイキスト拡大焦点深度Zv4と1/2ナイキスト拡大焦点深度Zv2とが光軸方向(図中Z方向)にオーバラップする焦点深度(拡大焦点深度)として求めることができる。なお、図3中の縦軸(MTF軸)と横軸(光軸Z1に対応するZ軸)との交わる位置(0)は、デフォーカス量が±0の位置であり、この位置が像面基準位置である。
【0089】
ここで、撮像レンズの1/4ナイキスト拡大焦点深度Zv4は、この撮像レンズの1/4ナイキスト空間周波数における深度MTF曲線Sh4に関する拡大焦点深度である。
【0090】
また、撮像レンズの1/2ナイキスト拡大焦点深度Zv2は、この撮像レンズの1/2ナイキスト空間周波数における深度MTF曲線Sh2に関する拡大焦点深度である。
【0091】
<正規化共通拡大焦点深度について>
正規化共通拡大焦点深度は、共通拡大焦点深度Zwを、Fナンバーの値と焦点深度fの値を用いて正規化したものであり、正規化共通拡大焦点深度=Zw×(Fa/f2)の式によって求めることができる。
【0092】
<像面基準位置について>
像面基準位置Zoは、撮像レンズ100を通して形成される光学像Qのコントラストが最も高くなる位置である。
【0093】
より具体的には、撮像レンズ100の光軸上の近点から遠点に亘る全ての点(物点)から発せられた光線を撮像レンズ100に通したときに形成される点像の直径が最も小さくなる位置が像面基準位置Zoである。なお、この像面基準位置Zoに形成される点像を基準点像という、さらに、この基準点像の直径を基準点像直径(psfφ)という。
【0094】
すなわち、この像面基準位置Zoは、撮像レンズ100を通して光学像が形成される光軸直交平面を光軸方向に移動させたとき(デフォーカスしたとき)にMTFの値が最も大きくなる光軸方向の位置である。通常、この像面基準位置Zoは、撮像面211の配される位置と一致させるが、必ずしも像面基準位置Zoを撮像面211の配される位置と一致させる必要はない。
【0095】
<基準点像直径(psfφ)について>
基準点像直径(psfφ)は、撮像レンズにおいて予め定められた近点から遠点に亘る光軸上の全ての位置から発せられた光線をこの撮像レンズに通して、像面基準位置と交わる光軸直交平面上に形成される点像(基準点像)の直径(mm)である。
【0096】
より具体的には、図3に示すように、像面基準位置Zoと交わる光軸直交平面上に形成される点像(基準点像)Toの光強度分布Koについて、この光強度分布Koのピーク強度Kopに対して光強度が0.004倍となる光強度分布Ko中の最外周位置を結ぶ輪郭によって定められる円の平均直径を基準点像直径(psfφ)とすることができる。
【0097】
この0.004倍は、ビットマップ形式で出力される画像データが8ビットの階調(256階調)を持つことから定めたものである。すなわち、点像のピーク強度Kopを256階調の最大値に対応する光強度としたときに、この256階調の最小値(ピーク強度Kopの1/256の光強度)に対応する光強度分布Ko中の位置をこの点像の最外周位置として規定するものである。
【0098】
なお、この撮像レンズ100は、条件式(1);0.015<Zw×Fa/f2<0.030を満足するように構成されたものである。なお、後述する事例4〜事例6、および事例9〜事例16がこの条件を満足している。なお、事例1〜事例3、事例7〜事例8、事例17〜事例19は、本発明には含まれない(本発明から外れた)事例である。
【0099】
このように、撮像レンズ100を条件式(1)を満足するものとすることにより、この撮像レンズ100で得られるボケた原画像Goにコントラスト回復処理を施して形成されるボケ回復画像Gkの画質の劣化を抑制しつつ撮像レンズ100の被写界深度を拡大する効果を得ることができる。
【0100】
しかしながら、条件式(1)の下限を下回るように撮像レンズ100を構成した場合には、コントラスト回復処理を施したときに、1/2ナイキスト空間周波数に関するボケの回復と、1/4ナイキスト空間周波数に関するボケの回復とを両立させることが困難となる。さらに、そのように撮像レンズ100を構成した場合には、深度拡大効果が見込めない。また場合によってはアーチファクト(偽解像)も発生することがある。
【0101】
また、条件式(1)の上限を上回るように撮像レンズ100を構成すると、深度拡大効果は高まるが、それよりもデメリットである画質の劣化が目立ってしまう。
【0102】
以下に、本願発明に必須の構成ではないが、本願発明における望ましい構成等について説明する。
【0103】
撮像レンズ100を、条件式(2):0.015<Zv4×Fa/f2<0.035を満足するように構成すれば、アーチファクトの発生が抑制され、画質と深度の両立が容易になるという効果を得ることができる。なお、後述する事例2〜事例19がこの条件を満足している。ただし、ただし、それらには本発明から外れた事例も含まれている。
【0104】
条件式(2)の下限以下となるように撮像レンズ100を構成した場合には、深度拡大効果が低下し、特にアーチファクト(偽解像)が発生し易くなる。
【0105】
また、条件式(2)の上限以上となるように撮像レンズ100を構成した場合には、デメリットである画質の劣化が目立ってしまう。
【0106】
撮像レンズ100を、条件式(3):0.011<Zv2×Fa/f2<0.030を満足するように構成すれば、アーチファクトの発生が抑制され、より画質と深度を両立し易くなるという効果を得ることができる。なお、後述する事例2〜事例19、および19がこの条件を満足している。ただし、それらには本発明から外れた事例も含まれている。
【0107】
条件式(3)の下限以下となるように撮像レンズ100を構成した場合には、アーチファクトの発生も懸念されるが特に深度拡大効果が低下してしまう。
【0108】
また、条件式(3)の上限以上となるように撮像レンズ100を構成した場合には、デメリットである画質の劣化が目立ってしまう。
【0109】
撮像レンズ100を、条件式(4):Pi×7≦psfφ≦Pi×30を満足するように構成すれば、アーチファクトの発生が抑制され、より画質と深度を両立し易くなるという効果を得ることができる。なお、後述する事例2〜事例17、および事例19がこの条件を満足している。ただし、それらには本発明から外れた事例も含まれている。
【0110】
条件式(4)の下限を下回るように撮像レンズ100を構成した場合には、深度拡大効果が低下してしまう。
【0111】
また、条件式(4)の上限を上回るように撮像レンズ100を構成した場合には、デメリットである画質の劣化が目立ってしまう。
【0112】
さらに、撮像レンズ100を、物体側から順に1枚以上のレンズからなる正のパワーを持つ第1レンズ群と、1枚以上のレンズからなる第2レンズ群とを備え、第2レンズ群の最も像側のレンズが、光軸上において負のパワーを持ち、光軸側から周辺側に向かうにしたがって負のパワーの弱くなる領域を有すのものとすることが望ましい。
【0113】
なお、後述する事例1〜事例19(ただし、事例17,19は本発明には含まれない)がこの条件を満足している。
【0114】
さらに撮像レンズ100を、物体側から順に正のパワーを持つ第1レンズ、負のパワーを持つ第2レンズ、正のパワーを持つ第3レンズ、負のパワーを持つ第4レンズを配してなるものとすることが望ましい。
【0115】
なお、事例1〜事例19(ただし、事例17,19は本発明には含まれない)がこの条件を満足している。
【0116】
さらに、上記第4レンズを、この第4レンズの像面側のレンズ面が非球面形状をなし、かつ、そのレンズ面が変曲点を有するものとすることができる。
【0117】
なお、事例1〜事例19(ただし、事例17,19は本発明には含まれない)がこの条件を満足している。
【0118】
また、第4レンズを、この第4レンズの像面側のレンズ面が非球面形状をなし、かつ、そのレンズ面が光軸中心以外の領域に極点を有するものとすることもできる。
【0119】
なお、事例1〜事例19(ただし、事例17,19は本発明には含まれない)がこの条件を満足している。
【0120】
<具体的な実施例>
次に、図5(図5A〜5N)〜図23(図23A〜23N)、図24、および表1(表1A〜1B)〜表19(表19A〜19B)、表20A、表20Bを参照し、事例1〜事例19の各撮像レンズについて説明する。
【0121】
なお、上記表1A〜表20Bについてはこれらの表を最後にまとめて表示する。
【0122】
事例1の撮像レンズは、収差を極力小さくするように設計した結像光学系からなる撮像レンズであり、光学像にボケを与えることなく撮像面上にその光学像を結像させるものである。
【0123】
事例2〜事例19の撮像レンズは、被写界深度を拡大するためにボケの付与された光学像を形成するための撮像レンズである。これらの撮像レンズは、ボケの付与された光学像を撮像して得られる原画像にコントラスト回復処理を施して広範囲の撮影距離に亘ってその原画像のコントラストを高めてなるボケ回復画像を得るために用いられるものである。
【0124】
なお、事例2〜18の撮像レンズは本発明の撮像レンズの条件を満たすものであるが、事例1および事例19の撮像レンズは本発明の撮像レンズの条件を満たすものではない。
【0125】
なお、事例1の撮像レンズは、事例2〜19の撮像レンズの基になるものである。
【0126】
図5A〜図5N、および表1A、1Bは、事例1の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0127】
図6A〜図6N、および表2A、2Bは、事例2の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0128】
図7A〜図7N、および表3A、3Bは、事例3の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0129】
図8A〜図8N、および表4A、4Bは、事例4の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0130】
図9A〜図9N、および表5A、5Bは、事例5の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0131】
図10A〜図10N、および表6A、6Bは、事例6の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0132】
図11A〜図11N、および表7A、7Bは、事例7の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0133】
図12A〜図12N、および表8A、8Bは、事例8の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0134】
図13A〜図13N、および表9A、9Bは、事例9の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0135】
図14A〜図14N、および表10A、10Bは、事例10の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0136】
図15A〜図15N、および表11A、11Bは、事例11の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0137】
図16A〜図16N、および表12A、12Bは、事例12の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0138】
図17A〜図17N、および表13A、13Bは、事例13の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0139】
図18A〜図18N、および表14A、14Bは、事例14の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0140】
図19A〜図19N、および表15A、15Bは、事例15の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0141】
図20A〜図20N、および表16A、16Bは、事例16の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0142】
図21A〜図21N、および表17A、17Bは、事例17の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0143】
図22A〜図22N、および表18A、18Bは、事例18の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0144】
図23A〜図23N、および表19A、19Bは、事例19の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0145】
図24は、事例1〜事例19の撮像レンズそれぞれの基準点像直径(psfφ)と深度(拡大焦点深度、参考焦点深度)とをまとめて示す図である。
【0146】
表1A、1Bは事例1のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0147】
表2A、2Bは事例2のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0148】
表3A、3Bは事例3のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0149】
表4A、4Bは事例4のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0150】
表5A、5Bは事例5のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0151】
表6A、6Bは事例6のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0152】
表7A、7Bは事例7のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0153】
表8A、8Bは事例8のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0154】
表9A、9Bは事例9のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0155】
表10A、10Bは事例10のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0156】
表11A、11Bは事例11のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0157】
表12A、12Bは事例12のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0158】
表13A、13Bは事例13のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0159】
表14A、14Bは事例14のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0160】
表15A、15Bは事例15のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0161】
表16A、16Bは事例16のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0162】
表17A、17Bは事例17のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0163】
表18A、18Bは事例18のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0164】
表19A、19Bは事例19のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0165】
