説明

放送受信装置、放送受信装置の制御方法、放送受信装置の制御プログラム

【課題】ユーザの求める視聴シーンに合わせた放送サービスの提供を実現しうる放送受信装置を提供する。
【解決手段】データ通信部4がデータを受信し、データ抽出部6がその受信したデータから、映像の合成に関する所定のデータを抽出する。テレビ受信制御部5は、所定のデータに基づいて、フレームデータをフレームデータメモリ12から読み出し、読み出したフレームデータを用いた映像合成処理を映像データに対して施す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機等の携帯型の放送受信装置に関し、さらに詳しくは、テレビジョンの表示機能を備えた放送受信装置、放送受信装置の制御方法、および放送受信装置の制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来ユーザは、テレビジョン(テレビ)放送受信機に対して所定の操作を行い、テレビ視聴を開始したり、視聴チャンネルを切り替えたりしている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載されているように、ユーザがテレビ放送受信機に対して、リモートコントローラ等で視聴するチャンネルと設定の各チャンネルにつき放送の視聴時間を設定するなどして、視聴チャンネルを切り替えるようなテレビ放送受信機がある。
【0004】
また、特許文献2に記載されているように、放送番組の切り替わりのタイミングでテレビ放送受信機が番組表を画面に表示し、ユーザに放送番組の選択を促すようなテレビ放送受信機もある。
【0005】
一方で、近年、携帯電話機の高性能化が進み、省電力・画面描画能力の向上が図られている。また高性能化に伴い、携帯電話機にはカメラ・音楽再生・画像再生・ゲーム等の様々な機能が付加され、さらに、テレビ放送を受信する機能も付加されるようになってきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−107510号公報(1996年4月23日公開)
【特許文献2】特開2000−138879号公報(2000年5月16日公開)
【特許文献3】特開平10−98686号公報(1998年4月14日公開)
【特許文献4】特開2002−64449号公報(2002年2月28日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
携帯電話機に搭載されるテレビ放送受信機能は、従来の地上波アナログ放送だけではなく、文字放送を含むデジタル放送にも対応することが予想され、ますますテレビ放送受信機能とデータ通信機能との融合が携帯型の情報通信端末装置に対して求められるようになると予想される。
【0008】
ここで、携帯電話機等の携帯型の情報通信端末装置に搭載されたテレビ放送受信機能を考えると、携帯型であるがゆえ、表示画面サイズが据え置き型のテレビと比べて小さかったり、電池容量等の制限で視聴時間が限られることがある。また視聴時間や視聴タイミング等は、これまでのテレビ視聴とは異なって、短時間で細切れ的になるかもしれない。そのため、これまでのテレビの視聴形態とは別の新たなサービス、また、携帯型情報通信端末におけるユーザが求める視聴シーンに合わせたサービスの提供が行われることになる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る放送受信装置は、上記課題を解決するために、放送信号を受信する放送受信部と、当該放送信号を基に映像データを表示する表示部と、当該放送受信部が受信した放送信号又はデータ通信を行うデータ通信部が受信したデータから、映像の合成に関する所定のデータを抽出するデータ抽出部と、合成映像データを記憶する合成映像記憶部と、上記データ抽出部が抽出した上記所定のデータに基づいて、上記合成映像データを上記合成映像記憶部から読み出し、読み出した合成映像データを用いた映像合成処理を上記映像データに対して施す映像処理部とを備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明に係る放送受信装置の制御方法は、放送信号を受信する放送受信ステップと、当該放送信号を基に映像データを表示する表示ステップと、上記放送受信ステップにおいて受信した放送信号、又はデータ通信を行うデータ通信ステップにおいて受信したデータから、映像の合成に関する所定のデータを抽出するデータ抽出ステップと、合成映像データを合成映像記憶部に格納する合成映像記憶ステップと、上記データ抽出ステップで抽出した上記所定のデータに基づいて、上記合成映像データを上記合成映像記憶部から読み出し、読み出した合成映像データを用いた映像合成処理を上記映像データに対して施す映像処理ステップとを有することを特徴とする。
【0011】
情報通信端末装置は、上記課題を解決するために、放送信号を受信する放送受信部と、上記放送信号を基に映像データ、音声データ、および文字放送データの少なくとも1つを出力する出力部と、データ通信を行うデータ通信手段と、上記データ通信手段が受信したデータから、所定の放送制御コマンドを抽出するデータ抽出手段と、上記データ抽出手段が抽出した上記放送制御コマンドに基づいて上記放送受信部を制御する放送受信制御手段とを備えていてもよい。
【0012】
また、情報通信端末装置の制御方法は、放送受信部で受信した放送信号を基に映像データ、音声データ、および文字放送データの少なくとも1つのデータを出力部にて出力する情報通信端末装置の制御方法において、データを外部より受信するデータ受信ステップと、上記データ受信ステップで受信したデータ中から、所定の放送制御コマンドを抽出するデータ抽出ステップと、上記放送制御コマンドに基づいて、上記放送受信部を制御する放送受信ステップとを有していてもよい。
【0013】
上記構成および方法によると、放送制御コマンドが受信したデータに含まれていると、その放送制御コマンドに従って放送受信部を制御することができ、例えば放送信号を受信することができる。この場合、ユーザが操作しなくとも、つまり自動的に、映像データ、音声データ、および文字放送データの少なくとも1つのデータが出力部に出力される。
【0014】
すなわち、放送信号を送信する側が、放送制御コマンドを送るということで、情報通信端末装置における放送の受信を制御することが可能となる。つまり、放送形態の可能性を広げることができる。よって、上記構成および方法によると、放送信号を送信する側や2次的なサービスを提供する側が、ユーザの求める視聴シーンに合わせたテレビサービスの提供を実現しうる情報通信端末装置を提供することができるという効果を奏する。
【0015】
情報通信端末装置は、上記課題を解決するために、放送信号を受信する放送受信部と、当該放送信号を基に映像データを表示する表示部と、データ通信を行うデータ通信手段と、当該データ通信手段が受信したデータ中から、所定の映像変換コマンドを抽出するデータ抽出手段と、上記映像変換コマンドに基づいて上記表示部に表示する上記映像データに対して変換処理を行う映像処理手段とを備えていてもよい。
【0016】
また、情報通信端末装置の制御方法は、放送受信部で受信した放送信号を基に映像データを表示部にて出力する情報通信端末装置の制御方法において、データを受信する受信ステップと、該受信ステップで受信したデータ中から、所定の映像変換コマンドを抽出する変換データ抽出ステップと、上記映像合成コマンドに基づいて上記表示部に表示する上記映像データに対して変換処理を行う映像処理ステップとを有していてもよい。
【0017】
上記構成および方法によると、映像変換コマンドが受信したデータに含まれていると、その映像変換コマンドに従って、表示部に表示される映像データを変換することができる。
【0018】
すなわち、放送信号を送信する側が、映像変換コマンドを送るということで、情報通信端末装置における映像データの変換処理をすることが可能となる。つまり、放送形態の可能性を広げることができる。よって、上記構成および方法によると、放送信号を送信する側や2次的なサービスを提供する側が、ユーザの求める視聴シーンに合わせたテレビサービスの提供を実現しうる情報通信端末装置を提供することができるという効果を奏する。
【0019】
また、テレビ放送内容が同じ場合であっても、各地方の放送局や2次的なサービス提供を行う側(サービスプロバイダ)が、オリジナルな放送サービスを提供することも可能になる。例えば、携帯電話機のユーザが、いわゆる着信メロディをカスタマイズするように、情報通信端末装置のユーザが放送の受信の仕方について、提供される放送サービスを適宜組み合わせるなど、各々独自にカスタマイズすることも可能になる。
【0020】
上記データ通信手段が受信するデータには、携帯電話機のような情報通信端末装置が有する通信手段によって受信可能な全てのデータが含まれる。すなわち、当該データには、文字および/または画像からなる文書データが含まれる以外に、テキストデータに変換できないようなバイナリのデータ列も含まれる。
【0021】
なお、情報通信端末装置は、コンピュータにより実現してもよい。この場合には、上記情報通信端末装置が備えた上記各手段をコンピュータにて実現させる情報通信端末装置の制御プログラム、及びその情報通信端末装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【0022】