表20Aは、事例1〜事例19の撮像レンズそれぞれの球面収差、および各撮像レンズを通して形成される点像に関するデータについてまとめて示す図である。
【0166】
表20Bは、事例1〜事例19の撮像レンズそれぞれの深度や深度MTFに関するデータについてまとめて示す図である。
【0167】
<表1A〜表19Aの説明>
表1A〜表19Aに示す事例1〜事例23の撮像レンズのレンズデータにおいて、レンズ等の光学部材の面番号を物体側から像側に向かうに従い順次増加するi番目(i=1、2、3、・・・)の面番号として示す。なお、これらのレンズデータには、開口絞りの面番号(i=1)、平行平面板であるカバーガラスの物体側の面と像側の面の面番号(i=10、11)、および撮像面の面番号(i=12)等も含めて記載している。
【0168】
表1A、2A、・・・11Aの各表中のRiはi番目の面の近軸曲率半径を示し、Diはi番目の面とi+1番目の面との光軸Z1上の面間隔を示す。なお、レンズデータの符号Riは、図1中のレンズ面を示す符号Riと対応している。
【0169】
また、表1A、2A、・・・11A中に示す記号Ndjは物体側から像側に向かうに従い順次増加するj番目の光学要素のd線(波長587.6nm)に対する屈折率を示し、νdjはj番目の光学要素のd線に対するアッベ数を示す。
【0170】
なお、事例1〜事例23の撮像レンズの設計基準波長は546.1nmである。
【0171】
さらに、表1A〜表19Aの最下部に、事例1〜19の撮像レンズそれぞれの焦点距離およびF値を示す。
【0172】
なお、近軸曲率半径、面間隔、焦点距離の単位はmmであり、近軸曲率半径は物体側に凸の場合を正、像側に凸の場合を負としている。
【0173】
<表1B〜表19Bの説明>
表1B〜表19Bに、事例1〜19の各撮像レンズを構成する非球面Riを表す非球面式の各係数K、A3、A4、A5、・・・の値を示す。
【0174】
なお、各非球面は下記非球面式により定義されるものである。
【数1】
【0175】
<図5A〜図23Aの説明>
図5A〜図23Aは、事例1〜事例23の撮像レンズそれぞれの概略構成を示す断面図である。なお、各図中には、3種類の入射高で撮像面へ入射する光線の軌跡等が示されている。
【0176】
また、図中の符号R1、R2、・・・は以下の構成要素を指している。すなわち、R1は開口絞り、R2とR3は第1レンズL1の物体側のレンズ面と像側のレンズ面、R4とR5は第2レンズL2の物体側のレンズ面と像側のレンズ面、R6とR7は第3レンズL3の物体側のレンズ面と像側のレンズ面、R8とR9は第4レンズL4の物体側のレンズ面と像側のレンズ面、R10とR11は第5レンズL5であるカバーガラスの物体側の表面と像側の表面、R12は撮像面を示している。
【0177】
<図5B〜図23Bの説明>
図5B〜図23Bは、事例1〜19の各撮像レンズの球面収差を示す図である。
【0178】
<図5C〜図23Cの説明>
図5C〜図23Cは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長(546.1nm)における収差を示すものであり、左側に非点収差、右側に歪曲収差を示す図である。
【0179】
<図5D〜図23Dの説明>
図5D〜図23Dは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長におけるコマ収差を示す図である。
【0180】
<図5E〜図23Eの説明>
図5E〜図23Eは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長におけるスポットダイアグラムを示すものであり、各撮像レンズを通して撮像面上の各位置に形成された(3種類の入射高で撮像面に入射して形成された)各スポットのデフォーカス時の変化を示すものである。ここでは、デフォーカス量として、撮像面を光軸Z1方向に−100μm、−50μm、±0μm、+50μm、+100μm平行移動させたときにこの撮像面に形成されるスポットの形状を示している。
【0181】
<図5F〜図23Fの説明>
図5F〜図23Fは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長における空間周波数MTF特性を示すものであり、各撮像レンズを通り光軸上(像高0)に形成される光学像における空間周波数MTF特性を示す図である。
【0182】
<図5G〜図23Gの説明>
図5G〜図23Gは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長における深度(デフォーカス)MTF特性を示すものであり、各撮像レンズを通り光軸上(像高0)に形成される光学像について、デフォーカスさせたときの、90本/mmにおける深度(デフォーカス)MTF特性を示す図である。
【0183】
<図5H〜図23Hの説明>
図5H〜図23Hは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長における深度(デフォーカス)MTF特性を示すものであり、各通り光軸上(像高0)に形成される光学像について、デフォーカスさせたときの、179本/mmにおける深度(デフォーカス)MTF特性を示す図である。
【0184】
<図5I〜図23Iの説明>
図5I〜図23Iは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長における空間周波数MTF特性を示すものであり、(3種類の入射高で撮像面に入射して形成された)像についての空間周波数MTF特性を示す図である。
【0185】
<図5J〜図23Jの説明>
図5J〜図23Jは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長における深度(デフォーカス)MTF特性を示すものであり、各撮像レンズを通して撮像面上の各位置に形成された(3種類の入射高で撮像面に入射して形成された)像について、デフォーカスさせたときの、90本/mmにおける深度(デフォーカス)MTF特性を示す図である。
【0186】
<図5K〜図23Kの説明>
図5K〜図23Kは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長における深度(デフォーカス)MTF特性を示すものであり、各撮像レンズを通して撮像面上の各位置に形成された(3種類の入射高で撮像面に入射して形成された)像について、デフォーカスさせたときの、179本/mmにおける深度(デフォーカス)MTF特性を示す図である。
【0187】
<図5L〜図23Lの説明>
図5L〜図23Lは、事例1〜19の各撮像レンズを通して形成される設計基準波長における点像の強度分布を示す図である。各図の上側に撮像面上に形成された点像の強度分布の全体を示し、各図の下側に上記点像の強度分布を拡大して基準点像直径(psfφ)を示す図である。
【0188】
<図5M〜図23Mの説明>
図5M〜図23Mは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長における球面収差曲線を示す図である。瞳に入る入射高が変化しても球面収差が一定となる範囲である球面収差最小領域cを破線で示し、瞳に入る入射高の変化に応じて球面収差が変化する球面収差最小領域cではない範囲を実線で示す図である。
【0189】
<図5N〜図23Nの説明>
図5N〜図23Nは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長での、90本/mmにおける深度(デフォーカス)MTF特性と、180本/mmにおける深度(デフォーカス)MTF特性とを比較して示す図である。実線で示す曲線が90本/mmにおける深度(デフォーカス)MTF特性を示し、破線で示す曲線が180本/mmにおける深度(デフォーカス)MTF特性を示している。
【0190】
なお、各図中に記載の深度は、後述する基準レスポンスの値に対応して定められるものである。例えば、事例1に関する図5Nの90本/mmにおける深度は、MTF値が0.2(基準レスポンスの値20%)となるデフォーカス範囲(90本/mmの深度MTF曲線から求められる)として求めることができる。
【0191】
また、例えば、事例2に関する図6Nの90本/mmにおける深度は、MTF値が0.171(基準レスポンスの値17.1%)となるデフォーカス範囲(90本/mmの深度MTF曲線から求められる)として求めることができる。
【0192】
<表20Aの説明>
表20Aは、事例1〜事例19の撮像レンズそれぞれの焦点距離、Fナンバー、点像、球面収差、球面収差最小領域それぞれ関するデータについてまとめて示す表である。
【0193】
表20A中の点像の欄に記載のpsfφ対応画素数は、psfφの値を1画素の大きさ(約1.4μm)で除算して求めた値であり、基準点像直径psfφ内に並ぶ画素数を示している。また、psfφ/Faは、psfφをFナンバーで除算して規格化したものである。
【0194】
表20A中の球面収差欄に記載のaは、撮像レンズの瞳の中央部を通る光の受ける、像面基準位置から物点側への球面収差の大きさ(最大球面収差)である。また、bは像面基準位置から物点側への最大球面収差とその反対側への最大球面収差との和である。a/f、b/fは、a,bそれぞれを焦点距離fで除算して規格化したものである。
【0195】
なお、撮像レンズの瞳の中央部は、この瞳中の、像面基準位置よりも物点側にのみ球面収差を持つ部分であって、光軸近傍をも含む部分である。すなわち、この撮像レンズの瞳の中央部は、像面基準位置よりも物点側にのみ球面収差を持つこの瞳中の領域であって、光軸上の領域をも含む連続した領域である。
【0196】
表20A中の球面収差最小領域欄に記載のtzは、被写体の光学像を諸収差を抑えて撮像面上に結像させる通常の結像光学系において実質的に球面収差の影響がないと考えられる焦点深度±0.03mmの範囲である。また、Yu(max)は、球面収差最小領域の上端の光軸からの高さ、Yu(min)は、球面収差最小領域の下端の光軸からの高さである。
【0197】
表20A中の球面収差最小領域欄に記載のcは、球面収差の像面基準位置からのずれ量である。d/eは、瞳全体の面積に対する球面収差最小領域の面積の割合である。
【0198】
なお、表20中の事例17について、球面収差の欄、および球面収差最小領域の欄のデータは省略する。すなわち、事例17については、瞳への入射高さの増大に対する球面収差の発生方向が他の事例と異なるためデータ化する意味が無くデータの記載は省略する。
【0199】
<表20Bの説明>
表20Bは、事例1〜事例19の撮像レンズそれぞれについて、説明済みの説明済の深度(デフォーカス)MTFに関するデータについてまとめて示す図である。
【0200】
なお、本発明は、上記実施の形態および各実施例に限定されず種々の変形実施が可能である。
【表1A】
【表1B】
【表2A】
【表2B】
【表3A】
【表3B】
【表4A】
【表4B】
【表5A】
【表5B】
【表6A】
【表6B】
【表7A】
【表7B】
【表8A】
【表8B】
【表9A】
【表9B】
【表10A】
【表10B】
【表11A】
【表11B】
【表12A】
【表12B】
【表13A】
【表13B】
【表14A】
【表14B】
【表15A】
【表15B】
【表16A】
【表16B】
【表17A】
【表17B】
【表18A】
【表18B】
【表19A】
【表19B】
【表20A】
【表20B】
【符号の説明】
【0201】
100 撮像レンズ
210 撮像素子
211 撮像面
310 画像処理部
Z1 光軸
Zo 像面基準位置
Sm 結像光学系の深度MTF曲線
Sh 被写界深度拡大光学系の深度MTF曲線
Sh4 1/4ナイキスト空間周波数における深度MTF曲線
Sh2 1/2ナイキスト空間周波数における深度MTF曲線
Zv2 1/2ナイキスト拡大焦点深度
Zv4 1/4ナイキスト拡大焦点深度
Zw 共通拡大焦点深度、
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像レンズおよび撮像システムに関し、詳しくは、撮像して得られた原画像データにコントラスト回復処理を施して画像のボケを補正する撮像装置に用いる撮像レンズおよびこの撮像レンズを用いた撮像システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、被写界深度拡大光学系である撮像レンズを通して、全距離に亘る撮影対象にボケの与えられた光学像を撮像し、それにより得られた原画像にコントラスト回復処理を施して、その原画像のボケをなくす手法、すなわち、その原画像のコントラストを高め、結果として被写界深度の大きいレンズで撮影したボケのない画像を得る手法が知られている。このようなレンズは、EDOF(Extended/Extension of Depth of Field/Focus)レンズと呼ばれている。
【0003】
このコントラスト回復処理は、被写界深度拡大光学系を通して得られた原画像に対し、この被写界深度拡大光学系のボケ特性の逆特性を持つ復元フィルタを作用させて、近距離から遠距離に亘る広い撮影範囲に配された各被写体のコントラストを高めるように(例えば、明確な輪郭を持つように)補正するものである。
【0004】
また、被写界深度拡大光学系は、理想的には、撮影距離によらず一定のボケが与えられた被写体の光学像を撮像面上に形成するものである。
【0005】
より詳しくは、この被写界深度拡大光学系は、様々な撮影位置に配された被写体を表す各点像を、撮影距離によらず一定のボケが与えられた点像(一定の光強度分布を持つ劣化した点像)として撮像面上に形成するものである。一方、コントラスト回復処理は、上記一定の光強度分布を持つ劣化した各点像からなる光学像を撮像して得た画像を、その劣化した点像の復元目標値となる光強度分布を持つ目標点像(例えば、理想的な光強度分布を持つ点像)からなる画像に復元するものである。
【0006】
この手法によれば、撮像レンズの開口を絞ることなく、すなわち受光光量を減少させることなく、いずれの撮影距離の被写体についても全体的にコントラストの高い画像(被写界深度を拡大してなる画像)を得ることができる(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
【0007】
なお、コントラスト回復処理としては、例えばフーリエ変換による画像復元処理、エッジ強調処理、ガンマ補正処理、コントラス強調処理等を適用できることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−123168号公報
【特許文献2】特開2009−124567号公報
【特許文献3】特開2009−124569号公報
【特許文献4】特許3275010号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、撮影対象となる各点(各被写体)を表す光学像を、撮影距離によらず一定の光強度分布を持つ点像として撮像面上に形成するような理想的な被写界深度拡大光学系の実現は現実的には難しい。
【0010】
しかるに、光学系の球面収差を増大させるほどこの光学系の見かけ上の被写界深度を深くできることが知られているので、単に球面収差を増大させて見かけ上の被写界深度を深くした光学系を被写界深度拡大光学系として用いることも考えられる。
【0011】
ところが、光学系の球面収差を増大させると、増大させるほど撮像面上に形成される点像の直径が大きくなり、この直径が大きな点像にコントラスト回復処理を施して得られる目標点像は、その点像の直径が大きくなった分だけノイズを多く含むものとなる。そのため、コントラスト回復処理を施して得られた多数の目標点像で構成されるボケ回復画像に含まれるノイズの量も多くなってしまうという問題がある。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、撮像レンズを用いた撮像で得られる原画像データにコントラスト回復処理を施して作成される画像の画質の劣化を抑制しつつ被写界深度を拡大することができる撮像レンズおよびこの撮像レンズを用いた撮像システムに関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の撮像レンズは、撮像して得られた原画像データにコントラスト回復処理を施して画像のボケを補正する撮像装置に用いる撮像レンズであって、条件式(1);0.015<Zw×Fa/f2<0.030を満足するように構成されたものであることを特徴とするものである。
【0014】
ここで、Zwは共通拡大焦点深度、Faは撮像レンズの実効Fナンバー、fは撮像レンズの焦点距離である。
【0015】
コントラスト回復処理は、例えば、フーリエ変換による画像復元処理で、画像のコントラストを強調することによりその画像の鮮鋭度を高める処理である。より具体的には、例えば、50本/mmまでしか解像していなかった画像を、70本/mmまで解像する画像に回復するような処理である。このコントラスト処理には、エッジ強調処理、ガンマ補正処理、またはコントラス強調処理等をも適用することができる。なお、この種の焦点深度拡大光学系を用いた復元処理に関しては、特許文献1乃至3の他に、特許第3275010号に詳細が記載されている。
【0016】
すなわち、本発明の撮像レンズは、通常のレンズでは考えられないほど大きな焦点深度(共通拡大深度)を有することを特徴とするものである。そしてこれにより、このレンズにより撮像した原画像データにコントラスト回復処理を施してボケを補正した画像の画質の劣化を抑制しつつ被写界深度を拡大することができるという効果を奏することができる。
【0017】
なお、画質の劣化は、主にノイズの増大とアーチファクトの増大を指すものである。
【0018】
前記撮像レンズは、条件式(2);0.015<Zv4×Fa/f2<0.035を満足するものとすることが望ましい。
【0019】
ここで、Zv4は、1/4ナイキスト拡大焦点深度である。
【0020】
前記撮像レンズは、条件式(3);0.011<Zv2×Fa/f2<0.030を満足するものとすることが望ましい。
【0021】
ここで、Zv2は、1/2ナイキスト拡大焦点深度である。
【0022】
前記撮像レンズは、条件式(4);Pi×7≦psfφ≦Pi×30を満足するものとすることが望ましい。
【0023】
ここで、psfφは基準点像直径、Piは撮像装置に適用する撮像素子の画素ピッチである。
【0024】
前記撮像レンズは、物体側から順に1枚以上のレンズからなる正のパワーを持つ第1レンズ群と、1枚以上のレンズからなる第2レンズ群とを備え、第2レンズ群の最も像側のレンズが、光軸上において負のパワーを持ち、光軸側から周辺側に向かうにしたがって負のパワーの弱くなる領域を有すのものとすることが望ましい。
【0025】
前記撮像レンズは、物体側から順に正のパワーを持つ第1レンズ、負のパワーを持つ第2レンズ、正のパワーを持つ第3レンズ、負のパワーを持つ第4レンズを配してなるものとすることが望ましい。
【0026】
前記第4レンズは、この第4レンズの像面側のレンズ面が非球面形状をなし、かつ、変曲点を有するものとすることができる。また、第4レンズは、この第4レンズの像面側のレンズ面が非球面形状をなし、かつ、光軸中心以外の領域に極点を有するものとすることもできる。
【0027】
本発明の撮像システムは、前記撮像レンズと、この撮像レンズを通して形成された光学像を撮像する撮像素子と、この撮像素子による光学像の撮像で得られた原画像データにコントラスト回復処理を施す画像処理手段とを備えた撮像システムであって、画像処理手段が、コントラスト回復処理としてフーリエ変換を用いた画像復元処理を実施することを特徴とするものである。
【0028】
前記1/4ナイキスト拡大焦点深度は、後述する1/4ナイキスト空間周波数に関するものであり、撮像レンズを通して得られる原画像をコントラスト回復処理によって実用可能な画像に回復させることができる焦点深度であって、この撮像レンズの拡大された焦点深度である。
【0029】
1/4ナイキスト空間周波数は、この撮像レンズを通して形成される光学像を撮像する撮像素子の画素ピッチの4倍(4画素ピッチ分)を空間周波数の1/2サイクルに対応させたときのその空間周波数である。
【0030】
1/4ナイキスト空間周波数において実用可能な画像は、例えば、1/4ナイキスト空間周波数についてのMTF特性が0.2である結像光学系を通して形成される光学像と同等のコントラストを有する画像とすることができる。
【0031】
結像光学系は、被写体の光学像を、収差を抑えて正確に結像するように設計された光学系である。
【0032】
前記1/2ナイキスト拡大焦点深度は、上記と同様に、1/2ナイキスト空間周波数に関するものであり、撮像レンズを通して得られる原画像を、コントラスト回復処理によって実用可能な画像に回復させることができる焦点深度であって、この撮像レンズの拡大された焦点深度である。
【0033】
なお、1/2ナイキスト空間周波数は、この撮像レンズを通して形成される光学像を撮像する撮像素子の画素ピッチの2倍(2画素ピッチ分)を空間周波数の1/2サイクルに対応させたときのこの空間周波数である。
【0034】
1/2ナイキスト空間周波数において実用可能な画像は、上記の場合と同様に、例えば、1/2ナイキスト空間周波数についてのMTF特性が0.2である結像光学系を通して形成される光学像と同等のコントラストを有する画像とすることができる。
【0035】
前記共通拡大焦点深度は、撮像レンズの1/4ナイキスト拡大焦点深度とこの撮像レンズの1/2ナイキスト拡大焦点深度とが光軸方向にオーバラップする焦点深度である。
【0036】
基準点像直径(psfφ)は、撮像レンズの光軸上において最も解像力を得たい撮影距離の点(物点)から発せられた光をこの撮像レンズに通したときに像面基準位置に形成される点像の直径である。
【0037】
像面基準位置は、この撮像レンズを通して形成される光学像を撮像する撮像素子の1/2ナイキスト空間周波数におけるデフォーカスMTFのピーク位置である。
【0038】
なお、1/2ナイキスト空間周波数は、この撮像レンズを通して形成される光学像を撮像する撮像素子の画素ピッチの2倍(2画素ピッチ分)を空間周波数の1/2サイクルに対応させたときのその空間周波数である。
【0039】
例えば、後述する実施例においては、1.4μmピッチのBayer配列センサ(撮像素子)を想定しているため、このセンサの1/2ナイキスト空間周波数Nsω(1/2)は、Nsω(1/2)=1÷2÷1.4μm÷2≒179(本/mm)の演算により求めることができる。
【0040】
また、撮像して得られた原画像データにコントラスト回復処理を施して画像のボケを補正する撮像装置に用いる撮像レンズは、予め、この撮像レンズに組み合わされる撮像素子の画素ピッチが定められているのが一般的ではあるが、組み合わされる撮像素子の画素ピッチが予め定められていないときには撮像レンズ単体で像面基準位置を規定することもできる。
【0041】
撮像レンズ単体で定められる像面基準位置は、撮像レンズの1/4ナイキスト空間周波数におけるデフォーカスMTFのピーク位置である。
【0042】
例えば、撮像レンズの仕様を、Fナンバー;2.8、設計基準波長;587.6nmとすると、撮像レンズの1/4ナイキスト空間周波数Nlω(1/4)は、Nlω(1/4)=1÷2.8÷587.6nm÷4≒152(本/mm)の演算により求めることができる。
【0043】
このように、センサナイキスト空間周波数は、センサナイキスト空間周波数=1÷2÷画素ピッチ、の式によって求められるものであり、レンズナイキスト空間周波数は、レンズナイキスト空間周波数=1÷Fナンバー÷波長、の式によって求められるものである。
【0044】
なお、この像面基準位置は、撮像レンズの光軸上において最も解像力を得たい撮影距離の点(物点)から発せられる光線をこの撮像レンズに通したときに、光線と光軸直交平面との交わる領域(点像)の大きさが最も小さくなる、あるいは略最小となるこの光軸直交平面の光軸方向における位置でもある。
【0045】
通常、この像面基準位置は、撮像レンズを通して形成した被写体の光学像を撮像するための撮像素子の撮像面が配置される位置と一致する。
【0046】
撮像装置に適用する撮像素子の画素ピッチは、撮像レンズを通して形成される光学像を撮像して原画像データを得るために用いる撮像素子の画素のピッチである。なお、撮像素子が、例えば、赤色用、緑色用、青色用等の各色毎の画素を、個別に備えているときには、各色毎に画像ピッチが定められる。
【発明の効果】
【0047】
本発明の撮像レンズおよびこの撮像レンズを用いて撮像して得られた原画像データにコントラスト回復処理を施して画像のボケを補正する撮像装置によれば、画像の画質の劣化を抑制しつつ被写界深度を拡大することができる。
【0048】
このような撮像レンズによれば、ボケた原画像に対してコントラスト回復処理を施したときに、画像を形成する上で重要な1/4ナイキスト空間周波数と1/2ナイキスト空間周波数との両方について、実用に供することができる所定のコントラストを有する画像が得られるように撮像レンズを構成したので、コントラスト回復処理を施して作成される画像の画質の劣化の抑制と撮像レンズの被写界深度の拡大を両立させることができる。
【0049】
すなわち、本発明の撮像レンズによれば、この撮像レンズによって形成される光学像を検出する撮像面をその撮像レンズの光軸方向に移動させたときにこの撮像面上に形成される光学像のボケが実用上許容できると見なされる移動距離(共通拡大焦点深度)を拡大させることができる。
【0050】
なお、上記拡大焦点深度の実用上許容できると見なされる範囲は、コントラスト回復処理を施すことによって実用上支障無く利用可能な画像に回復できるようなボケが生じている範囲である。すなわち、撮像レンズを通して形成された光学像の撮像で得られたボケた原画像を所定以上のコントラスト(例えば1/2ナイキスト空間周波数、および1/4ナイキスト空間周波数についてのMTF特性が0.2である結像光学系を通して形成される光学像と同等のコントラスト)を持つ画像に回復する(鮮鋭度を高める)ことができるようなボケが生じている範囲である。
【0051】
したがって、撮像面を、近点の拡大焦点深度と遠点の拡大焦点深度の両方に含まれる位置に配置することにより、近点および遠点の光学像(実用上許容できると見なされるボケた光学像)を撮像面上に同時に形成することができ、この撮像面に形成される共にボケている近点の光学像も遠点の光学像も、それらのボケはコントラスト回復処理によって回復される。
【0052】
すなわち、この撮像レンズによれば、撮像レンズを通して撮像面に形成される点像が近点から遠点に亘る広範囲の撮影対象範囲のいずれに位置する物点を表すものであっても、この撮像面に形成される点像の大きさを実用上許容できる範囲内に抑えることができ、撮像面に形成されるそれらの点像の撮像で得られた原画像データにコントラスト回復処理を施すことにより、そのボケた原画像を、ノイズの混入を抑制しつつコントラストを高めてなる画像(多数の目標点像で構成された画像)に補正することができる。これにより、撮像レンズを用いた撮像で得られる原画像データにコントラスト回復処理を施して作成される画像の画質の劣化を抑制しつつこの撮像レンズの被写界深度を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施の形態による撮像レンズおよび撮像システムを示す図
【図2】デフォーカスMTFに対応させてナイキスト拡大焦点深度を示す図
【図3】1/2ナイキスト拡大焦点深度と1/4ナイキスト拡大焦点深度とから共通拡大焦点深度を求める様子を示す図
【図4】撮像レンズを通して像面基準位置に形成される点像の基準点像直径を示す図
【図5A】事例1の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図5B】事例1の撮像レンズの球面収差を示す図
【図5C】事例1の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図5D】事例1の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図5E】事例1の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図5F】事例1の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図5G】事例1の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図5H】事例1の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図5I】事例1の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図5J】事例1の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図5K】事例1の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図5L】事例1の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図5M】事例1の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図5N】事例1の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図6A】事例2の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図6B】事例2の撮像レンズの球面収差を示す図
【図6C】事例2の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図6D】事例2の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図6E】事例2の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図6F】事例2の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図6G】事例2の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図6H】事例2の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図6I】事例2の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図6J】事例2の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図6K】事例2の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図6L】事例2の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図6M】事例2の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図6N】事例2の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図7A】事例3の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図7B】事例3の撮像レンズの球面収差を示す図