これらの構成によれば、情報通信端末装置の制御プログラムを、コンピュータに読み取り実行させることによって、上記情報通信端末装置と同一の作用効果を実現することができる。
【0023】
本発明のさらに他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分わかるであろう。また、本発明の利益は、添付図面を参照した次の説明で明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の参考の一形態を示す携帯電話機の要部構成を示すブロック図である。
【図2】上記携帯電話機のデータ抽出部が抽出するコマンドの一例を示す説明図である。
【図3】上記携帯電話機におけるテレビ放送受信の制御の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】上記携帯電話機におけるテレビ放送受信の制御の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】上記携帯電話機におけるテレビ放送受信の制御の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係る携帯電話機の要部構成を示すブロック図である。
【図7】図6の携帯電話機において映像変換された映像データの一例を示す図である。
【図8】図6の携帯電話機における映像データの処理手順を示すフローチャートである。
【図9】図6の携帯電話機における映像変換処理および映像合成処理を合わせて行う際の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】図6の携帯電話機において映像変換処理および映像合成処理をされた映像データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
〔参考の形態〕
本発明の参考の形態について図1〜図5に基づいて説明すると以下の通りである。なお、本発明は、放送信号を受信することができる任意の情報通信端末装置に適用できるが、以下では、好適な実施形態として、地上波デジタル放送テレビの放送信号を受信可能な受信部を備えた携帯電話機を例にして説明する。
【0026】
しかしながら、本発明の情報通信端末装置はこれに限定されず、テレビ放送信号を受信する構成を備えていればよい。例えば、本発明の情報通信端末装置は、携帯電話機に限らず、PDA(Personal Digital Assistant)、PHS(Personal Handy-phone System)、ノートパソコン、デジタルカメラ、携帯型デジタルビデオレコーダ、オーディオプレーヤー等の携帯端末や、パソコン、テレビ電話、インターネットテレビ等であってもよい。また、本発明が受信するテレビ放送は、地上波デジタル放送以外にも、アナログテレビ放送、衛星デジタル放送であってもよく、また、FM/AMラジオ放送等に置き換えられてもよい。また、本発明は、上記したうちの複数の放送を受信できるような構成にも適用可能である。
【0027】
本参考の形態の携帯電話機(情報通信端末装置)1は、図1に示すように、出力部2、テレビ放送受信部(放送受信部)3、データ通信部(データ通信手段)4、テレビ受信制御部(放送受信制御手段)5、データ抽出部6、状態検知部(装置状態検知部)7、タイマー部(時間測定部)8、入力部9、および記憶部10を有している。
【0028】
出力部2は、テレビ放送受信部3が受信した放送信号に基づいてデータを出力する。出力部2は、表示部21と音声出力部22とを有している。表示部21は、映像データおよび文字放送データを表示し、音声出力部22は、音声データを出力する。なお、表示部21は、画像や、データ通信部4が受信した画像を含むメールデータ等も表示することができ、音声出力部22は、通話の音声データも出力することができるが、本参考の形態ではそれ以上言及しない。
【0029】
テレビ放送受信部3は、チューナを介して地上波デジタル放送テレビの放送信号を受信する、放送信号受信インタフェースである。テレビ放送受信部3は、文字放送受信部31、映像放送受信部32、音声放送受信部33を有している。文字放送受信部31は、テレビの放送信号に含まれる文字放送データを受信し、映像放送受信部32は、放送信号に含まれる映像データを受信し、音声放送受信部33は、放送信号に含まれる音声信号を受信する。
【0030】
データ通信部4は、アンテナを介してネットワーク(通信網)に接続されており、外部との間で、文字および/または画像からなる文書データ、電話機能に関する電話データ、制御信号等のデータの送受信を行う、データ送受信インタフェースである。
【0031】
テレビ受信制御部5は、データ通信部4からの放送制御信号および入力部9からの入力操作の少なくとも一方により、地上波デジタル放送を受信するようテレビ放送受信部3を制御する。
【0032】
データ抽出部6は、データ通信部4が受信したデータ中に後述する放送制御コマンドが含まれていれば、その放送制御コマンドを抽出する。本参考の形態では、テレビ放送受信の開始を指示する放送開始コマンド、テレビ放送受信の停止を指示する放送停止コマンド、放送チャンネルを切り替えて放送信号を受信することを指示する放送切替コマンドを抽出するものとする。しかし、放送制御コマンドが、これらに限定されることはない。そして、データ抽出部6は、放送制御コマンドに基づく放送制御コマンドデータをテレビ受信制御部5に送信する。
【0033】
上記データ通信部4が受信するデータには、携帯電話機のような情報通信端末装置が有する通信手段によって受信可能な全てのデータが含まれる。すなわち、当該データには、文字および/または画像からなる文書データが含まれる以外に、テキストデータに変換できないようなバイナリのデータ列も含まれる。
【0034】
なお、上記文書データには、メールデータ、HTMLやXMLのようなハイパーテキスト、その他特殊形式のデータなど色々挙げられるが、文字および/または画像からなっていればよく、特に限定はされない。
【0035】
次にこれら通信データに含まれる、放送制御コマンドの一例について説明する。放送制御コマンドの一例は、放送信号を受信するようにテレビ機能を起動する指示情報である。
【0036】
初めに、データ通信部4が受信するデータがメールデータである場合の放送制御コマンドの例について説明する。例えば、放送制御コマンドとして、[メールヘッダタグ]文字列と[制御コマンド]との組み合わせを用いることが考えられる。さらに付加パラメータを[;]のような記号によって区切り、オプション(コマンドオプション)として付け加えてもよい。
【0037】
この放送制御コマンドを具体的に例示すると「X-TV-Control: start ; ch=508」というようなものになる。最初の「X-TV-Control」が放送制御コマンドであることを示している。なお、RFC822等の規定によると、メールヘッダ部には、「X-」で始まる文字列を使用することになっている。そして、「:」の次にどのような制御を行うかを指定する制御コマンドが記載されている。ここでは、テレビ放送受信を開始することを指示する「start」が記載されている。また、[;]以下は付加パラメータであり、ここでは、受信するテレビ放送のチャンネル番号が508であることを指示する、「ch=508」が付加されている。
【0038】
つまり、上記「X-TV-Control: start ; ch=508」という、放送制御コマンドは、「チャンネル番号が508のテレビ放送の受信を開始せよ」という指示を表すものである。このような放送制御コマンド(ここではヘッダデータ)をメールヘッダ部に付加されたデータを受信すると、携帯電話機1は、チャンネルが508番のテレビ放送の受信を開始する。つまり、データ抽出部6は、上記ルールに基づいて、放送制御コマンドの内容を解析するようになっている。データ抽出部6は、メールデータ中の文字列を検索して、メール中に「X-TV-Control:」という文字列を検知した場合には、これを放送制御コマンドであると判断し、この「X-TV-Control:」以下の情報(放送制御コマンドデータ)を取得し、テレビ受信制御部5に送信する。そして、テレビ受信制御部5は、この受信した情報を基にテレビ放送受信部3を制御する。
【0039】
なお、制御コマンドとしては次のようなものが考えられるが、以下に限定はされない。
テレビ放送受信開始:start
テレビ放送受信終了:end
テレビチャンネル変更:change_ch
また、コマンドオプションとしては次のようなものが考えられるが、以下に限定はされない。
チャンネル番号:[ch=]+[チャンネル番号]
また、次のようなコマンドタグの一例をメールボディ部に付加するようになっていてもよい。「2004-01-20-TV-Control : start ; ch=508」。
【0040】
その他マルチパートのメールで制御することとし、テレビ制御用のMIMEタイプを定義して、そのパートをテレビ制御用パートとして扱うなどが考えられる。マルチパートのメールの場合、1つのメールは複数のパートに分割でき、それぞれのパートで別々な形式のデータを保持することができる。このデータ形式はContent-Typeというヘッダで定義される。このContent-Typeに設定される値がMIMEタイプと呼ばれる。あるパートを、このMIMEタイプのテレビ放送の受信の制御専用に定義することで、そのパートはテレビ放送の受信の制御用のパートとして認識させることが可能となる。マルチパートはメールヘッダに比べてより自由度の高い表記が可能となり、自由度が高い制御を行うことが可能となる。このメールヘッダやマルチパート等は、RFC(Request For Comments)で定義されている。なお、メールヘッダに関しては、RFC822、マルチパートに関しては、RFC2045,2046を参照すればよい。