【図7C】事例3の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図7D】事例3の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図7E】事例3の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図7F】事例3の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図7G】事例3の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図7H】事例3の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図7I】事例3の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図7J】事例3の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図7K】事例3の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図7L】事例3の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図7M】事例3の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図7N】事例3の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図8A】事例4の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図8B】事例4の撮像レンズの球面収差を示す図
【図8C】事例4の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図8D】事例4の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図8E】事例4の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図8F】事例4の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図8G】事例4の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図8H】事例4の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図8I】事例4の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図8J】事例4の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図8K】事例4の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図8L】事例4の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図8M】事例4の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図8N】事例4の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図9A】事例5の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図9B】事例5の撮像レンズの球面収差を示す図
【図9C】事例5の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図9D】事例5の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図9E】事例5の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図9F】事例5の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図9G】事例5の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図9H】事例5の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図9I】事例5の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図9J】事例5の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図9K】事例5の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図9L】事例5の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図9M】事例5の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図9N】事例5の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図10A】事例6の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図10B】事例6の撮像レンズの球面収差を示す図
【図10C】事例6の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図10D】事例6の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図10E】事例6の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図10F】事例6の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図10G】事例6の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図10H】事例6の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図10I】事例6の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図10J】事例6の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図10K】事例6の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図10L】事例6の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図10M】事例6の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図10N】事例6の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図11A】事例7の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図11B】事例7の撮像レンズの球面収差を示す図
【図11C】事例7の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図11D】事例7の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図11E】事例7の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図11F】事例7の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図11G】事例7の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図11H】事例7の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図11I】事例7の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図11J】事例7の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図11K】事例7の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図11L】事例7の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図11M】事例7の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図11N】事例7の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図12A】事例8の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図12B】事例8の撮像レンズの球面収差を示す図
【図12C】事例8の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図12D】事例8の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図12E】事例8の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図12F】事例8の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図12G】事例8の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図12H】事例8の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図12I】事例8の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図12J】事例8の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図12K】事例8の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図12L】事例8の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図12M】事例8の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図12N】事例8の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図13A】事例9の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図13B】事例9の撮像レンズの球面収差を示す図
【図13C】事例9の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図13D】事例9の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図13E】事例9の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図13F】事例9の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図13G】事例9の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図13H】事例9の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図13I】事例9の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図13J】事例9の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図13K】事例9の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図13L】事例9の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図13M】事例9の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図13N】事例9の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図14A】事例10の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図14B】事例10の撮像レンズの球面収差を示す図
【図14C】事例10の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図14D】事例10の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図14E】事例10の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図14F】事例10の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図14G】事例10の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図14H】事例10の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図14I】事例10の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図14J】事例10の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図14K】事例10の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図14L】事例10の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図14M】事例10の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図14N】事例10の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図15A】事例11の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図15B】事例11の撮像レンズの球面収差を示す図
【図15C】事例11の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図15D】事例11の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図15E】事例11の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図15F】事例11の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図15G】事例11の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図15H】事例11の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図15I】事例11の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図15J】事例11の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図15K】事例11の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図15L】事例11の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図15M】事例11の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図15N】事例11の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図16A】事例12の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図16B】事例12の撮像レンズの球面収差を示す図