【0041】
次に、データ通信部4が受信するデータがハイパーテキストである場合の放送制御コマンドの例について説明する。例えば、ハイパーテキストでは、[<]+[コマンドタグ]+[ ]+[制御コマンド]+[ ]+[コマンドオプション][>]、のような形式が使用される。上記メールデータの場合と同様に、[コマンドタグ]文字列と[制御コマンド]と[コマンドオプション]との記述フォーマットをサービスとして定義し、放送制御コマンドとして用いる。この放送制御コマンドを具体的に例示すると、<TVCONTROL START CH=508>のようになり、この放送制御コマンドは、「チャンネル番号508のテレビ放送の受信を開始せよ」という指示を表している。
【0042】
次に、データ通信部4が受信するデータが特殊データフォーマットである場合の放送制御コマンドの例について説明する。特殊データフォーマットの場合には、データ加工がしやすいテキストではなく、データサイズの小さいバイナリの制御形式も考えられる。この場合は完全に固定のフォーマット形式が用いられることが多い。放送制御コマンドとして、例えば図2に示すような、バイナリのデータ列が考えられる。
【0043】
なお、どのような制御を行うかを指定するコマンド番号は、例えば下記のようになる。
テレビ放送受信開始:0x00000001
テレビ放送受信終了:0x00000002
テレビチャンネル変更:0x00000003
しかし、コマンド番号は、これらには限定はされない。
【0044】
また、コマンドオプションとして、次のような例が考えられる。
チャンネル番号:0x000001FC[データ形式は32bit数値、など]
しかし、コマンドオプションは、これには限定はされない。
【0045】
なお、上記放送制御コマンドについては、例示であり限定はされない。また、本参考の形態では、上記のように特定の文字列を放送制御コマンドであると判断しているが、例えば、二次元バーコード等のような画像を解析することにより、放送制御コマンドであるか否かを判断してもよい。
【0046】
なお、上述したデータ通信部4が受信するデータは、テレビ放送受信部3の文字放送受信部31が受信する文字放送データでもよい。この場合、データ抽出部6は、文字放送データから、上記放送制御コマンドを抽出する。
【0047】
状態検知部7は、携帯電話機1の現在の状況を検知する。例えば、携帯電話機1が、折り畳み式の場合に、携帯電話機1の機体が折り畳まれた状態か開かれた状態かを検知する。また、入力部9からのユーザによる入力操作があるか否かの状態を検知してもよい。
【0048】
タイマー部8は、時間を計測するReal Time Clock(RTC)である。タイマー部8は、予め設定した所定の時間が経過したか否かを判別する。
【0049】
入力部9は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力デバイスである。デバイスとしては、例えば、ボタンスイッチやタッチパネル等が挙げられ、これらがユーザ操作に供されるように設けられている。ユーザは、この入力部9を用いることにより、本参考の形態の携帯電話機1に対して各種入力操作を行うことが可能である。
【0050】
記憶部10は、例えばビデオメモリ(VRAM)等であり、文字放送受信部31が受信した文字放送データおよび映像放送受信部32が受信した映像放送データを記憶する。この記憶部10に記憶されたデータは、一定フレッシュレート等の間隔で、表示部21に反映させる。もしくは、記憶部10の更新が完了したタイミングで、表示部21への反映が行われてもよい。なお、表示部21に反映させるとは、表示部21の各画素のデータを記憶部10から読み取り、R、B、G等のデータマトリックスに付加する電圧のON/OFFを変えることにより記憶部10のデータを表示部21に表示させることである。
【0051】
さらに、携帯電話機1は、音声入力をおこなうマイク等、電話機としての動作を行うための各部材を有している。
【0052】
次に、上記携帯電話機1におけるテレビ放送の受信制御に関する処理の流れについて、図3に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0053】
まず、ステップ1(以降、S1のように称する)において、データ通信部4が、データを受信したか否かを判断する。データが受信されていない場合には(S1においてNO)、データが受信されるまで待つことになり、データ通信部4では通信可能状態が維持されている。S1において、データが受信された場合(S1においてYES)、次のS2に進む。
【0054】
S2では、データ抽出部6が、S1において受信したデータ中から放送制御コマンドを抽出する。当該データに放送制御コマンドが含まれていない、あるいは、含まれていても抽出できない場合には(S2においてNO)、再びデータが受信されるまで待つ。S2において、放送制御コマンドが抽出できた場合(S2においてYES)、次のS3に進む。
【0055】
S3では、S2で抽出した放送制御コマンドを基にテレビ放送の受信が制御される。これは、具体的に説明すると、S2で抽出した放送制御コマンドが、例えば、テレビ放送の受信開始を指示する放送開始コマンドであれば、テレビ受信制御部5はテレビ放送の受信を開始するようにテレビ放送受信部3を制御する。その結果、テレビ放送受信部3がテレビ放送信号を受信し、表示部21に映像データ(あるいは文字放送データ)が表示され、音声出力部22から音声が出力される。
【0056】
また、S2で抽出した放送制御コマンドが、例えば、テレビ放送の受信停止を指示する放送停止コマンドであれば、テレビ受信制御部5はテレビ放送の受信を停止するようにテレビ放送受信部3を制御する。また、S2で抽出した放送制御コマンドが、例えば、テレビ放送のチャンネルの切り替えを指示する放送切替コマンドであれば、テレビ受信制御部5はチャンネルを切り替えるようにテレビ放送受信部3を制御し、対応するチャンネルのテレビ放送を受信する。
【0057】
以上が、放送制御コマンドに基づくテレビ放送の受信の制御の一連のフローである。このようなフローにより、本参考の形態の携帯電話機1は、テレビ放送の開始、停止、チャンネル切り替えをユーザ操作無しに、つまり、自動的に行うことができる。
【0058】
なお、上記の例では、テレビ放送の視聴開始、視聴停止またはチャンネル切り替え等が、放送制御コマンドに基づいて自動的に実行されるが、そのような自動的な処理の実行を開始するタイミングで、音声やバイブレータなどの報知機能を作動させ、自動的な処理の実行について、ユーザ確認を促すようにしてもよい。
【0059】
さらに、上記フローに付加して、携帯電話機1の現在の状況を把握するステップがあってもよい。その場合の携帯電話機1におけるテレビ放送の受信制御に関する流れについて、以下で、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0060】
まず、S1およびS2は、上記で説明したのと同様であり同じステップ番号を付け、説明を省略する。S2において、放送制御コマンドが抽出できた場合(S2においてYES)、次のS11に進む。
【0061】
S11では、状態検知部7が携帯電話機1の現在の状態を検知する。例として、ここでは、携帯電話機1が折り畳み式の場合であり、携帯電話機1の機体が折り畳まれた状態か開かれた状態かを検知するものとする。そして、S12に進む。
【0062】
S12では、S2で抽出した放送制御コマンドとS11で検知した携帯電話機1の現在の状態を基に(言い換えると、携帯電話機1が所定の状態かどうかを基に)テレビ放送の受信が制御される。
【0063】
具体的に説明すると、S2で抽出した放送制御コマンドが、例えば、テレビ放送の受信開始を指示する放送開始コマンドであり、S11で検知した携帯電話機1の現在の状態が機体が折り畳まれた状態であれば、テレビ受信制御部5はテレビ放送の受信を開始しないようにテレビ放送受信部3を制御する。また、例えば、S2で抽出した放送制御コマンドが、放送開始コマンドであり、S11で検知した携帯電話機1の現在の状態が機体が開かれた状態であれば、テレビ受信制御部5はテレビ放送の受信を開始するようにテレビ放送受信部3を制御する。
【0064】
また、例えば、S2で抽出した放送制御コマンドが、放送切替コマンドであり、S11で検知した携帯電話機1の現在の状態が機体が閉じた状態であれば、テレビ放送の受信を停止する。また、例えば、S2で抽出した放送制御コマンドが、放送切替コマンドであり、S11で検知した携帯電話機1の現在の状態が機体が開かれた状態であれば、チャンネルを切り替えてテレビ放送を受信する。
【0065】
また、例えば、S2で抽出した放送制御コマンドが、放送停止コマンドであれば、S11で検知した携帯電話機1の現在の状態によらず、テレビ放送の受信を停止する。そして、一連の処理が終了する。なお、S11で検知した携帯電話機1の状態により、放送停止コマンドに従う処理を変えてもよい。例えば、放送停止コマンドが抽出されたときに、機体が閉じた状態であれば、テレビ放送の受信を停止する一方、機体が開いた状態であれば、テレビ放送の受信を停止させるメッセージを画面表示または音声によって、ユーザに対して通知する。この通知に対し、ユーザがテレビ放送の受信を継続する指示を携帯電話機1からサービスプロバイダ等に返信できるようにしてもよい。