【図16C】事例12の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図16D】事例12の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図16E】事例12の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図16F】事例12の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図16G】事例12の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図16H】事例12の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図16I】事例12の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図16J】事例12の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図16K】事例12の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図16L】事例12の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図16M】事例12の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図16N】事例12の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図17A】事例13の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図17B】事例13の撮像レンズの球面収差を示す図
【図17C】事例13の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図17D】事例13の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図17E】事例13の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図17F】事例13の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図17G】事例13の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図17H】事例13の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図17I】事例13の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図17J】事例13の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図17K】事例13の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図17L】事例13の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図17M】事例13の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図17N】事例13の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図18A】事例14の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図18B】事例14の撮像レンズの球面収差を示す図
【図18C】事例14の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図18D】事例14の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図18E】事例14の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図18F】事例14の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図18G】事例14の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図18H】事例14の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図18I】事例14の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図18J】事例14の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図18K】事例14の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図18L】事例14の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図18M】事例14の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図18N】事例14の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図19A】事例15の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図19B】事例15の撮像レンズの球面収差を示す図
【図19C】事例15の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図19D】事例15の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図19E】事例15の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図19F】事例15の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図19G】事例15の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図19H】事例15の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図19I】事例15の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図19J】事例15の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図19K】事例15の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図19L】事例15の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図19M】事例15の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図19N】事例15の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図20A】事例16の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図20B】事例16の撮像レンズの球面収差を示す図
【図20C】事例16の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図20D】事例16の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図20E】事例16の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図20F】事例16の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図20G】事例16の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図20H】事例16の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図20I】事例16の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図20J】事例16の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図20K】事例16の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図20L】事例16の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図20M】事例16の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図20N】事例16の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図21A】事例17の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図21B】事例17の撮像レンズの球面収差を示す図
【図21C】事例17の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図21D】事例17の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図21E】事例17の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図21F】事例17の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図21G】事例17の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図21H】事例17の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図21I】事例17の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図21J】事例17の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図21K】事例17の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図21L】事例17の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図21M】事例17の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図21N】事例17の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図22A】事例18の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図22B】事例18の撮像レンズの球面収差を示す図
【図22C】事例18の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図22D】事例18の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図22E】事例18の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図22F】事例18の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図22G】事例18の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図22H】事例18の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図22I】事例18の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図22J】事例18の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図22K】事例18の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図22L】事例18の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図22M】事例18の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図22N】事例18の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図23A】事例19の撮像レンズのレンズ構成を示す図である。
【図23B】事例19の撮像レンズの球面収差を示す図
【図23C】事例19の撮像レンズの非点収差と歪曲収差を示す図
【図23D】事例19の撮像レンズのコマ収差を示す図
【図23E】事例19の撮像レンズのスポットダイアグラムを示す図
【図23F】事例19の撮像レンズの空間周波数MTF(入射高=0)を示す図
【図23G】事例19の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、入射高=0)を示す図
【図23H】事例19の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、入射高=0)を示す図
【図23I】事例19の撮像レンズの空間周波数MTF(複数入射高)を示す図
【図23J】事例19の撮像レンズの深度MTF(90本/mm、複数入射高)を示す図
【図23K】事例19の撮像レンズの深度MTF(179本/mm、複数入射高)を示す図
【図23L】事例19の撮像レンズを通して形成される点像を示す図
【図23M】事例19の撮像レンズの球面収差曲線中の球面収差最小領域を示す図
【図23N】事例19の撮像レンズの深度MTFを表す深度MTF曲線中に拡大焦点深度を示す図
【図24】事例1〜事例19の撮像レンズに関し、正規化した基準点像直径(psfφ/Fa)と正規化拡大焦点深度とを示す図
【発明を実施するための形態】
【0054】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態による撮像レンズおよび撮像システムを示す図、図2は、横軸Zに光軸Z1方向の位置、縦軸にMTF値を示す座標面上にデフォーカスMTF(深度MTF)に対応させてナイキスト拡大焦点深度を示す図である。図3は、横軸Zに光軸Z1方向の位置、縦軸にMTF値を示す座標面上に、撮像レンズの1/2ナイキスト拡大焦点深度と1/4ナイキスト拡大焦点深度とから共通拡大焦点深度を求める様子を示す図である。図4は、縦軸に光強度E、横軸に光軸直交方向(Y方向)の位置を示すE−Y座標上に撮像レンズを通して形成される点像の光強度分布と基準点像直径との関係を示す図である。
【0055】
なお、光軸直交方向は、光軸と直交する方向、すなわちレンズの半径方向を意味する。また、光軸直交平面は、光軸と直交する平面を意味する。
【0056】
図1に示す本発明の実施の形態による撮像レンズ100は、いずれの撮影距離に位置する被写体1についてもボケの付与された光学像Qを形成するものであり、このボケの付与された光学像Qを撮像して得られた原画像Goにコントラスト回復処理を施して、この原画像Goのボケを回復させてなるボケ回復画像Gkを得るための光学像形成用の撮像レンズである。
【0057】
なお、コントラスト回復処理は、撮像レンズ100を通して撮像されたボケの与えられた光学像Qを表す原画像Goに画像処理を施して、この原画像Goのコントラストを回復させてなるボケ回復画像Gkを得るものである。