【0066】
なお、S11における携帯電話機1の現在の状態の検知は、例えば、入力部9においてユーザによる入力操作が行われているかいないかの状態を、状態検知部7が検知してもよい。
【0067】
この場合、S12では、例えば、次のような処理が行われる。S2で抽出した放送制御コマンドが、例えば、テレビ放送の受信開始を指示する放送開始コマンドであり、S11で検知した携帯電話機1の現在の状態が入力操作が行われている状態であれば、テレビ受信制御部5はテレビ放送の受信を開始しないようにテレビ放送受信部3を制御する。あるいは、テレビ受信制御部5は放送開始コマンドに基づく受信開始指示をテレビ放送受信部3に送らない。また、S2で抽出した放送制御コマンドが、例えば、テレビ放送の受信開始を指示する放送開始コマンドであり、S11で検知した携帯電話機1の現在の状態が入力操作が行われていない状態であれば、テレビ受信制御部5はテレビ放送の受信を開始するようにテレビ放送受信部3を制御する。
【0068】
さらに、テレビ放送の受信を開始後に、入力操作が行われたことを状態検知部7が検知した場合には、テレビ受信制御部5はテレビ放送の受信を停止するようにテレビ放送受信部3を制御してもよい。
【0069】
S11での携帯電話機1の現在の状態の検知は、上記に限定されず、例えば、上記した機体の開閉および入力操作の有無の状態の検知を両方行って、S12では、これらの組み合わせで制御してもよい。
【0070】
また、図3を用いて説明した上記フローに付加して、テレビ放送受信の時間を測定してもよい。その場合の携帯電話機1におけるテレビ放送の受信制御に関する流れについて、以下で、図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0071】
S1、S2、S3は、上記で説明したのと同様であり同じステップ番号を付け、説明を省略する。S3においてテレビ放送の受信の制御が行われ、次のS21に進む。
【0072】
S21では、例えばテレビ放送受信部3が、テレビ放送が受信されているか否かの判定を行う。ここで、S3において、テレビ放送の受信を停止するように制御がおこなわれた場合、S21では、テレビ放送が受信されていないと判断される。S21において、受信されていないと判定されると(S21においてNO)、後述するS25に進む。S3において、テレビ放送の受信を開始するように制御がおこなわれた場合、あるいは、チャンネルを変更してテレビ放送を受信するように制御が行われた場合、S21では、テレビ放送が受信されていると判定される。受信されていると判定すると(S21においてYES)、S22に進む。
【0073】
S22では、タイマー部8が時間の測定を開始し、S23に進む。
【0074】
S23では、状態検知部7が携帯電話機1における所定の状態を検知したか否かの判別を行う。ここでは、例として、ここでは、携帯電話機1の機体が開かれた状態を検知したか否かの判別を行うものとする。S23において、状態検知部7が、機体が開かれた状態であることを検知した場合には(S23においてYES)、処理は終了し、つまり、テレビ放送の受信が続けられることになる。S23において、状態検知部7が、機体が開かれた状態であることを検知しなかった(開かれた状態にない)場合には(S23においてNO)、S24に進む。
【0075】
S24では、タイマー部8は、測定している時間が一定時間になったか否かを判別する。つまり、タイムアウトが発生したか否かを判別する。この一定時間は、予め携帯電話機1が設定してもよいし、ユーザが設定できるようになっていてもよい。S24において、一定時間になった、すなわちタイムアウトが発生した場合(S24においてYES)、S25に進む。S24において、タイムアウトが発生していない場合(S24においてNO)、S23から繰り返す。
【0076】
S25では、テレビ放送受信が終了する処理が行われる。つまり、テレビ受信制御部5は、テレビ放送の受信を停止するようテレビ放送受信部3を制御する。そして、一連の処理が終了する。
【0077】
以上のようなフローであると、テレビ放送が受信されても、携帯電話機1の機体が閉じたままであると、一定時間が経過するとテレビ放送の受信は終了する。また、携帯電話機1の機体が開かれている限り、テレビ放送の受信は常に継続される。
【0078】
なお、S23において、所定の状態を検知しかた否かを判別するのは上記に限定されず、例えば、入力部9からの入力操作があったか否かを判別してもよい。この場合、入力操作があるとテレビ放送の受信が続けられ、入力操作がないと、一定時間の経過後にテレビ放送の受信は終了するようになる。
【0079】
〔実施の形態〕
本発明の実施形態について図6〜図9に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、説明の便宜上、上記参考の形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0080】
本実施形態における携帯電話機100は、参考の形態の携帯電話機1の構成に加え、映像データ処理部11と、フレームデータメモリ(合成映像記憶部)12とを有している。
【0081】
また、データ抽出部6は、上記携帯電話機1では、データ通信部4において受信したデータの中から放送制御コマンド(放送開始コマンド、放送停止コマンド、放送切替コマンド)を抽出した。本実施形態の携帯電話機100では、さらに、映像データの変換を指示する映像変換コマンド、映像データとフレームデータの合成を指示する映像合成コマンドを抽出する。
【0082】
映像変換コマンド、映像合成コマンドの一例について説明する。
【0083】
データ通信部4が受信するデータがメールデータである場合の映像変換コマンドは、例えば、次のようになっている。「X-TV-Control: reduction ; scale=2」という、映像変換コマンドは、「テレビ映像データを2倍に縮小しなさい」という指示を与えるものである。また、「X-TV-Control: compound ; filename=”abcdef.png”」という、映像合成コマンドは、「テレビ映像データにabcdef.pngというファイル名のフレームデータを合成しなさい」という指示を与えるものである。
【0084】
データ通信部4が受信するデータがハイパーテキストである場合、コマンドの一例として、<TVCONTROL REDUCTION SCALE=2>のようなものが考えられる。
【0085】
データ通信部4が受信するデータが特殊データフォーマットである場合の映像変換コマンド、映像合成コマンドの例についても、例えば図2に示すような、バイナリのデータ列が考えられる。
【0086】
コマンド番号は、例えば下記のようになる。
映像縮小表示:0x00000004
フレーム合成:0x00000005
しかし、コマンド番号は、これらには限定はされない。
【0087】
また、コマンドオプションとして、下記のような例が考えられる。
縮小倍率:0x000000F0[データ形式は32bit数値、など]
合成ファイル名:”abcdef.png”[データ形式は、文字列]
しかし、コマンドオプションは、これらには限定はされない。
【0088】
なお、上記された映像変換コマンド、映像合成コマンドについては、例示であり限定はされない。また、本実施形態では、上記のように特定の文字列を映像変換コマンド、映像合成コマンドであると判断しているが、例えば、二次元バーコード等のような画像を解析することにより、映像変換コマンド、映像合成コマンドであるか否かを判断してもよい。
【0089】
なお、上述したデータ通信部4が受信するデータは、テレビ放送受信部3の文字放送受信部31が受信する文字放送データで代替することができる。この場合、データ抽出部6は、文字放送データから、上記放送制御コマンドを抽出する。
【0090】
映像データ処理部(映像処理手段)11は、映像放送受信部32が受信した映像データに対して変換(映像変換)処理し、記憶部10に転送する。この変換処理について、以下で具体的に説明する。
【0091】
データ抽出部6が、データ通信部4において受信したデータから映像変換コマンドを抽出した場合には、この映像変換コマンドを基に、データ抽出部6から映像データ処理部11へ具体的な映像変換の指示である表示制御情報が通知される。映像データ処理部11は、映像放送受信部32が受信した映像データを、表示制御情報を基に変換し、変換後の映像データを記憶部10へ転送する。
【0092】
もし、データ抽出部6が、映像変換コマンドを抽出する以前、あるいは映像変換の終了を指示するコマンドを抽出した場合には、映像データ処理部11は、映像変換を行わずに記憶部10へ映像データの転送を行う。
【0093】
例えば、映像変換コマンドが、映像の指定サイズへの拡大を指示するものであれば、表示制御情報は映像の指定サイズへの拡大の情報である。そこで、この情報を基に、映像データ処理部11は、映像データを指定サイズに拡大して、記憶部10に送り、表示部21は、この拡大された映像データを表示する。また、映像変換は、上記に限定されず、例えば、図7のように画面を小刻みにスイングさせ、映像が揺れた表示を行うもの、表示の拡縮を反復させるもの、表示を点滅させるもの、表示の輝度コントラストまたは色味を変化させるもの、等であってもよい。
【0094】
また、映像変換は、例えば、映像データを表示部21における表示画面にどのように配置するかを設定するための映像変換であってもよい。この設定は、例えば、
・映像を23度右に回転して表示画面へ配置する
・映像を0.7倍に縮小し、画面座標X=64,Y=120の位置に配置する
・表示リフレッシュタイミングごとに3度ずつ回転して表示メモリへ配置し、±45度に達した場合は逆方向に3度ずつ回転して表示メモリへ配置する
などが考えられるが、これらには限定されない。
【0095】
フレームデータメモリ12は、映像データに重ねて(合成して)表示するフレームデータ(合成画像データ)を記憶している。このフレームデータの合成の処理(合成処理)を具体的に説明する。データ抽出部6が、データ通信部4において受信したデータの中に映像合成コマンドを抽出した場合には、この映像合成コマンドを基に、映像データ処理部11へ合成の指示である表示制御情報が通知される。
【0096】
映像データ処理部11は、通知された表示制御情報に基づき、フレームデータメモリ12から合成するフレームデータを読みだし、映像データの記憶部10への転送に同期して、フレームデータの透過以外の部分(映像データが表示される以外の部分)のデータを記憶部10へ転送する。この記憶部10に記憶されたデータを表示部21が表示する。このようにすることでフレーム合成を実現することができる。
【0097】
なお、フレームデータは、1〜複数種類がフレームデータメモリ12に記憶されていて、映像データ処理部11が通知された表示制御情報によってフレームデータを選択して読み出すとしている。しかし、これに限定されず、何種類かのフレームデータを、ユーザが表示部21を見ながら入力部9を介して選択できる、あるいは表示中のフレームを変更できるようになっていてもよい。
【0098】
また、データ通信部4が受信した文字および/または画像よりなる文書データ中に、フレームデータが含まれていて、データ抽出部6がこれを抽出し、フレームデータメモリ12に記憶させてもよい。この場合、どのフレームを選択するかの情報は、入力部9を介して映像データ処理部11に通知され、この情報に基づいて映像データ処理部11は、フレームデータメモリ12から選択されたフレームデータを読み出すといった形態を採用できる。
【0099】
なお、上記映像変換処理に合成処理が含まれていても良い。
【0100】
次に、上記携帯電話機100における映像データの処理の流れについて、図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0101】
まず初めに、S71において、データ通信部4が受信したデータ中から、データ抽出部6が放送停止コマンドを抽出したか否かを判別する。放送停止コマンドを抽出した場合には(S71においてYES)、S72に進む。S72では、テレビ放送の受信が停止され、S71に戻る。S71において、放送停止コマンドを抽出しない場合には(S71においてNO)、S73に進む。
【0102】
S73では、データ通信部4が受信したデータ中から、データ抽出部6が放送切替コマンドを抽出したか否かを判別する。放送切替コマンドを抽出した場合には(S73においてYES)、S74に進む。S74では、チャンネルが切り替わったテレビ放送が受信され、S71に戻る。S73において、放送切替コマンドを抽出しない場合には(S73においてNO)、S75に進む。
【0103】
S75では、データ通信部4が受信したデータ中から、データ抽出部6が映像変換コマンドを抽出したか否かを判別する。映像変換コマンドを抽出した場合には(S75においてYES)、S76に進む。S76では、映像変換処理が行われ、S71に戻る。S75において、映像変換コマンドを抽出しない場合には(S75においてNO)、S77に進む。
【0104】
S77では、データ通信部4が受信したデータ中から、データ抽出部6が映像合成コマンドを抽出したか否かを判別する。映像合成コマンドを抽出した場合には(S77においてYES)、S78に進む。S77で映像合成コマンドが抽出されなければ、S71に戻り、以上の処理を繰り返す。
【0105】
S78では、フレームデータを設定する処理が行われる。つまり、S77で、データ通信部4が受信したデータ中にフレームデータが含まれている場合には、このフレームデータをフレームデータメモリ12に記憶させる処理をする。含まれていない場合には、処理しない。これは、言い換えれば、無いフレームデータを設定するということである。そして、S79に進む。
【0106】
あるいは、S78において、予め1〜複数種類のフレームデータを記憶したフレームデータメモリ12から、映像データ処理部11が読み出すべきフレームデータを特定する表示制御情報をデータ抽出部6が生成する。この表示制御情報は、データ抽出部6が映像合成コマンドに基づいて生成する。
【0107】
S79では、S77で受信した映像合成コマンドに基づいて、映像データ処理部11は、フレームデータメモリ12から合成するフレームデータを読みだし、合成処理が行われる。合成処理された映像データは表示部21に表示される。そして、S71に戻る。
【0108】
以上のようなフローにより、映像データのデータ処理が行われる。なお、S71、73、75、77の間に格別な優先順位は無いので、任意に入れ替え可能である。
【0109】
次に、映像データ処理部11の処理の流れについて、図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0110】
S81において、データ通信部4が受信したデータ中から、データ抽出部6が映像変換コマンドを抽出したか否かを判別する。映像変換コマンドを抽出した場合には(S81においてYES)、S82に進む。S82では、映像データ処理部11において、映像変換処理が行われ、S83に進む。S81において、映像変換コマンドを抽出しない場合には(S81においてNO)、S83に進む。
【0111】
S83では、映像データを記憶部10に転送する。S81において映像変換コマンドを抽出して、S82で映像変換処理が行われていると、映像変換された映像データが記憶部10に記憶される。S81において、映像変換コマンドを抽出していない場合には、映像変換されていない映像データが記憶部10に記憶される。そして、S84に進む。
【0112】
S84では、データ通信部4が受信したデータ中から、データ抽出部6が映像合成コマンドを抽出したか否かを判別する。S84において、映像合成コマンドを抽出しない場合には(S84においてNO)、S81に戻る。S84において、映像合成コマンドを抽出した場合には(S84においてYES)、S85に進む。
【0113】
S85では、映像データ処理部11は、フレームデータメモリ12より表示部21の非透過部に対応するフレームデータを読み出し、記憶部10への転送を行う。つまり、記憶部10に映像変換されたデータが記憶されていると、この映像変換された映像データにフレームデータが合成されることになる。また、記憶部10に映像変換されていない映像データが記憶されている場合には、この映像変換されていない映像データにフレームデータが合成されることになる。そして、S81から繰り返す。この映像データ処理部11におけるフローは、テレビ放送が表示されている1周期(1フレーム期間、1垂直走査期間など)の中で行うものとする。
【0114】
以上のような処理を行うことで、例えば、図10のように映像データを変換処理(図10においては縮小)し、その上にフレームデータを重ね合わせるような処理を行うことができる。
【0115】
ここで、上記携帯電話機1、100は、汎用のコンピュータをベースに構成できる。すなわち、上記の携帯電話機1、100は、それぞれ機能を実現するプログラム(情報処理機器の制御プログラム、認証機器の制御プログラム)の命令を実行するCPU(central processing unit)、ブートロジックを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データベースを格納する不揮発性メモリ等の記憶装置(記録媒体)、キーやボタン等の入力機器、モニタ、スピーカー等の出力機器、外部のネットワークに接続するネットワーク接続機器が、内部バスによって接続されて構成されている。
【0116】
そして、携帯電話機1、100の本発明に係る機能は、上記各部の機能を実現する制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を携帯電話機1に供給し、CPUが記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによって実現可能である。
【0117】
具体的には、携帯電話機1が備える、放送受信制御部5、データ抽出部6、携帯電話機100が備える、放送受信制御部5、データ抽出部6、映像データ処理部11等は、当該機器のメモリ(図示せず)に格納された所定のプログラムを、CPUなどが実行することにより実現される。なお、上記の各ブロックは、その一部あるいは全部をハードウェアロジックによって構成してもよい。
【0118】