【0058】
コントラスト回復処理は、画像のコントラストを強調することによりその画像の鮮鋭度を高める処理である。より具体的には、例えば、50本/mmまでしか解像していなかった画像を、70本/mmまで解像する画像に回復する処理である。すなわち、例えば、50本/mmに対応する表示部分までしか視認できなかった画像を、70本/mmに対応する表示部分まで視認できる画像に補正する処理である。このコントラスト処理には、例えば、フーリエ変換による画像復元処理、エッジ強調処理、ガンマ補正処理、またはコントラス強調処理等を適用することができる。この撮像レンズ100は、撮像ユニット200に備えられており、この撮像ユニット200の備える撮像素子210の撮像面211上に、ボケの与えられた上記光学像Qを形成するものである。
【0059】
なお、撮像ユニット200は、上記ボケが与えられた光学像Qを形成する撮像レンズ100と、その光学像Qを撮像する撮像素子210とからなるものである。
【0060】
さらに、本発明の撮像システム300は、上記ボケを与えた光学像Qを形成する撮像レンズ100とその光学像Qを撮像する撮像素子210とからなる撮像ユニット200と、撮像素子210による撮像で得られた光学像Qを表す原画像Goにコントラスト回復処理を施す画像処理部310と、画像処理部310でコントラスト回復処理を施して得られたボケ回復画像Gkを出力する画像出力部320とを備えている。画像出力部320から出力されたボケ回復画像Gkは表示部410に表示される。
【0061】
この画像処理部310は、コントラスト回復処理として、フーリエ変換を用いた画像復元処理、エッジ強調処理、ガンマ補正処理、またはコントラス強調処理のうちの1つ、または2つ以上を組み合わせた処理を実施するものである。
【0062】
ここで、後述する条件式に用いられる記号の意味についてまとめて説明する。
【0063】
<1/2、1/4ナイキスト空間周波数について>
1/2ナイキスト空間周波数(サイクル/mm)は、撮像レンズを通して形成された光学像を撮像する撮像素子の画素ピッチに応じて定められる空間周波数である。
【0064】
1/2サイクルに2画素ピッチを対応させて撮像する場合の空間周波数が1/2ナイキスト空間周波数に対応する。
【0065】
画素ピッチが0.0014mm(1.4μm)の撮像素子に関する1/2ナイキスト空間周波数Fre2は、以下のようにして求めることができる。
【0066】
すなわち、1サイクルの幅=2画素ピッチ×2=0.0056mm(5.6μm)なので、1/2ナイキスト空間周波数Fre2は、Fre2=1/0.00056≒179(サイクル/mm)として求まる。
【0067】
また、1/4ナイキスト空間周波数(サイクル/mm)は、上記と同様に規定されるものであり、1/2サイクルに4画素ピッチを対応させて撮像する場合の空間周波数が1/4ナイキスト空間周波数に対応する。
【0068】
画素ピッチが0.0014mm(1.4μm)の撮像素子に関する1/4ナイキスト空間周波数Fre4は、以下のようにして求めることができる。
【0069】
すなわち、1サイクルの幅=2画素ピッチ×4=0.00112mm(11.2μm)なので、1/4ナイキスト空間周波数Fre4は、Fre4=1/0.00112≒90(サイクル/mm)となる。
【0070】
<ピークレスポンスについて>
ピークレスポンスは、深度MTFのピーク値、すなわち、デフォーカスしたときに得られるMTFのピーク値である。
【0071】
<基準レスポンスについて>
次に、撮像レンズのデフォーカスMTF(深度MTF)を示す図2を参照し、基準レスポンスについて説明する。なお、図2中の縦軸(MTF軸)と横軸(光軸Z1に対応するZ軸)との交わる位置(0)は、デフォーカス量が±0の位置であり、この位置が像面基準位置である。
【0072】
図2中には、コントラスト回復処理を前提としないで収差を極力小さくするように設計した通常の結像光学系であって、被写界深度拡大光学系を設計する基になる撮像レンズMの深度MTF曲線Smと、この撮像レンズMに基づいて設計された被写界深度拡大光学系である撮像レンズHの深度MTF曲線Shとが示されている。
【0073】
ここで、撮像レンズMのピークレスポンスRempの値(深度MTFピーク値)を求め、さらにMTFのフルスケール100%(1.00)に対する20%の値(0.20)を撮像レンズMの基準レスポンスRem20の値とする。
【0074】
上記「MTFのフルスケール100%(1.00)に対する20%の値(0.20)を撮像レンズMの基準レスポンスRem20の値とする」という内容について以下に説明する。
【0075】
MTFが20%を切った瞬間に被写体の像を解像できなくなる訳ではないが、MTFの低下に応じて解像力が低下する。そして、MTFが20%あれば被写体の像を解像しているといえる。このことは当業者の常識となっている。そこで、深度は被写体の像を解像している範囲を示すものであるから、この深度についてMTFが20%以上である範囲を被写体の像を解像している範囲として規定した。
【0076】
次に、被写界深度拡大光学系である撮像レンズHのピークレスポンスRehpの値(深度MTFピーク値)を求める。
【0077】
そして、撮像レンズMのピークレスポンスRempの値に対する撮像レンズMの基準レスポンスRem20の値の比率と、撮像レンズHのピークレスポンスRehpの値に対する撮像レンズHの基準レスポンスReh20の値の比率とが等しくなるように、撮像レンズHの基準レスポンスReh20を定める。
【0078】
すなわち、撮像レンズHの基準レスポンスReh20は、Reh20=Rehp×(Reh20/Remp)の式によって求めることができる。
【0079】
例えば、1/4ナイキスト空間周波数に関し、被写界深度拡大光学系である事例2の撮像レンズのピークレスポンスは0.702であり、基準レスポンスが17.1%であるが、この事例2の基準レスポンスは、被写界深度拡大光学系を設計する基になる事例1の各値を用いて以下のように求めることができる。
【0080】
すなわち、事例2の基準レスポンス(17.1%)=事例1の基準レスポンス×(事例2のピークレスポンス/事例1のピークレスポンス)=0.20×(0.702/0.818)の演算によって求めることができる。
【0081】
<1/4ナイキスト拡大焦点深度、1/2ナイキスト拡大焦点深度について>
1/4ナイキスト拡大焦点深度Zv4は、1/4ナイキスト空間周波数における撮像レンズの基準レスポンスに対応する深度(拡大焦点深度)である。
【0082】
この基準レスポンスは、被写界深度光学系からなる撮像レンズを介して得られる原画像に対してコントラスト回復処理を施したときに、その原画像のコントラストを実用上支障のないコントラストに引き上げることができるレスポンスであって、この撮像レンズの拡大されたレスポンスである。したがって、基準レスポンス以上のレスポンスが得られる撮像レンズの拡大焦点深度の範囲内に撮像面を位置させ、撮像レンズを通してこの撮像面上に形成された光学像を撮像し、この撮像によって得られた原画像にコントラスト回復処理を施すことにより、実用上許容できる画像品質を持つボケ回復画像が得られる。
【0083】
実用可能な画像は、例えば、MTF特性が0.2である結像光学系を通して形成される光学像を撮像して得られる画像とすることができる。
【0084】
すなわち、例えば、上記図2が1/4ナイキスト空間周波数に関するものとすると、被写界深度拡大光学系である撮像レンズHの1/4ナイキスト空間周波数における基準レスポンスReh20の値は既に求められている。そして、撮像レンズHの深度MTF曲線Sh中の基準レスポンスReh20の値と一致する点であって、デフォーカス量0の位置に最も近くデフォーカス量が負となる点Ph(+)と、デフォーカス量0の位置に最も近くデフォーカス量が正となる点Ph(−)とを定める。この深度MTF曲線Sh中の点Ph(+)と点Ph(−)との間隔が1/4ナイキスト拡大焦点深度Zv4の値となる。
【0085】
上記と同様に、1/2ナイキスト拡大焦点深度Zv2は、1/2ナイキスト空間周波数における撮像レンズの基準レスポンスに対応する深度(拡大焦点深度)として求めることができる。
【0086】
<1/4ナイキスト正規化拡大焦点深度、1/2ナイキスト正規化拡大焦点深度について>
1/4ナイキスト正規化拡大焦点深度は、1/4ナイキスト拡大焦点深度Zv4を、Fナンバーの値と焦点深度fの値を用いて正規化したものであり、1/4ナイキスト正規化拡大焦点深度=Zv4×(Fa/f2)の式によって求めることができる。
【0087】
1/2ナイキスト正規化拡大焦点深度は、上記1/4ナイキスト正規化拡大焦点深度の場合と同様に、1/2ナイキスト拡大焦点深度Zv2を、Fナンバーの値と焦点深度fの値を用いて正規化したものであり、1/2ナイキスト正規化拡大焦点深度=Zv2×(Fa/f2)の式によって求めることができる。
【0088】
<共通拡大焦点深度について>
共通拡大焦点深度Zwは、図3に示すように、1/4ナイキスト拡大焦点深度Zv4と1/2ナイキスト拡大焦点深度Zv2とが光軸方向(図中Z方向)にオーバラップする焦点深度(拡大焦点深度)として求めることができる。なお、図3中の縦軸(MTF軸)と横軸(光軸Z1に対応するZ軸)との交わる位置(0)は、デフォーカス量が±0の位置であり、この位置が像面基準位置である。
【0089】
ここで、撮像レンズの1/4ナイキスト拡大焦点深度Zv4は、この撮像レンズの1/4ナイキスト空間周波数における深度MTF曲線Sh4に関する拡大焦点深度である。
【0090】
また、撮像レンズの1/2ナイキスト拡大焦点深度Zv2は、この撮像レンズの1/2ナイキスト空間周波数における深度MTF曲線Sh2に関する拡大焦点深度である。
【0091】
<正規化共通拡大焦点深度について>
正規化共通拡大焦点深度は、共通拡大焦点深度Zwを、Fナンバーの値と焦点深度fの値を用いて正規化したものであり、正規化共通拡大焦点深度=Zw×(Fa/f2)の式によって求めることができる。
【0092】
<像面基準位置について>
像面基準位置Zoは、撮像レンズ100を通して形成される光学像Qのコントラストが最も高くなる位置である。
【0093】
より具体的には、撮像レンズ100の光軸上の近点から遠点に亘る全ての点(物点)から発せられた光線を撮像レンズ100に通したときに形成される点像の直径が最も小さくなる位置が像面基準位置Zoである。なお、この像面基準位置Zoに形成される点像を基準点像という、さらに、この基準点像の直径を基準点像直径(psfφ)という。
【0094】
すなわち、この像面基準位置Zoは、撮像レンズ100を通して光学像が形成される光軸直交平面を光軸方向に移動させたとき(デフォーカスしたとき)にMTFの値が最も大きくなる光軸方向の位置である。通常、この像面基準位置Zoは、撮像面211の配される位置と一致させるが、必ずしも像面基準位置Zoを撮像面211の配される位置と一致させる必要はない。
【0095】
<基準点像直径(psfφ)について>
基準点像直径(psfφ)は、撮像レンズにおいて予め定められた近点から遠点に亘る光軸上の全ての位置から発せられた光線をこの撮像レンズに通して、像面基準位置と交わる光軸直交平面上に形成される点像(基準点像)の直径(mm)である。
【0096】
より具体的には、図3に示すように、像面基準位置Zoと交わる光軸直交平面上に形成される点像(基準点像)Toの光強度分布Koについて、この光強度分布Koのピーク強度Kopに対して光強度が0.004倍となる光強度分布Ko中の最外周位置を結ぶ輪郭によって定められる円の平均直径を基準点像直径(psfφ)とすることができる。
【0097】
この0.004倍は、ビットマップ形式で出力される画像データが8ビットの階調(256階調)を持つことから定めたものである。すなわち、点像のピーク強度Kopを256階調の最大値に対応する光強度としたときに、この256階調の最小値(ピーク強度Kopの1/256の光強度)に対応する光強度分布Ko中の位置をこの点像の最外周位置として規定するものである。
【0098】
なお、この撮像レンズ100は、条件式(1);0.015<Zw×Fa/f2<0.030を満足するように構成されたものである。なお、後述する事例4〜事例6、および事例9〜事例16がこの条件を満足している。なお、事例1〜事例3、事例7〜事例8、事例17〜事例19は、本発明には含まれない(本発明から外れた)事例である。
【0099】
このように、撮像レンズ100を条件式(1)を満足するものとすることにより、この撮像レンズ100で得られるボケた原画像Goにコントラスト回復処理を施して形成されるボケ回復画像Gkの画質の劣化を抑制しつつ撮像レンズ100の被写界深度を拡大する効果を得ることができる。
【0100】
しかしながら、条件式(1)の下限を下回るように撮像レンズ100を構成した場合には、コントラスト回復処理を施したときに、1/2ナイキスト空間周波数に関するボケの回復と、1/4ナイキスト空間周波数に関するボケの回復とを両立させることが困難となる。さらに、そのように撮像レンズ100を構成した場合には、深度拡大効果が見込めない。また場合によってはアーチファクト(偽解像)も発生することがある。
【0101】
また、条件式(1)の上限を上回るように撮像レンズ100を構成すると、深度拡大効果は高まるが、それよりもデメリットである画質の劣化が目立ってしまう。
【0102】
以下に、本願発明に必須の構成ではないが、本願発明における望ましい構成等について説明する。
【0103】
撮像レンズ100を、条件式(2):0.015<Zv4×Fa/f2<0.035を満足するように構成すれば、アーチファクトの発生が抑制され、画質と深度の両立が容易になるという効果を得ることができる。なお、後述する事例2〜事例19がこの条件を満足している。ただし、ただし、それらには本発明から外れた事例も含まれている。
【0104】
条件式(2)の下限以下となるように撮像レンズ100を構成した場合には、深度拡大効果が低下し、特にアーチファクト(偽解像)が発生し易くなる。
【0105】
また、条件式(2)の上限以上となるように撮像レンズ100を構成した場合には、デメリットである画質の劣化が目立ってしまう。
【0106】
撮像レンズ100を、条件式(3):0.011<Zv2×Fa/f2<0.030を満足するように構成すれば、アーチファクトの発生が抑制され、より画質と深度を両立し易くなるという効果を得ることができる。なお、後述する事例2〜事例19、および19がこの条件を満足している。ただし、それらには本発明から外れた事例も含まれている。
【0107】
条件式(3)の下限以下となるように撮像レンズ100を構成した場合には、アーチファクトの発生も懸念されるが特に深度拡大効果が低下してしまう。
【0108】
また、条件式(3)の上限以上となるように撮像レンズ100を構成した場合には、デメリットである画質の劣化が目立ってしまう。
【0109】
撮像レンズ100を、条件式(4):Pi×7≦psfφ≦Pi×30を満足するように構成すれば、アーチファクトの発生が抑制され、より画質と深度を両立し易くなるという効果を得ることができる。なお、後述する事例2〜事例17、および事例19がこの条件を満足している。ただし、それらには本発明から外れた事例も含まれている。
【0110】
条件式(4)の下限を下回るように撮像レンズ100を構成した場合には、深度拡大効果が低下してしまう。
【0111】
また、条件式(4)の上限を上回るように撮像レンズ100を構成した場合には、デメリットである画質の劣化が目立ってしまう。
【0112】
さらに、撮像レンズ100を、物体側から順に1枚以上のレンズからなる正のパワーを持つ第1レンズ群と、1枚以上のレンズからなる第2レンズ群とを備え、第2レンズ群の最も像側のレンズが、光軸上において負のパワーを持ち、光軸側から周辺側に向かうにしたがって負のパワーの弱くなる領域を有すのものとすることが望ましい。
【0113】
なお、後述する事例1〜事例19(ただし、事例17,19は本発明には含まれない)がこの条件を満足している。
【0114】
さらに撮像レンズ100を、物体側から順に正のパワーを持つ第1レンズ、負のパワーを持つ第2レンズ、正のパワーを持つ第3レンズ、負のパワーを持つ第4レンズを配してなるものとすることが望ましい。