上記プログラムコードを供給するための記録媒体は、システムあるいは装置と分離可能に構成することができる。また、上記記録媒体は、プログラムコードを供給可能であるように固定的に担持する媒体であってもよい。そして、上記記録媒体は、記録したプログラムコードをコンピュータが直接読み取ることができるようにシステムあるいは装置に装着されるものであっても、外部記憶装置としてシステムあるいは装置に接続されたプログラム読み取り装置を介して読み取ることができるように装着されるものであってもよい。
【0119】
例えば、上記記録媒体としては、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0120】
また、上記プログラムコードは、コンピュータが記録媒体から読み出して直接実行できるように記録されていてもよいし、記録媒体から主記憶のプログラム記憶領域へ転送された後コンピュータが主記憶から読み出して実行できるように記録されていてもよい。
【0121】
さらに、システムあるいは装置を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。そして、通信ネットワークとしては、特に限定されず、具体的には、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。
【0122】
また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、具体的には、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された搬送波あるいはデータ信号列の形態でも実現され得る。
【0123】
なお、プログラムコードを記録媒体から読み出して主記憶に格納するためのプログラム、および、通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードするためのプログラムは、コンピュータによって実行可能にあらかじめシステムあるいは装置に格納されているものとする。
【0124】
以下、本発明のその他の特徴点についてまとめておく。
(a) 本発明に係る情報通信端末装置において、上記構成に加え、上記データ抽出手段は、上記データ通信手段が受信したデータから、所定の放送開始コマンドを抽出し、上記放送受信制御手段は、上記放送開始コマンドに基づいて放送信号の受信を開始するように上記放送受信部を制御してもよい。
【0125】
上記構成によると、放送開始コマンドを送る側が、情報通信端末装置における放送信号の受信の開始を制御することができる。つまり、放送信号を送る側が、放送を情報通信端末装置におけるユーザに開示したい場合に、放送開始コマンドを送信するだけで、放送をユーザの情報通信端末装置上で開始することができる。
(b) 本発明に係る情報通信端末装置では、上記構成に加え、上記データ抽出手段は、上記データ通信手段が受信したデータから、所定の放送停止コマンドを抽出し、上記放送受信制御手段は、上記放送停止コマンドに基づいて放送信号の受信を停止するように上記放送受信部を制御してもよい。
【0126】
上記構成によると、放送停止コマンドを送る側が、情報通信端末装置における放送信号の受信の停止を制御することができる。つまり、放送信号を送る側が、情報通信端末装置における放送の停止をしたい場合に、放送停止コマンドを送信するだけで、放送をユーザの情報通信端末装置上で停止することができる。
(c) 本発明に係る情報通信端末装置は、上記構成に加え、上記データ抽出手段は、上記データ通信手段が受信したデータ中から、所定の放送切替コマンドを抽出し、上記放送受信制御手段は、上記放送切替コマンドに基づき、放送チャンネルを切り替えて放送信号を受信するように上記放送受信部を制御してもよい。
【0127】
上記構成によると、放送切替コマンドを送る側が、情報通信端末装置において受信する放送のチャンネルの切り替えを制御することができる。つまり、放送信号を送る側が、通信情報端末装置が受信している放送とは、別な放送を受信させたい場合に、放送切替コマンドを送信するだけで、放送チャンネルを情報通信端末装置上で切り替えることができる。
(d) 本発明に係る情報通信端末装置は、上記構成に加え、情報通信端末装置の現在の状態を検知する装置状態検知部を備え、上記放送受信制御手段は、上記装置状態検知部が所定の状態を検知すると放送信号を受信するように上記放送受信部を制御してもよい。
【0128】
上記構成によると、情報通信端末装置の状態によって、放送信号の受信を停止したり、放送信号の受信を行ったりすることができる。例えば、情報通信端末装置が、折り畳み式の携帯電話機であり、装置状態検知部が、情報通信端末装置の機体が折り畳まれていない状態(開かれた状態)であるかを検知するものであるとすると、次のようなことが可能である。つまり、携帯電話機の状態が、機体が開かれた状態であると検知されれば、放送信号の受信を行う。開かれていなければ、放送信号の受信をすることはないので、このようにすることで、無駄な放送信号の受信を省くことができる。
(e) 本発明に係る情報通信端末装置は、上記構成に加え、上記放送受信部における上記放送開始コマンドに基づいた放送信号の受信開始時からの経過時間を測定する受信時間測定部と、ユーザによる入力操作を受け付ける入力部とを備え、上記経過時間が所定時間になるまでに、上記入力部が所定の入力操作を受け付けない場合には、上記放送受信制御手段は、上記放送開始コマンドに基づいた放送信号の受信を停止するように上記放送受信部を制御してもよい。
【0129】
上記構成によると、所定時間が経過しても入力操作を受け付けない場合には、放送信号の受信の停止をすることができる。情報通信端末装置において、ユーザからの入力操作があれば、放送信号の受信の停止をすることはない。このようにすることで、無駄な放送信号の受信を省くことができる。
(f) 本発明に係る情報通信端末装置は、上記構成に加え、合成映像データを記憶する合成映像記憶部を有し、上記データ抽出手段は、上記データ通信手段が受信したデータ中から、所定の映像合成コマンドを抽出し、上記映像処理手段は、上記映像合成コマンドに基づいて、上記合成映像記憶部から読み出した上記合成映像データを用いた映像処理を、上記映像データに対して施してもよい。
【0130】
上記構成によると、映像合成コマンドがデータに含まれていると、表示部に表示される映像データに対して、合成映像データを用いた映像処理をすることができる。この合成映像データを用いた映像処理とは、例えば、放送信号に基づく映像データに対して合成映像データをフレームのように枠付けしたり、映像データに合成映像データを重畳させたり、あるいは、映像データに合成映像データを組み合わせたりする処理であってもよい。
(g) 本発明に係る情報通信端末装置は、上記構成に加え、上記データ通信手段が受信したデータ中から、所定の放送開始コマンドを抽出し、上記放送開始コマンドに基づいて放送信号を受信するように上記放送受信部を制御する放送受信制御手段を備えていてもよい。
【0131】
上記構成によると、放送制御コマンド中に、上記映像変換コマンドまたは映像合成コマンドに加えて、放送開始コマンドが含まれていると、その放送開始コマンドに従って放送信号を受信することができる。よって、ユーザが操作しなくとも、つまり自動的に、映像データ、音声データ、および文字放送データの少なくとも1つのデータが出力部に出力される。そのため、放送信号を送信する側が、放送制御コマンドを送るということで、情報通信端末装置における放送の受信を制御することが可能となる。
【0132】
なお、放送受信装置、放送受信装置の制御方法および放送受信装置の制御プログラムは、以下のように構成されていてもよい。
【0133】
<1>
放送信号を受信する放送受信部と、
上記放送信号を基に映像データ、音声データ、および文字放送データの少なくとも1つを出力する出力部と、
データ通信を行うデータ通信部と、
上記データ通信部が受信したデータから、所定の放送制御コマンドを抽出するデータ抽出部と、
上記データ抽出部が抽出した上記放送制御コマンドに基づいて上記放送受信部を制御する放送受信制御部とを備えたことを特徴とする情報通信端末装置。
【0134】
<2>
上記データ抽出部は、上記データ通信部が受信したデータから、所定の放送開始コマンドを抽出し、
上記放送受信制御部は、上記放送開始コマンドに基づいて放送信号の受信を開始するように上記放送受信部を制御することを特徴とする<1>に記載の情報通信端末装置。
【0135】
<3>
上記データ抽出部は、上記データ通信部が受信したデータから、所定の放送停止コマンドを抽出し、
上記放送受信制御部は、上記放送停止コマンドに基づいて放送信号の受信を停止するように上記放送受信部を制御することを特徴とする、<1>に記載の情報通信端末装置。
【0136】
<4>
上記データ抽出部は、上記データ通信部が受信したデータ中から、所定の放送切替コマンドを抽出し、
上記放送受信制御部は、上記放送切替コマンドに基づき、放送チャンネルを切り替えて放送信号を受信するように上記放送受信部を制御することを特徴とする、<1>に記載の情報通信端末装置。
【0137】
<5>
情報通信端末装置の現在の状態を検知する装置状態検知部を備え、
上記放送受信制御部は、上記装置状態検知部が所定の状態を検知すると放送信号を受信するように上記放送受信部を制御することを特徴とする<1>に記載の情報通信端末装置。
【0138】
<6>
情報通信端末装置の現在の状態を検知する装置状態検知部を備え、
上記放送受信制御部は、上記装置状態検知部が所定の状態を検知すると放送信号の受信を停止するように上記放送受信部を制御することを特徴とする<1>に記載の情報通信端末装置。
【0139】
<7>
上記放送受信部における上記放送開始コマンドに基づいた放送信号の受信開始時からの経過時間を測定する受信時間測定部と、
ユーザによる入力操作を受け付ける入力部とを備え、
上記経過時間が所定時間になるまでに、上記入力部が所定の入力操作を受け付けない場合には、上記放送受信制御部は、上記放送開始コマンドに基づいた放送信号の受信を停止するように上記放送受信部を制御することを特徴とする<2>に記載の情報通信端末装置。
【0140】
<8>
情報通信端末装置に対するユーザによる入力操作を受け付ける入力部を備え、
上記入力部が所定の入力操作を受け付けている場合には、上記データ抽出部が、上記データから、所定の放送開始コマンドを抽出した場合であっても、上記放送受信制御部は、上記放送開始コマンドに基づく放送開始指示を上記放送受信部に送らないことを特徴とする<2>に記載の情報通信端末装置。
【0141】
<9>
放送信号を受信する放送受信部と、
当該放送信号を基に映像データを表示する表示部と、
データ通信を行うデータ通信部と、
当該データ通信部が受信したデータ中から、所定の映像変換コマンドを抽出するデータ抽出部と、
上記映像変換コマンドに基づいて上記表示部に表示する上記映像データに対して変換処理を行う映像処理部とを備えたことを特徴とする情報通信端末装置。
【0142】
<10>
合成映像データを記憶する合成映像記憶部を有し、
上記データ抽出部は、上記データ通信部が受信したデータ中から、所定の映像合成コマンドを抽出し、
上記映像処理部は、上記映像合成コマンドに基づいて、上記合成映像記憶部から読み出した上記合成映像データを用いた映像処理を、上記映像データに対して施すことを特徴とする<9>に記載の情報通信端末装置。
【0143】
<11>
合成映像データを記憶する合成映像記憶部を有し、
上記データ抽出部は、上記データ通信部が受信したデータ中から、所定の映像合成コマンドおよび合成映像データを抽出するとともに、抽出した合成映像データを上記合成映像記憶部に格納し、
上記映像処理部は、上記映像合成コマンドに基づいて、上記合成映像記憶部から読み出した上記合成映像データを用いた映像処理を、上記映像データに対して施すことを特徴とする<9>に記載の情報通信端末装置。
【0144】
<12>
ユーザの入力操作を受け付ける入力部を備え、
上記映像処理部は、上記入力部から指定された合成映像データを上記合成映像記憶部から読み出し、読み出した合成映像データを用いた映像処理を、上記映像データに対してさらに施すことを特徴とする<11>に記載の情報通信端末装置。
【0145】
<13>
上記データ抽出部は、上記データ通信部が受信したデータ中から、所定の放送開始コマンドを抽出し、
上記放送開始コマンドに基づいて放送信号を受信するように上記放送受信部を制御する放送受信制御部を備えることを特徴とする<9>に記載の情報通信端末装置。
【0146】
<14>
上記データはマルチパートタイプのメールデータであり、当該メールデータの或るパートが、上記放送制御コマンドを記述するパートとして定義されている<1>に記載の情報通信端末装置。
【0147】
<15>
上記データはマルチパートタイプのメールデータであり、当該メールデータの或るパートが、上記放送制御コマンドを記述するパートとして定義されている<9>に記載の情報通信端末装置。
【0148】
<16>
放送受信部で受信した放送信号を基に映像データ、音声データ、および文字放送データの少なくとも1つのデータを出力部にて出力する情報通信端末装置の制御方法において、
データを外部より受信するデータ受信ステップと、
上記データ受信ステップで受信したデータ中から、所定の放送制御コマンドを抽出するデータ抽出ステップと、
上記放送制御コマンドに基づいて、上記放送受信部を制御する放送受信ステップとを有することを特徴とする情報通信端末装置の制御方法。
【0149】
<17>
放送受信部で受信した放送信号を基に映像データを表示部にて出力する情報通信端末装置の制御方法において、
データを受信するデータ受信ステップと、
該データ受信ステップで受信したデータ中から、所定の映像変換コマンドを抽出する変換データ抽出ステップと、
上記映像変換コマンドに基づいて上記表示部に表示する上記映像データに対して変換処理を行う映像処理ステップとを有することを特徴とする情報通信端末装置の制御方法。
【0150】
<18>
請求項1に記載の情報通信端末装置を動作させる制御プログラムであって、上記各手段をコンピュータに実現させることを特徴とする情報通信端末装置の制御プログラム。
【0151】
<19>
<9>に記載の情報通信端末装置を動作させる制御プログラムであって、上記各手段をコンピュータに実現させることを特徴とする情報通信端末装置の制御プログラム。
【0152】
<20>
<18>に記載の情報通信端末装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0153】
<21>
<19>に記載の情報通信端末装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0154】
また、放送受信装置、放送受信装置の制御方法および放送受信装置の制御プログラムは、以下のように構成されていてもよい。
【0155】
<A>
放送受信装置であって、
放送信号を受信する放送受信部と、
上記放送信号を基に映像データ、音声データ、および文字放送データの少なくとも1つを出力する出力部と、
上記放送受信部が受信した放送信号又はデータ通信を行うデータ通信部が受信したデータから、所定のデータを抽出するデータ抽出部と、
上記放送受信装置の機体の状態と、ユーザによる入力操作を受け付ける入力部における入力操作の有無との少なくとも一方の状態を検知する装置状態検知部と、
上記データ抽出部が抽出した上記所定のデータと、上記装置状態検知部が検知した所定の状態との組み合わせに基づいて上記放送受信部を制御する放送受信制御部とを備えたことを特徴とする放送受信装置。
【0156】
<B>
放送信号を受信する放送受信部と、
当該放送信号を基に映像データを表示する表示部と、
当該放送受信部が受信した放送信号又はデータ通信を行うデータ通信部が受信したデータ中から、所定のデータを抽出するデータ抽出部と、
上記所定のデータに基づいて上記表示部に表示する上記映像データに対して変換処理を行う映像処理部とを備え、
上記変換処理は、表示される映像の指定サイズへの拡大、表示される映像を揺らす、表示される映像の点滅、表示される映像の輝度コントラスト、色または色味の変更、表示される映像の位置の変更、表示される映像の角度の変更のうち、少なくとも1つを含んでいることを特徴とする放送受信装置。
【0157】
<C>
上記所定のデータは、所定の映像変換コマンドであることを特徴とする<B>に記載の放送受信装置。
【0158】
<D>
放送信号を受信する放送受信部と、
当該放送信号を基に映像データを表示する表示部と、
当該放送受信部が受信した放送信号又はデータ通信を行うデータ通信部が受信したデータから、所定のデータを抽出するデータ抽出部と、
合成映像データを記憶する合成映像記憶部と、
ユーザの入力操作を受け付ける入力部と、
上記データ抽出部が抽出した上記所定のデータに基づいて、上記入力部から指定された合成映像データを上記合成映像記憶部から読み出し、読み出した合成映像データを用いた映像合成処理を上記映像データに対して施す映像処理部とを備えたことを特徴とする放送受信装置。
【0159】
<E>
上記所定のデータは、所定の映像合成コマンドであることを特徴とする<D>に記載の放送受信装置。
【0160】
<F>
放送信号を受信する放送受信部と、
上記放送信号を基に映像データ、音声データ、および文字放送データの少なくとも1つを出力する出力部と、
上記放送受信部が受信した放送信号又はデータ通信を行うデータ通信部が受信したデータから、所定のデータを抽出するデータ抽出部と、
上記データ抽出部が抽出した上記所定のデータに基づいて上記放送受信部を制御する放送受信制御部と、
上記放送受信部における上記所定のデータに基づいた放送信号の受信開始時からの経過時間を測定する受信時間測定部と、
ユーザによる入力操作を受け付ける入力部とを備え、
上記放送受信制御部は、上記所定のデータに基づいて放送信号の受信を開始するように上記放送受信部を制御し、
上記経過時間が所定時間になるまでに、上記入力部が所定の入力操作を受け付けない場合には、上記放送受信制御部は、上記所定のデータに基づいた放送信号の受信を停止するように上記放送受信部を制御することを特徴とする放送受信装置。
【0161】
<G>
放送受信装置であって、
放送信号を受信する放送受信部と、
上記放送信号を基に映像データ、音声データ、および文字放送データの少なくとも1つを出力する出力部と、
上記放送受信部が受信した放送信号又はデータ通信を行うデータ通信部が受信したデータから、所定のデータを抽出するデータ抽出部と、
上記データ抽出部が抽出した上記所定のデータに基づいて上記放送受信部を制御する放送受信制御部と、
上記放送受信装置に対するユーザによる入力操作を受け付ける入力部とを備え、
上記入力部が所定の入力操作を受け付けている場合には、上記データ抽出部が、上記データから、上記所定のデータを抽出した場合であっても、上記放送受信制御部は、上記所定のデータに基づく放送開始指示を上記放送受信部に送らないことを特徴とする放送受信装置。