【0115】
なお、事例1〜事例19(ただし、事例17,19は本発明には含まれない)がこの条件を満足している。
【0116】
さらに、上記第4レンズを、この第4レンズの像面側のレンズ面が非球面形状をなし、かつ、そのレンズ面が変曲点を有するものとすることができる。
【0117】
なお、事例1〜事例19(ただし、事例17,19は本発明には含まれない)がこの条件を満足している。
【0118】
また、第4レンズを、この第4レンズの像面側のレンズ面が非球面形状をなし、かつ、そのレンズ面が光軸中心以外の領域に極点を有するものとすることもできる。
【0119】
なお、事例1〜事例19(ただし、事例17,19は本発明には含まれない)がこの条件を満足している。
【0120】
<具体的な実施例>
次に、図5(図5A〜5N)〜図23(図23A〜23N)、図24、および表1(表1A〜1B)〜表19(表19A〜19B)、表20A、表20Bを参照し、事例1〜事例19の各撮像レンズについて説明する。
【0121】
なお、上記表1A〜表20Bについてはこれらの表を最後にまとめて表示する。
【0122】
事例1の撮像レンズは、収差を極力小さくするように設計した結像光学系からなる撮像レンズであり、光学像にボケを与えることなく撮像面上にその光学像を結像させるものである。
【0123】
事例2〜事例19の撮像レンズは、被写界深度を拡大するためにボケの付与された光学像を形成するための撮像レンズである。これらの撮像レンズは、ボケの付与された光学像を撮像して得られる原画像にコントラスト回復処理を施して広範囲の撮影距離に亘ってその原画像のコントラストを高めてなるボケ回復画像を得るために用いられるものである。
【0124】
なお、事例2〜18の撮像レンズは本発明の撮像レンズの条件を満たすものであるが、事例1および事例19の撮像レンズは本発明の撮像レンズの条件を満たすものではない。
【0125】
なお、事例1の撮像レンズは、事例2〜19の撮像レンズの基になるものである。
【0126】
図5A〜図5N、および表1A、1Bは、事例1の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0127】
図6A〜図6N、および表2A、2Bは、事例2の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0128】
図7A〜図7N、および表3A、3Bは、事例3の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0129】
図8A〜図8N、および表4A、4Bは、事例4の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0130】
図9A〜図9N、および表5A、5Bは、事例5の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0131】
図10A〜図10N、および表6A、6Bは、事例6の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0132】
図11A〜図11N、および表7A、7Bは、事例7の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0133】
図12A〜図12N、および表8A、8Bは、事例8の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0134】
図13A〜図13N、および表9A、9Bは、事例9の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0135】
図14A〜図14N、および表10A、10Bは、事例10の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0136】
図15A〜図15N、および表11A、11Bは、事例11の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0137】
図16A〜図16N、および表12A、12Bは、事例12の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0138】
図17A〜図17N、および表13A、13Bは、事例13の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0139】
図18A〜図18N、および表14A、14Bは、事例14の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0140】
図19A〜図19N、および表15A、15Bは、事例15の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0141】
図20A〜図20N、および表16A、16Bは、事例16の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0142】
図21A〜図21N、および表17A、17Bは、事例17の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0143】
図22A〜図22N、および表18A、18Bは、事例18の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0144】
図23A〜図23N、および表19A、19Bは、事例19の撮像レンズに関するデータを示すものである。
【0145】
図24は、事例1〜事例19の撮像レンズそれぞれの基準点像直径(psfφ)と深度(拡大焦点深度、参考焦点深度)とをまとめて示す図である。
【0146】
表1A、1Bは事例1のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0147】
表2A、2Bは事例2のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0148】
表3A、3Bは事例3のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0149】
表4A、4Bは事例4のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0150】
表5A、5Bは事例5のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0151】
表6A、6Bは事例6のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0152】
表7A、7Bは事例7のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0153】
表8A、8Bは事例8のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0154】
表9A、9Bは事例9のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0155】
表10A、10Bは事例10のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0156】
表11A、11Bは事例11のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0157】
表12A、12Bは事例12のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0158】
表13A、13Bは事例13のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0159】
表14A、14Bは事例14のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0160】
表15A、15Bは事例15のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0161】
表16A、16Bは事例16のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0162】
表17A、17Bは事例17のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0163】
表18A、18Bは事例18のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0164】
表19A、19Bは事例19のレンズ設計上の基本データを示す表である。
【0165】
表20Aは、事例1〜事例19の撮像レンズそれぞれの球面収差、および各撮像レンズを通して形成される点像に関するデータについてまとめて示す図である。
【0166】
表20Bは、事例1〜事例19の撮像レンズそれぞれの深度や深度MTFに関するデータについてまとめて示す図である。
【0167】
<表1A〜表19Aの説明>
表1A〜表19Aに示す事例1〜事例23の撮像レンズのレンズデータにおいて、レンズ等の光学部材の面番号を物体側から像側に向かうに従い順次増加するi番目(i=1、2、3、・・・)の面番号として示す。なお、これらのレンズデータには、開口絞りの面番号(i=1)、平行平面板であるカバーガラスの物体側の面と像側の面の面番号(i=10、11)、および撮像面の面番号(i=12)等も含めて記載している。
【0168】
表1A、2A、・・・11Aの各表中のRiはi番目の面の近軸曲率半径を示し、Diはi番目の面とi+1番目の面との光軸Z1上の面間隔を示す。なお、レンズデータの符号Riは、図1中のレンズ面を示す符号Riと対応している。
【0169】
また、表1A、2A、・・・11A中に示す記号Ndjは物体側から像側に向かうに従い順次増加するj番目の光学要素のd線(波長587.6nm)に対する屈折率を示し、νdjはj番目の光学要素のd線に対するアッベ数を示す。
【0170】
なお、事例1〜事例23の撮像レンズの設計基準波長は546.1nmである。
【0171】
さらに、表1A〜表19Aの最下部に、事例1〜19の撮像レンズそれぞれの焦点距離およびF値を示す。
【0172】
なお、近軸曲率半径、面間隔、焦点距離の単位はmmであり、近軸曲率半径は物体側に凸の場合を正、像側に凸の場合を負としている。
【0173】
<表1B〜表19Bの説明>
表1B〜表19Bに、事例1〜19の各撮像レンズを構成する非球面Riを表す非球面式の各係数K、A3、A4、A5、・・・の値を示す。
【0174】
なお、各非球面は下記非球面式により定義されるものである。
【数1】
【0175】
<図5A〜図23Aの説明>
図5A〜図23Aは、事例1〜事例23の撮像レンズそれぞれの概略構成を示す断面図である。なお、各図中には、3種類の入射高で撮像面へ入射する光線の軌跡等が示されている。
【0176】
また、図中の符号R1、R2、・・・は以下の構成要素を指している。すなわち、R1は開口絞り、R2とR3は第1レンズL1の物体側のレンズ面と像側のレンズ面、R4とR5は第2レンズL2の物体側のレンズ面と像側のレンズ面、R6とR7は第3レンズL3の物体側のレンズ面と像側のレンズ面、R8とR9は第4レンズL4の物体側のレンズ面と像側のレンズ面、R10とR11は第5レンズL5であるカバーガラスの物体側の表面と像側の表面、R12は撮像面を示している。
【0177】
<図5B〜図23Bの説明>
図5B〜図23Bは、事例1〜19の各撮像レンズの球面収差を示す図である。
【0178】
<図5C〜図23Cの説明>
図5C〜図23Cは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長(546.1nm)における収差を示すものであり、左側に非点収差、右側に歪曲収差を示す図である。
【0179】
<図5D〜図23Dの説明>
図5D〜図23Dは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長におけるコマ収差を示す図である。
【0180】
<図5E〜図23Eの説明>
図5E〜図23Eは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長におけるスポットダイアグラムを示すものであり、各撮像レンズを通して撮像面上の各位置に形成された(3種類の入射高で撮像面に入射して形成された)各スポットのデフォーカス時の変化を示すものである。ここでは、デフォーカス量として、撮像面を光軸Z1方向に−100μm、−50μm、±0μm、+50μm、+100μm平行移動させたときにこの撮像面に形成されるスポットの形状を示している。
【0181】
<図5F〜図23Fの説明>
図5F〜図23Fは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長における空間周波数MTF特性を示すものであり、各撮像レンズを通り光軸上(像高0)に形成される光学像における空間周波数MTF特性を示す図である。
【0182】
<図5G〜図23Gの説明>
図5G〜図23Gは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長における深度(デフォーカス)MTF特性を示すものであり、各撮像レンズを通り光軸上(像高0)に形成される光学像について、デフォーカスさせたときの、90本/mmにおける深度(デフォーカス)MTF特性を示す図である。
【0183】
<図5H〜図23Hの説明>
図5H〜図23Hは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長における深度(デフォーカス)MTF特性を示すものであり、各通り光軸上(像高0)に形成される光学像について、デフォーカスさせたときの、179本/mmにおける深度(デフォーカス)MTF特性を示す図である。
【0184】
<図5I〜図23Iの説明>
図5I〜図23Iは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長における空間周波数MTF特性を示すものであり、(3種類の入射高で撮像面に入射して形成された)像についての空間周波数MTF特性を示す図である。
【0185】
<図5J〜図23Jの説明>
図5J〜図23Jは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長における深度(デフォーカス)MTF特性を示すものであり、各撮像レンズを通して撮像面上の各位置に形成された(3種類の入射高で撮像面に入射して形成された)像について、デフォーカスさせたときの、90本/mmにおける深度(デフォーカス)MTF特性を示す図である。
【0186】
<図5K〜図23Kの説明>
図5K〜図23Kは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長における深度(デフォーカス)MTF特性を示すものであり、各撮像レンズを通して撮像面上の各位置に形成された(3種類の入射高で撮像面に入射して形成された)像について、デフォーカスさせたときの、179本/mmにおける深度(デフォーカス)MTF特性を示す図である。
【0187】
<図5L〜図23Lの説明>
図5L〜図23Lは、事例1〜19の各撮像レンズを通して形成される設計基準波長における点像の強度分布を示す図である。各図の上側に撮像面上に形成された点像の強度分布の全体を示し、各図の下側に上記点像の強度分布を拡大して基準点像直径(psfφ)を示す図である。
【0188】
<図5M〜図23Mの説明>
図5M〜図23Mは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長における球面収差曲線を示す図である。瞳に入る入射高が変化しても球面収差が一定となる範囲である球面収差最小領域cを破線で示し、瞳に入る入射高の変化に応じて球面収差が変化する球面収差最小領域cではない範囲を実線で示す図である。
【0189】
<図5N〜図23Nの説明>
図5N〜図23Nは、事例1〜19の各撮像レンズの設計基準波長での、90本/mmにおける深度(デフォーカス)MTF特性と、180本/mmにおける深度(デフォーカス)MTF特性とを比較して示す図である。実線で示す曲線が90本/mmにおける深度(デフォーカス)MTF特性を示し、破線で示す曲線が180本/mmにおける深度(デフォーカス)MTF特性を示している。
【0190】
なお、各図中に記載の深度は、後述する基準レスポンスの値に対応して定められるものである。例えば、事例1に関する図5Nの90本/mmにおける深度は、MTF値が0.2(基準レスポンスの値20%)となるデフォーカス範囲(90本/mmの深度MTF曲線から求められる)として求めることができる。
【0191】
また、例えば、事例2に関する図6Nの90本/mmにおける深度は、MTF値が0.171(基準レスポンスの値17.1%)となるデフォーカス範囲(90本/mmの深度MTF曲線から求められる)として求めることができる。
【0192】
<表20Aの説明>
表20Aは、事例1〜事例19の撮像レンズそれぞれの焦点距離、Fナンバー、点像、球面収差、球面収差最小領域それぞれ関するデータについてまとめて示す表である。
【0193】
表20A中の点像の欄に記載のpsfφ対応画素数は、psfφの値を1画素の大きさ(約1.4μm)で除算して求めた値であり、基準点像直径psfφ内に並ぶ画素数を示している。また、psfφ/Faは、psfφをFナンバーで除算して規格化したものである。
【0194】
表20A中の球面収差欄に記載のaは、撮像レンズの瞳の中央部を通る光の受ける、像面基準位置から物点側への球面収差の大きさ(最大球面収差)である。また、bは像面基準位置から物点側への最大球面収差とその反対側への最大球面収差との和である。a/f、b/fは、a,bそれぞれを焦点距離fで除算して規格化したものである。
【0195】
なお、撮像レンズの瞳の中央部は、この瞳中の、像面基準位置よりも物点側にのみ球面収差を持つ部分であって、光軸近傍をも含む部分である。すなわち、この撮像レンズの瞳の中央部は、像面基準位置よりも物点側にのみ球面収差を持つこの瞳中の領域であって、光軸上の領域をも含む連続した領域である。
【0196】
表20A中の球面収差最小領域欄に記載のtzは、被写体の光学像を諸収差を抑えて撮像面上に結像させる通常の結像光学系において実質的に球面収差の影響がないと考えられる焦点深度±0.03mmの範囲である。また、Yu(max)は、球面収差最小領域の上端の光軸からの高さ、Yu(min)は、球面収差最小領域の下端の光軸からの高さである。
【0197】
表20A中の球面収差最小領域欄に記載のcは、球面収差の像面基準位置からのずれ量である。d/eは、瞳全体の面積に対する球面収差最小領域の面積の割合である。
【0198】
なお、表20中の事例17について、球面収差の欄、および球面収差最小領域の欄のデータは省略する。すなわち、事例17については、瞳への入射高さの増大に対する球面収差の発生方向が他の事例と異なるためデータ化する意味が無くデータの記載は省略する。
【0199】
<表20Bの説明>
表20Bは、事例1〜事例19の撮像レンズそれぞれについて、説明済みの説明済の深度(デフォーカス)MTFに関するデータについてまとめて示す図である。
【0200】
なお、本発明は、上記実施の形態および各実施例に限定されず種々の変形実施が可能である。
【表1A】
【表1B】
【表2A】
【表2B】
【表3A】
【表3B】
【表4A】
【表4B】
【表5A】
【表5B】
【表6A】
【表6B】
【表7A】
【表7B】
【表8A】
【表8B】
【表9A】
【表9B】
【表10A】
【表10B】
【表11A】
【表11B】
【表12A】
【表12B】
【表13A】
【表13B】
【表14A】
【表14B】
【表15A】
【表15B】
【表16A】
【表16B】
【表17A】
【表17B】
【表18A】
【表18B】
【表19A】
【表19B】
【表20A】
【表20B】
【符号の説明】
【0201】
100 撮像レンズ
210 撮像素子
211 撮像面
310 画像処理部
Z1 光軸
Zo 像面基準位置
Sm 結像光学系の深度MTF曲線
Sh 被写界深度拡大光学系の深度MTF曲線
Sh4 1/4ナイキスト空間周波数における深度MTF曲線
Sh2 1/2ナイキスト空間周波数における深度MTF曲線
Zv2 1/2ナイキスト拡大焦点深度
Zv4 1/4ナイキスト拡大焦点深度
Zw 共通拡大焦点深度、
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像して得られた原画像データにコントラスト回復処理を施して画像のボケを補正する撮像装置に用いる撮像レンズであって、
以下の条件式(1)を満足するように構成されたものであることを特徴とする撮像レンズ。
0.015<Zw×Fa/f2<0.030 ・・・(1)
ただし、
Zw:共通拡大焦点深度
Fa:撮像レンズの実効Fナンバー
f:撮像レンズの焦点距離
【請求項2】
以下の条件式(2)を満足することを特徴とする請求項1記載の撮像レンズ。
0.015<Zv4×Fa/f2<0.035 ・・・(2)
ただし、
Zv4:1/4ナイキスト拡大焦点深度
【請求項3】
以下の条件式(3)を満足することを特徴とする請求項1または2記載の撮像レンズ。
0.011<Zv2×Fa/f2<0.030 ・・・(3)
ただし、
Zv2:1/2ナイキスト拡大焦点深度
【請求項4】
以下の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項8記載の撮像レンズ。
Pi×7≦psfφ≦Pi×30 ・・・(4)
ただし、
psfφ:基準点像直径
Pi:撮像装置に適用する撮像素子の画素ピッチ
【請求項5】
前記撮像レンズが、物体側から順に1枚以上のレンズからなる正のパワーを持つ第1レンズ群と、1枚以上のレンズからなる第2レンズ群とを備え、
前記第2レンズ群の最も像側のレンズが、光軸上において負のパワーを持ち、光軸側から周辺側に向かうにしたがって負のパワーの弱くなる領域を有すのものであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の撮像レンズ。
【請求項6】
前記撮像レンズが、物体側から順に正のパワーを持つ第1レンズ、負のパワーを持つ第2レンズ、正のパワーを持つ第3レンズ、負のパワーを持つ第4レンズを配してなるものであることを特徴とする請求項5記載の撮像レンズ。
【請求項7】
前記第4レンズは、該第4レンズの像面側のレンズ面が非球面形状をなし、かつ、前記レンズ面が変曲点を有するものであることを特徴とする請求項6記載の撮像レンズ。
【請求項8】
前記第4レンズは、該第4レンズの像面側のレンズ面が非球面形状をなし、かつ、前記レンズ面が光軸中心以外の領域に極点を有するものであることを特徴とする請求項6記載の撮像レンズ。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項記載の撮像レンズと、該撮像レンズを通して形成された光学像を撮像する撮像素子と、該撮像素子による前記光学像の撮像で得られた原画像データにコントラスト回復処理を施す画像処理手段とを備えた撮像システムであって、
前記画像処理手段が、前記コントラスト回復処理としてフーリエ変換を用いた画像復元処理を実施するものであることを特徴とする撮像システム。
【請求項1】
撮像して得られた原画像データにコントラスト回復処理を施して画像のボケを補正する撮像装置に用いる撮像レンズであって、
以下の条件式(1)を満足するように構成されたものであることを特徴とする撮像レンズ。
0.015<Zw×Fa/f2<0.030 ・・・(1)
ただし、
Zw:共通拡大焦点深度
Fa:撮像レンズの実効Fナンバー
f:撮像レンズの焦点距離
【請求項2】
以下の条件式(2)を満足することを特徴とする請求項1記載の撮像レンズ。
0.015<Zv4×Fa/f2<0.035 ・・・(2)
ただし、
Zv4:1/4ナイキスト拡大焦点深度
【請求項3】
以下の条件式(3)を満足することを特徴とする請求項1または2記載の撮像レンズ。
0.011<Zv2×Fa/f2<0.030 ・・・(3)
ただし、
Zv2:1/2ナイキスト拡大焦点深度
【請求項4】
以下の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項8記載の撮像レンズ。
Pi×7≦psfφ≦Pi×30 ・・・(4)
ただし、
psfφ:基準点像直径
Pi:撮像装置に適用する撮像素子の画素ピッチ
【請求項5】
前記撮像レンズが、物体側から順に1枚以上のレンズからなる正のパワーを持つ第1レンズ群と、1枚以上のレンズからなる第2レンズ群とを備え、
前記第2レンズ群の最も像側のレンズが、光軸上において負のパワーを持ち、光軸側から周辺側に向かうにしたがって負のパワーの弱くなる領域を有すのものであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の撮像レンズ。
【請求項6】
前記撮像レンズが、物体側から順に正のパワーを持つ第1レンズ、負のパワーを持つ第2レンズ、正のパワーを持つ第3レンズ、負のパワーを持つ第4レンズを配してなるものであることを特徴とする請求項5記載の撮像レンズ。
【請求項7】
前記第4レンズは、該第4レンズの像面側のレンズ面が非球面形状をなし、かつ、前記レンズ面が変曲点を有するものであることを特徴とする請求項6記載の撮像レンズ。
【請求項8】
前記第4レンズは、該第4レンズの像面側のレンズ面が非球面形状をなし、かつ、前記レンズ面が光軸中心以外の領域に極点を有するものであることを特徴とする請求項6記載の撮像レンズ。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項記載の撮像レンズと、該撮像レンズを通して形成された光学像を撮像する撮像素子と、該撮像素子による前記光学像の撮像で得られた原画像データにコントラスト回復処理を施す画像処理手段とを備えた撮像システムであって、
前記画像処理手段が、前記コントラスト回復処理としてフーリエ変換を用いた画像復元処理を実施するものであることを特徴とする撮像システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【図5G】
【図5H】
【図5I】
【図5J】
【図5K】
【図5L】
【図5M】
【図5N】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図6G】
【図6H】
【図6I】
【図6J】
【図6K】
【図6L】
【図6M】
【図6N】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図7F】
【図7G】
【図7H】
【図7I】
【図7J】
【図7K】
【図7L】
【図7M】
【図7N】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図8G】
【図8H】
【図8I】
【図8J】
【図8K】
【図8L】
【図8M】
【図8N】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図9E】
【図9F】
【図9G】
【図9H】
【図9I】
【図9J】
【図9K】
【図9L】
【図9M】
【図9N】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図10E】
【図10F】
【図10G】
【図10H】
【図10I】
【図10J】
【図10K】
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【図10M】
【図10N】
【図11A】
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【図2】
【図3】
【図4】
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【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
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【図12F】
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【図12I】
【図12J】
【図12K】
【図12L】
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【図13I】
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【図13K】
【図13L】
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【図14A】
【図14B】
【図14C】
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【図14E】
【図14F】
【図14G】
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【図14I】
【図14J】
【図14K】
【図14L】
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【図15A】
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【図16A】
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【図17A】
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【図18N】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図19D】
【図19E】
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【図19H】
【図19I】
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【図19M】
【図19N】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図20D】
【図20E】
【図20F】
【図20G】
【図20H】
【図20I】
【図20J】
【図20K】
【図20L】
【図20M】
【図20N】
【図21A】
【図21B】
【図21C】
【図21D】
【図21E】
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【図21G】
【図21H】
【図21I】
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【図21K】
【図21L】
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【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図22D】
【図22E】
【図22F】
【図22G】
【図22H】
【図22I】
【図22J】
【図22K】
【図22L】
【図22M】
【図22N】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図23D】
【図23E】
【図23F】
【図23G】
【図23H】
【図23I】
【図23J】
【図23K】
【図23L】
【図23M】
【図23N】
【図24】
【公開番号】特開2011−180514(P2011−180514A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−46663(P2010−46663)
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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