【0162】
<H>
上記所定のデータは、所定の放送開始コマンドであることを特徴とする<F>または<G>に記載の放送受信装置。
【0163】
<I>
放送信号を受信する放送受信部と、
当該放送信号を基に映像データを表示する表示部と、
当該放送受信部が受信した放送信号又はデータ通信を行うデータ通信部が受信したデータ中から、所定の映像変換コマンドを抽出するデータ抽出部と、
上記映像変換コマンドに基づいて上記表示部に表示する上記映像データに対して変換処理を行う映像処理部と、
合成映像データを記憶する合成映像記憶部と、
ユーザの入力操作を受け付ける入力部とを有し、
上記データ抽出部は、上記データ通信部が受信したデータ中から、所定の映像合成コマンドおよび合成映像データを抽出するとともに、抽出した合成映像データを上記合成映像記憶部に格納し、
上記映像処理部は、上記映像合成コマンドに基づいて、上記合成映像記憶部から読み出した上記合成映像データを用いた映像処理を、上記映像データに対して施し、
上記映像処理部は、上記入力部から指定された合成映像データを上記合成映像記憶部から読み出し、読み出した合成映像データを用いた映像処理を、上記映像データに対してさらに施すことを特徴とする放送受信装置。
【0164】
<J>
放送信号を受信する放送受信ステップと、
当該放送信号を基に映像データを表示する表示ステップと、
当該放送受信ステップにおいて受信した放送信号、又はデータ通信を行うデータ通信ステップにおいて受信したデータから、所定のデータを抽出するデータ抽出ステップと、
上記所定のデータに基づいて表示する上記映像データに対して変換処理を行う映像処理ステップとを有し、
上記変換処理は、表示される映像の指定サイズへの拡大、表示される映像を揺らす、表示される映像の点滅、表示される映像の輝度コントラスト、色または色味の変更、表示される映像の位置の変更、表示される映像の角度の変更のうち、少なくとも1つを含んでいることを特徴とする放送受信装置の制御方法。
【0165】
<K>
放送信号を受信する放送受信ステップと、
当該放送信号を基に映像データを表示する表示ステップと、
当該放送受信ステップにおいて受信した放送信号、又はデータ通信を行うデータ通信ステップにおいて受信したデータから、所定のデータを抽出するデータ抽出ステップと、
上記データ抽出ステップで抽出した上記所定のデータに基づいて、ユーザの入力操作によって指定された合成映像データを合成映像記憶部から読み出し、読み出した合成映像データを用いた映像合成処理を、上記映像データに対して施す映像処理ステップとを有することを特徴とする放送受信装置の制御方法。
【0166】
<L>
放送受信部で受信した放送信号を基に映像データ、音声データ、および文字放送データの少なくとも1つのデータを出力部にて出力する放送受信装置の制御方法において、
上記放送受信部が受信した放送信号、又はデータ通信を行うデータ通信部が受信したデータから、所定のデータを抽出するデータ抽出ステップと、
上記所定のデータに基づいて放送信号の受信を開始するように、上記放送受信部を制御する放送受信開始ステップと、
上記放送受信開始ステップにおける上記所定のデータに基づいた放送信号の受信開始時からの経過時間を測定する受信時間測定ステップと、
ユーザによる入力操作を受け付ける入力ステップと、
上記経過時間が所定時間になるまでに、上記入力ステップで所定の入力操作を受け付けない場合には、上記所定のデータに基づいた放送信号の受信を停止するように上記放送受信部を制御する放送受信終了ステップとを有することを特徴とする放送受信装置の制御方法。
【0167】
<M>
放送受信部で受信した放送信号を基に映像データ、音声データ、および文字放送データの少なくとも1つのデータを出力部にて出力する放送受信装置の制御方法において、
上記放送受信部が受信した放送信号又はデータ通信を行うデータ通信部が受信したデータから、所定のデータを抽出するデータ抽出ステップと、
上記放送受信装置に対するユーザによる所定の入力操作を受け付けている場合には、上記データ抽出ステップで、上記データから、上記所定のデータを抽出した場合であっても、上記所定のデータに基づく放送開始指示を上記放送受信部に送らないようにする放送受信制御ステップとを有することを特徴とする放送受信装置の制御方法。
【0168】
<N>
放送信号を受信する放送受信ステップと、
当該放送信号を基に映像データを表示する表示ステップと、
上記放送受信ステップにおいて受信した放送信号、又はデータ通信を行うデータ通信ステップにおいて受信したデータから、所定の映像合成コマンドおよび合成映像データを抽出するとともに、抽出した合成映像データを合成映像記憶部に格納するデータ抽出ステップと、
ユーザの入力操作によって指定された合成映像データを上記合成映像記憶部から読み出し、上記データ抽出ステップで抽出した上記映像合成コマンドに基づいて、上記合成映像記憶部から読み出した上記合成映像データを用いた映像処理を、上記映像データに対して施す映像処理ステップとを有することを特徴とする放送受信装置の制御方法。
【0169】
<O>
<A>から<I>のいずれか1つに記載の放送受信装置が備えている各部として、コンピュータを機能させることを特徴とする放送受信装置の制御プログラム。
【0170】
<P>
<J>から<N>のいずれか1つに記載の放送受信装置の制御方法における各ステップを、コンピュータに実行させることを特徴とする放送受信装置の制御プログラム。
【0171】
なお、ある着目した請求項に記載された構成と、その他の請求項に記載された構成との組み合わせが、その着目した請求項に記載された組み合わせに限られることはなく、必要に応じてその着目した請求項に記載されていない組み合わせが可能である。
【0172】
なお、発明を実施するための最良の形態の項においてなした具体的な実施態様または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と次に記載する特許請求の範囲内で、いろいろと変更して実施することができるものである。
【0173】
また、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0174】
本発明は特に、テレビ放送受信機能を有する、PDC(パーソナル・ディジタル・セルラー)や、PDA(パーソナル・ディジタル・アシスタント)等の携帯通信端末装置等に好ましく利用することが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送信号を受信する放送受信部と、
当該放送信号を基に映像データを表示する表示部と、
当該放送受信部が受信した放送信号又はデータ通信を行うデータ通信部が受信したデータから、映像の合成に関する所定のデータを抽出するデータ抽出部と、
合成映像データを記憶する合成映像記憶部と、
上記データ抽出部が抽出した上記所定のデータに基づいて、上記合成映像データを上記合成映像記憶部から読み出し、読み出した合成映像データを用いた映像合成処理を上記映像データに対して施す映像処理部とを備えたことを特徴とする放送受信装置。
【請求項2】
上記所定のデータは、上記映像データと上記合成映像データとの合成の指示を行うデータであることを特徴とする請求項1に記載の放送受信装置。
【請求項3】
ユーザの入力操作を受け付ける入力部を備え、
上記映像処理部により上記合成映像記憶部から読み出される上記合成映像データは、上記入力部から指定された合成映像データであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放送受信装置。
【請求項4】
上記合成映像記憶部に記憶される上記合成映像データは、上記データ通信部から受信されたデータであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の放送受信装置
【請求項5】
放送信号を受信する放送受信ステップと、
当該放送信号を基に映像データを表示する表示ステップと、
上記放送受信ステップにおいて受信した放送信号、又はデータ通信を行うデータ通信ステップにおいて受信したデータから、映像の合成に関する所定のデータを抽出するデータ抽出ステップと、
上記データ抽出ステップで抽出した上記所定のデータに基づいて、合成映像データを合成映像記憶部から読み出し、読み出した合成映像データを用いた映像合成処理を、上記映像データに対して施す映像処理ステップとを有することを特徴とする放送受信装置の制御方法。
【請求項6】
請求項1から4のいずれか1項に記載の放送受信装置が備えている各部として、コンピュータを機能させることを特徴とする放送受信装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−187403(P2010−187403A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−104276(P2010−104276)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【分割の表示】特願2006−510772(P2006−510772)の分割
【原出願日】平成17年3月7日(2005.3.7)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】